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<◆◆グルジア紛争 目次
<◆グルジア
<中央アジア・コーカサスFAQ
※青文字:加筆改修部分
CRS@空挺軍 in mixi,2009年09月26日19:18:
Сводные данные по пятидневной
войне c Грузией
非公式・南オセチア紛争損害リスト
南オセチア紛争における,ロシア軍とグルジア軍の損害をまとめ上げたサイト.
非公式なのは当然ですが,これまでの報道etcを基にしているので,“ある程度”の信頼性はあります.
例えば
Танковые потери российской
армии
グーグルマップを駆使して,報道によって確定されている,撃破された3輌のロシア軍戦車の位置や搭乗員を調べ上げている.
「ストパン」■(2008-12-03)[にゅーす]グルジア大統領,南オセチアへの先制攻撃を認める
【質問】
グルジアとロシアの戦力差は?
【回答】
英SKY NEWSによる戦力比較
グルジア ロシア
兵力 26,900 641,000
戦車 82 6,717
戦闘機 7 1,206
兵力 1:23
戦車 1:81
戦闘機 1:172
その結果は,以下に如実に現れている.
>開戦数時間でグルジア軍の死者1割
ニュース極東板
青文字:加筆改修部分
まあ,ロシア軍がその全力をグルジアに叩き込んでくるというわけではないが.
【質問】
グルジア・ロシア紛争におけるロシア軍の戦術は?
【回答】
「くろいあめ,あかいほし」>南オセチア紛争 戦術的側面から
によれば,今回の戦闘でロシア軍は,攻撃に先だって大規模な空爆を行い,さらに攻略対象の都市にはほとんど無差別の砲爆撃を加えて制圧してから侵攻するという戦術をとっており,これはNATO軍のユーゴスラヴィア空爆と第二次チェチェン戦争からの戦訓であろうという.
(ただ編者の私見では,アフ【ガ】ーン紛争の頃も,不徹底ながらこのパターンだったような……)
ただし,今回のロシア空軍は,精密攻撃能力や戦場情報統制能力の貧弱さや,グルジア軍の機動防空システムの制圧不完全から,1999年のNATO軍のような精密攻撃能力を発揮することはできなかったという.
詳しくは同ブログを参照されたし.
A Russian soldier sits on top of a tank on
a street in Tskhinvali
Russian soldiers sit in a truck in Tskhinvali
Russian soldiers take cover as a convoy enters
Tskhinvali
(こちらより引用)
【質問】
ロシアによるグルジアへのサイバー攻撃について教えられたし.
【回答】
『フォーサイト』2008年9月号によれば,サーカシビリ大統領のインターネット・サイトのほか,同国政府機関の複数のサイトが,ロシアからと見られるクラッキングによってアクセス不能になったという.
この事実は,米国土安全保障省コンピューター異常事態対応チーム(US―CERT)をはじめ,複数の米インターネット監視組織が確認.
US―CERTによれば,7月初めにリトアニアの数百のサイトがサイバー攻撃を受けた事件と手口が酷似しており,いずれもロシアの公機関が直接関与しているのは間違いないという.
詳しくは同誌ブログを参照されたし.
【質問】
ロシアが今回の件で,ガチで躊躇なくやることを示す予兆のようなものはあったのか?
【回答】
あった.
佐藤優は,ソ連国防省機関紙がグルジアを恫喝するような記事を載せていたことを,既に2008/7/2に指摘している.
以下引用.
――――――
「佐藤優の『地球を斬る』」:露機関紙の不気味なシグナル
FujiSankei Business i. 2008/7/2
ソ連時代,『プラウダ(真理)』はソ連共産党中央委員会機関紙,『イズベスチヤ(ニュース)』はソ連政府機関紙というように,すべての新聞は政府もしくは労働組合,作家同盟などの社会団体の機関紙で,その記事は公式の立場を反映するものだった.
ソ連崩壊後,『プラウダ』も『イズベスチヤ』も株式会社によって運営される商業紙になった.
しかし,ただ1つ例外がある.
ソ連国防省機関紙だった『クラスナヤ・ズベズダー(赤星)』だ.
『赤星』はロシア国防省機関紙となった.
『赤星』に掲載される記事はどれもロシア国防省の公式見解を反映していると考えてよい.
記者も全員,現役将校だ.
当然,『赤星』編集部はGRU(軍諜報(ちょうほう)総局)との緊密な関係をもっている.
『赤星』の報道が最近不気味なのである.
例えば,『赤星』のホームページを開くと,左に読者のアンケート欄がある.
6月30日現在の質問は,
「アブハジア,南オセチアがロシア連邦に加わることについてどう思いますか?」
というものだ.
「ロシアを強化する」
「経済的観点で不適切だ」
「グルジアとの紛争を招く」
のうち1つを選べという.
アブハジアも南オセチアも独立国家グルジアの領域である.
ロシア国防省が他国の領域を編入することを前提としたアンケートを行えば,グルジア政府から非友好的行為とみなされても仕方がない.
筆者の解釈では,プーチン首相の指導下でロシア政府がグルジア政府に対して,「ロシアの言うことを聞かないと,アブハジア,南オセチアの内部を揺さぶり,これらの地域をロシアに併合してやるゾ」と恫喝(どうかつ)をかけているのである.
――――――
消印所沢
▼ で,9月1日現在の『Red Star』の読者アンケート欄は(例によって訳には期待しないこと)
Q.
Цель кораблей НАТО у берегов
Грузии:
(グルジア沖に艦隊を派遣したNATOの目的は?)
A.
доставить гуманитарную
помощь
(人道援助のためだね)
способствовать стабилизации
ситуации
(現在の状況を収めるため)
поддержать режим Саакашвили
(サーカシビリ政権の支援)
оказать давление на Россию
(ロシアに圧力をかけるためだ!!)
結果はというと
http://www.redstar.ru/cgi-bin/vote.pl?action=show&id=1
( Д )
なんだこの圧倒的な数値は?
CRS@空挺軍 in mixi,2008年09月01日14:08
▲
ロシア軍自走砲?@南オセチア
ロシア軍自走砲の砲撃
(こちらより引用)
【質問】
南オセチア紛争の,これまでの状況を教えてください.
【回答】
朝からの流れ
払暁,準備砲撃と共にグルジア,自治州南オセチアに侵攻開始
↓
南オセチアの軍事組織(民兵主体?)壊走,グルジア機甲師団投入
↓
米露報道官がお互いを牽制
↓
露の呼びかけで安保理緊急会議招集
↓
決裂
↓
グルジア,露軍機がグルジア領空に侵入し爆撃したと発表
↓
グルジア機甲師団自治州州都に迫る
↓
停戦監視団のロシア兵一名死亡
↓
グルジア,国家総動員令発令
↓
夜になりロシア南オセチアに機甲師団,航空部隊で介入開始.
グルジア大統領はCNNで自国の正当性と支援を求める.
ニュース極東板
(軍事板から転載)
青文字:加筆改修部分
▼Georgia and Russia Nearing All-Out War (NYT
August 9, 2008)
によれば,
・戦闘開始時,南オセアチア駐留 ロシア軍2500名.
