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<兵器FAQ目次


(画像掲示板より引用)


 【link】


 【質問】
 銃弾みたいなのの種類がずいぶん多いようですけど,もっと一種類に統一とかしたほうが量産効果とか狙えるのでは?

 【回答】
 ある国の軍隊が使う銃弾は基本,数種類.
 無秩序に何種類もあるように見えるのは,世界中のを列挙するから.
 軍用であれば,たいていの国は拳銃弾小銃弾重機関銃弾の三種類程度しかない.

 この世界はしばらく前まで,アメリカとソビエトという2つの国が対立してたので,規格がまず2通りは必ずできた.
 それで用途別に機関銃用,自動小銃用,拳銃用で3種類は必ず必要.
 これは用途が全然違うから統一なんかできない.
 これで確実に6種類は規格が作られる.

 機関銃,自動小銃,拳銃にもさまざまな用途や,それに応じた種類がある.
 例えば同じ口径の拳銃でも,貫通力を重視した物からストッピング・パワー重視のものまで様々.
 もし薬莢規格を統一化すると,同じ口径の小型拳銃などで使用する場合,銃のサイズに全く合わないパワーを持った撃ちにくい銃になってしまう.
 なので,銃に合った火薬量の弾丸を作る事が求められる.

 このようにしてサブ・バリエーションは増えていく.

 そもそも同盟国でもなければ融通することもないし.まして軍用以外は自由放任なんだから,統一しようがない.

軍事板
青文字:加筆改修部分

弾丸各種
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 口径とは,弾の直径のことだと思うのですが,38口径なら分かりますが,38superとか,45ACPとかこれって何ですか?
 口径と同じようなものだと思うのですが.

 【回答】
 口径と言うのは,弾丸の直径でも有りますが,基本的に銃身に刻まれた旋条(ライフリング)の最大口径(ボア)或いは最小口径(グルーブ)のサイズを表記します.
 また,口径が同一でも互換性を持たない場合,区別を付ける為に弾丸の直径サイズを表記したりします.

 例えば.357Magnumと.38Splは上位互換性を持つ弾種ですが,区別する為に別の数字で表示しますね.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
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 質問者が挙げているものは大雑把に言って
前半:口径,
後半:カートリッジの種類.
 38super というのは日本の小説が広めた表現で,正しくは「COLT Super38 AutomaticPistol」.
 ちなみにコルト社の商品名.
 後述の.45ACPの直径だけを38口径(0.38インチ)にした弾で,他者の38口径弾よりも強力だったので「スーパー」とつけられた.

 45ACP とは 「45 Automatic Colt Pistol」の略.
 これもコルト社の商品名.
 45口径,直径0.45インチの弾丸だから45.

軍事板
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 【質問】
 銃弾の規格についてわかりやすく説明してください.
 50口径とか22口径とか12.7×99mmとか,いろんな書き方がしてあってよくわかりません.

 【回答】
 次がわかっていれば簡単.

銃の口径:
 45口径とか22口径とか.正確にはその前に小数点が付いてるインチ表示.
 例:50口径=正確には .50口径 =25.4mm×0.50 =12.7mm

 ただし,砲の場合は砲身長を表すことがあり,この場合は口径の何倍の砲身長かを示す.
 例:155mm 52口径 =155mm×52 = 約8mの砲身長

 銃弾は口径(弾丸部分の直径) × 薬莢長で表し,薬莢底部にリムがあれば(普通はリボルバー用)Rを付ける.
 例:7.62×39mm = 弾丸の直径(口径) 7.62mm × 薬莢の長さ 39mm リムなし.

 ただし,弾丸の直径が同じであっても,誤装填を避けるためにわざと少し口径を違えて表記することもある.

 英文だとどっかにまとまったサイトがあった気がする.

軍事板
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 【質問】
 ディスカバリチャネルを見ていていまいちわからないところがあるのですが,

45口径弾を使用し・・・
7.2mm弾を使用し…
12ゲージの・・・

……なんで単位がバラバラなのでしょう?
 どれが大きくて,どれよりもどれが小さくてというのがまるで分からず,番組では「凄い威力です」なんて言っていても今いち分かりません.
 バラバラにするには何か意味があるのでしょうか?

 【回答】
 .45口径とは100分の45インチ,と言う口径表示の単位で,インチ・ヤード法の米国で開発された弾薬である.45ACPの事です

 7.2mm(7.62mm)弾と言うのは,インチ・ヤード単位の.308口径弾をメートル法規格に直した口径表示です.

 12ゲージと言うのは散弾の口径規格で12番と言う意味です

 それぞれ拳銃弾・小銃弾・散弾と,異なる弾種なので表示がバラバラに成っています.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
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 銃の口径については
http://sus3041.web.infoseek.co.jp/contents/faq/bore.htm
に良く纏まっています.
 12ゲージの散弾銃の口径は,約1.85cmということになります.
 ただし弾丸の威力は口径だけでなく,速度によっても大きく変わります.
 例えば,9mmの拳銃弾より,7.62mmのライフル弾の方が5倍も威力(運動エネルギー)が大きいのです.

