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FAQ of FAQ 目次


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上杉隆&自由報道協会

●●日垣隆

「Game News」:「『報道しないこと』これがマスコミ最強の力だよ」〜あるマンガに見る,情報統制と世論誘導

gigazine」■天漢日乗: 「マスコミたらい回し」とは?(その129)弱者を弾よけに使う鯨岡秀紀記者の「ネット言論叩き」の手法に見る従来型社会運動の終焉(メディア,根源的な恐怖を感じた対象を「叩く」のがマスコミ人の「何かを叩く時の原動力」)

「Net Bunker」(2010/05/30)◆統計が否定する「日本は児童ポルノ大国」という妄説: 弁護士山口貴士大いに語る

「Togetter」◆(2013/03/05) 朝日新聞「報道と人権委員会」がもはや「報道を盾にした人権侵害の正当化委員会」

「Togetter」◆(2013/03/13) たとえ事件捜査に明るい新聞記者であっても,3日もらえれば,やってもいない殺人容疑の自供も確実に取れるんだよ
「サイゾー」◆(2013/02/26) PC遠隔操作事件・片山容疑者に冤罪の可能性が浮上「真犯人は別にいる!?」
「ロケットニュース24」◆(2013/03/03) 【遠隔操作ウイルス事件】真犯人を名乗る人物が新たな書き込み「逮捕された彼は真犯人ではない」「誤認逮捕5人も狙い通り」
江川紹子 in twitter (2013/03/13)
◆陸山会事件で,石川氏の弁護人が提出しようとした証拠を軒並み却下した東京高裁(飯田喜信裁判長)は,事実の解明には全く関心がないらしい.
 主任弁護人の安田好弘弁護士は「司法の自殺」と.
 そんな裁判のあり方について,なんら批判の目を向けないのは,ジャーナリズムの自殺,ではないのか

朝目新聞」●世界のフェイク(偽)報道写真の歴史(of ザイーガ)

朝目新聞」●「民主に期待」読売7割・ネット3割 なんでこれほど違う
>読売・早大調査「60歳以上」が4割超
>「早い話,ニコ動も2ちゃんも有権者の動向を反映してないということだろ」

「ウォームズリー商会物置部門」◆[mixi] 笹本祐一さん | 升
>で,昨日のテレビでベテランが力説していたのが,訓練されたジャーナリストによる信用ある報道の必要性である.
> そりゃあ訓練されたジャーナリストがいるならば,素人がやるよりもいい仕事が期待出来るだろう.
>しかし,笹本が見た宇宙開発の現場では,広報が伝えたことをそのまま流すという最低限の仕事すらテレビや新聞は出来ていなかった.

唐沢俊一検証BLOG

「古森義久」◆(2010.2.19)朝日新聞が「ライシャワー発言」で虚偽報道

「サイゾー」:『ちびくろサンボ』を殺したのは抗議事件か,メディア自身か

「佐々木俊尚 ジャーナリストの視点」:週刊誌記者の取材に心が汚れた

「佐々木俊尚 ジャーナリストの視点」:毎日新聞社内で何が起きているのか(下)
 毎日新聞内の主流派は「ネットには一切情報を出すな」派.

「ダイヤモンド・オンライン」:「食料自給率40%」の虚構さえ見抜けぬマスメディアの不勉強

「帝国ブログ」:どこに空席があるのか分からない首相講演会を空席だらけと報道

「ニュー速クオリティ」:ダルビッシュ,投球時の癖をテレビでばらされついったーで激怒なう

「ニュー速クオリティ」◆(2010/03/14)【TBS】 ネトゲ廃人特集で捏造疑惑が浮上 カレンダーの日付がきっかけ

「ネタちゃんねる」: 毎日新聞!社内調査の末の検証記事も全てウソだった事が発覚

「暇人\(^o^)/速報」◆ゲンダイ「ゆとり世代は単細胞.ゲームの影響で『新選組』を好きになる単細胞」

「暇人\(^o^)/速報」◆(2010/05/04)マスコミ「いいから金使えって!金持ってないとか関係ねぇーから!貯蓄をする奴は非国民!!!」

メガとんトラック」:ペットボトルの中におしっこをするネトゲ廃人は本当にいた : はちま起稿
   ┃
   ┣「メガとんトラック」:TBS系ネトゲ廃人特集が余りにも不自然すぎる件 /カナ速
   ┃
   ┗「メガとんトラック」:ネトゲ廃人特集が余りにも不自然で「やらせ」ではないかという疑いが強まる : はちま起稿

メガとんトラック」◆(2010/04/11)“若者の○○離れ”に対する2ちゃんねるの反論コピペに超納得した|デジタルマガジン

メガとんトラック」◆20年前の有害コミック騒動で有害指定を食らった作品の実例から,範囲拡大の危険性を考えてみる(前編) - 空気を読まない中杜カズサ

メガとんトラック」◆(2010-02-14)日刊スレッドガイド : 若者の○○離れのガイドライン

メガとんトラック」◆(2010/04/08)ASCII.jp:新聞社が「無断リンク」を禁止する3つの理由|編集者の眼

山本弘のSF秘密基地BLOG◆(2010/03/18)「非実在青少年」規制:目に見える形で反論を提示する
>まさに一目瞭然! コミックス・コードが施行された54年以降,アメリカの犯罪は
>減るどころか,急カーブを描いて上昇しており,1980年には3倍にもなっている!

●上杉隆&自由報道協会

「Amazon」◆(2012/6/5)『 大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』の proustienneさんのレビュー

「Togetter」◆(2011/03/09)「自由報道協会は公平な会見の場を提供する会であり,公平な情報を発信する会ではない」→「ソラノートと,どう違うんだろう?」から始まった一連のやり取り

「Togetter」◆(2011/03/31)小田切博の「上杉隆はやり口が醜悪」のまとめ

「Togetter」◆(2011/06/23)渡部真氏「デマや偏向報道する会員は自由報道協会として問題じゃない.そしてフリーは偏向してて当然」

「Togetter」◆(2012/01/26)【またか】小島慶子氏キラキラ降板理由について上杉隆氏デマ拡散→町山智浩氏訂正
「Togetter」◆(2012/01/28)官房機密費ネコババ発言問題について,町山智浩氏に訂正を求めた上杉隆氏は一転逃げ腰に
「Togetter」◆(2012/01/26)3分でわかる上杉隆VS町山智浩

「Togetter」◆(2012/01/26)自由報道協会賞,大賞は岩上安身氏に
「Togetter」◆(2011/11/19)岩上安身さん懲りずにまたフォロワーに情報提供を求めながら未確認情報を流す
「Togetter」◆(2012/03/24)岩上安身連続ツイート◆一般の人たちが全く知らない秘密会議で世論が決定される

「Togetter」◆(2012/01/28)3分でわかる上杉隆VS町山智浩

「Togetter」◆(2012/04/19)”記者はツイッターをしてはいけないという言論封殺を,天下の『朝日新聞』ですらしていた”か?

