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青文字:加筆改修部分
 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※レス回収基準は「Ver.7」

※このあたりまで来ると,既に本館収録済みのQ&Aも多いので,そういうものの関連記述は,「追記」で処理.


●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を770

目次


** 【質問】
 今から日本が再軍備を目指したとして,最短で何年程度掛かりますか?
 アメリカの様に,単独で自国を防衛したり海外で戦争ができる,普通の国の軍事力を備えた時点で,再軍備を達成したと既定します.

 【回答】
 既に政治マターの話になるけど,一応.

 日本は米露中と接する位置にあると言う,地政学上悪夢の様な立地にある訳.
 そんな大国と張り合って自主防衛しようとするなら,物凄い額の防衛費(国防費)が必要になって来る.

 で,それを本気でやろうとしたのが戦前日本なのよ.
 国家が破綻するほどの予算をつぎ込んで,その結果が1945年8月15日な訳.

 正直言って,どのくらいつぎ込めば自主防衛(笑)が可能なのか,さっぱりわからんわ.
 貴方の話だと,アメリカも仮想敵国(防衛省的には対象国)になるから,MDやステルス技術,イージスシステム等々,全部自主開発せにゃならん.
 本気出してやろうとすれば,核武装に弾道ミサイルも考えんと.
 ついでにシーレーン防衛の為に,空母打撃群も持たんといかんかもしれんわな.
 一体どのくらいの予算がかかるのか,頭がくらくらしてきた.

 そもそも,「単独で自国を防衛したり海外で戦争が出来る,普通の国の軍事力」ってのを持った国が,片手で数えられるほどしかない.
 そういう国って,国際社会で「普通」といえるほどありふれた存在ではないし.

軍事板,2012/12/20(木)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】
 ソビエト戦車に特有の装備で,KV-1の砲塔の背中から後ろ向きに突き出てる機関銃って,車体後方からよじ上ってくる敵兵を追い払うため専用のものですか?
そうでも考えないとあの射撃可能範囲の狭さが納得できません.

それと,現代戦車には同様の機銃が見られないのは,やはり効果が乏しいものだったのでしょうか?


120:名無し三等兵:2012/12/19(水)21:32:52.81ID:???
チハの機銃も後ろについてるけど,あれは
対歩兵戦では砲塔を前後逆にして戦うつもりだったんだとか
スペースの都合等々が理由らしい
KV-1のそれが同じ理由かは分からんが


121:名無し三等兵:2012/12/19(水)21:35:29.42ID:???
>>119
ソ連は知らんが日本でかんざし式砲塔が採用された理由は,
肩当照準機構の都合上同軸に機関銃を取り付け辛かったこと,
(主砲から離して前向きに機銃を取り付けたら射撃の際の回転モーメントで砲塔がえらいことになる)
あと障害物を突破する際に戦車は砲塔を後ろ向きにして主砲を保護するが,その際に前方に向ける火力をなるべく確保すること

止めた理由は駐退機の発達で同軸機銃の搭載が可能となったこと,
前方の敵兵を撃つため主砲をぐるりと回して機銃を前に指向したときに目標を見失うケースが多かったこと


122:名無し三等兵:2012/12/19(水)21:43:40.66ID:???
>>121
>主砲から離して前向きに機銃を取り付けたら射撃の際の回転モーメントで砲塔がえらいことになる

よく知らんけど,いくら装甲の薄い旧日本軍の戦車ったって,機関銃の射撃反動程度で砲塔って回るの?
仮にも装甲鋼板の塊だろ?ボールベアリングにしたってンなごーろごろ回るとは考え難いんだが・・・.


123:名無し三等兵:2012/12/19(水)21:45:27.03ID:???
>>122
チハとかは肩当で砲塔を回す仕組み,
狭い空間内での大人の肩と機関銃の反動ってどっちが強いと思うね?


