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◆◆◆水上戦闘艦
<◆◆種類別
<◆海軍関連
<兵器FAQ目次

【質問】
戦艦,巡洋艦,巡洋戦艦の区分がイマイチよくわかりません.
【回答】
戦艦=敵戦艦と殴り合う.それだけを考えた性能.WWUレベルだと最低でも30cm砲以上.速度は旧式艦だと20ノットがやっとだけど新鋭艦では30ノットを超えるものも.
巡洋戦艦=戦艦に準ずる攻撃力と巡洋艦に準ずる機動力.WWUではWWTから存在した,このカテゴリーに忠実な旧世代艦7隻(英3,日4)と,1930年代頃からブームになった,3万t前後でバランスのとれた,しかし戦艦とやり合うにはやや不足な攻防力を備えた新世代艦(仏ダンケルク,独シャルンホルスト,米アラスカなど)がある.
ただし,正式に巡洋戦艦と呼ばれたのは旧世代艦のみ.
他に,例外的に米アイオワも巡洋戦艦の一種と言える.
巡洋艦=戦艦が敵戦艦に備えるため簡単には動けない中,事実上もっとも活動する主力艦.巡洋艦のキモは航洋性で,攻防は二の次.駆逐艦では難儀する外洋をスイスイ行けなきゃ巡洋艦を名乗る資格なし.
軍事板
【質問】
フリゲート艦とコルベート艦って何? 海防艦って何? 戦艦とどうちがうの? 戦艦が古くて一線でつかえなくなると海防艦になるの? 砲艦って何?
巡洋艦・駆逐艦・フリゲート艦の区別がつきません.
海上自衛隊は護衛艦なんて訳分からん名称つかってますよね.
違いを教えて下さい.
(軍事板)
【回答】
中世以来,19世紀末になるまで,戦闘艦の区分としては,一番大きいのを戦列艦,中くらいの艦をフリゲート,
小さい艦をコルベットと称していました.
フリゲートは語源不明ながら,16世紀ごろのフランス語,fregate(最初のeの上にアクサン)
からきているという点は確かなようです.
もともと中世地中海あたりで使われていた小型の船で,帆走とは限らず,漕走のものも含まれていました.
英国の場合は,最初,乗員数で区分され,300名以上を一等艦,50人未満を六等艦としていました.
18世紀以降は砲門数で区分するようになりました.
アンソン海軍卿が定めたのが,100門以上を一等艦,84〜100門が二等艦,64〜84門を三等艦,50〜64門が四等艦,32〜50門が五等艦,
32門未満を六等艦,20門未満を等外艦としていました.
この一等〜四等艦を戦列艦,五等,六等がフリゲイト,等外艦をスループとしています.
フランスの場合も砲門数で等級を分け,76門以上3層砲甲板を有するモノを一等艦とし,以下30門以上1層
砲甲板を有する五等艦と呼び,五等艦以下をフリゲイト,ブリッグなどと言っています.
フリゲイトは,上記区分で,24〜40門程度の1層砲甲板の艦を指します.
更にシップ型,つまり,3本のマストの前の2本に横帆を,最後尾マストに横帆と縦帆を掛けるもので,排水量は
1000t未満.
打撃自体は戦列艦が行いますので,主任務は偵察,監視,情報や命令の伝達,沿岸警備,商船護送,要人急送,海賊,私掠船討伐,つまり,単独行動が可能で,快速力と小回りの効く艦であることが重要です.
コルベットは,フランスが最初に開発した艦で,フリゲイトよりも小型で,平甲板のシップ型で,植民地警備や土着民討伐,砲艦外交用に使用されています.
以下,等級艦に入らない艦船としてスループ,ボムケッチなんてのもあります.
後に蒸気機関,旋回砲が実用化されると,舷側固定砲門は意味が無くなり,艦の性格も変化していきます.
戦列艦は,外洋で敵艦と戦闘し,敵地の沿岸邦題を破壊する任務を持ち,激浪に耐える航洋性と,長大な航続力,大型の大砲と強固な装甲防御力を持つ戦艦に変貌します.
この戦艦のうち,任務,装備は戦艦と同じですが,戦闘場面を自国沿岸に限定したのが,海防艦,あるいは海防戦艦と言う艦になり,耐波性に劣りますが,陸地に接近出来,小型の船体に大口径砲を装備することで安価に数が揃えられると言うことで,中小国が挙って整備しました.
フリゲイトは敵商船と護衛艦を攻撃する通商破壊任務と,その逆で敵の攻撃を防ぐ任務を持ち,航洋性,航続力,高速力を持つ代わりに,攻撃力と防御力の制約を受ける,巡洋艦に進化しました.
巡洋艦と言っても,一等から三等まであり,一等,二等がこれに当たりますね.
コルベットは偵察,命令伝達を主任務とする三等巡洋艦,または,通報艦に進化します.
砲艦はボムケッチの進化型でもあり,小型の海防艦と言っても差し支えないでしょう.
小さな艦に大口径砲を1門程度持ち,浅喫水であるため,河川,浅瀬で行動出来ます.
(眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 世界史板)
(軍事板)
現代では,運用する国が独自に呼称しています.
現在の巡洋艦という艦種類別はWWU辺りまでの軍縮条約などで決定された,
巡洋艦(一等巡/甲巡):20,3cm以内の砲を装備
巡洋艦(二等巡/乙巡):15,5cm以内の砲を装備
という『砲』が基準となっている類別ではありません.
(第一,条約がとっくの昔に破棄された現代では,このような類別は意味を持ちません)
現代の戦闘艦艇は,昔で言う重巡以上の高い攻撃力を持つミサイルを装備しています.
外洋航行性能も高く,結果的に排水量や砲力で類別する事は無意味になりました.
そういった事から現代では,世界的な統一基準は無く,各国の海軍内での相対的な事でおおまかに巡洋艦,駆逐艦,フリゲート,ミサイル艇と類別しています.
アメリカのイージス駆逐艦だろうが日本のイージス護衛艦だろうが,その国が勝手に駆逐艦/護衛艦と呼んでいるだけで,何か明確な基準が有る訳ではありません.
(だからと言って,イージス・システムも無いのにイージス駆逐艦とか呼んでいいと言うことでは有りませんが)
とりあえずアメリカの類別.
簡単に言えば,航洋性が主で戦闘能力が従なのが巡洋艦.
駆逐艦はその逆.正式名称は水雷艇駆逐艦だから水雷艇が出てきそうな海で,それらを追撃退できる程度の武装と航洋性,排水量しか求められていませんでした.
しかし,時代が進むにつれて要求される任務や航洋性が増え,それに伴って排水量も増えていきます.
そしてミサイルの兵装化により,大口径の砲を持つ巡洋艦並み/以上の性能を持つ現代駆逐艦に発展し,それまでの2次大戦型を改装した巡洋艦の立場が無くなった.
その時に思い出したように付けられた呼称が(ミサイル)フリゲート.
ヴァージニアやカルフォルニアなどの原子力推進ミサイル水上戦闘艦の建造当初の艦種類別が,巡洋艦ではなく,ミサイル・フリゲートだったのは,そういう理由から.
(アメリカには帆走外洋フリゲイトの傑作艦,コンスティチューションなどがあるのでそういうイメージだったのだろうか)
その後,ミサイルの兵装化が一般的になり,駆逐艦以上の戦闘能力を持つ艦が巡洋艦と呼ばれるようになった.
現在はフリゲートに類別される艦は,駆逐艦以下の性能を持つ戦闘艦になっている.
航洋性能の向上と,戦闘力を大きく重い砲に頼らない現代艦は,排水量や砲力で類別する事が無意味.
海自が「護衛艦」で呼称統一しているのは,ある意味正しい.
未来だが,Star Fleet Official Manualによると,Star Trekの時代にはえらいことになっているようです(笑).
軍事板
556:名無し三等兵:2006/05/16(火)17:45:33ID:Cger0BqD
潜水艦と空母以外での原子力艦を持ったのはアメリカとソビエトだけのようですが,英仏など他の国では持とうという計画もなかったのでしょうか?
【回答】
557:名無し三等兵:2006/05/16(火)17:49:54ID:???
「シャルル・ド・ゴール」を忘れるなんてかんしゃく起こりますね!
560:名無し三等兵:2006/05/16(火)17:52:06ID:???
それ,空母じゃん.
561 :557:2006/05/16(火) 17:52:25 ID:???
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪
565:名無し三等兵:2006/05/16(火)17:53:17ID:???
原子力水上戦闘艦の,そもそものコンセプトは,「原子力で行動する空母の護衛艦」です.
原子力により無補給行動が可能で,常に最大速度で行動できる原子力空母と戦闘群を組むには,やはり原子力で無ければ行動に制約が出ると考えられ,結果,通常動力ミサイル巡洋艦を原子力化したCGN(原子力巡洋艦)トラクスタンやCGNベインブリッジが建造されました.
つまり,原子力空母を持たない国は,そもそも原子力水上戦闘艦を持つ必要が無いのです.
旧ソ連のキーロフ級の建造コンセプトですが,これもまた,旧ソ連では原子力空母の計画が存在したという理由があります.
568:名無し三等兵:2006/05/16(火)17:56:15ID:???
フランスの「シャルル・ドゴール」の護衛艦が通常動力なのは,原子力でも乗員を支える水や食料などの制約により,やっぱりCGNでもCGでも大した違いは無い,と判明して後の建造だからです.
つまるところ,原子力水上戦闘艦には莫大なコストに見合う性能が無かったと言えます.
(キーロフ級に関しては,これもまた別の理由で維持されているのですが)
軍事板
ちなみに,米海軍が,燃料価格がいくらになったら艦艇を原子力推進にしても元が取れるかを試算したら,こんな結果になったそうです.