・ロシア軍機,トビリシの民間空港併設軍事施設に爆撃
・現在まで二波の地上攻撃あり.Larsiまで制圧.
・モスクワからの支援を受け,第三波攻撃企画中の模様
・プーチン ウラジカフカス入り
・黒海艦隊 Ochamchire に移動中
・ロシア軍機 2機撃墜確認.グルジア側は10機の発表.
・アメリカはイラク駐留グルジア軍2000の,本土輸送支援を行う.
・ロシア軍,戦略爆撃機投入.
・少なくともグルジアの5か所が爆撃された(Tsenakhi駅,ゴーリ市街,ポーチ港など)
・BPのパイプライン近隣にも爆撃があったが,現在のところ被害なし.
・ロシア側の発表によると,避難民は3万人発生.
軍事板
青文字:加筆改修部分
▲
▼ 2008/08/09(土)昼頃からの戦況の推移
ロシア第58軍(フル装備)が州都ツヒンワリでアップを開始
↓
ロシア地上軍,特殊部隊を派遣
↓
ロシア第58軍,ツヒンワリの平和維持軍のベースキャンプに到達
↓
ロシア大統領,軍が作戦を開始したと発表
↓
南オセチア州都ツヒンワリにて 「スナイパー出没注意」
↓
ロシア軍,空挺部隊とともに補給物資・航空支援が到着
↓
ロシア第58軍,グルジア軍からツヒンワリを完全に解放
↓
ロシア外相「グルジアの南オセチアへの介入を支援していたのはウクライナ」
←!
▲
faq58gz01so02.jpg
faq58gz01so03.jpg
faq58gz01so04.jpg
(military.photosより引用)
faq58gz01so01m05.jpg
(こちらより引用)
【質問】
――――――
http://japanese.cri.cn/151/2008/08/17/1s124485.htm
ロシア軍のアナトリ副総参謀長は,2008/8/16のモスクワでの記者会見で,
「ロシア軍は南オセチア衝突で戦術弾道ミサイル・イスカンデルを使用したことはない」と表明しました.
アナトリ副総参謀長は,
「イスカンデル・ミサイイルは特別な任務に使うものだ.
南オセチア衝突地区で通常兵器を使えば,あらゆる任務を完成できる.
この地区に出動しているロシア軍はイスカンデル・ミサイルを配備していない」
と述べました.
〔略〕
――――――
本当にロシア軍はイスカンダル・ミサイルを使用していないのか?
【回答】
≪Точка≫ в карьере генерала
Ноговицына
戦術弾道ミサイルが南オセチアに向けて移動中だったのを,ロシアのマスコミに撮られちゃった(テヘ
『軍事研究』2009年2月号の連載:『ロシア軍の再興と実力(3)』
兵器輸出と戦略兵器&陸軍装備の調達
の執筆者,江畑謙介氏によれば,最新型戦術弾道ミサイル「イスカンデル」が南オセチア紛争で使用されたのは,間違いないなさそうだという.
弾頭はクラスター型と推測されているが,信憑性は低いと考えている.
以下引用.
――――――
2008年8月のグルジア紛争において,ロシア軍はイスカンデルを使用したとされる.
オランダ外務省の調査報告書によれば8月12日に,ゴリの中心部に向けて2発のイスカンデルが発射され,各々の弾頭(クラスター型弾頭)に内蔵されている10発の子弾,合計20発の爆発が確認されたとあるが,戦闘状況下で20発の子弾を正確に特定した得たか――もしそうなら,子弾には不発弾が生じなかったことになる――疑問が多い.
ただ着弾したロケット(ミサイル)本体の映像などから,イスカンデルが使用されたのは間違いなさそうである
――――――
なお,皆さんご存知かと思いますが,クラスター爆弾制限条約にロシアは調印してませんので,法的には違法行為ではありません(人道的非難はご自由に)
また,軍事研究内の「ミリタリー・ニュース コーナー」に
「グルジア軍 対ロシア戦でクラスター弾使用を認める」
とありましたね(ソースはJDW誌8/9)
グルジア軍は多連装ロケットランチャーを使って,クラスター弾を発射したようです.
グルジア軍側はクラスター弾を使用したのは,ロキトンネル付近でのロシア軍部隊・補給部隊だけであり,民間人や民間施設付近には発射していないと主張.
そして,子弾には時限無効化信管が取り付けられていると主張しているが,現地で活動するNGOによれば,今の所それは一発も見つかっていないとのこと.
一方のロシア軍は8月12日に30個の子爆弾を内蔵した空中投下式の,RBK-250クラスター爆弾を使用しています.
しかしグルジアもロシアも,クラスター弾廃棄を決めた「クラスター弾に関する協定」オスロ・プロセスには参加していませんので,法的には違法ではありません.
イスカンダルM
faq49s02m.jpg
faq49s02m01b.jpg
CRS@空挺軍 in mixi,2009年01月15日19:04
青文字:加筆改修部分
【関連リンク】
「YouTube」:SS-21 SCARAB 9K79 Tochka
「YouTube」:イスカンダルM
【質問】
イラク戦争やアフガニスタンでは米軍の誤爆が大きく報道されましたが,南オセチア紛争で誤爆報道が見られないのは何故ですか?
【回答】
まず,グルジア関係でも誤爆報道はされてる.
作戦規模がグルジアのほうが小さい.
人も少ない.
首都人口5000人とかそんなレベルの地域だし.民間人が巻き込まれるようなケースも少ない.
戦争自体への注目度も違う.
誤爆関係以外の報道量も桁違いでしょ?
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
南オセチア紛争におけるTu-22M3撃墜について教えられたし.
【回答】
『軍事研究』誌の江畑謙介の記事によれば,乗員4人の内3人は脱出に成功したが,副操縦士は戦死.脱出した3名はグルジア軍の捕虜となった.
また,撃墜された機体は,アクツビンスクの第929飛行実験センター所属(少なくとも乗員は)という事実も明らかになった.
何故実験センター所属(ないしは乗員)が投入されたかについては,ロシア空軍の中で最も実戦的な運用能力が高かったからと推測されている.
CRS@空挺軍 in mixi,2008年11月11日15:43
▼ Tu-22一機はSA-11で落とされたものと考えられている.
Su-25三機についても同様の可能性が高いが,トールM1や肩撃ちミサイルで落とされた可能性や,
ロシア地上軍からの同士討ちの可能性もある,とAWSTに書いてあった.
まともな電子戦装備を積んでなかったのが原因らしい,と米軍関係者の意見.
軍事板
青文字:加筆改修部分
▲
【関連リンク】
Russia vs Georgia war intensive,exclusive
pix(daily updated)
http://www.militaryphotos.net/forums/showthread.php?t=145019&page=57
http://www.militaryphotos.net/forums/showthread.php?t=145019&page=58
グルジア軍によって撃墜されたロシア軍機の画像あり
【質問】
グルジアが第二の(冬戦争時の)フィンランドになる可能性は,わずかでもないの?
【回答】
前提が違いすぎるね.
冬戦争のフィンランドの開戦時の兵力は16万.
これらは自動車化されてたというから,当時としてはかなりの戦力.
これに対して,グルジア軍は開戦時2万.
