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「YouTube」◆(2009/07/27)Bell Quad Tilt Rotor (QTR)

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「ニコニコ動画」◆(2013/04/11) 次世代ティルトローター機 ベル V-280 バロール

●2ちゃんねる

「2ch.ニュース国際+板」◆(2007/04/14~)【米国】米新型輸送機「オスプレー」 イラクで初の実戦配備へ[070414]
回収すべきレス無し

「2ch.ニュース国際+板」◆(2008/05/10~)【イラク】V22オスプレイ イラクでの活躍ぶりに米海兵隊満足[08/05/09]
回収すべきレス無し

「2ch. ニュー速vip板」◆(2012/07/20)オスプレイとオッスプレイの違い
回収すべきレス無し

「女子速(*´・ω・`*) 乙!」◆(2012/07/02)【801/腐】オスプレイについて語ろうか (*´・ω・`*) in 801板
回収すべきレス無し

「大艦巨砲主義!」◆(2012/06/28)V-22 オスプレイって ミリオタ的にどうなの?
出典はニュー速+

「大艦巨砲主義!」◆(2012/07/01)【軍事】オスプレイ,実は航空機の平均より低い事故率
出典はニュー速+

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「2ch. 既婚女性板」◆(2012/07/21)オスプレイ配備を阻止したい特定アジアのポチ達
 回収すべきレスなし
 しかし,なぜ既婚女性板に?

「2ch. 既婚女性板」◆(2012/08/02)オスプレイ配備を阻止したい特定アジアのポチ達 2
 回収すべきレスなし

「2ch. 軍事板」◆V-22オスプレイ
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2007/04/19~)[ティルトローター総合]V-22オスプレイ2
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2009/01/25~)[ティルトローター総合]V-22オスプレイ 3
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2010/05/14~)ティルトローター総合 4 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/02/11~)ティルトローター総合 5 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/06/24~)ティルトローター総合 6 [V-22オスプレイ]
レス回収済
 やや重い.

「2ch. 軍事板」◆(2012/07/05~)ティルトローター総合 7 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/07/09~)ティルトローター総合 8 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/07/15~)ティルトローター総合 9 [V-22オスプレイ]
レス回収済

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「2ch. 軍事板」◆(2012/07/24~)ティルトローター総合 11 [V-22オスプレイ]
レス回収済

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レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/08/01~)ティルトローター総合 13 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/08/09~)ティルトローター総合 14 [V-22オスプレイ]
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「2ch. 軍事板」◆(2012/09/10~)ティルトローター総合 16 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/09/17~)ティルトローター総合 17 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/10/02~)ティルトローター総合 18 [V-22オスプレイ]
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/10/20~)ティルトローター総合 19
レス回収済

「2ch. 軍事板」◆(2012/11/08~)ティルトローター総合 20

「2ch. 軍事板」◆(2012/07/25~)オスプレイ 天皇陛下が試乗
レスno.58までチェック済み.
回収すべきレス無し

●Twitter

「Togetter」◆「オスプレイ」のまとめ
 まとめのまとめ

「Togetter」◆(2011/11/01)U.S. Consulate Naha さんの #オスプレイ 搭乗記

「Togetter」◆(2012/07/12) #オスプレイ の配置と日本の安全保障

「Togetter」◆(2012/07/26)消えたオスプレイの謎は3年前に決着済み

「Togetter」◆(2012/09/12)JSFさんによる『 #オスプレイ に関する各種報道』への寸評

宋文洲 in twitter(2012/07/19)
◆オスプレーのようなどうでもいいことで,これだけ熱くなる政治は幼稚そののもの.
 ビジョンとリーダーシップがないから,適当な輩に適当なテーマで,政治外交をハイジャクされる.

●公式サイト(政府関係,ベル社,ボーイング社)

「Bell Helicopter」■V-22 Opsrey Guidebook
http://www.bellhelicopter.com/MungoBlobs/919/124/EN_V-22_GuideBook.pdf
 ベル社による,V-22のガイドブック(英語)

「Bell Helicopter」◆(2013/06/06) The Bell V-280 Valor has been selected for the US Army JMR Technology Demonstrator program

Bell/Agusta Aerospace Company BA609(英語)

Boeing: V-22 Osprey
 ボーイング社公式サイト(英語)

「Flicker」◆(2013/05/30) Bell Boeing V-22 demonstrator at CANSEC 2013
カナダのオタワで開催中の防衛技術見本市CANSEC2013にボーイングが出展したオスプレイ救難機仕様の胴体モックアップ

「GAO」■Assessments Needed to Address V-22 Aircraft Operational and Cost Concerns to Define Future Investments
http://www.gao.gov/new.items/d09482.pdf
 GAO(米政府説明責任局)によるV-22評価書

The Bell Eagle Eye UAS

The Bell-Boeing V-22  Osprey
 ベル社公式サイト

U.S.Air Force Factsheets : CV-22 Osprey

V-22 OSPREY
V-22 Osprey Web
 米海軍公式サイト

在沖米国総領事館 in twitter (2012.8.1)◆海兵隊の作成しましたオスプレイのパンフレットです.ぜひ,ご覧下さい.
http://ow.ly/d/Jog

「在日米国海兵隊ホームページ」◆MV-22B オスプレイ インフォメーション センター

「防衛省」■沖縄県知事と宜野湾市長からの質問に対する防衛省の回答(リンク切れ)
http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/02kikakuibu/kikakubu-info/240131osupurei2jikaitou.pdf

「防衛省沖縄防衛局企画部」■MV-22の普天間飛行場配備及び日本での運用に関する環境レビュー最終版
 普天間基地への配備議論の基本資料

「防衛省・自衛隊:日米安全保障体制」◆オスプレイについて

●書籍

『The Dream Machine: The Untold History of the Notorious V-22 Osprey』
 基本的にオスプレイ擁護だが,リボロ氏のインタビューを載せるなど,批判派の言い分もちゃんと載せてる.

『オスプレイとは何か 40問40答』(石川巌,松竹伸幸,大久保 康裕著,かもがわ出版,2012/09)

『海兵隊とオスプレイ』(北村淳著,並木書房,2012/10/11)

 「水陸空両用戦能力」の意義をわかりやすく理解できるから,在沖米国海兵隊が理解できる.
 在沖米国海兵隊が理解できるから,オスプレイの意味が理解できる.
 わが防衛戦略の中で水陸両用戦はどう位置づけられるか?がわかるから,日米同盟でオスプレイがどういう意味を持つかがわかる.
 「わが防衛・安保にとっての「オスプレイ」配備の意味」が,これほど分かりやすくつかめる書はない.

■水陸両用戦の入門書

 米国海兵隊はひとことでいえば,陸海空すべての戦力から成る統合部隊です.
 大きな単位から小さな単位に至るまで,陸海空すべての戦力で組成されている,極めて特異な軍隊なんです.
 その理由は「水陸両用戦」を任務とする軍隊だからです.

 ですから,
・なぜ,水陸両用戦から「オスプレイ」配備を説明する論がないのか?
・なぜ,陸海空の統合部隊である米国海兵隊をわかりやすく解説する本がないのか?
・なぜ,本国ではすでに過去の話となった,オスプレイを貶める論調にわが国が覆われたのか?
 そういう疑問をお持ちのあなたにとりこの本は,砂浜でダイアモンドを見つけたような興奮をもたらすことになるでしょう.

 わが国では「オスプレイ」をめぐるプロパガンダ宣伝は行われていますが,「オスプレイ」の報道は行われていません.
 「オスプレイ」を取り上げたメディア・一部専門家は,統合部隊である米国海兵隊への理解がないため,「オスプレイ」への更新の意義が掴めず,頓珍漢な結論しか出せませんでした.
 そういう人々にリードされた「反オスプレイ」運動は,明らかに某国の意に沿う宣伝工作となり,わが防衛・安保を害する結果しか生みませんでした.

 いっぽう,オスプレイ配備に賛成する人にも,同レベルの頓珍漢な理解しかありません.
 防衛や安保はカタログデータで達成できるものではありません.
 そういう知見しかないと,今後沖縄等で本格的に更新配備が進むオスプレイに「何か小さな事故」が起きた際,ふたたびマスコミや一部専門家に振り回されることでしょう.

 沖縄をめぐる軍事問題について何より重要なのは,統合部隊である米国海兵隊の何たるかを正確に理解することです.
 オスプレイ理解も,この文脈で進めないと頓珍漢な結論にしか導かれません.
 米国海兵隊の理解をするためには,彼らの任務である「水陸両用戦」への理解が必要不可欠です.
 本著はそのレベルから解説をしている他に例を見ない書です.
 面倒だからなかなかそこまで手が回らないのが現実だからでしょう.
 現時点では,唯一で最高のオスプレイ&米国海兵隊入門書です.

■本著から吸収できるもの

・わが国防衛の欠落点はどこにあるか?
・在日米軍がわが防衛で果たす具体的内容
・片務同盟ではない日米同盟への理解
・水陸両用戦への理解
・きわめて特殊で理解しがたい米国海兵隊を理解するために役立つ知識
・米国海兵隊特有の編成「MAGTAF」について理解できる
・オスプレイは2007年の実戦投入以来,世界各地の戦場で様々な任務を実施してきた経験豊富な軍用機であり,「欠陥機」ではない事実
・オスプレイはなぜ夢の航空機なのか?その理由
・「オスプレイの安全性」を声高に口にする人は,自転車にも車にも電車にも航空機にも船にも乗れなくなる「悪魔の論理」.
・米国海軍公式ガイドブックによるオスプレイの諸元
・海軍・空軍・海兵隊用オスプレイのそれぞれが持つ特質
・在沖米海兵隊は,自衛隊と不可分一体の戦力である事実
・九州,沖縄地域において,日米両空軍の滑走路共有を進める必要性
・在沖米国海兵隊部隊にはどういう部隊があり,どういう任務を負っているかについての理解
・「トモダチ作戦」で水陸両用戦能力の何たるかが発揮された事実
・在沖米海兵隊の米国にとっての意義
・在沖米海兵隊のわが国にとっての意義
・在日米軍の米国にとっての意義
・在日米軍のわが国にとっての意義
・水陸両用戦部隊が,海兵隊部隊と海軍輸送部隊および海空軍戦闘部隊からなる事実.
・タイム誌の記者が海兵隊員から総スカンを食っている理由
・オスプレイはわが防衛・安保にとって必要不可欠という事実
・オスプレイの今後
といったところです.

[中略]

 オスプレイを知るうえで必要な知識がすべてそろっています.
 この本を読み終わるころには,あなたはオスプレイの能力,意義の本質をつかめるだけでなく,水陸両用戦の何たるか,それを具体化する米国海兵隊,そしてオスプレイの実像への理解を通じ,具体的かつ正確な日米同盟と在沖米軍の知識を手にできるでしょう.
 その知見を元に,巷で伝えられるオスプレイをめぐる報道のおかしさを,指摘できる国民になれるでしょう.

