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 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※荒れ過ぎにつき,レス回収基準は「Ver.8」


●初心者歓迎 スレ立てる前に此処で質問を 671

目次

 【追記】 >説明.>国際連合に理由なく中国が日本を侵略できる,旧敵国条項があります.

 【追記】 日英同盟の維持なんて言ってたことがあるが,それができなかったのは決して夜郎自大だったからじゃない.むしろ自らの力を過小評価していたからなんだ.

 【質問】 VLS発射型の超音速巡航ミサイル開発は,何で中止になったんですか?

 【質問】 戦列艦の建造費っていくらぐらいなんでしょうか?

 【質問】 たまーに7連発のリボルバーってありますがなんで7連なんでしょう?

 【質問】 クーガーのような対地雷用車輛は,なんで今まで作られなかったの?

 【質問】 ガーランド小銃は第2次大戦での最良小銃ですか?

 【質問】 MP43の欠点を教えてください.

 【質問】 何故SバンドとXバンドのデュアルバンドレーダーは中々作られないんですか?

 【質問】 マキシム機関銃が廃れた理由って何ですか?


●初心者歓迎 スレ立てる前に此処で質問を 672

目次

 【追記】 WW2中における,欧州から日本へのルート

 【質問】 自衛隊の飯炊き車両ってありますが,どんなの食ってんの?

 【質問】 マル3計画における空母建造の実態は,米海軍にどの程度察知されていたんでしょうか?


●初心者歓迎 スレ立てる前に此処で質問を 673

目次

 【追記】 ムッソリーニはレイシストでしたか?

 【追記】 仮に日本が北方領土を掌握すると,極東ソ連海軍の潜水艦戦略が,再建すら絶望的なほどに崩壊する.

 【質問】 銃身の交換時期ってどうやって知るの?

 【質問】 何故アメリカは,空母搭載回転翼機の一部を,他艦に移そうと考えないんでしょうか?

 【質問】 太平洋戦争中,孤島への補給には潜水艦の他に手法はなかったんか?

 【質問】 ラバウル奪取の必要性はあったの?

 【珍説】 「『ラバウルは策源地を排除し,占領地域を守る「城門」として絶対に必要な場所』は,誤った考え」???

 【珍説】 「ガダルカナルへの飛行場建設は,防衛的な目的」???

 【珍説】 「日本はその後の絶対国防圏でラバウルを外しました.占領したことが間違いだったのです」???

 【質問】 日本海軍が短期決戦戦略だったのなら,インド洋で,効果がすぐに現れない通商破壊作戦なんかやってる暇はないんでは?

 【追記】 最近知られるようになってきましたがミッドウェーのパイロット損耗は100名程度で,いかに日本軍であっても補充に苦労する数字ではありません.

 【質問】 防衛大綱に関し,戦車定数よりも,展開力を高めるほうを優先する考え方は,間違いではないの?

 【追記】 レイテ沖海戦において何故栗田艦隊が反転したのでしょうか?

 【質問】 普通のライフルは,部品の定期交換が必要だったりするの?


●初心者歓迎 スレ立てる前に此処で質問を 674

目次

 【質問】 アメリカの機がロシアの機に給油したり,中国の機が自衛隊の機に給油したりできるのでしょうか?

 【質問】 天山や九七式艦上攻撃機の,パイロット以外の乗員2人は,何をしているのでしょうか?

 【質問】 「空中給油受油能力」「空中給油受油装置」は,正しい用語なのですか?

 【質問】 日本は何時アメリカと戦争をすると決めたのでしょうか?

 【質問】 タッチ&ゴーはヘリの場合,どういった状況を想定してやっているのでしょうか?

 【質問】 戦車のライフル砲が廃れた原因はなんですか?

 【質問】 サーモバリックには貫通力があるの?

 【質問】 外国工作員の原発襲撃は,自衛隊と警察と連携して対応するの?

 【追記】 「自衛隊の輸送艦はいつでも空母に改修できる」ってマジですか?

 【追記】 テロ組織の名称にやたらと「○○旅団」と旅団の付く組織が多いのは何故ですか?

 【質問】 現代の戦闘機がロケットを使う状況って,ありえるんですかね?


●初心者歓迎 スレ立てる前に此処で質問を 675

目次

 【質問】 もし中印が海上で戦うとしたら,どこが戦場になるのでしょうか?

 【質問】 では,中国の『真珠の数珠つむぎ政策』についてどう思われますか?

 【質問】 スウェーデンのSタンクみたいな,砲塔のない戦車が流行らなかったのは何故なんでしょうか?

 【質問】 戦闘車輌にとっての,道路の利便性ってどうなの?

 【追記】 「味方の将から良く見えて,後の恩賞を有利にしようと,目立つようにしました」 これ間違い.そんな制度や評価制度は実在してない

 【珍説】 「論功行賞のとき,五十公野らは合戦のたびに先陣を駆け粉骨の働きは数ある忠臣功将のなかでも抜群である」

 【質問】 アメリカ空軍のパイロット質って,各国の空軍と相対してどの程度ですか?

 【質問】 軽空母の価値は,今と昔とで変化はありましたか?

 【質問】 双胴空母というのは,いつかは出るでしょうか?

 【質問】 戦闘機は何故強いのか,戦術的に教えて下さい.


 【追記】

121 :名無し三等兵:2010/11/13(土) 23:03:06 ID:???
>説明.
>国際連合に理由なく中国が日本を侵略できる,旧敵国条項があります.

こうした背景から日本国やドイツ連邦共和国などは,1995年の国連総会で,第53条と
第107条を憲章から削除する決議案を提出し,賛成多数によって採択された(賛成155,
棄権3(北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国),キューバ,リビア).

条約内容を変更する条約を結びなおさなきゃならないから,敵国条項は削除するって
ことで賛成多数の決をとってます,事実上の無効です,ということ.

下記,ウィキペディアの敵国条項の概要を参照ください.
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E6%95%B5%E5%9B%BD%E6%9D%A1%E9%A0%85

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【追記】
167 :名無し三等兵:2010/11/14(日) 10:10:40 ID:???

>日露戦争の日本海海戦で日本は大勝利しました.
>その理由は,イギリスから砲術や無線電信を教わったからです.
>その50年後,日本海軍はイギリスやアメリカと戦いました.
>日本海軍は優秀だと,自惚れて,イギリス海軍やアメリカ海軍と戦いました.
>イギリスは今度はレーダーをアメリカに教えました.
>アメリカが勝ちました.

その伝だと,ドイツが最強,って話になるが,WW1でもWW2でも敗れたのはドイツだよね.

WW1以降,日本が変な袋小路にはまり込んだのは,日本が,日本自身を過小評価しすぎたことが原因という説もある.
大国にふさわしい振る舞い,役割というものが,日本自身には本当には理解できなかった.
実際にはアジア地区唯一の大国でありながら,日本という国だけを基準にしか物が考えられなかった.
国際政治を動かしえる地位も力もありながらも,それを有効に活用できなかった.
カス自身,日英同盟の維持なんて言ってたことがあるが,それができなかったのは決して夜郎自大だったからじゃない.
むしろ自らの力を過小評価していたからなんだ.

軍事板,2010/11/14(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 アメリカが,VLS発射型の超音速巡航ミサイルを開発していたと思うのですが,何で中止になったんですか?
 トマホークは長射程ですが亜音速なので,目標を攻撃するのに時間が掛かると思うのですが.

 【回答】
 Joint SuperSonic Cruise Missile (JSSCM)の事だと思います.
 予算が付かず,SHOCと名を変えましたが,やはり予算が付かず,構想段階で終わっています.
http://www.designation-systems.net/dusrm/app4/other.html

 もっとも,移動目標に対する迅速攻撃手段として,さらに高速のハイパーソニックミサイルを使用するという提案があり,マッハ7クラスを目指して基礎技術開発が続いています.
 VLSどころか,ようやく短時間の飛行実験が成功したレベルですが.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/14(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 戦列艦の建造費っていくらぐらいなんでしょうか?

 【回答】
 18世紀の英国海軍戦列艦の話として.

 艦,製作時期による差もありますが,
1等艦(First rate ship-of-the-line):6万ポンド(現代の通貨で5000万ポンド相当)
2等艦:4万5千ポンド,
3等艦:3万ポンドといったところです.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/15(月)
青文字:加筆改修部分

 他に,ネット上にある数字としては,

デファイアンス (戦列艦・6代) - wikipedia
>イギリス海軍の最後の木造戦列艦.
>建造費: 119,442ポンド

ダンカン級戦列艦 - wikipedia
>イギリス海軍の101門戦列艦.
>建造費 13万ポンド

ネルソン提督伝 第1部 若き日々

>100門搭載の戦列艦の建造費は現在の日本円に換算すれば約200億円,
>フリゲート艦で20億円ぐらいであった.

 また,こちらも参照されたし.
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/5215/eikoku-gunjihi.htm

軍事板,2010/11/15(月)
青文字:加筆改修部分


保留

 【質問】
 リボルバー拳銃について質問
・たまーに7連発のリボルバーってありますがなんで7連なんでしょう?
 弾数なら8連の方が多いし,正七角形より八角形のほうが作りやすそうな・・・

・イギリスだかロシアに,発射の際にガスが漏れないようにしたリボルバーがあったと思いますが,あれって意味あったの?

 【回答】
・ひとつめ
 リボルバーの装弾数を奇数にすることの利点は,シリンダーラッチの位置が,装弾する穴と穴の間に来る形になるので,強度的に有利になるという点が挙げられる.

 以下詳しく説明;

 さあ発射するぞって状態,普通のリボルバーだと弾が一番上に来てる時,一番下にはシリンダーの回転を止めるための部品が入り込むミゾが刻まれている(シリンダーラッチ)
 装弾数が偶数だと,そこには一番上と同様に弾が来るけれど,装弾数が奇数だと,そこは弾と弾の中間になる.
 シリンダーの径が同じでも,ミゾを刻む位置が弾を入れる穴と同じになるか,その中間になるかによって,シリンダーの肉厚が最小となる部分の肉厚が,大きく変わってくるわけ.
 そのことは強度のアップに繋がるし,同じシリンダー径でより強い弾が撃てることにも繋がる.

・ふたつめ
 ナガンリボルバーの本来の目的は,シリンダーギャップから漏れるガスを弾の加速に使うことで,同じ弾を使った時の初速の向上を図ろうとするものだった.
 実際には弾速向上の効果はほとんどなかったのだけれど,サイレンサーを取り付けたときの効果が大きいという,副次的なメリットが後になって発見されたという経緯がある.



447 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/15(月) 17:20:35 ID:escu0vQ8
>>443
有名なのはモシンナガンのリボルバーでしょう.

>>445氏の書いておられるとおり,ガス漏れがない上,自動拳銃のスライド動作音もないため,
亜音速弾を使うと非常に静かな消音銃となります.もちろん,専用の消音銃には劣りますが.

で,8連にしたら,やたら口径が小さくなるか,やたらでかく重くなるので,あるのはありますが
用途が限られます.


449 :名無し三等兵:2010/11/15(月) 17:26:39 ID:???
>>443
"seven-round revolver"とか"eight-round revolver"で画像検索すればどちらもある.
実用的な意味というより改造趣味の世界だが.

460 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/15(月) 17:57:43 ID:escu0vQ8
>>452
質問者はIDを出してくださいね(sageにしない.メール欄を空欄にしておく).

失礼,モシンナガンではなく,ナガンのリボルバーの間違い.
ttp://world.guns.ru/handguns/hg102-e.htm

おわびに,消音器付き動画
ttp://www.youtube.com/watch?v=vvF4yurWSc0
解説
ttp://www.youtube.com/watch?v=BGoPE7VQ9GY

でも本当に静かなのはこの手の専用弾を使うヤツ.
ttp://world.guns.ru/handguns/hg24-e.htm

軍事板,2010/11/15(月)
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 【質問】 クーガーとかいう対地雷用の車輛が開発され投入されたらしいですが,なんで今まで作らなかったの?
 世界各地で地雷があーだこーだ言うのを見ると,対地雷車輛はもっと昔からあっても良さそうな気が・・・

 【回答】
 地雷がある場合は,地雷原として展開されており,それは地雷除去専用の車輛や装備で対処するのが基本だったから.