装備は旧ソ連のものを受け継いでいるし,一部近代化されているようで悪くないが,数が少なすぎる.
さらに冬戦争時のソ連軍は大粛清でズタボロだったし,冬季装備が不足していた.
今回は如何に地形が峻険とはいえ,何万も凍死するような環境じゃないし,下士官以上はロシア軍もしっかりしている.
むしろ練度はグルジア軍の方が,一部部隊は精強そうだが,全体的に見ると疑問符がつく.
これじゃあ,冬戦争の再現は難しいよ.
仮にウクライナや英米の支援があるとしても,それまでグルジア軍がもつかすら疑問.
軍事板
青文字:加筆改修部分
精鋭部隊らしき兵士
(特殊部隊?)
民間トラックに乗って移動するグルジア兵
ロシア軍反攻後に動員された予備役?
(画像掲示板より引用)
【質問】
一部の部隊・戦いではかなりグルジア軍は善戦・優位に進んでいて,後の軍事関係者・ミリオタに語り継がれることが起きる可能性はまだ残されているのでは?
後方への攻撃(狙撃?)がそれなりに成功しているっぽいし.
Su-25はともかくとして,MIg-29SMTやTu-22まで落としたらしいし.
【回答】
一部がどの程度の規模かわからないから何とも言えないけど,南オセチアに侵攻して今日までツヒンワリでロシア軍と交戦してた部隊が,どうもグルジア軍の最精鋭っぽいじゃん.
映像見る限り,この部隊は歩兵の装備もいいし,装甲車両も充実してて有力そうだけど,開戦後に動員されている部隊は,明らかに前者より装備が貧弱.
ロシア側の報道にあるように,この最精鋭がツヒンワリから追い出されていたとして,その損害が甚大だったら
,もうグルジア側の継戦能力は疑わしいんじゃ?
軍事板
青文字:加筆改修部分
(画像掲示板 military.photosより引用)
【質問】
アブハジア沖海戦(仮称)について教えられたし.
【回答】
グルジア・ロシア紛争の最中,グルジア艦隊とロシア黒海艦隊との間で起きた戦闘.
ロシア黒海艦隊公式サイト『Черноморский Флот』「Новости
ЧФ」によれば,8月10日,アブハジア沿岸のロシア艦艇のパトロールにおいて,宣言された安全地帯の境界を突破し,警告に反応しなかった高速航行する4隻の水上目標が発見された.
ロシア艦艇は,防御射撃を引き起こし,砲撃の弾幕を張った.
その結果,一時的な海上戦闘により,1隻の目標は打撃を受け,3隻の目標はポチ方面へ去った――というもの.
〔略〕
ここでは,ロシア艦艇の名前は出ていません.
が・・・8月10日,アブハジア沿岸をパトロールしていたロシア艦艇と言えば,ロケット巡洋艦「モスクワ」と警備艦「スメトリーヴイ」しか該当しません.
(http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33642712.html参照)
この記事を読む限り,グルジアのロケット(ミサイル)艇は,アブハジア沖に居るロシア艦艇に接近,攻撃しようとして返り討ちに逢ったようです.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33621921.htmlでも書いていますが,グルジアは,ロケット巡洋艦「モスクワ」と警備艦「スメトリーヴイ」が来る事を事前に知っていました.
それで,黒海艦隊旗艦でもある親衛巡洋艦「モスクワ」を討ち取ろうとして,手持ちのミサイル艇を全て出撃させたのではないでしょうか.
相手が空母を有しておらず,水上戦闘艦だけの場合,ミサイル艇を出撃させる事は,必ずしも無謀な行為とは言えませんが――かつてエジプトは,イスラエル駆逐艦をソ連製ミサイル艇で撃沈しているし――,この場合は,相手が悪かったでしょう.
〔略〕
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/8/12(火) 午後 8:54
『Первый канал(Channel One)』より.
――――――
複数のグルジアのロケット艇が,ロシア戦闘艦艇を攻撃した
2008年8月11日
ロシア海軍総司令部副官・首席報道官イーゴリィ・ディガロ
「アブハジア沿岸のロシア艦艇のパトロールにおいて,宣言された安全地帯の境界を突破し,警告に反応しなかった高速航行する4隻の水上目標が発見されました.
今回の派遣は,私達の艦艇との親交関係確立を企図するものです.
次にロシア艦艇は,防御射撃を実施し,砲撃の弾幕を張りました.
その結果,一時的な海上戦闘により,1隻の目標は打撃を受け,3隻の目標はポチ方面へ去りました.
今回の武力使用は,自衛に関するロシア側の固有の権利を実現する目的の為,国連憲章第51条に従って遂行されました」
ロシア黒海艦隊は,傷付いた避難民を支援する準備が出来ている事を示した.
ロケット巡洋艦「モスクワ」と警備艦「スメトリーヴイ」を含む数隻の戦闘艦艇のグルジア国境海域での行動が完 了した後,彼らはノヴォロシースク港を訪れ,投錨地へ納まった.
〔略〕
――――――
〔略〕
というわけで,アブハジア沖でグルジア海軍と交戦したロシア海軍艦艇は,ロケット巡洋艦「モスクワ」と警備艦「スメトリーヴイ」で間違い無いようです.
記事を読む限りでは,この2隻以外にも何隻か居たようですが,おそらくは,以前からノヴォロシースク港に停泊していた揚陸艦ツェザーリ・クニコフあたりでしょう.
グルジア海軍の4隻は,ミサイル艇「ディオスクリア<303」(255t)および「トビリシ<302」(257t)と,他に哨戒艇2隻と思われます.
「ディオスクリア」は,ギリシャから取得した中古艇で,MM38エグゾセ対艦ミサイルを4発搭載.
「トビリシ」は,ウクライナから取得した中古艇で,テルミート(西側コード名SS-N-2スティックス)対艦ミサイルを2発搭載.
グルジア海軍には,ミサイル艇2隻と哨戒艇8隻が有り,ポチ港などを基地としておりますが,今回は,ポチ港(グルジア沖)からはちょっと離れているアブハジア沖なので,比較的大型の艇4隻を出撃させたのでしょう.
ロシア・グルジア海軍が交戦したのは,画像1枚目で,ポチ港の上の○で囲った海域あたりと思われます.
記事中でも触れられている通り,グルジアのミサイル艇1隻が撃沈されましたが,これはディオスクリアでしょう.
(トビリシは,8月13日にポチ港で破壊された)
本文で書かれているように,グルジア側は,ミサイル艇1隻を沈められた後,ポチへ逃走しました.
何しろ,充実した防空能力を持つモスクワ(スラヴァ級)が居るロシア艦部隊への打撃を期待できるのは,エグゾセ(MM38)対艦ミサイルを4発搭載するディオスクリアです.
トビリシのテルミート対艦ミサイルは,MM38エグゾセよりは長射程ですが,ロシア海軍では,もはや演習時の空中標的にしか使われていないようなミサイルでは,打撃を与える事は期待できない.
それで,確実にロシア艦(おそらくは,黒海艦隊旗艦モスクワ)を討ち取る為,一か八か接近したのでしょう.
ディオスクリアは533mm魚雷も搭載しているので,接近し,あわよくば魚雷も撃ち込むつもりだったかもしれません.
