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(画像掲示板より引用)
Military Woman
各国の戦う女性の画像集 日本もあるよ!(少ないけど)
『女性兵士』(加藤健二郎著,講談社文庫,2010.12)
内容は,軍事好きで女性好きな著者による現場の印象,インタビュー,体験談の集合体.
チェチェンのバサエフ司令とのやりとりとか,興味深いところもあるが,基本的には軽いノリ.
しかし,南米ゲリラ合コンとか,ナンパとか,この著者,書いちゃいねェが絶対ヤッてるだろ(笑)
創作とかで女性兵士を出したい人には,いい資料になるんじゃないかと思う.
ところで本書は,同じ著者の『戦場のハローワーク』の焼き直しだよね.
著者自身が書いてる,“同じネタで何回も稼ぐ”を実践してるのはエラい(笑)
――――――軍事板,2011/07/10(日)
【質問】
現代の徴兵制ではない先進国の兵士の採用の仕方って,自衛隊と大体同じ感じですか?
士官は士官学校か幹部候補生のような制度,兵は2〜3年の任期制って感じなんでしょうか?
【回答】
大まかなところはその通り.
ただ日本の雇用慣習から,下士官になること前提のコースの曹候補[学生,補士,補生]などが用意されていることが特徴.
あと航空学生もこれに含めていいかもしれない.
アメリカだと地方のショッピングモールを,制服を着て勲章ぶらさげた軍人が歩いている.
何やってる人かといえば募集官.
ソースは「華氏911」.
士官については,ROTC(予備役将校課程)というのが大学によってはある.
無い大学,かつてあったけど無くなった大学もある.
いわゆる士官学校卒の士官は,25%くらいを供給している.
その他,士官候補生学校(下士官,兵からの昇進)やROTCなどが供給している.
最近ではOCS(士官候補生学校)卒の者が増えているとのこと.
兵については詳しいことはここで聞くよりも,ウィキをあたるなどしたほうが早いと思われる.
英語圏なら募集サイトがあると思うし.
軍事板,2008/11/20(木)
青文字:加筆改修部分
ベタ藤原 in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2011年11月03日 00:23
▲
【質問】
第2次大戦ごろから女性兵士が登場するようですが,列強各国で女性を軍人として採用したのはいつごろからなんでしょうか?
【回答】
米国では1940年頃から,陸軍婦人部隊が採用されており,主に後方勤務に就いています.
一部はジャクリーヌ・コクランの様に,航空機輸送に従事していますが.
英国では第一次大戦中から既に陸軍婦人補助部隊(WAAC)が出来ていましたが,第2次大戦に活動したのは,1938年9月9日に国王勅令によって婦人国防軍(ATS)が設立されてからです.
この組織は陸軍の指揮系統とは別で,23〜75名で小隊を構成し,2〜5個小隊で1個中隊を構成.
更に数個の中隊を束ねて,群となり,1つの群には250名前後の隊員がいました.
彼女たちは,当初,調理員,事務員,運転手,電話交換手として活躍しましたが,ダンケルク撤退後は,探照灯操作員,レーダー手,高射砲補助員にも就いています.
また,空軍の方にも数個中隊の部隊が配属され,これらは後に婦人補助空軍となっています.
海軍では,1917年に王国婦人部隊(WRNS)が創設され,一旦解体されたものの,1939年に再結成されました.
ちなみに,英連邦諸国でも同じ時期に創設されています.
ソ連は革命当初の干渉戦から女性兵士が積極的に採用されており,こちらは一線勤務になっています.
対して,枢軸国では,ドイツで親衛隊の女子補助隊員が採用されていた位で,余り積極的に採用はされませんでした.
眠い人 ◆gQikaJHtf2:軍事板,2004/06/24
青文字:加筆改修部分
▼ さらに時代を遡れば,女騎士ってのもそれほどフィクションではない.
ただし史実のそれは,それほどロマンでもない.
騎士含む貴族社会は,女子にも継承権があったから,男に一丁事あったら,女性が自ら武器を手にとって戦わなければいけない場面はかなりあった.
まあ,普通はそれじゃ守りきれないから,すぐどこかと婚姻するんだが.
中世の騎士や貴族は戦闘狂が多くて,男性が壮年でポロポロ死んじゃうので,女性が男性の倍いる,なんてこともあり,酷い時には結婚,夫死亡を4回も5回も繰り返した人もいる.
以下,マール社『中世兵士の服装』より引用;
------------
14世紀の従軍した女性
普通,女性は従軍商人,給仕女,妻,洗濯女,または売春婦として,中世の軍に同行した.
(中略)
とても稀にだが,領主階級の女性が実際に軍を率いて一族の封建的義務を果たしたり,兄弟や夫の側で(もしくは死んだり獄中にいたりする夫の代わりに)戦うこともあった.
どんな階級であっても,城や都市を守る時に女性は重要な役割を果たした.
一般兵として戦った女性も,少なくとも1人知られている.
女性であることを仲間の兵士たちは知っていたが,見た目も振る舞いも男性として通用するぐらいたくましかった.
戦闘で男性と同じ衣服と鎧までまとった女性たちもいた.
ただし,これらは稀な例だ.
殆どの女性は料理を作り,病人を看護し,宿営地を快適な場所にするために働いた.
------------
日本の武家でも女性が城を守ったり,適当な男子後継者に恵まれなかった勢力の当主に娘がついて,自ら鎧着て武器もって戦った場面は結構ある.
要は,戦争が貴族階級のものでなくなった時代から,女性の権利意識が発達した近現代までの間,むしろ女性兵士が珍しくなったってこと.
漫画板,2014/12/20(土)〜12/21(日)
青文字:加筆改修部分
現代の女性兵士
(ただし,一部画像については,ただのコスプレである可能性も排除できない)
faq060804.jpg
faq061028.jpg
faq061102c.jpg
faq061117l.jpg
faq061026tr.jpg
(画像掲示板より引用)
▲
【質問】
義勇兵や傭兵の定義とは,正確にはどんなものなのでしょうか?
徴兵されて来る兵士は,「国家等がその支配領域から強制的に召集する兵士」とかそんな感じだと思うんですが,今の自衛隊や米軍みたいないわゆる普通の(?)志願兵と,義勇兵や傭兵とはどう違うのか良く分からないのです.
【回答】
志願兵は国の正規の軍隊に,自らの意志で入隊する事.
