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◆◆領土防衛問題
<◆日本/自衛隊(Japán Védelmi Erök/JSDF)FAQ目次
東亜FAQ目次


◆◆◆総記


 【link】

「F速VIP」:韓国の鳥虐殺動画の海外の反応をただただ翻訳するスレ

「ささやかな楽しみ」:竹島問題の事質問してくれ

竹島問題の基礎知識

「帝國ブログ」:白熱する竹島問題を出来る限り軍事的に考えてみる.


 【質問】
 尖閣諸島の問題や対馬沖の漁業問題に関し,なぜ自衛隊が出ていかないのか?

 【回答】
 金田秀昭(元海将)の論文から読み取れるところによれば,
・外国船舶が我が国の領海内で主権を侵害しても,これを強制的に排除するための根拠法がなく,
・不法行為の取り締まり権限は,海上自衛隊は海上警備行動により海保を補完する立場に置かれている
からであるようだ.

 氏は,「新規導入・強化すべき機能としては,以下のようなものがある」として,次のように述べている.

 ◇領域警備機能
 我が国には「領域警備(防衛)」の概念がなく,外国船舶が我が国の領海内で主権を侵害しても,関税法や漁業法など個別の国内法違反行為としての取り締まりが行われるのみで,これを強制的に排除するための根拠法はない.
 また,不法行為の取り締まり権限は,警察機関たる海上保安庁が第一義的に有するとされていることから,海上自衛隊は海上警備行動により海保を補完する立場に置かれている.
 このため,尖閣諸島への中国人活動家の不法上陸など,我が国主権関連の事案に見られるように,「領域警備(防衛)」と,「領域保安(警察)」の線引きが曖昧なまま,海保による「領域保安」の範囲での対応が行われることから,取り締まりは徹底を欠き,結果的に主権が侵害される事案が生起するのである.

 したがって,領域警備と領域保安を明確に区分した領域警備法(海上自衛隊に領域警備行動任務を新規付与)を整備して,領域保安(海上警備行動はこの範疇)と合わせ,海上自衛隊担任,海上保安庁担任,両者協力という形で役割分担を明確にする必要がある.

 海上自衛隊担任では,潜水艦や水上艦(その搭載機を含む)に対する領域警備,衛星・航空機などによる広域の領域警備・領域保安のための情報収集などが考えられる.
 この場合,軍艦・軍用機に国際法上一般に認められている平時の「自衛措置」を,海上自衛隊の艦艇・航空機に権限付けると共に,平時の武器使用権限付与など所要の法的措置を取る必要がある.

 一方,自衛隊法第80条に基く有事の防衛庁長官による海上保安庁部隊の指揮問題については,長年等閑視されてきたが,この際,前述の「緊急拡張」の主要テーマとして,役割分担や手続きなどを明確に定め,定常訓練などの実施根拠としていくことが適当であると考える.

(from「世界の艦船」2004年12月号,p.72)


 【質問】
 沖縄は地政学的に見てどの程度重要なのか?

 【回答】
 仮に沖縄が無人島であっても,日米両軍は同等いやそれ以上の兵力を沖縄に駐留させるでしょう.
 沖縄の地政学的要件がわが国と大陸の某国と米国にとって重要だからです.
 沖縄はアジア太平洋における戦略的緊要地なのです.

 もしわが国が弱くなり,米軍が手を引いたら,大陸の赤い国だけではなくあらゆる国が沖縄を取りに来るでしょう.沖縄を掌中にすれば,北東・東南アジア・太平洋に睨みを利かすことができるからです.
 掌中に収めた国がアジア太平洋地域の主導権を握る,といっても過言ではないほど,沖縄は重要な地点です.

 わが国は海国ですから「太平洋・東シナ海・南シナ海をいかに支配するか」が安保・国防を考える上での基本となります.
 わが国で安保や国防を考える際は,海から陸を見る視線が大切です.
 そうすると沖縄と台灣,そして南西諸島の重要性がよく見えてきます.

 台灣,沖縄を敵性勢力にとられると,わが国が支配できる海洋は「一気に」「極端に」狭まります.
 これは資源・エネルギー・食糧の輸入に制限が加わることを意味しますので,国益に重大な危機が発生します.
 したがいまして,わが対外政策の最重要志向点は台灣,内政政策でのそれは沖縄になるはずです.

 だからこそわが国は,税制面で驚くほど優遇するなどし,あらゆる形で沖縄を日本に引きとめようとしているわけです.

 沖縄の人にとっては沖縄が大陸に属そうが日本に属そうが,どの国に属そうが,はっきり言ってどうでもいいことでしょう.
 その意味で,沖縄には日本は不用なのかもしれません.
 しかし,日本には沖縄が必要不可欠なんです.

 こういう言い方は大変不本意ではありますが,赤裸々な現実のひとつを示したものとして受け止めていただければと思います.

おきらく軍事研究会 平成18年(2006年)4月3日


 【小林主体思想】(別名:マルチ・スタンダード)

 中国は沖縄を「潜在的中国領」と考えている.
 もちろんそれは琉球が支那の皇帝に冊封されていたからだ.
 そしてその時代の沖縄は今よりずっと輝いていた.

 我々は,沖縄のことを,日本国の成員だと胸を張って主張できるほど,親身になって考えてきたか?
 「明」王朝よりも沖縄を輝かせる責任が日本にはあるのではないか?

小林よしのり in 『SAPIO』 2004/12/22号,p.70

 【事実】
 上記はこの号の結論部分なのですが,意味不明です.
 明王朝が沖縄の繁栄のために何かしたということなど,同号のどこにも書かれておりませんし,そもそも繁栄させているか否かは,領有権とは何の関係もありません.

 また,現代中国の地方の惨状を見れば,中国が沖縄を輝かせることなどとうていできないでしょうし,一方,日本はこれまで沖縄開発庁まで作って,その中身はともかく――これは官僚システムのほうの問題でしょう――沖縄振興を長年行ってきたわけですが,小林は何をもって「親身である」「親身ではない」の基準としているのでしょうか?

 上記のような言説は中国を喜ばせるだけであり,沖縄の地勢的重要性を理解できていない,無価値・有害な物言いとしか思えません.

 小林版「戦争論」ではあれだけ中国を罵っていた人が,これはまた,ずいぶんとダブスタが過ぎますね.


 【珍説】

 昨今の中国との領海問題は,そもそも「沖縄県」の問題である!
 沖縄には,戦前も戦中も,そして戦後も,一貫して犠牲を強いてきて,無関心だったくせに,領土・領海問題では,「沖縄県に属する島々は日本の領土」と主張するのか?

小林よしのり in 『SAPIO』 2004/12/22号,p.69

 【事実】
 中国が大喜びしそうな主張ですな.
 なんせ他のページでは,中国が琉球王朝に多くの贈り物をしたことを記述していますから.
 続けて読むと,まるで「沖縄は中国の領土であるのが正当」であるかのようにも受け取れます.

 しかし,小林は無知なことに,昨今の領海問題,すなわち尖閣諸島問題が殆ど,海底資源が発見されて以降のものであることをご存じないようです.

 また,「一貫して犠牲を強いて」きた,または「無関心だった」――この主張にも疑問はありますが――から領土とは言えないという主張が,仮にまかり通るとしますと,多くの国で国境の見直しをしなければならなくなり,日本などは離島を全部中国に盗られても文句は言えない,という事態になってしまうでしょう.
 沖縄と違ってろくに開発振興も政府がやっていない離島なんて,ゴロゴロしているわけですから.

 これが,「戦争論」3であれほど悪し様に中国人を罵っていた同じ人物が書いたことだとは信じられませんね.
 もしかして,昔書いたことをマジ健忘してない?


 【質問】
 以下のような見方がありますが,本当にそうなのですか?

[quote]
「yahoo」:「福田クリンチ総理」は後退一方=堤堯(ジャーナリスト)

 〔略〕
 要は(福田は)ブラフ(ハッタリ)に脅えたのだ.
 安倍が健在なら,試掘を実行に移していただろう.
 アメリカは軸足を中国に移し始めている.
 いずれ問題はガス田だけには終わらない.
 それへの備えを,とてもじゃないが福田には期待できない.
[/quote]

 【回答】
 こういう論調には私は与(くみ)しないですね.

http://obiekt.seesaa.net/article/56810892.html#20071229000626
の辺の議論を見ていただければ分かりますが.あのガス田は商業的に全く採算が合いません.

『東シナ海ガス田が全て操業を開始したとしても,大消費地の上海周辺の需要量から,1〜2年の需要を賄なう程度の埋蔵量しかないのではないかと推定されており,日本はもちろん,中国側から見ても決して採算性のある事業ではない.』

JSF in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 この問題は全然明るくないですが,現実的にガス田の採算性がどうのこうの,というよりも,他国に自国の領土・海域を占有されていることが問題なのと違いますかねえ.
 領土問題って結局国際法的にどうのこうの,というよりも,どこの国が実効支配しているのか,といことのほうがしばしば大きな意味を持ちますよねえ.

バグってハニー in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 一応,中国側は日本が主張している日中中間線の中国側で採掘やってるんじゃありませんでしたっけ.
 問題になっている理由は,ガス田自体が日本が主張している日中中間線にまたがって存在しているからだったかと.
 だから他国に自国の領土・海域を占有されているというわけではない.

 ただ,中国側から見ても採算性が無いという意見がありますが,なぜ中国はそれでもガス田の開発を進めるのかが疑問です.

utushi in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

>なぜ中国はそれでもガス田の開発を進めるのかが疑問です.

 唾つけておけということじゃあないですかね.

 中東の石油も昔は採算に合わなかったんですよね.
 将来的には化けるかもしれませんから.取れるものはとっておいたほうが将来の可能性が広がる.

ゆきかぜまる in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 プレゼンス獲得の口実に使ってるような感じもする.
 どこぞの島に宿舎建てるのと同様で.

zen in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 両方を狙っているように思えますね.それで既成事実を作ったもん勝ちだと.

