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<◆軍事組織 目次
<総記FAQ目次
(画像掲示板より引用)
【質問】
すみません,軍隊の人数の数え方を教えてください.
小隊は30人
中隊は60人
大隊は120人
とかするとき,それぞれ隊長込みの人数なんでしょうか?
【回答】
通常は隊長やスタッフも込みで人数を数えます.
隊長も隊の一員ですからね.
ただ,士官と下士官兵を分けて記述する場合も.
例えば,「○○中隊は中隊本部に士官○名,下士官○名,兵○名,隷下の三個小隊に・・・」といった感じ.
通常は
A小隊(小隊長1名+30名)
+B小隊(小隊長1名+30名)
+中隊本部(中隊長1名+数名)
中隊長が負傷して先任の小隊長が中隊の指揮を取る,という場合も有るけど.
なお,中隊なり大隊の定数が60とか120といった切りの良い数字の場合は,正確な値でなくおおよその値である事が多い.
実際は71とか154とか端数のある値になる.
中隊本部スタッフを仮に5名とすると,
小隊……小隊長1名+隊員30名
中隊……中隊長1名+中隊本部スタッフ5名+隊員62名(小隊長含む)
大隊……大隊長1名+大隊本部スタッフ+隊員136名
大隊本部ののスタッフは,手元の『コンバットバイブル』の,合算がやや怪しい編成表だと,ちょっと前のアメリカの歩兵大隊で大隊本部で171人.
普通の中隊よりでかい.
医療部隊や迫撃砲分隊,偵察小隊複数を含むのでこういう人数になる.
あと,時代や国で詳細は変わるけど,小隊や中隊の本部スタッフは補佐役の下士官(1ないし数名)や通信兵など.
他に車の整備や運用,補給や炊事の人もおるでよ.
軍事板
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/8926/hensei-i.html
↑なんかも参考になるかと.
【質問】
分隊~大隊の,具体的規模を教えてください.
【回答】
一般的な基準;
分隊(もしくは班):
最小の単位.
通常,部隊は幾つかの同等な機能を有する,幾つかの部隊によって編成されるが(例:小銃小隊は,同一の編制装備(<基本的には)の小銃分隊又は班によって構成される)が,分隊はこれ以上分割すると(組に分けられる)それぞれの組は,同一の機能を有しない(国によって違うが).
よって,通常は分隊=最小単位.
小隊:
分隊が3~4個によって編成されるのが通常.
本部(小隊長,小隊下士官,通信手)を有するが,その能力は指揮通信に限定される.
中隊:
カンパニーの語源が「同じ釜の飯を食う仲間」であることから分かる様に,服務,戦闘等の基本となる単位.
限定的ながらも整備,兵站,人事等の機能を有する.
よって,限定的な独立的戦闘は,中隊以上からと言うのが通常.
また,中隊長以上がコマンダーであり,それ以下では諸職種協同の際にも指揮関係は構成されないが,中隊以上は配属,被配属の関係が構成されることがある.
小隊3~4個で構成される.
大隊:
兵種にもよるが,2~4個程度の中隊及び本部,場合によって本部管理中隊等によって構成.
砲兵の場合は,大隊単位で射撃組織を構築.
連隊:
国にもよるが,平時から諸職種編制がされていることもある部隊単位.
一般的に,独立的な戦闘が行える最小単位とされる.
ミリ屋哲 :軍事板,2001/04/19(木)
青文字:加筆改修部分
【質問】
師団以上の組織は,軍・軍団・軍集団・兵団のどれが一番大きいのですか? それぞれ何個師団ほどですか? 指揮官は中将クラス?それとも大将クラス?
【回答】
第二次大戦のドイツ軍を例にとれば,
師団<軍団<軍<軍集団
となります.
「兵団」は,旧帝国陸軍が兵力秘匿を目的として使った名称で,実際は師団の場合も旅団の場合もありました.
指揮官の階級は,戦時にはかなり融通が利いたようです.
