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※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
※レス回収基準は「Ver.8」
●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 809
目次
** 【質問】
クルップ社におけるクルップ家の影響力は,WW2後どうなったのでしょうか?
wiki見ても,裁判で全財産没収されたこと以外は書いてないので分かりません.
全く影響力を失ったのでしょうか?
それともトヨタにおける豊田家のように,いまだ影響をもちつづけてるのでしょうか?
【回答】
http://en.wikipedia.org/wiki/Alfried_Krupp_von_Bohlen_und_Halbach#Post-war_life
http://en.wikipedia.org/wiki/Alfried_Krupp_von_Bohlen_und_Halbach_Foundation
http://en.wikipedia.org/wiki/Berthold_Beitz
http://www.spiegel.de/wirtschaft/unternehmen/beitz-nachfolge-rektorin-der-tu-dortmund-uebernimmt-krupp-stiftung-a-919140.html
によれば,アルフレート・クルップには恩赦は与えられ,資産も返還され,その後も影響力は持っていた.
1967年にアルフレートが死去した後,クルップ家の保有していた全株式は,アルフレート・クルップ・フォン・ボーレン・ウント・ハルバッハ財団が保有し,ティッセンクルップグループの四分の一を保有する大株主になった.
1953年,アルフレートの後継者としてクルップ会長になったベルトルト・バイツが,同財団の理事長として影響力を行使し続けたが,2013年に99歳で死去.
その後,ドルトムント工科大学学長のウルズラ・ガーターが新理事長となった.
つまり,なんだかんだでつい最近まで,クルップ家に関係してた人物が影響力を持ってたわけ.
日本語のwiki記事は,あまり知名度の高くない外国人に関しては,内容が古かったり誤りがあったりするので,英語版やドイツ人ならドイツ語版などの記事に当たったほうがいい.
軍事板,2014/02/19(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
今はあまり聞きませんが,一昔前まで「駆逐艦母艦」「潜水母艦」「水雷艇母艦」といった,「航空ではない母艦」が結構世界中の海軍にありましたが,あれらって普通の「補給艦」とはどこが違うんでしょうか?
全部「補給艦」でいいような気がするんですけれども・・・.
【回答】
あの手の「**母艦」は,補給艦としての機能の他に旗艦としての機能もあった.
補給がメインだが,乗員休養とか,前線での指揮管制といった一定の旗艦機能を持った艦が母艦.
潜水母艦なら潜水艦部隊の指揮能力があり,潜水艦隊の司令部が乗艦した.
駆逐艦母艦や水雷艇母艦も,駆逐艦や水雷艇だけで部隊組んで派遣されたりした時の司令部として機能した.
前線に留まり続けるか,本土と前線を往復するかの違いと言った方が,分かり易いかな?
前線にキャンプベースを構築するのが母艦.
(直接艦隊に,も含めて)そこに物資を運ぶのが輸送船や補給艦.
最近は通信装置の発達で,小規模なら特に専門の旗艦機能はいらないし,戦闘艦は全体的に大型化して,駆逐艦も巡洋艦も大きさが違うだけで同じような艦になってるので,個別の母艦は要らなかったりするが,潜水艦母艦は存在し,米海軍の潜水艦母艦としては,原子炉の整備支援能力や弾道ミサイルの補給・整備支援能力を持つ大型艦が在籍してる.
海上自衛隊の場合,日本の近海でしか行動しない前提なので,専門の母艦はないけど,潜水艦救難艦は救難機能だけではなく母艦能力もあって,潜水艦母艦としても運用できる.
軍事板,2014/02/20(木)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
> F-35は加速性能も上昇率も悪いよ.
> ステルスがなかったら,ただのカモかも.
と聞きましたが,具体的な数字を示したグラフとかあります?
もしそうなら何故,空自はF-15の後継機として,加速力も上昇率も悪いF-35を検討しているのですか?
【回答】
加速性の比較
http://forum.keypublishing.com/attachment.php?attachmentid=221413&d=1380590216
http://www.f-16.net/forum/download/file.php?id=18000&mode=view
機動性
http://1.bp.blogspot.com/-_91NwZ_2uEs/UWQsUV9EWAI/AAAAAAAAC9o/N05MACKURSM/s1600/MaxPower5gManeuverEnvelope_F-22_F-15_F-35.jpg
http://elementsofpower.blogspot.jp/2013/05/the-f-35-and-infamous-sustained-g-spec.html
system ◆system65t. :軍事板,2014/02/20(木)
青文字:加筆改修部分
上記で引用されとるのは,ロッキードや米空軍が公表した図表だ.
