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◆◆◆総記
<◆◆中国軍
<◆中国
<東亜FAQ目次
(画像掲示板より引用)
2005 China Military Power Report(2005/7/19,米国防省発表)
Chinese Defence Today(英語)
┗Chinese Defence Todayの掲示板
Chinese Military Power Report Addresses U.S. Concerns(中共から見た米軍動向)
「D.B.E. 三二型」(2010/08/18)◆ミステリー?毛沢東の唯一の嫡孫,最年少「少将」批判噴出
「Global Security」:China Military Guide
「IISS」◆25 August 2010 - - National Review - Evaluating China's Military Strength
「JB PRESS」:軍事パレードと胡錦濤の憂鬱
┃
┣「週刊オブイェクト」:中国建国60周年記念軍事パレードは目ぼしい新兵器が登場せず
┃
┗「とりあえず」:ぱれーど!
>まあ,HoIだと国民不満度下げる効果があるからなぁ〜……(苦笑).
「LA Times」◆(2010/09/27)China's growing military clout and East Asia's future
Military Matchups PRC vs. ROC(リンク切れ?)
「OSINTSUM」(2010年1月4日):人民解放軍海軍(PLAN)研究者,バーナード・コール氏の誤り (中国共産党のプロパガンダ垂れ流し)
「Strategy Page」:ARMOR: China's Airborne Dragon
「Strategy Page」◆(2013/04/17) INFORMATION
WARFARE: The China Syndrome
「SARSはアメリカの生物兵器」説を唱える中国軍大佐
「Strategy Page」◆(2013/05/06) LEADERSHIP:
The Chinese Dilemma
軍部腐敗の撲滅と,軍からの支持の取り付けは,共産党政府にとってのジレンマ
「Strategy Page」◆(2013/05/07) FORCES:
Chinese Revelations
中国軍,初めて軍隊の規模を公表すると共に,「PLA」(人民解放軍)という冠詞をこっそり削除
「Strategy Page」◆(2013/05/13) PARAMILITARY:
Chinese Disaster Relief
中国軍の災害出動の現状
「Strategy Page」◆(2013/05/18) MURPHY'S
LAW: China Bans Military Hotrods
中国軍,不正使用防止のため,軍用車専用ナンバープレートを廃止
「Togetter」◆(2012/11/15)カミング・ウォー・ウィズ・チャイナ?!
「United Defence」:中華人民共和国(中国軍戦力,1998年,日本語)
「VOR」◆(2012/04/23)青島 露中の合同軍事演習が開始
「VOR」◆(2012/04/24)NASA 中国秘密施設を撮影
「VOR」◆(2012/10/15)中国軍,ロシア到着
> 中国人民解放軍北京軍区の下級・中級将校や在露大使館付き駐在武官などからなる代表団が露中央軍管区を訪問し,作戦や管理部局のシステム,軍備態勢の組織法を学ぶ他,中央軍管区の部隊を視察する.
「VOR」◆(2013/05/29) マスコミ:中国軍 デジタル技術を使用した初の演習実施へ
「WP」◆(2010/09/26)While U.S. is distracted, China develops sea power By Robert D. Kaplan
解放軍報(中華人民共和国人民解放軍機関紙) 中国語版/英語版
「海洋戦略研究」◆(2010/06/11)マレン統合参謀本部議長,中国に懸念
金竜鉄馬-博la軍事博客報(軍事関連記事を扱ったBlogウォッチサイト)
軍武狂人夢
(現在工事中にて閲覧不能.⇒Internet Archiveのキャッシュ.
最初は表示されないのでエンコードを繁体字(Big5)に変更すること)
「国際情報センター」:米・豪,中国に共同軍事演習実施を申し入れ
「ザイーガ」◆なにやら士気を高ぶらせているっぽい中国の若き兵士たち
「ザイーガ」◆(2013/03/08) 無断撮影したアメリカのジャーナリストを凄い速さで追いかける,中国軍人の全力
「産経」◯(2012/11/12) 政治闘争に疲れ? 胡氏,軍トップの中央軍事委主席退任か 「完全引退」と香港紙
「週刊オブイェクト」:「非対称戦」という言葉すら理解していない宮家邦彦氏
「週刊オブイェクト」◆(2010年06月27日)微笑ましい日中軍事交流の様子を捻じ曲げた産経ZAKZAK
「週刊オブイェクト」◆(2010年09月17日)中国・人民日報のトンデモ軍事記事
日中比較
「人民網」◇(2012/10/26)中国人民解放軍4総部トップの新たな顔ぶれ
「人民網」◇(2013/05/29) 軍のシンクタンクが戦略評価報告を公表
「新浪網」:新浪軍事(掲示板の利用者多し)
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2012/11/15)中国の軍事力は日本にとってどれほどの脅威なのか ――軍事評論家・岡部いさく氏インタビュー
「大陸浪人のススメ」:オリンピック後の北京を見てみる 【軍事博物館編】
「大陸浪人のススメ」◆(2010/08/14)中国のモンスターペアレント「息子が大学の軍事訓練で殴られました.キイイッ!」
「地政学を英国で学ぶ」◆(2010/04/02)中国の「国防動員法」
「地政学を英国で学んだ」◆(2012/10/09)エアシーバトルで中国を手なずけられるか?
「東京の郊外より・・・」◆(2013-04-03) 中国軍の権威ヨシハラ教授が語る
>軍司令官が示す攻撃的な作戦を,習近平主席が「政治的に賢明な選択ではない」と拒否できるか分からない
「東京の郊外より・・・」◆(2013-04-25) 米国防省分析官が中国軍を語る
「東京の郊外より・・・」◆(2013-05-08) 2013年版「中国の軍事力」発表
「とてつもない中国」:芥川賞受賞「時が滲む朝」の価値を,中国には認めてもらえない現実
「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」:中国の学校生活における重要イベント「軍事訓練」
「平和のための軍事学基礎講座」■(2012/05/19)第292話 次の人民解放軍を主導する者は誰か?(その2)
「平和のための軍事学基礎講座」■(2012/10/06)第312話 中国海軍力の弱み
「平和のための軍事学基礎講座」◎(2013/06/01) 第345話 深刻な中国軍の腐敗
「リアリズムと防衛を学ぶ」:近代化した中国軍は,防衛から攻撃へ
竜虎網・軍事 我軍装備(リンク切れ?)
