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◆◆議論関連
<◆訂正要求関連
FAQ of FAQ 目次


(画像掲示板より引用)


 【link】

「kojii.net」■(2010/12/06)批判者の矜持

「kojii.net」■(2010/12/13)正論・筋論だけでは説得できない話

「kojii.net」■(2012/10/07) 待てば自爆の日和あり?
> そんなこんなで何をいいたいのかといえば、
>「相手が憎悪や怒りの感情に突き動かされているのだと踏んだ場合には、その場でとにかく相手を叩き伏せようとしなくてもいい」
>「いずれは行くべき方向に行って自爆する、と考えてデンと構えてみたら」
>ということ.

「kojii.net」■(2013/03/04) 初心者にありがちなことと定説と

Men In Black

men in black cartoon intro

「MRI」◆(2010/11/23)ダメな議論等

「Togetter」◆(2010/09/28)議論ができない人 終結編

「Togetter」◆(2012/11/22)『科学主義的リスク言説が置き去るもの』という見方が置き去るもの
> 反対意見の持ち主と合意を作り上げるための方法.
> 状況が変化した時に対応を変える判断基準

開米の説明力強化塾!(図解活用による,現代人の「知の基礎体力」養成をテーマにした普及活動)

加藤AZUKI@竹の子書房本社勤務 in twitter◆(2012/04/05)
【覚え書き】
 議論がgdgdになったら,「発端から迷宮に踏み入る直前くらいまでの論点を,自力で全部頭から反芻し直す.
 できれば自分の言葉に置き換えて言い直す」そうやって,何度も何度も「途中総括」を繰り返して,本題に立ち戻る努力を忘れない.

議論のしかた

実はバレバレ!? 「知ったかぶり」を見破る方法

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2010/10/29)それって本質的なこと?――手続きルールの悪用
>今回の落とし穴は,「手続きルールの悪用」です.これは,議論そのもので
>負けそうな時に,プロセスや手続きの妥当性を理由に,結論に同意しないと
>いうものです.往々にしてスピードを削いだりすることにつながります.

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/04/15)あなた,そんなに凄いの?――自己奉仕バイアス
>今回の落とし穴は「自己奉仕バイアス」です.これは自分がやって成功した
>ことの要因は自分に帰属し,失敗した時の原因は外部に帰属すると考える人間
>の性向を指します.人の業績は過小評価する一方で自分の業績を過大評価するのがその例です.

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/04/22)【カイゼン!思考力】そんな話だっけ?――ストローマン
>これは,相手の意見を正しく引用せず,捻じ曲げて引用し,それに反論するという論法です.
>相手を強く攻撃する際に用いられます.

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/08/08)【3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言】傍観者は役者や観客とは違うものを見る

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2012/08/20) 【3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言】問題はすべて複雑である あらゆる視点から見るには あらゆる異論を必要とする

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2012/01/06) 【カイゼン!思考力】まあ数字は良いことだし――対応バイアス
> これは,他者のつけた評価が,その人の実力や能力を,かなりの程度正しく表しているものと考えてしまうバイアスを指します.
> 学校の入学審査や,企業の人事考課などにおいてよく見られる現象です.

「地政学を英国で学んだ」◆(2012/09/05)「違和感がある」はマズい
>「論理的に説明できない人物は無能」というのは,いわば世界の常識

「東洋経済オンライン」◎(2011/08/24)わかりあえない時代の「対話力」入門【対話の現場】予想外の反応の価値 対話が成立する要件

「東洋経済オンライン」◎(2011/09/21)わかりあえない時代の「対話力」入門 対話への道/対話が破壊されるとき「同じ」ことの危険性

「東洋経済オンライン」◎(2011/09/28)わかりあえない時代の「対話力」入門 対話の技法/言ってよいこと悪いこと 対話における発言の抑制

「東洋経済オンライン」◎(2011/10/19)わかりあえない時代の「対話力」入門 対話の現場/指導者か対話者か 対話の現実と限界

「不定期更新スカーフェイス通信」◆(2010/08/29)○●不要論と□■共和制での良くあるネタ

法学たん in twitter◆(2013/04/23)
 少し厳しいことを言うと,議論のルールを知らない人は,他の人から「議論をできない人」と見なされ,対等な話し相手として見なされないこともあり得るわ.
 率直に言えば「こいつと話し合っても無駄」とおもわれるのよ.
https://mobile.twitter.com/Juris_tan/status/326355446833238016
 いくら身体能力が優れていても,スポーツのルールを知らなければ活躍はできない.
 それと同じように,いくら自分の知識と思考力が優れていても,議論のルールを知らないと評価はされないのよ.
https://mobile.twitter.com/Juris_tan/status/326357006883627008

「リアリズムと防衛を学ぶ」:ニコ動で話題の蝉丸Pと池上彰さんに学ぶ「伝える力」(2010-01-05)

渡邉哲也 in twitter (2013/11/23)◆
同情論証(かわいそう)
未知論証(未来への恐怖)
極論論証(極論を持ち出す)
悪魔の証明(あることは証明できても無いことは証明できない)
 詭弁のオンパレードになっていませんか?

●書籍

「国際インテリジェンス機密ファイル」◆(2012/10/30)ビートたけし『間抜けの構造』を読み解く

『詭弁論理学』(野崎昭弘著,中公新書,2001.3)

「ストパン」■(2008-11-20)[読書]最後に縋れるものがあるとするなら
『詭弁論理学』について

『逆説論理学』(野崎昭弘著,中公新書,2003.5)


 【議論用テンプレート】

g) 貴方の主張には,根拠らしきものが見当たりません.

i) 物理的に不可能な無理難題を要求されても,対応できません.


 【質問】
 論争は情報収集上,有益ですか?

 【回答】
 拙作サイトの今後の方針も左右するかもしれないので,ちょいと本格的に考察してみる次第.
 なお,このQ&Aに正解は,おそらくありません.

 さて,抽象論でどうこう言っても埒が明きませんので,具体例を出しましょう.
 最も最近の長尺の論争といえば,vs隅金.

 これのメリットとしては,
・大量の情報が得られた
 これが非常に大きいと思います.
 JSF氏のみならず,Lans,だよもん,ゆうか各氏の提供する情報が多数得られる機会は,そうはありません.
 したがって評点は5段階評価で4.

 一方,デメリットとしては,
・議論が瑣末なほうへ,瑣末なほうへと流れたため,得られる情報に偏りが出る
という点が挙げられるかと存じます.

 しかしこれは,よく考えてみるに,JSF氏の書いていることはあくまで,スミキンへの反論であって,着上陸戦概論をテーマとして書いていたわけではありません.
 したがって,「着上陸全般についての知識が得られない」として論争者を非難するのは,お門違いということになるでしょう.
 むしろ概論について知識を整備すべきは,論争を読んでいたりまとめたりしている第三者自身の責任なのではないでしょうか?
 よって評点は,0でもいいくらいだと思いますが,一応1.

 つまり3点差で,メリットがデメリットを上回っていることになります.

 次に,もう一つの事例を見てみましょう.
 こんな論争が社会学板で行われていました.
http://mltr.ganriki.net/unc0003h.html

 途中まではスミキン論争に似た,議論が瑣末なほうへ,瑣末なほうへと流れる傾向がありますが,

> こいつ(=反論者),まるで何年何月何日何分地球が何回回ったとき?って言い出す小学生だな(笑)
(中略)
> もう,こいつの書店議論――議論ってレベルじゃないけどな.子供の揚げ足取りレベルだけどな――は無視して,
>タリバン自体の議論に専念したほうがいいよ>「だねえ」の人

> OK.
> こっちも1日何十分も相手してられないし,タリバン以外についての瑣末な議論は,どうでもいい話のはずだしねえ.

というやりとりがあった後は,第三者を意識した,初心者向け解説に切り替えようという姿勢が見られます.
 成功しているとは言いがたいのが残念ですが,それでも多くの情報が得られています.
 評点も,上記と同様になるでしょう.

 以上より,纏めます.

・論争は,情報が多く得られるという点で有益である

・ただし瑣末なほうへ,瑣末なほうへと流れる危険性があるので,その点は注意しなければならない
 その回避は,第三者向けレスをするよう努めていても,かなり難しい

・論争の観戦者は,自らも一般論上の知識を増やすなどして,バランスを保つよう努めたほうがよい

 この3点は,自己のサイトが論争のまとめを作る際にも,また自サイト自体が論争に巻き込まれた場合でも,心得ておくべきかと愚考いたします.

2011.4.28 in mixi

 論争をするのなら,要点に絞った論議以外はすべきではないというのも,付け加えておかれたら幸いです.

バルセロニスタの一人 in mixi,2011年04月28日 07:58

 「感情論」をどこまで排除できるかも,重要かもしれません.

 しかしながら,軍事は兎も角,外交方面はこの「感情論」抜きで語れないとは思います.

ますたーあじあ in mixi,2011年04月28日 08:02

 感情論というか,道義は外交では大事ですよね.
 リアリストは道義と現実を,理論でつなぐのが仕事ですし,無視はできません.

woynary in mixi,2011年04月28日 19:22


 【質問】
 「争点」とは何か?

 【回答】
 国語辞書的には
「争いの的になっている主要点」
のことだが,社会問題における争点は,法律上のそれとは異なり,当事者の意思よりも事実関係の変化の中で発生してくる.
 その中では,争点を巡る賛否それぞれの側の意見の担い手群は,必ずしも同じ条件の下で意見を戦わせているわけではなく,また,それぞれの側の主張が,常に明快に理非曲直を示しているとは限らない.
 意見者群は多分にイデオロギー的になり,また,無関心者にもアピールしやすい形で単純化されたシンボルををもって解説,説得し合うことが多い.

 以下,下掲書より引用.

------------------------------------------
 我々の言う争点とは,正確には社会的争点(social issue,以下争点と略す)と呼ぶべきもので,法律的な「争点」,すなわち日本の法律での,民事訴訟規則第5条および第20条での「争点」とは異なっている.

 第1に法律的「争点」は,訴訟書類の中で,「当事者がそれを明確にするよう」(第5条)努めるべきもの,又準備手続きの協議過程では,「争点の整理」(第20条)が要求されるものである.
 しかし,社会的な意味での争点は,当事者の意思で提起されるというより,客観的な事実関係の変化の中で発生してくるものだから,性格を異にせざるを得ない.

 第2に争点は,単純な意見の対立として現れるものではなく,多くの場合,争点形成の前提となる一定の条件が成熟していたり,また,争点を巡るそれぞれの立場を成り立たせる社会的文脈が,その背後にあるというのが通常である.

 第3に,争点を巡る賛否それぞれの側の意見の担い手群は,担い手として単純に同じ条件を持つ者だけとはいえない.
 情報源との距離,掌握する情報通路の過多,権力の配分や,威信体系上の位置などによって,差が認められる.
 意見の担い手群の中での,このような際が,オピニオンリーダーとフォロアー層とを分けるだけではなく,オピニオンリーダー群の中に,階統的なオピニオンリーダーの層を特徴付けることになる.