「Togetter」◆(2012/04/24)上杉隆@ドイツ発言に町山智浩呆然,江川紹子が叱責!! @uesugitakashi

「Togetter」◆(2012/04/29)江川紹子氏が上杉隆氏に公開質問状 @uesugitakashi

「Togetter」◆(2012/05/01)上杉隆がまた嘘!江川紹子「わらし上杉氏から手紙なんかもらってませんけど」 @uesugitakashi

「Togetter」◆(2013/03/03) 「上杉隆氏vs斗ヶ沢秀俊氏 これまでのおさらい(総集編)」

「Togetter」◆(2013/03/12) 上杉隆はダニエル・カールさんと福島の人たちに謝れ by町山智浩

「Togetter」◆(2013/05/24) 上杉隆氏のNOBORDER社公式アカウントが批判的なトゥギャッターを大幅改変!→指摘されると逆切れ恫喝!

「サイゾー」◆(2013/02/26) カルトな記者会見と自由報道協会

上杉隆氏についての検証(wiki)

「ダイヤモンド・オンライン」:上杉隆インタビュー『ジャーナリズム崩壊』はすでに始まっている

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/01/07)【週刊・上杉隆】2011年,世界中で進行するメディア革命に “抵抗勢力”菅首相と記者クラブメディアは抗しきれるか

●日垣隆

「Togetter」◆(2011/05/15)他人のツィートを改竄RTする日垣隆先生に 町山智浩氏も唖然呆然!

「Togetter」◆(2011/05/15)日垣隆「竹中平蔵は盗作論文で慶応の博士号取得!」→「いや,平蔵さんは阪大だから」(瞬殺)

「Togetter」◆(2011/05/18)『ご冗談でしょう,ガッキーコングさん』 日垣☆自演乙☆隆氏による議論の本筋を無視した人格攻撃の数々をまとめました.哲学.

「Togetter」◆(2011/05/18)日垣先生が・・・・壊れた??? いや違うよ.失敗しても,未遂ではない.

「Togetter」◆(2011/05/18)日垣隆氏は29回くり返す「失敗しても,未遂ではない」「失敗しても,未遂ではない」「失敗しても,未遂ではない」……


 【質問】
 「ちびくろサンボ」騒動について教えられたし.

 【回答】
 民主主義と言うのは,多数決が主ではあるけれども,その中に少数意見を取入れて発達するものだと思うのですが,現代社会では,こうした大原則が屡々忘れ去られて,少数者のみの意見が,多数派意見として通ってしまう事があります.
 これは単に少数者の方が声がでかかったり,宣伝上手だったりする訳ですけれど,考えてみたら,こうした行動って,総会屋とかヤクザ者と余り変わりないのではないか,と思ってみたりする訳です.

 かつて「ちびくろサンボ」と言う童話がありました.
 これは最近になって,復活を果たしましたが,私が子供の頃の時代だった様な,童話として堂々と陳列される迄に至っていません.

 この「ちびくろサンボ」が何故に本棚から消えたかと言えば,1988年7月22日付のWashington Post東京電に於て,
「日本では今でも,”サンボ”人形が売られ,デパートでは厚い唇,目をギョロつかせた黒人マネキン人形が使われている」
と報じた事が発端です.
 折悪しく,故渡辺美智雄議員の「あっけらかーのかー」発言が飛び出し
(しかし,此の後,彼が米国の黒人教育に多大な貢献をした話は,何故か無視されているようですが),
当時は日本バッシングの最中だった為に,その標的にされては叶わないと,サンリオがサンボ人形とか「ちびくろサンボ」の回収をします.

 これが新聞に報じられて,堺市教育委員会で同和教育に携わっていた人物の目を引きました.

 普通,こうした本については,全体の文脈を掴んで言わんとする事を理解すると言う事があって,それで全体的に問題があるのであれば,改めて抗議をすれば良いのでしょうが,彼は教育委員会に勤めている人間にも関わらず,こうしたプロセスを全部無視して,黒人の描写だけを問題視する,所謂「かたち狩り」を行い,各出版社に,「黒人差別をなくす会」と言う名義で,内容証明を送りつけたのです.

 因みに,この「黒人差別をなくす会」ですが,構成員は,この人物の家族3人だけと言う笑える団体だったのですが,これが新聞で大きく取上げられると,その尻馬に乗って東北大学の女性教授が,更にあおり立てるように
「サンボは黒人の蔑称」
「アメリカでは20年も前に,サンボは図書館から追放された」
などと言い立てたが為に,1988年8月中旬に学研,12月に小学館と岩波が絶版を決め,翌年には講談社を始め全11社全てが,「ちびくろサンボ」を葬ってしまった訳です.

 元々,このサンボの舞台はインドであって,アフリカではありません.
 当然,バターにされる虎は,アフリカには生息していない.
 と言う事は,黒人蔑視になろう筈がありませんわな.

 文化人類学者で,インドを主な研究フィールドにしている今井爾郎氏によれば,
「ヒマラヤのGurkha地方では,サンボと言う名前はありふれている」
と述べています.

 堺市教育委員会の某氏の主張が,如何に阿呆らしい主張か,しかし,それが津波になってしまうと如何に恐ろしい事態を引き起こすか,良く判る出来事ではないか,と思います.

 因みに,その後もこれに味を占めたのか,堺市では公称会員「3万人」,参加サークル55団体からなる「堺市女性団体連絡協議会」なる団体が,童話や絵本の差別性を徹底追求し,118冊の童話や絵本を問題視しています.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 in mixi,2007年11月15日22:31


 【質問】
 毎日新聞「変態」記事問題がマスメディアに与えた影響は?

 【回答】
 毎日新聞の英語版サイト「毎日デイリーニューズ」が,女性蔑視の低俗記事を長年にわたって配信し続けていたことに端を発したこの問題だが,佐々木俊尚によれば,

(1) 比較的都市部の読者を確保している朝日に対して,毎日の読者は地方の高齢者に偏ってしまっていて,実部数よりもずっと低い媒体力しか持っていないことはすでによく知られており,この事件は,広告主をして毎日新聞から撤退するための良い口実を与えた

(2) 他紙には,「今度は自分たちのところに刃が向かってくるのではないかという恐怖」を与えた

(3) 毎日社内には,ネットに対して歩み寄ろうとしている人たちと,ネットを批判している人たちの対立が発生した

という.