 このため,弾丸の威力を知りたければ,口径よりも弾丸の重さと初速を知る方が重要です.
 上記の例であれば,9mmパラベラム拳銃弾は,8gで360m/sec,7.62mmNATOライフル弾は9.45g,850m/sec.
 別の物差しとして,薬莢の長さ=発射薬の量から推定することもできます.
 これも上記の例であれば,9mmパラは19mm,7.62mmNATOは51mmと大きな違いがあります.
 同じ7.62mmライフル弾でも,7.62×39mm(後者が薬莢長)のAK47などに使われるSoviet M1943弾の威力は,7.62mmNATOの6割なのです.

軍事板
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 【質問】
 なんで銃弾は7.92oとか12.7oとかやたら中途半端なんですか?
 8oや13oにした方がわかりやすいとおもうんですが…

 【回答】
 7.92mmや12.7mmと言うのはそれぞれインチゲージの.32口径と.50口径のミリゲージ読みです.
 英国や米国のインチ弾薬規格をミリ規格でコピーした時の呼び寸法となります.
 また前述の通り,互換性があるかのような誤解を招かないよう,呼称が重複しないようにと半端な数字を当てる事もあります.
 例えば.454カスールと言う拳銃用弾薬は薬莢寸法が.45ロング・コルトを延長したものですが,誤ってS.A.Aに装填すると,銃が破損するなどの事故に繋がるので,それを避けるべく名称が決められました

 ちなみに日本では6.5mmや13mmという弾薬を,かつて自国で開発して使用していましたね.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板


 【質問】
 銃弾について聞きたいんですが,普通の歩兵が持つ弾って,
拳銃弾は有名どころで9mmとか45APC(11,43mm)で,
んでライフル弾は7,92mmや5,56mmと,
比較的拳銃弾の方がデカいですよね?
 拳銃弾の方がデカイのは,初速がライフルに比べたら遅いから,口径を大きくして威力を稼ぐつもりだから?
 それとも他の理由?

 【回答】
 拳銃弾は貫通力よりも打撃力を求められる事が多いですが,主流のライフルの弾丸が比較的小口径なのは,同じ重量の弾丸であれば,全長を長くして口径に比較して弾丸重量を稼ぎ,より高初速を目指したからです.
 元来拳銃弾とライフル弾(小銃弾)は球形でしたが,それぞれの用途での最適化の結果,現状のような重量や口径の違いが出てきました,

 威力という点では小銃弾の方が遥かに大きいですが,拳銃弾はその性質上,低威力の初活力の中で最大限の効果を得るべく,重量弾を音速前後で撃つのがベストとされます.
 しかし抗弾装備の進化に対抗し,軽量弾を高初速で撃ち出すものも主流になりつつあります.
 これは所謂PDW用弾薬に近い考え方で,自動式拳銃のごく初期の弾薬に近いものでもあります.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板

 また,ライフルの弾は弾丸の重量形状を最適化しつつ装薬を増やすために薬きょうが絞ってあります.
 自動拳銃は弾奏を直線的にしなければなりませんし,
 グリップが太くなってしまうので絞らないほうがいいのです.
 回転拳銃については,そもそも絞ったら弾が空中を飛んで銃身に飛び込み,然る後に銃身内で加速するという事態になってしまいます.

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 【質問】
 質問なんですが,人間って1mmの穴でも貫通すれば死にますよね?
 銃弾も1ミリにすればたくさん持てて.もしくは軽くて便利になりますね?

 【回答】
 銃弾は身体を貫通すると,意外と重傷にならない.
 わざと変形させるように加工して,当たった部分の周囲の肉対組織を,より効果的に破壊するようにする弾があるくらいで,貫通するよりは体の中に留まってくれたほうが「対人用」としては効果大.
 例えば刃物でも,同じ力でアイスピックで突くのと斧を叩き込むのでは,怪我の度合いが大きく違う.
 小口径だと,急所でないところを貫通しても即死しないが,大口径ならショック死することもあるし.
 ダムダム弾のようなものは戦場で禁止されており,そのために軍では変形しにくいフルメタルジャケット弾を使う.
 合法的に威力を増すために,現在使われている5.45mmや5.56mm弾は,命中したところで回転しながら体内を破壊する構造になってる.

 ちなみにシルバーチップ弾など体内で変形する弾頭は,警察用など民間では合法.
 狩猟用の銃だと逆に,フルメタルジャケット弾で貫通させると即死しないから,むしろかわいそう,ということで変形する鉛玉じゃないと違法.

 あと,仮に弾丸を直径1ミリにすると軽すぎて,安定して飛ばすのが難しくなる上,自重が小さすぎて,5mmとか9mmとかのサイズに比べると,相当に早く飛ばさないと同じ威力を得られない.

 物凄い大雑把な計算だが,もし5.56mmの弾が時速1000kmで飛ぶのが通常だとしたら,1mmの弾丸で同じ威力を出すには時速9000km,マッハ8オーバーで飛ばさなくてはいけなくなる.
 いくら弾が小さく軽くても,これだけの速度でものを飛ばすには,人間が手で持てるようなものにならなくなる.

 弾丸を飛ばすにはある程度発射薬が必要だし,それを稼ぐにはとんでもなく長くしなきゃいけなくなるよね?
 想像してみよう.
 15cmくらいの長さの細い弾丸を使う拳銃.
 無理だよね.
 単発式なら可能かもしれんが,弾薬の形状以上に銃身がとんでもなく長くなるだろうな.

