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Második felsõ Oldalára
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◆◆◆◆◆◆◆90式戦車無用論
<◆◆◆◆◆◆90式戦車
<◆◆◆◆◆戦車
<◆◆◆◆車輌
<◆◆◆装備
<◆◆陸自 目次
<◆日本 目次
<東亜FAQ目次
【珍説】
陸上自衛隊が使用している国産の九〇式戦車は,一両八億円する―と聞いて,あなたはどう思うか.
もちろん,八億円を「安い」と感じる人は,あまりいないだろう.
しかし,本当のところ,戦車の値段が八億円とか九億円とか言われても,それが果たして安いのか高いのか,判断できない人が圧倒的に多いのではないだろうか.
実はこの戦車は,国際相場からすればバカ高いのである.
イラク戦争でも活躍し,米陸軍の主力戦車となっているM1A2は,主砲こそ九〇式と同等の一二〇ミリ砲だが,格段に進んだ電子装備を持ち,味方の戦車はもとより偵察機や衛星とも瞬時にデータのやりとりができる.
それでいて,価格は一両およそ七億八千万円と,九〇式よりも安いのだ.
〔略〕
では,性能面で九〇式と互角の戦車はと言うと,ドイツのレオパルト2A5が挙げられるが,こちらは一両五億円するかしないかである.
林信吾著『反戦軍事学』(朝日新聞社,2006/12/30),p.39-40
▼ ちなみに〔90式戦車は〕,一両八億円ほどする.
端的に言えば,米独など西側諸国の第三世代戦車と比べてかなり高い.
林信吾著『防衛黒書』(ちくま文庫,2008.9),p.268
▲
【事実】
この手のネタはもう食傷気味です・・・
90式戦車 8億円
ルクレール 9億7000万円
チャレンジャー2 11億3800万円
西側第三世代戦車で比較しても,バカ高いとは言えません.
特にフランスのルクレール(Leclerc)戦車は,日本の90式戦車とほぼ同時期に登場している上,両車とも自動装填装置を備えているのでよく比較されますが,90式戦車よりも高価です.
イギリスのチャレンジャー2戦車が更に高価なのは,少し意外な感じを受けるかもしれません.
とはいえ上記の三戦車は,ルクレールがアラブ首長国連邦(UAE)に売れ,チャレンジャー2はオマーンに38両売れた程度で,数百両程度の生産に留まっています.
これに対しアメリカ,ドイツ,ロシアの戦車はベストセラーとして数千両が生産・輸出され,単価が安くなっています.
アメリカのM1戦車とドイツのレオパルト2戦車は一両5億円前後,ロシアのT-90戦車は3億円前後と確かに安いです.(T-90は性能的に西側第三世代戦車との直接比較は出来ない)
ただし注意しなければなりません.
T-90の価格は国外販売価格での国際相場ですが,M1とレオパルト2の価格は本国での国内調達価格であり,
国外に売る場合は1.5掛けくらいされるのが普通です.兵器販売は殿様商売も多く,2掛けもそう珍しいことではありません.
例えば,湾岸戦争後,サウジアラビアが購入したM1A2の新品が約15億円.
サウジは新品だけでなく,M1A1の中古車をA2相当に改装した車両も購入していますが,これでも10億円を超えています.
またオーストラリアが2003年に,M1A1の電子部品を新型に交換した(注:A2相当ではない)中古車を,一両約6億5000万円で購入しています.
さらに,スウェーデンに輸出されたレオパルト2A5(Strv.122)の販売価格は一両約8億円です.(10億円超とする資料もありますが,それは同時契約されているStrv.121改修費用と混同している模様)
物のお値段については,この本を読んだ方がまだ色々と勉強になります.
大学の授業でも使っている奴なので,皆さんでも大丈夫だとお思いですが・・・・・・・.
(ただし,もの凄く分厚いです.)
『生産管理入門―ERPを支えるマテリアルマネジメント』(J.R.Tony Arnold著, 日刊工業新聞社,2001.12)
『品質管理入門』(石川馨著)
『もうかる工場のしくみ』(金谷孝・橋爪準一著)
全て,自分が通っている大学の授業で使用した物です.
SCARFACE1 at 「週刊オブイェクト」コメント欄,2007年03月05日
22:14
& his blog
90式戦車
ルクレール Le Clerc
チャレンジャー2 Challenger 2
(うそ)
(ほんと)
(こちらより引用)
【珍説】
「戦車の値段について」
『反戦軍事学』という素晴らしい本の中で俺が指摘したのは,「国際相場」に比して,90式は高額であるという事実と,その理由.
もっと高い戦車があるそ,と言われてもね.