しかし,そのディオスクリアが真っ先に沈められ,グルジア海軍の「賭け」は,失敗に終わりました.
ディオスクリアを失っては,ロシア艦部隊へ打撃を与えられる可能性は無いに等しいので,さっさと引き揚げたのでしょう.
ただロシア側も,別にグルジアを封鎖するのが目的では無く,あくまでも,アブハジア沖のパトロールが主任務ですから,逃走するグルジア艇を,ポチ沖まで追尾しようとはせず,ノヴォロシースクへ引き揚げたようです.
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/8/14(木) 午後 7:54
グルジア海軍のミサイル艇を撃沈したのは,ナヌチュカIII型ミサイルコルベット「ミラージュ」だったようです.
――――――
ロシアのコルベット「ミラージュ」は,セヴァストーポリ海軍基地へ帰港する
セヴァストーポリ,8月22日(RIAノーボスチ)
ロシアのミサイルコルベット「ミラージュ」は,グルジア沿岸沖の海域をパトロールした後,金曜日,ロシアがウクライナからリースしているセヴァストーポリの黒海艦隊基地へ帰港した.
黒海艦隊に所属するミラージュは,8月8日,グルジアが分離を求める南オセチアへの攻撃を開始した後に始まったロシアの「平和強制」作戦に関係していた.
伝えられるところによれば,ミラージュは,先週,アブハジア沿岸付近でロシア艦艇に対する攻撃が試みられた時,グルジア艇を沈めた.
〔略〕
――――――
同じニュースのロシア語ページ
http://rian.ru/osetia_news/20080822/150585022.html
こちらでは,「ミラージュ」の対艦ミサイル「マラヒート」(SS-N-9)でグルジア艇を撃沈した,と書かれています.
――――――
По данным из военных источников в Севастополе, именно МРК "Мираж" уничтожил противокорабельным комплексом "Малахит" 10 августа один из четырех грузинских катеров, которые предприняли атаку на отряд кораблей ЧФ у берегов Грузии.
(セヴァストーポリの軍事情報筋によれば,正確には,小型ロケット艦「ミラージュ」は,8月10日,黒海艦隊の艦艇部隊がグルジア沿岸で4隻のグルジア艇の攻撃を受けた時,対艦複合体「マラヒート」により,これを破壊した)
――――――
このミサイルが実戦で使用されたのは,今回が初めてです.
(そして,おそらくは最後でしょう)
また,アブハジア沖のパトロールに参加した艦艇は,以下のように書かれています.
ракетный крейсер "Москва"(ロケット巡洋艦「モスクワ」)
сторожевой корабль "Сметливый"(警備艦「スメトリーヴイ」)
три больших десантных
корабля(3隻の大型揚陸艦)
малые ракетные корабли(小型ロケット艦)
малые противолодочные(小型対潜艦)
тральщики(掃海艦)
суда обеспечения(物資供給船)
小型ロケット艦は,「ミラージュ」の事です.
小型ロケット艦「ミラージュ」は,プロジェクト12341の1隻で,1986年12月30日に就役しました.
(Малый ракетный корабль"Мираж"
)
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/8/22(金) 午後 7:53
本日(2008年9月17日)に配信されたRIAノーボスチのニュース
巡洋艦「ワリャーグ」は,太平洋でのロケット射撃を首尾よく遂行した
ウラジオストク,9月17日(RIAノーボスチ)
ロシア太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」が,日本海で対艦ロケット(ミサイル)の発射訓練を実施したという内容です.
発表したのは,太平洋艦隊報道官(副官)ローマン・マルトフ1等海佐です.
そしてマルトフ報道官は,明日以降,ワリャーグが「防空ロケット複合体」(ракетным
комплексом ПВО)の射撃訓練を行うと発表したのに続き,こう付け加えました.
「同様の方法は,今年8月,グルジアでの海軍の平和強制作戦において,黒海艦隊将兵によって使用されました.
そして艦艇部隊は,敵の空中攻撃撃退の任務を首尾よく達成しました」
この「防空ロケット複合体」は,対空ミサイル「フォールト」(SA-N-6グランブル)を指しています.
「同様の方法」というのも,「フォールト」の事です.
「グルジアでの海軍の平和強制作戦」とは,当ブログでも度々紹介している南オセチア紛争中のアブハジア沖でのロシア黒海艦隊のパトロール活動の事です.
そして,この作戦には,「ワリャーグ」の同型艦である親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が参加しています.
当ブログで何度も伝えているように,今年8月10日,「平和強制作戦」を遂行中のロシア黒海艦隊は,アブハジア沖でグルジア海軍のミサイル艇を含む戦闘艇隊と交戦しました.
「敵の空中攻撃」とは,対艦ミサイルの事でしょう.
つまり,この時,「モスクワ」は,グルジア海軍ミサイル艇から発射された対艦ミサイルを,全て「フォールト」で撃ち落とした,という事でしょう.
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/9/17(水) 午後 9:10
▼ ニコニコ動画より.
『アブハジア沖海戦(2008/8/10)の詳細な説明〜CG配置図つき〜』
ロシアのニュース番組で,8月10日にアブハジア沖で行われた,ロシア・グルジア海軍の戦闘について解説しています.
番組によると,8月10日,グルジア海軍艇部隊と直接交戦したのは,以下の4隻だそうです.
158:БДК"Цезарь Куников"(大型揚陸艦「ツェザーリ・クニコフ」)
150:БДК"Саратов"(大型揚陸艦「サラトフ」)
617:МРК"Мираж"(小型ロケット艦「ミラーシュ」)
071:МПК"Суздалец"(小型対潜艦「スーズダレッツ」)
ニコニコ動画のコメントでは,小型対潜艦「スーズダレッツ」が「駆逐艦ナントカ」と紹介されています(^^;
・・・黒海艦隊に"Эскадренный
миноносец"(駆逐艦)は居ません(笑)
ロシア艦艇部隊は,ノヴォロシースクからスフミへ向かう途中で5隻のグルジア艇部隊と遭遇したそうです.
というか,CGを見る限り,スフミ沖です.
動画アップ主は,
「単に空爆を逃れてウロウロしてたグルジア艦隊と遭遇」
と書いておりますが,空爆を逃れるのであれば,バトゥミへ退避する筈です.
事実上グルジアから独立している(つまり,グルジアの支配下に無い)アブハジア沖まで来るわけ無いでしょ(^^;
ニュース番組によると,ポチ港から出撃した5隻のグルジア艇部隊は,「アメリカの専門家が立案した作戦」に従い,高速ミサイル艇で大型揚陸艦へ接近し,対艦ミサイルを発射して離脱する戦法だったそうです.
・・・別に「アメリカの専門家」で無くとも考えつく作戦だと思いますが・・・・(^^;
それに,対艦ミサイルを発射してすぐさま離脱するつもりだったら,何故,グルジア海軍は,ミサイル艇2隻以外に3隻の戦闘艇を出撃させたのでしょうか?
対艦ミサイルによる一撃離脱戦法を取るのであれば,ミサイル艇「ディオスクリア」「トビリシ」の2隻だけ出撃させれば良いでしょう.
