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◆◆◆◆◆ローター
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<◆航空関連目次
<兵器FAQ目次
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のローターを増やしたら,安定するのでは?
【回答】
ローター4個型ほか,多くのスタイルで試作・研究が行われてきました.
ティルトローター機開発の過程で淘汰された,ライバルたちの写真をどうぞ.
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/44/X-22a_onground_bw.jpg
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e4/XC142A.jpg
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f1/Curtiss-Wright_X-19_flying.jpg
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f2/Convair_XYF-1_Pogo.jpg
軍事板,2012/07/21(土)
&軍事板,2012/07/28(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ふと思ったんだが,無理にローターを動かさなくとも,レシプロ固定翼機に,そのまま垂直のメインローターとテイルローターをつければ,もっと安全に垂直離陸&高速巡航が可能なんじゃないの?
システムも簡素だし.
【回答】
まず,垂直のメインローターが,巡航時に余計な重量になる.
次に,ヘリコプターはなぜテレビドラマのエアーウルフ以外(笑)は超音速が出せないか?という話だが,ヘリコプターのローターは回転しているので,上から見て時計回りに回っているなら,進行方向を考えると,前方に飛行している時に左側が右側より速くなる.
それで左側の揚力が大きくなってしまう.
あまりにも速度が大きくなると,揚力差のためひっくり返る.
ヘリコプターの右側を通る時に,迎え角が大きくなり,左側を通る時に迎え角が小さくなる,超高速可変ピッチローターがあればいいんだけどね(笑
そんな訳で,500km/hで巡航しながら2000kmを飛ぶ,ローター上昇タイプの機体を作りたいなら,500km/h飛行時には,ローターの回転は止めた方が良さそうだな.
では,チヌークみたいに前後にローターが付いた機体にして,高速飛行に備えて左右でローターの回転を逆にしたり,旧ソ連の巨大ヘリMi-12のように,
http://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/mi-12-sai-axx.htm
翼の両端にローターを付けてそれぞれ逆回転するように作るか.
しかしチヌークタイプだと,機体前部の左側と機体後部の右側だけ揚力高くなる.
捻れる力が働き,機体が痛むのが早そうだ.
で,Mil-12のように翼両端に逆回転したローターつける方式で,機体後部に更にプッシャープロペラをつけるのか?
エンジンいっぱいつけると煩わしいし,プッシャープロペラだけ別エンジンにすると,整備面倒になる.
Mi-12は結局中止になった.
これとは別にMi-32という,3角パイプ結合胴体にローターつけたものまで計画された.
で,高速飛行中にローターの回転を止めるX-Wing方式というのが出来た.
もちろん推力のため,別のターボファンエンジンを付けたりする.
しかしティルトローター方式の方が,現時点では経済性が高いとされている.
こんだけ苦労していても,まだマシ,ということらしい
軍事板,2007/02/25(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
オスプレイって,普通の飛行機みたいな離着陸って出来るの?
【回答】
ペラを水平にして,という条件なら「できない」.
ペラ(ローター)を5度以上に立てないと地面を叩くから.
けど,普通の飛行機みたいに滑走離陸する場合のローター角は,60〜75度とされていて,びっくりするぐらい短距離で離陸できる.
着陸も(細かいことはおいといて)同様.
河川敷空みたいな500m程度の滑走路でも,主力輸送機C-130の半分ぐらい(5t弱)の物資を降ろせる,超高性能機だよ.
軍事板,2012/07/25(水)
青文字:加筆改修部分
▼ ちなみに青木謙知によれば,
------------
資料によれば,地上状態でエンジン・ナセルの取り付け角を60度弱にまですることは可能で,通常は75度または60度の位置で,短距離離着陸を行うようになっている.
角度を浅くすると,それだけ滑走距離が必要になるが,一方でペイロードを増加させることが可能となる.