124:名無し三等兵:2012/12/19(水)21:50:10.92ID:???
チハの砲塔旋回はギヤだぞw
まぁ砲塔脇の取っ手に歩兵が捕まっただけで砲塔旋回が困難になったレベルだから
機関銃の反動で回転モーメント食らったら死ぬだろうけど


125:名無し三等兵:2012/12/19(水)22:10:39.48ID:???
>>123-124
ああごめんな,肩当照準機構で画像検索したら概略図あったわ.
砲塔旋回とは別に,砲身自体を独立して人の上半身の力だけである程度の範囲内で
上下左右に指向できる仕組みか.
確かに大砲必死に押さえつけてる最中に機関銃の反動までは面倒見切れんわなw


126:名無し三等兵:2012/12/19(水)22:17:04.78ID:5AAJG2vO
>>120
>>121
ありがとうございます,疑問が氷解しました.
戦車は常に大砲を前に向けているものだと思っていました.


127:名無し三等兵:2012/12/19(水)22:19:46.60ID:???
>>119
KV-IIにもあるよ
>砲塔後面機関銃
尚I,II共に主砲同軸機関銃もちゃんとついている.

JS重戦車にもIIIまではみんな着いてるので,重戦車には砲の反対側にも攻撃手段が必要であるってのが
ソビエトの設計思想なんだろう.


128:127:2012/12/19(水)22:23:27.08ID:???
あ,JS-IIまで,だな.

戦後型の戦車は砲塔後半部は弾薬庫になってることが多いから,そもそも機銃なんか
つけるスペースがなかったりするが,戦車は単独で戦うものではなく,極力歩兵や
歩兵載せた装甲車と混成部隊作って戦うべし,という考え方が一般的になった後だと
無理して戦車が全周攻撃手段持つ必要もないし,むしろ味方の歩兵を撃つ可能性が
あるから無意味な装備だろう.


150:名無し三等兵:2012/12/20(木)08:58:35.46ID:???
>>119
IS-2の元乗員へのインタビューでは
「後部機関銃を使う機会はありましたか?」
「私は一度もない.あれは防御用の武器で,戦車が行動不能となった時,敵の歩兵が接近してきたような場合に使うものだ.
私はそういう目には遭っていないから,砲塔後部の機関銃を撃ったことはないのだよ.」
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5870/zakharov3.html
だそうで,念のために付いてるけどあんまし役に立ってないっぽい.


151:名無し三等兵:2012/12/20(木)09:42:51.91ID:???
>>119
KV-1の砲塔後部機銃は目的はともかく車長(兼装填手),操縦手,無線手(兼車体機銃手),砲手と続く
”5人目の乗員”である機関手が担当してたみたい
操縦手の補助兼軽整備を担当しててかつ主砲を発射しない時は後方機銃の射手となるらしい
主砲を使うときは撃てない訳は…
車長が装填手兼務でおおわらわ忙しいし主砲が発射されると後座してスペースいるし…ともかく戦闘中はジャマだったみたいだ
つーことで彼は戦闘中は身をかがめて戦車の中にいたんだ

153:名無し三等兵:2012/12/20(木)11:22:15.87ID:???
>>151
それ機関手に装填手に兼務させたほうがよかったんじゃね

154:名無し三等兵:2012/12/20(木)11:26:52.46ID:???
>>153
「変速機が死ぬほど重い(変速装置が後ろにあるソビエト戦車の宿命)ので操縦手の
 疲労が大きいのでよく故障するエンジンのお守りを兼ねた予備の操縦手」
ってポジションだから,装填手やって疲れ果てるわけにはいかないのだ.

実際には装填手をやることもそれなりにはあったらしい.

軍事板,2012/12/20(木)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 暗視装置によって得られる明るい視界から,急に暗視装置を外した時に,ディスプレイ(?)の配色によって暗闇に目が慣れるまで時間差があったりはしないの?
(潜水艦は艦内→外の順応のために赤照明用意してるよね.)

 【回答】
 個人差が大きくて,ディスプレイや配色にっよるものよりも,個人の資質による時間差の方が大きい.

軍事板,2012/12/20(木)
青文字:加筆改修部分

 赤色光を使うのは,暗所に強い桿体細胞への負担を減らし,暗順応を保つためです(プルキンエ・シフト).
 暗視装置を外した後に,裸眼で暗闇を見たいのであれば,暗視装置の表示光を赤色にするのは,有効な方法かもしれません.

 しかし,そのためには本来緑色で発光している蛍光体の色を,二次蛍光体などを用いて赤に変換する必要があり,その段階で効率が落ち,暗視装置としての能力が落ち,重くなり,電力消費が増し,故障しやすく,高価になります.
 実用的に無理がありそうです.

