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※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
※レス回収基準は「Ver.6」
●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 798
目次
** 【質問】
ベトナム戦争時の写真を見ると,南ベトナム軍の兵士がピッチリした戦闘服を着ている写真を,よく見ます.
そのような服装では衣服が汗で張りついて,大変動きにくくなるように思うのですが,そんなことは無いのでしょうか?
一方で,ベトナム戦争の小説で,支給の戦闘服を仕立て屋でつめ直してもらうというのを読んだこともあるのですが,つめ直した服だからこそピッチリしているのでしょうか?
【回答】
一般的に,戦闘服は細身に作ると動きづらいし,通気が悪く,蒸れて暑い.
身幅にある程度余裕を持った仕立ての方が適してる.
でも,アジア人に多くある体格(背が低めで丸っこい体型)の場合,身幅に余裕をもたせると,ダボッとした感じになってなんというか格好悪くなるので,将校など支給品をそのまま着なくてもいい人(仕立て直す余裕のある人)は,見た目を気にして,細身に仕立て直したり,わざとサイズの小さいものを着たり,ということがよくあった.
兵士にも,パレードや外国の取材が入るような時には,「本来の」ものよりサイズの小さいものを支給して,細身に見えるようにしたり.
南ベトナムや韓国,台湾(中華民国)の軍隊ではよくやっていた.
尚,見た目を気にしてたのかは分からんけど,自衛隊の昔の迷彩作業服も,細身の作りの上に,ボタン留めではなくジッパー式なので,動きづらいし通気悪かったな.
上で書いたのとは逆に,わざとサイズの大きいものを着てる人もいたっけ.
(みっともないと言われるので,エライ人の前に出る時や点検の時は,予備のジャストサイズの方を着る)
軍事板,2013/10/26(土)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
米軍って日本や韓国より,ドイツに多く駐留してたのはどうして?
大陸なので陸軍兵士を多く置いてるってことですかね?
【回答】
米軍がヨーロッパを見捨てない,という意味での人質の扱い.
冷戦期には,NATOは怒涛のように押し寄せるワルシャワ条約機構軍を,国境で押しとどめることはできない
(イベリア半島のどこかでソ連の侵攻は終わることになっとった.当時のソ連の補給態勢の戦略的限界なんだそうな)
という想定が支配的で,最初の奇襲で壊滅することがほぼ確実視されてた.
http://stanza-citta.com/bun/
「幻の東部戦線」ってシリーズがまさにそれを扱ってる.
------------
ソ連からの核攻撃は西ドイツ国内の固定目標に対する戦略的攻撃に422発が費やされ,約400発がNATO野戦軍部隊に対して振り向けられ,残りはドイツ領外の長距離目標の破壊に向けられると予測されています.
その結果,NATO軍の指揮統制能力は,8日〜10日にわたって麻痺して作戦能力を喪失.
交通機関は2週間から4週間にわたり完全停止.
大量の避難民とそれによるパニックが発生するも,対策は打てず,膨大な死傷者への治療手段も無い,という絶望的なものでした.
------------
だから,米軍も本音では大陸には軍隊を置きたくなかった.
しかし,それだと困るのがNATO諸国,特に西ドイツで,まともに蹂躙されちゃう可能性が高い.
それじゃNATOやってる意味がない.
だから,米軍は西側諸国を見捨てませんよ,という意味で,最精鋭の第1機甲師団と第1歩兵師団をはじめとする第5軍を,激戦が予想される最前線に置かざるを得なかった,というわけ.
今にして思えば,冷戦期って,本当に冷戦で済んでよかったと思える.
軍事板,2013/10/27(日)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
ステルス輸送機やステルス哨戒機が有っても良さそうなんだけど,どっか開発とかしてないの?
ステルス輸送機は,現代版マーケットガーデンとかやれそうだけどなぁ.
【回答】
マーケット・ガーデン作戦は結局失敗してるわけだけど,その理由は「空挺部隊を輸送してる輸送機の存在がバレた」からではなく,「空挺部隊が降下して確保した場所に,地上部隊が辿りつけなかった」から.
空挺降下だけ成功しても,それは引いた目で状況を見れば,「軽装備の部隊が敵中に孤立した」というだけにすぎない.
