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その他のFAQ 目次

小林のは実質,「喝」というより「ゴネ」だが


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 最近の親米ポチ公のオヤジの中には,
「昨日の敵は今日の友」
などと,しゃあしゃあと言ってるバカもいる.
 歴史を保守するどころか,あっという間に忘却する連中が,なぜこうも多いのか?

 そもそも,そんなやつは信用できる人間か?
 アメリカ人って,そんなくだらない人格でも自分に媚びてくる奴なら尊敬するのか?

小林よしのり「戦争論」3(2003/7),p.242

 【ツッコミ】
 「歴史を保守する」というものが,具体的にはどんな行動を指すのか,小林にもはっきり提示できないでいるのに,そんな曖昧なものを振り翳して,
「忘却」
だの
「媚びている」
だのと言い出されても,シャドー・ボクシングしているようにしか見えないわけで.


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 よくもあんなでたらめな選挙を,マスコミ・知識人は面白がって後押ししたものだ.
 昔は「革新」,今は「改革」,自民党が「左翼」の旗を奪っただけで,マスコミも人民も何も変わっていない.
 日本的なるものを破壊する「左翼」が,ついに自民党内部まで支配してしまった.
 この「左翼」の意味がわかるか?

(次のページ)
 地元への利益誘導装置としての自民党公認の威力は今まで通り.
 その上に公明党の票と,左翼人民の票を上乗せしただけ.
 これで,アメリカ流の新自由主義という左翼主義に日本は突入してしまった.
 この国に「国民」などいない.「人民民主主義」がこの国の体制である.

(次のページ)
 民主党はアホか! 「改革」は自民党にとられたのに「やや改革」などと言っとる場合か.
 共産党は次の選挙で「革命」と連呼すれば有利.

(次のページ)
 片山さつきは防衛費を削った女,猪口邦子は軍縮の戦後平和主義者,佐藤ゆかりは不倫メールの女,
 小池らも含めて,権力のお膝元に擦り寄って色目を使う経路悪い喜び組.
 こんなものを一貫して支持したのが産経ポチの正体.
 どうせ気付かんのだろうな,アメリカにカマ掘られた親米おっさんどもは.
 天皇制に違和感を持ち,中国に謝罪と賠償をしたホリエモンこそが,今の自民党にもっともふさわしい.
 竹中平蔵を始め,自民党は事実上,支援しているのだから,次はちゃんと公認してやれ!

(次のページ)
 石原慎太郎も親バカで小泉を絶賛!
 産経(9/5)の「日本よ」で,石原はすでに心の中で,いわゆるA級戦犯を分祀しているそうだ.
 大笑いだな.大西中将も阿南陸相も合祀されている.何を言ってんだが,まったく!

(次のページ)
 数が正義になって良識が屈服する.男も女も小泉になびく.参議院の意味なし!

(次のページ)
 城内実,よく頑張った.
 森岡正宏も落ちたのか.
 郵政民営化に反対して選挙を戦った議員たち,よく信念を貫いた.
 一番悪いのはマスコミだ.小泉の愚劣な自己陶酔にシンパシーを感じて人民を煽動した.
 と言っても首相から人民まで左翼だから仕方ないか.

(次のページ)
 わしの「靖國論」(幻冬舎)は,ただ小泉が参拝すればよいとは言っていないぞ!
 親米ポチには靖國参拝の意味などわかるまい.
 小泉の靖國参拝は「村山談話」の固定化にしかならない.
 日本の国柄を,アメリカもどきに改革・改造するためのアリバイ作りが小泉参拝である.

(次のページ)
 中田清康さん,例の新聞への抗議文,読みました.
 右方面にも,いろんな工作員が潜入していますからね.
 わしをつぶしたい者は多い.「靖國論」読んで,わかったなら謝罪するだろうし,謝罪せぬなら怪しむしかないですな.

(小林よしのり from SAPIO,2005/09/28発売)

 以降,小学館から出る「わしズム」の宣伝などなので,省略.

 【ツッコミ】
1:事実に対して仮定を持ち出す
「アメリカ流の新自由主義という左翼主義に日本は突入してしまった.」

2:ごくまれな反例をとりあげる
「産経(9/5)の「日本よ」で,石原はすでに心の中で,いわゆるA級戦犯を分祀しているそうだ.」

3:自分に有利な将来像を予想する
「天皇制に違和感を持ち,中国に謝罪と賠償をしたホリエモンこそが,今の自民党にもっともふさわしい.
 竹中平蔵を始め,自民党は事実上,支援しているのだから,次はちゃんと公認してやれ!」

4:主観で決め付ける
「小泉の靖國参拝は「村山談話」の固定化にしかならない.」
「この国に「国民」などいない.」

5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「親米ポチには靖國参拝の意味などわかるまい.」

6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「日本の国柄を,アメリカもどきに改革・改造するためのアリバイ作りが小泉参拝である.」

7:陰謀であると力説する
「日本的なるものを破壊する「左翼」が,ついに自民党内部まで支配してしまった.」

8:知能障害を起こす
「数が正義になって良識が屈服する.男も女も小泉になびく.参議院の意味なし!」

9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「片山さつきは防衛費を削った女,猪口邦子は軍縮の戦後平和主義者,佐藤ゆかりは不倫メールの女,小池らも含めて,権力のお膝元に擦り寄って色目を使う経路悪い喜び組.」

10:ありえない解決策を図る
「わしの「靖國論」(幻冬舎)は,ただ小泉が参拝すればよいとは言っていないぞ!」

11:レッテル貼りをする
「これで,アメリカ流の新自由主義という左翼主義に日本は突入してしまった.」

12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「よくもあんなでたらめな選挙を,マスコミ・知識人は面白がって後押ししたものだ.」
「城内実,よく頑張った.
 森岡正宏も落ちたのか.
 郵政民営化に反対して選挙を戦った議員たち,よく信念を貫いた.」

13:勝利宣言をする
「わしをつぶしたい者は多い.「靖國論」読んで,わかったなら謝罪するだろうし,謝罪せぬなら怪しむしかないですな.」

14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「どうせ気付かんのだろうな,アメリカにカマ掘られた親米おっさんどもは.」

15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「この「左翼」の意味がわかるか?」

 以上「詭弁のガイドライン」を適用してみました(笑).

 いつもの事だが,小林本人の立ち位置がさっぱりわからないな.
 自民はダメ,左翼化した今の自民もダメ,民主もダメ,共産もダメ,マドンナ候補も全員ダメならそれを後押しした産経もダメ,ホリエモンは対中賠償したからいいけど,自民はそれを公認しなかったからダメ,石原も小泉をほめて靖国問題で気に入らん事言ったからダメ.
 終始中身のない感情論で,褒めてる相手ってのは「敢えて不利な立場で良く頑張った!」式のロマンチシズムでしかない.
 結局小林が「認める」のはお涙頂戴のメロドラマって事なのか(笑).

 つーか,「数が正義になって」などと寝言言ってるけど,議会制民主主義知らんのかね小林は.

 ところで,小林信者や櫻井クンを見ていて思うんだが,プロ市民や極左暴力集団,言わば言論なり行動のカウンターパートがやせ細って絶滅寸前になって一番悲しんでるのは,こういう連中ではないのかと(苦笑

 この口汚い罵詈雑言を見ていて思うんだが,これって別に「自分が考えていることの表明」でも,ましてや「思想の表明」でもなく

 プロ市民や極左暴力集団よ,しっかりしろ.
 もう一度立ち上がって,昔のような馴れ合いのブックプロレスを再興しよう.

という檄文にしか見えないのだけれど(苦笑

 毎度おなじみカルトの基準だが,最近の将軍はますますカルト度を増加させてますな(笑).