 1mmまではいかないが,小さな弾を高速で飛ばして貫通力を上げよう,という構想なら実在する.
 が,上記のような理由で実用化してない.
 あと,それらの構想自体も,対軽装甲車両や,対防弾チョッキであって,生身の人間を対象にしてるわけじゃない.

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 【質問】
 小口径高初速弾に意味はあるんだろうか?...^^;
 拳銃弾ってのは威力(貫通力)はないが,弾が重いので,撃った瞬間に敵を戦闘不能にしやすい.
 でも,鉄兜等を貫通していくチカラはないのよね.
 逆に小銃弾は貫通力はあるものの,的(人間)を撃った場合貫通しちゃって,撃った瞬間はまだテキは戦闘力を保持してる場合が多いのよね.
 特に最近の小口径の場合は特に,その瞬間には反撃を食らいやすい^^;
 小口径高初速弾ってのは双方の悪いところを採ったような気が...^^;
 意味があるのは,防弾チョッキへの攻撃とか...コンクリのブロック崩しとか・・・^^;

 【回答】
 最近の兵士は(航法潜入の特殊部隊も)防弾チョッキ着用が基本だったりするので,これまでの拳銃弾では行動不能にできない.
 また,100mも離れると弾速が落ちてさらに無力になる.

 この点を改善するために,貫通力が強く,空力的に優れた形状によって,ある程度の距離まで有効性を保つように考えたのがPDWの類の小口径高速弾です.
 ご指摘通りストッピングパワーは小さいのですが,貫通しないとまず意味ないので仕方ない.
 あとは数当てて倒すという考えです.

 小銃弾は体内弾道があるので,タンブルしたり場合によっては破砕したりしてきちんと周りを潰すよう設計されています.
 AP弾なんかだとさすがに素通りでしょうが.

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 【質問】
 小口径弾は,「死なない程度に怪我させて,他の敵の手を煩わせる」っての狙って作られたものですか?

 【回答】
 小口径高速弾に関していえば違う.
 「体内転弾」と呼ばれる現象が起きて高い対人殺傷力を発揮したのは,最初は偶然(?)の結果による.
 ただし後になるとそのメカニズムが解明され,意図的にその効果が発生するように設計されるようになったが.

 「死なない程度に怪我させて,他の敵の手を煩わせる」というのは軍事兵器の設計の理想だが,必ずしも全ての兵器がそれを狙って開発,設計されるわけではない.
 現場の将兵は威力過剰でも「相手を一撃で仕留められる」物を求めるし,意図した通りの威力になるとも限らないので.

 質問への答えからは外れるが,かつて日本陸軍は新型小銃(後の38式歩兵銃)用に弾薬を開発した時,6.5mmの弾薬が「必要にして充分な威力であり最適である」とされた.
 これに対して「諸外国の小銃弾が7mm級であることを鑑みると威力が不足しているのではないか」という意見が,主に現場組の将校から出されたが,
「戦闘の本質は殺し合いではなく兵が求めるものは殺人ではない.敵兵の戦闘能力を奪えれば充分である」
との開発側の意見で皆納得し,それに決まったというエピソードがある.

 その後,太平洋戦争で6.5mm弾は「威力が低すぎる」という事になって急遽7.7mmに切り替えることになり,弾薬の供給,補給体制から新型小銃の開発まで大混乱が起きたのはよく知られるところ.

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 【質問】
 米軍がSS109を採用するにあたり,
1.ベトナムの密林では7.62mmの長射程は必要なかった.
2.徴兵による促成軍人でも扱いやすかった.
3.軽量小口径ゆえ,携行段数の増加が見込めた.
といった利点のほか,
「敵兵は殺傷するよりも,行動不能になる程度に負傷させて後送させた方が,敵全体に与える負担は大きくなるから」という理由をよく聞きます.
 しかしその一方で,
「SS109は近距離で命中すると弾頭が体内で砕け,凶悪なまでの殺傷力を発揮する」
というのもよく耳にするところです.

 前者と後者ではちょっと矛盾があるような気がするのですが,どちらが正しいのでしょうか.
「殺傷力はもちろん高いけど,死ななくても後送が必要な程度のダメージは与えられるよん」
というスタンスだと考えれば良いでしょうか?

 また,.308winには,SS109のような殺傷力を高める工夫(断片化や横転しやすいような)は為されていないのでしょうか?

 【回答】
 その最後の理由(殺傷力云々)はマニアが後でこじつけた話に過ぎず,当時米軍は殺すより負傷させる,という意図は持っていませんでした.
 これについては1971年のGuns & Ammo Annualが詳しいです.
(開発者のRobert HuttonはGuns & Ammoのテクニカルエディター)

 弾頭の工夫は単に殺傷力不足を補うためのものです.


 【質問】
 今見ているCATVの番組では,5.56mmが非力と言われて50口径のM-16まで出てきてましたが,本当ですか?
 特に9mmは拳銃用で残る確率が高そうですね.

 【回答】
 というか9パラって,自動拳銃用だと一番の売れ筋だと思うが.

 5.56x45mmに関しては東側の5.45x39mmと比較される場合が多い.
 総合的な性能に関しては5.45x39mmの方が優れていると言われるが,5.56x45mmと比べて大差をつける程の性能差は無いそうだ.
 どちらも,所詮は小口径である事に変わりは無い.