「国際インテリジェンス機密ファイル」◆(2012/10/24)富坂聰『中国人民解放軍の内幕』を読み解く
『人民解放軍 党と国家戦略を支える230万人の実力』(竹田純一著,ビジネス社,2008.8)
竹田氏の軍事研究や世界の艦船での中国軍記事は,安心して読める充実した内容の記事であったが,本書はこれまでの25年に及ぶ中国取材を通じて得られた知見を盛り込んだ,大変に中身の深い本となっていた.
章立ては以下の通り
はじめに
第1章 中国軍の軍事力の全体像
第2章 党の軍隊
第3章 ”司令塔”の四総部
第4章 大軍区と戦略正面
第5章 士兵と軍官
第6章 陸軍
第7章 海軍
第8章 空軍
第9章 第二砲兵
第10章 宇宙戦力
第11章 武器輸出
あとがき
解放軍の人事,軍と党との関係,軍政・軍令権の所在,将兵の生涯や昇進,陸海空・第二砲兵の近代化の方向性や問題点,兵器輸出などなど…・現在得られる最新の中国軍の状況を知る事が出来る.
よくこれだけの内容を一冊に纏めたものだ,と言うのが読了しての第一感想.
ミネルヴァ書房の『中国をめぐる安全保障』とならぶ,中国軍を知る上での基本文献の地位を占めるにふさわしい本になると思われる.
――――――軍事板(「中国軍事情勢スレ」より転載)
青文字:加筆改修部分
『図解世界を揺るがす中国の軍事力』(宇佐美暁編,東洋経済新報社,2006.9,新刊ということで一応紹介)
『中国軍事教本』(竜渓書舎,1976)
銃剣術に触れられているけど,防具が日本のものと区別がつかない.
全体の内容を三行でまとめると,
小銃,短・軽・重の機関銃,柄付き手榴弾,そして自作地雷というか仕掛け爆弾.
人民戦争(ABC兵器含む)を分隊員として戦うための人民解放軍版歩兵須知.
六五小銃(三八式)・トミーガン・チェコ軽機・マキシム水冷重機・九二式重機もあるでよ.
――――――軍事板
『中国軍事用語事典』(茅原郁生編,蒼蒼社,2006.11)
シナ軍事の事典ができました!
まってました!!
快挙ですね.
編集責任者の茅原さんは,防大卒の予備役将補で,現在拓大教授.
「中国空軍」「中国の核・ミサイル・宇宙戦力」など,多くの著書を発行されています.
特に役立つのが,軍人の紹介と学校・企業の詳細です.
編集者は以下のとおりです.(蒼蒼社ホームページより)
浅野 亮 同志社大学法学部教授.
上田篤盛 陸上自衛隊小平学校教官.
大西康雄 日本貿易振興機構アジア経済研究所・地域研究センター長.
榊 純一 IHI Charging Systems International GmbH(ドイツ).
鈴木祐二 拓殖大学海外事情研究所教授,同大学院国際協力学研究科安全保
障専攻主任.
高橋赳彦 航空自衛隊入隊後要撃指令官,防衛大学校助教授,幹部学校戦略
教官等を歴任(元1等空佐).
高橋 博 中国人事研究家,21世紀中国総研研究員.
坪田敏孝 公安調査庁 法務事務官.
藤井秀昭 (株)三菱総合研究所主任研究員.
間山克彦 元防衛研究所所員,中国軍事研究家.
門間理良 文部科学省初等中等教育局教科書調査官.
山内敏秀 元防衛大学校教授(元1等海佐)
――――――おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)11月27日
『中国人民解放軍』」(講談社選書メチエ 矢吹晋著,1996)
『中国人民解放軍の正体』 (2010/05/14) < 「スパイ&テロ」
『中国の軍事力』(平松茂雄著,文春新書,1999.1)
『中国の軍事力 2020年の将来予測』(茅原郁生編,蒼蒼社,2008.10)
「中国軍」スレッドで必読とされる本.
――――――軍事板
『暴走する中国軍 日中激突のシナリオ』(高貫布士著,並木書房,2007年07月15日)
シナが軍事的冒険に打って出るとすれば,その時期は二〇一〇年前後であろう,というのが,各分野の専門家が共通して示している見解です.
二〇〇八年の北京五輪.二〇一〇年の上海万博. ふたつの国家的イベントを抱え,宴の後は危うい.歴史的なうねりからみて,そういう段階に該当する.
経済破綻,社会不安が発生し,国内の目をそらす必要が出てくる. などなどさまざまな尺度があるようですが, 著者は,
「米の軍事技術格差が決定的となるこの十年が,中国に残された最後の勝機.
その意味でもっとも危険」
との認識を示しています.
著者の高貫さんは軍事アナリストとしての経歴が長く,作家もなさっています.
本著は,筆者が長い間あたためてきた企画「人民解放軍の平易な解説書」を実現したもので,その名に恥じない内容を持っています.
正直申し上げて,
「周恩来はよかったけれど,江沢民は・・・」
的な中共政治の捉え方には異論がありますが,軍と党の力関係が危うくなってきているとの認識は共有します.
また,装備についてはさすがです.
生産レベルからの詳細極まりない情報が,おしげもなく紹介されています.
おそらくこれまで蓄積された大量の資料を元に書かれているのでしょう.
実に読み応えがあります.
造船施設をめぐる箇所などは,思わずコピーを取ったほどです(笑).
中共軍をめぐる一般向けのよみものって,平松茂雄さんや茅原郁生さんのもの以外にほとんど見かけません.
その意味からも大変貴重なものと感じます.
