c
「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ サイト・マップへ
◆◆◆◆◆F-35
<◆◆◆◆米国製戦闘機
<◆◆◆戦闘機
<◆◆種類別 目次
<◆航空 目次
<兵器FAQ目次
※ 多国間開発機だが,便宜上こちらのジャンルに
F-35の猫耳モード
「bloomberg」◆(2012/03/10)U.K. Reviewing
Lockheed’s F-35B Model, U.S. Official Says
(米海軍中将によれば「英国はF-35Bを再考中」)
「Defense News」◆(2012/06/15)GAO: F-35 Program Needs Prepare for Budget Cuts
「Defense News」◆(2012/06/16)Norway Orders 1st 2 F-35s in $10B Deal
「Defense News」◆(2012/06/21)Lockheed Fighter Bid Weighed 7,000 Pounds
「Defense News」◆(2012/06/26)Lockheed, Union Working on F-35 Reach Tentative Deal
「Defense News」◆(2012/07/01)F-35 Base-Sharing Plan Defuses Spat Between Italy's AF, Navy
「Defence News」◆(2013/02/22) U.S. Grounds Entire F-35 Fleet Over Engine Issues
「Defence News」◆(2013/03/02) F-35 Cleared for Flight Following Engine Issue
「Defence News」◆(2013/03/06) F-35 Report Warns of Visibility Risks, Other Dangers
「kojii.cocolog」◆(2013/05/17) F-35 の飛行試験動画
「kojii.cocolog」◆(2013/05/21) F-35B の垂直離着陸
「kojii.net」■(2012/03/26) 今週の軍事関連ニュース
>F-35 関連の話題を集中投下
「kojii.net」■(2012/09/10 10:12) F-35 をめぐる批判報道のボキャ貧
「Military Technology」◆(2013/06/05) Royal Air Force completes first F-35B vertical landing sortie
「Strategy Page」◆(2013/04/17) WARPLANES: F-35 Costs Driving Away Buyers
「Strategy Page」◆(2013/04/24) WARPLANES: F-16s Step Up For Tardy F-35
「USNI News」◆(2013/05/24) Document:
F-35 Costs Decrease .5 Billion in 2012
F-35戦闘機の運用コストは,予想よりかなり少なくて済んだらしい.
「YouTube」◆(2013/05/13) F-35 Flight
Test Intentional Departure
F-35戦闘機の高迎角・失速特性テスト
「東京の郊外より…」◆(2013-02-19) トルコ高官がF-35問題を語る
「東京の郊外より…」◆(2013-02-24) F-35飛行停止の続報:エンジンブレードに亀裂
「東京の郊外より…」◆(2013-03-01) 米軍F-35計画トップ:製造企業を再度痛烈批判
「東京の郊外より・・・」◆(2013/03/24) F-35:今頃やっと外国人が初操縦
「東京の郊外より・・・」◆(2013-03-27) 亡国のF-35:星が発注?と小ネタ3つ
「東京の郊外より・・・」◆(2013-04-20) F-35運用コストはF-16より1割増
「東京の郊外より・・・」◆(2013-05-16) これが豪腕女社長:LM社CEOがぬけぬけと語る
F-35問題
「東京の郊外より・・・」◆(2013-05-28) F-35米軍価格1%ダウン
「ワレYouTube発見セリ」:Airman 1st to Fly F-35 Lightning II
「ワレYouTube発見セリ」:F-35 Lighting Jet hovering
「ワレYouTube発見セリ」:F-35 BF-01 Lightning
II Ground Testing
「ワレYouTube発見セリ」:Latest F-35 AA-1
Lightning II Promo
【質問】
「ライトニング2」とは?
【回答】
2006年に命名された,米英5軍統合戦闘機F-35のニックネーム.
(F-35 JOINT STRIKE FIGHTER PROGRAM)
一時期はA型の開発を止める話も出ていましたが,現在は生産初号機が完成し,年末に予定されている初飛行に向けて各種試験が行われています.
愛称のライトニング2は以前,F-22のニックネーム候補でもありました.
そしてライトニングという名前の戦闘機は,過去にアメリカとイギリスの両方に存在しており,両国が共同開発したこの統合戦闘機の名前としても相応しいものです.
ただ,戦闘機の愛称として雷系は定番過ぎて,面白みが無いといえば無いのですが・・・
アメリカ軍の先代ライトニングは,第2次大戦時に活躍したP-38ライトニング戦闘機.イギリス軍の先代ライトニングはイギリスが開発生産した,最後のマッハ2級戦闘機イングリッシュ・エレクトリック/BACライトニング.
P-38 (戦闘機) - Wikipediaより
BACライトニング (戦闘機) - Wikipediaより
<この記事へのコメント ↓>
ライトニング2じゃ面白みがないので,
スーパーライトニングとか,
ウルトラライトニングとか,
ハイパーライトニングとか,
ビッグライトニングとか,
トワイニングとか,
ビクトリーライトニングとか,
フリーダムライトニングとか,
にしてほしい.
数字じゃ味気ないな.
Posted by ぽへぽへ at 2006年07月11日 09:22:44
「週刊オブイェクト」,2006年07月10日
青文字:加筆改修部分
【質問】
YF-35が存在しないのはなぜですか?
【回答】
X-32/35がそれに相当します.
X-32/35は,元々DARPAがASTOVL計画として始まり,その時点では直接実用化を前提としないX-32(今のX-32とは別)を製作・テストする予定でした.
しかし計画が,実配備を目的としたJAST=>JSFと発展し,結果XナンバーながらX-32/35は実用を目指す機体のプロトとなりました.
実験的要素は強いながら,ACF計画のYF-16/17とそれほど立場は違わないと思います.
(まあ,でも,それくらいの事は,X-35の実用型がF-35になった事に比べれば,そうたいした事じゃない様に思えます)
【質問】
X-32って何?
【回答】
X-32は,統合打撃戦闘機(JSF:Joint Strike
Fighter)計画に基づいて開発された,ボーイング社のステルス試作機(概念実証機).