林信吾 in 「週刊オブイェクト」コメント欄 at 2007年03月07日 12:30
※ 「素晴らしい本」というフレーズは原文ママ.信じられないが本当だ.
【事実】
いいえ,私はそのような反論を行ったのではありません.
私が「戦車のお値段編」で説明したことは,
「戦車の国際相場価格(西側第三世代現行型)は安くても8億円前後であり,高いものは15億円を超えている為,90式戦車の値段(調達価格)は決して高くない」
と主張しているのです.
〔略〕 林信吾氏が著書で書いているM1A2やレオパルト2の価格は「生産した自国への価格」であり,国際取引価格ではありません.
購入国が払う金額が「国際相場」となるのであり,国外への兵器の販売価格は生産国の自国調達価格から1.5〜2倍くらいになるのが普通です.
結果として林信吾氏が「90式よりも安い戦車」だと紹介したM1A2やレオパルト2は,日本が買おうとすると90式戦車の調達価格と同程度かより高くなってしまいます.
日本国内で採用する場合のことだけを考えればよいのですから,国産戦車の国内調達価格と他国戦車の国際販売価格を比較して決める事になります.
林信吾氏,「国際相場」に比して90式は,けっして高くないのです.
ところで林信吾氏,貴方が本に書かれている「殆ど赤字でも輸出ならば受注する,というメーカー」を具体的に挙げて見せてください.
【反論】
いわゆる防衛産業への自衛隊幹部の天下りの問題については,なぜ誰もツッコミ入れないのか理解に苦しむ.
林信吾 in 「週刊オブイェクト」コメント欄 at 2007年03月07日 12:30
【再反論】
突然,話が飛ぶのですね.
で,天下りがあったとして,90式戦車の調達価格が他国戦車の国際販売価格と比べて高くないことには変わりがありませんよ.
天下りの問題自体は認識しています.
問題だと主張したい方が主張なさってください.
ですが,軍人が軍需企業に天下りすることは何処の国でも普通に行われていることで,完全に無くすことは出来ないし,何処の国でも行われているのなら,「国際相場」への影響は相対的に見て特にないでしょうね.
<以下コメント欄>
自衛隊幹部の天下り問題〔略〕って他の省庁や防衛省背広組と比べてどうなんでしょうか.
例えば財務省や国交省から課長クラスの天下りってフツーに行われてますよね?
警察なんかだと,国Uクラスでも天下ると聞きます.
それに比べ,自衛隊制服組の天下りは天下りといえるほどのものなんでしょうか?
私の親戚にも元将補〜2佐クラスの人が何人かいますが,皆さん,天下りというよりは再就職されました.(自動車学校とか)
また,杉山隆男氏の『兵士を〜』シリーズでも,元幕僚長が一介の顧問であるという現実が描写されております.
自衛隊幹部の天下りってそんなに目の敵にするほどのものなんでしょうか?
Posted by Red Attack at 2007年03月08日 23:10
それほど,問題ではないですよ.
何故かと言うと,佐官までの人達の定年が55歳までですからね.
まあ,それ以外にも色々とありますが!
Posted by SCARFACE1 at 2007年03月08日 23:41
90式の調達数が年20未満位,分かりやすく年15台として,重工が「レオパルト2A5が挙げられるが,こちらは一両五億円するかしないか」との差額3億円をぼってるとして,その3分の1が天下りの人件費だとして,年15億ですか.
おいおい,重工にどんだけ天下ってるんだよ.
天下りだけで機甲中隊の定足数ぐらい居なきゃならないんじゃないか?
天下りったって,年1億/人もしないだろ?
10年で58人らしいから,
http://www.selectourfuture.org/japanese/mitsubishi.html
年間12人を養ってるとして,全部戦車に上乗せしても,調達価格は3億も上がらないんじゃ・・・
Posted by 名無しT72神信者 at 2007年03月09日 01:26
【珍説】
90式戦車はエアコン付き.岩に当たると穴が開く(田中芳樹「創竜伝」)
【事実】
普通の車だって,岩に当たったって穴なんか開きません.
まして装甲のある車.
90式戦車の実物は,埼玉県朝霞の陸自広報センターに無料展示されています.
気になるのであれば,実際に自分で触ってみるのが一番ではないでしょうか.
金属なのに叩いても音が殆どしないくらい,分厚い装甲で覆われています.
ちなみに,「車体の底は川底の石で穴が空く」というのは,小説家の田中芳樹氏が,自著「創竜伝」内で自衛隊の戦車を風刺した描写が,「真実」として広まったものです.
しかし同書の出版は88〜89年で,当時,90式戦車はまだ正式採用されていいません.
その事から考えても ,創作である事は明らかです.