「小泉に投票したのは国民じゃない」→4,7
「今回の衆院選は憲法違反の嫌疑がある」→1,7
「国の借金など日本人に真の郷土愛と愛国心が
芽生えればすぐに返済できる」→1,3,6,7
「日本に保守はいない,全員左翼」→4,7,10

1.真理はその組織に占有されており,その組織を通してのみ知ることができると主張する
2.組織を通して与えられた情報や考え方に対しては,疑ってはならない
3.自分の頭で考えることをしないように指導する
4.世界を組織と外部とに二分する世界観を持つ
5.白黒を常にはっきりさせる傾向が強い
6.外部情報に対して強い警戒感を与え,信者の情報経路に様々な制限を加える
7.信者に対して偏った情報,偽りの情報を提供することがしばしばある
8.組織から離脱した人間からの情報に接することを禁じる
9.家庭や社会との関わりで多くのトラブルを生じている
10.社会からの迫害意識を持ち,それをかえってバネにする
11.外部に対して正体を隠す傾向がある
12.生活が細部にわたって規定される
13.組織が信者の生活のすべてになっている
14.共同体内部でのみ通用する言葉を多く持っている
15.組織からの離脱について極度の恐怖心を与える

(軍事板)

 橋爪大三郎は,民主主義について次のように解説しています.

 民主主義の特徴というのは,科学の仮説主義と並行しているんです.
 政治は,とりあえず結論を出さなくては行けない.
 その限りで,クリントンが勝利すればクリントンは正しかったことになるし,ある法案が通れば,それもその限りで正しかったことになる.
 ですが,それは「絶対」ではないのです.次の選挙で覆(くつがえ)るかもしれない.もっと違った法案が出るかもしれない.
 でもとりあえず,これでやっていきましょう,という意味なんです.
 その論拠になっているのは,一人一人が考えている「正しさ」なんです.

 でも,それを寄せ集めて全体の結論が出たからといって,一人一人は自分の考え方を変えなくてもいい.全体の結論とは違う考え方のままでもいいんです.途中で考え方を変えてもいいけれど,それは全体の結論とは無関係に一人一人が決めていくことです.

 一人一人が正しさに責任を持って,自分で意思決定をする.それをどうやって全体に結びつけるかというと,選挙とか色々な方法があるのですが,それは,そのとき,そのときにやりましょうということです.

 だから,政治においても絶対的な正しさはないのであって,いつでも定期的に選挙をやり直していく.
 それが民主主義の基本です.
 これは,正しさに関する一種の相対主義であり,プラグマティズムだと思う.
 これ以上に賢明な方法は,今のところないと私は思う.
 ただし,みんなが一人一人適切に判断すればですけどね.

(竹田青嗣・橋爪大三郎・小林よしのり対談「正義・戦争・国家論」,
径書房,1997/9/10,p.86-87)

 私が「市民」と考えるのは,法律を守る人のことです.
 人間というのは必ずしも法律を守るわけではない.
 だけど,法律を守っている限りでは,みんな「市民」なんです.
 さらに「近代市民」は,法律を守るだけじゃなくて,法律を作る人です.自分が作った法律だから,それに従う.そういうスタイルなわけです.
 民主主義ってそうでしょう.国会で法律を作る.憲法もそうですね.

(同,p.219)

……今回のサピオの欄外書きこみを見る限り,どうやら小林は全く理解していなかったようですね.

 ちなみに小林はかつてこんなことを言っていたわけですが…….

橋爪――〔略〕
 日本は戦争について,とにかく十分考えていないと思うんです.
 ヨーロッパとはいわなくても,少なくともアメリカ並みに戦争についての教養というものを身につけないといけないのではないか.
小林――だから,戦争論みたいなところで,どんどんやっていけばいい.単に従軍慰安婦の話だけではなくてね.
 それなのに,「なぜ太平洋戦争が起こったのか」と話し始めただけで,途端に「反動だ」とか「右翼だ」とか言われる状態ですからね.
 そういう風潮そのものが,どう考えたっておかしい.

(竹田青嗣・橋爪大三郎・小林よしのり対談「正義・戦争・国家論」,
径書房,1997/9/10,p.156-157)

 ご自分が,すぐに「サヨクだ!」と喚くのは許されるというわけですか?


 ところで,小林はかつてこのようなことも言って,「代案なき安易な反対」を批判していたわけですから,

 今回の破防法のことでも思ったんだけど,破防法が殆ど意味のない法律だということは分かるけど,破防法に反対だというんだったら,テロをやった団体がそのまま生き残っていくという事に対して,じゃあ,どんな法律を作ればいいのかというような代案は,全然提示してくれない.

(小林よしのり from 「正義・戦争・国家論」,径書房,1997/9/10,p.107)

小林様におかれましては,ぜひとも自民党案に代わる素晴らしい代案を出してくださるようお願いいたします(笑).

 最後に一言

「民衆とは,キケロも言ったように無知ではあるけれど,真実を見抜く能力は持っているのだ.
 だからもし彼らの信頼を一身に集めている人物が,彼らに向かって真実を告げれば,意外に容易に説得されるものなのである」

 マキァヴェリはいいこと言うなぁ.

軍事板


 【珍説】
 さて,こんな世界史上最大といえる転換期に,白人連合軍と組んで日本と戦っていた有色人種の国がある.
 それが中国である.

〔以下,延々と,中国のあれが悪い,これが悪い,という話が続く〕

(小林よしのり「戦争論」3,P.247)

 【事実】
 これについては,以下のように反論している人がいます.
 以下引用.

小林よしのり:
 だから,台湾の人たちの物言いが最近ちょっと問題じゃないかと思い始めたのよね.
 日本人に会ったらね,中国人がいかに残酷かということだけを延々と言う.中国人は人を食うとか,酷い殺し方をするというようなことだけを延々と言い続けるわけよ.
 そういう言い方によって,日本人を中国人嫌いにさせようという戦略なのよ.
 けれども台湾人自身が中国人に向かって直接戦うとか,中国人を相手にしたときに堂々と論理でやりあうとかといったことをきっちりやってるんだろうかと,わしはすごく不満に感じてきたんだ.
 もちろん中国が武力で台湾に進攻してしまったら,それはまずいと思うんだけれども,中国人はとにかく残酷だし,人を食うと言ったような,そんな言い方を台湾人と一緒になってやっているということだけでは,もう駄目なんじゃないかな.そういう保守論壇のやり方ではもう駄目なんじゃないかと思うわけよね.
 ただ中国を嫌いだ嫌いだと言い続けるのも何の生産性もないから,むしろ中国人とどのように妥協できるのか,どのように上手くやれるかということを探る方向にわしは行くわけよ.

(小林よしのり&西部邁「本日の雑談5」P37〜38)

>(略)中国人がいかに残酷かということだけを延々と言う.中国人は人を
>食うとか,酷い殺し方をするというようなことだけを延々と言い続けるわけよ.
>そういう言い方に よって日本人を中国人嫌いにさせようという戦略なのよ.

 戦争論シリーズで小林自身がやってたことを,小林が否定(失笑

軍事板


 【珍説】
 親米ポチは,安易に「現実主義」とほざくな.

〔以下,論旨概略〕

(1)
 長谷川三千子(わしズムvol8のコラム)によれば,男が「現実主義」を主張するときは,その男に実力がないとき.
 男がある程度の「力」を持っていて,最高の「力」を目指すことも不可能ではないようなときは ,そういう男は「実力主義」としか言わない

(1')
 わしは漫画業界で「実力主義」で渡ってきた

(2)
 だから日本人が「現実主義」と言うときには,内心は忸怩たる思いに駆られていなければならない .
 新米ポチにはそれがない.

(3)
 リスクを背負って,「現実主義」から「実力主義」に踏み出そうとは,親米ポチも日本人も考えていないのである.
 一度,敗戦したことが,よほどのトラウマになっているのだろう.
 彼らに〔原文ママ略現状の苦々しさ,悔しさ,恥ずかしさ,屈辱感といったものが,全く感じられない.

 男の「現実主義」とは,本来は苦々しいものなのだ.
 そしてさらに本来的には,「怖い希望」を秘めているものなのだ.
 腹に一物あらねばならない!

(小林よしのり from "SAPIO" 2003/10/22号)

 【事実】

 どうやら,小林将軍様に
「もうちょっと現実的なことを言え」
と反論すると,小林将軍様は自動的に反論者を
「実力のない男」
という成分階層に分類してしまうようです(脱力感).