傭兵は基本的に他国の人.
理由はバラバラ.
無給の場合もある.
戦場を選ばない.
コンゴ動乱やビアフラ内乱などアフリカの戦争では,マイク・ホア大佐など西欧の元軍人が傭兵として活躍した.
現在では個人で雇われるという古典的傭兵は殆ど姿を消し,元特殊部隊関係者が会社組織に雇われ,会社が政府から各種作戦を請け負う「安全保障企業」が主流.SASの関係者で組織させるコントロール・リスクス社が代表.
イラクでは国防省関係者が警備会社を設立,米占領当局や米国企業と契約してVIP警護や各種治安維持任務を請け負っている.従業員は元海軍SEALS隊員が多い.
石油会社など民間企業が高給で現役特殊部隊将兵を雇いいれるので,米軍は対抗して引き抜きボーナスを払うことにしている.
義勇兵は,思想信条等に共感して自発的に志願する.
他国の軍隊に志願する場合を言うことが多いが,自国でも,正規軍と別に義勇兵だけによる非正規軍が組織される場合もある.米西戦争でセオドア・ロースベルトが加わったラフ・ライダーズなど.
給料どうこうではなく心の問題.
他の戦争には参加しない.
……という建前だが,実際にはスポンサー国のヒモ付き,ないし名前だけ義勇兵で,内実は正規軍そのもの,という場合が殆ど.
スペイン内乱の「エイブラハム・リンカーン国際旅団」の場合,志願者は左翼思想的に共感したもので義勇兵の典型だが,当時のソ連のコミンテルン,各国共産党,左翼組織を通じてプロパガンダ攻勢をかけて組織した.
朝鮮戦争に参戦した中国軍「義勇兵」は単に中国軍.
軍事板,2005/03/31(木)
青文字:加筆改修部分
【質問】
兵を集める方法で,傭兵制と志願制を区別するのは何故ですか?
どちらも軍役の見返りに給料を払う制度に見えるのですが.
【回答】
傭兵と志願兵で分けるから分かりにくい.
「傭兵軍」と,徴兵・志願兵問わず「国民軍」とで比較しないと.
この2つの違いといえば,必要なときだけ金で雇う傭兵では,常備軍が作りにくい(国民軍より金がかかる)とか,フランス革命以降に発達した,「我が国は我ら国民の手で守る」という士気の高さが国民軍にはあるが,傭兵は危なくなったらさっさと逃げちゃうとか
(例外はあり.「こいつら雇えば勝てる」という信頼が全てなので,死に物狂いになる連中もいる)
,集団で高度な訓練を受けさせて空軍や海軍を任せるという使い方ができないとか.
まあ用い方よりも,傭兵と国民軍の成立の仕方の違いのほうが,大きなファクターだと思う.
そして現代では,傭兵は国際法上の定義が有って「禁止」されてる.
従って,公に「傭兵制」を取ってる国は存在しない.
▼ ちなみに,ジュネーブ条約第一追加議定書第47条にある「傭兵」の定義では
ちなみに,ジュネーブ条約第一追加議定書第47条においては,以下の全ての要件に当てはまる者が「傭兵」と定義されている.
――――――
(a) 武力紛争において戦うために現地又は国外で特別に採用されていること.
(b) 実際に敵対行為に直接参加していること.
(c) 主として私的な利益を得たいとの願望により敵対行為に参加し,並びに紛争当事者により又は紛争当事者の名において,当該紛争当事者の軍隊において類似の階級に属し,及び類似の任務を有する戦闘員に対して約束され,又は支払われる額を相当上回る物質的な報酬を実際に約束されていること.
(d) 紛争当事者の国民でなく,また,紛争当事者が支配している地域の居住者でないこと.
(e) 紛争当事者の軍隊の構成員でないこと.
(f) 紛争当事者でない国が自国の軍隊の構成員として公の任務で派遣した者でないこと.
――――――
▲
要するに
自分の国の軍隊で,自分の国のために戦うことを選択したのが志願兵としたら,
他人の国の軍隊で,自分の利益のために戦うことを選択したのが傭兵,
と定義されてる.
▼ フランスの外人部隊の将兵も,アメリカ軍の非 US nation/citizenの兵士も,適切な手続きにのっとって階級が与えられ,任務についておりますので(e)(f)項の規定により傭兵とは看做されませんし,悪名高いかつてのブラックウォーターとて,「紛争当事者」との戦闘それ自体を任務としているわけではないはずですので,(a)項の「武力紛争において戦うために」という条文の通りにならず,また,「実際に敵対行為に直接参加していること」という項目に疑義が生じますので,いずれも当たり前のこととは思いますが,ここで言う傭兵にはあてはまらないものと思料します.▲
軍事板
&クローム・ツァハル in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
2009年07月17日 18:57(黄文字部分)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ノブレス・オブリージュって何?
【回答】
ノブレス・オブリージュ noblesse oblige
はフランス語「 Noblesse(貴族)」と「Obliger(義務を負わせる)」を合成した言葉で,「貴族の義務」あるいは「高貴なる義務」と訳される.
英語では「ノーブル・オブリゲーション」(noble
obligation).
「貴族たるもの,身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」の意味で,現代では「貴族」の部分が「財産,権力,社会的地位のある者」と入れ替えられて使われる.
1808年,フランスの政治家ガストン・ピエール・マルク(1764〜1830)が,高貴な身分に伴う社会的義務を強調しながら初めて使ったとされる.
「ルカによる福音書」の「すべて多く与えられた者は,多く求められ,多く任された者は,更に多く要求される」(12章48節)に由来する考え方.
第1次世界大戦では,このノブレス・オブリージュの精神に則(のっと)り,貴族の子弟の多くが志願兵となって出征し,そしてその多くが戦死した.
また,第2次世界大戦のバトル・オブ・ブリテンでも,英空軍戦闘機パイロットには,貴族階級出身者が少なくなかったという.
ビル・ゲイツのような大金持ちから寄付を募る際にも,便利な言葉.
【参考ページ】
http://note.masm.jp/%A5%CE%A1%BC%A5%D6%A5%EC%A5%B9%A5%AA%A5%D6%A5%EA%A1%BC%A5%B8%A5%E5/
http://newhabits.blog33.fc2.com/blog-entry-702.html
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/7361af438753728f521b7c4b56f2b69b
http://ameblo.jp/rumicommon/entry-10006625605.html
http://worlddiary.seesaa.net/article/138459084.html
【ぐんじさんぎょう】,2010/07/11 21:00
を加筆改修
>ノブレス・オブリージュ
防大で耳にタコが出来るくらい聞かされましたが,いまでは精神的支柱の一つです.