実際の戦車の構造を考えれば,いくら底面を薄くしても,それだけで地表の岩で破れる様な事にはなりません.
エアコン云々ですが,NBC対策を施された戦後世代の戦車なら普通付いています.
冷房機能はまた別.
乗員用のヒータはありますが,クーラーはありません.
電子機器用の冷却装置はあります.
他の車両も同じです.
陸自の装備で冷暖房完備なのはパジェロだけです.
これは,民生用のエンジン・ユニットはエアコンのコンプレッサーと組になっており,自衛隊用に取り外すと,かえって割高になってしまうためです.
90式にエアコンが仮に付いていたとしても問題なんてありません.
核兵器・化学兵器・生物兵器への対処として車内の気密性を高めた場合,むしろ欠かすことの出来ない装備にすらなるかもしれませんので.
なお,殆どの戦車の中東輸出使用は冷房付きです.
エイブラム,チャレンジャー,ルクレルクからT-80に至るまで.
朝霞にある,90式MBTの試作車
faq38g03a03.jpg
faq38g03a04.jpg
(撮影:新所沢の三等兵◆Uk)
新所沢の三等兵◆Uk in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
【質問】
「90式戦車はエアコン付き.岩に当たると穴が開く」などというデマは,なぜ広がったのですか?
【回答】
これについては,当時のミリタリー業界の状況も知っておいた方がいいと思います.
昔のミリタリー業界を知ってる古参の軍事マニア数人が言ってたんですが,問題の「創竜伝」3巻が出版された1980年代当時,軍事マニアの間では,自衛隊の国産兵器の評価が現在と比較して,信じられないほど悪かったそうです.
当時の国産兵器の認識は,「欧米の兵器をパクった低性能な代物」といった感じで,
「90式戦車はレオパルト2のパクリ」
「87式対空戦車はゲパルトのパクリ」
「F-1支援戦闘機はジャギュアのパクリ」
といった,(現在から見ると)低レベルの与太話が,当時のミリタリー書籍や軍事マニアの間ではドヤ顔で語られてました.
最近の若い人は信じられないと思うかもしれませんが,清谷信一やアリアドネン・レベルの認識が,当時の軍事マニアの間では「常識」だったんです.
80年代のミリタリー業界で国産兵器の評価が劣悪だった事実は,佐藤大輔氏の「主砲射撃準備よし!」や「機動戦士ガンダムの機密」などの本にも出てきます.
佐藤氏は,国産兵器に否定的評価を下す当時のボードゲーマーを批判する目的で,自分が製作したシミュレーション・ボードゲームで,意図的に国産兵器の評価を上げたそうです.
それが,
・湾岸戦争の圧勝で西側製兵器の評価が好転したこと,
・ネットの発達によって軍事知識の情報量が爆発的に増えたことや,資料の入手やマニア間での情報の交換が格段に容易になったこと
によって,国産兵器の評価が劇的に改善されたというのが,ここ25年ほどのミリタリー業界の状況です.
特にネットの力が大きいですね.
古参の軍事マニアが
「80年代の国産兵器に対する酷評を知ってる身からすると,『創竜伝』でのような,90式をバカにする作り話が出てきても不思議ではなかった.
だからあのデマが爆発的に広がったんだ」
と言ってました.
ちなみに最近,「戦車研究室」の掲示板で自衛隊関係者の「お兄軍曹」さんから教えてもらったのですが,実はこの創作は元ネタがあるんです.
「戦車研究室」の掲示板への直接リンクは禁止されてますので,過去ログを引用します.
(以下,掲示板の過去ログを引用)------------
お兄軍曹 - 2015/08/07(Fri) 20:43 No.2523
(前略)
>「90式戦車は渡河すると川原の石で底が抜ける」
おそらく,元ネタは74式戦車がエンジン室底板を岩の突き上げで変形させた事案ですね.
エンジン自体は大丈夫だったんですが,問題となって全車底板補強のための改造指令が出されました.
------------(以上,引用終わり)
私はこのレスを見て衝撃を受けました.
恐らく,当時,田中芳樹氏は何らかの形で自衛隊内部のこのエピソードを耳にしていたものと思われます.
そして,それを大幅に誇張した結果,あの「創竜伝」の90式の描写が書かれたのでしょう.
「東スポ」の記事並みに誇張しまくってますが.
モーグリ in FAQ BBS,2015/12/13(日)〜12/14(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
NBC環境下で行動できるよう,90式にはエアコン(冷房機能無し)付いているそうですが,米軍方式で防護服着させた方が合理的では?
軍事オタ in 軍事板,2000/09/01(金)
青文字:加筆改修部分
【回答】
米軍も従来のやり方と,個人防護システムの併用だと思ったけど??