 第4に争点は,それぞれの側の主張が,常に明快に理非曲直を示しているとは限らないということである.
 しかもそれぞれの側では,争う限り主張の正当性を鮮明にし,
主張の貫徹→目標の達成→勝利の獲得
へと導かねばならない.
 だからオピニオンリーダーの役割は,客観的な「助言」の提供よりも,多分にイデオロギー的であり,また,主張の達成を目指すキャンペーンの中で機能することになる.
 両陣営いずれの側においても,各層のオピニオンリーダーは,無関心者にもアピールしやすい形で単純化されたシンボルを使用し,主張内容の正統性,社会的意義,利害,影響,将来の展望までを説明,解説,説得し合う.
 説明され説得される者がフォロアーである.

 第5に争点は,成熟段階において,しばしば意見の流れ(地域レベルでの世論)と運動の展開を,並行さすことがある(たとえば「むつ」騒動).
 そのとき争点を巡る夫々の側の説得者と被説得者は,目標の実現を目指す組織指導者と,運動体の構成員とに変化することになる.

 社会的争点とはこのような形で成立し,賛否それぞれの側に,情報の流れと影響の流れの授受に関わる,階統的な系列をもたらす.
 すなわち,われわれの調査によって析出したキイ・オピニオンリーダーを含むトップオピニオンリーダー層,ロウアー・オピニオンリーダー層,および各層オピニオンリーダーからの,情報と流れの最終的な受け手になるフォロアーまでの,重層的な仕組みがそれである.
 争点のもとで対立する幾組かのオピニオンリーダー群は,それぞれの立場や利害から,幾つかの意見集団群を作り,それによって活躍する.
 とりわけ争点の成熟期に入って,オピニオンリーダーに活発な動きが見られる頃になると,大筋で賛否2つの陣営に整理され,情報や意見の流れはもとより,行動にも激しい対立関係を伴う.

 この情報や意見の流れの中で,賛否双方のオピニオンリーダーの活動が白熱化してくるとき,争点内容によっては,しばしばデマゴギーや流言飛語が混入されやすい.
 そして意見(世論)の次元から,運動の次元へと移行するのは,上述の通りである.

------------------------------------------p.311-312

 そして司会は意見者に対し,座布団を配布または没収することを決め……って,それは「争点」やのうて,「笑点」や!

 【参考ページ】
『地域オピニオンリーダーの研究 原子力船「むつ」をめぐる意見対立の動態』(佐藤智雄編著,中央大学出版部,1985.2.28),p.311-313

【ぐんじさんぎょう】,2011/07/19 20:10
を加筆改修


 【質問】
 歴史のIFを考察することは無意味なのか?
 また,考察自体を行う際,何を考えればいいのか?

 【回答】
 歴史のIFは,それなりの条件がそろえば考えてもいいだろう.
 ただし「火葬戦記」と違って,その作業は恐ろしく煩雑だから,普通は無理かもしれない.

 以下,IFを考える際の三つの条件

1.信憑性

 ・当時の技術・政治の状況に照らし合わせて,可能なことを取捨選択する

2.時間の近接性

 ・例えば,古代ローマ帝国の出来事がWW1に影響を与えたかどうかは,あまりのも時間的に遠すぎて検証できない,
 要は「因果の連鎖」がどこから始まったのかを決めること.
 これが「時間の近接性」

3.理論の関連

 ・仮想現実にしても「我々が知っている」と思っている理論に準拠して,理論を組み立てること.
 これらの三つの条件がそろえば「仮想現実」というIFが成り立たないこともないらしい.

 個人的には「無理言うな」というレベルだと思う.

 詳しくは,ジョゼフ・S・ナイ教授「国際紛争」(有斐閣,2005.4) 第2章を参照されたし.

ますたーあじあ in mixi


 【質問】
 煽りへの対処は,どうしたらいいですか?

 【回答】
<優しい煽り学>

 文字で何と書いてあるかではなく,書いた人間が一体何を狙って,そこにその文章を書いたのかを考える.
 文字はほとんど読む必要はない.
 なぜなら彼の本当の狙いは文字としては書かれていない.

 狙いが分かったら,後はそれを失敗させる.

○「狙い」の典型的なパターン

・場の雰囲気を悪化させたい.
・誰かのやる気を無くさせたい.
・誰かと誰かの関係を悪化させたい.
・煽りに反応させることで相手の人望を失わせたい.
<<それらを為すことで自己顕示したい.>>

 煽る人間は煽ったことで,何かが変わって欲しいと考えているので
『反論だろうと罵倒だろうととにかく誰かから何らかの反応を引き出せたら成功である』
ということに注意しなくてはならない.

 最も多くのケースを効果的に解決できる手段は「全員一致での無視」である.
 もし不幸にも,煽りに対して真面目に反応してしまう人間が身内にいるなら,何とかしてその人間を黙らせなくてはならない.
 そういった中途半端な味方は,煽り本人より数倍危険である.

 また,煽りという手法をよく知る人間にとっては,煽りに対して真面目に反応している人間というのは,極めて無様に写る.
 もしあなたが既に人望を持つような立場の人間であるなら,全ての煽りに対して常に冷静に対処しなくてはならない.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「詭弁」とは何か?

 【回答】
 真っ当な意見と見せかけ,実は詭弁で論点をはぐらかす輩が多々おります.
 皆様も以下の「詭弁の特徴15条」を覚え,そういう輩を排除しましょう.

例:「犬ははたして哺乳類か」という議論をしている場合
   あなたが「犬は哺乳類としての条件を満たしている」と言ったのに対して否定論者が……

1:事実に対して仮定を持ち出す
 「犬は子供を産むが,もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
 「だが,尻尾が2本ある犬が生まれることもある」
3:自分に有利な将来像を予想する
 「何年か後,犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
 「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
 「世界では,犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
 「ところで,カモノハシは卵を産むのを知っているか?」
7:陰謀であると力説する
 「それは,犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
 「何,犬ごときにマジになってやんの,バーカバーカ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
 「犬が哺乳類なんて言う奴は,社会に出てない証拠.現実をみてみろよ」
10:ありえない解決策を図る
 「犬が卵を産めるようになれば良いって事でしょ」
11:レッテル貼りをする
 「犬が哺乳類だなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
 「ところで,犬がどうやったら哺乳類の条件をみたすんだ?」
13:勝利宣言をする
 「犬が哺乳類だという論はすでに何年も前に論破されてる事なのだが」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
 「犬って言っても大型犬から小型犬までいる.もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
 「犬が哺乳類ではないと認めない限り生物学に進歩はない」

http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiben.htm

16:さも当然のように未決着事項を前提にする.
 「犬の鼻はぬれているのに哺乳類と言えるのか?」
17:論点をすりかえる.
 「犬が哺乳類だなんて倫理的に許されるのか?」
18:相手に譲歩したと見せかけながら,自分の意見を押しつける.
 「確かに犬は哺乳類だが,明らかに哺乳類ではない犬も存在する事に間違いはない.」
19:条件の包含関係を間違える
 「犬がおまえと同じ哺乳類というのなら,おまえは4本足で歩き,道端で交尾していて水をかけられたりするのだな(嘲笑)」
20:全てか無かで途中を認めないか,あえて無視する.
 「全ての犬が哺乳類としての条件を満たしているか検証するのは不可能だ(だから,哺乳類としての条件を満たしているとはいえない)」 
21:勝手に極論化して,結論の正当性に疑問を呈する.
 「確かに犬は哺乳類と言えるかもしれない,しかしだからといって哺乳類としての条件を全て満たしているというのは早計に過ぎないか.」
22:自分で話をずらしておいて,「話をずらすな」と相手を批難する.
 「現在問題なのは広義の哺乳類の定義であり,一例としての犬が哺乳類といえるかどうかは問題ではない.話をそらすな.」
23:ネタと決めつけて議論を停止させる.
 「犬を哺乳類と言い張るなんて,大した釣り師だね(嘲笑)」
24:嘲笑で優位に立った様に振舞う
 「犬が哺乳類なんて,固定観念にしがみ付く奴には理解できないのだろうな.」
25:反論の代わりに詭弁ということにしてすます
 「それは詭弁です.いいから詭弁なんです.」
26.わざと相手の文意を曲解する
「結局,犬も鳥も哺乳類だってのが,お前らの意見なんだな.よーく分かったよ」

(ガイドライン板, ただし,no.26のみ軍事板

 【応用1】

12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
 「二年まえにこの市に来たときは,夜でも皆が歌をうたっていたはずだが」
11:レッテル貼りをする
 「おどろいた.国王は乱心か」
4:主観で決め付ける
 「あきれた王だ,生かしておけぬ」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
 「人の心を疑うのはもっとも恥ずべき悪徳だ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
 「ああ,王は利口だ.うぬぼれているがよい」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
 「たった一人の妹に亭主を持たせてやりたいのです」
3:自分に有利な将来像を予想する
 「もし3日以内に戻らなかったらあの友人を絞め殺してください」
1:事実に対して仮定を持ち出す
 「これからすぐに出発すれば,約束の刻限までには十分間に合う」
7:陰謀であると力説する
 「さては,王の命令で,ここで私を待ち伏せしていたのだな」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
 「正義だの,信実だの,愛だの,考えてみれば,くだらない」
10:ありえない解決策を図る
 「ああ,もういっそ,悪徳者として生き伸びてやろうか」
8:知能障害を起こす
 「間に合う,間に合わぬは問題でないのだ.人の命も問題でないのだ」
13:勝利宣言をする
 「メロスは疾風の如く刑場に突入した.間に合った」
2:ごくまれな反例をとりあげる
 「私を殴れ.私は,途中で一度,悪い夢を見た」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
 「メロス,君は,まっぱだかじゃないか.早くそのマントを着るがいい」

 【応用2】

「ヤムチャは果たしてヘタレか」
という議論をしている場合,あなたが
「ヤムチャはヘタレとしての条件を満たしている」
と言ったのに対して否定論者が…

1:事実に対して仮定を持ち出す
  「ヤムチャは地球人だが,もしヤムチャがサイヤ人だったらどうだろうか?」  
2:ごくまれな反例をとりあげる
  「だが,時としてヤムチャが悟空を倒すこともある」
3:自分に有利な将来像を予想する
  「何年か後,ヤムチャ以外の戦士が全滅しないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
  「ヤムチャ自身がヘタレであることを望むはずが無い」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
  「DB世界では,ヤムチャは強いという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
  「ところで,フリーザの奥の手がどんな技か知っているか?」
7:陰謀であると力説する
  「それは,やられ役がいると都合の良い集英社の画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
  「何漫画の事なんかにムキになってんの,バーカバーカ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
  「ヤムチャがヘタレなんていう奴は現実を見ていない証拠.天下一武闘会に出てみろよ」
10:ありえない解決策を図る
  「結局,ヤムチャが千人いればいいって事だよね」
11:レッテル貼りをする
  「ヤムチャの足元がお留守なんて過去の概念にしがみつく読者はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
  「ところで,本当にお前はヤムチャがヘタレだと思うのか ?」
13:勝利宣言をする
  「ヤムチャは神をも大きく超えている」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
  「ヤムチャの技って言っても狼牙風風拳から新・狼牙風風拳まである.もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
  「95パーセントの確率でヤムチャという人間だと認めない限り人造人間に進歩はない」