 また,緑色が視認しやすい事を利用して,とことん輝度を落として使えば,裸眼への移行もさほど妨げられないかもしれません.
 私の知る限り,赤色表示の暗視装置はありません(インジケーターなどとしての赤色LEDなどの利用をのぞく).

 さらに言えば,本気で暗視装置が必要な状況では,暗順応した裸眼程度では,遮蔽を取った敵の発見や敵味方識別は困難でしょう.

軍事板,2012/12/20(木)
青文字:加筆改修部分



** 【質問】
 ありがとう御座います.

 よく考えてみたら,
肉眼は赤色光に対して感度が低い
→明暗を判断するには光量を増やさないと
→赤くても明るくちゃ意味なくね?
という事になる気が….

 【回答】
 本当に暗いところで輪郭などを見る役割を持つ桿体細胞(視野周辺部に多い)より,明るいところで色などを見る役割を持つ錐体細胞(視野中心部に多い)の方が,赤色光に対する感度が高いのです.

 なので,桿体があまり反応しない明るさの赤色光でも,錐体は見る事ができます.
 ただし,錐体の暗順応は光で失われます.

 しかし,その明るさでは桿体の反応は少なく,言わば暗い状態のままになるので,暗順応がある程度保たれます.

 そこで裸眼になって暗闇を見ると,錐体細胞は暗順応するまで時間がかかりますが,桿体細胞は言わば暗順応済なので見えてくれるわけです.
 ただし,桿体は錐体より暗いところには強いのですが,分解能が低く,0.1以下相当の視力しか得られません.
 物の動きなどは分かりますが,細字などは読めない.
 赤色光照明は,この錐体細胞と桿体細胞の性質の違いをうまく使っているわけです.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/20(木)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 オート拳銃を確実に残弾ゼロにしたい場合,マガジンを抜いた後,チャンバー内の弾丸は覗き窓で確認すれば大丈夫ですか?
 一応,地面に向けてトリガーを引くこともしますか?

 【回答】
 のぞき窓?
 銃によっては,薬室内に弾があるとピンが上がって分かるようなものもありますが,たいていはそんな仕掛けも「のぞき窓」もありません.

 スライドを半分引いて,排莢孔(エジェクションポート)を覗いて,薬室に弾が装填されているか確認する方法はありますが,残弾ゼロにしたい場合には,そんな半端な事をせず,スライドを引ききって確認兼残弾排出を行います.
 確実に扱うためには,そのような仕掛けがあっても,必ずスライドを最後まで引いて残弾がない事を確認する,あれば排出する操作を行います.
 当然,地面に向けてトリガーを引く操作は不要になりますし,そのような操作(薬莢がない状態で撃発操作をする)は撃針を傷める可能性もあります.
 逆に,上記のような確実な確認なしであれば,地面に向けてであれ,トリガーを引く事はNGです.

 それと,やってみると分かりますが,上手にスライドを半分引くのって,銃によってはけっこう慣れが要ります.
 つい引ききってしまったり,弾が半分出かけて戻したスライドに挟まったりとか.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/21(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ヘリから地雷をばらまいたり,クラスター弾みたいなので地雷をばらまいたりできる兵器があるそうですが,そういった地雷は地面の上に普通に置かれてるだけなので,普通に見る人が見れば分かりますよね?
 普通は地面に入れたり見えない場所に設置したりすると思うのですが,どういった用途に使用されるのでしょうか?

 【回答】
 障害物になる.
 除去しなきゃそこらじゅうに地雷があるわけで,安心して通過できないポイントとなり,迂回せざるえないとういう訳.

軍事板,2012/12/21(金)
青文字:加筆改修部分

 地雷は撃破のためより,敵進軍の遅滞や針路の制限を目的で使われる事が多いのです.
 地雷が見えていれば,啓開車輌などで排除すれば良いだけの事ですが,その間,軍の進行は止まります.
 地雷の場所は分かっていますから,そのタイミングで砲撃やロケット攻撃を加えれば,待機中の軍に損害を与えられるかもしれませんし,少なくとも啓開に要する時間分,相手は足止めされ,こちらの態勢を整える余裕が出来ます.

