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※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
※レス回収基準は「Ver.8」
●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 772
目次
** 【質問】
艦長を英語でcaptain 海軍大佐も英語でcaptain.
では,大佐でない艦長は,なんと呼ばれるのですか?
【回答】
Commanding Officer(CO)が,階級を問わず指揮官の正式呼称だけど,現場ではCaptainと呼ばれるし,非公式にはSkipperとかBossとか色々.
------------
http://en.wikipedia.org/wiki/Commanding_officer
In the Royal Navy, Commanding Officer is the official title of the commander of any ship, unit or installation.
However, they are referred to as "the Captain" no matter what their actual rank, or informally as "Skipper" or even "Boss".
In the United States Navy, commanding officer is the official title of the commander of a ship, but they are usually referred to as "the Captain" regardless of their actual rank, or informally referred to as "Skipper".
------------
ちなみに副長はExecutive Officer(XO)
軍事板,2013/01/14(月)
青文字:加筆改修部分
** 【追記】
196 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:43:25.78
ID:18/XTmv1
アメリカって第二次大戦後,平和憲法で日本の軍備を削いだけど
米軍が日本を防衛するとなると相当な負担ですよね.
そんなこと分かりきってるし,実際に警察予備隊として
日本の兵力がすぐ復活したけど,アメリカって何がしたかったんですか?
感情に任せて敵国を無防備国にするわけないですよね?
ホワイトハウスやペンタゴンは高学歴の巣窟なんだし.
197 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:47:46.70
ID:???
高学歴が頭いいとは限らないのが残念ながら世の常です,人間は過ちを犯す生き物
戦後日本の軍事遍歴については,マッカーサーが日本さえ軍事力なくしてしまえば極東は平和になるという
妄想の元に憲法作らせたようなもの,直後の朝鮮戦争で目が覚めてあわてて警察予備隊作らせた
その目がもっと以前から覚めてて国内のイエローペイパーに騙されてなきゃ
日本と戦うこともなかったし,共産圏との対峙ももっと楽にやれたろうし,
極東で共産圏との対峙を一手に引き受けることもなかったわ
あんだけ日本を追い詰めて戦争してアメリカ自体が何を得たかと言うのは考えるべき
198 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:50:45.87
ID:???
>>196
いやすぐ前の戦争であれだけ苦労したんだから….
あと,社会主義/共産主義勢力の活動が活発で,場合によっては政権転覆−見捨てて撤収,
という展開も十分にありえた(とアメリカの一部は想定した)ので,それ考えると軍事力は
極力持たせたくないってのがあった.
日本の元軍人も政治家も官僚も,アメリカには信用されていなかったし.
それと,WW2の終結後しばらくはソビエトとある程度の住み分けが実現してたので,
「このまま勢力範囲を固定化させて世界分割,米ソ2強の安定平和もありうる…かもしれないな」
という思いもアメリカ政府の一部にあった.
そうであれば,つい最近自分に喧嘩仕掛けてきた国の軍事力を復活させてやる理由はどこにもない
わけで.
その辺りの夢は全部朝鮮戦争でパァになったけど.
199 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:53:19.56
ID:18/XTmv1
>>197
なるほど,ケンカ売った日本もバカだけど,アメリカも相当のバカですね.
そりゃベトナムで負けるわ.
共産圏もアフガン介入やらで自滅はしたけど,アメリカも大したことないんですね.
有難う御座いました.
200 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:55:11.80
ID:???
一言でGHQと言っても中の人間はさまざまだしな
マッカーサー,ホイットニー,ウィロビー,各人各様の思惑がある
中には東京裁判は間違っていたと公言する人もいたし,
国務長官ダレスに至っては吉田との会見で開口一番
日本は再軍備しなさいと言ったぐらい
201 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:56:52.47
ID:18/XTmv1
>>198
国なんて昨日の味方は今日の敵なんて太古から判ってるのに
アメリカも底なしのバカなんですね.
よくそれであれだけイギリスやメキシコやら相手に勢力拡大出来たもんだ.
202 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:57:08.11
ID:???
>>199
アメリカは対外戦略になるとどうにも
「自分がこう考えるんだから,相手もそう考えるはず」
「これが一番合理的なんだから,相手もそう考えるはず」
っていう思い込み(+願望)にハマる傾向にある.
