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<◆航空関連目次
<兵器FAQ目次
「YouTube」◆(2012.3.6)Bell-Boeing V-22
Osprey How It Works HD
シミュレーターが凄い.
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の性能は?
【回答】
ジャパネットたかた風に言えば,
「ハイ,今日はですね,大変お得な商品をご用意してございます!
乗ることの出来る兵隊の数は,従来品のなんと2倍!
戦闘行動半径はなんと4倍となってございます!」
(ジャン!)
以下主要要目:
プロップローター直径 11.61m
翼幅(ナセル除く) 14.02m
翼幅(ナセル含む) 15.52m
プロップローター軸間隔 13.97m
全幅(プロップローター回転時) 25.78m
全幅(プロップローター折畳時) 5.57m
全長 17.47m
全長(折畳時) 19.20m
全高(ナセル垂直時) 6.73m
全高(垂直安定板頂部まで) 5.46m
全高(折畳時) 5.56m
水平安定板幅(垂直安定板含む) 5.61m
ホイールトラック 4.64m
ホイールベース 7.62m
キャビン長 7.37m
キャビン最大幅 1.80m
キャビン最大高 1.83m
キャビン有効容積 24.3m^3
回転円盤面積(各) 105.36m^2
主翼面積(フラッペロン・中央翼部含む) 35.49m^2
フラッペロン面積(合計) 8.25m^2
垂直安定板面積(合計) 21.63m^2
ラダー面積(合計) 3.27m^2
水平安定板面積 8.22m^2
エレベータ面積(合計) 4.79m^2
空虚重量 15,177kg
最大離陸重量(垂直離陸時) 23,859kg
最大離陸重量(短距離離陸時) 25,855kg
最大離陸重量(自己展開時) 27,442kg
機内最大ペイロード 9,072kg
カーゴフック容量(各) 4,536kg
機外吊下げ最大重量 6,804kg
エンジン ロールスロイス AE1107C×2
最大出力(各) 4,586kW
片発停止時緊急最大出力 5,093kW
機内燃料容量 6,513l
機内補助燃料タンク容量 1,628l(最大3個搭載可能)
最大水平速度(海面高度) 275kt
最大巡航速度(海面高度) 250kt
機外最大吊下げ時最大前進速度 214kt
海面上昇率(垂直離陸) 332m/min
海面上昇率(短距離離陸時) 707m/min
実用上昇限度 7,620m
エンジン片発時実用上昇限度 5,462m
ホバリング高度限界(地面効果内) 3,139m
ホバリング高度限界(地面効果外) 1,646m
短距離離陸滑走距離 152m以下
航続距離(揚陸強襲時) 515nm
航続距離(垂直離陸,ペイロード4,536kg時) 350nm+
航続距離(垂直離陸,ペイロード2,721kg時) 700nm+
航続距離(短距離離陸,ペイロード4,536kg時) 950nm+
航続距離(短距離離陸,自己展開離陸重量,ペイロードなし) 2,100nm
飛行荷重制限 +4G / −1G
お電話お待ちしていまーす♪(違
【参考ページ】
青木謙知「夢のティルトローター『オスプレイ』の今」,『丸』
2011年12月号,p.99
【ぐんじさんぎょう】,2012/08/22 20:00
を加筆改修
【質問】
MV-22「アスプリー(オスプレイ)」の作戦行動半径は?
【回答】
2009年のアメリカ会計検査院(GAO)の報告書に,海兵隊(USMC)の資料を基にしたMV-22BオスプレイとCH-46Eシーナイトの作戦行動半径比較図がありました.
Defense Acquisitions: Assessments Needed
to Address V-22 Aircraft Operational and
Cost Concerns to Define Future Investments.
GAO-09-482, May 11.
http://www.gao.gov/new.items/d09482.pdf
Source: GAO map based on USMC data; Map Resources, (map).
出発点はアル・アサード航空基地(Al Asad
Airbase)です.
上記地図を参考に,半径距離を記載した地図を,こちらで用意しました.
MV-22Bは約370nm(685km),CH-46Eは約80nm(148km)が最大作戦行動半径であると,海兵隊は認識しているようです.
CH-46Eはメーカーの掲げる数値と同じですが,MV-22Bの数値は開発元ボーイングとベルの主張する数値と異なっています.
英語版Wikipediaなどで作戦行動半径(Combat
Radius)を370nmとしているのは,海兵隊の数値を元にしている模様です.
そしてMV-22BとCH-46Eともに満載状態での輸送任務の数値ではなく,輸送物資や人員を減らした上での数値となっています.
なお,アメリカ議会図書館議会調査局(CRS)の2009年の報告書によると,以下のようになります.
--------------
Congressional Research Service; RL31384, V-22 Osprey Tilt-Rotor Aircraft: Background and Issues for Congress.November 25, 2009
http://www.fas.org/sgp/crs/weapons/RL31384.pdf
"The Osprey has shown that it can carry an operational load of 24 combatloaded Marines out to a combat radius of 300 nautical miles at altitudes above the small arms and rocket-propelled grenade threat envelope; this dwarfs the 75 nautical mile radius of a CH-46E loaded with twelve Marines operating right in the heart of the enemy’s threat envelope."
--------------
MV-22Bオスプレイは,定員一杯の24名の海兵を乗せて300nmの作戦行動半径,CH-46Eは75nmの作戦行動半径とあります.
これで今月号の軍事研究2010年2月号で,航空評論家・青木謙知氏のV-22オスプレイ解説記事での,56ページにMV-22Bについて,
「24名を乗せて325海里を行動半径にする」
とある記述に近い数値となりました.
そうすると海兵隊はMV-22Bオスプレイの最大作戦行動半径を370nmとしつつ,実用上はそれ以下(300〜325nm)としていると,見るべきなのかと思います.
※)追記:海兵隊のマニュアル(オスプレイガイドブック)に作戦行動半径325nmとありました.
搭載貨物重量や巡航高度などで航続距離は変化する為,条件次第で数値の変化があるようです.
▼<以下,コメント欄より>
>The MV-22 Osprey has a 350 nautical mile
(nm) combat radius, cruises at 255 knots
and is capable of carrying 24 combat-equipped
Marines or a 10,000 pound external load.
>With a 2,100 nm single aerial refueling
range, the aircraft also has a strategic
self-deployment capabirity.
オスプレイの性能を海兵隊がどう捉えているかは,上記で歴然.
出典は,まさに海兵隊白書といって良い,『U.S.
MARINE CORPS CONCEPTS & PROGRAMS 2009』ですから.
海兵隊の広報は驚くほどオープンで,300頁になんなんとするこの本(フルカラー.紙の質も含めてもはや冊子とは呼べない)が無料配布.
しかも前年度版はHPで公開です.
うらやましいやらなんやら.
Posted by ゆうか at 2010年01月27日 23:10:32
なんか色々な数値が出てきますネエ.
GAOの数値は,少なくともイラクでの知見を元にかかれたものでは無いです.
wikiに370nmという数値が出てきたのが2006/3.参照資料先でアーカイブに残ってるのを全部確認したのですが,どこにも370nmなんて数値は無し.
一番近くて,飛行条件などの記載がある資料として正確そうなのが,ベルボーイング社の資料.
ただし作成は2007年.
その前の資料は発見できず.
ボーイングの資料は,作成が去年の年末で,公開が今年1月.
残念ながら是が一番最新.
ただし飛行条件の記載が少ない.
「軍が言うことは全て正しい!」って事であれば一応,今も軍サイトで公開されてるデータ張って置きます.
どうやら書かれたのが2005年前後位らしいので,元にしたスペックはMV-22Bじゃないかも.
------------
http://www.marines.mil/unit/aviation/Pages/tiltrotor.aspx
http://hqinet001.hqmc.usmc.mil/AVN/Documents/Aircraft/v22.htm
Mission Range:Amphibious Pre-Assault Raid 200 nm (230nm)
Amphibious External Lift with 10,000 lb load 50 nm (50nm)
Land Assault External Lift 50nm (69nm)
Troop Seating, 24 Combat Troops (24 Combat Troops)
Self-Deployment 2100 nm (2113 nm)
------------
------------
http://www.navair.navy.mil/v22/?fuseaction=aircraft.main
Mission radius with aft sponson tank
* Land-Assault Troop Mission (24 Troops), nm (km) : 242 (448)
* Pre-Assault Raid, nm (km) : 267 (495)
Mission radius with wing tanks
* Land-Assault Troop Mission (24 Troops), nm (km) : 233 (432)
* Pre-Assault Raid, nm (km) : 306 (567)
------------
これも古い?
http://www.navy.mil/navydata/fact_display.asp?cid=1200&tid=800&ct=1&page=1
Posted by 名無しОбъект at 2010年01月28日 19:19:40
▲
「週刊オブイェクト」,2010年01月23日
青文字:加筆改修部分
【質問】
「オスプレイ(アスプレイ)」にとって,岩国→普天間は無給油で飛べる距離なのですか?
【回答】
空荷の片道なら,VTOLモードでも余裕.
これはペイロードと航続距離の関係を表すグラフ.
(こちらより引用)
グラフの縦軸がペイロード(搭載貨物重量),横軸が航続距離.