 次期主力弾頭としては,6.5mmや6.8mm程度の口径の物が挙げられている.
 もし次期主力弾頭が決まったとしても,更新するのに時間は掛かるだろう.

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 【質問】
 9mmも専用弾系も反動強そうですが,ちゃんと使いこなせるものなのですか?


 【回答】
 訓練なり練習なりをちゃんとやった人間なら,自分が出来る範囲で銃をコントロールする術は身に付けてる.
 それにフルオートで撃てば口径にあまり関係無く,殆どの銃は反動で跳ねまくるぞ.
 だからこそMP5みたいに,3点バーストが付いてたりするものがあったり,そういうモードが無くても,2〜3発ずつ発射する点射はコンバットシューティングの基本だったりする.

 丸っきりの素人や,よほど非力な奴が乱射するようなシチュエーション以外は問題ない.
 逆にそういう人間だったら,何撃っても明後日の方向に弾飛ばすのが関の山.

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 【質問】
 初速とか弾頭質量とかで,銃弾の威力を出す式ってなんでしたっけ?

 【回答】
 一般にはジュール(J)で表すのが普通でしょう.

初速(m/s)の2乗×弾量(kg)÷2=J

 他には

初速(fps)×弾量(gr)÷1000=PF
初速(fps)×弾量(gr)×弾丸口径(inch)÷700=KOPF

等など.

 また,反動を表す式として,

recoilimpulse=弾丸運動量+発射ガス運動量
ここで,弾丸運動量=弾丸重量(g)×初速(m/sec)
発射ガス運動量=発射薬重量(g)×発射ガス速度(一般に1200m/sec)

 近似的に,recoilimpulseは高初速ライフル弾の場合,
5.56mmでは弾丸運動量×1.35〜1.40
7.62mmでは弾丸運動量×1.30

 低初速の例えば9mmパラベラムでは,弾丸運動量×1.10〜1.15程度.

 要するに1.00以上の分が発射ガスの運動量なわけです.
 recoilimpulseを銃の重量で割ると反動の見当がつく.
 ただしAN-94とか特殊な反動軽減装置があると,話は別.

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 【質問】
 よくNATO弾とかって言葉を聴きますけど,これって例えば,米軍兵がM16本体を失っても,銃弾さえあれば,同じNATOに加盟するイギリス軍やドイツ軍の使用する銃を使える,ってことですよね?

 【回答】
 北大西洋条約,と言う軍事に関する協定により小銃弾を共通化しています.
 ですからご想像の通り,基本的に弾薬の融通などを相互に行いやすくする為の規格化なのです.

 但し,国によって微妙に仕様が異なるので,完全な互換性が無い事もありますね.
 例えば日本の7.62mm減装弾や,スイスの5.56mmNATO弾薬は,装薬の量が微妙に増減していて,不完全な互換性のみ有していますが,これは国防上の防衛戦略,及び装備の運用上の理由から完全な互換性を持たせられないからです.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
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 【質問】
 弾倉の互換性について質問させてください.
 M16と89式小銃の弾倉に互換性があると言うところまでは分かったのですが,それ以外の西側各国の5.56ミリ弾用弾倉は相互に互換性があるのでしょうか? L85・SG550・G36等々.
 同様に7.62ミリNATO弾を使用する各国の弾倉の互換性はあるのでしょうか? M14・64式・G3等々.

 【回答】
 AR-15用の弾倉が使用可能なように規格化されていまして,G36やFA-MAS,AUGもAR-15弾倉に対応したレシーバーが用意されています.
 G36はマガジンハウジング部分を交換して対応.
 FA-MASは輸出用のG2モデルがAR-15弾倉仕様です.
 AUGもAR-15弾倉対応のレシーバーが用意されています.
 ちなみに八九式にはAR-15弾倉が使用できますが,AR-15は八九式弾倉が使えません.

 それ以前の.30口径(7.62mm)の小銃には,弾倉の互換性は考慮されていませんね.

三等自営業◆LiXVy0DO8s


 【質問】
 AK-47の弾とM60とM14の弾は,互換性があるのですか?
 BHDでネルソンがAKのマグを持ってこうとしてたんでM60?と互換性があるのかな?と思いました.
 ググったらどの銃も7.62mmの弾を使用するとありました.
 お得ですね.

 【回答】
 ネルソンちゃう,ユーレク軍曹.
 放置したAKが他人に拾われて,利用されるのが怖かったんだと思う.

 薬莢の長さがぜんぜん違うので互換性なし.

 弾薬は,口径,薬莢長,ショルダー(ボトルネック)の有無,ショルダーの位置などが,すべてある程度の誤差で一致しないと互換性なし.
 それでもなお,ライフリングの相性とか,薬莢のリムの形状とか,エキストラクター用の溝とか,
 はたまた装薬量とか,細かい点でダメなことがある.

 一般的には5.56X45mm,のように,弾頭の口径(5.56mm)と薬莢長(45mm)で小火器の弾薬は表示され,ひとまずこれが一致しないと話にならないのですが,それだけでは不十分なのは前述の通りです.
 NATOの7.62mmは7.62X51mmであり,7.62X39mmのAK弾薬とは互換性がありません.
 ついでに数字から想像されるとおり,AK弾薬は装薬量が少なく,反動も小さいため,アサルトライフルに適しており,NATOの7.62mmで立射の全自動射撃は困難〜当たりません.

