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「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ サイト・マップへ
(画像掲示板より引用)
「Military Technology」◆(2013/05/29) INTRACOM
Defense Electronics Hosts International MILVA
Meeting
MILVA,車載エレクトロニクスについて意見交換
「militaryphotos」:Captured vehicles thread
鹵獲車輌スレッド
MISSING LINKS(AFV模型総合,英語)
「Strategy Page」◆(2013/03/26) ARMOR: Finding Post-War Work For 20,000 MRAPs
「Wired.jp」◆(2013/04/24) 【NEW】DARPAコンテストで100万ドルを受賞した「水陸両用の戦車」
www.jagdtiger.de(博物館の車輌,英語&独語)
]−(戦車)
戦車研究室(装甲車輌含む,相互リンク)
『「PANZER」増刊 世界AFV年鑑2002-2003 戦車と自走砲/ロケット』(アルゴノート)
AFV年鑑と書かれているが,戦車と自走砲と自走ロケットランチャーだけで,歩兵戦闘車や装甲歩兵輸送車が載っていないのは残念,
一部の車両の写真が悪いのも残念.
戦車の年鑑類は種類が少ないので買いだが.
------------軍事板,2003/04/27
『世界の戦車・装甲車 (学研の大図鑑)』 (竹内昭 監修,学研,2003.3)
初心者向けの平易な解説,内容の本だけど,昔学研から出ていたX図鑑を高価にしたもの.
竹内昭氏の監修で,戦車の技術,分類,戦術を半分に渡って,取り上げ,後半は近代戦車の歴史を辿っている.
メジャーなものもあるが,中にはNew Zealandの戦車など,マイナーなものも多く掲載されており,資料的価値は大きい.
------------眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2003/03/21
【質問】
戦車と自走砲の違いって,前線で歩兵と一緒に前進するか,後方で長距離の砲を撃ちまくって味方を支援するか,という理解でいいですか?
この両者の役目を同時に果たせる車両ってあるんですか?
【回答】
最初の質問はYES.
次の質問は,両方を兼ね備えると中途半端なものになるので,基本的に兼ね揃えるものはない.
まあ無理やり使えないことも無いが不経済と.
戦車は直接射撃(目標を直接照準器に捉えて撃つ)に適した砲を持ち,最前線で歩兵を支援し,敵の戦車や装甲車,そして陣地を潰す.
自走砲は間接射撃(観測部隊などの指示に従って,自分からは直接見えない目標を距離と方角から撃つ方向を計算して撃つ)に適した砲をもち,個別の目標というよりは砲撃する「地点」に弾を降り注がせて,命中すると破片をばら撒く弾を使って弾が落ちた地点の回りの物を吹き飛ばす.
(正確に狙うことが出来るなら,直撃を狙う事もある.トーチカとかは極力そう狙う)
戦車はガンガン撃ち返される状況で使うので,弾に当たり辛く発見され難いよう,なるべく背が低く小型の方がいい.
装甲だって,厚ければ厚いほどいい.重くなりすぎて動けなくならない程度には.
また,最前線を走り回るので,どんな場所でも高速でパワフルに走れる必要がある.
自走砲はある程度は撃ち返される事を考えておいた方がいい(弾の飛んできた方向から逆探知する事が出来るので)から,そこそこの装甲は必要だが,戦車のような機動力や分厚い装甲はいらない.
その代わり,砲身を急角度に出来ないと遠くに弾が飛ばせないので,戦車のように砲塔式にすると,やたら背の高い砲塔がいる(平べったい砲塔では,砲を急角度にするのに不都合なので).
この両者を兼ね備えられるようにすると,分厚い装甲,巨大な砲塔,パワフルな走りを可能にする巨大なエンジンと足回り,ということになり,大き過ぎ重すぎて戦争に使えなくなる.
背が高いから,戦車として使うと遠くからでも発見される上によく弾に当たるし,自走砲としては分厚い装甲が過剰すぎる.
戦車の大砲を限界まで角度をつけて(それでも足りない時は傾斜した築堤作って車体毎斜めにする),自走砲として使うことは出来るしそうした例はあるし,不利なのを覚悟で自走砲に直接射撃やらせて,戦車と撃ち合った例もある.
でもどちらも,「本来の仕事でないことを無理やりやらせる」ので,あまり効果がないしもったいない.
結局,2種類に分けて専業にした方がよい,というのが今の結論.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
何故,戦車などの地上車輌の共同開発は,戦闘機などの航空機の共同開発に比べて上手くいかないのですか?
空は万国共通同じ空だけど,地形は国によって千差万別なのが関係しているのでしょうか?
【回答】
防空艦システムや戦闘機の開発は,膨大な金を必要とする.