 地雷原を迂回させる事で,あらかじめ用意したキルゾーンに誘い込んで,袋叩きにする事も出来ます.
 地雷は直接的効果もありますが,このような間接的な効果を狙って使用される事も多いのです.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/21(金)
青文字:加筆改修部分

 そのため,ヘリから散布する他にも,人力で地雷を散布する場合もある.
 これは緊急時に埋設する時間が無い場合に,即応の地雷原を作るため.
 目的は,とりあえず敵が地雷を除去し終わるまでの時間稼ぎで,通常味方部隊が撤退する際,殿の部隊が実施する.

軍事板,2012/12/21(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 現在の海戦において,駆逐艦や巡洋艦にはどのような任務があるのでしょうか?
 敵攻撃機には航空部隊,空母と潜水艦に対しては潜水艦,となるとあまり使い道が無いように思えるのですが…
 イージス艦とて魚雷で簡単に沈むのですから,イージス艦を保有するなら,潜水艦や航空兵器に割くほうがいいのでは?と思ってしまったんですが,これは大きな間違いなのでしょうか?

 【回答】
 そもそも現代においては,「巡洋艦」「駆逐艦」といった艦種区分にほとんど意味が無い.
 単に「戦闘艦のうち大きい方」「小さい方」程度の意味しかないので.

 で,空母艦載機の任務は艦隊防空だけではないので,自艦の防空に常に搭載機を割かなきゃいけないとなると,艦隊防空や船団護衛,対艦・対地攻撃に割ける機数が少なくなる.
 常に搭載してる飛行機の半分を空母自身を守るのに使ってる,とかになったら,無駄が多すぎて,あまりにも効率が悪い.

 それに加えて,例え魚雷一発,ミサイル一発で沈んじゃうにしても,それで空母の代わりに攻撃を受けられる(空母の身代わりになれる)のなら,護衛についている意味は十分にある.
 なので,純粋に護衛としての「弾除け」「人身御供」としての存在価値だけでも十分.

 同じく潜水艦にも,艦隊を護衛する以外の仕事がある(艦隊行動する潜水艦の一番の仕事は,ある程度離れたトコに位置して目標を捜索し,敵の艦船接近を警戒することだ)ので,対艦攻撃任務”だけ”やらせるわけにもいかない.

 んで,空母にも「自分を守るための兵装」がいるわけだが,そんなもの沢山積むくらいだったら,その分は航空機を搭載することに充てたいものだ.
 空母なんだから.

軍事板,2012/12/23(日)
青文字:加筆改修部分

 また,潜水艦の策敵能力は限定的です.
 ソナーの有効距離は,理想的な条件下で楽天的に考えても数十キロも行かないし,方位,距離分解能も限定的.
 むろん空の敵はまったく見えませんし,地上の様子も不明.
 たまたま守備範囲に敵艦が入ってくれば魚雷撃てますが,とたんに反撃も喰らいます.
 やや有効範囲の広い可動機雷みたいなものなんで,そんなので攻勢をかけたり,広範囲を支配することは不可能.

 そもそも潜ってじっとしているから脅威なのであって,動き回って音立てまくったら,あっという間に「駆逐艦」「巡洋艦」やその搭載ヘリに探知され,魚雷積んだミサイル撃ち込まれて終わりです.

 しかも,対地攻撃にはあまり使えないし(せいぜいトマホークの類が少し撃てるぐらい),対空戦力にももちろんならず,示威行動にはむろんまったく使えません.そしてとても高い.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/23(日)
青文字:加筆改修部分

 ということで,「空母や潜水艦に本来の任務に集中してもらうため」にも,対空・対艦・対潜といった,任務専業の水上戦闘艦がいたほうがいい.
 だから,空母や潜水艦だけで艦隊は構成されていない.

軍事板,2012/12/23(日)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 MRBレーションについて質問です.
 一月前に沖縄で放出品のレーションを買ったのですが,消費期限が書いて無くて不安です.
 沖縄国際通りで売っている放出品のレーションって,製造されてから何年くらい経っているのでしょうか?
 安全でしょうか?

 【回答】
 放出されてるレーションは基本,みんな”もういらないから捨てた”に等しい扱いのもの.
 なので
>安全でしょうか?
って訊かれても,
「米軍は安全だと思ってないだろうね」
くらいしか返事はできない.