 何だか小林の脳内では
「現実主義=現状に甘んじる,あきらめ」
って短絡回路が形成されてるだけって気がするんだが,
 その様に感じるのは俺が現実主義者だからだろうか(笑).

 ・ミハイル・ゴルバチョフは,あのペレストロイカの構想を,二十歳前後の頃には既に思い描いてたそうだが,ガンジガラメのソビエト社会でそれを実現するためには,まずインサイダーとしての位階を極めて,権力を掌握しなければ始まらないことを最初から理解して,ひたすら共産党の忠犬に徹する辛抱の青壮年期を過ごした・・・ということだったらしい.
「正しい事をしたければ,偉くなれ」(by和久サン)
を地で行った人なんですなぁ.

 それが,どこまで本当の事かは分からないし,また彼の政治的立場や事跡は議論が絶えないけど,実現不可能とも思える遠大な目標になればなるだけ,うんざりするほど雑多なリアルをくぐり抜ける必要がある・・・という,当たり前と言えば当たり前の教訓,
 これは立場に関わりなく真理だと思う.

 塩野七生女史は,このように書いている.
「現実主義者が理想主義者に何時も憎まれるのは何故か?
 それは現実主義者がそのように行動する事により,理想主義が実は実に滑稽な存在であり,この人々の考え行うことが,この人々の理想を実現するには,最も不適当である事を白日の下に晒してしまうから」
で,このあとの一文が楽しい.
「理想主義者は,しばしば味方の現実主義者よりも敵の理想主義者を愛するものです」
 もう,そのまま誰かさんに当て嵌まりそうだな(笑).

 冷厳たる現実認識と現状分析に匹敵するほどの深遠な思想性を構築するどころか,吹聴すらできずに底の浅さを見透かされる程度の人間が,現実と向き合う努力を一切放棄すれば,破滅するのは当たり前.
 それなのに,自分が成功しないのは現実の方が悪いからだ,と愚者のコペルニクス的転回を臆面もなく自分の著作に堂々と乗せる,小林の神経の図太さだけは,みんなですごいと褒めてあげないとだめだよ(笑).

▼「『現実に触れよ』とは,切実な経験をせよということである」

――――――安倍能成(教育者・哲学者)▲

「自分の意見を変えられないのは死者と愚者だけ」

――――――アインシュタイン

軍事板


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 「効率優先」「競争万能」社会のツケがまわってきた!

小林よしのり from 「SAPIO」2005年6月第2週号

 【ツッコミ】
 そういう事を言うと,効率的な出版配本体制と部数競争の中で生計を立ててる自らの存在が真っ先に否定される,とは思わないんだろか.
 それとも,「俺はいいが,お前らは駄目」的な発想なのかな?

 また,かつての小林は,自分のことを,ジャンプシステムを勝ち抜いてきた強者だというふうに描いてきたわけだが(最近の自分のことをどう評価しているかは知らんが)

661:名無し三等兵:2005/05/25(水)09:13:22ID:???

 廃刊だとか打ち切りだとか,効率的な出版配本体制と部数競争をお気に召さない要因が,掃いて捨てるほどあるから,違和感ない.


662:名無し三等兵:2005/05/25(水)10:11:28ID:???

 世相を斬っているように見せかけて,自分への扱いが悪くなっていく幻冬舎とか小学館を斬ってるのか……


665:名無し三等兵:2005/05/25(水)16:36:51ID:???

 本日の雑談5より.
「幻冬舎が株式を上場しちゃって,それ以降,商業主義が凄まじい状態になっちゃっているから,二〇万部,三〇万部売れるような本じゃないと相手にしてくれない」※

 まぁ,「貧すれば鈍する」とはよくいったものだ.


666:名無し三等兵:2005/05/25(水)20:01:35ID:???

 幻冬舎なんて創立当時からそんなじゃん.
 それにしても,その文章,「噂の真相」が幻冬舎について書いてたこと,そのまんまだな,オイ(笑)


667:名無し三等兵:2005/05/25(水)21:36:35ID:???

 ……てか,売れんと思った時点で,幻冬舎に「株式上場で商業主義云々」とイヤミかます前に,多少でもテメーが言ってた"世間知"とやらを持ってるなら,素直に売り上げ落ちたの反省しろよ.
 褒め合い仲間のボケ老人相手に,活字で陰口叩いてる場合か?
 商業主義が気に食わないなら,商業出版社に出版してもらうのを止めて,紅衛兵よろしくスタッフ一同でヘイやシャッターに落書きでもしたらどうだ?

 小林の雑誌に関わった連中を含む,世間並みのサラリーマンは,大昔から結果が全てなんだよ.
「俺の仕事には実績に出せない心がある」
なんて言い訳かましても,絶対に通用なんかしない.
 「心が有るなら実績をあげられるはずだ」と返されるのがオチだぞ.


670:名無し三等兵:2005/05/25(水)22:24:36ID:???

>多少でもテメーが言ってた"世間知"とやらを持ってるなら

 衆愚論の西部大先生とつるんでいるんだから,なるべくしてなったというしかないよ.

軍事板

 ※また, 『SAPIO』 2005/4/13号,p.63欄外では以下のように愚痴っている.
――――――
 なにしろ『わしズム』は幻冬舎には期待されてないので,告知はこの欄外でしかしないからやっておく.
――――――

▼ 一方,自ら経済メール・マガジンJMMを主宰し,いまや日経新聞から経済に関する質問を受けるようになったという,経済評論家と化した感もある村上龍は,日本には昔から格差があった,ただ隠蔽されてきただけだと述べている.
 以下引用.

――――――
 明治時代から格差はずっと存在した.
 旧帝大に行き官僚になるエリートと,小学校を出てすぐに工場で働く工員との間には,ものすごい格差があったが,それはエリートの数が極めて少ないということと,エリート以外の人々への情報が限られたものだったので非常にうまく,しかも自然に隠蔽がなされていた.

 明治から戦前,戦時中は,国家の敵をはっきりと特定できたので,国民が一丸となることが可能で,格差は殆ど目立たなかった.
 戦後は,奇跡的な経済成長があった.
 つまり利益を全国民に配分することができたので,それが格差を隠蔽した.
 中卒の工員も,東大出の役人も,だいたい同じ時期に電気製品や自家用車を買うことができたし,アメリカのように居住地域が分かれることで格差が露呈することもなかった.

――――――『すべての男は消耗品である.vol.7』(村上龍著,ベストセラーズ,2003.6.10),p.101-102

 両者を比較すれば,格差に関して村上と小林の記述のどちらに,より信頼性があるかはもはや言うまでもないだろう.▲


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 父親の死因に不審がある.
 医療過誤かもしれん.

小林よしのり from SAPIO 2006,要約

 【ツッコミ】
 休日で人手が少なく定期見回りが行われず(←要はここね),病院側の説明である脳内出血(だっけか?)ではなく,タンによる窒息死だといっておったな.

 正直年が年なんだし,ある程度仕方ないと思うのだが,
 確たる証拠もないのに探偵気取りで,医師や看護婦がなまけていたような書き方してあったな.
 それじゃ,それらを信頼して医療をまかせていた将軍様のご母堂は,知能が足りないんですな.
 なにか証拠があれば別だが,単なる憶測で誠実に仕事をこなしていた医療関係者に対する,ひいては彼らと協力して懸命に生きようとしていた父親に対する侮辱だろ,ありゃ.

 身内に不幸があったばかりで精神が不安定なのは理解してあげてもいいけどさ・・・
 悲しみや憤りをどこにぶつけていいのか分からずに,失礼な態度をとってしまうのは仕方が無いよ.
 ただ,公共の誌面で公言する事が社会人として適当な行為かどうかは.

 そもそも,死体に脱脂綿詰めるのは別段変わった措置ではない.
 そのまま放っておくと,鼻から鼻水が垂れたりして(自殺者はそうなる)見た目も衛生上も良くないので,脱脂綿を詰めるのは悪いことではない.
 一度死体を入棺前に軽くお湯で拭くこと等と同じ.
 いろいろ漏れてきちゃうので,肛門とかにも詰めると聞いたことがある・・・

 また,将軍様は
「病院から運び出す際にあごや組んだ手にガーゼ=包帯を巻いていた,
これは病院の報告よりずっと前に死んでいて死後硬直を隠すための処置ではないか」
と疑っているわけだが,首やあごは死後2時間くらいで死後硬直が始まるはずだから,ついでに手にも巻いておいたと考えるんだがそんなに不思議なことなのかな?
 俺も祖父母のことしかしらんから,そう詳しいわけでもないんだがね.