NM=nautical mile(海里) 1NM=1852m
LBS(lb)=pound(ポンド) 1lb=453.592g
積み荷が軽いほど,遠くまで飛べる事を表してる.
フェリー増槽付ければ,グアムとかフィリピンとかへも行ける.
ハワイだと空中給油が必要だが.
軍事板,2012/10/06(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
オスプレイの映像を観た……
低空飛行するだけで,木々をなぎ倒し,人を吹き飛ばしていた.
「アスプリー(オスプレイ)」のヘリモードの下方気流が大きすぎるのでは?
【回答】
前任機CH-46に比べると大きいですが,海兵隊の大型ヘリCH-53とほぼ同等です.
V-22とCH-53のダウンウオッシュ比較:
http://img59.imageshack.us/img59/1949/v22downwash.png
軍事板,2012/07/21(土)〜07/22(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」は最大積載量時,ヘリモードで離陸はできても着陸できないとか
( ^ω^)・・・・・
【回答】
どっかでミスリードされたね.
垂直離陸はパワーロスが大きいから,通常のヘリでも目いっぱい積もうと思ったら,地上滑走して離着陸する.(タイヤがあれば)
オスプレイには立派な主翼があるので,この傾向が顕著.
なので,「最大積載量時はヘリモードで離陸はできても」という時点でダウト.
軍事板,2012/07/21(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「離陸はできるのに着陸できない」とか,意味わからん.
普通,逆じゃねえの?
【回答】
いや,航空機は離陸できても着陸できないほうが多かったりする.
離陸時は支えるだけでいいが,着陸時は落下してる分,衝撃が大きくなるため.
貨物機や長距離旅客機なんかでも,離陸直後にトラブルで着陸するときは,燃料を捨てるor消費しないと着陸できないことがある.
(胴体着陸を想定するなら,燃料投棄は火災対策の意味合いも強くなるけど)
貨物機なんかだと,重すぎて燃料満載にできません(でも着陸重量はオーバー)ってケースは,普通にあるし.
軍事板,2012/07/21(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のエンジンは?
【回答】
ロールスロイス AE1107C 「リバティ」 ターボシャフト・エンジン.
これは同社のAE3007 ターボファンおよびAE2100
ターボプロップと共通のコア・エンジンを使用して,V-22用に開発されたものであり,14段の軸流式高圧圧縮機と,各2段の高圧および低圧タービンを有している.
最大定格出力は4586kWだが,片肺状態での緊急時には最大出力5093kW出すことができる.
なお,エンジン自体の最大出力は5220kWであるが,これを4586kWに減格して使っている.
エンジンの先端部には,直径11.61mの3枚ブレードのプロップ・ローターがついていて,左右のプロップ・ローターが,逆方向に回転することで,あらゆる状態でトルク作用を打ち消している.
ブレードは全長4.90m,弦長は付け根部が87.1cm,先端部が66.9cmと,弦長の大きなものが使われており,また,付け根部から先端部に向けて,42度の捻りがつけられている.
プロップ・ローター1つの回転円板面積は,105.86m^2であり,これはH-47
チヌークのローター回転円板面積の40%でしかない.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.63
Jウィング編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),p.36
Rolls-Royce AE1107c turboshaft engine
faq121008rl.jpg
faq121008rl2.jpg
faq121008rl3.jpg
(こちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2012/10/10 20:10
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のエンジンの角度を変えるときの操作方法は?
【回答】
「ナセル制御スイッチ」と呼ばれる回転式のノブで行う.
これは出力制御レバー(TCL,いわゆるスロットル・レバー)グリップの内側にある.
ノブは前後に動くが,スプリングがついているので,指を離すと元のニュートラル位置に戻る.
その時点でエンジン・ナセルの作動も止まるので,パイロットは,設定したい角度になった時点で,指を離す.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.28
【ぐんじさんぎょう】,2012/10/22 20:50
を加筆改修
【質問】
TCLって何?
【回答】
「出力制御レバー」の略称であり,いわゆるスロットル・レバーのこと.
「アスプリー(オスプレイ)」のTCLは,固定翼機のスロットル・レバー同様,前方に動かすことで出力を上げ,後方に動かすことで出力を下げる.
TCLは,右席用は中央コンソール右側に,左席用は左サイド・コンソールに配置されているので,どちらの席に座っても,サイクリック操縦桿を右手で,TCLを左手で操作する.
サイクリック操縦桿とTCLには,多数のスイッチ類があり,それらから手を離すことなく,各種操作を行えるようになっている.
TCLには,以下のスイッチ類がついている.
・ナセル操作スイッチ
・TCLオーバートラベル・ボタン:これを押すことで,TCLをオーバーとラベル位置(緊急時出力)にすることができる
・サーチライト操作スイッチ
・センサー回転/キャプチャー・スイッチ
・高度基準スイッチ:フライト・ダイレクターと自動操縦装置の基準高度設定に使用
・SEMI/MANチャフ/フレア・ディスペンサー・スイッチ
・P5/P6:チャフおよびフレアの散布シークェンス・プログラムの選択を行うためのもの
・ゴー・アラウンド・スイッチ:フライト・ディレクターの「ゴー・アラウンド」機能を作動させる
・将来の機能追加用の空きスイッチ
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.27
【ぐんじさんぎょう】,2012/10/24 20:50
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のエンジンの角度を換えるメカニズムは?
【回答】
両方の翼の端の中に,ティルト軸ギヤボックス(TAGB)があり,これにエンジン・ナセルが結合されているので,角度を変更できる.
TAGBは,エンジンの上(エンジンが水平状態のときに見て)についている.
また,TAGBは,左右が主翼の中を通じてシャフト(連結駆動シャフト:ICDS)で結ばれており,両エンジン・ナセルが同調して,角度を変更できるようになっている.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.32
TAGB
faq121020os.gif
faq121020os2.gif
(こちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2012/10/23 20:50
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のエンジン角度変更機構が,片方故障したときはどうなるの?
【回答】
左右いずれか,あるいは両方の機構が故障した場合には,ティルト軸ギヤボックス(TAGB)が自動的に作動して,ナセルの角度を90度にする.
これにより,機体は自動的にヘリコプター・モードに入り,緊急垂直着陸を行うことができる.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」は,片方のエンジンだけでも飛行できるの?
【回答】
片方のエンジンだけでも,高度3,139mまで上昇できるパワーがあります.
(燃料を含む搭載量6.3トン時)
ベル社のV-22ガイドブックより,
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
>OEI Service Ceiling ISA, ft (m), . . .
. . .10,300 (3139)
OEI = One Engine Inoperative = 片肺飛行
この数字は飛行機モードね.
ヘリモードは低空・低速時にしか使わない.
OEI時の出力って,通常時の総合出力に対してほぼ半減するんだな.
てっきり何割かの余剰出力があると思ってたんだけど.
------------
http://www.navair.navy.mil/v22/?fuseaction=aircraft.main
Engines
Two Rolls-Royce Liberty AE1107C
AEO VTOL Normal Power, shp (kW) : 6,150 (4,586)
AEO VTOL Interim Power, shp (kW) : 6,830 (5,093)
OEI VTOL, shp (kW) : 6,830 (5,093)
------------
オスプレイの片エンジン停止事例には,2006年7月のコンプレッサーストールがある.
アメリカ東海岸からイギリスに向けての大西洋横断飛行中に,右エンジンが停止.
片発でアイスランドまで飛行して,緊急着陸した.
軍事板,2012/07/24(火)〜07/28(土)
青文字:加筆改修部分
▼ また,
宮永忠将「普天間基地にMV-22オスプレイ配備へ!」,『MCあくしず』Vol.22
(2011.9.21),p.108
でも,
「オスプレイのローターは,2つのエンジンと連結シャフトで繋がっており,片方のエンジンが停止しても,残るエンジンが動力を供給して,揚力が保たれる.
批判するにしても,そうした安全装置の存在は知っておくべきだろう」
との旨,述べられている.
グンジ in mixi,2012年07月29日23:14
青文字:加筆改修部分
▲
▼ まあ,原ソースは同じなのかもだが.▲
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の片方のエンジンが壊れたら,ひっくり返るのでは?
【回答】
左右のローターはシャフトで連結されているので,片方のエンジンに故障が生じても,バランスが崩れることはありません.
軍事板,2012/07/22(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
長いシャフトやらクラッチやらややこしいトランスミッションつかって物理的に連動させるのと,電動にしてエンジンとローターを電線だけで接続するのでは,どちらが軽くて信頼性高くなるんだろう?
たしか現在開発中のボーイング787は,これまで油圧やブリードエアを使用していたところを,電動で駆動するようにしているという話は聞いたことがあります.
http://www.designnewsjapan.com/magazine/2007/07cover_07.html
【回答】
電気系の最近の発展を考えれば,将来的にはハイブリッド駆動の飛行機・ヘリコプターとかは,ありえないことじゃないでしょ.
ただ,今のところ,油圧・空気圧の代わりを電気で置き換えようという段階で,ローターの駆動とかまでは,まだ研究・開発が必要なレベルじゃないかと.
ティルトローターみたいにシャフトが異常に長いのならありえるけど,普通の飛行機やヘリコプターじゃ無いな.