井上@Kojii.net in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


◆◆◆海洋調査問題


 【質問】
 なんで日本は海洋調査始めたの?

 【回答】
●ここまでのあらすじ●

 以前より韓国は「日本海の呼称を東海(トンヘ)にしよう」としており,この主張を,今年6月に開催される国際水路機関(IHO)にて提案すべく準備していた.

 これを黙認できない日本政府は,30年ぶりの日本海の海底地形調査実施を決定.
 IHOで同地形の日本名を発表することで,韓国の主張に対抗するためである.

 韓国政府は調査を阻止するべく,
『日本の調査船は韓国の排他的経済水域(EEZ)を侵犯しようとしている』
と調査の中止を求め,また竹島問題と関連づけ,
『調査が行われれば竹島の領土主権が脅かされる』
と主張.

 韓国は調査船がEEZ内に入れば拿捕を含む物理的な阻止手段に出るとしており,その根拠として韓国内の法律を掲げているが,国際法(国連海洋法条約)にはそのような規定はなく,日本政府は調査に問題は無いとしてした.
 もしそれでも拿捕などの強行策を行えば,この地域が国際紛争の場であることが明白となり,IHOにおける韓国の主張が通りづらくなっただろう.

 そんなわけで,不測の事態を避けるため,日本は『韓国がIHOにおける現地海底の韓国名の名称提案を見送れば,海洋調査を行わない』という妥協案を提示.
 一方,韓国外交部長官潘長官は
『日本が調査計画を直ちに撤回すれば,そうした土台の上で,韓国がさまざまな交渉をすることができるという立場』
とコメント.
 また宋旻淳統一外交安保政策室長は
『(地名表記の提案を)撤回しないし,当然の権利だ』
と述べ,交渉は難航.
 また東京,ソウルで米国の外交関係者が日韓交渉の仲介に入る形で,円満解決を促す動きも始まった.

 その間,海上保安庁所属の測量船「明洋」(621トン)と「海洋」(605トン)境港の外港に待機
 また,本件とは直接関係無いが,海自は訓練のため護衛艦20隻が舞鶴に集結.

 一方韓国は,最大規模の警備艦サムボン号(5000トン級)をはじめ,東海と南海に配置されていた警備艇20隻とヘリ数機をEEZと竹島付近の海上に配置し,停船・押し出し・拿捕の訓練を実施.哨戒機チャレンジャー号も江陵飛行場で出動命令待ちの待機.
 また,日本海を担当している海軍第1艦隊には,3000トン級の韓国型駆逐艦(KD-1),護衛艦,哨戒艦,高速艇が配置されており,状況が悪化する場合,4000トン級の最新型韓国型駆逐艦(KD-U)を配置する方案も検討された.

 しかし結局,
「日本は調査を行わない」
「韓国は6月の会議で提案をしない」
ということで交渉は妥結した.

注意!

 本件の本質は日本海呼称問題であって竹島領有権問題は派生的なものです.
 全て日本の主張通りになりましたが,竹島問題の解決には直接的には繋がりません.

軍事板


 【質問】
 今回は海底の地形調査が目的ですよね?
 潜水艦の運用に精密な海底図が必要だと思うのですが,そうなると日本は既に日本海の精密な海底地形図を持っていると思うのですが,どうなのでしょうか?

 【回答】
 一般に公表される公式の海図は,海上保安庁海洋情報部作成のもの以外は使用できません.
 軍用のものは,その国の軍事力を測る材料になるため,外部へ出せません.

 また今回は,堂々と測量する行為自体に意味があるのでひけません.

 公式に認められた日本の海図は,海上保安庁海洋情報部が作成・発行したものだけです.
 海自が調査するのは潜水艦が任務で利用するためのデータであって,海自の水上艦や潜水艦(水上航行時)も海保が作成した海図を使用します.

 というか,潜水艦を運用するための海域データと一般の船が航行のために利用したり海洋調査で使用される海図は,求められるものが全く違う.

 ただ,海自の海洋観測艦が収集したデータを海保に提供することはある.

軍事板

 以下,「海自のニュースリリース」から.

海洋観測艦「にちなん」の活動について

 海洋群(横須賀)所属海洋観測艦「にちなん」が,以下のとおり活動いたしますので,お知らせします.
 なお,今回の観測で収集したデータについては,「大陸棚調査・海洋資源等に関する関係省庁連絡会議」の定めた大陸棚画定に向けた基本方針に基づき,海上保安庁に提供することとしており,
 この基本方針に基づく協力は,昨年に引き続き,今回で2回目です.

1 期 間
 平成18年2月中旬 〜 3月初旬

2 観測海域
 本州南方海域

3 艦長等
 2等海佐 水野 雅樹(みずの まさき)  乗員:約80名

4 観測内容
 海底地形観測

うぃあ in FAQ BBS


 【デマ】
34名前:番組の途中ですが名無しです[sage]投稿日:2006/04/20(木)16:31:24.65ID:0znWgPN00

    軍 事 板  の 総 意 を お 伝 え し ま す

 竹島問題は歴史的にも国際法上でも韓国が正統な所有者であり,国際社会で争えば日本に勝ち目は全くない.
 挑発行為をおこなって戦闘が発生すれば,自衛隊は韓国軍に勝つ見込みは全くない.

 以上が軍事板が分析した結論です.
 精神論だけの大日本帝国のような基地外犯罪者の集団と違って,軍事板は客観的な分析を行う集団です.
 このような結論がでているので,いくらがんばって宣伝をしても誰も支持しません.

 【事実】
 軍事板の「総意」は存在しません.現在各所に貼られているコピペに意味はありません
 ただ,「戦争になる確率は?」と聞かれたらほとんどの住人は「0〜1%」と答えるでしょう.
 なのでぶっちゃけ,軍事板住人的は「起きる可能性の無い戦争」に語るつもりはあんまりありません.
 主義,主張をしたいのなら,他の適当な板へどうぞ.

軍事板


 【質問】
 この事件が日韓戦争に発展したりはしないの?

 【回答】
 きゆう ―いう0【▼杞憂】(名)スル

 〔周代,杞の国の人が,天が落ちて来はしまいかと心配したという「列子(天瑞)」の>故事による〕
 あれこれと無用な心配をすること.取り越し苦労.杞人のうれい.
「―にすぎない」「深く政府の為に―する処なり/新聞雑誌54」

goo辞書

 報道を見ても,戦争になる目は99%ありません.

 ただ,韓国警備艇と衝突する「不測の事態」を避けるため,武器を装備した巡視船を同行させず,調査船には警備艇が近づいたら退避するよう指示している.
(中略)
 ただ,日本も韓国との「衝突」を避けたいのが本音で,調査船への退避指示には「韓国の妨害で調査できなかったと国際会議で主張できる」(外務省幹部)という計算も働いている.

大貫智子 from 毎日新聞,2006/4/20

日テレ,重森教授談話
「韓国側の主張する手前のラインまで海洋調査を行い,ドイツ会議では,韓国側の妨害にあい調査できなかった旨を伝え,韓国側の提案する名称を認めないように主張するのではないか」

http://www.cascoscoleccion.com/portada.htm

 韓国側報道でも,以下のように,軍事衝突は殆どあり得ないと見ています.

【海洋調査】測量船が停船無視した時の6つのシナリオ

 18日,日本海上保安庁の海洋調査船が東京港を出発したと伝えられたのにともない,今後,独島(日本名:竹島)近海で韓日の艦船が対峙する可能性がいっそう高まった.
 対峙は20日頃起きる可能性がある.
 以下に今後起きると予想されるシナリオを挙げる.

1.日本の調査船回航

 日本の調査船が独島と近い境港までは来るが,回航する可能性.現在,両国間の水面下の交渉は望めない状況だ.
 もし調査船が回航するとしたら,韓国側の強硬な対応に対し日本側が衝突を避けるため,としか考えられない.
 しかし調査船出港は小泉首相の許可を得ているといわれており,その可能性は高くない.
 一部では,米の非公式な仲裁で日本の調査船が回航することもありうると言われている.

2.海上での対峙

 日本の調査船が独島に近づけば,韓国海洋警察(韓国海警)の警備艇が阻止するほかない.まず海上で両国艦船が対峙する状況が起きると見られる.
 この状況が続くうちに日本の調査船が回航する可能性が,現在は比較的高いと思われる.

3.強制停船

 日本の調査船が韓国海警の警備艇の阻止にもかかわらず,独島海域への進入を試みた場合,韓国は強制停船を命令する可能性がある.
 この時点から事実上,物理的衝突の段階に入ることになる.
 日本側が実際に独島海域進入を強行するつもりなら,調査船とともに警備艇も来る可能性がある.
 この場合,問題はいっそう複雑になり,リスクが高くなる.

4.押し出し

 西海で韓国海軍がNLLを越えてきた北朝鮮警備艇を相手に実施した作戦だ.
 日本の調査船が停船に応じなければ最悪の場合,艦船同士衝突して押し出す.
 韓国海警は現在,東海(日本名:日本海)でこうした訓練を行っているといわれる.
 しかし,日本の調査船が強く抵抗し,特に日本の警備艇が加勢した場合は,不祥事が起きうる非常に危険な状況となる.

5.捜索・拿捕

 日本の調査船だけが来る場合,韓国海警の警備艇はこれを包囲し捜索・拿捕する可能性がある.
 もちろん日本の調査船が素直に応じるはずはない.
 日本は「政府船舶を捜索・拿捕することはありえない」と考えている.
 専門家の間でも「外国政府の船舶を拿捕することは戦争行為と全く同じ」との見解を示す人もいる.

6.軍事的衝突

 両国の海洋警察同士の衝突が軍事的衝突にまで飛び火する可能性はほとんどない,というのが専門家の分析だ.両国のリスクがあまりにも大きいからだ.
 ただ衝突が考えられる海域付近に両国海軍の軍事力が配置されているのも事実だ.
 韓国海軍は通常の戦力に加え,最近の状況にあわせ追加戦力が配置された可能性がある.
 日本でも今回の事態とは関係がないが,近くの海域で18日から26日まで訓練を行う.