車内の汚染は除染するのが困難だから.
米軍式の個人防護システムは,採用当時はNBC防護服が,ゴム引きのものしかなかったので合理的に思えるたけど,今はサラトガスーツに代表される通気性のある軽量防護服(自衛隊も同様のものを装備)が普及しているので,要らない装備かもね.
因みに何処の国の戦車兵も,戦場が最初から汚染していることが分かっている場合は,車内でも防護服を着用しますよ.
車両を放棄しなければならないトラブルの時に,脱出できなくなるから.
そういう想定での演習の写真見たこと無い?
オレ有る.
一番は,ハッチを開けたら車内が汚染されて意味がなくなるからで,車両トラブルで車外作業が必要になった時に困るし,仮に車内にとどまって救援車を待っても,乗り移る時か牽引する作業で,どっちみち車外に出る必要がありますから.
後,汚染物質にもよりますが,車両に付着している可能性があるので,汚染地帯を抜けても車外から洗浄してもらわないと,乗員は不用意に車外に出られないからです.
戦車兵が防護服とマスク付けている演習写真は,よく見ました.
だったいらないじゃない・・って思ってた訳ですが,昔より着心地が良くなったとはいえ,狭い車内での操作はやはり不便でしょう.
軽量防護服も車載して併用の方がいいかもしれません.
【珍説】
ここで愚痴ってもしょうがないが,自衛隊装備って全体的にアレなんだよなぁ.
例えば陸上自衛隊の90式戦車っていうのは,見た目とかはアメリカの戦車に似てるんだけど,〔略〕,傾斜装甲を採用してないので砲弾をはじくことが不可能
ニュース速報板
【事実】
「90式戦車」と「アメリカの戦車=M-1エイブラムス」で画像検索してみましょう.
まあ人間で言うと, 「顔の真ん中に鼻があって,目が二つあって,その上にはそれぞれ眉毛が」程度には似てるでしょうけど.
更に,「アメリカの戦車に似ている」からいい戦車とは限りません.
現代の戦車主砲弾のAPFSDSは傾斜装甲で弾くことはできません.
浅い角度で命中しても装甲表面で屈折して車内に突っ込んできます.
▼
実際に近付いてみると,そう巨大といった感じはしませんが,鋼鉄の重量感はタップリあります.
よしぞうmaro' in mixi,2007年08月27日01:21
青文字:加筆改修部分
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【質問】
90式戦車のCPUはファミコン並で,ベテラン砲手が目視照準で撃つほうが命中率がいいって本当?
ニュース速報板
【回答1】
んなこたぁない.
また,兵器の電子装備の完成度はCPUの能力のみに左右されるものではありません.
システム総体としての能力を判定しなければ意味がありません.
>ベテラン砲手が目視照準で撃つほうが命中率がいい
その様な「職人芸」がこなせるまでの人員を確保するより,機械任せでもそこそこの命中率を得られるシステムを採用した方が,戦術的には有効でしょうね.
▼ 【回答2】
[90式]って名前からいつ開発されたか考えてみれ.
理由はまあ,あれだ,ファミコンなめんなって事だ.
勘違いしている人も結構いるが,ぶっちゃけ「PS3にできてファミコンに出来ない計算」はない.
PS3なら人に認識できないスピードでやるけど,ファミコンにやらせると年単位の時間がかかると言うだけで.
コンピューターって単能で割り切れば,ロースペックでもそれなりの性能が出せる.
画像処理したり音声を扱ったりしない,純粋な「計算装置」としてのコンピューターなら,20年前のレベルでも充分使える.
家庭用のPCみたいに汎用でまともに使えるようにするには,機械の計算能力に余裕がないと厳しい.
単能でそのハード専用に組んだプログラムに比べて,言語が複雑になるから.
だから,数字の上ではベラボーに高性能になってる.
家庭用ゲーム機のPCエミュを動かすのに必要なスペックを見りゃ,どれだけ非効率なことしてるか分かるはずだ.
悪い言い方をすれば,汎用機は膨大な計算能力で種々の機能を無理矢理動かしてるようなもの.
むしろ,下手に最新技術が使われてたりしない方が,信頼性の面でも整備性の面でも扱いやすい.
軍事板
青文字:加筆改修部分
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【関連動画】
「 ワレYouTube発見セリ」:90式戦車 走行間射撃
【質問】
「90式戦車のメインCPUは,マックに使われているような民生品なのでEMP(電磁パルス)を浴びたらすぐにダメになるが,アメリカの軍用品CPU(つまりM1A1に使われているやつって事ですね)は,ちゃんと耐性ができている」
ってのはマジっすか?