エンジンが自動車のように頻繁に出力を変更しないから,機械的接続よりも電気的接続の方がロスが少なくならないと,意味がない.
現状での一般的な伝達効率は,
機械式伝達:95%
電気式伝達:90%
電気式だと効率ですら負けてるんだぜ.
鉄道なんかで採用例があるのは,低速域(主に発進時)での利便性から.
念のためいっとくが,『90%』ってのは軸出力/エンジン出力な.中間ロス全部込み.
もちろんコスト掛け捲れば,これ以上の数値出る可能性あるが,そんな事言い出したら,機械式(つーか95%ってのは変速ギアを含んだ場合の数値)だって,さらに数値上がる可能性はある.
一方で,油圧,空気圧の配管系に比べれば,電気配線のほうが設計の自由度はあがるだろうね.
油圧・空気圧の配管というのは体積・強度が必要になるので,それなりの強度・重量,あとスムーズに流すためにあまり急に曲げられないという制約がある.
電気ケーブルなら,流す電流にもよるが,曲げ等の自由度は間違いなく上がる.
また,重量は素材とか流す電力にもよるから,一概にいえないだろうが,ボーイング777の油圧・空気圧系統を電気系統に変換した場合,従来系が6.3tに対し3.9tで済むという見積もりはされてたようだ.
ソースはブルーバックス「図解・飛行機のメカニズム」
B777のような大型ジェット機の場合,配管の長さを考えると,モータ分差し引いてもおつりがくるんじゃないかと.
さらに,例えば自動車のパワステでは,エンジンから油圧出して駆動する方式から,電動ないし電動ポンプによる油圧駆動になってる.
小出力の街中走行では,パワステポンプが食う負荷が,燃費に影響するんだそうな.
今時の車は発電量大きいから,パワステ分に発電機を追加・強化する必要も無いので,トータルで電動のほうが,安くて高燃費になるということらしい.
航空機も今時は発電量大きいし,補機類を電気に一本化してしまうほうが,総合的にはシンプルでよいのかもしれないね.
重量容量比で,今のLiイオン電池の数万倍の進歩が電池業界にあれば,ハイブリッド化されるかもね.
軍事板,2008/05/03(土)〜05/04(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」はジェットにならんのか?
そうすれば,通常の飛行機のような離着陸もできるし,もう少し安定しそうだが.
垂直離着陸は緊急時ってことで.
【回答】
いま付いてるのが,ターボシャフトというジェットエンジンの近隣種.
一般にジェットエンジンと認識されているターボファン・エンジンでは,VTOの効率悪くなるし,燃料を食い過ぎる.
純粋に排気推力だけで持ち上げるのは,すごく大変.
なぜなら,ジェットは排気速度は稼げるけど,面あたりの推力が稼ぎにくいため.
ヘリローター並の面積と推力を,ジェットで再現するのは不可能.
軍事板,2012/07/20(金)
青文字:加筆改修部分
▼ 動くところの先は,なるたけ軽いほうがいいよねぇ.
エンジンをティルトするってことは,制御系だけじゃなく,燃料や冷却系もティルトせにゃならんし,そっから電力や油圧系を,また機体に戻さにゃならん.
そういったムダを解決しつつ,出力/揚力非を稼げ,かつ,ティルトローターやダクテッドフャンに対する優位をでっち上げられるんなら,現実にあっても変じゃない.
軍事板,2012/02/24(金)
青文字:加筆改修部分
▲
後,ヘリローターは回転しながら,ローターの位置でローターピッチが違うと言う,変態機構がある.
水平に回っていても前進出来る,機首下げ機首上げモーメントが出来るのはこのためで,ジェットには不可能な機能.
垂直離着陸時に不安定に見えるのは,ヘリ共通の現象.
吹き降ろされた空気が,メインローターと地面の間で圧縮されて,気流が乱れるため.
この状態だと,少ないパワーでホバリングできるので,悪いことばかりでもない.
そもそも米軍の要求が,普通にVTOできて航続距離の長いオスプレイのようなもの,だから,非常時のみVTOLは作らないよ.
ジェットならドイツ
軍事板,2012/07/20(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
エンジンは中央に配置してシャフトをのばして,翼端にプロペラのみのほうが,効率やらメリットがあるらしいが,なぜにオスプレはエンジンの翼端配置にしたの?
その理由って何ですか?
【回答】
そのほうが,作るのが簡単だったから.
エンジンが胴体と軸線固定のまま,ペラ側の仰角変えると,シャフトに凄い捩れ応力が来るのだ.
これを嫌ってエンジンも仰角取るようにすると,胴体内容積を圧迫する.
意外と難しいってのがわかるだろ?
「アスプリー(オスプレイ)」の左右のペラは,シャフトでつながってはいるが,常に最大の馬力が掛かってるわけじゃない.
普段は左右が一緒に回ってるので,ほとんど力は掛からんそうだ.
軍事板,2007/11/02(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ギアの考え:
車のデフ?LSD?みたいなの考え方から応用は無理ですかね?
デフってのは,エンジンからの回転と車輪の回転の差を,吸収できる機構でしょ?
つまりテルトによってシャフトに回転が生じても,デフが吸収してエンジン側に回転差を伝えない,と・・
(↑スイマセンよくわからないでいってます.機械オンチでして.)
フレキシブルなジョイントの考え:
シャフトをユニバーサルジョイントで繋いで,たぶん複数のジョイントならば,ねじれに関係なくシャフトのみテルトできるのでは?
(ストローで実験してみましたら,できそうな気がしますが・・)
【回答】
ジョイントでもデフでも,力が掛かるのは変わらないんだよ.
数千馬力のパワーの向きを変えれば,その反動は絶対にどこかに掛かる.
チルトでシャフトやギアや取り付け部に反動が掛かるのが問題なんだよ.
ストローだって押えてなければ向きは変わらないでしょ?
その「押える」力と,押えたことで受ける反力を,どうやって吸収するかなんだ.
http://www.bevel-enthusiasm.com/image/parts/bevelanime.gif
これはベベルギアで繋げてるエンジンのカムトレインだけど,クランクとカムの関係は,そのまま胴体エンジンと翼端ローターの関係になる.
この図でカムを水平方向に動かしてみるというのが,チルトと同じ動作になる.
シャフト軸中心を回転中心支点にすれば,理屈上は回せる.
だけどチルトすると,一時的にベベルギアにかかる力は倍化してしまう.
ナセルが動く構造だったら,ペラを回す前にナセルがぶん回される.
よってナセルは,数千馬力に耐えられるだけの踏ん張りと,同時に自在にナセル角度を,数千馬力に耐えつつ動かす力が必要になる.
更に,それはベベルギアとシャフトにも要求される.
オスプレイのように,左右ナセルのエンジンを繋げてるだけなら,左右のナセルは常に同じ角度なので,ナセルの迎え角はシャフトに影響が無い.
上の図でいうなら,図のエンジン全体が向きを変えたのと同じことになる.
軍事板,2007/11/02(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
>ペラを回す前にナセルがぶん回される.
なるほど,この指摘はわかりました.(ストロー実験でも体感できました)
そこで,翼端のナセルは,先端部のみチルトするならどうなるかと考えたのですが.
つまり,エンジンから翼まで伸びてきたシャフトを,翼端のギアで受け止め,そこから90度方向にシャフトを伸ばします.
(↑ここまで非チルト部)
ここからユニバーサルジョイントでシャフトを伸ばして,ペラ軸に繋ぐ.
(↑チルト可動部)
これならエンジンの回転力は,チルト回転機構に対して垂直となり,直接ぶん回されるような影響は発生しないのでは・・?
ただ,ユニバーサルジョイントていうのは,何度以上曲げると振動が発生とか制限があって,1個じゃあとても無理なので,複数のジョイントにすれば何とかならないでしょうか?
【回答】
直角に曲げても複数ジョイントで徐々に曲げても,トータルで発生するモーメントの和は同じだよ.
直角に曲げる部分を固定化する事で,軽量強固に出来ているメリットを,複数の等速ジョイントなんつー,複雑でロスが大きい機構で,完全に相殺しちゃってる.
翼端で90度(左右方向から前後方向へ)出力を曲げた上で,プロペラの推力軸を90度(前進から上昇まで)も90度曲げる,という命題をスマートに解決するなら,エンジン・ユニット及び翼内の動力伝達機構,そしてプロペラ軸を全部セットで固定化し,それら全部の仰角を丸ごとチルトするのが一番「簡単」なわけ.
大がかりに見えるし,動かす重量が大きいけれど,伝達効率やメンテ箇所まで考えたら,「丸ごと傾ける」の方がリーズナブルなんよ.
んで,そこまで大がかりになるなら,エンジン・ナセルを翼端に持って行って,動力発生部とプロペラ部分を「セットで動かす」のが,一番簡単で制御しやすい.
オスプレイ方式のデメリットは,どっちかというと重量物が両端部にあり,機体全体のモーメントが分散して,機動が悪いって部分が大きい.
胴体部分にエンジン乗っけて,翼端のプロペラだけチルトする方式のメリットは,「端っこ行くほど軽い」ので軽快になる.
(やろうと思えば)エンジンが単発ですむし,エンジン部を防御するのに有利になる,等.