またあらためて感じるのが,軍事技術と民生技術に差異はなく,「民生分野だから大丈夫」との甘い感覚は危険極まりないということです.
ヤマハがその典型ですね.
わが国が世界に誇る技術も,取扱う人によっては,国を滅ぼすために利用される結果を生みかねません.
その想像力を,メーカーやエンジニアの方には,この本を通じてぜひ自得いただきたいものです.
タイに輸出されたフリゲートをめぐるお笑い話も必読ですね.
そういえば,たしかタイは,シナから買いたくなかったんですよね.
某国に「売ってくれないだろうか」と頼んだら,「「武器輸出三原則」があるからできない」と言われたのではなかったでしたっけ?
読後感ですが,楽しかった!,というのが一番ですね.
中共軍装備の事典代わりにもなると感じました.
軍の歴史,北鮮との関係,エネルギー問題,宇宙開発,国境問題など,シナを考える際に忘れてはならない点も確実に押さえられています.
「人民解放軍の敵は日米同盟」と指摘しておられる点も,さすがだと思います.
寝転びながら楽しく読めて,ためになる知識が一杯つまっているこの本を,オススメします.
■最後にひとこと
後半に「シミュレーション」がありますが,尖閣諸島と台湾をめぐるわが方とシナの衝突が描かれています.
UAVやUUVが大活躍です.
――――――おきらく軍事研究会,平成19年(2007年)7月20日
『毛沢東の文革大虐殺』(宋永毅著,原書房,2006.1)
●動画リンク
「ザイーガ」:【動画】中国,爆弾投下実験映像(1970年代前半)
「ワレYouTube発見セリ」:RED STORM COMIN' (人民解放軍)
「Defense News」◆(2012/11/01)State Media: New China Stealth Fighter in Test Flight
「Strategy Page」◆(2013/05/21) SPACE: Chinese KillSats Threaten GPS Network
「VOR」◆(2012/02/06)中国 高等教育機関で軍事教練が必修に
「VOR」◆(2012/02/25)ロシア―中国:軍事・技術的な復興は可能か?
「VOR」◆(2012/03/05)中国 局地戦争での勝利にむけて軍を準備
「VOR」◆(2012/07/31)中国軍は「手に負えなく」なりつつある 日本が憂慮
「VOR」◆(2013/03/03) 中国の新たな発射基地 稼動時期発表
「カラパイア」◆(2011/11/17)極秘軍事施設?グーグルマップで発見された巨大な謎の構造物(中国)
「人民網」◇(2012/08/27)中国海事船「海巡31」が初の訪米
「 ワレYouTube発見セリ」:中國女子特警隊 China’s Special Police Woman
『日中もし戦わば』(マイケル・グリーン他著,文春新書,2011/12/15)
初めての書評.
【総評】
対談本なので読みやすいです.
読んでみると軍事の本ではなく,国際政治の本です.
東アジア地域の安全保障(尖閣,朝鮮半島,台湾,そして米中対決)についての時事問題の話題を回収しながら,どのようにしてこの地域の軍事衝突を抑止してていくのか,方法論に重点が置かれています.
そのために米中政府の考え方を勉強しようという内容でした.
内容は常識的,値段は新書価格なので,買って損は無いように思えました.
【詳細】
導入部は殲20脅威論の煽りから始まり,不安になりましたが,これは最後の方で種明かしがあります.
本題となる部分は,政治学者のマイケル・グリーン氏と中国学者の間を,日本人が取り持つ形なので,バランスが良い形にまとまってると思います.
グリーン氏の論理は,日本人から見ても分かり易く,米の政策決定クリアさは,日本も見習って欲しいところです.
一方で中国は,やっぱり西側の感覚から離れた,独自の力学で動いているなぁと感じます.
より子細なことになってくると,軍オタ的な視点からは,どうしても「?」となる記述は散見されます.
もちろん軍事を専門に研究してる人達ではないし,軍オタ向けの本では無いので仕方ありません.
ひどい本は根本から間違ってるので,粗が細部に止まってるだけ相当マシな部類ともいえます.
ロジスティクスの重要性に触れるなど評価できる点も多いです.
・ソウルに照準を合わせている一万一機の高射砲群
(おそらく長距離砲・ロケット砲兵のこと)
・「海の中から上がってる揚陸艦が何隻も揚がってこなかった」
(おそらく水没事故が多発している水陸両用車両のこと)
・天安門事件のときに,戦車に簡単に炎上したので木製のハリボテだったのではないか
(詳しくないが,装甲車の燃料が引火して炎上したのだろう)
・尖閣諸島を陸自が駐屯したら,中国はどうするかという質問.
中国は宣戦布告だと受けとるろうというコメントを引き出して大ウケでしたが,完璧をいえば,地積が無い尖閣諸島に展開するのは,軍事的に現実的でなく,離島防衛とは占領された島を奪還するを想定している,としてくれれば完璧だった.
------------モッティ ◆uSDglizB3o 軍事板,2012/05/19(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
『人民解放軍 党と国家戦略を支える230万人の実力』(竹田純一著)
ttp://www.bk1.jp/product/03032691
この本の評価は如何でしょうか?
【回答】
中国軍スレ,中国兵器スレでは必読書に指定されている評価の高い書.
竹田氏の『軍事研究』や『世界の艦船』での中国軍記事は,安心して読める充実した内容の記事であったが,本書はこれまでの25年に及ぶ中国取材を通じて得られた知見を盛り込んだ,大変に中身の深い本となっていた.
章立ては以下の通り
はじめに
第1章 中国軍の軍事力の全体像
第2章 党の軍隊
第3章 ”司令塔”の四総部
第4章 大軍区と戦略正面
第5章 士兵と軍官
第6章 陸軍
第7章 海軍
第8章 空軍
第9章 第二砲兵
第10章 宇宙戦力
第11章 武器輸出
あとがき
解放軍の人事,軍と党との関係,軍政・軍令権の所在,将兵の生涯や昇進陸海空・第二砲兵の近代化の方向性や問題点,兵器輸出などなど…
現在得られる最新の中国軍の状況を知る事が出来る.