どこの空/海軍も単独開発するカネがないので,気に入らないことがあっても妥協してプロジェクトの空中分解を回避しようとする.
戦車開発はそれに比べると,開発費が安いから,
「オーダーメイドが欲しい」
という軍人の要望が通りやすい.
・海自のFCS3がAPARほどの性能があるのかといえば甚だ疑わしい.
単独開発は結局開発予算の制約で性能のイマイチなものしか出来ない.
・共同開発がそんなに損なら,欧州各国はなんで共同開発を続けるのか?
それなりにメリットがあるからだ.
・共同開発だと防衛省は発注権を単独で握れないから,天下りなどの利権が得られないから反対しているのだ.
などという意見もあるが
・共同開発は船頭多くしてなんとやらで,遅れる,予算超過する,重量超過する
のは間違いない.
ただ,弾薬や交換部品の相互融通など兵站の面からは,共同開発に参加すべきなんだろうね.
特に弾薬・ミサイル・防空システム・誘導砲弾・ジャマー・航空機など.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ストライカーやFCSなどで従来よりも早く展開し,空挺部隊と接続できると,空挺部隊と共に投下可能な装甲車や空挺戦車の有効性は薄れたということなのでしょうか?
逆にいえば,ドイツは重装甲の装甲車や戦車が多く,展開速度がアメリカの即応部隊よりも遅い為,装甲ハンヴィーよりも残存性が高い装甲車は,いまだ有用であるということなのでしょうか?
【回答】
いや,単に能力の限界.
旧式化したのもあるけど,軽戦車が消滅したので,その空挺版もなくなった.
防御がもろいので危なくて前に出せない.運用も苦しい.
空挺作戦自体があんまり行われないのも・・・
もっともジェリダンも空輸可能なガンランチャーキャリアーと割り切れば,使い道はある気がするので,時代が早すぎたのかも.
ストライカー,MCS,ウィーゼル,はもっと割り切った設計になっていて,求められる機能を数両で分担することで能力不足を補ってる.
ロシアのBMDシリーズ以外は,空挺投下能力は求められてないと思う.
ジェリダンやBMDすら降下失敗を恐れて通常空輸する事が多いし.
モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板,2009/06/17(水)
青文字:加筆改修部分
【質問】
機甲師団は装軌式車輌を中心に配備し,普通師団(歩兵師団)は装輪式車輌を中心に配備するんですか?
【回答】
・機甲師団 戦車部隊(装軌)+歩兵部隊(自動車化or機械化)
・歩兵師団 歩兵部隊(徒歩or自動車化or機械化)
が,大まかな概念.
で,徒歩はいいとして,自動車化ってのはトラックや軍用自動車など,無装甲かもしくはそれに近い軽装甲に搭乗する歩兵.
それら車輌の殆どが装輪だが,半装軌や装軌の車輌も存在した.
一方,機械化は最低限小銃弾に耐える程度から,戦車に準じるぐらいの装甲が施された車輌に搭乗しているもの.
こちらは装輪も装軌も存在するが,数的には装輪メイン.
ただし,重装甲になるほど装軌の傾向がある.
最後になるが,充足率という概念があり,時代や国によっては,トラック1台を中隊で共有とか,車輌が配備されない自動車化部隊とか存在するので注意.
戦争板,2010/07/01(木)
青文字:加筆改修部分
【質問】
予算あるんだったら,正面装備は全部装軌にしたいものというのは,本当ですか?
【回答】
本当.
戦車やIFVといった正面装備は重量がかさむので装軌が原則.
歩兵を運ぶだけのAPCでも,装輪は不整地走行能力が低くて歓迎されない.
何時スタックするか分からない車両なんて乗りたくない.
相輪のメリットは軽い・安い・整備が楽・道路上でのみ速い.
この特性から,空輸などで運ぶ緊急展開部隊や治安維持などの後方活動で使われます.
単に装軌を運用するだけのお金がないということも多々あります.
どこかの陸自のように.
モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板
青文字:加筆改修部分
ただし自衛隊の装備更新をみていると,かつては装軌車両の60式装甲車などを使っていた部隊にも,装輪の96式装輪装甲車が入っている例がある.
従って装輪であってもある程度お金をかければ装軌の代わりになる.
あるいはそれらの部隊の戦場での役割に,何らかの変化があったということだと思う.
今のところどうしても装軌であるべきとされるのは戦車,歩兵戦闘車,自走砲などではないかと思う.
この中で歩兵戦闘車は各軍とも未だに模索している観があり,装輪装軌以外でも車体の大きさ,装甲の度合い,武装を機関砲とするか砲とするか口径はどの程度かなど,各国によって大きく異なっている.