下部に巨大な空気取り入れ口があること,水平尾翼を廃したデルタ翼機であることが特徴.
2001年,ロッキード社の概念実証機X-35との比較試験に敗れ,X-32は不採用となった.
航空機の中の「ブサかわいい」系.
faq100807x32.gif
faq100807x32v.gif
【参考ページ】
http://www.boeing.com/history/boeing/jsf.html
http://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/x-32.htm
http://www.fas.org/programs/ssp/man/uswpns/air/fighter/jsf_development.html
X-32
faq120326x32.jpg
faq120326x32b.jpg
(こちらおよびこちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,
を加筆改修
X-32「くぱあ~」
ゆずこせう in mixi,2012年03月15日 09:09
X-32のウェポンベイは,確かにエロイ.
ますたーあじあ in mixi,2012年03月16日 16:23
【質問】
だいぶ先の話ですけど,F-15Eの後継はF-35って本当?
搭載量の差は,命中率(一機あたりの攻撃力の効率?)でカバーするんでしょうか?
【回答】
違います.
F-16をF-35A
F/A-18C/DをF-35C
AV-8とA-10をF-35B
で代替します.
F-15Eはフレームの寿命が年300時間飛ばしても,50年も持つ化け物なので,当面代替の兆しがありません.
軍事板
青文字:加筆改修部分
F-35CライトニングII
faq101116f35.jpg
faq101116f35-2.jpg
faq101116f35-3.jpg
Bernoulli in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年11月16日 12:58
【質問】
F-35共同開発国同士で機密を保持したまま,ソースコードの共有化は出来ないのでしょうか?
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月28日10:20
【回答】
機密保持と共有化って,根本的に相容れないような気がするんですが…
何のためにソースコードの情報にアクセスしたいのかによって,解決策は違います.
内容が見られれば済む場合もあれば,手直しが必要な場合もありますから.
井上@kojii.net by mail
【質問】
オランダ,F-35計画から離脱するの?
【回答】
井上@kojii.netさんのHPと,2ch軍板次期戦闘機スレを覗いていたら,こんな記事を発見したので,日記に書いておきます.
kojii.net>今週の軍事関連ニュース (2010/05/25)
この記事の元記事が,おそらくこれです.
Dutch Parliament Votes to Cancel First JSF
Aircraft:defence aerospace.com
オランダはF-35開発参加国で,イタリアと同じレベル2で参加しているだけに,F-35開発では大きな痛手になります.
そうなれば,離脱する国が続出する可能性があり,問題は深刻です.
なお,オランダではF-16後継機種の選定に入りますが,有力なのはユーロファイター・タイフーンかJAS39グリペンになるかと思われます.
オランダの穴埋めのために,レベル2参加国に日本が入る事を要請される可能性もあります.
もちろん普天間問題が解決してからになりますが.
これは日本にとっても対岸の火事ではなさそうです.
しかし,とうとう離脱国まで出てきたF-35.
一体どうするんですかね・・・.
・訂正
マイミクの井上@Kojii.netさんからの指摘で,IOE&T専用機がキャンセルという事で,かつ総選挙の後決めるという事です.
ご指摘ありがとうございました.
しかし世界的に中道左派政党が退潮している今で,F-35推進派のオランダ労働党が勝てるかどうか・・・.
バルセロニスタの一人 in mxi,2010年05月25日17:35
【珍説】
――――――
二律背反する防衛省の戦闘機調達:清谷信一公式ブログ
その上,英国がプログラムから脱退する可能性すらあります.
空母用にはユーロファイターの海軍用を開発すればいいという声が,国防省や産業界から上がっています.
独英伊など,ユーロファイターのパートナー各国で調達が減っていますから,それを補えるというメリットがBAEにはあるのでしょう.
また最悪,グリペンNGを採用する手も残っています.
英独では特に防衛費の削減は,極めて厳しくなっています.
――――――
【事実】
イギリス海軍のクイーンエリザベス級空母と,ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ級空母を混同していませんか?
確かに全長はほぼ同じか,クイーンエリザベス級の方が短いのですが,全幅ともなると2倍の違いがあります.
空母には即急性から,甲板に艦載機を並べておいて,有事には発艦できるようにしておくのが普通ですが,タイフーンだと幅を取ってしまい,甲板に並べる艦載機の機数が少ないばかりか,艦載できる機数も減らされてしまいます.
また,クイーンエリザベス級はF-35Bの運用を念頭に建造されたので,今更それを変更するのは不可能です.
ましてイタリア海軍の軽空母「カヴール」では,タイフーンの運用は無理です.
クイーン・エリザベス級航空母艦 - Wikipedia
アドミラル・クズネツォフ (空母) - Wikipedia
カヴール (空母) - Wikipedia
ましてグリペンNGなんて論外.
というかタイフーンの空母艦載型って,それ開発されているんですか?
話はそれからです.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月31日10:48
▼>空母用にはユーロファイターの海軍用を開発すればいいという声が,
>国防省や産業界から上がっています.
実際に上がったのは確かです.
Timesが「5年前」に記事にしています(笑
JSFの技術移転交渉がうまくいかないことに対しての,ブラフ臭い記事ですが.
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/article745430.ece
で,最近また記事になったのも事実で,Daily
Mailに記事があります.
http://www.dailymail.co.uk/money/article-1319132/Clear-decks-European-Typhoon.html
記事によると,
“BAE Systems had already designed a naval
carrier version of the Typhoon in the late
Nineties”
(BAEは90年代に,艦載型タイフーンの設計を終えていた)
だそうな.
もっともこの記事には,
「ハリアーの退役計画を中止して,Q.E.級に載せる」
なんて案も書いてあるので,正式に決まったとかそんなものではないのも確かです.
BMP in FAQ BBS,2010/11/16(火) 23:17
青文字:加筆改修部分
シータイフーンとかが実現するなら,マジで見てみたい(笑)
スキージャンプなんかじゃ離陸,もとい,離艦は不可能だから,前脚にカタパルトに引っ掛けるフックを増設する必要がるなあ.
もちろん,それに伴って,構造を強化する必要性が出てくる.