よくこれだけの内容を一冊に纏めたものだ,と言うのが読了しての第一感想.
ミネルヴァ書房の『中国をめぐる安全保障』とならぶ,中国軍を知る上での基本文献の地位を占めるにふさわしい本になると思われる.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
中国軍の戦力は?
【回答】
少し古いが,手元のミリタリーバランス2007を参照すると,以下のようになる.
中国軍 225万5千
(陸160万,海25万5千,空40万,ほか武装警察150万,予備役80万)
戦闘機1179(空軍)/346(海軍航空隊),
戦闘攻撃機1242(空.ただしこの中には,退役したと見られるJ-6×722が含まれている)/296(海航),
輸送機296,
空中給油機10,
爆撃機222(空)/130(海航)
主力戦車7580+,
軽戦車1000(陸)/150(海軍陸戦隊).
自走砲1200,
野戦砲
17700+
揚陸艦艇(LS73,LSM47 LST26 LC160.これにLPD1が加わる),
潜水艦57(少し変動あり),
フリゲート48(数隻退役艦があり,さらに054A×4が加わる),
駆逐艦28(051型が退役しているので現在は26)
原潜8隻987
陸軍の戦車の内訳
99/99G式…約200両(年間20両程度生産)
96/96A式…約1700+(年間100両程度生産)
残りの大半は59式系列.
まもなく「0910工程」戦車が99式に換わって生産されるであろうが,コストが高く,生産数が増えるとは思われない.
空軍の内訳は防衛白書21年度版を見ると
Su-27/J-11…166機(生産終了)
Su-30MKK/MK2…97機(輸入終了)
J-10×84機(年間20機程度生産)
第4世代戦闘機は合計347機となっている.
J-10は年間20機程度の生産が行われており,まもなくこれにJ-11Bが加わる事になると思われるが,生産工場の能力が低い事,機体単価が高い事などから,J-10程の生産は行われないと見られる.
早期警戒機はKJ-2000が3機,KJ-200が2機.
その他の哨戒機や電子戦機は,それぞれ10機未満と機種の割りに数が少ない.
海軍で,現代戦に対応可能な艦艇は
・原子力潜水艦4,通常動力潜水艦32,駆逐艦13,フリゲート18程度
ここ数年は駆逐艦の建造は行われておらず,防空能力を改善したフリゲートと潜水艦が中心.
艦艇保有数の動向
http://www.sinodefence.com/navy/vessel.asp
軍事板,2009/10/04(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
2010年現在の,中国軍の後方支援能力は?
【回答】
米,ロシア,欧州,シンガポール,マレーシア,アフリカ情報を総合すれば次のとおり.
1.支那には,信頼に足る軍用機エンジンや軍艦を撃沈するだけのミサイルを製造する技術力がいまだない.
そのため,軍用エンジンやミサイルのロシア依存は当面変わらない.
1.支那の中共は,空母搭載用の「Su-35」戦闘機,輸送機「Il-476」,空中給油機「Il-478」,防空システム「S-400」をロシアから調達したい考え.
1.軍の近代化を行ってはいるものの,支那軍は現代戦の経験をもたない.
これが弱点である.
1.支那海軍最新鋭の原潜「晋級」は,30年前に作られたソ連製原潜よりも音が大きい.
また支那海軍は十分な潜水艦運用訓練をつんでおらず,運用に当たる人的資源に課題を抱えている.
また,支那海軍はソマリア沖海賊対処作戦への参加を通じて,艦隊の遠洋運用を初めて行っているが,次の問題点があらわになっている.
1.「外地に軍事基地がない」ため,長期にわたる艦隊運用ができない.
1.ヘリ不足で,作戦遂行にあたっての艦同士の相互連携がうまくいっていない.
1.補給任務の運用に当たれる艦数が3隻しかなく,後方支援能力が不十分.
おきらく軍事研究会,平成22年(2010年)12月27日(月)
【質問】
軍区とは?
【回答】
中国軍の管轄域の区分け.現在全国を7つに分けて管轄している。
1.北京軍区
首都の防衛に当たる7大軍区の中で最も重要な軍区で,司令部は北京にある。
隷下に6個集団軍が配置されており,この数は軍区中最大である。
2.瀋陽軍区
2番目に重要な軍区で,遼寧省瀋陽に司令部がある。
北京に近いだけでなく,極東ロシア,北朝鮮との国境地帯の警備が重要な任務となっている
3.済南軍区
山東省済南に司令部があり,ここには海軍司令部がある。
特徴としては,海軍 も含めた大規模作戦を展開できる重武装の部隊が駐屯することと,受持ちエリアが7軍区中もっとも小さいことがあげられる。
昔から山東人は軍人の資質に恵まれていると言われており,この軍区の将兵は精鋭と見られている。
4.南京軍区
江蘇省南京に司令部がある。
台湾と対峙する軍区で,実力ある中距離弾道ミサイル部隊の基地が集中している。
5.広州軍区
台湾ともっとも近いところにある軍区。
南シナ海で活動する海軍南海艦隊の司令部がある。
6.貴州軍区
内陸の雲南省貴州に司令部があり,ベトナム,ミャンマー,ヒマラヤ各国との国境を警備している。
チベットも管轄している。
7.蘭州軍区
甘粛省蘭州に司令部がある。
7軍区中最大のエリアを担当し,中央アジアの平原地帯で旧ソ連の新興独立国家群と国境を接する。
また,核・ミサイル実験に関する責任を負う軍区でもある。
現在,中共の軍事意思決定機関である中共中央軍事委員会には,主席,副主席,
国防相,4総部(総参謀部,総後勤部,総政治部,総装備部)の各部長,空軍
司令官,海軍司令官,第2砲兵司令官と,陸軍代表として済南軍区司令官が選出されている。
歴史上,名将を輩出したといわれる軍人の国「山東」は,いまだかの国で重きをなしているようである。
また,各部隊には,共産党からのお目付け役といえる政治委員(司令官と同格)
がいる。
これも,他国軍では見られることのない特異な制度である。
【質問】
なぜ各軍区の海軍・空軍・第2砲兵部隊は,軍区司令官(陸軍)の隷下となっているのか?