クローム・ツァハル in mixi,2010年06月29日 23:01
もっとも,西欧のノブレス・オブリュージュといえば聞こえはいいけど,近代社会の発展について行けなくなった貴族が,金儲けだの手に職だのという「賤しい職業」に関わりたくないから,軍人として名誉を求めた,という側面が明らかにある.
で,そういうお貴族さまや上流階級出身の将校達が何をしたかというと,
「機関銃はフェアプレイの精神に反するし,実戦で役にも立つわけない」
と,頭悪い議論を振り回して軍の近代化を妨げたわけで.
(ジョン・エリスの『機関銃の社会史』でも読もう)
ただし「機関銃の社会史」一冊読んで,「当時の軍人はアホだから機関銃が軽視された」とするのは早計.
同じ頃に,直射火器である速射野砲が登場して,砲兵では必死になって導入しているとか,騎兵で重い騎砲の代替するために機関銃導入しようだとか,間接照準による対砲兵戦が本格的に実施される前だとか.
機関銃が土人相手に云々も,欧米の軍はより強力な野砲持ってるだろっていう話だから.
歩兵科にアホ軍人がいたことは否定しないが.
いつの時代も,どこの軍隊にもアホな軍人はいるだろ.
それに大抵の人間は,一面ではアホで,別の一面では賢いもんだ.
機関銃の一件は,未来を見通せる人なんていなくて,結果的に当ったか外れたかの違いだよな.
例えば今の自衛隊に,次の戦争で必要になる装備は揃っているか?と考えると,それが何であるかも分からないし,揃っているかどうかも分からない.
軍事板,2010/01/10(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
軍事系の職業に就きたいのですが,この世界の事を全く知りません.
自分は幹部とかそういうのじゃなくて,実際に現場で動き,体を鍛えられるようなのに就きたいんですが,どんな職種がこの世界にあるのか教えてください.
自衛隊以外にありますか?
国際的に救助活動みたいなのを行っているようなのも,理想かもしれません.
【回答】
軍事系の職業,又は国際的に救助活動のようなものを行っている組織に,就職したいということでしょうか?
もう少し志望を絞りこまないと,該当する組織がとても広範なものとなります.
思いつくだけでも 自衛隊で両者をできるところもあるとは思います.
例えば,離島の急患を輸送することのある救難隊などがあります.
また,自衛隊以外の組織で比較的軍隊に似ているのは海上保安庁の海上保安官などがあります.
そして,例えば,戦場カメラマン!や戦場リポーターにNGOなども,ある意味軍事と国際性を兼ねてはいます.
が,これらを目指すのは上記2者を目指すよりも,なかなか険しい道のりだと思いますが.
大抵の仕事は,本で読んだりドラマを見ているほうが面白いです.
で,実際にその仕事についている人を見てみると,また色々と違った感触を得るのではないかと思います.
ですから,仮に自衛隊に入りたいのならば,近くの駐屯地の開放日に出かけていき見学してみる,或いはさらに進んで近くの地方連絡部に電話を掛けて見るなどしてみてはどうでしょうか.
必ずしも入隊できるとは限りませんが,ここでネットを通して相談するよりは,より意思決定に役立つものと思います.
軍事板,2003/12/22
青文字:加筆改修部分
誰でも就ける,軍事っぽい職業
その1
その2
その3
(画像掲示板より引用)
【質問】
仮にどこかと戦争になったとして,家族を守る為に自分も戦おうと思っても,自衛隊やプロから見たら足手まとい?
【回答】
貴方の職場が修羅場ってるときに,助っ人と称して乳飲み子が投入されたらどう思いますか?
仮に,武装を入手できて,有志とともにごく小規模で活動地域も限定された抵抗組織を結成できたところで,民兵ゲリラの一番質が低い奴にしかならず,組織だって自国を攻撃している他国の軍隊に叶うわけもない.
もうすこし広い範囲の地域住民ほぼ全員が,民兵ゲリラおよびその支援バックボーンになるなら,「手を焼かせる」ぐらいの事は出来る.(イラクやアフガンなど)
もっと広い,地域や国と国民丸ごと,抵抗戦線に参加するんであれば,そのくらい大きな組織として纏められる時点で「正規軍」としてしっかりした組織も可能.
そこまで行けるなら,そもそも軍や自衛隊と実質上の大した違いはない.
(アフリカあたりの国とか)
個人レベルで抵抗ゲリラが正規軍兵士より役に立つ局面というのは無くは無いが,戦争はある程度の規模で組織だって戦えなきゃ,兵站・装備・人員全ての面でしっかり整ってる正規の軍隊に勝利することは不可能.
せいぜい自爆攻撃で短期かつ局所的に,敵を殺傷しうることも可能かもしれないって程度でしかない.
要するに,素直に逃げろ.現代戦で素人に何ができる?って話.
せいぜい敵軍の「残虐行為」の動画をネットに上げまくるぐらいだろ.
それもしゃしゃり出て撮ってたら,自軍がそいつを守る必要が生じて邪魔.
ただ,特に輸送やら医療やらの分野に携わる人は,自衛隊に協力することになるかもしれない
.
【質問】
軍人は鉄帽を乗せるだけの頭があればいいと言われますが,兵卒をやる分には軽度の知的障害持ちでも,問題なかったりするのでしょうか?
【回答】
とりあえず昔はなんとかなった.
日本陸軍の場合,太平洋戦争まで徴兵検査には知能検査がなく,体格だけで取っていた.
そのため,軽度障害のある者が甲種合格で現役入隊して,訓練に入ってから発覚することがあった.
しかし,よほど重度と判定されない限り,そのまま部隊に配属されていたようだ.
実戦になると,意外とそういう者が沈着だったりする場合もあるらしい.
ただ,記憶力の必要な伝令とかそういう任務には就けないよう,現場レベルで配慮はあったようだ.
重度の知的障害であることが徴兵後に発覚した場合,陸軍病院へ入院したり,知的障害者や犯罪傾向のある兵士を集めた教育部隊に転属になり,後方での飛行場設営作業や,生活訓練を中心とした軍隊生活を送ることになったようだ.