・空母:1バレルあたり$55
・揚陸艦:1バレルあたり$80
・駆逐艦/巡洋艦:1バレルあたり$205
だから,現状だと駆逐艦/巡洋艦を原子力推進化するのは,まだまだ経済的に引き合わないということですね.
とはいえ石油価格の高騰は辛いので,省燃費型のエンジンや船形を開発するとか,特務艦などで代替エンジンを使う研究をするとか,といった話がボチボチ出てきておるようです.
【参考文献】
"Report outlines future fuel options
for USN" from JDW 2006/5/17
井上@Kojii in mixi支隊
【質問】
現在の戦闘艦の装甲はどの程度なのでしょうか?
第二次大戦のように「自分の攻撃に耐えられる装甲」のようなことは,現在ではどう変わったのでしょうか?
【回答】
現代の戦闘艦艇においては,舷側の装甲板で防御を図るといった直接防御は殆ど考慮されていません.
ただし,最新の艦では主に対艦ミサイルのスプリンター防御を考慮し,重要区画(CIC/弾薬庫/レーダー関連システム機器室等)には耐弾鋼やケブラーを使用して防御力を持たせてあります.
どの程度の性能を有するかは分かりませんが,アーレイ・バーク級駆逐艦ではその防御対策に費やした重量は130〜150トンに達します.
また,ニミッツ級空母はCVN-72エイブラハム・リンカーンから大幅に排水量が増加していますが,この重量増のかなりの部分が重要区画防御に使われた由.
しかし,あくまでも弾片防御が主で,対艦ミサイルから直接防御できるほどではありません.
(名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
例外として,ロシア海軍の重原子力巡洋艦キーロフ級は,舷側などに装甲板を貼っています.
しかも,このページ
http://www2.odn.ne.jp/~cae02800/russia/vmf/ship/kirov/kirov1.htm
を読むと,装甲防御の参考にするため,第二次大戦時の戦艦などの資料を引っ張り出したそうな.
「自分の攻撃に耐えられる装甲」かどうかは疑問ですが.
同級が搭載する100mmないし130mm砲の攻撃には耐えられるようですが,同級のメイン兵装の一つである,発射重量7tもの超音速対艦ミサイル「グラニート(SS-N-19)」の攻撃には,いくら何でも耐えられないっしょ.
同級が出現した時,西側は「巡洋戦艦(バトルクルーザー)」と呼んだが,装甲云々の観点から見れば,「マトを得た呼び方」だったんだね.
【質問】
アーセナル艦って何?
【回答】
大量のミサイルを積んで,他の艦から目標データもらってミサイルを発射するだけの艦です.
コスト高の空母に代わるか補完するものとして,アメリカ海軍が1995年から開発したロボット艦艇ですが,やっぱり護衛する艦艇がたくさん必要になるので,
「それならその護衛の艦艇に,ミサイルを分散して積んでいたほうがいいよね」
と気付いたアメリカ海軍は,1997年10月に開発を中止しましたとさ.
海上自衛隊のアーセナル艦

(うそ)
【質問】
アーセナル艦の開発はなぜ中止されたんでしょうか?
【回答】
自己完結性の無い艦の運用に疑問符が抜けないから.
アーセナル艦が火力自体の大半を持ち,他の艦艇は策敵,指向に使用するとなると,艦隊全体に占めるアーセナル艦の役割が極端に大きくなり,その機能が失われると,艦隊自体の能力がなくなります.
このため,現在の空母艦隊のようにアーセナル艦を中核とし,護衛する大規模な艦隊が必要になります.
しかも,対潜機や早期警戒機を運用できる空母と違い,アーセナル艦は自身ではミサイルの発射しかできません.
また,高価で嵩張る精密誘導ミサイルを使用するには割の合わない標的も存在します.
結局,アーセナル艦を含む艦隊を,安全かつ効率的に運用するためには空母が必要となり,であればアーセナル艦の存在意義はなんなのだ,という議論となって終止符が打たれました.
半潜水構造にして発見されないようにする,といった対策も考えられましたが,それだけに賭けるには大きすぎる資産でもあったわけです.
(HN "system")
アーセナル艦イメージ図
【質問】
ナウシカにバムケッチって船がでてくるけど,あれはどういう艦種なのか気になるんですけど.
コルベットっての小型の艦艇で,いしかりとかゆうばりみたいなDEぐらいのものかなと思うんですが,これも正しいんでしょうか?
【回答】
帆走艦時代,ブリッグ brig ,カッター,スクーナー,ケッチ
ketch 等は装帆形式で区別されていました.
一般的にはカッターよりスクーナーの方が大型です.
ブリッグは二本マストの横帆船,スクーナーは複数マストの縦帆船でカッターは一本マストの縦帆船.
ケッチは二本マストで前マストが後ろより大きい形式を指す.具体的には
http://www.asahi-net.or.jp/~PH4M-TIRK/Ship-16.htm
の様にシップ(三本マスト船)の前マストを取り除いたような形式で,重量物を前部に積むのに都合が良いので,これに大型臼砲を搭載していたものを,ボブケッチ(バムケッチ)と呼んでいました.吃水線が浅い利点と,垂直落下の臼砲弾の利点を生かして,海岸線に接近して,砲台,援護物の陰にいる陸上の敵を攻撃するため,17世紀フランスにて開発されたと伝えられています.
また,その大型臼砲発射の反動を吸収するため,極めて船体は堅牢に作られており,更に船底は丸く,浅吃水なので,氷海での氷の圧力に耐えられ,氷の圧力を受けても丸い船底が氷の上に押し上げてくれるので,屡々,極地探検船としても使用されています.
コルベットは,上記の序列にも書かれていますが,時代,国によって異なります.
元々はフランスの艦種で,それがナポレオン戦争期に英国に伝わったもので,元来の意味はスループのフランス語名称でした.平甲板の小型艦で,上甲板の構造物が殆ど無く,極めて風通しが良かった上,戦闘力もそこそこ兼ね備えていたので,現地住民との砲艦外交や植民地に於ける叛乱の鎮圧など,植民地用艦艇としても良く用いられていました.
1850年代には,フリゲートの小型版としてコルベットの名が登場しますが,大体1000〜2000t級のものを言っていました.
第一次大戦には復活しますが,今度は1000t未満の対潜護衛艦艇を指し,以降それが定着します.
但し,米国では戦後の一時期,大型駆逐艦の対潜専用艦にコルベットを採用しようとして,混乱を来しています.
(眠い人 ◆gQikaJHtf2他)
【質問】
エルジック・クルーザーってなんですか?
【回答】
防護巡洋艦(通報艦などの艦種に機関部などの重要区画のみ水平防御力を持たせたもの)の俗称です.
名前の由来は,英国アームストロング社のエルジック造船所が初めて手がけたのに因みます.
日本ではエルジック式巡洋艦と訳されることが多いかな?
軍事板
【質問】
DE(護衛駆逐艦)とFF(フリゲート)とはどう違うのでしょうか?
【回答】
DE(DestroyerEscort)は米海軍(と海上自衛隊)で用いられていた(いる)艦種記号で,諸外国のフリゲイトに相当します.
米海軍は戦時中に船団護衛用としてDEを大量建造しましたが,これとは別にイギリスのリヴァー級フリゲイトを基礎にしたタコマ級を建造し,これをPF(PatrolFrigate)として就役させてコースト・ガードの乗組員によって運用しました.
第二次大戦後,諸外国では,高価で汎用性の高い駆逐艦に対して,比較的安価な護衛艦をフリゲイトとして整備しました.
ところが米海軍のみは,護衛艦をDEとして整備し,フリゲイトはむしろ駆逐艦より大型の艦と位置付けました.
例えば,1953年には対潜巡洋艦として建造した5.600トンのノーフォークと3.675トンの超大型駆逐艦ミッチャー級をDL(DestroyerLeader)に類別し,これをフリゲイトと称しています.
しかし,世界的な艦種呼称との違いには他国から違和感をもたれたのか,1975年にはついにフリゲイトを他国並みの艦種に変更しました.
これに伴い,PFとして整備が図られていたO.H.ペリー級とノックス級・ブルック級・ガーシア級などのDEをフリゲイト(FF)とし,これまでフリゲイトと呼ばれていた艦のうち4.700トンのクーンツ級を駆逐艦に,5.670トンのレイヒ級以上を巡洋艦に類別しました.
(名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
【質問】
LCSはなぜ誕生したのか?
【回答】
LCS(Littoral Combat Ship;沿海域戦闘艦)は,スプルーアンス
Spruance 級駆逐艦,オリバー・ハザード・ペリー
Oliver Hazard Perry 級ミサイル・フリゲイトの後継艦.
1990年代にこれらの代替艦の話は具体化してきたが,当時,米海軍は基本戦略を「海洋戦略」から「リットラル沿海域戦略」に改めており,当然ながら後継艦は新戦略適合に向かって検討が進められた.
その案では既に大型の対地攻撃駆逐艦と,「安価大量の小型艦」とに大別されたが,1997年に決まった案では,DD-21
Zumuwalt級対地攻撃駆逐艦と巡洋艦CG-21の案が固まった.
が,2001/9/11テロによって案は12月,いったん白紙に戻され,新たにDD(X),CG(X),LCSの3種建造計画が発表された.
「バランスの取れた海上兵力には,相当数の小型艦が必要」との論が甦ったのである.
このLCSの原型は,1998〜2001年の間,米海軍大学校校長だったA.K.セブロウスキイ中将が主唱した「ストリート・ファイター」.
彼の論文によれば,艦は比較的小型で安価だが,その任務は危険な敵沿海域,すなわち敵の「縄張り」の中に殴り込みをかけることになる.「ストリート・ファイター」を母艦とし,その艦からのコントロールで,さらには自律的に,空中,水上,海中を運動する,センサー/兵器装備の無人飛行体/航走体によって,最低限のリスクでストリート・ファイターは任務を達成する.
そして,ある範囲にわたって任務を達成するには,多数艦の同時運用を要することから,「ストリート・ファイター」は数が必要になる.