 非対称戦争になってから,道路の片隅にそっと1つだけ埋めてあったりするので,それまでの本気の戦争用装備では対処できなくなった.
 また,対地雷車輛といっても,対戦車地雷踏んだら行動不能.
 その場では修理すらできない.
 乗員が死なないことが多い,というだけで,その意味では戦車だって対地雷車輛.
 昔からあったわけ.

 ただ,対地雷車輛は,装甲は小火器に耐えるぐらいしかないのに,地雷相手ではけっこうがんばれるという,特殊進化した装備であり,非対称戦争の産物って事になる.
 南アでは,最初から非対称戦争みたいのが多かったので,対地雷車輛といえばキャスパーとかの南ア製,ってのが一昔前の常識.
 クーガーなんかは対地雷車輛としては新参者.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/15(月)
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 【質問】 ガーランド小銃は第2次大戦での最良小銃ですか?

 【回答】
 「優れた」の意味にもよりますが,この場合,ガランド小銃は,制式小銃として最初に採用,全軍に配備された自動小銃で,
 弾薬も適時補給され,大戦を通してその性能を最大限に発揮し,連合軍が今次大戦に勝利する,大きな要素の一つとなりました.
 それをもって,最も優れた小銃である,と評価するものです.

 個々の性能で言えば,Kar98kも,三八式,九九式小銃も優れた小銃でしたが,運用にあたって,弾薬が適切に補給されず,その性能を発揮出来なかったのです.

 Stg44に至っては,突撃銃と言う新機軸を提供した,と言う点では画期的なものですが,戦局を動かす程でもありませんでした.
 独逸の敗北後,その設計思想が現代自動小銃の主流となった点は,仮に独逸が戦勝国であったなら,それをもって「最も優れた小銃であった」と評価される事になるでしょう.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2010/11/16(火)
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 【質問】 MP43の欠点を教えてください.

 【回答】
 まず,ハンドガードが金属なので加熱されやすかった.
 銃器は5発も撃てば結構加熱される.
 そのため,1マグ30発も撃てば,ハンドガードが持てないぐらいに加熱されてしまった.
 人間は50℃でも保持ができなくなる.
 そのため実戦では弾倉を持って射撃をしていた.

 持ってみるとわかるが,ストックからハンドガードまでが結構長く,実際に保持すると,マガジンハウジングを持った方が安定する.
 この弾倉も,7.92mmという大きい口径の弾を,30発も積め込んでいたのでやたらと長く,伏せ撃ちが難しかった.
 無理だったといってもいい.
 地べたに穴を掘ればすむが,いちいちそんな事はしなかったろう.
 照準の照門が剥き出しでしかも,銃本体よりもかなり高い位置にあるので,ここが落としたときなどに破損しやすい点も指摘されている.

 あとは重たい(30発弾を込めた状態だと6キロ以上ある)点も欠点いえばそうだろうが,反動を銃の重量でかなり吸収するので,欠点とも言えないかもしれない.
 しかしこれを持ってテクテク歩く歩兵にとっては,大きな欠点と思える.

 それと実際にMP43を持ってみればわかるが,トリガーハウジンググループ(機関部の下半分)がグリップを含めて,1枚板からプレス加工して作られているので,グリップを持ってみると四角い箱を持っているような印象を受け,お世辞でないと「持ちやすい」とは言えない.
 コッキングハンドルがなぜか銃の左についているので,はっきりいって操作しにくい.伏せうちでの操作は全くといっていいほど考えてなかったと思える.
http://homepage3.nifty.com/sweeper/gun/a_rifle/mp43.htm

軍事板,2010/11/16(火)
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 【質問】 最近の水上戦闘艦は,Sバンドの多機能レーダーと,Xバンドの多機能レーダーの両方を搭載する事が主流なのに,何故SバンドとXバンドのデュアルバンドレーダーは中々作られないんですか?
 何か技術的な壁があるんですか?

 【回答】
 現代のレーダーは波長可変ではあるが,波長が大きく違うと,発振素子のサイズ,構造そのものが変わってくるから,単一素子では共用できない〜効率が著しく落ちる.
 従来のパラボラ型の反射アンテナでは,2つの発信源を使用してアンテナを共有する試みもあったが,現代のAESA,ESAの利点を活かすためには,単一素子が2つの大きく異なる波長を発振,受信する必要があり,これが難しい.
 また,両波長は同時に使用されることが多いため(遠距離広域走査と近距離精密走査&追尾),仮に単一素子がある程度の能率で共用できたとしても,実際にはそれぞれの波長に素子が割り振られ,性能を維持するためには素子数=レーダー面積が増える可能性が高い.それなら,2つの違うレーダー列べて同時に使う方が,開発から設計,維持までずっと楽でいいという事になる.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/16(火)
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保留

 【質問】
780 :名無し三等兵:2010/11/16(火) 17:03:04 ID:4WSP74dw
マキシム機関銃が廃れた理由って何ですか?

 【回答】
816 :名無し三等兵:2010/11/16(火) 20:41:57 ID:???
>>780
マキシムは最近まで使われてる,って言ってる人もいるけど,
WW2以後新規開発された機関銃は全部空冷だから,
そういう趣旨で水冷機関銃が廃れたのはなぜか,と考えると.

重機関銃という存在自体が,汎用機関銃に取って代わられたってことがある.
>802の人の言うように,戦闘方法が変化している.
特に固定的な塹壕やトーチカに篭城するような戦闘を想定せず,つねに機動的で流動的な戦闘を
志向するようになると,重たい重機関銃では戦場から取り残されてしまう.
だから,車載用途等の一部を除いて,重機関銃的にも軽機関銃的にも使用できる
汎用機関銃が主流になった.

もちろん,実際の戦争では,手近に在れば使うわけだから,朝鮮戦争や中東戦争でマキシムが使われること自体は
驚くには当たらない.

841 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/16(火) 22:54:23 ID:/QeB1I8W
>>816
大変興味深い論点だと思います.

水冷機関銃の欠点は言うまでもなく,重量,水補給の必要性,水漏れや錆,水垢の問題など,
限りなくあります.にも関わらず水冷機関銃が使用されたのは,単純な空冷では熱の蓄積による銃身の軟化,
これに伴う銃身寿命の低下,命中率の低下から銃の損傷,クックオフの発生などの問題が生じ,長時間
戦場を制圧し続けることができなかったからです.

そこに「撃ちながら銃身を替えればいい」という革命的な発想の転換があり,一本の銃身を水で冷やしながら
使い続けるかわりに,銃身を簡単に変えられる設計として,銃身が熱くなったら取り替えて撃ち続ければいい,
となったわけです.で,その銃身は横に置いて冷やしておいて,また交換する,と.交換間隔を長くしたければ,
鉄を増やして分厚い銃身(HV,ヘビーバレル)として,熱容量を稼ぐ.これを前提として,現代の重機関銃,
軽機関銃は,銃身交換を行うことによって水冷を不要としたわけです.銃の設計と人間工学的な
(うっかり熱い銃身つかんでやけどしないように)工夫によって,銃身交換が戦場で簡単に行えるようになった結果,
水冷機関銃は必要性を失ったということです.


842 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/16(火) 22:58:17 ID:/QeB1I8W
ちなみに,銃身交換が簡単にできない場合は,銃身の数を増やして冷却時間を稼ぎます.
ガトリング機関銃は,熱負荷が1/3〜1/6になる上,回転による冷却効果も期待できますから,
銃身交換なしでもある程度連射できます.しかし,規定時間以上の射撃を続けると
否応なく過熱が生じます.6本の銃身全部が過熱した結果垂れているミニガンを
飾ってあるバーがアメリカにあるそうな.

846 :名無し三等兵:2010/11/16(火) 23:22:13 ID:???
>>841
うーむ,816の論点としては,

>戦場を制圧し続けることができなかったからです.

こういう用途があまり想定されなくなってる→重機関銃が汎用機関銃に取って代わられた
という点にあるんだと思うんだ.

銃身交換は確かに汎用機関銃の成立には欠かせない技術だけど,
本当に長時間射撃するニーズがあるなら,水冷機関銃は充分アリだと思うんだ.
車やバイク,特にバイクは,性能を求める用途ではほぼ水冷になった.
冷媒としての水ってのはそれほど高性能なんだ.

だけど,いまや汎用機関銃ですらその立場が怪しくなってきてる.

機械的にはあなたの言うとおり.
ちゃんと理屈のわかった人と議論するのはいいもんだ.

847 :名無し三等兵:2010/11/16(火) 23:27:43 ID:???
>>846
水冷機関銃が最初に使われたのは,要塞の防御用というのが大きかったんだと思う.
それが,永久築城が廃れ,野戦築城に移行した関係で,冷却用の水の確保の問題が出てきたんじゃないかな.
要塞とかの固定された防御施設では,そもそも水の確保が簡単だったけど,野戦築城だとその水の確保が担保されないと.

849 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/16(火) 23:40:09 ID:/QeB1I8W
>>846-847
確かに,要塞,機関銃陣地という構図では,水冷式機関銃は悪くない,というか
なぜ銃身交換なんてややこしいことするのか,水冷が最高,と考えるべきでしょう.
陣地とその維持体制が確立されており,火線で制圧すべき覆域が決められており,
機関銃座が,ミニ要塞であった時代には.

一次大戦から二次大戦に移行する過程で,要塞というものの価値が減じ,
戦場が地図の上に書かれた固定した戦線から,流動する前線に変わっていった時点で
水冷式機関銃の価値も減じたのでしょう.

現代でも,フォークランドからアフガニスタンに至るまで,機関銃座はミニ要塞には
変わりありませんが,それは瞬時に制圧され,移動が必要な陣地でもあります.
砲兵が固定した砲兵陣地から,対砲兵射撃に応じて移動を続ける砲兵に変わったのと同様,
機関銃座も固定して撃ち続ける存在から,面制圧の火力を行使しつつ,移動し続ける存在となったのでしょう.

850 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/16(火) 23:45:42 ID:/QeB1I8W
>>848
開発費用を分担してくれる上,生産ラインも効率よく維持できますから,
単に経済的に,他国が買ってくれるとアメリカは安くつきます.メーカーも
破産しなくて済みます.おまけに,友好国が持ってくれると,仮想敵国に対する
抑止にもなります.共同開発時に友好国の技術を取り入れることもできますし,
友好国の脅威対策をイージスに依存させることで,友好国に対する発言力も生じます.

一番大事な技術は秘密にしておけばいいのですから,上記のような利点を
活かさない手はないでしょう.もちろん協同作戦も楽になります.


851 :system ◆systemVXQ2 :2010/11/16(火) 23:49:10 ID:/QeB1I8W
あ.ヘビーバレルはHVではなくHB.世の中には10Bという鉛筆もあるらしく,
使った後はそこら中,鉛筆粉で真っ黒になるそうな.おそろしい.

軍事板,2010/11/16(火)
青文字:加筆改修部分


 【追記】

144 :眠い人 ◆gQikaJHtf2 :2010/11/17(水) 22:10:53 ID:???
前スレ>894

ついでに>120
多分,佐貫亦男さんのエッセイか何かを呼んで疑問に思ったのでしょうが,可能です.
但し,1943年10月に日本近海で撃沈されたソ連貨物船乗組員50名を満州国経由で送還する交換条件ですが.
この時は外国人3名,民間人3名,満州の民間人1名に査証が降りています.

そして,1943年11月にベルリンから在ドイツ日本大使館一等書記官の牛場信彦,佐貫さん,古賀電工技師の松尾敏彦,
川村知,満州国官吏の河野徳太郎,ブダ=ペシュトから,大久保利隆マジャール公使,
ブカレストから在ブルガリア日本大使館二等通訳官が帰国しています.
先ず,ベルリン組は二手に分かれて,寝台列車でブレスラウ,スロバキア領を通過し,ブダ=ペシュト着,それから
ブカレスト経由で,ソフィア,イスタンブール,アンカラを経てソ連へ,クラスノボーツクからノボシビルスクを経由し,
チタ,そしてアトポールで満洲里到着というコースです.