母艦のほうも,それなりのカタパルトを用意しなけりゃならんなあ.
今から,QE級にカタパルトを設置できるように改設計するのか.
あ,着艦はどうするんだろ?
主脚とその周辺の構造強度を強化しなけりゃならんなあ.
それ以前に,シータイフーンは太りすぎになって,戦闘機としては活動できないだろーなー.
フルマーよりひどいことになるんじゃなかろうか.
シータイフーンを開発する金があるくらいなら,トランシェ3がとうの昔に実現しているだろうな.
2010年11月17日,ゆきかぜまる
イーグルをチョチョイといじっても,ホーネットになるわけないと俺ですらわかるぞ・・・・
2010年11月17日 00:31,inn=MotoK
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
オバマ米大統領による,F-35の代替エンジン開発中止の可能性には,どんな意味がありますか?
【回答】
オバマ米大統領が,F-35の代替エンジン開発予算計上の法案に,拒否権を行使する可能性が出てきました.
これにより,F-35に搭載される予定のP&W
F135エンジンの代替エンジンは,開発されない可能性が出てきました.
米大統領,拒否権行使も 議会のF-35関連予算案に:共同通信
代替エンジンが開発されなければ,F135がもし何らかの理由で使用停止になった場合,換えのエンジンがないという問題が出てきます.
ロバート・ゲーツ米国防長官は,その点をちゃんと理解しているのでしょうか・・・?
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年06月08日16:59
【質問 kérdés】
空自のF-35Aが墜落しましたが,これはF-35が欠陥機であることの証明では?
【回答 válasz】
では,F-35は欠陥機なのかを検証してみました.
> 空自F-35戦闘機が墜落,その現状と今後 問題への対応や調達計画への影響は…? | 乗りものニュース
> https://trafficnews.jp/post/85256
> 最新鋭のステルス戦闘機F−35Aはなぜ墜落したのか?(週プレNEWS) - Yahoo!ニュース
> https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190415-01086650-playboyz-pol
以下のソースから精査した結果,F-35は欠陥機ではないのが証明されています.
①米空軍やロッキード・マーティン社からの飛行停止命令が出ていない
フォトジャーナリストの柿谷哲也氏によると,米空軍やロッキード・マーティン社からの飛行停止命令は出ていないとの事です.
実際そうしたニュースはありませんし,英空軍やイスラエル空軍も「注視はする」と言いながらも,運用停止は行っていません.
これは機体トラブルの可能性がない事の証明です.
②GAO(米会計検査院)の966項目の不具合はいずれも初期ロット生産の機体
GAOは去年,F-35に966項目の不具合があるという報告を出していますが,いずれも初期ロット生産の機体(ブロック1やブロック2)の機体で,ブロック3Fにアップデートされている空自のF-35には全く関係ありません.
③F-35の緊急着陸回数はF-16に比べて少ない
> 三沢基地の緊急着陸回数('97年8月〜'98年7月)
> http://www.rimpeace.or.jp/jrp/misawa/msw989/98kinq/mw98kinq.html
これは22年前に三沢基地での緊急着陸回数のデータですが,F-16が13回も緊急着陸したのに比べ,F-35は2017年と2018年で7回しか緊急着陸していません.
> F35A緊急着陸,計7回に訂正 防衛省,三沢の13機中5機で | 共同通信
> https://this.kiji.is/490802790178014305
1年ベースで平均して3.5回ですから,F-16に比べたら安全性が高い事は火を見るより明らか.
また,墜落事故も米海兵隊のF-35Bと今回の空自のF-35Aと2件でうち,米海兵隊のF-35Bは,関賢太郎氏によれば燃料系統の配線不良から発生したもので,こちらは改修されています.
一方,F-16は2日間で3回墜落事故が起きた事もありますが,F-16は欠陥機だと誰も言わないのはどういう事でしょうか.
余談ですがそのF-16を改修して製造されたF-2は,墜落事故は2回(パイロットはいずれも脱出成功)で,任務中での事故は2月に起きた事故が初めて.
しかもヒューマンエラーによるもので,意思疎通の不備が原因でした.
以上からF-35が欠陥機とはとうてい思えない事実ばかり.
そもそもF-35欠陥機論は安倍政権がF-35を100機ほど追加調達してから始まったものですが,今回の機体は野田政権時代に調達が決定された機体です.
これでは,安倍政権を叩きたいから事実をねじ曲げてF-35を欠陥機に仕立て上げるために言い出したと言われても仕方ないでしょう.
最後にパイロットの安否が1日も早く確認される事を願います.
ねらっずーり in mixi, 2019年04月20日
青文字:加筆改修部分
このF-35についてはネット界隈ではかなり批判されていました.
その理由は欠陥戦闘機だからという事.
もっともその理由は,単発だからとか開発が遅れてるからだとかスーパークルーズが出来ないからだとか,外付けパイロンでステルス性が下がるだとか,当方から見たら難癖にしか見えないものばかりでした.
酷いのになると「戦闘機導入でコストがかかって国が滅びる」なんてものもありました.
しかし単発でもF-2は墜落事故は1件で,それも配線の誤接続,かつ三菱重工小牧南工場でのテスト飛行中によるもので,空自の訓練や任務での墜落事故はありません.
また,ステルス性云々についても,中国やロシアでは長距離からステルス機を探知可能なレーダーを開発していますし,空自も長距離からステルス機を探知出来るE-2Dの調達が始まろうとしています.
F-35で特筆すべきなのはそのステルス性だけでなく(あるいはそれ以上に),重要なのはネットワークの処理能力です.
F-35のリンク16は海自のDDGや陸自の野外通信システムとも連携が可能で,三自衛隊による情報共有の効率化が可能になりました.
また,ETOSやEODASによる光学センサーとその情報を伝えるHUDによるネットワークシステムは,従来の戦闘機にあった死角を無くし,極論からすれば背後に敵機がロックオンしようともその前に敵機をロックオンしAAMを発射する事が可能なのです.
また,戦闘機のコストで国が滅びるなんて意見に至っては,過去の戦史を参考にすれば一目瞭然です.