894:名無し三等兵:2006/02/02(木)21:21:54ID:???

 将軍様の主体科学では,死後硬直は死後すぐに始まります(笑)

軍事板

 その次の号で形ばかりの謝罪をしてみせていたが,ひどいねありゃ.
 医療関係者から抗議くるのはあたりまえだろ.
 医療に関係ない一般人が見たら,悪質な医療ミス隠しととれる内容だったし.
 あまつさえ
「素人にい丈高になりやがって」
だと.
 同じコマで
「いやいや,ご指摘ありがたいです」
などと言ってみせたが,結局あれが本音なんだろうな.

「病院に指摘しなかったのは看護士が自責の念にかられるから」
「今はあきらめの気持でいっぱい.訴訟する気はなかった」
とかキレイ事並べても,何万人も読んでる雑誌であんなこと書いちゃ,説得力の欠片も無いと思うぞ.

 さらに,自分に抗議の手紙を出した医療関係者は誠実でノブレスオブリージュあるとヨイショ.
 返す刀でそれに比べてこいつらは・・・といつもの自分の気に食わない人物叩きを始める始末.
「読者様のことじゃないですよ〜コイツらのこと言ったんですよ〜」
とタゲそらししたのかね.
 こんなのに騙されるコヴァって・・・・・

 以前「差別論スペシャル」で,屠殺場を見学して血を吹いて死んで行く牛を見た時
「ナイーブな女なら一発で気絶モンだな」
とか描いたら
「血なんか毎月見慣れてます.こういった場面で青くなるのはたいがい男ですよ」
と女性読者から手紙が来たのだが,その時は
「スマン.ワシの認識があまかった」
と素直に謝ってたのにね.

 今回は一応訂正はするが本音では納得してないそと言わんばかりで,妹が見舞いに行った時ナースコールしても中々来ないだの,見苦しいったらありゃしなかった.

軍事板


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 テレ朝やTBSは「自衛隊を撤退させたい」という政治的な立場から,偏向した報道をするだろう.
 だが,産経や読売系のメディアは,その反対の立場から報道するわけで,「偏向報道」はお互い様.
 だが,産経新聞の人質バッシング報道は「虚報」だった.「嘘」を書いたのだ.
 これは読者に「根も葉もない嘘・陰謀論を書きました」と謝罪すべきだ.

小林よしのり from SAPIO 2004/5/26号,p.59欄外

 【ツッコミ】
 はいはい,鏡,鏡.


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 若い世代は反体制だが反権力ではない!(怒)

小林よしのり from 「SAPIO」2006年2月下旬号,要約

 【ツッコミ】
 反権力=正しい,なんて議論の方が私は怖ろしい
 国家という巨大組織を運用するにはどうしても権力というものが必要なんだから,大切なのはその権力を正しく使うことであり,権力そのものを否定することではない.
今の日本のメディアの悪癖は,「ともかく初めに権力否定ありき」にあると私は思っているくらいだからな.

 司法・立法・行政 そして第四の権力マスコミ.
 これら全てについて是々非々のどこが悪いんだろ?
 反権力なんて標榜しても,権力に逆らってるつもりが,風見鶏の頭と尻尾の関係みたいに,権力の意向に振り回されっぱなしと言う事例が多々あることが,ン十年も大人やってきて何故分からんのかな.

 それと,若者を反体制にしたけりゃ,意図してやったかどうかは知らないが,昔やってたように想定する読者を持ち上げつつ徐々に論調を変えてった方が遠回りに見えて実は近道だぞ.論の当否はともかく.
 いきなり大上段に構えて批判したら,若者の反骨心は批判対象より批判者に向く場合が多いからな.

 というか,そういうエピソードを旧ゴーで紹介してなかったっけ?
 よしのりが生徒総会で髪型自由化を訴えたら,喝采どころかブーイングの嵐だったという話を,かつて描いていたはずだが.

 だいたい,革命否定の彼が,若者が反権力で無い事に,なぜ怒りを覚えるんだろうか?

軍事板


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 天下国家を語る前に,プロフェッショナルになれ!と言いたい奴が多すぎる.偉そうに国を憂いて何を自己顕示欲を満たしている? 国家を語ればくだらん自分を底上げできると勘違いしやがって.
 殺される覚悟はできているのか? 遊びで国家を語るんじゃない!

小林よしのり from SAPIO 2004/11/10号,p.69欄外

 【ツッコミ】
 そうだね,いい加減な情報に頼ってヨタを飛ばした挙げ句,いまだに一行の訂正もなかったりってのは,どう考えてもプロ失格だね.
 宅八郎との公開討論からすら逃げているようじゃ,殺される覚悟があるとも思えないしね.
 国家を語るの,もうやめたら?


 【珍説】
 宅八郎が小林よしのりとの公開討論を求めたのはオウム事件の頃.
 この時期両者に,討論しなければならないような,意見の対立など無かった.
 宅八郎と上祐史浩との対談記事が雑誌掲載されることに,小林が反対しただけ.
 対談記事自体は問題なく雑誌掲載されたんだし,意見の対立など無い.
 意見の対立がないのに,討論を求める方がおかしいわけで,そんなものは無視されて当然の話.
 『教科書が教えない小林よしのり』発行以降ならそれなりに意見の対立があるだろうが,宅のほうはこれで勝利宣言して,公開討論などする気はないようだし.
 どうみても「宅八郎との公開討論から逃げている〜」はアンチ小林(小林信者と同レベル)の詭弁.

( ^▽^) in FAQ BBS

 【事実】
 『教科書が教えない小林よしのり』(ロフトブックス編・出版,1997.11)を持ち出すなら,最低限その本くらいは読みましょうや.

>宅八郎と上祐史浩との対談記事が雑誌掲載されることに,小林が反対しただけ.

という単純な話じゃありませんから.
 きっかけの一つではありますけどね.

 同書によれば,要約して言えば,
「小林が一連の宅批判の中で虚偽を書いた部分があるのに,宅の要求にも関わらず,謝罪も訂正もない.
 そこで公開討論という挑戦状を,宅は小林に叩きつけた」
というものです.

●開戦に至るまで

 第一に

> 宅八郎が小林よしのりとの公開討論を求めたのはオウム事件の頃.
> この時期両者に,討論しなければならないような,意見の対立など無かった.

というのが間違いです.

 当事者証言を信頼するとするならば,小林が例によって
「敵の味方は敵.敵と仲良くする奴はみんな敵」
の論理で,オウム問題以前から宅を敵視し,攻撃し始めたことが「開戦」の原因です.

 以下引用.

〔一彦,当時の『SPA!』編集長〕 '95年3月の頭ぐらいに,小林さんが「宅の連載は不愉快だ」と伝えてきた.
 つまり,わしを攻撃してくる「噂眞」の岡留の写真を載っけてけしからんとかさ.
 まず,それが一点で,次がスガさんのカラオケ.
 「わし」の作品を批判するスガの写真を載っけてカラオケするとは何たることかって.

 『教科書が教えない小林よしのり』,p.54

※ スガ秀実.「スガ」は「糸圭」.『「超」言葉狩り宣言』などで小林を批判.
〔八郎〕 〔略〕
 ボクは『噂の眞相』で「業界恐怖新聞」を連載していたわけですが,'94年の春頃に田中康夫とのトラブルがもとで,一時「休載」事件が起きたんです.
 そのときに,ボクと岡留編集長の間を仲裁してくれたのが,作家の安部譲二さんだったんですね.
 それで「10大ニュース」〔SPA!での宅の連載コラム「週刊宅八郎」第2回〕にそのことを書きまして,「手打ち」のときに撮った,僕と岡留と安部譲二さんの3ショットというイカした写真を掲載したんです.
 〔略〕

同,p.50

 ボクがスガさんに興味持ったのは,何か顔が面白いなーということで(笑).