追伸

 「水陸空両用戦能力」の意義をわかりやすく理解できるから,在沖米国海兵隊が理解できる.
 在沖米国海兵隊が理解できるから,オスプレイの意味が理解できる.

 わが防衛戦略の中で水陸両用戦はどう位置づけられるか?がわかり,結果,日米同盟のなかでオスプレイがどういう意味を持つかがわかる.
 「わが防衛・安保にとっての「オスプレイ」配備の意味」をこれほど分かりやすく伝える書はない.

------------おきらく軍事研究会(代表・エンリケ航海王子)
http://archive.mag2.com/0000049253/index.html
2018.9.30

『世界の名機シリーズ V-22 オスプレイ』(イカロス出版,2012/08/15)

「沖縄発・何でもあり」◆(2012/08/29)那覇ジュンク堂で8位
「週刊オブイェクト」◆(2012/07/13)イカロスMOOK世界の名機シリーズ「V-22オスプレイ」7月13日発売

『徹底検証! V-22オスプレイ ティルトローター方式の技術解説から性能,輸送能力,気になる安全性まで』(青木謙知著,ソフトバンククリエイティブ,2012/10/18)

●専門系サイト

「Aviation Week」◆(2010/05/28) Tilting Windmills, European-Style
 イタリア人がこんなティルト機を計画中

Bell Boeing V-22 Osprey - Wikipedia(英語)

「Defense News」◆(2012/03/10)U.S. Tilt Toward Asia Could Strain Relations With Britain(英語)

「Defense News」◆(2012/07/01)Okinawa Governor Rejects U.S. Osprey Deployment

「Defense Tech」◆(2012/07/02)Why is Japan Suddenly Freaked Out by the Osprey?

「Defense News」◆(2012/07/23)U.S. Ospreys Arrive in Japan Amid Protests

「FAS」■(2011/03/10)V-22 Osprey Tilt-Rotor Aircraft: Background and Issues for Congress
http://www.fas.org/sgp/crs/weapons/RL31384.pdf
 米国科学者連盟による,「V-22の問題と背景」

「globalsecurity.org」■V-22
 ページ右側のメニューから,V-22詳細情報の閲覧が可能

「NDU Press」◆The V-22 Osprey: From Troubled Past to Viable and Flexible Option
 NDU(国防大学)のJFQ(Joint Force Quarterly)66号.
 「オスプレイはコスト面で有望」って書かれてる.

「The Helicopter Page」◆(2011/02/11)How They Work The V-22 Tiltrotor

●ブログ

「Aviation Now」◆オスプレイ工場を見る

「Aviation Now」◆ティルトローター機の操縦

「Aviation Now」◆ベル609とティルトローター機の系譜

「Gigazine」◆(2013/04/26) 米軍普天間飛行場に配備されている「オスプレイ」がどんな機体なのか見てきた

「Gigazine」◆(2013/04/27) 「オスプレイ」に乗り込んで海兵隊の地上部隊支援訓練に同行してきた

「SKY MONOLOGUE」◆(2012/07/25)別冊 『V-22オスプレイ』 発売中
>【オートローテーションについて補足】(航空ジャーナリスト坪田敦史の見解)

「沖縄発・何でもあり」◆(2010/10/29)改めてオスプレイを知ろう

「沖縄発・何でもあり」◆(2012/09/02)猫も杓子もV-22

「沖縄発・何でもあり」◆(2012/09/30)実力行使やめましょう

「ミリタリーブログ」◆(2012/07/26)MV-22B と米海兵隊の揚陸作戦ドクトリン その 1

「ミリタリーブログ」■(2012/10/17) MV-22B と米海兵隊の揚陸作戦ドクトリン その 2

「ワールド&インテリジェンス」◆(2012/07/09) オスプレイ問題

「ワールド&インテリジェンス」◆(2012/07/21) オスプレイ問題その2

「ワールド&インテリジェンス」◆(2012/07/23) オスプレイ問題その3

「ワールド&インテリジェンス」◆(2013/03/07) オスプレイとイメージ商法

●●「週刊オブイェクト」

「週刊オブイェクト」◆(2010/01/23)MV-22オスプレイの作戦行動半径
レス回収済

「週刊オブイェクト」◆(2010/03/28)オスプレイの安全性について

「週刊オブイェクト」◆(2010/04/03)台湾有事に於けるオスプレイの価値

「週刊オブイェクト」◆(2010/04/29)アフガンで墜落した空軍型CV-22オスプレイ

「週刊オブイェクト」◆(2010/10/19)オスプレイが配備された米西海岸ミラマー基地の地元紙の報道

「週刊オブイェクト」◆(2012/07/10)オスプレイのモロッコとフロリダの事故

「週刊オブイェクト」◆(2012/07/11)オスプレイの風圧と排気

「週刊オブイェクト」◆(2012/07/11)FAAとオートローテーション

「週刊オブイェクト」◆(2012/07/11)未亡人製造機と呼ばれていないオスプレイ

「週刊オブイェクト」◆(2012/07/11)オスプレイ事故映像の真相

「週刊オブイェクト」◆(2012/08/09)2010年アフガンで墜落したオスプレイ事故のその後

「週刊オブイェクト」◆(2012/08/09)特殊作戦用CV-22オスプレイとMH-53ペイブロウの事故率

「週刊オブイェクト」◆(2012/08/25)モロッコのオスプレイ事故原因は操縦ミス,転換飛行時僅か5ノット

「週刊オブイェクト」◆(2013/02/23) 『普天間基地のCH-46がタイで演習中に大破炎上

「週刊オブイェクト」◆(2013/03/08) 誤解と無理解が横行するオスプレイ低空飛行訓練

「週刊オブイェクト」◆(2013/04/28) MV-22オスプレイがスペイン配備,揚陸艦に頼らない空中機動部隊を編成

●マスメディア関連

「Dailymotion」◆(2012/07/26) オスプレイ配備を日米がやめられないのはなぜか?
 「そもそも総研」@「モーニングバード」より
 田中宇(たなか・さかい)氏が,根拠の無い陰謀論を用いて解説しています.

「NAVERまとめ」■(2012/07/01)オスプレイ問題,テレビ報道姿勢に対する軍事アナリスト小川和久さん・軍事評論家岡部いさくさんの指摘
>オスプレイ問題そのものに対する指摘というよりは,テレビメディアの報道姿勢に対する指摘まとめです.

「VOR」◆(2012/07/23)日本 「オスプレイ」の陸揚げに反対

「VOR」◆(2012/08/04)米国防長官;「オスプレイ」飛行実施 今のところなし

「VOR」◆(2012/09/19)オスプレイ配備 日本政府 抗議の声を聞かず

「VOR」◆(2012/09/22)米国 日本でオスプレイの試験飛行実施

「VOR」◆(2012/10/01)米国 住民の反対にもかかわらずオスプレイを沖縄に移送開始

「VOR」◆(2012/10/06)米国 オスプレイの沖縄配備を完了

「VOR」◆(2012/11/23)沖縄市民の反対により,「オスプレイ」の演習行われず

「VOR」◆(2013/04/30) 米国 「オスプレイ」をさらに12機 日本に追加配備

「沖縄タイムス」■(2012-07-25)中国でオスプレイ話題に
>中国では,米軍による垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間飛行場配備について
>尖閣諸島の防衛が目的との懸念も出ており,一連の会談で認識を確認したとみられる.

 沖縄タイムスまで「オスプレイは尖閣諸島防衛に有効」って事を,結果的に伝えてるね.
 中国側が警戒しているって事は,抑止力って事だよ.

オスプレイ:地元紙で識るオキナワ
 沖縄の新聞のオスプレイ関連をまとめたところ

「産経」◆(2012/09/17)自衛隊にオスプレイ 幻に終わった極秘計画

「時事通信」■特集 垂直離着陸機オスプレイ
 妙なバイアスも感じられず詳しい.
 以前から記事や目新しい写真が増えてるので,一度読んだひとも再読をお勧め.

「中日新聞:」■(2012/08/01)防衛白書と中国 「ジレンマ」に陥っては(社説)
>中国側は,米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への垂直離着陸機MV22オスプレイ配備を警戒しているようである.」
 …あーあ.オスプレイ反対派の中日/東京新聞が,オスプレイの有効性を認めちゃった.


 【質問】
 漫画「ジパング」に「海鳥」という航空機が出てきますよね?
 あれって正式名称は,何ていう名前なんですか?

 【回答】
 架空機であって,正式名称なんてありゃしない.
 「ジパング」での日本はパラレル・ワールドの日本,という設定なので,現実にはない装備が登場する.

 あえて似た機体を挙げれば,「オスプレイ」というティルト・ローター翼機が存在するが,「海鳥」とは機構が異なる.
 海鳥はローターが翼ごと回転するが,オスプレイではローターのみ回転する.
 海鳥のようなタイプは,翼の付け根に過大な負荷がかかるのでNG.
 他にもNG要素はいっぱいあるけど.


 【質問】
 オスプレイって輸送機なんでしょ,
 ジパングに出てきた,海鳥みたいな戦闘機はできないのかな?

 【回答】
 似たような企画はあった.
 軽偵察攻撃用に,コマンチの対抗馬としてベルボーイングのBAT.

Bell BAT (Bell Advanced Tiltrotor) LHX concept.
http://img34.imageshack.us/img34/7471/bellbat.jpg

 さらに遡れば,1941年のドイツにて,フォッケ・アハゲリス Fa-269という戦闘機が開発されていたが,結局終戦前に計画は放棄された.

軍事板,2012/06/25
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 何故,ティルトローターの対戦車攻撃ヘリ,偵察ヘリ,哨戒ヘリは作られないんですか?
 「海鳥」とAH-1ZとSH-60Kを足したような,護衛艦用の攻撃機はまだまだ先ですか?

 【回答】
 ティルトローターの利点が何かと言うと,水平飛行に遷移したあとなら,ヘリより高速で,翼もあるから航続距離が長い,という部分にある.
 あとは理屈の上では,単発エンジンからギアボックスで左右に分けることもできないわけではないが,現実的な問題として双発になるため,ある程度の機体規模が無いと効率が悪いということもある.

 その上で「対戦車攻撃ヘリ,偵察ヘリ,哨戒ヘリ」のそれぞれの任務を見た場合,左右にエンジンポッドをつける構造故に前面投影面積の拡大,すなわち弾が当たり易くなるということは,胴体を絞るために乗組員のタンデム配置までしている攻撃ヘリにとっては,受け入れ難い欠点だし,積荷が偵察機材しかない偵察ヘリにとっては,双発という機体規模の拡大が余計なコストを招く.

