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●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 842
※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
※レス回収基準は「Ver = 9」
※既出Q&Aの関連記述は,「追記」で処理.
※編集に手間取りそうなもの,または,調査が必要なもの等は,<保留>として後日回し.
目次
** 【質問】
41口径のデリンジャーと,25口径のポケットピストルって,どちらのほうが威力があるのでしょうか?
至近距離では,デリンジャーのほうなのかなと思うのですが……
【回答】
口径だけでは銃弾の威力は決まりません.
弾丸重量と銃口初速による初活力や,
体内弾道における永久空洞と瞬間空洞の形成形態によるダメージの差異,
弾頭効果の差異による傷害形態の差異
により両者の威力は評価されます.
両者に近い実際の銃撃による被害として,有名なものを紹介しますと,デリンジャーピストルでは某大統領暗殺で使用されており,その際には食い込んだ弾丸の鉛毒により数日後に死亡した,とされます.
かたや25口径のポケットオートでは至近距離から数発,二,三発撃ち込まれほぼ即死状態だったようです.
弾丸威力としての評価は,両者とも至近距離での殺傷能力を有しており,デリンジャーはあわよくば相手を死に至らしめる可能性をもち,ポケットオートは数発撃ち込む事で,殺害の確実性を高める事が出来ると,言う事になります.
三等自営業 ◆LiXVy0DO8s :軍事板,2015/06/01(月)
青文字:加筆改修部分
.41shortと.25ACPのどっちが,という比較だけならこんなんが;
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13127083938
これだけではアレなので,裏付けに英語版wikiで.41shortのデータを見ると,エネルギー71J(Lead)
同じく.25ACPは85〜89J(FMJ・JHP)
1発の威力も発射弾数も,41口径ダブルデリンジャーは25口径ポケットピストルに勝てませんね.
軍事板,2015/06/01(月)
青文字:加筆改修部分
上述の通り,.41 shortの方が銃口エネルギーが小さいので,その意味では接射しても非力で貫通力に劣ります.
しかし,開ける穴のサイズは面積で4倍近くになるので,柔らかいところの浅い重要器官を狙えば.25 ACPに優る機会はあります.
例えば頸動脈に接して撃つとか,「盆の窪」に押しつけて撃って頸髄〜脳幹を損傷させるとか.
とはいえ,そんなのはこじつけに近い話で,基本的にはよほどマニアックかつ熟練した殺人者でない限り,デリンジャーより.25 ACPを選択すべきでしょう.
system ◆system65t. :軍事板,2015/06/01(月)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
空中給油機があるのに,なぜ空母が必要なんですか?
【回答】
空中給油は万能ではない.
有事が起こって即時対応が必要な場合,必要な空中給油機を用意したり,展開基地を準備したり,入念な給油スケジュールを立てたりするのに時間がかかる.
フォークランド紛争の時など,アフリカのアセッション島から6300km攻撃の為,予備機1機を含む2機のバルカン爆撃機の為の給油機の展開基地を確保できず,実に16機の空中給油機を同行させなけらばならなかった.
空中給油機も作戦機も長距離攻撃する為には,各国の領空・領海を通過する必要があるし,作戦機・空中給油機の発進基地も外国であれば,その国の承認が必要だったり…と,時間がかかる.
空母の最大の利点は,他国の承認得る必要のない公海上からの攻撃が即時に可能な点だ.
加えて,航海中の空母は臨戦状態にあるので,攻撃に移るまでの時間が短い.
米軍では建造にも維持にも膨大な費用が掛かる空母は,WW2以降何度も不要論が出て削減の対象になっているが,そのたびに紛争が起き空母の即応性が有効に働き,高く評価されることになる.
空中給油機が給油だけでなく,兵装の補充や機体の整備,搭乗員の休養までこなせるようになれば,空母が要らなくなる可能性も,少しは高くなるだろう.
軍事板,2015/06/03(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
双発機で意図的に片方のエンジンを切ることは出来ますか?
巡航燃費向上のためにわざとするってことはないです…よね?
【回答】
エンジンに異常が発生したとき,周囲に被害が広がったり,火災を起こしたりしないように,そのエンジンだけ切ることは,旅客機などでも普通に行われています.
つまり可能.
しかし双発機では,巡航燃費向上のために行うことはありません.
例外もありますが,切ったエンジンは単なる空気抵抗になり,推力の低下と左右アンバランスを補償するための制御も空気抵抗増加につながり,速度が落ちて所要時間が増える分,燃料消費も増えますから,燃費節約には普通なりません.
(滞空時間の延長にはなるかも知れません)
また,双発機の片肺停止には再始動のリスクなどもありますから,非常時以外の意識的な停止をしないのが普通.
まあ,B-36爆撃機みたいに離陸時とダッシュ時だけジェットエンジン併用して,巡航時はプロペラだけで燃費稼ぐ,みたいな例外的な機体はありましたが.
system ◆system65t.(黄文字部分)他 :軍事板,2015/06/03(水)
青文字:加筆改修部分
一方,4発機などは片側一つずつ止めたりして運用される物もある.