平時には,何処の国でも師団長は中将,軍司令官は大将が一般的でしたが,軍の規模が急激に拡大された大戦末期の米軍では,准将の師団長,中将の軍団長も珍しくなかったようです.
また,大戦後期の英本国軍やソ連軍機械化部隊のように師団を廃止した国もありました.
日本陸軍の戦闘序列には「総軍」という呼称もありました.これが使用されたのは,20年4月7日に戦闘序列が下令された第1総軍,第2総軍,航空総軍の3つだけです.
満洲軍(日露戦争時),南方軍,支那派遣軍,関東軍には『総』の文字は入っていません(非公式に「満洲総軍」「南方総軍」「総軍」などと呼ばれてはいたようですが…).
なお,これら4つの軍の司令部・司令官・参謀長は「総司令部」・「総司令官」・「総参謀長」と呼称されていました(ただし,関東軍の司令部等に「総」が入ったのは,17年10月1日から).
(HN "建武集団"他)
【質問】
独ソ戦の本を読んでいて,文中にソ連軍の「第○梯団」という記述があるのですが,これはどのような集団なのでしょうか.通常の師団,軍団制とは違うものなのですか?
【回答】
第一梯団は衝角として敵の戦線に穴を開ける役割.
第二梯団以降は後方に待機して,第一梯団の攻撃が成功すれば敵後方に進出し戦果を拡大する.
第一梯団の攻撃が頓挫した場合は,フレッシュな後方梯団を戦線に投入,
逆に第一梯団が撃破された場合には,戦線予備として戦線の穴を繕う.
'80年代,アメリカはこれに対抗し,第一梯団を食い止めている間に,戦闘に参加していない第二梯団以降も縦探攻撃で破壊する,エアランドバトル・ドクトリンを推進.
【質問】
分隊~師団という区分はいつ頃出来たのですか?
【回答】
squad, platoon, companyなどの編成単位の用語は,フランス語起源です.companyはラテン語まで起源をたどれますが,それ以外の二つはわかりません.これらは,ローマ時代の編制単位に直接さかのぼるものではありません.
ローマ時代の最大の編制単位はlegio(軍団)で,配下に,10のcohortusを持ち,cohortusは更にcenturiaに分割されてました.そして,それぞれに指揮官が存在していました.
またギリシア時代では,たとえばスパルタでは,全男子はmoraと呼ばれる2000人ほどの単位に編制され,それが更に下位の編制を持っていました.
もっと前でも,たとえば紀元前1500年頃のカディシュの戦いでは,エジプト軍は三つの「師団」に分割されていたことがわかっています.
ただし,ローマ軍団のマニプレス,コホルス,レギオンと,中世の軍隊は直接的な関連はありません.
オラニエ伯マウリッツが整備した軍隊は,たしかにローマ軍団の影響を受けてはいますが.
中世の軍隊の編成(一応参考に).
最小単位はランス(槍)と呼ばれ,時代によって変化はあるものの,重騎兵(騎士)一騎に数名の従卒(小姓,馬方,荷物持ち)で編成.
後にイギリスでは騎馬弓兵(馬上から弓をいるのではなく,馬はあくまで移動手段)2~3騎が編成に加わったようです.
中隊の先祖は傭兵隊,イタリアの都市国家に雇われた傭兵隊が先祖のようです.
イタリアでは,軽騎兵(アルメニア地方の傭兵)なんかが騎馬弓兵の代わりに加わっていたりする場合もあったとか.
その他,中世末期(14世紀ぐらい)には歩兵(武器はさまざま)が数人加わって,大体騎兵1~3,騎馬弓兵(あるいは軽騎兵)1~3,歩兵1~3,その他雑用数人,代え馬が騎兵一人につき1~5といったところ.
これらが幾つか集まってコンパニ(仲間,中隊の語源)となりましたが,これについて定まった定数はありません.