日本の航空雑誌にも元提供者の名前付きで掲載されたことがある.
加速性能も機動性もあまり良くないから,英軍でもユーロファイターを制空用として使ってる.
(F-35の実用化遅れもあるが)
米軍ではF-22が制空.
空自ではF-15が制空で,F-35が攻撃用(そこそこ空対空戦闘も)ということになる.
優秀なAESAレーダーなんかも搭載してるし,DASやオフボアサイト攻撃機能もあるから,ステルスがなければカモ,とまでは言わないが,よくできた戦闘爆撃機であり,サラブレッドな制空戦闘機とはちょっと違う.
日本の周辺環境では,もう少しはこれでいけるだろ,という読み.
軍事板,2014/02/20(木)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
編隊によるECMの相互カバーは,3000m以下だと効かない,つまり死角ができるからとされているそうですが,なぜ死角ができるのですか?
「米空軍が3000mと定めた」というソースも欲しいです.
【回答】
ECMポッドやECMアンテナは,たいがい機体の端っこに到着される.
胴体中央付近のパイロンは許容重量が大きいのに,ECMポッドで占領されるのはもったいないから,重い爆弾やミサイル類が優先されるためだ.
端っこに装備すれば当然,被覆範囲は非対称になる.
右翼も端にポッドを装備した機を編隊の右に,左翼に装備した機を編隊の左に配置すれば,相互に死角を打ち消して,編隊全体がカバーできる.
ECMの及ぶ範囲はポッドを基点にしたある角度内だから,相互カバーしても一定以上の高度がないと,どうしても有効範囲の隙間ができてしまう.
その隙間を完全に無くせるのが3000m以上というわけだ.
http://24.media.tumblr.com/tumblr_mahsl7XIW21qznrh7o1_500.jpg
ビル・ガストンの「現代の航空戦」というシリーズの翻訳が原書房から出ていて,その中の対地攻撃編と電子戦編に書いてある.
世紀末か世紀当初の出版だから,入手は難しいかも.
対戦闘機戦闘を解説した巻だけは文庫化されていて,ブックオフなどで見かける.
原書(英語)はまだ比較的簡単に手に入るようだ.
あと,ブックオフなどでエアワールドという雑誌を見かけたら,何も考えずに纏め買いすべきだ.
電子化されるまで30年近く,延々と過去から現代に航空戦に至るまでの航空戦を解説し続けた,超長期連載が掲載されている.
軍事板,2014/02/21(金)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
旧ソ連のアフガン侵攻についてですが,ソ連はアフガン政府の支援要請に応じて出兵したのに,一般的に「侵略」とみなされているのはなぜでしょう?
あくまで西側の立場からはそうなるということなのでしょうか?
あるいはそれ以上の理由があるのでしょうか?
もう少し一般化して言えば,A国で内戦が起こった際に,近隣のB国が政府側/反政府側いずれかの陣営を支援して部隊を派遣することは,何らかの国際的取り決め,あるいは慣習に反するのだろうか?,ということが知りたく思います.
【回答】
アフガニスタンの歴史を知らなければ分かるはずがない
アフガニスタンはソ連寄りの政府を西側が転覆し,それをさらにソ連が転覆するということが繰り返されてきた.
内乱状態の最中にソ連が造った政府がソ連軍の派遣を要請するというのは,
まず,時系列が間違っている.
ソ連軍侵攻が先で,傀儡政権からの支援要請が後.
ソ連軍は,まず侵攻してアミン政権を倒した後,カルマルを擁立して,そのカルマル政権に「ソ連軍の出兵を要請」させる,という形をとった.
では,なぜそんなことになったのか?
それ以前のアフガンでは,革命でできた親ソ体制が内部抗争でグダグダ.
「改革」も頭でっかちで非現実的なものばかりだったため,ただでさえ保守的なアフガーン人の多くが反発し,各地で暴動・叛乱発生.
共産政府は,軍やKGBを真似た秘密警察を使って,彼らを弾圧.