詳しくは,「世界の艦船」2005年6月号,p.75-79〔藤木平八郎著述〕を参照されたし.

【質問】
水雷艇と魚雷艇って違うの?一緒なの?
【回答】
水雷艇のほうが古い.
魚雷登場以前の水雷を主兵装とする船が水雷艇の元祖.
魚雷の発展によって水雷艇は魚雷を扱う船になったわけだが,同時にこの種の船を効果的に撃破する方法が模索された.
その過程で「より大型で重武装の水雷艇によって水雷艇を撃破する」という発想が生まれ,駆逐艦が登場した.
この艦種がメジャーになった結果,水雷艇=小型の駆逐艦という位置づけになる.
一方魚雷艇は,水雷艇が大型になっていった後に出現した,
かつての水雷艇の役割であった「安価な小型高速の船による肉薄攻撃で敵大型艦を屠る」という位置に別の方向から入った船.
小型でありながら航洋性を有する船である捕鯨ボートを元にして作られたもの.外海を泳げるけど,ずーっと泳いでられるほど体力が無い.
つまり大きさでいうと魚雷艇<水雷艇<駆逐艦.
魚雷艇は本当に魚雷攻撃しかしないといってよいが,水雷艇のほうは大型なだけに,索敵などもこなせる汎用性がある.
魚雷艇を外洋で運用するには母艦が無いと厳しい.
軍事板
◆◆◆◆イージス艦
【質問】
イージス艦の具体的定義を教えて下さい(あればですが).
もしかして,商品名として登録されていたりとかしませんか?
【回答】
イージス・システムはアメリカが開発した同時多目標処理を中心とした総合戦闘システム.
当時の防空艦はせいぜい2〜4目標を同時処理するのが精一杯だったところを,十数目標の処理が可能なため,画期的な防空システムとされた.
その前後,欧州や旧ソ連などでも同時多目標処理システムは実用化されているが,イージス・システムとの直接の関連はない.
(軍事板)
▼ つまり,イージス級というクラスがあるのではなく,イージスシステムを装備した艦のことであるから
,別に形とかはまったく関係がない.
オリバー・ハザード・ペリーに似た形をしていれば全部イージス艦だと思いがちだが,実はそうではないのだ!
▲
ちなみに旧ソ連では,同時多目標処理システム(フォールト)を有するキーロフ級の一番艦就役が1980年.
イージス艦第一号のタイコンデローガが就役したのは1983年だから,3年早い.
キーロフ級は同時に12目標までの処理が可能で,この数字だけ見れば,アーレイ・バーク級やこんごう級と同じ.
もちろん,「イージス・システムはアメリカが開発した同時多目標処理を中心とした総合戦闘システム」のことだから,キーロフは,「イージス相当のシステムを持つ」艦であって,「キーロフはイージス艦である」という表現は正しくない.
ただ,「イージス相当のシステムを持つ」艦とは言っても,タイコンデローガ級などのイージス艦はフェイズドアレイレーダーSPY-1を装備しているのに対し,キーロフ級はパルスドップラーレーダーなので,その点では見劣りする.
さすがに1980年の時点では,艦載用フェイズドアレイレーダーがまだ実用化に達していなかったので,こうなったのだろう.
ついでに書くと,同級は,世界初のVLS搭載艦&世界初のステルス艦でも有る.
【質問】
イージス艦はなぜ開発されたのですか?
〔エイラート号事件により,〕天文学的なコストをかけた空母が,モーターボートに毛の生えたような高速艇の餌食とされてしまう可能性が出てきたのである.
さらには,海中の潜水艦から発射できるミサイルも開発された.
あるいは,爆撃機が上空まで来て爆弾を落とす,というやり方でなく,超音速で飛ぶ攻撃機が,こちらの弾丸が届かない位置からミサイルを撃ってくるかもしれない.
こういった,新たなる脅威に対抗するため,米軍は,多数の目標を識別でき,かつ電波の妨害にも強いレーダー・システムや,飛来するミサイルを撃ち落とすための各種兵器の開発を急ぐことになった.
その集大成がイージス・システムなのである.
林信吾著『反戦軍事学』(朝日新聞社,2006/12/30),p.97-98
というのは本当ですか?
【回答】
ええと,その著者は,新型レーダーやミサイル迎撃システムの開発というのは,普段から継続的に行われるものではない,とでも言いたいのですかね?
集大成といえば集大成かもしれませんが,イージス艦が開発されたのは何故か?といえば,ソ連海軍の飽和攻撃に対抗するためのものです.
ソ連海軍としては,まともに殴り合ったのでは,とてもじゃないが米艦隊には叶わない.
特にあの,攻撃空母ってぇヤツぁ凶悪過ぎる.50年代には核攻撃も米攻撃空母の任務の1つだったし.
そこでゴルシコフ元帥,考えた.
「米空母機動部隊が対処できないくらい大量のミサイルを撃ち込んでやればいい」
しかも,ただつるべ撃ちするんじゃない.遠くから,色んな方向から撃ってやるんだ.
これが人呼んで「飽和攻撃」
テストによく出るから覚えておこう(何のテスト?)
ソ連艦隊はこの戦術にしたがってせっせと対艦巡航ミサイルを整備した.
爆撃機にはAS-4やAS-6.
艦艇にはSS-N-3.
1958年から対艦巡航ミサイルの開発を開始して,その努力が実ったのがソ連海軍の演習「オケアン70」(1970年),「オケアン75」(1975年).
いずれも90秒以内に100発が仮想目標に着弾するという実績を出した.
1秒ごとに1発以上のミサイルが,違う方向から飛んでくるというわけだ.
さすがのアメリカ海軍も,これじゃたまったもんじゃない.
だが,数を増やして問題を解決するのがロシア式なら,テクノロジーで何とかするのがアメリカ式.
まず,タイフォン・システムの開発が1958年開発から始まったが,これはタイフォン原子力フリゲートの価格が高くなって中止.
ちょうどマクナマラ国防長官の時代,しかもヴェトナム戦争が始まったころに当たってしまったのが不運だった.
代わってスタートしたのが,1963年から始まったASMS計画.
Advanced Surface Missile System だから「先進的艦載ミサイル・システム」とでも訳すべきか.
海軍内には否定論者もいたようだが,開発最中,エイラート号事件が1967年に起こって,開発が一気に加速.
1973年12月には,プロトタイプのイージス・システムを試験艦「ノーザン・サウンド」に搭載して試験が行われるところまで漕ぎつける.
そして,1978年9月にはイージス巡洋艦「タイコンデロガ」の建造契約が交わされ,1983/1/22,同艦就役.
かくして,ギリシャ神話のゼウスが娘アテナに贈ったという神盾(イージス)は,この世に具現化した,という次第.
このように,まず戦術が先にあり,兵器はその戦術が要求するものに従って開発されるものなんだ.
決して,一つの事件で慌てて開発が始まるというものではない.事件が戦術を見直すきっかけにはなるかもしれないけどね.
第一,それじゃ現代では時局に間に合わない.
兵器はガチャポンとは違うんだから.
消印所沢
【質問】
「イージス艦は同時に12目標への攻撃が可能」
と聞きましたが,「ジパング」によるとシー・スパローは2発までしか誘導できないらしいです.
こんごう型はスタンダード・ミサイルを積んでますが,スタンダード・ミサイルを使ったなら12目標への攻撃が可能,ということなんでしょうか?
【回答】
少なくともイルミネータの数は攻撃できます
旧式艦だとイルミネータの一つを捜索用に使用し,攻撃に使わないということもありましたが,フェイズド・アレイ・レーダーを搭載した艦ではその必要も無いでしょう.
つまり,中間誘導用に慣性誘導システムを持っていないミサイルでも,3発は誘導できます.
ちなみに日本のイージス艦には現在,シー・スパローは搭載されていません.
米軍艦は発展型シースパロー,ESSM(EvolvedSeaSparrowMissile)を搭載しているのだが,
ESSM
誘導方式:中間誘導:慣性誘導+データ・リンク
終末誘導:セミ・アクティブ・レーダー・ホーミング
よってESSMも同時に12発かは知らないが,イルミネーター数より多く発射できる.
同時誘導の仕組みを考えれば分かると思うが,12発同時に命中させることができるわけではない.
現在の一般的な艦対空ミサイルのほとんどの終末誘導方式は,SARH(Semi-ActiveRadarHoming)終末誘導,つまりミサイルが目標に接近し当てる段階になったら,母艦からレーダーを照射しなければならない.
まあ,発射のタイミングをずらせばいいわけだが.
軍事板
なーんとなく,「短SAMは1目標に対して2発指向するのが標準的運用」なのを〔「ジパング」は〕誤解してるっぽいスメルが・・・

【質問】
アニメ「ジパング」を見て,はじめてイージス艦というものを知ったのですが,本当にあんな事
(大和の主砲の砲弾を,ハープーンで撃ち落としたり,レーダーで艦隊の種類まで見分けたり等)まで出来るのでしょうか?
【回答】
大和の主砲弾をスタンダート艦対空ミサイルで狙って,「命中させるだけ」なら,なんとかなる.
でも,大和の主砲弾を空中で爆発させるのは無理.
あのミサイルは目標に近寄ったら命中する前に爆発し,ミサイルの破片で目標を破壊する.
本来は航空機や対艦ミサイルを狙う物なので,それで十分な威力とされる.
でも,大和の砲弾はミサイルの破片食らったくらいで自爆するとは考えられない.
運良く砲弾1発2発は爆発するかも知れないが,9発すべてを空中で爆発させるのは,現実的に考えれば無理.
CIWSは,弾殻1インチのウォール・アイ爆弾の迎撃に成功している.
MK15ファランクスは実用評価試験の際に無人のボートに搭載され,この爆弾を4発投下された.
結果は,4発中3発を所定距離以遠で直撃し,破壊に成功.