------------青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64
2012.10.2
▲
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」は離着陸時に,ローターが地面を叩くのでは?
【回答】
通常の滑走離着陸は,ローターを60〜75度に立てて行われます.
もし故障や操作ミスなどで,ローターが地面に接触した場合は,ローターブレードが裂けつつ磨り減ることで,周辺被害を抑えます.
ttp://img29.imageshack.us/img29/1656/broomstraw.jpg
軍事板,2012/07/22(日)
青文字:加筆改修部分
PDF "V-22 Osprey Guidebook." Naval
Air Systems Command, United States Navy,
2011/2012, p. 63.
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
>The proprotors are designed to fray or“broomstraw”
rather than splinter on impact with the ground.
(プロップローターは地面に当たった場合には,破片になるよりも,磨り減るか藁箒(broomstraw)のように裂けます.)
実際に破損したプロップローターの基部に残った残骸
(http://img29.imageshack.us/img29/1656/broomstraw.jpgより引用)
写真は1991年の,ヘリモードで横転してローターが根元から地面に押し付けられたケース.
固定翼モードの着陸なら,ローターの先っちょだけだからな.
軍事板,2012/07/16(月)
青文字:加筆改修部分
ttp://www.afsoc.af.mil/shared/media/document/AFD-101215-010.pdf
Addendum to United States Air Force Aircraft
Accident Investigation Board Report
CV-22B Osprey, T/N 06-0031
アフガンの空軍の事故の調査報告書の補遺版
こちらにも画像あり.
軍事板,2012/07/10(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
アスプリー(オスプレイ)のローターが地面に接触した場合は,プロペラが外れるんじゃなかった?
【回答】
それ,有名なデマ.
↓ のpdfのP.78と79に,アフガンのCV-22の画像があります.
ttp://www.afsoc.af.mil/shared/media/document/AFD-101215-010.pdf
軍事板,2012/07/16(月)
青文字:加筆改修部分
デマ発信源は,これかな?
オスプレイ 欠陥機容認は人命軽視だ:琉球新報
> 回転翼が前向きのまま緊急着陸する場合は,回転翼が外れる仕組みになっていると明らかにした.
> すると,回転翼が滑走路周辺に飛散することになる.
全体的に,言っている事の理解が難しい記事だが,「全エンジンが不作動」な状態は軍用機民間機,固定翼回転翼問わずヤバイけどな(笑
反対するのはいいが,勉強不足なのが丸わかりで,揚げ足を取りたいようにしか見えない.
オスプレイは機体の信頼性自体は向上させてるから,攻撃するなら別の側面にしないと.
なお,琉球新報はその後,主張を変えた模様.
オスプレイ 緊急着陸時,回転翼飛散の恐れ - 琉球新報
> オスプレイは着陸時に回転翼が地面に接触した場合,回転翼が機体から外れて周辺に飛散する設計となっている.
> 緊急着陸時には回転翼が飛散する可能性が濃厚で,宜野湾市や住民から緊急時の周辺住宅地への危険増大を
>懸念する声が上がっている.
ちなみに,飛散もしない.
実は琉球新報は「ガイドブックに明記していることが21日までに分かった.」と報じてて,オスプレイガイドブックを読んで記事を書いてるらしいんだが…
--------------
"V-22 Osprey Guidebook." Naval Air Systems Command, United States Navy, 2011/2012, p. 63.
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
The proprotors are designed to fray or “broomstraw” rather than splinter on impact with the ground.
(V-22オスプレイのプロップローターは,地面を叩いた場合,破片になるよりむしろ,磨り減るか「藁箒(ワラで出来たホウキ)」のように裂けます.)
-------
このようにガイドブックには,琉球新報の記事とは逆の事が書かれている.
これで琉球新報の誤報は確定なんだが,どうして逆に書いてしまったのかな?
普通は有り得ないミスだし.
