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(画像掲示板より引用)


 【Link】

metal beehive
 戦略と戦術

「Togetter」◆(2011/07/03)整備兵氏による,「原理原則(理論)」と「実践」の乖離について」

岳飛の軍事・戦術研究所

「東京の郊外より…」◆(2013-02-23) エアシーバトルを空軍協会総会で語る

「東京の郊外より…」◆(2013-02-24) エアシーバトルの変質?:防衛省研究者が語る

「東京の郊外より・・・」◆(2013-03-13) オフショア・コントロールを学ぶ

「東京の郊外より・・・」◆(2013-05-05) エアシーバトル?:統合の基地占領作戦

「東京の郊外より・・・」◆(2013-05-21) ソフトなエアシーバトル!?:米海空軍トップが再び連名論文

『図解雑学 名将に学ぶ世界の戦術』(家村和幸著,ナツメ社,2009.12)

 意外に面白い.
 著者は前作で味噌付けたみたいなんで,内容の真贋の程は他の人に任せるけど,図が多用されていてわかりやすい.
 古代〜近世の陸戦に興味ある人には,お勧めではなかろうか.

――――――軍事板,2010/01/14(木)

『戦争概論』(アントワーヌ・アンリ ジョミニ著,中公文庫,2001/12)

 読んでいるデス.

 我が主力を決勝点に投入せよ!!
 我の可能最大限の戦力を,決勝点に投入する.

 ジョミニを読んでいて思うのが,非常にバランスの取れた戦術書という感じがするデス.
 主力の集中という考え方は非常に好きデスし,それが成功すれば勝利を得られるというのは,正しいと感じるデス.
 集中の原則デスね.
 翼の問題や作戦線(内線・外線)等の問題は,現代においても接敵経路の選定等に重大な影響をあたえるデスね.

 あと,amazonにSuppling WarとStrategyを注文したデス.
 英語,嫌いなんデスけどね(笑)

-------------81式:軍事板,2002/01/06

 ジョミニ,一応読み終わったデス.

 振り返ってみると,ジョミニが現代における戦術の基礎の論理化を図ったと言う点は否定できないデスね.
 解説でも言っていたデスが,敵の可能行動,我の行動方針の列挙や,ロジスティクス,いやもはやあれは幕僚勤務デスね.
 あれの考え方は非常に現代的というか,現代の基礎となると考えるデス.
 読んだ瞬間に,これの意図するところをやったなと思ったデスから.

 ただ,諸兵科連合の部分がイマイチ理解できないデスので,これの解釈を今度はやるべく,もう一度その部分を読み直すデス.
 現代のコンバインドアームズを,どう定位するかデスね.

-------------81式:軍事板,2002/01/06

39 : 無し三等兵:02/01/11 00:42

 ジョミニを買って読みはじめたところですが….

 なんというか,最初の方にある「軍事行動に対する政治の掣肘は有害無益である」的な主張を読んで,いきなり萎えました.
 おまけに,文庫版解説の「軍事的知識に欠ける政治家が…」以下の項は,あまりにも痛すぎる.

「内閣首班に必要なのは政治的能力と見識で,軍事的知識の欠如などは,いかなる手段によっても補うことができる」
とまで言い切っているクラウゼヴィッツを,
「政治家が軍事問題を理解していることを前提としている」
と書いているのは,「はぁ?」だし,「軍事的知識に欠ける政治家」の干渉が,軍集団単位での壊滅という結果を招いた,独ソ両独裁国の例を措いて,「民主主義を奉ずる国家」に言及しているのもねー.
 気持ちは分かるが.

 「周りは全て征服すべき敵だ」でいくのでない限り,周辺諸国の余分な干渉を防ぐための政治的配慮は必須だし,一時的にある部隊の行動が楽になったとしても,中立だった軍事大国を敵に回すような行動をとれば,結局は自軍を不利にするという点からも,政治的制約が生じるのはやむを得ない事.