ただし,CIWSで大和の主砲弾を完全に破壊できるかについては甚だ疑問.恐らくというかほぼ確実に無理だと思う.
軍事板
【質問】
イージス戦闘システムを構成する上で,対空迎撃のウエイトが結構しめてるような話をよく聞きます.実際はどうなのでしょうか?
【回答】
イージス艦はSPY-1レーダーやMk.41VLSが注目されがちだが,(まぁ優秀な兵器である事は確かだが),この艦の本当に凄いところはイージス・システムにある.
イージス・システムは本来,対艦ミサイルの大量攻撃(飽和攻撃という)に対応するために作られたので,対空迎撃が本分.
でもって,イージスシステムの中核を占めるフェイズドアレイレーダー(個別目標追尾用)がいくら優秀でも,それだけでは意味を為さない.
広域を監視できる対空捜索レーダーと組み合わせる必要がある.
米海軍の場合は,艦の対空捜索レーダーだけではなく空母搭載の早期警戒機と組み合わされていて,これがイージス・システムを「すごい兵器」にしているといってもいい.
逆に言うと,早期警戒機とリンクさせなければ,「ちょっと高機能な対空ミサイル・システム」程度の能力しか示せない.
イージス艦自体に搭載されている対空捜索レーダーは大概,標準的な性能のものがほとんど.
艦のサイズの制約上,余り大きなレーダーは積めないし,レーダー・アンテナを高い位置にすることもできない.
電力消費量もデカイので,小さな艦には制約が大きい.
かといってかつての戦艦のような巨大なイージス艦を作っても,効率とコストが悪すぎる.
そういう意味で,「イージス艦」だけでは「兵器システム」としてはあまり意味がない.
あくまで「システムの一部」に組み込まれてこそ,真価を発揮できる.
あと,現行のイージス艦の問題として,ミサイルの発射/誘導能力の問題がある.
あたりまえだが,例え同時に256個の目標を追尾できても,艦にミサイル・ランチャーが単装一基しかなければ,一度に1目標しか攻撃できない.
連続発射するという方法もあるけれど,ミサイル・ランチャーは,速射砲のようにミサイルをバンバン撃つという構造にはなってない.
世界初のイージス艦タイコンデロガ級の初期シリーズは,ミサイル・ランチャーが連装2基しかなく,イージス・システムの能力にミサイル発射能力が付いて来ていなかった.
まぁこれはVLS(垂直発射機システム)で解決されたけど.
そして,ミサイル誘導の問題.
対空ミサイルはイルミネーター(ミサイル誘導/追尾用のレーダーアンテナ)で管制されているのだけれど,これも艦に沢山積むことはできない.
また,積む位置によってこの方向にはミサイルを誘導できない,といった制約がかかる.
イージス艦では極力最大効率が行かせるように工夫してイルミネーターを積むけど,それでも一度に誘導できるミサイルは,イージスシステムの目標補足能力からすると,とても少ない.
かといってイルミネーターを積みまくれば,他の装備が積めなくなってしまう.
イージス・システムにはそういった問題がある.
解決策は色々考えられたが結局,「艦をでかくする」「数で補う」しかなく,金がかかって効率が悪い事には変わりない.
軍事板
【質問】
米海軍巡洋艦ヨークタウンの軍事用コンピューター(Windows
NT)がフリーズし,管制システムが停止した,という話は,本当だったのだろうか?
「巡洋艦よーくダウン」とか「マイクロソフトのOSは巡洋艦すら撃破できる」とか色々言われてましたが.
【回答】
あれは軍当局が導入を焦って無茶苦茶な納期を設定し,それを真に受けた業者が,まともな開発体制もテスト体制も整えられず構築し,普通なら社外に出せない開発初期版並の品質のシステムを,無理矢理稼働させたため.
アプリ・レベル上の例外処理すらまともにトラップせず,結局要求された機能が軒並み停止.
こんな開発体制なら,元のOSがSolarisだろうがHP-UXだろうがまともに動くわけがない.
言い訳にされたMSは,いい面の皮だ.
(軍事板)
この話が広まったのは,私は米海軍自体の発表よりも,下のHotWiredの記事により広く知られるようになったためと考えている.
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/technology/story/1077.html
●まずHotWiredは,根本的にアンチMS指向が強い.そしてAppleの肩を持つ.
また,全体的に文系的(乱暴な表現だが)な傾向が強いのは兎も角,技術的な知識や能力が足りない.
HotWiredに似た所も有るslashdotも,同様にアンチMSの傾向を持つが,技術的,論理的な整合性を重んじている.というか,HotWiredはこの点を軽んじている.
さらにこの記事自体,書いたものがネットワークの知識に疎いか,でなければ意図的にWinNTに悪い印象を与えようとする意図で書かれたと考える.このような事はHotWiredの記事ではよくある事だが.
このようなバイアスが有るこの記事でも,ちゃんと読めば,この問題の真の原因は理解できると思う.
●この問題の責任は,MSよりも軍と開発サイドに有る.
これは既に述べられている通り.
たしかにMSは営業で「WinNTは堅剛」等と売り込んだろう.
しかしこのような,自社製品に優越性が有るというような売込みは,あらゆるもので行われている.
個人的には当時(97年)のWinNTは(一般に)信用しがたく問題が多いものだと思うが,この自体の責任は,採用を決め開発をした側に有る.
●WinNTは,この船のどの部分にどのように導入されたのか?
>市販のパソコンを使い,これまで乗務員が行なってきた業務を自動化するもの.
と記事にはある.
しかし肝心の「具体的に何を自動化するか」は書かれていない.
技術的に問題あり,という文意の記事ならばこれは欠かすべきでは無いのでは?
>LANで動いている16台のコンピューターのうちの1台のアプリケーションに
>不良データが送り込まれたことだった.
>このデータには,あるべきでないところにゼロが含まれていたため,
>ソフトがゼロで数字を割ろうとしたときにバッファがあふれ,
>ネットワーク全体がクラッシュし,その結果,
>船の推進システムが制御不能になってしまった.
(注:ここでのコンピュータとは,下に有る通りPCである)
まず疑問に思うのは,WinNT「自体」は,堅剛さが要求されるハードウェアを,確実に高いリアルタイム性で直接制御するようなモノでは無いと思うのだが.
通常はLANによって制御される,別の独立性の高い推進制御システムが必要なのでは?
この推進制御システムは,LANがクラッシュしても巻き込まれない独立性と堅剛性,そしてダウンした最には確実,即座に復旧する能力が必要だ.
そして,通常これを制御するLANが不能になった時,即座に推進システムをコントロールするバックアップの推進システムの制御系も必要だ.
最低限,このスマートシップという新しいシステム部が不能になった場合,このシステムを導入前のような形で運用できるように切り替えるられるようにしておくべきだ.
(そうなっていたか,それが可能だったかは解らないが)
一系統のみのLANにより制御される推進システム,そしてそのLANのダウンのみで制御システムが不能になるという設計の方が間違っている.
この部分の方が,LANのネットワークOSよりも先に直すべきだろう.
私はこのようなシステム設計は狂っているように思えるので,内容自体の方が間違っている可能性も高いと思う.
●この問題がおきたのは「テスト中」で制御不能になったのは「2時間半」
>「2時間半というもの,船はいわゆる『水の中で死んだ状態』になってしまった」
>ヨークタウン号は新しいシステム『スマートシップ』をテスト中だった.
超大型タンカーは,機関停止から実際に静止するまで30分以上かかるものも有るそうだが・・・
いくら制御不能と言っても,手動で機関停止は出来る.
このシステムの導入決定,設計,構築等は,かなり悪い状況のようだ.
しかし「テストにおいての」「2時間半のダウン」というのは,個人的にはまるで大した事では無いと思う.
ネットワークにしろプログラムにしろ(これらは軍民問わず)テストを繰り返して実践配備となってから,大きな問題が出てしまうというのは良く有る事だ.
(プログラムやネットワークだけでなく,兵器もだが)
アマチュアでも,プログラムやネットワークに関わった者ならば大抵知っている事だ.
またこのような事は,このような記事を書く者ならば知っているべき事だと思う.
この記事でのヘッドラインは,この二点を意図的に無視する事により,「通常の運用をしていた軍艦が大きなトラブルを起こした」と読ませたいかのように思えるのだが.
【質問】
なんかの本で,アメリカ軍のイージス艦のイージス・システムは68030プロセッサ4基で動いてるとか言う話を聞いたんですが,ホントにそんなアホなんですか?
だって,マックで言ったらIIciとかだよ?
【回答】
初期のイージス艦(タイコンデロガ級)では68030プロセッサを使うUYK-43が4台と,UYK-44(計算能力は0.9MIPS!)を23台使用していました.
ただ,システム・デザインが上手く行けば,能力の低いコンピューターでも,相当な仕事をこなせます.人類を月に送ったのは確か8ビットコンピューターだったかと.
ちなみに,これらのシステムは民間のものに比べ,はるかに対衝撃性や温度・湿度変化に強く,平均故障時間間隔が2000時間程度を確保していました.
現在のイージス・システムのソフトウェアはPOSIX準拠に書き直されているそうで,HP-UXなどの商用UNIXが動くプラットフォーム上で動きます.
しばらく前に聞いた構成では,PA-RISCのサーバが何台かで構成されていたと思いますが.
概して軍使用のCPUは,オタクのゲームパソコンに比べるとしょぼい事が多いです.
開発開始から配備まで20年かかるのが普通.
プロト段階で使用しているパーツをむやみに変えると設計変更が面倒になり,低率生産段階で使用しているパーツをむやみに変えるとトラブルにつながりかねない.
例えばCeleron400あたりを前提で作られた軍用品を,Atholon64X2に変えたりしたら,電源も替えないと作動不良が出る,廃熱を考慮しないと信頼性が落ちる,
メモリーが付いて来れない,そもそもソケットからチップセットまで変更が必要などいろいろひっかかりが出てきます.