あくまで,続いて地上部隊が進撃して,空挺部隊か制圧した土地を,がっちりと確保するから意味があるわけだ.
で,「ステルス性能が重要な意味を持つ」状況,ってのは要するに確固たる制空権が味方にないってこと(あるのなら輸送機は堂々と飛んでけばいい)なので,そんな状況下だと地上部隊も安心して進撃できない.
敵の航空攻撃の危険があるから.
(まあ,あったらあったで,奇襲に使えるけどね.
別に制空権取ってても,使っちゃいけないというルールがあるわけでなし)
ということで,「特殊部隊を送って破壊工作の後素早く帰投」という任務以外では,ステルス性能が輸送機にとって必要になることはない.
逆に言えば,特殊部隊の輸送用としてなら需要はあるので,アメリカがそういう(ステルス)ヘリ改造で作って実際に使った.
ビン・ラディン暗殺のあれね.
今のところ実戦参加の例はこの1つしか知られてないけど,公表されてないだけで,他にも任務はこなしてるだろう.
哨戒機の場合は,哨戒するのにレーダー使えない.
レーダー使うと電波でバレちゃう.
敵機に見つかったら哨戒ができない,という状況下で,そういう任務に投入すること自体が間違ってる.
軍事板,2013/10/27(日)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
小沢提督の「アウトレンジ戦法」について質問です.
これは「日本機の米軍機に優る航続距離を利用して」立てた作戦ですが,彼が「米軍機に優る」と考えた根拠は何なのでしょうか?
その「米軍機の航続距離」をどう知ったか,あるいは推測したのでしょうか?
【回答】
彼が,というより日本がな.
大使館経由で入ってくる情報とか,捕虜尋問,あるいは捕獲機の性能試験などなど.
戦争やってるんだから経験則でも分かるし.
というか,普通に公開されてる情報だけでも,結構な性能が把握できるもんなんだわ.
それこそ写真一枚からでさえ,技術者の目からはかなりの性能が分かる.
航空力学そのものは世界共通であり,「何馬力のエンジン積めば航続距離はこれくらいのはず」は,どこの国でも一緒.
そもそもがある程度スペックを公開してたりもする.
兵器の性能も完全非公開なわけではなく,誇示も含めて公表されることが多い.
演習には観戦武官が招待されるし.
ことにアメリカは,当時から情報公開に大らかであり,現代でもこのスレッドでF22の性能を素人が議論しているほど.
むろん,公表された情報が正しいかどうかは,情報部が調査する.
冷戦期,CIAが手に入れた金属片の強度から,ソ連軍機の性能を推測したという話もあるが,情報部の活動については,具体的な例はリアル・タイムでは殆ど公開されないので,推測の域を出ない.
当時の航空雑誌「海と空」(当の日本海軍が発行してる)にも,敵国の主要航空機,とか載ってる.
んで,そこに掲載されてるカタログデータはかなり正確.
堀栄三の「大本営参謀の情報戦記」読んでも,昭和18年の戦闘機の行動半径は300〜500キロ,昭和19年7月頃以降P-38の出現からは行動半径が1000キロに達したと書いてる.
ただ,最初ムスタングは名前と姿だけ分かってて,スペックが真っ白とか,黒江の本にあったような記憶が.
軍事板,2013/10/28(月)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
第二次大戦頃の戦車と(自走)対戦車砲,現代の戦車と(自走)対戦車誘導弾.それぞれの組み合わせは,相互に長所で短所を補うことができると思います.
では,かつての60式自走無反動砲と61式戦車も,相互補完の関係にあったのでしょうか?
106mm無反動砲は,90mm戦車砲と比べて,装甲を打ち抜く能力が高かったのですか?
そうでなければ,60式自走無反動砲は61式戦車に比べて,攻撃力が高いわけではなく,誘導弾のように遮蔽物の陰から曲射できるのでもなく,61式戦車と比べて防御力が低いという事になってしまうと思うのです.
【回答】
61式戦車は,名前の通り戦車.
戦車中隊なり大隊なりで,機甲戦力として扱われる.
60式自走無反動砲は,普通科の対戦車小隊に配備された.
機能としての対戦車戦闘能力を兵科に与えるとき,機甲部隊と歩兵部隊では欲する兵器が違うという.
