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●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 813

青文字:加筆改修部分
 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※レス回収基準は「Ver.8」

目次


** 【質問】
 ホ155-2について調べてるんですが,詳しい本やサイト有りますか?

 【回答】
 多少でもまとまったものは,ウィキの参考文献に上がってる,以下の2冊しかないと思う.
・橋立伝蔵監修『日本陸軍機キ番号カタログ』文林堂,1997年
・国本康文「三〇ミリ固定機銃」『陸海軍試作戦闘機』歴史群像 太平洋戦シリーズ31,学習研究社,2001年.

 あと,あるとすればウィキで触れているGHQ報告だが,邦訳版には記述はなかった気がする(未確認)

軍事板,2014/04/03(木)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】
145 :名無し三等兵:2014/04/04(金) 11:42:01.19 ID:gki5H2qe
軍用機や軍艦で「全天候型」と記述があった場合,

嵐や台風,吹雪などの自然環境の中を活動できるんですか?

146 :名無し三等兵:2014/04/04(金) 11:46:46.76 ID:sxj7mJcv
活動できるということと事故・遭難しないということは違うということを踏まえたうえでならイエス

147 :system ◆system65t. :2014/04/04(金) 11:52:15.71 ID:g4dlPQAG>>145
「全天候型」軍用機といった場合,悪天候とそれによる視界不良時はもちろん,
夜間にも運用出来る(レーダー装備,航法機器装備,暗視装置装備など)機体を
意味することもよくありますね.

148 :system ◆system65t. :2014/04/04(金) 11:54:52.76 ID:g4dlPQAG
軍艦で「全天候型」とわざわざ断った場合,
シーステートが高い状態(荒れた海)でも
作戦行動が可能な(ただしバリバリ砕氷したりはできない)
ことを意味するのでは.


150 :名無し三等兵:2014/04/04(金) 13:07:24.97 ID:XOrp17NI
航空機に関しては「全天候戦闘機」なんて言うのは
時代に拠って解釈は異なる.
1950年代あたりまでの射撃照準レーダーしか持たなかった物が多かった中
索敵レーダーを持ち夜間などの条件を問わず行動出来る物を全天候型とした.
手っ取り早く言えば夜間戦闘機と言っていた物が全天候戦闘機に変更されたってことだ.
米海軍機などを見れば統一命名法前の物で全天候型はUの末尾を持つ.
これは従来は夜間戦闘機につけれていた記号だ.
1960年代以降索敵レーダーを持つ物が当たり前になってくると概念が異なってきて
レーダー誘導ミサイルを運用出来る物が全天候戦闘機・を指す事が一般的になった.
つまり目視に頼らない離着陸,索敵,攻撃が出来る物.
攻撃機に関しても同じで地形追随レーダーや高度の航法装置を持ち
目視に拠らない攻撃が可能な物が全天候型攻撃機.
だから航空機の全天候型の「全天候」はありとあらゆる天候下で運用が可能と言う意味ではない.

154 :名無し三等兵:2014/04/04(金) 14:02:58.78 ID:jYAHh0BY
>>145
> 軍用機や軍艦で「全天候型」と記述があった場合,

軍艦で全天候型なんて言わないだろ

155 :名無し三等兵:2014/04/04(金) 14:05:52.12 ID:sxj7mJcv
>>154
コーストガードなどの外洋に出ることを必ずしも
想定してない組織だと全天候型と付いたのが
外洋にもでれる艦船みたいな意味で
つかわれてた気がする.軍艦とはちと違うけど

軍事板,2014/04/04(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 城攻めって結果はともかく,過程が書かれてる資料ってあんまり見ないんだよね.
 もし良かったら,ナポレオン戦争時代の城攻めの,詳細な経過が書かれている何かはないかな?
 落ちなくても激戦だったら興味あります.

 【回答】
「戦闘技術の歴史4 ナポレオンの時代編」
に攻囲戦術の解説と,攻略成功例としてバダホース,防御成功例としてハンブルク(1813年ドイツ解放戦争の後始末)が載っています.
 他の刊,古代編,中世編,近世編にも,それぞれの時代の攻囲戦術が載っていたと思います.
 中央図書館クラスになら置いてあるかと.

 ネットで半島戦争での攻囲戦を手っ取り早く調べるのなら,日本語wikiの「半島戦争」から,英語版の「Peninsular War」に飛び,
Ciudad Rodrigo
Badajoz
Burgos
San Sebastian
辺りを調べてみるとか?

軍事板,2014/04/05(土)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ミッドウエイの様な大逆転劇が,どうしてマリアナ沖やレイテ沖海戦で日本に起こらなかったの?

 【回答】
 なんで負けたかを短期的に見るのであれば,日本軍の準備ができていなかったから,準備をさせないように米軍が動いていたから,ということになる.