もしマジなら,アメリカのミリテクってやっぱりスゴイ!?
【回答】
兵頭二十八の本ね.
ここから取ったんだろ?
――――――
アメリカの産業界は,十分な対価さえ報酬として受け取れば,日本製を上回る性能のメモリー・チップはいくらでもつくれるんだ.
彼らはただ,安くて大量にはつくれないというだけ.
その代わり,CPUでは常に日本の先を行っている.
それに,核爆発のEMP(電磁パルス)を浴びたり,急激な温度上昇や温度低下にさらされても,誤作動を起こさないようなチップは,日本企業には何のノウハウもなくて,アメリカのメーカーだけがつくっているのだよ.
たとえば「90式戦車」の射撃コンピュータに使われているメインのCPUは,マッキントッシュ・パソコンのやつをそっくりそのままだからね.
そんな民生品では,もしEMPを浴びたらすぐにダウンしてしまう.
アメリカの軍用品をナメちゃいけません.
――――――
以上,兵頭二十八著『「日本有事」って何だ「超カゲキ」VS「常識」問答』より引用.
ちなみに以前聞いた話では,軍事用のチップも民生用のチップも同じFABから生まれてくるらしいぞ.
製造工程も全く一緒.
ただ,その中からたまたま各種耐性試験の結果が良いものが,軍事用に回されて,普通の奴が民生用に回されるというだけの話.
逆に言えば,同じ行程から生まれてきたものに,高い価格をつけられるから,チップメーカーにとって軍事用は旨味が大きいということだ.
その本の言ってる「日本企業にノウハウが無い」というのはどんなもんだろう?
著者は「チップ自体に防護処置を施してある」と勘違いしてんじゃない?
論理設計はともかく,少なくとも製造技術ではトップレベルの日本企業が造るチップ自体は,当然それなりの耐久性を持っている.
それをシールドするユニットとかの技術はともかく,チップそのものの品質うんぬんというのは,著者の勘違いだと思うな.
そしてシールドする技術は,半導体技術ではなく単なる軍事技術で,日本企業がそっち方面のノウハウに乏しいのは当然.
軍事板,2000/09/01(金)
青文字:加筆改修部分
そもそもの話として,兵頭氏が”アメリカの産業界は…”とか書いていたそうだが,Cyrixを買収したVIAは台湾のメーカーだし,AMDの工場はドイツに在るし,パソコン開ければ解るように,IBMのHDDはチェコ製だし,インテルのCPUはマレーシアで作ってるし,アメリカだけでCPUを作ってると言うのは当たらないなあ.
もはや電脳企業に関して国籍を問うのはナンセンスだね.
ハナ肇 in 軍事板,2000/09/01(金)
青文字:加筆改修部分
まぁ,入力ノイズに対して誤動作の少ない物を選り分けてる,って可能性はあるだろうけど....
それで選られる結果は,最後の最後での安定って話じゃない?
或いはパッケージに金属板埋め込んで,ある程度遮断してるとか....
要は直接接触なしで,外部から入力される起電力への対策だから,きちんと金属等で遮断してやる(引き回してるケーブルにも発生するからそれも含めて)って事じゃないの?
ノイズ対策の延長みたいなもんで.
軍事板,2000/09/19(火)
青文字:加筆改修部分
【珍説】
方向指示器をつけた戦車なんて,世界中探しても90式戦車だけ.
ニュース速報板
【事実】
公道を走る戦車にはたいていついています.例:レオパルド2・ルクレール・チャレンジャー2
▼ 例えばフランスは,戦車が一般道を通行するので,もちろん警察の取り締まりを受ける.
そのため,ルクレールには取り外し可能なウィンカーもライトも装備されている.
ちなみに警察に装甲車が検問で止められた際,便乗して銃座で寝ていた人が,寝ぼけて銃口を警察官に向けたら,警官が慌てたって話が,まことしやかに語られてる.
軍事板,2008/11/20(木)
青文字:加筆改修部分
▲
方向指示器つけました
(画像掲示板より引用)
【珍説】
90式戦車は三菱製なので,隊員も怖くて乗りたがらず,戦車乗りの希望が少なくて困っているらしい
ニュース速報板
【事実】
んなこたぁない.つか,90式を作ってるのは三菱自動車じゃなくて三菱重工ね.
【珍説】
90式戦車は,海自が使用している127ミリを採用せず,ドイツ規格にしたため,旧軍同様に交換性が無いので,いざという時に大変,
ニュース速報板
【事実】
西側兵器はドイツのラインメタル社の120ミリ砲を使うのが一般的です.
