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●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 816

青文字:加筆改修部分
 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※レス回収基準は「Ver.7」

目次


<保留>

** 【質問】
40 : 名無し三等兵[] 投稿日:2014/05/13(火) 17:39:18.92 ID:jJ6l/dzu [1/2回]
ボルトアクション小銃から自動小銃への移行期.
自動小銃は弾丸使用量が多くなって,せっかく導入しても弾丸補給が追いつかないのではとの懸念があった
との事.

自動小銃は,ボルトアクション銃に比べてどれだけ弾薬使用量が増えると考えられていたのでしょうか?
また,実際にどのくらい弾薬使用量が増えたのでしょうか?小銃一丁あたり.

43 : 三等自営業 ◆LiXVy0DO8s 投稿日:2014/05/13(火) 17:50:08.13 ID:rNM46I2v
>>40
連発式の小銃から,自動小銃に切り替えると,火力は十五〜二十倍になる,と言う試算があり
単純にそれだけ弾薬消費が増大すると兵站側では考えて
日本では小銃の自動化は断念されていますが
代わりに軽機関銃を充足させる事で必要な火力を小隊,分隊単位で得ようともしていました.

48 : 40[] 投稿日:2014/05/13(火) 20:17:55.74 ID:jJ6l/dzu [2/2回]
レスありがとうございます.火力は15〜20倍,消費量も15〜20倍か,
うむ〜悩ましいですね.

自動小銃を断念したものの,その分軽機関銃を充実させれば,結局,銃弾消費量の総和は激増するので
兵站への負担は自動小銃化するのと同様にきつい物になるのではないでしょうか?

同じ戦果を達成するには,同じ量の弾薬を消費しなければならない.
同じ量の弾薬を軽機関銃から撃つか
自動小銃から撃つか,ボルトアクション銃から撃つかの違いでしかない?と思ったのですが,
そう単純なものでもない?

 【回答】
63 : 名無し三等兵[] 投稿日:2014/05/14(水) 01:05:27.05 ID:lc2M9Ahk
>>48
>同じ戦果を達成するには,同じ量の弾薬を消費しなければならない.
>同じ量の弾薬を軽機関銃から撃つか
>自動小銃から撃つか,ボルトアクション銃から撃つかの違いでしかない?と思ったのですが,

 んとね,ゲームのように 1発撃つとテキのHPが○○ポイント下がって,だから倒すのに必要なのは○○発・・ってのではないわけで・・・
敵兵を戦闘不能にするためには,1発あたればいいだけなのよね.当たり所が軽くても2発かな.

ボルトアクション 1発撃つと槓杆引いて発射準備しないといけない.
 よって1発目で当たればいいが,そう簡単にはいかないので人数が必要.
自動小銃  次々に撃てるので,1発目どころか数発目であたればよし.
 よって相手がボルトの小銃だけの場合,数倍の人数を相手にできる計算になる.
 但,軽機関銃ではないので銃身交換もできず,銃身の温度上昇により継続的な連射射撃はできない.
軽機関銃 連発して銃撃するのが専門で,連射によりテキを釘付けにできる.
 言い換えると,蛸壺やほふく前進中のテキのアタマを下げさせる事ができる.
 専用の訓練された兵が持つので,指の操作により3連射等が出来,無駄弾を使わないように使用される.
 所属している連隊の小銃用の弾薬を使用するので,小銃手から弾薬補給ができる.

 っつうわけで,そりゃ一番いいのは1個分隊(10人くらい)に軽機関銃1丁と,軽機関銃手くらいに訓練されてる自動小銃手+補給体制 なんだが・・・
補給概念が薄い(w旧日本軍では,弾薬運び役のボトル小銃手(10人くらい)に軽機関銃1丁付き ってのが落としどころでだったのではないかな.工業力的にも.
実際,大砲とかが無い状態で(小隊レベル同士?)当時の日米の歩兵同士が戦闘になった場合,密林や市街地のように連発式有利な戦場なら米軍が勝つだろうが,
そうでない場合は軽機関銃がある分だけ日本軍歩兵隊のほうが有利だという意見も多いからねえ.擲弾筒もあるし.
工業力がもうちょいあれば 半自動小銃くらい・・・・^^;

64 : 続き[] 投稿日:2014/05/14(水) 01:07:54.59 ID:lc2M9Ahk [2/3回]
 あと,蛇足だが,自動小銃だろうがボトルアクションだろうが,訓練が行き届いていれば,
戦闘により消費する弾丸量はあまり差が無いという説がある.訓練が行き届いてればね.
ただし,銃撃が必要な数秒の間に何発かの弾を発射できるかどうかで,ものすごい戦力差になる.
だから自動小銃を装備しているほうが強いんだけどね.

51 : 三等自営業 ◆LiXVy0DO8s [sage] 投稿日:2014/05/13(火) 22:27:16.22 ID:gfnxQSO5
>>48
考え方としては,槓桿を操作して一発発射する火力を1として
自動小銃なら一度に五発から八発,弾倉内の弾丸を発射した場合の火力を5から8と考えます
同様に,弾倉式の軽機関銃ならこれが30〜50となり
ベルトリンク式だと50から100となります
つまり一度の操作で発揮出来る火力としての概念ですね

軍事板,2014/05/14(水)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 日本の海軍力整備に関して質問です.
 何故日本は,弩級戦艦及び弩級巡洋戦艦の建造技術を学ばずに,独力で弩級艦の建造を志向し,河内型と言う失敗作を建造してしまったのでしょうか?
 金剛型の時に弩級艦の建造を学ばなくても,薩摩型の次の戦艦の建造で,さっさとイギリスに弩級艦の建造技術を学ぶべきだったのでは?