 日本海軍では空母が足らないのは明白だったので,基地航空隊に期待をした編制を行ったが,この基地航空隊が前哨戦においてボコボコにされて,決戦段階においては役に立たないくらいにすり減らされていた.
 定数1600機の錬成完了予定は,マリアナ戦が行われた1944年6月のさらに2ヶ月後であり,使用においては兵力の集中が意図されていたが,現実には練度の高い部隊から逐次投入されていた.
 ことテニアン侵攻では,見敵必戦の角田中将が,劣勢のまま殴りあって玉砕.
 電報も少ないものだから,何がどうやって負けたかも判らないという有り様.
 ただ,米軍はテニアン戦で「マリアナの防衛は準備未了」という情報を得たことになる.

 レイテであれば,台湾沖航空戦の幻の戦果を海軍が撤回しないまま,それを真に受けた陸軍が,フィリピンの防衛をルソン決戦からレイテ決戦に変更し,そのために部隊も移動させ,その途中で米軍が来寇した.
 基地航空隊も,マリアナに間に合わなかった分を,書類上で数合わせしているような状態で,定数なら3000機を超える2個航空艦隊も,戦闘開始後あっという間に実数で100機以下にすり減って,特攻作戦に移行している.

ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/04/05(土)
青文字:加筆改修部分


** 【珍説】
283 :霞ヶ浦の住人 ◆HfR5.9oQFw :2014/04/06(日) 00:14:02.05 ID:KyfjrZF7
>532 :名無し三等兵:2014/03/28(金) 03:33:58.08 ID:NmRo0euO
>軍事から外れるかもしれませんが,伝統的に孤立主義を通してきたアメリカが,第二次>大戦あたりを境に介入主義に転換した理由って何なんでしょうか?

霞ケ浦の住人の回答

日本軍の真珠湾奇襲攻撃です.

説明

日本軍の真珠湾奇襲攻撃の前までは,「伝統的に孤立主義を通してきたアメリカ」だったのです.
日本が,その眠りを覚まして,否応無しに参戦させてしまったのです.

ルーズベルト大統領は,絶対に,絶対に,アメリカ人青年が,外国で戦死することは無いと,公約して,大統領選挙に当選しました.
つまい,アメリカは,自国の意志では,第二次世界大戦に参戦できなかったのです.
それを,日本は,アメリカか参戦する,お膳立てをしてしまいました.

「ルーズベルトはこれに応えて,後に悔やむことになるのだが,「アメリカの青少年をいかなる外国の戦争にも送り込むことはない」と公約した」



下記,ウィキペディアの1940年アメリカ合衆国大統領選挙を参照ください.
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/1940%E5%B9%B4%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E9%81%B8%E6%8C%99

 【事実】
 その回答は否定されてる.
 ルーズベルトの選挙公約は,当時起こってたヨーロッパでの戦争への介入の件で,日本は対象外.
 ギャラップ社の調査によると,世論も1941年10月の段階で,
「日本とは戦争になっても,交渉で妥協するな」
と戦争を容認している.

http://ibiblio.org/pha/Gallup/Gallup%201941.htm
Survey #251-K Question #9

Should the United States take steps now to prevent Japan from becoming more powerful, even if this means risking a war with Japan?

Yes................................ 64%

No................................ 25

No opinion......................... 11

NOVEMBER 15

LABOR STRIKES

Interviewing Date 10/9-14/41

軍事板,2014/04/06(日)
青文字:加筆改修部分


** 【珍説】
307 :霞ヶ浦の住人 ◆HfR5.9oQFw :2014/04/06(日) 01:11:32.71 ID:KyfjrZF7
>804 :名無し三等兵:2014/03/30(日) 22:27:05.48 ID:phcvvcOg
>797
>「連山はB-17のコピー」です!

>B-17G
>全幅 31.6 m
>全長 22.6 m

>連山
>全幅:32.54 m
>全長:22.93 m

>大きさもアスペクト比も違いますが.

霞ケ浦の住人の回答

「違い」は僅かです.

説明

連山は,開発命令から,試作まで,異例の短時間でやっています.
見本になるB-17が存在したから,可能だったのです.

308 :霞ヶ浦の住人 ◆HfR5.9oQFw :2014/04/06(日) 01:12:51.74 ID:KyfjrZF7
>806 :名無し三等兵:2014/03/30(日) 22:31:52.57 ID:9jZfxhHB
>804
>前々から尾輪式と首輪式の違いも言われてるんですけどねえ
>B17の写真は飛行状態のしか見たことがないんじゃないかと

霞ケ浦の住人の回答

「B17の写真は」地上のも見ています.


309 :霞ヶ浦の住人 ◆HfR5.9oQFw :2014/04/06(日) 01:16:41.62 ID:KyfjrZF7
説明

小学生時代に,アメリカ製作の,戦争ドラマを見ていました.
『頭上の敵機』という題名でした.
B17の航空群を主題にしたのです.

台湾にて電話を使って,英語で会話しました.
「12時」というのを,テゥエンティーンと発音しました.
20をテゥエンティと発音します.
それを,伸ばせば12になると考えたのです.
13の,サーティーンのようにです.
私の意思は通じませんでした.