 詳しくは,
毎日新聞社内で何が起きているのか(上)(公開日時: 2008/08/05 14:14)
を参照されたし.

 しかしながら,情報の真贋という視点から見れば,(1)〜(3)はいずれもそれとは無縁の話であり,したがって今回の事件は,マスメディアの情報の信頼性の向上には何ら寄与しないと考えられる.

 そして事実,以下のような事例を見る限りでは,信頼性は全く改善されていない.

早い話が:秘密の改憲の秘密=金子秀敏
http://mainichi.jp/select/opinion/kaneko/news/20090430dde012070060000c.html
>内容が100%脳内妄想という凄まじさ.
>Posted by 名無しT72神信者 at 2009年05月07日 22:08:02

 【質問】
 以下の記事の信頼性は?

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CTスキャンの被爆量,想定より多かった 数十年後にがん発症リスク
国際ニュース : AFPBB News
2009年12月18日 18:35 発信地:ワシントンD.C./米国


【12月18日 AFP】
 CTスキャンを受ける際に浴びた放射線が原因で,数十年後にがんを発症する可能性があるとする,2つの論文が,14日の米内科学会誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Archives of Internal Medicine)」に掲載された.

 CTスキャンは,X線を照射し,検査対象の臓器や組織の3D画像をモニターに映し出す.

 米サンフランシスコ(San Francisco)の4病院が行った研究は,現在の検査で通常照射される放射線量は,中央値でさえ,想定されていた値の4倍であることがわかったとしている.
 CTによる1枚の冠動脈造影図の被爆量は,胸部レントゲン写真309枚に匹敵するという.

 同研究は,冠状動脈をCTスキャンした270人のうち,40歳の女性1人がCTスキャンが原因でがんを発症したとしている.

 もう1つの研究は,2007年に米国で行われた7200万回のCTスキャンが原因で,今後2万9000人ががん発症する可能性があると指摘した.
 このデータには,すでに腫瘍(しゅよう)があった患者や,終末医療の一環でCTスキャンを受けた患者は含まれていない.

 研究者らは,放射線の照射に起因するがんは,照射治療の20〜30年後に発症することがわかったと述べ,
「医療用CTスキャンの放射線量はこれまで認識されていたよりはるかに多く,防ぐことができるがんを年間数万例も生んでいる.
 照射量に関する規定を見直すべきだ」
としている.(c)AFP
----

 【回答】
 いつものお約束ですが,だから医療に関する放射線の「ひばく」は「被曝」もしくは「被ばく」であり,「被爆」では核兵器による被害になるだろうと,小一時間...(略).
 翻訳にあたり,このような基礎的な医学用語を間違えるようでは,この記事全体の信憑性も疑問に思うところですが,それはそれ.

 知る人ぞ知る医療被ばく大国である日本から見れば,何を今更大騒ぎしているのだろうか,と言うのが本音.
 大体にして,被曝量計算というのは非常に難しいところであり,その人の体型などがもろに影響します.
 たとえて言うなら,お相撲さんの力士をレントゲン撮影しようとしても,その体の厚さなどから,普通の人と同じ強さの放射線を当てたのでは,内部まで見通すことが出来ません.
 そのため,体型にあった必要にして十分,しかし過大にならないような放射線の照射が求められるのですが,例えば胸部レントゲンや胃のレントゲン検診などで,その人の体型に合わせて,放射線の照射量をきめ細かく変えていることは見たことがありませんし,そのために必要な体型の事前測定など経験したことがありません.
 以上は極端な例であり,実際に健康診断における集団レントゲン検診の有効性と,その被曝リスクには昔から議論があるところ.

 一方,単純に静止画を取ればよい上記のレントゲン撮影に比べ,CTスキャンの場合,体を輪切りにしながら測定を行ったり,挙げ句の果てには動画を撮影したりと,被曝量は跳ね上がることとなり,それなりの配慮が当然必要です.
 もちろんガン患者など,必要な方に最低限必要な検査を厳選して行うのは,放射線科の医師にとって見れば基礎中の基礎のはずですが,その点について無頓着であるなら,その弊害も当然増すわけであり,このような研究結果が現れたとしても,その真偽はともかくとして,あまり驚くに値しないと考えています.
 
 さて,下記情報によると冠状動脈をCTスキャンする場合,その性格上精密な,すなわち被曝量の大きな検査が行われることになりますが,その場合1/270つまり0.37%にガンが現れると言います.
 これを高いと見るべきか,低いと見るべきか.様々な議論があって良いと考えます.
 個人的には私個人の母親の経験からすれば,それは病状の重さ,手術のリスクに比べて受容の範囲内と考えますし,その旨あらかじめ説明があるのであれば,私個人は合理的な範囲である限り拒否はしません.

 また,別の研究での7200万回のCTスキャンが原因で,今後2万9000人ががん発症とのケースの場合,それが用いられた症例が分かりませんので,正確な判断は出来ませんが確率にして0.04%.
 この場合,適用すべき症例に議論の余地があるかと思いますが,不要不急の物ではない限り,いたずらに危険視することも,逆にいたずらに安心しすぎることも避けるべきと考えるべき,微妙な数字となります.

 一方,CTスキャンも万能ではないのと同時に,改良の余地が大きいことを指摘すべきでしょう.
 一例を挙げれば,輪切りにスキャンを行う場合,照射する放射線は少ない方が良いに決まっていますが,少なくしすぎると今度は体内まで届かないこととなり,意味が無くなります.
 すなわち透視すべき体の大きさによって,必要となる放射線量に違いがあるのは明らかであり,全身にわたる照射の場合でも体の断面積に応じて調整すべき寄り代があることは明白でしょう.
 さらに,同じ断面を撮影する場合でもそれを検出する放射線検出器の感度を上げることも有効でしょうし,輪切りにする放射線照射の「幅」をより狭くして,位置分解能を向上させるとともに,不要な部分の被曝を極力下げる努力も必要でしょう.

 事ほど左様にCTスキャンには改良すべき,また改良できる要素が大きく,また不要不急の診断は避け,必要最低限に絞ることも必要でしょう.

 当該研究の価値を私個人は否定するわけでもなく,特に日本国内での安易なCTスキャン信仰に警鐘を鳴らした意味合いは少なくないと考えます.
 しかし,必要な診断はその必要性を厳密に検証した上で,インフォームド・コンセントのもとで的確に行われることが何より必要と愚考します.

 皆さんは如何お考えでしょうか.

へぼ担当 in mixi,2009年12月21日23:29


 【質問】
 以下の記事の信頼性は?