装備の開発は予算と時間との競争の面があるから,一概に装輪,装軌に拘らず,どちらの技術も育てる方向なんじゃないかと思える.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
装甲車って民間人でも所有できるのでしょうか?
武装が無ければ問題なさそうな気がしますが?
【回答】
戦車は「動く砲台」であり,大砲の部品と考えられるから,特殊な場合(学術的,歴史的意義があり,展示などの目的で特に許可されるなど)でもなければ,無理だろう.
装軌装甲車は武装なしで運用されるのも常態の一つであり,乗員保護が目的だから,大型特殊車両として許可される可能性大だと思うし,装輪の小型装甲車の類(例えばパナール)なら,禁止される方がおかしいだろう.
事実,税関の公式サイトだと,装甲車が輸入できない理由はない.
http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/kinseihin/kinseihincontents_jr.htm
現行の輸入禁制品リストにも,装甲車は含まれていない.
http://www.mof.go.jp/singikai/kanzegaita/tosin/kana161215be.pdf(PDFファイル)
ただし防弾,装甲装備は,犯罪に使われる可能性があるから無制限に購入はできないだろう.
軍事板
青文字:加筆改修部分
個人所有の「戦車」
(画像掲示板より引用)
【質問】
日本国内で,海外で放出品となった戦車・装甲車などを走らせることはできますか?
「お城やクルーザーを買いませんか?」
というDMが送られてきたのですが,その中にこのような内容があり,質問しました.
【回答】
戦車・装甲車でも,武装を完全に取り除いてある場合,法的には中古外車扱いになりますから,理論上は輸入可能です
しかし中古輸入車は,日本国内関連法の法基準に合致するように改造し,そののち国土交通省の認可を受ける必要があります
年間50台未満の輸入車には優遇措置がありますが,この措置を適用しても,諸手続きの経費としてだいたい1000万円ほどかかります.
【質問】
戦車シミュゲーをやっていると,第二次世界大戦の戦場では列車の線路がたくさんあります.
そこで気になったのですが,戦車が線路を踏みつけた場合,線路は傷ついたり,場合によっては潰れて破損してしまい,列車の走行に支障をきたしてしまうのではないかということです.
さらに,大戦中,戦車乗りたちはそういうことに気をつけるように伝令を受けていたりしたのでしょうか?
またあのような激しい戦闘の最中に線路のことなんかに気を配っていられたのでしょうか?
PS
実際キャタピラで線路が破損していないかどうかのチェックは行われていたのでしょうか?
キャタピラで破損した線路が原因で列車が脱線するなど事故が発生した事例はあるのでしょうか?
戦場の線路についての疑問は尽きません・・・
【回答】
線路の傷よりも,路床の崩壊の方が深刻なダメージとなるでしょう.
ただし,国内が戦場になってしまうような事態なら,輸送力の確保は最優先事項であり,多少の障害があっても運行するかも知れません.
とはいえ,戦闘で線路が損傷するのも天災で損傷するのも,復旧に関する技術的な問題は同様ですので,自力で鉄道を運行管理できる組織なら復興も可能です.
戦車乗りが行動地域のインフラを保全するか否かは,その時の状況によります.
線路を強行的に横断せねばならないような状況は,それなりに緊迫していると考えられますので,おそらく気にせず渡るでしょう.
それでも線路を保全しなければならない必要があれば,事前の行動命令に含ませて下達されるでしょうが,その命令が伝令形式で伝えられるとは限りません.
【質問】
非戦闘車輌って何?
【回答】
軍用車輌のうち,戦闘に直接参加させる目的で造られてはいないものを指す.
その殆どは非武装か,または自衛程度の軽武装しかなく,装甲も持たない.
中には民間車輌を徴用または購入して,そのまま軍用に使用しているケースもある.
(戦場で見られるTOYOTAは,殆どがこのケース)
各種トラックから,架橋戦車,火砲牽引車,救急車,消防車,自転車,リヤカー等等,その範囲は幅広い.
【参考ページ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/装甲戦闘車両
http://en.wikipedia.org/wiki/Armoured_fighting_vehicle
非戦闘車輌はどれ?
faq060612d.jpg
faq060616d.jpg
faq060630d.jpg
(いずれも画像掲示板より引用)
【ぐんじさんぎょう】,2012/08/08 20:40
を加筆改修
【質問】
ソフトスキンって何?
【回答】
軍用車両のカテゴリーの分け方のひとつで,戦車などの装甲化された車両に対して,装甲化されていない車輌を指す言葉.
具体的にはトラック,コンパクトな4輪車,バイク,土木機械,自転車など.