その後,会ったときに,12は,テゥエルブと発音するのだと,教えられました.
その瞬間,小学生時代に見た,アメリカ製のテレビドラマを思い出しました.
日本名は,『頭上の敵機』でした.
アメリカの原題は『トゥエルブ・オクロック・ハイ』でした.
コマーシャルが終わって,番組を再開する際,必ずこの英語の音声が流れました.
飛行機から見た方位を表すとき,時計の時刻を使います.
12時は,正面の意味です.
第二次世界大戦で,B17を迎え撃ったドイツ軍は,正面の上からの攻撃を多用しました.
機内電話で,正面,上から敵機が来ると叫んだのが,このテレビ番組名の由来でした.

ちなみに,電話した相手は,元,中学校の英語の先生でした.

 【事実】
 連山のどこがB-17のコピーなんだか・・・
 四発で機銃の配意が似ている以外の共通点が無いぞ.
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/dc/Boeing_B-17G.png/800px-Boeing_B-17G.png
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2d/Nakajima_G8N1_Renzan_-_3D_drawing.svg/800px-Nakajima_G8N1_Renzan_-_3D_drawing.svg.png

 そもそもB-17は設計が古いし,連山はむしろB-26あたりを四発に拡大したようなデザインだと思うが.

 また,排気タービンは,日本のスパイが盗み出しそうとして失敗した過去もある.
 アメリカのは使い捨て前提であって軽量な反面,部品寿命が短く燃えやすいマグネシウム合金製だったから,当時に日本でコピー生産なんて無理だったろう.

軍事板,2014/04/06(日)
青文字:加筆改修部分

>見本になるB-17が存在したから,可能だったのです.
>「連山はB-17のコピー」です!

 見本とコピーは違う.
 動力銃座の存在を前提とした機銃配置や,アメリカンな防弾は,「参考」にはなる.
 けど,連山は「攻撃機」で,世間一般で言えば「雷撃機」となる.

>連山は,開発命令から,試作まで,異例の短時間でやっています.

1942年11月 遠距離攻撃機の開発決定
1942年12月 中島に試作計画内示
1944年10月 試作1号機初飛行

1937年09月 12試陸上攻撃機発注
1939年10月 試作1号機初飛行

 1式陸攻は初飛行まで25ヶ月.
 連山は内示からで22ヶ月.
 戦争前の一式陸攻に比べて異例というほど早くもないし,そもそも日本に,異例をどうこう言えるだけの大型機の例はない.

ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/04/06(日)
青文字:加筆改修部分

 17試大攻として中島に研究を命じたのが,その名の通り昭和17年11月.
 終戦までに試作機が4機しか出来なかったのが,異例の短期間か?

軍事板,2014/04/06(日)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

専守防衛について質問があります.
攻めていけない,兵器に制限がある,など
戦争でかなり不利になる気がするのですが,
実際のところどうなんですか?
どういう状況で不利,有利になるなど
メリットとデメリットについても教えてください
戦争を早期に終結させるためには侵攻や空爆などの
積極的な攻撃が有効な気がします,
(間違っていたらすいません)
こういうことに関してはアメリカ頼みの戦略なんですかね?

350 :名無し三等兵:2014/04/06(日) 13:12:49.98 ID:kxsHaCK7
>>349
「私は自分から先には人を殴りません.でも一発でも殴られたらナイフで刺します」と常日頃から公言しとけば
意味もなく喧嘩を吹っかけてくる奴は減る.

でもそれでも殴りかかってくる奴は殴りかかってくるし,殴りかかってくるんじゃなくて最初から銃で撃たれたり
する可能性はある.


別に「専守防衛」を基本戦略にすることと「戦争になったら(攻撃されたら)」相手の領土を制圧したり爆撃したり
することは相反しない.
「自分から先に手は出さない」と「反撃しない」はイコールではないから.

351 :名無し三等兵:2014/04/06(日) 13:14:52.86 ID:AklaC3rl
隣国をいつでも攻撃でき,侵攻できる軍備を備えたら隣国はどう考えるかね
いつかやってくるんじゃないか,やられる前にやれとばかりに隣国もさらなる軍備を整える
で,それに対応するべくこちらも軍備を,でそれに対応してさらに軍備を
このエスカレーションで国が破綻する
戦争はするなら勝たねばならんが,まずしないことが重要だ

352 :名無し三等兵:2014/04/06(日) 13:36:44.49 ID:CPEu7OnR
>>349
もう数百回は説明した気がするが,日本の「専守防衛」は先制攻撃を禁じ手としているわけではない
「策源地根絶論」でググってみてくれ
問題は今のところ,中国や韓国,じゃなかった北朝鮮にまで届く攻撃手段を持っていないことだが,そんなもん
数年も準備期間があればなんとかなる

360 :名無し三等兵:2014/04/06(日) 15:58:12.90 ID:fUweTbQ6
>>349
デメリットについては理解してるようなので,メリットについて

1 敗戦国でも再軍備についての国際理解が得やすい
2 同じく国内世論の理解が得やすい+憲法9条の制約を回避しやすい
3 戦略の選択肢が限定されるデメリットと引き換えに,選択可能な戦略戦術に編成・装備・訓練のリソースを集中し,局所的にコスト比能力を高く保てる


362 :ふみ ◆Y.QUKJBduY :2014/04/06(日) 16:40:21.15 ID:vYKjzXYR
>>349
>戦争を早期に終結させるためには侵攻や空爆などの
>積極的な攻撃が有効な気がします,