また,1943年11月から1944年1月にはトルコに赴任する田辺宗夫三等書記官,スウェーデンに赴任する土屋準二二等
書記官,スイスに赴任する武川基外交官補がソ連経由でドイツに向かっています.
途中,伝書使としてベルリンに赴いています.
このルートで最後に帰国したのは堀切善兵衛欧州遊撃大使になります.

後,ブルガリアから帰国する日本外交官が,1944年11月にソフィアからイスタンブールに行き,アンカラ,バクー,コーカサス
経由で,モスクワに行き,そこから満洲里に言った記録も残っています.

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【質問】 自衛隊の飯炊き車両ってありますが,どんなの食ってんの? ご飯に何が付くの?

・あんな感じのがアメリカ軍にもあるならば,何食べてんの? まさか常にMREを・・・?

・なんか旧ドイツ軍兵士の持ち物の中に,食器類ってあったんですが,今でも各兵士は食器持ち運ぶんですか?
 つーかなんで持ち運んでたの?

 【回答】
 軍隊の兵隊さんの最大の楽しみは食事.
 だから,自衛隊,米軍,関係なく,普通はきちんと調理されたご飯が出る.
 そのための炊飯車両.

 メニューは,およそ考えられる全ての種類だと思ってもらって結構.

 自衛隊のものは,ご飯が炊けるし,同時に汁物(カレーとか豚汁とか)も作れる.
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E5%A4%96%E7%82%8A%E5%85%B7
http://www.youtube.com/results?search_query=%E9%87%8E%E5%A4%96%E7%82%8A%E5%85%B71%E5%8F%B7&aq=f

 米軍はこんなフィールドキッチントレーラー.
 でもって,食器は,使い捨てのパレット.
http://10.pro.tok2.com/~phototec/UGR2.htm

 チキンとかポテトとかシチューとか,アメリカ人が日常食べる温かい食事を供することができる.
 湾岸戦争の時は,移動ハンバーガーショップが前線基地を巡回して,好評だったらしい.

 旧ソ連のフィールドキッチン
http://kasapanos.web.infoseek.co.jp/zakka/feldkuche/kauppafeldkuche.html

 食器はどんな軍隊でも,各自の持ち物.
 基地などでは使わないが,野外で食事するときに使う.
 大抵の軍隊で,普通にメスキットや飯盒を背負っている.

 いろんな国のメスキット
http://garactor.com/?mode=cate&cbid=150792&csid=2

軍事板,2010/11/18(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 マル3計画における空母建造の実態は,米海軍にどの程度察知されていたんでしょうか?
 開戦当時,米空母は太平洋に3隻しかいないけど,対抗艦をもっと置いておかないと,軍事バランス的におかしいと思うんですが.

 【回答】
 Jane 1939版では日本の新造空母は
蒼龍型3番艦 翔鶴 1万トン 30〜40機搭載

 Jane 1941版では同じく
蒼龍型3番艦 蛟竜 1万トン 30〜40機搭載
翔鶴・瑞鶴       1万7000トン 45機搭載

です.

 これ以外に,1939〜40年にかけて4万トン超の新造戦艦3隻が就役する,と推定しています.

 つまり,日本の空母陣は数だけ多く,一隻一隻は小粒と思ってたわけですね.
 就役済の艦にしても
龍驤:24機
加賀:60機(最大,通常は30機)
赤城:50機(最大,通常は30機)
鳳翔:26機(最大,通常は20機+)
と推定されてます.

 これがアメリカだと
レキシントン:90機
サラトガ:79機
レンジャー:72機(最大120機)
ヨークタウン級:83機(最大100機以上)
ワスプ:75機

ですから,日本:200機弱〜370機に対して,米太平洋艦隊:250〜270機という想定になります.
 そんな劣勢に見えないでしょう?
 そういうことなんです.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/20(土)
青文字:加筆改修部分


 【追記】

58 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/20(土) 23:50:38 ID:tvp2NgaO
>40
>ムッソリーニはレイシストでしたか?

霞ヶ浦の住人の回答.
「レイシストでした」!


59 :居酒屋正社員:2010/11/20(土) 23:50:54 ID:???
そもそも今の日本はあまりにも乱れすぎではないか?
汨羅の淵に波騒ぎ〜巫山の雲は乱れ飛ぶ〜
と青年日本の歌は現在の日本の姿を映しているのかもしれない
お前達は先人に恥じないような立派な人間か?国を憂いているか?
この国は一体何処へ向かうのだ!?


60 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/20(土) 23:51:26 ID:tvp2NgaO
説明.
「ファシスト政権は人種主義政策をある程度は進めつつも,ユダヤ人コミュニティーに対する迫害を公式に禁じている.
ムッソリーニは「彼らはローマの頃からそこに居る」として,イタリア系ユダヤ人がイタリア社会にとって不可分であると述べている[30].
なおファシスト党の幹部にもユダヤ系イタリア人が多数いた[31].
だが1938年以降から国際的に孤立したイタリアがドイツと接近すると,
ニュルンベルク法を参考にした「人種法」が制定.ゲットーの復活や市民権の制限などを含めた同法であったが,
ファシスト党員の間でも大変に不評であった[32].
ローマ教会からも批判が行われるが,ムッソリーニは批判について「卑しい人種を守る連中」「不快なユダヤ人を皆潰すべきだ」と愛人に述べたという[33].
大戦後期の1943年12月,ムッソリーニはイタリア社会共和国でのユダヤ政策について話した際,
古参党員のブルーノ・サパムタナトに「私はローゼンベルクと同じではない.あの法律は拙い判断だ」と人種法が不本意であった告解している[34].
黒色人種に関しては「アフリカから報告を受ける度に不快だ.今日も黒人と同棲した兵士が逮捕された.
汚らわしい植民者が7年もしないうちに帝国を潰す」「混血を生まず,美を損なわないようイタリア人にも人種意識が必要だ」と愛人に語り,
差別意識をより露骨に見せている[33].
また,ムッソリーニは在伊日本人の下位春吉と親交があり,親日派としても知られるが(下記参照),
1937年10月には,中国の駐イタリア大使との会談内容に触れて「なぜイタリアは中国を支援しないのかと聞かれたが,
単に仏英と同じ立場になれないからだ」「もし仏英が日本側につくなら,我々は中国につく」「中国人は頭がいい.
だが日本人はとてつもない.猿みたいに何でもまねをする.彼らはすごい.
すぐに学習する」と愛人に語り[33],日本人に対して「猿みたいに何でもまねをする」と表現するなど,人種差別的な感覚をもっていた.」

 ウィキペディアの「ベニート・ムッソリーニの人種政策」を参照ください.

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【追記】
98 :名無し三等兵:2010/11/21(日) 00:31:06 ID:???
>>54
オホーツク海はロシア原潜の聖域の一つだが,実はこの海域は
浅い海底が連なる千島列島により極めて重度に閉息されている.
オホーツク海名物流氷もこの海底地形によって暖かい海流から
隔絶されているからおこる現象.
しかし千島列島には数少ない水道が存在し,ここはロシア原潜が通る
数少ないルートになっているのだが,それこそが北方四島周辺海域なので
仮に日本が北方領土を掌握すると,ソ連原潜がオホーツク海から出るためには
日本海越えかあるいは浅い海域を無理矢理通過するかのどちらかになり,
隠密性に著しい悪条件となる.
つうか極東での潜水艦戦略が再建すら絶望的なほどに崩壊する.

faq101121oh.gif
(http://www.data.kishou.go.jp/shindan/sougou/html/fig/fig2.2.3-1.gifより引用)

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【質問】 銃身交換が楽な銃ってありますけど,銃身の交換時期ってどうやって知るの? 銃身を交換しないとどうなるの? 銃身交換を楽にすれば,普通のアサルトライフルでSAWみたいな運用は出来る?

 【回答】
 銃身の交換時期は,発射速度と撃ち方,発射弾数で定められています.
 ある発射速度で,何発(あるいは何秒)撃った後,何秒の射撃停止,冷却を行った場合,何発撃った時点で交換する,あるいは,その範囲なら交換しないで良いといったマニュアルがあります.
 もちろん,銃身が真っ赤になってきたらまずい感じがしてきます.

 過熱した状態で撃ち続けると,銃身が柔らかくなるために摩耗が激しくなり,銃身寿命が短くなります.
 また,射撃精度も落ちますし,最悪の場合は銃身が自重で曲がって垂れてしまい,射撃できなくなります.

 普通のアサルトライフルを銃身交換可能にした場合,その分当然重くなり,また,銃身だけでなく,薬室の過熱によるクックオフ防止や,各部の耐久性も考えなくてはならず,機構も複雑になるので,SAWと変わらないものになってしまうでしょう.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/21(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ニミッツ級などの米空母は,任務の多様化による搭載機数の増加で手狭になっています.
 そこで,一部のヘリを他の艦に移そうと言う発想があってもおかしくありません.
 ですが,一向に建造される気配がありません.
 何故アメリカは,ひゅうが型の様な艦を建造し,空母に搭載する回転翼機の一部を他艦に移そうと考えないんでしょうか?

 【回答】
 大前提として「任務の多様化」によって「搭載機数の増加」をしてません.
 しょっぱなから間違ってます.
 米空母のとった道は,機数の増加ではなくマルチプル化です.

 1970年代の米空母航空団の標準編成は
F-4ファントム×24,
A-6イントルーダー×39,
KA-3スカイウォーリア×5,
E-2ホークアイ×4,
UH-2シースプライト×3,
C-1トレーダー×1
の合計76機.

 1990年代は,
F-14トムキャット×18,
A-6イントルーダー×24,
EA-6プラウラー×4,
E-2ホークアイ×4,
S-3バイキング×6,
SH-3シーキング×6,
C-2グレイハウンド×1
の合計63機.

 現在は,
F/A-18ホーネット×48,
EA-6プラウラー×5,
E-2ホークアイ×5,
SH-60オーシャンホーク×4,
C-2グレイハウンド×1
の合計63機.

 以前より,かなり機種・機数共に減っています.
 その分,各機体が様々な任務をこなせるものに更新されています.
 近い将来はF/A-18ホーネットの半数が,F-35ライトニングとX-47ペガサス無人攻撃機で更新される予定で,また,電子戦機もF-18系列のグラウラーに更新されます.

軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 太平洋戦争中,孤島への補給には潜水艦の他に手法はなかったんか?
 陸軍がマルゆ艇を作るくらいだから,潜水艦の他に輸送手段が無いだろうとは思ってたよ.
 だけど他に何かあったのかも知れない.
 潜水艦輸送を批判する連中は,代替手段に何を考えているのか知りたい.

 【回答】
 先ず航空優勢,海上優勢を喪失した状態で輸送しようとすると,アレしかなかった.

 光人社文庫探せばあるが,九七大艇,二式大艇を使った航空輸送も,1944年,1945年に行われている.
 もちろん航空優勢を失っているので,隠密飛行に終始し,運ぶのも暗号表とか医薬品とか,かさばらず必要性の高いものばかり.
 どっかのチート国の様に編隊組んで大々的に,なんてのは出来ない.
 あっという間に撃墜されるのがオチ.

 輸送船は,『海上護衛戦』か大内氏の著作でも読んでくれ.
 潜水艦の脅威と空母艦載機やB-17,B-24の空襲でタコ殴りされまくり.
 北号作戦で,戦艦を基幹としたれっきとした艦隊を組んで輸送したけど,アレだって成功するとは思われていなかったくらい.

 結局一番感知され難く,ある程度量も運べる,となると潜水艦しかなかった.
 後知恵で非難するのは勝手だけどね.

軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 ラバウル奪取の必要性はあったの?

 【回答】
 ラバウル攻略は第一段作戦の締めくくりとして,トラックや蘭印方面への連合軍の反攻の策源地を排除し,占領地域を守る「城門」として絶対に必要な場所であり,攻略には赤城以下正規空母まで出撃しています.

