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青文字:加筆改修部分
 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※荒れ過ぎにつき,レス回収基準は「Ver.8」


●初心者歓迎 スレ立てる前に此処で質問を 736

目次


** 【質問】
 衛星などから発見されないために,ミサイル・サイロというものが作られたんですよね?
 ふと思ったんですが,ミサイル・サイロへのミサイル整備ってどうするんでしょう?
 入れっぱなしで中で整備してしまってもいいでしょうが,限られると思いますし,移動させるにもかなり大掛かりになりそうな・・・

 また,確実なことでなくてもいいんですが,ホットローンチ式ミサイル・サイロの耐用年数ってのはあるんでしょうか?
(つまり,サイロがただの穴ではなく,何か機能があって,定期的に交換や整備する機械的な部分があるのか)

 【回答】
 サイロそのものを衛星から隠すのは難しい.
 もっとも,中に実際にミサイルが入っているかどうかは隠せるが.

 ただ,アメリカ−ロシア(ソ連)の核条約では,お互いに配備しているミサイルの数は,偵察衛星などを使って確認できるようになっている.
 サイロの目的には,敵の攻撃からミサイルを防護することもある.

 サイロのミサイルは,基本的には整備しなくていいようになっているが,誘導システムの交換など,そのままサイロ内で行われたりする.
 大掛かりな改造などは,やはり一旦外に出して工場に運んでする.

 ミサイルをサイロから出せないなんてこたない.
 でも,実際に運用しようと思ったら,かなり苦労する.
 メンテその他支援の段取りもろくにしてないし,移動するのも一苦労.
 こういう言い方がいいか?
「割に合わない」

軍事板,2012/02/13(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 隠すことが難しいというのが,核ミサイル搭載原潜の存在意義の一つなんでしょうけど,なぜ隠すことが難しいの?
 上から見たら,VLSのようなハッチがあるのが見えてしまうくらい,普通にサイロがあるの?

 【回答】
 Google Earthで,旧ソ連の現在は使っていないサイロ跡地を検索してみることをお勧めする.
 「商業衛星」レベルの観測衛星でも,90年代以降の技術であれば,比較的容易に発見で来てしまう.


アメリカのミサイル基地が売り出し中
これを見ても,上から丸見え.
 対空防御などの火器も,不自然な道路でわかったりする.

http://m3i.nobody.jp/military/satellite/n_koreamenu.html
http://maps.google.co.jp/maps?ie=UTF8&t=k&om=1&ll=39.652917,124.714249&spn=0.002697,0.004828&z=18
は北朝鮮の軍事施設の衛星写真だが,一般に公開されているレベルでも,こんくらいの情報は取れる.

ホワイトサンズ・ミサイル実験場

エリア51
 多数の爆撃訓練用標的である地上絵もどきが,大地に描かれている.
 これを見て,宇宙人の仕業だ!!とか騒ぐ奴は,頭が足りない.

ウクライナに残る核ミサイル発射基地
SS-18(R-36サタン)核ミサイル発射サイロ
弾道ミサイル早期監視レーダー

 ミサイル基地への人員の移動や物資搬入などから,どの程度の規模の人員配置があるのかとかは,容易に把握できる.
 まして冷戦中なら,予算もあるし,もっと高精度の映像が撮れる衛星もあるのに,どうやって隠蔽できると思うのかが,逆に不思議.
 まあ,当時の分解能だと,メートル精度くらいだけどね.
 それでも自動車とか砲座とかは,余裕で識別できる.

 君は,世の中に数多ある諜報機関が,遊んでいると思っているのかい?

軍事板,2012/02/13(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 米国ホワイトハウスの屋上,或いは周辺には,対テロ用に地対空ミサイルが設置されてるっていわれてるけど,アレの管理・運用ってどこがやってるんだろ?
 大統領身辺警護用なわけだから,一般的にはシークレットサービスなんだろうけど
彼らはあくまでおまわりさんの延長だろうし 空軍?海兵?
ミサイルの存在自体が曖昧にされてるみたいなのでわからないかな?

 【回答】
 それは1980年あたり,中東でテロ,暗殺が増え始めた頃に,当時のレーガン大統領が警備の強化を指示した(シークレットサービスがレーガン護衛を強化したという説も)事から始まった噂です.
 1994年にクリントン夫妻がいたホワイトハウスの敷地に,実際にセスナが突っ込んだ(精神異常者が操縦していた)事によって,話が舞い上がりました.

 「隣接したビルに配備」から,「ホワイトハウスの屋根に,スティンガーかかえたシークレットサービスが」にまで話は発展したわけですが,次のような理由から信憑性は極めて薄いと考えられています.

1. 近くに民間航空路があり,目標を外した場合(あるいは誤ロックした場合),旅客機を撃ち落とす可能性大
2. 仮に迎撃に成功しても,ミサイルの破片や目標機が都会に落ちてくるわけで,二次災害が大変
3. 単に間違って制限空域に入ってきたのか(しばしばある),判断するうちに結局手遅れになる
 (はっきりしてから突っ込むまで30秒で済む,と言われており,MANPADSの対応は間に合わない可能性大)
4. なら,制限空域侵入時にただちにシェルターに退避する方が確実,安全,周辺被害も少ない

 万一のために(あるいは事後に対策不備を追求されないために),どこかに置いてある可能性は否定できませんが.

system ◆systemVXQ2 :軍事板,2012/02/16(木)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
「社会主義の国は,基本的に軍隊を信用しない.
 彼らは「人民の軍隊」であって,「党の軍隊」ではないから.・・・・」
だそうですが,軍の発足当初から軍隊を党の軍隊と規定しておけば,社会主義国の偉い人達的には,あっさり問題解決なのでは?と思いました.
 最初から軍隊を,社会主義国の偉い人達的に信用できる組織として作っておかなかったの,はなぜでしょう?