末期になると爆雷しょって自爆する訓練なんかもやったりしたようだが.
戦闘となった場合は,最期が見苦しくないよう教育係が殺害して,部隊で玉砕する計画だったところもある.
ああ,軽度・重度といっても,通常の区分ではなく,とりあえず一見すると健常者のように見えてしまうレベルの中で,重いほう,軽いほうということで.
どうみても一見して駄目なのは,さすがに徴兵段階で弾かれてる.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
軍服のサイズに合わないほど胸囲のある,筋肉マッチョは兵隊として役に立つ?
【回答】
軍服のサイズに合う人間以外は,体力・健康状態などで不適格.
不必要に膨らましただけの見せ筋は,実用性ないからいらない.
全盛期のシュワやスタローンは筋肉増強剤のおかげ.
それで無ければ,中山きんに君のようなレベルが限界.
ボディビルダーの肉体は,夜も数時間おきに起きてプロテインを服用したりして作る.
そんな軍隊向きでは無い生活をせずに鍛えた肉体は,脂っこい飯食って昼間さんざん走り回って
,挙句に夜の休み時間にサッカーしちゃうような,動きっぱなしのバッタであっても制服に収まる.
軍事板,2010/01/31(日)
青文字:加筆改修部分
「不必要に膨らましただけの見せ筋は,実用性ない」
faq07az05.jpg
faq14b19.jpg
(画像掲示板より引用)
【質問】
国民皆兵みたいな制度をとり,各家庭に歩兵用対戦車兵器など重火器を配布しておけば,けっこうな自衛戦力になりませんか?
【回答】
「国民皆兵」と言ったって,国民全てが対戦車戦闘する訳じゃありませんから.
災害時の救急キットみたいに各家庭に配布してそのまんま保管しとけばいつでも使える,という種類の火器は,今のところ(小銃レベルでも)ないと思われます.
仮でも,各家庭に配るとなると,装薬の経年劣化に対する,回収と再配布のシステム,引越しなど住居移転時の武器の管理方法など問題山積みだと思われます.
せいぜい,地方自治体単位での武器貯蔵システムとかが関の山.
むしろ,火器を各家庭に配置しておくよりは,緊急時に即応して部隊編成などができるシステムを構築するほうが利口でしょう.
国民皆兵と言った所で,国民が各個に戦闘して外敵を撃退できるほど,現代戦は甘くありません.
各家庭に重火器を配ったら,反応装甲や鳥かごぶら下げた装甲パトカーが走り回り,ボディアーマーをつけて即応状態で小銃を構えた警察官が辻毎に立つことになると思われ.
警察官にレーザーサイトで照射されたら,すぐに止まらないと,問答無用で斉射を食らったり,刑務所で非人道的な扱いを受けたりするわけだ.
というのは極端かもしれないが,ただ武器を配っても犯罪者と暴徒を大生産するだけになると思うぞ.
【質問】
武器を持って戦闘を行っていれば,国際法上は女子供も兵士として扱っていいの?
【回答】
15歳未満の児童は戦闘に参加した・しないを問わず,等しく保護しないといけません.
そのことはジュネーヴ条約第二追加議定書において規定されています(第四条3-d).
捕虜としての女性に関する保護は,第三条約第二編第十四条2で規定されています.
名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE in 軍事板
青文字:加筆改修部分
それからジュネーブ協定(抜け道多し)と子供の権利条約で,18歳以下の子供の徴兵が禁止されている.
ただし15歳以上の自発的な入隊は除く.
同協定に基づき,主に先進国の軍隊では18歳に達しない人の入隊を制限し,あるいは禁止している場合が多い.
また女性の兵士は,戦訓から前線任務につけない国もある.
これらの規定は各国の国内法によるので一概にはいえない.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
任期というものは大体何年くらいでしょうか?
4,5年いればそこそこ偉くなって退職って感じですか?
【回答】
一応こんなところ.
少尉 中尉 大尉 少佐 中佐 大佐 少将 中将 大将
平時 2年 3年 6年 3年 4年 6年 4年 定めず
戦時 1年 1.5年 4年 2年 2年 2年 3年 定めず
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
国家が民兵を組織する場合は,どうやってるの?
【回答】
簡単に説明すると,あらかじめ一般市民に兵士としての訓練をし,有事の際には動員して企業,学校,自治体単位で部隊を編成し,任務に就けるようにしています.
一般的に言って,武装は国軍が使用していた旧式装備などを中心としていますが,戦車や火砲などの重装備は使用しない場合が多いです(アメリカとかは例外).
民兵を保有している国の多くは,国民皆兵制をひき,徴兵の終わった成人男子に対して年何日間かの訓練を施し,されをもって「民兵」としている場合が多いです.
有事以外にも大規模な自然災害の際に,市民の支援や治安警備のために自治体が動員する場合があります.
アメリカだとハリケーンの季節などに州兵が動員されることがありますが,これがそうです.
国単位で大規模な動員が必要な際は,これらの民兵機構に重装備を与えて再訓練し,国軍に編入する場合もあります.
旧西ドイツの「郷土防衛隊(だったかな? ^^;)」の場合,その主任務は有事の際の市民の避難の支援や,後方の警備などとされていました.
日本の場合はほぼ無理でしょう.
訓練のために定期的に民兵を徴集することを,企業や経済団体(=与党
^^;)が許さないでしょう.
【質問】
訓練された正規兵と民兵は,どの程度能力が違うのでしょうか?
特に歩兵同士を比較すると,ヘルメットやボディアーマーの有無以外,差を感じません.
戦闘技術や戦術に大きな差はあるのでしょうか?
【回答】
「訓練された正規兵と民兵」と単純に言っても,そう簡単に比較できないよ.
文から察するに,単純に歩兵個人の戦闘力の差だけを考えてるように思えるが,実際の戦闘じゃ民兵と,大規模な火力支援が望める正規兵の差まで考慮するのかによって,答えは違ってくるし.
民兵.と単に言っても,麻薬代が欲しくてAKを持ってただ駆けつけたようなアフリカのゲリラみたいなのも居れば,アメリカのPMCの様に元特殊部隊軍曹みたいなのも居るんで,単純にはいえないし.
中には統制が余り取れていない組織も在れば,LTTEの様に統制が取れている組織もある.つまり,組織によって大きな違いがある.