 【応用3】

「アンパンはバイキンに勝てるか」という議論をしている場合,あなたが
「アンパンに殺菌能力は無い」と言ったのに対して否定論者が…

1:事実に対して仮定を持ち出す
「アンパンは食品だが,もしバイキンがアンパンに弱かったとしたら?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「だが一撃でバイキンを倒すアンパンもある」
3:自分に有利な将来像を予想する
「いつかバイキンを寄せ付けないアンパンが出てくるさ」
4:主観で決め付ける
「正義が負けるわけが無い」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「ちびっこのあいだではアンパンは最強だという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで小豆には活性酸素を抑制する力があるのは知ってる?」
7:陰謀であると力説する
「それは,細菌の恐怖感を煽りたいテロ国家の陰謀だ」
8:知能障害を起こす
「バイバイキ〜ン」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「やめるんだ,バイキンマン!」
10:ありえない解決策を図る
「君とは戦いたくない!」
11:レッテル貼りをする
「出たな,お邪魔虫め!」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「アンパンマン,新しい顔よ!!」
13:勝利宣言をする
「元気100倍アンパンマン!!」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「何が君のしあわせ?」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「あ・い・と勇気だけ〜がと〜もだちさ〜」

 【応用4】

 1:事実に対して仮定を持ち出す
     「今ごろはオレの兄貴がアーカードブッ殺してるトコロさ」
 2:ごくまれな反例をとりあげる
     「最高に勃起モンだぜ!! こっちだけズルして無敵モードだもんな!!」
 3:自分に有利な将来像を予想する
     「小便すませたか?神様にお祈りは?部屋のスミでガタガタふるえて命ごいをする心の準備はOK?」
 4:主観で決め付ける
     「姿はかくせても貴様の強力な「気」が地下から立ちのぼってくる」
 5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
     「貴様達の持っている能力を私は全てそなえている 否!それ以上の能力をだ」
 6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
     「あーアーアームカツクほんとーにムカツク 本当 英国は貧富の差がはげしすぎるんだよなー」
 7:陰謀であると力説する
     「あの人にとっては奴らも俺らも単なる過程に過ぎんのだろ」
 8:知能障害を起こす
     「ワンちゃんにくわれました.」
 9:自分の見解を述べずに人格批判をする
     「オレ達ャおまえらをブッ殺すタメに生まれて来たのサァ だから!お!ま!え!ら!さっさとおっ死んじゃえっつーの」
 10:ありえない解決策を図る
     「パンがないのなら糞便を食べればいいじゃない.」
 11:レッテル貼りをする
     「よう 売女」   
 12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
     「俺様チャンはヘルシングブッ殺し隊長ヤン・バレンタイン様々だっつーてんだろがい!?」
 13:勝利宣言をする
     「余裕をかましているだけでダメージは奴の方が多いハズだ 勝てるぞ吸血鬼アーカードに!!」
 14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
     「連中が作戦に失敗して 今 全部ゲロしようとしているこの俺を 生かしておくと思うのかい?」
 15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
     「私を今までの即席共と思ってもらっては困る 私は貴様を超える第一号となる」

(ガイドライン板)

 また,
「詭弁の論理学 〜山本弘のSF秘密基地」
も参考になるかと.



 【質問】
 板垣詭弁とは!?

 【回答】
「老衰です…」
「えーーー!?」
 こうして郭海皇はその短い一生を閉じました….
 でも郭海皇の人生は満ち足りたものだったのです.
 どうでしょう,この幸せそうな死に顔は.
 あなたはこんないい顔で死ねますか?

「えーーー!?」
「無理無理無理.いやマジ無理だって.人と戦ってる気がしねーよ…….だってあれだろ? あいつはちじょーさいきょーのせーぶつってやつなんだろ?」
「あの…じじい…そういう問題じゃなくて….生きてたの?」
「かっこいーだろ?」
「いやそうじゃなくてー!!」
「武の勝利です」
「えーーー!?」
「疑るかー!」ばちこーん「ぶべら!」
「いーか,よーく考えてみろおめーら….
 古今東西どんな勝負だろうと,相手がおっ死んじまえばなかったことになるんだ….
 つまりおめーらに勝利はやんねー! くそして寝ろ!」
 まさに外道!

 お詫び
 今までのらいたいさいはなかったことにしてください.
 板垣恵介

(「インターネット殺人事件」,2005/2/11)


 【質問】
 詭弁への正しい反撃方法を教えてください.

 【回答】
 思い出したようにfaireal.netを見て,長期間悩んでいた問題に対する解を見つけたような気がする.
 mixiの「戦争反対!」コミュニティに湧く阿呆共(トン魔とか)を退治出来る,最も有効かつ穏便な手段ではないだろうか.

 特に項目5と6が素晴らしい.

http://www.faireal.net/articles/9/13/#d70721
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「詭弁のガイドライン」 詭弁に対する詭弁
2007年 7月21日
記事ID d70721

 詭弁のガイドラインは,「イヌは哺乳類ではない」という強弁を例に,詭弁を使う者を排除するための指針(という体裁の一種のネタ)だ.
 以下では,そこに挙げられた例について,単に「悪い議論」「詭弁」として排除するのではなく,言い返すことを考える.
 8と9以外は,相手にできる余地がある.
 12は形式的には相手にできるが,議論をループさせるなら相手にしないほうが良いだろう.

1.事実に対して仮定を持ち出す: 「犬は子供を産むが,もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」

→ 仮定に対しては仮定法で返す: 「仮にイヌが卵生だとすれば,比較的珍しいタイプの哺乳類ということになるでしょう」

2.ごくまれな反例をとりあげる: 「だが,尻尾が2本ある犬が生まれることもある」

→ 「3本あるイヌも生まれるかもしれませんね.それが何か?」(これはガイドラインの方が間違っていて,反例でないので反論する必要もない)

3.自分に有利な将来像を予想する: 「何年か後,犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」

→ 相手に不利な将来像で返す: 「しかし羽が生えるという保証は誰にもできない」

→ 将来と現在を鑑別する: 「将来のイヌがどうであるかは,現時点でのイヌの分類学的位置づけに影響しません.進化によって分類が変わることは大いにありえます」

4.主観で決め付ける: 「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」

→ 主観で返す: 「イヌが哺乳類でないことを望むわけがない.哺乳できなければ子犬を産んだあと母犬は困る.そんなことを望むわけがない」

→ 湯川博士のファンか試す: 「あなたはイヌでないのに,どうしてイヌの気持ちが分かるのですか」

→ 主観には客観で返す: 「なるほど飼育などの場合,イヌの身になって考えるのも大切なことかもしれませんね.ただ,分類学は,分類対象の主観的意識とは無関係の,客観的学問なのです.例えば,あなたはヒトであることにうんざりしているかもしれませんが,そうだとしても,残念ながら,あなたは分類学的にはヒトという生物です」

5.資料を示さず持論が支持されていると思わせる: 「世界では,犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」

→ 妄想は否定せず自己崩壊へ導く: 「では,イヌは何類という見方が一般的なのでしょうか.魚類ですか」

6.一見,関係がありそうで関係のない話を始める: 「ところで,カモノハシは卵を産むのを知っているか?」

→ 話をそらす相手には名誉ある敗北を促す: 「よくご存知ですね.じゃあ,イヌが哺乳類であることは決着もついたことだし,カモノハシの話に移りましょうか?」

 X=aかX=bかの議論で後者の立場の相手は,形勢が不利になると思わずY=bという関係ない話を始めることがある.
 このとき「X=aは結論が出たようなので,Yの話に移りましょうか」と言えば,相手は承知して間接的に負けを認めるか,話をそらすことをあきらめX=b説に戻るしかなくなる.
 Yの話を持ち出した相手を立てるようにすれば,たぶん負けを認めてくれるだろう.

7.陰謀であると力説する: 「それは,犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」

→ 妄想は否定せず自己崩壊へ導く: 「イヌを哺乳類と認めることが,アメリカにとってどのような国益をもたらすのでしょうか」

→ 陰謀論には陰謀論で返す: 「だまされないでください.それはアメリカの陰謀だと思わせておきたいフランスの陰謀なんです!」

→ ギャグで返す: 「日本はアメリカの走狗(そうく)ですから」

→ 混ぜっ返す: 「アメリカではエピネフリンというくせに,受容体はadrenoceptorですものね」

 注: アドレナリンとエピネフリンの命名権争いで,アメリカは日本の命名アドレナリンを学会レベルではあまり使わない(日常レベルでは普通に使う).
 その影響で日本でも例えばアドレナリンの自己注射キットはエピペン(エピネフリンのペン)という.
 日本ではしばしば,日本の学者の業績を認めたくない米の学者の陰謀であるかのように言われる.
 ところが,エピネフリンという用語を使うアメリカでも,レセプターはなぜか「エピネフリン受容体」ではなく「アドレナリン受容体」と呼ぶ.

8.知能障害を起こす: 「何,犬ごときにマジになってやんの,バーカバーカ」

→ 透明あぼーんする: 「ねえ,>>4 の湯川博士うんぬんってどういう意味?」

9.自分の見解を述べずに人格批判をする: 「犬が哺乳類なんて言う奴は,社会に出てない証拠.現実をみてみろよ」

→ スルーして上の人と会話する: 「湯川>知魚楽 色紙で検索しる」

10.ありえない解決策を図る: 「犬が卵を産めるようになれば良いって事でしょ」

→ あえりえない仮定からどんなありえない結論が出るか示す: 「それだけじゃだめ.おっぱいもなくならないと.哺乳してたら哺乳類っぽすぎる.だけどイヌ科はネコ目.その下位に位置するイヌが哺乳類でないとすると,子猫がミルクを飲めなくなる.おなかがすいてにゃーにゃー鳴いてる子猫にミルクを飲ませないなんて,ひどい話だよね.そんなことを考えるやつは人間じゃないよ」

 注: 勝ち急ぐなら
「解剖学的に無理なことを押し付けるのは動物虐待だ.
 あなたの考えは動物虐待なのですよ,
 それが分からないのですか!」
と詰め寄ることもできる.
 しかし感情に訴える「公理の密輸」は見苦しいし,ありえない前提の仮定的議論でむきになっても仕方ない.
 ユーモラスにつきあった方が良いだろう.