 政治と軍事の関係という点では,軍人独裁者に仕え,歯向う国は力で屈服させる方針の下,周囲の国との政治的関係など気にかけずにすんだジョミニよりも,軍事にも政治にも不見識で,外交の失敗から国を破滅させかけた国王に仕えたクラウゼヴィッツの方が,「深い」という印象を受けました.

 「戦争論」の政治と軍事の関係のところを読んでいると,
「軍事は俺たち軍人がやるから,とにかく方針をちゃんと決めて,大局的指導をきちんとしてくれ」
という悲鳴のようなものを感じました.
 専門家のアドバイスを虚心に受け入れるのは,「政治家としての見識」の内に,当然に含まれているんでしょう.
(この点で,現代日本の政治家がどの程度のレベルにあるのかというのは,いささか心許ない気もしますが.)

44 : 81式:02/01/11 02:23
>39
 その辺は,ジョミニの至らぬ点ではあったと思うデス.
 というか,What is War や 政軍関係に関しては,ジョミニはイマイチデスね.

 デスが,主力を決勝点に投入するという大前提以降の推論は,非常に目を見張るものがあると考えるデス.
 確かに,クラウゼヴィッツは戦術においても重要な見解を残したデスが,ジョミニの方がよりバランスよく戦術論をまとめていると感じるデス.
 解説では近代殲滅戦と陣地戦の合間をさ迷っていたように記述されているデスけど,むしろ論の汎用性を考える上で,状況を限定するのではなく,様々なシーンが考えられると,戦史研究から導いたのではないかとも考えられるデス.

 クラウゼヴィッツの場合,やはりナポレオンにコテンパンにやられた経験から,従来の軍事学の徹底否定と,ナポレオンのドクトリンの傾注が,戦術的には若干バランスを欠いた意見を生み出す結果となったような感もするデス.
 絶対戦争の概念は,ナポレオンにコテンパンにやられたトラウマによると思うのデスけど,後の戦史研究等で,それは現実の政治に規制されるという結論を得て修正を図ったわけデスが,それの戦術面での修正は,彼に残された時間が許さなかったのかもしれないデス.

------------軍事板,2002/01/06

『戦闘技術の歴史1 古代編』(サイモン・アングリム著,創元社,2008.8)
『戦闘技術の歴史2 中世編』(マシュー・ベネット著,創元社,2009.10)
『戦闘技術の歴史3 近世編』(クリステル・ヨルゲンセン著,創元社,2010.10)

 執筆陣が西洋軍事史が専門の欧米人なためか,イスラム世界の軍事に関する記述はあまり無いのが残念な所.
 オスマン帝国のイェニチェリとかは取り上げられてたけど.
 東洋は最終巻で取り上げられるからまだいいけど.

------------軍事板,2012/02/16(木)

 【質問】
 作戦や戦術の基本に関して,お勧めの本はなんでしょうか?

 【回答】
『戦術と指揮』松村劭

『歴史群像アーカイブ』2.ミリタリー基礎講座 3.ミリタリー基礎講座U

「機甲戦の理論と歴史」

『長沙作戦』 『華中作戦』『B29基地を占領せよ』『大陸打通作戦』佐々木春隆
 佐々木春隆は1冊読むと止まらなくなる.
 陸戦の名著だな.

『萌えよ戦車学校2』
 戦車に限ればおすすめ.

 『戦術との出逢い』は一般人の初学者には向いてない.
 悪文だし.

軍事板,2011/01/28(金)〜01/30(日)
青文字:加筆改修部分

▼ 戦術と指揮をどのように解釈するかにもよりますが,一般的な戦術教範ですと,
旧軍なら「作戦用務令」,「続・陸軍大学校」
現用米軍なら「FM100-5 Operations」,
 機甲小部隊の運用ですと,「Combat Leaders Field Guide 10th Ed」(和訳あり)など,

 より大規模な作戦に関しては米軍の「FM1-1 Campaigning」,
現代の分隊,小隊レベルの小部隊戦術に関しては「Combat Leaders Field Guide 12th Ed」
がおすすめです.