詳しくは「戦争の世界史」を
というわけで,近代的な師団はおそらくナポレオンあたりを嚆矢としますが,部隊編制ということであれば,ずっと以前から存在していることになります.
近代的な師団の編成は,ギベールの改革以降のフランスで発達し,ナポレオン戦争のころ完成しました.
連隊,大隊,中隊については,近衛コールドストリーム連隊の成立が1700年代のはず.
常備の連隊が成立したのは結構新しい時代のことです.
【質問】
.「師団」と「旅団」はどう違うんですか?
【回答】
旅団とは,おおむね連隊よりも大きく,師団よりは小さい部隊と思っておいたほうがいいだろう.
より正確に言うなら,
1)四単位師団(歩兵四個連隊+砲兵その他)内で各二個連隊から成る一個の部隊をを編成し,旅団長の指揮下においたもの.この場合通常師団長は中将,旅団長は少将が任じられた.
2)大隊~連隊規模の歩兵や戦車部隊などに砲兵その他の支援部隊をつけて編成された,いわばミニ師団.ただし旅団の規模や構成は時代や国によって異なる.
【質問】
師団の師や旅団の旅は,なぜこんな訳語になったの?
【回答】
古代中国の軍制度に由来する.
当時は旅が5百人,師が2千5百人.
それをブリゲイド,ディビジョンの訳語に当てた.
【質問】
師団とか連隊とか大隊って兵士が何人ずついるのですか?
【回答】
現代のニュースうを見る時の基礎知識としては,米軍の場合で歩兵,戦車が500~600人程度.連隊は戦闘編成では独立騎兵連隊が存在するだけ(管理上のナンバーとして「第○連隊,第一大隊」と書かれるが)で,上は旅団.師団は重編成で2万人以内.空輸用の軽で1万人程度.
イギリス軍も連隊は管理上(人事,募兵とか)の単位.ただし,騎兵連隊(戦車部隊である事が多い)は大隊規模で戦闘単位.大隊-騎兵連隊の規模も米軍と同じ.
フランス軍の連隊はイギリスの騎兵連隊と同じで数個中隊の編制.師団は旅団なしでソレを纏めて6000人~1万人位.
自衛隊もフランスと同様.ただし,特科(砲兵)には大隊があって大規模.
くれぐれもWW2や南北戦争や幕末やナポレオン戦争時代にこの基準を当てはめないでくれ.
急増師団がぼこぼこ出てくるWWⅡ後半の戦史を見ていると,混乱する事必至だが,これは覚えるしかない.
旧日本軍では,四単位師団・戦時編成(昭和12年編成の第三師団)で,25000以上.
同じ四単位編成でも,昭和11年に定められた平時編成では12000名.
衛隊の乙師団で,たしか7~8000名.
【質問】
師団の編成を読むことで,その軍隊の思想や能力が分かると言いますが,どの点に注目すればいいのでしょうか?
参考になる本があれば,それも教えてください.
【回答】
ポイントといえるか解りませんが,部隊のどのレベルで諸兵連合となっているかは,国によって違いがあります.
例えば,攻撃重視・防御軽視と言われるロシア軍では,連隊級で戦車,砲兵を保有した諸兵種連合部隊となっていますが,陸上自衛隊では一部例外を除き,師団が,諸兵種連合部隊の最小単位となっています.
また,ロシア軍機械化師団で戦車を装備している部隊は,機械化連隊,戦車連隊,偵察大隊,さらに,重点師団には独立戦車大隊がありますが,陸上自衛隊の師団では戦車連隊のみであり,ロシア軍が戦車戦力を基幹とした,機甲動力重視であることが解ります.
参考文献は,ご自分で本屋に行かれるのが一番と思いますが,個人的には原書房の「ザ・ソ連地上軍」がよいと思います.
出版が十何年といかんせん古いため,記載された装備に古いものが目立ち,また,ロシア軍となって改編が行われたため,装備数等も若干違いがありますが,ソ連軍=ロシア軍の戦略・戦術思想が解り訳すく書かれていると思います.