正直日本人が思うほどには外交能力はない.
外交能力というか,判断能力が.
203 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 11:59:06.09
ID:???
まぁ後知恵であれは間違っていただのこうするべきだったの言うだけなら誰でも出来るからな
当時,それを決断できる立場にある人間で将来の展開を正確に予測できる人間なんてのが存在するわけもなく
その場その場で最善ではないかと思われる行動をとった結果が現在なんだから
結果的に失策であったとしても安易にバカ扱いするのは無知かつ無責任だよな
204 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 12:01:40.35
ID:18/XTmv1
>>203
まあ我々は後知恵だし,当時の奴らも大変だったのは分かるけど
それにしても安易に平和憲法,その後すぐに警察予備隊とかバカすぎですよね.
日露戦争であれだけおそロシアなのは分かっているのに.
205 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 12:01:45.26
ID:???
それでも日本や中国よりはだいぶましだろう,米国の軍事・外交センスは
アホといえば,イラク戦争でたかだか10万ちょいでメソポタミアの中枢を制圧するのもアホの極みだ
あんなんじゃ戦闘には勝っても延々ゲリラと戦うはめになるのは分かってたろうに
206 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 12:03:27.85
ID:???
後智恵で批判すべきではないってのは大いに同意,
けどその時点でそこから過去の歴史から学べたはずが
できてないのは批判されてしかるべきだわ
207 名前:名無し三等兵 :2013/01/14(月) 12:08:06.11
ID:???
戦後アメリカの極東政策についての議論はそろそろスレを移動してくれ.
派生議論スレ45
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/army/1347516883/
軍事板,2013/01/14(月)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
テッサ先生の補習授業の,
「核などブラフにすぎない.使えば破滅する」
って,核の応戦どうしになるから国家が壊滅するって,単純な理解でいいんですかね?
【回答】
冷戦時代ならその確率は高かったでしょう.
核を使う相手は核武装国,あるいはその同盟国であり,戦術核といえども一旦使用されれば,全面核戦争に発展する可能性が常にあったので.その時代の話なら確かにその通りです.
しかし,現在では事情が少し変わってきています.
核を使用した国は,もちろん国際的な批判を浴びるでしょうし,敵国の周囲にも放射能汚染はおよびますから,タダでは済みません.
政治,外交,経済,すべての面で大きなダメージを受けるでしょう.
それを破滅と呼べば呼べるのかも知れません.
でも全面核戦争に発展して世界が滅びる可能性は,遙かに低くなっています.
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/14(月)
青文字:加筆改修部分
【反論】
もっと問題は複雑.
例えばそういう話題に関連する部分では,核兵器の戦術的使用がある.
戦術核が使われた時,戦術核で反撃するべきなのか?
戦略核戦争に移行するべきか?
もし反撃するなら都市を狙うのか?
相手の核戦力を狙うのか?……
こんな感じ.
歴史的にも変化があるが,ケネディ政権で柔軟反応戦略が提唱されてから以降は,相手国の攻撃規模に応じて反撃するという考え方が確立されて,核兵器の使用=即破滅 というわけではなくなった.
核戦略は非常に難解で,簡単に説明するのはたぶん無理.
そのサイト(?)のことはよく知らんが,もし問題が単純だと信じさせるような記述があるのだとしたら,それは単に間違っている.
軍事板,2013/01/14(月)
青文字:加筆改修部分
** 【反論】
例えば中東でどこかの国が戦術核程度でも使用すれば世界は,というか,現在の石油に立脚した文明はただちに崩壊する.
地球の人口は,おそらく3000万人程度まで減少するだろう.
欧州のどこかの国が欧州で戦術核を使用すれば,自動的に世界大戦に突き進む.
冷戦時代の相互破壊システムは,まだ生きているのだから,そうならざるを得ない.
極東で北朝鮮が韓国に核を投げつけた場合は,2015年までなら韓国駐留米軍が核被害に遭うために,米国はただちに自動報復する.
そうなると中国は介入せざるを得ず,結果的に世界大戦に発展する可能性はかなり高い.
だからこそ,6カ国協議などという茶番が延々と続いているのだ.
日本に投げつけた場合は,現在のオバマ政権がどうするかは予測できない.
米軍が被害を受けなかったら,核報復はしないかも知れない.