つか,アメリカのM1A1がドイツ規格(て言い方もなんだが)のラインメタル120ミリ使ってるんですから,
米軍との弾薬相互運用なんかを考えれば当然ですわな.
【珍説】
90式戦車は戦車砲,砲弾ともドイツ製なので戦争になってからきちんと手に入るかどうか疑問
ニュース速報板
【事実】
杞憂だよ.
それに技術的には日本で国産もできたわけだし.(試作品は同等以上の性能だったとか)
【珍説】
90式戦車は,わざわざ分解して演習場まで持って行く,こんな不満だらけの装備を何とかしろ!!
ニュース速報板
【事実】
いちいち分解して運ぶことはありません.
戦車用の大型輸送用トレーラーというものがあり,演習場への輸送はこのようなトレーラーを使うのが一般的です.
また,北海道の演習場の場合,駐屯地から戦車が直接演習場へ移動する所もあります.
【珍説】
90式戦車は,84ミリ無反動砲で砲塔が吹っ飛ぶ欠陥戦車.
ニュース速報板
【事実】
背後から至近距離で攻撃されれば,どんな戦車だって撃破され得ます.
そうさせないための「戦術」です.
【珍説】
90式戦車は重過ぎて橋を渡れない.
〔略〕
この〔90式〕戦車はやっかいな代物でして,北海道のある地域に配備してしまったら,ほかの地域に移動することができないのです.
一両50トンという特別に重い戦車ですから,道路を走ると道路を壊してしまい,渡れる橋もない(笑い).
日本の橋の重量制限は普通は20トン,高速道路で40トンですから.この戦車を通そうと思ったら,あらかじめ道路や橋を作り直さなければならない.(笑い)
【事実】
高速道路や1級国道であれば大丈夫です.
ただ,90式を戦車輸送車に載せると重量が重過ぎて,隊列を組んで橋を渡ったりは出来ないそうですが(橋桁一つあたり1台しか乗らないように注意して走るらしい).
不破さん,とばしてるなあ.
特別に重い戦車・・「マウス」は100t超ですよん.
一応,現用の戦車の中では重量級ですよね?
(防御の問題とか,射撃の安定とかで重量も意味があるのは承知です)
まぁ,重かろうが高価だろうが使いづらかろうが,それを使うことによるメリットがデメリットを上回るなら,使うだけですわね.
まあ,74式の今後の更新車両にあたる新戦車の重量が40トンクラス(恐らく40トンに留まらず「50トン以下」になりそうだが)という事なんで,防衛省は一応その辺の認識はしてるんだろうけど.
(今のところ根拠がほぼ「重量」のみな彼らは,新戦車が登場したらどうする気なのか楽しみではある)
しかしまぁ,一方国土交通省もこういう事を認識しているようで.
http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/butsuryu/Top03-02-03.htm
物流の問題でもあるという事は共産党考えてないだろうなぁ.
>ほかの地域に移動することができない
じゃあ,どうやって相模原の工場から北海道まで搬入するのかと小一時間
(以下略)
井上@Kojii.net in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
私,昔,長崎に住んでたんですが,佐世保の米軍基地に戦車とか(M2だったかな?)普通に運んでました.
なんで「戦車を運べない」は明らかに嘘ですねぇ.
ばらして運ぶという発想がない(笑)
頭の中身と同じで固まってるんだな・・・
実際に90は砲塔部と車体部の2つに分解して輸送するし.
GVW50トンクラスのトレーラーが走ってる道路は,その瞬間だけ,ある種の主義者だけが認識できない超異次元空間となる.
こうですかわかりません
ぶっちゃけ「(質量×重力加速度)/接地面積」で出る応力が問題だと思うけどな.
まだこんな都市伝説信じている奴が居るんですねぇ.
環八沿いや,第一京浜沿線の住人なら,それが嘘っぱちだって判るはずですよ.
蒲田に住んでたとき,何度も深夜の蒲田陸橋を砲塔つきの90式MBTがトレーラーに積まれて陸送されている姿を目撃しましたし.
北海道へ輸送する時,砲塔と車体をセパレートするのは,単に貨物船の床強度の問題だったりするのですがねぇ.
〔略〕
源文先生の関係で,実際に自衛官のかたや三菱ふそうの技術者さんから聞いたのですが,曰く,
「日本は有事のとき,米軍の援軍が来ることをアテにして防衛計画を立てているので,M1A2をトレーラーに載せて通過しても問題ない道路は,全て調査済みだよ」
だそうです.
ならば,それより軽い90式MBTは,言わずもがなですね.