スガ ハハハハ.どういう意味かよくわかんないけど.まあいいや(笑).

 いや,文芸評論家ってこんなに愉快な顔してるのかなーと.
 しかも歌謡曲が好きだって話を聞いてましたので,いっしょにカラオケに行こうと思いました.

 〔「週刊宅八郎」第5回の転載ページが間に入っているが,省略〕

 これが「週宅」の「スガ秀実はカラオケ大王だった!!」という号です.
 脱帽しました.
 内田有紀3番まで歌われた日にゃ,まいりました(笑).

スガ ちゃんとCDも買って,練習したんです.

 文芸評論家って内田有紀が3番まで歌えるもんかと思いましたね.
 この時点で,ボクはスガさんと小林とのゴタゴタには一切触れていないし,興味があるとしたら,小林よりもむしろスガさんが何を歌うのか,に興味があった(笑).

松沢〔呉一,雑誌編集者〕 そもそも,宅八郎はスガさんの顔が面白いぞって出してみた.
 小林に悪意は込められていなかったにも関わらず,小林さんはこれに関して反論したわけですよね.

 「スガの顔は許せん!」と言い出したんです(笑).

同,p.51-54

 そして,小林さんがさらに「宅八郎を許せない」と言ってきた直接の引き金になった,非常に重要な人がいます.
 ここでゲストの西岡昌紀さんが登場です.

<西岡昌紀登場>

 西岡さんは,天下の「文藝春秋」の月刊『マルコポーロ』を,たった一人でツブした人です(笑).

 3月上旬に「週宅」で西岡さんのインタビューを敢行したわけです.
 ちょうどその1号前の号で,小林さんが「ゴー宣」で西岡さんについて描いてたんですよ.
 編集部に対する3つ目の不満っていうのが,西岡さん問題だったんです.
 それも,小林さんは「宅は西岡擁護にまわってる」みたいな書き方してるけども,実際ちゃんと読んでみれば宅さんはそんな記事は全然書いてないよねぇ.

 書いてない書いてない.ボクは今でも,御本人目の前にして言えるけど,「ナチ・ガス室はなかった」とは思ってませんから(笑).

〔証拠の,「週刊宅八郎」第8回の全文転載があるが,省略〕

 宅さんは,書き手の側にも人権があると,言いたかったんだよな?

 そうですね.「文芸春秋」がとったやり方は果たしてどうだったのかってのが主軸だったわけです.
 〔略〕

 ところが宅さんがその原稿を発表した後,3月8日になって小林さんが僕に「宅八郎を攻撃する」ということを通達してきたんです.
 さっきの岡留さんやスガさんなどを扱うこと自体が不快だと.
 で,もっと不快なのは,わしが西岡に触れた次の号で,宅が西岡にインタビューしていることだ,と.
 1週後に西岡インタビューが載るってことは,宅は俺のを見て書いたんだろうって言ってきたわけ.そこまで言ってきたわけ.

 はっきり言って,1週しか号がズレてなくてその前の号の「ゴー宣」を見て,西岡さんを取材するのは不可能です.
 雑誌の進行ってものがわかってる方は理解できると思うんですけど,向こうが白黒,ボクはカラーページですから,進行はもしかするとこっちのほうが早かったんじゃないかな.

 〔略〕

 あのときは,小林さんが何を言ってんのか分からなかった.
 「え,何?」って感じだったなあ.
 この人とは随分感覚が違うのかなっていう感じで.

松沢 「週宅」で批判した相手がいるとしたら,「文春」ですよね.
 後ほどオウムのときに非常に分かりやすくなるんだけど,小林さんは
「宅が文春を批判したってことは,西岡の味方だ」
と,そういう発想する人じゃないですか.
 そういう発想しかできないというかね.

 〔略〕

 『SPA!』の編集権の話ですが,小林さんが「週刊宅八郎」に関して伝えてきたことは,もう理解の範囲を越えていたわけです.
 他のコーナーに誰を使う,誰を出すのが不愉快だとか.
 誰を登場させるなって言ってるわけですから.

 大物ならば他のコーナーに口が出せるのか.出せるはずもないし,出すわけがない.
 多少なりとも大物といわれる人は,そんなこと絶対にしないです(苦笑).

 それで,僕は小林さんを一度は説得したんですよ.
 「宅は許せない」と言って書いてきたネーム(セリフ)には,宅さんに対しての誹謗中傷があった.
 だけど,僕は誹謗中傷は深い論争にはなりえないと思って
「ここは小林さん,やめてくれ」
と要請した.
 そこで一度は彼もとどまったんです.
 ところが,青焼きという最後の校正段階でまた宅さんに対する中傷のネームが勝手に復活していた.
 約束破って,書かないって言ったのに書いてきたわけ.
 で,小林さんに電話して
「覚悟あるんでしょうね.宅さんは反撃してきますよ.僕は宅さんの反論権を確保する義務があるから,それは絶対確保しますよ」
と言ったら,小林さんは
「分かった.ここまで書くんだから,宅からの反論をきちっと受けて,また反論する」
と言う.
 そこで編集部と小林さんと宅さんとの三者の間でルール設定ができたわけ.
 もうやるしかないじゃない,両方.
 小林さんと宅さんの,雑誌ってものに対する者書きとしてのスタンスが非常にクッキリ,明らかに違いが出てくるからさ,混乱はするだろうが面白いだろうという風に僕は思って,三者の間でルール作りしたよね.

松沢 ワケがわかんなかったけども,小林が攻撃をしてくると.
 それに対して宅は当然反論もすることになるであろうと.
 

同,p.55-66

 〔略〕
 実は……小林さんという人も,まあ正直というかバカで,『ダカーポ』のインタビューでは,週刊宅八郎に「スガ秀実の顔写真を1ページ大に乗せた」とかって答えちゃってるんですよね.

松沢 何も考えてないんだろう,正直っていうよりは(笑).
 これまでいろんなところで,
「わしは殺されかかった」
とオウム問題に絡めてあれほど強調していたにもかかわらず,実は問題はその前からで,スガさんを出したことなどが気に食わなかったんだと自ら語ってしまってる.
 考えないにもホドがある.

同,p.144

 以上,経緯がやや複雑なので,長めに引用することになりました.
 本論に直接関係のない部分,および発言者の推測に過ぎない部分などは割愛しました.

 当事者証言という性格上,幾分かは割り引いて聞く必要があるでしょうが,少なくとも引用部分のいくつかは「ゴー宣」や「週宅」,そして「ダカーポ」等の記述で第三者が検証可能ですし,他の項目での小林の論理展開を見る限り,これら証言は納得できます.
 少なくとも疑う理由はありません.
(「ある」という方はソースをどうぞ)

 まあ,
>意見の対立など無かった
と言えなくもありません.
 なぜなら,小林のクレームは,意見の対立以前の「気に入らないからやめさせろ」という低レベルのものだから(苦笑).

 それにしても,口もきくな,と言うが如きの小林のクレームぶりには,
「お前はどこの小学生のガキ大将だよ?」
とツッコミを入れたくなるところ.

●戦闘経過

 次に,

> 宅八郎と上祐史浩との対談記事が雑誌掲載されることに,小林が反対しただけ.
> 対談記事自体は問題なく雑誌掲載されたんだし,意見の対立など無い.

にも異論があります.

 上掲書の記述を信頼するとするならば,「反対しただけ」ではなく,事実でもないことを書いて中傷したようですね.
 それに対して宅は謝罪を求めています.

 以下引用.

 さて,「週宅」というのは,確かにそのスタートから,不透明な打ち切りによるエンドまで一貫して,「マスコミ批判」をテーマにしていたともいえるわけです.
 〔略〕
 そこで,ボク自身はオウム真理教なり地下鉄サリン事件なりの報道のあり方に,疑義を呈する作業というのを,4月12号から開始したんです.
 〔略〕
 小林さんのことなんて,この時点では一切考えてなかったです.
 ところが,そこで4月25日に師さんから伝えられたのが,
「小林さんがカンカンだよ」
「本格的攻撃をすると言ってる」
と.もう
「宅を叩き潰す,今度こそ許せん!」
と言っているらしい(笑),とのことだった.