【回答】
中国共産党軍では,革命の原動力となった陸軍の地位が異様に高い。
したがって,通称「人民解放軍」として知られる中国の軍隊は「共産党陸軍」
のことを指す。
そのため,他の軍種は「陸軍のおまけ」として編成され,扱われているのである。
【質問】
中国の兵士の数は数百万人と言われてますが,一方で国境も広くたくさんあると思います,
中国にとって人民解放軍の兵士の数はだぶついているのでしょうか? それともまだ少ないと考えられますでしょうか?
【回答】
まず,人民解放軍は政府即ち国家の軍隊ではありません.
中国共産党の私兵です.
まぁ中国共産党が一党独裁している以上,国軍と同様に扱っても差し支えありませんが.
その辺ウィキペディアを参考のこと.
削減については以下のような理由があり,それがデメリットを上回るからでしょう
http://www5.big.or.jp/~s-yabuki/chosaku/pla9607.pdf
よりの引用です 重いPDFなので注意のこと.
------------
軍縮はまず兵員の五〇万削減からはじめる.一九八五年の統計によれば,解放軍の総兵員は四五〇万であったが,二年を費やして百万削減した結果,約三五〇万に減少した.
これをさらに五〇万削減して総兵員を三〇〇万にしようとするものである.
削減の根拠となる事実認識はつぎのごとくである.
・旧ソ連が解体したために国際情勢はますます緊張緩和にむかい,米ロはともに大幅な軍縮をおこなっており,世界で大規模な戦争が発生する危険は小さくなっている.
・ロシアは,主な精力を国内の経済建設にむけて,崩壊に瀕している国民経済を建てなおそうとしている.ロシアは中国との友好をのぞんでおり,経済交流を進めている状況下で北方からの脅威は基本的に解消した.
・中国は経済建設を中心とする方針を実行しており,経済的離陸を準備しているが,このためには軍隊を削減して,かぎりある財力を経済建設にもちいる必要がある.
・湾岸戦争を他山の石として,解放軍の指導部では「ハイテク建軍」(原文=科技建軍)の道をあゆむことで合意が形成されている.
中国の国防経費は元来多くはなく,今後も大幅な増額はのぞめない.現代的な武器装備を準備し,自動化指揮をおこなうためには,兵員を削減し,軍務支出を削減する必要がある.
------------
また,兵力縮小への不満や,それの体現した形である反乱に対しては,現在7つある軍区を廃止し,党→軍区→各部隊となっていた命令形態を,党から直接各部隊に命令を伝達し,途中の軍区が大きな力を持つことを防ぎます.
軍事板,2005/08/16(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
現代の中国軍は志願兵制? 徴兵制?
【回答】
China's National Defensein2004(人民解放軍防衛白書2004)によると
>Soldiers in active service are composed of conscripts based on compulsory
military service (略) and volunteers based on volunteer military service(略)
ってことで,義務兵役(compulsory military
service)制と志願制(volunteer military service)の混成.
っつーか普通,こういうシステムを義務兵役制と言う.
軍事板,2006/01/14(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ロシア軍や米軍には,多種多様な民族が入隊していますよね.
それに対して,中国の人民解放軍には漢民族以外はほとんどいないし,入隊が難しいそうですが,なぜですか?
大学や行政機関には少数民族枠があるのに.
【回答】
そんなことはないよ.
人民解放軍には少数民族出身の兵士が結構いる(地方差が大きいが)
中国人の約95%が漢民族な事を考えれば少なくないとおもう.
まあ所詮,人民解放軍は共産党の軍隊なんで,少数民族の権利を守ってるわけじゃないだけどね.
あと少数民族枠も,米のような差別緩和措置ではなく,かつての欧米植民地エリートのように,少数民族を管理する為に党の手先を育成してるようなもの.
モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板
青文字:加筆改修部分
多分,少数民族の入営が難しい,というのは,少数民族の置かれている貧富格差問題による面も大きいと思われる.
入隊審査基準…学力とか体格とかを満たさない人間もいるからではないかな.
地方ほど,学校に行った事が無い人間がいるほど貧しい生活をしている.
それどころか,地方そのものが電気もガスも水道も存在しないなんて所すらあるし,そこから数時間かけて,街の学校に徒歩で通うなんて子供もいたりするし,子供の栄養失調とか病気(病院も医者も,定期巡回の移動病院頼り)とかの問題も割りとあるし.
そういうところで育ってる人間が,兵士としての審査基準をクリアできるのか?っていう事から言われたものでは?
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
中国人民解放軍の,兵の俸給は?
【回答】
50元程度。
日本円に換算する場合は,15を掛ければ感覚的に近いが,一般的な工場労働者でも600〜700元ぐらいは貰っている。
物価の高い上海あたりでは,喫茶店のウェイトレスで1200元ぐらいの月収。
人民解放軍の場合,軍の俸給では食っていけない分,副業に熱心になり,その利益の山分けが実入りの大部分を占めるが,それでも軍では食えないことから,優秀な人材はとっとと軍で受けた高等教育を武器に民間に転身し,軍に残った者は特権を行使したタカリで食っている。
なお,回答は'03年現在.
【質問】
中国軍はイラク戦争をどう評価しているか?
【回答】
毛沢東再評価に繋がっているという.
以下,ソース.
イラク戦争序盤で,予想外にイラクが健闘したことに,中国が喝采を送った.
というのは,サダム・フセインの戦法が,かつての毛沢東が編み出した戦法と似ているためだ.
中国では,
『フセインは毛沢東の忠実な弟子』
とまで言われているほどだ.
まず,フセイン大統領は,自国民を全て兵士にするという『全民皆兵』で米英軍に挑んだ.