 戦史からの論評では,WW1なら
ロンメルの「Infantrie Graift An」(英訳あり),
志岐守治の「戦闘の実相」,
七年戦争ならフリードリヒ大王の一連の著書(英訳あり)
などがあります.

 古代の戦争は,アーサー・フェリルの「戦争の起源」に詳しいです.

 古代→中世に関しては,そのまま鵜呑みにはできないものの,
マキャベリの「戦争の技術」(和訳あり)
が参考になります.
 また,オスプレーのMen at Armsシリーズには各時代の隊形などの概説,
Campaighnシリーズでは戦闘の推移と戦術の概略
がありますので,参考になると思います.

 こうした書籍だけではイメージを掴みにくい場合は,当該時代を扱ったウォーゲームを併せてプレーすると,理解し易いかも.

軍事板,2002/02/12〜02/13
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 よく戦記物で,
「相手の不可解な行動→ある戦略に基づくものだった」
という時に「ま,まさか!」って,ずいぶんと的確に気がつく敵将の描写があったりするけど,それって本当にあるのかなぁ?
 考え得る作戦全てに防衛戦を張る気がするんだけど.

 【回答】
 まあ,どこの世界にも勘のいい奴はいるだろうけど.
 単に「読者のために,知将の作戦を解説するテリーマン」が必要なだけだろ,小説の場合.

 それに,考えうる作戦全てに対策を講じるのはリソースの問題から無理だろう.
 可能性の高いものから対策していく,なら分かるが.

 例えば攻めるにしても,定法的なものがあるので,守る方もそれに沿って重点的に対策を立てる訳.
 予想できるすべてに対して対策を立てるのは,人的余裕とか物的余裕などがよほど豊富でないと難しい.
 だからこそ,相手方の行動パターンや戦術なんかの収集が大事になる.
 そしてその裏を突く事も.
 うまく裏を突ければ「策士」,外せば「策士,策に溺れる」,という事になる.
 マジノ線突破とかノルマンディー上陸とかがいい例だと思う.

 いろんな状況に対しては一応練習するんだけどね,図上演習とかのシミュレーションで.
 ほれ,映画「史上最大の作戦」ってあったでしょ?
 あれでドイツの足の悪い将軍が,図上演習での奇策としてノルマンディー上陸を思いつく,というやつ.

 まあ,指揮官クラスならいろんな戦術戦略が頭に入ってると思われるので,自分の置かれた状況からハメられたと理解できる事もあるでしょ.
 ハメられた状況を逆手に取れるのが名指揮官なんだろう.


 【質問】
「兵は拙速を尊ぶ」
とよく言いますが,コレって誰の言葉なんでしょうか?

 【回答】
 孫子の兵法.
 ただし,正確には
「兵は拙速なるを聞くも,未だ巧久なるを賭みざる成り」
で,「拙速を尊ぶ」というのは誤訳.

 ちなみに元の言葉の意味は
「戦争が『適当にやったら早く終わった』という話はあっても,『計画的に長引かせることに成功した』なんて話は聞いた事がない」
で,要は
「ダラダラと戦争をするな」
という訓.

 ちなみに,「拙速を尊ぶ」の元ネタ,というか出典は桓武天皇が征東将軍・紀古佐美に,蝦夷征伐中に送った叱責文の中の一句.
 お前は陣だけ敷いて延々と動かずなにやっとるんだ,というお叱りの言葉だったが,この叱責文に慌てた紀古佐美は無謀な総攻撃を強行,待ち伏せてた蝦夷勢に包囲されて大損害を出して敗走した.

 拙速イクナイ.

 横から蛇足的に補足;
 他の解釈の一つとしては,孫子が別の章では戦争に重要な要素として「タイミング(天の時)」も述べていることから合わせて,多少準備が整ってなくても,行動すべきタイミングで行動した方が良い,というのがあるね.
 あと,巧久じゃなく巧遅じゃなかったか?