 可能性としては遠く,速く,を利点とできる哨戒任務が残るし,V-22のAEW型の話もあるが,駆逐艦などに搭載される「対潜ヘリ」として見た場合には,機体規模がでかすぎる(対潜ヘリが10トン程度なのにV-22は20トン以上)という欠点がある.

>海鳥とAH-1ZとSH-60Kを足したような,護衛艦用の攻撃機はまだまだ先ですか?

 攻撃ヘリに哨戒ヘリの要求を満たすためのデメリットを呑ませ,哨戒ヘリに攻撃ヘリの要求を満たすためのデメリットを呑ませ,なおかつティルトローターでなければ任務を果たせない性能要求が出されなければ,開発すらさ れないと思う.

ふみ ◆Y.QUKJBduY in 軍事板,2010/10/10(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ボーイング社のJCALSについて教えられたし.

 【回答】
 QTRの次の構想(笑

Boeing JCALSコンセプト(Joint Common Air Lift System )
CTOL版(Conventional Take Off Landing)
http://img810.imageshack.us/img810/9004/4fac8ac1541b44509a5e7e2.jpg

CTR 版 (Conventional TiltRotor) ↑ 胴体,エンジンコア共通 ↓
http://img824.imageshack.us/img824/3482/b7a37b37defb4164856d43b.jpg
http://ic.pics.livejournal.com/werewolf0001/19818176/426526/640.jpg
http://ic.pics.livejournal.com/werewolf0001/19818176/427027/original.jpg

 ちなみにペイロードはJHLのQTRが6万ポンド,
 Mi-26が4万4千ポンド,Mil V-12でも5万5千ポンド.

 エンジン出力の1万5千shpは,Tu-95/MSベアのクズネツォフNK-12M,MP,1万5千ehpと同クラス.

軍事板,2012/08/19(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ティルトーローターとティルトウィングってありますね.
 どっちも飛行機とヘリコプターを足したような機なんですが,なぜ二種類あるんでしょ?
 機構の違いが,何か性能さになっているのでしょうか?
 特許とかの関係で二種類あるだけで,どちらが主流になったら,一方は廃れていくんですかね.
 ティルトローター機にはオスプレイがありますが,飛行音はどんな感じなんでしょう? へりっぽいバタバタバタ……って感じですか?

 【回答】
 ティルトローターは,ローター・・・というかプロペラブレードの付いてるエンジンポッド部分の角度を可変させて,垂直離着陸と水平飛行を行う.
 ティルトウィングは,翼を丸ごと可変して垂直離着陸と水平飛行を行う.

 T・ローター式は左右のポッドを連動させて可変させるのが結構大変で,(完璧に同調させないと大変なことに),ブレードを高速回転させている最中のエンジンポッドを動かすのに技術的難度が高い.
 また,機構が複雑になる.

 T・ウィング式はエンジン部分は翼に固定されたままで,翼の角度を可変すればいいだけなので機構も単純だが,航空機の揚力を生み出す源である翼の一番荷重がかかるところが可変式になってるので,構造強度的に問題がある.

 オスプレイの飛行音はヘリコプターとは全く違っているな.
 検索すれば音声ファイルが見つかる筈.


 【質問】
 X翼機開発上のネックは?

 【回答】
 X翼機のローターは高剛性でないと,固定翼モードでは役に立たない.
 高剛性ローターはヘリのローターに比べ,重量が大きくなる.
 高剛性・大重量なローターを持つ機体は,姿勢制御する際にジャイロ効果によって,ローター軸に発生する反力も大きくなる.
 従って,ローター軸やローター軸の支持構造も,高剛性でなければならない.
 実験機ならば無風や微風の条件下で,垂直に上昇・下降が出来ればそれで合格だが,実用機は突発的に吹く横風などによる姿勢変化を,リアルタイムで補正しないといけない.
 しかも,実用に足るだけのペイロードを持たせた上で.

 これだけ頑張って,頑丈なローター翼支持機構をこしらえても,離着陸以外ではデッドウェイトになる.

軍事板,2009/12/29(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 Xウイングやテイルトローター以外で,どういうヘリと固定翼のフュージョンの可能性があるか,聴きたいでつ.

 実際Xウイングは(ローターの翼断面の前後を同形にして,エアの噴出しで整流するとか解説してた方がいましたが),相当技術的に冒険ではないか? それ以外にもヘリと固定翼ジェット機を融合させるやり方あるんじゃないか?
……とか思わないでつか?

 【回答】
 先人は,あなたが想像してるより色んな事を考え試しています.
 中には1翅(!)ローターを水平飛行中には格納するという,あなたも顔負けなアイデアも有ったりします(シコルスキーXV-2).
 あなたは現場の人間を過小評価しすぎだと思いますし,単なるアイデアと実際に有用な機体との間にある深い溝も過小評価されてるようです.

 例えばVTOL/UAVのアイデアですが,トマホークの様な高速UAVに格納ローターを付けるなんて,コストを増大させ,ペイロードレンジを切り捨て,システムの信頼性を低下させるだけのように思います.
素直なブースターによる発射,パラシュート・エアバッグ等による回収(必要なら)に対しメリットあるとは思えません.
 VTOLによる迅速なターンアラウンドを求めるなら素直にへりにすべきでしょうし,更にローター機を越える展開速度・レンジを求めるのなら,テールシッターかティルトローター(これでもUAVにはかなり高級)というのが妥当な処ではないでしょうか.

軍事板


 【質問】
 ダクトファンは結局,どの機体もモノにならなかったなあ.
 何が悪かったんだろ?

 【回答】
 大径のローターシステムが,最も効率がいい.
 現在の技術力では,これ以外にまともな垂直離着陸機を作れない.
 スカイカーの類は,全て眉唾モンだよ.

軍事板,2012/10/11(木)
青文字:加筆改修部分

ダクトファン機
faq120816dc.jpg
faq100523dc.gif(1.99MB)
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 ティルトローターの場合って円盤荷重,馬力荷重,ホバリング効率の計算式って,ヘリとやっぱ違うもん?

 【回答】
 ホバリング状態の時は,タンデムヘリと同じでしょ.

 前進状態のときは,オスプレイの方が左右に長い円盤と仮定される.
 端部の誘導抗力が相対的に小さい(アスペクト比が大きい)ため,前進飛行は,オスプレイの方が効率高そう.

 あとは,ヘリのローターと違い,オスプレイのローターは前進飛行用にひねりがついてる.
 低速時は,多少不利な要素のはず.

軍事板,2011/11/04(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 アメリカ以外でティルトローターって作っていないんですか?

 【回答】
https://ja.wikipedia.org/wiki/AW609_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
アグスタウェストトランド社のAW609
元々はオスプレイを開発してたベルとの合弁で民間機をつくろうってプロジェクトだったけど,途中で合弁解消して現在は独自開発.

https://en.wikipedia.org/wiki/IAI_Panther
 あと,無人機ならイスラルのIAI社のパンサーとか.

 研究だけなら,フランスや旧西ドイツも過去にやってる.

軍事板,2013/08/29(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ティルト・ローター機って,いつごろからあるの?

 【回答】
 研究は第2次世界大戦前から行われていた.
 開発初期のティルトローター機・ティルトウイング機は,珍機種の宝庫.

 そんな珍機種の1つだった,オスプレイ直系の先祖にあたる実験機XV-3の初飛行は1955年.
 各種飛行テストには成功したが,安定性が悪いということで,数年後に開発は中断.
【Bell XV-3】 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/88/Xv3-1.JPG

 1971年,2代目が米軍とNASAにより開発再開.初飛行は1977年.
 安定性の問題もクリアされ,ティルトローター機の実用化に見通しが立った.
【Bell XV-15】 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/52/Xv-15_inflight.jpg

 1981年,3代目オスプレイの開発開始.
 初飛行は1989年.
 それから事故(墜落事故は4件)のたびに調査・改良を続けること16年.
 初代の初飛行から50年を経た2005年,ようやくオスプレイの実戦配備が始まった.

 ライト兄弟の初飛行から,人類が音速を突破するまで掛かった時間が44年.
 オスプレイは斬新でありながら,地道すぎるほどにコツコツ改良され続けてきた,ということが理解いただけると思う.

軍事板,2012/07/06(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】

伸び縮みするブレードの案

 これ,回転翼のカウンタートルクはどうなってんの?

 【回答】
 こっちの図では,テールに推力偏向機構つけて,それで打ち消すとかみたいだが,
http://www.hightech-edge.com/wp-content/uploads/boeing-disc-rotor-helicopter.jpg

 いまいち動画でそれっぽいのが見当たらないが,まあ,左右のダクテッドファンのピッチコントロールで打ち消すとかあたりなんじゃないかな.

軍事板,2012/07/15(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」って何?

 【回答】
 VM-22「Ospray」は,ベル・ヘリコプター社とボーイング・バートル社が共同で開発した,垂直離着陸可能な輸送機.
 ヘリコプターのように垂直離着陸・ホバリング・超低空での地形追従飛行をこなしつつ,通常の固定翼機のように高速移動,かつ長い航続距離を飛べるようにしようという,両者のいいとこ取りを狙って開発.
 1982年12月から開発が始められたが,過去にあまり例のない航空機であることと,戦闘機などに比べれば予算の優先順位が低いことから,開発は遅れ,1997年にやっと最初の量産が承認された.

 なお,Osprayは日本メディアでは「オスプレイ」と呼ばれるが,google翻訳や,BBCニュースを聞く限りでは,「アスプリー」のほうが英語の発音に近いと思われる.
「はい,みんな,目を閉じて.
 先生,誰にも言わないから,最初にオスプレイと書いた人,手を挙げなさい」

 【参考ページ】
http://www2g.biglobe.ne.jp/aviation/osprey.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Bell_Boeing_V-22_Osprey
http://kotobank.jp/word/%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4

【ぐんじさんぎょう】,2012/07/18 20:50
を加筆改修


 【質問】
 V-22ってありますが,V記号って何なんですか?
 Hではないんでヘリ扱いではないんでしょうけど,そうなるとC(輸送)とかU(汎用とか),M(多目的)が付くもんではないんですか?
 Fは戦闘,Aは攻撃だったりするわけじゃないですか.
 この場合,Vって飛び方ってだけで,輸送任務用なら輸送任務のVTOLで,CVとかになるんじゃないの?

 【回答】
 「V」はVTOL/STOLを表します.
http://www.designation-systems.net/usmilav/aircraft.html

 ただし,上記リンクを見れば分かるとおり,VTOLだからVではありません.
 UAVはUではなくQのdesignationになるわけで.

1. Vehicle Type
2. Basic Mission
3. Modified Mission が 3,2,1の順で並ぶわけで

 おっしゃるとおり,Transportなら 2も3もCですから,CV-22.
 MV-22はMultimissionというところでしょうが,MarineだからMV-22という気がして仕方ない.