 〔略〕

 一応,宅さんと小林さんのオウム騒動に対するスタンスの大きな違いを編集部は把握していたわけだから,小林さんに電話して,うちで宅さんと上祐の対談はしますよ,ということは事前に話した.
 そこで雑誌の編集論みたいな意見の食い違いはあったけど,小林さんは
「いいですよ,宅さんは宅さんでやってください.こっちはこっちでやりますよ」
というわけ.
 まあ不快感はすごく表していたけど.
 ここでも,何とかぎりぎりアクロバティックな形で,編集部としてはうまく交通整理をしていたかなーとは思います.

松沢 ここまでは,最初に取り決めたルールをそれぞれ守っていたわけですね.

 そうですね.それでオウムの問題というのがどんどん加熱してくるわけですけど,「ああ言えば上祐,こう言えば宅八郎対談」というのがゴールデンウィーク合併号で出ます.

 〔略〕

 で,小林さんがオウム問題で初めてボクを攻撃してきたのが5月17日号.
 ここでボクが「最低の野郎」になるわけです(苦笑).
 全文読みます.
『宅八郎がウソつき上祐にだまされて「假谷メモはない」と書きまくって大ハジかいとる.
「情報の信頼性を吟味するカン」のないやっちゃ!
 上祐ごときの情報操作に乗せられてちゃ<カナリヤ>どころか,オウムのウソ繰り返す<九官鳥>だぜ!』
『何が宗教弾圧だ!魔女狩りだ,反オウム教だ.
 九官鳥・宅八郎はゲッペルスに会いに行って,
「今,時流は反ナチスです.反ナチス教ですよね」
とコビうってるようなもんだよ.
 命かけてやってる江川紹子氏を上祐と2人で笑いもんにするとはサイテーの野郎だ!
師編集長も,宅とタッグを組んでるんだから,わしは許さん!』
松沢 すごい.ここで被害妄想爆発ってわけですね.
 師さんは間に立って交通整理やっていた.
 ところが事前にこうなる約束があったにも関わらず,なぜか,編集長が宅の味方に付いているという妄想をここから広げ始めるわけですね.
 小林さんの言論のかなりの部分は,この被害妄想的決め付けで成立している.

 そして次の5月24号で,ついに松沢さんにも刃を向け出すんです…….

松沢 俺も当然,それまで報道に対しての疑問が相当にありました.
 で,先程もこれはありましたけど,つまりオウムには相当の疑惑があることは大前提だと.
 しかし報道は酷すぎるんではないか.

 あと捜査のあり方ね.

松沢 その2点に関して触れるだけで,数字を2までしか数えられない小林さんは「オウムの敵か味方か」の人ですから,どっちかに入れなければ頭が壊れるので,我々もつまりオウムの味方だという風に思い始めるわけですね.

 〔略〕

 〔略〕
ボクも2週連続で『ゴー宣』でやられたので,5月31日翌週号で,今度は本格的に「オウム問題,小林よしのりへの反撃!」という記事を書いたわけです.
 それま,まず頭の悪さの指摘ですね.
 さらに,小林が事実誤認のことを書いてきているので,それについて「謝れ!」と謝罪を要求したわけです.
 ところが,小林は,
「河野義行さんに新聞もテレビも謝罪すべきだ」
とか言っておきながら,自分は決して謝ってはくれません.
 〔略〕
「週刊宅八郎」第21回('95年5月31日号)

 〔略〕
 まず…….何という頭の悪さ,だろうか(笑い).
 〔略〕
 しかし何という誤読だろう.
 国語を勉強したほうがいい.
 上祐対談中では,こうしたオウム糾弾の狂信的な態度こそを,反オウム「教」と説明しているのだから.
 〔略〕
 假谷メモについて,小林にガタガタ言われるスジアイはない.
 情報の信頼性を吟味するカンだのと言われるスジアイは,もっとない(嘲笑),
 訂正も事実認定さえも留保する理由は前号で説明したが,ボクは確かに「メモはなかった」と書いている.
 それは4月5日号と4月19日号だった(執筆は約10日前).
 しかし上祐対談は4月17日.
 つまりメモについて記述した後で彼に会ったわけだ.
 だから上祐にだまされて(書いた)≠ニは完全明白な事実誤認だ.
 小林,謝れ!
 上祐=悪,オウムを糾弾しない人間も悪,という短絡.
 だまされてるに違いないという思い込み.

 罵倒はけっこうだが,編集長が宅とタッグを組んで……となると,もはや妄想としか思えない.
 被害妄想とはこのことだ.
 しかも,本誌編集長を許さん,とはね(苦笑).
 小林のヒステリーを見れば,ボクのマス・ヒステリー情況批判は,的を得ていた,のだとも思える(笑い).
 〔略〕

 『教科書が教えない小林よしのり』,p.70-76

 なお,「ゲッペルス」は原文ママ.小林の誤記なのか,転載したほうの誤記なのかは不明.

 私見ですが上祐対談については,インタビュー者のツッコミ不足により,結果として上祐の側の宣伝活動にしかならなかったことから,その点では小林にも理があると愚考します.
 しかしだからといって,ウソを書いて中傷しても良い,ということにはなりません.

 こうした場合,ウソと指摘されているのは議論の枝葉の部分ですから,ウソを書いたことについては詫び,その上で「宣伝活動」批判を堂々と繰り広げるのが常道ですが,なぜ小林はそうしなかったのか理解に苦しみますね.

 ちなみに,小林の「誤読してトンチンカンな批判&中傷」パターンは,その後のイラク戦争などでも登場します.

▼ 例えばこれ↓.

[quote]

 戦争に大義などない.
 だからベトナムもイラクも侵略して良かったのだ.
 日本にも原爆落としても良かったのだ.
 中国がチベットやベトナムを侵略しても良かったのだ.
 将来,台湾を侵略しても良いのだ.
 国益だけだ.
 軍事大国が勝つのだ.
 でも日本は核を持たないのだ.
(親米保守・談)

[/quote]
―――小林よしのり in 『SAPIO』 2005/6/22号,p.62

 詳しくは他の各項目に譲りますが,この文章のどれ一つとして批判対象の文章を正しく読んだものはありません.
 勝手に勘違いしているのか,それともわざとなのか,それは不明ですが.▲

●挑戦状始末記

 第3に,

> 意見の対立がないのに,討論を求める方がおかしいわけで,
>そんなものは無視されて当然の話.
> 『教科書が教えない小林よしのり』発行以降ならそれなりに
>意見の対立があるだろうが,宅のほうはこれで勝利宣言して,
>公開討論などする気はないようだし.

ですが,すでに上述のように,意見対立以前のところでの対立があったわけですので,討論を求めるのも不自然ではないということになります.
 しかも,これは小林のほうから売ってきたケンカのようですし.
 ゆえに,「無視されて当然の話」は明白に誤りです.

 また,小林は決して無視してなどいません.『新ゴー宣』他,様々な媒体を通じて,宅攻撃を繰り返しています.

 さらに,宅は別に勝利宣言しているわけでもなければ,「する気もない」ようにも見えません.

 以下引用.

小林よしのりへの決闘状! 「週刊宅八郎」第25回('95年7月5日号)

 〔略〕
 さて,そこで提案がある.
 小林さん.ヒステリーもおさまらず,ボクに対して誤解もあるようだ.
 こうなったら,対決するというのは,いかがか.
 後だしジャンケンなし.正々堂々と,一騎討ちしようじゃないか.
 アナタも忙しいだろうから,ボクが時間も場所も合わせてもかまわないぞ.
 先に攻撃しておいて,返した刃が受けられないことはないだろう.
 〔略〕

こうなりゃ公開決闘だ
逃げるなよ,小林ィ!