対潜哨戒機じゃ古くからある燃費節約のアイデアで,少なくとも米海軍のP-3Cは今でも低速巡航/哨戒時に2発停止を実行している
(後継のP-1も2発停止で滞空時間の伸張を図る予定だったが,P-1のターボファンエンジンでは停止してもファンが回るため,抵抗が増え停止効果がない事が分かり,取りやめた)
P-8がどうか,海自のP-3はどうかは知らないが,海自はP-2J時代は日常的に片発停止飛行をやっていた.
詳しくは,「ロイター飛行」でググってみ.
軍事板,2015/06/03(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
日本を母港にしている米海軍の空母はどこに何隻,何という空母がいるか,教えて下さい.
【回答】
横須賀は「事実上の母港」で本国に母港がある.
ジョージ・ワシントンはすでに任務を終えて離日してる.
後任のロナルド・レーガンが来るのは秋の予定.
ただし,横須賀を事実上の母港にしていると言っても,いつも横須賀にいるわけではない.
通常は5月に出港して,8月半ばまで西太平洋上で演習をしながら各国の港に入港して,親善外交任務にあたる.
インド洋まで行く事もある.
その後,9月頃出港して,12月初めまで太平洋上で演習にあたる.
戻って来てから1カ月は即応状態で何時でも出港して任務に当たれる状態を維持した後,1月から5月初めまで整備状態になる.
今年は空母交替があるので,新空母への慣熟の意味があり,入港は1カ月程度伸びて9月に横須賀に戻ってくるだけで,例年と大して変わらない.
別に空母交替って言っても,空の空母が行って空の空母が戻って来て,その間無防備な訳ではなく,常に即応出来る状態にある.
加えて米本土の空母も,この時期は長期航海で西太平洋に展開しているので,この地域の有事の際にはその空母も対応する.
現在はカールビンソンが西太平洋にいる.
軍事板,2015/06/04(木)
青文字:加筆改修部分
<保留>
** 【質問】
ミッドウェイの様な奇跡が起きない限り,航空爆弾で軍艦を沈めるのは不可能に近いのでしょうか?
【回答】
ミッドウェイを挙げてるということは,航空爆弾ってのはWW2の急降下爆撃機の250〜500kg前後の爆弾のことなんだろうけど,空母や巡洋艦はともかく,軍艦の中でも戦艦クラスは装甲を抜けないので無理.
でも,水平爆撃機の1000kg前後の徹甲爆弾ならあたりどころに
よっては無理でもなしというところ.
大した装甲板があるでもない現用艦なら,爆弾で爆撃できて,
当たるような状況なら,かなりの確率で沈められるんじゃないかな.
435 : 名無し三等兵[sage] 投稿日:2015/06/05(金) 04:56:16.50 ID:yNF4Lh/a.net [1/2回]
>>434
では,なぜ武蔵や大和は沈んだんですか?
436 : 名無し三等兵[sage] 投稿日:2015/06/05(金) 04:59:52.00 ID:B+Y1bpea.net [2/2回]
>>435
魚雷でw
454 : 名無し三等兵[] 投稿日:2015/06/05(金) 14:42:42.90 ID:Zeh3/Tvk.net [2/4回]
>>434
1000kg通常爆弾では不可能なんでしょうか?
炸薬の爆圧より徹甲弾の方が貫徹力が勝るのですか?
458 : 名無し三等兵[sage] 投稿日:2015/06/05(金) 14:55:28.50 ID:o86zYFtr.net [1/5回]
>>454
>>434じゃないが
着発だと爆発力は上に逃げるから
上部構造や砲などに被害を与えることはできても
下向きの力は甲板に穴開けてその下の階層とかまでで終わる
沈めるには水線下の艦側,艦底に穴開ける必要があるから
それでは不足
戦闘力を大きく削ぐことは出来るだろうが沈められない
艦内にもぐり込んでなるべく水線下の艦側,艦底に近いところで
爆発力が上に逃げないよう爆発して欲しいから徹甲弾になる
これは砲弾でも同じこと
462 : 名無し三等兵[sage] 投稿日:2015/06/05(金) 15:07:35.81 ID:IBqXqSLc.net [1/2回]
>>458
それ以前に戦艦クラスなら装甲が抜けないから表面薙ぎ払うだけで船体にダメージじたいこないだろ
上にいる人は死ぬけど
465 : system ◆system65t. [sage] 投稿日:2015/06/05(金) 15:11:34.04 ID:o86zYFtr.net [4/5回]
>>462
1tだと甲板割りかねないのでは?
472 : system ◆system65t. [sage] 投稿日:2015/06/05(金) 15:27:51.61 ID:o86zYFtr.net [5/5回]
>>462
面白いので調べてみると一次大戦時代の戦艦アラバマ(BB-8)が
1t航空爆弾の標的にされて見事沈没してます.