 ラバウルの奪取は,戦前からの既定戦略です.
 ラバウルが敵手にあれば,そこからの連合軍の浸透は,蘭印東部や内南洋にまで及び,長期持久はおろか短期決戦さえままなりませんでした.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/23(火)
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 【珍説】
552 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/23(火) 19:57:19 ID:ZlGaqx/a
>547 :ゆうか
>538
>ラバウル攻略は第一段作戦の締めくくりとして,
>トラックや蘭印方面への連合軍の反攻の策源地を排除し,占領地域を守る「城門」として絶対に必要な場所であり
>攻略には赤城以下正規空母まで出撃しています.
>ラバウルの奪取は戦前からの既定戦略です.
>ラバウルが敵手にあればそこからの連合軍の浸透は蘭印東部や内南洋にまで及び,長期持久はおろか短期決戦さえままなりませんでした.

霞ヶ浦の住人の回答.
「策源地を排除し,占領地域を守る「城門」として絶対に必要な場所であり 」が誤った考えなのでした!

説明.
次は「ラバウルを保持するにはソロモン諸島全域をカバーできるガダルカナル島に飛行場建設を計画」となりました.
止め処が無くなったのです.

「グアム島攻略作戦では米軍陣地は重厚な防御施設と兵力を準備していると連合艦隊司令部では過大評価していました.
というのも,米軍にとってハワイ〜ウェーキー〜グアム〜フィリッピンに通ずる戦略的価値の高い最重要拠点であり,
それに加え海底電線の中継所として欠くことのできない位置にあったためです.
 ところが米側では,軍備の強化をすると日本を刺激する事となり,本国から遠いため補給も困難であるとの理由から,
積極的な防御準備は行なっていませんでした.」

「グアム島,ウェーキー島を終えた大本営海軍部は,続く南太平洋方面方面のニューブリテン島のラバウルまで進出する予定でした.
ラバウルまででも戦線は延びきっているのに,
ラバウルを保持するにはソロモン諸島全域をカバーできるガダルカナル島に飛行場建設を計画します.」

下記,南部太平洋方面攻略・インド洋作戦を参照ください.
ttp://ww31.tiki.ne.jp/~isao-o/battleplane-14seiron.htm

 【回答】
 まるっきり分かっていません.
 ラバウルが敵手にあった場合,蘭印東部〜内南洋に至る広大な地域が,前線と化します.
 防衛に要する負担は,トラック〜ラバウルに至る補給線の維持など,児戯と思えるほど悪化します .
 ラバウルはわずかな補給線の延伸によって,防御リソースを集中し,トータルでの補給負担を減らせる絶好位置にあり,しかも戦前からの空港さえあります.
 だからこそ日本軍は,ラバウルの攻略を第二段ではなく,第一段作戦に組み込み,開戦前からの明確な方針としていたのです.

 そして南方への進出は,ラバウルで留める案もあったのです.
 というより連合艦隊は,ラバウルからさらに南進してモレスビー攻略〜米豪分断する大戦略には,もともと消極的でした.

 だいたい,そのHPは認識を誤っています.
 ガダルカナルへの飛行場建設は,ラバウル保持とは直接関係ありません.
 防衛ではなく攻勢的な目的によるものです.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分



 【珍説】
588 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/23(火) 21:23:57 ID:ZlGaqx/a
>563 :ゆうか
>552
>まるっきりわかっていません
>ラバウルが敵手にあった場合,蘭印東部〜内南洋に至る広大な地域が前線と化します
>防衛に要する負担はトラック〜ラバウルに至る補給線の維持など児戯と思えるほど悪化します
>ラバウルはわずかな補給線の延伸によって防御リソースを集中し,トータルでの補給負担を減らせる絶好に位置にありしかも戦前からの空港さえあります.
>だからこそ日本軍はラバウルの攻略を第二段ではなく,第一段作戦に組み込み,開戦前からの明確な方針としていたのです.
>そして南方への進出はラバウルで留める案もあったのです
>というより連合艦隊はラバウルからさらに南進してモレスビー攻略〜米豪分断の大戦略にはもともと消極的でした
>だいたいそのHPは認識を誤っています
>ガダルカナルへの飛行場建設はラバウル保持とは直接関係ありません
>防衛ではなく攻勢的な目的によるものです

霞ヶ浦の住人の回答.
「守勢に回ったとしても必要となるソロモン諸島の制空権拡張のため,ラバウル以南の前進航空基地を建設する」.

説明.
「米豪遮断作戦である.この作戦は,ニューギニア島東南岸のポートモレスビー攻略作戦(「MO作戦」)とニューカレドニア,フィジー,
サモアの攻略作戦(「FS作戦」)から成るものであったが,「FS作戦」遂行にあたって5月に前進飛行場の建設適地とされたのが,ガダルカナル島であった.
ところが日本海軍はミッドウェー海戦において主力航空母艦4隻を失うこととなり,「FS作戦」の実施は一時中止されることとなった.
だが,守勢に回ったとしても必要となるソロモン諸島の制空権拡張のため,ラバウル以南の前進航空基地を建設する為,
大本営は6月下旬にガダルカナル島の飛行場建設を正式決定した.」

 ウィキペディアの「ガダルカナル島の戦いの背景」を参照ください.

 【事実】
 FSは7月1日をもって「一時取止メ」となります.
 具体的には7月6日の「作戦指導砲身変更ノ経緯説明覚」にあり.
――――――
別紙第三 作戦指導方針

 F作戦はインド洋方面の積極的交通破壊戦終了し 「モレスビー」攻略後の「ニューギニヤ」方面航空戦進展の状況
 並に航空機増産の状況を見定め 且当時の敵情を考慮し概ね本年十二月以降之が開始を企図するものとし所要の作戦準備を促進す
――――――
 また,
――――――
 F作戦の必要性は将来減少することなしとの見解にして,抜本的に豪州攻略の可能性生ぜざる限り,之が攻略の企図は飽迄も之を放棄せざるものなり
――――――
として,全く諦めてません.
 当面はインド洋方面で攻勢を展開し,将来に備えてラバウル周辺の地歩を固めておく,構想の一環がガ島飛行場建設で,このあたりの経緯・詳細は「SN作戦」を調べるとわかります.
 その中でもガ島の飛行場は,日本軍前進基地としてのツラギ泊地の防空と,連合軍艦隊への哨戒を主眼とした,攻勢的な目的を有しています.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分

 ちなみに,ラバウルが無力化して以降の蘭印防衛は,ニューギニア各所に展開した陸軍航空隊が,重責を担うようになる.

 一方で連合軍は,資源地帯への浸透よりもっと直接的に,台湾・フィリピン方面を攻略してシーレーンを遮断する道を選び,ニューギニア方面を直接攻略するのは避けた.
 ただし戦前の構想では,ラバウルへの増援が間に合えば,これを拠点として反攻に転じ,場合によってはトラック攻略も視野に入れていたことが,各種文書で明らかになっている.
 日本軍は機先を制することによって,危険な芽を摘み取ることに成功したわけだ.

軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分



 【珍説】
624 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/23(火) 22:36:47 ID:ZlGaqx/a
>621
>619
>563 名前:ゆうか
>552
>まるっきりわかっていません
>ラバウルが敵手にあった場合,蘭印東部〜内南洋に至る広大な地域が前線と化します
>防衛に要する負担はトラック〜ラバウルに至る補給線の維持など児戯と思えるほど悪化します
>ラバウルはわずかな補給線の延伸によって防御リソースを集中し,トータルでの補給負担を減らせる絶好に位置にあり
>しかも戦前からの空港さえあります.
>だからこそ日本軍はラバウルの攻略を第二段ではなく,第一段作戦に組み込み,開戦前からの明確な方針としていたのです.

霞ヶ浦の住人の回答.
日本はその後の絶対国防圏でラバウルを外しました.
占領したことが間違いだったのです.

説明.
「1943年9月25日の大本営政府連絡会議で決定した「今後採るべき戦争指導の大綱に基づく戦略方策」で
絶対国防圏の圏域を設定,同年9月30日の御前会議で決定した「今後採るべき戦争指導の大綱」で絶対国防圏が決定された」.

下記,絶対国防圏を参照ください.
ttp://www.h2.dion.ne.jp/~sws6225/jiten/kokubouken.html

 【事実】
 完全な結果論です.
 しかも間違いだらけの.

 戦前から連合軍は,モレスビー=ラバウルを反攻の拠点とする構想があり,開戦後速やかに増援部隊を派遣する構想でした.
 日本軍の進撃は,連合軍のもくろみを遥かに上回る順調さで推移し,構想を実現する余裕がなくなってしまっただけです.
 日本が「開戦90日で第一段作戦にケリをつける」ほど急いだのは,まさに連合軍,特にアメリカ軍が航空戦力中心の増援を送り込んで,攻略が困難ないし不可能になる前に,作戦を終結させる切実な必要があったからです.

 絶対国防圏設定後,ラバウルは無力な拠点と化しましたが,それでも日本がここを確保しておく意味はありました.
 大兵力を要するラバウルが,日本側の手に残されていたからこそ,ニューギニア方面への連合軍の攻勢は激烈なものとはならず,資源地帯が直接脅かされるまでに至らなかったのです.
 連合軍はラバウルを攻略して,資源地帯に襲いかかる道ではなく,もっと手っ取り早く効果があがる(そして多分に政治的な意図を含んだ)フィリピン攻略の道を選びます.
 そこにはニミッツと張り合うマッカーサーという,アメリカ陸海軍側のわりと一方的な都合があります.
 資源地帯への浸透で時間を食い,対日攻勢の主導権を海軍側に握られることを嫌うという,理性とは少々ずれた道筋を経て,資源地帯はスルーされた,ともいえます.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分

 そもそも攻勢計画段階と守勢にまわった段階で,同じ判断するかね?
 つか,ラバウルが維持できないと見たから,「絶対防衛圏」を設定せざるを得なくなったんだろうが.
 つまり,オフェンスからディフェンスに変わったわけで,どうせディフェンスにまわることになるんだから,ってオフェンスを諦める馬鹿がいるかね?
 さらに言えば,開戦当初にラバウルを占領しないと,連合軍がラバウルに展開して,トラックから,マリアナ,ニューギニア全土が,いきなり連合軍の攻撃範囲にはいるんだけど.
 そうなると,絶対国防圏どころじゃない騒ぎになるんだけど.

軍事板,2010/11/23(火)
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 【質問】
>海軍は短期決戦の戦略でした.
>1944年には,アメリカ海軍には大艦隊が出現します.
>開戦前から艦隊法成立で分かっていました.
>そうなれば,日本海軍に勝ち目はありません.
>その前に,勝たねばなりませんでした.

 だったら,効果がすぐに現れない通商破壊作戦で,トン数戦争なんかやってる暇はないんでは?
 しかも正面の敵のアメリカに対してでなく,わざわざインド洋なんかで.
 アメリカの通商路は,アメリカ大陸沿岸部にしかないのに.

 【回答】
 ミッドウェー敗戦後の日本海軍は,積極的攻勢に出る力を失ったため,インド洋で始めようとしていたトン数戦争を本格化させる道を選びました.
 そのための兵力移動も始まっており,ガ島攻防戦が生起しなかった場合,南雲機動部隊は再びインド洋で暴れる予定でした.
 1943年中を耐え忍び,徹底的にインド洋の通商を遮断してしまえば,英国に何らかの政変が起きる可能性は高いと踏んでいたのです.

 実のところ,この期に及んでもなお,日本軍の戦略は一本化されてなかったのです.
 ガ島への進出は,空母を使えなくなったため,基地航空戦力を主体としたFS作戦の一環,その準備行動でした.
 これが連合軍の反攻を呼び込み,敗戦への一里塚となったのは御存じの通り.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分


 【追記】
574 :名無し三等兵:2010/11/23(火) 20:38:59 ID:???
>>565
ミッドウェーで受けたダメージは質的な性質が強く,
特に人的損害は戦前の航空産業そのものが貧弱で
パイロット予備軍となる人材の絶対数が少なかった日本にとっては痛恨だった.
(戦間期の航空産業従事者およそ5600人だぜ,日本.英伊でもそれぞれ3万2千人だってのに)
そのために質より量という方針を選ばざるを得ず,
それが裏目に出てマリアナの七面鳥撃ちにつながってしまう.