そこで,ひとまず仕様通り動いているならそのままでいいじゃん,と言うことになります.
軍事板
【質問】
イージス・システムが搭載されているからイージス艦らしいけど,現実的に可能かどうかは置いとくとして,イージス・システムさえ搭載していれば,イージス爆撃機とかイージス歩兵とかというのも存在できると言うことですか?
【回答】
「陸上イージス」などと妄言を吐いてた奴が居たが
「イージスを歩兵に搭載しろ」
などと驚天動地な事を言ったのは,君が初めてだよ.
できません!
初心者をバカにする気は無いが,ものには限度というものがある.
そもそも「イージス・システム」がMacやWinとごっちゃになってないか?
かみ砕いて説明すると,イージスってのはSPY-1っていうでかいレーダーと,レーダー情報を解析して目標の識別・脅威度の評価・迎撃ミサイルの割り振りを行う指揮装置と,それによって誘導される対空ミサイルで構成される,軍艦用の防空装備.
だから,サイズ上,航空機や陸上のユニットには搭載するのが難しい.
陸上ユニットや航空機の場合は,それぞれに適したサイズの別の防空システムがあるので,あえてイージスを装備しなくちゃならない必然性がほとんどない.
ゆえに,イージス歩兵とか,そういうのは出現しないかと.
軍事板
【質問】
こんな感じに,イージス・システムがミサイル発射する時,発射口以外からも火が吹いているのはなぜですか?
【回答】
あれは発射筒の底と繋がっててミサイルの発射ガスを逃がしてるのです.
もし筒の底が塞がっていると,超高温の発射ガスが筒内に充満するため,飛び出す途中のミサイルが壊れる上に発射筒自体の寿命も縮みます.
携帯ロケットからSLBMまで各種のロケット兵器に同様の問題がありますが,RPGのように後ろを吹き抜けにするとか,コールドランチといって窒素ガスなんかでミサイルを発射してから点火するとか,いろんな方法で回避します.
軍事板
【質問】
イージス艦はどうしてあんな大きな艦橋が必要なんですか?
CICなんてものがあるんだから,戦闘はレーダーやソナーを見ていればいいだろうし,付近の見張りなら見張り台に何人か置いておくだけで十分ではないでしょうか?
あんな艦橋じゃ素人目にも,ステルス性やサバイバリティでマイナスなんじゃないかと思います.
【回答】
米軍のタイコンデロガ級の場合はフェイズドアレイレーダーの配置の関係上,加えて自衛隊のこんごう型やあたご型の場合は,旗艦代行の際の司令部機能を持たせたため,艦橋構造が原型のアーレイバーク級に比べて大型化した,と言われている.
あと,周辺の視界はなるべく艦橋の高いところから観測したほうが視界がよく,レーダーやソナーだけで周囲監視が完璧にできるというわけでもない.

【質問】
イチローとイージス艦が戦ったらどっちが勝つの?
【回答】
以下,参照.
http://blog.livedoor.jp/michaelsan/archives/50585805.html
◆◆◆◆駆逐艦
【質問】
日本の軍艦でヘリを積んでるのがありますが,あのヘリは何のためにあるのですか? 以前テレビで敵の潜水艦を見つけると言ってたような記憶がありますが正しいですか? そもそもヘリの音で逆に潜水艦にバレそうな気がするんですが・・・
【回答】
艦隊のワークホースSH-60の役割は他にもイロイロ有るのですが,主な任務が対潜であるのは確かです.
空中の音は海中には伝わらないし,ソーナーやソノブイの音が聞こえると言うことは,もう見つかってるわけです.
それに,ヘリの音で潜水艦にばれても,潜水艦はヘリを攻撃出来ないので大丈夫
原潜などは,水上艦よりも高速であり水上艦だけでは原潜などを撃破するのは難しい.
なので,より高速なヘリと水上艦の組み合わせで潜水艦を見つけ,撃破する.
軍事板
【質問】
駆逐艦って何のために存在するの?
弱いし,沈められるために存在してるとしか思えない,創作でも現実でも.
数そろえるためだけの捨て駒ですか?
【回答】
戦艦等の大きくて強いフネは,数をそろえることも難しく,燃料も沢山使ってしまう.
それにくらべて駆逐艦などの小さいフネは,安く,数もそろえられたので,それこそ地上への砲撃から,輸送船の護衛,潜水艦狩り,物資の輸送まで,ありとあらゆる事に使われた.
フネとフネの戦いだけが戦争ではないんです.
パソコンと電卓,計算機としての能力はパソコンが上だが,数が必要な場合もあるよね.
元々は,戦艦を狙ってくる水雷艇(魚雷艇)を「駆逐」するためのフネ.
そのうち,
「水雷艇と同じ速度が出せて,水雷艇より航洋力があって,水雷艇より武装が強力な駆逐艦に,魚雷攻撃させれば良いんじゃないか?」
ということになって,対戦艦の魚雷攻撃と,水雷艇からの戦艦の護衛を兼務するフネになった.
「潜水艦」というものができると,「駆逐」する対象に潜水艦が加わり,輸送船が船団を組むようになると,正面きって軍艦と戦うには武装不足だが,護衛用途なら充分,その分航続距離が長いという「護衛駆逐艦」も生まれる.
駆逐艦は戦艦や空母とは違い,小型な分建造費も安く,建造に大きなドックが要らないので量産が効く為,「使い捨てにしてもある程度惜しくない」「数で勝負」な兵器となった.
だが現在では,搭載する装備が大型化,複雑化した結果,そうした安価な兵器としての位置付けはない.
第二次大戦後,原子力ミサイル潜水艦が登場して核戦略の主力となった.
また,攻撃型原潜の発達で空母その他の水上艦艇に対する潜水艦の脅威が増大,水上艦の主要任務は対潜水艦戦となった.
さらに航空機,対艦ミサイルの発達で戦艦,重巡などの巨艦が時代遅れになり,駆逐艦は対潜兵器だけでなく高度な対空兵器も装備し,これにともなって次第に大型化しつづけた.
現在の大型駆逐艦は第二次大戦の軽巡洋艦なみの排水量(1万t〜1.5万t)があり,その役割も当時の巡洋艦と駆逐艦を合わせたようなものとなっている.(対潜,対空,対水上戦の主力艦)
【参考サイト】
http://www.warbirds.jp/truth/index.html
↑の「魚雷は大人になってから」シリーズが非常に詳しくためになる.
オタキャラの会話方式に耐えられればの話だが…….
軍事板
【質問】
艦種記号で「DD」というのがありますよね.DDのうち,片方はDestroyerというのは分かるのですが,もう片方のDはどういう意味なのでしょうか?
【回答】
もう一つもdestroyerです.
1単語の艦種の場合,誤解を避けるため,同じ記号を重ねることになっています.
戦艦のBB,潜水艦のSSなども同様です.
軍事板
【質問】
中国海軍の最新鋭ミサイル駆逐艦のニュースを見たのですが,そもそもミサイル駆逐艦というのは,ミサイルを積んだ駆逐艦という意味でしょうか? それともミサイルを駆逐する艦艇という意味でしょうか?
【回答】
元々,駆逐艦という言葉の前には,「水雷艇」というのが付いていました.
「水雷艇駆逐艦」,すなわち,「水雷艇」を「駆逐」する「艦」と言う意味であり,
その成り立ちから言って,「ミサイル」を「駆逐」する「艦」ではありません.
で,「ミサイル」を積んだ「駆逐艦」かと言いますと,米国の場合では,個艦防空用のミサイルを積んだだけでは,単なる「駆逐艦」としてしか定義されません.
米海軍で「ミサイル駆逐艦」と言うのは,「戦域防空用の艦対空ミサイルを搭載した駆逐艦」と言う意味となります.
一方,ロシアでは,大型かつ長射程の「対艦ミサイル」を搭載した艦のことを「ロケット艦」と呼称しています.
中国の場合は,ロシアの影響が強いですから,「大型,長射程の対艦ミサイル」を搭載した駆逐艦であることから,日本語訳的には「ミサイル駆逐艦」となったのではないでしょうか.
上まぁ,Mass mediaでは,その辺の言葉をごっちゃにして,「ミサイル」を搭載しているから「ミサイル駆逐艦」と言ってしまう向きなきにしもあらずですがね.
(眠い人 ◆gQikaJHtf2)
【質問】
駆逐艦が対地砲撃を行ったことってあるんですか?
【回答】
あります.
一例をあげると….
ヴェトナム戦争では駆逐艦が恒常的に艦砲射撃を行っています.
1966年以降,北爆に呼応して米第7歓待は隷下のTF-70-8(第70任務部隊第8グループ)を北ヴェトナム沖合に派遣して艦砲射撃を行うようになりました.
当初は旧式の大戦型巡洋艦が砲撃の中心でしたが,8インチ/6インチ砲弾の備蓄不足や旧式化による退役が進むにしたがって,5インチ砲搭載の駆逐艦が砲撃の主力になっていきます.
当初はTF-70の戦力は巡洋艦2隻に駆逐艦30隻でしたが,一時は最大で50隻の駆逐艦がこの作戦に従事しました.
これらの駆逐艦は,北ヴェトナムの砲兵部隊による反撃で多くの死傷者を出しています.
また,これに協力してオーストラリア海軍の駆逐艦も砲撃に参加しています.
名無し軍曹◆Sgt/Z4fqbE
◆◆◆◆◆スプルーアンス Spruance 級
【質問】
なぜスプルーアンス級は7,800tと,それ以前のチャールズ・F・アダムズ級の4,525tから大幅に大型化したのか?
【回答】
第1に,リットン社の当初案では,ガス・タービン3基で高速を出すことを狙ったため.
当初案では,ガスタービンを3基とし,巡航時には1基のガス・タービンから電気カップリングを介して2軸を駆動するというものだった.