ちなみにイスラム・ゲリラの場合は,攻撃作戦は各地で無関係に行われて,その戦果だけを共有する形が多いそうだ.
また,アフリカのゲリラみたいな民兵の場合は,装備が旧式な場合が多い.
ただし,現在のソマリアでのイスラム法廷戦闘員とエチオピア兵を比較した場合はどちらも旧式と言う状況もあるので,装備に大きなレベルの差があるとも言いがたい.
戦意の有無についても,これも程度問題.
野盗に毛が生えた程度の民兵もいれば,宗教的過激派のゴリゴリのヤツもいるわけで.
軍事板
青文字:改修部分
▼ ちなみに,
「ローデシア軍の特徴」
によれば,正規兵による殺傷率はゲリラの8倍にも達していたそうです.
なお,このデータの元は,デーブ・グロスマンの『戦争における「人殺し」の心理学』(ちくま学芸文庫,2004.5)だと思われます.
Colombian Milisia
(画像掲示板より引用)
【質問】
特殊部隊であろうと通常の徴募兵であろうとゲリラであろうと,歩兵としての個人の戦闘能力なんていうのは,最低限の軍事的教育レベル(銃の撃ち方や遮蔽物の利用法等)が有れば,そう大きな差は生まれ得ないのでは?
【回答】
最低限レベルの軍事的教育を受けた徴兵されて半年目の兵
と,
最低限レベルの軍事的教育を受けた任期2年目の兵
だったら,条件が同じ限り,後者の圧倒的勝利になる.
戦闘能力っつーか,作戦遂行能力が全く違う.
教育はあくまで教育なので,それを実際に正しく実践できるかは別だし,戦争であれば人間同士が殺しあう戦場という異常状況にどれだけの耐性がついているか,というのは年月と経験でしかフォローできなかったりする.
装備や地の利以上に経験というのは重要.
>銃の撃ち方や遮蔽物の利用法等
これも特殊部隊や精鋭レベルと民兵レベルでは訓練の方法からして別物.
詳しくは言葉で説明されるより,公開されてるビデオがその辺に転がってるから,一度見てみると分かるだろう.
それに高度な判断力を求められる特殊部隊や,ヘリボーンなど特殊技能が要求される事も多い空挺部隊など精鋭部隊と,単純に銃を撃てばいいだけの民兵等は,求められる能力の根本からして違うのが実情.
戦闘訓練とは少し違うかも知れないが50kg〜時には90kgの装備をつけて,長距離行軍したり,敵地から生還したりといった体力・技術などの面で,特殊部隊や空挺は民兵を大きく引き離していると思うぞ.
ただし,個人レベルの能力が例え2〜3人分に匹敵しようとも,その程度の差は武器の差で簡単に埋まってしまう.
まあ,敵地に潜入する特殊部隊・空挺には相手となる民兵ゲリラは,充分脅威的なんだが.
(逆に,アフガンとかの民兵ゲリラに対抗できるのは特殊部隊だけだったりするわけだが)
結局,「そいつを育成するのにかけた時間と費用,および訓練の難易度」というのは,兵士および部隊の強さに割合影響を与えるものだろう.
決定的な差では無いにしても.
さらに,部隊・集団として見た場合,練度の差は顕著に表れる.
部隊の戦闘能力=(兵個人の能力+装備の性能)×(構成人数×部隊練度)×(構成人数×部隊練度)
くらいに考えてOK.
集団になると武器の差があっても,部隊練度が高ければ補いがつく.
ロシア特殊部隊の訓練
faq061106n.jpg
faq061106o.jpg
(画像掲示板より引用)
【質問】
軍板FAQの
>銃の撃ち方や遮蔽物の利用法等,
>これも特殊部隊や精鋭レベルと民兵レベルでは訓練の方法からして別物.
>詳しくは言葉で説明されるより,公開されてるビデオがその辺に転がってるから,
>一度見てみると分かるだろう.
って部分だが,自衛隊・米軍・PMCと見てきたり体験してみたが,俺が見たところ,撃ち方自体には殆ど差がないし,FMとかでも基本的にこうしろって書かれてる以外の事はない.
遮蔽物の利用の仕方も,差が出るとすればバレルをどう固定するとか,その程度.
「特殊部隊等では銃の撃ち方そのものが違う」
ってソース,誰か持ってたらくれ.
数千数万撃ってきた連中と,自分自身も数万撃ってきたが,特別な射撃法なんて全くといっていいほど無かったんだが・・・
【回答】
「体験」とのことですが,質問者の方は現役ないし元特殊部隊隊員なのではありませんよね?
射撃場レベルでは,特殊部隊レベルの技術を経験するほうが困難かと存じますが,いかがでしょうか?
さて,では,文献で調べてみることとしましょう.
「特殊部隊の銃の撃ち方」などという単独の1章こそありませんが,良く読めば,各所にそれを示唆するような記述を見つけることができます.
以下,『暗闇の戦士たち』(マーティン・C・アロステギ著,朝日文庫,2001.10.30)より.
――――――
SASの待ち伏せ攻撃では,あらかじめ注意深く監視していた標的〔IRAテロリスト〕に対し,担当チームが百発をゆうに超える弾丸を至近距離で発射する例も珍しくなかった.
〔略〕
「我々の潜入場所は,自軍よりIRAの狙撃手に遥かに近かった」
――――――p.110-111
――――――
〔駐英イラン大使館人質事件に際し……〕
I兵士は,ドイツ製のヘッケラー&コッホMP5サブマシンガンを時折思い出したようにチェックしていた.
GSG9がモガディシオの実戦で,その有効性を立証したため,SASもこの武器を採用したのだ.
弾丸がよりまっすぐに,正確に飛ぶため,当時標準的なサブマシンガンだった,アメリカ製のイングラムやイスラエル製のウジに比べ,近接戦闘に向いていると判断されたからだ.
〔略〕
「私はMP5にバナナ・タイプの30発入り箱型弾倉を装着した.
いつものように心を落ち着かせてくれる,カチリという金属音がしたので,コッキングレバーを勢いよくホームに入れると,安全装置をかけた」
大使館の真っ暗な地下部分で敵を掃討するという特別任務をこなすため,I兵士の太く短いサブマシンガンには,小型強力ライトがボルト留めされていた.