 そうだ,いっそ,会場取って読者を呼んで,公開で一騎討ちをやろうじゃないか.カリスマ対アイドルの.
 チャンスだぜ.その場でボクをやり込めて,やっつければいいんだから.
 ボクに大恥かかせて,さらし者にすればいいんだから.
 そうすれば,この対決を目の前で見る小林ゴーマニズム教信者も大喜びのはずだろ.
 ナマの宅八郎は,ちょっと手ごわいけどな(フッフッフッ).
「あの人やこの人もわしが正しいと言ってくれとる」
などと,人に助けを借りずに,自分の言葉で答えろ.
 なあに,頼りにしてるインテリさんたちに御相談してきたっていい(嘲笑),
 けど会場には一人で来いよ.
 助っ人無用.
 一対一でケットーだ.

 もっとも,アナタが極度にナマ本番の「現場」に弱いのは知ってるけどさ.アッハッハ
(TV出演のさえない姿と,その後,後だしジャンケンで,マンガでは強気に言い訳してるのもよく見させてもらってます).

 アナタとオウムの裁判に青山弁護士が出廷したことに触れて,アナタは青山氏のことを書いてたな.
「自分から挑戦状を叩きつけて,逃げてるようじゃカス野郎だもんな.
 そーか,おまえも男だったか,えらいぞ」
などと.
 ボクに先にケンカを売ってきたのは,アナタだ.
 この原稿のタイトルは「挑戦状」となっているが,先に「挑戦」をボクに叩きつけてきたのはアナタであることをお忘れなく.
「先に挑戦状を叩きつけて逃げてるようじゃカス野郎」なんだろ.
 父権か男根か知らないが,あなたも男なら逃げるなよ.

 〔略〕

 ペコペコしてくれる人間とでなければ,対談できないのなら,それこそカス野郎だよな.
 逃げるなよ,小林!
 〔略〕
 小林さんのヒステリーが,ついに爆発しちゃったんでしょうね.
 事態が急変するわけです.
 いきなり小林さんが「連載をやめる」と言い出して,7月3日に僕が事務所に出向いたんです.
 実はその直前に「週刊宅八郎」で「小林よしのりへの挑戦状」という原稿が発表されています.
 7月5日号ですが,号数と発売日のズレがあって,実際にその号が発売されたのは6月28日ですから.

松沢 それを見て,連載やめると言い出したということですね.
 決闘状がまず出て,師さんがよしりん企画の事務所に呼ばれていったってことでしょう.

〔略〕

 最初に担当者から,連載をやめたがってると聞いたときに,しょうがないかなとも思ったんですよ.
 ただ,つまんない誤解で小林さんがやめるならもったいないなーと思ったし,直接話を聞きに行きましょうと,小林さんの事務所まで行ったわけです.
 ところが,問題は宅さんだけじゃないと言い出した.

 どこまでが彼のカッコつけかはわかりませんけどね(嘲笑).

 まあ,とにかく『SPA!』全体の編集方針,松沢さんや中森文化新聞,鈴木〔邦男〕さんの連載,それら全部がわしは気に食わないと,と言い出したわけ.〔原文ママ〕

松沢 そんな馬鹿な!!

 他の執筆者が何をテーマに書くかみたいなことまでこっちが調整しなければいけなくなるわけですし,そんなこと不可能じゃないですか.
 雑誌の根本的なアイデンティティを否定するような発言をしたわけですよ.

スガ いわゆる編集権を否定したわけでしょ.単純に言えば.

 これじゃあ,もう合致点を見付けるのは無理だ,と.
 まあ降りてもらうしかないなーと僕は思った…….
 連載がなくなっても仕方がないな,と.
 そこまではいいです.
 ただ別れ際に,小林さんは
「でも宅の決闘状に俺は答えないよ.あんな奴を俺は相手にしない」
と言うんだ.
「本格的に宅を全面攻撃したっていいんだよ.小学館から宅の資料を提供してもらったから」
というセリフを聞いたときには,こいつは人間のクズだと思ったね.

松沢 「相手にしない」という発言がいかに意味がないか.
 好んで約束を破って攻撃をしてきた人間が,ついにこの発言するわけですね.

 「宅なんて無視する」とかさ.最初から無視しておいてくれれば楽だったんだけど.
 先に手を出されちゃ,ボクも黙ってられないから.

松沢 一方的に攻撃をしたいが,反撃はされたくない.
 宅八郎に王手を打たれちゃったから,そう言わざるをえなくなったということでしかないでしょう.

 師さんがキレちゃった小学館の資料提供問題.これは説明しておくと,小学館の組合が作成した資料だと思います.
 太田出版の社長が小学館の人間から見せられてるんです.
 年表の中にボクが逮捕されて小学館に討ち入りした事件があったでしょ.
 ところが,『処刑宣告』を出版するときに版元の太田出版に小学館から圧力がありまして,この資料の存在が明らかになったんです.
 ボクに関する個人資料で,組合のこの年の春闘の第1課題が宅八郎問題だった,とか何とかって聞いてます(笑).
 もちろん大した資料じゃないし,問題なしとして本は出版されたんだけど.
 その資料が小林さんに渡ったんじゃないかと思うんですね.
 それ以外に考えられないので.

松沢 なるほど,クズですね(笑).

 そりゃそうだよ.負け惜しみというか,宅さんおよび『SPA!』編集部に対する捨てゼリフだもん.
 とりつくシマがないわけじゃない.雑誌の編集を頭から否定するんだから.
 まさか『週刊ゴーマニズム宣言』とか『週刊小林よしのり』を作るわけにはいかないんだから.それはもう調整は不可能だと,僕はここで決断しましたけどね.
 〔略〕

 『教科書が教えない小林よしのり』,p.86-90

 「週刊宅八郎」第25回('95年8月30日号)

 まるで「書き逃げ」だ.
 言いたい放題,書きたい放題の末についに小林よしのり『ゴーマニズム宣言』の連載が終わった.
 〔略〕
 もっとも,あの最終回には,僕が言ってもいないことが,僕の発言として書かれていたり,明白な事実誤認もあり,事実関係のあまりに一方的な曲解,意図的な捏造も多い.
 〔略〕
 オイ小林よ,いくらSPA!をやめたとは言っても決闘状は生きている.
 『ゴー宣』が終了しても決闘状は無効化したわけじゃない.
 決闘から逃げるのなら,お前は腰抜けだ!
 〔略〕

同,p.101-102

 さて,「ゴー宣」を打ち切った小林は,いろんな雑誌媒体で言いたい放題の発言をやりだしました.
 一番ひどかったのが『宝島30』9月号なんだけど(笑).
 そう,切通理作による「小林よしのりの言いたい放題インタビュー」です.

同,p.111

週刊SPA!連載を突如中断された宅八郎の「逆襲メッセージ」
『噂の真相』'96年2月号掲載

 〔略〕

 小林は虚勢を張って「宅なんか無視する」と言いながら,『新ゴー宣』でも執拗にボクと師氏を攻撃,多くのインタビューでボクと師氏を非難する発言を繰り返した.
 さらに『Bart』では「おたく殲滅宣言」.
 〔略〕

同,p.

 余談ですが,小林自身が編集する雑誌『わしズム』が,後に出版されることになることを考えると,

>まさか『週刊ゴーマニズム宣言』とか『週刊小林よしのり』を
>作るわけにはいかないんだから.

という発言が興味深く思えます.
 小林が望んでいたのは,まさにそれだったのでしょう.
 一生,ガキ大将でいたいのでしょうね.

●結論

>どうみても「宅八郎との公開討論から逃げている〜」は
>アンチ小林(小林信者と同レベル)の詭弁.

は,どうみてもコヴァ(小林狂信者)の妄言と言えるでしょう.
 そもそも,上記珍説主張者が,該当問題を子細に検討した痕跡も見られません(根拠が何も示されていない)し.

 なお,当サイトは決してアンチ小林よしのりサイトではありませんので,念のため.
 小林よしのりだろうが小林アツシだろうが,正しい主張をしていれば「それは正しい主張だ」と認めますし,たとえ江畑謙介や小川和久であっても,その発言が正しくないと考える正当な根拠があれば,「それは正しくない」と異議申し立てします.