軍事板,2012/01/24(火)
青文字:加筆改修部分
【反論】
まあ,オートローテーションのための飛行条件があってだな.書かないけど,ほぼ墜落だな(笑
テストしたら悲惨な失敗だったそうだ.
下院の調査でばれてしまった.
だからガイドブックに,あんな開き直った事を追加しなきゃならなくなった訳.
「オスプレイはティルトロータ(ヘリではない)!! 緊急着陸はオートローテーションに頼らない!」
「出来るけどぉ,やらない!(ドヤ顔)はみっともない.
ブレードの事にしても,静止したブレードは空気抵抗で滑空の邪魔だし,最初に接地するブレードが引っかかって,機体が頭から地面に突っ込むより,予め外しておいたほうが安全.
レアケースの運用としては至極妥当だと思うぞ.
よって琉球新報の記事は,フォーカスしてる箇所の真贋は,米軍というソースといい,まだ米軍側から反論が無いところからして,問題ないと思う.
何に焦点を当てるかは,新聞社次第で,それは次元の違う問題.
ここでヤルこっちゃ無いな(笑
【再反論】
>ブレードの事にしても静止したブレードは空気抵抗で滑空の邪魔だし
緊急着陸するっていうのに,フェザーで回転が止まるような時間的余裕が,何処にあるんだ?
常にそんな余裕があるわけではなかろう,
エンジン停止させてフェザリングに入れるという前提で勝手に話を進めてるけど,インシデント発生時の状況によっては,そんな余裕の無いまま緊急着陸する場合はよくある事だし.それにもしフェザリング装置が故障してたら,ペラの回転は止まらない.
http://www.mlit.go.jp/jtsb/bunseki-kankoubutu/jtsbnewsletter/jtsbnewsletter_No8/No8_pdf/jtsbnl-08_0204.pdf
これは民間機だが,エンジン停止させてフェザリングも不能だった事例.
大抵はブレードは回転したまま,胴体着陸する事になる.
>最初に接地するブレードが引っかかって機体が頭から地面に突っ込むより予め外しておいたほうが安全.
>レアケースの運用としては至極妥当だと思うぞ.
「ブレードが引っ掛かってつんのめる」?
どんな強度のペラだよ,それ?
魔法のオリハルコン☆ブレードですか?
自重を考えろよ,
機体がつんのめるような強度を持たせたペラなんて有り得ないだろ.
V-22の機体がつんのめる強度で,現実的な重量のローターがもしあったら,その材質でヘリのテイルローター作るよなぁ.
テイルローター破損による墜落事故は,皆無になると思われ.
また,オスプレイの巨大なブレードを,回転したまま外したら,コクピット後方に突き刺さるぞ?
そもそも牽引式プロペラ機で,緊急時にブレードを外す機体なんて古今東西存在しない.
ちょっとお前の妄想には付いていけないわ.
>よって琉球新報の記事はフォーカスしてる箇所の真贋は米軍という
>ソースといい,まだ米軍側から反論が無いところからして問題ないと思う
「米軍が反論してないから正しい」?
そんなわけない.
これまでいくらデタラメ書かれようと反論してこなかったろ,
英字紙でもない地方紙相手なんて.
>何に焦点を当てるかは,新聞社次第で,それは次元の違う問題.
>ここでヤルこっちゃ無いなw
何が言いたいのか意味不明.
根拠ゼロで琉球新報を擁護しようと必死だな.
別に普天間返還に反対はせんよ.
街中に世界一危険と称される飛行場があって,必ずしも安全性が高いと言えない軍用ヘリが,日常的に離発着してる状況は,やはり改善されないといかん.
仮に米軍機が民間の住宅なんかに突っ込んだ場合の,物理的・政治的な損害の大きさを考えると,不安極まりないしな.
しかし,それを主張する手段として嘘や捏造,誤った認識を振り回すのは勘弁してくれ.
軍事板,2012/01/27(金)〜01/28(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の離陸滑走は,高重量時でも出来るの?