イギリスはバトル・オブ・ブリテンで国民に総動員令をかけスピットファイアとその部品を大量生産し,稼働率を90%以上にまでしましたが国は滅びず,ドイツ空軍との戦闘に勝ち抜きました.
また,イスラエルは稼働率90%以上の空軍力を持ちますが国は傾いていません.
確かに国防費の増強し過ぎは旧ソ連を見ればわかるように国を傾かせるには十分ですが,戦闘機のコストだけでは国は傾きません.
F-35に対する不当な批判が目に余るので,あえて書かせて頂きました.
なお,ステルス性を生かして空自のF-35Aで敵地攻撃なんて話がありますがそれは不可能です.
確かに空自機の稼働率は90%以上,制空戦闘は米海空軍やイスラエル航空宇宙軍に匹敵すると言われていますが,対地攻撃,特に敵地攻撃に必要な精密爆撃についてはその限りではありません.
よって,このような話はあり得ないと見ていいでしょう.
むしろ巡航ミサイルや対艦ミサイルの飽和攻撃に対する迎撃に向けられると当方は見ています.
ねらっずーり in mixi, 2016年12月04日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
F-35BのVTOLは危険なの?
【回答 válasz】
去年大騒ぎとなったV-22の時もそうでしたが,垂直離着陸機(VTOL)機は事故が起こりやすいと言われています.
米海兵隊が岩国に配備が予定されているF-35はF-35Bで,言わずと知れたVTOL機です.
V-22の時と同じように危険性が指摘され,それがVTOLではない空自のF-35Aまで因縁をつけられるとなれば,それは本末転倒にも程があると言われても仕方ないでしょう.
JSF(ジョイント・ストライク・ファイター)X−35/F−35:Hyper Arms
事故率がV-22の3倍以上と言われるAV-8Bは,ペガサスエンジンの推力偏向ノズルを98.5度まで回転し,その推力で垂直離着陸するというものです.
一方F-35Bに搭載されるF135エンジンは90度まで屈曲できますが,その他に機体上部にあるシャフトで駆動されるリストファンからの揚力で上昇しますので,極めて安定した垂直離着陸が可能となります.
考えられる事故としてはリストファンとシャフトを結び,水平飛行時にはリストファンの出力を遮断するクラッチが垂直離着陸時に故障した場合は,確かに失速して墜落する可能性があります.
しかしクラッチは整備をしっかりしていれば,このような事故は防げます.
また,整備の課程で当然,クラッチの故障がテスト等で発見されますので,未然に事故は防ぐことは出来るのです.
また,F-35Bが垂直離着陸するとすれば,それは基地内か強襲揚陸艦内,または前線の基地なので,万に一つ墜落しても周辺住民へのコラテラル・ダメージ(巻き添え損害)の可能性はまずないと見ていいでしょう.
ただ,コラテラル・ダメージが全くないとは言いきれませんので,日本政府は米側にF-35Bの整備の強化を要請する必要はあるかも知れません.
なお,AV-8Bの事故の原因の多くは異物損傷 (Foreign Object Damage)です.
ホバリングの際に吹き上げられた異物がインティークに入り,それがエンジンに損傷を与えるというものです.
AV-8B ハリアーII:Dreaming-Wings
異物損傷は何もAV-8BやF-35Bに限らず,F-35AやF-15J,さらには民間機でも起こりえる事象なので,「だからVTOL機は危険だ」というのは全く的外れな意見です.
異物損傷をどう防ぐか.これは軍民問わず航空関係者にとっての課題なのです.
ねらっずーり in mixi, 2013年01月05日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
F-35Aの時間当たりの運用コストがF-16を上回る予想が米政府関係者から出ていると,米Aviation Weekが報じているのですが…?
F-35A Cost Per Flying Hour Exceeds F-16 by 10%:Aviation Week
F-35の時間当たり運用コストはF-16を10%上回る水準になりそう:航空宇宙ビジネス短信・T2
【回答 válasz】
これはF-35Aの機体各部6ヶ所に搭載されているAN/AAQ-37 EO DAS(電子光学分散開口システム)やAN/AAQ-40 EOTS(電子光学照準システム),AN/APG-81
AESAレーダーの整備・運用コストによるものです.
しかし確かにF-16よりは運用コストは上がるものの,その分性能は上がっています.
EOTSやEO DASにより,コックピットから完全に死角にいる敵機をロックオンし,迎撃する事が可能になりました.
また,この両システムは弾道ミサイルの追跡も可能になっています.
これは北朝鮮のノドンやテポドン,ムスダンと言った準中距離・中距離弾道ミサイルや,中国からの準中距離弾道ミサイルや巡航ミサイルの対策に大きく貢献します.
空自にとってはまさに必要不可欠な機体と言えるでしょう.
北朝鮮が3回目の核実験
F-35 LightningⅡ ライトニング:EAGLET
さらに,「アシナガバチの巣作り日記」ブログのアシナガバチさんがご指摘されているように,F-35AはF-4EJだけでなくF-15J/DJ未改修型の後継も兼ねているので,F-15Jの整備コストに慣れている空自としてはむしろ安上がりになります.
日本のF-35導入中止はあり得るか: アシナガバチの巣作り日記
F-35A不要論を聞いていると,F-35Aのネガティブ・キャンペーンをやり過ぎて,正直うんざりという感さえあります.
もしF-35Aを否定したいのなら,ネガティブ・キャンペーンのやり過ぎはお勧めできません.
ねらっずーり in mixi, 2013年04月28日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
「F-35の機動性はF-16レベル」って本当?
Igaz, hogy F-35 mobilitása F-16 szintjén van?
【回答 válasz】
ネット上では
「F-35Aの機動性はF-16レベルで超音速巡航(スーパークルーズ)も出来ない欠陥戦闘機だ」
という意見が聞かれます.
確かにF-35はスーパークルーズは出来ません.
しかし機動性については,F-35は機動性を上回っているはずです.
余談ですがF-16は低高度でならば,その機動力はF-15すらも上回るそうです.