撃ち合いの場に出ることは殆どないが,輸送,補給,回収修理,野戦築城など支援役として,軍隊を円滑に動かすのに重要な役割を担っている.
にも関わらず,平時には予算などで軽視されることも多い,悲しい存在.
【参考ページ】
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%BD%A5%D5%A5%C8%A5%B9%A5%AD%A5%F3
http://pk510.akazunoma.com/newpage9.html
【ぐんじさんぎょう】,2012/01/30 20:30
を加筆改修
ドイツ軍のソフトスキン車輌
一番上(自転車除く)はVWイルティス
真ん中は東ドイツ軍のIFAトラック
一番下はMAN 7トン 6X6トラック
軍事板,2011/10/23(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
イラクに展開している米軍の車輌が,誤射を防ぐため,「戦闘識別パネル」というものを取り付けているそうですが,写真を見ると,ただの波板にしか見えません.
どういう仕掛けがあるのでしょうか?
【回答】
アレは赤外線で観ないと意味無いんです.
こんなカラクリになってます.
つまり,サーマルイメージセンサーを通してみると熱い車体の真ん中に温度の低い部分が出来るんで,敵味方識別に使えるって言う形式です.
つか,戦闘識別パネルで検索すれば,CIPって言う名称が出てくるんだからそこからさらに検索しなさい.
「cip combat panel」でトップに出たぞ.
◆◆◆自走砲
【回答】
戦車・・・・・ | 装甲した車体と強力な砲を備え,その強力な砲で敵を攻撃する車輌. 砲は敵装甲車輌の装甲を直接照準射撃で正面から打ち抜く事を求められ,装甲はそれらを正面から受け止める事を求められる. |
自走砲・・・ | 自立移動能力を備えた砲.自分で動ける牽引砲と考えて良い. 間接照準射撃にて,目標を面で制圧する任務を持つ. 目標に対し,短時間でより多くの砲弾を発射する事が求められ,射撃終了後は,速やかに移動出来る能力を持つ事が求められる. 支援的任務が主とされる為,装甲は破片,小銃弾を防ぐ程度しか装備していない. |
4号戦車派生型の自走砲 sdkfz.165/1 10.5cm
le f.h.18/1(sf)
(試作のみ)
(引用元:かつ丼日記)
【質問】
自走砲は対戦車戦にも使うものなんですか?
【回答】
自衛のために直射能力を持つ自走できる榴弾砲は,現代でも多いです.
また,その国の教義によっては,砲兵が積極的に直接前線の部隊に協力して,直射で敵を攻撃するとしているところもあります.
ちなみに第2次世界大戦の昔は,自走砲の範疇に,対戦車自走砲という対戦車を専門とするものがありました.
次に間接射撃についてですが,今の自走できる榴弾砲は戦車を含む敵部隊に対して射撃をすることはあります.敵の頭上で砲弾を炸裂させ,当った破片の大きさによっては天蓋を貫くこともあるでしょうし,撃破できずともハッチを閉じさせ,車上の装備を破壊する,或いは随伴する非装甲車輌を足止めするなどの効果が期待できます.
そして,誘導砲弾も開発されてはいます.
これはレーザー照射による誘導や砲弾自体を運搬容器として自己誘導できる賢い子弾を放出して攻撃させるものなどがあります.
実戦で使われた例は小数ながらあります.
また,地雷を地上に撒く型の砲弾もあります.
【質問】
「自走砲」ってゲーム『大戦略』だと,戦車とかを間接攻撃する兵器ですよね?
だけど,実際はどうなんですか?
戦車とかを攻撃する兵器なんですか?
【回答】
文字通り,自走能力のある砲が自走砲です.
ですから戦車だって自走砲といって悪くないようなもんですが,これは戦車と言うし,機関砲積んだ歩兵戦闘車も,自走砲とは呼びませんね.
基本的には直接射撃,間接射撃を問わず,砲による射撃を第一義とする(ここで歩兵戦闘車は除外される)車輌で,戦車を除くもの,となりそうです.
このあたり,定義に詳しい方のフォローをお待ちします.
で,常識的には,砲兵の代わりとなる自走砲と対空自走砲が主です.
対空自走砲は文字通りのものとして,通常の自走砲は,砲兵として155mmなどの大口径の砲を使用し,射程数キロから数十kmの,主として間接射撃による面制圧を主任務とします.
したがって本来は,戦車のような点目標は主な攻撃対象ではありません.
ただ,最近は誘導技術の進歩によって,ピンポイントで戦車を破壊できる砲弾,子弾が普及してきたため,戦車の数km直射という攻撃距離を,アウトレンジして攻撃する対戦車兵器としての運用も十分可能になってきました.