朝鮮日報,2006/4/20


 【質問】
 日韓軍事衝突に発展して,韓国軍が上陸してきたらどうすんの?

 【回答】
 揚陸艦が4隻しかない上に,まともな補給線を確立することはかなり困難が予測されます.
 自殺行為もいいところです.

軍事板

 【質問】
 だって韓国って「斜め上」の国だし…

 【回答】

 軍人は自分で政権握ってない限りは,大体冷静なもんです.命張るのは彼らだし.

軍事板

 【質問】
 対日強硬派軍人が韓国でクーデターを起したら?

 【回答】
 流石にそれは在韓米軍が放っておかないでしょう.

軍事板


 【質問】
 栄光ある日本軍が韓国に上陸して天誅(以下略

 【回答】
 現在の自衛隊の外征能力は乏しいと言えるレベルにあります.無謀すぎ.

軍事板


 【珍説】
 海上決戦になったら(韓国/日本)の圧勝!

 【事実】
 海上決戦なんて概念は前世紀の遺物です.
 万が一開戦となったら,艦同士による散発的なミサイルの撃ち合いに終始される可能性が高いので,変数が多く,結果の予想は非常に困難です.

軍事板


 【質問】
 韓国からミサイルが飛んできたりしない?

 【回答】
 韓国は弾道ミサイル(北韓のテポドンとかみたいなやつ)を保有していないので,ミサイルが飛んでくる心配はない.

軍事板


 【質問】
 韓国が工作員を派遣してゲリラ戦を仕掛けてきたら,どうするの?

 【回答】
 まがりなりにも韓国は貿易国家です.
 非正規戦を他国に仕掛けたら,国際世論からの袋だたきで干上がります.

 また,韓国は特殊部隊によるゲリラ戦術を軍の戦術としては重視していない.
 ゆえに,日本国内で自衛隊の駐屯地を特殊部隊で狙ったり,社会混乱の為にテロを起こす可能性も低い.

 そういう意味では例え今,韓国と日本が全面戦争になっても,日本の市民生活にはほとんど影響は出ない.

軍事板軍事板


 【質問】
 韓国海洋警察庁と日本国海上保安庁の勢力は,それぞれどのくらい?

 【回答】
http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h17/k20051206/nikkan.pdf
から抜粋できるところによれば,

韓国海洋警察庁(2004年)  日本国海上保安庁
9844人
(内訳は
警察官5201
人員一般・技能職587
戦闘警察職員4055
契約職員1)
12255人
大型警備艦艇18隻 巡視船124隻
中小型警備艦艇143隻 巡視艇(PC型)60隻
船艇刑事機動艇23隻 (CL型)170隻
防除艇19隻 特殊警備救難艇86隻
巡察艇51隻 設標船・航路標識測定船61隻
消防艇1隻 測量船13隻
ホバークラフト2隻
曳船4隻
航空機12機
(固定翼1機,回転翼11機)
75機
(固定翼29機,回転翼46機)

軍事板


 【質問】
 竹島関連スレッドでよく,海自が舞鶴に集結しててうんぬんありますが.有事になって命令があれば,確かに助けにいくのでしょうか?
 元々海保と海自って領分が近い分,縄張り争いがあり,ライバル関係だと思うのですが,
 実際海保と海自あと,警察と自衛隊の関係って良好なものなのですか?

 【回答】
 艦名の重複などを見る限り,ライバル意識が全くないわけではないだろうが,例えば,第8管区海上保安本部と海自舞鶴地方隊は2月にも合同訓練を行なった.
 救難に関しては日常的に連携している.
 海上保安庁の固定翼機パイロットは海上自衛隊に教育委託されている.


 【質問】
 「今回の緊張で,韓国は日本への空爆を企図していた」ってのは,どれくらい信用できる情報でしょうか?

韓国,島根県防衛施設への空爆検討の痕跡―WP紙

 【ワシントン9日早川実行】21日付の米紙ワシントン・ポストは,盧武鉉政権が日本による海洋調査を阻止するため,島根県の防衛施設への軍事攻撃を検討していた痕跡を掴んだと伝えた.
 攻撃の可能性は低いものの,日本に圧力を掛ける戦略の一環で,実行可能な選択肢として準備を進めていたという.

 【回答】
 対立状態であればそのような計画を立てるのは当然です.
 計画を立てて,成功確率が低いから,装備が…,国際関係が…etcで,やめる.てのも良くあることです.

 まぁ,まとめると,計画はあると思う.実際にはやら(やれ)なかった.


 【質問】
 韓国国内ではノ・ムヒョン大統領のやり方を支持しているのか?

 【回答】
 かならずしもそうではなく,保守派メディアはノ・ムヒョン外交を嘲笑すらしているという.
 以下引用.

〔略〕
 朝鮮日報は〔略〕
「しかし日本との戦いは海上で繰り広げられるだけで はない.国際社会という舞台でも同時に進行する戦略と戦術を要する戦いでもある.
 日本の調査船は国際海洋法の漁船と同じような民間の船舶ではな く,政府の船舶に分類される.
 海洋法では政府船舶は領海内でも拿捕できな いとされている.
 したがって,海洋警察が日本の船舶を拿捕する場合,日本 は直ちにこの問題を海洋法裁判所に持ち込むだろう.
 そうなると独島とその 周辺海域は国際社会において紛争地域として浮上し,拿捕行為に対する判決 結果も日本に有利になる可能性が高い.
 日本の挑発戦術はこのようなシナリ オを基にしている.」
という,本件での韓国政府の軽挙妄動への警告と,
「韓国政府は,日本政府が1978年に今回測量活動を行う水域に日本の名称を <つけて>国際機構に登録した後,27年間放置してきた.
 日本が独島に黒い 手をしのび寄せていることは,大統領の言葉のように「静かな外交」のせい ではない.
 それは国家と国民と国土を防衛する本来の使命を忘却したまま自 主外交という時代錯誤なスローガンの下,誤った方向へとさまよい続けたせ いだ.」
という,本件を借りた,ノ・ムヒョン政権の(対北朝鮮・対米・対 日)政策そのものの批判にあるのです.
 〔略〕

 20日付のもう一つの記事は,
「盧大統領は<18日,>「(独島問題を扱って きた静かな外交という)対応路線をずっと維持していくのかも決めなければな らない時点に至ったようだ」と述べた.
 ・・盧大統領はこれまで独島問題で は‘静かな外交’を行ってきたが,対日外交では常に強攻策をとってきた.
 <こ>の発言もそうした脈絡で理解できる.
 <しかし,>去年初めから始ま った盧大統領の相次ぐ強攻<策は>日本に通用していない<ばかりか,>日 本の中で・・韓国政府に対する不満がたまって<しまった.
 だから,独島問 題で強硬策に切り替えて,実効性があるとも思えない.
 それに第一,この独 島問題に関する>盧大統領の発言に<韓国の>外交官らは当惑した表情を見 せている.
 独島問題を国際紛争化しようとする日本の意図に巻き込まれない ようにしながら,韓国の断固たる態度を見示せる‘静かではない外交’とい う妙案はなかなか見出せない・・.
 <それもそのはずであり,>国際的に< 見て>実効的領有権を持つ国が騒ぎ立てるのは珍しい<からだ>」とノ政権 の対日政策を過激なまでに嘲笑しています

太田述正コラム #1194 ( 2006.4.20 )


 【質問】
 韓国が合意を反古にして,6月の会議で名称提案をやっちゃったらどうするの?

 【回答】
 合意を守らない国の主張が,国際会議で信用されるわけがないでしょう.
 公表している合意を破った時点で,その国の主張はまず通らなくなるでしょう.
 共同記者会見して,これこれこういう合意をしましたとカメラの前で言えば,そう簡単に知らぬ存ぜぬはできんよ.
 もし韓国が約束を反故にしても,調査船を出して日本が逆提案する機会はあるよ.

軍事板


 【質問】
 今回,この問題が大きくなったのは何故か?

 【回答】
 黒田勝弘によれば,盧武鉉政権の対日強硬姿勢のためだという.
 以下引用.

 今回,問題が大きくなった背景には盧武鉉政権の対日強硬姿勢がある.
 盧大統領は領土問題をはじめ日韓の懸案に対しては「自分がケリをつける」と思い込んでおり,任期終了(二〇〇八年二月)まで強硬姿勢は変わりそうにない.
 盧大統領は韓国に初めて登場した左派・革新政権として
「過去のやり方を否定し,過去の政権がやれなかったことをやり,それを政権の業績として歴史に残す」
という思いがきわめて強い.「過去否定・制度破壊の政権」といわれるゆえんだが,対日外交でも
「過去の政権は韓国の立場や主張を最後まで貫かず,いつも妥協や棚上げ,玉虫色で解決を先送りにしてきた,そのため韓国外交は日本から甘く1見られてきた」
と思っている.

 盧大統領はそれを「自分が変えてやる!」と勢い込んでいる.「靖国神社参拝」「歴史教科書」「独島」のいわゆる“反日三点セット”のうち靖国神社問題では
「首相が参拝をやめない限り首脳会談はやらない」
という,過去にはなかった対日強硬姿勢を続けているが,その結果,日本側で首相の靖国参拝に対する批判が拡大していると判断し「それみたことか」と自信を深めているという(外交筋).

 したがって竹島問題でも日本の領有権主張を根本的に否定し,棚上げによる案件処理は絶対認めないという姿勢だ.
 原則論,強硬論で強く押せば日本側に必ず妥協論が生まれ,日本は後退すると思っている.
 今回,日本の海洋調査を中止させたのも,「衝突も辞さず」という強硬姿勢の結果とみている.
 また盧政権には日本に対しては強硬姿勢で押しても損はないとの判断がある.“反日三点セット”も当面の具体的な利害がかかった問題ではないし,強硬論で日本からの報復は予想されないからだ.
 反米と違って反日は国内に反対がない.与野党,左右に異見はない.
 反日強硬策は「堂々たる愛国政権」として歴史に残ると思っている.