消印所沢

宅八郎

(画像掲示板より引用)


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

「TVを見たら,ブラジャーを着ける男が増えているという」
「精神的に去勢されている男,それを助長する女.彼らが日本を弱体化させているのだ」

小林よしのり in SAPIO(2003年11月下旬発売の号)

 【ツッコミ】
 その程度の主張になぜ8ページもブラジャーネタ振るかなあ.

 欄外も読者にとってはどうでもいい私信(しかも一部日本語崩壊)と,相変わらずの具体性のない従来の反米論を繰り返すのみ.
 特に以下の2つなんて,飲み屋でクダ巻いているオヤジと何が違うんだか.

・大義なきイラク侵略の代償はまだまだ高くつくだろう.馬鹿は死ななきゃ直らないって.馬鹿=ブッシュ政策と小泉政権.死ぬのは罪なき兵士たち.(61頁)
・何がマニフェストだ! 何が二大政党制だ! くだらん.ポチ保守が民主主義は世界に普遍だと吠えているって? 民主主義の見本がアメリカだと? アホか?(62頁)

 そもそも,ブラ男ってそんなに増えてるのか?

 小林が見たと思われる,フジテレビの夕方のニュースだが,これは2002年の5月放映,小林の原稿から半年近く前だ.
http://www1.big.or.jp/~ayu3/topic/20020504.htm

 で,週刊誌などでも報道されるとおり,この手の企画ものには視聴率を取るための捏造が多い.ウラの取りようがないから.
 本当にそういったマニアがいるならHPがゴロゴロあるはずだが,ネットで検索してもブラジャーマニアのHPなんて出てこない.
 要するに,人面魚や口裂け女レベルの話.

 以下は,「ブラジャー」を検索キーにした2ちゃんねるのスレ一覧.
 ロビーにSAPIOの小林のマンガをソースに立てたクソスレが1個あるだけ.しかもレスもなく荒れ放題.
http://ruitomo.com/~gulab/s.cgi?k=%83u%83%89%83W%83%83%81%5B&o=r

 「ブラ男」を検索キーにした2ちゃんねるのスレ一覧.
 上記の変態医者のスレ1個.しかも,ネタの可能性も高い.
http://ruitomo.com/~gulab/s.cgi?k=%83u%83%89%92j&o=r

 2ちゃんねるにはホモ板・メンヘル板のような,変態向けの隔離板がたくさんあるのに立っているスレがこの程度というのが,「ブラ男」などネタに過ぎないという実態をよく表している.
 仮に「ブラ男」が実在したとしても,ホモやロリコンの存在率よりはるかに少ないだろうな.(ホモ板→スレ500個)

 要するに,今回の小林のマンガは,アカヒ新聞がよくやる
「変な人物をつれてきて,それを集団全体の代表であるかのように大々的に取り上げ,自分の歪んだ主張を普遍化する(井沢元彦)」
そのもの.
 分かりやすく言い換えると,田代まさしを一般化して,
「最近,男湯を盗撮する日本人男性が増えている!」
と言っているのと一緒(笑)

 ちなみに,この回の件を巡り,こんな暴露じみた書き込みも.
 真偽は不明.

965 名前:文責・名無しさん :03/12/01 16:43 ID:BIIo6zN5

実際,○○○○企画の中でも不満紛々

バカを言って売上が落ちるわ
仲良くなった「つく○会」の人らとも,無理矢理に絶縁を強いられるわ
手抜きわし○ムが不調でイライラしてるわ
拉致被害者家族や安倍晋三にケチつけ,ブサヨ以外のアンチを爆増させるわ,
読者の投稿は激減するわで散々

師匠に諫言した秘書○○○リがクビ切られた今では,大人の思考を持ってる
チーフ○井と,色々書物読まされて物知りにさせられた○浦は,バカな人だなと
思いつつも,仕事として割り切ってる
ムードメーカーの○○Qも,どこまで本気で師匠におべっか使ってるんだか,
わかったものじゃない. 一応,所帯も持ち,責任が問われるようになったからね

今回も私怨に任せて小泉・安倍を醜悪に書こうとして,スタッフや編集に
止められたのが実相らしい
○寺記を代わりに載せようとしたものの,「それもデンパだ」と反対され,結果的に
文句が出ないであろう一年以上前の〔ブラ男についての〕代原が代わりに載った
それでもこの三年あまりのゴ○宣にシラけきった読者には,悪評だったようだね


966 名前:文責・名無しさん :03/12/01 16:43 ID:BIIo6zN5

○○宣13巻以降は,アメリカがイラクで敗北を認めるか,読者層の間で反米世論が
高まったら「現代の預言書」として仰々しく出版して大量に売る予定だったけど,
アメリカはその気が無いし,読者は逆にゴー○に懐疑的になってる
「○○○○戦記」で,師匠の昔の功績を思い起こさせて読者層を掘り起こす予定
だったけど,装丁に凝り過ぎた本を大量に刷ったから,不良在庫を抱える恐ろしさに,
○○館側が売上調査実施店に人を派遣してサク○買いを実行させて無理矢理
ランキングに載せて話題作りを試みたみたい.
それと,あまりにも自著のCMが多すぎるから,編集部の人らが「新○ー○○ズ○宣伝」
とか揶揄してるのはナイショね. 師匠がキレて○A○IOから放逐されたら,マジで
路頭に迷うんで.

作品内や欄外で名指しにされた人たち,ごめんなさい
師匠以外,本気でああいう考えを抱いてる人は1人もいません
見捨てないでね,東京都議の○○さん.知事によろしくお願いします.

エセ保守監視小屋


 【珍説】
 〔アメリカからの〕圧力に屈した島村農水相は
「全頭検査は世界の非常識」
などと言い出した.
 これがポチなのです.

小林よしのり in 『SAPIO』 2005/3/23号,p.67欄外

 〔略〕
狂牛病を防ぐためには全頭検査しかないのに,〔略〕

小林よしのり in 『SAPIO』 2005/4/13号,p.65欄外

 【事実】
 非常識というか,非科学的であることは事実です.
 そもそもBSEは科学的にはまだ殆ど解明されておらず,プリオン原因説もまだ「説」でしかなかったりします.
 全頭検査をしても安全とは言えないわけです.

 詳しくは,google検索するといくらでも文献が転がっていますので,ここでは割愛しますが,少なくとも,小林の主張は,ろくにBSEを調べてもいない,裏もとっていない,「ポチ」と言いたいためのだけに持ち出してきたことは間違いありません.

 なお,当時の『財界展望』誌によれば,牛肉輸入再開を急ぎたがっているのは,むしろ輸入利権を握る農水省のほうであり,急ぐ口実として外圧を利用している,という話もあります.
 本サイトではこの情報をクロス・チェックできるだけの材料はありませんが,少なくとも,「ポチか,非ポチか」で分けてしまう小林の見方よりも,もう少し世の中が複雑にできていることは確かなようです.


 【小林主体思想】
 戦前も戦後も,わしのような一握りの者が警告を発するのだろうが,政治家もマスコミも国民も,しょせん流れに飲み込まれていくのが常なのである.

――――――小林よしのり in 『SAPIO』 2005/8/10号,p.63

 【事実】
 ギャグの種類としては(1)ドンデン.
 「第三者からは,いい加減な情報を撒き散らすデマゴーグなのに,本人は警句家気取り」という落差をもってギャグとしている.

 でもって,デマゴーグというのも,何らかの流れに乗せられている場合が殆ど.


 【小林主体思想】(別名,マルチ・スタンダード)

 銀座を歩いていたら浮浪者が〔以下略〕

 福岡に帰ると,空港からタクシーに乗ったらすぐ,浮浪者のテントが〔以下略〕

(小林よしのり from 「SAPIO」,2003/6/25, p.57-58,抜粋要約)

 【ツッコミ】
 以前,
「低成長率に慣れろ! ガタガタぬかすな!
 だいたい誰もがクーラーを持ってるこの豊かさが異常だ! この上何を買えというのだ!
…といったら不景気のしわ寄せは弱者にくるとか言い出すんだよな.
 景気回復の大合唱には逆らえん」
と言っていたのはどこの誰だよ,としかいえないんだけどな…

(エセ保守監視小屋)


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