11.レッテル貼りをする: 「犬が哺乳類だなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」

→ 妄想は否定せず自己崩壊へ導く: 「それが過去の概念とすると現在の概念ではイヌは何なのでしょうか.昆虫ですか」

12.決着した話を経緯を無視して蒸し返す: 「ところで,犬がどうやったら哺乳類の条件をみたすんだ?」

→ 追い出す: 「板違い.ここは詭弁のガイドラインだ.動物がどうこうの話なら動物板で聞いてくれ」

13.勝利宣言をする: 「犬が哺乳類だという論はすでに何年も前に論破されてる事なのだが」

→ 応援する: 「あなたにはそれを信じる自由があります.あなたのその自由は守られねばならない」

14.細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる: 「犬って言っても大型犬から小型犬までいる.もっと勉強しろよ」

→ 誰を無知扱いしたか後悔させる: 「大型犬などというあいまいな用語でなく学名でおっしゃってください」

→ 知ったかぶりは限界まで追い詰める: 「ではさっそく勉強させていただきたいのですが,大型犬と小型犬はどのように区別されますか」

→ 混ぜっ返す: 「そんな狭い認識でどうするのですか.イヌ科にはキツネやタヌキも含まれるのですよ」

15.新しい概念が全て正しいのだとミスリードする: 「犬が哺乳類ではないと認めない限り生物学に進歩はない」

→ 真面目にさとす: 「分類が(属名くらい)変わることは,ままありますが,それは生物学の問題というより分類学の問題でしょう」

→ 妄想は否定せず自己崩壊へ導く: 「イヌを哺乳類でないと認めた場合,生物学にどのような進歩が起こりますか」

16.全てか無かで途中を認めないか,あえて無視する: 「全ての犬が哺乳類としての条件を満たしているか検査するのは不可能だ(だから,哺乳類ではない)」

→ 「NOT ∀」はとりあえず「∃」で返し相手に後退を余儀なくさせる: 「少なくとも1匹のイヌは哺乳類である,と認めたわけですね」

→ 不可知論の手筋に従う: 「本当に検査が不可能かどうか断言するのは不可能だ(だから,反証にならない)」

→ 決定可能性の手筋に従う: 「あなたは『イヌは哺乳類である』という命題の真偽が決定できない,と言っているにすぎない.仮にそうだとすれば,『イヌは哺乳類でない』という命題の真偽も決定できない」

→ 帰納的に定義する: 「おっしゃることも一理あります.では検査した結果,哺乳類であるイヌと認められたものだけをイヌと定義しましょう.定義によって,将来の検査によって哺乳類でないイヌが見つかることはなく,すべてのイヌは哺乳類です」

17.勝手に極論化して,結論の正当性に疑問を呈する: 「確かに犬は哺乳類と言えるかもしれない,しかしだからといって,哺乳類としての条件を全て持っているというのは早計に過ぎないか」

→ ギャグで返す: 「確かに一発なら誤射かもしれないね」

→ 真面目にさとす: 「哺乳類といえるとすれば,哺乳類の条件をすべて満たしている.哺乳類の条件を一つでも欠いているなら哺乳類といえない.それらは対偶だから同値です」

18.自分で話をずらしておいて,「話をずらすな」と相手を批難する: 「現在問題なのは犬の広義の非哺乳類性であり,哺乳類であるかどうかは問題ではない.話をそらすな」

→ 話をそらす相手には名誉ある敗北を促す: 「ご指摘のように非哺乳類性という概念を拡張して考えるのは有意義かもしれませんね.数学の非素数における強い擬素数と弱い擬素数のようなものでしょうか.おっしゃるように,イヌが哺乳類であるかについてはYesと結論が出ており,当たり前過ぎて,問題ではありませんし,それはそれで決着がついたところで,『広義の非哺乳類性』へと話を転じましょうか」
――――――

クローム・ツァハル in mixi,2010年03月14日15:03


 【質問】
 「コメントスクラム」って?

 【回答】
 普段は閑散としてるブログに,突如コメントやトラックバックが殺到する状態.
 歴史的社会的知識を持たないまま,または誤った知識により,日本を非難する傾向が強いブログで発生し易い.

 コメント欄に殺到する人は様々で,便乗して遊びたい人から,真剣に議論したい人,ブログ主をニヤニヤと観察してる人などであり,一括りにはできない.※
 が,コメント・スクラムされた方は,一定の意思のようなものを感じるらしい.「ネット・ストーカー!」と勝手に勘違いして騒いで,雑誌にまでそうコメントする,某弁護士のような者までいる.

 道端で妙な事してるヤツが居たら,野次馬が集まるに決まってる.
 移動に掛かるコスト(金と手間)のないネットなら尚更.
 政治思想問わずトンデモ論ぶちまけてるところなら,「ネット野次馬」が大勢集まるのも自然な話だと言えよう.

 したがって,コメントが100個ぐらいでオタオタするような人は,ブログを開設しないか,政治的な内容は回避するのが得策.
 自分の専門分野で開設するなら,素人にも分かりやすい文章を心がけ,間違いは素直に謝罪と訂正を行うのが,ブログの正常運営には欠かせない.

(極東板)

 まして,「ネット右翼」などと決め付けて責任転嫁するのは,恥ずかしいのでやめたほうがよいでしょう.
 「昔からある現象」だとして,山崎浩一にも既に喝破されています.

引用元:画像掲示板

 なお,正しくは「コメンツ・スクラームッ!」です.
 さあ,ご一緒に,「コメンツ・スクラームッ!」「コメンツ・スクラームッ!」「コメンツ・スクラームッ!」…….

JSF by e-mail

「炎上」するブログ(想像図)
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 ○○○について,イマイチよく分らなかったので質問しました.
 教えて下さい.

 【回答】
<わからない七大理由>
1. 読まない ・・・説明書などを読まない.読む気などさらさらない.
2. 調べない ・・・過去スレ,ググるなど最低限の内容も自分で調べようとしない.
3. 試さない ・・・めんどくさいなどの理由で実行しない.する気もない.
4. 理解力が足りない ・・・理解力以前の問題で理解しようとしない.
5. 人を利用することしか頭にない ・・・甘え根性でその場を乗り切ろうとする.
 〔略〕

 その結果,「いったい何がわからないのか,こちらもわからない」状態となる.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「推定」とは何か?

 【回答】
 小西國友・立教大学名誉教授によれば,「推定」には「広義の推定」と「狭義の推定」とがあり,前者は「狭義の推定」と「推認」を併せ含む概念であるという.
 そして「狭義の推定」は.要件としてある事実の存在することが認められる場合には,一応,効果として他の事実の存在が認められる,という意味で用いられるという.
 また,「推認」は,複数の事実の存否を総合判断(総合評価)して,効果としてある事実の存在を認定することであるという.

 詳しくは『ジュリスト』,2008.3.15号,p.158-159を参照されたし.

 もちろん日常生活では,上記のような厳密な意味付けはされていないが,議論をするに際しては,「推定」の概念を厳密に意味付けしておくこともまた,必要であろうと愚考する次第.


 【質問】
 議論において,推奨される姿勢は?

 【回答】
 議論のやり方には色々あるんでしょうが,私のスタンスだけを言うと
「議題に対して,どれだけ妥当性があるのか」
だと思います.
 まずは,相手の主張を聞き,納得できるところ,共感できるところは認め,納得できない部分には反論する.
 これだけで良いでと思っています.

 要は
「自分がいかに見識・知識を吸収できるか」
が一点であって,それ以上のことは期待しません.

 もちろん,デマゴーグは許せないことです.
 ですので,情報の取捨選択は必要なことでしょう.嘘は嘘以上ではないでしょうから.

 しかし,円滑なコミュニケーションを取るのなら,やはり相手の話を「聞く努力」はしないとならないと思う.
 そうしないと,そもそも相手の「どこからどこまでが嘘」で「どこからどこまでが本当」なのか分からなくなるからです.

 相手の意見に踊らされるのは愚かだが,相手の意見を全否定するのも愚かだ.

 まず「聞く」ことで情報収集し,取捨選択.
 そして,納得できない部分は反論,納得できる部分で,自分に取り入れても良い部分は吸収.
 これ以上の事は望まない,これが私の議論のスタンスですね.

 ……と,偉そうに書いてみたわけですが(笑)

ますたーあじあ in mixi

 なお,欧米と日本とでは,そもそも議論に対するスタンスが違うようなので,注意が必要だという.
 以下引用.

 〔略〕
 これは欧米で留学をしている人だったら誰でもうすうす感づいたことがあると思うのですが,実はこっちで文系の科目を勉強して論文を書くということは,すなわち
「圧倒的な議論をする」
ということに尽きる,ということです.

 これは一体どういうことかというと,こっちで「何かの学科を勉強して得る」というのは,ただの結果であって,こっちの学校が求めているのは「よい議論をする」ということだということです.
 これを極端にいえば,こっちの感覚でいえば,勉強して得られる知識はただの副産物に過ぎません.
 本来の目的は「よい議論を提示すること」なのです.

 日本の勉学に対する考えでは
「専門知識を学ぶ」
というのが目的でしょう.
 一応,日本の高等教育機関は,そういう想定のもとにプログラムを設定しているからです.
 その知識を得た結果として,論文などで多少議論をする,というのが実際のところです.

 ところが欧米の大学は,この目的と結果が逆なのです.
 欧米の大学では「よい議論をする」ということが究極の目的であって,専門知識などはただの副産物,もしくは議論をするために必要なネタにすぎないのです.
 これは宿題をエッセイで書いているとつくづく感じることです.
 こっちの大学では,優先順位がそもそも違うのです.

 これを比較すると,
日本人のイメージ: 1,専門知識 2,それを元に議論
欧米人のイメージ: 1,議論構成力 2,そのネタとしての専門知識
ということなのです.
 もちろん欧米の大学でも,建前としては「専門知識を蓄えてから議論を」ということなのでしょうが,実質的に求めているのは「圧倒的な議論ができること」なのです.
 〔略〕

「地政学を英国で学ぶ」

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 自説を変える覚悟がない者には,議論はできないのでは?

 【回答】
 正確には,自説をよりよくするために,他者の説をも柔軟に取り入れる覚悟か否か,ですか.
 この覚悟を欠くと,議論が「単なる論戦」とその「勝敗」に堕ちてしまって,声高に「論破してみろ」とか叫ぶ羽目になる.
 議論は手段なんだから,議論に勝つことを目的にした時点で問題あり.

ニュース極東板


 【質問】
 「イデオローグ」の主張の本当の意味を教えてください.

 【回答】

「政府は何もやっていない」
→自分たち好みの行動を取っていないという意味

「議論が尽くされていない」
→自分たち好みの結論が出ていないという意味

「国民の合意が得られていない」
→自分たちの意見が採用されていないという意味

「内外に様々な波紋を呼んでいる」
→自分たちとその仲間が騒いでいるという意味

「皆さんにはもっと真剣に考えてほしい」
→アンケートで自分達に不利な結果が出てしまいましたという意味

「心無い中傷」
→自分たちが反論できない批判という意味

「本当の解決策を求める」
→何も具体策はないがとにかく政府等のやり方はダメだという意味

「異論が噴出している」
→自分たちが反対しているという意味

「冷静になる,落ち着く」
→自分たちの意見に賛成するという意味

「○○○の良心に期待しよう」
→自分はこの場で反論できないが,世間は自分にとって都合の良い結果をもたらしてくれる筈,という思い込み.希望的観測.
 なお,もし都合の悪い結果がもたらされた場合は,「○○○はそれまでだったと言う事.日本はもう駄目だ」と嘆いて自分の発言の責任は回避しようとする.


 【質問】
 プロ市民とは?

 【回答】
 プロ市民【ぷろしみん】[名](ニュース系・社会系の各板)

 「市民運動家」のこと.
 本来,「市民運動」とは政治のアマチュアである一般住民によって為される行為である.
 しかし世の中には,市民運動を主催・指導することを生活の基盤としている人がいる.
 そのような「運動家」は,「批判のための批判」をしたり,自分の居住地とは関係のない地域で市民運動を主催したりする.
 「プロ市民」という呼称は,このような本末転倒した運動家に対する皮肉として用いられる.

(2典Plus)


 【質問】
>日本人のよくないところといわれてますね.議論で論破=人格否定
よくこーいう言葉は耳にするのですが,欧米人は議論が(ちゃんと)できるっていうのは本当なのですか?
 自分は外人と知り合う機会にまだ恵まれてないので,欧米人が議論できる,日本人は苦手だ,という言説と出会うたびに,どうも疑ってしまうんですよ.