 過去の政権とは違うという盧政権だが,歴代政権と同じく反日カードは手放せないようだ.

黒田勝弘 from 産経朝刊 2006年04月23日


◆◆◆尖閣諸島問題


 【質問】
 尖閣諸島にはどんな価値があるのか?

 【回答】
 鉱物資源・エネルギー資源の宝庫である上,海底火山の活動を監視して新島誕生時に領有権を主張すれば,台湾有事の際の米軍に対する押さえにもにあるという.
 以下引用.

 日中中間線から日本側の大陸棚には,有望な石油・ガス田が数か所以上存在し,日本の国内消費量の1年半分にあたる30億バレル相当の石油・天然ガスが埋蔵されているとの試算もある.
 13億人を抱えて経済成長を目指す中国は,国内石油生産が頭打ちになっていることもあり,エネルギー資源確保が至上命題.のどから手が出るほど欲しいに違いない.
 さらに,油ガス田以外にも,中国が関心を持つ豊富な鉱物資源が日本近海には眠っているというのだ.
 なかでも注目されるのが,沖縄トラフに点在する「海底熱水鉱床」だ.この鉱床は,海底の地下から高温の熱水に溶け込んだ重金属類がわき上がり,硫化物として塊や泥状に固まったもの.その中には金,銀,銅,鉛,亜鉛,鉄など貴重な金属が豊富に含まれているという.

 沖縄県の委託で昨年度,社団法人「海洋産業研究会」が行った海洋資源開発の基本調査によると,沖縄本島の北西側と与那国島の北方の沖縄トラフに計8か所の「熱水活動域」が確認されている.
 同調査に携わった木村政昭・琉球大学教授(海洋地質学)は,
「沖縄トラフの場合,鉱床が地層のように広がっている可能性がある.
 これまでの調査は海底の表面のみなので,ボーリングをしないと埋蔵量は分からないが,おそらく世界的に見ても有望な鉱床といえるでしょう」

 東シナ海ではないが,中国が頻繁に海洋調査を行ってきた沖ノ鳥島周辺など太平洋側の深海底にも,有望な鉱物資源があるという.
 代表的なのは,希少鉱物であるマンガンやコバルトを豊富に含む「マンガン団塊」だ.団塊は,水深4500〜6000メートルの深海底に鉱物の塊として転がっている.
 マンガンは鉄鋼生産,コバルトは特殊鋼などの生産に欠かせない.
 メタンを主成分とするガスが水と混ざって氷結した「メタンハイドレード」と呼ばれる資源も,太平洋側の海溝斜面にあるという.
「メタンハイドレードは将来,石油に代わるエネルギー源になる可能性もあり,相当な資源価値があるとみられている.
 こうした深海底資源は将来,掘削技術が発達すれば,活用が可能.
 中国が太平洋側で頻繁に海洋調査をしているのも,こうした資源に関心があるからではないでしょうか」(木村教授)

 中国が昨年から,沖ノ鳥島を,島ではなくて「岩」だと主張し始めたのも,この海底資源の存在と関係があるかもしれない.「岩」の場合は,国連海洋法条約でEEZを持てないとされており,日本のEEZでなくなれば,中国が資源を利用することが可能になるからだ.
 ちなみに,2003年12月に中国政府が発表した「中国の鉱物資源政策」と題する白書には,中国政府の海底鉱物資源に対する並々ならぬ関心が示されている.
 同白書は,中国は人口が多いため,1人あたりの鉱物資源保有量は世界的にも低い水準にあると指摘したうえで,海上油ガス資源の探査・開発と他の鉱物資源に関する研究を強化し,国際海底鉱物資源の探査・開発にも積極的に参画していく――と,うたっているのだ.

海底火山にも関心示す

 一方,中国側の関心は,海底火山の活動にも向けられているとの見方がある.中国の海洋調査の動向をチェックしている情報当局者は,
「中国の調査船は,小笠原諸島近海など海底火山活動の活発な地域にも出没している.
 海底火山が爆発して,島が出来れば,最初に見つけた国が領土として主張できる.太平洋への出口を日本列島に阻まれていると感じている中国にとって,太平洋側の小さな島であれ新領土ができれば,大変な価値がある.
 台湾有事の際に,米軍の動きを阻む軍事上の拠点にすることもできるからです」

 いずれにせよ,日本近海の海洋に異常なまでの関心を示す中国に対し,日本は,どう対処すればいいのか.
 現在,焦点になっている東シナ海の問題については,
「試掘に向けて粛々と進むしかない.安全確保のために必要な法整備も行う必要がある」(日本エネルギー経済研究所の十市勉・常務理事)
 といった意見が有力になっている.
 ただ,これまで述べてきたように,問題は東シナ海の日中中間線付近だけではないということだ.前出の木村教授によると,
「中国は海洋研究所をいくつも持ち,80年代から活発に海洋資源の研究を行っている.海洋調査船の数も多く,海洋大学で優秀な人材を育成している」
 それに対し,日本の現状はお寒いと,木村教授は指摘する.
「日本は海洋国家といいながら,水産(漁業)関係ばかりに力が注がれ,海洋資源の研究は重視されていない.
 大学の研究費も削られる一方で,大阪城の外堀が埋められていくような感じ.
 このままでいいのでしょうか」
 日本が海洋国家として,21世紀をいかに生き延びていくのか.20〜30年先を見据えた長期的な戦略が求められている.

(Yomiuri Weekly,2005/10/23号)


 【質問】
 海洋境界問題について,日本は中国にどう対応すべきか?

 【回答】
 国際判例等がかなり積み重なってきているので,協議を進め,その協議の間は一方的な行動は慎むよう強く申し入れるべきである,と寺島紘士〔シップ・アンド・オーシャン財団海洋政策研究所所長〕は述べる.
 以下引用.

 日中両国が協議を開始してから既に6年が経過しているが,日中両国の協議は実質的な進展を見ていない.
 しかし,すでに見てきたように,国際的には両国の主張を検証する材料となる,境界確定に関する国際判例や各国の実行がかなり積み重なってきている.
 日中両国はそれらを踏まえて,改めて虚心坦懐に境界確定の協議を進めるべき時期に来ているのではないか.

 そのような状況の中で,中国が一方的に東シナ海の海底資源の開発を進めているのは,理解と協力の精神で最終的な合意への努力を求めている上記の規定に照らして問題がある.我が国は中国に対して,国連海洋法条約の締結国として,条約に従って東シナ海の排他的経済水域および大陸棚の境界確定,海底資源の開発に関する協議を進めるように,また,その間は一方的な行動は慎むように強く申し入れをすべきと考える.

 そして,それでもこのような状態が続くならば,我が国は事態を座視せずに,条約の規定に従って,第三者を交えた紛争解決の手続き開始を検討すべきである.
 国連海洋法条約は,条約の解釈または適用に関する紛争を,平和的手段によって解決するために,詳細な紛争解決のための規定を設けている.
 一方,中国は,国連海洋法条約を重視して,国連その他の国際的な場で,折に触れて中国が条約に沿った取り組みを進めていることを積極的にアピールしている.
 それゆえにこそ,我が国は,世界が関心を持って眺めているこの問題をもっと,国連海洋法条約が定める国際的な土俵で取り上げて,積極的に議論していくべきである.

 最後に,国連海洋法条約は,大陸棚と排他的経済水域の境界確定が,各国の合意によりなされることを期待しているのであるから,我が国は協議を進めるに当たって,自説を主張するだけでなく,国際判例や各国の国家実行にも注意を払い,それらを踏まえて,合理的で衡平な解決を図るように努める心構えを持って事に当たるべきである.

( from 「世界の艦船」2004年11月号,p.117)


 【質問】
 春暁ガス田の所有権の国際法的根拠は?

 【回答】
 大陸棚の「自然延長論」が根拠になっているが,しかし,これは大陸だけではなく,島側にも認められているので,本来は中間線で領有権を分けるのが常識だという.
 以下引用.

 現在,日中間で問題になっているのは,東シナ海で中国が開発中の四つのガス田.うち一つは,9月中旬,生産開始を示す炎が確認された.
 四つは,いずれも日中中間線(日本が主張するEEZの中国との境界線)近くの中国側にあり,日本の調査では,これらのガス田は,海底で日中中間線をまたいでいるか,その可能性が高い.
 エネルギー資源獲得に躍起となっている中国側が,このまま開発を進めれば,日本側の天然ガスまで吸い取られかねない.
 そのため,昨年10月から日中間での協議が断続的に行われてきた.そして,今月1日まで開かれた3回目の局長級協議で,日本側は四つのガス田についての共同開発を初めて提案.中国側は,
「真剣に検討する」
として,中旬以降の次回協議で回答を出すことを約束した.

 だが,先行きは不透明だ.なぜなら,前回5月の協議で,中国側は中間線の日本側海域での共同開発を提案しているのだが,この海域とは,中間線から南西諸島(沖縄本島などを含む列島)に程近い「沖縄トラフ」までの広大な海域を指す(下図の濃い赤色部分).日本側の主張とは全く食い違っているのだ.
 ちなみに,トラフとは,水深5000メートル未満の帯状の海のくぼみのこと.沖縄トラフ(水深700〜2000メートル)は南西諸島に沿って,幅約100キロ,長さ約1100キロにわたって続いている.
 中国側は以前から,この沖縄トラフまでの大陸棚について権利を主張しており,中国側が提案した共同開発の範囲は,この主張に沿ったものだ.
 しかし,この主張を認めれば,たとえ共同開発とはいえ,南西諸島のすぐ近くまで中国に開発の権利を認めることになり,日本側としては容認できるものではない.