〔略〕
デーヴィッド・スターリングとともにこの〔SAS〕連隊を創設した,戦争を愛する北アイルランド人,パディ・メインが書いた文章が,I兵士の頭に突如浮かんだ.
「敵でいっぱいの部屋に入ったら,真っ先に動いたやつを殺せ.
そいつは頭を使い始めており,それゆえ最も危険だから」
――――――p.130-136
――――――
「私にとって理想的な偵察狙撃パトロールとは,ライフルを持った私と,私を掩護する,自動火器を持ったもう一人で構成されるものだ.
我々は敵の拠点を射程に捉える位置まで数日間出かけていき,兵員や装備を一撃する.
士官や無線手を狙撃して,中隊規模の部隊を無力化することは,不可能ではない.
人間に限らず,無線機や戦車の光熱学照準装置,あるいは野砲さえも,効果的な狙撃で無力化できるかもしれない……
400mの距離から,私は人間の頭部を正確に撃ち抜くことができる」
――――――p.145-146
――――――
特殊部隊は危険な実弾訓練を行うが,こんにちでは昼夜の別なく,どれだけ離れた位置からでも,殆どあらゆる物,あらゆる人間をほぼ確実に,視覚と聴覚で捉えることができる.
しかし,特殊部隊以外の部隊では,そうした演習をあえて行う例は殆どないし,多くの上級将校にとって,そうした試みは身の毛もよだつ行為なのである.
〔略〕
実弾演習は,他のエリート部隊でも一般的に行われている.
空挺部隊,レインジャー,海兵隊は,いずれも前線で活動する軽武装の歩兵であり,特殊部隊の直接行動に対する直接支援を要請される.
つまり,SAS,SEAL,デルタ・フォースのチームが,敵の支配地域にある主要目標(ミサイル施設,軍司令部,人質)に向けて派遣されるとき,レインジャーや海兵隊は副次的目標を狙ったり,「特殊部隊が存分に活動できるような環境作り」のため敵地に送られるということだ.
例えば,主要目標に対して敵が増援部隊を送るルートを遮断するとか,特殊部隊が密かに脱出できるよう,飛行場や海岸堡を確保するといった任務だ.
「実弾に接した人間が本能的にとる態度は,物陰に身を潜め,じっと動かないというものだ」
デルタ・フォースで勤務経験のある米レインジャー部隊の士官は,そんな感想を述べている.
「熱い鉛の弾丸が,周囲を飛び交う状況を実体験させて初めて,激しい環境の中でも撃ち返したり,機敏に動くよう兵士に教えられるのだ.
ぶっつけ本番でやれというのは無理だ」
特殊部隊でも特殊性の度合いが上昇すると,実弾演習は,より複雑で危険なものになっていく.
たとえばレインジャーの訓練では,正面の機関銃が敵を攻撃している間に,本隊は回り込んで,目標を側面から突こうとする.
SEALが実弾を発射しつつ,撤退訓練を行うときは,パトロール隊の一部が,迫りくる敵方から身を隠して掩護射撃を行い,最前列に突出した部隊は,銃弾と手榴弾の雨の中を戻ってくる――といった具合だ.
〔略〕
伏兵に遭った際の対抗訓練では,8人の兵士が互いに数mの距離を置きながら,密生した潅木の間を静かに移動しつつ,楔型のフォーメーションを組む.
夜間には全員が暗視ゴーグルを装着しており,周辺視力が制限される.
突如,圧縮空気の勢いで,標的が前方に立ち上がるので,自動火器から銃弾を叩き込む.
照明弾が上がり,銃声が四方八方から中心部に向かって聞こえてくる.
側面や後方にさらにダミーが出現するので,パトロール隊の各員は自分の担当エリアを死守しなければならない.
――――――p.205
オープン・セットの中央部にそびえる双子ビルディングに身を隠しながら,2チームで構成される,総勢4人のSAS狙撃手はこの数日間,照準器越しに,この危機ドラマの進行を観察してきた.
ショッピング外の窓の背後に,標的が高圧空気で膨らむのを見るたび_,彼らはウォーキートーキーで本部に連絡し,自分が目撃したのは人質なのかテロリストなのかを報告した.
固い灰色のスチール製フロアに腹這いになり,小さな三脚に載せたドイツ製高精度ライフル,PSG-1の狙いをつけながら,狙撃手たちは決して銃身を窓から突き出さないように注意した.
両腕で常にグリップ部を抱きかかえ,人差し指の腹は引き金にそっと触れるように当てられていた.
傍らには予備のライフルが置かれている.
各チームの狙撃手は交代で見張り役を担当し,交代で睡眠や食事をとり,プラスチック容器に用を足した(容器は夜間に回収される).
人質事件の展開次第では,翌週もこのまま腹這いになっていなければならない.
彼らのウォーキートーキーには,2つのボタンがついていた.
ボタンを押すと,モトローラ社が開発した射撃調整コンソールの,自分に割り当てられた番号のついた緑と赤のランプが,それぞれ点灯するしかけになっている.
こちらの反応は,どこかの建物内に設置された危機管理室で,注意深くモニターされているはずだ.
緑のランプは,狙撃手が標的の位置を把握していることを示している.
一方,赤のランプは照準戦に標的を捕捉し,いつでも発砲可能であることを示しており,作戦を統括する士官は,それによって判断を下すことが可能になる.
テロリストとの交渉が長引き,決裂やその他,何らかの危機が予想される場合,本部はこのシステムによって,今現在発砲できる狙撃手の配置と,全ての標的を同時に倒す,一斉射撃のタイミングを常時把握できるのだ.
人質立て篭もり事件を解決する理想的な処方箋は,「一撃必殺だ」とGIGNのフィリップ・レゴルジュは主張する.
ただ,そうした選択肢を取りうるのは,全ての狙撃手が赤ランプの状態にあり,テロリストと人質の正しい人数,外見_ついて全員が詳細かつ正確な情報を持っているときだけである.
そうでない場合は,およそ40人の男たちが防火服,ガス・マスク,防護服を着込み,携行する発光弾,9mm拳銃,MP5のチェック,再チェックを繰り返した後,「破壊を伴う突入 distractive entry」に備えることになる.
直接攻撃が開始されたら,狙撃チームもそれに参加し,「手近の目標」を臨機応変に仕留めていく.
――――――p.218-219
――――――
「胴体方向で展開される方式」の場合,機内に突入したハイジャック対策チームは,縦一列で通路を素早く移動し,互いの頭越しに標的を撃つ必要がある.