おそらくグルジア海軍は,対艦ミサイルをブチ込み,ロシア艦艇部隊が混乱した所で更に接近,
「砲雷撃戦」を挑み,止めを刺すつもりだったと思われます.
接近するグルジア艇部隊を捉えたロシア側は,まず,「警告射撃」の為に「対空ミサイル」を発射.
しかしグルジア側は,これを無視して更に接近.
双方の距離は35km以内まで縮まりました.
という事は,35km以上の距離で対空ミサイルを発射したという事になります.
動画を見る限り,警告射撃の為に「対空ミサイル」を発射したのは「スーズダレッツ」のようです.
確かに,「スーズダレッツ」は,対空ミサイル「オーサM」(SA-N-4)を装備しています.
・・・・しかし,オーサMの最大射程は15km・・・・
・・・・・・・・届きませんが・・・・・・・(失笑)
ついでに書くと,「ミラーシュ」も対空ミサイル「オーサM」を装備しています.
むろん届きません・・・(笑)
というか,この部隊で,35km以上離れた場所まで到達できるミサイルは,小型ロケット艦「ミラーシュ」の対艦ミサイル「マラヒート」だけです(^^;
威嚇の為に「対空ミサイル」を発射したという事が正しかったとしても,それは,この部隊から発射されたものでは無い事は明らかです.
では,誰が「対空ミサイル」を発射したのか?
ここで想起されるのは,同日,アブハジア沖でパトロールを行っており,この部隊の近くに居たであろう親衛ロケット巡洋艦モスクワと警備艦スメトリーヴイの存在です.
揚陸艦へのグルジア艇接近の報を受け,モスクワとスメトリーヴイが現場海域へ急行した事は想像に難くないでしょう.
そしてモスクワは,射程90kmの対空ミサイル「フォールト」(SA-N-6),スメトリーヴイは,射程30kmの対空ミサイル「ヴォルナ」(SA-N-1)を装備しています.
つまり,この状況で,威嚇の為に「対空ミサイル」を発射するという芸当は,遠距離防空ミサイル「フォールト」を装備するモスクワにしか出来ません.
言い換えれば,モスクワが,この部隊の近くに居なければ出来ません.
ニュース番組では,35kmの距離を「大型艦のミサイル兵器が使えない死の圏内」と解説していますが,これは,ミサイル巡洋艦が装備する長距離対艦ミサイルが使えない距離,という意味でしょう.
彼我の距離が25kmまで縮まった時点で,ミラーシュは対艦ミサイルを一斉発射し,グルジア艇1隻を撃沈.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33842605.html
番組では,ミラーシュが発射した対艦ミサイルで,グルジア海軍ミサイル艇トビリシが撃沈されたかのように描写されていますが,トビリシは,8月13日,ポチ港でロシア海軍特殊部隊により破壊されております.
ですから,この時に撃沈されたのは,トビリシでは無く,ミサイル艇2隻と一緒だった3隻の哨戒艇のどれかです.
1隻を沈められ,4隻に減ったグルジア海軍艇部隊でしたが,更に接近して来ました.
何せ,主力のミサイル艇2隻は健在ですから.
この番組では触れられていませんが,グルジア艇部隊は,おそらく,この間に対艦ミサイルを発射し,ロシア側の防空ミサイルに全て撃墜されていると思われます.
そして,双方の距離は15kmまで縮まりました.
そこでミラーシュは,近距離対空ミサイル「オーサM」を発射し,グルジア艇1隻が破壊されたそうです.
(マラヒートは,撃ち尽くしていたようです)
距離15kmだったら,「オーサM」を使わずとも,ミラーシュの76mm砲(AK-176)で届きますが・・・
真疑の程はさておき,これでグルジア艇部隊はロシア艦襲撃を諦め,残存の3隻(ミサイル艇2隻と哨戒艇1隻)はポチ方面へ逃走しました.
当初,ロシア海軍側は,ミサイル艇2隻を含む4隻のグルジア艇部隊がロシア艦を攻撃,反撃して砲火を開き,グルジア艇1隻を撃沈した,と発表していましたが
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33641643.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33662458.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33695948.html
これは,グルジア艇が4隻に減った後もロシア艦隊へ接近してきた状況を指していたようです.
『世界の艦船』2008年10月号の海外艦艇ニュースでも,アブハジア沖の戦闘について紹介されています.
これによると8月10日,グリシャIII型フリゲート,タランタルIII型ミサイル艇,ナヌチュカIII型ミサイルコルベットの3隻で構成されるロシア艦隊は,5隻のグルジア艇部隊から対艦ミサイル攻撃を受け,反撃してミサイル艇1隻,砲艇1隻を撃沈した,と書かれています.
ちなみに,小型対潜艦「スーズダレッツ」は,グリシャV型です.
タランタルIII型は,ロシア側発表を見る限り,この時点では,まだアブハジア沖へ出動していなかったようです.
タランタルIII型がアブハジアへ出動したのは,8月末になってからです.
(http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/34071513.html参照)
いずれせよ,この海戦で一番の殊勲艦が「ミラーシュ」である事は確かでしょう.
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/10/5(日) 午前 10:20
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:グルジア海軍ミサイル艇「ディオスクリア」近影(2008年9月25日)
▲
faq39gz02.jpg
faq39gz02m206MPt04.jpg
faq39gz02m.jpg
(画像掲示板より引用)
【質問】
アブハジア沖で撃破されたミサイル艇「トビリシ」について教えられたし.
【回答】
グルジア海軍の水中翼ミサイル艇「トビリシ」(302)は,西側では「マトカ」型と呼ばれるプロジェクト206MPの1隻で,ロシア海軍に在籍するR-44の同型艇です.
R-44
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25427412.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25464608.html
レニングラード(サンクト・ペテルブルク)市のスレドニェ・ネフスキィ造船所で建造され,1981年10月29日就役,ソヴィエト連邦海軍赤旗黒海艦隊に編入.
就役時は,R-15という名前でした.
1997年8月12日,ウクライナへ譲渡され,「コノトープ」と改名.
1999年6月30日,ウクライナからグルジアへ譲渡され,「トビリシ」と改名.
2008年8月10日,トビリシは,他のグルジア海軍戦闘艇3隻と共に,アブハジア沖のロシア海軍艇艇部隊襲撃へ参加しましたが,戦闘艇1隻を沈められて襲撃は失敗,ポチ港へ逃走しました.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33662458.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33695948.html
しかし,3日後の8月13日,ポチ港へ入ったロシア軍により,トビリシは火を付けられ,破壊されてしまいました.
写真では上部構造物が焼失しており,復旧は,おそらく不可能でしょう.
ポチ港へは,トビリシ以外にも哨戒艇2隻が逃げ込みましたが,おそらくは,この2隻も破壊されたでしょう.
・・・・グルジア海軍,終わった・・・・・
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:グルジア海軍ミサイル艇「トビリシ」近影(2008年9月25日)
「六課」:「BLACKSEAFOR」のグルジア海軍ミサイル艇トビリシ(2003年)
1993年撮影(R-15)
6枚目:2001年撮影(トビリシ)
7枚目:2008年8月13日,ポチで撮影
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/8/15(金) 午前 10:06
【質問】
第2次アブハジア沖海戦(仮称)について教えられたし.