とはいえ,やはり現在のところ,第一の存在目的は陣地,集積地,歩兵部隊などを,大量の弾薬を用いて面で制圧し,こちらの侵攻を容易にすること,そして敵の砲兵に対して対抗射撃を行い,これを撃破することでしょう.
例外的に,WW2のドイツ軍の場合,砲兵科所属の物は,戦車を直接照準で撃つ車輌でも,「自走砲」になります.
軍事板,2001/05/30(水)
青文字:加筆改修部分
【質問】
対迫,砲レーダなる物があると最近知ったのですが,
レーダー発達
→射撃地点ばれる
→陣地転換を急いでやらなきゃ!!
って感じで自走砲は発達した.と思っていいのですか?
また,レーダー対策で「ステルス化でレーダーに映らない砲弾」等は開発されているのですか?
【回答】
最近は,対砲レーダに対抗するために発射レート・陣地転換の早さが必要だということで,そういう能力を伸ばす方向で発達している.
もちろん他に,データリンクとか長射程化とかもある.
歴史的には,対砲レーダが登場する以前から自走砲はあった.
砲の機動力を向上させたいという要求から,自走砲は出現したと記憶している.
>また,レーダー対策で「ステルス化でレーダーに映らない砲弾」等は開発されているのですか?
知る限りでは無い.
知らないだけかもしれんが.
ステルス化ってのは一般に金がかかる.
ミサイルならともかく,安価が売りの砲弾にそんなことするかねえ.
軍事板
青文字:加筆改修部分
イスラエル軍のL-33 SPG(Self-Propelled Gun
:自走砲)
(画像掲示板より引用)
【珍説】
XM2001「クルセイダー」155mm自走砲は重くて使い物にならないのに,軍産複合体の圧力で採用にいたった(TV朝日『サンデー・プロジェクト』)
【回答】
使い物にならないなんて事は無い.使い方次第.
最大約30kmの射程を誇る155mm榴弾砲を自走させれるだけで,かなりの意味はある.牽引式の155mmに比べれば,確かに重いが.
大体サンデープロジェクトの情報の信用性はアリアド○以下・・(RANRANRAN※
なお,Pzh2000や99式などの最新世代の自走砲に比べて重いということはありません.
空輸による緊急展開を考えると重すぎるということになるようです.
(初心者質問スレッド)
「軍産複合体」と表現すると,一枚板で自分らの集団を利する圧力団体が有るように思えるでしょうが,昔から兵器メーカの競争は激しかったのですが,ことに冷戦後はもっと厳しくなりました.
別項の例のように,軍用機を作っている航空機メーカの吸収合併だけでもこんなんです.
MLRSのような新しいものと比べて「使いものにならない」ということでしたら,MLRSはもともと,NATO正面にワルシャワ軍が地面を覆って来た場合に,一斉射で面制圧するためのもので,そのような使い方に向けて作られております.
大規模の集結した目標の多くが無力化した後の「落ち穂拾い」のような砲撃を主とする場合などは自走砲の砲がずっと使い易いです.
あとMLRSは高価です.これ1セットの納入価格で155mm自走砲が何台買えることやら.
また,自走砲自体の能力の進歩はわずかでも,運用方の改良で実力は進歩しています.
MRAというかデータリンクで敵の位置へより早く正確な砲撃/修正射が可能となる.
155mm砲自体は大昔からあるものだが,大口径を生かした弾頭の進歩への期待.
対ソフトスキンのクラスターというのはかなり前に耳にした.これは容易でしょう.
トップアタック型対戦車自己鍛造弾頭というのもどっかで目にしたが怪しいかも.
重量面においても,105mmクラスに比べ重くても,有効射程が長いので配備数は少なくてすむ.いろいろな面でどちらが有効かはともかく.
まあ,JDW(日本語訳)にもこういった記事が合ったそうで.
「ロンドンの,匿名の金融関係者は,今回のイラク戦争に関して,昔ながらの装備の重要性が再認識された,という見方を示している」
続きは以下をどうぞ.
http://www.kojii.net/jdw/jdw030423.html
※原文ママ
【質問】
牽引野砲と自走砲のそれぞれの長所・短所を教えてください.
【回答】
価格 | 陣地変換 | 整備所要 | 戦場機動力 | |
牽引野砲 | 安い | 遅い | 少ない | 低い |
自走砲 | 高い | 早い | 多い | (装軌なら)高い |
大口径の自走砲は戦術輸送機では運べないため,急速展開部隊の装備は牽引野砲になりがちです.イラク戦争でも,米海兵隊が牽引の155mmをせっせと使ってました.