 もっと詳しく言っとくと,MREの賞味期限はミルスペックに定められている.
「ミルスペックって何?」「それってどうやって調べんの?」
というなら話はそこで終わり.
 それが自力で出来ないような人間は,放出品のレーションなんぞには手を出さないことだ.

 尚,MREの製造年月日と賞味期限は,支給される時の外箱(梱包)に書いてある.
 その状態で入手できない,もしくはその状態で受け取って確かめた者以外から,バラで手に入れたなら,正規の入手手段でないから,製造元も元発注者(アメリカ軍)も責任は取らないし一切知らん,ということで,もちろんここで回答するような人間も責任は取らないし取れないし知ったことではない.

 あとは君が,スーパーで「賞味期限書いてない保存食品」が激安で売ってたらどうするか,とでも考えて決めるしかないな.
 以上.

軍事板,2012/12/25(火)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY59rEBww.jpg[画像リンク切れ]
 これなに?

 【回答】
 真空管6N3(P),北京真空管という国営会社で生産したモノ.
 5670/WE396Aの互換品として知られる電圧増幅用双三極管.
http://www.aitendo.com/product/3268l

 真空管の用途として一般的なものは,増幅装置,すなわちアンプだな.
 身の回りで言えば,オーディオのアンプ,これは音楽の信号を増幅する装置だな.
 これ以外にも,TV放送の電波を増幅するアンプもあるし,電源周りの整流を司るアンプも有る.
 すわち,電子回路の基本的なデバイスなんだな.

 基本デバイスだから,昔はいろいろな種類があった.
 だから,これを応用した装置も一杯あって,本来の使い方からはかけ離れた使われ方をするものもあった.

 軍用として有名なものは,ドイツのローレンツ暗号を解読するためにイギリスで作られた世界初のコンピュータ「Colossus」使われていたもの.

 今ではこれがトランジスタに取って代わり,それがICになりLSIになり,どんどん微細化していってるため,真空管は,ごく一部のオーディオ・楽器マニアのデバイスを除くと,現役の電化製品で見ることはなくなった.

軍事板,2012/12/25(火)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

あと1976年にソ連から亡命したMiG-25にも真空管が使われてたそうだ
これは技術の遅れという訳ではなく,半導体よりも核の電磁パルスに対して強いという信頼性のためだという説も

713:名無し三等兵:2012/12/26(水)08:38:05.49ID:???
>>677
真空管には違いないが使われていたのは導波管
当時,固体素子ではレーダーに必要な出力を出すものは存在してないから使っていて当然
というかオールソリッドステートを売りモノにしていたF-4E系も,初期のF-15Cも導波管,
つまり真空管を使っている

軍事板,2012/12/25(火)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 バレットM82の当初の採用目的は,安全な距離からの爆発物処理だったそうですが,これは装置を木っ端微塵にして爆弾として機能できなくするのか,信管か爆薬そのものを狙撃して,文字通り爆発させてしまうのか,どちらなんでしょうか?
 というか,信管ならともかく,50口径のエネルギーで爆薬は作動するもんなんでしょうか?

 【回答】
 原則は衝撃で爆破です.
 爆薬の感度テストに銃撃試験というものがあるぐらいで,弾着によって発生する衝撃波は,起爆薬による衝撃波同様,主爆薬を起爆するに足るエネルギーがあります.

 とはいえ,最近は被弾による爆発を防ぐために,低感度爆薬が普及しつつあるので,その手のを使われると12.7mmでは無理でしょう.というか,12.7mmの直撃で起爆しないのが条件になっていたりするようです.

 ただ,銃撃による起爆は,頑丈な弾体相手だと,貫通時にエネルギーを失い,不確実になることもあるので,通常の不発弾,爆弾処理は爆薬を横に置いて起爆することで行います.
 最近では米軍が,レーザーでケーシングに穴を開けて燃焼させる方法も試行しています.
 ちなみに,火薬学の世界では衝撃波を発生されるレーザーを用いて,少量の爆薬を効率よく起爆させる手法もよく行われています.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/26(水)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 キルドーザー事件というのが昔にあったそうです.
 この事件に使用されたブルドーザーは,鉄板を貼り付けたり,コンクリで補強したりで,警察が持つ小火器,拳銃やショットガンの攻撃も防ぎ,車が動かなくなり犯人が自殺するまでは動き続けたそうです.
 それで質問なのですが,自衛隊や米軍でも,前線の壕などを破壊したりする装甲ブルドーザーというのがありますが,これって大体どの程度の銃撃まで防げるようにして作るものなのでしょうか?
 この装甲ブルで,上記のキルドーザーのような行動は取れるのでしょうか?