戦闘機のF-35の運動性能について質問します.回答お願いいたします - Yahoo!知恵袋
F-35 LightningⅡ ライトニング:EAGLET
F-16 ファイティングファルコン:EAGLET
Yahoo!質問箱でnandn1242さんがおっしゃられているようにF-16の主翼面積は27.87m2,F-35は42.7m2と2倍弱も広く,エンジンもF-16ブロック60に搭載されているF110-GE-132はA/B使用時は144kN,F-35に搭載されるF135-PW-100は191kNと,出力にこれだけの差があります.
最大離陸重量もF-35は31t,F-16ブロック60は22tとそんなに差はありません.
また,F-35には機体に6台搭載されているIRカメラからなるAN/AAQ-37 EO DAS電子光学分配開口システムがあり,コックピットの死角からもその映像をJHMCSやHMSに伝えられ,AIM-9Xや空自のAAM-5でパイロットが敵機を捉える事もなくロックオンする事が可能になります.
これに対し,スーパークルーズも可能なF-22が,今年のレッドフラッグアラスカではドイツ空軍のユーロファイター・タイフーンに負けるという話もありました.
世界最先端の戦闘機F−22,接近戦では第3世代に劣る:サーチナ
これを観る限り,F-22がF-35を上回る性能があるとは限らないでしょう.
ねらっずーり in mixi, 2012年12月30日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
LRIPって何?
【回答 válasz】
2014年9月,F-35 LRIP 8が間もなく受注されるとのロイターの報道がありました.
LRIPとは少数初期生産 (LRIP=low-rate initial production)の略語で,「LRIP 8」とは少数初期生産の第8期目の意味になります.
「LRIP 8」では合計43機が作られますが,その内訳は
(1) F-35A
アメリカ空軍向けが19機
イスラエル向けが2機
日本向けが4機
ノルウエー向けが2機
イタリア向けが2機
(2) F-35B
米海兵隊用に6機
英国向けに4機
(3) F-35C
米海軍用に3機
海兵隊向けに1機
となっています.
引き渡しは2016年春からを予定しています.
その後は,LRIP-9と10で154機が生産され,その後2018年からフルレート生産に入る予定になっています.
報道が事実なら,F-35A Block3Fのソフト開発が成功したという事になります.
F135エンジンの火災事故ではソフトについての情報がなかっただけに,この記事が事実なら,F135の事故の原因とその改善の状況によりますが,予定通り2017年度には空自にF-35Aが納入される事になります.
Lockheed, Pentagon say near deal on next batch of F-35s:Reuter
ロッキード・マーティン,間もなくF-35 LRIP 8を受注 | FlyTeam ニュース
記事からすると機体とアビオニクスというドンガラと一部のアンコは生産されますが,肝心の重要なアンコであるF135エンジンの受注は,火災事故の原因が判明するまでお預け状態.
やはりF136エンジンの開発再開が望まれます.
IHIなどで協力してF136エンジンの開発再開は出来ないのでしょうか・・・.
【参考ページ Referencia Oldal】
http://tokyoexpress.info/2014/11/27/%E6%88%91%E3%81%8C%E7%A9%BA%E8%87%AA%E5%90%91%E3%81%91%E6%AC%A1%E6%9C%9F%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9Ff-35a%E3%81%AE%E7%94%9F%E7%94%A3%E3%80%81%E6%BC%B8%E3%81%8F%E9%96%8B%E5%A7%8B-2/
https://flyteam.jp/news/article/40337
https://www.defenceturkey.com/en/content/f-35-LRIP 8-finalized-contract-agreement-1861
https://www.aerospacemanufacturinganddesign.com/article/lockheed-martin-f35-lrip8-contract-112614/
ねらっずーり in mixi, 2014年09月14日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
F-35戦闘機エンジン出火問題について教えてください.
【回答 válasz】
2014年6月23日,エグリン Eglin 空軍基地を離陸しようとしたF-35A「AF-27」が離陸直前,後部胴体にて火災発生.
乗員は脱出し無事だったが,機体は焼損する事故が発生した.
このため,7月3日からF-35は全機飛行停止となり,開催中の英国ファンボロー航空ショウでの飛行展示は中止を余儀なくされた.
米国F-35開発担当の責任者の発表によれば,調査の結果,火災の原因は3段目ファンの先端がステーターと過度に摩擦,高熱となり火災に至ったものと判明したという.
すなわち,ブレード・デイスク一体型(IBR=integrated bladed rotor)(あるいはブリスクとも呼ぶ)ファン3段目の先端が,ファンケース内側のシュラウドと接触,過度に摩擦,高温となったのが原因.
F135エンジンのコンプレッサーは,低圧系としてブレード・デイスク一体型(IBR)ファン3段で構成され,ここで圧縮されたエアが同じくIBR高圧コンプレッサー6段に送られる仕組み.
IBRファン3段は,それぞれ間にステーターを挟み,ファンケースの中で回転する.
各段のファンの先端は,エアリークを少なくするためケース内側に張られた摩耗シュラウドとの隙間を最少にしてある.
この隙間を,ファン先端が摩擦するほどタイトにすることで圧力損失が少なくなる.
調査結果によれば,火災事故を起こしたF-35 「AF-27」では,ファンは設計上許されている摩耗限界を遥かに超え,高温となりファンには微小クラック
micro-crack が多数発生していた.
事故の3週間前に行われた飛行で生じた微小クラック.
通常の飛行包絡線範囲内の充分内側での穏やかな機動で,ヨウ(yow),ロール(roll),それに垂直方向の”g”荷重を組合わせた2秒間の飛行だった.
これでエンジンが僅か曲がり,ファン・ステーター(静翼)がファン・ローターに接触,過度な擦れを起こした.
この時の摩擦熱は設計温度の1,000F(540℃)を越え1,900F(1,040℃)に達していた.
この微小クラックが成長して高周波疲労破損(high cycle fatigue failure)を起こし,破断.
燃料タンクを破り,火災に至ったという.
その後の他のエンジン検査で,ファン部分に異常な摩耗が見付かったエンジン5台が交換された.