いま,日本に限らずどこの国でもたいていは憲法などで侵略戦争を否定しているし,国連がダメよと言っているので国連加盟国は
基本的に侵略戦争はできない.その上で積極的な攻撃で戦争の早期終結を図るだけの軍備を整えようとするとどうなるかというと,
すごい金がかかる.たとえば空軍であれば敵の防空システムを突破できる高性能な侵攻爆撃機が必要で「早期に戦争を終結」し
得るだけの破壊力も持たねばならない.陸軍であれば機甲戦力が必須で機械工学的に無理を重ねた戦車の運用はすごい金がか
かるし,海軍の船も基本的には進出距離(あるいは期間)とフネの寸法は比例し,補給艦などの後方支援は膨れ上がる.

相手の待ち構えているところに殴りこんで,戦争をやる気が失せるまでボコる,しかもそれを確実に行うというハードルの高さが,そ
のまま軍事費に直結するわけで.戦争によって何かを得るために仕掛けるのではなく,戦争という手段で何かを無理強いしてくる相
手が無理強いできなくなるまで耐える,というのであれば,まず防衛戦闘を考えたほうが安くて現実的になる.

で,日本の専守防衛であれば,そもそもが日本は軍備をアメリカに任せられるなら任せてしまえという開き直りを吉田内閣のときにや
っていて,それでもアメリカが再軍備しろというから値切り倒した経緯がある.戦術的局面において先に手を出したほうが有利というこ
とはあるし,実際,国会でも「座して死を待つよりは」と先制攻撃自体は合憲という見方がされているけれども,戦争を「早期に」終結で
きる大戦力は日本の負担できる範囲を超えている.なんで,日本がいないと中東もアジアも手を出せなくなるアメリカに日本の地政学
的有利を高く売りつけて,日本「も」守らせている.

それをアメリカ頼みというのであれば,NATOも韓国もサウジもアメリカ頼みということになる.

393 :ふみ ◆Y.QUKJBduY :2014/04/06(日) 21:09:49.00 ID:vYKjzXYR
>>392
専守防衛下の敵地攻撃能力をめぐって
http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/pdf/bulletin_j8_4.pdf

いっぺんこれを読んで,それでこれを下敷きにわかんないところを聞いたほうがいいと思う.

軍事板,2014/04/06(日)
青文字:加筆改修部分



** 【反論】
>http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/pdf/bulletin_j8_4.pdf
 初心者にこういうのをすすめるな.

 この高橋という奴はしらないが,
 1 この記事は,2005年だろ.
   今ほど,固体燃料化が進んでない時代だ.この時期なら,余裕があったから,
   航空攻撃が有効だった.今と根本的に違う.
 2 この記事の高橋氏という人物はしらないが,ななめ読みした分には,

 「一般論として先制攻撃をみとめたものではない.」という政府統一見解
 11.3.15(衆議院,防衛庁長官答弁)

 が考慮されていない記事に読める.

 おそらく防衛研究所の一研究員の研究に過ぎない記事が外部にでているだけだろう.

ds:軍事板,2014/04/06(日)
青文字:加筆改修部分

** 【再反論】
政策研究部防衛政策研究室主任研究官
http://www.nids.go.jp/research/profile/anzen/06-takahashi.html

防衛研究所紀要
 1998年(平10)に刊行を開始したもので,防衛研究所の研究成果のうち現代の安全保障問題を中心に,広く安全保障問題の専門家に向けて発信することを目的として刊行しています(非売品です).
 日本語版及び英語版を刊行しています.
http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/

 反論者は,まるで私的な文章が流出したみたいなことを書いているけど,少なくとも現在は主任研究員の肩書を持ってて,媒体は「防衛研究所の研究成果」「安全保障問題を中心に」「広く発信」することを「目的として刊行」しているわけだけど?
 脳内設定でレッテル貼りしているだけの自称元幹部自衛官が,どうこう言うべきことじゃない.

>今ほど,固体燃料化が進んでない時代だ.この時期なら,余裕があったから,
>航空攻撃が有効だった.今と根本的に違う.

 当時と現在で,北朝鮮の弾道弾の何がどう違うのかを説明してね.
 根本的に違うのであれば,さぞ詳細が説明があることだろう.

>11.3.15(衆議院,防衛庁長官答弁)

 平成11年3月15日に「衆議院」で防衛庁長官が政府統一見解を示したというソースを持ってきてください.
 そして現実はこちら.
------------
参議院外交・防衛委員会 平成11年03月15日

 また,いわゆる先制攻撃というのは,武力攻撃のおそれがあると推量される場合に他国を攻撃することと考えているわけでありますから,私は各委員会において敵基地攻撃に関する従来からの政府としての考え方を説明の上,そのような場合には,武力攻撃のおそれがあると推量される場合ではなくて,我が国に対し急迫不正の侵害がある場合,つまり我が国に対する武力攻撃が発生した場合であるということから,我が国に現実に被害が発生していない時点にあっても,我が国として自衛権を発動し敵基地を攻撃することは,法理的には可能である旨を答弁したわけでありまして,先制攻撃を認めたものではないということを改めて御答弁させていただきたいと思います.
------------
 反論者は理解していないが,敵地を攻撃できるというのは,先制攻撃が可能なのかという話に対して,「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうにには,どうしても考えられないと思うのです」と,「急迫不正の侵害がある場合」において「万やむを得ない必要最小限度の措置」として誘導弾の発射基地を攻撃するのは「法理的には自衛の範囲」としたのが昭和31年の答弁.
 あくまで条件付きであって,国際法違反である予防戦争としての先制攻撃とは「違う」という扱い.