578 :ゆうか ◆u8WC078ef5ch :2010/11/23(火) 20:46:34 ID:a5rLu3hz
>>574
最近知られるようになってきましたがミッドウェーのパイロット損耗は100名程度で
いかに日本軍であっても補充に苦労する数字ではありません.

決定的に問題だったのはやはり空母という動く飛行場をなくし
柔軟な作戦運用が不可能になったことです.
つまり,戦略的な主導権を握れなくなったのです.
以後の日本軍は歴史が示す通り,連合軍の動向に対応する「受身」のかたちでしか作戦を展開できなくなります.

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/11/23(火)
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 【質問】 今年の防衛大綱の発表っていつでしたっけ?
 戦車定数さらに削減されるかも,の件についてなのですが.
 相手国が自国に対し,着上陸作戦を行おうとした際のリスクを確実に低減させるので,好ましくないという意見が多かったように思えますが,一方で,
「現在の財政難では仕方がない.
 戦車の数を保有するよりも,戦車の展開力を高めるほうを優先するのは間違えていない」
という意見も,少しですが目にしました.
 この後者の意見について,皆さまはどう思われますか?

 【回答】
 防衛大綱は今年度中を予定.

 戦車と榴弾砲(一般で言う大砲です)は,自民党時代に既に定数600と定められています.
 特に戦車は,装輪装甲車の一種である機動戦闘車を含めた数字とされる予定ですので,実質的には600以下となります.
 その反面,陸自は国力に比して規模が小さく,予備役がほとんどいないという片寄った構成のため,戦車と特科の支援を充実させる事を基盤にして,防衛計画を練ってきました.
 逆にいえば,歩兵だけで見た場合,先進国の軍隊としては機械化率が悲しいほどに低く,定数も少ない上にIFVの保有数も異常に少ないため,仮想敵国に比べ戦力はかなり劣ります.
 無論,日本は島国ですので,揚陸されなければ関係ないのですが,現在の技術において,敵戦力の完全なる洋上撃破は理想論でしかありません.
 理論上不可能ではありませんが,空海は敵の主力に拘束される上,艤装や奇襲の効果も想定され,どうしても撃ちもらしが,かなりの規模で生じるのです.
 そして陸自が貧弱であった場合,撃ちもらした敵戦力で日本は大損害を被ります.

 なお,戦車の展開力を高めるというのは,構想すらされないただの夢想です.
 一般の大型トラックでも10tですが,戦車は軽すぎると噂の10式でも40t代と極めて重いので,道路でも鉄道輸送でも入念な下準備をした上で慎重に運ばなければならず,有事に気軽に動かせるものではありません.
 たとえテレポーテーション能力を持っていても,600以下では容易に分散を強制されます.

軍事板,2010/11/24(水)
青文字:加筆改修部分


 【追記】
840 :名無し三等兵:2010/11/24(水) 19:38:55 ID:lpBibwWV
レイテ沖海戦において何故栗田艦隊が反転したのでしょうか?
敵の機動部隊を発見したらそちらを優先しろと言われたようですが.
>>7に書いてあるような理由で理由なしといった感じなのでしょうか.


841 :名無し三等兵:2010/11/24(水) 19:47:41 ID:???
>>840
本人が戦後のインタビューで「わかんない」って答えてるんだよ.
だから筋道だった判断じゃないんじゃねーか? てことになるわけだ.
理詰めで解決しようとしても無意味であろうと.


842 :名無し三等兵:2010/11/24(水) 19:48:13 ID:???
>>840
突っ込んだあと袋の鼠になるのを恐れたから


843 :名無し三等兵:2010/11/24(水) 19:51:55 ID:???
>>840
最新の研究では,北方に敵機動部隊ありを示す電文がはいっており,
その電文を信じて転進したが,探してるうちに駆逐艦などの燃料が危険水準まで
減ったので引き揚げたというのがほぼ確認されたらしい.
ことしの6月くらいに現在出てる各種の研究書,有名所をほぼすべて再検討されてるほんがでてる.

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【質問】 MP5って撃つたびに,部品が摩耗だか変形するから,定期的に交換しなきゃならないそうですが,普通のライフルも,こういう風に定期的な交換が必要だったりするの?

 【回答】
 MP-5とその原型のG3は,プレス製のレシーバーに,バレルを固定する為のトラニオンと言う部品を使用しています.
 この接合部が,一定の発射弾数で磨耗限界に達する為,トラニオンの交換と,レシーバーのリサイジング,つまり寸法の修正をする様に成っています.
 これは銃の基幹部品を定期的に交換する事を意味し,他の構造の自動小銃に比較して,頻繁に行わなければ成らない事から,他の銃よりも性能維持にあたり手間が掛かると言われています.

 勿論,他のシステムも定期的に,磨耗する消耗部品を交換する事は必要です.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2010/11/25(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 空中給油について質問です.
 アメリカの給油機がイギリスの機に給油したり,アメリカと日本の航空自衛隊の間で相互に給油したり,ということはできるみたいですが,アメリカの機がロシアの機に給油したり,中国の機が自衛隊の機に給油したり,ということもできるのでしょうか?

 【回答】
 今世界で行われてる軍用の(民間のってないけどね)「空中給油」には,

*西側規格
フライングブーム式
プロープ&ドローグ式

*ロシア(ソビエト)規格
プロープ&ドローグ式

*中国規格
プロープ&ドローグ式

がある.

 今は使われてないけど,過去にはソビエトが翼端式(正式名称忘れた)の独自の方式を使っていた.

 これらは相互に互換性はない.
 一応,西側規格の給油機には,フライングブーム式とプロープ&ドローグ式の両方の給油装置が付いていて,どちらの方式での給油にも対応できる,という空中給油機がある.

 同じプロープ&ドローグ式でも,西側/ロシア/中国のものに相互互換性はない.

軍事板,2010/11/22(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 天山や九七式艦上攻撃機は3人乗りのようですが,パイロット以外の2人は何をしているのでしょうか?
 1人は爆撃要員としても,2人もいらない気がします.
 撃墜された場合の兵員の損失を考えても,乗員は少ない方が良いと思うのですが.

 【回答】
 3座機は操縦員,偵察員,電信員の3人.
 操縦員は操縦と雷撃,偵察員は見張りと爆撃,航法,電信員は電信と機銃担当.
 2座機は操縦員と電信員の2人.
 その場合,操縦員は操縦と爆撃,電信員は電信と航法,機銃担当.

 で,大戦期の貧弱な航法設備で,遠洋飛行をするのはリスクがでかい.
 なので,出来るだけ航法専門要員を置いた方が安心できる.
 また,レーダーが無かった当時の偵察は,目視が基本.
 人数多い方が見落としが減るだろ?
 さらに,降爆は操縦員でも出来たが,水平爆撃は爆撃照準器を使い,操縦と爆撃照準を同時に行う事は当時できなかった.
 電信員にやらせれば?となるだろうが,水平爆撃は敵機に集られても進路を頑として保持しなければならず,その場合,電信員が機銃で反撃できるのは大きい.
 てなわけで,攻撃機と偵察機は3座,爆撃機と観測機は2座となった模様.
 もちろん機器の発達に伴い,搭乗員は減っているよ.

軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 WikiPediaとかによく「空中給油受油能力」とか「空中給油受油装置」という表現があるのですが,これは正しい用語なのですか?

 【回答】
 「空中給油を受ける装置」と言う意味で,間違いではないだろ.

●フライングブーム方式
 ♂給油する方:特に個別の名では呼ばない(全体として「フライングブーム」)
 ♀受ける方:レ(リ)セプタクル(receptacle.「入れ物」の意味だが日本語で言うところの「コンセント」のこと)
●プローブアンドドローグ方式
 ♀給油する方:ドローグ(Drogue.水を溜めて使う方式の袋型錨,もしくは吹流しのこと)
 ♂受ける方:プローブ(>>94参照)
というのが装置の名前.
 専門書なんかだとそもそも和訳されず,「空中給油プローブ」とかそのままカタカナ書きしてあることが多いけど.
 一般人も読むこと前提の「百科事典」なら,その表現でいいんでないの.

 ちなみにプローブ Probe は,元は“探査針”を意味する.
(今はそこから派生して“探査機”と言う意味にもなってる)
 よく間違われてプロー「フ゜」になってるので,WikiPediaとかで見つけたら訂正しておくがよし.

軍事板,2010/11/23(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 wikipediaでハルノートを調べたのですが,それによると,日本の真珠湾攻撃部隊は,ハルノートが日本に提出される前に,既にハワイに向けて出撃していたし,陸軍も南方戦に向けて軍の再編成を行っていた.
 日米の歴史家では,日本はハルノートは一切関係なく,アメリカと戦争をするのを決めていた,というのが有力であり,日本の教科書でも日米戦の項目に,ハルノートの記述がないものがある,「ハルノートによって日本がアメリカとの戦争をせざるをえなくなったと主張するものは,広義の陰謀論者だ」とも書かれてあったのですが,私は今までハルノートによって日本は対米戦を決めたと思ったのですが,そうではないとすると,日本は何時アメリカと戦争をすると決めたのでしょうか?

 【回答】
1941/08/01 米,対日石油輸出を禁止
1941/10/18 東条内閣発足
1941/11/05 御前会議にて12/01午前0時までに交渉がまとまらない場合,開戦することを決定
1941/11/24 作戦に従事する一般兵に真珠湾攻撃作戦を通知
1941/11/26 日,機動艦隊が択捉島単冠湾を出港 ハル・ノート提示
1941/12/01 御前会議にて開戦を決定
1941/12/02 「ニイタカヤマノボレ1208」海軍,真珠湾攻撃開始を8日と下命 「ヒノデハヤマガタトス」陸軍,マレー攻撃作戦を8日と下命
1941/12/08 開戦,マレー半島攻撃,真珠湾攻撃

 源田実の回想録によると,国際情勢の緊張が高まる中,山本五十六によりハワイ攻撃作戦として,
「第一・第二航空戦隊が全力で片道攻撃を仕掛け,敵戦艦群の壊滅を計る」
という第1案が同氏に伝えられたのが,1941年2月初旬.
 研究・検討後,計画書として仕上げられたのが4月初旬,
 作戦立案と同時に実戦部隊での猛訓練が平行して行われ,現場指揮官級に真珠湾作戦の概要が伝えられたのが10月7日,
 軍令部が作戦承認したのが10月19日.

 一方で,山本五十六は12月に入っても,交渉成立の望みを捨ててはいないと周囲にもらしている.
 少なくとも交渉と武力行使の両案が同時進行されているので,作戦準備の開始日時だけをもって,ハルノート等最終期の交渉意義を全否定するのは強引すぎる.

軍事板,2010/11/25(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 タッチ&ゴーについて,飛行機は滑走路の長さが足りないときとかに云々とありましたが,ヘリの場合,どういった状況を想定してやっているのでしょうか?

 【回答】
 着陸を失敗した際にスムーズにやり直せるよう,繰り返し練習して慣熟しておくのが主な目的.
 固定翼機の場合は,滑走路に着陸する際にオーバーランやスリップなど,もろもろの不都合が予想されたときに,高度100フィート(およそ30m)から 30フィート(9m)までには決断して,断固たる決心をしなければならない.
 この,「フライト最後の判断」を行う際,前提となるのがタッチ&ゴーの訓練経験で,仮にやり直す場合,最後のチャンスを掴むため,全てのパイロットが必ず慣熟する.
 逆に着陸慣行を決断した場合,それ以降迷ってはならず,スピードブレーキやスラストリバーサー,スポイラーに車輪のブレーキ等,使える機能は全て使って必ず着陸しなければならない.
 最悪なのが
「いいや,着陸しちゃえ→あー,無理っぽそうだなぁ→タッチ&ゴーでやり直そっと」
って,ろくな決心も伴わないパターン.
 つーか,こういう奴は根本的にパイロットに向いてない.