また,対策として,次の二つを実施することとなった.
* システム開発実証試験(SDD)参加中の21機の飛行に”burn-in”手法を取入れる.
これは,問題の摩耗許容式シールの摩耗が設計温度内(1,000F)で緩やかに進むよう機動飛行の順序を予め設定して,それに基づいて試験飛行を行う方法.
これでSDD機は,飛行包絡線を拡大して計画通りの試験ができる.
* P&Wは,設計温度内に収まる新しい摩耗許容式シールの設計を進めており,10月から試験を開始する.
そして引渡し済みエンジン156台には準備でき次第改修を行う.
F-35プログラム最高責任者,クリストファー・ボグデン(Christopher Bogdan)空軍中将は7月14日,
「事故後直ちに使用中の98基のP&W F135エンジンを詳しく調べたが,事故を起こしたエンジンと似た状況を示すエンジンは皆無であった.
すなわち,本件は特異事象であり,設計上の問題とは考えられない.
これで事故の全体像が判り,原因は解明されたと考える」
と語った.
7月15日になり,米空軍および米海軍の耐空性審査当局は,
「エンジン火災のため飛行停止となっていた次世代型ステルス戦闘機F-35は,制限付きで飛行再開を認可する」
と発表した.
飛行再開は,エンジン検査を終了し,飛行包絡線,つまり飛行高度と速度の範囲にある程度の制限を付けて許可された.
1枚目:F-35に搭載されているP&W F135エンジンの見取図:(USDOD)
図の左,青く示してある箇所がIBR型ファンで,3段の構成,この3段目が大破,火災となった.
F135は,全長5.6m,直径1.3m,ドライウエイト1,7㌧(3,750kg),推力は最大43,000lbs(191.4kN),中間28,000lbs(124.6㌧.推力重量比11.5.
構成は,コンプレッサー「3段ファン+6段高圧コンプレッサー」タービンは「1段高圧+2段低圧」.
2枚目P&W F135エンジンのコンプレッサー部分の詳細図:(Alp Aviation)
左から
①ファン1段目(IBRではない),
②ファン2段目(IBR),
③ファン3段目(IBR).
2段目と3段目はそれぞれデイスクと一体構造
この3段目が高周波疲労破損(high cycle fatigue failure)を起こし,デイスクもろとも破壊した
製作担当のAlp Aviationはトルコ企業
3枚目:F135の3段目ファンの構造図:(Air Force Magazine July 2014)
ファンとデイスクが一体(IBR)になっている
このファンの先端がケース側シュラウドと過剰に接触,摩耗,高温となり破損した
(図No. faq210526en1~3,こちらより引用)
米国防総省によれば,F-35に搭載されるF135エンジンの火災事故の原因が特定された事により,機体とエンジンの量産を開始したとの事です.
これによりLRIP8の量産が始まり,空自への納入も予定通り2017年度内には行われる事になります.
米F35戦闘機エンジン出火問題が解決,発注を再開−国防総省:THE WALLSTREET JOURNAL ※リンク切れ
ただ,F-35の開発にあたってはVTOL機能をも詰め込んだりしたことや国際共同開発での内紛など,マクナマラ理論の弊害が出たのは確か.
機体は素晴らしい性能を持っていますが,一方で開発の手段においては「失敗作」であったのは否めません.
その意味で,第6世代戦闘機開発においてはそれを教訓にして頂きたいと,米国防総省や米航空産業に願いたいところ.
まぁ,当方は米市民権を持っていないので,それをすべきとは言えませんが・・・.
これは現在のATD-XとF-2後継の国産戦闘機を開発している我が国にも教訓となりえそうです.
なお,その後の2016年9月23日にも,アメリカ・アイダホ州のマウンテンホーム空軍基地でF-35Aのエンジン火災事故が発生している.
・F-35ではIPPの排気口と吸気口が近接しているのだが,エンジン始動に必要な圧縮空気を供給するIPP(Integrated Power Pack)の排気口から,高温の排気ガスがIPPの吸気口に逆戻りしてしまい,IPPが安全のために自動停止.
・その時点で,エンジンは燃焼が可能なところまで回転数が上がっていたが,IPPの自動停止によってエンジンの回転が低下.
・そこでエンジン制御系統が,(エンジンは作動しているという認識の下で)回転を上げようとして燃料供給量を増やしたために,結果として燃料が過剰供給.
・すでにエンジンの温度は始動操作によって上がっていたため,その燃料に引火して火災に.
というのが凡そのプロセス.
これは機体の後ろから強い追風を受けていたときに限って発生する現象だったという.
米空軍の事故調査報告書によるグラフ
エンジンの回転が下がった(上のグラフ)にもかかわらず,燃料供給量を増やした(下のグラフ)結果,その燃料に引火して火災発生
(図No. faq210526en4,こちらより引用)
【参考ページ Referencia Oldal】
http://tokyoexpress.info/2014/07/16/f-35%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3%E7%81%AB%E7%81%BD%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%8C%E5%88%A4%E6%98%8E%E3%80%81%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E5%81%9C%E6%AD%A2%E3%81%AF%E8%A7%A3%E9%99%A4%E3%80%81/
http://tokyoexpress.info/2014/09/10/%E6%AC%A1%E4%B8%96%E4%BB%A3%E6%88%A6%E9%97%98%E6%94%BB%E6%92%83%E6%A9%9Ff-35%E7%81%AB%E7%81%BD%E3%80%81%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E7%A9%B6%E6%98%8E%E3%81%A8%E5%AF%BE%E7%AD%96/
https://news.mynavi.jp/article/aero_tech-238/
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/115580
ねらっずーり in mixi, 2014年10月25日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
F-35は単発機なので安全性に問題があるのでは?
Mivel F-35 egy hajtóműves repülőgép, biztonsági problémái vannak ?
【回答 válasz】
F-35シリーズは説明するまでもなく単発機です.
単発機は事故が起こりやすいと言われており,今後岩国で米海兵隊がF-35Bを配備される場合の反戦運動の口実として,また,空自のF-35A調達に対して未だにF-22に未練がある人にとって,F-35叩きの口実になる可能性があります.