組み合わせや補完ということであれば,60式が普通科のあることで普通科も戦車に対抗できますよ,と.
戦車出てきたら61式を差し向けないと即鏖殺されるわけではないですよ,いつもべったりついてないといけないわけではないですよ,という,兵器同士ではなく,部隊の運用や自由度を確保するための補完かと.
>61式戦車と比べて防御力が低いという事になってしまうと思うのです.
普通科の防御力は,陣地や隠顕に求め,直接的な装甲に頼りませんので.
ふみ ◆Y.QUKJBduY 軍事板,2013/10/29(火)
青文字:加筆改修部分
貫徹力で比較すると,
106mm無反動砲の64式対戦車榴弾は,RHA換算で400mm(距離関係なし)
90mm戦車砲のM318A1徹甲弾は,RHA換算189mm(距離1000m)
なので,106mm無反動砲の方が上になる.
まあ,無反動砲はバックブラストが大きくて,すぐ居場所がばれるし,再装填も遅いので,隠れて待ち伏せて撃ったらすぐ逃げるという運用しか出来んけど.
軍事板,2013/10/29(火)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
質問です.
APFSDS弾と自分が書いたら,友人が,
「APFSDS弾の弾はいらない.
APFSDSだけでいい」
と言いました.
「APFSDSにはちゃんと弾という意味の言葉も入っているので,APFSDS弾だと文字的に少しおかしい」
と.
APFSDSのことをAPFSDS弾と表記はしないのですか?
【回答】
APFSDSは分類であり,弾であることはどこにも表記されていません.
APFSDSロボット,の可能性もあるわけです(どりるんるん)
正確には英語でもAPFSDS round,あるいは戦車砲弾ならAPFSDS
tank roundと表記すべきでしょう.
http://en.wikipedia.org/wiki/M829
APFSDS ammunition,時にはAPFSDS shell とも呼びますね.
英文ではむしろ,APFSDSだけの表記の方が少ないと思います.
ただし,日本では慣用的に,APFSDSだけで済ませていることの方が多いと思います.
(日本では本当にAPFSDSだけが多いんだろうか,とふと気になったので,「火器弾薬技術ハンドブック(防衛技術協会刊)」を開いてみたわけですが,
装弾筒付翼安定徹甲弾(APFS-DS)
装弾筒付翼安定徹甲弾(APFSDS)
APFSDS弾
等々,表記はぐだぐだであります)
原意へのこだわりがないので,そのようになっているのでしょう.
したがって友人への嫌みな答は,
「確かに日本ではそのようだね.
元を考えると,ちょっとおかしい話だけど」
となるでしょう.
system ◆system65t. : 軍事板,2013/10/29(火)
青文字:加筆改修部分
<保留>
** 【質問】
ワシントン条約なんですけど,20cm砲以下ならOKということなら,とりあえず船体だけ戦艦で,主砲が20cm砲の船作っておいて,イザ戦争が始まったら,スペアを用意しておいた40cm砲にすれば,問題解決なんじゃないすか?
余った20cm砲は,新造する重巡とかに使えば問題ないですし,何でやらなかったんですかもったいない.
【回答】
337: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/29(火)
16:18:38.47 ID:???
>>339
排水量(要は船の大きさ)の制限がちゃんとある.
338: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/29(火)
16:23:11.21 ID:???
>>336
最上と三隈のことを言ってるのか?
339: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/29(火)
16:33:19.82 ID:???
>>336
ワシントン(海軍軍縮)条約でググればその場で分かることなんだが
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3%E6%B5%B7%E8%BB%8D%E8%BB%8D%E7%B8%AE%E6%9D%A1%E7%B4%84
マジ質問だったんならちょっとアレかな
342: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/29(火)
17:14:39.84 ID:???
>>336
戦艦新造は条約締結後10年間は行わない.ただし,艦齢20年以上に達した艦は条約の範囲で代艦建造が許された.
巡洋艦に関しては,艦に対する制限は決まったが保有排水量に関しては合意が得られず,1万トン以下の空母は条約対象外とされ,
駆逐艦は備砲は5インチ以下と決まったのみ,その他艦艇に関しては備砲8インチ・排水量1万トン・速力20ノット以下と決定した.