甲板の厚さは4インチ.
ttp://en.wikipedia.org/wiki/USS_Alabama_%28BB-8%29
跡継ぎのBB-60アラバマはサウスダコタ級で装甲甲板厚6インチ.
ttp://en.wikipedia.org/wiki/South_Dakota-class_battleship_%281939%29
さて,徹甲爆弾でない通常の1t爆弾で抜けるかどうか微妙なところか?
474 : 名無し三等兵[sage] 投稿日:2015/06/05(金) 16:28:00.42 ID:V5sDL2ov.net [1/1回]
>>462
真珠湾攻撃の時に戦艦アリゾナの上甲板を80番徹甲爆弾が抜いてる.
この80番は長門型の主砲弾を改造したもの.
軍事板,2015/06/05(金)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
今読んでいる本で,日本は航空機のエンジンは空冷偏重で,水冷の機体は稼働率が悪かった,と書かれていました.
これは空冷式の方が構造が単純だからなのでしょうか?
【回答】
単純と言っていいのかどうか分からんが,明らかに差があるのは確か.
液冷エンジンだと,
V-1650マーリンの平均耐用時間が133時間
V-1710アリソンは同186時間
それに対して空冷は
R-1820は491時間
R-2800は341時間
アメリカでもこれだけ違う.
日本では水冷(液冷)でもBMW系の,500馬力クラスまでは何の支障もなく生産されていた.
600馬力オーバーから故障が目立つようになったんで,この辺りに技術的な壁があったのかも知れない.
佐貫氏は,水冷エンジンが必然的に持つことになる,長いクランク軸が日本で造れない現状を嘆くコラムを,何本か書いている.
川崎のエンジン技術者が,冷却の問題も含めて,この辺を説明してくれた文章が何かに掲載されていたのを読んだ記憶はあるが,中身がやや専門的でよく理解できなかった(苦笑)
あと,当時は高精度のベアリングが作れなかったのもある.
現代のパチンコ玉より劣っていた,というかちゃんと球体になってないのが混じってたとか.
現在のパチンコ玉はかなりの高精度で作られている――それでも落とすと玉によって跳ね返る高さが違うんだよなあ.ベアリングやってる映像がyoutubeにあったけど,ああはならない――から,今の日本で標準的に作られてるパチンコ球を第二次大戦当時の日本に持って行ったら,「超高級品」の扱いだろう.
このように大馬力液冷エンジンの生産がままならならなかった根底にあるのは,軍需産業に特化して工業化を進めたが所詮つけ刃だあった事だな.
R&R,DB,イスパノ,アルファロメオ,パッカードはいずれも大馬力高級車メーカーで,当時の日本では皆無の分野.
そういった文化的な底力がないから生産が難航し,開発どころかライセンス生産さえ上手く出来ない事になる.
また,日本の場合は液冷エンジンに慣れた整備員が少なかったのも一因.
せっかく慣れても戦地に置き去りにされてしまったり.
軍事板,2015/06/08(月)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
ASAT(衛星攻撃兵器)について調べているのですが,どの国のどの兵器も,予算不足や技術不足や宇宙条約に反するという理由で「開発は中止された」とか「実用には至らなかった」とかばかりです.
では現在は戦争が起こっても,敵国の人工衛星を破壊するという戦術は考えられていないのでしょうか?
それとも私のリサーチ不足なだけで,実際は存在するのでしょうか?
【回答】
ASATはここ数年の間でも,中国,アメリカがテストしていて,とっくに実用段階です.
ただ,デブリが発生するなど文句が出やすい上,今のところASATが活躍するような正面戦争が起きる可能性が低いので,表に出ていないだけです.
もちろん敵の衛星を破壊することは考えられており,特に中国がアメリカと対立する際,アメリカの先進性を損なうために衛星を攻撃する可能性が高いと考えられています.
アメリカが即応型の衛星システムを開発しているのはこのためとも言われていますし,X-37Bのミッションにも対衛星戦のが含まれているとウワサされています.
まあ,現状で米中の正面衝突は考えにくいですが,米優位が覆るとそうとばかりも言い切れなくなるし,相手に変な気を起こさせないようがんばるのも軍備の重要な役割ですから,米がASAT対策を怠らないのはごくふつー.
米空母艦隊に脅威を与えるかも知れない観察,通信手段としての中国衛星を攻撃する手段を確保するのもごく当然.
中国のASAT脅威についての米空軍の論文;
http://www.au.af.mil/au/ssq/2008/Spring/blazejewski.pdf
現状では中国のASATによって米の技術的優越が覆ることはないが,ASAT攻撃能力増強を諦めさせるよう,宇宙空間での情報収集や技術的優位を継続すべきである,という米空軍の論文;
http://www.au.af.mil/au/ssq/digital/pdf/winter_14/sankaran.pdf
その他中国/ASAT関係論文(一部)
http://www.au.af.mil/au/ssq/2010/spring/zhangmcclung.pdf
http://www.au.af.mil/au/ssq/2012/spring/cheng.pdf
http://www.au.af.mil/au/ssq/digital/pdf/spring_2014/wortzel.pdf
system ◆system65t. :軍事板,2015/06/09(火)
青文字:加筆改修部分
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