GSG-9が考案し,他の対テロチームも採用している「連続射撃」ドリルは,静止している目標に近付く男たちの,3本の動線で構成されている.
この場合,各隊員は非常に近接した状況で互いに支援し合う射撃術に慣れることが必要だ.
全員が目標の至近距離に到達するまで,3本の動戦は立ち撃ち,膝撃ち,伏せ撃ちの姿勢を交互に繰り返す.
これは「キリング・ハウス」に入るとき,対テロ要員が事前に身につけておくべきテクニックの一つであり,考えなくても身体が動くようでなければならない.
――――――p.225
他にも,特殊部隊の射撃術に関係した記述が散在していますが,キリがないので,このへんで.
編者は銃器には詳しくないのですが,それでも実際に発砲するまでのプロセスの訓練など,通常部隊とは明確に違うように思われますが,いかがでしょうか?
(民間人相手の射撃場では,何日も腹這いになるような訓練などメニューにないでしょうし)
特に対テロ任務の場合,通常の軍事作戦とは性質が異なるものになりますから,銃の扱い方も異なってくるのが,むしろ当然ではないかと愚考いたします.
編者
対テロ任務ではCQBが重視されますから,テロリストがどこにいるかの把握はしておかないといけません.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月18日 19:29
特殊部隊の訓練模様(GSG-9)
faq070103GS.jpg
faq070103GS02.jpg
【質問】
民兵の警戒すべき点はどこか?
【回答】
民兵は厄介な存在だ,と高部正樹は述べる.
以下引用.
――――――
農民や商店主,主婦などが突然,突撃銃を手にする.
民間人,とりわけ女子供だと思って下手に情けをかけると,ろくなことにならない.
こいつらは自ら積極的に民兵になっている.戦闘技術どうこうは別にして,憎悪からくる士気は高い.相討ち覚悟の捨て身でやってくる.命がけの奴らならどうとでもなるが,命を捨てて向かってくる奴らは手強い.
またファナティックな分,手に負えない.
ある村で一晩明かしたとき,早朝にドイツ人傭兵の惨殺死体が発見されたことがある.油断するとこうなった.
――――――(高部正樹「傭兵の誇り」,小学館,2001/12/20, P.158)
つまり一種の奇襲効果,および士気喪失を気にしなくてよい効果という利点があるということだろうか.
「女子供だと思って下手に情けをかけると,ろくなことにならない」
(画像掲示板より引用)
【質問】
アメリカ軍はアメリカ国籍がなくても入隊でき,兵役を務めれば国籍が貰えるそうですが,こう行った制度は欧米では一般的なのですか? イギリスやフランスではどうなのでしょうか?
【回答】
アメリカだけの特異な制度.
アメリカ軍に入隊するには,まず永住権の取得(グリーンカード)が必要.
んで,大過なく軍歴を勤め上げれば,市民権取得のための申請を行うことができる.
近年アメリカの市民権取得は非常に難しくなっているが,軍歴があればスムーズに申請ができるわけ.
一方,欧州諸国では国籍取得は比較的容易で,5〜10年の合法的滞在で取得可能.
また自国籍を有しない外国人を入隊させるのは,イギリスのグルカ兵とフランス外人部隊くらい.
なお,グルカ兵は2004年より完全な英国市民権を認められることになった.
軍事板,2005/07/10(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
兄弟が敵味方に分かれて戦うことになるという状況は,現代の戦争でもありえるでしょうか?
【回答】
一杯あると思うよ.
内戦とか,国家が分裂とか.
片方が警察とか軍人で,もう一方が反政府組織.
勉強するのが面倒臭かったら,ゴルゴかバスターキートンでも一冊読め.
内戦でなくても,
両親が離婚して子供も母親側と父親側とで一人ずつ養育することに
⇒片親のほうは他国に移住
⇒その国と母国とで戦争勃発
とか.
実話が元になってるのか知らないけど,朝鮮戦争でそう言う映画なかったっけ?
あの戦争の初期は
韓国軍:後退しつつ強制的に徴兵.負けているので即前線
北朝鮮軍:占領した地域から強制的に徴兵.即製した部隊を前線に.
てな状況だったと思うけど.
あと,仮想戦記の八八艦隊物語の外伝には,ロシア軍に入って二人とも将軍になった日系の兄弟で,兄貴がチェチェンかどっかに肩入れして指揮官になって,「一番良く相手を知っているから」ってことで,弟がロシア軍の指揮をとることになった,って話があった.
284 名前: 丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM [sage] 投稿日: 2009/03/22(日) 11:27:43 ID:???
> 実話が元になってるのか知らないけど,朝鮮戦争でそう言う映画なかったっけ?
「ブラザーフッド」ですね.
285 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/03/22(日) 11:32:59 ID:???
南北戦争物の短編小説で,北軍に身を投じた息子が,南軍将校の父親と相対するのがあったな.
287 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/03/22(日) 11:38:59 ID:???
ビアース乙.
軍事板
青文字:加筆改修部分
(「朝目新聞」より引用)
【質問】
軍隊では左ききだと不便なの?
兵器って右きき用に作られてますよね?
【回答】
全ての装備を右利き用左利き用別に調達すると,極端な場合,必要な装備数の二倍調達する事に成ります.
ですから,装備を右利き用に統一し,新兵訓練で右利きに修正します.
なので最近は,右利き左利き両方で同じような操作性を確保した装備も多数あります.
銃火器で言えば,ファブリック・ナショナル社のP90やFS2000,シュタイア社のAUG,GIAT社のFA-MASなどがありますね.
三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
性格的に温厚な人は,そもそも軍人には向かないのでしょうか?
軍人全員が粗暴で好戦的な人ばかりとも思えませんが.
【回答】
軍人に向いてるか向いてないかと,性格が温厚か温厚でないかというのは,全然関係ない.
温厚で軍人に向いているというのも,温厚で向いてないというのも,どちらも両立する.
それは温厚さでサラリーマンに向いている・向いていないというのが決まるわけでないのと全く同じ.
ついでにいうと,「単に粗暴で好戦的な人間」というのも,別に軍人に向いてるわけじゃない.
その性格で,軍隊の規律とか守れないような人間だったらクビになるか,そもそも入隊審査を不採用になる.
規律を守れるんだったら,多少粗暴で好戦的でも採用になる.