また,あやふやだった艦の大きさの基準を「基準排水量」で統一することに決まった.
>>339の記事からの引用だが見ての通り条約は砲の大きさだけでなく艦の「排水量」も制限している.
1万トンじゃ40cm砲の様に戦艦の主砲足り得る砲のプラットフォームには到底なり得ない.
で,おそらくこういう考えにも至っているかも知れないが「じゃあ30cm砲くらいで何とかしよう」ってのも駄目.
それで出来上がるのは半端モノのドイツのポケット戦艦,まさしくその物だから.
結局ポケット戦艦がそうだった様に敵の戦艦から逃げ回るハメになって何で造ったのか分らない事になる.
343: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/29(火)
17:21:58.10 ID:???
>駆逐艦は備砲は5インチ以下と決まったのみ,
どこから出てきた?
395: ゆうか("”復帰”"リハビリ中)
◆BfDXjJtUZv6q [] 2013/10/30(水) 00:10:29.21
ID:jrw4SiAa
>349
これはwikipediaが間違ってます
ワシントン条約において決まったのは
・主力艦
・航空母艦
・主力艦又は航空母艦以外の軍艦
それぞれの定義であり,最後のものが一般には補助艦等と呼ばれていますが,巡洋艦とか駆逐艦といった区分は
ワシントン条約の条文には登場しません
ちなみにダンケルクやリットリオの建造がワシントン条約の代艦規定に基づくものであることはある程度知られていますが,
実はイタリアが行った30.5cm→32cmの魔改造も,ワシントン条約に基づきます
>フランス及びイタリアは「バルジ」に関し増加することを得るトン数の範囲内ニおいて
>その現存主力艦の装甲を増加しかつその備砲の口径を16インチを超えざる限り増大することを得
他の例外としては,英戦艦レナウンのみ,舷側装甲の強化を伴う改装工事を認められました
軍事板,2013/10/29(火)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
実戦形式の軍事模擬演習って,どんな事するの?
っていうか,どうやってやるの?
まさか実弾は使わないだろうし,乗り物もほいほい壊せる物じゃないよね?
なんか米軍とやって勝っただのなんだの,よく言ってるじゃん,あれ.
【回答】
米軍とやるのは実弾なんぞ1発も使わない.
空対空演習なら事前にルールで決めた位置(相手の後方が多いが斜め後ろとか,そのときのルールでいろいろ)に一定時間(以前は5秒だったが最近はどうか知らない)張り付けば勝ち(相手は撃墜判定)
お互いに機の位置を3次元表示できるポッドを積んでいるし,審判も滞空してるから,判定に文句は出ない.
地上戦では,戦車に相手の照準レーザーが当たると,煙が出て旗が揚がるギミックを使ったりする(旗が揚がったら撃破されたことに)
解り易く言うと空砲と連動して,射撃側の装置がレーザーを発射.
撃たれた側の受信装置がそれを検知したら,一定の割合で,即死・重症・軽傷,,,とか判定を割合で出して,それに乗っ取って模擬戦闘を続けて
いく.
分かり易く言えば,昔の光線銃玩具の超高性能版って感じかな?
海は艦同士が衝突しないことを最優先にしてるので,もっと複雑なルールが適応されてるようだが,よく知らない.
勝敗まであらかじめ決まっていて,米はこっそり,それを出し抜く別の演習を併行してるんではないかと疑われる節もあったり.
ドイツの武装親衛隊の訓練で,匍匐前進してる兵の頭上に実弾を撃つとかはあった.
互いに撃ち合うとかではなく,訓練で戦場での臨場感を出すためのもの.
軍事板,2013/10/29(火)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
中東戦争やイラン・イラク戦争などで使用された,SRBMであるスカッドの弾頭重量は約1トンですが,これがICBMやIRBM,MRBMとなると,その弾頭重量(ペイロード?)はどれくらいになるんでしょうか?
【回答】
例えばミニットマン3 ICBMのペイロードは約1トンです.
これは3つのMIRV弾頭+その展開用軌道バスを搭載しているからでもありますが.
ロシアでいえば,RSM-56,Bulavaが同じく1トン程度のペイロードと考えられています.