黒鍬 :軍事板,2001/04/22(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
よく師団が最小戦略単位と申しますが,旅団がそうなる場合もある?
「戦略単位」と呼ばれる条件は独自に司令部持ってる事?
【回答】
No.
戦略単位である要件は,自己完結性.
指揮下の部隊のみで補給から戦闘まで全て行えること,つまりそれら一連の部隊を全て指揮下に収めていることです.
つまり,他の部隊の支援を一切受けずに独自に作戦を展開できることが,自己完結性であり戦略単位の要件.
日本軍の例ですと,いわゆる独立混成旅団などは戦略単位として成立しています.
君が知りたい部隊の指揮下にどんな部隊が編成されているかきちんと調べてごらん.
単なる戦闘部隊以外に偵察だの通信だの補給だの輸送だの医療だのといった諸々の部隊がいるのかどうか,を.
軍事板
【質問】
連隊戦闘団って旅団とどう違うんでしょうか?
【回答】
人員規模や作戦上の駒としての扱いの点ではほぼ近い内容.
ただし,旅団は旅団戦闘団という言い方が別にある.
最近は平時から旅団戦闘団を米陸軍は組織しているけども.
歴史的には米陸軍の場合,連隊戦闘団というものがあったのは,第二次世界大戦から朝鮮戦争あたり.
その後は部隊の改編が様々あり,今では連隊と自分で名乗っている組織(扱いは旅団と同様)は空挺師団と,空中強襲師団に機甲騎兵連隊,騎兵連隊しかなくなった.
旅団隷下の各大隊は連隊名を上に冠しているけど,これは伝統を引き継ぐという意味合いが強い.
自衛隊の場合は,演習の時にいくつかの戦闘部隊や支援部隊を連隊を中核,基幹に組み合わせて運用しているものが連隊戦闘団.
旅団は平時からあるもので,11旅団(北海道),12旅団(北関東と新潟),13旅団(山陰,山陽)などがある.
これらは師団だったものを改編してできたもの.
軍事板,2006/05/23(火)
"2 csatornás" katonai BBS, 2006/05/23 (kedd)
青文字:加筆改修部分
Kék karaktert: retusált vagy átalakított rész
【質問】
テーラーメイド式って何?
【回答】
テーラー(仕立て屋)メイド式は,既製服のような固定の編制じゃなくて,複数の歩兵大隊と戦車大隊を作戦ごとに組み合わせて使う形式.
WW2時はA,B,予備の三つの「戦闘団司令部」に振り分けていた.
米軍がテーラーメイド式だったのは湾岸辺りまで.
現在の旅団は固定編制.
連隊が独立装甲騎兵しか無いのは同じだけど.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
名誉連隊長がいる連隊では,名誉連隊長と実質的な連隊長は別物で,正規の命令系統に立つ人物は「副連隊長」なのか「連隊長」なのでしょうか?
つまり,名誉連隊長といえども連隊長だから,二人の連隊長を置くことはできない,故に実質の指揮は副連隊長が執る,なのか,名誉連隊長は命令系統とは関係ないから,連隊の指揮を執るのはやっぱり連隊長(勿論正規の軍人)なのでしょうか?
【回答】
名誉連隊長というのは,連隊のOBへ与える名誉称号.
特に軍や政府で高官になった人物に与えることが多い.
あと,何らかの外交上の儀礼とかで.
もちろん,直接の命令権なんかないぞ.名誉連隊長ってのは命令系統の外にある.
正規の連隊長とは別物だ.
命令系統の中にあるのは正規の連隊長以下の面.
ぶっちゃけ,一つの連隊に10人以上名誉連隊長が居ても,運営上は問題無い.
確かホーンブロワーで,功成ったホーンブロワーがバス勲爵士に任じられるとともに,名誉連隊長職も授けられるが,これは王室から年金を受け取るための名目に過ぎなかった.