 同じ7.62X51mmでも7.62mmNATOと表記すると,前述したような細かい点まで仕様書を遵守した弾薬となり, 互換性が一応保証されます.
 逆に,5.56mmNATOと.223レミントンはともに5.56X45mmであり,ショルダーや薬莢径も同一ですが,5.56mmNATO弾は薬莢が分厚く,内容量がその分少なく,しかしより高い薬室圧に耐える仕様となっています.
 また,薬莢前端からライフリング開始部までの設定長もNATOの方が長く取ってあり,極端な場合には.223レミントンを撃てる銃に,5.56mmNATO弾は装填できないことや,撃つと銃を傷めることもあり得ます.

unknown

 さらに補足しますと,AR-15にもAKにも互いの弾薬を使用するバリエーションモデルは存在します.
 AKは100シリーズに5.56mm(SS109)及び7.62mmNATO仕様が,アーマライト(M16)には7.62mm×39仕様のSR47がそれぞれ有ります.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s


 【質問】
 AK-47の弾丸を使えるMG42を登場させたいのですが,どのような改造が必要ですか?

 【回答】
 MG42の設計思想はMG34の省力化ですので,MG42のようなカタチのRPKっぽい機関銃というものなら出来ます.
 作動方式が問題ですが,シンプルブローバックで全自動射撃のみなら比較的簡単に出来ます.
 給弾機構はMG42のコピーでも問題ないです.

 表現する時に口径と弾薬,外観の特徴として銃身を覆うジャケットの存在と,汎用機関銃の特徴である軽量三脚架を出しておけば,
「ああ,MG42っぽい機関銃に7.62mm×39を使っているのか」
となるでしょう,
 但し個人的にはセトメ・アメリというMG42を小口径化したものを持ってきますがね.

 リチャンバリングの他に,装弾機構の改造も必要ですが,具体的な改造案として,ローラーロッキングの省略(これはしなくても良いかも)とバッファーの調整必要なストロークは短くなるので,発射速度はMG42よりも幅広い調整が可能になるでしょうか.
 また理論腔長も短くなるので,充分な初速を得られる銃身長も短くなるでしょうね.7.62mm×39がベルトリンクに向いた弾薬であれば,ですが.
 ちなみに96式軽機関銃の7.62mm×39仕様は,リチャンバリングとリコイルスプリングの調整によってちゃんと動いていますし,旧ドイツの銃器をそうやってコンバートするノウハウは存在します.

三等自営業◆LiXVy0DO8s

 MG42の機関部はローラーロッキングというタイトな構造なので, 銃身はもちろん機関部を全部取り替えないと駄目.
 弾薬の燃焼特性も違うので,はっきり言えば”同じ作動方式の別の銃” を開発するのと同じになる.
 まぁ,ドイツ人なら必要性があれば普通に作ってしまうだろうが.

 ただそれ以前に,MG42とAK47は使ってる弾がぜんぜん違う.
 MG42は小銃弾使用の機関銃だし,AK47は突撃銃.
 突撃銃の弾は近距離戦闘に特化した,それまでの小銃とは全く違う概念で作られた弾なので,機関銃に使ったら機関銃の特性が生かせない(突撃銃の弾は遠距離射撃に向かない).
 また,発車薬の量が少ないので,多分発射速度が落ちる.
 最悪の場合は「どうやってもこの弾ではこの銃は作動しない」ということにもなりかねない.

 実際ソビエト軍はAK採用後も機関銃と狙撃銃だけには古い小銃用の弾を使い続けてた.
 アメリカ軍も今でも機関銃用は7.62mmNATO弾のままだし,突撃銃用の弾を使う機関銃は「分隊支援火器」という別のジャンルになる.


 【質問】
 7.62mmの弾丸と6.8mmSPCでは,どっちの方が有効射程距離やマンストッピングパワーがありますか?

 【回答】
 有効射程,阻止威力共に
7.62mmNATO>6.8mmSPC>5.56mm
のヒエラルキーが成立します

 とかく6.8mmは中途半端な威力,という評価ですが,実際はそこを目指して造られた弾薬なのです.
 採用に当たっての問題点が正にそこで,大規模な投資んじ見合う効果が見込めないところが欠点らしい欠点ですね.

 弾薬単体の性能そのものは,英国のインディビジュアルウエポン(L85の前身)や三八式実包等が目指した口径と阻止威力,そして射程が高次にバランスした理想的とも言える弾薬ですが,米国のゴリ押しによる7.62mmNATOおよびSS109の普及した現状においては,米国を始め各国共に経済的,兵站的な事由により導入は困難となっています.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板


 【質問】
 45ACPと言えば,近年エネルギー的には9mmパラとたいした差はないと広く知られ,長らく信じられてきた45口径のストッピングパワー伝説も崩れてますが,同じような状況で45口径を使ったたら,やはり同じ結果になるんでしょうか?