インド・パキスタン戦争で核が使われる想定なら,世界への影響は最も小さいのではないかと推定されなくもないが,ここでも中国が変数として介在してくる.
機会主義的帝国主義の中国現政権は,このチャンスにインド半島を掌握しようとする可能性が高く,そうなるとロシアはインド防衛のために大規模に中国に侵攻せざるを得なくなる.
ロシアとしては,局面を打開する手段は,核の全面攻撃しかない.
ま,どっちにしろ,どっかの国が核を使ったら日本人は破滅だ.
【再反論】
1950年代の大量報復戦略の辺りで,脳内時計止まってんの?
軍事板,2013/01/14(月)
青文字:加筆改修部分
今,もっとも起こりそうな核先制攻撃は,核以外の大量殺戮兵器の先制使用に対する報復.
次にありそうなのは,地下核兵器工場,地下大量殺戮兵器工場に対する,地面貫通核兵器の使用.
どちらも御説とは少し展開が違ってくると思います.
インド,パキスタンはそれなりに成熟した核武装国家になりつつあり,問題になるとすれば,むしろイランの核装備とそれに対抗する中東諸国の核装備,そしてその暴走.
そして最後に待っているのは,筒井先生のアフリカの核,なわけです.
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/14(月)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
ワイルド・ウィーゼルについて質問です.
この任務は敵の防空システムを破壊するために行われるそうですが,現在もこの任務にF-16が就いているのでしょうか?
任務自体が敵の目をこちらに向けさせ,それを破壊するというもので,ステルス性能を有していないバイパーでは,かなりリスクが多いように感じられます.
MQ-9のような無人機が,これを代わりに行うということはしないのでしょうか?
また,F-16の後継とされるF-35も,この任務に就くのですか?
【回答】
ベトナムでSAMサイトと対抗してたころの初期WW(ワイルド・ウィーゼル)は,ジャミングとかはもちろんしていたが,どちらかというと有人デコイみたいなもので,自機に位置を暴露して,敵の注意をひいてレーダーを使用させ,これを妨害するといった戦法をとることがあった.
なので消耗がハンパなかった.
ステルスの真逆のやり方で戦ってた.
その後,SEAD機は電子戦機の支援の下,ミサイル発射母体をやるとか,海軍のEA-18GやトーネードECRとか電子戦機自体が担当するとかに変化したが,米空軍はEF-111早期リタイア,EB-52構想が挫折,EF-35も当面おあずけと,なぜかこの分野はつまずきが目立ち,今後は不透明.
ただ,最近のマルチロール機の高機能化によって,WW専用の機体は重要度を下げてはきている.
軍事板,2013/01/15(火)
青文字:加筆改修部分
** 【追記】
287 名前:名無し三等兵 :2013/01/15(火) 18:39:11.23
ID:9AHI//Tt
なぜ日本はロシア製や欧州製の武器を買わないんですか?
武器をちょっと買わない程度で日米関係ってのは悪化するんですか?
290 名前:名無し三等兵 :2013/01/15(火) 19:01:20.51
ID:???
>>287
規格が違ってたら調整その他に時間と金がかかる.
同盟関係を結んでいる先とそうでない先とどちらが供給が確実かの問題.
291 名前:名無し三等兵 :2013/01/15(火) 19:03:07.42
ID:???
>>287
規格がどうの整備がこうのとか言う話もあるけど,最大の理由は
ロシア製や欧州製の兵器は日本の戦略戦術に合致しないものが多いということ.
例えば先年決まったF4後継機にしても,欧州機であるタイフーンはその航続力の無さが
選に漏れる大きな原因となったけど,欧州では陸上飛行がメインで国境でにらみ合う
紛争を想定しているために航続力はさほど大きな問題ではない.
艦艇にしても,ステルス性を重視した欧州製の艦は一見魅力的に見えるが,
日本海の荒波や太平洋での長期行動を考えるとステルス一辺倒とは行かない.
逆に言えば目的が合致すれば購入対象になるわけで,輸送哨戒ヘリのCH101や
歩兵用兵器のカールグスタフ,パンツァーファウストなど欧州製兵器の購入例はある.
292名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)19:05:47.28ID:???
>>287
欧州製の武器は多数買ってますが何か?