【回答】
ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』Web版より.
2009年5月13日付の記事
http://www.redstar.ru/2009/05/13_05/3_01.html
【尊敬すべきセルゲイ・メニャイロ】
ノヴォロシースク海軍基地(Новороссийской
ВМБ)司令官セルゲイ・メニャイロ中将に関する特集記事です.
何故,メニャイロ中将の特集記事が組まれたのかと言うと,同氏は,昨年8月の南オセチア紛争において,アブハジア方面のロシア海軍部隊を統括指揮していたからです.
そして,当ブログでも度々紹介したアブハジア沖の海上戦闘(アブハジア沖海戦)においても,メニャイロ中将は,ロシア海軍部隊の指揮官を務めていました.
開戦以来,敗退を続けるグルジア軍は,何処かで戦術的勝利を得る為,海上に目を付けました.
そして,サアカシヴィリ大統領に「戦勝声明」を出させる為という政治的観点から,グルジア海軍(と海上国境警備隊)の「全力」を挙げた「作戦行動」が実施される事になりました.
グルジア海軍と交戦した時の戦闘艦艇支隊Отряд
боевых кораблей (ОБК)は,以下のような構成でした.
командовал вице-адмирал
Сергей Меняйло
БДК<Цезарь Куников>и<Саратов>
малый ракетный корабль
<Мираж>
МПК <Суздалец>
морские тральщики <Железняков>и<Турбинист>
指揮官:セルゲイ・メニャイロ中将
大型揚陸艦「ツェザーリ・クニコフ」「サラトフ」
小型ロケット艦「ミラーシュ」
小型対潜艦「スーズダレッツ」
海洋掃海艦「ゼレズニャコフ」「トゥルビニスト」
この他,「前衛」として小型対潜艦「カシモフ」МПК<Касимов>とロケット艇(ракетный
катер)から成る戦術グループが,支隊より先行していました.
これらの艦艇の内,元からメニャイロ中将の指揮下にある(つまりノヴォロシースク海軍基地所属)艦艇は,「カシモフ」と「ゼレズニャコフ」の2隻だけで,あとは,セヴァストーポリの黒海艦隊本隊からの「借り物」です.
(ただ,「ツェザーリ・クニコフ」は,南オセチア紛争開始前からノヴォロシースク海軍基地に駐留していましたが)
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/32903784.html
メニャイロ支隊の任務は,本人が『クラースナヤ・ズヴェズダー』紙のインタビューに対して述べた所によると
「私が,グルジアの侵略開始によって得た最初の任務は,アブハジアへの空挺軍・第7親衛空挺強襲師団所属部隊の移動でした」
メニャイロ中将は,当初,「サラトフ」に座乗していましたが,この時は「ツェザーリ・クニコフ」に旗艦を変更しました.
「サラトフ」よりも新しい「ツェザーリ・クニコフ」の方が,兵装などの各種装備が充実していた為です.
グルジア海軍は,8月9日および10日の2度に渡ってメニャイロ支隊への攻撃を試み,2回とも失敗に終わりました.
1回目の戦闘は,アブハジア共和国の首都スーフミ沖で行なわれ,
(http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/34693739.html参照)
2回目の戦闘は,グルジアとアブハジアの海上境界線付近で行なわれました.
これまで,ロシア海軍とグルジア海軍の戦闘は,8月10日の一度だけだと言われていましたが,実は,2度に渡って行なわれていたようです.
以前に紹介した「ロシアのニュース番組が詳しく解説したアブハジア沖海戦」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4713375
は,1回目の海戦だったようです.
「1回目の海戦」について,『クラースナヤ・ズヴェズダー』紙は,昨年10月に取り上げています.
http://www.redstar.ru/2008/10/29_10/2_01.html
【撃破の砲火】2008年10月29日
内容は,http://www.nicovideo.jp/watch/sm4713375とだいたい同じ事が書かれています.
8月9日の戦闘で戦闘艇2隻を失い,ポチ港へ撤退したグルジア海軍は,その「復讐」の為,次の日の夜もポチ港を出撃し,メニャイロ支隊への攻撃を試みました.
8月10日には,小型ロケット艦「ミラーシュ」は参加せず,第1日目では前衛を務めていた艦艇(小型対潜艦「カシモフ」)が本隊に合流していたようです.
小型対潜艦「カシモフ」と「スーズダレッツ」は,高射ミサイル複合体「オーサM」を使用してグルジア海軍の攻撃を撃退しました.
記事では明確に書かれていませんが,グルジア側が発射した対艦ミサイルの迎撃に成功したと言う事でしょう.
2度に渡る「海戦」でロシア側の損害は皆無でしたが,2度に渡って襲撃を受けた事が,グルジア本国のポチ港へ突入し,2隻のミサイル艇を含むグルジア戦闘艇を港内で破壊するという特殊作戦の実行をロシア側,すなわち,メニャイロ中将に決意させたものと思われます.
[グルジア海軍艦艇は,ロシア海軍スペツナズにより破壊された]
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/34567753.html
(ただ,この記事「尊敬すべきセルゲイ・メニャイロ」では,ポチ港における特殊作戦には触れられていませんが)
メニャイロ中将は,「戦闘による功績」勲章を授与されたそうです.
「ロシア・ソ連海軍」,2009/5/19(火) 午後 11:30
【質問】
どのようにしてグルジア艦隊は壊滅したのか?
【回答】
南オセチア紛争開始前,グルジア海軍は2隻のミサイル艇を保有しておりました.
トビリシ(302)
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33704774.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33954607.html
ディオスクリア(303)
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33828011.html
この2隻と哨戒艇2隻は,2008年8月10日の夜10時過ぎ,アブハジア・グルジア境界線沖をパトロール中のロシア艦隊襲撃を試みました.
アブハジア・グルジア境界線沖を越えてアブハジア領海へ進入し,ロシア側の警告を無視して高速で接近するグルジア艇部隊は,午後10時30分頃,ロシアの小型ロケット艦ミラージュから発射された対艦ミサイルにより,哨戒艇1隻が沈没.襲撃は失敗し,ポチへ逃走しました.
しかし8月13日,ロシア軍はポチへ進攻,停泊中だったミサイル艇を含むグルジア海軍戦闘艇を破壊し,港内に沈めました.
ロシア側の当初の発表では,グルジア海軍のロケット艇(ミサイル艇)1隻を沈めたと言われていましたが
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33641643.html
実際に沈没したのは,ミサイル艇以外の戦闘艇だったようです.
この戦闘は夜中(22時30分頃)に行われ,ロシア側も,目で見て確かめたわけでは無いでしょうから,戦闘開始前,対水上レーダーに4つの目標が写っていたが,ミサイル発射後,1つ減ったので,ロケット艇を1隻沈めた,と思ったのでしょう.
それにしても,トビリシとディオスクリアは,何故,ロシア軍がポチへ進入する前に,ポチ港から退避しなかったのでしょうか.
http://www22.atwiki.jp/intelljp/pages/122.html
によると,8月9日,ポチ港はロシア空軍の爆撃で完全に破壊されたそうです.
港を破壊されてしまっては,燃料補給も出来ないでしょう.