・単一巨砲艦を建造する
・巨砲混載艦は建造しない
・主砲は全て艦の中心線上に配置し,全ての主砲が右舷と左舷の両方に攻撃可能とする
・2番砲塔は1番砲塔の後方に背負い式に配置し,2番砲塔も正面に射撃可能とする
・主砲塔の上に副砲塔を配置する,二階建て砲塔は作ってはいけない
・煙突を挟んで3番砲塔と4番砲塔を配置してはいけない

 素人でもボンクラでなければ分かりそうなものですが,何故ここに至るまでに試行錯誤の連続で,数々の奇形戦艦が建造されたのでしょうか?

 【回答】
 後知恵でならなんとでも言えるけど,ドレッドノート登場から暫くの間は,どこの国でも砲の配置や種類は試行錯誤の段階で,これが正解と言い切れる状態じゃない.
 その中で,それまでの伝統を受け継いで,発展させずにいきつくとこまで進めるという手法は,よくあると思うよ.
 それまでのデータと教育(操作する側)の蓄積があるから.抜本的改革すればノウハウはゼロからだからね.
 PCなら,ソケットセヴンが終焉する頃にサードパーティーがバスクロを66から100Mhzにしてスーパーセヴンを作り一時代をきづいたとか.
 鉄筋コンクリートの擁壁より災害に強い,天然石の石垣で自動車専用道を支えるとか.

 新しい概念の兵器に戸惑う,昔の海軍の気持ちが知りたいなら,今,試行錯誤が続いてる事柄を,自分で考えてみると良い.
 例えば,「無人機を海上戦にどう使うか」というテーマなんてぴったりだ.
 100年後には答えが出てて,
「何で初めからそうしなかったの? 昔の人間は馬鹿なの?」
と言われてるに違いないのだが,はたして「ボンクラでない素人」の君にその答えが出せるかな?

 質問者の挙げた,「素人でもボンクラでなければ分かりそうな」諸点とされるものに対する反論を挙げるなら,
*10cmとか20cmならともかく,30cm級の主砲を持つ艦を単一巨砲にしたら,巨大な艦になるだろ
*砲を全部30cmクラスにしたら,巨大な艦になっちゃうだろ
*艦の全長がやたら長い巨大な艦になるだろ
*重心が高くなって左右動揺の大きい,転覆し易いフネになるだろ
*そうやってスペースを節約しないと巨大な艦になっちゃうだろ
*缶室の配置ってもんがあるんだから

 結局,それらの「なぜやらなかったの?」は,殆どが「フネがでかくなる」に起因している.
 技術がなければ万トン単位の鋼鉄艦は作れないし,技術的に可能でも,「巨大なフネを作る巨大なドックがいる」っていうとこから始まる設備の問題もある.
 当然カネも際限なくかかる.

「要求を満たしていくとどんどんでかくなる.
 費用もどんどん増加する.
 でもそれでもやる.やるったらやる!」
と各国とも割り切るまでは,そうそうそんなでかい軍艦を,ポンポン作るわけにはいかなかったので.

 割り切った結果,かの「死ぬまで続ける終わりなき大艦巨砲主義マラソン」が始まる.
 平時にもかかわらず,最初の弩級戦艦ドレッドノートの竣工から最初の超弩級戦艦オライオンの竣工までたった6年しかないってことを見ても,この時期の建艦競争と技術の革新が,物凄い勢いで進んだことが分かる.

軍事板,2014/05/15(木)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】
 太平洋戦争における日本軍の水際防御戦術は,あれだけ失敗を重ねているのに,なぜ有効と判断されたのでしょうか?

124 : 名無し三等兵[sage] 投稿日:2014/05/16(金) 00:07:25.18 ID:lLXc1lM3
>>123
パラオやサイパンで失敗を重ねて有効でないと判断されたから
硫黄島や沖縄であれだけ粘れたんだけど?

125 : 名無し三等兵[] 投稿日:2014/05/16(金) 00:22:29.77 ID:1LZOc9I2 [1/1回]
M249の100連弾倉と200連弾倉って,前者がCQB,後者が野戦,車載向けと思っていいんでしょうか?

126 : 名無し三等兵[] 投稿日:2014/05/16(金) 00:56:48.26 ID:FzB2lh9g
>>123
 あれだけ失敗してても,現地指揮官がやっちまった事例があるねえ・・^^;

 上陸する瞬間(水際)は,無防備になり殲滅し易いと云う事実がある.上陸したら地形に溶け込めるし蛸壺くらいは掘れるからね.
また,歴史的に陸上砲台VS艦砲の場合は,陸上砲台が勝つ(艦砲が浪に揺れて当たりにくい為)と云う過去の事実がある.
 で,多分だが,兵学校や士官学校で基礎的な教養として上の2点を戦史とかで教えていたのではないかな.
確かに理に適ってるし,信じられるね.
 実際の2次大戦の頃は,艦砲は揺れに対応してるし,陸上では運用でき難いくらいの大口径の大砲積んでるし,
第一,米軍の艦砲射撃は数が無茶苦茶多いから,発火点をさらしたら艦砲の餌食にしか成らなかったんだけどね.
 あと,カラダに叩き込まれてる 受けるより攻撃推奨な旧軍の教えって部分もあるだろうね.

軍事板,2014/05/16(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 銃弾って体を貫通した方がマシみたいに言うけど,それは体内に高温の金属が残ってないからってことですか?
 それとも,体内で銃弾が縦横無尽に暴れなかったってこと?

 【回答】
 撃たれて死ぬのは,中枢神経を直撃破壊するか,失血によって,あるいは肺機能が停止して脳が酸欠死するのが基本です.

 骨に当たると,骨の破片が弾丸と化して,主要臓器,血管を破壊するので出血がまします.
 弾が人体の抵抗で減速すると,横転して止まります.
 その間も前進を続けますから,まっすぐ口径分の穴だけ開けて貫通するより,大きな穴を開けることになります.

 また,弾丸と速度によっては,命中の衝撃で弾丸が分解し,破片によって大きな穴を開けることもあります.
 いずれもその大きな穴に,血管の多い主要臓器や大血管が含まれる可能性が増し,結果,失血死し易くなるわけです.