 ヘリの場合,固定翼機と違い上記の条件は緩いが,それでも航空機である事に違いはなく,着陸は難しい局面の一つであるために訓練を行う.
 特に軍用機の場合,難しい地形や荒れた海面での着艦(海軍なら),脅威の存在など,民間機より遥かに危険な発着を行わざるを得ない状況が想定されるため,重要な訓練の一つになっている.

軍事板,2010/11/25(木)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 戦車のライフル砲が廃れた原因はなんですか?

 【回答】
 翼安定式の徹甲弾を使うようになったので,砲弾を回転させる必要性がなくなったから.

軍事板,2010/11/26(金)
青文字:加筆改修部分

 APDSFSよりライフル安定のAPDSの方が,長射程では精度が高くなります.
 ライフルの問題点は,回転するとHEATの貫通力が落ちることで,このためスリッピングバンドなどでライフルを通っても,弾体が回転しないような工夫が必要になります.
 HESHであれば,むしろ回転する方が良いのですが,HEATのようにタンデムにすることは困難です.
 弾速は滑腔砲の方が上げやすいので,最大有効射程より貫通力を重視すると,滑腔砲の選択になるかも知れません.
 最大射程は砲そのものより,火器管制装置や気候などにより大きく左右されるという事情もありますし.

 もっとも,英国がライフルから撤退した最大の原因は,滑腔砲が一般化し,ライフルの使用者が減ったため,ライフル用戦車砲弾の開発費が大変高くつくという理由です.
 同様の理由で,戦車砲弾の国産もやめてしまいました.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/26(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】 なんか,一部のマスコミではサーモバリックには貫通力がある,とか書いてありましたが,これはあり得ないのでは?

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/26(金)
青文字:加筆改修部分

 【回答】
 閉所で使われる燃料気化弾に対し,閉所攻撃に効果の有るサーモバリック弾は,貫通弾頭に使われる事が多い.
 実際サーモバリック弾BLU-118は,BLU-109系の貫通弾頭.
 スピン安定のAPDSの貫通力を高めようとL/Dを高めていくと,イナーシャ・カプルによる不安定性により弾道が不安定になる.
 つまりAPDSの方がL/Dの制約がきつい.

 もちろんスリッピング・バンドを使えば,APFSDSも撃てるが,それではわざわざライフルを使う意味が無くなる.

軍事板,2010/11/26(金)
青文字:加筆改修部分

 APやBROACHのような,貫通力最適化砲弾/弾頭の事を念頭に置いて書きました.
 確かにバンカーバスター用の重量爆弾では,サーモバリックも多用されています.
 ご指摘ありがとうございました.

 しかし,間接射撃の榴弾砲にサーモバリックを使用する場合は,やはりソフトスキン相手で燃料搭載量優先が妥当という気がします.

 L/D比についてもご指摘どおりですが,英のライフルAPDSとラインメタルAPFSDSは,貫通力に差がなかったように憶えています(要確認).
 APFSDSでもしなりの問題がありますから,貫通力についてはL/D比の限界以前で決まっているのではないでしょうか.
 ご存じでしたら,ご教示いただければ幸いです.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/26(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
外国工作員の原発襲撃想定,警察庁が警備訓練

 こういうのは自衛隊の専門じゃないの?
 自衛隊と警察と連携して対応してるの?
 有事の際には連携するんでしょうか?
 自衛隊と警察のどちらが対応するとか,誰が決めてるんですか?

 【回答】
 このレベルは「犯罪対策」と考えられ,基本的に警察の担当です.
 本格的な外部からの武力攻撃と判断され,総理大臣から防衛出動が発令されれば,自衛隊の出番になります.
 その境界は,警察で対処できる範囲内かどうかでしょう.

 したがって,警察では「対処できる範囲」でのシナリオを書き,それに対する訓練を行います.
 自衛隊の出番は当然ありません.

 「警察で対処できる範囲内かどうか」を誰が判断するかですが,現場の警察官が自衛隊に110番することは考えられません.
 役所同士の縄張り意識,責任回避意識から考えても,警察最上層まで持ち上がり,ぐだぐだしてからようやく防衛大臣に回って,出動待機命令となりそうです.
 気の利いたのがいれば,それまでに準備を始める(防衛出動ではなく,例えば原子炉であれば「災害派遣」として,武装した自衛隊を派遣する)かもしれません.

 さすがに「テロリスト」が戦車に乗ってきたら,話は早くなるでしょうが.

 「それじゃ,遅くないですか」とお思いかもしれませんが,それを言い出すと,原発はじめ,すべての重要施設に自衛隊を常駐させる必要があります.
 それは人材的にも,現在の脅威のレベルからも,現実的ではありません.

 テロリストが戦車で攻めてくるようなことが,普通に起きるような事態にならない限り,サブマシンガン持った警察官で十分,と考えられているわけです.
 そして,今のところ,そのような事態は起きそうにないと思います.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/26(金)
青文字:加筆改修部分


 【追記】
618 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:05:07 ID:4N/LAmQF
質問です.

5 : 囲炉裏(愛知県):2010/11/27(土) 13:58:01.42 ID:HBLXry3O0
自衛隊の輸送艦はいつでも空母に改修できる
これ国家機密な

↑マジですか?

あと,中国が2隻の核動力空母を含む空母艦隊5隻以上
の建造を予定していることを明かしたそうですが,
これは日本や米国にとって脅威になりますか?
日本もそろそろ本当に原潜とか空母とか持つべきなのでしょうか?


619 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:13:08 ID:???
日米同盟などと中国などのパワーバランスの維持が重要である


620 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:13:56 ID:???
>>618
国家機密なら,こんなところで回答がもらえる訳無いだろ.
どうみてもネタだよ.


621 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:14:16 ID:???
>>618
すぐには改修できない
たぶん改修費用が新造費用を上回る


622 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:15:59 ID:4N/LAmQF
>>620
国家機密ではないと思いましたが,実際実現可能な内容なのかな,と思ったので.

>>621
ようするにあたらしく作った方がずっと良いということですね.


ご回答ありがとうございます.


623 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:18:16 ID:???
>>621
今の潜水艦の運用実態を考えると
原潜のほうがいいようにも思えるけど
日本では色々な規制があって
原潜は事実上建造不可能.


624 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:23:47 ID:???
>>618
おおすみ型のことか?
格納庫とエレベーターは車輌用のみでヘリは甲板上に繋止しておけるだけの艦に何を期待しろと
たとえ新造並の手間をかけて改装しても艦のサイズそのものが小さい(基準8900t)ので大した航空戦力にならない

22DDHなら改修すればF-35は厳しくてもハリアーくらい運用できると思うがな


625 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:24:48 ID:???
>>618
おそらくは輸送艦と言っても全てではなくおおすみ型についてでしょうが,
日本はそれ以外にも輸送艦を保有しています.
まあ仮に全通甲板をもつおおすみ型に限定してお話ししますが,
結論から言うと不可能です.
空母にはいくつかのタイプがありますが
・正規空母
おなじみ,空母の代名詞です.
現在はアメリカの原子力空母のみが現役です.
おおすみを改修する際は原子炉やカタパルト以前に船体規模そのものが足りません.
アメリカの正規空母は300m級で10万トン前後の巨体をもちます.

・軽空母
おもにスキージャンプを装備しS/VTOL機を運用しますが,
VTOL戦闘機の開発に事実上失敗したソ連系の空母という例外もあります.
おおすみは設計段階で耐熱甲板を想定してないためハリアーの排熱に耐えられず,
スキージャンプの後付けも想定されておらず,着艦も不可能です.

・ヘリ空母
日本ではひゅうがが代表ですが,欧州では以前からジャンヌダルクなど一般的な艦種でした.
またアメリカの空母改修ヘリコプター揚陸艦もヘリ空母の一種と考える事も可能です.
物理的にはおおすみが改修可能な唯一の艦種です.
ただし現状では整備能力をもたず車両甲板が広すぎるため,大規模な改修が必要です.
その上,おおすみはヘリコプターの指揮管制能力をもたないため,
現実的には不可能と断じてかまわないでしょう.

さらにこれら3つに共通する問題点として,
おおすみ型の速力が遅すぎる点が挙げられます.
というか主力の戦闘艦隊に随伴できる高速航行を想定された設計ではありません.

627 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:32:53 ID:???
>>624
設計に耐熱甲板盛り込んでないと思うけどなー

628 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:38:20 ID:???
木製甲板のデダロで問題なかったのに排熱のはなしはほんとなのかなあ


629 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:38:25 ID:???
そうだ!
3ヶ月で空母に改造できることを前提にした造りの潜水艦母艦建造しておけばいいじゃん!
俺って天才!


630 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:40:42 ID:???
>>628

デダロ (空母) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%80%E3%83%AD_(%E7%A9%BA%E6%AF%8D)
>垂直着陸時のハリアーの下降気流が木製甲板に損害を与えたため,
>保護金属被覆を飛行甲板後半に設置.


631 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:42:37 ID:???
うん,つくるときに熱のことを考えてなくてもそのていどのことで埋め合わせ可能なんでしょ


632 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:44:28 ID:???
甲板の重量増加は
復元性を悪くするんだが


633 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:50:31 ID:???
+民って大した知識も無いのに何で軍オタ気取りなの?


634 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:55:09 ID:???
熱んとこに噛み付いてるだけだよ,算盤にはあわないとはおもうよ


635 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 16:57:32 ID:???
>>631
いや,運用に著しい不便を生じた.
離着艦時の出力調整とかえらい面倒でまともな戦力として運用できなかったそうな.

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【追記】
689 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 20:39:30 ID:A4IblMB+
テロ組織の名称にやたらと「○○旅団」と旅団の付く組織が多いです.
なぜ,連隊でも師団でもなく旅団が多いのでしょうか?
素直に構成員の人数が旅団規模だから?

692 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 20:46:48 ID:???
>>689
日本語では「旅団」,英語だと「Brigade」だけど,この Brigade という言葉は,元々の意味は「闘争集団」.

なので,武装闘争組織が好んで自称に用いた.


693 :名無し三等兵:2010/11/27(土) 20:46:53 ID:???
>>689
バカスじゃないがWikipediaで十分回答が得られる
>旅団(りょだん,英:Brigade)
>日本語にいう旅団の語は古代中国の軍隊の単位である旅に由来する.
>「Brigade」はケルト語のbriga(争い)に由来するという.

要するに他国で「争いの単位」としてのもっとも一般的な用語が
日本語に訳すと「旅団」になるってこと
翻訳の都合だな

軍事板,
青文字:加筆改修部分


 【質問】 ロシアの戦闘機をみると,ロケットが搭載できるのが多々あるみたいなのですが,現代の戦闘機がロケットを使う状況ってありえるんですかね?
 大体は,航空優勢を勝ちとってから,誘導爆弾っていうコースなんじゃないかと思うのですけれども.
 ヘリコプターならまだ分かるのですが.

 【回答】
 ロシアでは推進誘導弾をロケットと呼ぶ.

 そうではなくて,いわゆるミサイルではない,普通のロケット弾も,ソビエト/ロシアの戦闘機は近接航空支援任務を重視してたから,それなりに重要な位置を占めてた.
 今でもSu-25なんかには重要な装備.

軍事板,2010/11/28(日)
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 無誘導ロケットも,無誘導爆弾に比べると機銃的に照準を付けて発射しやすく,直射の感覚で撃てるので,爆弾より命中精度が高くなります.
 ミサイルより当然軽量ですし,いちいちロックオンしないでよいので,リップルや斉射で面制圧することも可能です.

 一点を精密に攻撃するなら誘導ミサイルでしょうが,対地支援で面制圧する場合は,無誘導ロケットの方が有利なこともあるのです.
 惜しみなく撃てる低価格も魅力的.

 しかし現在ではロシアも,対地誘導ミサイルをメインに変更しつつあります.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/28(日)
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 【質問】 インドと中国が対立を深めていて,両国ともに正規空母を建造中ですが,もし中印が海上で戦うとしたら,どこが戦場になるのでしょうか?

 【回答】
 微妙に,テンプレ >>3
> ・曖昧な内容の質問,想定する状況があまりにも非現実的な質問は明確な回答ができません.