ティルトローター近接支援機,OAV-Xなんて企画が出て来たら,そういう方法も検討されるかも知れない.
けど,胴体内のペイロードは必然的に減少する,つーか使えない.
オスプレイはあくまで輸送機なワケ.
翼端に動力部を「追い出した」事で,重心付近にペイロード容積が取れるというメリットが発生してるのを見逃したらアカンでしょう.
軍事板,2007/11/03(土)
青文字:加筆改修部分
【反論】
「アスプリー(オスプレイ)」は,タンデムローターのCH-46に比べて,重量重心がシビアだと思いますよ…
荷物を積載するときの,機体のバランス性ですよ…
左右タンデムのオスプレイよりも,前後タンデムローターのCH-46のほうが,ピッチング方向の重量の偏りの許容は,大きいと思われます.
【再反論】
CH-46のようなタンデムヘリは,前後方向の重量重心範囲が広いのは事実だね.
それでも限界はあるから,その範囲内で運用している.
これは,どんなヘリでも同様で,機体ごとに違うのは,あくまでも機体個別の特性であって,欠陥じゃない.
この特性を指して欠陥と言うのは,暴言以外の何者でもない.
それから,重量重心に応じた前後ローターの調整は,限界の範囲内で可能ですよ.
軍事板,2012/07/28(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の寸法は,
全長: 17.47 m,全幅: 25.54 m,全高: 6.63
m(VTOL時),ローター直径: 11.58 m
だそうですが,格納庫とかエレベーター大丈夫ですかね?
【回答】
オスプレイを折りたたんだ大きさで考えないと.
http://www.helicopterpage.com/tiltroto/fold.jpg
折りたたむと長さは大きくなるが,それ以外は小さくなる.
V-22 Specifications
ttp://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/v-22-specs.htmLength
57' 4" - Spread
63' 0" - Folded = 19.2024 メートル
Width
84' 7" - Spread
18' 5" - Folded = 5.6134 メートル
38 feet 1 inch - Individual Tilt-rotor Diameter
Height
22' 1" - Spread
18' 1" - Folded = 5.5118 メートル
つまり,格納状態のオスプレイが 19.2m×5.64m
ちなみにひゅうが型の後部エレベータが 20m×13m.
(ただし,ひゅうが型には歩兵や武器・弾薬・車両を積むスペースが無いので,単艦では「アスプリー」は運用できない.
また,飛行甲板に耐熱塗装(約200度)などが必要になるかもしれないので,念のため)
軍事板,2012/07/22(日)
&軍事板,2012/07/24(火)
青文字:加筆改修部分
▼ ちなみに,
「フライト・オペレーションが終了すると,限られた艦上スペースを有効に活用できるよう,MV-22Bは主翼とティルト・ローターを折り畳む.
この作業に要する時間は,僅か2分ほど」
と,『航空ファン』 2010年4月号,p.17にて紹介されている.▲
【質問】
ヘリの最大離陸重量は,その時の状況で制限されるが,V-22のように滑走離陸だと増やせるの?
【回答】
たとえばMi-8は最大積載だと,滑走離陸をしないと飛び立てない.
「最大限に積載した場合,垂直に上昇することができず,転移揚力を利用した短距離の滑走をしながら離陸しなければならない.」
というのは,ロシア系のヘリコプター,Mi-8やMi-24では普通に解説されてる事柄.
以下引用.
------------
http://www.munage.com/hangar_mi24.htm
ロシア機は転移揚力(ヘリが前進した後に更につく揚力)がついた後の,効率の向上が大きい.
アフガン紛争時,基地から滑走して離陸するMi-24の映像があるが,コレはこういった理由からで,ロシア機は滑走させて離陸させるのが普通である.
------------
------------
http://ja.wikipedia.org/wiki/Mi-24_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
最大限に積載した場合,垂直に上昇することができず,転移揚力を利用した短距離の滑走をしながら離陸しなければならない.
------------
------------
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
>Weights
>Takeoff, vertical, max, lb (kg) . . . . . . 52,600 (23859)
>Takeoff, short, max, lb (kg). . . . . . . . 57,000 (25855)
>Takeoff, self-deploy, lb (kg). . . . . . . . 60,500 (27443)
>Cargo hook, single, lb (kg). . . . . . . . . 10,000 (4536)
>Cargo hook, dual capability, lb (kg) . . 15,000 (6804)
------------
ソ連ヘリコプターの歴史
最大搭載量は15トン.またケーブルで吊り下げる場合は8トンである.
25トン余を積んで2,000m以上の長い滑走離陸をした記録もある.
ソ連のMi-10ヘリコプターが最大搭載量15トンながら,25トンのオーバーロードを2000mの滑走で飛んだ例がある.
------------
一番下のソースは,ヘリコプターに詳しい航空評論家の西川翁のもの.
基本,タイヤ付きで,地上滑走が可能で無いと駄目だけどね.
スキッド機なら,地面効果を使っても浮かない場合は,対気速度ゼロからは飛べないはず.
軍事板,2012/06/30
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」が,満積載で垂直離着陸ができるかどうかが不明だな.
できなきゃいらない子になりかねん.
【回答】
V-22は,元々VTOとSTOの最大離陸重量が違うんだが?
性能表に従った制限内なら,問題なくVTO出来るに決まってるだろ.
以下,「パイロットガイド」から引用.
------------
V-22()
最大離陸重量
STO:57,000lbs(25,855kg)
VTO:52,600lbs(23,859kg)
HOGE限界重量(気圧高度)
0ft:約51,500lbs
6,000ft:約46,000lbs
13,000ft:約36,000lbs
------------
また,他のところのデータでは,
------------
http://en.wikipedia.org/wiki/Bell_Boeing_V-22_Osprey
>Max. takeoff weight: 60,500 lb (27,400 kg)
------------
------------
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
Weights
Takeoff, vertical, max, lb (kg) . . . . . . 52,600 (23859)
Takeoff, short, max, lb (kg). . . . . . . . 57,000 (25855)
Takeoff, self-deploy, lb (kg). . . . . . . . 60,500 (27443)
Cargo hook, single, lb (kg). . . . . . . . . 10,000 (4536)
Cargo hook, dual capability, lb (kg) . . 15,000 (6804)
------------
空気密度の低下に応じて,性能低下(離陸重量の減少)がある.
自重は変わらないので,そのままペイロードの減少となる.
STOの方の性能表が無いが,同様の傾向があるのは間違いない.
軍事板,2012/07/22(日)〜07/23(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
普通のヘリで最大離陸重量が垂直離陸と滑走離陸で違うとなると,垂直離陸できないが滑走でなら離陸できる重量を積んだヘリコプターは,ホバリングで上昇できない(少なくとも,きつい)ことになってしまうと思うんだが,それでも大丈夫なんだろうか?
そのへんは全部,転移揚力でまかなうのか?
【回答】
それは作戦全体で考えること.
話題にされる「作戦行動半径」だって,ペイロード満載じゃないし,予備燃料も考慮に入れてるから,絶対的な数字じゃない.
いくらトラブル前提の軍用機とて,行き当たりばったりで,どんな行動をしてもあらゆる選択肢が残る,なんてアホな前提は要求されない.
軍事板,2012/07/23(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」は,ヘリモード以外で着陸すること自体できないでしょ?
【回答】
キミは何を言ってるんだ.
オスプレイには,飛行機モード・転換(中間)モード・ヘリモードの3つがある.
ヘリモードでの垂直着陸と,転換モードでの短距離着陸が選べる.
普通の固定翼機っぽい振る舞いをしたければ,ローターを5度傾けることで,それっぽい挙動になるが,メリットがないのでやらない.
故障時などで飛行機モード(0度)から動かせなくなった状態で着陸する場合,ローターが地面を叩いたら,裂けつつ磨り減ることで周辺被害を押さえる設計.
http://img29.imageshack.us/img29/1656/broomstraw.jpg
軍事板,2012/07/21(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」には,実際どのくらいの人数が乗れるの?
【回答】
歩兵24人+クルー・チーフ1人.
(左列12席,右列13席)
ただし,非耐衝撃性座席を使えば,最大31名が搭乗可能.
要人輸送の場合は左列を前向き座席にして5席,右列を横向き座席にして5席+対面式のテーブルつき座席区画.
傷病兵後送任務では,左右6床ずつの12床の担架を最大で載せることができる.
以上,
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.40-41
より.
554 :名無し三等兵:2012/10/11(木) 13:35:14.18 ID:???
歩兵24人とか,なんでそんなに乗れんの?(笑
556 :名無し三等兵:2012/10/11(木) 13:42:48.09 ID:???
24でも結構少ないと思うぞ.
557 :名無し三等兵:2012/10/11(木) 14:09:40.29 ID:???
>>554
機内に5人
胴体にぶらさがるのが8人
屋根にしがみつくのが11人
これで合計24人
558 :名無し三等兵:2012/10/11(木) 15:58:17.66 ID:???
ヘリデサント(笑
559 :名無し三等兵:2012/10/11(木) 16:15:57.82 ID:???
>>557
ゲーム「Power DoLLs 2」の,あるシナリオ思い出した.
奇襲ミッションで,最後は機体を爆破して,救援機で撤収するんだけど,その救援機がオスプレイそっくりのティルト機.