 下記サイト
http://www.firearmstactical.com/wound.htm
の後半に,「Wound Profile Illustrations」というタイトルのリンク集があります.
 リンク先の体内弾道のうち,「permanent cavity」と表示されているのが,弾丸やその破片で破壊される人体組織に相当します.
 ここに血管の多い臓器や大血管が含まれると,早く死にます.
 また,肺に当たって肺が血液で満たされると,あるいは両肺に穴が開いて両肺気胸状態になると,肺機能を喪失し,酸欠死します.

 撃たれたその場ではなく,その後のことまで考えると,弾丸が衣服片などを巻き込んで体内に残ると,衣服片等が汚染され易くなり,感染を起こします.
 さらに長期間について考えると,弾丸に含まれる鉛がしだいに溶け出し,急性,あるいは慢性の重金属中毒を起こすことも考えられます.
 そこまで生き延びればの話ですが.

 ちなみに,弾丸が人体に命中したあとの挙動を,terminal ballistics(体内弾道,終末弾道)と呼びます.

system ◆system65t. 軍事板,2014/05/16(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ドイツ軍のフリーゲルファウストについて質問なのですが,実戦においてあの種の武器はどの程度有効だったのでしょうか?
(ヤーボの爆撃コースをそらすのには有効そう)
 後,戦後において何故フリーゲルファウストのような携帯対空ロケットが発達しなかったのでしょうか?

 【回答】
 実戦でマトモに使われた記録がないので実際どの程度有効なのかは分からない.

 しかし,
*戦闘爆撃機の装備する機銃やロケット弾より射程が短い
ことを考えると,地上側から先に攻撃することは,ほぼ不可能だったと思われる.
 そうなると,「そもそも撃ってる余裕がない」状況が殆どになっただろうことは,容易に想像がつくな.

 そして,当時の「平均的な対空機銃の命中率」から考えると,あの程度の装弾数は,「何もしてないのと同じ」の数だったろうことも予想がつく.

 更に,20ミリとはいえ,通常の機銃弾よりもずっと初速の低い弾が数発当たったとして,どれほどの威力があったのか・・・と考えると,
「無いよりはマシだがあっても気休めにしかならない」
レベルの兵器だったと考えられる.

 捕獲した側に,コピって大量配備しようと思うほどの魅力があったとは思えない.

軍事板,2014/05/16(金)
青文字:加筆改修部分


** 【珍説】
253 : 霞ヶ浦の住人 ◆HfR5.9oQFw [] 投稿日:2014/05/17(土) 20:34:28.93 ID:Wn7zrZIh [9/30回]
>42 :名無し三等兵:2014/04/27(日) 22:03:29.29 ID:pU9Ox9C9
>座礁すれば,沈没しません!

>座礁後に沈んだ例は普通にたくさんあるが.

霞ケ浦の住人の質問

「座礁後に沈んだ例」を教えてください.

説明

座礁したままで,動かなければ,沈みようがありません.
船体に,座礁による穴が空いた状態で,動かしたからでしょう.

>任意座礁」と言って沈没を免れるために「わざと」座礁させることがあります

1. 「vol.6「諏訪丸」 - 日本郵船
www.nyk.com/rekishi/knowledge/history_luxury/06/
?
o キャッシュ類似ページ第二次世界大戦では海軍に徴用され,1943(昭和18)年3月,兵員,工員他1,091人および軍需品を搭載してマーシャル諸島クエゼリン島からウェーク島に向けて航海中,
米潜水艦の魚雷を受け,

沈没を避けるため任意に座礁し

多くの人命が救われました.」

 【事実】
 誰かさんの金科玉条ウィキペディア「座礁」より

>座礁(ざしょう)とは,船舶が暗礁や浅瀬に乗り上げ,動けなくなることを指す.元々の用字は坐礁である.擱座(かくざ)ともいう.
>座礁した船舶は,海底の地形などによっては座礁後に横転・転覆してしまうこともあり,岩など固い障害物の上に座礁した場合,座礁したと同時に船体に穴があいたり,あるいは波によって繰り返しゆさぶられる間に穴が開き,海水が流入し沈没してしまう場合もある.
>船の操縦者が通常行っている操船が一切できなくなり,自力で打てる対応策が殆ど残されていない危機的な状態であり,一般的に船乗りからは非常に恐れられている.

 「沈みようがありません.」,ねぇ
 そういえば洞爺丸の沈没事故は,遠浅の砂底に座洲したところに波を受けて,引っ繰り返っちまったんだっけ.

>「座礁後に沈んだ例」を教えてください.

 日本語版ウィキペディアの「海難事故の一覧」より,座礁後に沈没となっている事例を抜粋;

・1791年8月29日
 反乱の起きた「バウンティ」の乗組員を逮捕したイギリス海軍のフリゲート「パンドラ」がトレス海峡付近のグレート・バリア・リーフの外縁に座礁し,翌日沈没.乗組員31人と「バウンティ」の囚人4人が死亡.
・1822年2月5日(道光2年1月14日)
 インドネシア・バンカ・ブリトゥン州の Gaspar 海峡で清からの移民を載せたジャンク船「的星(中国語版)」が座礁し沈没.
・1890年(明治23年)9月16日 - エルトゥールル号遭難事件
 和歌山県樫野埼灯台付近で荒天下,トルコ海軍艦「エルトゥールル」が座礁沈没.乗員約600人中,地元の漁民らによって69人が救出されたが,587名が死亡または行方不明となった.
・1924年(大正13年)12月11日
 京都府舞鶴港に向かっていた海軍の工作艦「関東」が,吹雪の気象条件のなか位置を誤認もしくは確認できないまま航路を逸脱.福井県下糠浦海岸の二ッ栗岩に座礁して沈没,乗組員と便乗者の合わせて99名が死亡.
・1926年(大正15年)4月26日
 幌筵島沖を航行中の蟹工船「秩父丸」が座礁沈没し,182人死亡.
・1937年(昭和12年)1月2日
 北海道から静岡県へ向けて航行中の石炭運搬船「愛国丸」(3,212トン)が積丹岬の沖合いにて座礁,船体が二つに折れて沈没,33名が死亡.
・1945年(昭和20年)11月1日 - 栄丸遭難事件
 台湾からの引き揚げ船「栄丸」が座礁沈没し,死者約100人.