白い狐,2009年11月30日 21:24

 【回答】
 私自身の少ない経験から言えば,例えばアメリカ人でも,議論破綻と同時に逆切れというのはいます.
 そもそもオマエの前提が後出しだああとか言われたときには,さすがにカリっときましたよ,ええ.

ゆずこせう,2009年11月30日 21:33

> 欧米人は議論が(ちゃんと)できるっていうのは本当なのですか?

 結論から言うと「嘘です」.
 自分勝手に議論のルールを変更して,辻褄を合わせる などの屁理屈には長けていますが,屁理屈であることを論破してやると,後は実力での叩き合いに移行します.

 ただ,互いに目一杯,搦手を使って卑怯な論戦をぶちかましても,コトが終われば「Good Job!」で終わって,表面上は爽やかに後腐れない,という建前は崩しませんね.

 もちろん根に持って,後々イヤがらせはありますけれど,同じ議題を蒸し返すコトはまず有りません.

 コレは中国も似たようなものですが,中国なら老酒を互いの意識が無くなるまで飲む,という裏ワザがあります.
 ちなみに,このときパスポートは持って行かないように.
 韓国だとマッコリでしょう.
 マッコリは老酒より弱いので,時間がかかりますが,やることは同じです.

 中韓の「つきあい」には「敵」と「味方」しかないので,「味方」になればなんでも無理を聞いてくれます.
 ただし,あちらもこちらに対して,なんでも無理を聞くことを要求して来るので,適当なところで
「会社の方針なんだ.俺のレベルでは覆せない」
と正直に言うべきです.
 「朋友」を困らせるのは彼等の価値観に沿わないですから,笑顔で
「ありがとう,またなにかあったら頼むよ」
で終わります.
 このとき最終的にRejectした人が誰なのかは,ちゃんと把握しておくのは基本です.
 次からはそいつに転送すれば,回答はあっという間に出るでしょう.

 ちなみに,中国人の偉い人に「敵認定」されると,ちょっち大変なことになりがちです.
 偉い人がよく,「誤解をとく」ために大陸詣でしてました.

 偉くない人が「敵認定」されたら?
 東シナ海の魚だけが知ることになるのかもしれないですね.
 くわばらくわばら.

ひな,2009年12月01日

 韓国だったら焼酎でしょう.
 ショットグラスで一気の煽りあいです.
 マッコリなんぞは翌朝の酔い覚まし.

HASU,2009年12月01日 04:03

 あーそーだ,チョジュとかチェジュとか言うんですよね.
 なんか甘い味がついてて,後でクる酒だったような.
 確かあれもローカルごとに,メジャーな銘柄があったような気がするけど,忘れちゃいました.

 あちらの「乾杯」は,文字通り「杯を乾す」,つまり注いでもらった酒は全部飲むというルールだったので,焼酎はともかく老酒のときは死ぬかと.(笑)

 最初はちっちゃな盃なのに,酔ってくるとワイングラスとか出して来やがって,「飲め」とか言うから
「お前が飲んで見せろ」
と言ったら飲みやがる.
 このやろと思ってこっちも飲んだら,日本人は酒に弱いとナメていたらしく驚いていました.
 まあ,その後の記憶はありませんが(笑)

ひな,2009年12月01日 08:47

 ロシアだとウォッカで似たような話になりますな.
 アルコールを忌避するあげくに,禁酒法まで作ってしまうアメリカ人は,永久に理解出来ないんだろうなあ.

 もっとも,最近の日本も,病的な潔癖さがアメリカ人に近くなってきたが( ・・)/

緑川だむ,2009年12月01日 08:39

 そうですかな?
 必要以上の禁煙アレルギーなら,欧州なら昔からあったような.

バルセロニスタの一人,2009年12月01日 08:56

 うーん,日本人は酒に弱い人が多い割には,飲酒の文化がきちんと出来てますからね.

 欧米のキリスト教でアルコールへの忌避感が強いのは,とんでもない酒害に晒されたことがあったからです.
 特に産業革命のころ,安価で度数が高い,でも粗悪な蒸留酒が普及しだすと,中流以下の階層にアルコール依存症が蔓延し,スラムの治安悪化・拡大が大問題になりました.
 ロンドンの切り裂きジャックの被害者の娼婦のすべてが,アルコール依存で中流の主婦達の慣れの果てだったほどでして...
 そのフォローにがんばったのがキリスト教会で,そのころの影響がいまだに強いんですよ.
 日本でも救世軍なんかは,いまだにアルコール依存症者の施設とか運営していますね.

 日本は近代化の過程でもそういう状況にならず,すごいなと思うのだけど...
 あ,依存症になる前につぶれちゃうか(笑)

閻魔さくや,2009年12月01日 09:20

 でもドイツなんかだと,教会が酒を作ってる事がありますからね.
 要は酒もタバコもほどほどにでしょう.

 ちなみにアメリカでの禁酒法制定の理由は,酒が「飲む麻薬」だからだそうで・・・.

バルセロニスタの一人,2009年12月01日 10:11

 酒は百薬の長だって,一万円札の人が.

ヨシフ,2009年12月01日 10:26

 お酒,笑い,音楽は,神代の時代から魔除けとされてますからね.

 日本においては,宴会は古代から社会の潤滑剤としての役割があったのでしょう.

遠吠えするいぬ,2009年12月01日 10:49

 どこでも昔は,酒は祭りとかでないと口に出来ない時代が続いたからかな.
 やはり大量に作れるようになって普及してからじゃないかと,そういう危険視が始まったのは.

ゆずこせう,2009年12月01日 10:51

 アルコール飲料てのは,どれも宗教に関係が深いからなあ.
 要は炭水化物と酵母があればアルコールになるし,炭水化物てのは穀物で,宗教と農業てのは始まりの部分で直結してるし.

緑川だむ,2009年12月01日 12:08

 ちなみに日本の酒は縄文時代からあったような.

バルセロニスタの一人,2009年12月01日 13:14

 口噛みの酒ですな.
 ょぅじよの咀嚼物をのry

bernoulli,2009年12月01日 13:57

 やっぱ醸造酒と蒸留酒の破壊力の差が(笑)

閻魔さくや,2009年12月01日 11:44

 ワインとサイダーを忘れるとは癇癪起こりますね.

ゆきかぜまる,2009年12月01日 12:15

 梅酒がとても物言いたげにこっちを見ている.

ゆずこせう,2009年12月01日 12:56

 養命酒は不憫.

閻魔さくや,2009年12月01日 13:13

 ちなみに自衛隊では,日本酒と焼酎とビールの消費はどれが多いんでしょうかね?
 日本陸軍では日本酒みたいですが.

tacticaltomahawk,2009年12月01日 12:45

 3日連続祝勝会で午前様ですがなにか?

 酔っ払ってバンザイアタックした部隊って結構あったみたいですね>旧軍

島の人,2009年12月01日 14:57

 昭和19年の段階では,大本営としては万歳突撃してほしくなかったようですが.
 旧海軍はイギリス海軍に倣って,艦内の飲酒がOKで,米国海軍に倣った海自は飲酒駄目になったんでしたっけ?

遠吠えするいぬ,2009年12月01日 19:40

 英海軍はラムを水で割ったやつを配給したんですよね.
 海自もアメリカみたく,コーラやアイスをただにすればいいのに.

 中坊のころ,「ひえい」見学したら,友人と二人小豆アイスもらったなー^^
 おいしかったなー.

閻魔さくや,2009年12月01日 19:47

 あれって現代で復活できないんですかねえ?
 ゼロは復活させたようですが(笑)

バルセロニスタの一人,2009年12月01日 20:13

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 日本的モデルニスムス(近代主義)とは?

 【回答】
 吉本隆明の命名した,日本のインテリの思考の特徴の一つ.
 以下引用.

・生の日本的状況から,思考の上で離脱してしまうという傾向
と,
・思考展開を頭の中の論理操作で終わらせてしまう傾向――概念と実態の対応関係を無視して論理を展開させる.その結果を現実によって検証するという,生産的な思考には最も重要なプロセスを完全に抜きにしてしまう.
とを,日本インテリの思考の特徴として吉本は指摘.この後者に対して彼が命名したのが「日本的モデルニスムス」である.

 日本的モデルニスムスの意味をさらに理解していただくためには,ガモフが「1,2,3……無限大」の中で紹介している,次のエピソードを想起してもらうとよい.

 あるとき,ハンガリーの貴族の一団が,山で狩猟をしていた.
 そのうち,道に迷い,今どこに自分達がいるかも分からなくなってしまった.
 そのとき一人の貴族が,
「こういう場合のために地図があるのだ」
と言って地図を取り出し,
「まず自分達の現在地を発見するのが先決だ」
と言いながら,地図をあれこれ検討し始めた.
 暫く時間が経ったところでようやく,その貴族は地図を読み取ることができたらしい.
「うん,分かった!」
と彼は嬉しそうに叫び,遠くに見える山の頂を指差して言った.
「我々は今,あの山の頂上にいるんだ!」

 このハンガリー貴族の思考が,吉本の言う日本的モデルニスムスの典型である.
 もし彼が,概念と実態の対応関係(地図上の記号と現実の地形の対応)を誤らず,かつ,論理の正しい展開(地図の正しい読み進み方)をしていけば,こういう結論は出なかったはずだ.
 また,例え途中でどちらかの過程で誤りを犯し,誤った結論に導かれたとしても,現実に拠る結論の検証(あの山の頂上に我々がいるのだとしたら,では,現実にあの山にいない我々はいったい誰だ?)を怠らなければ,誤りを発見できたはずである.

 この種のインテリは,理論から導き出された結論とどんなに相反する現実を突きつけられても,
「いや,理論上はこうなるはずだ」
として,「理論」「原則」に固執する.
完全に観念の世界の住人なのである.
 彼らは「初めから現実社会を必要としないのである」とまで吉本は言い切る.

(立花隆「日本共産党の研究」第2巻,講談社文庫,
1983/6/15, p.359-360,抜粋要約)

 珍説を唱え,その矛盾や誤謬を突っ込まれても誤りを決して認めず,最後にはBBSを閉じたり,行方をくらませたり,一方的に無視したりするなどの行為に出る人間が,ネット上やゴーマン漫画家に少なからず散見されるが,これも日本的モデルニスムスのなせるわざ,と言ってしまうのは言い過ぎだろうか?


 【珍説】
 単刀直入に聞くが,JSFとやら,素性を明かせない理由が,なにかあるのかね?
 実社会では,このような形で他者を批判した場合には「誹謗中傷」としか受け取られない.
 「信頼できるソースを示せば……」という次元の問題ではないのだ.
 当人の言論自体が,信頼するに足りないのだから.

Posted by 林信吾 at 2007年03月16日 23:44:28
in 「週刊オブイェクト」コメント欄,2007年03月16日付

 【事実】
 そもそも
>実社会では,このような形で他者を批判した場合には「誹謗中傷」としか受け取られない.
なんていうルールはありませんが?
 JSF氏の書評の方法の巧拙についての判断は兎も角,その中には「実社会では誹謗中傷と受け取られる」ような内容は見当たりません.
 真っ当な書評を「誹謗中傷」と受け取るようでは,
「この人,余程小さな世界に安住してたんだな〜」
としか解釈できません.
 この程度のことで「誹謗中傷」と受け取るようなナイーブな感性では,「筆を置いた方がいいよ」としか言いようがないでしょうね.