ここで言う「高重量時」とは.つまり人がいっぱい乗ってる場合.
【回答】
オスプレイは滑走で離着陸する場合,エンジンナセルを60度以上にする必要がある.
そうでないと,地面をプロペラで擦ることになる.
75度は通常の滑走離陸として訓練される.
そして,離陸滑走したほうが最大積載量が大きい.
人をいっぱい乗せた場合は,積載量に大きな余裕ができる.
人間って軽いんだわ.
人間ばっかり乗せてる場合は,貨物の満載より軽い.
もしかして,「エンジンナセルが0度で滑走の離着陸する」と思ってたのか?
ローター0度の固定翼機モードは巡航専用.
逆に言えば,離発着点と作戦空域以外では,100%固定翼機モード.
(ただし,固定翼機モードでもローターの角度は微調整する)
滑走離陸は6.30秒から
軍事板,2012/07/22(日)
青文字:加筆改修部分
これなんか参考になると思う.
http://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/images/convert1.gif
縦軸:ナセル角度
横軸:速度
軍事板,2012/07/22(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
垂直離着陸機能だけで良いと思うのだが,滑走での離着陸機能は,どんな場面で必要なんだ?
【回答】
必要というより,以下のような利点がある.
・燃料消費量が大幅に減るので,空中給油を受けない場合での,離陸後の航続距離が伸びる.
・最大積載量が2トンぐらい(だっけ?)増える.
・離着陸にかかる時間が短い.
・風が強いときも,安定して離着陸できる
軍事板,2012/07/23(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
V-22は,ローター(?)が左右に一機ずつあるので,そこを携帯対空ミサイルなどで狙われたりはしないのでしょうか?
チヌークのように縦列よりも,横のほうが当たりやすそうなイメージがあるので.
【回答】
対空ミサイルは基本的に,目標にぶち当たる直前で炸裂して破片をばら撒き,それで目標を破壊するものなので,そういう精密な照準はつけない.
つかまず付けられない.
(映像とか見ると,目標至近というより直撃してるようにしか見えないのもあったりするけどね.
これは信管作動距離と,ミサイルの速度とかの関係で,割と起こりうるらしいんだが)
携帯対空ミサイルはほぼIR,熱源追尾ミサイル.
エンジンの熱(または排熱)を追って行くので,エンジン配置はあんまり関係ない.
狙うっつーか,ほぼエンジンに向かっていくので,ミサイルはそこに当たる事になる.
また,V-22は左右のエンジンポッドがシャフトで繋いであって,左右どちらかのエンジンが停止したり破壊されたりしても,両方のプロペラが廻せるようになっている(これのおかげで機構が複雑になって開発に難渋した).
対空ミサイルが命中したら多分プロペラごとエンジンポッドが破壊されちゃうだろうから,結局コントロール不能の状態に陥って墜落するとは思うが.
ただ,オプスレイは機体本体から左右に張り出すようにエンジンがあるが,チヌークとかの場合,機体本体にエンジンがくっ付いてるんで,エンジンに向かっていくと機体本体,胴体部にミサイルが直撃することも多いだろうし,それが墜落時にそれぞれどういう影響与えるかは変わってくるかもな.
一応,目標に直撃するタイプの対空ミサイルもある.
イギリスのレイピアSAMが代表.
スティンガーにも着発遅延信管の型がある.
これはアフガンの戦訓から,装甲化した戦闘ヘリ相手だと破片浴びせるだけじゃ,エンジン部目掛けて飛んでく限り致命傷を与えられないことがある,ということが解ったところから.
この手の「ダイレクトヒット」型は弾頭を小さく出来るので,ミサイル全体の小型化と軽量化に貢献できるが,当然ながら直撃しないと目標に害を及ぼせないので,正確に当てる必要があり,高速目標相手にも向いてない.
軍事板
青文字:加筆改修部分
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