あいまいな国際法も紛糾の一因

 それにしても,中国側が,南西諸島の間近まで大陸棚の権利を主張する理由は,何なのだろうか.
 日本人の常識からすれば,全くの暴論とも思えるのだが,国際法的には根拠がないわけではないという.
 その根拠は,1969年の国際司法裁判所(ICJ)の判決で示された,大陸棚の「自然延長論」という考え方だ.芹田健太郎・愛知学院大学教授(国際法)は,こう説明する.
「ドイツ,デンマーク,オランダが北海の大陸棚をめぐって争った裁判の判決で,ICJは次のような考え方を示した.大陸棚は沿岸国の陸地から海中に向かって自然の延長をなしているので,沿岸国は陸地の部分の主権と同じように大陸棚の主権も有すると.
 要するに,大陸棚は大陸のものというわけです」
 確かに,東シナ海の大陸棚は中国大陸から続いている.こう聞くと,中国の主張に理があるように見えるが,そうとは限らないという.日本の主張は,82年の国連海洋法条約に基づくものだからだ.
「日本の主張は,EEZの境界線(日中中間線)の下で大陸棚の権利も区切るというものですが,これは国連海洋法条約に合致した考え方.大陸棚よりEEZを優先するというのが,国際的な流れになっているのです」(芹田教授)
 ただ,中国の論拠である「自然延長論」も国際的に否定されたわけではないという.
 実にややこしいのだが,要するに,国際法上,EEZの境界線の下で大陸棚の権利を区切る考え方と,「自然延長論」とが併存していて,そのあいまいさが,日中の問題をこじらせている側面もあるのだ.
 ただ,芹田教授は,
「島にも大陸棚が認められている点を忘れてはいけない.中国は沖縄トラフで大陸棚が終わると主張しているが,日本側は,中国大陸から続く大陸棚が南西諸島の南の南西諸島海溝まで続いていると見ている.
 そうなると,一つの大陸棚を両国が共有していることになるので,
『大陸棚の権利は共有する日中の中間線で区切る』
という日本の考え方が妥当ということになります」.
 実際,地質学の専門家の調査でも,大陸棚を形作っている「大陸性地殻」は沖縄トラフで切れてはおらず,南西諸島海溝まで続いているという.

(Yomiuri Weekly,2005/10/23号)


 【質問】
 春暁ガス田開発はどこまで進んでいるのか?

 【回答】
 平松茂雄によれば,日本政府の抗議に関係なく,着実に進展しているという.
 以下引用.

協議どこ吹く風の中国ガス田開発

春暁のほか平湖でも採掘が拡大

≪天外天では間もなく操業≫
 東シナ海で中国が石油資源を開発している現場の近況を見る機会があったので,最近の状況を書き,春暁について政府やマスコミの報道に不適切というか,不十分な点があるので確認しておきたい.
 ごく最近,天外天の採掘施設から炎が上がったところから,春暁がいよいよ操業するとのニュースが経済産業省から公表され,日本側のガス資源が中国に吸い取られると報道された.だが,正しくは春暁ガス田群の一つの天外天の採掘施設であり,ここの採掘作業が進展して,まもなく操業するとみられる,というのが正しい理解だ.
 春暁は「春暁ガス田群」という正式名称が示すように,複数の施設からなっている.春暁,天外天,断橋,残雪の四カ所の採掘施設と,天外天の採掘施設に隣接する処理施設の五カ所の施設からなる.
 春暁というとき,全体の春暁ガス田群を指しているのか,その中の一つの春暁採掘施設を指しているのか,混同がある.というよりは,今筆者が書いた事実を知らないで論じている記事・報道が多いようだ.
 春暁採掘施設が,日中中間線にわずか数キロと日本側に近いところから,日本側鉱区の石油資源が吸い取られる恐れがあると心配されているのだが,春暁採掘施設はまだ完成していないから,今回吸い取られることはない.吸い取られる心配が生まれるにはもう少し時間がかかる.

≪年内には一期工事が終了≫

 春暁ガス田群は,一九九〇年代中葉にボーリングが行われ,今世紀に入るとともに開発が本格化した.
 工事は二期に分けて実施され,第一期工事は,天外天の処理施設と天外天と春暁の二カ所の採掘施設,それと採掘した天然ガスを大陸の寧波に輸送する海底パイプラインの敷設である.
 第一期工事は二〇〇五年末までに完了する計画であり,この八月末の段階で処理施設と天外天の採掘施設,パイプラインが完成し,試運転を経て採掘が始まり,先般,炎が出たところから採掘が進行していることが分かった.
 ちなみに,炎は採掘した石油やガスの中から硫化水素のような有毒の気体を分離して燃やしているのだ.
 春暁採掘施設は第一期工事の最後の施設であり,採掘する掘削ドリルを支える高いヤグラがまだ据え付けられていないし,天外天の処理施設とつなぐ海底パイプもまだ敷設されていない.
 残る二つの工事はそれほど遠くない時期に着手され,今後の天候により左右され
るにしても,多分年内には完成すると推定され,そうなると日本側の資源が中国側
に吸い取られることになる.
 これで第一期工事は完成し,二〇〇六年以降第二期工事として,断橋と残雪の工
事が始まる.この二カ所は採掘施設の据え付けと天外天の処理施設との間の海底パ
イプの敷設だけであるから,そんなに長い時間を必要としない.遅くとも北京オリ
ンピックが開催される二〇〇八年までに完成しているだろう.

 東シナ海では,もう一つ重要な動きが進んでいる.
 春暁より数年前に完成した平湖石油ガス田の施設から東北に約二キロのところに,石油掘削リグ「勘探3号」が久しぶりに表れ,作業をしている.平湖周辺の大陸棚では八〇年代の中葉に数十本の試掘井が掘られており,平湖一号井から七号井まで七カ所が公表されている.

≪長期計画に従って着実に≫

 そのなかで最も有望な四号井に現在の採掘と処理を兼ねた施設が建てられた. 「勘探3号」が現れたといっても,新しい地点でボーリングに着手したのではなく,過去にボーリングして埋蔵が確認されている井戸を正式に採掘することになるだろう.
 二〇〇二年に平湖にもう一カ所採掘・処理施設を建設することが正式に決定され,八角亭と命名されている.それとも考えられるが,平湖の現施設から二千メートルの至近距離から推して,ここに新しく採掘施設を作るのではなく,丁度,日本側の資源を春暁が吸い取るように,現在の平湖の施設から海底にパイプを這わせればよいから,八角亭とは別の工事かもしれない.
 上海を中心とする長江デルタ地帯の経済成長により,平湖に対する負担が増大していることがうかがえる.

 東シナ海の石油開発に関する日中協議について中国側が時間稼ぎをしているという見方があるが,中国の開発は長期にわたる計画として着実に進んでいる.
 天候により多少の遅れはあるように見受けられるものの,日本政府の抗議に関係なく進展していることを認識すべきである.

(産経新聞,2005/10/10)

中国,ガス田拡張工事東シナ海「平湖」で掘削船活動

 東シナ海の日中中間線付近の中国側海域にある平湖石油ガス田の周辺海域で,中国の掘削船が活動していることが四日,明らかになった.
 平湖石油ガス田群は中国・上海などに資源を供給しているが,採掘規模の拡大を急いでいる.
 中国は平湖石油ガス田群の拡張工事を行う一方,白樺(中国名・春暁)石油ガス田群でも生産増強の態勢をとるものとみられる.
 複数の政府筋によると,中国の掘削船が活動しているのは,日中中間線から約七十キロメートル中国側海域の平湖石油ガス田群の周辺海域.
 中国はこの周辺海域で,一九八〇年代半ばに数十本の試掘井を掘っており,日本政府は「新たな油田の開発に乗り出している可能性がある」(外務省筋)として,今回の掘削船の活動が新たな試掘のためか,過去の試掘で埋蔵が確認された井戸を正式に採掘するためのもののいずれかではないかと分析している.

 平湖石油ガス田群は,放鶴亭,八角亭,中山亭の三つの石油・ガス田からなる.
 海底パイプラインで,採掘した石油や天然ガスを上海などに供給している.
 中国は三月一日に海事局のホームページで,平湖石油ガス田群の拡張工事のため,九月末まで中国の作業船を除く船舶に対し,平湖石油ガス田群付近の海域への立ち入りを禁止している.

 一方,中国は日中中間線付近の白樺石油ガス田群の開発も急ピッチで進めている.
 白樺石油ガス田群は白樺,樫(同・天外天),楠(同・断橋),残雪の四つの石油・ガス田からなり,樫は昨年九月に生産を開始.白樺もいつでも生産に着手できる状態にある.
 残る楠と残雪も二年後には採掘施設の備え付けなどが終わるとみられている.
 中国は,平湖石油ガス田群から約三十キロメートル離れた北方海域でも,宝雲亭石油ガス田群を開発する予定で,「東シナ海に中国の採掘施設が立ち並び,『中国の海』化しかねない」(日中関係筋)との指摘も出ている.

産経朝刊 2006年05月05日03:01


 【質問】
 なぜ,これまで尖閣諸島でのガス田開発に日本は着手しなかったのか?

 【回答】
 ジャーナリスト,吉田鈴香によれば,
・経済的には採算が合わず,
・国境問題として認識する政府の人間もいなかった
ことが要因だという.
 以下引用.

 元通産省官僚で,現在民間企業に勤務するA氏は,こう言う.
「ガス田と日本本土の間には海溝があるので,開発してもパイプラインで持って来られないことから,放置していた,というのが実態です.
 今になって掘削しているのは,外交戦略以上の何者でもなく,日本のエネルギー安全保障には何の意味もないと言って差し支えありません」
 つまり,平湖と上海の間は比較的浅い海域で,パイプラインを敷くことは可能だったけれど,日本側は技術的な要因で手をつけなかったに過ぎない.
 かつ,それを国境争いとして取り上げる人知がなかった,ということである.

