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◆◆◆◆◆「ひゅうが」型 Hyúga osztály
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 【link】


 【質問】
 ひゅうがはなぜ造られたのですか?
 いつ,どのようにして運用するのでしょう?
 もしかして原寸大プラモデル?なのでしょうか?

 【回答】
 海上自衛隊では昭和40年頃(細かいのは資料を探さないと)から,ヘリ空母型護衛艦の運用を計画していました.
 運用自体は今までのDDHと変わりませんが,ヘリの整備性能と最大同時発着艦機数が1から3へ増えました.
 整備性能も向上しました.

 材質はプラスチックではなく鋼ですね.

予備海士長 ◆0J1td6g0Ec in 自衛隊板,2009/07/30(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 海自が全通甲板のDDHを保有するのは,ぶっちゃけ空母の代替物のつもりなの?
 DDH自体はヘリ空母でも軽空母でもないんだろうけど,将来へのステップなの?
 それとも,外見だけでも似たようなモノを作って自己満足するためなの?

 【回答】
 違う.
 もっとも,海自の幹部でもそう思ってる人はいるかも.

 海自の新型DDHは,防空能力はイージスDDGでほぼ満足するものが手に入ったので,イージスではカバーできない対潜能力を補完,というか強化するためのもの.
 性能的にも将来性的にも,新型DDHは空母には成り得ない.

 イージスシステムによって,空母艦載機に頼らなくても高い防空能力を持てる様になった現在では,渡洋侵攻を目的としない海軍には空母は要らない.
 でも日本は海洋貿易国家であり,渡洋侵攻を意図しなくても,海上通称線の保全の為に高い対潜能力が必要になる.

 それならいっそ空母を持ってもいいのだけれど,それよりは防空の為のイージス艦と,対潜ヘリのプラットフォームに特化したフネの二本立ての方が,総体で安く済む.

 【関連動画】
「ワレYouTube発見セリ」;DDH-181 ひゅうが(Hyûga) 進水


 【質問】
 海上自衛隊の榛名型DDHと白根型DDHを見て思ったのですが,何故,日向型DDHのような実用性に優れた全通飛行甲板のDDHではなく,映画や漫画に出てくるようなまるで厨房が考えたような半駆逐艦半ヘリコプター空母の中途半端な艦を作ってしまったのでしょうか?

 また,改伊勢型航空戦艦や榛名型,白根型DDHなどの半戦闘艦半空母タイプの艦は,専用の戦艦や汎用護衛艦に戦闘能力で劣り,全通飛行甲板の空母に艦載機の運用能力に劣る艦で,複数艦種での団体行動を主とする帝國海軍や海自のドクトリンでは,中途半端で使いづらい駄目な艦のように思えますが.こういった中途半端な艦を建造する意味はどういったところにあるのでしょうか?

 【回答】
 あー,まず,海自の艦艇は艦名は ひらがな ね.
 漢字で書かないように.

 で,本来は第二次防衛力整備計画(二次防)で,対潜ヘリコプター6機搭載のヘリコプター母艦(ヘリ空母)が構想されていたのだが,これはオイルショック後の緊縮財政と,予算の枠内で建造できる規模の艦と隻数では保有の意味がない,という研究結果を受けてボツになった.

 でもヘリコプター母艦が欲しいと言う要求は根強く,予算の範囲内で充分な数を揃えられ,それなりの ヘリコプター運用能力を持った艦としてはるな型としらね型が建造,戦力整備された.

 そもそも,自衛艦隊で一番古い船とこれから就役する新型DDHとをくらべて,「わからない」っていうのは艦艇の発達の歴史を無視した考えだよ.
 あと,しらね型はイージス艦の完成まで,護衛艦の中では最大の排水量なわけで,あの当時の海上自衛隊では運用上あれが限界だったんだよ.

軍事板
青文字:加筆改修部分

 さらに言えば,3機も積むのは珍しいけど,ヘリコプター巡洋艦自体は珍しくもなんともない.
航空戦艦と同一視するのは不適切だと思う.

 立ち消えになったのは,まだ航空部門の力が弱かったからでもあったらしい.
 空母=攻撃兵器と看做す風潮や,財政的な余力もヘリ専門の艦を作る妨げとなった.
 結局,ヘリコプター巡洋艦の枠を超えないようにしながらも,本格的な対潜ヘリコプター運用の実績を積み,16DDH登場のへの素地となったのだと思う.

モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ひゅうが(ヘリ空母) について質問です.
 はっきりいって有用性を見出せません.
 もちろん対潜任務が重要なのは知ってます.
 かと言って,それに特化した艦を作る必要性に疑問を感じるのです.
 普通の護衛艦でも,1機のヘリがついてますよね.
 これで充分なんじゃないでしょうか?
 もしさらに必要ならば,各護衛艦を2機体制のヘリにするとかすればいいのでは?
 リスク分散の観点からもね.

 【回答】
 ひゅうが級は護衛隊群のDD搭載ヘリ全部の母艦でもあるんだが?

 DDでも頑張れば2機積める艦はある.
 が,しらね級までのDDHにしろ最新のDDにしろ,飛行甲板が狭すぎて一度に発着艦させられるのは1機だけで,それも連続発艦なんかさせようとしたら,1機飛ばして次の1機を格納庫から引っ張り出してローター展調してエンジンかけて……と,非常に効率が悪い.
 ひゅうが級はヘリの同時運用機数が多いという意味でも,非常に効率的.