――――――
時代を読む:嶌の目 世界一の石炭火力…
毎日 社会 2009/12/18取得

 ◇Jパワー技術を中,印,米に適用すればCO2は13億トン減

 先日,BS−TBSの「榊原,嶌のグローバルナビ」に出演してもらったJパワー(電源開発)の北村雅良社長の話は正直,驚きだった.
 Jパワーはつい最近,首都圏の密集地域である横浜市の磯子地区に120万キロワットを発電する,都市型発電のモデルとされる磯子石炭火力発電所を稼働させた.
 石炭火力発電と聞くと「二酸化炭素(CO2)などの排ガスが多い」と推測しがちだったが,発電効率(燃やしたエネルギーから電気になる割合)が43%と世界最高(石油火力は約40%),横浜市(人口350万人)の電力の4割をまかない,大気汚染のもととなる排ガス(二酸化流黄,窒素酸化物など)は95%除去(ばいじんは99%)と,これも世界最高レベルなのだ.
 発電効率がよければ使用する石炭量も少なくなり排ガス,CO2も少なくなる.
 この磯子火力発電方式を現在稼働中の中国,インド,アメリカの3カ国で稼働中の石炭火力に適用すると,計算上は13億トンのCO2(日本の産業や運輸,家庭など全体のCO2排出量と同量)削減につながるというのである.

 しかもJパワーは,いま石炭をガス化して発電するガスタービンと発生する蒸気で動かす蒸気タービンの両方で発電力を高めるイーグル・プロジェクトを実験中で,これによると発電効率はさらに5%あがり48%,CO2の排出量も磯子方式より15%も減るという.
 また現在開発中のゼロエミッションは,石炭から燃やす前にCO2を分離回収し,地中や海底に埋めてしまうという驚くような新技術.
 これだといくら石炭を燃やしてもCO2排出はゼロで,実験レベルでは成功し実用化目標は5〜10年後とされる.

 〔略〕

 ◇政府は環境技術を入れた世界ルールを提示へ
 日本はいま「2020年に1990年比でCO2を25%削減する」と鳩山首相が約束したことに対し,経済界などでは反発が強い.しかしいま電力業界などのもつ技術を世界に適用し,それによって削減されたCO2を日本の削減分としてカウントするルールを明確に作れば,日本の公約の実現可能性がでてくるし,地球全体のCO2も減ることになる.鳩山政権は,電力だけでなく日本にある環境技術の資産をすべて検索し,それを他国に適用したときの削減分量を計算,その量を日本の削減分としてカウントすることを国際的に認めるルールづくりにまい進すべきだろう.それが日本の国益と地球のCO2削減に貢献することを両方可能にする鳩山政権の政治的使命と心得たらどうか.日本のこれまでの研究開発努力をむざむざと見すごすべきではあるまい.
[TSR情報10月22日号(同日発刊)]

2009年12月18日
----

 【回答】
「不勉強・デタラメここに極まれり」
というのが偽らざる実感.

 大体にしてこれら技術は,その要素開発から様々な苦労があり,PRもしていく中で,ようやく現在までたどり着いたところ.
 その技術開発の苦労も知らずして,その存在すら知らずして,極めて楽観的な翼賛報道をしているのが,褒め殺しをされている気分で,極めて気持ちが悪い.

 まあ,原子力は嫌いだから石炭火力を...という心理は理解できなくもないし,一昔前は夢物語だった「石炭ガス化複合発電(IGCC)」の実用が,視野に入ってきたのは喜ばしい事実.
 その点で,今まで頑張ってきた方々にスポットライトが当たるのは歓迎すべき事だが,排出されたCO2を地層に貯留する「CCS」技術が,10年以内に物になるなぞ,とは不勉強にもほどがある.

 大体にして,CCS開発のために基礎実験として,新潟県の天然ガス田へのCO2注入実験が行われたこと.その評価はまだ未知数の部分が多く,厳密な評価が必要なこと.
 おまけにこれによって注入されたCO2が,前の中越地震の原因となった(私個人はその説には同意していませんが)などとの指摘があり,実際に大量のCO2を地中に注入することのリスク,及び立地可能性についてはかなり議論が必要なところ.

 そのようなことを全く知ろうともしなければ,以下のような脳天気な記事も書けるのであろうが,あれだけ原子力に懐疑的な目を向けておきながら,一方でこれだけ不勉強なうちに翼賛記事を書けることが出来る単細胞さにあきれ果てるとともに,ここにサンプルとして取り上げ,徹底的に批判しておきたいと考えます.

 おまけにCCSについては以下の読むに堪えない誤解があります.
「また,現在開発中のゼロエミッションは,石炭から燃やす前にCO2を分離回収し,地中や海底に埋めてしまうという驚くような新技術.」

 石炭を燃やす「前に」CO2を分離回収したら,残りは石炭内に僅かに含まれる水素成分を燃やすしかできなくなり,取り出せることが出来る熱量はがくんと落ちます.
 そもそも,同じ汽力式の火力発電所の場合,その他の上記条件が同じの場合,燃料のハンドリングは別として,CO2の排出量は当該燃料の含有炭素と水素の比率に大きく左右され,石炭の成績が悪いのも,逆に天然ガスの成績がよいのも,それが理由と言うことを全く理解していない.
 このような致命的なミスをしている有様では,記事全体の信憑性にも劣るというもの.

 毎日新聞関係者は,その基礎素養について非常に激しい格差があるとは聞いていましたが,ここまで説明を受けたであろう事について全く理解せずに,デタラメを垂れ流す神経が,正直なところ全く理解できません.

 皆さんは如何お考えでしょうか.

へぼ担当 in mixi,2009年12月19日14:02

          |
       \ _ /  ピコーン!
       ― (ω) ―
          lヨ
         ∧ ∧
        (・∀ ・)
        ノ(  )ヽ
         <  >

 ひらめいた!

 原発で危険なのは放射性物質なんだから,原発運転前に放射性物質を全部除いたらよくなくない?

消印所沢 in mixi,2009年12月19日 21:58

 爆笑.
 ただ,CCS技術の場合それに近い性格を持っているところで.
 もちろん二酸化炭素が放射能を持っているわけではありませんが,石炭に元々含まれる天然由来の放射性物質(以下,天然核種)はその割合がごく微量であっても,燃焼させる量が年間数万トン単位以上ですので,実はかなりの天然由来の放射能を放出しているのも事実.
 まあ,これは天然ガスも石油も同じですが,石炭の場合,地層に含まれている天然核種をそのままにしていますので,その影響度も実は無視できないところで.
 まあ,モニタリングポストなどの放射線測定機器まで必要ではありませんし,空中高く排気が拡散されるため,その影響は事実上無視できるのですが,こと巨大電力量の供給というのは,それだけの資源を必要とするのであり,思わぬ影響も現れるということは認識すべき事実かと考えます.