これは,毛沢東がかつて唱えた,『一般市民を優秀な兵士に変える』という『人民戦争』に相当するというわけだ.
さらに,フセインは米英軍を自国領内に引き入れ,ゲリラ戦で撹乱しようとした.
毛沢東は共産党軍を率い,装備に勝る国民等軍相手にゲリラ戦を挑み,最終的勝利を手にした.
サダム・フセインもゲリラ戦で,兵力・軍事技術・軍備で優位に立つ米英軍に対し,持久戦に持ち込めれば,かつての毛沢東そっくりになるはずだった.
中国中央TVによく出演する軍事評論家,宋暁軍は,
『サダム・フセインが毛沢東の軍事思想を学んだという証拠はないが,米軍という侵入者に対し,フセイン大統領は形を変えた毛沢東戦術を巧みに駆使している』
と賞賛した.
結局,イラクは米軍のハイテク兵器に圧倒されたが,これについても,かつての毛沢東軍事思想を賞賛する一つの材料になっている.
というのは,毛沢東は1950年代後半,
『米帝国主義者に対抗するには,兵器・装備の近代化を進めなければならない』
として,『二弾一星(2つの爆弾と1つの星)』の緊急配備を命令した.
当時は強い反対に遭った.
経済政策の失敗で多くの餓死者を出すなど,とても軍備どころではなかったからだ.
しかし,毛沢東は「二弾」である原水爆開発と,「一星」である軍事衛星を配備した.
このような軍備近代化が再評価されたのは,湾岸戦争で,米軍のハイテク兵器を見せつけられてからだった.
この3月の全人大では,国防費は前年比9.6%増と,伸び率では前年より8ポイント減と実質的な目減りとなった.
しかし今回のイラク戦争で,
『米政府は世界の主人になりたいだけだ』
『アメリカの民主主義もまやかし』
などとの声が強まり,中国では国防費増額を求める声が強まっている.
さらに,『アメリカは張子の虎』という毛沢東の有名な言葉が最近もてはやされるなど,反米機運が高まっている.
このため,親米政権と言われた江沢民政権と一線を画したい胡錦濤政権も,『建設的な戦略パートナー』アメリカとの関係に神経を使わざるを得ない状況だ」
(林和立 from "SAPIO" 2003/5/14,P.48)
また,もはや米空母は脅威にならないと考えている.
イラク戦争を見ても,米空母は結果的に,タンカーのようにただ戦闘機を運搬しただけで,結局は巡航ミサイルや精密誘導弾などが勝負を決めた.
これからの戦争はミサイルが主役であると見て,ミサイルを中心に軍備を進め,ミサイル開発,特に精度を高めることに注力している.
(趙宏偉 ZHAO Hong-wei, 中国政治専門家,法政大学助教授,
from "SAPIO" 2003/5/28, p.23,抜粋要約)
中越紛争の教訓はどこへ行ったのやら…….
【質問】
中国軍は今でも「共産党の軍隊」なのか?
【回答】
何度かの憲法改正により,軍の位置づけは徐々に「国家の軍隊」へと移りつつあるが,共産党が軍に対して指導的役割にあることは変わらない.
1949年の「中央人民政府組織法」では,人民革命委員会が「解放軍およびその他の人民武装力を統一管轄し,指揮する」と規定.
1954年憲法では,人民革命委員会が廃止されて,国家主席に直属する国防委員会を設置(第42条),また,国務院に国防部が設置されて,その職種は「武装力の建設を指導すること」とされた(44条14号)
1975年憲法では,国防委員会が廃止されて,「中国共産党中央委員会主席が,全国の武装力を統率する」と規定(15条2項)
また,国務院の職権から「武装力の建設」が削除された.
さらに,前憲法にはなかった民兵組織についての規定が設けられ,
「中国人民解放軍と民兵は,中国共産党の指導する,労働者・農民の子弟兵であり,全民族人民の武装力である」とされた(15条1項)
1978年憲法でも,前憲法の規定が継承され(19条1項),国務院の職権が復活することもなかった.
民兵組織については,「国家は,中国人民解放軍の革命化・現代化に力を注ぎ,民兵組織を強化し,野戦軍,地方軍,民兵の3結合の武装力を実施する」と規定した(19条2項後段)
1982年憲法では,党主席が武装力を統率するとの規定を削除し,「中華人民共和国中央軍事委員会は,全国の武装力を指導する」(193条1項)と定め,同委員会の主席は全人代で選出され(62条6号),全人代および全人代常務委員会に対して責任を負うとした(94条)
また,全人代常務委員会の職権の一つに,軍人の階級制度を規定することを挙げた(67条15号)
民兵については,その位置・役割を明確には規定せず,「法律に従って兵役に服し,民兵組織に参加すること」が市民の義務である,とだけ規定した(55条2項)
さらに,憲法前文では,国家生活における党の指導的役割が確認されており,軍隊に対する党の指導もこれに含まれる.
なお,国務院国防部は,憲法の規定する国務院の「国防建設事業を指導し,管理する」(89条10号)職権を,具体的に行使するようになった.
一方,1982年党規約では,
「中国人民解放軍の党組織は,中央委員会の指示に基づいて,活動を進める.
中国人民解放軍総指導部は,中央軍事委員会の政治活動機関であり,軍隊における党の活動と政治活動の管理に責任を持つ.
軍隊における党の組織の体制と機構は,中央軍事委員会がこれを規定する」(23条)
と定めた.
ただし国家の中央軍事委員会と党の軍事委員会は事実上,同一の機構となっており,党中央軍事委員会の構成員が,全人代により国家の中央軍事委員会の構成員に選出され,同一の構成員となっている.
ちなみに,中国は法治主義より人治主義の傾向が強いという指摘も一部にはあるが,杉田憲治はその点にはなんら触れていない.
【参考ページ】
杉田憲治「中国憲法と党政分離」in 『比較公法学の諸問題』(伊藤満先生喜寿記念論文集編集委員会編,八千代出版,1990.10.5),p.48-51
【ぐんじさんぎょう】,2011/05/02 20:10
を加筆改修
【質問】
胡錦濤は軍部を完全に掌握しているのか?