 座礁転覆で沈没にはなっていない新高は除いて,1940年代の項までに載ってるだけでもこんだけ.
 挙がってる事例には,完全にのし上げて動きようのなかったケースも含まれてる.

 カスにとって,金属で出来ている船は完全剛体のように思えるらしい.
 実際は,波の力(ホギング,サギング)でクラッキングが起こるように,結構微妙なバランスの上に成り立っているモノなのだが.
 座礁などという,狭い範囲で力を受けるような事になれば,深刻な影響が出る可能性が大きい.

軍事板,2014/05/17(土)〜05/18(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 B-25によるドーリットル空襲では,地上や船舶に対する機銃での掃射が積極的に行われたようですが,これは
ドーリットルの空襲の目的,攪乱や日本本土も安全ではないぞ,ということを 示すことが目的だったからでは?

 この作戦では,東京 → 横浜 → 名古屋 → 大阪神戸 → 中国本土

というように,日本本土を東から西に飛行しているが,これは,特定の軍事目標を攻撃したいということではなく,日本本土上空に米軍機が飛行しているぞ,ということを,日本国民や軍にみせることを目的にしているとしか思えない行動.

 この影響として,連合艦隊では,ミッドウェー作戦を決断したとまで言われている.

 戦略的な目的としては,中部太平洋方面に注意をひきつけることで,南太平洋,ソロモン方面から日本軍の注意をそらす意図があったのだろう.

ds : 軍事板,2014/05/18(日)
青文字:加筆改修部分

 【回答】
 爆撃機のパイロットや機銃手の回想録を読むと,爆撃機による機銃掃射は,戦線や国を問わず,当たり前に出てくる.
 ただ,国際法の問題(非戦闘員の殺傷)もあって,多くの国では公式には禁止された行為であり,公式記録からは除外されていることが殆どだ.

軍事板,2014/05/16(金)
青文字:加筆改修部分

 ドーリットル空襲ではB-25は,機首と上部連装機銃は装備,尾部機銃は撤去してダミーの銃身を置いたそうで.発見を避けるために「波頭をかすめる」低空侵入.
 何をして積極的とするかは分からないけど,手元にある武器で見境なく攻撃しまくっただけ.
 小学校さえ銃撃しているんだから.

> これは,特定の軍事目標を攻撃したいということではなく,
> 日本本土上空に米軍機が飛行しているぞ,ということを,日本国民や軍に
> みせることを目的にしているとしか思えない行動.

 現実の話をすると,the southern coast of Japan,本州の南岸沿いに飛行している.

> この作戦では,東京 → 横浜 → 名古屋 → 大阪神戸 → 中国本土

 どうせ,こんな概略
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f7/Doolittle_Raid_Map.svg
だけで語っているのだろうが.少数機に分散しているのだから,投弾しあとの機体が名古屋や大阪上空を飛ぶ必要もない.
 だいいち,予定よりも早い発艦で燃料が不足しているのだから.

 決定されていた航路は↓コレ.
http://img82.imageshack.us/img82/9885/doolittlemapei5.jpg
 国民党の支配地域への直線航路が基本.

 そして実際には↓こう.
http://ww2kaisen.img.jugem.jp/20091211_949385.gif

ふみ ◆Y.QUKJBduY : 軍事板,2014/05/18(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ニミッツ級航空母艦の飛行甲板は,第二次世界大戦型急降下爆撃機による,2000ポンド爆弾を使った急降下爆撃に耐えられますか?

 【回答】
 500ポンド爆弾での急降下爆撃への防御がイラストリアスで76ミリ.
 1000ポンド爆弾での急降下爆撃への防御が大鳳で20ミリ+75ミリ,オーディシャス級で102ミリ.
 1000ポンド爆弾での水平爆撃と500ポンド爆弾での急降下爆撃への防御が,ミッドウェー級で89ミリ.
 イギリス人がジブラルタル級で,2000ポンド爆弾対応にしようと計算したら,178ミリになって無理じゃん,そんなの,となったらしいけど.

 甲板上で爆弾やロケット弾が爆発して甲板が裂けてるし,どっかで76ミリとか読んだ気がするので,沈まないという意味で耐えられても,エレベータとエレベータの間を装甲化して,最低限の発着艦能力を維持するという,二次大戦での装甲空母がやったような意味での耐えるというのは,高速化した艦載機を収容するためのアングルドデッキがやたら広いとか,大重量化した艦載機を射出するカタパルトの長さが100メートルもあるとかを鑑みるに,重量としてもう不可能ではないかと.
http://www.warbirdsnews.com/wp-content/uploads/2013/06/Forrestal_bomb_hole_67.jpg

ふみ ◆Y.QUKJBduY : 軍事板,2014/05/18(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 練習艦というのは平時は乗組員の練成に用いて,有事には戦闘にも参加する様になっているんでしょうか?

 【回答】
 練習艦とされたフネの設計と,平時と有事の時間差によるではないかと.

 帝国海軍の練習艦「香取」型は,船団護衛等に従事しているので,戦闘任務に従事できる装備変更を行えば可能,と.

 海自の場合,「かしま」は練習艦任務に特化しているので,「戦闘」という任務をどう定義してどんな装備を載せるのかという問題もあるけど,別に戦争をやってはいけないと決められたわけでもないし,ヘリ格納庫を講堂にした元DDとて,「やまぎり」「あさぎり」のように練習艦への種別変更まで行ったフネが,護衛艦籍に復帰することもあるし.