へぼ担当 in mixi,2009年12月19日 22:18


 【質問】
解体作業中の「ふげん」で放射性物質含む重水漏れ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091009-00000519-san-soci

 何事も無いことを祈っていますが,ヤフーの見出しが
>ふげん重水漏れ 作業員被ばく

 ・・・記事を読む限りは,東海村の如き事態になっちゃ居ない感じですが,見出しの悪意がガイガーカウンター壊れるくらいにビンビン感じますな.

2009年10月09日 11:47,bernoulli

 【回答】
----
「ふげん」廃炉中に重水漏れ,作業員1人被曝(読売新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091009-00000293-yom-soci
----
ということで.
 詳細はJAEAの以下のプレスリリースを参照願います.
>原子炉廃止措置研究開発センターにおける重水の漏えいについて
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2009/10/p091009.pdf

 我々のような原子力従事者の場合,重水(+トリチウム)の取り扱いには最大限注意しなければなりませんし,大変に気を遣う物です.というのは

1.普通,原子炉周りで重水がある環境では,重水素の放射化によって三重水素(トリチウム)が発生します.
 このトリチウムはその質量以外,普通の水素と変わらないため,水や水蒸気の形態で人体に取り込んで内部被ばくを起こす可能性があり,十二分に注意が必要です.
 今回はこの点で瑕疵があった物.
 ちなみに,トリチウムの出す放射線そのもののエネルギーは強くなく,外部被ばくの点ではほぼ影響を無視できるため,内部被ばくに最大限注意することが重要となります.

2.重水に関してはIAEAによる査察対象となるため,保有量の報告等が求められます.
 これについてはウランなどの核分裂物質並みにチェックされますので,重々注意することとなります.

 というわけで,今回のニュースは悪い知らせなのですが,では現実量としてどうだったのでしょうか.
 出来る限り,実感できる値と比較してみたいと考えます.

1.まず「重水約70ミリ・リットル」
 こう書くと多そうに見えますが,ヤクルトの小瓶が65mlとのことですので,その程度.
 今回は,紙タオルに含まれていたのがその程度と言うことですので,まあ,「ヤクルトをぶちまけてしまった程度」と考えて下されれば結構であり,それほど大量に漏らしたわけではない
(ただし従事者としては大きな問題)
ということになります.

2.被曝量は,0・21ミリ・シーベルト
 残念ながら内部被ばくに至ってしまいましたが,その量は生涯の積算量で計算しても,1年間の許容限度の50mSvの0.42%となります.
 もちろん,無用な被ばくを避けるのは当然です.
 しかし,それが致命的かどうかと言えば,健康診断でも胸部エックス線検査での被ばくは0.1mSvといいますから,それの2回分.因みに胃のバリウム検査では4mSvとのことですので,この程度の被ばく量は一般成人の日常生活の範囲内と言うことが出来ます.

3.漏れた放射能量は国への報告基準の約1000倍.
 ちなみに国への報告基準は3.7×10の6乗Bqと言う値になっています.
 一方,JAEAのプレスリリースによると,漏れた放射能量のトータルは3.2×10の9乗Bqとのこと.
 つまり約865倍となるわけですが,1000倍との違いは見た目より大きいのか,小さいのかは人それぞれと言うことで.

 個人的にはbernoulliさんが挙げられた産経新聞や,上に挙げた読売新聞の場合比較的冷静であり,事実を客観的に伝えているものと考えます.
 しかし,以下の毎日新聞の場合,どうしてくれようかと考えてしまうところ.
 細かなところで微妙に間違えているのか,分かっていないのか.
 そして,むき出しの敵意を抑えようとしてしっぽが出ているのか分かりませんが,個人的には論評の価値無しと言ったところ.
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ふげん 放射能含む重水が漏れる…廃炉中の旧・新型転換炉(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091009-00000016-maip-soci
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 ちなみに今回の事例の場合,若布と昆布を食べるより,水もしくは水蒸気の形で吸い込んでしまったトリチウムの排出を良くするために,ポカリスウェット等のスポーツ飲料を大量に飲んだ方が良いように思います.
 ただ,なんだかんだと言って普通の食事を続けていれば,どのような方でも水分として1日1〜2リットルは軽く飲んだり,食物分に含まれる水として吸収します.
 そのため,慌ててポカリばかり飲んでもお腹を壊しますので,何より慌てないのが肝心かと考えます.

 皆さんは如何お考えでしょうか.

2009年10月10日 00:53,へぼ担当

>ヤクルトの小瓶が65ml

「文系のオレにもわかるようにガンダムでせつめ(ry 」
みたいなこと言うのが涌かないように,老婆心ながら念のため.

 タミヤの流し込み接着剤,クレオスのサフェサーが1ビン40ml.
 写真の上のビンが使いかけだからこんなもんか>70ml

faq99sc.jpg
faq99sc02.jpg

2009年10月10日 08:02,ゆずこせう

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 以下の記事の信頼性は?

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JCO臨界事故:あす10年 放射線計測装置の精度劣化,1台4000万円お蔵入り
毎日 社会 2009/09/29取得
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=973801&media_id=2
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090929ddm041040066000c.html
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 茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」東海事業所で99年に発生した臨界事故を受け,各地に導入された放射線被ばくの健康影響を測る全身計測装置「ホールボディーカウンター」の半数以上が事実上使えない状態にあることが28日,文部科学省の調査で分かった.
 使用機会がほとんどないまま,維持管理が不十分で精度が劣化したのが主な原因.
 1台3000万〜4000万円という高額な機器が無駄に使われた形で,事故時に不正確なデータで治療を誤る恐れもあり,早急な改善が求められそうだ.【山田大輔,足立旬子】

 ◇19施設調査,正常は8
 ホールボディーカウンターは,体内に入った微量の放射性物質の種類や放射線量を精密に測る装置.ベッドに寝たり,椅子に座る形で1人数十分かけ全身を計測する.
 国はJCO事故を受け,事故時に住民らの被ばく量を調べるため,99年末の補正予算や01年策定の緊急被ばく医療の指針などで導入を推進してきた.

 調査は,文科省の委託で放射線医学総合研究所(千葉市)が06〜08年度,原子力施設周辺の大学病院など全国31カ所の導入施設のうち19施設の19台を対象に実施した.
 原子炉内の核分裂などで生じ被ばくが懸念される2種類の放射性物質を人型模型に使って調べた.
 コバルト60の測定では,6施設で計測値の誤差が0・2〜1・8倍と大きく,5施設はコバルト60の測定ができない装置だった.
 セシウム137の測定も6施設で実際の被ばく量とのずれが0・2〜2倍だった.
 両物質とも信頼できる計測値が得られたのは19施設中,わずか4割程度の8施設にとどまった.