ゆえに「名誉」とつくのはそんなもんだという事
また,絶対王政期とか,近代階級制度成立以前だと,「隊長」が名誉職で「隊長代理」が指揮を執るというパターンもありうる.
たとえば,近衛銃士隊長シャルル・ダルダニャン(例の彼だ)の正式な職名は銃士隊の副隊長.隊長はルイ14世御自身が勤められることになっているので.
そして副隊長の代わりに副隊長補がいる.
課長補佐代理みたいな役職だけど,待遇は他所の副隊長並…というかエリート部隊だからちょっと上.
ただし,その場合でも,指揮官の階級は大佐にしておかないと,他所の部隊との連携の際の指揮権の順番がちぐはぐになる.
軍事板
【質問】
歩兵部隊だけで戦闘団を作る事はできますか?
【回答】
戦闘団って言うのは要するに,上級部隊(師団OR旅団長)が,指揮下の部隊を指揮しやすいように分割して再編制したものニャ
普通は,基幹となる戦力(通常は歩兵か戦車)に,各種戦闘部隊を付属させたものを指すニャ.
例,自衛隊の連隊戦闘団,国防軍のかうんぐるっぺ
単に歩兵大隊しか居ないのであれば,歩兵大隊×3でしかないし,数個大隊規模の,諸兵化連合部隊が居るのなら戦闘団を名乗っても問題ないニャ.
(末期ドイツとか言うニャ)
ドイツのSS第一装甲師団の場合ニャら
戦車主力の ぱいぱー戦闘団
歩兵工兵メインの さんでっひ戦闘団
歩兵と砲兵メインの はんせん戦闘団
偵察メインの くにってる戦闘団
と言う風にニャ.
その防衛隊が戦闘団として編制されているのなら戦闘団だし
単なる歩兵大隊の集まりなら歩兵大隊ニャ.
まー,単なる歩兵大隊だったとしても単体で放置されてるわけは無いので,後方に全般支援砲兵か直援砲兵が待機してるニャろうが.
名無し謎猫 ◆V2ypPq9SqY
団が附くってのは昔から師団/旅団等あるが,基本的には
「自己完結しており,それだけで(相手の規模にもよるが一応)どのような状態にも対応できる存在」
のことが多い.(初期の師団には1個師団は2個歩兵旅団+支援部隊という時代もあったが)
大抵の場合は「団がつく」ー自己完結している=輜重/段列や衛生等までをも含む諸兵科連合なのではないかな?
つまり,主兵のみならず通信や主計や工兵そして支援の砲兵や野戦病院と補給のための輜重や整備部隊....で,あとはその部隊規模により,師団なのか,その小型の旅団なのか,はたまた更に小型の連隊戦闘団なのか..さらには,規模的には大隊規模の大隊戦闘団等も考えられると思うし,小さな砦の守備隊を独立部隊扱いとするならば中隊戦闘団位のもあるのかもしれない.
ただ,軍隊は大抵の国において零細企業規模ではなく大企業以上の規模なので,中隊程度の人数ならばわざわざ独立採算制の支社や営業所あつかいにせず,どこそこに親部隊を持つ派遣隊(出張所扱い)にするのが自然だと思うが.
そうでないと,戦闘以外のマンパワーを取られ過ぎてコストパフォーマンスが悪いと思う.
歩兵だけなあ・・・どこかの砦へ出ていた分隊規模(10人前後)の分遣隊があったとして,派遣元の親部隊が何らかで移動するがその砦だけは手が離せないのでそのまま勤務,
しかし後任の部隊へ転入するわけにもいかず(以前になんらかの軋轢があったとか等)しょうがないのでその派遣分隊だけ方面軍直轄になり・・補給はいままで親部隊がしていたが,上記の理由なのでその分隊から交代で歩兵が方面軍まで補給に往復する(輜重のかわり)・・分隊規模なので工兵は無し当然医療関係/ヨーチン等も分隊規模なのでつかない....なら可能かと思うたが,独立している以上戦闘記録の為に主計兵が・・・兵長の1名くらい?方面軍から配属されてきそうやな.うーん・・・・
へち in mixi支隊
【質問】
「連隊」という単位が殆どない,米軍のような軍隊が何故あるの?