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ 三国志でおなじみの郭嘉が,曹操の遼東遠征に際し
「兵は神速を貴ぶ」
と助言したのが,「尊ぶ」の一番有名な元ネタかも.

 そういえばロンメルも,
スピード一番,
整合性は二番,
三時のおやつは後回し,
みたいな戦法だったような….

ディセプティコン宴会参謀 in FAQ BBS

 典拠貼っときます.

――――――
新校本三國志/魏書/卷十四 魏書十四/郭嘉

 太祖將征袁尚及三郡烏丸,諸下多懼劉表使劉備襲許以討太祖,嘉曰:
「公雖威震天下,胡恃其遠,必不設備.
 因其無備,卒然撃之,可破滅也.
 且袁紹有恩于民夷,而尚兄弟生存.
 今四州之民,徒以威附,コ施未加,舍而南征,尚因烏丸之資,招其死主之臣,胡人一動,民夷倶應,以生●頓之心,成覬覦之計,恐青,冀非己之有也.
 表,坐談客耳,自知才不足以御備,重任之則恐不能制,輕任之則備不為用,雖?國遠征,公無憂矣.」
 太祖遂行.
 至易,嘉言曰:
「兵貴神速.
 今千里襲人,輜重多,難以趣利,且彼聞之,必為備;
 不如留輜重,輕兵兼道以出,掩其不意.」
 太祖乃密出盧龍塞,直指單于庭.
 虜卒聞太祖至,惶怖合戰.
 大破之,斬?頓及名王已下.
 尚及兄熙走遼東.
――――――

●=「足扇」

hoge in FAQ BBS


 【質問】
 戦争では守る側がものすごく有利っていわれてますけど,確かに地の利とかがあると思うんですけど,どうもビンとこないんですね.
 守る側が有利なのは,現代戦でも変わらないのですか?

 【回答】
 古くは孫子,近世ではクラウゼヴィッツの頃から,緒戦の戦闘では防衛有利,相手を倒す為には侵攻(反撃)必須という考え方があって,これを実証する事例は,第2次ポエニ戦争からヒトラーのソ連侵攻まで挙例に暇がない.

 ただし,圧倒的な戦力差があると,湾岸戦争やイラク戦争の時のように,侵攻側にあっという間に屠られてしまった事例もあるので注意.

 基本的に防衛側の利点は,自分のフィールドで勝負できる事.
 そして防衛側の欠点は,自分のフィールドで勝負しなければならない事.
 侵攻側にとって相手国は敵地であり,後退する敵を追撃するのは敵地の中だ.
 この為,防衛側は相手に対して補給の負担を強要でき――だからこそ孫子は,「名将は敵地で効果的に略奪して補給の負担を減らす」といってる――相手を拠点での不利な戦闘に誘導しやすく,地の利を得た状態で戦闘に勤しめる.
 その反面,防衛側の国土は荒れるため,徹底的な防衛戦略は焦土作戦に繋がってしまう.

 また,防御側は常に受動的な戦闘しかできない.(敵が仕掛けてくるまで待たないといけない)
 その点,攻撃側は,常に積極的に動けるので,好きな位置,時間,投入戦力を好きに決めることができ
 この点は攻撃側が有利.

 さらに相手国の本土に対しては,間接的な損害しか与えられない為,どこかで反撃に結び付けないと,侵攻側が諦めるまでだらだらと防衛戦が続きかねない.
 近代ではベトナム戦争やソ連のアフガン侵攻が好例だな.

 あと,空,海戦では,防御が非常に有利.
 地上のレーダーやSAM,SSMの支援が受けられし,基地や母港に近いほうが何かと有利.

 戦術的な面においては,拠点防衛は多くの武器弾薬を消費する.
 これは防衛側は阻止射撃など多用せざるを得ない為で,防衛戦略でありながら攻撃戦術である機動防御やゲリラ戦は,この意味でも画期的と呼べる代物だった.
 無論,これらにもデメリットは多くあり,その最大かつ根本的なものとして,防衛拠点の直接的恩恵を受けにくいというものがある.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 攻者3倍則について教えてください.