 国は装置の扱い方などの研修を実施しているが,参加は任意だ.
 精度を確認する公的な定期検査もない.

 放医研の明石真言(まこと)・緊急被ばく医療研究センター長は
「被ばく量が過小に測定され,被ばくが見逃されることが特に問題だ.
 装置があることだけで『見かけの安心』になってはならない.
 装置には高度な専門知識と分析能力が必要で,機器の維持管理が徹底できる施設に集約すべきだ」
と訴える.
 文科省は
「厚生労働省と対応策を検討したい」
と話す.

 〔略〕

毎日新聞 2009年9月29日 東京朝刊
――――――

 【回答】
 こ れ は ひ ど い,というのが正直なところです.
 ただし,それ以上に酷いのはこの記事自体なのですが.

 確かにホールボディカウンターは被ばく管理の上で重要であり,従事者である私自身も定期的に受診(測定)しています.
 その重要性を否定する人は少なくとも現物を経験,もしくは理解している人なら誰もいません.

 また,放射線検出器である以上,精密機械と同様にある一定期間内に校正をしなければ,どんどん精度が失われていったり,保存環境が劣悪な場合故障していたりするのは当然.
 この場合,本来の値より過小評価してしまう可能性があるため,この問題は由々しき物と考えています.

 しかし,これの記事の内容は一体どこからつっこんで良いのか,と思えるほど酷い物です.
 本当に現物を見て,しっかりとした取材をしたのか?と聞きたくなります.

 元来,毎日新聞は原子力に対し,非常に批判的な論陣を張ることで有名ですが,それでも曲解,もしくは誤解にしても,他のメディアに比べそれなりに筋の通った記事が多いものでした.
 そのため,批判は批判として,それに対して反論は当然あるものの,この分野に対してはかなりまともなものと考えていました.
 しかし,一方で毎日新聞の場合,記者による程度の差が激しいことでも知られており,今回はそれが最悪の形で出たものと言えます.

 あまりにツッコミどころが多く,一般の方に専門的なことはイメージが付かないでしょうから,至極当たり前に指摘できる間違いを以下に指摘します.
 なお,その他については,これら内容から察して下されれば幸いです.
 あまりのことに,その気力すら起こらない状態ですので.

 曰く
「ベッドに寝たり,椅子に座る形で1人『数十分かけ』全身を計測する.」

 「数十分」って,何かの「拷問」ですか?
 その間,動かずに座り続けたり,ベッドに横になっていることが本当に出来ると思っているのでしょうか.
 両記者も体験したのかどうか分かりませんが,そのような長時間の測定に普通の人が耐えられると思っているのでしょうか.
 ガンの放射線照射医療やCTスキャンなど長時間の患者さんの拘束が必要な物でも,それほど長いものはたかだかしれていますし,そのようなものであれば何らかの治具(補助具)などでサポートするのが普通です.

 また,各施設に何台有るか分かりませんが,数十分もかかる様な代物であれば,せいぜい1台1時間当たり2-3人以下(下手をすれば1人も測れないかもしれません)しか測定できないでしょう.
 そのような代物が,本当に役に立つとして導入されるとでも思っているのでしょうか.

 常識が有れば,少なくとも何かおかしいと気がつかなければならないところ.
 それが新聞記者であれば当然の資質でしょう.
 そのような専門知識以前の皮膚感覚がつかめないままに,このような被害妄想の入った科学系の記事を流すことに,有る意味,恐怖感すら覚えます.

 ちなみに実際はと言えば,機種にも因りますが,私個人が受診(測定)する場合は,約1分少々.いかなる旧式の物であっても,また異常が見つかり精密測定が必要な場合でも,せいぜい5分程度の世界です.
 そうでなければ,必要とされる数多くの方々のチェックは出来ませんし,各施設において被ばく管理を行うことが出来ません.

 その他,穴だらけで,まともな見解は放射線医学総合研究所のコメントと調査結果ぐらいで,解説はなまじもっともらしく書かれた半可通によるデタラメ,と評するしか有りませんが,あまりの内容にめまいがしそうなところです.

 皆さんは如何お考えでしょうか.

へぼ担当 in mixi,2009年10月01日01:08


 【質問】
 以下の記事の信頼性は?

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浜岡原発:1,2号機の廃炉作業11月中に着手 中部電
毎日 経済 11/18取得 元記事
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1024878&media_id=2
http://mainichi.jp/select/biz/news/20091119k0000m040038000c.html
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 中部電力は18日,浜岡原子力発電所1,2号機(静岡県御前崎市)の廃止作業に11月中に着手することを決めた.経済産業省原子力安全・保安院が同日,中電の作業計画を認めたため.国内初の軽水炉の廃止・解体作業がいよいよ始まる.

 解体撤去までの作業は28年間.計画では,第1期工事として,使用済み核燃料を4,5号機に移す作業や放射能レベルの高い配管内の洗浄作業,周辺設備の解体撤去などを14年度まで5年間かけて行う.原子炉周辺の解体が始まる第2期工事の着手までに,約1万4200トンに上ると推定される放射性廃棄物の処分場を決めることが今後課題となる.

 保安院の中津健之・放射性廃棄物規制課長は同日,廃炉の解体という会社の利益に直結しにくい作業での安全確保の堅持や作業者の被ばく低減,他の原発の先例となる経験の蓄積を特に要請した.一方,中電の石原準一・原子力部長は「2基同時廃炉は世界初.パイオニアの誇りを持って臨みたい」と話した.

 国内では日本原電東海(茨城県,ガス冷却炉)と日本原子力研究開発機構の「ふげん」(福井県,新型転換炉)が廃止作業をしている.【山田大輔】

毎日新聞 2009年11月18日 19時20分

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浜岡1・2号機 解体計画認可
NHK 社会 11/18取得 元記事
http://www3.nhk.or.jp/news/k10013859631000.html
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廃炉にすることが決まっている,静岡県にある中部電力浜岡原子力発電所の1号機と2号機について,経済産業省は,27年後までに原子炉や建物の解体を終えるなどとした計画を,申請どおり認めると中部電力に伝えました.