 それと林氏は,いきなり初見で酷く相手を侮辱したようなコメントをしましたよね?
 そんな林氏が,その点について相手を攻撃するのは二重基準じゃないでしょうか?
 これまでのこのブログにおける自分の態度を総括する方が先でしょう.

Posted by 壱学生 at 2007年03月17日 00:22:59

 「素性を明かせないから……」と言うなら,特定の誰かや団体を対象にする新聞記事はほぼ全て「誹謗中傷」では?
 日本の場合記者個人の署名記事は少ないですからな.

Posted by ノイズメーカー at 2007年03月17日 00:48:23


 林信吾氏は
「個人を名指しした上でのコメントの内容が,この時点ですでに非合法すれすれになってきて」
いるとお書きであるが,私が読んだ範囲ではそれに該当するようなものは見当たらない.
 やや懸念があるのは,氏の犯罪歴に関する疑念の部分であり,これは通常人が知られることを望まないであろう情報なので,プライバシーに触れる可能性があるが,第一に「客観的な秘密」に該当するかどうかについて問題があり,第二に仮にプライバシー侵害にあたるとしてもそれは犯罪を構成しない.

 というか林信吾氏は「非合法」というのが
(1) 刑事法上の「犯罪」であり,それは
 (a) 名誉毀損罪(230条)にあたるのか(その際には230条の2について留意ありたい),
 (b) 侮辱罪(231条)にあたるのか,それとも
 (c) 脅迫罪などその他の類型にあたると言いたいのか,
あるいは
(2) 民事上の不法行為を氏に対して構成する可能性があると主張しているのか,
または
(3) 行政的な何らかの取締りの対象になる可能性があると主張しているのか,
明確に示すべきであると思う(のだが林信吾氏にはそんなことできないだろうなあとは予測している).
 なお,その後の文章では(3)が示唆されているが,その通り現時点ではなんら行政規制の対象にならないことが示されている.

 確かに匿名発言をめぐる問題点も指摘されているが,whistleblowingの可能性などから擁護する意見も強いし(例としてはEFFの主張などを参照),アメリカ連邦最高裁は匿名で発言する権利が憲法第一修正の保護範囲に含まれると判示している.
 2ちゃんねる的な「匿名」と,同一性と帰責可能性が担保される「仮名」は区別して論じるべきだというのは,私自身が繰り返し指摘しているポイントであるし,そもそも我々には複数の著書等において言論活動を展開している「林信吾」氏が,戸籍上(あるいは住民登録上など)どのような「実名」を持つのか,そもそも同一の自然人に帰するのかなどについても知りようがないのだから,それも「仮名」のひとつであるに過ぎず,この点において林信吾氏がJSF氏に対して特権的な地位を主張するのは,まったくの勘違いである.

 〔略〕

Posted by おおや@雷電 at 2007年03月17日 01:37:10


 おおや@雷電氏の発言の補足・・・になるかどうかわからん(笑)が,専門用語を定義してみる.

whistleblowing:
 個人の生命財産や消費者の利益を損なう活動をしている企業・公共団体などを,被用者や元関係者が世間に告発すること.

>アメリカ連邦最高裁は匿名で発言する権利が
>憲法第一修正の保護範囲に含まれると判示している.
http://blog.livedoor.jp/protectmona/archives/50138948.html
で和訳による詳細が,原文はデラウェア州裁判所からPdfでダウンロードできるので2005/10/5あたりを探して下さい.
 直接リンクは,URLが複雑なので貼りません.

True believer:
 〔略〕

"Flaming, Balkanization, and "Burning-Up"
 : The Modern Bandits Haunting the Internet
Social and Organizational Informatics and Cybernetics II (SOIC 2006)
FRIDAY, JULY 21, 2006
にて,公表されたことは確認できましたが,全文を現段階では未入手です.
 但し概要はおおや氏のブログにて公表されています.

Posted by 早稲田の論客 at 2007年03月17日 02:38:01


True believerはたぶんこれでないかと.
http://www.genpaku.org/skepticj/truebeliever.html
http://www.geocities.jp/wakashimu/setsumei/tbs.html
 誤解を恐れず要約すると,『客観的な事実より自分の信じたいことを優先する人』かな?

Posted by 名無しT72神信者 at 2007年03月17日 04:39:43


 True Believerはどなたかの補足していただいた通り,「どのような理由があろうが自分の信じたいものを信じて信念を変更することのない人」のことです.
あと私のブログで公開しているのはproceedingsに掲載された全文なので,今のところそれがフルテクストです.

>匿名の人に対する誹謗中傷

 難しいですね.林信吾氏は相変わらずまったく理解できていないらしい概念の区別を使いますが,「仮名」の人物に対する名誉毀損に関して,それが実際の人物とリンクできないから,法益侵害が生じない(から不法行為にならない)という主張はニフティサーブ第一事件で退けられています.
 ただそのときの論理として,たとえ「仮名」であっても,たとえばネット内でのその「仮名」に対する信用・信頼など保護すべき社会的評価としての名誉があれば,それに対する侵害はあり得るといっているので,逆に言うと同一性・帰責可能性のないデフォルト名無しさんの場合には困難かなという気がします.
 念のために言いますが,民事・刑事法上の問題であり,道義的とか道徳的とか難しいことは私ゃ知りません.

Posted by おおや at 2007年03月18日 17:29:52

 「法的には,2ちゃんねる的『名無しさん』をいくら罵倒しても犯罪になることはないし,『名無しさん』の中の人からの損害賠償請求が認められることもなさそう」とは言えます.
 それは刑法上の名誉毀損や侮辱の保護法益(これを守るためにその犯罪類型が設けられている,という利益)が《人の名誉感情》(発言された対象の人の自尊心とかそういうもの)ではなく,《人に対する社会的評価》だとされているからです.
 名誉棄損というのは,それが相手の心を傷つけるからではなく,その発言を通じて相手に対する社会の客観的評価が下落することが問題だと考えられているので,だからこそ発言が公になされる必要があるわけです.
 となると,デフォルト名無しさんのような匿名の存在に対する社会的評価というものを想定できるかどうかが問題となり,私は否定的に解します.
 仮にそれがあっても,刑事であれば告訴,民事であれば損害賠償請求等の訴えを提起できる主体がいないので,やはり追求できないのではないかと思います.
 ただし判例はないと思いますから,誰かやってくれると私は喜びます.
 なお,だからやって構わないと思うかどうか,というのはそれこそ品性の問題ではないかと(笑).

 注意しなければならないのは,これは「名無しさん」に対する発言が,《その対象との関係で》法的問題を生じさせるかという話で,《その発言の「場」の所有者との関係》はまた別だ,ということです.
 たとえば「名無しさん」に対する,見るに耐えないような暴言を,通常許容されないような頻度で書き込んだとすれば,上記の通りそれが名誉毀損・侮辱に問われることは難しくても,「場」に対する威力業務妨害,あるいは民事上の不法行為を発生させる可能性はあるということになるでしょう.

Posted by おおや at 2007年03月19日 11:29:56

以上,「週刊オブイェクト」コメント欄,2007年03月16日付より

 また,以下のような記述が見られる書籍もある.

[quote]

「著名人でもなければ,実名が信頼の担保とはならないんですよ.
 自分の住んでる地域で,自分の名前をみんなが知っているようなところでしか,実名は信頼の担保にはならないと思います.
 でもそうやって地域で実名で発言すると,今度は発言内容の質とは違う判断をされてしまう.
 たとえば学校の先生の発言は重く受けとめられて,コンビニの店員の発言は軽んじられてしまったりというように.
 それに発言する側も,実名だとどうしても発言を自主規制しがちになってしまう.
 そうなるという側も聞く側も,本音で語り合うことは難しくなりますよね.

 匿名のほうが発言の中身で判断し易く,実名だと肩書きに引きずられてしまうことを考えれば,実名の発言のほうがすぐれているという考え方事態がばかばかしくないですか」

 〔略〕
「インターネットの空間で,実名を書いたってあまり意味がないんですよ.
 『東京都千代田区の鈴木太郎さん』という実名のような名前と,『港区の匿名希望さん』という匿名のような名前に,本質的な差はないでしょう.
 ネットの空間では実名と匿名の境界が曖昧で,名前は記号にしか過ぎないんです」

[/quote]
―――佐々木俊尚著『フラット革命』(講談社,2007/8/6),p.42-43

 ただし以下のような意見もある以上,匿名性を全く「何も問題がない」こととするのは難しいかもしれない.

[quote]

「人間の説得力というのは,その人の持つ言葉や思想に加えて,その人の日ごろの付き合いや醸し出す全人格的な雰囲気から生まれてくるものでしょう.
 ネット族という人たちは,おそらくその片方(言葉や思想)だけが突出して発達しているんでしょうね.
 そのうえ匿名性となると,説得力という点では広がりを持たないのではないでしょうか」

[/quote]
―――上掲書,p.187

 以上,加藤紘一衆議院議員の言葉より.
 「ネット族」という単語を使っている点において,あまりよく分かってないのではないかという気もするが.

 余談だが,林信吾が『反戦軍事学』の中で批判の槍玉に挙げている小林よしのりも,これと似たような珍説を唱えていたような記憶が(笑)


 【質問】
 どういう場合に,名誉毀損と見なされるの?

 【回答】
 まず,名誉毀損は批判・批評の場合は免責されるわけですが,それには以下の用件があるとされています.
・事実の公共性
・目的の公益性
・事実の真実性
 ただし最後の項に関しては,真実性の証明ができない場合にも,「真実であると信じるに足る相当程度の理由があれば」免責されます.
(「署名狂やら殺人前科」事件最高裁判決,1966.6.23)

 また,3番目「事実の真実性」についても,「相当性がある」と裁判官を−−ネチズンを,ではない点に注意−−納得させるには,〔略〕 内容が「真実でないことを知りながら発信した」,または「要求される水準を満たす調査を行わず,真実かどうか確かめないで発信した」かどうかが,「相当性がない」とする基準とされています.
(東京地裁判決,2008.2.29)

 この「相当性」が認められるには,過去の幾つかの判例から,以下のような基準が導き出されます.
・捜査当局の公式発表を,そのまま正確に報道することが前提
・公式発表がない場合は,原則として「裏づけ取材」を要求
・当局とは無関係に事実を公表する場合,「充分な調査」を要求
 情報源が不確かだったり,裏づけ取材を怠ったり,本人取材が不充分な場合は,「相当性」が却下される傾向がある
 たとえば,1972.11.16の嬰児変死報道事件では,安易に「殺害された」かのような印象を与える記事を書いたことの他,家族に対する取材が一度きり(このときには取材拒否)などであることを理由に,最高裁は『下野新聞』に対し,「相当性がなかった」と判決しています.
 また,1980.10.30最高裁で結審した,スロットマシン賭博機事件でも,安易に結論を急いだほか,被疑者の供述結果を読むなどの裏づけ取材が不足していることから,「相当性がない」と判断されています.