幹部用の9mmけん銃はSIGサワー社の製品だし,ミニミはベルギーFN社の製品
90式戦車の砲はドイツラインメタル社のライセンス品
質問する前に各装備の開発国くらい自分で調べなさいな
295名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)19:58:19.74ID:???
確かに高価であったり高度な技術を必要とされる装備で欧州製は皆無だね
296名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:08:42.14ID:???
>>295
お前はラインメタルの滑腔砲を適価で買うのにどれだけ苦労したのか知らんのか?
297名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:23:59.03ID:5IrAddTz
>>296
興味があるのでくわしく教えてください
298名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:36:13.56ID:???
海上自衛隊がSH-60J/Kの後継機として,AW101かNH90を考えたりしてる.
299名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:41:36.07ID:???
ヘリは民間機でも欧州製多いよな
自衛隊や海上保安庁,消防庁なども使ってるし
300名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:42:14.79ID:???>>297
ふっかけられたのをガツン!と値切った.年金爺でも知ってる有名な話
301名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:45:25.35ID:???
欧州アレルギーの何のと言っても契約社会の住人相手に紳士協定的対応を期待したこっちが甘かったってだけ
302名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)20:55:29.17ID:???
>297
90式戦車の開発秘話を調べてみよう
304名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)21:41:16.99ID:???>>285
空自の非公開プロモの流出かな
305名前:名無し三等兵:2013/01/15(火)21:44:44.01ID:???>>303
wikiにも乗ってるような話なんだからそのくらいググレカス.
軍事板,2013/01/15(火)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
総重量,最大エンジン出力,気温,etcといったパラメータを入力すると,離陸に必要な距離の大まかな近似値を出せる式とかってありますか?
【回答】
ちょっと自分で導出してみた.
当然かなり理想化したものだけどね.
離陸滑走距離 = k^2m^2g/TClSρ = ( k^2/Clρ)(m/s)(mg/T)
= ( k^2/Clρ)(翼面荷重/推力重量比)
(m:機体質量,S:翼面積,T:推力,Cl:揚力係数(離陸時最大),ρ:空気密度,k:Vr/V1(=ローテーション速度/失速速度))
ρはSL(海面上高度)で1.3kg/m^3,kは1.1〜1.2くらい.
必要滑走路長は,釣合い滑走路長とかめんどいけど,滑走距離の1.5〜2倍くらいになる.
軍事板,2013/01/16(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
なんで4.6x30mm弾を使った拳銃が開発されないの?
【回答】
されたけど,需要が無くてぽしゃってます.
http://world.guns.ru/handguns/hg/de/hk-ucp-e.html
http://www.imfdb.org/wiki/Heckler_%26_Koch_UCP
4.6x30って人気無いんだよね.
FiveseveNもですが,あの手のはピストルよりもかなり長い有効射程を持つ,携帯容易な個人用護身火器,という位置づけであり,肩付けできないピストルでは,その射程を活かせないのです.
冷戦時代は,それでも後方に浸透して破壊活動を行おうとする,防弾衣を着たスペツナズを,とっさに倒すために拳銃弾として有用,とかドラマチックな設定もあったのですが,現在ではそれもおぼろ.
結局,拳銃弾は9mmパラか.45よね,という感じになってます.
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/17(木)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
コンコルドを改良したら,世界最大の音速攻撃機になったのではないか?
【回答】
爆撃機と旅客機とでは,全く求められる物が違い過ぎる.
コンコルドはそのサイズからみると,実に貧弱な搭載能力しか持たない
.
最高速度も,当時の迎撃戦闘機にくらべて速いわけじゃない(耐熱温度の関係でマッハ2程度)
戦略核攻撃専用にするにしても,価格と運用費から考えて,ミサイルのほうがマシってことになる.
それに,コンコルドが初飛行した1969年当時では,既に超音速爆撃機の存在意義が薄くなってる.
B-1は低空侵入攻撃機として生き残ったが,コンコルドに似た性格のB-58は早々退役になった.
というか,似たような性格のバージョンアップ版であるXB-70開発計画が,実際にそうなった.
迎撃する側からすると,マッハ2ではなくマッハ3で高空侵入してくる爆撃機がいると,実に面倒なので,一応対策としてミグ25が作られてしまったわけだが.