 だから,配備されているV-22(機体)は頭にBasic MissionまたはModified Missionが付いてますよね.
http://en.wikipedia.org/wiki/V-22#Variants

 HV-22,MV-22みたいにModifiedしか付いてない(Basicなし)のは,変な気がするけど.

 通常の航空機(これも上記リンクにあるとおり,動力飛行,固定翼,空気より重い,非垂直離着陸,有人,大気圏内飛行)の場合は,Vehicle Typeを省略してBasic Missionから始めるから F-22とかになるわけです.

system ◆systemUniQ :軍事板,2012/07/04(水)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「オスプレイ」があるなら,「メスプレイ」はないの?

 【回答】
Mesplay for President
http://mesplay.org/

 緑の党から大統領を目指すメスプレイさんを応援しよう!

Kent P. Mesplay

軍事板,2012/06/27
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)は米軍の最新型輸送機」って報道があるけど,別にそんなおニューじゃないよね?
 これより新しいモノがないという意味では,最新かもしれないけど.

 【回答】
 試作機の初飛行からは20年以上経ってるが,試作試験/低率初期生産期の事故に伴う評価期間延長やら,冷戦終結に伴う調達遅延やらのせいで,量産型の引き渡しが2005年から,実践参加が2007年からと,量産機としては実際に結構,最新鋭っちゃ最新鋭.

軍事板,2012/07/26(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」開発史を,3行で教えてください.

 【回答】
 ごめん,3行は無理.

1971 陸空軍とNASAによる垂直離着陸機開発計画開始.ベル社は研究機XV-15を製造.
1980.4.24 駐イラン・アメリカ大使館人質救出作戦(イーグルクロー作戦)失敗
1981.12 ヘイグ国務長官,計画を発表
1982.12 初期設計のための提案要求 (RFP) 提示
1985 JVXで開発する機体の名称が "V-22 Osprey"(オスプレイ)と決定され,米海兵隊向けをMV-22,米空軍向けをCV-22とした.
1986.5.2 全規模開発 (FSD) が認められ,MV-22試作機6機の製造を決定
1988 予算の都合により,陸軍が計画から離脱
1989.3.19 初飛行
1989.12 チェイニー国防長官,計画中止を発表
1991.6.11 試作5号機に,墜落事故発生
1992 クリントン政権,計画を再開 
1992.7 試作4号機に,墜落事故発生.乗っていた海兵隊員3名と民間人技術者4名の計7名全員が死亡.FSD全機,飛行停止に.
1993夏 試験再開
1994 量産が認められる.
1995 量産試作機 (EMD) が4機製造
1997.2.5 7号機(EMD第1号機)初飛行
1997.4 低率初期生産 (LRIP) 承認
1999.4 量産1号機初飛行
1999.10 海兵隊においてOPEVAL(運用評価)開始
2000.4.8 14号機,夜間侵攻での兵員輸送を想定した作戦試験時に墜落事故.乗員4名と米海兵隊員15名の計19名全員が死亡.
2000.8 運用評価完了
2000.12.11 18号機 (MV-22B) ,夜間飛行訓練中に森林地帯に墜落.搭乗していた海兵隊員4名全員が死亡.全機飛行停止.
2002.5 飛行停止解除
2003.4より2年間に渡り,改めて飛行試験
2005.3 海兵隊において,2度目のOPEVAL(運用評価)開始
2005.9 MV-22B,FRP(フル生産)決定
2006.3.3 最初の飛行隊VMM-263(第263海兵中型ティルトローター飛行隊),HMM-263から正式に改編
2007.6 VMM-263,IOC(初期作戦能力)獲得
2007.9~2008.4 VMM-263,イラクに展開
2009前半 VMM-263(Rein),離着艦資格訓練実施
2010.1 VMM-162(Rein),大地震の起きたハイチでの救援作戦に参加
2010.4 空軍型CV-22,着陸に失敗,転倒
2012.4 VM-22,モロッコで墜落
2012.6 CV-22,フロリダで墜落

 【参考ページ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/V-22_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
http://www.jiji.com/jc/v4?id=20120611_v22_osprey0001
石川潤一「MV-22Bオスプレイ」,『航空ファン』 2010年4月号,p.76-81

【ぐんじさんぎょう】,2012/08/11 20:40
を加筆改修


 【質問】
 JVXって何?

 【回答】
 JVX(統合垂直離着陸)計画とは,1982年12月,統合軍運用要求 (JSOR) として提示された,陸軍、海軍、海兵隊、空軍が使用する航空機の開発計画.
 ヘリコプターと同様に垂直離着陸やホバリングを行うことができる一方,従来のヘリコプターを大きく凌ぐペイロードや航続距離を有することが求められた.
 これに回答を寄せたのは,ベルとボーイングのチームだけであり,このとき同チームが提案したのが,ティルト・ローター方式の航空機であり,これが「アスプリー(オスプレイ)」開発の始まりとなった.

 【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.62
http://en.wikipedia.org/wiki/Bell_Boeing_V-22_Osprey
http://www2g.biglobe.ne.jp/aviation/bell609.html

【ぐんじさんぎょう】,2012/10/04 20:23
を加筆改修


 【質問】
 XV-3って何?

 【回答】
 ベル社が,米陸空軍合同の転換航空機計画の研究機の一つとして製造した,ティルト・ローター機.
 ただしエンジン全体を回転させるものではなく,プロップ・ローターの駆動面だけを動かし,回転面の位置を変更する機構だった.
 1955.8.11に初ホバリングを行い,1956.7.11には,初めて飛行中にプロップ・ローターの回転面を変える飛行にも成功した.
 250回以上,125時間の飛行を行い,最大高度3570m,最大水平速度115ktなどを記録したものの,操縦性が悪く,また,航空機モードで機動を行うと,プロップ・ローターのブレードが激しいフラッピングを起すなど,多くの問題も抱えていた.
 1966.5.20,風洞実験中の事故で大破したため,XV-3による実験は終了したが,この機から得られたデータや経験は,XV-15開発に受け継がれ,V-22「アスプリー(オスプレイ)」へと到る道を切り開いた.

 【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.62-63
http://en.wikipedia.org/wiki/Bell_XV-3
http://www.aviastar.org/helicopters_eng/bell_xv-3.php

三面図
(こちらより引用)

XV-3

【ぐんじさんぎょう】,2012/10/05 20:00
を加筆改修


 【質問】
 XV-15って何?

 【回答】
 V-22「アスプリー(オスプレイ)」の原型となった実験機で,1971年に,米陸軍とNASAとの共同による「垂直および短距離離着陸機研究」のため,製造された.
 この研究に対し,ベル社はティルトローター方式を用いた「モデル300」と呼ぶ機体案を提示し,それに若干の改良を加えた「モデル301」が1973年3月に選定されて,TRRA(ティルトローター研究機)として製造されることになった.
 1977.3.15に初ホバリングを行い,1975.5.5には,エンジンを前方85度に傾けての飛行に成功,さらに同年7.24には,完全に前方に向けての飛行にも成功した.
 2003.9,試験飛行を終え,現在はスミソニアンにて展示されている.

 【参考ページ】
青木謙知「V-22オスプレイ その実態と実力」,『航空ファン』2010年12月号,p.63
http://history.nasa.gov/monograph17.pdf

【ぐんじさんぎょう】,2012/10/06 20:00
を加筆改修


 【質問】
 「インクリメント」って何?

 【回答】
 航空機の性能を段階的に向上させていく方式のことで,以前は「スパイラル」方式という呼称がされていた.
 「アスプリー(オスプレイ)」の場合,海軍では2006年度から3年かけて,ミッション機器を強化したブロックCの開発を,インクリメントI/II/IIIに分けて実施.
 ブロックCには
ECS(環境制御システム)
DMS(国防メッセージ・システム)
衛星通信システム
GANS/GATM(汎地球航空航法システム/航空管制システム)
TAWS(地形認識警報システム)
BFT(友軍追跡システム)
JTRS(統合戦術無線機システム)/リンク16データ・リンク
フライトレコーダー
ミリ波気象レーダー
ALE-47 TACDS(脅威適用カウンターメジャー・ディスペンサー)
などが搭載され,このうちALE-47はインクリメントI,ECSはインクリメントIIという具合に,3段階に分けて適用されることになっている.
 MV-22Bは,このようなブロック/インクリメントで括る大きな改修の他,細部についてもECP(技術的変更提案)の形で仕様の共通化が図られており,ブロックAの機体の多くはブロックB,次いでブロックC仕様に改修される.

 【参考ページ】
石川潤一「MV-22Bオスプレイ」,『航空ファン』 2010年4月号,p.78-79

【ぐんじさんぎょう】,2012/08/14 20:50
を加筆改修

▼ たとえば,イラクの戦訓に基づくECPとしては,EAPS(エンジン空気/粒子セパレータ)のブロアー(送風)ケースや,ホースを改良するECP-761改修,EAPS自体の耐久性を高めるECP-845改修などがあったという.
 EAPSはエンジンに砂塵が入り込まないようにするための装置だが,イラクではこれが故障して,ミッション継続が困難になるケースが,何度か起きたため.
(石川潤一「オスプレイ・イン・アクション」,『航空ファン』 2010年12月号,p.59)

2012.9.13


 【質問 kérdés】
 ベルV-280って何?

 【回答 válasz】

 V-22では不当な批判もありましたが,ティルトローター機がヘリより安全であるのは確かで,V-22の事故も機体の安全性ではなく操縦ミスなどのヒューマンエラーであるのが証明されています.
 そして次世代ティルトローター機の開発も進んでいます.
 それがベルとロッキード・マーティンが開発しているV-280「バロー」です.

続々登場の「オスプレイ形」,日本が抱える危惧 「鉄道忌避伝説」現実に? | 乗りものニュース

Bell V-280 Valor - Bell Helicopter

 V-280は4人のクルーと11人の兵員の輸送が可能で,戦闘行動半径は900〜1500km.
 巡航速度も510km/hとUH-60Lの2倍弱となっています.
 また,機首にはカトリング砲が装備されています.
 このV-280は米陸軍の統合多目的技術実証機(JMR-TD)に選定されており,UH-60やAH-64の後継としても有力視されています.

ベルV-280ヴェイラー:航空の現代

ベルのティルトローター機V-280バロー,JMR-TDに選定される | FlyTeam ニュース

 V-280はエンジンは水平のまま翼端に固定されており,ローターマストだけが水平から垂直へ変向するので,滑走路の耐熱仕様化の必要性はなく,操縦ミスも起こりにくくなっています.
 V-280は3年前から話題となっていましたが,不明にも当方は関賢太郎さんの記事を知るまでは知りませんでした.