【回答】
かつての欧州では,城持ち貴族等がある地域(自領)で募兵を行って連隊を編成した.
だからかつての陸軍の編成というのは,私兵の募兵単位の連隊が基幹であった.
ここで大事なのは「地域別で編成」と云う所である.
英王室を例に取ると,リズ自身は近衛グレナーディナー連隊と近衛コールドストリーム連隊が私有連隊であり,エディンバラ公がスコットランド連隊を,チャールズ皇太子はウェルズ連隊を私有している.まあ中共党に比ぶればささやかではあるが(笑).
彼・彼女らは「名誉大佐」「名誉連隊長」であり,連隊旗を指揮権の象徴として連隊長に渡す.
日本でも徴兵区域を区分して○○(地名)連隊としてあった.連隊旗は天皇から渡される.
乃木さんみたいに連隊旗を西郷軍に奪われるスカタンも居たが,別段,其れで乃木の連隊が西郷軍の指揮下に入った訳ではない(笑).
ちなみにこの連隊旗は英語では「スタンダード」と言い,基準を意味する.
つまり,「連隊」は元々地域を担当し地域を警備するための編成単位なので,(英語で”地域”を意味するリージョンと”連隊”を意味するレジメント(レギオン)は元々の語は同じ),米連邦軍のように「地域警備」の任務がほとんどない軍隊には,連隊を編成する意味があんまりない.
ついでに言うと陸上自衛隊の「連隊」が諸外国の編成では「大隊」規模でしかないのにそう称しているのには,そういった事情もある.
軍事板
【質問】
陸軍の部隊でたまに「支隊」というタイトル見掛けますが,これはどういう場合に使用されるんですか?
【回答】
要するに別働隊.
師団や旅団の一部を抽出して臨時に独立して行動するもの.
連隊・旅団などは平時の編制であり,戦時では諸兵科を併せて戦時編成にする.普通歩兵連隊なら,砲兵隊,騎兵部隊など他の兵科の部隊と併せて諸兵科連合部隊を編成する.これを戦闘団とよぶ.
その戦闘団の中で特に,中核になる連隊を持たず自由に編成したものが支隊.
上陸作戦や橋頭堡の防衛,侵攻など独立して戦闘可能な兵力が必要な場合に編成される.
ドイツ軍のカンプグルッペ,アメリカ軍のコンバット・チームなどと大体同じもの.
米陸軍物の訳語の場合,TF,taskforceの訳語に当てている場合がある.
これは大隊(中隊×3)を基幹とし必要に応じて中隊を他の大隊と交換したり,工兵,憲兵,民政などが加わって編成されているもの.
ちなみにこのTFは,空母を中心とする機動部隊などにも第二次世界大戦時には使われており,規模が大きく違うので注意が必要.
具体的には例えばイラクのモスル(人口100万名以上)の市街を一時期2個TFで担当していた時期がある.
一方,タルアファルと周辺(シリアとクルド人自治区を繋ぐ要衝.モスルから西にある)には通常の編制では3個大隊を有する1個機甲連隊が当てられていた時期がある.
このように対内乱作戦,支援および安定化作戦においてはかなり地域により様相を異にする.
例えばラマディでは毎日のように戦闘し建物の外にでると狙撃の危険性があると報道されている.
軍事板
支隊は部隊長の名前で呼ぶ――例えば山田中佐が部隊長なら山田支隊,スイ大佐が指揮官ならスイ支隊,内山田がリーダーなら「内山田洋とクールファイブ」(なまんだぶ……)――場合もあれば,そうでもない場合もあり,色々.