コンコルドを仮に攻撃機や爆撃機に改造するとすれば,やるのはフランスということになるが,フランスは既にミラージュW+長射程超音速対地攻撃核ミサイル(ほとんど巡航ミサイルなのだが,なぜかそうは定義されない)の組み合わせに多額の投資をしていて,余力はなかった.
ちなみにコンコルド改造爆撃機はプランのみあって,自由落下爆弾の搭載量は最大で15tほどあることになっていた.
軍事板,2013/01/17(木)
青文字:加筆改修部分
** 【反論】
B-58はアフターバーナー使わずに超音速巡航はできなかったから,やや性格が違うな.
サイズも格段に小さいので,あれはむしろ従来の超音速迎撃機の拡大版だよ.
現実的な妥協をした結果の設計だから,開発して実戦配備までこぎつけられたってことだね.
(コンコルドは原型機を除き,A/Bを使用せず超音速巡航出来た.
原型機は巡航時にA/Bミニマムバーニーングが必要だったが,量産機はA/B使うのは離陸時と超音速加速時だけになった)
【再反論】
すこし違うな.
その当時の迎撃戦闘機のターボジェットエンジンは,アフターバーナーの使用が極端に限られていたから,連続使用は分単位に制限されていた.
J79は初めてアフターバーナーの連続使用が可能で,EGTの制約はあるが,理論上は2時間まで可能.
そういうエンジンで,初めて高高度でのラムエア効果による超音速巡行飛行が可能になったので,従来の超音速機とは概念が違うんだよ.
まあ,実際の手順は,亜音速での最善燃費率の高度・速度で巡行して,目標が近づいた時点でフルアフターバーナーで加速・上昇して超音速巡行に入り,目標手前でAB緩めてクルーズクライムに入るって形だけど.
軍事板,2013/01/17(木)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
特に戦艦砲,列車砲のような巨砲において,
1 装填して発射しようとしたが,不発だった場合,どう処理するのでしょうか?
装填は押込めばよいですが,不発の装薬を引きずり出すのはどうやっていたのでしょうか?
2 不発の装薬は戦闘中,どこに置いていたのでしょうか?砲塔内に転がすのは邪魔だし,危険だし.
3 いったん装填した弾頭を取り出すにはどうしていたのでしょうか?装薬はまだ砲尾に近いですが,奥に突っ込んでしまった弾頭はどうやって取り出していたのでしょうか?
(装填したが,敵がいなくなった等の理由で発砲する必要が無くなった場合.)
【回答】
大型砲の装薬は,不発が滅多に起こらないよう,電気式と撃発式の併用になってることが多い.
そもそも大型砲の装薬ってのは,射程距離に合わせて量を調節できるよう小分けされてたりするから,そのあたりはわりとリーズナブルだし,同時に,詰めた装薬が全部が不発ってことは考え辛い.
それでも不発だったら,いちばん尾部に詰めこんだ装薬だけ交換すればいい.
不発をどこに置いてたかは知らんけど,艦砲なんかだと火薬保管庫があって,専門の係が必ずいたので,怒鳴りつけながら担当者に回収させるだけの話だな.
あと,一度突っこんじゃった砲弾は,戦闘中はもうそのまま撃つしかないよ.
人力で引き抜けないことはない戦車砲なんかでも,いちいち抜くなんてせず,敵戦車に向けて榴弾撃ったりする.
まず撃ってから次を装填したほうが,全然早い.
撃てない状況ならば,尾部から棒をつっこんで押し出すしかないけど,撃つほうがずっと安全かつ簡単なので,よほどのことがないかぎり,装薬ぎりぎりまで減らして撃っちゃうんじゃないかな.
軍事板,2013/01/18(金)
青文字:加筆改修部分
+++
** 【質問】
アルジェリア軍の保有する戦闘車輌の数を教えてください.
【回答】
2012年1月のデータ(the World Defence Armanac
2012)によると,アルジェリア陸軍の所有する戦車は,
T-90:300輌
T-72:285輌
あと,旧式化してしまっているものの,次の戦車も.
T-62:300輌
T-54/55:275輌
AMX-13:50輌
他にBMP-1,BMP-2,FAHD,BTR-50/60,BVP-2など
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/18(金)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
アメリカが開発した艦搭載の戦術レーザーが,2016年に配備されるんですが,将来的に光線が実弾にとって変わるということでしょうか?