新所沢の三等兵◆Uk in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
主要国道でよく見る,あまりにも強烈な過積載のトラックは,90式輸送を妨害する為に日々橋桁に衝撃を加えるテロ活動なんでしょうかねぇ(笑)
専用のトランスポータで運ぶ戦車と,過積載のトラックのどっちが危険か,なんて,それこそ見た目で分かりそうな物なんすけどねぇ…
と,いうか,
90式は対ソ連用だから役立たず(と言うことにして)
→新しい戦車を作って配備しる!
という意味か?!(笑)
http://www.isas.jaxa.jp/docs/ISASnews/No.183/m5.html
平成8年5月22日M-V-1号機第1段モータ,セグメント1が快晴の知多半島武豊(日本油脂武豊工場)で80トントレーラーに積み込まれた.
〔略〕
それに輪をかけたように陸上トレーラー輸送も法規制にあい,通行する橋にはオーバーブリッジを掛け,夜間0時からのみの通行と言う事で総ての許可が下りた.
Μ-Xロケットの第一段モーターM-14は,日本に数台しかない80トントレーラーを使用して移動するそうです.
オーバーブリッジ(橋の上に橋をかける)を行い,低速で移動.
http://www.kobe-kmc.jp/monozukuri/mono/kigyou/007/k007.html
>ホイールローダは重さが5トンから80トンまでの11機種があり,運搬には大型のトレーラが使われます.
日本国の一般道路では80トンの重量物までトレーラによる輸送が可能となっています.
ちなみに30トントラックでも過積載すれば80トンくらい積めます.
なにしろ10トントラックに40トンも積んだ例がありますから.
半数以上が違反,過積載取り締まり---首都圏
http://response.jp/issue/2002/0805/article18776_1.html
>違反車両のなかには許可重量の1.5倍,総重量50トンをオーバーするトレーラーもあったという.
トレーラ自身の重量も加味すると余裕で超重戦車を超えます.
・・・と思ったら.
国内最大「350トン トレーラおよびトラクタ」を導入
http://www.hitachi-hb.co.jp/news/2002/news_20021024.html
おお〜,マウスが余裕で積めますよこれ.(幅は知らない)
「GVW(車両総重量)」というのが最大積載量とは別にあります.
要は最大積載量+車両そのものの重量なんですが.「積載量」ではなく「総重量」となってる辺り,多分このGVWを意味しているのではないかと.
違反なのはもちろんですが.
▼ さて,重量40tの車とはラフタークレーンと言います.
50tのラフタークレーンが約40t.
接地面積当りの荷重は90式とは比べ物にならない程高いですが,主要県道クラスの道を普通に走っています.
また大型トラックは総重量で25t.
国道の渋滞で片側2車線の道路なら,スパンに6台位停まっているのも普通の光景なんだけど,落ちませんよね?
にこにこ in 「週刊オブイェクト」コメント欄,2004年10月08日付
最大積載量350トンの怪物も走ってたりします.
まあ走行に当って申請とか要りそうに思いますけど,それはまあ走れる事に違いはないわけで.
http://www11.plala.or.jp/kurikonto/newpage021.htm
表記がGVW(車両総重量)ではなく「最大積載量」なのが気になりますが(笑)
(2004年10月13日 14時13分06秒)
肥後守 in 「週刊オブイェクト」コメント欄,2004年10月08日付
さすがに350tは何処でもという訳には行かないでしょう.
主要道路の橋梁は25tを基準に設計施工されているようです.
つまり,2車線橋なら片側通行止めすれば,50tの荷重に耐えられる理屈ですね.
さらには安全係数というものがありまして,25tが目標なら実際には100t位までなら耐えられるはずです
(2004年10月13日 16時53分07秒)
pok in 「週刊オブイェクト」コメント欄,2004年10月08日付
▲
というか,あそこの連中は以前からそんな認識っしょ.
冷戦が終わったのに正規戦向け装備を整備するなど論外,とかいうことを長ったらしく個別装備論言いながら書いてたような.
ありゃP-XやTK-Xがロールアウトしたら全く同じこと言い出すぜ.
つまり,ストライカー師団にせよということか.
戦車の橋渡りの図
(画像掲示板より引用)
【質問】
Wikipedia他ネット資料によると,90式戦車は北海道運用を前提にしているため74式より重く,そのため本土での展開が困難,とのことですが,それでも各国の戦車よりは軽量です.
それなら国は,戦車が通行できるよう本土の橋などを,架け替え・改修するのが正道だと思うのですが,それは何故行われないのでしょう?
【回答】
そもそも,その「通説」自体正しいのかって言う疑問が・・・.
一級国道や幹線道路は殆ど,90式でも渡れるよ.
開発された当初は,北海道以外に「仮想敵」が上陸してくることを殆ど想定していなかったから,戦車の任務は「地面に半分埋まって敵を迎え撃つ」ことになる(だろう,多分)という運用予想.