こっちはMIRV10個搭載可能(基本は6個).
並べてみて面白いのはイスラエルのジェリコミサイルで,
Jericho I (1965) : 射程: 500km,ペイロード:
400kg,打ち上げ時重量 6.5t
Jericho II (1992) : 射程: 1300km,ペイロード:
1000kg,打ち上げ時重量 26t
Jericho III (2008): 射程: 5000km,ペイロード:
1000kg,打ち上げ時重量 30t
となっていますが,Jericho IIIの5000kmは,400kgの小型核弾頭搭載時,という話もあります.
どれも大体1トンである理由は,費用対効果だと思います.
現在の技術では,ICBM作れるクラスの国なら1tのペイロードは可能.
1tのペイロードがあれば,ほどほどの数のMIRV(個別誘導弾等)を搭載可能.
あまりたくさんのMIRV載せると,適切に分離するのが難しくなる&不作動の場合のリスクが大きい.
逆にミサイルの費用(製作から配備,サイロ設置,保守管理など)は低くしたいから,単弾頭はもったいない.
ということで,1t程度に落ち着いているのではないかと.
で,そこまでの技術力がない and/or 費用がない国の場合は,やや非力なロケットに単弾頭を乗せることになる(ペイロードは小さくなる),と
system ◆system65t. : 軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
通常弾頭型トライデント計画が有ったそうですが,プーチンに「撃ったら核弾頭か通常弾頭か判断不能だから,こっちもボタンを押しちゃうかもよ」と言われたとかなんとか.
仮に中東やアジアでの紛争の時に,紛争地帯の目標に対して,原潜から通常弾頭のトライデントが発射されたとしても,事前の緊張も無しにロシアに核を撃つことは考えられないし,目標も計算で分かりそうなもんですが,プーチンの言葉は本当に判断不能なのか計画潰しの脅しなのか,どうなんでしょう?
【回答】
そのような発射が行われれば,少なくとも核戦争警戒態勢のレベルが跳ね上がります.
着弾までの限られた時間内に,そのミサイルの行き先をどこまで正確に予測できるか.
混乱と焦燥の中,ちょっとした計算間違い,思い込み,データの誤りが生ずれば,大変な結果につながりかねません.
むろん,アメリカのスーパー兵器を増やさせたくないという意向も強いでしょうし,圧力をかけておけば,その圧力を取り除くための取引が可能になるという部分もありますから,とにかく反対しておくというのも,外交の鉄則ではあります.
とはいえ,全面核戦争という限りなく大きなリスクがかかっているだけに,僅かであってもそのリスクを増す方向の動きは,愚かというべきであり,プーチンの反対は理に適っています.
system ◆system65t. : 軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
** 【追記】
推力20tの戦闘機を作る場合,推力10tのエンジン2基で双発にするのと,推力20tのエンジンで単発にすると,どちらが良いのでしょう?
双発機のメリットとして,片方が故障しても墜落しないという点があるそうですが.
単発にするメリットは少ないのでしょうか?
469: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/30(水)
20:22:12.12 ID:???
>>468
系統が比較的単純になるので設計が楽
合わせてランニングコストとか整備性も比較的よくし易い
470: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/30(水)
20:24:13.65 ID:???
>>468
推力20tのエンジンがあるなら単発にしたほうがいい
早発にするのは結局推力が足らんからだ
472: 名無し三等兵 [sage] 2013/10/30(水)
20:29:27.01 ID:???
>>468
単発のメリット:
・安定性が小さくなる(操舵に対する反応が早くなる)
・双発に比べて機体構造が簡素になるので安いし軽いしメンテが楽になる
・燃費がよい
デメリット:
・推進系のトラブルに対する機能維持や生残性への冗長性が無い
・推力比が低い
・最大速度は双発に及ばない
・エンジン性能の経年劣化が双発に比べて早い
くらいかな?
軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
スナイパーは接近され,応戦せざるをえない状況になったら,どうするのですか?
交戦距離は50mとします.
【回答】
「応戦せざるを得ない状況になったらどうする」って,応戦するんだろ.
軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
スナイパーといっても,状況次第でさまざまです.