 フランスのジャンヌ・ダルクは平時は練習艦,有事は対潜ヘリ空母あるいはヘリ揚陸艦として運用する予定で,実際ソマリアの海賊対策で出動している.
 一方で,原設計がフリゲイトだけど,武装は機銃しかないブラジルの練習艦だと,水上戦闘艦として仕立て直すには時間も費用も必要になるし,アルゼンチン海軍やチリ海軍が持っている練習帆船では,そもそも近代的な戦闘任務は無理なのでは?という話にも.

 ただ,海軍の任務は多岐にわたるので,たとえばある海域で国家としての権力を行使したいとか,極論,特殊作戦のためにヘリ甲板があればいいとか,特殊部隊を送れればいいとかであれば,非武装の練習艦でも海軍の「作戦」に従事することはあるかと.

ふみ ◆Y.QUKJBduY : 軍事板,2014/05/18(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ガダルカナル戦頃からの米軍の補給って,どこから来ていたのでしょうか?
 西海岸まで鉄道輸送,船でハワイ,オーストラリア経由?

 だとしたら日本軍の比ではなく,艦船人員弾薬食料等,基本的に地球を半周して補給してたってことでしょうか?

 【回答】
 ソロモン諸島攻防のときはオーストラリアが策源地.
 オーストラリアの湾に集積してから各地に送る.

軍事板,2014/05/18(日)
青文字:加筆改修部分

>艦船人員弾薬食料等,基本的に地球を半周して補給して他ってことでしょうか

 いったんフネに乗せた荷物ってのは,おっそろしく運賃が安くなる.
 現代での話になるけど,北米航路のコンテナ船の場合,アメリカ行きの場合,20フィートコンテナで,今の相場で基本料金が2200ドルくらい.帰りなら1080ドル.
http://www.jpmac.or.jp/relation/trend_graph/1_1_1.pdf

 これが陸に上がってからトレーラーで輸送する場合,基本料金が100キロで6万5000円,200キロで10万円くらい.
http://www.city.kawasaki.jp/580/cmsfiles/contents/0000021/21968/25-2-16oogatakontena.pdf

 北米航路が4500海里とからしいので,8300キロ.
 北米航路の帰り荷と陸上輸送200キロが同じくらいの値段とするなら,距離あたりの運賃は40倍とかになる.
 昔の話であれば,道路網というインフラの普及率やトラックの性能が低いわけだから,陸上輸送のコストはもっと跳ね上がることになる.
 例えば現在であれば,25トンのトラックが12〜13tの荷物を積むけど,一般に言う10tトラックが大量輸送を始めたのは昭和40年代になってからで,それは道路インフラの整備とセット.
 それ以前であれば道路が耐えられないから,トラックの性能が低いから2台に分けて積む,高速道路が無くて移動速度が遅い分,余計に時間がかかる(ドラックと運転手を余計に拘束する)ことになる.

 もちろん,荷物にされる兵員の疲労や護衛の手間とかは距離に比例するし,コンテナ化以前の荷役ってのは手間と時間がかかったものだけど,距離あたりのコストが100倍ってのは比喩でもなんでもないので,荷物がフネで運べる限りにおいては,距離というのは数字の印象ほど大きな要素ではない,と.
 こと,あらゆる物資が輸入されなきゃならないイギリスと,援ソ船団とが通る大西洋と,基本,自給ができていて軍事輸送だけでいいオーストラリアでは,通商破壊への耐性や効率が違うし,日本自体が通商破壊で締め上げる能力がなかったから,本来であれば護衛という部分でアメリカが不利になるはずだったのに,フネで安価に大量輸送できるという利点だけが残ってしまった,と.

ふみ ◆Y.QUKJBduY : 軍事板,2014/05/18(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 80年代のソ連では,パーソナル・コンピュータがほとんど普及しなかったとか,軍用品から日本製のコンピュータの部品が見つかったとか言われますが,結局ソ連は軍用コンピュータを国産する能力を持たなかったのでしょうか?

 【回答】
 ユーラシア大陸で最初のコンピュータはソビエト製なわけで.
 アポロ計画のコンピュータで軌道計算に30分かけてたとき,ソユーズ計画で使っていたコンピュータは,1分で計算したとか自慢しているわけですが.

 コンピュータというのは80年代になるまではパーソナルなものではなく,学校や企業に設置されて「みんなで」使うものでした.
 それはソビエトだからというわけではなく,アメリカでも日本でも同じ.
 そういう環境で軍用を含むシステム開発をするときにパソコンの有無というのは,ほぼ無関係,と.
 共産圏でも80年代にパソコンを教育用途に量産してますが,それで学んだ世代が第一線に出てくる前にソビエト崩壊してますし.

 以下,ソ連の主な国産コンピュータ.

 BESM.
 大型電子計算機の頭文字をとったもの.
 メインフレーム.
 BESM-6は1965年から1987年までに355台を生産,と.
http://en.wikipedia.org/wiki/BESM

 エルブルス.
 スパコン.
 1971年から.
http://en.wikipedia.org/wiki/Elbrus_(computer)

 アガット.
 8ビットパソコン.
 アップルIIのクローンというにはちと足りない.
 日本製プリンタが動く.
http://en.wikipedia.org/wiki/Agat_computer

 BK-0010.
 BKはファミリー・コンピュータの頭文字をとったもの.
 家庭用16ビットパソコン.DECのミニコンのPDP-11と互換.
http://en.wikipedia.org/wiki/Elbrus_(computer)

 ES VEM.
 「電子計算機の統一されたシステム」の頭文字をとったもの.
 IBMシステム360/370のクローンで1万5000台以上を生産.
http://en.wikipedia.org/wiki/ES_EVM

 あとはUNIXクローンとかIBM-PCクローンとか.

>80年代のソ連では,パーソナルコンピュータがほとんど普及しなかったとか,軍用品から日本製のコンピュータの部品が見つかったとか言われますが

 こっちの出典を示されたほうが早いと思う.
 CPUじゃなくてもメモリでもコンデンサでも,ダイオードでも「コンピュータの部品」にできるわけで.