に引っかかる感じですが.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/28(日)
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 まず戦いようがありません.
 海上という面で見ると,中国とインドの間には,マレーシア,シンガポール,インドネシアという国家が中立として,立ちはだかっていますので,双方の海上戦力がぶつかる余地がありません.
 潜水艦だと移動できそうですが,双方を結んでいる航路は,世界中でも航路の通行量が多く,とても戦場に巻き込めるものではありません.

軍事板,2010/11/28(日)
青文字:加筆改修部分

 ひとまずマラッカ海峡以西では考えにくく,中国とぶつかるのであれば,南シナ海,南沙諸島あたりを考えるわけです.
 しかし,中印の利害が海上で直接衝突することは考えにくく,東南アジア諸国のいずれか(例えばベトナム,マレーシア)が中国の圧力に対抗するために,インドと同盟を結び,インドも南沙の天然資源の分け前を狙い,その結果として,という感じでしょう.
 現状から考えると,まだ非現実的な仮定といわざるを得ません.

 中国がマレーシアあたりまで強い影響下に起き,その結果マラッカ海峡以西でインドと衝突,というシーンもあり得ますが,いくら拡大主義の中国でも,それは少し進出しすぎで考えにくい.
 この方が更に非現実的でしょう.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/28(日)
青文字:加筆改修部分



 【質問】
 回答,有難う御座います.
 ではここ最近,中印関連のニュースで良く話題になることが多い,中国の『真珠の数珠つむぎ政策』についてどう思われますか?
 中印ともインド洋の国内外に基地を保有,または建設中で,中印が海上で衝突する可能性を,どのニュースでも取り上げています.
 この件が気になり筆を取ったのですが,お2方の意見はこれらのニュースとは全く逆の主張です.
 どちらが正しいのでしょうか?

 【回答】
 大国と制海権をめぐって艦隊戦をやるだけが,外洋海軍の役割だけではありません.
 現在,中国はその軍事プレゼンスや影響力を,自国周辺外まで広げる事を目的に,海軍を再整備しています.
 空母建造も,隣国の強力な海軍力(つまり海自)への露骨な対抗意識の表れなどは,その一環です.
 そのためにも,インド海軍などと直接戦闘を行わずとも,インド洋などに海軍基地を持つ事は重要なわけです.
 かつてのイギリス海軍やアメリカ海軍も,その海軍力のみではなく,それを世界中に展開させられる基地整備があってこそ,覇権を握れたわけで.

 将来的には,インド海軍との衝突も念頭にいれつつ・・・かも知れませんが,中国のインド洋展開戦略=対インド海軍.と短絡的には捉えない方が良いかと.
 例えば,インド洋に海軍基地を点在させられれば,日本のシーレーンにだって,大いな脅威を与える事が出来るわけです.
 確かに補給艦を伴って海自も行動は取れますが,やはり基地があれば,長期間の戦略を考える上では圧倒的に有利ですし.

軍事板,2010/11/28(日)
青文字:加筆改修部分


保留

 【質問】
 スウェーデンのSタンクみたいな,砲塔のない戦車が流行らなかったのは何故なんでしょうか?
 あと,20年くらい前の軍事雑誌とかだと,砲塔? はあるんだけど極力小さい,というスタイルがこれからの主流になるとされていましたが,現実にはちっともそうならなかったのは何故なのでしょうか?
 冷戦が終わって,新しい戦車があまり開発されないからでしょうか?

 【回答】
 Sタンク(Strv103)は,“砲塔がない”というよりは”砲塔しかない”,「砲塔にエンジンとキャタピラが付いている」というコンセプトの設計なんだけど,まぁそれはそれとして.

 あの手の構造の「無砲塔戦車」は,移動目標に対応し辛く自分が移動しながらの砲撃(行進間射撃)ができない,っていう欠点がある.
 なので,戦車の火器管制装置が進歩して「移動目標射撃ができて当たり前」的な流れになってくると顧みられないことに.

 また,砲塔がなく車高が低い,のは敵弾に当たり辛いし発見もされ難いけど,自分も周りがよく見えなくなるし見通しが効かない,というデメリットがある.
 戦闘の基本である「敵より先に発見し,敵より先に撃つ」が難しくなるわけだ.
 そういう面でも不利なので,やはり「魅力がない」存在とされるようになった.

 加えて,小型砲塔の欠点として,「即応砲弾を搭載するスペースが減ってしまう」ってのも大きい.
 戦車の砲弾は,車体各所に分散して搭載されてるのが常だが,砲に装填してすぐ使えるのは,砲塔内部に積んでる奴のみ.
 それ以外のは,戦闘中に取り出している暇が無い.
 というわけで,砲弾切れになってしまうと困るので,砲弾搭載スペースは余裕があった方がいい.
 ただでさえ,現用戦車の主砲は大型化して120ミリ前後なのが主流だし,つまり砲弾も大きく,搭載スペースを圧迫するわけだしね.

 あと無砲塔戦車は,いくらカメラとかがついてても,砲の向きを変えるには車体ごと変えなきゃならないって不便さが,どうしようもないからなあ.




199 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:07:54 ID:???
>>197
無砲塔式にして火器管制装置でフォロー,というのは,1970年代,冷戦の絶頂期に既にドイツがVT-1/2という
無砲塔戦車で完成させている.
これは「目標を定めて後は火器管制装置に任せれば,車体(砲身=砲口)が目標にドンピシャで合った時に自動的に発砲してくれる」という
優れたものだったが,よく考えなくても判るとおり,逆説的に「自分自身(車体)が動いてないと照準が合わない」という根本的欠点があった.

無砲塔式はそのコンパクトさ(VT戦車は小さくもコンパクトでもないけどね)が売りの一つで,地形障害に身を隠すことに優れている(ただし,
上にあるように地形障害による「障害」も大きく受ける)のに,自分から開けた場所に出て走り回らないと移動目標に十分に対応できないわけだ.

これが砲塔式の戦車なら,多少目立ちやすく発見されやすい代わり,砲塔動かすだけで移動目標に簡単(でもないけども)に対処できる.

ということで,高度な火器管制装置を要するわりには優位性がない.
むしろ,「その火器管制装置砲塔式の戦車に積めば更に便利じゃね?」ということになって,無砲塔式の優位性やメリットは全否定,ということになった.


200 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:11:35 ID:???
>>152>>154
ていうか日本のように領海が広くカバーする範囲の大きい海軍を
最近は近海型海軍っていう新カテゴリに分ける見方が出ているんだよね

目的は沿岸型海軍だけど,実質的に必要な装備や組織規模は外洋型海軍に近くなってしまう
という点ですでに文民と現場の状況が食い違っているという環境が生み出した現象・現状


201 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:14:05 ID:???
ホバー戦車なら無砲塔式でもきっと(ry


202 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:15:29 ID:???
>>197
それから,
>カメラ式にして高く伸ばせるアームの先に付ける
は,「壊れたらどうするねん」という問題から逃れられない.
最前線で銃砲弾が飛び交う中で使うには脆弱すぎる.
更に,「伸び縮みさせる機構」や「伸び縮みするアーム」の分だけ余計なスペースを食うことになる.
そして,これも「じゃあそれを普通の砲塔式の戦車に積めば,更に便利でね?」というところで終了する.

もうひとつ言うなら,カメラは解像度の問題で直視に勝てない.
今ならハイビジョンカメラで相当に解像度の高い映像が得られるが,それでも視力のいい人が直視するのには
勝てない.
人間の目をごまかす手法以上に,カメラの探査をごまかす方法,というのはたくさんあるし.

暗視装置のように「人間の目では見えないものを見えないようにする」という点以外では,どうしても機械に
よる視界は直視による視界に劣る.


203 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:18:22 ID:msXCz+V9
質問というか…

現代歩兵の役割というか区分というかで
ポイントマン
小銃手,ライフルマン
分隊機銃手,マシンガナー
マークスマン
擲弾手
AT
衛生兵,メディック
通信兵
の他に,何か抜けてる,あるいはこれは違うってのはありましたっけ?
どうも記憶が頼りにならなくて


204 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:25:13 ID:???
運用面から見れば昔のドイツの突撃砲にしてもスウェーデンのSタンクにしても
実際には対戦車自走砲として使ってるわけで,機動戦が可能な戦車とはまったく別
の車輛なんだよね.だから無砲塔式戦車とは,語感がよく似てて混同しやすいけど
戦車ではないってことで


205 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 12:30:03 ID:GLG481it
皆様レス有難う御座いました.

無砲塔式戦車は防御面とか優れていると思っていたのですが,結局時代の徒花だったということなのでしょうか….

261 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 15:39:13 ID:QKNplaEF
>>193-205
もうみてないかもしれないけど一番大切な事を誰一人説明してないみたいだから
ちょっと補足しとくね.

Sタンクは設計思想の段階からある一つの戦術に特化してます.
それは
陣地構築して艤装・待ち伏せ

敵の侵攻部隊に打撃を与える

やられる前に全力で逃げる
というもので,これを実現するため,他の戦車にはない二つの特徴があります.
・スムーズな陣地構築のため,ドザーブレードが標準装備
・バック専門の操縦手(無線手兼後方操縦手という役割の搭乗員)
特に後方操縦手の存在はSタンクの性質を語る上で欠かせないユニークなもので,
同時にこの戦車の設計思想の核になるものです.
この搭乗員は操縦手兼砲手(Sタンクは3人の搭乗員が全て運転に携わる事が出来ますが,
通常の状態ではこの人がドライバーです)とちょうど背中合わせに座っていて,
基本手に前を見る事がありません.
後ろ向きという姿勢を活かし全力でバックして逃げる事が,この人のドライバーとしての役割です.

以上のようにSタンクは防衛専門で反抗を考えて設計されていません.
そのために待ち伏せのエキスパートであるべく設計されており,
逆に敵部隊の中に切り込むような運用は最初から放棄されています.
このためにあえて砲塔を装備せず,安いコストと低い姿勢を手に入れました.
冷戦期,圧倒的なソ連の陸上戦力に対抗するために考え出された,
スウェーデンなりの答えなのです.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 なんか,電撃戦にアウトバーンが使われたとか書いてある本が少なからずあってワロタ.
 まあ,高速道路に関する本であって,軍事関連専門書じゃなかったんだけど.

 しかし実際の所,戦闘車輛にとっての道路の利便性ってどうなの?
 前に聞いた話だと,戦車なんかは移動のために長距離を走る様な車輛じゃないから,高速道路の整備状況云々は,余り長距離の戦略機動性向上には繋がらないって聞いたけど.

 【回答】
 道路の利便性って,これが滅茶苦茶重要.
 道路は整備されてるに越したことは無い.
 無論,戦闘車輛であれば路外機動性に長けてるのが望ましいのはもちろんなんだけど,現代の日本みたいにそれが機動戦術のためだけに要求されるのは,しっかりと鋪装された道路網が縦横無尽に走っているのが前提の,極めて贅沢な考え方.
 戦闘状態に限れば,機動戦を仕掛けないか,限定的になるのを許容できるのであれば,路外機動性については度外視できたり妥協できたりする.
 逆に機動が重要な兵種やドクトリンだと,路外機動性がないとお話しにならない.
 道路にそってしか進めないんじゃ,敵部隊の横や背後を突くのが困難になるから.
 WW2当時のドイツで,輸送車輛や偵察・雑務車輛にも装軌や半装軌がかなりあったのは,戦術機動以前に東方面のインフラが極めて貧弱で,路外機動性がないと侵攻作戦自体に難があったから.

 戦車はそのまま長距離移動はしないけど,トランスポーターに載せて移動するから,道路が整備されてないと 移動させられない.
 まあ,まず鉄道だろうけど,駅までは道路使わないかんしね.

 移動速度も舗装路面と,未舗装路面じゃ,大きく違うし,後続の補給部隊の移動速度も大きく違ってくる.
 イラク戦争でアメリカがやった様に道なき道をキャラバンする際には,後続車輛のために舗装道路を確保しながら進むのが基本.
 この場合,先遣隊はあくまで路外機動性の向上により,幹線道路に拘束されにくい動きをみせられるのであって,逆に路外機動性が貧弱な場合は,鋪装された路面に拘束された侵攻ルートをとらざるを得なくなる.