そして,3基で最大30ノットの速力を発揮するため,船体の長さを大きく設計した.
しかし後に,米海軍はその方式に不安を持ち,ガスタービン4基によるCOGAG方式へ変更される.
第2に,静粛性に対する要求から,各機器類や装備からの騒音低減や遮断のために,多くの容積や重量が割かれることになったため.
対潜作戦を主任務とする以上,駆逐艦と言えども静粛性が求められたのである.
詳しくは,「世界の艦船」2005年6月号,p.148(岡部いさく著述)を参照されたし.
【質問】
スプルーアンス級の建造費は?
【回答】
一括建造発注方式による節減が期待されたが,労働問題や技術的障害から建造が遅れ,それと共に,計画総経費は予定の25億ドルから,最終的には推定で37億6千万ドルに高騰.
1隻当たりの平均建造費は,見積もり8.350万ドルに対し,実際には1億2,430万ドルと,約50%膨張した.
詳しくは,「世界の艦船」2005年6月号,p.149(岡部いさく著述)を参照されたし.
【質問】
駆逐艦に過ぎないスプルーアンス級にまでトマホーク巡航ミサイルが搭載されたのは何故か?
【回答】
冷戦末期に共産圏との対立姿勢を強めたレーガン政権の方針で,最奥部は別として,水上艦艇にも戦略攻撃を行う任務を担わせることになったため.
まず,メリル Merrill DD-976に1981年,トマホーク4発を収納する,装甲付き箱型発射機が搭載された.
これは,当初計画,戦艦アイオワ級4隻,原子力巡洋艦ヴァージニア級と同ロング・ビーチ,スプルーアンス級7隻に搭載する計画のためのテストだった.
スプ2ルーアンス級で最初にトマホークを実用搭載したのはコムト・ド・グラース
Comte de Grasse DD-974で,1984年.
他に5隻が同様に箱型発射機を搭載した.
その後,トマホーク搭載艦と各艦の搭載数をそれぞれ増すため,Mk41
VLSを装備させることになり,スプルーアンス級では箱型発射機搭載艦以外の23隻にそれを搭載.
また,コムト・ド・グラースのみ箱型発射機からVLSに改められた.
ハリー・W・ヒル Harry W. Hill DD-986のみ,どちらも搭載しなかった.
なお,湾岸戦争では1991/1/17の開戦初日,ポール・F・フォスター
Paul F. Foster DD-964は米艦艇中,最初にトマホークを発射,これが「湾岸戦争のオープニング・ショット」とされている.
詳しくは,「世界の艦船」2005年6月号,p.150-151(岡部いさく著述)を参照されたし.
【質問】
質問させていただきます.
スプルーアンス級の内,ただ1隻,ハリー・W・ヒルのみトマホーク巡航ミサイルが搭載されなかったそうですが,それは何故でしょうか?
消印所沢 ◆z3kTlzXTZ
【回答】
例によってグロセキュから.
http://www.globalsecurity.org/military/systems/ship/dd-963.htm
によれば,
"DD986 lacks most of the update sgiveno
the run its of the class;
she acts as "Smart Ship'' cost-reduction
trials ship for the Pacific Fleet."
つまり,ハリー・W・ヒルは他の艦に与えられた(VLSを含む)最新装備を欠いたまま,「スマート・シップ」のテスト艦として太平洋艦隊で使われていた,ということみたいです.
名無し軍曹◆Sgt/Z4fqbE
【質問】
スプルーアンス級の戦歴は?
【回答】
1991年1月の湾岸戦争では,スプルーアンス級5隻からトマホーク巡航ミサイルが計112発,発射された.
1993年1月には,核施設査察へのイラクの協力が不充分だとして行われた懲罰攻撃に,スプルーアンス級3隻が参加して,トマホーク46発を発射.
同年4月のイラク情報本部攻撃には,パターソン
Peterson DD-969が参加し,14発を発射.
1996年には,フセイン政権のクルド人住民への迫害に対する懲罰作戦「デザート・ストライク」に,ヒューイット
Hewitt DD-966が参加.
1998年,停戦協定違反に対する懲罰攻撃「デザート・フォックス」では,スプルーアンス級4隻が参加.
なお,1999年のコソボ紛争を巡るユーゴスラビア攻撃「アライド・フォース作戦」にも2隻が参加したが,実際にトマホークを発射したかは不明.
詳しくは,「世界の艦船」2005年6月号,p.151-152(岡部いさく著述)を参照されたし.
【質問】
スプルーアンス級の派生型は?
【回答】
計画当初,共通の船体を使ったミサイル駆逐艦の建造が考えられたが,予算の制約など様々な制約から,米海軍はこれを発注しなかった.
しかし,イランがこれを4隻発注.
だが,1979年のイラン・イスラーム革命によって,これら4隻は米海軍に購入され,キッド級として就役した.
また,イージス・システム搭載艦計画でも,新規設計・建造では建造費が高額になるため,スプルーアンス級の船体を流用し,これがタイコンデロガ級となった.
大きな余裕を予め見こんで作られてあったスプルーアンス級の設計ではあったが,イージス・システム搭載は難しく,「靴べらを使って押し込んだ」と表現されている.
さらに,スプルーアンス級の船体設計を基礎とした小型VSTOL/ヘリ空母構想「Sea
Control Ship(制海艦)」が,1970年代に米海軍で検討された.
米海軍ではこれは結局ボツとなったが,スペイン海軍で採用され,軽空母「プリンシペ・デ・アストゥリアス
Principe de Asturias」が建造された.
詳しくは,「世界の艦船」2005年6月号,p.152(岡部いさく著述)を参照されたし.
【関連動画】
「ワレYouTube発見セリ」:スペイン海軍,プリンシペ・デ・アストゥリアス型軽空母
制海艦

◆◆◆◆戦艦
【質問】
戦艦の起源は「座船」なんですか?
以下のように主張している人を見かけたのですが.
中国は,今では大陸国家のイメージしかないが,15世紀初頭,明の時代には,東南アジアからインド洋に至る通商を確保し,この当時,世界最大の海軍を擁していた.
その海軍だが,兵員を乗せる大型の「座船」と,快速を生かして偵察を任務とする「戦船」に分かれていたという.
前者が戦艦,後者が巡洋艦の起源と考えてよいのではないだろうか.
西洋の海軍しか研究しない人が多くて,こうした説をとなえる人は少ないようだが.
林信吾著『反戦軍事学』(朝日新聞社,2006/12/30),p.84-85
【回答】
通常,戦艦の起源は17世紀後半に出現した戦列艦とされます.
その戦列艦が,座船から何らかの影響を受けたという話は聞きませんね.
仮にそのようなことがあったとするならば,それは東西交流史上,大きな出来事であるはずですが,そのような話は寡聞にして聞いたことがありません.
たとえば,東西交流史をテーマにした『ヨーロッパとアジア』(榎一雄著,大東出版社,1983/7/15)には,中世のイラクに存在した中国商人や,ルイ14世の宮廷に存在した中国語の専門家などの話は出てきますが,建艦技術に関して中国が何らかの役割を果たした,なんて話は一行も出てきません.
また,戦列艦は100門以上の大砲を舷側に並べたものなのですが,林の記述では「兵員を載せた大型船」である,ということだけが,上記説の根拠とされています.
これでは根拠薄弱です.
google検索しても出て来ませんので,座船がどのようなものか不明である以上,断定的なことは言えませんが,まずもってヨタ話の可能性が高いのではないかと愚考いたします.
【質問】
戦艦って駆逐艦の何倍の価格ですか? 3倍くらいですかね?
【回答】
些か古いですが,第一次大戦前の英国駆逐艦
G級で単価101,876ポンド(粗利益37,323ポンド:粗利益率36.6%)
H級で単価93,524ポンド(粗利益27,826ポンド:粗利益率29.8%)
I級で単価85,927ポンド(粗利益18,107ポンド:粗利益率21.1%)
K級で単価97,678ポンド(粗利益21,651ポンド:粗利益率22.2%)
M級で単価122,872ポンド(粗利益26,951ポンド:粗利益率21.9%)
対して,戦艦
Ajax(King George V級)で単価847,578ポンド(艦体;100,597ポンド,機関:20,964ポンド)
Colossus(Colssus級)で単価717,597ポンド(艦体;57,399ポンド,機関:30,437ポンド)
ついでに装甲巡洋艦
Argull(Devonshire級)で単価622,262ポンド(艦体;124,832ポンド,機関:60,131ポンド)
(眠い人 ◆gQikaJHtf2)
【質問】
昔の戦艦ドレッドノートや,巡洋戦艦金剛(竣工時)には,舷側のところに斜めのパイプのようなものが10〜15本ほどついています.

このパイプはいったい何なのでしょうか?
【回答】
当時の戦艦では魚雷防護用の金属製の網(防雷網)が展開できるようになっていました.
このパイプ(アーム)は防雷網展張用の桿です.
スクリューに絡んだり,移動や展開が容易でないため,WW1以降では撤去されました.
(名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
【質問】
単装砲×4と連装砲×2では,基本的に命中率は同じなのでしょうか?
【回答】
単装砲2基で照準する場合,照準を2つの砲塔に伝達しなければならないところを,連装砲なら1つで済みます.
つまり,狙う側の数が減る分だけ,理論上,照準は容易になります.
単装と連装のどちらを取るかはその他,重量や占有面積(どちらも連装の方が大きくなる),取り回し(軽い分単装の方が有利),被害の局限(単装の方が一撃で破壊される数は減るが,連装にすれば単装2基よりは軽くできる分防御を充実できる)その他,様々な要因から決定されます.
ですが究極的には,大威力の単装砲が理想です(戦車がそうしているように).
軍事板
【質問】
リシュリュー,ダンケルクのような連装砲塔を結合した四連装砲塔と,KGVの様な正四連装砲塔のメリットとデメリットを教えて下さい.