 日本では官僚の縦割りが厳しく存在し,エネルギーの調達や戦略は経済産業省の管轄である.
 そして国境策定は外務省の管轄.
 金融支援の裁量は一金融機関の独善判断,というわけだ.

( from 「正論」 2005年6月号,産経新聞社,p.76)


 【質問】
 中国の,東シナ海中間線上のガス田開発に,日本の銀行が融資したというのは本当か?

 【回答】
 本当.政府系金融機関,旧輸出入銀行(現・国際協力銀行)が融資を行った.
 以下引用.

 円借款業務を行う旧・海外経済協力基金とは現在,同じ組織にいるが,業務は全く異なる上に,日本政府との政策調整も行っていないため,「旧輸銀」の略称で書くことにする.

 この旧輸銀,上海沖にある平湖から上海までを結ぶパイプラインに1億2千万ドル(130億円)を融資したのである.アジア開発銀行との協調融資であり,貸し先は中国政府.
 アンタイド・ローン(受注企業の国籍を特定しない融資)であるから,工事の受注企業は中国政府が選定した自国企業だ.工事は既に97年に完了している.
 中国政府が春暁などですでにガス油田開発を始めたのは周知の通りで,今後少なくとも20ヶ所で掘削する予定である.
 そのどれもが,採取した石油・ガスをいったん平湖に集め,そこから上海へ運ぶ計画だ.
 つまり,旧輸銀が融資したパイプラインは,資源移送のための基幹インフラだったわけだ.

 日本政府が民間業者に東シナ海の天然ガス田開発試掘権を与える手続きを始めたことについて,中国政府が,
「中国の権益と国際ルールに対する重大な挑発だ」
と日本側に抗議したのも,ここに大きな要因があった.
 日本の政府系金融機関が中国の権益を認めてしまっていたところを,今になって日本のものだと主張したのだから.
 これが中国の反日活動を勇気付けていると,私は見ている.

〔略〕

 これまで旧輸銀は,2種類の対中国アンタイド・ローンを行ってきた.
 一つは「資源ローン」の名目で,79年から96年まで第3次に渡って合計1兆7千億円を融資した.
 これによって中国は,陸上と海上,合わせて26の油田と14の炭田を開発できた.
 アンタイド・ローン合計2兆2千億円の内の約8割に相当する.
 もう一つのアンタイド・ローンが,「資金協力計画関連アンタイド・ローン」である.
 先述の平湖〜上海のパイプラインの他,
輸出基地開発のために300億円,
青島・海南島向けに4百億円,
資金協力として約5千億円,
国際機関協調融資として約152億円
を,全てアンタイド・ローンとして行ってきた.
 アンタイドであるから,日本側にもたらされるのは利息だけ.
 しかし,利益追求する必要がない旧輸銀は,それだけでも充分に満足した.

 この融資を民間企業が行ったのならば,問題はない.彼らは利益を追求することが至上命題であり,日本の国庫への税収がある.
 だが政府系金融機関は,国益のための金融機関である.
 民間よりも利益が低いため,借り手は得をするが,金融のうまみは薄い.つまり税収にならない.
 その財源は,財政投融資が半分以上であるから,国民の郵便貯金が原資だ.
 それを国会の審議も経ず,財務省にもおざなりの説明で通してしまっている.

 問題の要は,資金融資後,彼らは一切事業の進捗をモニターせず,返済が遅滞しなければそれで良しとしている点である.
 それゆえに,中国側が東シナ海でのガス田開発を首尾よく進めているかを気にもせず,資源調達を一任されている経済産業省にも報告せず,ましてや外務省に
「国益を侵しました」
などと告白するはずもない.

(吉田鈴香=ジャーナリスト from 「正論」 2005年6月号,産経新聞社,p.75-77)


◆◆◆竹島問題


 【質問】
 実際の所,竹島って元々どっちの領土だったの?
 日本の領土だった時期があれば韓国の領土だった時期もあったの?

 【回答】
 ただの岩でもともと無人島.
 ただ日本側はアザラシ漁でちょくちょく使ってたけど,韓国側にそんな資料は一切なし.
 そんな島だったので,日本は国際的な手続きに則って明確に日本領としただけ.
 韓国の主張は全て妄想.

 第2次大戦後になって,韓国は李ラインを一方的に宣言する.
 その口実のひとつが,「竹島は韓国領」.
 李承晩ライン廃止までの抑留者数・拿捕された船の数および死傷者数 抑留者数:3929人
 拿捕された船の数:328隻 死傷者数:44人
 死者の中には,娘が生まれたばかりの若い漁師も居た.赤ん坊は,生後数ヶ月で父を殺された.
 抑留された被害者は,日韓漁業協定が成立する1965年まで抑留され,韓国に人質として利用された.その年月,最大13年.

 日本政府は,彼らを帰してもらうために,在日朝鮮人の犯罪者を仮釈放して,在留特別許可を与えた.その犯罪在日朝鮮人の数,472人.
 韓国は国際法上認められていない,自称”平和線”によって拿捕された漁民を人質として利用し, 日韓条約と日韓漁業協定を韓国に圧倒的有利な内容で締結させた.

 しかも漁業資源については,日韓漁業協定で
「竹島付近は共同で管理しましょう」
って約束したのに,その約束を破って,共同管理を行う気配すらない.

 今日の竹島問題は,韓国が日韓漁業協定を誠実に履行していれば起こらなかった問題なんだ.
 こんなこと書くと「嫌韓厨」っていわれるかもしれないけど,韓国が「日帝36年」を口実に,約束を破ったことがことの本質なんだよ.

(日本史板)


 【珍説】
 日本は侵略戦争で独島(竹島のこと)を強占した

盧武鉉・韓国大統領

 【事実】
 日本は日露戦争末期の1905年2月に竹島を島根県に編入したという経緯はある.
 しかしあの戦争は,“日韓戦争”では決してなかったし,また日露戦争を「日本による韓国に対する侵略戦争」という歴史認識は単純かつ一方的.

黒田勝弘のソウルの風 −日露戦争を韓国への「侵略戦争」と言い募る盧政権の「歴史歪曲」−

 盧武鉉大統領がえらく歴史づいている.
 〔略〕
 たとえば最近では,小泉首相の靖国神社参拝を非難・攻撃するため,靖国神社付設の「遊就館」の資料を大量に取り寄せ勉強したという.つまり幕末維新からの近代日本の戦争史を勉強したのだ.
 その結果,現在の日本を批判するのに「侵略戦争」とか「国粋主義」「戦争美化」といった言葉がよく登場する.

 ところで盧大統領は,日本海の竹島周辺を含む排他的経済水域での日本の海上保安庁の海洋調査に対し猛反発し,「一戦も辞さず!」的な雰囲気だった.
 その際の日本非難では
「今まさに,過去の不当な歴史で取得し,侵略戦争で確保した占領地に対する権利を主張する人ひとがいる」(4月20日,宗教者の国家朝食祈祷会で)
などと述べている.
 それ以前にも
「日本は侵略戦争で独島(竹島のこと)を強占した日まで記念している」(三・一独立運動記念日演説)
などと,竹島がらみでしきりに「侵略戦争」を強調しているのだ.
 この「侵略戦争」とはどの戦争をいうのだろう.竹島がらみだから日露戦争のことかしら.
 日本は日露戦争末期の1905年2月に竹島を島根県に編入したという経緯はある.
 とすると盧大統領の歴史観では
「日本は日露戦争で竹島を奪った,日露戦争は韓国に対する侵略戦争だった」
ということになる.
 しかし日露戦争は日本がロシアと戦争したのであって,韓国と戦争をしたわけではない.
 当時,日露は朝鮮半島への支配権をめぐって争い,日本が戦争に勝ったため結果的にはその後,朝鮮半島−韓国は日本の支配下に入った.
 しかしあの戦争は,“日韓戦争”では決してなかったし,また日露戦争を「日本による韓国に対する侵略戦争」という歴史認識は単純かつ一方的である.

 韓国外交通商相の対日抗議声明でも「侵略戦争時,強奪した独島」とあるが,あの島に対する日本の領有権主張を“強奪”としたいため,韓国流にいえば“歴史歪曲”が行われている.

黒田勝弘 from "SAPIO" 2006/5/24号


 【質問】
 日本が竹島を武力を用いて奪還する場合,宣戦布告無しで奇襲をかければ,国際社会から非難されますか?

 【回答】
 でしょうね.
 それに,戦争自体が日本への負担になりますから,戦争するほどの価値があるかどうか見極めましょう.

 ただし,国際的に見て,韓国は相当まずい立場にいます.国際裁判所への呼び出しを数回ブッチしているので,どこかしら後ろ暗い部分があると見られてます.
 そこで奇襲攻撃ではなく,メディア戦略などをしっかりやってから,ゆっくりと叩きのめせば上手くいくやも知れません……が,現実の日本にはそんなことができる人間もお金もありません.

 なお,日本政府は外交上,この手の領土問題に置ける解決策で常套手段たる「国連総会で領土問題を提訴」するという,コレをまだ行使していません.これは国際司法裁判所と異なり,韓国が出て来なくても決議を出すことが可能です.

 日本は,朝鮮半島が統一されるまで竹島問題に目を瞑ってあげているだけ,という見方もできます.


 【質問】
 現在の竹島問題を巡る韓国の対応は,過去とはどこが違うのか?

 【回答】
 黒田勝弘によれば,日本の領有権主張を一切認めないという,極度の自己中心主義だという.
 以下引用.

 日本の韓国ウォッチャーたちの最大の関心は昔から「韓国の反日感情の行方」である.いつになったら変化するのだろう,というわけだ.
 その答えの一つとして昔から
「韓国が発展し,経済的に余裕ができれば変わるだろう」
というのがある.そこから
「だから韓国が先進国になるよう協力すべきだ」
とよくいわれたものだ.
 余裕が出来れば開放・改革に変化するに違いない――近年の韓国の対北支援論つまり”北朝鮮・軟着陸論”に似てなくもない.
 しかし一方では異論も昔からあって,韓国が発展し,力をつければ,余裕より自信が先立ち,
「日本何するものぞ」
といって逆に反日は強まるかもしれないというのだ.
W杯や竹島騒動などを見ていると,韓国の反日の現住所は今のところ,明らかにこちらの方だ.