 また,欧州でもベル・ヘリコプターの協力で開発が行われたイタリア・アグスタ社のAW609が,来年から量産の引き渡しが開始されると関氏の記事で報じられています.
 V-22に関してはやれ欠陥機だの安全性が乏しいだのと言われていましたが,安全性に問題があるならばティルトローター機の開発はないはずです.
 しかし実際はその逆で,ティルトローター機の開発は進められています.

 このV-280には陸自のUH-60JAや空自のUH-60J(近代化)の後継としても申し分がない性能があります.
 特に陸自にとってはAH-1Sの後継にもなりえますので,陸自の空中輸送能力や空中機動力の増強にも繋がると言えるでしょう.
 また,空自にとってもCSAR(戦闘捜索救難任務)においてクルーの安全性が確保されるだけでなく,その高速度から災害派遣における救難でも今以上の運用と人命救助が可能となるでしょう.

 一方で,海自の次期多用途ヘリの選定で不正が発生,現在海自の多用途ヘリの選定は中止されています.
 この多用途ヘリは海自救難飛行隊のUH-60Jの後継としてMCH-101が予定されていましたが,防衛省から特別監査が入ったとの事です.

海上自衛隊の次期多用途ヘリコプター選定でまた不正!懲りない自衛隊のヘリ採用問題 ( 軍事 ) - Ddogのプログレッシブな日々 - Yahoo!ブログ

 その次期多用途ヘリですが,いずも型やひゅうが型のDDHに艦載される,かなり大型なヘリです.
 この多用途ヘリですがヘリという概念に拘らず,V/STOL機という幅広い概念で選定すべきです.
 そしてDDHに艦載され,なおかつ飛行救難隊の後継となれば,むしろV-22を選定してみてはどうでしょうか.
 米海軍もCSAR任務にV-22を選定していますし,V-22のガンシップ化も計画されていますので,海賊対策などの戦争以外の軍事作戦でも大いに性能を発揮するでしょう.



ねらっずーり in mixi, 2016年04月29日
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」はイラクでは,どのように使われたのか?

 【回答】
 主任務はGS(全般支援).
 米軍地上部隊やイラク警察に対する物資・人員の輸送に従事した.
 24時間態勢でオン・コールに備え,VIP輸送や医療後送,特殊部隊潜入・回収も行った.
 また,高速で長距離を移動でき,必要に応じてホバリングによる超低速飛行が可能な特性を活かし,自動車爆弾やIED(仕掛け爆弾)の探知も行った.
 MV-22Bは,AAQ-27中波紫外線画像システムを用い,夜間監視が可能.
 また,カーゴランプを開けてガナー(機銃手)が後ろ下方の監視を行うため,高速移動する固定翼機よりも,不審物を見つけることが容易だったという.

 【参考ページ】
石川潤一「MV-22Bオスプレイ」,『航空ファン』 2010年4月号,p.80
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2388592/2894473

オバマ,「アスプリー」に乗るの巻@イラク

【ぐんじさんぎょう】,2012/08/12 20:50
を加筆改修

 石川潤一によれば,「アスプリー」のミッションの中には,米軍以外にイラク兵の輸送もあったという.
 以下引用.

------------
 MV-22Bがヘリボーン・ミッションに初めて投入されたのは,2008年3月18日のことで,2機のMV-22Bは24名ずつの兵員を乗せて,アルアサドを離陸した.
 兵員は海兵隊員の他,イラク陸軍第7歩兵師団第27歩兵旅団の兵員も含まれる.

 イラク兵に対するヘリボーン訓練は,海兵隊のMiTT0720(第0720軍事移行チーム)やRCT5(第5連隊戦闘チーム),海軍のSEALチーム1などが担当していた.

------------石川潤一「オスプレイ・イン・アクション」,『航空ファン』 2010年12月号,p.58

2012.9.14

 青木謙知は,イラクでの「アスプリー(オスプレイ)」の活動について,以下のように評価している.

------------
 この作戦で際立ったのが,同様の任務に使用されているCH-46Eに対して,遥かに優れた搭載/航続距離能力を示したことである.
 標準的なミッションでは,CH-46Eは兵員12人を乗せて75nmの戦闘行動半径しかないが,MV-22Bは24人を乗せて325nmの戦闘行動半径を得ていた.
 勿論飛行速度も大幅に速く,より速やかに,より多くの人員を,より遠くに運ぶことができる能力を実証したのである.

 また,活動初期の2009年4月までの実績では,12機が作戦に参加し,4600以上の戦闘ソーティを実施して,その飛行時間は9700時間以上であった.
 飛行頻度は月平均48時間で,98%のミッション達成率を記録した.
 ちなみにこの間に輸送したのは,人員4万人以上,物資1134t以上であった.

 また,OIF〔「イラクの自由」作戦〕でVMM-266所属のVM-22Bは,長距離の後送ミッションも実施した.
 これは,展開先であるイラクのアル・アサド基地からトルコのボーダーとインシルリクを経由して,クレタ島のソウダ・ベイへ飛行したというもので,距離1179nmを5時間半で飛行している.

------------青木謙知「夢のティルトローター『オスプレイ』の今」(『丸』 2011年12月号),p.98

 一方,GAOは,イラクでのMV-22の活動について,以下のように評価している.

------------
 米 GAO (Government Accountability Office) が,V-22 Osprey に関する報告をまとめた.
 先に海兵隊が実施したイラク派遣では,比較的脅威度が低い環境下で速度性能・航続性能が改善されたメリットを発揮できたと認めている.
 ただしその一方で,以下のような問題点・疑問点を提示.

* コンポーネントの不具合やサプライチェーンの不備に起因する稼働率低下 (イラクに展開した 3 個飛行隊がそれぞれ,68%・57%・61%.目標値は 87%.CH-46E は 85%)
* ローターを折り畳んでも CH-46E より大柄なので,揚陸艦に CH-46E なら 12 機搭載できるところが,MV-22 だと 10 機しか搭載できない
* ローターが発するダウンウォッシュが強すぎて危険
* 現時点でヘリコプターが担当しているすべての任務を置き換えられるほどの適合性・有用性があるのか
* 機動性や状況認識に関する制約が,脅威に対して適切な回避行動をとる際に影響しないか
* NBC (Nuclear, Biological, and Chemical) 環境下,あるいは高標高地域や悪天候下で課せられる運用制限の存在

 また,コストについても,当初は 10 年がかりで 1,000 機ほどを製造して単価 3,770 万ドルを見込んでいたものが,調達機数が半減して単価は 9,340 万ドル (+148%) に上昇 (全機を揃えるのに 250 億ドルかかるとしている),
 RDT&E (Research, Development, Testing, and Evaluation) コストは 200% 以上も上昇,運用経費も倍増して 1 時間あたり $11,000 に上昇した,と指摘.

 その上で,海兵隊のヘリ戦力構成について再評価を実施して,V-22 以外の機体で代替できないかどうか検討することと,V-22 の運用コスト低減に向けた戦略を策定することを勧告している.

 この勧告を受けて,米下院・政府改革委員会 (House Oversight and Government Reform Committee) では,委員長の Edolphus "Ed" Towns 議員 (D-NY) が V-22 の製造中断を主張.
「V-22 にできないことのリストは,V-22 にできることのリストより長い」
とコメントしている.

http://www.kojii.net/news/news090626.html(リンク切れ)
------------

軍事板,2009/06/27(土)
青文字:加筆改修部分

 「オスプレイに乗ったオバマは影武者」説を言い出す若者に,リアルで出くわしました(笑

ソフトヒッター99 in mixi,2012年08月02日 05:03

 え? オスプレイに乗ったのはノッチですよ?

犬 in mixi,2012年08月02日 06:43

 え? そうなの?
 いやー,すっかり騙されちゃったな~(棒読み

ソフトヒッター99 in mixi,2012年08月02日 07:31


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」のアフ【ガ】ーンでの活動は,どのようなものだったのか?

 【回答】
 OEF(「不朽の自由」作戦)に投入され,イラクと同様の作戦支援活動を行っている.
 たとえば標高900m,気温33℃という高温・高地においても,海兵隊員24名を乗せ,高度1万ftを215ktで巡航飛行を行っている.
 空中給油1回で,戦闘行動半径は700nmに及んでおり,これはパキスタン国内の基地から,カーブルを往復できる距離だという.

 【参考ページ】
青木謙知「夢のティルトローター『オスプレイ』の今」,『丸』 2011年12月号,p.98



【ぐんじさんぎょう】,2012/09/04 20:50
を加筆改修

▼ また,2009年11月に行われた,ノウザド渓谷でターリバーンの補給線を叩く「コブラズアンガー作戦」では,VMM-261飛行隊のMV-22Bは,第4海兵連隊第3大隊の兵員や,ライダー偵察任務部隊を,昼夜問わず前方展開させている.
 VM-261は,2009年11月からヘルマンド州のキャンプ・バスティオンに展開.
 展開期間中に輸送した人員は1973名,物資は72480lb(32876kg)に上ったという.
(石川潤一「オスプレイ・イン・アクション」,『航空ファン』 2010年12月号,p.59)

2012.9.15


 【質問】
 これまでに「アスプリー(オスプレイ)」が配備された部隊は?

 【回答】
青木謙知「夢のティルトローター『オスプレイ』の今」(『丸』 2011年12月号),p.97-98によれば,以下の通り.

再編成日 部隊名 ニックネーム 上部組織 基地
<海兵隊>
2006.6.3 VMM-263 「サンダー・チキンズ」 第2海兵航空団第26海兵航空群 MCASニューリバー
2006.8.31 VMM-162 「ゴールデン・イーグルス」 第2海兵航空団第26海兵航空群 MCASニューリバー
2007.3.23 VMM-266 「ファイティング・グリフィンズ」 第2海兵航空団第26海兵航空群 MCASニューリバー
2008.4.10 VMM-261 「レイジング・ブルズ」 第2海兵航空団第26海兵航空群 MCASニューリバー
2009.1.15 VMM-365 「ブルー・ナイツ」 第2海兵航空団第26海兵航空群 MCASニューリバー
2009.4 VMM-264 「ブラック・ナイツ」 第2海兵航空団第26海兵航空群 MCASニューリバー
2009.12 VMM-161 「グレイ・ホークス」 第3海兵航空団第16海兵航空群 MCASミラマー
2010.6.23 VMM-166 「シー・エルク」 第3海兵航空団第16海兵航空群 MCASミラマー
2010.12.2 VMM-561 「ペール・ホークス」 第3海兵航空団第16海兵航空群 MCASミラマー
2011.3.1 VMM-165 「ホワイト・ナイツ」 第3海兵航空団第16海兵航空群 MCASミラマー
<空軍>
2007 第8特殊戦飛行隊 第1特殊戦航空団 ハルバート・フィールド
→キャノン空軍基地(2010年~)
2008 第20特殊戦飛行隊 第27特殊戦航空団 キャノン空軍基地

「サンダー・チキンズ」


「ブラック・ナイツ」


「ゴールデン・イーグルス」

in mixi,2012.8.6


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」の艦上運用が始まったのは,いつ頃から?