【回答】
以下の記事によれば,「軍権の完全掌握にはなお時間を要するとみられている」という.
中国・胡主席 軍掌握なお時間 強硬派,平和路線不満も
【北京=伊藤正】中国は一日,建軍七十八周年を迎えた.昨年九月,軍のトップである党中央軍事委員会主席に就いて以来,胡錦濤共産党総書記(国家主席)は,軍を国の安全と社会安定の基礎とし,経済発展に応じ国防力を増強する江沢民前軍事委主席の路線を継承してきたが,軍内強硬派の圧力も絶えず,軍権の完全掌握にはなお時間を要するとみられている.
一日付の軍機関紙「解放軍報」は「党の絶対的指導下で闊歩(かっぽ)前進しよう」と題した社説を発表,トウ小平理論と「三つの代表」思想を高く掲げ,江沢民建軍思想を貫徹,胡錦濤主席の一連の重要指示を真剣に実行しようと述べた.
胡氏の指示とは,全体のバランスを重視した「科学的発展観」に基づく国防建設論で,これについて,同日付の党機関紙「人民日報」掲載の署名論文は,経済発展を基礎に,国防費を徐々に増加させる胡主席の方針は,江前主席の思想とも合致するとしている.
解放軍報社説は,「党の絶対的指導」ないしそれに準じた言葉を十七回も繰り返して党への服従を訴え,軍内に指導部への不満があることを示唆している.
中国筋によると,軍内には中堅幹部を中心に,指導部の対米協調路線などや装備近代化の遅れへのいらだちがあるという.
胡錦濤氏は昨年九月の中央軍事委主席就任時の演説(未公表)で,西側自由化思想の浸透への警戒を呼びかけたが,解放軍報社説はこれを受け,「敵対勢力の『西側化』『分裂化』の策謀」に対し思想建設強化の必要を主張した.「策謀」の根源である米国への対抗意識が強まったと中国筋はいう.
中国国防大学の朱成虎少将が先月,外国人記者に対し,台湾独立問題に関して核戦争も辞さないと公言,内外で波紋を広げた.
台湾独立阻止は,国防力増強の口実にもなっているが,朱発言には思想的準備の意味が濃いと香港の中国系紙「大公報」は分析している.
遼寧省軍区司令官の銭南忠少将も七月二十七日付「光明日報」紙で,「軍隊は戦争のためにあり,戦争に勝つには思想と訓練の強化を怠ってはならない」と「平和ボケ」を戒めた.
今春の反日運動に大きな影響を与えたといわれる中国空軍の劉亜州中将も現状への危機感は一致している.
米国の軍事力に対抗できる装備を求める声に対し,胡錦濤政権は経済建設優先の立場から,平和路線を基本にし,米日などとも協調する政策をとってきた.
建軍記念日前夜の祝賀会で曹剛川国防相は「平和路線」を強調,中国は永遠に拡張主義や覇権主義はやらないと宣言した.だが西側軍事筋は,中堅幹部の批判が表面化しているのは,胡錦濤主席の限界と指摘,平和路線では軍は掌握できないとしている.
こうした中で,胡主席は建軍記念日直前,抗日戦の拠点になった山西省を訪れ,退役老兵らを慰問,抗日戦勝六十周年のキャンペーン促進を図った.
今月中旬から,台湾への威圧や米日への牽制(けんせい)が目的とみられるロシアとの大規模な合同演習を遼東半島で実施する予定であるなど,軍部の不満に配慮を見せだした.
【質問】
中国人民解放軍が毒餃子で有名になった天洋食品を経営していたという話がネット界隈で見られるのですが,軍隊が経営する会社,という存在自体がいまいちピンときません.
【回答】
天洋食品が軍の経営かどうかまでは知らないが,中国軍は手広く民需企業を経営していて,それは航空機から農業まで分野も広い.⇒more
中国の隣の北朝鮮でも,軍が違法ビジネスにまで手を染めているといわれている.
で,中国のあれは純粋に経営難からだ.
もともと軍閥が顔を利かせる文化があった国なのに,中央が軍を養いきれなくなって軍団ごとの自足を推進しちゃった.
その結果,農園やホテルやレストランなど表の仕事から,ヤクザ顔負けの裏の仕事まで幅広く手掛けるようになってしまった.
軍だけじゃなく公安もだけどな.
【質問】
中国の訓練用「標的基地模型」について教えてください.
【回答】
支那奥地の秘密基地に「中印国境」や「臺灣空軍基地」の巨大模型が作られているようです.
「中印国境」の1/500模型の紹介記事
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200607251213
上記「中印国境」の巨大なジオラマ
http://tinyurl.com/n7ep2
実物大の「臺灣空軍基地」の実物大模型の紹介記事
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200608251315
上記「臺灣空軍基地」の実物(臺灣中部海峡側,CHING-SHUIの西隣)
http://tinyurl.com/rxc2u
同,中国の演習用模型.拡大して良く見ると爆撃訓練クレーター?がギッシリ.
http://tinyurl.com/lujhg
この模型の左上(北西)側にある城壁で囲まれたような巨大な穴状の構築物がかなり目を引きます.穴の大きさは2キロほど.
もしかしてICBM基地か核貯蔵庫でしょうか?
目いっぱい拡大すると,穴は巨大な洞窟の入り口のようで,入り口の前を道路が一本通っています.
また,左のほうには空軍基地がありますね.
こちらも目いっぱい拡大すると,施設や滑走路の状況,爆撃機や戦闘機などなど,あれやこれや見つかりました.
ちなみに,アクセスしたのは8月末でした.
ただし,上記のソースにはtechnobahnが含まれているため,要クロス・チェック.
【質問】
四川省大地震に対する中共軍の救難活動は,動きが鈍いのでは?
【回答】
「現代中国に関する考察」,2008/05/21 15:03付によれば,救助活動や復旧作業に遅れが生じていることは事実だが,以前に比べればまだマシ,中国当局の動きは「中国にしては」俊敏であり,日本と比べるのは酷であるという.