 それに,全DDの搭載ヘリを2機体制にしたところで,やはり母艦機能を集約した艦が必要になるのは変わらない.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 艦隊の中のDDH,ひゅうがにしか提供できない能力という点を考えるなら,むしろ逆に
「武装はCIWSだけに絞って自身は他の艦に護ってもらい,ヘリ空母としての能力に特化するといった割り切った考えもアリではないか」
「VLSの装備自体が中途半端なのではないか」
との考え方も出来ると思うのですが,こういう観点からひゅうがの16セルに対する評価はどうなるのでしょうか?

 【回答】
 16DDHの建造は中期防衛力整備計画によって決定されましたが,その中では「ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)については指揮通信機能及びヘリコプター運用能力等の充実を図る」としかされていません.
 ぶっちゃけ,ひゅうがは八八艦隊の中枢としてのDDHではありますが,まず駆逐艦として機能してくれないと困る,という話です.

 ヘリ運用能力に特化するには,DDHがHVUとして一方的に守られるような体制を作る必要があるので,
「DDHには指揮通信ならびにヘリ運用しか期待しないのだ」
という前提での任務,編制にするという合意が必要です.
 それは「しらね/くらま代艦なら設計変更が間に合う」という程度の話には収まらず,防衛大綱の見直しになるかと思います.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 新型DDHはヘリ空母型の形状なのに,どうして搭載機が少ないの?

 【回答】
 地上配備のヘリがなくなるからです.
 DDH搭載機だけが海自ヘリにあらず.
 通常は哨戒ヘリが3機ですが,必要に応じて各自衛隊ののヘリが搭載可能です.
 艦内には哨戒ヘリ7機格納スペース・整備スペースが有るので余裕が有ります.
 ヘリ・スポットは4つになるそうです.

 表の話として
 * 軍研とかに11機程度搭載も可能とか書いてあった気がする.ただしCH47でなくてSH69だろうけど.
 チヌークはローターが手動で畳めたような気がする.それでエレベーター間に3x2+1なんでしょう.
 * 海外の軽空母でこの船格だとハンガー10数機+甲板係止でトータル20機プラス運用って感じだったと思うので,チヌーク7機の格納庫収納は妥当と思われ.
 * 「基本的には僚艦所属のヘリを格納庫収容整備しながら,自己分で4機格納庫搭載しますよ」という用途の艦という公式説明と思われ.
 * また,MD以外はカットの空気で,あの格納庫を満杯にするヘリの予算も同時に請求したら,16DDH自体の予算ごと通らない危険もあったから,上記のSTORYでまず箱の予算を手堅く取り,あとで搭載機の予算は獲得しようという考えなのだろうと思われ.
 * 要は,ヘリまで買う金がないので,ヘリは後にしたのでそ.

 憶測話
 * 13500tの基準排水量の枠内で,できるだけデカイ船作ろうと思ったら,本当は20機積めるスペースがあっても,公称搭載機数は4機にしといたほうが,基準排水量重量を4機搭載前提にできるから,基準排水量を抑えられる筈なんだよな・・・
 で・・有事のときは構造強度の許す範囲で”過積載”すると・・・・
 平時の重武装まかりならぬ,しかし有事には責任持って勝て,とか言われて軍人さんも苦労してるなあ・・と

(軍事板)


 【質問】
 『世界の艦船』の今月号のDDHの甲板には,Kを変にしたようなマークが書いてありましたが ,これは,ヘリの着陸マークのように思えますが,同じ号のフランスの揚陸艦には○に数字が書かれていました.
 ヘリ着陸場所は丸にHだと思っていたのですが,新DDHはなぜ,LとKを組み合わせたような記号を使っているのですか?

 【回答】
 米海軍の揚陸艦の着艦標識に準拠したものと思います.
http://www.globalsecurity.org/military/systems/ship/images/lhd-6-hawaii1.jpg
 角度付いてて見えにくいですけど,確認できますよね?

 丸にHは海上保安庁のヘリ巡視船じゃなかったかな.
 そもそも着艦標識は必ずしも統一されているわけではなく,海自のDD/DDH/DDGは扇型,大型輸送ヘリが搭載できるLST/MSTは×型で中央に○と艦種や搭載機種によって色々です.

名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE in 軍事板


 【質問】
 ついこの間,軽空母のひゅうがが就航しました.
 その特徴であるヘリコプター搭載能力について聞きたいのですが,ヘリコプターが対潜水艦に強いと聞いたことがあるのですが,具体的にどういった面でヘリコプターが潜水艦に強いのかお聞きしたいです.

 【回答】
 搭載しているソナーがソノブイよりも強力で,深度も自在に可変出来るので,最適な条件で捜索できることが売りですね(艦艇や固定翼と比べて)
 ただ艦艇は強力なソナー,固定翼は広域とそれぞれ特徴は有りますね.
 基本的に哨戒ヘリは,護衛艦のセンサーとして扱われています.

 ただ,圧倒的に強いとか言うわけではありません.
 潜水艦は基本的に,攻撃時と逃げる時以外は静かに潜んでいますので,それを見つけて追いかけますが,深度や位置や条件が変わるので逃げられます.

予備海士長 ◆0J1td6g0Ec in 自衛隊板,2009/06/01(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 16DDHイルミネーターはないのですか?

 【回答】
 16DDHには,タレス・ネーデルランド製のイルミネーター(Xバンド)が搭載されます.
 FCS-3は本来,国産の打ちっぱなし性の高い,短SAM(XRIM-4)の搭載を前提に開発されたので,ESSM誘導用に別個にイルミネーターが必要になったわけです.
 ちなみにAPARはSM-2の指揮管制能力があるので,ひょっとすると19DDにもSM-2が?と個人的には考えております.

Posted by 名無しT72神信者 at 2007年02月24日 01:12:23

「週刊オブイェクト」コメント欄,2006年09月01日付
青文字:加筆改修部分


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