 【回答】
 2007年にアスプリーの飛行隊 VMM-263は,強襲揚陸艦「ワスプ」に搭載されてイラクに派遣されたが,これはあくまで輸送のためで,2009年前半から,強襲揚陸艦「バタアン」にて,VMM-263(Rein)飛行隊の離着艦資格訓練が始められた.
 同艦は2009.5.13にノーフォークを出港,12.8に帰港するまでの間に,アフ【ガ】ーニスタンでのエンデューリング・フリーダム作戦支援や,エジプトでのブライト・スター演習に参加.
 2010年1月には,VMM-162(Rein)が,強襲揚陸艦「ナッソー」に搭載されてノーフォークを出港,1.12に大地震が起きていたハイチにて,救援物資空輸などに従事した.

 【参考ページ】
石川潤一「MV-22Bオスプレイ」,『航空ファン』 2010年4月号,p.80-81

(画像掲示板より引用)

【ぐんじさんぎょう】,2012/08/10 18:40
を加筆改修


 【質問】
 これ〔オスプレイの〕免許は,どっちなんだろう?

ぶたω⊂(・З・)つ in mixi

 【回答】
 FAAによると,『Powered Lift』と言う新カテゴリらしいです.

 Boeing 公式サイトによれば,

Osprey Pilots Receive First FAA Powered Lift Ratings

[quote]

Ray Stinchcomb, Jr., aviation safety inspector with the FAA Flight Standards District Office No. 7, awarded the certificate that specifically recognizes tiltrotor aircraft with a new pilot certificate category, the "Powered Lift" category.

[/quote]

 『"Powered Lift"』って,なんと和訳したもんでしょうかねえ.

ゆきかぜまる in mixi

 PHLS(powered high lift system)が動力高揚力装置ですし,それに近い語感になるのではないでしょうか?

椋鳥 in mixi

Powered Lift...動力付き昇降機...直訳過ぎますか.

 オートローティションは難しくとも,緊急時には使用せざるを得ない訳でしょうから,独自免許の試験にはティルトローター機を使用する事になりますね.
 民間での普及は,まだまだ先かもしれません.

 これって日本人が開発したら,飛行艇としてローターを後ろに倒したんじゃないかと思ってしまいました.
 私の先入観で有って,根拠も理由も有りませんが...

ぶたω⊂(・З・)つ in mixi


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」は,日本全国で飛行訓練するのですか?

 【回答】
 はい.
 ただし
既存の訓練ルート(主に山間部と海上)を利用するので,いままでに米軍機の低空飛行訓練を見かけたことのない地域の方には,全く影響ありません.
 なお,基地から訓練空域までは,飛行機モードで移動し,最低安全高度も守られます.

軍事板,2012/07/26(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ヘリモードで離着陸させんの? 普天間.

 【回答】
 制限地着陸(CAL)のヘリモード訓練は,伊江島や中部・北部演習場に移すらしい(普天間評価書より)

 たぶん着陸誘導管制(GCA)とあると思う.
 これは仕方ない,というか,やっといて貰わないとヤバい.
 バトルダメージで計器類がイカれて,悪天候で有視界飛行もできないときは,地上管制官との連携で降りるしかないんだから.

 有事に備えて伊江島の管制・整備能力を強化する,みたいな対策もアリだとは思うんだけど……
 そういう現実的な交渉は出来ないんだろうな.

軍事板,2012/09/19(水)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 山間部での「アスプリー(オスプレイ)」の低空飛行訓練は危険って話だけど,これって他のヘリと比べて危険ってことなの?
 だとしたら理由はなに?

 【回答】
 反対派ミが,軍用機全般の弱点を,オスプレイ固有の問題であるかのようにすりかえようとしているだけ.

 山間部の低空飛行訓練で落ちたオスプレイの事故例は,まだ無い.
 フロリダの件も平野部だし,アフガニスタンのは着陸時の事故だし.
 山間部の低空飛行訓練が危険なのは,全ての軍用機でも同じことが言える.

軍事板,2012/07/27(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」が市街地で,低空飛行すると聞きましたが.

 【回答】
 そのような計画はありません.
 航空法に定められる最低安全高度は,米軍機にも適用されています.
(航空特例法の例外には含れない)

軍事板,2012/07/26(木)
青文字:加筆改修部分

 そして日本での低空飛行訓練は,山の中限定.
 しかも既存ルートしか使わないから,今まで米軍機の低空訓練飛行を見たことが無い人には,全く無関係.
「市街地で低空訓練」
とか煽ってる人達には注意して.

 あと,同じ低空飛行でも,空軍特殊コマンドはレベルが違う.
 精密な地形追従レーダーを使って,夜間ゴーグルで山間部の超低空飛行をやったりする.
 大震災のとき,壊滅した仙台空港にMC-130で強行着陸やった人達が空軍特殊コマンド.

 CV-22オスプレイと同じ任務のH-53ペイブローも,極端に事故率が高い.
 海兵隊のCH-53Eの事故率が2.5くらいなのに,空軍のMH-53ペイブローは7~12と,かなり高い.
 特殊部隊の任務が過酷なんだよ.


369 :名無し三等兵:2012/07/25(水) 22:31:00.70 ID:???

 60m以下の低空飛行の話だけど,ぐぐってるとこんなん引っかかった.
------------
http://www.f5.dion.ne.jp/~mirage/message00/ah64d.apache.htm

LLF(Low Level Flight)低空飛行
   レーダー探知や地上部からの探知発見を避ける為,高度60m以下で飛行する方法で,主に味方
   勢力圏で移動時に行なう.障害物が少ない為高速で巡航でき燃費にも良い.時間的ロスが少ない
   為味方部隊の支援要請や緊急時には敵勢力空域内を離脱する際の高速移動時に用いる.
------------
 で,これが正しいとすると,MV-22の訓練で想定してるのはLLFで,障害地形よりも高い高度を一定速度,一定高度で飛ぶので,さほど危険とは言えないんじゃないかな.
http://www.globalsecurity.org/military/library/policy/army/accp/in0800/lsn2.htm
http://www.globalsecurity.org/military/library/policy/army/accp/in0800/fig28.gif

 従来から米軍機がやってる訓練と変わらないよね.


370 :369:2012/07/25(水) 22:35:22.20 ID:+d7h80If

 追加;
 LLFは80~200ftとされているようなので,やっぱりMV-22が想定してるのはLLFみたいだね.
 低空飛行とは言ってもC,V-22がやるようなのとは全然違う.


405 :名無し三等兵:2012/07/26(木) 08:52:51.73 ID:???

 なんか,低空飛行関連で不思議なレスが続くと思ったら,例のごとく赤旗の捏造スレスレ記事が出てた.

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-07-25/2012072501_07_1.html
>航空法が定める最低安全高度は人口密集地で300メートル,
>それ以外で150メートルとなっており,高度60メートルでの飛行はこれを大幅に下回るものです.
>住民を危険にさらす訓練であり,オスプレイ配備への反発はさらに強まりそうです.

 意図的に↓を削除してミスリードする,相変らずの職人芸.
>人又は家屋のない地域及び広い水面の上空にあっては,
>地上又は物件から150m以上の距離を保って飛行することのできる高度

軍事板,2012/07/25(水)~07/26(木)
青文字:加筆改修部分



 【質問】
 低空飛行って何?

 【回答】
 低空飛行には「低空飛行・地形追随飛行・超低空匍匐飛行」の3つがあります.
 MV-22が訓練するのは,低空を一定の高度で飛行するだけの低空飛行(Low Level Flight)です.
 離着陸が迅速に行えること,敵から発見されにくいことなどのメリットがあります.
http://www.globalsecurity.org/military/library/policy/army/accp/in0800/fig28.gif

軍事板,2012/07/26(木)
青文字:加筆改修部分



 【質問】
>大震災のとき,壊滅した仙台空港にMC-130で強行着陸やった人達.

 仙台にMC-130が降りたのは,自衛隊と国交省・土木屋が滑走路片付けた後じゃなかったっけ?
 日本側が滑走路をある程度片付け,米軍先遣が陸路で松島基地から仙台空港へ移動,
 滑走路にMC-130が降りられるスペースがあるのを確認してから,MC-130が着陸,という流れ.

 【回答】
 何スレッドか前に,解説してくれた人がいたよ.

>65 :名無し三等兵 :2012/07/15(日) 13:08:33.24 ID:???
>>>47
>>しかもその空港の復旧も米軍がやったと言うお笑い話を聞いた覚えがあるんだが冗談だよな?
>
>松島基地
>3/11 津波を受け航空機28機水没,基地機能完全に喪失.
>3/12 夜明けより人力で滑走路の復旧に着手.同午後他基地から重機が到着.
>   津波被害を免れた2台トラック,救助活動のため基地を出発.
>3/15 滑走路が復旧.
>
>仙台空港
>3/15
> 6:30現在 救援復旧対策に使用するヘリポート4機の駐機スペース確保済
> 午前7時から運用開始
> 10時に,滑走路約600m区間の土砂・瓦礫撤去を完了.民間業者の前田道路も活躍.
> 自衛隊が復旧調査のためにヘリコプター2機で現地入り.
> 22:00現在 600m~1,500mの間の航空機,車両等の障害物を除去.
>
>3/16 米軍,航空自衛隊松島基地にC-130輸送機で先遣隊を投入.
>松島基地から仙台空港へ自衛隊員と共に陸路で移動.航空管制機器設営.
>空軍特殊部隊を含む約300人の米兵が片付けに加わる.
>数時間で管制誘導可能状態に.
>
>66 :名無し三等兵 :2012/07/15(日) 13:12:48.36 ID:???
>その後,米軍は仙台空港を主に使用しつつ,さらなる復旧作業を続行.
>そこへ日本の報道機関が取材に....
 震災数日後,仙台バイパスを空港方面に走る数台の装甲ハマーを見かけた.
 米兵達は脇目も振らずに走り去った.
 沿岸は津波で壊滅的だし,あれが例の松島降下の部隊だったのだろう.

 それにしても,漂流物や土砂をよけただけの,復旧とは名ばかりの滑走路に,よく降りられたもんだ.
 C-130が不整地着陸も出来るとは聞いてたけど,そういう問題じゃ無いよな.

軍事板,2012/07/26(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】

------------
航空法施行規則174条

(ロ) 人又は家屋のない地域及び広い水面の上空にあつては,地上又は水上の人又は,物件から百五十メートル以上の距離を保つて飛行することのできる高度
------------

の,
>「地上又は水上の人又は物件から百五十メートル以上の距離を保つて飛行することのできる高度 」
ってのが良く判らないんだが,人もしくは物件から150m以上離れてれば,高度0でもいいってこと?