全員回収して撤収しても,行方不明が出るバグがあって,「実は救援機から落っこちてるんではないか?」とか言われてた.
実際は,557のようなヘリデサントだったのか(笑
軍事板,2012/10/11(木)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」には,前後の揺れを制御する機構はあるの?
前後に揺れる映像をいくつかみたけど,墜落しなくても,もともとふらつき易いんでしょ?
低空で事故が起こるのは,ローターが垂直の時の安定性の悪さじゃないの?
【回答】
ヘリのローターを竹トンボと勘違いしてるだろ.
ローターは基本的に,常に一定回転で,ピッチ変更だけで揚力を変える.
抵抗でエンジン出力を変えなきゃならなかったり,回転が落ちそうになる時もあるが,基本的に常に同じ回転数維持する.
しかも回転位置で,常にピッチを変化させられるので,下に向かう揚力を傾ける事が可能.
これでピッチとロールを制御する,
実機は出来ないけど,ラジコンならバレルロールして,そのまま背面飛行なんて事も出来る.
軍事板,2012/07/23(月)
青文字:加筆改修部分
-------------
http://ja.wikipedia.org/wiki/V-22_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
搭載重量 [編集]
最大離陸重量
垂直離陸時: 23,859kg
短距離離陸時: 25,855kg
自己展開時: 27,442kg[2]
-------------
「自己展開」って何?
【回答】
要はフェリーレンジ.
初期の航続距離の要求から,"フェリー"ではなく
2,100 nm self deployment (unrefueled)
と有り,今もその表現を使っている.
(現状は1,940 nm / 2 CATs)
軍事板,2012/07/23(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
フェリーなのに,普通より重たいのは何故?
【回答】
燃料.
2 CATsは2x Cabin Auxiliary (fuel) Tanksと思われ.
輸送機や爆弾倉のある爆撃機なんかは,荷物や兵装の代わりに燃料タンクを積んで,フェリー距離を稼いでいる事が多い.
場合によっては,通常より離陸滑走距離も長くして,更に稼いでいる事もあるので,スペックを見る時は注意が必要.
F-105の様に,爆弾倉が燃料タンク専用になった航空機もあるが(笑
軍事板,2012/07/23(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
教えて欲しいんだけども.
オスプでの兵員輸送,揚陸だけどさ,ベトナム戦争みたいな,編隊で『ワー』っと来て『ピャッ』って降ろしてゴーって出来るん?
飛行速度や継続距離がヘリの倍ってのは解るけど,機体のデカさもあって,なんか小回りきかなそうなイメージなんだが…
そんなことないんかな?
なんか,ヘリ輸送は『タッチ&ゴー』的な(実際は超低空ホバリングなんでしょうけど,)『サッァサッァ』みたいな感じが強くてさ.
映画みたく,ムササビスーツでジャンプ降下とか落下傘とか?
【回答】
ヘリの場合,完全に着陸はせず(脚を地面に付けない),地上ギリギリの高さでホバリングして,兵員は飛び降りる(そんな高さからではないけど),という降り方はある.
でも,そもそも「迅速に下りて降ろさないと,危なくてしょうがない」ような状況では,大規模な強襲降下はしない.
降下する前に空爆その他で,ある程度以上に敵の抵抗は潰しておくのが前提.
映画「ブラックホーク・ダウン」の元になってる,モガディシュの戦闘のような状況では,大型ヘリの編隊による市街地への強襲降下って,まず行われない.
危ないし,何よりそんな着陸地点が確保できるなら,それは「市街地」ではないから.
海兵隊も単ローターヘリのUH-1Nは使い続けるし,全部オスプレイに替わるわけではない.
兵器としてみるなら,速く移動できるチヌークぐらいに思っておいたほうがよさそう.
あれでアメリカがなにしたいかっていったら,アメリカ国籍の人が戦争にまきこまれないように回収する業務が主だから.
軍事板,2012/07/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
LZ(降下地点)での対空射撃に対しても,「アスプリー(オスプレイ)」は何か強化されているの?
【回答】
地対空砲火への耐性については,機種レベルでの差はない.
そういうご時世だからこそ,機動性より速度・航続力を重視したのがオスプレイなんだろ.
そのあとは運用の問題.
空海軍の敵対空網制圧(SEAD)能力は向上基調だから,海兵隊としては同じ土俵で勝負するより,彼らの戦果を拡大する方向に存在意義を主張したい−−ということ.
軍事板,2012/07/21(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
転移(中間)モードって何?
【回答】
ヘリでも飛行機でもない状態.
揚力・前進力の両方を稼げます.
以下の図の縦軸がローター角,横軸が速度,赤いところが失速領域です.
http://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/images/convert1.gif
軍事板,2012/07/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
オスプレイって与圧キャビンはないよね?
【回答】
厳密に言えば与圧されてるよ.
『J-Wing』8月号で青木さんが書いてたけど.
また,時事通信によれば,
「キャビンの内部は与圧可能で,機体の実用上昇限度は約8000メートル.」
しかしこれはNBC対策で,外気を入れないよう少しだけキャビンを加圧する,ってやつ.
https://www.ecbc.army.mil/ps/download/ECBC_xm50.pdf
>V22 cockpit and cabin pressurization and
is installed as a kit when an NBC threat
exists.
とても「与圧キャビン」などと呼べる代物じゃない.
「機内は非与圧であるが,NBC戦環境下での生残性のために操縦室は6.2kPa,キャビンは4.8kPaの陽圧を掛けることができる」
(日本語版wikiより)
ちなみに,民間航空機の与圧キャビンだと,40〜50kpaぐらいは加圧する.
しかも,その対NBC対応についても,2009年のGAOリポートで
「機体のあちこちから,空気がダダ漏れ.とても使いものにならず」
って一刀両断されてるよ.
http://www.gao.gov/new.items/d09692t.pdf
まあ,GAOはともかく,海兵隊自体は問題視してないようだが.
その後,改善されたという話も聞かないし,また今年のベル・ボーイングのパンフレットでも一切,与圧や対NBC性能については記載なし.
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
普通なら,「従来のヘリではありえない対NBC性能あり!」などと必ず言及するはずだがね.
まあ,改善されてないと見るのが普通だろうね.
wikipediaをソースとして使うのは問題もあるが,どっちにせよ,他のソースを見てもらえば,「高高度を快適に飛べる与圧性能」などというものはないことは分かってもらえるだろう.
アスプリー(オスプレイ)自体は,高度8000m(正確には実用上昇限度が7620m)飛べるが,これはあくまで飛行性能・飛行特性の話であって,それに対応した与圧性能のことを言ってるわけではない.
http://www.dtic.mil/ndia/2002training/wakayama3.pdf
>Due to an unpressurized cabin, requiring
oxygen masks during the high altitude flight.
によれば,高高度飛行の際には,酸素マスクをつける必要があるという.
他にも,「キャビンヒーターの能力はせいぜい外気温+10℃.対策なしなら低体温症は確実」とまで書いてあるね.
まあ,操縦者ぐらいは,なんとか酸素マスクと電熱服で耐えるとしても,日頃酸素マスクに慣れない24人の兵士は地獄だわな.
というか,機体から降りてもすぐに戦えんわな.
実用上はフェリーぐらいしかできんだろう.
どうせヘリは通常はもっと低い高度を飛ぶ.
どうしても高空を飛ぶ際は,酸素マスクと電熱服・ヒーターで,ひたすら耐えるしかない.
ちなみに,AW609=BA609には与圧がある.
http://www2g.biglobe.ne.jp/aviation/v220903.html
>「キャビンが余圧されているのも,ロータークラフトとしては初めての特徴」
こっちは民間人を乗せるのだから,さすがに与圧なしで,エベレスト並みの高度は飛べないからね.
軍事板,2012/07/09(月)
青文字:加筆改修部分
そもそも,オスプレイの与圧と対NBC能力は,要求から削除されている.
理由は,試作段階での能力不足を改善する為の更なる重量増や,エンジンの出力減を嫌った為と,銃弾の貫通で簡単に能力を失う可能性を,否定できなかった為.
(結局は能力の有無に関わらず,ボンベや防護服の用意が必要.)
この与圧等の廃止による軽量化と,出力アップで機体の性能も向上した.
block Bではドア,ランプ類も強度の低い軽量品になっている.
(後にblock Aもレトロフィット)
胴体の強度は与圧対応のままであるので,重量増を許容するか,主翼の格納機能や後部ランプ等の気密を保ち難い機能の廃止で,与圧等の能力付加は可能である.
キャビンの温度調整については,今年,納入が始まったblock
Cで,ECS (Environment Control System)の改良で快適性が向上したとされている.
また,高温のイラクでの運用実績から,それ以前にも改良が行われていた事が伺える.
ソースはエアロファックス本とネット(アンチのg2milにもある)
軍事板,2012/07/09(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
このクラスの機体が,20000ft以上の高度を常用することってあるのか?
YSにしろボンQにしろ,プロペラ機はもっと低空を這いつくばってる印象があるが.
【回答】
さあ.最も航続距離の出る高度は,普通は実用上昇限度のちょっと下あたり.
実用上昇限度では揚力もエンジンも一杯一杯だから.