 【回答】
 対モロ族戦の時に,一部後方部隊が装備していたSAAが効果があり,これを知った米軍が急遽倉庫から引っ張り出して現地に送った話がありますね.
 その後M1889の38ロングコルト弾に替わる新型拳銃の弾丸は,どの程度がいいのか,牛を撃ったりして色々と調査した結果,45口径と結論が出て45ACPになっていくわけです.
 一応,戦訓を踏まえたものですし,SAAが効果があったわけですから38ロングコルトよりはマシだったでしょう.

軍事板

 逆説的に9mmPARAが45口径の威力に合わせて開発された節がありますが,対人用として扱い易い最大限の威力を検証すると結局同じようなMVに落ち着いた,と言うことでしょうか.
 モロ族に対して.45口径弾の使用を想定した場合,警官の例を挙げるまでも無く当たり所に拠るでしょう.
 仮にダブルアクションなり自動装填式であったなら,上手くタップ射撃を決めれば,数発でその場に倒れるかも知れません.

三等自営業◆LiXVy0DO8s in 軍事板


 【質問】
 45ACP導入のきっかけは米西戦争で,フィリピンのモロ族が38口径で撃たれても,平気で向かって来て首を刈られたから,と聞いたんですがホントですか?
 モガディシオで暴徒がM16で撃たれても向かって来た,とかいう話もあるんで,ホラ話じゃなさそうですが.

 【回答】
 モロ族の中には,38口径リボルバーの全弾6発を命中させられながらも米兵を刺し殺したつわものが,マジで居たそうな.
 だもんで,対インディアン戦でストッピングパワーの威力が証明ずみの45口径ピストルを採用したんだって.

 相手が部族の場合,戦意高揚の為に(薬物の知識はなかったろうけど)ヤク吸ってたりすることがあったみたいですね.
 だから戦意を喪失させるだけの威力しかないのでは不十分だったようです.

 そう言えば以前,「朝生」にレイテ戦の生き残りっていう人が出演,
「うちの連隊はモロ族にやられたが,白兵戦で帝国陸軍が後れを取った,というのが外聞が悪いので極秘にされた」
って言ってました.すげぇなモロ族.

 ソマリ族は米兵のM16どころかM60を2〜3発喰らっても撃ち返してきた,っていうのも本当らしい.

 それと似た例でアメリカの警官二名が口径9oのS&W M59ピストルで凶悪犯を撃ったところ,犯人を倒すまで実に三三発を要したという(途中で再装填しなければならなかったことになる)極端なケースもあるそうです.
 同様の例が世界各国で起きているため,銃弾を生産する主要各国は,一発で相手を無力化できる9o弾の開発に力を入れているそうです.

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 【質問】
 アメリカの5.56mm弾よりAKの弾の方が,殺傷力が高いって本当ですか?

 【回答】
 AKの弾薬と5.56mmNATO弾は余りにも性質が違うので,その辺は話半分に受け取っておきましょう.
 設計思想の観点から言うと,AKは300m届くSMGのような使い方が主なので,集団で弾幕を張るような使い方をします.
 転じて5.56mmはと言うと,これは200m以下では精密射撃が出来て,400mでもキチンと当てられますが,弾丸重量は高初速を得る為軽量なので,ちょっとした障害物ですぐに弾道が変わる事を示しています.

 従って射程距離によって有利不利の判断が複雑になってしまいますので,要約すると300mを目安に,これより近いとAKの弾幕射撃が有利で,300m以上の距離では5.56mmの命中精度は有利に働く,といった感じです.

三等自営業◆LiXVy0DO8s


 【質問】
 7.62mmより5.56mmの方が,殺傷力が高いって本当ですか?

 【回答】
 7.62mm×39と5.56mm×45の関係である,という解釈でならば,限られた条件下,至近距離であればそれは正しい,と言えます.
 近距離で充分な残存速度を持つ5.56mm弾は,人体へのダメージが大きくなります.

 また,SS109(A2用強装弾)について言えば,さらに小口径な露西亜の5.45mm×39も小口径で威力を向上する努力がなされており,体内で回転する事で大きなダメージを与えるよう設計されていて,5.56mm弾の開発に影響を与えています.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s 軍事板
青文字:加筆改修部分

 一方,米の5.56×45は1957年のAR-15から始まり,オリジナルの.222では圧が高すぎるので,.223レミントンマグナムとなり,短くして.223アーマライトとなり,1964年にはM193として制式化された.

 5.45×39は確かに1939年に実験されてはいたが,二次大戦で中断し,米のM193に刺激されて開発再開.
 制式化は1974年.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 2ch.ニュース速報掲示板で,
「アメリカの5.56mm弾よりAKの弾の方が残虐と言うのはウソ」
と聞いたんですが本当ですか?
 5.56mmだとなかなか相手を殺せないと思ってたんですが.

 【回答】
 ご質問の件は,体内弾道のことを指しているのだと思います.

 フルメタルジャケットを強制された後,いかにダメージを大きくするかが各弾薬の課題となりました.
 AK弾は弾頭内部に空洞を作ることによって命中時に変形し,体内に大きなダメージを与えます.

 一方,NATOの5.56mm弾は体内侵入後,速やかに横転を始めて大きなダメージを与えます.
 特にSS109は,近距離では破砕してより大きなダメージを与えることで悪名高いものがありました.
 他にも先端をスプーン状にして同様の回転効果を狙ったCETMEの弾薬もあり,どの弾もフルメタルジャケットという制限内で可能な限り大きなダメージを人体に与えるべく設計されています.