光学兵器は開発が進んだと思ったら,また中止みたいになって…
バカ高い開発費をかける意味ってあるんでしょうか?
ミサイルで事足りると思うんですが…
【回答】
発射から命中までが一瞬.
ということは,短時間に多目標と交戦できるわけです.
また,ミサイルは高価格ですが,エネルギー兵器の場合,発射機は高価ですが,発射体(というか)は安価.つまりうまく行けば費用効果は抜群と言うことです.
ハードルは高いですが,高い分だけ,先に実用化すれば圧倒的な優位を確保できます.
開発,中止,再開発の繰り返しでちょっとずつ進むのは,大変堅実なやり方でしょう.
ダメじゃん,と簡単に全放棄すると,後から払いきれないツケが回ってくることもあるでしょう.
ちなみに2016年に配備,はIOCという意味ではないでしょう.
すべてが夢のようにうまく行けば,2016年には限定的な要求範囲で装備できるプロトタイプが作れるかも,だといいな,的な意味合いでしょう.
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/19(土)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
パイロットの視力を奪う,人道に反するレーザー兵器は,既に開発・実用化されて使われたとも言われてますが?
【回答】
それ,多国間条約で規制されてるんで.
失明レーザーは簡単でいいんだけどなあ.
ミサイルのセンサーだますのは,DIRCMでとっくに実用化.
物理的に破壊するレベルまではまだ来てません.
これはHMP兵器の方が,まだ実用に近いかも.
ちなみに,1W×1秒のレーザー光が瞳孔通過したら,たいていは硝子体出血で,ごく短時間に視力を奪えると思います.
10倍なら確実ですな.
1/10量の0.5W×0.2秒でも焦点結べば逝きかねない.
永続的な視力喪失になるかどうかは,当たり所と治療しだいですな.
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/19(土)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
テロ集団による襲撃を早めに探知する手段について.可視光以外の波長センサーによる,衛星からの(テロ集団の)探知方法はありますか?
仮に,ある場合,どのようなセンサーなのでしょうか?
それなりの規模の軍隊が施設を守ることが前提ですが?
【回答】
そのような探査をするためには,対象の集団や場所を監視し続ける必要があります.
しかし,衛星は軌道を回っているので,ある場所の上に居続けるのは困難であり,一日に何回か,一度に数分〜十数分観察できるに過ぎません.
これでは相手を逃してしまいますし,意図が分かるほど追跡することもできません.
軌道をずっと高くして,静止衛星軌道まで行けば,定点観測が可能になりますが,今度は距離がありすぎて,人や車両の識別は不可能です.
一般的な偵察衛星の高度は,百数十km〜500km程度ですが,静止衛星高度は36000kmであり,分解能が単純計算で1%程度に低下,つまり15mより大きくなってしまうからです.
(実際には指向精度やジッターも問題になる)
可視光以外の電磁波(赤外線,電波など)についても,事情は同様〜さらに悪いと考えられます.
施設周囲だけ警戒していればよいのであれば,むしろ地上設置型地上警戒レーダー(GSR)や音響,振動感知センサーを光学センサーと併用するのが実用的であり,安価でもあります.
GSRはこんなんです.
http://www.mccoy.army.mil/vtriad_online/09142001/84th.htm
http://www.mit.edu/~lrv/cornell/publications/Ground%20Surveillance%20Radars%20and%20Military%20Intelligence.pdf
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/22(火)
青文字:加筆改修部分
衛星からってより,普通に町中の防犯カメラ完備の方が実用的だしね.
今の技術だと,歩き方や顔の一部だけで,犯罪者検索が出来てしまう.
軍事板,2013/01/22(火)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
前装式小銃の装填方法について質問です.
動画を見ますと,火縄でもフリントロックでも,
(1)火皿に点火用(?)火薬を入れる → (2)弾丸と発射用の火薬を入れる
という順番ですが,暴発の危険を考えれば,先に(2)をやったあとに(1)をしたほうが,安全だと思うんですが,なぜ(1)→(2)という順番なんでしょうか?
この順番だと,弾丸と発射薬を圧搾してる際に,誤って撃鉄が落ちてしまった際に負傷してしまう気がします.