一方,高度を下げれば,空気の密度が高いから抵抗が増え,航続距離は落ちるしスピードも出しにくい.
オスプレイが24人乗せた場合の行動半径は,370nmとか300nmとか色々な数字があるけど,これもひょっとすると,当初は高い高度を飛ぶはずが,兵士の疲労を考えて高度を下げたのかもね.
軍事板,2012/07/09(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
アフガンってけっこう山岳地域じゃなかったっけ?
【回答】
Yes.
首都カブールの標高1797mをはじめ,主戦場である北部は,高標高地帯が多い.
VTOLが必要な作戦では,積載重量の制約が大きくて,ギリギリまで積載すると操縦もシビアになる.
2010年のアフガンの事故も,そういう状況で発生した.
軍事板,2012/08/01(水)
青文字:加筆改修部分
【珍説】
215 :名無し三等兵:2012/08/02(木) 22:58:01.62
ID:???
140 :名無しさん@お腹いっぱい.:2012/07/31(火)
21:48:46.02 ID:eY91yAQB
ちなみに当該の「ティルトローター総合」スレだが,
はっきり言ってほとんど読む価値はない.
ちなみに以前,そこで『「オスプレイは与圧があって快適に高高度を飛べる」と
ホザいてる人がいるけど,完全な間違いだよね』と質問したら,
典型的な「教祖様と愉快な仲間たち」みたいな反応をされたことがある.
で,このスレで教わった「与圧がない」証拠資料を投下してやったら
信者が捨て台詞を吐いたのちに沈黙・他の話題に移行w
その後,ティルトロータースレでは,「与圧」でレス抽出しても一切ゼロ
なんだよねw
【事実】
>その後,ティルトロータースレでは,「与圧」でレス抽出しても一切ゼロ
>なんだよねw
これ嘘.
結論というならそのスレッドの>>939でFAだろ.
------------
http://logsoku.com/thread/toro.2ch.net/army/1341454290/939
ティルトローター総合 7 [V-22オスプレイ]
939 名無し三等兵 sage 2012/07/09(月) 06:19:27.80 ID:???
オスプレイの与圧と対NBC能力は要求から削除されている.
理由は,試作段階での能力不足を改善する為の更なる重量増や
エンジンの出力減を嫌った為と,銃弾の貫通で簡単に能力を失う
可能性を否定できなかった為である.
(結局は能力の有無に関わらずボンベや防護服の用意が必要.)
この与圧等の廃止による軽量化と出力うpで機体の性能も向上した.
block Bではドア,ランプ類も強度の低い軽量品になっている.
(後にblock Aもレトロフィット)
胴体の強度は与圧対応のままであるので,重量増を許容するか
主翼の格納機能や後部ランプ等の気密を保ち難い機能の廃止で,
与圧等の能力付加は可能である.
キャビンの温度調整については,今年,納入が始まったblock Cで
ECS (Environment Control System)の改良で快適性が向上したと
されている.また,高温のイラクでの運用実績から,それ以前にも
改良が行われていた事が伺える.
ソースはエアロファックス本とネット(アンチのg2milにもある)
------------
軍事板,2012/08/02(木)
青文字:加筆改修部分
ちなみに上記コピー文章は,上述のように反論された後も,執拗に何度も貼られている.
「嘘も百回言えば…」を狙ってでもいるのだろうか.
2012.8.8
【質問】
英語版wikiのオスプレイの項にすごいことが書いてあったんだが.
稼動率5割ちょいって,お前は三式戦かっ
Bell Boeing V-22 Osprey
>The required mission capable rate is 82%,
but the average was 53% from June 2007 to
May 2010.[2]
(平時稼動率82%が求められていますが,しかし2007年6月から2010年5月までの平均は53%でした)
これ,どうなんですかね?
なんか裏があるような気がするのですが.
【回答】
▼ 2007年6月から2010年5月の可動率(Mission
Capable Rate)とされている53%の値は,VMX-22の評価試験3ヶ月間のみのデータ
.
...... Gilmore got his 53% number from the
results of a three ship MV-22
deployment to Cannon AFB by VMX-22 to conduct
missions in the three month OT-IIIG test
syllabus.
2011年3月報告のMCRは72%
In March of 2011 it was reported that the
V-22 had a mission capable
rate of 72%......
Not A True Widow Maker Yet
http://www.strategypage.com/militaryforums/16-2543.aspx
↑ ソースにあるソース ↓ に繋がらないので詳細未確認
http://www.dote.osd.mil/pub/reports/FY2011
https://acc.dau.mil/adl/en-US/438299/file/56762/PBL%20from%20Seapower%20V-22%20Osprey%20-March11-Final.pdf
軍事板,2012/08/02(木)
青文字:加筆改修部分
▲
最新の生産型ブロック3に限ると,稼働率7〜8割なので問題無いよ.
初期機体の整備性良くないのは,整備部品の供給状態が悪かったのが原因とされ,整備性そのものは問題視されていなかった.
供給が滞ったせい,ってのはGAOの報告書か何かに書いてあった.
理由は書いてなかった気がする.
GAOってのは,「政府会計監査局」改め「政府説明責任局」ね.
あらゆる支出に対して,帳簿片手に徹底的な追求をやってくる.
こいつらがOKを出した問題は,疑い直すだけ無駄手間というぐらい凄いし,それでも疑いたければ彼らの出したレポートが,いい手がかりになる.
オスプレイに関しては
■GAO(政府説明責任局)によるV-22評価書
http://www.gao.gov/new.items/d09482.pdf
軍事板,2012/07/29(日)
&軍事板,2012/07/28(土)〜07/29(日)
青文字:加筆改修部分
石川潤一氏がソースにしてた資料はコレだね
http://www.defpro.com/news/details/20970/?SID=b799acd70bde7c7ec7008ffbbc4a77cb
> The current production version of the
MV-22 has a mission-capable rate of 70 percent,
> which the Marine Corps expects will
rise to 80 percent or higher.
2011年1月の記事.
現状が70%で,そのうち80%ぐらいになると期待してる,と.
で,2006〜2008年の稼働率のグラフと分析が,GAOの報告書のP19〜20
■GAO(政府説明責任局)によるV-22評価書
http://www.gao.gov/new.items/d09482.pdf
軍事板,2012/08/01(水)
青文字:加筆改修部分
▼2011年9月発行のMarine Corps Outlook: 2011-2012 Editionによれば,稼働率はアフガンで67%,艦船配備で72%.
------------
The only real concern remaining for Holden is the Osprey’s logistics and maintenance tail.
“This is probably the issue we are not yet satisfied with and our readiness rates are not where we want them as a result.
Our Afghan units have a readiness rate of approx 67 percent, ship-deployed 72 percent.
Both are trending up, but our established mission capable rate for the MV-22 is 82 percent, so we’re obviously short,” he reported.
U.S. Marine Corps Rotary/Tilt-Rotor Aviation 2011-2012 | Defense Media Network
------------
http://www.defpro.com/news/details/20970/?SID=b799acd70bde7c7ec7008ffbbc4a77cb
にある,2006-2008年のイラク配備の稼働率が低かった理由が,オスプレイの補給負担は他機種の1.5倍だったとか(そりゃ機体構造が違うし)
,他機種(36機)の稼働率を優先整備したら,MV-22(12〜13機)の稼働率が下がったとか.
実戦部隊の一部の部品だけ,消耗率が早すぎて,現地での共食い整備でも間に合わず,本土配備分や生産ラインから,部品引っこ抜いたら,MV-22全体の稼働率が,シャレにならない低さになったとか.
まあ,新機種と旧機種の中間にある機種ならではの混乱だということ.
また,流し読みだけど,空軍のCV-22は80%の稼働率だけど,優先的に補給を受けているから,問題は稼働率だけでなく,補給コストの節約
,という話も書いてあるね.
構造が複雑だからメンテナンスコストが嵩む,というのはあるが,整備性の問題で稼働率が落ちてるんじゃなくて,パーツの生産ラインや契約の見直しが間に合ってなかったという感じか.
ついでに言えば,wikipediaの掲載基準は甘い.
それ自体は悪く無いんだけど,日本で言えば,赤旗や琉球2紙得意の捏造記事が「ソース」の基準を満たしちゃう.
あと,wikipediaには,思想に取り憑かれた妙な人種が貼り付いてるから,そんな奴らと不毛な争いしてまで,正確な情報を貼る気が起きない.
思想に影響されない純軍事ネタなら,そこそこの信頼度はあるが,それ以外では凄まじくぶっ飛んでるので,読まないほうがいい.
wikipediaの方針は,政治的闘争に巻き込まれてない限り,そこそこ信頼できる.
そうでない場合は,丸ごと無視するぐらいが丁度良い.
軍事板,2012/08/02(木)
青文字:加筆改修部分
▲
http://www.marinecorpstimes.com/news/2010/05/military_osprey_boeing_050510w/
によれば,稼働率の問題は,過酷な動作環境で予想より速く消耗する部品があるためで,再設計を行っていると書かれている.
>The firm is working with suppliers to redesign
some parts that are wearing out faster than
expected in harsh operating environments,
Cunningham said.