 この裏づけ取材や本人取材が「少ない」「ない」という点で,同エントリ他,複数のエントリが該当すると愚考いたします.
 反証としてソースが1冊ないしサイト1ページだけでは,そのソースのほうが間違っている可能性もあるため,「裏づけ取材不十分」と判定される可能性が高いでしょう.
 また,本人取材が行われていないことも問題視されるでしょう.
 「それを何度も試みる」努力はアリバイ作りとしても必要でしょう.
「何度か試みましたが,取材拒否に遭いました」
というのは,報道でも常套句ですね.
 そういう一文を入れておけるようにしたほうがよいかと存じます.

 【参考文献】
『名誉毀損』(山田隆司著,岩波新書,2009.5.20)

▼ なお,佐瀬一男によれば,「事実の虚偽性」が名誉毀損罪の積極要件とされないのは,裁判においてそれが争われることが,被害者の名誉を二重に毀損することを防ぐためであるという.
 つまり,裁判で事実の虚偽性が判明すれば,まだしも被害者は耐えうるだろうが,真偽どちらともつかない曖昧な状態に終わる可能性もあるからである.
 また,事実が真実であったときには罰せられないという法的性格については,以下の3説に分かれているという.
1) 事実の証明があることをもって,処罰的理由であるとするもの
2) これをもって違法性阻却事由であるとするもの
3) 構成要件該当性阻却事由であるとするもの
 詳しくは,
佐瀬一男「名誉毀損罪と表現の自由」
(伊藤満先生喜寿記念論文集編集委員会編『比較公法学の諸問題』,八千代出版,1990.10.5),p.147-155
を参照されたし.▲


 【質問】
 セイコーマート対ウイング出版事件とは?

 【回答】
 2008年に月刊誌「ウイングサッポロ」に3回にわたり掲載された,「カビ入りジャムを再利用」など,自社商品に関する虚偽の記事で名誉を傷つけられたとして,コンビニチェーンのセイコーマート(札幌市)が,発行元のウイング出版(同)や山沢靖司社長らに,1100万円の損害賠償などを求めた訴訟事案.
 2010.9.29,札幌地裁は,
「直接証言はなく,うわさの域を出ない」
「取材対象の1人は,解任され,会社と対立関係にあった元役員で,真偽の検証が必要だった」
とした上で,
「取材のほとんどが伝聞,うわさにとどまり,真実だと信じる相当の理由もない」
と指摘,330万円の支払いと謝罪広告の掲載を命じた.
 また,謝罪広告について,
「記事により販売活動に実害が生じる恐れがあり,名誉回復措置が必要だ」
とした.

 【参考ページ】
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/saikinnohannketu09.htm#konnbinihoudou


 【質問】
 故人に対しては名誉毀損は成り立たないのですか?
 それですと
「すとう信彦 & his band」:ある軍事評論家の死
では,江畑氏は言われっぱなし,言われ損ということになりませんか?

消印所沢,10月16日(金) 21時59分

 【回答】

――――――
(名誉毀損)
第230条 公然と事実を摘示し,人の名誉を毀損した者は,その事実の有無にかかわらず,3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する.
2 死者の名誉を毀損した者は,虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ,罰しない.
――――――

 江畑氏の場合には230条2項が適用されるので,虚偽の事実を摘示したのでない限り,名誉毀損罪は成立しません.
 230条1項の違法性事由は,江畑氏の場合には関係ないです.

通りがかりの名無し,10月17日(土) 15時1分

 刑法230条2項の様な文言が置かれた趣旨は,亡くなった方の行跡は歴史的な評価の対象となるので,摘示した事実が虚偽である場合に限り処罰する,という点にある様です.
 生きている人は社会において生活しなければならないので,虚名でも一応の保護に値する利益を認めるが,亡くなられた方についてはその行跡の検証の観点から,生前は公表できなかった事実でも言える自由を認める,ただし嘘は許さないという事です.

「一応あれでも組織のNo.2だったから黙ってたけど,瀕死の主君を宇宙に捨てるとかやり過ぎだよね」
と言うのはOKだけど
「あいつが毎週毎週裏切ってたのは,実はサイバトロンに買収されてたんだよね」
と言うのは駄目,というところでしょうか.

ディセプティコンテリブル参謀,10月17日(土) 22時3分

以上,FAQ BBSより
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 以下のような意見がありますが,本当に匿名ブロガーへの反論は価値がないのですか?

 〔略〕
 匿名ブロガーとプロ作家が対等だと考える,とんでもない思い上がり.
 林信吾の文章には商品価値があり,著作には値段が付いている.電話取材でコメントした場合でさえ,対価が生じる.
 つまり,俺が何らかの見識を披露し,報酬を得ないとすれば,それはボランティアだということになる.
 このブログに対してだけ,そのような奉仕をすべき理由など,どこにもない.
「逃げたらネット中の笑いものですよ」
など,ちゃんちゃらおかしい.

 ならば逆に尋ねるが,ここでJSFとやらを征伐したとして,それが俺のビジネスに,一体どんな利益をもたらすのかね?
 ヲタは読者として想定してないと,一番最初に言ったろ?
 ギャラも払わねえくせに,「来訪編」とか作ってんじゃねえよ,この小判鮫が,という話.
 〔略〕

Posted by 林信吾 at 2007年03月15日 12:33 in 「週刊オブイェクト」

 【回答】
 はい,その通りです.
 このブログでの投稿は林信吾さんのご好意によるものであり,林信吾さんには返答をする義務はありません.
 投稿するもしないも林信吾さんの自由です.

 〔略〕
私を論理的に打ち負かす事が出来れば,それなりに箔が付くと思います.
 とはいえそれもネット限定での評判ですから,これを重視されないのであれば利益とならないと判断されるのも当然です.

<以下コメント欄>

 林先生,まずいですよ.
 結局反論しないのなら,そのコメントは,疑問を晴らすことができずに駄文でごまかしてる人にしか見えません.
 このままでは,理論武装したくて先生の本を買ったものの,まったく役に立たなかったという人が大量発生するでしょう.
 先生,「一円にもならん」とかいいますが,これは今や先生の信用問題ですよ.

 わかってます?

Posted by モルトケ at 2007年03月16日 17:13:23

 卑しくも物書きであるならば,自分の著作を買ってくれて,その上最後まで精読してくれて,意見や疑問を送ってくれる人は,神様のように尊い存在であると思うべきだ.
 本来ならば,涙が出るほど嬉しいことのはず.
 物書きにとって一番つらいことは,「無視されること」なんじゃないのかい?
 そして,疑問や間違いの指摘には最大限に真摯に取り組まねばならないことのはず.

 君が自分の著作物を「素晴らしい」と思っているならなおさらのこと.自分の仕事にプライドを持とうよ.「プロ」と自分で言うんだったら.

Posted by 名無しT72神信者 at 2007年03月16日 23:07:15

「週刊オブイェクト」,2007年03月16日付

 私はこの意見に賛同するけれど,今の状況を考えると,空気の読めていない発言といわざるを得ないかな.
 半年後に言うべきだったと思う >『さくら荘のペットな彼女』の脚本家「捨てアカ使ってでしか物を言えないバカは,本当に消えればいいと思う」

 というかさ.捨て垢(=その場限りのアカウント)とか匿名とかさ.ハートマン軍曹風にいえぱ『すべて平等に価値がない!』んだし,あんま気にしなくていいと思うんだけどね.
 ハンドルネームにしたって,その経歴が浅かったりしたら,捨て垢に限りなく近いわけだしね.

 思うに実名よりもハンドルネームの方が10倍,……じゃ足らんな,100倍以上知名度が大きければ,そのハンドルネームの方が,意見や論を述べるにあたっては,責任とか確からしさとか,そういうものがあると言っていいんじゃないかね.

 あなたの実名が『佐藤一郎』,ハンドルが『シュガーイチロー』であったとして,『佐藤一郎』であなたを認識してる人たちと,『シュガーイチロー』で認識してる人たち,どっちが多いか考えれば,だいたいの見込みはつくと思うけどね.

 ハンドルネームってのは,もちろん匿名であるんだけども,その経歴や活動実績が長かったりすれば,限りなく実名に近づいていくわけさ.
 というか,私はハンドルネームって言い嫌いなんだけどね(笑
 『防人因果』はペンネームだ!(笑

防人因果 in twitter
https://mobile.twitter.com/IngaSakimori/status/281439787532046336
https://mobile.twitter.com/IngaSakimori/status/281440878587957249
https://mobile.twitter.com/IngaSakimori/status/281441633092923393
https://mobile.twitter.com/IngaSakimori/status/281441411432321024
https://mobile.twitter.com/IngaSakimori/status/281441084259835904

▼ なお,「匿名だから議論にはなじまない」という論理は,しばしば見られる.
 これはおそらく,対2ちゃんねる訴訟の中でも有名な一つ,動物病院対2ちゃんねる事件についての東京高裁判決が,そうした主張者の記憶の中にあるからではないかと思われる.

 ひろゆき側はこの事件の際,電子掲示板での論争には「対抗言論」による対処を原則とすべきであるとし,本件でも原告らを擁護する発言が書き込まれ,十分な反論がなされているから,原告らの社会的評価は低下していないことになると主張した.
(もちろん本件におけるひろゆき側の主張は,これだけではないので念のため)

 しかしこれは,どう見ても苦しい言い訳で,東京高裁判決(2002.12.25)でも,最高裁でもその主張は退けられている.
 そしてこのとき,高裁はおおよそ次のように判示した.
(1) 言論に対しては言論をもって対処することにより,解決を図ることが望ましいことは,言うまでもないが,それは対等に言論が交わせる者同士であるという前提があって初めて言えることであって,それが期待できない場合もある.
(2) 本件で発言をした者は,匿名という隠れ蓑に隠れ,何ら責任を負わないことを前提に発言しているから,対等に責任をもって言論を交わす立場に立っていない.
 このような者に対しても言論で対抗せよと被害者に言うことはできない.

 実際問題として,名無しさんという大勢の匿名の中に隠れ,うそでもデマでも,何を書こうと,個々の書き手の信頼性がそれに影響されることがないから,うそやデマが横行し易い.
 具体的論拠を挙げて否定したデマを,なおもしつこく繰り返し書くような厚顔無恥なこともできる.
 判決も,そういう状況を指摘しているのだと思われる.

 しかしこれは,大勢の匿名の中に隠れることができる場合の話であって,ブロガーという,少なくとも特定個人が確定できる対象に対しても(2)だと言えるかどうかといえば,多いに疑問.
 上記のホホイのような主張は,判決論旨を誤用していると見るべきだろう.

 【参考ページ】
『名誉毀損』(山田隆司著,岩波新書,2009.5.20), p.86-92▲


 【珍説】
 谷田記者は戦車不要とはいっていない.
 しかも全部の記事を読まないで無料の分だけを読んで非難しているのが卑しい.
 言ってもいなことをいったと称して批判するのは,単なる誹謗中傷の類.

 あなたはこういっているでしょう.

――――――
http://obiekt.seesaa.net/article/157669534.html
戦車はゼロでいい―防衛予算の優先順位― 站谷幸一(たんや こういち)

 しかも站谷幸一氏のこの記事はタイトル詐欺でした.
 実は記事本文では「戦車は200台程度で十分ではないか」と,主張が大人しくなっています.
 タイトルには「ゼロ」でいいとありながら,本文でこれでは,嘘を吐いていると言われても仕方がないでしょう.
 本文よりもタイトルで過激な表現を使い注目を得ようとするのは,有りがちな手法ですが,完全な嘘はルール違反です.
――――――

 他人がやるのは許せず,自分がやるのはOK.
 二重基準がお好きですね.