最近は専用トラックの荷台に載せ,牽引野砲の運搬性と自走砲のヒット&ラン(対抗砲撃前に陣地転換)性能を併せた兵器が,低価格という利点もあって普及しつつあります.(HN
"System")
【質問】
203mm自走榴弾砲が廃れたのは何故でしょう?
現在155mmは長射程化に進んでいるように見えますが,203mmならもっと容易に実現できるのでは?
米軍は203mmをMLRSに置き換えましたが,同時に155mmを203mmに置換えることは検討されなかったのでしょうか?
【回答】
M110も殆ど退役したけど,基本的には203mmの威力はいらないということ.
それに203mmを長射程化するには,砲身を延長する必要があるし,発砲の衝撃に耐えるだけの車体を用意する必要がある.それは重量の増大を招くから.
大型の砲を撃つには,プラットホームとしての安定性が必要で,そのためにはサイズの3乗で重量が増大するわけだな.
ロシアには203mm長砲身砲を搭載した2S7という自走砲があるが,装甲防御もない露天形式なのに46tもある.
装甲やらなんやら取り付けたら60t近くになるだろうし,サイズも地上で運用するのに困難なサイズになる.
威力向上の利点と重量増大そのほかの欠点を比較した場合,203mmはボツとなったってとこ.
軍事板,2005/04/24(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
現代の自走榴弾砲に装甲をつけるメリットってあるんですか?
価格がハネ上がるだけで効果が少ないような気がするんですが.
75式とかは第七師団専用になってしまったし,99式などは七師に行き渡るのに30年くらいかかりそうです.
M110みたいに非装甲の装軌車輌にFH-70を乗せちゃえば,低コストで量産できて,全国の師団に充当することができると思います.
【回答】
例えば日本のような縦深のない戦場では,砲兵もすぐ敵の攻撃に遭います.
装甲が甘く,また機動性の足りない装輪車輌では,大変消極的な運用をするか,自軍の奥深くに置いて限られた範囲だけを攻撃することになります.
接地圧の関係で,装輪車輌は重量を軽くしないと同サイズ(車長,車幅)の装軌車輌と同じ機動性が得られず,運用可能な地形も制限されます.
軽いということは装甲にも搭載する砲の射程,発射速度にも制限が加わるということで,数だけ増えても攻撃力としては逆に減ることが考えられます.
実用的に運用できる車輌サイズには限界があるので,結局装輪自走砲は能力が劣り,運用に制限の多い兵器となってしまうわけです.
いくら数あっても,使えないものは使えないので無意味,と.
別にAPFSDSを止めようってわけじゃないんです.
敵の榴弾の破片でやられたらたまらないですし,50口径ライフルくらいには対処したいわけです.
自走砲は本来後方に位置するものですが,砲の射程やミサイルなどを考えると,後ろにいれば安全という事にはならなくなってきたということです.
コマンド部隊,或いはゲリラによる近接からの小火器の攻撃も考えられるだろうし.
また,砲兵は砲兵同士で撃ち合うんだよ.よって,155mmの破片に対する防御は必須でコレを考慮すれば小銃弾程度の全周防御って話になる.
さらに,生産性を考慮すれば,流用可能な部品は多い程有利なのは言うまでもない.
なお,北部方面隊の師団砲兵は全て75式.第7師団専用というわけではありません.
実は価格もFH-70と変わらない.
それに,第七師団には40門しか特科がないのに,
>99式などは七師に行き渡るのに30年くらいかかりそう
ということにはなりません.
【質問】
装輪式の自走榴弾砲って聞かないけどあるの?
日本とか欧米みたいな道路がしっかりしている国なら,装輪式の方が便利な気がするのですが・・・
【回答】
南アフリカのG6ライノ自走砲,チェコスロバキアが開発したダナ自走砲等があります.
装輪式は戦域間の展開能力に優れます.
多くの国では自走砲は機動打撃部隊の火力支援のために配備されています.
戦車のすぐ後ろをついていかなきゃいけないんです.
ですから装軌車両となっている場合が多いです.
【質問】
アメリカ陸軍では,今後の自走砲の発展の方向についてはどのようになっているのでしょうか?
【回答】
C-130で輸送可能な大きさ(貨物室に自分で出たり入ったりできる)
+C-130で意味がある距離を運んでもらえる重さ
で,あとはネットワーク志向のシステムに依拠したFCSの一環で構想されています.
NLOS-CとNLOS-Mなどがそうです.
前者は視程外=榴弾砲,後者は視程外=迫撃砲とでも訳せるでしょうか.
前者は155mm38口径の榴弾砲のようです.
また,NLOS-LSちゅう精密攻撃を長距離で行う兵器も構想されています.
これは垂直発射コンテナを運ぶ無人車輌です.コンテナの中に長距離滞空型ミサイルや精密攻撃高速誘導弾などが詰まっています.