 どれも多国間の条約に違反するものではなく,相手の行動を即時に止めるという当然の目的を果たすべく作られています.
 残虐? それは別の話になります.


 【質問】
 5.56と7.62の違いって,弾の大きさだけなんですよね?
 じゃあ部品を変えさえすれば,7.62NATO仕様のM4とか作れるんですか?

 【回答】
 口径が2ミリも違えば,もちろん弾丸の重量も火薬量も違うので,銃身やら閉鎖機構やらすべて設計のやりなおしになります.

軍事板,2010/01/11(月)
青文字:加筆改修部分

 弾体の大きさは元より,その設計・運用思相は大きく異なります.
 5.56mmは小口径で軽量高速の弾種ですが,これは400mから600m迄の近距離から中距離での殺傷能力を重視しています.
 7.62mmの方は,旧来の小銃弾を改良したもので,その射程は800mと成ります.
 この大威力で長射程の弾種は,昨今の歩兵戦闘においては過剰性能と判断され,機関銃や狙撃銃等の支援火器用として現在運用されています.

 また,5.56mmの銃を7.62mmにコンバートするのは,銃本体の規模が小さい為困難ですが,その逆は容易で,SCAR-HやHK33,ゴリル等の例があります.

一等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2010/01/11(月)
青文字:加筆改修部分

 設計段階から口径変更に対応してたり,多種の弾に対応してたりするなら違うが,基本的に口径違いは同一銃でも中身が違うからな.

軍事板,2010/01/11(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 357Magとか.44Magとかのマグナム弾は,どんな用途のための弾なんでしょうか?
 軍用ではなし,ダーティーハリーじゃないんだから警察用でもなし,狩猟用といってもライフルやショットガンがありますし.

 【回答】

・対人用
 一部のマグナムは従来の弾の威力不足のため,対人用として開発されています.
. 357Winchester Magnumは.38Specialの威力不足を解消する為です.

・狩猟用
 44マグナム等多くのマグナム弾は歴史的に狩猟用です.
 .44Remington Magnumは狩猟用を視野に入れ,取り合えず強力な弾を作りました.
 ハンドガン・ハンティング,あるいは狩猟の際の護身用,またハンドガン用の弾を用いるライフルもあります.

・趣味
 これも開発の要因の一つです.
 ただし,用途としては狩猟用に使われる場合も多いので,必ずしもこれだけが理由というわけではありません.

 ちなみに,映画「ダーティハリー」のおかげで一般にも売れましたが,殆どがタンスの引き出しの肥やしとなりました.

軍事板,2005/03/02
青文字:加筆改修部分

映画「ダーティ・ハリー」より引用


 【質問】
 357マグナムの弾は38口径の弾長が長くなった感じですが,銃の強度を無視するなら,357マグナム用の回転式銃で通常の38口径弾や,回転式38口径銃で357マグナム弾も撃てたりするんでしょうか?
 オートマチックは弾長の違いから撃てなさそうですが・・・・

 【回答】
 .38S&Wと.38splと.357Magは,どれもスミスアンドウエッソン社が主体となって開発したもので,開発順に上位互換性を持っています.
 これはスコーフィールドでの失敗を踏まえ,弾薬の互換性に重点を置いた商品展開を心掛けた結果です.

 また.38spl用の銃には薬莢の全長がシリンダーから食み出す為.357Magは装填出来無いので,通常は.38splの強装弾薬を使用します,
 これはプラスP等と呼ばれるもので,殆ど.357Magと同等の初活力を持つものもあり,強度の充分な現代の回転式拳銃に対応して登場した強装弾で,警察用や護身用で普及しています.

 自動装填式拳銃においては,作動を保証するには薬莢の全長や弾頭の形状に制限を受ける為,9mmマカロフと.380ACP/9mmShortのように,互換するように設計された物を除いて互換はしません.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「マグナム」って何なのですか?

 【回答】
 ワイン瓶の規格から来た言葉.
 普通の2倍の量が入った大瓶を「マグナム・ボトル」と呼んだ.
 4倍入った物は「ダブルマグナム」叉は「ジェロボーアム」(だったかな?)

 その後,威力の大きい銃弾が開発された際に,「発射薬が沢山入って威力が大きい」と言う事を表す為に用いられた.

軍事板

 なお,「普通の瓶の2倍入った瓶を何故『マグナムボトル』と呼ぶか?」だが,大きいという意味を持つ,ラテン語のmagnusがmagnumの語源,というのは辞書に書いてあった.

英語板


 【質問】
 9mm parabellumは何故普及したのですか?

 【回答】
http://hunting.about.com/od/guns/l/aasthandguncara.htm
にあるように,メジャーな弾薬としては世界で初めて自動拳銃用として普及したこと.大きな破綻がなかったこと.

 ここから,開発される次の自動拳銃も,このポピュラーな弾薬に合わせることになり,さらにこの弾薬が普及し,という循環が始まりました.
 さらに上記サイトにあるように,拳銃王国アメリカでリボルバーから9mmオートへという流れがあり,さらに普及したわけです.