そうこうしてる間に宗教弾圧に反発したイスラム勢力がするとアフガーン人は余計に反発し,ムジャヒディンとして武力抵抗に走る.
その後クーデターでできたアミーン政権はムジャヒディンを抑えられないどころか日和ってアメリカに接近する動きを見せる.
その間も共産政府は内部抗争に明け暮れ,遂にはタラキはアミンに殺害されてしまう.
そのアミンは自主路線寄りに方向修正したことから,クレムリンは「アミンはアメリカ側に寝返るんじゃないか?」という妄想を抱いた.
で,こりゃダメだということで,ソ連は特殊部隊を送り込んでアミンをぬっころした上で,軍事介入を開始.
これがアフガン侵攻.
アミンと仲が悪かったためにチェコ大使として左遷されてたカルマルを呼び戻し,政権首班に据えた上で,軍事介入を承認させた.
西側から見たら,いや,それどころか,誰の目から見ても,客観的にはソ連の自作自演,侵略に他ならない.
クレムリンの目論見では,この介入は短期で済むはずだった.
だが,モスクワ五輪のボイコットで味噌をつけた上,延々10年近く続いて泥沼化.
これがソ連体制の弱体化と崩壊をもたらし,さらにはアル=カーイダなどイスラーム過激原理主義勢力の台頭へとつながる.
軍事板,2014/02/21(金)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
Twitterでこういうものが話題になっていたのですが,これで人をドツいたり物に斬りつけたりしたら,対象物より先に銃か接続部が壊れると思うのですが,ジョークグッズみたいなものなのでしょうか?
【回答】
あまり実用的には見えないけど,武器及び雑事用の斧だろうね.
サイトを見たら,扱いは「武器」っぽいね.
リンク元の販売者は,おそらくサバイバルグッズのつもりで販売してる.
刃のシャープナーも売ってるし.
まあ,アメリカでは個人向けサバイバル・グッズの市場が,けっこうあるんだよね.
アメリカ人は政府に頼らず,自分の身は自分で守るって思想を持ってる人がたくさんいる.
その上,西洋には宗教観のせいもあって,文明崩壊したらどうやって家族を守るか?ということを割りと真面目に考えて,自宅のセラーを弾薬食料庫のようにして備えてる人も一部にいる.
彼らはプレッパーズ(備える人)なんて呼ばれていて,偏執狂的に物資や装備の備蓄に勤しんでる.
だから,一般的な感覚で見ると「こんなの,いつ使うんだよ(苦笑)」って感じのサバイバル・グッズが結構ある.
最近は「ゾンビに襲われたらどうするか?」シリーズな商品が,大手メーカーからも出てたりする.
完全なネタアイテムから雰囲気商品,単に実用品をそれっぽいペイントで仕上げただけだったり,色々.
しかも,ナイフのような武器類はマニアがいて,実用性だけでなく奇抜で大仰なものがけっこう売れるみたい.
高級品は鋼から手作業で削りだす工芸品だから,いろんな形のものが作れるしね.
変わり種としてこういう商品を作る工房もでるでしょ.
ナイフよりはトマホークに近いかな?
軍隊は白兵戦に銃剣を使うので,斧はあまり必要がないけど,武器としてスコップに刃をつけたり,私物のトマホークを携帯することはままある.
モッティ ◆uSDglizB3o(黄文字部分)他 :軍事板,2014/02/23(日)
青文字:加筆改修部分
<保留>
** 【反論】
【再反論】
518 :霞ヶ浦の住人 ◆HfR5.9oQFw :2014/02/23(日) 20:21:32.99 ID:CZ5lZtgD
>524 :名無し三等兵:2014/02/02(日) 20:35:46.46 ID:???
>519
>別に真珠湾でなくてもフィリピン攻撃でも宣戦布告できますが.
>その時のフィリピンの立ち位置は,外交,防衛にアメリカが全責任を負ってる
>保護国ですので.
>真珠湾はただのスローガンに利用しただけで,ウエークでもグアムでも
>米領だったらどこでも宣戦布告してきたですよ.
霞ケ浦の住人の回答
「攻撃」しなくて「も宣戦布告できますが」.
説明
第二次世界大戦でイギリスとフランスはドイツに宣戦布告しました.