【回答】
四連装砲塔に関しては,連装砲塔に比べると重量が軽減でき,従って重心を低く保つことが出来ます.
フランスの四連装砲塔は,連装砲の結合になるので,英国のそれより更に軽く出来,重心を上げることなく,浮いた重量は防禦に回せます.
反面,連装砲の結合ですから,敵の砲弾を砲塔に喰らい,それが命中した場合は,砲塔の半分の門数が使用不能となってしまいます.
英国のものについては,その裏返しになりますが,被害極限という効果は期待できます.
しかし防禦を重視したためか,重量軽減については,旋回部重量が1,575tと,Nelsonの40.6cm砲塔より重くなってしまっており,重量軽減については,余り効果があった訳では無さそうです.
(ちなみに,フランスのRichelieuの場合は,旋回部重量が1,497tですが,Brittanyの連装砲塔の旋回部重量は1,130tで,門数辺りの重量は約3分の2になっています.)
(眠い人 ◆gQikaJHtf2)
【質問】
仮想戦記等では,敵弾が主砲塔に命中したが弾き返したという状況のとき,その後も何事もなく,その主砲塔は砲撃を続けたりしますが,主砲塔の中の人は大変では?
衝撃,振動,騒音などで悶絶して,行動不可能なんじゃないかと思うのですが.
【回答】
超音速の大質量弾体が剛性の高い砲塔を直撃した場合,強い衝撃波が発生する可能性大です.衝撃波によって損傷を受け易い,人間や光学機器は無事ではすまない事もあるでしょう.
そうでない部品は問題ないと思います.ただ衝撃による変形とかが起きる事もあるわけで,そうなると機械的に無理,が生じそうです.
(HN "System" )
【質問】
「発射タイミングをずらすのは弾同士の干渉を防ぐ為」
という理屈がよく分からない.
タイミングをずらして発射すると,後から出た弾丸は,先に出た弾丸が乱した空気の中を飛ぶことになるので,かえって弾道が乱れるんじゃないかと思うんだけど.
【回答】
超音速で飛翔する発射直後の砲弾は,砲弾の直前を先端とする円錐形の衝撃波を形成する.
いわば,圧縮されて硬くなった空気の傘をかぶりながら飛んでいる.
連装砲が同時に発砲した場合,2つの砲弾が互いに極めて近接した状態で飛ぶため,それぞれの衝撃波の傘が重なり合って互いに押し合うような形になり,反作用で砲弾は次第に離れていく.
発砲のタイミングをほんのわずかでもずらすと,砲弾の飛翔速度が速いため,2つの砲弾の距離は大きく離れる.
このため,先行する砲弾が作った衝撃波は,後発の砲弾には影響しない.
重い鉄の塊である砲弾は,多少の「気流の乱れ」では影響を受けない.
軍事板
【質問】
戦艦の主砲の衝撃波はかなり凄い事は分かるのですが,大体(例えば16インチの砲)どれくらい撃ってると砲身がダメになるのでしょうか?
【回答】
砲身の寿命は大体100発くらい.
同一口径でも長砲身のものは寿命が短くなります.
ダメになる理由は,砲身と砲弾が接触しており,砲弾に回転を与えるための膨大な力で内側が少しずつ削られていくからです.
この削られる部分を内筒といい,我々が普段目にする砲身は外筒といいます.
削られる部分は外筒に覆われており,外からは見えません.
この部分は,放っておくとどんどん削られていくため,内径が少しずつ拡大し,そのため装薬の燃焼ガスが砲弾を押し出す力にならず,砲弾と内筒との隙間から漏れていってしまいます.
結果,射程減(押し出す力が減る),散布界の拡大(漏れ出す燃焼ガスが砲弾の運動・回転にわるさをする)などの悪影響を与えるため,一定回数射ち,主砲の性能低下が許容範囲を超えたときを砲身の寿命,砲身命数と呼びます.
命数を迎えた内筒は交換され,必要ならまた溶かして新たな内筒の材料に転用されます.
軍事板
戦艦「陸奥」主砲塔

【質問】
昔の戦艦の主砲,特に大和の主砲は射程が40Kmもあると聞きました.
40Km先もの標的にどうやって狙いを定めるのでしょうか?
【回答】
艦砲を一斉に撃つと,砲弾の着水時にはだいたい一定の範囲内に散らばります.
射撃時の砲身角度,初速,砲弾の回転速度,風速や湿度に気圧,砲弾そのものの微妙な違い,
砲弾同士の衝撃波による干渉などなど無数の要素があるので,「一定の範囲」です.
これを散布界といいます.
着水時の水柱を光学あるいは電波で観測して微調整を行い,敵艦を散布界に包み込むようにして,撃ち続けるのが基本です.
なのでこの場合,命中は確率論のお話になります.
軍事板
【質問】
第二次世界大戦後,戦艦の存在意義は失われていきますが,戦後の戦艦はどのような戦力と位置付けられたのですか?
アメリカは主力艦から空母の護衛艦になったと思ってますが,イギリスやフランスなど他の国はどうだったのでしょう?
【回答】
イギリスもフランスも戦勝国とはいえ経済はずたぼろになった.
だからでかくて維持費もかかり,多数の乗員を乗せなければならない戦艦を戦後次々と退役させた.
そんな中でイギリスは,建造を進めていたヴァンガードを戦後一年も経ってから完成させている.
英海軍最後の戦艦として艦隊旗艦やNATO旗艦などを勤めたが,14年後の1960年には退役させている.
フランスも戦後ジャンバールを1950年に完成させているが,こちらも1970年に退役.
ジャンバールは戦時中完成間近に独軍侵攻を受けて北アフリカに脱出,ヴィシー政府に所属して未成のままでカサブランカで連合軍と戦っている.
どちらも意地で持っていたようなもんだが,戦後はほとんど使い道がなかった.
アメリカでさえアイオワ級以外の戦艦は若干の例外を除いて,ほとんどが戦後すぐに退役させている.
中には完成後たった4年の寿命しかなかったものもある.
ニュージャージーだけは現役復帰してベトナム戦に参加している.
(1980年代の一斉現役復帰の際,ニュージャージーが一番早かったのもそのため)
ただ,費用対効果の面で疑問視されたため,短期間で再び予備役入り.
後継として重巡ニューポートニューズが現役復帰したが,8インチ砲では威力不足なのが判明したため,重巡の現役復帰はこれが最後に.
上記以外の国で戦後,戦艦を保有したのは,ソ連,イタリア,トルコ,アルゼンチン,ブラジル,チリ.
ソ連は,帝政ロシアで建造した弩級艦2隻,英国からR級戦艦を貸与され,その代替に,イタリアから賠償としてCavour級を賠償として,更にフィンランドから賠償として海防戦艦Ilmarinen級を受け取っておりましたが,スターリン死後,ゴルシコフ構想が頓挫し,戦艦を中核に据えることは無くなりました.
このため,帝政ロシアの艦は1956〜57年に除籍,イタリアからの賠償艦は,1955年に爆沈,フィンランドからの賠償艦も1960年までに除籍されています.(英国からのR級はイタリアのと交代で返還)
イタリアは,Cavour級1隻をソ連に賠償として引渡し,Littorio級2隻は英国と米国に賠償艦として引渡されますが,これらは当地で解体され,Doria級2隻が残りました.
これらは指揮通信機能が,他の艦より勝っていたために,イタリア艦隊の旗艦として長らく使われましたが,維持費がかかるために,1956年に除籍されています.
トルコはギリシャに対する対抗上,旧帝政ドイツの巡洋戦艦を後生大事に持っていますが,機械的故障が頻発し,晩年は訓練艦として使用されました.
それでも,1970年まで保有しています.
中南米はアルゼンチンが前弩級艦1隻,弩級艦2隻を,ブラジルが弩級艦2隻,チリが超弩級艦1隻を保有していましたが,これは,俗にABC諸国と言われる国々のメンツの保持みたいなモノで,1950年代に,米国が地域安定のために,ブルックリン級軽巡洋艦を供与すると,いずれもそちらにショー・ザ・シップの役割を移し,アルゼンチンでは1951年に前弩級艦が,1956年に弩級艦が除籍され,ブラジルも1951〜53年に戦艦を除籍,チリは,それより遅れて,1959年に漸く除籍が完了しました.
余談ながら,チリの戦艦は,日本の徳山で解体されています.
(眠い人 ◆gQikaJHtf2他)
【質問】
戦艦は何故,現代の海軍からいなくなってしまったのですか?
【回答】
普通に考えて空母が強いから戦艦が消えたのです
戦艦は主砲の強大な火力と重厚な装甲が売りですが,その主砲の射程は現代戦において甚だ短く,弱い者いじめの陸上砲撃程度にしか使えません.
装甲が強固であろうと,大和型の戦歴を見ても分かるとおり沈むものは沈みます.
防御は装甲で受け止めるという受動的なものから,ミサイルで撃墜したり電子妨害で無力化したりする能動的ものに変わりました.
つまり,強固な装甲(戦艦の防御)よりも高度な防空システム(イージスシステム装備艦に代表される,フェイズドアレイレーダーと,VLSから発射する強力な対空ミサイルを備えた,近年の主流主力艦の防御)の方が有効なわけです.
これは攻撃兵器(昔は砲弾今は対艦ミサイル)の命中精度の飛躍的向上のためです.
また,ミサイルを主兵装にするのであれば,戦艦である必要はありません.
むしろ,不要な装甲等を外し,コストを下げ,建造数を増やすというのが,近年の考え方です.
ただ,余談かもしれませんが,ロシアのキーロフ級原子力ミサイル巡洋艦を現代の巡洋戦艦と呼ぶ人もいます.
これは,大型で非常に高性能な対艦ミサイルを多数積むため,大型化せざるを得なくなったものです.