ふみ ◆Y.QUKJBduY : 軍事板,2014/05/19(月)
青文字:加筆改修部分



** 【質問】
 1980年のパーソナルコンピュータ普及台数がアメリカ3000万台,ソ連1万5000台と聞きましたが,ソ連にはその分野で致命的遅れがあったのでは?

 【回答】
 アップルが84年までに教育機関向けに販売したPCが5000万ドル分.1セット5000ドルなら1万台分,と.
 ジョブズがアップルを叩きだされて,高等教育機関向けとしてNeXTを作って,アップルに買収されるまでに売った数が5万台とかだし.
 日本も,初等中等教育機関でのコンピュータの利用の統計を採り始めたのは1987年とか88年とかで,教育用途と校務で区別するようになったのは2000年になってからだし,1988年の全国の小学校中学校高校で,教育用ではない,経理や成績管理も含めた一切合切のコンピュータの総数は10万台でしかなかったし.

 あと,プログラムの勉強ならプログラム関数電卓というものもあるし.
 PCが600ルーブルのときに85ルーブルで買えたらしいですよ?
http://osoroshian.com/archives/27801957.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Elektronika_B3-34
http://www.keisanjyaku.com/den/mk61/mk61.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Elektronika_MK-61

 旧制度の情報処理技術者試験の受験者数,合格者数の推移があるわけですが.
http://www.jitec.jp/1_07toukei/suii_44_6h.pdf

 PCの普及台数が情報処理技術者の数に比例するのであれば,例えばPC9801は1982年に1万台だったのが1987年には100万台,その2年後には200万台になっているわけで,合格者数が100倍200倍になってないといけないことになるけど,実際は4倍がとこなわけで.
 もちろんパソコンの普及が技術者の需要を増やすでしょうけど,パソコンの普及台数が,システムとしての軍用コンピュータの開発や性能や教育を受けた人数に直結するわけではなく.

>1980年のパーソナルコンピュータ普及台数がアメリカ3000万台,ソ連1万5000台と聞いていたのでその分野で致命的遅れがあるものと思っていました.

 増えた分のほとんどがOA分野での利用のはずなので,企業や役所でのワープロや経理ソフトの需要が,すなわち効率化と,それに対する投資が「競争に打ち勝つため」に必要不可欠になっていった資本主義経済と違って,共産主義の計画経済下ではその競争が必要とされていないなら,だらっだらと非効率なお役所仕事をしておけばいいわけで.普及台数の差ってのはそこのとこにもあるんではないでしょうか?

ふみ ◆Y.QUKJBduY : 軍事板,2014/05/19(月)
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 それに,あの頃ソ連は,電力の安定供給が出来なかったからねぇ.
 「コンピュータ ソフトがなければ ただの箱」
 電気がなければゴミですらねぇのだ(笑
 そんなもん作るほどロスケも阿呆じゃねぇだろぉ 

軍事板,2014/05/19(月)
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** 【質問】
 F-35のエンジン・ノズルがギザギザになってるように見えますが,これは後方ステルスを高める為でしょうか?
 写真はこれです.
http://static.clicccar.com/wp-content/uploads/2013/05/F35B_Takeoff_011.png
 もしそうなら,どう言うプロセスか教えてくれるとありがたいです.

 【回答】
 全周波数帯に対するステルスを狙ったF-22の高価なテイルに比べて,F-35は戦闘機,SAMの周波数(X ,Ku-bands)に狙いを絞って,全方向ステルス性には劣るが,コストに優るデザインにした結果,という考察があるようです.
http://www.ausairpower.net/APA-JSF-Analysis.html

 「ギザギザ」ステルス機によくあるパターンで,来たレーダー電波を別の一定方向に反射して,送信機側に返さない対策.

 その「別の一定方向」から受信されるとまずいわけなので,高度な対空システム相手にはやや問題があるものの,通常の戦闘機や小規模な対空システムには有効,ということでしょう.

 で,「ギザギザ」のスケールから,目標としている電波の周波数が計算できるので,上記のような推測になったものと思います.

system ◆system65t. : 軍事板,2014/05/19(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 99式榴弾砲と203ミリ榴弾砲とFH70の,それぞれの自衛隊での役割を教えて下さい.
 全部移動できる大砲ですよね?

 【回答】
*99式自走りゅう弾砲:
 師団の特科連隊(砲兵部隊)に配備される.
 師団の火力支援用.
 特に装甲車が多く配備された機甲化師団向けの装備.

*203mm自走りゅう弾砲:
 方面隊直轄の特科部隊に配備される.
  特定の部隊ではなく,作戦上集中して攻撃したい目標に対して,重点的に火力支援を行うための装備.

*FH70 155mmりゅう弾砲::
 師団の特科連隊(砲兵部隊)に配備される.
 師団の火力支援用.

軍事板,2014/05/21(水)
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** 【質問】
 ある独立国の軍と外国軍との合同軍事演習とは,いつ頃どこの国と国との間で行われたものが最初でしょうか?

 例えば,昔々,日本・百済連合対唐・新羅連合が戦争したことがあるが,そんな槍刀弓矢の時代でも,「連合組んだのだから連携がうまく取れるように合同演習しましょう」という事があったのでしょうか?

 それとも第2次大戦後から始まった極最近の出来事でしょうか?

 【回答】
 現代のソレ的な趣旨の物としては,近代軍が確立したナポレオン戦争の頃,と思う.
 フランス側は当初から,仏の総司令部の一元指揮下に諸国軍を統合し,対仏同盟側も1799年のロシア軍指揮下にオーストリア軍,1813春のロシア-プロイセン合同司令部と来て,13年秋の大同盟では総司令部を構成し,同盟全軍が統一行動をするようになる.
 NATOや安保のような盟主型の統合軍は,18世紀末のフランス,対等同盟型は19世紀初頭の対仏同盟が始祖と言える,と思うのね.
 この時,棋上や実地で各国軍が参加する形の演習も行われた.