しかし,単発機だから事故が起こりやすいという話は,エンジンの技術の向上や改良により過去のものとなっています.
確かに,F-104Jが1969年に金沢市内で落雷により墜落,住民4人が死亡し,民家17戸が全焼するという事故が起こって以降,空自では単発エンジンの戦闘機を避ける傾向があったのは事実です.
F-104 (戦闘機) - Wikipedia
しかし上述したように,その後のエンジン技術の向上や改良の結果,現在の空自の唯一の単発機であるF-2では墜落事故は1件,それも空自の任務中ではなく三菱重工の定期修理(IRAN)による社内飛行実験中に発生した事故であり,それもエンジンが問題ではなく
,ピッチレートジャイロ(機体の縦方向の動きに感知)とロールレートジャイロ(機体の横方向に感知)の配線を誤接続してしまったので,そのため機体が縦横あべこべの動きをしてしまい,パイロットが意図としない動作が起きてしまった事によるものでした.
そしてこの事故以外で,F-2の墜落事故は起きていません.
なお,テストパイロットは重傷を負ったものの,命に別条はありませんでした.
F-2 (航空機) - Wikipedia
F-16に関しては確かにアメリカ,イスラエル,オランダ,タイの各空軍で墜落事故が起きているのは事実ですが,同じF-16系統のF-2は上記の1件だけです.
これはF-2に搭載されているF110-GE-129が安全であるかを証明しています.
そしてF-35はこれまで,開発におけるテスト飛行では墜落事故は起こしていません.
これはF-35に搭載されているF135エンジンが如何に安全かを物語っています.
逆に双発機でもF-14に搭載されていたTF-30は,気流の乱れに敏感で,簡単に圧縮機の失速が起きてエンジンがストールし,安全性に問題があったという事実があります.
つまり,単発でもエンジンの技術と改良により,双発機よりも安全な機体になるのです.
ねらっずーり in mixi, 2012年12月30日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
2017年の,米空軍パイロットの低酸素症によるF-35A飛行禁止措置について教えてください.
【回答 válasz】
米空軍ルーク空軍基地のF-35A部隊は,パイロットが相次いで低酸素症にを発症した事から,飛行禁止措置を取りました.
> ルーク空軍基地のF-35Aが全機飛行停止措置に:航空宇宙ビジネス短信・T2:
> https://aviation-space-business.blogspot.jp/2017/06/f-35a_10.html
> F-35s at Luke Air Force Base grounded after pilots suffered oxygen deprivation:airforce
times
> https://www.airforcetimes.com/articles/f-35s-at-luke-air-force-base-grounded-after-pilots-suffered-oxygen-deprivation
この事案で奇妙に思ったのは,moneyfreedomさんがご指摘しているように米海兵隊のF-35Bには同様の事案が発生していない事,さらにF-35Aを運用中のオランダやイスラエルには同じ事案は発生していないという事実です.
また,空自もF-35Aの操縦過程を修了し,三菱重工小牧南工場から我が国で製造されたF-35Aが初飛行しましたが,やはり同じ事案は発生していません.
> 空自パイロット2名,ルーク空軍基地でF-35プログラムを修了 | FlyTeam ニュース
> http://flyteam.jp/news/article/80193
> JASDF pilots graduate Luke’s F-35 program > 944th Fighter Wing >
Article Display
> http://www.944fw.afrc.af.mil/News/Article-Display/Article/1198149/jasdf-pilots-graduate-lukes-f-35-program/
> 空自F-35A戦闘機の国内生産初号機,名古屋小牧で初飛行 | FlyTeam ニュース
> http://flyteam.jp/news/article/80415
米空軍ではF-22Aでも低酸素症が発生しました.
この時の調査はかなり苦労を要しました.
原因は今も公式発表は,当方の浅学もあってはっきりした事は解っていませんが,米空軍では生命維持システムの改善等を行い,F-22を飛行再開しています.
> 米空軍,F22ラプターの飛行再開へ 4か月ぶり 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
> http://www.afpbb.com/articles/-/2829318
しかし今回,米空軍だけに見られた事案なだけに,米空軍にとっては深刻な問題ですが,今のところ空自,オランダ空軍,イスラエル空軍,米海兵隊には発生していないので,米空軍固有の問題と思われます.
空自のF-35A納入には特に支障は無いでしょう.
ねらっずーり in mixi, 2017年06月18日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
F-35のパイロットの評判は?
Hogyan értékelik a pilóták az F-35-et?
【回答 válasz】
シンガポール空軍でも導入が決定したF-35.
そのF-35のパイロットの評判はどうでしょうか.
> F-35のパイロットが語る「ステルス機の絶対的な心理的優位」 | BUSINESS INSIDER JAPAN
> https://www.businessinsider.jp/post-33403
元アメリカ海兵隊少佐ダン・フラットリー(Dan Flatley)氏によれば,F/A-18でF-22と模擬空戦した時に全く捕捉出来なかった無力感を感じたと告白,
AWACSからF-22が接近しているという警告を受けた時の不安や,F-22と対峙した時に冷静さを失っていたのを告白しました.
さらに,F-35のパイロットとなった時に心理的優位が持てると述べました.
ブラットリー氏はF-35シリーズとF/A-18シリーズでは情報量に圧倒的な差があり,これが心理的優位に立てると述べています.
F-35が機体に6ヶ所設置されているDASのセンサーが,敵機の機影の情報をパイロットのJHMCSやHMDに伝達し,ロックオン出来る事で心理的に楽になれるという事でしょう.
また最近,対ステルスレーダーが開発された事で陳腐化されたと言われるステルス性も強みとしています.
AWACSやAEWのレーダーならともかく,戦闘機のアビオニクスのレーダーではステルス機の探知は難しいと述べています.
戦闘機の敵はやはりステルス機という事でしょうか.
そしてブラットリー氏は
「彼らのスキルや技術は関係ない.
技術的な格差があまりにも大きい」
と述べています.