【回答】
その動画は,口火とフリントロックの操作法,弾薬装填の仕組みを別に解説してるだけで,手順としてそれが絶対に正しいと言ってるわけではないようだぞ.
それに,火縄銃の操作法としては,
・火縄に火をつける ←何をおいてもこれを先にやっておかないとダメ
(中略)
・火縄を火ばさみにはさむ
・火蓋を切る
という,君が書いてない手順の部分を守ってれば,暴発の危険はとくにないし,動画では守ってる.
火皿には火蓋という開閉式の蓋がついていて,口薬を入れた後は火蓋を閉じるので,火縄が下りても点火しない.
装填作業が完了して改めて火蓋を開ける(ここから転じて戦闘を始めることを“火蓋を切る”という言い回しが生まれた)ので,正しい手順で作業していれば,装填中に暴発というケースはあまりない.
フリントロックの操作では,弾薬の装填時に火打ち石がついてるかどうかまでは確認できなかった.
ただ,撃鉄が起きてなければ,とくに問題なかろう.
連射時はいちいち外さないだろうし.
軍事板,2013/01/22(火)
青文字:加筆改修部分
【関連リンク】
http://firearmshistory.blogspot.jp/2010/04/matchlocks.html
http://firearmshistory.blogspot.jp/2010/04/wheel-lock.html
http://firearmshistory.blogspot.jp/2010/04/snaplock.htm
http://firearmshistory.blogspot.jp/2010/04/flintlock.html
system ◆systemUniQ :軍事板,2013/01/22(火)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
空中給油って難しいのですか?
【回答】
形式・機種・条件などに拠って難度は異なるが,基本的には簡単な事ではない.
空中補給を受ける資格が設定されてる国が殆どなほど.
フライングブーム式の場合は,ブーマーがブームをコントロールするので,ブーマーの技量は必要だが,受給側はそれほど高い技量は必要ではない.
特に戦闘機などでは割と容易.
だが,油送量の多い大型機の場合は,かなり難しい.
油送が進むと,給油機は軽くなって速度が速くなるが,受油機の方は重くなるし,姿勢も変わってくるから,姿勢や速度の変化に対応しなけらばならない.
空中給油中の接触事故は結構あって,KC-135とB-52の両方が墜落というのも数件ある.
また,A-10のような遅い機種への給油は,タンカーが合わせて遅く飛ぶのはかなり難しく,タンカーが最も嫌う機種だとか,
専用タンカーを必要としないので,多くの国が採用してるプローブ&ドローグ方式は,受油機側がバスケットを捉えなければならないので,給油機の後流の中,前後左右に揺れるバスケットを捉えるのに,操縦者は相当の技量が必要とされる.
米海軍アビエーターでは,夜間空母着艦の次に嫌う作業とされる.
特に太平洋横断飛行のように,空軍タンカーの支援を受ける場合には,フライングブームの先端にバスケットを付けるのだが,海軍のバスケットは収納式の柔らかい素材で出来ているのに対し,空軍のバスケットは堅い金属で出来ているので,キャノピーや機体破損の可能性がある為に,相当危険で嫌われる.
軍事板,2013/01/23(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
旧ソビエトのミコヤン設計局とかスホーイ設計局とかよく聞きますが,この「設計局」とは公的機関(国家や軍の技術開発的一部門)なのか私的企業なのか,位置づけがよく分かりません.
公的組織なのに責任者の個人名を冠するのは妙に思えますし,私的企業が旧共産主義で認められるとも思えません.
どっちなのでしょうか?
また,現在はこれらは企業となっているのでしょうか?
【回答】
今の日本でいえば,研究所的な独立行政機関に近い存在と思えばいい.
ソ連崩壊の過程で,多くは消滅した(ウクライナなどソ連から独立した国に取り残されたり)が,スホイのように企業として残っているものもある.
西側の航空機メーカーに比べ,ソ連時代の設計局の特異な点は,設計と試作機の製造のみで,量産には関わらなかったことだ.
詳しい話は,『世界の傑作機』のミグ15編から21編ぐらいまでを立ち読みすれば,正確なところが分かる.
ソ連で戦闘機開発がどのように始まるかは,『世傑』ミグ31編を参照すると良いが,西側の多くの国が採用している,軍が要求使用をメーカーに示してコンペを行うという形式ではなく,設計局のそれなりの人間が,空軍や海軍のそれなりの部署の将軍クラスと接触して,どのような機種を望んでいるのか探り出し,それから提案を纏めて売り込む方法だった.