最近の非対称戦争の「西側(てのもおかしいか)」のスナイパーの場合,街の建物を確保してそこに陣取り,屋上や上の階の奥から街を監視して,担当区域の敵を排除する,という形が多いようです.
この様な場合,建物自体が一種の陣地となり,一般部隊が一階,2階を確保して周囲警戒を行います.
したがって,スナイパーが50mの交戦距離を余儀なくされる状態は,かなり追い込まれた状況と言え,横に置いてあるM4に手を伸ばすのが普通でしょう.
これがアフガニスタンの高地とかになると,射距離はそれこそ500mを超えるのが普通ですから,50mで交戦,という状況はかなり無理矢理でないと出現しません.
昔のベトナムなどで.2人チームで敵地深くとなると話は変わります.
通常は,狙撃手とペアで行動したのは観測手です.
観測手は狙撃銃以外の近接火器(突撃銃普通に持ってる)を持ってますので,何ら問題ありません.
ちなみにSEALの狙撃手は,観測手とペアではないのが基本だったような.
それとも海兵隊がそうだっけ?
あと,フィンランドの伝説的狙撃兵で,「白い死神」と呼ばれたシモ・ヘイヘは,スコアのかなりの数をサブマシンガンでの接近戦で出しています.
狙撃手だからといって狙撃銃で遠距離射撃しかしないしできない,というわけではないってことです.
system ◆system65t.(黄文字部分)他 : 軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
【反論】
「狙撃」っていうと100m単位,場合によってはkm単位の距離でやるもの,ってイメージなのかもしれないけれども,戦場での狙撃は大概500m以内で行うもので,100m以内で行うことも珍しくはないそうだ.
大切なのは,いかに自分たちを偽装するか,いかに目標に気づかれずに狙い撃てるか,ということであって,長距離射撃=狙撃,ではないとのこと.
軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
反斜面陣地とはどのような陣地のことを指し,また,どのような利点があるのですか?
【回答】
敵から見て斜面(まあ山とか)の向こう側に作った陣地.
普通はトンネル掘って銃砲を出口から突き出す.
逆に,山の正面側に陣地の出口作っちゃうと,位置がモロバレなので,敵の火力が強いと,砲撃とかで一方的に粉砕されてしまう事がある.
そこで,反対側に陣地作って,敵が山を超えてから戦闘に持ち込むことを意図してる.
こうすることで火力や射程で劣っていても,アウトレンジされることなく戦える.
敵が砲火力を集中して制圧を行い,丘の頂点に駆け上がっても,あっという間に逆襲されて制圧されてしまう,攻めがたく守り易い陣地
.
古くは硫黄島や沖縄戦での嘉数高地,朝鮮戦争での中国軍陣地,最近では韓国に砲撃を行った,北朝鮮の砲兵陣地などが知られる.
http://www014.upp.so-net.ne.jp/rising_sun/kurt/reverse.htm
が分かり易いな.
初歩的な戦術や陣形,用兵なんかがよく分かるのでお勧め.
例えば最新世代の戦車(M1A1とか)と旧世代のT-72とかが戦ったら,射程の差で一方的にT-72が叩かれて,ワンサイドゲームになって終わり.
そこで,反射面の向こう側にT-72を置いて待ち構えておけば
M1A1が斜面を乗り越えたところで交戦できるので,交戦距離を短くすることができる.
これで射程の差を埋めてワンチャンあるで!ということが湾岸戦争で行われた.
残念ながら,それでもT-72は勝てませんでしたが.
モッティ ◆uSDglizB3o(黄文字部分)他 :
軍事板,2013/10/30(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
『軍艦長門の生涯』(上)に「磁気コンパスが狂うから,剣をぶら下げて艦橋に上がるのは厳禁になっている.」とあるのですが,軍刀を吊った士官などが,航空機のコックピットに近い位置に搭乗しているのを見たことがあります.
コンパスが搭載されているのは,航空機も同じことだと思うのですが,精度に差障りなかったのでしょうか?
それとも上著の記述表現(あるいは海軍のルール)が過剰,もしくは誤っているのでしょうか?
軍艦の方では問題があり,航空機では問題ないのであれば,その理由も教えて頂けると有り難いです.
私としては両者のキャパシティの違いから,航空機のそれが簡易的なものにならざるを得ない?からじゃないかと考えていますが.