 韓国における最近の”独島”をめぐる反日・愛国シンドローム(症候群)は二〇〇二年W杯の愛国熱狂に連動している.「勝った,勝った」で自信たっぷりの「押せ,押せムード」になっている.「断固対処」「強硬方針」「拿捕も辞さず」「武力衝突も」…など,政府・マスコミ挙げて大げさな表現で相手を圧倒し安心しようというのは伝統文化だが,どこかW杯感覚である.
 韓国における近年の”独島問題”の特長は,日本の領有権主張を一切,絶対認めないという,相手を土俵にも上げない極度の自己中心主義だ.
 もともとこの問題は一九五〇年代以降,日韓間の外向的懸案として,少なくとも相手が領有権を主張しているということはお互い認め合ってきた.
 したがって昔は日韓の要人の間で「お互い面倒な島だから爆破してしまってはどうかね」といった冗談も可能だった.こうした話は最近,韓国政府が公開した当時の外交文章でも明らかになっている.

 しかし今,韓国の要人が同じ事をいえば即刻クビだし,社会的に抹殺されるだろう.
 とくに盧武鉉大統領は
「この問題には自分がケリをつけてやる」
といわんばかりに肩の力が入っている.
 靖国神社問題でも
「参拝をやめない限り,日本の首相との首脳会談は拒否する」
と強硬だ.
 過去否定・制度破壊に精を出している革新派らしい豪気だが,解放後世代初の大統領という若い世代がえらく強気なのだ.

 韓国人に「ほどほど」はないといわれる.何事につけ「これでもか,これでもか」なのだ.
 竹島をめぐってはこの半世紀,あれだけやりたい放題で自分のモノにしてきたのに,まだ足りないという.
 国際的常識では「日本を刺激してはまずいのでは…」となるはずだが,そうはならない.
 そのあげく,韓国の方が
「もう静かな外交はやめた」
などと不思議なことを言う.
 盧大統領は竹島問題にからんで日本を「国粋主義的傾向」と批判しているが,これも不思議だ.
「W杯から独島まで」-韓国の近年の”愛国シンドローム”こそ外国記者には国粋主義的だ.
中国も経済発展で愛国主義が広がっている.日本を取り巻く東アジアは愛国主義であふれかえっているのだ.
 日本の新教育基本法の「国を愛する心」など実にかわいい.

黒田勝弘 from 産経新聞(東京版)4月22日14版7面(国際面)


 【質問】
 万一,竹島騒動で日韓武力紛争が始まったとして,両国に軍隊を駐留させている米軍は,どんな対応をとると軍事板の詳しい方は考えられますか?

 【回答】
 米国は同盟国の領土問題には原則として不介入です.
 ただし,領土紛争になったら話は別.この際の対応に関しては不明です.
 その辺を勘違いしたのが湾岸戦争時のフセインです.
 イラク大使エイプリル・グラスピーの
「国境問題に介入するつもりはない」
と言う発言を,
「クウェートに侵攻してもアメリカは手を出さない」
と勝手に解釈していました.


 【質問】
 竹島を不法占拠している韓国軍を追い出すには,最低どれだけの兵力が必要なの?

 【回答】
 引っ越しババア一人でOK

軍事板


 【質問】
 竹島問題を10倍楽しく見る方法は?

 【回答】
「竹島には,そこにしか生えない,とても美味いタケノコがあるため,みんな,そのタケノコが食いたくて争ってる」
と想像して見てみると面白い.

消印所沢


◆◆◆◆韓国船竹島沖海流調査関連

 【質問】
 テポドン2騒動のすきに韓国の海洋調査船が竹島のEEZに侵入.中国のも尖閣諸島沖のEEZに侵入していますが,もしかして中朝韓でツルんでる?

 【回答】
 韓国は慌てふためいているところから見て,その可能性は低そうだ.
 中国も公のコメントを出すまでに時間がかかっており,発射時刻を知らなかった可能性が高い.
 なお,海洋調査船については海保の巡視船が張りついていて無線で警告しているが,シカトされている模様.

軍事板

 ちなみに,件の調査船は領海にも侵入している.
 以下引用.

韓国調査船,EEZ内に14時間=一時領海侵入,離脱を確認−海保

 調査船はさらに竹島に接近し,同7時45分,竹島から12カイリ(約22キロ)内の日本の領海に侵入した.
 領海から出たのは午後2時すぎだった.

時事通信,2006/7/5


 【質問】
 海流調査,なんのためにやってるの?

 【回答】
 海流調査は潜水艦の活動にも大きな影響を与える.
 海流の調査を無断で行うって事はそういう風にとられる.

軍事板

韓国海洋調査船「海洋2000」


 【質問】
 韓国は軍隊じゃなくて何故,警察に竹島を常駐させているんでしょうか?

 【回答】
 軍隊ではなく警察を置くことで,係争地域ではなく自国の施政がきちんと及んでいることを国際的に示すため.
 韓国としては,竹島の領有権問題の存在自体を否定している立場だったからね.

 なお,竹島の周辺海域は海洋警察,陸地部分は地方警察の管轄.

軍事板


 【質問】
 韓国には警察軍や軍警察はないの?

 【回答】
 韓国には警察軍も軍警察もない.

 戦闘警察隊ってのは存在する.「陸軍に徴兵された現役兵を一時帰休させて地元の国家地方警察庁へ出向させる」という制度.
 他に「警察への志願を義務兵役と見なす」という義務戦闘警察という制度も有る.

軍事板


 【質問】
 なんで侵入した韓国調査船を攻撃しないの?

 【回答】
 日本の法律には,EEZでの非無害航行や領海侵犯に対する罰則規定がありません.

軍事板


◆◆◆北方領土問題


 【質問】
 なぜロシアは北方領土を返還しないのか?

 【回答】
 世論,他の国境問題とのリンク,自尊心,の3つの理由によるという.

 以下引用.

その理由は,一つは国内の世論が反対していること,もう一つは,北方領土返還が他の国境問題に波及するのではないかという恐れ,さらに領土返還は大国ロシアの自尊心を傷つけるという問題があります.
 したがってロシアは,日本との関係改善を願いながらも,領土問題については,同じ場所に逡巡しているのが現状です.

小林和男著「ロシアのしくみ」(中経出版,2001/7/9),p.137


 【質問】
 1993年10月の東京宣言の歴史的意味は?

 【回答】
 領土問題の対象を明確にし,その解決を目指すとした点.

 以下引用.

 この東京宣言は,日露関係にとっては,4島の帰属の問題と領土問題の対象を明確にしたこと,およびその問題を解決して平和条約締結を目指すとしたことで,90年代の両国関係の基礎となる画期的な文書です.
 しかし,実務的な関係は進んだものの,日露の平和条約交渉はこの宣言の調印以後,大きく動く気配は見えませんでした.

小林和男著「ロシアのしくみ」(中経出版,2001/7/9),p.


 【質問】
 クラスノヤルスク合意とは?

 【回答】
 1997年11月,シベリアのクラスノヤルスクにおいて,当時の日露首脳,橋本龍太郎首相とエリツィン大統領との間で交わされた合意.
 北方領土問題が択捉,国後,歯舞,色丹の北方4島の帰属問題であることを確認した東京宣言に基づき,2000年までに平和条約を締結するよう全力を尽くす,とした.

 「コメルサント」紙のクレムリン担当記者だったエレーナ・トレグボワが2003年に記した手記を引いて,江頭寛が述べるところによれば,エリツィンは突然,皇帝のような気持ちになり,差しの会談で島の返還を約束してしまい,側近に促されて「条約締結は努力目標」「領土問題棚上げ」といった逃げ道を用意したという.

 詳しくは,江頭寛著『プーチンの帝国』(草思社,2004.6.22),p.283-284を参照されたし.


 【質問】
 川奈提案とは?

 【回答】
 1998年4月,静岡県川奈において,橋本龍太郎首相がエリツィン大統領との会談の中で行った提案.
 北方4島への日本の主権を認めるならば,ロシアが同意するまで施政権の返還を先送りする,というもの.

 江頭寛によれば,日本は橋本・エリツィンの個人外交に賭けており,日本の対露金融支援はIMFをも上回る積極姿勢を示すようになっていったという.
 そのときすでにエリツィンには強力な指導力は失われており,その後の11月の小渕恵三首相訪ロでは,ロシアは同提案への回答は示さず,解決の意思だけを明記した平和友好条約の締結を提案,日本側を落胆させたという.

 2000年9月の森・プーチン会談で,日本はロシア提案を拒否した.

 詳しくは,江頭寛著『プーチンの帝国』(草思社,2004.6.22),p.284-285を参照されたし.


 【質問】
 2島返還論とは?

 【回答】
(1) 1956年に生じた「2島返還でやむなし」の動き
(2) 2000/7/27の野中広務・自民党幹事長発言から表面化した,領土問題棚上げを肯定するかのような動き.

 (1)では,鳩山一郎首相とブルガーニン首相との間で,共同宣言が調印.
 これは平和条約締結と,同条約調印後の歯舞・色丹両島の返還が盛り込まれていた.
 江頭寛によれば,ソ連はこのとき実際に返還する考えを持っていた可能性は高く,2島のソ連住民は同宣言後,2島を引き払う準備を始めていたという.
 しかし1960年の日米安保条約改訂にフルシチョフ書記長が反発,米軍の日本撤退を2島返還の条件にすると通告したという.
 一方,日本側にも4島一括返還派の巻き返しがあり,米国務省が
「もし2島返還で解決させるなら,米国も沖縄を返さない」
と重光外相に脅しをかけたこともあって,その後「2島返還論」はタブー視されてきたという.