これは別の言い方をすれば,大したスキルや技術が無くとも,F-35で訓練をすればF-15やF/A-18とも互角かそれ以上に戦えるとも言えます.
この事実は大きいと言えます.
少子高齢化により自衛隊応募者の減少が懸念される状況において,航空学生や空自幹部候補生のパイロット志願者の減少も懸念されています.
実際,米空軍ではパイロット不足が発生しており,空自でも同じ現象が予想される中,F-35のようにスキルや技術が無くとも戦闘機をある程度操縦出来る適性さえある人物が操縦すれば,F-15やF/A-18を毎日飛ばして模擬空戦を行うパイロットの技術を凌駕出来るという事になります.
海自でもP-1哨戒機にはパイロットを補助するHUDが搭載されています.
陸自でも10式戦車や90式戦車のアップデートでは,同様の装備を期待したいところ.
機械が人間をサポートする装備が求められているとすれば,F-35は決して間違った選択肢とは言えないでしょう.
ねらっずーり in mixi, 2019年03月16日
青文字:加筆改修部分
▼ それより前の2016年03月には「Defence News」に,ノルウェー空軍大佐で米空軍ルーク基地においてF-35の飛行教官を務めるモーテン・「ドルビー」・ハンシェ氏が,F-35の空戦性能を高く評価する記事が掲載されています.
これまでF-35の空戦性能はF-16にも劣ると言われていましたが,実際はその逆だったという事でしょうか.
Norwegian F-35 Pilot Counters Controversial ‘Dogfighting’ Report:Defence News
★F-35Aの空戦性能はすごい,と昨夏レポートと反対の感想がノルウェー空軍少佐から出ています:航空宇宙ビジネス短信・T2
ハンシェ少佐の話によると,F-35は防御に回ると鞭のように激しく移動でき,速度の減速は自動車の減速よりも早く出来るとの事です.
また,迎え角を取るとF-35はパイロットの「ペダル入力」より早い反応を示し,機首の移動はF-16より迅速だと評しています.
さらに,F-35の難点であったヘッドレストによる機体後部の見えにくさも,シートを前方に移動し側方に体を傾けて視界を確保してから頭を回して後方を覗く事が可能になるので,問題はないという見解を示しています.
さらにまた,これはハンシュ少佐の意見ではありませんが,F-35にはEODASやETOSなどの光学センサーがあり視界の死角をカバー出来る能力もあります.
加えてAN/APG-81AESAレーダーもありますので,長距離の多目標の索敵も可能です.
つまり,F-35の空戦性能はF-16はおろかF-15にも勝ると言っても過言ではないでしょう.
特に我が国の場合,戦闘機よりもむしろ巡航ミサイルや弾道ミサイルの迎撃が安全保障における課題の一つとなっており,巡航ミサイル迎撃では12基のパイロンを持つF-35は予定の42機よりも多く導入すべきでしょう.
また,この空戦性能ならば迎撃し漏らした巡航ミサイルをGAU-12 イコライザー機関砲により迎撃することが可能になります.
中国では,米シンクタンク・ランド研究所のレポートによれば,経済成長の鈍化により空母や原潜の建造が中止し,安価な装備の拡充に方針転換をするだろうという予測を立てています.
まぁ,空母については中国政府の悲願なだけに,1〜2隻は建造すると思いますが・・・.
そして,その安価な装備は弾道ミサイルとの事.
もちろん巡航ミサイルの拡充も予想されます.
サーチナ|中国海軍に黄信号,空母や原潜の建造がストップするかも=米で指摘,中国メディアも注視
これ等の報道から見るに,繰り返すようですが空自のF-35Aの調達は42機とは言わず追加調達すべきでしょう.
巡航ミサイルは迎撃しなければなりません.
それは国民の生命と安全を守るための手段なのですから.▲
ねらっずーり in mixi, 2016年03月13日
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
F-35値下げについて教えてください.
【回答 válasz】
ロッキード・マーティン社のヒューソン最高経営責任者は,F-35の売却価格の大幅値下げを発表しました.
F-35は1機あたり1億ドル(115億円)しますが,この価格が下がるという事になります.
>【トランプ次期大統領】ロッキードがF35を値下げへ トランプ氏の圧力に屈する - 産経ニュース
>http://www.sankei.com/economy/news/170114/ecn1701140010-n1.html
>F35コスト削減「合意近い」=トランプ氏と交渉−米ロッキード:時事ドットコム
>http://www.jiji.com/jc/article?k=2017011400100&g=int
これは空自にとっても朗報です.
115億円になると言われるF-35Aの大幅値下げとなると,調達価格は100億円を切る可能性があるだけに,追加調達も可能になります.
トランプ次期大統領が台湾の蔡英文総統(大統領)と電話会談するなど,中国共産党政府の軍事的脅威の封じ込めに意欲を示しており,今後は日本に対しても台湾防衛のための米海軍艦艇や米空軍基地の防護のための制空権と制海権の確保のための装備の増強を求める事が予想されるだけに,F-35の追加調達が容易になったという事は歓迎すべきでしょう.
なお,F-35Aの戦闘行動半径は空対空ミッションだと1400㎞で,F-15Jの1900㎞より500kmほど劣りますが,那覇から尖閣諸島や台湾近海をカバーしており,離島防衛や米艦防護には十分と言えるでしょう.
F-35Aの戦闘行動半径
地図に円を描く (Google Maps API V3版)より
(図No.faq170114mp)
>F-35情報館
>http://f35jsf.wiki.fc2.com/
なお,トランプ政権での在日米軍の大部分の撤退の可能性が無くなった(海兵隊の撤退はコスト上想定されますが)ものの,中国人民解放軍の軍事的脅威に対する封じ込めのために適切な防衛負担が求められるだけに軽空母保有論は現状では必要無くなったと当方は愚考します.(※)
(※)ただ,当方としては軍事ケインズ主義から,軽空母保有論については否定するつもりはありませんので,どうかご理解ください.
ねらっずーり in mixi, 2017年01月14日
青文字:加筆改修部分
「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ サイト・マップへ