しかし「攻撃」していません.
まやかし戦争です.
1939年6月,イギリスとフランスは,ドイツがポーランドを侵略したので,ドイツに対して宣戦布告しました.
しかし,攻撃はしませんでした.
海上封鎖だけでドイツを参らせることができると考えたからです.
しかし,これは誤った判断でした.
ドイツ軍の兵力は少なかったのです.
再軍備をしてから,短期間しかたっていません.
大量のドイツ軍というのは,宣伝上だけだったのでした.
ポーランド侵略に全兵力を傾けていたため,西部戦線はがら空きでした.
このとき,イギリスとフランスがドイツを攻撃していれば,第二次世界大戦は,あっけなく終わっていたでしょう.
しかし,イギリスとフランスは,ドイツを攻撃しませんでした.
ドイツ軍は,この好機を利用して大量に徴兵して訓練をしました.
1940年5月,大軍を用いて西部への電撃戦を開始して,勝利しました.
522 :名無し三等兵:2014/02/23(日) 20:36:26.95 ID:???
えーと・・・1939年開戦時点のドイツ軍の兵力は318万人
イギリスの68万人
フランスの90万人
イタリアの190万人
日本の170万人
等と比べても圧倒的に優勢でしたが何か?
当時のドイツを量的に上回っていたのはソ連の900万人とアメリカの540万人くらいのもの
そりゃそうです
ドイツの軍事費は1933年以来,開戦の1939年まで常に世界最大だったのです
それもマルクではなく,当時の世界通貨である英ポンド換算の話
523 :名無し三等兵:2014/02/23(日) 20:37:52.80 ID:???
>522
むしろドイツ軍がまやかし戦争で助かったのは,戦車や航空機等の重装備を生産・配備する時間です
単純な頭数という意味ではドイツ軍は開戦時点ですでに欧州最大勢力だったのです
軍事板,2014/02/23(日)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
昔軍事雑誌でソビエト軍の車輌で,
*上陸用舟艇にキャタピラがついた水陸両用?車輌
*上のものが逆さにしたボート(のようなもの)を上に乗せている車輌(水陸両用なのかは分かりません)
*タイヤが片側4組くらいある,上のものをタイヤ式にしたような車輌
を見た記憶があるのですが,それぞれ何なのか分かる方はいらっしゃいますでしょうか?
1980年代の雑誌だったと思うのですが・・・.
【回答】
装軌式ならPTSとかでしょうか?
http://en.wikipedia.org/wiki/PTS_%28vehicle%29
上記サイト内にあるトレーラー式のPKPが,セットで運用されます.
装輪ならBTR-80シリーズ?
http://en.wikipedia.org/wiki/BTR-80
あと,ソ連の装軌水陸両用車輌だと
MT-LB
や
BTR-50
とかありますが,ボートっぽいものとセットだと,やはりPTSがありそうな答.
system ◆system65t. :軍事板,2014/02/24(月)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
対戦車用と対艦用のマーベリックって,何が違うんですか?
wiki読んでもよく分かりません.
別々に造る必要あるんすかね?
【回答】
メーカーはこう言っている.
>Maverick configurations are based on three seekers - television, infrared and laser - and two warhead sizes.
http://www.raytheon.com/capabilities/products/agm65/
>Today's Maverick also features two warhead options:
> a 300-pound blast fragmentation or a 125-pound shaped charge; both
provide lethal effects with minimal collateral damage.
http://raytheon.mediaroom.com/index.php?s=43&item=2159
ふみ ◆Y.QUKJBduY :軍事板,2014/02/26(水)
青文字:加筆改修部分
この文章読む限り,よくある「破片弾頭」と「装甲貫徹用成形炸薬弾頭」の違いに見える.
で,
http://tech.military.com/equipment/view/88675/agm-65-maverick.html
と併せ読むと,破片弾頭は遅延信管付きで,障害物(あるいは比較的薄い装甲)を貫徹後起爆するようですから,成形炸薬弾頭は対戦車,あるいは対重装甲,破片弾頭は一般的な障害物や軽装甲艦艇相手ということになるでしょう.
実際,対艦用(海軍用)とされるFモデルは,破片弾頭を使用しています.
system ◆system65t. :軍事板,2014/02/26(水)
青文字:加筆改修部分
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