>「一般論として先制攻撃をみとめたものではない.」という政府統一見解

 説明してくんない?
 現実とリンクさせて.
 反論者の脳内妄想オンリーじゃ誰もついていけないから.
 ググるときは,都合のいい単語だけを,斜め読みという言い訳しながら読み飛ばすのではなく,一字一句ちゃんと音読して,ソースがソースとして機能するようなレス書きなよ.
 リンク張るならgoドメインもってきてね.

 これでよくもまあ,元幹部自衛官なんて設定にできたもんだ…

ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/04/07(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ソ連の海軍歩兵に関して.
 海軍歩兵は1947年にいったん解散し,1961年,ソ連海軍の地上戦力として海軍歩兵が再結成されたそうです.

 1947年にいったん解散された理由,1961年に再結成された理由は,それぞれ何でしょうか?
 もちろん,必要性を感じなくなって解散,必要性を感じて再結成なのは分かりますが,なぜ1947年に必要性が無くなって,なぜ1961年に必要性が再び湧いてきたのでしょうか?

 【回答】
http://nvo.ng.ru/forces/2009-11-27/1_reform.html
とか
http://ryadovoy.ru/militarizm/ibsostav/dds&antidds/marins_OOB_2a.htm
を見ると,1947年にいっせーのせで廃止されたのではなく,1950年代半ば,おそらくは1956年までは存在していたとみなしているし,1961年より1963年の2個海軍歩兵連隊の編成をもって,「復活」とみなしているような.

>なぜ1947年に必要性が無くなって,なぜ1961年に必要性が再び湧いてきたのでしょうか?

 廃止の理由も по непонятным мотивам были расформированы. 不可解な理由,とか,いくつかの奇妙な理由のため,とかで解散,と書いてあるので,ロシア人にもよく判ってないのかもしれない.
 ただ,海軍歩兵が無いとされた期間においても,遠隔地への戦力投射や,そのための装備,部隊あるいはそれを実現するための問題解決の必要性というのは認められていたようで,それ以前の海兵隊とは直接の繋がりがない状態で,地上軍(陸軍)の最良の部分に基づいて作られた,ということらしい.

ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/04/09(水)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 アメリカではX47Bという無人偵察攻撃機を開発中,最近では空母への着陸,発艦試験も成功したとの事ですが,将来,アメリカ空母の艦上戦闘機,攻撃機や偵察機などはこういった無人機になるみたいです.
 海外の軍事専門家などは,そうなれば革新的軍事変革になるだろう,と高評価が多いみたいですが,有人機が無人機に変わったところで,何が革新的に変わるのでしょうか?
 それで空母の戦闘能力が,飛躍的に高くなるとも思えないのですが?

 【回答】
・その分,パイロットを空母に乗せなくて済む

・落ちても有人ほど痛くないから大胆に運用出来る
 ・例えば高脅威下に送り込む
 ・例えば電子防御を最小限にできる
 兵士の死は厭戦気分につながるが,ロボが墜ちてもオタしか泣かないから,その意味でも有利になり,逆に敵には限りなく来る機械との戦いという鬱な状況を強要できるです.

・長時間滞空可能なので,航空戦力の弱点,持続性をカバーできる

・無人機は知識,技術を相互にコピーできる
・パイロットの数が減れば,給料から訓練費から安くなる
 長期的に見れば,軍用機の多くを無人化できた場合,プログラム等はコピーできるため,これまでのようにパイロットを募集し,訓練し,上級機に移行し,現役パイロットに仕立てた上で,練度を保つために一定時間飛ばし続け,そのため燃料もかかれば保守整備も必要になり…,といった部分が無人機では事実上ゼロにできる.
 量産すれば,その場で現役機が増やせる.
 まあ,人がコントロールに関わるシステムなら,その分の施設,人員,訓練は必要ですが,「全て有人」に比べると比較にならない経済性,柔軟性が産まれるわけです.

・機体自体も多分安い

system ◆system65t. :軍事板,2014/04/09(水)
青文字:加筆改修部分

・ステルス化が有人機より容易
 米海軍のこれまでの有人機はステルス性で劣り,ファーストストライク能力が無きに等しかったので,X-47Bの登場で濃い激能力[原文ママ]は画期的に向上する.

軍事板,2014/04/09(水)
青文字:加筆改修部分



** 【反論】
 無人化とAI自律化を混同してないか?
 今現在,自律AIで動作する無人機なんて,アメリカでさえ実用化して無いぞ?
 制御は必要なんだから,これまで通りパイロット(操縦者)の育成やコストはかかるんだが?

 【再反論】
「長期的に見れば」
「人がコントロールに関わるシステムなら」
を,寛大に解釈していただければと思います.