それだったら74式でも何とかなる.
74式は正にそういう任務に特化している戦車なので.
そもそも,90式を短期間に北海道以外,本土の師団戦車大隊にも行き渡るような数を生産できる見込み自体が当時からない.
(つか,今になっても90式は北部方面隊全ての戦車部隊には装備されとらん)
なのに莫大な金かけてインフラを整備してもしょうがない.
あと,本土のインフラを強化整備したら,もし仮に「敵」が上陸してきた場合には,「敵」の展開・車両運用も容易になる,と言う事を忘れないこと.
そんなことまで考えてたとは到底思えんが.
追分しとくと,1980年代に
「ソビエトが上陸してくるかもしれない」
と本とかによく書かれていた新潟県担当の第12師団(当時)第12戦車大隊は,80年代半ばになってもまだM41を装備していた.
自衛隊というか防衛庁の,北海道以外への「脅威」の認識なんてそんなもんだ.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
「90式戦車は幅が広過ぎるので貨物列車で運べない」というのはホントなの?
▼ 【回答】
日本の鉄道は”狭軌”規格なので,90式は幅が広過ぎて運べません.
貨車に載せることは出来ても,トンネルの幅が足りなかったり線路脇の物にぶつかったり,駅のホームにぶつかったりしてしまいます.対向車両とも摺れ違えなくなります.
日本の在来線(旧国鉄)のゲージは1067mm(3フィート6インチ).車両限界(幅方向)は3mジャスト(実車では2.95mぐらいまで),これを超えるとホームの縁をこする可能性もあります.
61式戦車は鉄道輸送の便を考慮して狭軌の鉄道規格内に収まるように設計されましたが,結果,戦車としては小柄過ぎて色々と問題が出ました.
そのため,74式からは鉄道で輸送できる規格に合わせることは,断念されています
(ただし,下の画像を見ればお分かりのように,全く不可能というわけでもありません).
一応,貨物新幹線(というものが計画されていた)規格には合わせたようですが,貨物新幹線計画(新幹線を在来線同様,貨客両用路線とする)はコスト増大の為中止.
実際に建設された新幹線の橋脚やコンクリート支柱の規格や路盤の規格は,旅客輸送に限定の軽量型になったと思います.
なお,新幹線の車両限界は3.4メートルです.
なお,現代ではヨーロッパ各国でも,戦車の鉄道輸送は考えていません.
軍事板
分解されて鉄道輸送中の自衛隊戦車車両
(60式自走無反動砲?)
(画像掲示板より引用)
▲
【質問】
以前,某週刊誌に,90式の自動装填装置が,25発に一発の割合で,装填不能になって,主砲内に詰まるという,とんでもない告発記事が,元陸自上級将校によって暴露されていたのですが,本当なのでしょうか?
【回答】
本当でしょう.多分.ただし,真実の半分も語られていないとは思いますが.
確か滑空砲用の弾薬(だけでもないですが)の廻りには,プラスチック製のガスパッキンが取り付けられており,その外径は砲身の口径よりも若干大きくなっています(どのくらいか忘れました).
実際は,それをある程度の力で砲身制退器兼用のローダーを用いて押し込むのですが,そのパッキンは(PP製かな?展示会で見たのは)かなり柔らかい材質のために,砲に装填するときに異常な力が掛かった場合装填が止まるようになっているとのことです.
正確には
・PP製のために力を掛けて入れ込んだ場合,砲身中心と弾丸中心がずれて装填されてしまう――バロッティングが起こり命中精度が落ちる――こと,
・振動によって大きく――とはいえ,mmオーダーでしょう――ずれた状態で無理に装填した場合(タイミング問題でしょう),最悪弾丸自体を変形させる可能性があるため,ちょっとした異常圧力で装填機構が止まることがあるということ
です.
殆ど安全対策ですね.
実際は油圧で制限を掛けるようです.
しかし,このリミッタ.コンマmmのオーダーの装填ミスまで感知するらしく,振動している時に装填した場合,自動装填が止まることが確率的にあるとのことです(これは別会社の話).
ただし,これは自動装填装置に限って言えばの話で,手動セレクタを手動にして――とは言ってもボタン一つのセミオートですが――再装填すれば問題無いだろうと同時に言ってましたよ.
日本がこれに当てはまるかは分かりませんが,似たようなモンじゃないでしょうか? 基本的に安全措置(対戦車榴弾の着発信管暴発の予防など)なので,掛かって悪いものではないと思います.
そのシーケンスは外せるとの事ですし.
なお,こうした初期不良は,導入直後でも発生確率は数パーセント.
今は改善されています.
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