ニューギニアで戦った「南海支隊」の支隊長は「堀井」少将だし,ガ島の「青葉支隊」を率いたのは「那須」少将.青葉ってのは支隊の建制上の所属である第2師団の所在地の仙台の青葉城にちなむ命名.
南海ってのはよくわからんが,たぶん支隊の主力が四国(南海道)の聯隊だったからだろう.
【質問】
陸軍の部隊編成に関しての質問です.
私の調べた限りでは,各国とも時代を問わず一個小隊は30~40人程度で,これが3~4個で中隊になるようですが,この小隊人数や,中隊内の小隊数には,合理的な理由があるんでしょうか?
【回答】
1人の人間が掌握出来るのは,せいぜい8人らしい.
分隊長が8~9人の分隊を率い,
小隊長が,2~3人の分隊と4~5人の小隊本部で構成される小隊を掌握
8×3=24+5として29人
中隊長も同じ
数個の小隊と,中隊本部を率いても8人前後を掌握すれば,中隊を指揮出来ることになる.
【質問】
本部管理小隊/中隊というものについて調べていますが,中隊~連隊の編成内容について書かれた資料や
過去ログには行き当たるのですが,本部管理隊そのものの編成内容とか,仕事の役割分担だとかには運悪く見つける事が出来ません.
(特に書籍等は予算などの問題もあったりしてあまり読めていません)
どなたか親切な方がいれば,詳細なものでなくとも簡単or簡潔なもので良いですので,お教えくだされば幸いです.
【回答】
特定の軍隊ではない一般的な歩兵連隊に付属する本部管理中隊の場合(モデル).
・中隊本部
・連隊本部班(連隊本部勤務の兵・下士官)
・対射撃分隊(音源評定)
・通信小隊
・情報小隊(斥候偵察)
・衛生小隊
・工兵小隊
・補給小隊
・整備小隊
・・・等の内容が基本でしょうか.
これに,軍旗小隊や対空・対戦車小隊等の実力ユニットが加わることもあります.
つまり「中隊本部+連隊本部班+管理・支援小隊+連隊直轄小隊」の集合体が本部管理中隊となります.
ちなみに中隊長は連隊段列の管理者となります.
なお,後方支援隊とはまた別に,衛生や補給の小隊が付くかどうかは,その軍隊が何を重点に整備しているかによって違いが出てきます.
ともあれ連隊本部とその周辺の世話をするためだけの「本部中隊」に「(連隊全般に対する)サービス部門」が加わったのが「本部管理中隊(HSCo)」です.
(管理とは言っても本部をお世話するという意味ではない.H&$なのである)
ですから他にサービス部門が独立している場合は,本部中隊だけというのが一般的ですね.
勿論,中隊モデルの一部小隊が中隊規模以上で独立している場合はあります(工兵中隊とか整備中隊とか)
.
また逆に,通信中隊(連隊全般支援)があるのにもかかわらず,本部管理中隊内に通信班・小隊を別に抱える場合も考えられます.
ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA
【質問】
本部管理中隊と本部中隊の違いを教えてください.
【回答】
本部中隊:司令部的働きをする中隊
本部管理中隊:本部の言わば雑用中隊,あるいは手足.司令活動を支える通信とか,測量とかをする.
良く言われる本部管理中隊のたとえは「総務部」.
本部を設営し,通信機能を整備し,データを整理,管理し,消耗品を補充したり,移動の実務を手配したり,メシから救護室まで面倒をみる.
大隊という会社の中に本部という部門があり,その実務を行うのが本部中隊,その面倒をみるのが本部管理中隊.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
小隊のメンバーってなんでそれぞれ役割が決まってるの?
一人でも欠けたら困ったりしないの?
【回答】
小隊では役割はさほど厳しく決まっているわけではないと思います.
機関銃にしても対戦車誘導弾にしても有資格者がいれば引き継げるでしょうし,小隊長や小隊軍曹については指揮の継承順位が定まっています.
衛生兵にしても戦闘救命員の講習などがあれば一応,近いものがいることになります.