南オセチア紛争開始後,これらのポチ港のグルジア海軍艇は,燃料や弾薬を積載し,いつでも出撃できる体制を整えていたでしょうが,8月10日,アブハジア・グルジア境界線沖へ出撃し,帰ってきた後では,使い果たした燃料の補給は出来なくなっていたのではでしょうか.
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/9/1(月) 午後 9:33
南オセチア紛争中,ポチ港で破壊されたグルジア海軍艦艇の映像を見た方は多いでしょうが,これを実行したのは,ロシア海軍の特殊部隊(スペツナズспецназ)でした.
――――――
グルジア海軍は,黒海艦隊(ЧФ)特殊任務部隊により,ポチで破壊された
セヴァストーポリ,9月28日(РИАノーボスチ)
グルジア海軍は,黒海艦隊の海軍歩兵特殊任務部隊により,ポチ港で破壊された.
この行動の関係者は,日曜日,РИАノーボスチに伝えた.
9月26日,グルジア沿岸で警戒待機していた2隻の大型揚陸艦「ヤーマル」および「サラトフ」は,セヴァストーポリへ入った.
「黒海艦隊海軍歩兵の特殊任務部隊の対破壊工作部隊所属の兵士は,ポチ港に在った全ての舟艇および艦船に爆薬を設置しました.それは10人の部隊です」
士官は語った.
彼は,ポチ港の舟艇および艦船は,航空機によって破壊されたという幾つかのメディア報道を断固として否定した.
「航空機によるポチ爆撃は,少しも有りませんでした.
私たちが8月12日に港へ入った時,ポチは,まったく空っぽでした」
士官は強調した.
彼によると,2隻の大型揚陸艦「ヤーマル」および「サラトフ」が港へ入り,小型対潜艦「スザーレッツ」は沖合いで警戒待機していた.
揚陸後,水兵は,食糧および水を補給するため,艦を接岸させた.
この時,特殊部隊は,港で,爆薬を設置する対象であるグルジアの戦闘艦艇を確認した.
機雷が無い事を確認した後,水兵はその場所へ接近し,港に在る全てのグルジア戦闘艦艇を爆破した,とロシアの士官は言った.
〔略〕
――――――
ニコニコ動画より「グルジア海軍の最期」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4672663
黒海艦隊のロシア海軍スペツナズは,第431独立海上偵察所という部隊で,トゥアプセに駐留しております.
この他,セヴァストーポリには,第102独立対水中破壊工作大隊という部隊が駐留しております.
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/9/28(日) 午後 8:55
トビリシ
faq39gz02m206MPt05.jpg
faq39gz02m206MPt06.jpg
ディオスクリア
faq39gz02m01b.jpg
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/9/1(月) 午後 9:33
【質問】
グルジアは確かにロケット撃ち込んでたけど,それが軍事目標を狙ったものか,市街を無差別に狙ったものかは,まだ分かってないんじゃないの?
ロシアのほうも,戦車基地から3km離れたゴリにあるアパートを3日間空爆したりしてるしね.
犠牲者は少ないかもしれんが,軍事目標でも無いので,これも問題と言えば問題になる.
しかもクラスター爆弾も市街地に落としたって言うし.
【回答】
あの報道流れたタイミングで,市街に立てこもる独立派に砲撃開始した,ってサァカシビリの演説があったんよ.
で,少なくともグルジアには精密誘導タイプの多弾頭弾はない.
BM-21の精密誘導弾は,一応ロシアとウクライナしか持ってない事になってるから.
そうなるとどう考えても無差別砲撃にしかなりえない.
無誘導ロケット弾で精密射撃とかありえない話だし.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
グルジア兵士とロシア兵士は何人ずつ死んだの?
【回答】
グルジア軍:
2008年8月18日10時25分付,読売新聞によれば,
戦死 133人
行方不明 50人
(グルジア国防相発表)
ロシア軍:
2008/8/20/19:10付,CNNによれば
戦死 64人
負傷 323人
(ノゴビツィン参謀本部次長発表)
わりと少ないね.
死者の数は日数的にはこんなものかと思うけど,国の運命をかけた戦いにしちゃあっさりだ.
グ側はロシアと戦っても勝てないと判断して,さっさと首都決戦に絞って撤退したら,停戦合意したのかな(笑)
「べ,べつに敗走じゃないからね! 戦う前に後退しただけだから,敗れたわけじゃないもん!」
軍事板
青文字:加筆改修部分
Russian soldiers help put their injured comrade
in a truck in the South Ossetia town of Zemo
Nikozi
(military.hpotosより引用)
【質問】
グルジアにゲリラ戦用の兵器が流入し始めたら,どうなるのでしょうか?
【回答】
どうにもなりませんね,
ゲリラ戦を行っても焼け石に水ですな.
第一グルジア側にそのような余裕と士気はないでしょう.
ゲリラ戦でもしたら余計に立場悪くなりますよ.
ロシアはチェチェンの戦訓を忘れているわけではありませんし,また,対ゲリラ戦に向いた部隊を投入しています(ヴォストーク大隊や空挺軍スペツナズetc)
ロシアには,もう一度冷戦をやるまでは国力は回復してませんし,アメリカは中東で手が一杯で,グルジアなんかに深入りする余力は無いですから,このまま非対称戦に成って長期化するとは,考えられませんねぇ.
例の珍妙な陰謀説を信じなければ.
新所沢の三等兵◆Uk in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
【質問】
「もうこんな戦車ぶち壊してさっさと歩いて帰ろう」 グルジアから撤退中のロシア軍が抱える問題とは
と記事にあるが,なぜロシア軍は最新型戦車を使わなかったの?
【回答】
ソ聯時代におなじみの方法.
今回もこの方法に引掛かって初動が遅れたみたいだね<米欧
ソ聯は,東欧の引き締めの際は,古い戦車を使った.
新式の戦車は普段は梱包しており,春の一時期に梱包を解いて整備し試運転をして極力消耗を避ける.
これは米側も分かっていた事実.
確かチェコ事変もハンガリーの時も,当時の主力ではなく,第二戦クラスの戦車を使って西側の注意を逸らした.
今回も同じだったか.
もっとも,今回の主力がT−90でも,米欧はこれ以上早く対応できんと思うが.
むしろ俺は,イージスをこんなに早く黒海に投入するとは思わなかったよ.
ちなみに,その記事の元になってるNY Timesの記事って,かなりロシア軍に好意的な記事.
古い装備とは言えど,兵士は優秀に見えた,とか,地元のグルジア人でロシア軍に協力し感謝する者が多くいた,とか,記事のトーンがロシア軍の装備を笑うようなものでは全くない.
まあそれより,その記事で最も大事なのは訳で一切触れられていない最後の段落だろうな.
ロシア軍のあるMajorが,
「この戦争は理解し難い戦争で,This was not
a serious war」
って首を振りながら言ったという部分.
で,その後にまた記者のところへ来て,
「いや,でもたくさんロシア軍の兵士が死んだ,個人的に30人死んだのを知っている」
とか慌てて訂正した,と(笑)
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ロシア軍の兵站ルートは?