浜岡原発の1号機と2号機をめぐって,中部電力は,耐震性を高める工事に巨額の費用がかかるなどとして,新しい6号機の建設を前提に廃炉にすることを決め,ことし6月,解体の手順などを盛り込んだ計画の申請書を,経済産業省の原子力安全・保安院に提出しました.審査の結果,18日午前,原子力安全・保安院は,申請どおり計画を認めると中部電力に伝え,認可書を手渡しました.そのうえで,安全確保や作業員の被ばく量の低減などに努めるよう求めました.計画では,解体は4段階に分けて行われ,第1段階は,平成26年度までに使用済み核燃料の取り出しや,放射性物質による汚染の状況を調査したうえで,汚染のない設備の解体などを行います.そして,第2段階以降,放射能レベルの低い設備から本格的な解体を進め,27年後までにすべての作業を終えるとしています.また,汚染された設備の解体の方法や,放射性廃棄物などの処分先については,汚染状況の調査結果などを踏まえて,第2段階に入るまでに決めるとしています.計画が認められたことで,中部電力は今月中にも調査や解体の準備に入ることにしています.

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浜岡原発2基の廃炉を認可 原子力安全・保安院,軽水炉は初
日経 社会 11/18取得 元記事
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091118STXKD013818112009.html
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 経済産業省原子力安全・保安院は18日,中部電力が申請していた浜岡原発1,2号機(静岡県御前崎市,沸騰水型軽水炉)を廃炉にする「廃止措置計画」を認可した.保安院によると,軽水炉の廃炉は初めて.

 中部電は1,2号機を廃炉にした後,6号機を新設する方針.原発の新規立地が進まない中,国は廃炉と新設を同時に行う「リプレース(置き換え)」を後押ししており,今回が初のケースとなる見込みだ.

 計画によると,中部電は原子炉周辺の放射能汚染の状況を調べた後,2015年から周辺設備を解体.原子炉本体は23年から解体を開始し,36年までに終了する予定.

 1,2号機(出力計138万キロワット)は1970年代に運転開始した古いタイプの原発で,トラブルなどで長期停止中.中部電は,耐震安全性を高める工事に多大な費用と期間がかかるため廃炉を決めた.

 6号機は出力140万キロワットの改良型沸騰水型炉で,15年着工,18年以降の運転開始を目指す.〔共同〕(15:02)

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 【回答】
 事実誤認か無知,どちらにしてもいただけない.

>「国内初の軽水炉の廃止・解体作業がいよいよ始まる.」

 しれっと嘘は言わないように,厳重にお願いしたいところ.

 正しくは
「『商業発電用』では国内初の軽水炉の廃止・解体作業がいよいよ始まる.(発電用軽水炉であれば実績あり)」
であり,発電用軽水炉であれば,日本国内でも動力試験炉(以下JPDR:JAPAN POWER DEMONSTRATION REACTOR)にて完全な解体実績があります.

 この両者の間では,新聞読者に与える印象はまるで異なり,過去の毎日新聞の実績を見ると,悪意を持った印象操作では?と疑いたくもなります.
 その点は一番大切な説明必要箇所であり,原子力安全・保安院が誤った説明をしたとは考えられないところ.
 まあ,原子力安全・保安院の説明を聞き落とした?共同通信社の責任なのかも知れません.
 しかし,一番肝心なところが伝わっていなければ,今後に与える影響などを鑑み原子力安全・保安院としても,修正の申し入れを行うなどの対応が必要と考えます.

 まあ,先のNHK特集「原発解体」でも,すっかり無かったことにされている,旧日本原子力研究所が保有していたBWRであるJPDRですが,この記事でもすっかり抜け落ちています.
 まあ,天下のNHKが特集番組で意図的?もしくはリサーチ不足でJPDRを取り上げなかったことが遠因にあるのかも知れませんが,単なる事実誤認なのか無知なのか,それとも考えたくもありませんが悪意を持った歪曲・印象報道なのか.
 いずれにしろ訂正が必要な「誤報・虚報」であることには変わりなく,しっかりとした訂正を求めるところです.

 ただ,専門従事者としてみれば,様々な課題が待ち受けていることだけは事実.
 それを如何にクリアしていくのか,我々の腕の見せ所であり,多大な関心を持ってウォッチしているところ.
 今後もフォローを忘れずに行い,得られるであろう知見を自分の職務に対しても確実に反映させたいと考えます.

 皆さんは如何お考えでしょうか.

へぼ担当 in mixi, 2009年11月22日17:13


 【質問】
 10月11日(日) 午後9時00分〜9時58分.NHK総合にて放送がありました,
「NHKスペシャル | ◆原発解体◆ 〜世界の現場は警告する〜」
の内容はどうだったでしょう?

 【回答】
 この番組に関してはどうなるか個人的にも楽しみにしてみていたのですが,原子力部門外の方向けの個人的な感想は下記の通りです.

***

 個人的な感想として,問題提起としては意義があったと考えます.
 しかし,問題提起に重きを置くあまり,恣意的な情報の取捨選択になってしまったように考えます.
 典型例として,今回番組で取り上げられた東海発電所のすぐ隣にあった,日本国内の原子力発電所としては初となったJPDR
(JAPAN POWER DEMONSTRATION REACTOR:動力試験炉,旧日本原子力研究所が所有していたBWR)
が完全に解体撤去されて,跡地は更地(確か芝生が植えられているはずです)になっているのですが,その点について一言も触れられていません.

 その他,いろいろ指摘したい点はありますが,今後の解体撤去に向けた問題提起としては意義があり,私自身,得る物があったと感じたところです.
----
 〔略〕

 以下は私たちなど原子力部門内向け評価です.
(本音・実務ベース)
----
1.当該番組は上記指摘のように問題提起偏重であったのが残念で,せっかくの題材に対しバランスに欠けた嫌いがあったのと,過去の実績に対する言及不足が目立った.
 ただし,この点はあくまでも一般視聴者向けのお話であり,私たちのような従事者にとってみれば些末な問題でしかない.
 要は広報を重視するか,実務を重視するかの違いであり,今回はNHKの制作意図とは異なるのかも知れないが,実務において特記すべき点が数多くあり,その点で非常に高く評価できるものと考える.

2.映像ならでは...という点が非常に数多く,あらかじめ1.の点を断っておけば,他では極めて得難い有益な情報と推薦できるほど,得るところが多かった.
 もちろん,私たちのような従事者にとっては,画面にかじりついて詳細分析をしなければならないほど,放送の中からくみ取るべき事,今後の判断に活かすべき事が満載であったと感じたところであり,番組を見ている最中で何回も入念に確認すべきポイントがたくさんあった.

3.特記・評価できるのは以下の点.