それに,小隊はある程度,人が減っても互いに補えるようになっています.この人が減るというのは戦闘により人を失った場合のみならず,平時でも人員不足で人が来なかったというような場合も含むわけです.
また,小隊や中隊長や大隊長が小隊同士をくっつけたり,一端合流させて新たに隊を作るなどの方法でも人員不足は解決できます.
軍事板
【質問】
戦場において,歩兵が(部隊として行動するが)単独で戦闘するなんて有り得るのでしょうか?
見えるところに味方がいない,みたいな.
【回答】
1兵士が部隊からはぐれて行動するという事態は戦場では良くある話.
それでも事前に,はぐれた場合の集合点や行動を決めておくのが一般的なので,はぐれた兵士はそれに則って行動します.
当然戦闘もそれに則って行うようになりますが,部隊と合流するまでは「個人の防御の為の戦闘」になりますね.
それさえも出来ない程離れてしまった場合は,完全に遊兵となりますので,前に出るより後方に下がるように行動しますね.
ドカン・オオカミ◆s6tJH5.VuA in 軍事板
【質問】
テレビゲームの「メタルギアソリッド」や映画「ランボー」みたいに,主人公が敵国に単独潜入.破壊工作や戦闘活動を実際に行った場合,どれほどの効果が期待されるのでしょうか?
また,生還率はあれほどまでに高いのでしょうか?
【回答】
基本的に兵士がたった一人で潜入して行う作戦を立てるようなことはそもそもしない.
なぜなら数人ならば,一人がやられても他の者が作戦を続行あるいは遺体なり負傷者を運んで撤退できるが,一人ならばやられた時点で作戦失敗だから.
他にも休息時に見張りがいない,たった一人で周囲を警戒しなければならない,攻撃を受けたときに援護してもらえないなど単独行動にはメリットがまったくない.
地続きの国へ陸上から侵入するんであれば入る事はできるだろうけど,できるのはせいぜい要人暗殺ぐらいだろうな.
第二次大戦時の英国の特殊作戦部(SOE)の工作員がフランスなどに単独で潜入したことはあるが,これだって現地ではレジスタンスの支援を受けて行動する.
第二次世界大戦中にドイツがUボートで米本土東海岸に工作員を上陸させたり,連合国がライサンダーという複葉機だったかで,OSSの工作員を占領地域に降下させたケースでは,前者はすぐばれて逮捕.
後者はレジスタンス組織と連携できた例もある.
レジスタンス組織は例えば,欧州上空で撃墜されたパイロットの救出とスペインへの逃避を支援する能力なんかはあったようだ.
単身潜入のケースでは,ベトナムでのフェニックス作戦で,ある狙撃手がベトコン勢力圏内で,暗殺を実行してる.
これだって,数日かけて目標に忍び寄り(動けないので小便もズボンの中でするハメに),一発撃ちこんで必死になって逃げるような作戦なわけだけど.
破壊工作や戦闘活動を実際に行った場合,これを実際にやってるSASのパトロール隊が湾岸戦争では,8人チームとかでやってたことを考えれば後は自ずから答えは出るかと.
軍事板
【質問】
戦場でもし所属部隊からはぐれてしまったら,どうすればいいの?
【回答】
無理に戦おうとせず,戦場を離れるのが基本.
基本的に兵士ってのは部隊組んでナンボなので,一人でランボーやって勝てるほど戦場は甘くない.
で,戦場を離れた後は原隊を探す.
しかし,この際に憲兵に見つかったりするとえらいことになる.
敵前逃亡は軍法会議ものだから,WW2時だと懲罰部隊に送られたり,最悪銃殺される可能性もある.
これが末期戦とかだともうぐちゃぐちゃになる.
手当たり次第に,戦闘を行っている部隊に臨時に組み込まれることも少なくない.
『ラスト・オブ・カンプフグルッペ』(高橋慶史著,大日本絵画,2001.10)なんか読むと,そういう運の悪い連中のことが分かるかと.
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