 【質問】
 自衛隊・アメリカ軍のアサルトライフルの弾の大きさは5.56ミリ威力が高いといわれてるAK47とかは7.62?ミリと聞きました.
 ただ,ゲームやってると警察のしょぼいハンドガンでも9ミリパラと表示されてます.
 わけがわからないです.
 警察の拳銃弾のが威力も大きさもあるんですか?
 そもそも自衛隊の89式の弾も5ミリちょっとには見えないんですが・・・
 飛行機をバコバコ落とす20ミリだってたった2センチには見えません・・・

 【回答】
 弾丸の威力は単純に口径ではなく,弾丸重量と装薬量から来る初速による初活力によって決まります.
 一概に口径の大小で判断する事が出来るのは,権銃なら拳銃,小銃なら小銃と言う風に,同種の武器に限ってはそのような傾向がありますが,一般に小銃であれば7.62mm以下を小口径,拳銃であれば9mm以下の小口径と呼んでいます.

 これは軍用銃の威力を基準とした一般的な概念ですが,イメージしやすいかと思います.

 また威力の差異は,同じ弾丸重量であれば装薬量が多い程威力は大きくなる為,口径の他に,薬莢の長さを表示する事で,そのカテゴリー毎の威力の目安になっています.

 例えばカラシニコフとM14は同一の口径である7.62mmですが,薬莢の長さがそれぞれ39mmと51mmと表示され,当然ながら薬莢の長い方が(装薬量の多い方が)威力は大きくなっています.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
青文字:加筆改修部分

 弾丸の直径は確かに拳銃のほうがデカい.
 だが拳銃とライフルでは,弾の後ろ部分(薬莢といって火薬が入っている)の長さがぜんぜん違う.
 ライフルのほうが火薬が多くて,ライフルの方がずっと速い速度で弾が飛ぶ.
 だから威力も大きい.
(運動エネルギーは速度の二乗に比例する)

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 拳銃とサブマシンガンでは同じ9mmパラベラム弾でも種類,威力が違うという話を聞きましたが本当でしょうか?

 【回答】
 9mmパラベラムに拳銃用もサブマシンガン用もありません.
 しかしサブマシンガンは銃身が長い分,初速が上がるのが普通です.
 また,9mmパラベラム(=口径9mm,薬莢長19mm)といってもバリエーションはあり,弾頭重量で6.5から8g(10gの低速弾とか2.9gの高速弾とかもある),初速で250から780m/secぐらいと多様です.
 ただ,これらはどれも拳銃からもサブマシンガンからも撃てます.
 ただし銃によっては,この範囲の弾でないと正常な作動は保証しませんというものもあるので,銃種限定の弾もあるわけですが.
 なににせよ,基本は拳銃用パラ,サブマシンガン用パラなどない,ということです.
 バリエーションは周辺被害を抑える警察用,跳弾しない射撃場用,消音銃用,弾着後直ちに拡がる対人用,といった用途に関するものです.


 【質問】
 NATO弾にGPMGに使うために有効射程2000ヤード(約1800m)を要求したら,英国側が最大射程1800mの弾を提案してきたというのが.280の問題だったと思うのですが,本気でイギリス側は.280案を出してきたのでしょうか?

 【回答】
 .280Britishは,当時の先進小銃の為に開発していたもので,.30Britishの代替として考えられていたようです.
 なので当時,小隊機関銃向けとしてのGPMG用に提案したのでしょう.

 このとき英国は,今で言う6.8SPCのような弾種を,次期制式弾として考えて居り,現在のSA80(L85)の原型であるインディヴィデュアルウエポンを開発中で,これに.280Britishを使用する予定でした.
 この頃は前大戦の経験から,小口径で比較的短い射程ながら,携行弾数を多くする事で,従来の戦術ドクトリンを近代化する構想だったのです.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2010/01/11(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 10番ゲージのスラッグ弾と大型ライフル弾(460ウェザビーMGとか)なら,至近距離で大型獣を撃った場合,どっちの方がダメージを与えられるかね?

 【回答】
 板違いの気もするが.

 大型獣はなるべく離れて撃ちたい.
 離れた距離から急所に命中させたい.
 表面ではなく,深部に大きな穴を開けたい.

 どう考えても大口径のライフルでしょう.

system ◆systemUniQ :軍事板,2012/03/27(火)
青文字:加筆改修部分

 もちろん象とかのハンティングだったら,安全圏から狙撃で間違いないのです.
 ただ,至近距離で大型獣と戦う状況が,大型肉食獣からの自衛という意味なら話が違ってきます.

 肉食獣は遮蔽物に隠れて近づき,突然襲いかかってきます.
 獲物の草食獣が早く危険に気づき,速く逃げれるように進化してるのですから,肉食獣はギリギリまで気づかれず,忍び寄れるように進化しています.
 人間にとって本当に危険なのは,不意に茂みから突進してくる熊であり,草地で待ち伏せていたネコ科動物です.

 こういう場合,落ち着いて狙っている時間の猶予はありません.
 こういうケースに対処するには,やはり散弾銃です.
 グイズリーの出る森林警備隊の方のレンジャーは,鹿撃ち弾(バックショット)を入れたショットガンを携行して,至近距離からの突進に対処するそうです.
 至近距離なら,散弾でほぼ間違いなく射殺できるし,不安ならスラッグ混ぜるといいとか.

hiiragi in 「軍事板常見問題 mixi別館」
2012年05月16日 22:07


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