 【回答】
 (地上又は水上の)が(人又は物件)にかかるから,理論的にはそれでもいいということ.

 「高度0」というのは,墜落だけど.

 ちなみに150mって数字は,ジェット戦闘機まで考慮してなかった,というかヘリコプターや軽飛行機を想定した数字.
 低空飛行をするのはヘリコプターか軽飛行機ぐらいしか考えてなかったので,種類ごとに最低高度を指定するなんて,思いつきもしなかった.

 まぁ,法律の穴だよね.

 もっとも,被害が大きいなら航空法改正すればいいだけだし,実際は,例の人達が針小棒大なこと言ってるだけだし.

軍事板,2012/07/26(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 米軍は航空法を遵守するべきじゃないでしょうか?

・附属書第1 (第12条の3,第14条,第56条の2,別表第2条関係)
航空機及び装備品の安全性を確保するための強度,構造及び性能についての基準
http://www.mlit.go.jp/common/000212016.pdf

>2-2-4-3 回転翼航空機は,全発動機が不作動である状態で,自動回転飛行により安全に進入し及び着陸することができるものでなければならない.

 【回答】
 米軍は,航空法の適用は除外されてる.
 (米軍機だけでなく,自衛隊の戦闘機も)

 あと,オスプレイのようなティルトローター機は,回転翼航空機に分類されてないので,回転翼航空機の規制には縛られない.
 アメリカ連邦航空局はティルトローター機を,パワードリフトという分類に入れている.
 よって,回転翼航空機の規定をもって,航空法違反と決め付ける事は出来ない.

 パワードリフトでオートローテーションが必須になっていない理由は,エンジン全停止状態でも,固定翼があって滑空できるので,オートロより
安全に着陸できるから.
 しかもオスプレイの場合は,オートロも可能だ.
 要求されていないだけ.
 「オートロができないから危険」という主張は,2重3重に間違ってる.

軍事板,2012/10/24(水)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」の民間用は作らないの?

 【回答】
 民間型ティルトローター機AW609が,2016年から引き渡し予定です.
 予想価格は約24億円.
 形式証明の区分は,ヘリや固定翼機ではなく,「パワードリフト機」になります.
http://www.agustawestland.com/sites/default/files/imagecache/aw_resize_media_gallery//images/BA609_17.jpg

軍事板,2012/07/24(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 AW609をどこかの金持ちが買うとすると,パイロットはどうやって手配するの?
 買主が,パイロット候補をどこかに送り込んで訓練させるの?

 【回答】
 金持ちと言うことは自家用ということだと思うが,お抱えパイロットを訓練に出して資格を取らせる.
 民間会社への運航委託なら,その会社のパイロットが資格を取る必要がある.
 整備も同様だね.
 今のところ,FAA,EASA共にティルト・ローター機に対する資格等が確定していないので,現時点では取得不可能だけどね.

 AW609を訓練できる施設は無いので,今のところAW社のみだろうね.
 機体を売りたいなら,訓練コースの充実は必須だから・・・
 将来機数や資格取得者が増えてきて商売になるようなら,他でもできるようになるだろうけどね.

軍事板,2012/11/10(土)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ティルトローター機は,ドクターヘリの代替なんかいいのでは?
 医療用設備をより多く積んで.

 【回答】
 ティルトは無駄に幅がでかいし,微妙なホバリングも苦手だから,狭い発着場や道路に着陸することに向いてない.
 ドクターヘリとしては不便.
 それに,搭載量の大きいBK117/EC145から,一人分少ないEC135やMD902に移行する例も少なくない.

 基本的に救急車が現場で要請してヘリが行くというシステムだから,必要なら救急車にでか重たいものは積んでおいても良いんだ.
 実際,応急処置は救急車内でという例も多い.
 ドクターヘリは医療機材運搬機ではなく,医者と患者の運搬機なんだよ.

軍事板,2008/11/27(木)
青文字:加筆改修部分



 【反論】
 いや,救難では一分一秒が命取りになるんだし,高速化は何よりも重要でしょ?
 陸自だって部隊数少ないんだから,高速化できれば,カバーできる広さ増えて,コストダウンになるでしょ?

 【再反論】
 固定翼機の方が速いんだな.
 で,固定翼機でカバーできない範囲を,ヘリで埋めてる.
 それが,救難におけるヘリの用途.

>陸自だって部隊数少ないんだから高速化できればカバーできる広さ増えてコストダウンになるでしょ

 航空部隊のコスト>越えられない壁>陸上部隊のコスト
だから,安い機の方がコスパが良い.

 一般ヘリに対して,1割増程度のコストなら,その理屈も通るかもしれないけど,今の価格差では,
「その予算でヘリの稼働数を増やしたり,体制を充実させる方が,遙かに有益」
で終わり.

 わが国の本土では,ヘリポートは十分分散して存在するから,限られたオスプレイ基地から出動しても,最寄り基地から出動するヘリより速く着くケースは少ない.

 そして離島や海上では,オスプレイよりさらに速い,US-2等の水上機と競合する.

 オスプレイにこだわったのが海兵隊だけだったというのに,はそれなりの理由があるんだよね.

軍事板,2012/10/31(水)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 アスプリー(オスプレイ)のヴァリエーションは?

 【回答】
 1985.1.15,JVXに「V-22 アスプリー」の制式名称が与えられた時点では,次のような各型が計画されていた.

兵員輸送型 MV-22
 →海兵隊導入中,陸軍はキャンセル
特殊作戦型 CV-22
 →空軍導入中
輸送および捜索救難型 HV-22
 →海軍導入予定だったが,コスト増で見直し,調達を行わないか,またはMV-22改修型を調達する計画に変更HV-22はカナダへ売込中.
対潜作戦型 SV-22
 →海軍導入予定だったが,冷戦終結により,艦載対潜作戦機自体が不要になったためキャンセル.
早期警戒/情報・監視・偵察型
 →英印海軍へ売込中
指揮統制型
 →提案のみ

 さらに,攻撃機型も検討されたことがある.

 新バリエーション紹介してるのはここ.
http://ukarmedforcescommentary.blogspot.jp/2012/08/giving-eyes-to-aircraft-carriers.html
http://1.bp.blogspot.com/-BehgKvDbxzc/UCjGyWw173I/AAAAAAAABX8/gEAEmJ9i2Zw/s1600/v_22newapplicationscod_527.gif

 オスプレイISR仕様.早期警戒ヘリコプター用の Thales Cerberus airborne radar system.
http://sitelife.aviationweek.com/ver1.0/Content/images/store/11/14/fb721325-9872-4ead-8e62-c1cbede2394e.Large.jpg

 背中に積むのはこれ.
http://navy-matters.beedall.com/images/v22-1.jpg

 【参考ページ】
青木謙知「オスプレイは何ができるのか? その作戦能力を検証する」,『世界の名機シリーズ V-22オスプレイ』(イカロス出版,2012),p.49-50

軍事板,2013/01/04(金)~01/05(土)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」の攻撃機型は造られないの?

 【回答】
 わざわざ開発するメリットが思い浮かばないが.
 無理やり捻り出すと,オスプレイの速度域がAH-1ZとAV-8Bの間なので,護衛機としてはAH-1Zでは遅すぎて,AV-8Bでは速すぎる難点があるので,専用の護衛任務機として実用化するくらいか.

 その場合,外観はカモフV-100攻撃ヘリ設計案(テイルトローター機ではないが)みたいになるだろう.
http://www.aviastar.org/helicopters_eng/kamov_v-100.php

 ただし現状でも,コックピットや荷室の壁と床がセラミック装甲で覆われてるし,機体も防弾チョッキと同じ強化カーボンケブラー製なので,40mmバルカン砲の直撃を跳ね返す能力があるのだが.

 本気で武装化するなら,UH-1をAH-1にしたみたいに,胴体を完全に別物にする必要があるだろうな.

軍事板,2012/10/31(水)
青文字:加筆改修部分

 また,V-22はペイロードにあまり余裕がない.
 武装もそこそこなら何とかなるが,ガンシップみたいなのは無理.
 基本,輸送機なのよ.
 もし武装型を開発しようってんなら,ばかでかい機体は的にしかならんから,スリム化する必要がある.
 それなら最初から攻撃ヘリを作りゃいいんじゃね?となる.
 実際,CH-46も自衛用の武装くらいで済ませているし.
 そのCH-46の老朽化に伴う更新機として,V-22があるんよ.

軍事板,2012/07/29(日)
青文字:加筆改修部分

 実際,兵装が重い,扱いにくいということで,テストまでは進んだものの話が止まってます.
http://www.marinecorpstimes.com/news/2010/06/marine_belly_gun_062810w/

system ◆systemUniQ :軍事板,2012/07/29(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 オスプレイって対潜哨戒機として運用可能ですか?
 SH-60Jの後続,あるいは純増で海自に採用される可能性は,どんなもんでしょうか?
 DDHには艦載可能らしいので期待.

 【回答】
 V-22は対潜用としての使用も検討されていますし,運用自体は可能でしょう.
 問題は,高額な単価に見合うだけの効果があるかどうかです.

 確かに,過去において海自がV-22に対して,対潜哨戒機としての興味を持ったことはあるようです
http://www.flightglobal.com/FlightPDFArchive/1991/1991%20-%200472.PDF
が,速力,滞空時間,ペイロードとも,陸上基地から発進する固定翼ASW機の方が優れていますから,遠方に進出する必要のない海自の場合,艦載ASW機としての,これまでの対潜ヘリに,固定翼ASW機の組み合わせで十分かも知れません.

 むろん,それに加えてDDHからV-22をASW機として運用すれば,さらに多層の対潜防御が可能となりますから,海自が予算と人員を持て余すようになれば,導入もあり得るかも知れません.
 つまり,当分なさそう.

system ◆systemUniQ : 軍事板,2012/06/11(月)
青文字:加筆改修部分

 ちなみに対潜型オスプレイSV-22の計画は,対潜ヘリではなく艦載対潜機S-3バイキングの代替としてだった.
 しかし冷戦終了で,固定翼艦載対潜機自体が空母から外されてしまい,結局SV-22は発注されなかった.

軍事板,2012/07/29(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 仮定の話だとは分かってるんですが,V-22のAEW/AWACS型って現実的なのでしょうか?
 某所でその話をしたら,「ペイロードが微妙」みたいな結論が出てきましたが.

OOM-7大佐

 【回答】
 おっしゃる通り,ペイロードがちょっと……
 V-22は,ペイロードがせいぜい4~5トン.垂直離着陸だともっと小さい.
 しかし,E-2Cの原型の輸送機のペイロードは約8トン.
 この差は大きい.積める電子機器がだいぶ減る.
 もともとV-22は,汎用高速輸送ヘリって位置づけなので,CTOL機と比べるとちょっと無理がある.