 それ以前も,属国,同盟国からの部隊供出,傭兵や外国徴募軍などの形で,自国以外の部隊を隷下にしてたんで,明確な区分は付け難いけどね.

 後は…中世の騎士による槍試合かな?軍事訓練・模擬戦闘ではあるし,サバゲー的な大人数で敵味方に分かれてシナリオ決めても行われていたから.
 試合を渡り歩くプロ?だの他国の大会に遠征する奴だのもいたんで…
 多国籍参加の訓練と言えるのかも

 鷹狩とか巻狩りとかも軍事演習に入れれるかもな.
 元軍は特に大規模で有名だ.

軍事板,2014/05/22(木)
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** 【質問】
 技本が研究してると言うマイクロ・ミサイルって何ですか?
 ググってもよく解りませんでした.

 【回答】
http://www.mod.go.jp/trdi/data/pdf/chuchoki.pdf
の29ページ「(4)精密攻撃兵器 イ 弾道弾要素技術」の項にある光波マイクロ・ミサイルのこと.

 要するにレーザー誘導の超小型ミサイルで,レーザー誘導ミサイルゆえの精密攻撃能力に,小型化による周辺危害抑制を加えて,人口密度の高いわが国でも使い易いものにしようという考えではなかろうか,と思ってます.

 現在でもレーザー誘導ミサイルは,他の誘導方式に比べて周辺危害が少なく,そのような用途に使用されています.
 マイクロ・ミサイル自体も,かなり昔の話ですが,犯罪者が警察のアンドロイドを破壊しようとして使ったこともあります(創作

system ◆system65t. : 軍事板,2014/05/22(木)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 拳銃と猟銃って,どの程度戦力に差があるんですか?

 【回答】
 銃器にはそれぞれ有利に戦える戦闘距離が設定されています.
 拳銃はごくごく近接した距離での個人の戦闘に,
短期間銃は近接から近距離,拳銃で届かない距離での火力を必要とする個人または兵士の戦闘に,
突撃銃は近接から中距離,短機関銃では届かない距離までの火力と威力を必要とする歩兵同士の戦闘に,
自動小銃は近距離から中距離,或いは突撃銃では届かない距離での制圧火力を必要とする戦闘に,
分隊狙撃銃や軽機関銃,汎用機関銃は自動小銃では届かない距離での火力を必要とする戦闘に,
それぞれ得意な距離によって使い分けられて居ます.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s : 軍事板,2014/05/23(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 現在の軍人が被っているお巡りさんスタイルの軍帽って,いつ発祥ですか?
 普仏戦争のプロイセン軍は,それっぽいものがみられますが.

 【回答】
http://en.wikipedia.org/wiki/Peaked_cap#History
 ベースになったのはロシアの農民が被っていたカルトゥズという帽子で,それが18世紀末にロシア陸軍に取り入れられた.
 ロシア軍が導入したのは略帽として.
 ツバ付きは将校用で,下士官兵卒用はツバ無し.
 クトゥーゾフ将軍も前線では制帽では無く,この略帽を愛用していたと.

 1806年のナポレオンとの戦争での敗北後,プロイセン軍がこれを導入.
 軍改革の一つとして行われた軍服改定で,ロシア軍の軍服が参考にされ(色だけ変えたコピーに近い),その際に同形の略帽も採用された.
 新に編成された後備兵には帽体を大きく,帽体前部を高く,ツバも付けた帽子が制帽として採用された.
 この形式の帽子を制帽として採用したのは,これが最初になる.

 以後,ヨーロッパ諸国の軍隊に広まった.
 同時期に騎兵は,形は似てるがもっと頑丈で重い,シャコーやツァプカという帽子を着用してる.

軍事板,2014/05/24(土)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 連合軍の日本兵に対する残虐な扱いなどの証言を残したチャールズ・リンドバーグについて,
「彼はナチシンパだったので証言は当てにならない.
 むしろ捏造だ!」
という意見をブログや書籍で読む機会がありました.

 私的には,日本の左寄り?な人だからこそ,戦時中の日本による非道な行いをわざわざ証言したがるように,リンドバーグ氏がわざわざ嘘をつくと思えず,本当にあったことなんだろうな と思ってます.
(日,中,ソ,独,連合軍しかり酷いことはしている)
 そうでなければ,進歩的知識人は中共シンパなので,戦後の中国での暴虐証言も信憑性が疑わしい!ということになってしまうと思うので…….

 第一,少しナチスかぶれだったとはいえ,わざわざ日本兵に対するひどい扱いがあった! ということを,リンドバーグが捏造する理由が分かりません

また この人はスターリン・ソ連嫌いのトロツキー好きな人っぽいんですが,(当事者でなかった)トロツキーの日記の中に田中上奏文に関する記述があるので
田中上奏文は偽書ではない! という主張をしており,それこそ(社会主義的な)色眼鏡がかかった見方だと思うんですが,偽書が定説なんですよね?

 【回答】
 リンドバーグの日記に関しては,複数の伝記作者が詳細な調査を行なって,これが彼が仮想戦記を書くために書き溜めたネタであることがはっきりしていますね.

 そもそも戦争中は彼は軍人ではなく,民間会社に勤めていたサラリーマンだからして,民間人がジャングルの最前線に見学に行くなんてことは不可能.
 出勤簿と照らし合わせても,彼が日記の中で「○○島で見た」という事実は,超能力でテレポートでもしないかぎり無理だってことも分かっています.
 日記の主なネタも,アフターファイブに基地近くの酒場で酔った米兵のホラ話を集めたものらしい.

 ちなみに英語ウイキにもあるように,邦訳の日記はウヨ出版社によって,「日本にとって都合が悪い部分」を省いた抄訳ですので,ご注意を.
 このような作為的な文章は,「証言」としては認めがたいと思います.