アメリカでいえば,ロッキードの各種戦闘機が採用された過程に近い.
【西側諸国の場合】
軍「この仕様書に示す(1)〜(6)までの項目をクリアする戦闘機が欲しいので,入札への参加を認めるA〜C社に見積もり設計を依頼する.
設計採用されたら開発依頼するよ」
A社「X−1Aを設計しました」
B社「X−1Bを設計しました」
C社「X−1Cを設計しました」
【ソビエトの場合】
軍「爆撃機を迎撃できる戦闘機が欲しいんだけど」
A設計局「お任せ下さい,高高度爆撃機を迎撃するために加速度・上昇性能に優れたX−1Aを提案します」
B設計局「お任せ下さい,戦略爆撃機を迎撃するために航続距離・ミサイル射程に優れたX−1Bを提案します」
C設計局「お任せ下さ(以下略
軍「検討の結果,A設計局の案を採用する.ただちに試作機の設計に入れ」
で,通常は2機種ないし3機種程度の試作機の出来を比べて,採用が決定される.
表面だけ見てると,西側と同じコンペ方式のように見えるので,グラスノスチ以前は様々な誤解が生まれた.
なお,現存社会主義経済,行政指令経済においても企業は存在しましたし,基本的に独立採算を要求されていました.
各企業はフォンド(資本主義経済における資本に当たる)と呼ばれる基本財産を与えられて,60年代のコスイギン改革以降,それを元手に利潤を上げることを期待されていました.
それ以前でも,各企業は投入に対する産出を,価格ベースで比較することによって,効率性を評価されていました.
企業の独立採算を意味する「ホズラスチョート」という語は,レーニン時代から経済関係の法令で頻用されています.
詳しくはミルマン「社会主義計画経済」,グレゴリー他「ロシア及びソ連の経済」,発展的学習にはKornai"The
Socialist System"等が参考になるでしょう.
軍事板,2013/01/23(水)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
WWII時のイタリアの軍艦は地中海専用で,外洋航行能力が低いという話を聞きましたが,本当でしょうか?
大西洋の荒波で,戦闘行動に障害をきたすものですか?
【回答】
ヴィットリオ・ヴェネトが試験運転で艦橋まで波飛沫被って改装された,とか巡洋艦〜駆逐艦がカタログスペックだと40ノット近い高速出すのに,実戦では波にもまれて,せいぜい30ノットちょいとかあるけど,判り易いのは航続力.
例えばヴィットリオ・ヴェネト級戦艦だと,燃料等裁量が重油4,210tで,航続力は経済速力の14ノットで4,700海里.
同世代の戦艦だと,
重油6,400tで7,200海里(実際には燃費の見積もりミスで10,000海里超と盛大にやらかした)大和級,
6,500t〜7,000tで15ノット15,000海里のノースカロライナ級&サウスダコタ級,
6,700tで12ノット10,000海里のリシュリュー級,
7,900tで16ノット9,280海里のビスマルク級,
何故かたったの3,700tで10ノット15,000海里のキング・ジョージ5世級,
(以上の数字は「世界の艦船」増刊から.
KG5級はウィキだと20ノット5,700海里という数字もある)
という感じで,ヴェネトは他国戦艦の半分程度しか航続力が無い.
巡洋艦でも似たようなもので,日米英だと6,000〜10,000海里の航続力を持つ(英ダイドー級&ベローナ級の4,240海里という例外もあるが)のに対して,伊艦は5,000海里走れば相当頑張った方で,4,000海里切るのも珍しくない.
とまぁ,伊艦は航続力を見るに,「外洋航行能力が低い」というより,「そもそも外洋をあまり想定していない」.
ま,地中海から出るためには,スエズ運河orジブラルタル海峡を通過するしかない=イギリスと戦争になると,ちょっとやそっとじゃ出られないし,イギリスと同盟組んだなら大西洋は任せればいいし,海外植民地も紅海沿いのエチオピアと地中海南岸のリビアしかないから,海軍が地中海専門化するのも必然なんだが.
軍事板,2013/01/23(水)
青文字:加筆改修部分
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