 ただ,現状の早期警戒ヘリよりは,ずっと性能のよい物ができると思う.
(早期警戒ヘリ自体が,通常のAEWに比べて大幅に劣っているってだけなのですが)

 あとは需要があるかどうか?が問題.
 買いそうな国は,軽空母(E-2Cを運用できない)を持つ国で,アメリカと友好国であることが最低条件となる.
 するとイギリスが筆頭ですが,建造予定のクイーンエリザベス級空母は,CTOL機運用能力の獲得を目指しているので,買うとも思えない.(CTOLが使えるなら,E-2Cを積めばよい)
 となると,現状ではイタリアくらいしか買ってくれそうな国が無いんだよなぁ……

 以上より,性能的には,E-2Cにせまる物が作れると思うが,これじゃ作っても売れないと思う.
 個人的には艦隊随伴型飛行艇母艦と,警戒レーダー積んだ大艇を配備(以下略

極東の名無し三等兵◆5cYGBbCsjQ in FAQ BBS

V-22のAEWバージョンの構想図
faq38h11.jpg
faq38h11b.jpg

新所沢の三等兵◆Uk in mixi支隊


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」は,自衛隊でも役に立ちそう?

 【回答】
 そういう意見もあります.
 たとえば
この記事.
MV-22Bオスプレイ 航続距離速度共に回転翼機を凌駕するティルトローター機 :北大路機関

 以下引用

-------------
 実はこのV-22,自衛隊にも配備しようという動きは,過去にありました.
 海上自衛隊が艦載機として,救難捜索用に導入しようという検討や,航空自衛隊の救難ヘリコプターとしての模索が行われました.
 しかし,V-22は開発計画が伸びてしまって,実現には至らなかったのですけれどもね.
 仮に中央即応集団の第1ヘリコプター団に,CH-47JAとともにすれば,南西諸島における有事には,小牧基地の航空自衛隊空中給油機から支援を受けてという前提で,無着陸で南西諸島南端や沖ノ鳥島まで,第1空挺団や中央即応連隊の部隊を緊急展開させることが可能です.

 もっとも,調達価格は直輸入で導入したとしても,どうしてもCH-47JAよりも高価格となってしまい,AH-64D戦闘ヘリコプターにも比肩しうる,またはより高価になる可能性がありますから,ユニットコストで確実に上に,・・・,
 陸上自衛隊が本腰を入れて,緊急展開部隊を創設する方針を打ち出して,政治が予算面で強烈に支援しない限り難しいでしょうけれども,装備されれば力強い能力を発揮してくれるでしょう.
------------

 引用終了.

 V-22は既に安全性も保障されており,米軍でも空軍,海兵隊で配備されています.
 過去の私の日記でも,海自はV-22AEWを導入すべきと提案してきましたが 海自のみならず空自でも採用してみてはどうでしょうか.
 空自のヘリコプター空輸隊のCH-47は,わずか16機しかなく,増やすべきだと思っていますが,いっその事V-22を調達して,空輸隊のCH-47は 陸自に回すという手はどうでしょう.
 そうなれば陸自も,大型ヘリが予算を付けて調達せずに16機し,合計71機になりますので,陸自の機動力強化が可能になります.

 また,空自にしてみたら,V-22調達で,CH-47よりも多くの人員や物資を運ぶ事も可能になり,空自の機動力強化も可能になります.
 最低でも15機ぐらいのV-22が欲しいところでしょう.

 もし今回の震災でV,-22が空自にあったら,被災者への救援物資がすぐに届けられていたはずです.
 KC-767やC-1で三沢に行き,そこから各地の避難所にV-22で即時に届けられたかも知れなかったのですから.

バルセロニスタの一人 in mixi,2011年03月30日12:27
青文字:加筆改修部分

 ただ,某退役自衛官の私的コメントだけど,空自レーダーサイトへの補給任務に使うという案には,「なるほど」と思わされた.
 24時間連続稼働しなければならないレーダーサイトには,小包1個程度のサイズの物資でも,緊急輸送が要求される.
 現状はC-130とUH-60を乗り継いで輸送しているけど,オスプレイなら効率的かつ迅速に対応できる.

 しかも,空輸が必要なレーダーサイトは僻地だから,万一落ちても政治問題化しにくい.

 この用途なら,2~3機の導入でも効果あるだろう.

軍事板,2013/01/04(金)
青文字:加筆改修部分

 あとは予算との兼ね合いの問題.

2012.8.8


 【質問】
 ちょっと教えてください.
 海自がかつてオスプレイの導入を決断し,H3-H7の中期防に4機導入を明記した(その後断念),って話を聞いたのですが・・・
 ホントですかね?
 当時の閣議決定を見ても,そんなことは書いてないんですけど.
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/taikou/11_03chuukibou.pdf

 それどころかUS-1Aを継続調達する,とはっきり書かれてるし.
「救難体制等の向上及び効率化を図るため,救難飛行艇(US-1A),救難ヘリコプター(UH-60J),新型救難捜索機等を整備する」
 この「新型救難捜索機」は,H4調達開始のU-125Aのことだから違うし・・・

 【回答】
 世界の傑作機US-1(No.140)の33~34ページに,その記述があった.

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 1986年,MH-53E機雷掃海ヘリコプター4機導入が決定され,空中給油機,護衛艦,補給艦などで給油しながら進出して,洋上救難が出来ないかと検討された.
 しかし,速度の遅いヘリコプターでは,遠距離洋上救難は無理なので,アメリカで開発が進んでいたV-22オスプレイの採用を決定し,1990年からの中期防衛力整備計画で,海上自衛隊が保有するUH-60JとUS-1A救難飛行艇の後継機として,V-22を4機導入し,以降のUS-1Aの調達を取りやめることに決定された.

 (中略)

 しかし,V-22の開発は遅れ,実用化の目処が立たないため,ふたたびUS-1Aの調達を再開することになる.
 大変だったのは,甲南工場の資材担当者で,100社以上もある生産協力会社に頭を下げて,ふたたび生産を依頼すると,
「新明和さん,あのとき止めると言ったじゃないですか」
と苦言を呈されたという.
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 決定したとはあるが,明記という記述は無かった.

 ちなみに,平成3年といえば1991年.
 V-22はまだ試作段階.
 米軍へ量産1号機が引き渡されたのが2005年.

軍事板,2012/10/31(水)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 自衛隊の保有している艦に,オスプレイを艦載することはできるのでしょうか?

 【回答】
 載せることはできるが,運用に制限はある.
 とくに甲板にあたる排気熱.

 軍オタでも勘違いしているのが多いが,耐熱塗料とは熱に耐える塗料であって,熱を伝えない塗料ではない.
 「ひゅうが」もミルスペックに基づく耐熱塗料を使っているが,それでハリアーやオスプレイの排気に耐えられるわけではない.
 飛行甲板の鋼材の種類,厚み,甲板を支える構造そのものの頑強さによって,蓄熱の限界が決まる.
 鉄は温度が上がると強度が下がる素材なので,そこんとこを手当しないと,船が痛む.
 つか,実際に強襲揚陸艦の飛行甲板が歪んだそうだ.

 こういうパレットを敷いて甲板を保護したりもする.
http://www.navair.navy.mil/img/uploads/Deck_Heating_FtMac_day_1_Hot_Plate.jpg
http://www.navair.navy.mil/img/uploads/Deck_Heating_FtMac_day_1_Hot_Plate_stuck.jpg

 ジェットの排気を叩きつけるハリアーの運用を想定した強襲揚陸艦でさえこうなのだから,単に着艦重量だけで見ても,「ひゅうが」がオスプレイの運用能力を持つか否かを,正しく説明したことにはならない.

軍事板,2012/09/25(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「アスプリー(オスプレイ)」が16DDHのリフトにぎりぎり載るて事は,オスプレイに合わせて16DDHのリフトを作ってね?

 【回答】
 逆でしょ,
 米揚陸艦のエレベータは,運用最大ヘリコプターのサイズに合わせて有って,海自の揚陸艦も運用最大ヘリコプターのサイズに合わせて有って,日米の運用最大ヘリコプターは同機種で,
 オスプレイを作る時には,当然,揚陸艦のエレベータサイズを考慮して,大きさを決めてるでしょ.
 だから海自の揚陸艦のエレベータに,オスプレイが乗っても,なんの不思議もないよね.

軍事板,2006/10/09(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 イスラエルも「アスプリー(オスプレイ)」に,興味を示しているそうですが……?

 【回答】
[1]http://www.kojii.net/news/news060210.html
[2]http://www.janes.com/defence/air_forces/news/jdw/jdw060125_1_n.shtml
によれば,エリート特殊作戦部隊を敵地に送り込んだり,捜索・救難を行ったりする機体として V-22 に着目しているという.[1][2]
 現在,イスラエルは,遠距離のイランからの核開発の脅威に直面しているが,V-22への空中給油能力は,イスラエル空軍に新たな抑止力を提供し,さらに航続距離を拡張する事が出来るかもしれないと考えられている.[2]
 ただし,頼みの綱の軍事援助資金・FMF は F-16I と AH-64D の導入計画に食われてしまっているので,資金確保の目処は立っていない,とか.[1]
 ハーキュリーズとシースタリオンの改良計画をキャンセルすることで,その購入費用を捻出する案もある模様.[2]

軍事板,2006/02/10(金)
青文字:加筆改修部分

 その後の状況だが,2012.4.28付,「Defence News」によれば,イスラエル軍は現在,特殊部隊の統合と増強を進めており,その一環として「アスプリー」購入計画を立てている模様.
 既にそのためのパイロットを,米海兵隊や米空軍特殊作戦司令部に派遣しているという.
 使用目的としては,上記のほか,シリアやイランからレバノンへの武器の密輸の監視にも使う予定だとか.

2012.8.11

▼ その後の情報によれば,イスラエル空軍は,V-22アスプリーを6~8機,リースの形で調達する事を検討しているそうです.
 もし実現すれば,V-22が初めて海外に輸出される事となります.
Israel may lease up to eight V-22s:Flightglobal

 これが実現すれば,現在導入を検討しているカナダや日本にも,導入への弾みとなるかも知れません.
 既にアスプリーの安全性に関しては,今年4月にモロッコで発生した米空軍のCV-22の事故は,人的ミスとされており,パイロットの熟練の必要性はありますが,V-22が「欠陥機」であるという汚名は,これで晴らされた事になります.
日本側も「人的ミス」=オスプレイ事故で報告書:時事通信

 ただそれを以って,だからすぐに導入というわけにもいかないので,少なくとも米海兵隊で5年くらい無事故が条件となるでしょう.

とあるアラフォーの独り言 in mixi,2012年08月26日 01:06
青文字:加筆改修部分


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