軍事板,2012/08/07(火)
青文字:加筆改修部分
【反論】
446 :名無し三等兵:2012/08/31(金) 23:35:13.61 ID:???
------------
JSF (ω・っ \з ?@obiekt_JP
@powpher オスプレイの稼働率は現在70%を超えており,目標の80%到達も目処が付いています.#Osprey
8月24日 トドお父さん ?@powpher
ソースを示して話しましょうよ.もし,ベルボーイングに勤められているのなら別ですが?
8月24日 JSF (ω・っ \з ?@obiekt_JP
はいソース.http://www.defpro.com/news/details/20970/?SID=b799acd70bde7c7ec7008ffbbc4a77cb …
8月24日 トドお父さん ?@powpher
50%と http://www.airforcetimes.com/news/2010/11/air-force-osprey-availability-about-50-percent-112910w/
8月24日 (ω・っ \з ?@obiekt_JP
貴方のソースは2010年.私の70%のソースは2011年.
------------
>オスプレイの稼働率は現在70%を超えており,目標の80%到達も目処が付いています
JSFがあげた英文ソースでは「70%」であって「70%超えてる」とは書いてないし,また「80%到達が期待されている」であって「目処がついてる」とはまるで違うと思うのだが.
姑息ですなw
>貴方のソースは2010年.私の70%のソースは2011年.
英語版wikiによれば,オスプレイの稼働率50%は3年間の平均なんだが.
>Bell Boeing V-22 Osprey
>http://en.wikipedia.org/wiki/Bell_Boeing_V-22_Osprey
>The required mission capable rate is 82%, but the average was 53% from June 2007 to May 2010.[2]
訳
>平時稼動率82%が求められていますが,しかし2007年6月から2010年5月までの平均は53%でした.
【再反論】
2011年9月発行のMarine Corps Outlook: 2011-2012 Editionによれば,稼働率はアフガンで67%,艦船配備で72%.
------------
The only real concern remaining for Holden is the Osprey’s logistics and maintenance tail.
“This is probably the issue we are not yet satisfied with and our readiness rates are not where we want them as a result.
Our Afghan units have a readiness rate of approx 67 percent, ship-deployed 72 percent.
Both are trending up, but our established mission capable rate for the MV-22 is 82 percent, so we’re obviously short,” he reported.
U.S. Marine Corps Rotary/Tilt-Rotor Aviation 2011-2012 | Defense Media Network
http://www.defensemedianetwork.com/stories/u-s-marine-corps-rotarytilt-rotor-aviation-2011-2012/
------------
前線で稼働率が落ちるアフガンで67%,艦船で72%なら,後方の地上基地の稼働率はもっと高いわな.
稼働率50%とか,何時の話をしてるのよ(笑
2007年6月から2010年5月の可動率(Mission Capable Rate)とされている53%の値は,VMX-22の評価試験3ヶ月間のみのデータ.
>...... Gilmore got his 53% number from the results of a three ship MV-22
>deployment to Cannon AFB by VMX-22 to conduct missions in the three month OT-IIIG test syllabus.
2011年3月報告のMCRは72%.
>In March of 2011 it was reported that the V-22 had a mission capable rate of 72%......
>Not A True Widow Maker Yet
>http://www.strategypage.com/militaryforums/16-2543.aspx
GAOの報告書でも,交換部品供給不足が稼働率悪化の原因と指摘.
その対策が「契約の見直しと生産ラインの拡張」だから,「80%を超す予定」は希望的観測ではなく,実務報告みたいなもの.
優先して部品供給されたCV-22が,最前線の過酷な環境と任務にも関わらず,稼働率80%を維持した『実績』があるから,より緩い運用のMV-22でも,80%は達成できるだろうという判断は,合理的だろう.
軍事板,2012/08/31(金)〜09/01(土)
青文字:加筆改修部分
【反論】
稼働率72%のソースになってるマイケル・ギルモアなる人物は,今年になってこういうことをいってるようだが.
V-22 Osprey Aircraft’s Reliability Improves in Pentagon Testing
http://www.businessweek.com/news/2012-01-19/v-22-osprey-aircraft-s-reliability-improves-in-pentagon-testing.html
evelopment Recommendation
“Across the fleet, the V-22 generally meets reliability and maintainability requirements,” Gilmore wrote.
Still, the V- 22 in its most recent testing was available only 53 percent of the time it was required, rather than the specification of 82 percent, according to Gilmore.
The Navy should continue “development and testing to improve overall reliability and availability,” he wrote.
【再反論】
ギルモアの古い発言を,情弱メディアが再度引用してるだけ.
軍事板,2012/10/13(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
755 :名無し三等兵:2012/11/03(土) 14:28:01.36 ID:???
>稼働率
この計算方法教えてくれよ.
軍オタさんは,よく稼働率稼働率言うけど,計算方法に言及しないよな.
761 :名無し三等兵:2012/11/03(土) 14:36:14.79 ID:???
>>757
だれも米軍等の公式発表の数字を疑ってないけど?
俺は,計算方法知らないから,頻繁に使ってる軍オタさんたちに聞いてみただけ.
まあ,その意味も計算方法も知らないって事がわかったよ.
【回答】
可動率って,ある期間か飛行時間当りの数字.
アフガン云々なら,アフガンに展開していた間の可動率と言う事です.
(海兵隊の目標値は10万時間当りの可動率)
ある日,4機の配備機のうち1機が丸1日整備中で,他の3機が,例え飛ばなくても飛べる状態にあれば,その日の可動率は75%になります.
------------
http://en.wikipedia.org/wiki/Availability
The degree to which a system, subsystem, or equipment is in a specified operable and committable state at the start of a mission, when the mission is called for at an unknown, i.e., a random, time. Simply put, availability is the proportion of time a system is in a functioning condition.
This is often described as a "m i s s i o n c a p a b l e r a t e".
The most simple representation for availability is as a ratio of the expected value of the uptime of a system to the aggregate of the expected values of up and down time, or
A=(Uptime) / (Uptime+Downtime)
------------
可動率100%は点検整備一切不要の状況なので.まずあり得ません.
短期間で集計すれば100%もあり得ますけど,一ヶ月単位で見たら先ずあり得ません.
75%なら戦場では普通,
後方なら8割は平均稼働率.
以下は,オスプレイがアフガニスタンで一ヶ月単位で12機中8.5機が稼働してたという報告.
これだと稼働率70%ですな.
------------
http://www.sldinfo.com/an-afghan-report-the-osprey-returns-from-afghanistan-2012/
SLD: What about availability of aircraft in the AOR?
Harshberger: On average if I had 12 Ospreys, 8.5 were available for operations. So on average I would have 8 or 9 aircraft available out of the 12 each month.
------------
アフガニスタンで70%なら,米本土では稼働率80%くらい行ってそうです.
797 :名無し三等兵:2012/11/03(土) 21:31:47.74 ID:???
最近のガキは無知なだけでなく,加えてワガママでいけねえや.
人にモノを聞く態度とか,普通に学校で教わると思うんだが…
798 :名無し三等兵:2012/11/03(土) 21:38:17.87 ID:???
オスプレイ反対派が,軍板初心者を装って質問に来てるんだろ,
そりゃ態度が横柄になるわな.
そして,自分の望む答えが返って来ない事に,腹を立てて勝手にキレる.
軍事板,2012/11/03(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
では,計画的なダウンタイムはどうカウントしているのでしょう?
飛行時間などによっても違いますが,一般的なヘリでも1年のうち2ヶ月前後は定期点検等でダウンしますので,それを入れるとなにもトラブルが無くても,年ベースで8割強程度にしかならなくなります.
トラブルによるダウンと,予定されたダウンの両方を混同してカウントしているとなると,単純に数字だけで追っても,その機体のトラブルの頻度などの信頼性などについては評価できないと言うことですよね?
【回答】
トラブルによるダウンと,予定されたダウンの,両方込みで稼働率だから.
数値の信頼性となると,期間を限定して条件を揃えて他機種と比較するしかないね.
ごく短期間なら稼働率100%近くもあり得るけど,定期修理込みの長期間ならどんなに頑張っても9割.
7〜8割なら平均的で,問題化するほどじゃあ無いな.
5〜6割だと悪いけど.
813 :名無し三等兵:2012/11/04(日) 11:11:05.42 ID:???
〔中略〕
変な言いがかり付けてる軍オタさんがいっぱい沸いてるけど,別に米軍等の公式発表を疑ってないし,
オスプレイにイチャモンなんて付けてないよ.
あくまでも,発表されている数字の意味と機体の信頼性について聞いてみただけ.
軍オタさんたちのレベルも確認出来てよかったよ.
ありがとう.
815 :名無し三等兵:2012/11/04(日) 12:59:32.94 ID:???
他人のレベルを計るには,計る側のレベルが相当高くなくてはならんのだが.
三角定規で住宅は計れんだろ?
どちて坊やは,やけに上から目線だが,三角定規どころか1円玉の直径で測ってるようにしか見えんぞ.
軍事板,2012/11/04(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の操縦システムは?
【回答】
3重のフライ・バイ・ワイヤ.
メカニカルのバックアップ系統はない.
そのため,FCC(飛行操縦コンピュータ)も3基あり,操縦室でのパイロットの操作が,基本入力となる.