 今のUAVでも,一定のパスを指定して自動で写真撮らせたり,おいしいとこだけ人間が替わって好きなように動かしてからロボに返したり,でかなり省人化されてます.
 時間差で飛ばした2機のUAVを,目的地までの往復は自律にして,一人で作戦することも可能なわけです.

 また,実機を飛ばして着艦できるパイロットより,地上でPC相手の操縦手の方が,育成は容易です.

system ◆system65t. :軍事板,2014/04/09(水)
青文字:加筆改修部分



** 【質問】
 作戦空域にいる間は,母艦とか人間とかの指示がないってこと?
 つまり,あらかじめ設定しておいたルートを飛び,写真を撮るなり爆弾を投下するなりして,設定したルートを飛んで帰ってきたら自律型って呼べるの?

 【回答】
 autonomous=自律,であるなら,その通りですし,ノースロップ・グラマン社はグローバルホークがautomousであると謳っていますね.
http://www.northropgrumman.com/Capabilities/RQ4Block10GlobalHawk/Pages/default.aspx

 また,着艦だけに限っても,プログラムによって人の介入無しに着艦を完了した場合,autonomous carrier landingと記載されてますね.

 AWST誌のイラクでのUAV運用記事でも,あらかじめ定められたとおり撮影して勝手に帰還することもあれば,モニターしている担当者が途中で新たな撮影ポイントを入れたり,コースを変えたりすることもある,と書かれています.

system ◆system65t. :軍事板,2014/04/09(水)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 退路を断つ戦術のメリットってなんですか?
 戦力を分散しない方がいいんじゃないですか?

 【回答】
 退路って,要は相手方が,比較的安全に通行できる経路と言う事でしょ?
 だとすると,そこから補給や救援を受けられるかもしれない.
 それがあれば,まだ頑張れるとばかりに,相手方の士気が保たれる事になる.
 退路が断たれれば,補給や救援の目処が立たない,もうダメポ,となる.
 そういった相手は士気が崩壊し易く,うまく行くと投降してくれるかもしれない.
 退路を断つ,って事は補給路を断つ,ってことに繋がるから,そりゃあ圧倒的に優位に立てる事になるわな.

 逆に敵に退路があると,敵の部隊が大損害受けてても,時間が有れば後方で再編されるし,減った戦力でも増援と合流すると,こっちが不利になる.

 相手が逃げる必要のないくらいの大戦力なら,そりゃ単なる戦力分散だが,こちらが戦力を割けるほどに有利で,負けそうになった敵が退却する可能性があって,そして退却を許したくない場合には,敵の退路を断つのが得策なわけだ.
(つまり,退路を塞ぐのが常に有効というわけじゃない)

軍事板,2014/04/11(金)
青文字:加筆改修部分

 ふつー,退路はこっち軍の反対側,敵軍が来た側にあるんで,「ふさぎに行く」ためには,敵軍を横断する〜大きく迂回する必要があり,余裕がないと困難です.

 ですから,「退路を断つ」戦術を確実に行おうとしたら,あらかじめ敵の退路になる部分に部隊を配置し,エサで敵を釣り,「退路」部分を通過して前進させ,相手が完全に網にかかった時点で,「退路」とエサの双方から,あるいは全周から攻撃を開始します.

 グロズヌイでのチェチェンゲリラの戦術が代表的です.
 自軍を三群に分けて,ストリートの手前から奥に配置し,奥の群が攻撃してロシア軍を誘い込み,ロシア軍後尾がストリートに入りきった時点で,もっとも手前にいた群が攻撃を開始.
 ストリート全体をキルゾーンにする(三群目は補給,負傷者搬送,情報伝達に当たると同時に,自分たちの退路を確保する)というものです.
 最後尾車両が擱座すると,ロシア軍は退路を失いますから,行動の自由を失い,混乱し,損害を蒙るわけです.
 で,増援が来る前に,さっさとヒットアンドアウェイ.

 数的に少々不利でも,「退路を断つ」ことによる利益は得られるわけです.

 このように,本体,あるいは退路を断つ群の配置は確かに重要です.
 グロズヌイの様な都市であれば比較的容易でしょうが,そうでなければ地形,植生の助けを得る必要があります.
 逆に,そのような場所をキルゾーンとして探し,設定し,そこにあるかじめ自軍を配置した上で,敵を誘い込むわけです.

 とはいえ,敵の偵察能力がしっかりしており,平原や砂漠だったりすると,これは難しい.

 あと,空から,あるいは砲撃で地雷散布して退路を断つ(邪魔する,程度ですが)という手もあるか.

system ◆system65t. :軍事板,2014/04/11(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 南方の島,例えば,ガダルカナル島とかに原住民がいたと思います.
 日本兵がいっぱい餓死しているとき,原住民もいっぱい餓死しているんですか?
 それとも,日本兵は掠奪とかせず,原住民には殆ど影響なかったのでしょうか?

 【回答】
 ニューギニア・ソロモンには原住民がいっぱいいたが,基本的に「文明人の戦争は俺たちとは関係ない」だった.