【回答】
航空搭乗員の手記なんか読むと分かるが,偵察機の様な長距離飛行を行う機の搭乗員は,軍刀や拳銃等の持ち込みを嫌っていた.
理由は貴方の書いた通り.
何千kmも飛行すると,0.1度のコンパスのずれでも,最終的に何十kmもの誤差が出かねないので.
もちろん爆撃機や飛行艇の様な大きい機体であれば,コンパスから少し離せば影響は無視できるので,持ち込む人が全くいなかった訳ではない.
実際便乗した高級軍人なんかは,持ち込んだ人も居たはず.
軍艦の様な所であれば,コンパスの直ぐ近くまで近寄らない限り,影響は無視できると思う.
ただし,当時はレーダーはもちろん,GPSや電波灯台なんて便利なものはなかったので,悪天候等で天測できないと,潮流の影響等で直ぐ艦位が分からなくなり,座礁したりする事がしょっちゅうあった.
なのでコンパスの偏りには神経質にならざるおう得なかったので,今の感覚で考えてはいけない.
あと,コンパスの構造は,ジャイロコンパスでもない限り,基本的にフネも航空機も同じだと思うよ.
でかいか小さいかの違いくらいじゃないかなぁ.
ただそっちは詳しくないので,識者がいたら訂正ヨロ.
軍事板,2013/10/31(木)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
九六式陸攻の後継として開発された一式陸攻ですが,せっかく爆弾倉を作ったのに,初期型では爆弾倉扉が備えられていません.
空力的に凄くロスになると思うのですが,どうして扉は設けられなかったのでしょうか?
【回答】
当時の日本の製造技術では,1式ぐらいの大型になると,(可動式の場合)機体表面とツラ一になるような扉を作るのは難しかった.
それなら最初から外しておいても,機体抵抗の面では大差ない.
また,油圧,電動,どっちにしても航空機に搭載可能な大きさにすると,うまく作動してくれなかった,という情けない実情もあったり.
まぁ機体の空力,設計方面以外では,当時の日本の技術力が,決定的に欧米に遅れていた結果ってだけのこと.
ドイツのHe111みたく,爆弾を垂直に吊り下げる方式にして,小型扉をたくさんつける手もあったんだろうけど,それじゃ魚雷が収納できないからねぇ.
あとは搭乗員を増やして,人力で開閉するって方法も考えられるな.
軍事板,2013/10/31(木)
青文字:加筆改修部分
<保留>
** 【質問】
【回答】
762: 名無し三等兵 [sage] 2013/11/03(日)
08:58:43.94 ID:???
>>F-18は着陸安定性確保のため巨大なストレーキを備えているけど
ここは笑う所だね
787: 名無し三等兵 [sage] 2013/11/03(日)
14:01:01.90 ID:???
>>762
F-18系の加速性能不足を解消するためにストレーキ縮小は何回も提案されていて
その度に着艦性能への悪影響を理由に拒否されてるけど
809: ふみ ◆Y.QUKJBduY [sage] 2013/11/03(日)
16:54:14.21 ID:???
>>787
毎度言っていることが支離滅裂で困るんだが,とりあえず加速性能が悪化するからLERXを小さくしたいという話がいつ,どこから
出て,それをどこが拒否したというソースを持ってきてくれない?どの部署がどこに向かって言ってどんな理由で拒否したのか
がさっぱり分からない.
レガホのLERXの話をするならば,YF-17とF/A-18の試作機にまでは開けられていた溝を,抵抗削減のために量産型では8割方
埋め,さらに垂直尾翼への疲労を低減するためのフェンス設置,垂直尾翼へのブラケットの追加という改修をしている.
ttp://www.whiteeagleaerospace.com/blog/wp-content/uploads/2012/06/Northrop-YF-17-Cobra.jpg
ttp://www.maritimequest.com/misc_pages/hornet_prototype/1979_10_00_fa18_b.jpg
ttp://media.defenceindustrydaily.com/images/AIR_F-18C_Swiss_Landing_lg.jpg
スパホに際しては,最初から隙間を開けてないし,フェンスやブラケットが要らないように設計し直している.LERXが問題ならば
スパホへの再設計でいくらでも直せた.翼面積の25パーセント拡大とか,二次元インテイクへの変更とかやってるわけだし.