パイロットの操作は,電気信号により,各舵面の操縦指令となり,油圧アクチュエーターを介して舵面が操作される.
その操縦操作は,CCPT(コックピット操縦位置トランスデューサー)により,アナログ回線によってFCCに送られ,FCC内でアナログ・デジタル変換が行われる.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.29-30
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/08 20:00
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」では,ロール操縦はどのように行うの?
【回答】
ロールとは,前後を軸にした回転のこと(人間の顔でたとえれば,首を左右に傾ける「ビートたけし」運動)で,これはサイクリック操縦桿を左右に動かすことで行われる.
ヘリコプター・モードにおいては,左右プロップ・ローターのコレクティヴピッチとラテラル・サイクリックの差動(左右逆の動き)でロール運動に入る.
たとえば,サイクリック操縦桿を左に動かすと,右プロップローターのコレクティヴピッチを大きくし,左プロップローターのそれを小さくすると,プロップローターの回転面は左に傾き,その結果,機体も左に傾く.
航空機モードでは,主翼後縁のフラッペロンが左右逆に動き,左旋回では右フラッペロンが下がって,左フラッペロンが上がるという,固定翼機と全く同じ動きにより制御される.
『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.29にて図解されているので,それを見ると分かり易いだろう.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.28-29
V-22のロール
Black Eyed Peasのロール
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/04 20:50
を加筆改修
【質問】
フラッペロンって何?
【回答】
フラッペロン flapperon は,flap(高揚力装置)と、aileron(補助翼)を組み合わせた造語で,それら2種類の動翼の役割を兼ねたもの.
主翼後縁をフラップと補助翼に分けると,フラップの面積が限られてしまうことから、面積の大きなフラップが必要な場合に用いられる.
「アスプリー」の場合,外翼部後縁が,ほぼ全翼幅に渡り,片側2分割のフラッペロンとなっており,最大作動角は,上げが23.5度,下げが72.5度.
フラッペロン支持リブおよびフラッペロン・シールにより,主翼と接続されている.
フラッペロンは固定翼機モードにおいては,フラップとエルロンの機能を兼用している.
すなわち,ロール操縦ではエルロンとしての機能を果たすが,合わせてフラップとして使用することもできる.
フラップを下げることで,揚力と抵抗が増加するので,より低速での安定した飛行を可能にする.
また,ヘリコプター・モードでは,フラップを下げる事により,主翼に与えるプロップローターのダウンウォッシュの影響を減らすことができる.
フラップの操作レバーは,コックピットの中央ペデスタル・パネルの右側後方にあり,上げ位置(0度)の他,10度,20度,40度,完全下げ(72度)の4位置を手動で選んで設定することができる.
また,フラップ作動には自動モードがあり,このモードがセットされていると,全飛行領域内において,速度とエンジン・ナセルの位置(角度)に応じ,自動的に最適な下げ角にフラップがセットされる.
この機能は特に,ヘリコプター・モードから航空機モード(あるいはその他)へ転換飛行を行っている間で,パイロットの負担を大幅に軽減する.
【参考ページ】
http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php?%A5%D5%A5%E9%A5%C3%A5%DA%A5%ED%A5%F3
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012), p.23
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/13 20:30
を加筆改修
スタバで注文できそう.
udon in mixi,2012年11月09日 10:57
「マロンフラッペロン,お待たせしましたー」
るぅです. in mixi,2012年11月09日 15:59
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」では,ピッチ操縦はどのように行うの?
【回答】
ピッチとは,左右を軸にした回転のこと(人間の顔でたとえれば,顎の上げ下げ)で,サイクリック操縦桿を前後に動かして制御する.
ヘリコプター・モードでは,プロップローター回転面の前後方向への動きで,航空機モードでは,水平安定板後縁のエレベータの動きで制御される.
機首下げを行う場合には,サイクリック操縦桿を前方に動かすことで,ヘリコプターモードではプロップローターの回転面が,前下がりになり,機体は機首下げ姿勢になって,TCLの操作が行われないならば,飛行速度を増加させる.
飛行機モードでは,通常の固定翼機と同様に,水平安定板後縁のエレベータが下がり,その結果,機体は機首下げ姿勢になって高度を下げると共に,TCLの操作が行われないならば,飛行速度が速くなる.
『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.31にて図解されているので,それを見ると分かり易いだろう.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.64-65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.29
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/05 20:00
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」では,ヨー操縦はどのように行うの?
【回答】
ヨーとは,機体の上下軸まわりの運動,すなわち機首を左右に振る運動(人間の顔でたとえれば,右向け右!左向け左!)のことであり,ラダーペダルを使って,足で操作する.
ヘリコプター・モードの場合,機首を左に向けたいときには,左ラダー・ペダルを踏み込む.
すると,右プロップローターが前方に,左プロップローターが後方に傾く.
それによって左への推進力が大きくなり,機首が左に向く.
固定翼機モードの場合,通常の固定翼機同様,ラダー・ペダルの操作によりラダー(方向舵)を動かし,機首の向きを変える.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.28-29
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/06 20:00
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のAFCS(自動飛行操縦システム)について教えられたし.
【回答】
V-22のAFCSは安定性増強のためのシステムであり,ピッチ安定,ロール安定,ヨー安定,機首方位維持,自動旋回調整,昇降速度補正といった機能を有する.
また,自動操縦誘導および航法モードによって,IAS(統合型電子機器システム)とも連動している.
PFCS(一次飛行操縦装置)同様,パイロットの操作入力とセンサー入力に基づいて,スワッシュブレート,飛行操縦翼面,エンジン出力を制御する飛行制御則が組み込まれている.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.30-31
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/12 20:30
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の飛行計器類の配置は?
【回答】
4基のカラー液晶によるMFD(Multifunction
Displays : 多機能表示装置)と,1基の単色液晶表示装置,そしてEICAS(エンジン計器乗員警告システム)の表示画面を中心とした,グラス・コックピットになっている.
EICAS画面の下には,CDU(操作表示ユニット)制御用のキーボードがある.
基調席と副操縦士席の前には,それぞれ2基のMFDがあり,その間の主計器版には,左席側にSFD(予備飛行表示装置)が,右席側には通常計器を使った予備計器が配置されている.
予備計器の上には,フライト・ダイレクターの操作パネルがあり,予備計器の下には,EICAS表示画面やCDUがある.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.26
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/14 20:40
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の操縦席の配置は?
【回答】
機長席と副操縦士席が,並列に配置されており,その中央後方には,ジャンプシート1席がある.
ジャンプシートとは,折りたたみ式の補助席のことである.
機長はヘリと同様,通常は右席に座る.
パイロット用座席は,複合材料製のバケット・シートであり,方向が変化する荷重でも,14.5Gの衝撃に耐えられる.
前方だけならば35G,横方向だけならば,20Gの衝撃に耐えることが可能である.
垂直方向の荷重に対しては,40.6cmのストロークを持つ緩衝機構が,各座席につけられており,これにより衝撃を吸収する.
さらに,装甲板もつけられている.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.27
http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p087.html
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/15 20:40
を加筆改修
【質問】
MFDって何?
【回答】
Multifunction Displays (多機能表示装置)の略称.
「アスプリー(オスプレイ)」の主計器板にあるそれは,15.2cm(6インチ)四方の大型カラー液晶画面で,状況に応じて,乗員が必要な情報を選択表示させることができる.
その主な表示内容としては,
機体の姿勢や飛行緒元を表示する一次飛行表示(PFD:Primary
Flight Display)
垂直状況表示(VSD: Vertical Situation Display)
水平状況表示(HSD: Hrizontal Situation Display)
ホバー・フォーマット
など.
また,航法表示,センサー画像表示,システム表示などを行うことも可能.
全表示装置には表示互換性が持たされており,たとえ1基が故障しても,残る3基に必要度が高いものから順に表示させることが可能となっている.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
「J-Wings」編『V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),
p.26
【ぐんじさんぎょう】,2012/11/16 20:40
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」の飛行航法用の装備は?
【回答】
以下のような装備を持つ:
慣性航法装置(INS)
AN/ARN-147超短波全方位無線標識/計器着陸装置(VOR/ILS)
マーカービーコン装置
OA-8697/ARC VHF/UHF自動方位測定装置(ADF)
VHF FMホーミング・モジュール
AN/APN-194(V)電波高度計
AN/APN-153(V)戦術航空航法装置(TACAN)
小型航空機搭載GPS受信機(MAGR)
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.65
【ぐんじさんぎょう】,2012/12/06 20:20
を加筆改修
【質問】
「アスプリー(オスプレイ)」のミッション用の電子機器は?
【回答】
運用者により異なる.
レーダー AN/APQ-174は,空軍機と海軍機のみに装備されている.
レーダーは,機首先端の電子機器ベイ・ドアの左上部に,オフセットして装備されている.
また,空軍では低い高度での地形追随機能を高めた,AN/APQ-186の導入も行っている.
AN/AAQ-27 前方監視赤外線装置(FLIR)は,各軍共通の装備となっている.
レーザー測距装置を内蔵した同装置は,機首下面ターレットに装備されている.
【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.66
【ぐんじさんぎょう】,2012/12/07 20:30
を加筆改修
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