 また(2)では,江頭寛によれば野中発言に国内から批判が渦巻き,野中自身,「従来の国論,方針からの逸脱はない」と発言を機動修正したが,タス通信はロシア外務省筋の「問題解決の極めて肯定的な要因になる」とのコメントを伝えたという.

 続いて2000/9/3のプーチン訪日の際には,アレクサンドル・ロシュコフ外務次官が「56年宣言」の有効性を認め,日本ではこれが日露首脳会談の唯一の成果だと評価されたが,すでにロシア外務省は下院での公聴会その他で「56年宣言」の法的有効性を確認しており,ロシアではこの「唯一の成果」とやらはニュースにもならなかったという.

 その次の2000/12/25の鈴木宗男とセルゲイ・イワノフ安全保障会議書記との会談(佐藤優・国際情報調査局主任分析官が同席)では,鈴木は会談後,「2島先行返還論を含む段階的解決論を模索すべきだ」と発言.
 江頭寛によれば,ロシアにとっては,残る2島返還は実質的に棚上げできる内容と映り,魅力的なものだったという.

 2000年11月末,ロシュコフは,4島の帰属問題を交渉の対象と定めた,1993年の東京宣言を事実上破棄することを条件に,「56年宣言」を基礎を交渉を継続する用意があることを表明.
 これは江頭寛によれば,2島返還だけで問題を決着させる機会を狙うものだったという.

 2001/3/25,森・プーチン両首脳が「イルクーツク声明」に署名.
 この際,日本側は,既に引渡しが確定している2島と,残りの国後・択捉は分離して並行協議するという提案を行った.
 江頭寛によれば,森は2島先行返還論を後戻りできない交渉軌道に乗せることに努力を傾注した印象を与えたという.

 しかし2001年4月に首相に就任した小泉純一郎は,4島一括返還論を主張.
 田中真紀子外相も2島先行返還論を批判.
 その後の政争やスキャンダル事件の中で田中は解任され,鈴木宗男は逮捕され,ロシア担当だった外交官たちも担当から外され,2003/4/23の日露次官級会談で「56年宣言」に基づく交渉継続を日本は拒否し,2島先行返還論は終止符が打たれた,と江頭は述べている.

 詳しくは,江頭寛著『プーチンの帝国』(草思社,2004.6.22),p.287-293を参照されたし.


 【質問】
 なぜ北方領土海域での漁業交渉では,ニシンが主要課題になるのか?

 【回答】
 ロシアではウォッカに最適な料理を極めることは文化的に重要なことであり,塩漬けのニシンはウォッカによく合う「国民的食料」だからだという.

 ロシアには,日本で言う「酒の肴」に相当する言葉があります.「ウォッカとセリョートカ」 セリョートカとは塩漬けのニシンです.
 ソビエト時代の日本とソビエトの大きな年中行事は,北方水域での漁獲割当量を決める漁業交渉でした.
 この席で,ロシアがニシンの漁獲量を大幅に制限しようと提案し,日本側を慌てさせたことがあります.
 抗議する日本代表に対して,ソビエトは「ニシンはロシアの国民的食料だ」と突っぱねました.
 ウォッカの組み合わせがあるからこそ,ニシンが国民的な食料に昇格しているのです.

小林和男著「ロシアのしくみ」(中経出版,2001/7/9),p.206-208

 「ザクースカ〔ウォッカ専用のつまみ〕」とは,ただのつまみではなく,何百年もの歴史や経験を積み重ね,ロシアが宇宙開発や偉大な文学を生み出すのと同じような情熱を傾けて生まれた,ウォッカに最も適した特別なロシア料理です.
 飲むとき,ちゃんとザクースカを食べれば,当日もあまり酔わないし,二日酔いにもならないというのです.
 その代表的な品々は,豚の塩漬けの脂身,ハム,にこごり,シチョウなどの肉類,いくら,サーモン,塩漬けのチョウザメ,塩漬けシシャモ,茹でジャガイモ,自家製のピクルス,酢漬けのキャベツ,きのこなどなどです.
 ロシアの偉大な作家・チェーホフは,
「塩漬けのキュウリより良いザクースカがこの世には存在しない」
と子孫に遺言を残しています.
 これほど「正しいザクースカ」を極めることは,ロシアにとって重要なことなのです.

同,p.206

 日本が鯨にこだわるようなものだろうか.


 写真は当まつりで,私が前の晩飯,朝食を制限してまで食した物.
 上から順に,
シューバ(ビーツ,ニシン,じゃがいも,タマゴを層にしたもの)
ベリメニ(ロシア風水餃子サワークリーム添え)
ヨージキ(ロシア風ミートボールのトマト煮込み)

食した感想「ウオッカ持ってこい!」

 …食してみてよく理解した.
 もっとも,これらは前菜扱いのようではありますが.



ぎんなんそう in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


 【質問】
 北方領土について,日本側にはどのような利権が絡んでいるのか?

 【回答】
 不確かなソースだが,暴力団が関与していたり,重要な票田になっているという記事がある.

 以下引用.

 「北の漁場」の蟹が,いかに巨大な利権なのか.
 北海道大学スラブ研究所の荒井信雄教授の調査によると,ロシア側統計の「日本への蟹輸出額(98〜01年)が1億900万ドル(約126億円)であるのに対し,日本の「ロシア産蟹の輸入額」は5億5900万ドル(約648億円).
 つまり,ロシア産蟹の約80%が密漁であると結論付けており,年額にして130億円以上の不当利益が生まれているのだ.

 〔略〕

 日本側で,そうした〔ロシアの〕密漁マフィアのカウンターパートになっているのが広域暴力団だ.
 前出の本田記者〔北海道新聞記者で「密海の海で」の著者,本田良一〕が指摘する.
「80年代,レポ船に代わって密漁の主流になったのが,強力なエンジンを積んでロシアの警備艇や海保の巡視艇を振り切る特攻船≠ナ,暴力団関係者が考案して広がった.
 その後,警備隊に賄賂を贈ったり,許可証を偽造して正規の輸入を装うなど,密漁・密輸手段が複雑化している」

 〔略〕
 カニかご漁の免許を持たない船が獲った蟹は,世紀のルートで市場に流せないため,暴力団が仕切る露店販売などに流される.
「密猟者はリモコンで浮き沈みするブイをとり付けた蟹かごを沿岸の岩場に沈め,100s単位で引き揚げて闇ルートに出荷する.一度に流せば足がつくからです」

 〔略〕

 北方領土が絡む日露の漁業交渉では,中間線の引き方や,日本の特定の漁船にロシア側での操業を認める協定など,幾つもの政治的取引がなされてきた.
 北海道選出の国会議員は,そこで力を発揮しないと選挙に勝てない.
「水産は道内の大産業で重要な票田だ.漁師も水産物輸入や加工会社も議員の後援会に入り,献金をして漁協ごとにどの政治家の系列化が色分けされる.
 そうしないとロシアでの操業許可をとってもらえないし,貿易もできない.
 中でも利幅の大きいカニ漁は,その傾向が顕著だ.

 政治家の講演会に入るのは,拿捕されたときの保険の意味もある.
 政治家は系列の漁民が拿捕されたときに救えるように,日頃からお忍びでサハリンに飛び,マフィアと近い現地の州政府幹部に贈り物をするなど,パイプ作りに躍起になってきた」(北海道の地元議員)

 ある自民党議員は国会直前に後援者と極秘にサハリンに行ったものの,天候悪化で帰国が遅れ,委員会に出席できなくなり,大顰蹙を買ったエピソードもある.
 〔略〕
 ロシアが居丈高な態度をとっているのは,「北の漁場」の闇にどっぷりと浸かってきた日本の政治家は,「密漁問題」で抗議など出来まい――と,完全に見下しているからなのだ.

「週刊ポスト」2006/9/8号,p.28


 【質問】
 なぜ北方領土利権が跋扈するのか?

 【回答】
 不確かなソースだが,根室が密漁に頼らざるを得ない社会構造になっているためだという報道がある.

 以下引用.
 漁業関係者が声を潜めて打ち明ける.
「花咲ガニの水揚げ量はピーク時の10分の1程度になったが,それも密漁で採ったものがほとんど.
 根室には,他に目立った産業がなく,この街の経済は,こうして採られたカニが何とか支えている」

 確かに,根室市は地盤沈下が続いている.
 77年の200カイリ施行で北洋の好漁場を奪われた漁師たちは次々と廃業.
 最盛期に5万人近かった同市の人口は,今や3分の2に減った.
 漁師が廃業したことで,卸・加工・観光などのカニ関連産業も次々と倒産という悪循環が続く.

 夜,街の飲食店街を歩いた.
 約100軒ものスナックの看板があるが,一晩中,明かりのつかない店舗が目立つ.
 40代のママがため息混じりに語った.
「昔は,漁師が腹巻に札束を入れて飲みに来てくれたけど,今はごく一部.
 坂下さんは数少ない羽振りのいい人で,よく
『ロシアでまた危ない目にあった』
なんて武勇伝を披露していたね.
 でも,カニをたくさん水揚げする漁師が町を支えているんです.
 どんな手段で採られていようと,それに頼るしかない」

「週刊ポスト」2006/9/8号,p.29

 まあ,残酷な物言いになるかも知れませんが,CDが一般化した後もレコード針を作り続けている会社のようなもので,どこかで体質転換しないと,ますますドツボに嵌まるだけではないかと.

 【質問】
 北方領土海域で漁船拿捕があったときに,TBSの朝の番組で女性コメンテーターが
「自衛隊の巡視船で漁船を守るなどの方策を採るべき」
と主張していたのですが,蟹工船の時代じゃあるまいし,自衛隊が正面に出て何か出来るのですか?(法的にも装備的にも)

 【回答】
 軍艦で護衛された漁船が越境して密漁したら,侵略行為になってしまうぞ.
 たぶんロシアも,相応の対応をする.

 マスゴミの言う事は眉に唾付けて鼻で嗤っとけば良し.


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