【質問】
MLRSが再装填に要する時間は?
【回答】
MLRSは6発を一纏めにしたキャニスター・モジュールのランチポッド方式なので,1本ずつロケットを積み込む場合よりも短時間で再装填が行えます.
つまり撃ち終わったモジュールを抜き出し,新品のモジュールを挿し込み・・・といった作業で,6本組ロケットを2回の抜き挿しで交換できるので,1本ずつ積み込む場合の3分の1の回数で済む事になります.
参考までに,普通に1本ずつ差し込んで装填する方式の,ロシアの多連装ロケットランチャー「BM-30
スメルチ」は,300mm12連装ロケットを再装填するのに36分掛かります.
それではMLRSの場合は・・・
M270 MLRS Self-Propelled Loader/Launcher
(SPLL) :GlobalSecurity
M270 MLRS Self-Propelled Loader/Launcher
(SPLL) :FAS
M270 Multiple Launch Rocket System - Wikipedia
上記英語サイトはどれも元の資料は同一のようで,全て「Reload
Time 9 minutes」とあります.
再装填時間は9分です.
MLRS - Wikipedia
日本語版ウィキペディアでは「再装填時間:
8分」とあります.
MLRS - Weapons School
>乗員1名でも3分以内に再装填を完了できる.
こちらでは3分以内となっています.・・・随分と数値が違いますね.
MLRS自走多連装ロケット・システム - 戦車研究室
>全弾発射後の再装填時間はわずか93秒で終了する.
>〜中略〜
>M270A1 AVMRLでは,射撃統制装置が近代化されると共に,
>発射機のメカニズムの改良で,ロケット弾の再装填時間が
>従来の93秒から16秒に短縮されている.
こちらではM270発射機で93秒,M270A1で16秒としています.
16秒は幾らなんでも有り得ないんじゃ・・・
抜いて挿して抜いて挿して,4行程を16秒と言う事は一つの作業を僅か4秒で?
ランチポッドは2トン以上あるのに?
そこでMLRSに関する,93秒ないし16秒の記述がある英語サイトを調べてきました.
M270A1 LAUCHER - FAS
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The ILMS provides a tremendous capability as well. It is designed to reduce fire mission and reload cycle times. This is achieved by providing a faster drive system that moves simultaneously in azimuth and elevation. The ILMS will decrease the traverse time from stowed position to worst case aim point by approximately 80 percent (from 93 to 16 seconds). The ILMS also decreases the mechanical system reload time over 30 percent. The reduced time spent at the launch and reload points increases the survivability of the launcher crew and associated rearm personnel.
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M270A1 an MLRS launcher with leap-ahead lethality - BNET
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M269A1 ILMS. This materiel change dramatically improves responsiveness. ILMS allows the launcher to move simultaneously in both azimuth and elevation. It reduces the stow-to-aim point time of 93 seconds (worst case) to just 16 seconds--a reduction of 83 percent. Additionally, reload times improve nearly 38 percent, decreasing from 260 seconds to approximately 160 seconds.
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Multiple Launch Rocket System - Army Technology
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The IFCS provides additional capacity to accommodate complex munitions and modern computer electronics, including video display, onboard navigation with global positioning system, architecture for ultrafast signal processing and advanced mission software. ILMS reduces the time to aim the launcher to 16 seconds (compared to 93 seconds). The reloading time is cut from four to three minutes.
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どうやら93秒や16秒といった数字は,全弾再装填時間の事を意味するのではなく,照準に要する時間の事を指していることが見て取れます.
ここまで何となく理解したのですが,詳細をよく理解できなかったので,プロのライターの井上孝司さんに説明して貰いました.
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>The ILMS will decrease the traverse time from stowed position to
> worst case aim point by approximately 80 percent (from 93 to 16
> seconds).
旋回・俯仰を同時にこなすことで,発射位置に指向するためにかかる時間を短縮.最長のケースで 93 秒 (つまり,もっと速い場合もある) だったのが,16 秒になったと.
>The ILMS also decreases the mechanical system reload time over 30 percent.
↑だから,それに加えて再装填の時間も 30% ほど速くなったのですね.
------------------------------------------------in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
つまりFASの記述を基準にすると,M270の再装填時間が9分掛かるとすると,M270A1
AVMRLは6〜7分で再装填できるということのようです.
ただ装填に要する時間と,其処から発射位置に指向するのに要する時間は別物ですから,厳密に考えると若干違ってきます.
また「4分→3分」 (Army-Technology)は,ランチポッド1基分の抜き差しの話だと考えれば理解できます.
左右両方で8分→6分ならMLRS1基分の再装填時間なのでしょう.