 【回答】
 戦車や装甲車を改造した「工兵戦車」「工兵戦闘車」と呼ばれるようなものなら,元の車体と同等の防御力がある.
 イスラエルがよく使っているような,民間向けのブルドーザーに装甲施したものなら,7.62ミリの小銃弾を防護する程度.

軍事板,2012/12/25(火)
青文字:加筆改修部分

 戦闘工兵車輌(Combat Enginner Vehicles:CEV),装甲工兵車輌(Armoured Enginner Vehicles:AEV)について見ていくなら,まずCEVとして,米のM9ACEは主力戦車が元ではない.
 このため比較的軽量で能力も限られている.
 というか,C-130で空輸可能が要求条件に入っていたから,主力戦車が作りようがない.
 英のCETも主力戦車ベースではない.

 しかし,工兵車輌が最前線でも必要となる事が多くなり,主力戦車そのものにドーザーブレードなどを付けたものも使用された.
 そして,十分な装甲強度を持った工兵専用車輌(AEV)の出番となる.
 PiPz-1が端緒となり,レオパルト2ベースのAEVも計画されたが,予算難でぽしゃってPiPz-1改良型のDACHSとなる.
 一方,スペインではM60A1ベースのアラクランが開発,配備されている.
 また,旧ソ連,東側諸国ではT-55,T-64,T-72等をベースにしたAEVが生産,使用された.
 スイスはレオパルト2ベースのAEV-3コディアックを開発.
 英はチャーチル,チーフテンベースのAEVに引き続き,独自車体のテリアとチャレンジャーベースのトロージャンを開発.
 フランスはAMX-30ベースのEBGに続いて,GIATがルクレールベースのEPGを開発,プロトを製作したが,これは採用にたどり着いたのかな.
 米はM1ベースのABVを開発,採用.
 予算難の昨今だが,予算が付けば主力戦車ベースが基本となりつつあることが分かると思う.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/26(水)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 GPSは少数破壊されても能力喪失という訳ではないのですか?
 まあ,米国の衛星を直接攻撃というのは,日中間での武力衝突よりかなり可能性が低いのであれば,さしあたり中国の衛星破壊攻撃能力は警戒しなくてもよいのかな…

 【回答】
 GPS衛星は既に3分の1ぐらい機能停止状態で,残りも寿命が尽きようとしているが,アメリカには後継機を打ち上げる金がない.
 後3つぐらいがダメになると,誤差が致命的に広がるか,使えない空白の時間帯が生まれるという予想もある.

 ということで,アメリカが早急に後継機を打ち上げない限り,小数のGPS衛星が破壊されただけで,世界中が大混乱に陥る.
 だが現状,アメリカにはGPS後継機打ち上げ計画はない.
 数年前にあったが,いつの間にかうやむやになって,オバマも議会も関心はないようだ.

 まぁ,その中に中国も含まれるので,そんなアホなことはしないとは思うが,中華民族主義は時に狂気と化すので,なんとも言い難い.

軍事板,2012/12/26(水)
青文字:加筆改修部分

** 【反論】
 GPS衛星は運用中の衛星だけでも余裕がある上,予備の衛星も軌道に上がっています.
 私のうる覚えによると,BlockIIFが少し遅れはしたものの,打ち上げ,運用が開始され,BlockIIIAも2014年には上がる予定だったと思いますが,ちがうんでしょうか?
 何か知らないソースをお持ちでしたら,ご提示いただければ幸いです.

 ついでに言えば,当初24個の衛星スタートした米GPSですが,現在は32個運用されています.
http://tycho.usno.navy.mil/GPScurr.html
http://tycho.usno.navy.mil/pub/GPS/GPStd.txt

 そんなに危機的状況とは思えないんですが.

 むしろ微弱なGPS衛星の電波を妨害される事の方が,現実的には問題となるでしょう.