 【回答】
 中国(中華人民共和国)の軍隊は,正にそうで,「中国共産党の軍隊」であって,国軍,政府の軍隊ではなかった.
 憲法上,「中華人民共和国=中国共産党」ってことになってるので,事実上それで国軍だし,対外的にも国軍として扱われるのだから,実際上の問題はなかったけど.
 最近になってそれは国際的に問題だということになり,「党の軍隊」という定義は修正したけどね.

 しかも中国の場合,事実上の軍総司令官が,国家最高指導者で国の創設者で党の最高指導者の腹心だったので,当初は何の問題もなかったが,そいつ(軍を仕切ってる人)は後に,対立国に通じてクーデターを計画し,計画が発覚して逃亡する途中に死亡.
 その後,そいつの派閥を始末するための粛清で,軍はガッタガタになった.

 つまり,「党の軍隊」と規定しても,ちっとも解決にならない.

 完璧な意味で「党の軍隊」にするには,将校から兵卒まで,みんな共産党(もしくは,その国唯一の与党の)党員である必要がある.
 つまり,将校の養成(士官学校)から兵の教育まで,全部党で抱え込んで党の一組織にしなきゃいけないわけだ.

 それは「軍隊を一から作る」のと同じわけだが,さて,今日そういうものを作ったとして,それが一定の成果を見せる(人員の教育の成果は直ぐには出ない)までの間,「軍隊」はどうするのか?
 まさか,「ただ今養成中なので人がいません」というわけにはいかないわけで.

 なので結局,「革命前から軍人だった(旧体制で教育を受けてきた」奴を,将兵として使い続けるしかない.
 で,そういう連中は旧体制をさっさと裏切って,どれだけ熱心に革命に参加した人間でも,いや,だからこそ信用するわけにはいかない.
 また,「現在の体制を打倒しようとする新勢力」が現れたら,同じようにさっさと裏切るかもしれないから.

 で,これは「旧体制から解放」したはずの「人民」にも,そっくりそのまま当てはまる.
 同じように「旧体制に掌返して新体制に従った連中」なのだから.

 なので,
>彼らは「人民の軍隊」であって,「党の軍隊」ではない
ということになってしまう.

 まあ,これは別に共産主義革命起こした社会主義国家だから,という固有の問題ではないのだけれども.でも,表向き「民衆の革命による国民国家」を建前としているだけに,それらの国ではより深刻な問題になった.

軍事板,2012/02/16(木)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 アメリカにハンドガンの射撃訓練受けにいきます.
 45ACPで当たるようになれば,9mmや38口径でも当たるようになりますか?

 【回答】
 銃しだいですね.
 同じ銃の口径違いなら,まあそうですが,.45の反動に慣れると,構えすぎて9mmでは狙いがずれてしまうこともあります.
 また,9mmパラはトータルの反動は少なめですが,シャープです.
 うるさく言えば,そのような違いにも慣れる必要があります.

 さらに,撃ちやすい当てやすい.45もあれば,どうにもかなわん9mmもあります.

http://85.10.199.166/handguns-e.html
あたりをじっくり読まれると,銃によってだいぶ評価が違うことがわかるかと.

system ◆systemVXQ2 :軍事板,2012/02/17(金)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 軍事本に戦闘機ではパイロットは通常飛行で3〜4G,ドッグファイトで9Gがかかると書いてありましたが,Gは加速する時にかかるものではないのでしょうか?
 飛行機も止まった時から離陸するまでの加速中は,後ろに押し付けられる感じがしますが,フライト中は何も感じませんし,なのになんで戦闘機は通常飛行で3〜4Gがかかるんですか?
 通常飛行中も常に加速し続けてるんですか?

 あと,最近は最高速度がマッハ2以上が多いですが,これはあくまで出力最大の<最高速度>ですよね?
 じゃあ通常飛行は,時速何kmぐらいで飛んでるのでしょうか?
(ドッグファイトは時速700〜800kmと聞きましたが,激しくカーブするので9Gがかかるのでしょうか?)

 【回答】
 「通常飛行」の意味しだいです.
 等速直線運動であれば,もちろん重力以外のGはかかりません.
 実際には,針路や高度を変えるたびに,等速直線運動から外れますから,Gがかかります.

 旅客機であれば,旅客,機体への影響を最小限に留める必要がありますから,大きなGはかかりませんし,そのような俊敏な機動を取れるようにも作られていません.
 しかし,戦闘機では俊敏な機動=高めのGが普通なので,書いておられるような数字になるわけです.

 速度についても「通常飛行」の意味しだいですが,普通は燃費の良い巡航速度,亜音速でしょう.

 Gは速度ではなく,加速度ですから,速度が低くても大きなGがかかります.
 宇宙飛行士訓練用のぶん回しなんか,車程度の速度ですが軽く10G超が発生します.

system ◆systemVXQ2 :軍事板,2012/02/17(金)
青文字:加筆改修部分


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