「260秒→160秒」(BNET)も同様.
FASの30%という数値よりも若干高い38%ですが,これは元の資料が違っていた可能性があります.
そうなると日本語サイトの「Weapons School」「戦車研究室」は,MLRSの再装填時間を誤って記述していた事になります.
・・・2つとも著名なサイトで皆が良く引用しているだけに,数値の間違いは影響が大きいです.
実を言えば私も今回調べてみるまで,勘違いしていました.
【質問】
駆逐戦車って何?
【回答】
敵戦車の破壊を目的とした装甲戦闘車輌で,対戦車自走砲の一種てるん.
普通の対戦車自走砲や突撃砲よりも攻撃力と防御力に重点が置かれた,対戦車戦闘向けに設計されているてるん.
もっとも,その乗員の兵科が何かによって管轄が違ってくるために,ご都合主義で突撃砲と駆逐戦車とが分けられることもあるみたいてるん.
【参考ページ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A7%86%E9%80%90%E6%88%A6%E8%BB%8A
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%EE%C3%E0%C0%EF%BC%D6
http://www.taekwondo-ksk.com/ishiblog/blognplus/index.php?e=66
【関連リンク】
駆逐戦車 - アンサイクロペディア
【ぐんじさんぎょう】,2008/11/13 21:50
に加筆
これに関しては昔「2ちゃん」で名回答があったなあ・・・
「借金で頸が回らなくなった戦車」とかなんとか(笑)
上まあ,WW2中のドイツで,戦略爆撃により砲塔旋回のベアリングが足らなくなったっつう説もあるが^^;
へち in mixi,2008年11月13日 19:02
青文字:加筆改修部分
SU-122-54駆逐戦車
faq25g04s122-54.jpgへのリンク
faq25g04s122-54b.jpgへのリンク
(画像掲示板より引用)
【質問】
ゲパルトのような自走対空砲って意味あるんですか?
あの程度の中途半端な威力の機関砲で航空機が落とせるようには思えないんですが.
【回答】
あれがあると,低空に航空機が寄れません.
自走対空砲の主な任務は機甲部隊に随伴して,低空侵入してくる攻撃機と攻撃ヘリを撃退する事です.
戦車は対戦車攻撃を行なえる航空機に対して無力なので.特に低速,低空を飛行する攻撃ヘリに対しては有効です.
あの程度で十分ミッションキルできますし,油断して来たら本気で落とせます.A-10ですら,23mmの破片OKレベル.
欠点は射程距離が短く,精密誘導兵器にレンジアウトされること.
敵がそんな上等なものを持っていない場合,こっちが多層防御している場合,どちらも有効な武器になります.
シルカですら,いまだに侵攻時には要チェックアイテムです.
ただし,高空を飛ぶ航空機を相手にする事はあまり得意とは言えません.それはSAMのお仕事と言う事で.
後,一応ですが対人戦闘も考慮に入れています.
例としてベトナム戦争に使用されたM42ダスターは拠点防衛や輸送部隊護衛等の対地任務に多用され,大口径機関砲の長射程を利用して,アウトレンジからベトコンをミンチにしています.
他にも,大戦時に米軍で使用されたM16/M17が,「ミートチョッパー(肉切り包丁)」と言う物騒な渾名を与えられています.
【質問】
ドイツのゲパルト対空自走砲の左側だけにあるフェンダー上部の網のようなものはいったい何でしょうか?
放熱口でしょうか.
この網目のパネルの中には何があるのでしょう?
エンジンは後ろなので排気パイプとは思えませんが.
【回答】
マフラー(排気管).
ゲパルトの車体前部左側には補助動力装置が配置されてる.
これは主エンジン切ってても砲や電子装置に電源を供給するため.
単純なパイプ・マフラーにすると赤外線センサーに悪影響が出るので,長く引き回して主エンジンの排気管と繋げてある.
ゲパルトは射撃中は車体上部のあらゆるところに空薬莢が落ちてくるので,空薬莢に当たって壊れないように金網状のカバーで守ってる.
【質問】
現代の自走砲は,走りながらでも撃てるの?
【回答】
走行間射撃可能な自走砲はないこともありません.
イスラエルのスラマー155mm自走砲,中国のCM23A1(これは自走迫撃砲だけど)がそう.
しかし,米のM109パラディンA6バージョンはじめ,たいていは不可能です.
米海兵隊がそのような要求を出したこともあったようですが,単に撃てるだけでなく,当たるように撃つには巨大な砲を安定化する必要があり,費用と重量,体積増が効果に(あるとしても)見合わないということになったようです.
パラディンにしても,走行中から一旦停止して照準,発射まで60秒.無理に走行間射撃可能にする必要はないわけです.
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