 また,高空で核爆発を起こす事で,一帯のGPS,通信,偵察衛星を電磁的に破壊する事も考えられます.
 いずれにしても今のところ,現実味の薄い話ですが.

system◆systemUniQ:軍事板,2012/12/26(水)
青文字:加筆改修部分


** 【追記】
740:名無し三等兵:2012/12/26(水)15:00:53.22ID:+aPp38fw
今さかんにスクランブルで飛んでるみたいですけど.
飛んだ戦闘機は亡国の航空機に向かって威嚇射撃してるんですか?
それともミサイルロックオンかましてるのでしょうか.


741:名無し三等兵:2012/12/26(水)15:08:19.81ID:???
>>740
自衛隊の(自衛隊に限らんけど)スクランブルで警告射撃が行われるのは
人家があるような陸地が見えるような位置まで接近した時だけだ.

最近(いや冷戦時代だって)そんなとこまで接近してきた周辺国機はない.

ミサイル含めて実弾射撃していいのは「自分もしくは自分以外の僚機,あるいは
国民の生命及び財産に明らかに危害を加える意思があると認められた時」だけ.
そういう状況になったことは冷戦時代も含めてついぞ無いので,少なくとも公表
されてるうちではスクランブルで実弾射撃はしたことはない.


冷戦時代には,ソビエト機に接近したら「相手が機銃をこちらに向けてきた,
撃ってきたら撃ち返していいのか?」ってパイロットが訊いてくることがたまに
あったりはしたそうだけど.


742:741補足:2012/12/26(水)15:14:49.84ID:???
航空自衛隊が公式に「威嚇射撃した」と発表しているのは,1987年12月に
ソビエトのTu-16が沖縄本島に接近してきた時のみ.

この時は威嚇射撃でも相手は引き返さず,沖縄本島の上空を通過してそのあと
Uターンして帰った.
パイロットは「実弾射撃の許可」を求めたそうだが回答待ちのあいだに相手は
領土上空侵入して帰ってしまったとのこと.

日本政府の厳重抗議にソビエトからは「当該機は計器と無線機の故障で迷走中で
あった.無用に緊張を高めたことは謝罪する.パイロットは処分したので納得を」
という回答が帰ってきたのみ.

今のところ自衛隊機が威嚇射撃したのはこれくらい.

746:名無し三等兵:2012/12/26(水)15:24:51.01ID:???
つか,沖縄での警告射撃の時は,ソ連側が異例の早さで謝罪&関係者の処分を伝えているんで,
警告の効果はあったみたいだ


747:system◆systemUniQ:2012/12/26(水)15:28:12.16ID:edei3p0E
>>742 氏に蛇足しますと.

昭和33年以降,領空侵犯事例は35件起きていますが,このうち沖縄本島上空にまで至ったのは
この昭和62年12月9日の一例のみ.そのレベルまでこないと,なかなか威嚇射撃などしない,というのが
空自の姿勢なのでしょう.


748:system◆systemUniQ:2012/12/26(水)15:29:06.24ID:edei3p0E
なんらかのミスで深入りしすぎた,本物の事故の可能性が大きいでしょう. >沖縄上空

軍事板,2012/12/26(水)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 年間数百件に上る空自のスクランブルも,日本各地のレーダーサイトが検出した他国の機影に,これまた各地の航空基地からそれぞれ迎撃機が発進するから,合計するとそれくらいの数になると聞きました.
 とすると空自も,陸自の方面隊のように,国内に独立した指揮系統の数個の部隊に分かれてるって事?

 【回答】
 建前上は自衛隊の指揮系統では,方面隊は防衛大臣の直接指揮下にあり,陸幕は「大臣の指揮監督を補佐する」組織だということになっている.
 実態としては…だろうけど.
 陸自の方面隊は,外国でいうところの「方面軍」「軍」に当たる編成単位の一つだ.

 そして,公式の資料見れば分かるけど,航空自衛隊も
*航空総隊
の下に
*北部航空方面隊
*中部航空方面隊
*西部航空方面隊
*南西航空混成団
*その他直轄部隊
そして航空総隊の他に
*航空支援集団
*航空教育集団
*航空開発実験集団
*補給本部
*その他直轄部隊
って分かれてる.

軍事板,2012/12/26(水)
青文字:加筆改修部分


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