【回答】
グルジアに進出している部隊の補給兵站はルートは,南オセチア方面はあの山脈を越えるルートで,アブハジアは黒海からの海上輸送かな.
また,最近ロシア軍が鉄道修理して使えるようにしたそうだし,陸路もそのまま使えるだろう.
鉄道が使えるとなると,ダイヤが完備されてローテーションが組まれたら.トラックでの補給量の比ではない.
ロシア軍の装備見ると,空挺軍の連中の装備が一番ちゃんとしてるが,空挺部隊と言っても実際は兵員以外に,輸送ヘリと攻撃ヘリ,空挺戦車に諸車両に自走砲も付いているはずだから,補給には気を遣うだろうね.
装備がいいと言う事は,高メンテナンス品も多かろう.
対する米欧は,トルコの陸路,バツーミ港の海路か.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
南オセチア紛争の際に見られた,ロシア軍の迷彩について教えてください.
【回答】
南オセチア紛争画像フォルダを再チェックしてみたところ,
M/05迷彩コピーであるJEGER迷彩服を着用した兵士
IZLOM(?)迷彩を着用した兵士
faq49g03c10.jpg
faq49g03c10b.jpg
IZLOMとSKOLって似ているからなぁ・・・
買ってどのくらい似ているかチェックしてみるか.
CRS@空挺軍 in mixi,2009年03月23日18:03
【質問】
捕虜交換の内容は?
【回答】
2008/8/19に,Igoetiの警察検問地点で行なわれたようだ.
パイロット2名含む5名が露側に,グルジア兵13名と民間人2名がグルジア側に.
露の捕虜の取り扱いは過酷だったそうだが,ま,大体想像はつくな.
http://www.mod.gov.ge/i.php?l=E
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ツヒンバリ自動車爆弾テロ事件とは?
【回答】
2008年10月04日 01:25付,AFPによれば,2008/10/3,南オセチア(South Ossetia)自治州のツヒンバリ(Tskhinvali)のロシア軍駐留地近くで発生した,自動車爆弾によるとみられるテロ事件.
インターファクス(Interfax)通信はロシア軍司令官の話として,この爆発でロシア兵7人が死亡したと伝えた.
南オセチアのエドゥアルド・ココイトイ(Eduard
Kokoity)大統領は,グルジアの治安部隊の犯行だとしてグルジアを非難したが,グルジア内務省のショタ・ウチアシビリ(Shota
Utiashvili)報道官は,これを全面否定.
爆発はロシア軍の撤退を遅らせるための挑発だと述べ,あらためてロシア軍の即時撤退を求めた.
まあ,もし仮に治安部隊の犯行だとしても,効果は非常に薄い割に,万一犯行が発覚した場合のリスクは非常に高いと思われる.
つまりハイ・リスク&ロー・リターンなので,常識的に考えれば治安部隊犯行説は説得力がないが,この紛争におけるサアカシビリ大統領のトチ狂いぶりを見るに,あながち否定もできないかと.
平和維持活動を行うロシア軍第98親衛空挺師団所属兵士
faq49g09dv98gz.jpg
faq49g09dv98gz02.jpg
【質問】
グルジア紛争での叙勲者は?
【回答】
56人.
内の5人は「ロシア連邦英雄」が授与されたようです.
クレムリン公式サイトより.
――――――
October 1, 2008 12:30
Wednesday
THE KREMLIN, MOSCOW. Dmitry Medvedev presented state decorations to military servicepersons who took part in the peace enforcement operation in Georgia.
Mr Medvedev decorated 56 service members who distinguished themselves during the events in South Ossetia. Five officers were awarded the title Hero of Russia.
Two months ago Russia faced the choice of doing nothing and closing its eyes to gross violations of international obligations and to the deaths of its citizens, including peacekeepers, or taking resolute action against the aggressor. Russia chose the latter, and this was the right choice, Mr Medvedev said at the ceremony.
The President thanked the soldiers and officers for their courage and performance of their duties.
Mr Medvedev said that Russia will help the Ossetian people rebuild and will do everything possible to ensure stable peace for the new states of South Ossetia and Abkhazia.
――――――
〔略〕
今回の紛争ではかなりの数の「英雄」が誕生したことになります.
物凄い大盤振る舞いのような気がしなくでもない・・・
チェチェンと比較しなければ分からないが,やっぱ南オセチア問題ではロシアは一歩も引かん!というサインなんだろうか?
ここまで「英雄」が誕生することは,それだけ今回のこの紛争が重要されているサインだと,私は邪知してますが・・・
以下画像は,「ロシア連邦英雄」を大統領から直々に授与された軍人.
Colonel Gennady Anashkin
Colonel Andrei Krasov
二人は袖章から第76空挺師団の隊員です.
また名前から
――――――
「interfax」:Около 60 псковских десантников представлены к боевым наградам, трое из них - к званию Героя России
第76空挺師団所属の隊員にロシア連邦英雄が授与される
Как сообщил помощник командира дивизии по информационному обеспечению Руслан Компанец, звания Героя России удостоены гвардии полковник Андрей Красов, гвардии полковник Геннадий Анашкин и старший лейтенант Алексей Пуцыкин (посмертно).
――――――
の文中にある2人であることが判明しました.
Алексей Пуцыкин上級中尉は,戦死後に授与が決まったようです.
Sergeant Zukhra Tramova
「勇気勲章」を授与
CRS@空挺軍 in mixi,2008年10月04日07:25
▼ ロシア連邦英雄について調べていたら,英語版wikiに良いリンク先があったので紹介.
8月上旬に勃発した南オセチア紛争での叙勲者リストが,クレムリン公式サイトに掲載されていました.
http://www.kremlin.ru/text/docs/2008/08/205333.shtml
上記HPによれば,今回の8月15日付けでの勲章及び叙勲者は
ロシア連邦英雄 2名
勇気勲章 8名
聖ゲオルギー4級 11名
聖ゲオルギー十字記章4級 11名(2009.2.19訂正)
祖国貢献勲記メダル2級 1名
ジューコフメダル 1名
CRS@空挺軍 in mixi,2009年01月28日09:59
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▼ ロシア連邦の勲章一覧リスト(英語版ウィキより)
List of orders, decorations, and medals of
the Russian Federation
ランク的には聖ゲオルギーの方が上.
Изменения в Статуте ордена
Святого Георгия. Награда
для миротворцев
メドベーシェフ大統領は,聖ゲオルギー勲章及び聖ゲオルギー十字記章を軍事任務だけでなく,平和維持任務参戦者にも与えられるように法を変更させた.
Грузино-осетинский конфликт.
Миротворцев наградят орденом
Святого Георгия
南オセチア紛争で平和維持任務に貢献した軍人に,聖ゲオルギー勲章が授与された.
CRS@空挺軍 in mixi,2009年02月15日19:31
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▼"Герои пятидневной войны".
Аркадий Мамонтов
南オセチア紛争に従軍した軍人達のインタビューを行った
第76親衛空挺師団のロシア連邦英雄,Gennady
Anashkin大佐も出演しております.
また今回,叙勲者が多かった聖ゲオルギー勲章&聖ゲオルギー十字勲章にも触れられています.
CRS@空挺軍 in mixi,2009年08月09日21:48
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