 日米双方ともに現地人を雇って,道案内や索敵などに働かせたりもした.
 日本兵が現地住民に捕まって,米軍に引き渡されて捕虜になる話もあった

 で,日米兵が遭遇して撃ち合いが始まると,現地人たちは傍らでタバコ吸いながら戦争見物.
 勝負がついたら負けた方は,
「ちっ,ガイド料取り損ねたぜ」
と帰って行ったそうだ.

 また,現地の物売りから食料を購入したりもしたが,基本的に現地人との接触は方面軍の命令で禁止.
 長期撤退戦となったニューギニア島では,敗退兵が途中で現地人の畑を荒らすということはあった――原住民の畑のタロ芋を盗んで,「ニホンヘイ,ドロボー」とか言われて追われたエピソードを何かで読んだ記憶が――ものの,元々日本兵を賄える食料生産があったわけではないので,日本軍も自給自足で自活しながら,現地民とは基本的に友好関係を結んで,住み分けていた状態.
 別に日本軍が聖人君子ばかりであったわけではないので,多かれ少なかれトラブルはあったものの,日本兵殺害に端を発する報復事件が1件あった以外は,さして大きな問題は起きていないはず.
 むしろ人種差別者である豪人よって,戦後,日本軍に友好・協力的だった現住民指導者等が,過酷な目に遭ったようではある.

 極端な例としては水木しげるサンがあげられるが,やっぱり敵性の現地人に追いかけられたり,現地人の家を見つけると食料あさったり(=略奪)したりしてる.
 その後,トペトロと出会い,心温まる交流が始まるが始まるが,なぜ他の日本兵も真似したり,手っ取り早く略奪したりしなかったのか,フィリピンや中国のような例が殆ど聞かれない.
 そのトペトロも,おじさんを日本軍に殺されたという.

 メディアがある程度発達していたフィリピンや中国では,略奪譚が広く語り継がれたが,ソロモンの現地人は誰も気にされなかったからかもしれない.

 まぁ,あまり「日本軍ガー,軍靴ガー」みたいな先入観を持たず,とりあえず水木しげるの回想マンガあたりに目を通した方が,現地民との関係の実態が伺い知れるんじゃないかね.

 ガダルカナル島については,当時は
・沿岸にごく小規模な漁労集落が極まばらに存在
・低地に人口密度が極めて低い狩猟採集民が移動生活
・内陸の高地に人口密度の高い農耕集落
といった社会構成になっていた.
 戦闘地域は北部沿岸だったので,原住民は殆どいない上,食料を貯蔵しない人々だったため,大規模な略奪は物理的に無理だった.

 低地に中大規模な定住地ができるのは戦後の事.
 内燃機関と医療・化学農法の力がそれを可能にしたのよ.

軍事板,2014/04/11(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 海上自衛隊・航空自衛隊などの固定翼のパイロット育成の動画を見て,疑問に思ったのですが,双発機はジェット機とセスナのようなプロペラ機は,機体の感覚が全然違うと思うのですが,どういう意味があってプロペラ機での訓練なのでしょうか?
 特にジェット機は機種が変わると,別の乗り物と感じるほど変わると聞きます.
 機種転向試験とかもそのために有ると思うのですが,であれば,一線で少しは役立つ機で練習したほうが効率がいいと思うのですが,何故なのでしょうか?
 理由があってのこととは思うのですが…

 【回答】
 例えば,車の免許を取るのに,いきなりバスやF1レーサーを運転させないだろ?

 また,志願者初歩的な適を測って選抜するためにジェットを用いるのは,燃料費等コストの面だけでも非効率過ぎる.
 ジェット戦闘機の速度性能などは,1960年代の物よりも,現代のF-18やF-16などは劣っている.
 しかも操縦技術は多くのアシスト機能に支えられ,名人芸は必要とされない.
 現代の戦闘機の操縦技術の肝は,多彩なウエポン・システムの取得に,多くの時間が必要とされる.
 そういった物の取得には,運用コストが高価なジェット機で行なうのは大変な不経済.

 さらに,高性能ターボプロップ機騒音の面でもジェットよりも有利なので,騒音問題による訓練飛行の制限と言った問題もクリアできる.

 米空軍は,かつて初等練習機もジェット化しようと計画して,T-37を制式化したが,導入後数年で,T-37での訓練よりさらに前段階の飛行訓練が必要となり,T-41(セスナ172)を追加導入する必要に迫られた.
 そしてT-37の退役に伴い,初等練習機はターボプロップのT-6テキサンIIに更新された.

 一方,スイス空軍は2007年にピラタスPC-21を,FA-18転換訓練用に新開発して導入した.
 ターボプロップ機といっても,最高速以外の加速性や高翼面荷重による操縦特性は,充分シュミレートできる物になっている.

軍事板,2014/04/11(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 大型工場のような,面積が広い建物を爆撃する場合,現在でもレーザー誘導やJDAMを使わず,通常爆弾を用いる事が多いのでしょうか?

 【回答】
 ケースバイケース,軍次第,装備次第,周辺環境次第,対空脅威次第,国際関係次第としか言いようがありません.
 が,湾岸戦争時の戦訓は,
「通常爆弾は当たらない.100倍当たらない」
だったので,50発落とす必要があっても,たいてい精密誘導爆弾を使うでしょう.