なぜならば中国では当局の「献身的活躍」など期待できず,また住民に連帯感があるとも言い難いからだと言う.
また,四川省党書記(つまり四川省のトップ)の劉奇葆共産党中央委員は,省内の軍隊を掌握し切っていないことが,今回の震災で露見した,とも述べられているが,どの部分を見てそう推察したのかは,同ブログでは述べられていない.
【質問】
四川省大地震に対する外国からの救助隊を,中共軍は歓迎しているようには見えないが?
【回答】
「現代中国に関する考察」,2008/05/20 21:58付によれば,それは仕方ないことなのだという.
なぜなら中国の軍隊は古今を問わず,「合法的に武装した強盗」でもあるので,救助作業の過程で保存食でも金品でも見つければ,役得で自分の物にするが,たとえば,報道機関を引き連れた日本人救助隊が来れば,金品に目もくれないし,勤勉で実直,しかも訓練されているから作業も捗るという日本人救助隊は,中国兵にとっては目障りで仕方がないからだという.
同ブログは以下のように続けている.
――――――
仮に,「獲物」を山分けしている場面を映像に撮られたら,その兵士たちは即銃殺です,間違いなく.
これで,中央の政府要人が,(中国史上初めて)続々と現地入りした理由の一端が,ご理解願えたかと思います.
民間人の保護なのです.軍隊の略奪禁止が目的なのです.
――――――
ありそうな話ではある.
【質問】
四川大地震のニュースで,災害地へ補給物資が届いているけど,人民軍は捜索救助活動で手一杯のため,被災者への配布まで至らないなんてことが,山積みの飲料水が雨ざらしになってた.
軍も統率がとれてないのかな?
【回答】
よくあること.慣れてる日本が異常.
・・・規模は小さいが神戸でも起きたことだし,新潟では一旦「対応できないから待ってくれ」ってやって叩かれたりしてた.
日本ですら起きるのだから,押して知るべし.
中国だって大規模水害とかで慣れてるだろとかいう突っ込みもありそうだが(笑)
あと,山のようなボランティアが来るかどうかにもよるか.
【質問】
中国の国防動員法について教えてください.
【回答】
2010.2.26に中共全人代で成立し,7月1日から施行されることになった「国防動員法」は,シナの戦争遂行に必要な物資を,「外国資本・企業」からも徴用できる方向性を持つとされます.
たとえば,
http://geopoli.exblog.jp/13085796/
では,
――――――
この新しい法律によって,中国政府が動員に必要となる「特別な手段」を使用できる状況を,つくりやすくしているのだ.
危機が発生すれば,いくつかの非中国企業の資産や施設が,北京政府に徴収される可能性は出てくる.
――――――
また
http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/61144971.html
でも
――――――
なお,民間物資の徴用では,外資系企業も対象となり得るという.
当然,日本企業も,動員令に基づく徴用の対象となる.
――――――
と紹介されています.
戦争遂行時の国家資源動員計画と,実施のための法的根拠は,どの国も持っていることと思います.
ですから,この法律自体を異様だとは思いません.
普通の国ならあってしかるべき法律であり,計画でしょう.
ただ,世界最大規模にあると思われる,在シナのわが企業及び施設・資本が今後,わが意志決定を左右する人質になる可能性があること,シナの戦争遂行にわが資本が協力させられる状況が,わが安保にもたらす影響――といったことを,国防の観点から,よくよく考える必要があると思います.
わが国民性には「金に転ぶ,汚い,弱い」面がありますので,今のうちに対処施策を打っておくことが大切だと思います.
私個人は,グーグルのシナ撤退は,この法律が原因だろうと思っています.
米政府が将来の戦略自由度を奪われまいとした行動だったのでしょう.
これは同時に米が,同じライバルであっても,シナを,ロシアやインドと同列の国と見ていない証左とも感じます.
あわせて
http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/61144971.html
でも触れられている,この法律が持つ,「党軍」たる人民解放軍を「国軍」に改質しようとする方向性も,注目点と思いますね.
もしかしたら,中共の命取りにつながる潜在性を持つ法律かもしれません.
〔略〕
【質問】
今の政治将校って何する立場なんですかね?
副隊長とか副司令は,今でも政治部のポストなんでしょうけど,今の政治部って宣伝とか憲兵みたいなものになってると思ってよいのかね?
【回答】
浅野亮「党軍関係と軍の派閥」(所載『中国をめぐる安全保障』ミネルヴァ書房)によると,従来政治工作を担当してきた政治指揮官は,1990年代以降,専門的軍人の政治工作部門に対する発言力向上に伴い,相対的にそ
の地位が下がっているとのこと.
そして,政治指揮官のポストに技術系の高学歴幹部が就任する例が増えており,政治工作部門の「専門技術化」が進展しているとのこと.
これは政治工作部門が生き残るためには,ハイテク戦争の勝利に貢献しないといけない背景があると分析している.
また,政治工作部門は,高級幹部の子弟「太子党」の幹部が多く,「専門技術化」が縁故主義とリンクしていることも指摘されている.
【質問】
武装警察とは?
【回答】
ウィリー・ラムによれば,武装警察(武警)は基本的には中共軍から分かれた形になっているが,実態は組織運営や階級制度など中共軍と同じと言ってよいという.
部隊数や予算規模などは明らかにされていないが,約150万人,45個師団と推測され,国内の治安維持(暴動鎮圧,組織犯罪制圧,テロ対策含む),国境警備,消防・営林などの行政任務,水力発電・金鉱・交通の資源・インフラ管理任務も受け持っているという.
胡錦濤は江沢民寄りの中共軍に対してもともと不信感があったが,2005年7月に北京で元軍人,約1000人が退職金増額デモを起こしたことから,さらに不信感を持つようになり,武警に軸足を移しているという.
詳しくは『SAPIO』 2005/7/27号,p.90を参照されたし.
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