だいたい,艦上機としての問題を解決するためにLERXがあるかのような書き方だが,Su27でもMiG29でもF-16でもハリアーIIで
もLERXは装備している.着陸速度が…というのであれば,モダンな戦闘機はみなSTOL性が求められているし,F/A-18のストレ
ーキはでかいというのであれば,コブラやクルビットをやるフランカーのLERXだって充分でかい.
876: ふみ ◆Y.QUKJBduY [sage] 2013/11/03(日)
19:13:58.36 ID:???
>>810
>じゃあ,F-22にアレスティングフックを付ければそのまま艦上機になったりするんですか?
F-22そのままではなく.可変翼にしてF-14Dの後継にするNATFという計画があった.1991年にキャンセル.
ttp://i.imgur.com/p6jLAYk.jpg
>つまりフレームと脚を補強して潮被っても大丈夫にして着艦支援機器を取り付ければ艦上機になるということで良いですか?
大雑把に言えば,そう.ただ,アメリカしか作っていない蒸気カタパルトに合わせた艦上機を設計できるのは米仏しかないけど.
実現しなかったとはいえ「F-14が高すぎるなんとかしろ」への回答として,グラマンが「フェニックス降ろして安くします」とF-14Xを
提案した時の対抗馬は「スパローまでなら使えます」でMDが提案したF-15Nだったし,空軍のLWFに勝ったF-16を海軍も艦上機
として採用しろと言われていた.艦上機にするにあたってノースロップにMDがつけられたように,GDにはLTVがつくはずだった.
アメリカのメーカーであっても艦上機にするにはそれなりに特殊なノウハウが必要だった,と.F-111Bはグラマンが作ったし.
ttp://www.afwing.com/intro/f15/legend/NavalF-15.jpg
ttp://www.f-16.net/attachments/vought_v1601_257.jpg
ttp://wiki.scramble.nl/images/3/36/Cunningham8.jpg
フランス人は「陸上機を艦上機」にしたわけではないが,生産数なら1/3とか1/10にしかならない艦上機型を前提に,ラファールや
ジャギアを設計している.
ttp://images2.jetphotos.net/img/3/6/7/6/78260_1358092676.jpg
ttp://www.eichhorn.ws/assets/images/sepecat_jaguar_m.jpg
艦上型が計画になかったけどSTOBARで使う,というのであればSu33の他にインド海軍に提案されたユーロファイター艦上型とい
うのもあった.MiG29艦上型に負けたけど.
ttp://www.aviationnews.eu/blog/wp-content/uploads/2011/02/Naval-Eurofighter-Typhoon-India.jpg
軍事板,2013/11/03(日)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
F-4ファントムの癖のある操縦し難さは,空自パイロットを始め色んな人が指摘しているが,あれも艦上機の制約からきたものなんだろ?
【回答】
根っこを辿ると,空軍のXF-88長距離戦闘機に遡る.
長距離戦闘機だから燃料を一杯積まないといけないけど,重いエンジンは重心に寄せたい.
けど,動翼は重心から離さないと効きが悪い.
さてどうしよう?
で,テイルブームを伸ばした先に,尾翼を配置するという手法を編み出した.
http://savepic.org/4325931.jpg
艦上機であるF-3でもやって,空軍のF-101でもやった.
http://www.airwar.ru/image/idop/fighter/f3h/f3h-8.jpg
http://www.cybermodeler.com/aircraft/f-101/images/df-st-82-00138.jpg
F-101のT字尾翼は,迎え角が大きくなった時に都合が悪くなる…今じゃ旅客機ですら使わない…ので,なんとかうしろのほう,なんとか低い所へ,…
低くできないな.
なら下反角を…とやった結果がF-4.
ジャギアやT-2/F-1でも,この配置を援用した.
http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ac/f-4-7d.jpg
F-15では「エンジンよりも後ろのほう」に加え,「尾翼を主翼より低い位置にしたら,高AOAでも乱流の影響少なくね?」になって,今ではどこの戦闘機も,だいたいそういう配置になっている.
ふみ ◆Y.QUKJBduY 軍事板,2013/11/04(月)
青文字:加筆改修部分
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