3.1 「ふげん」でのMSIV,MS配管周り解体実績.
 溶断時に発生するヒュームによる問題点(被ばく可能性)指摘は,あまりにも事象を単純化しすぎている空論と感じたが
(実際にこればかりは溶接や溶断をこなしてヒュームとはどのような物か知らなければ,実感(おおざっぱなお話し,風邪でマスクを付けているのにタバコ部屋に閉じこめられている感覚)
としてわかないところ.
 また,画像に映っていなかっただけかもしれないが,ヒュームが大量に発生しているのにも関わらず,局所排風機を使用していないことに大きな違和感を感じた.),
 弊社でも将来全く同様のことが予想されるために,JAEA殿ご担当者の直截なコメントなどを通じて,考えなければならない点は極めて多いと感じた.
 また,道工具,治具,防護具などの各種装備において,弊社標準と異なる部分が多々あり,現在の弊社の体勢とJAEA殿との考え方の違いについて考えさせられる点が極めて多かった.
 特に,放射線管理の面では極めて示唆に富む場面ばかりであり,何度も画面を静止させ,状況を確認することとなった.

3.2 日本原電(株)東海発電所での事例
 実はこの点を一番楽しみにしていたのだが,少々肩すかしを食らった感があった.
 もっともあまりに詳細に報じた場合,大変に参考になる一方で,機微情報漏洩や,日本原電殿他のノウハウが失われる恐れがあるため,大幅にカットされたものと推測.
 ただ,書類(データ)管理の重要性への指摘は慧眼.
 以前から警鐘が鳴らされていたが,あれほど分かりやすい形となれば,危機意識も今以上に高まり,弊社内における今後の整備進展に期待できるものと考える.

3.3 AREVA社やe-on社等の海外技術情報
 今回の放送の中でこれがもっとも貴重なものであり,非常に参考になる部分が多く,その裏まで分析すべき物と感じた.
 通常では極めて少数の欧州駐在者等しか分からない状況が動画データとして明らかとなり,各工法の弱点の再認識など,極めて有意義なものと評価できる.
 今後おそらく各社内で本放送による情報の分析と現保有情報との比較検討などが進められると考えるが,一般視聴者向けの派手な絵作りの裏に,極めて重要な情報が満載であり,NHKの制作意図とは違う観点から得られるものは極めて大きいと考える.

 逆に,ここまで公開・放送してしまうと,特にAREVA社ノウハウの点で問題になりかねないほど,情報が山盛りであったと感じるのだが,大丈夫なのかと心配になってしまうほど.その点はどちらかと言えば,ノウハウの一部開示による当面の不利益より,AREVA社他の実績の開示による日本国内関係各社への強烈なアピールと考えられ,弊社などのユーザーだけではなく,国内関係メーカー,学会等の今後について,大きな影響を与える
ものと感じた.

 以上,往々にして絵作りを優先するテレビ番組の制約もあり,表向きは一般視聴者向けの問題提起と受け取るべきであったが,その裏に隠された各社の思惑や実態がこれ以上ないほどリアルであること.そして何より,どのような資料より雄弁に物語る動画にて,通常入手が極めて困難な各社保有ノウハウと直接比較参照できる各種生情報が手に入ったことは極めて有意義であり,今後に与える影響も極めて大きな物になると感じた次第.

 上記より,部内関係者としては極めて高い評価をすべきところであり,今後,各社の動きから目が離せなくなってきたところ.
 また,当番組については他社殿も注視しているとのことであり,国内各社の間にAREVA社が強烈な実績アピールで割って入るチャンスは極めて大きいと言え,本放送を通じての一番の勝者(得をした会社)はAREVA社と評価すべきではないか.
----
 以上,ご参考まで.

へぼ担当 by mail,13 Oct 2009

▼ この番組ですが,専門家の方が専門誌で不満をぶちまけてたのでご紹介します.

――――――
「編集で現場の実態と乖離してしまった報道番組」
日本原子力発電株式会社原子力デコミッショニング研究会・主査 佐藤忠道

「(前略)プロジェクトチームを編成し国内外を1年間以上かけて取材して,満を持してゴールデンタイムにオンエアされた番組は,廃止措置の現場の事実と全く乖離してしまい,問題提起どころか視聴者に謝った認識と恐怖感を与えてしまった.
「番組はきわめて一方的なネガティブ情報のみで編集されており,廃止措置関係者にとって看過できないもので,急遽,原子力デコミッショニング研究会(会長:石川迪夫・日本原子力技術協会最高顧問)は,内容を詳細分析した,
 その結果,報道には数多くの誤りと不適切な編集があることが確認され,その数は52ヶ所にも及んだ.
(以下具体例,略)
「以上のように,本番組はわかりやすい問題提起を追及したばかりに,本来あるべき客観的で正確な事実の提供の基本姿勢が忘れられ,全体像を示さずに,一部のマイナス情報だけを誇張し一般化させ,視聴者に誤った認識を与えてしまったといえる.
(以下略)
(日本原子力学会誌, Vol.52, No.3 (2010), p.39)
――――――

 ――とまぁこんな感じに,へぼ担当氏と同じく「問題提起に重きを置きすぎ」と指摘しており,また現場の事実と乖離し,事実誤認も数多いと抗議しています.

 最後に,原子炉の解体については,記事中でも名前の出た石川迪夫氏の,「原子炉解体」(講談社,1993.4)という本が面白いです.
 番組で不思議とスルーされていた,JPDRの解体作業についての本で,非常に詳しく解説してあります.

D.B.in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年07月24日 21:07


 【質問】
 「バンキシャ!」事件とは?

 【回答】
 2009年11月に日本テレビ系列で放送された報道番組「真相報道バンキシャ!」に,匿名で出演した男性が
「県の担当者の依頼で,架空工事を受注したように見せかけ,20年以上も岐阜県の土木事務所の裏金づくりをしている」
などと,虚偽の証言をした事件.

 同県では2006年に約17億円の裏金が発覚.職員2人が業務上横領罪で有罪判決を受けているが,番組では,その後も裏金づくりが続いているとされたため,県は放送翌日から約1カ月間にわたって調査.
 その結果,裏金を確認できなかったため,県は証言を虚偽と判断,2月下旬になって同男性を偽計業務妨害容疑で告訴した.


 【質問】
 藤本美貴兄妹対新潮社事件とは?

 【回答】
 週刊新潮07年11月29日号に
「元モー娘.藤本美貴が元カレにせびる『法外な慰謝料』」
との見出しで,
「藤本さんの兄が,藤本さんの元交際相手に2千万〜3千万円の慰謝料を支払わせた」
という内容を掲載した記事で名誉を傷付けられたとして,「モーニング娘.」元メンバー,藤本美貴と兄が,発行元の新潮社を相手取り,計4000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟.

 2009.8.28の判決では,
「藤本さんの交際の事実や慰謝料の支払いなど,核心部分について客観的裏付けを欠いたもので,真実であるとは認められない」
と指摘したうえで,
「藤本さんらの社会的評価に与えた悪影響は相当のものだ」
として,新潮側の責任を認め,計400万円の支払いを命じた.


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