また,このミサイルは米空母打撃群を攻撃対象に設計されたものですが,この場合もソ連側はキーロフのみならず,オスカー級原子力ミサイル原潜や爆撃機なども攻撃に参加し,同時に多数の攻撃をして,アメリカ側の防空能力を飽和させる作戦でした.
軍事板
【質問】
海防戦艦って何?
【回答】
自国の海岸線を守るため,巡洋艦程度の比較的小型の艦体に,戦艦並みの大きな口径の砲を少数搭載した軍艦.
自国の海岸線を守るものだから,自国の近海で活動できればいい,ということで,吃水は浅めで航続距離は短め.
たとえばフィンランド海軍の「ヴァイナモイネン
vainamoinen 」(イルマリネン Ilmarinen 級)は,1937年5月の英国ジョージ6世戴冠記念観艦式に参列するに当たって,外洋航行能力がないため,スウェーデン海軍の海防戦艦「ドロットニング・ヴィクトリア
Drottning Victoria 」に曳航してもらった,なんていうエピソードもある.
また,日露戦争時にはロシア海軍バルチック艦隊の海防戦艦,「アドミラル・ウシャコフ」「アドミラル・セニャーウィン」「アドミラル・アプラクシン」は,日本海まで回航されている.
かなり無茶なことをやるロシア海軍,ステキ過ぎる.
ちなみに「ウシャコフ」は撃沈され,残りの2艦は日本海軍に降伏して,2等海防艦「見島」「沖島」となっている.
「沖島」は後に記念艦となって津屋崎港に係留されていたが,シナ事変の激化に伴う鉄材不足により,昭和13年に解体.
実に残念.
さらに,中には海防戦艦という名ではあるものの,正真正銘の戦艦にほぼ等しい,「海防戦艦試案1940」(スウェーデン)なんてものもあったりする.
これは主砲が283mm×6門.舷側内の装甲は最大200mmという,米海軍アラスカ級と同等のレベル.
本格的な戦艦を持てない小国が,これを建造して,戦力の中核としていたが,戦艦が絶滅した現在では,海防戦艦もまた絶滅.
宇宙艦隊を扱うゲームの中では,たまに見ることがありますが,まあ復活は無理でしょう.
フィンランド海防戦艦「イルマリネン」

【質問】
ドレッドノートのすごさがいまいち理解できないんですが・・
【回答】
ドレッドノート以前の戦艦は、雑多な口径、雑多な射程距離の砲を,砲側照準でてんでバラバラ(ある程度目標は絞るけど)に狙って撃っていた。
ドレッドノートは、それを同一口径の砲に統一し、一つの射撃指揮装置から全砲塔をコントロールして照準、射撃するようにした。
つまり、ドレッドノート以前の艦と比べると、遙に命中率の高い砲撃を、一つの目標に集中して行える。
それまでの戦艦と比べると個艦戦闘能力に格段の差があった、訳。
また,単一口径砲を多数搭載と射撃指揮統制によって、実際の砲戦距離を伸ばすことが可能になった。
砲戦距離が伸びた分、当然、戦闘海域も広くなり、従来艦では艦の機動力が不足したが,蒸気タービンを採用し、速力もアップして対応した
軍事板
【質問】
ドレッドノートって要は設計の仕方の問題ですよね?
なんで20世紀になるまで誰も思いつかなかったのでしょうか?
【回答】
いいえ,射撃管制の大幅な変更がその変化をもたらしました.
そしてそれには,測距儀・方位盤や艦内通信,タービン機関の実用化などの要素技術の発達が必要でした.
従来の戦艦を無意味にした弩級戦艦が成立するには
1:大口径砲を多数積みつつ防御力,速力を確保できるリソースを生み出す大馬力機関
2:遠距離砲撃においても命中が期待できる高度な照準技術
3:多数の砲塔を同時に指向し,管制出来る方位盤
等が必要となります.
これらが実用に至ったのが日露戦争後なので,弩級戦艦が生まれたのは20世紀始め頃となりました.
ただ,大口径砲を多数積む形の戦艦は昔からありました,
一応.定遠,鎮遠がそうですね.
ですが,定遠,鎮遠の主砲は発射速度が遅く,照準技術が未熟だったので命中率も散々でした.
また砲力,防御力は突出していても速力が遅く,それで戦力的に勝っていても優速の連合艦隊にイニチアシブを終始握られていました.
これは設計方法だけでは駄目な例とも言えるでしょう.
など他の技術的な裏づけが出来たからです..
また,時代背景として,実のところ,「戦艦同士がひたすら殴り合い,砲撃力で決着がついた」海戦,というものがあんまり起こらなかったから,ということもある.
よく考えると「指揮官がバカだったから」以外の原因がないリッサ海戦が
「負けそうだったら体当たりしちゃえばいいじゃない」
という結論になったり,戦艦同士がガチで殴り合っても,砲撃力や砲撃の正確性とは全然関係ないところで戦闘の結果が決まったり,またそう分析されるような事例ばかりで,
「正確な砲撃と投射弾量こそが有利な戦闘を導く」
という事例があまりなく,そこに思い当たる人もいなかった.
日露戦争の日本海海戦(欧州だとツシマ沖海戦)の事例を分析すれば,それこそがこれからの海戦を決める,と解ったはずだが,日本海海戦は欧州では
「やはり地球の裏側まで航海して海戦までするんじゃ,疲れてヘロヘロだよな」
という程度の分析しかされなかったので,そういう戦訓にはならなかった.
もっともドレッドノートの設計陣は,日本海海戦の結果をかなり分析していたらしいが.
軍事板
【質問】
一時期,戦艦アイオワ級が現役復帰していましたが,役には立っていたのですか?
【回答】
昔の戦艦とは言え近代化改装後のアイオワ級は,空母戦闘群を補完して航空脅威が中程度〜軽度の地域に前方展開する,水上戦闘群の中核と位置付けられており,トマホークの他にRGM-84ハープーンSSMの4連装キャニスター・ランチャーを4基装備(後部煙突の両脇に左右二基ずつ,計4基16発),当時の米海軍水上戦闘艦の中では最も水上打撃力の高い戦闘艦でした.
電子装備も近代化されており,対空捜索レーダーとしてSPS-49,ECMはSLQ-32(V)が装備されました.
ただし主砲のFCSは竣工当時の物と全く変わらず,この分野では浮かぶ博物館状態です.
他に,近代的な衛星通信システムを装備し,湾岸戦争時にはBB-64ウィスコンシンにトマホーク専門のコーディネイターが乗艦し,最大6隻までのトマホーク搭載艦を指揮下において作戦の管理にあたりました.
また,目標偵察や弾着観測の為に,イスラエル製のマスティフUAVが四機搭載されました.
湾岸戦争ではBB-63ミズーリとBB-64ウィスコンシンが参加しましたが,両艦の発射したトマホークはそれぞれ28発/24発と,トマホーク発射数は参加艦艇の中で3番目・4番目に高い数値です.
アイオワ級戦艦は近代化改装後,ニカラグアでの示威行動やレバノンへの砲撃,更に上記のように湾岸戦争での戦闘など,アメリカのパワー・プロジェクションや,地域紛争介入に大きな働きを見せましたが,1隻あたりCGタイコンデロガ級の四倍以上にあたる約1500名以上の乗員を必要とし,他にも現代の米海軍とは全く違う部品の補給や,「戦艦」乗組みとしての乗員の訓練など,運用上や予算上の問題が少なくなく,冷戦の終結と共に退役して行く事となりました.
軍事板
【質問】
アイオワ級戦艦4隻のうち,アイオワだけが記念艦になっていないのは何故なのですか?
【回答】
アイオワが現在も予備役に留め置かれている理由は,米国議会の一部で,戦艦の持つ火力支援能力についていまだに高い関心があったからです.
米国上院軍事委員会と下院安全保障委員会は,1996年に米海軍に対し,95年までに除籍された戦艦の中から2隻を海軍籍に入れ,必要な後方支援能力と共に保持することを勧告し,米海軍はこれに従ってアイオワとウィスコンシンを98〜99年に予備役に復役させました.
また,GAO(会計検査院)は1999年に海軍が対地火力支援任務を実行するための現在および将来のコストの査定の分析のリポートを提出しましたが,その中には新しい兵器システムが艦隊に利用可能になるまで,2隻の戦艦を再就役させるべきかどうかに関する質問も含まれていました.
この中では,海軍は戦艦の運用に必要な既存の後方支援(技術マニュアル,修理・交換部品,および大砲)を保有しており,数カ月以内に16インチ砲の弾薬と推進剤の生産は再開することができるとされました.
さらに,2つの海軍造船所には,戦艦を補修する能力があるとされました.
しかし,高い運用経費と多数の乗組員がいないことから,海軍は2003年〜2008年の内に海軍が開発中の地上火力支援用の砲とミサイルが運用上の能力を達成するまで,艦籍上で戦艦を維持するが,戦艦を再就役させることは無いとの結論に達しています.
2000年にウィスコンシンはノーフォークの"NationalMaritimeCenter"に引き取られており,アイオワも2001年にカリフォルニア州のスーザン・ベイに移動して,現在はサンフランシスコ湾で計画中とされる博物館に引き取られるのを待つ状態です.
(名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
【質問】
太平洋戦争終結後,日本に外国の戦艦(warshipではなくてbattleshipのほうの)が寄港したことはありますか?
もしあったとしたら,それはいつのことでしょうか?
【回答】
1945年にMissouri,New Jersey,Wisconsinは最低寄港しています.
Wisconsinは,1951年11月21日に第七艦隊旗艦となり,横須賀に寄港したほか,1953年に再び第七艦隊旗艦となっていました.
New JerseyはVietnam戦争時に何度か寄港していますし,最近では1980年代にも佐世保などに寄港しています.
1945年頃から46年にかけては,英国戦艦King
George Vも寄港しています.
変わったところでは,1959年に,チリの戦艦Almirante
Latoreが解体のために徳山に寄港しています.
眠い人 ◆gQikaJHtf2