Posted by JSFの得意技,二重基準 at 2010年08月24日 11:18:33

「週刊オブイェクト」◆(2010年08月23日)コメント欄

 JSF氏の『お話にならない朝日Web論座の「戦車不要論」』についてです.

 一言で言えば,「お話にならない」のはJSF氏の批評の方でしょう.

 まず,準備段階からして妥当ではないのです

> ただし全てを見るには有料になるので,
>最初の公開されている部分だけ紹介します.
> その短い部分だけでも決定的な間違いを指摘出来ます.

 結論まで読まずに批判することが許されるでしょうか?
 しかも理由は,「有料になるので」お金を払いたくないという理由です.

「隅田金属日誌(墨田金属日誌)」◆(2010/08/24)

 【事実】
 リンクしてる例の記事が,実質的に戦車不要論だからだろうて.
 Web論座はtwitterにて,「ちゃんと中身みてリンクした」といっちゃってるんだから.
 
 「例の記事は戦車不要論ではない」なんていうなよ?
 89式小銃はいらない,三八式でいいみたいな主張は,どう言い訳しても,それ自体を不要とみなしてるととられるだろ.

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 11:28:48


▼ 有料記事って勝手に引用したら,法律的にまずいんですよね(笑)

 それに,
>その短い〔無料公開〕部分だけでも決定的な間違いを指摘出来ます.
という訳ですので,問題は無いと思われますけどそれが何か?

 まあ,それはそれとしまして,この様に書かれるからには”JSFの得意技,二重基準”さんは有料記事分を読まれたと思うのですが,どんな内容の記事だったか提示してくれなければ,あなたの批判は何の説得力も持ちえませんよ?
 せめて残りの記事の概略だけでも示して下さいな.

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 11:31:10



 うん,だから無料部分の指摘しかしてませんよね?
 ところで貴方は,
「谷田記者は戦車不要とはいっていない」と言い切ったんですから,有料部分も含めて読んで,それでそういう結論に達した訳ですよね?
 ならばどう違うのか指摘するのが筋でしょ? 違う?
 それがいきなり二重基準だの騒ぎ出したら,それこそ単なる誹謗中傷ですよ(笑)

 ほら,早く指摘プリーズ.

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 11:45:48



 全然卑しくないよ?
 逆に朝日(つまり売り手)の立場で考えた場合,無料部分で読者(買い手)のハートを,ある程度鷲掴みにする必要がある.
 つまり「こういう中身だから買ってください」ってやらなきゃなんない.
 だから,売り手の立場で言えば,無料部分である程度「言いたいこと」を書かざるをえない.
 中身不明なままで買ってくれる客なんて,固定客しか有り得ないのだから.

 そうやって「無料にしている部分に突っ込むのは卑しい」等と批判したところで,かえって朝日の商売を妨害しているだけにしかならない,てところは理解するべき.

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 11:51:06



 卑しいて…
 無料部分でも,公開した物が批判を受けるのは当然.
 後は有料だから読まないと批判を許さない,と言う方が卑しいね.

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 19:05:09



 金を払ったからと言って,間違いだらけの無料部分の記事が覆る訳でもないだろうに.
 前置きが狂ってるんだから,本題もその影響をおよぼすのは当然だろ.
 添削てレベルじゃない.
(全く別の論旨になった場合,それはそれで文章が破綻してて内容に説得力がない.
 もっとも,それはそれで電波なのでおもしろいが(笑))

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 19:05:26



 有料部分において180°内容が転換されている可能性も無いわけではない.
 どうなっているのかは料金を払わなければわからない.
 つまりシュレーディンガーの有料記事とでも言うべきである.
……なんてね(笑)

Posted by 名無しT72神信者 at 2010年08月24日 12:01:28



 フィクションだったら最初の部分を無料にして読者を引きつけ,有料部分に大どんでん返しというのはいいだろう.
 エンターテインメントだから.
 しかしWeb論座の当該記事はノンフィクションであり,社会に対する主張である.
 記事を購入しない,無料部分しか読まない(たぶん多くの)読者の印象を操作し,
「へーそうなんだ,”防衛大学校と防衛研究所で習得した専門知識”を持っている人はこう考えるんだ」
と誤解を与えるだけだ.
 有料部分に何が書いてあるかわからないということは,無料部分のみならず,主張全体への批判をかわす働きを持たせていると言われても仕方ない.
 JSF氏は,本来は全文に対しての批判を展開したいはずだが,有料部分の転載についての問題があるからそれはせず,公開されている無料部分だけでも,これだけの間違いがある,という批判を行っているに過ぎない.

 本来,無料部分にはアブストラクトを提示し,有料部分にはその主張,結論に至った詳細な過程を記すべきだろう.

Posted by マヘル神信者 at 2010年08月24日 12:11:14

「週刊オブイェクト」◆(2010年08月23日)コメント欄
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 2ちゃんにおける「釣り」とは?

 【回答】
 相手の反応を期待し,奇妙な論理や煽りなどをわざと書き込む行為.

 「釣り師」は,ソレが釣りであるということを証明する必要がある場合,何らかの形で納得させる必要がある.
これを「釣り宣言」と呼び,大まかに以下のバリエーションがある.

「釣り宣言」の種類

├挿入型 →疑似餌をちゃんと読めば,釣りとわかるやり方.
│ │     高度なものは解読法を明かさないと釣り認定されない.
│ │
│ ├単純な偽装:メール欄等
│ │
│ ├軽い偽装 :縦読み等
│ │
│ └高度な偽装:複雑な○読み(斜め読み,末尾読み等)
│           桁数の多い解答トリップ

├事後型 →疑似餌だけでは釣りの判断は不可能.
│ │     納得できる成果や証明が無いと,反発を受ける.
│ │
│ ├完全秘匿:全く情報を与えない
│ │       事後,自己申告する(殆ど信用されない)
│ │
│ └IP偽装 :プロクシ等のIP偽装と,トリップ公開などで
│         釣り師である事を,事後に自己申告で立証する

└準備型 →疑似餌だけでは判別不能だが,
  │     ネタ元が判れば釣りと判別できるタイプ.
  │
  ├定型文 :コピペ・誤字・誤変換
  │
  └リンク先:騙されスレ 誤情報リンク ブラクラ

(軍事板)

   釣り師→ ○  /|←竿
          ト/  |
          │.  ~~|~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
          八   §←餌(疑似餌)     >゚++<


   の組み合わせだったはずだが,最近は自称「釣り師」が,ダイレクトで自分の本音を攻撃されて「釣れた!」と強がる事例が多い.
 これは,どっちかというと,

      ..釣れたよ〜・・・│
      ────y──┘

       ・゚・。 ○ノノ.・゚・
    ~~~~~~~~~~│~~~~~~~~~~~~~~~
           ト>゚++< ミ パクッ
     ジタバタ  ハ
         ノ ノ

   なのではないだろうか.

           ムシャ         |
             ムシャ       |  
      ∩___∩              |  ぷらぷら
      | ノ      ヽ        ((   |
     /  ●   ● |         J  ))
. ((  |    ( _●_)  ミ ・
    彡,   |∪}=) ,ノ ∴  しけた釣り餌だクマー
     /    ヽ/^ヽ ヽ  .
     |      ヽ \ |

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 「後知恵バイアス」とは?

 【回答】
 後知恵には誤りが多い,あるいは真偽不明のことが多いので,これにバイアスがつく.
 後知恵は,自分で自分を納得させる推論としては,実に都合が良い――なぜなら,自分の頭の中の知識を使っての推論だから.
 また,TVという情報権威付けのお膳立てもあって,ニュース解説者などによる後知恵解説は,すんなりと視聴者に受け入れられ易い.
 さらに,後知恵推論は,既有の知識の枠内に限定した,狭い推論をしがちであるため,新奇な事態では誤る可能性が高くなる.

 しかし後知恵にも,それなりの留保付なら,利用価値があることも確かであるため,以下の点に留意すべきであるとされる.
1) 後知恵を無造作に使ったり,その真実性を頭から信じてしまったりすることがないよう,注意すべき
2) 知識の質を良質なものにする努力を怠らないようにすれば,理のある後知恵となる
3) あいまいさ耐性をつけること
4) 検証マインドを持つこと.事実や証拠による検証がなされるまで,事の真実を納得しないことも必要である.これが科学的思考である.

 【参考ページ】
海保博之・宮本聡介『安全・安心の心理学』(新曜社,2007.2.20),p.182-185

【ぐんじさんぎょう】,2012/09/07 20:00
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 【質問】
 「認知的複雑性」とは?

 【回答】
 物事を多角的に見る能力のこと.
 認知的複雑性の低い人は,融通が利かず,複雑化した手間のかかるマニュアルでも遵守しようとする一方で,事故やトラブルが起こってマニュアルが通用しなくなるような状況では,最適なトラブル対処法を見つけることができにくい.
 また,自分自身に向けられた認知的複雑さを,自己複雑性と呼ぶ.
 自己複雑性の低い人,すなわち自分自身を多面的に見ることができない人は,一つの失敗から「自分はだめな人間だ」のような,一面的で単純な解釈しかしない傾向がある.
 そしてそうした失敗による,負の感情の経験が積もりやすく,これが悪循環化すると抑鬱状態になりやすい.

 【参考ページ】
海保博之・宮本聡介『安全・安心の心理学』(新曜社,2007.2.20),p.25-27

【ぐんじさんぎょう】,2012/09/08 20:00
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 【質問】
 「集団極化現象」とは?

 【回答】
 一人で何かを決定する場合より,集団で何かを討議して決定する場合のほうが,極端な決定になり易いという現象.
 極端にリスクが高い選択肢を選ぶ場合(risky shift)と,極端にリスクの低い安全な選択肢を選ぶ場合(cautious shift)とがある.
 どちらにシフトするかは,集団決定する前に,各メンバーが持っている選好によって決まる.
 この現象が生じる理由としては,以下の4つが挙げられる.
1) 集団で決定することは,個人で決定する場合よりも,責任が分散する.
 そのため,決定が負の結果を招いても,個人が感じる責任は小さくて済み,集団全体として大胆な決定がしやすくなる.
2) 集団で討議を重ねると,当該事象に関する知識が,メンバー間で共有され,あたかも不確実さが減少したように感じられるため.
3) 危険を恐れず前進することが,社会的に高く評価される傾向が,一般にある.
 そのため,ある一人の意見表明が,周囲のメンバーを刺激して,集団全体として決定が極化する.
4) 集団全体の意見をコントロールするリーダーが存在するとき,リーダーは主張的に意見を表明する傾向が強いため,周囲もそれにひきづられる.

 【参考ページ】
海保博之・宮本聡介『安全・安心の心理学』(新曜社,2007.2.20),p.125-126

【ぐんじさんぎょう】,2012/09/10 20:10
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>極端にリスクが高い選択肢を選ぶ場合(risky shift)と,極端にリスクの低い安全な選択肢を選ぶ場合(cautious shift)とがある.

 あー,お役所で消極的権限争い……つまり,省庁部局の権限拡充の争いとは逆の,未知の分野に関しての“責任のなすり付け合い”も,この類型の1つになるわけだ(笑

ソフトヒッター99 in mixi,2012年08月23日


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