軍隊は集団生活と切り離せないから,あまり粗暴・好戦的でも困る.
どちらかというと性格がどうこうよりも,社会・集団生活に適合できるかどうかの割合の方が重要.
ただ,粗暴とか好戦的とかの基準とは少しちがうけど,敵兵の殺害を躊躇しないタイプの人間が,2〜5%程度の割合で存在するらしい.
近代的トレーニング法が確率する以前は,こういうタイプの人間が前線を支えていたとされる.
平時には迷惑すぎるタイプだが,集団の存続には不可欠だったのかも.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
軍隊は,勇猛な人や好戦的な人ばかりでも成り立たないこともありますか?
温厚な人や思慮深い人が向く軍職もありますか?
【回答】
軍隊というのはいわば巨大なお役所か会社みたいなもの.
現場で働く人もいれば,事務所で書類を書いたり帳簿を付けたりする人もいる.
たとえば整備をする兵士には,勇猛さ以上に機械をいじる技術や適性が求められる.
だから部署や担当によって求められる適性は異なる.
現在の軍隊では戦闘任務につく兵士よりも,それを支援する後方勤務の兵士の方が多かったりするしね.
前線においても,勇敢さを誇る者は命を軽んじる傾向にあるから計略を用いれば倒しやすいとか,古くは「孫子の兵法」にも書いてある.
軍隊も会社と同じで適材適所と言う言葉が当て嵌まるので,思慮深く用心深い人が指揮を執り,兵器を上手く扱える人が前線で戦わなくてはならない.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
捕虜が寝返って自軍の兵士になるって話がありますが,そんな人物,信用できるものなんですか?
常識的に考えてスパイか何かだと疑うものなのでは.
【回答】
そうとも限らない.例えば武装SSや国防軍はロシア人補助兵を大量に部隊に組み込んでいました.
彼らの大半は元々はソヴィエト兵です.
また,ちょっと違う例ですが,イラク戦争では米軍を始めとする多国籍軍は,かつて内乱勢力としてイラク治安部隊や自軍に攻撃を仕掛けてきた当の勢力と協力して,治安維持する戦略を進めています.
で,この戦略の一環として,拘束者のうち自軍に有利な思想傾向を持つ者を釈放して仲介に使っているとおぼしき例があります.
さらにベトナム戦争の頃では,元ベトコンの大隊長でベトコンの政治方針に疑念を抱き,南ベトナム政府側に
鞍替えした例がありますし,
さらにまた,中国の国共内戦のときや,北伐時などは軍閥が鞍替えしたものです.
ベトミン軍がフランス軍捕虜に対して,北ベトナムが米軍捕虜に対して,中国共産党やソヴィエトが日本軍捕虜あるいは拘束囚に対して行った洗脳教育などは有名ですね.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
歴史的には懲罰大隊というものがあったようですが,現在は不良者の掃き溜めってあるの?
【回答】
大抵の場合は,使えない奴や問題ある奴はさっさとおん出すか,任期切れの時にバイバイだが,使えない奴をとりあえず置いといて雑用でもさせる部署ってのはある.
でも,掃き溜めみたいな所に行くような奴ばかり集めたって普通,まともな部隊として機能することも,他の統率取れた部隊と協調させるのも難しいから,部隊規模で掃き溜め集めた部署というのはそうそう存在しない.
(他の部隊・部署が
「あそこは取柄の無い奴が回される部署だ」
って蔑視する,というようなのは無くは無いが,実際掃き溜めであるかどうかは必ずしも一致しない)
昔の戦時中の,そんな奴らでも戦力足らないから集めて投入するというのは例外なわけ.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
義勇軍 volunteer army って何?
【回答】
義勇兵で組織された武装組織のこと
基本的には戦争などの有事の時に人民が自発的に結成する,という建前になっているが,実質的には強制だったという事例も多数.
また,時代によっては志願兵から成る正規軍部隊をこう呼ぶこともあるので注意.
【参考ページ】
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C1%CD%A6%B7%B3
http://www.horae.dti.ne.jp/~fuwe1a/newpage441.html
http://nozawa22.cocolog-nifty.com/nozawa22/2008/03/nozawa22_1.html
http://www.tabiken.com/history/doc/L/L360R100.HTM
http://blog.livedoor.jp/akakage2612/archives/51002170.html
戸田なっち言うところの「ボランティア軍」ですね!
kira2 in mixi,2008年12月13日 02:10
2ちゃんねる義勇兵
(画像掲示板より引用)
【質問】
軍属って何?
3行で教えて!
【回答】
軍隊に雇われている非軍人のことを言い,旧陸海軍では,軍に所属する文官と文官待遇者,技術官,法官,教官,監獄官,通訳官,看護婦長,給仕・料理人など.
文官をあてたほうが有利な職務,または軍人の定員を節約する等のために,軍人をもってあてる必要のない職務に配置される.
どの範囲までが軍人で,どの範囲が軍属なのかについては,各国それぞれの考え方によって異なる他,時代によっても異なるため,一概には言えない.
【参考ページ】
https://kotobank.jp/word/軍属
http://www.pref.gunma.jp/02/d5610003.html
http://www.geocities.jp/shougen60/shougen-list/m-S3-2.html
http://www.heiwakinen.jp/shiryokan/heiwa/12onketsu/O_12_558_1.pdf
【ぐんじさんぎょう】,2016/05/20 20:00
を加筆改修
【質問】
例えば現役兵数20万としたら,予備役兵数はどれくらいが理想でしょうか?
【回答】
それはその国の情勢による.
大規模戦や長距離戦,特に本土決戦などする場合は,それこそ国民皆兵をする勢いで予備役を養成しておかないと,人的資源が枯渇する.
第二次世界大戦終了後,そういう戦いが起きにくくはなった.
しかし人口小国が大規模な仮想敵を持ってる場合,敵に「数で押し切る」という選択肢を与えないため,無理して予備役を確保する国はまだまだある.
現在で言えば韓国,イスラエル,スイス,フィンランドを含む北欧,北朝鮮あたりがそれに当たる.
そうでないなら同数〜数倍が一般的.
ただし,日本の予備自は訓練が年5日程度で練度維持に限度があり,純粋に員数確保の側面が多い.
予備役を戦闘にバリバリ投入するには,かつての即応予備自衛官のような訓練をしておかないと辛いものがある.
モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板
青文字:加筆改修部分
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