軍事板,2014/05/25(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 狩猟用のライフルでもとんでもない大音響がしますが,対物狙撃銃だと一発で耳がいかれませんか?
 マズルブレーキにも消音の効果はあるのでしょうか?

 あと,ブルパップ方式では伏せ撃ちには向きませんよね?
 これは攻撃ヘリなどを想定しているような気がしますがどうでしょうか?

 【回答】
 対物狙撃銃撃つ時は(対人でも時には)耳栓します.
 マズルブレーキには消音効果は期待できません.

 ただ,よく作られたマズルブレーキは,発射ガスの一部を側方に逃がしますから,マズルブラストによる土煙の巻き上げなどを多少減らす効果がある,という話もあります.

 ブルパップ方式の対物狙撃銃も普通に伏せ撃ちします.
bullpup anti-material rifle
で画像検索すれば,いくらでも出てくるでしょう.
 運搬のし易さが目的であり,ヘリ狙撃を狙って作られたものではまったくありません.

system ◆system65t. : 軍事板,2014/05/25(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 海軍軍縮条約が無ければ,1930年代には駆逐艦の基準排水量が3000tに達していましたか?

 【回答】
 歴史のイフな質問は,ここでの回答は無理なんだけどね・・
 まあ一応,俺的意見だけ.

 先ず,駆逐艦とは何か から考えてみる.

 発生は水雷艇駆逐艦であり,水雷により主力艦を攻撃してくる小艇から主力を守るものだった.
 そこから,爆雷を積んで潜水艦から主力を防御する能力,水雷艇にかわるものとして魚雷による攻撃力も持つようになる.

 以上の事から,水雷艇や潜水艦という
「火力のみの安物兵器から主力を守る」
という点と,
「自らが淘汰させた水雷艇に代わる新しい水雷艇」
の2面があることになる.
 この2点だけなら,足の長さによって多少は変わるだろうが,2千トンくらいで収まってしまうのではないかな.
 数を揃えてナンボな艦艇やし,無闇に大型化(高価化)してもしょうがないしね.
 それ以前にも,1500トンまでの時代ですらハイローミックスをやってたくらい数が必要だし.

 で,問題は,上に書いた「火力のみの安物兵器から主力を守る」の対象に飛行機が入るかどうか,かな.
 はっきり真珠湾以後は飛行機が入ってくるだろうなので,秋月型駆逐艦くらいになるかもだが....1930年代はどうかなあ...
 さらに進砲が登場してくると 現在のイージス艦くらいになるんだが,1930ではそこまではない.

 秋月くらいのサイズになってくるとイギリスみたいに,対空専門艦は軽巡になる可能性もある.
 そうなると,駆逐艦の対空兵装は自衛程度に抑えられるかもだし....
 上まあ多分,イギリスのように対空特化が軽巡ってのは例外だとは思うが.

 っつうことで,3千トンくらい以上が標準になるには,飛行機から主力を守らなければならないと認識される場合だが,その可能性は低いと(俺は)思う.
 よって駆逐艦の意義的には2千トン前後だろうと推測できる.

 次に,大砲の口径から考えてみる.

 日本が古高型で,軽巡の主砲を20cmにしてしまったという歴史的事実がある.
 上まあ条約によって,軽巡のつもりだったのが重巡になってしまったんだけどね.

 その流れが主流になったとしたら,重巡は25cmクラスに,そして軽巡の下のクラス(駆逐艦)は14〜15cmクラスにそれぞれスライドする事になる.
 もし,そのまま駆逐艦が14〜15cmの主砲を持ち,なおかつ魚雷や水雷を持つようになって,駆逐艦の下に新しいクラス(フリゲートとか)が出来るようになるか,それとも,駆逐艦はいままでとおり10〜13cm砲のまま,つまり2千トン前後のままで,駆逐艦と軽巡の間の隙間を埋めるため,新しいクラス(たとえばコルベットとか)が出来るのか,によるかと.
 前者ならそれこそ3千トン超,5千トン前後まで行くだろうし,後者なら2千トン前後のままだろうし.

軍事板,2014/05/26(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 中国爆撃機とかミサイル相手の防衛ってどうなん?
 なんか,戦闘機足りねえとかいう話も聞くんだが,どうなの?

 【回答】
 中国に,日本に本気で脅威を与えるような「爆撃機」は,事実上ない.
 ただしスホーイの類には,地上攻撃能力を持つものがあり,数も持ってるから,中国本土から近い尖閣あたりでは,日本の地上・海上戦力に対する脅威にはなる.

 ミサイルに対するBMD戦力を日本は所有するが,数撃たれると簡単に飽和される.
 精密攻撃でなくても,効果のある大都市を狙われると,大きな被害につながるだろう.
 しかしそれは,日本に対する全面攻撃であり,日米安保から米軍との正面対決にもつながる.
 そもそもそれを言い出すなら,中国の核ICBMを使われたら,という話になる.
 現在のBMDでICBMを完全に迎撃するのは,事実上不可能と思った方がいい.

それ以上は↓的な話になる
「各国の軍隊の優劣,個々の兵器の優劣は状況次第で容易に逆転し,単純に比較できるものではなく,「最強論議」は無意味です」

 絶対安全な軍備などなく,硬いから手を出しにくい,手を出すとこっちもタダでは済まない,という抑止力が現代軍備の基本であることを,理解して欲しい.

 つまり,最終的に攻撃命令を出すのは政治であり,政治は戦争の勝ち負けより政権の存続を優先する.
 そして政権は経済に大きく依存する.

 だから,ボロボロになりながらなんとか勝ち,国際的な経済制裁で金もなくなるような戦争には踏み切りたがらない.
 バカな政治家はいくらでもいるが,自己保身しない政治家はまずいない.

 逆に,簡単に収益が得られそうな戦争があれば,手を出す.
 そんな戦争を提供しないよう,棘を生やしておくのが軍備だ.

軍事板,2014/05/30(金)
青文字:加筆改修部分


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