 100倍の爆弾落とそうとすれば,100倍の出撃が必要となり,護衛機も給油機も消耗品も100倍になり,被撃墜,事故などによる損失も,必要な人員も時間も100倍になりますから,爆弾単体の価格が少々高くても,精密誘導爆弾使うでしょ.

 工場の面積が一つの県ほどあります,であっても,枢要な箇所は決まってきますから,そこを確実に破壊しようとしたら,そこには精密誘導爆弾,残りに通常爆弾ばらまき,が妥当でしょう.

 とはいえ,最初に書いたとおり,状況次第.

system ◆system65t. :軍事板,2014/04/12(土)
青文字:加筆改修部分

 すなわち,その工場が国家間の紛争で,どんな立ち位置にあるかが問題かと思います.
 工場ではありませんが,イスラエルによるイラクの原子炉爆撃では,核兵器の材料を作られちゃ困る.
 未来永劫無くなってくれるといい.
 かつ,原子炉稼働前で放射性物質を気にしなくてということで,原子炉の直接爆撃が選択されました.

 工場を爆撃する理由が「工場が生み出す製品」であるならば,
・工場を操業させる電力を送る発電所や変電所を破壊する,
・製品や原材料,半製品を輸送する道路や鉄道を破壊する,
・半製品を生産する下請け工場としての町工場を,焼夷弾で焼きつくす,
・軍需生産のボトルネックとなりうる特定製品(例えばベアリングとか)の生産が集中した工場を破壊する
とか,目標の選択には余地がありますし,その破壊方法も別に爆撃でなければならない理由はなく,巡航ミサイルや特殊部隊でもいいわけです.

 二次大戦のような国家総力戦ではない,いろいろと制限のある現代においては,なおさらハーグ陸戦協定を無視してまで,民間資産かつ民間人が就業する工場を綺麗さっぱり吹っ飛ばす,という事例は起こり難くなるかと思います.

ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/04/12(土)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

 フランス軍がポーランド戦中に一切の行動を取らなかったという情報は,古い通説の一つで,誤りです.
 もっと効果的な攻撃をフランス軍はできたであろうと思われるし,結局ポーランドは敗退しました.
 フランス軍の構造自体に問題があったとも考えられますが,要するに
”ポーランド戦中にフランス軍がドイツ国境を攻撃していれば,ポーランドは救われ,ドイツは敗北していただろう”
という考え自体には疑問を持ちます.
http://en.wikipedia.org/wiki/Saar_Offensive
>roughly 40 divisions, including one armored division, three mechanised divisions, 78 artillery regiments and 40 tank battalions.
>1機甲師団,3機械化師団,78砲兵連隊と40戦車大隊を含むおよそ40師団で行われました
>The French army advanced to a depth of 8 km (5.0 mi) and captured at least 12 villages and towns,
>フランス軍は8キロ(5.0マイル)の深さまで前進し,少なくとも12の村や町を捕獲しました
>that French advances had forced the Wehrmacht to withdraw at least six divisions from Poland.
>フランス軍の侵攻はドイツ国防軍のポーランドから少なくとも6個師団の転進を強制しました.

軍事板,2014/04/13(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 戦闘機の底面を空の色に塗装するのは,何迷彩といいましたっけ?
 名前があったような…

 【回答】
 あまり水色に関して名前はない気はするけど(普通に水色迷彩と呼んだり),低視認性という意味ではロービジ迷彩と呼ぶかな.
 あとは,目的は違うけど,色的に似てるのは洋上迷彩とか.

軍事板,2014/04/13(日)
青文字:加筆改修部分

 ロービジの対義語である「ハイビジビリティカラースキーム」という言葉自体は,よく見えないと困る練習機や試作機のために昔からあったから,80年代以降のロービジビリティカムフラージュのあとに作られた新語というわけではない.
 海軍機と海兵隊の場合,塩害対策でグロス仕上げになっていたとかで,A-1スカイレーダーはマット仕上げなのは,空軍だけだったそうで.
http://www.flamesofwar.com/hobby.aspx?art_id=4360

 敵に見つかる云々以前に,日常的なオペレーションで機体の視認性が悪いと問題であるとされるならば,迷彩効果よりも視認性が優先されるのでは?
 空自のファントムの昔の制空迷彩とか,旧海軍機の主翼前縁の黄色の識別帯とか,イタリア海軍の甲板とか.
 他にも,よく見えていることが前提で,形状や針路を把握させないダズル迷彩なんてものもあるし.
 フェリスカムフラージュはその孫みたいなものだし.
http://greg.org/archive/Britannica_Color_Chart_camo.jpg
http://31.media.tumblr.com/0225146cf3669f0b6d2663d0370385ca/tumblr_mltbz16OlN1rq7x1to2_1280.jpg

 どうでもいいけど,こんなお菓子もあるのね….
http://media-cache-ec0.pinimg.com/736x/3e/9b/59/3e9b59ad40372ff61fce4cff236837f2.jpg

ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/04/13(日)
青文字:加筆改修部分


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