 【回答】
 攻撃してくる赤いザクは3倍早い.<違う

Cpt.hige

 攻撃側は最低守備側の3倍の戦力を必要とする,という法則.
 ただし,初心者質問スレッドでは,さも3倍未満では絶対勝てないような言い方をする方が結構多いのですが,あれ,攻城戦でない限りは決戦でも3倍未満で結構勝ってるんだよな……
 あれは3倍が必要なのではなく,防御用に準備された相手に対する攻勢は,それくらい大変なんですよ.って教訓ですよね.
 数の部分は当てにならないと思うです・・・
 第1次大戦の塹壕戦なんて結局破られてないし,中世の攻城戦で攻め手だけが攻城兵器を持っている場合なんて,相手がごめんなさいって言うまで石(とか死体とか・・・)を降らせていたわけで.

肥後守
丼炒飯
seld

以上,軍事板常見問題 mixi支隊より


 【質問】
 攻撃側3倍則は絶対的なものですか?

 【回答】
 3倍以上の兵力量格差があっても,全く勝てないわけでは無いです.
 ただ,そういう場合は大抵,相手の装備・編制,指揮統制や戦術etcetc……
 兵力量以外の要因で,何かしらの問題があったりします.

 ゼークト線正面の兵力は,総兵力の半分くらい(上海攻防戦の参加兵力はもう少し多かったか?),
 バンドン要塞も実参加兵力は,双方ともそんなに多く無かったはず(それでも4〜5倍はあった気はしますが).
 それと,バンドン要塞の場合は防御が崩壊したわけではなくて,自主的に戦闘中止して降伏なので,ちょっと今回の話とは外れるかも.

丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ランチェスター戦略方程式とは?

 【回答】
 ランチェスター戦略方程式
赤軍、mt=戦術力,ms=戦略力,P=生産率
白軍、nt=戦術力,ns=戦略力,Q=生産率
3.戦略力は,敵の生産力のみに対応する.ms=>Q、ns=>P
4.戦術力は,敵の戦術力と戦略力に対応する (mt)<=>(ntns).. (nt)<=>(mtms)

 ランチェスター戦略モデル式
mt=(1/3)(2?n−m)
ms=(2/3)(2m−?n)=2?nt
nt=(1/3)((2/?)m−n)
ns=(2/3)(2n−(m/?))=(2mt/?)

戦略係数?  ?3=(P/Q)
基準解...m<2?n...n<(2m/?)内

 基本式では戦術1/3,戦略の2/3の戦力を分けるのが効率的となっています
 つまり前線の戦闘で敵を潰すより,輸送船で運ばれている所を狙った方が効率的.
 使われている兵器を戦闘で潰すより,生産工場を壊した方が効率的.
 米軍は計算によって作戦を立てていたが日本は思いつきのみであった.

 ランチェスターの法則による戦争標準化式
http://www.bekkoame.ne.jp/~bandaru/deta02p6.htm


 【質問】
 ボードゲームなどでも一般的な,いわゆる,3:1の法則(攻撃側は3倍いて同じ戦力)と,ランチェスターの法則(戦力は2乗される)合性がわかりません.
 戦略・戦術レベルの陸戦が3:1で,海戦や空戦あるいは作戦クラスの陸戦など,戦力の集中が問題となるのがランチェスターでしょうか?

 【回答】
 拠点に籠もってるのを攻める時が攻者3倍則.
 平場で殴り合いする時がランチェスター2乗則.

unknown

 いわゆる「攻者3倍則」は,永久陣地の攻略のような,割と特殊な事例に限られます.
 よく,野戦の決戦においてもこれを当てはめようとする例が見受けられますが,過去の戦例からいうとあまり現実的ではありません.

 一方,ランチェスターの法則は元々航空戦を元に作られた式なので,地上戦では武器効率や地積,兵力投入時期なんかを考慮しないと,正確な数値は出ないようです
(火力部隊の能力はほぼ公式通りで出るようですが).

丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM,2007/02/06(火)


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