 ただ,道路というのは,当然のことながら,待伏せされるのは最適の場所なので,そのリスクは当然織り込むべき.
 戦闘状態でのんきに道路使ってたら,的にしかならん.
 現に補給縦列が,空襲や待ち伏せで壊滅した戦例は,なんぼでもある.

 ドイツのアウトバーンも,戦争に貢献してるよ.
 侵攻作戦そのものより動員と部隊移動,そして運送に関わってだけど.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分

 ただし実際には,アウトバーンは第2次大戦時には部分的にしか完成しておらず,その部分だけは少し効率よく動けた,程度のものです.
 また,戦車などの重量車輛を大量に継続的に運ぶようには作られておらず,結局,国内戦略輸送は鉄道に大きく依存しており,アウトバーンの存在価値は限局的なものでした.
 舗装路の軍事における有用性については,おっしゃるとおりです.

system ◆systemVXQ2 in 軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分


 【追記】
325 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:37:01 ID:???
>>312
>>322
>2 味方の将から良く見えて,後の恩賞を有利にしようと,目立つようにしました.
これ間違い
そんな制度や評価制度は実在してない

どちらかというと一部戦国時代の武将の鎧が華美なのは,
味方への指揮と識別のために目立つようにしてるという理由


あと
>戦国時代の武将の鎧は美しい色彩ですが,
実際には離れた距離から見るとそんな目立つ色ではない
暗系の色彩になっている上に,そもそも色彩が多様で華美だったと言えるのは源平合戦くらいの鎧で
俗に戦国時代といわれる室町後期から安土桃山時代の鎧は暗めの赤や赤土色,茶褐色,黒などの
単色系統になっているため,なおさら目立たない
それに,待ち伏せ攻撃とかは普通に記録にあるし,それで討たれている武将も居る



326 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:40:23 ID:???
ちなみに赤土色や黒い鎧に関しては,城攻めなどにおいて
当時の城,特に山城は城の周囲というか山の樹木は全て伐採し
城に攻めかかる敵の隠れる場所を無くしていたのだが,
地肌がむき出しになった山の斜面の色は赤土色や黒の鎧にとっては
充分な保護色効果があった…というか,保護色効果を狙ってその色なのでは,という話もある

327 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:47:34 ID:???
>>325-326
ソース


328 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:48:59 ID:???
>>327
歴史群像くらい読めボケナス


329 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/29(月) 21:51:05 ID:pRh9RB6o
>325
>312
>322
>2 味方の将から良く見えて,後の恩賞を有利にしようと,目立つようにしました.
>これ間違い
>そんな制度や評価制度は実在してない
>どちらかというと一部戦国時代の武将の鎧が華美なのは,
>味方への指揮と識別のために目立つようにしてるという理由
>あと
>戦国時代の武将の鎧は美しい色彩ですが,
>実際には離れた距離から見るとそんな目立つ色ではない
>暗系の色彩になっている上に,そもそも色彩が多様で華美だったと言えるのは源平合戦くらいの鎧で
>俗に戦国時代といわれる室町後期から安土桃山時代の鎧は暗めの赤や赤土色,茶褐色,黒などの
>単色系統になっているため,なおさら目立たない
>それに,待ち伏せ攻撃とかは普通に記録にあるし,それで討たれている武将も居る

霞ヶ浦の住人の回答.
「そんな制度や評価制度は実在して 」います!


330 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/29(月) 21:51:48 ID:pRh9RB6o
説明.
「☆論功行賞
合戦の手柄に応じて褒賞が与えられた.
一番先に名前を呼ばれたものが一番手柄の名誉.
敵の土地を与えられた.
その他には,碁石金,馬,刀などがあったけど,多くは感状1枚.それでも貴重なものだったようだ.

☆合戦記録
合戦中は,軍監と軍目付けが将兵の中に軍掟を破るものはいないか目を光らせるのと同じく,軍功の有様を記録する.
それが合戦後の論功行賞のデータとなった.
右筆はその記録を書きとめ,信長の「信長公記」信玄の「甲陽軍鑑」となり,それらに脚色が加えられ,軍記物となっていく.」

下記,(金)戦国・合戦の作法は,悪口合戦から!を参照ください.
ttp://moeka-kosmos.seesaa.net/article/121752811.html


 【】
 じゃあ,それで恩賞もらったという,記録文献の提出よろしく.

 源平の頃ならともかく,戦国時代ともなると,単に目立つだけでは評価の対象にならない.
きちんとした実績・戦果がないとまったく意味がない
目立つ=大将首という認識くらいはあるけどさ,与えられる褒章はあくまでも挙げた戦果に基づく

334 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:57:45 ID:???
>>330
>☆合戦記録
>合戦中は,軍監と軍目付けが将兵の中に軍掟を破るものはいないか目を光らせるのと同じく,軍功の有様を記録する.
>それが合戦後の論功行賞のデータとなった.
それ,恩賞を有利にするための目立つ鎧という理由じゃないじゃん
そもそも味方識別のためには旗指物とかの方が目立つんだし
目立つ鎧,というか目立つ「兜」を着用できるのは指揮官クラスだけだぞ

指揮官の戦闘中の行動,働いてるかどうかを見るにはその配下部隊の動きで見れるんだし,軍監が指揮官個人を見分ける意味が無い
部下の働きぶりを見るんでは,下級侍は個々が識別できるほど目立つ装飾してないし

336 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:59:33 ID:???
というか兜の立物も様式美というか自分の思想を表現する目的が強かったんじゃなかったっけ?


337 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 21:59:55 ID:???
>>329
論功行賞はあるけど,集団戦に移行してた戦国時代以降の戦いだとそういう個人単位でなく
備え単位での評価がほとんど.
なかには,大将首とか,足軽大将クラスを討ち取ったりした褒賞もあるけど,それは,軍監があとで
戦果をまとめて,報告をあげるもの.

339 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 22:01:14 ID:???
>>330
どうでもいいが,そのブログの記述内容,室町時代前期の戦の背景事情と
安土桃山時代の戦の背景事情がごっちゃになってて全然信憑性が無いんだが…
なんでそんな所から引用してんの?

342 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 22:05:12 ID:???
>>330>>339
>日本全体の食糧事情が悪かった.日常の食べるものにも事欠き,餓死者などよくあることだった.
>こうなっては隣の村・町から奪うしかない.
>当時は村・町同士の争いも「合戦」と言った.

とか書いてるけど,実際には足利幕府の衰退による政情不安による経済への波及効果と
権力が弱まった事による治安の乱れ,そして天災や飢饉時に対応できる統治機構が働かなかったのが
戦乱の背景なんだが…

どうも,大雑把過ぎる戦国時代の解説だな.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分



 【珍説】
 【事実】

343 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/29(月) 22:06:15 ID:pRh9RB6o
>334
>>330
>☆合戦記録
>合戦中は,軍監と軍目付けが将兵の中に軍掟を破るものはいないか目を光らせるのと同じく,軍功の有様を記録する.
>それが合戦後の論功行賞のデータとなった.
>それ,恩賞を有利にするための目立つ鎧という理由じゃないじゃん
>そもそも味方識別のためには旗指物とかの方が目立つんだし
>目立つ鎧,というか目立つ「兜」を着用できるのは指揮官クラスだけだぞ
>指揮官の戦闘中の行動,働いてるかどうかを見るにはその配下部隊の動きで見れるんだし,軍監が指揮官個人を見分ける意味が無い
>部下の働きぶりを見るんでは,下級侍は個々が識別できるほど目立つ装飾してないし

霞ヶ浦の住人の回答.
「論功行賞のとき,五十公野らは合戦のたびに先陣を駆け粉骨の働きは数ある忠臣功将のなかでも抜群である」.

説明.
「戦後の

論功行賞のとき,五十公野らは合戦のたびに先陣を駆け粉骨の働きは数ある忠臣功将のなかでも抜群である,

ぜひ一城を与えてほしいと言上した.
景勝も内々そのように思っていたので顕元の言に賛成を示した.
ところが,奉行の山崎秀仙・直江信綱らは,五十公野らはいずれ降参する者たちでありそれは遅速に過ぎないとして顕元の意向を無視した.
 これは論功行賞をめぐって,譜代の旗本を支持する側と,外様の国衆を支持する側との間で激しい争いがあり,
景勝にとっても乱後の論功行賞は,譜代の部将・旗本たちを厚く遇するか,
外様の武将らを厚く遇するかの選択を迫られるものであった.
その結果は以後の領国経営に大きく関わるところであり,景勝は譜代の部将・旗本を採り,
外様の武将を退けたのである.この決断は,景勝が戦国大名として成長しようとする以上,みずからの政権を強化するためには当然の選択であった.」

下記を参照ください.
ttp://www2.harimaya.com/sengoku/html/e_yasuda.html

345 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 22:08:04 ID:???
>>343
だからそれ,個人を見てるんじゃなくその指揮下にある部隊の戦果で評価されてんじゃん

347 :名無し三等兵:2010/11/29(月) 22:09:36 ID:???
>>343
城主クラスの武将が単騎で戦場を駆けるわけないだろ.
それは,指揮下の備えごとの働きを評価したものだよ.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分


* 【珍説】
410 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/29(月) 23:27:07 ID:pRh9RB6o
>406
>403
>それ西日本のしかも南洋や中国沿岸と貿易経済ルートのあった一部地域だけじゃん
>それに外国人宣教師が改宗と偽って騙して売り飛ばすケースも戦国時代末期にはあって
>豊臣秀吉が禁止&宣教師追放ってのの方が有名かつ大規模だな

霞ヶ浦の住人の回答.
「盛んに行われており,日本人奴隷は,主にポルトガル商人を通して世界中に輸出された」.

説明.
「いわゆる戦国時代には,戦闘に伴って「人取り」と呼ばれる略取が

盛んに行われており,日本人奴隷は,主にポルトガル商人を通して世界中に輸出された」

下記,ウィキペディアの奴隷の日本の奴隷制を参照ください.
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B4%E9%9A%B7

 【事実】
 何で引用先の後半部分を,わざわざ引用しないでおくの?
 恣意的な引用するから,霞ヶ浦の住人の回答は否定されるんだよ.
「わゆる戦国時代には,戦闘に伴って「人取り」と呼ばれる略取が盛んに行われており,日本人奴隷は,主にポルトガル商人を通して世界中に輸出された.
 関白の豊臣秀吉は,バテレン追放令でこれを禁じた.
 他には,ヤスケという名のアフリカ系奴隷が,戦国大名の織田信長に宣教師から献上され,武士の身分を与えられ,家来として仕えたとの記録が残っている.」

 ていうか,ポルトガル商人が日本に来てるのって,戦国時代の後半もいいとこだしな.
 それも,日本全国で外国に向けて奴隷輸出が行われていた訳でも無いし,それを目的として戦争してたわけでも無いし.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分



* 【珍説】
422 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/29(月) 23:42:18 ID:pRh9RB6o
>413
>410>412
>ていうかポルトガル商人が日本に来てるのって戦国時代の後半もいいとこだしな
>それも日本全国で外国に向けて奴隷輸出が行われていた訳でも無いし
>それを目的として戦争してたわけでも無いし

霞ヶ浦の住人の回答.
「戦国の戦争には,明らかに乱取り目当ての
戦争もあり」


423 :霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I :2010/11/29(月) 23:43:02 ID:pRh9RB6o
説明.

「北信濃に進出した武田軍は,信越国境の関山(新潟県妙高村)
を越え,春日城(上越市)近くまで侵入し,村々に火を放ち,
どさくさに紛れて女性や児童を乱取りし,生け捕った越後の
人々を甲斐に連れ帰って,自分の召使(奴隷)にした.
「甲陽軍艦」に,この作戦で武田軍は越後を占領こそしなか
ったが,略奪に大成果をあげたのもみな信玄の威光のお陰だ
と力説している.

戦国の戦争には,明らかに乱取り目当ての
戦争もあり,

大名さえ強ければ,それは思いのままであった.

薩摩軍が豊後で捕虜にした人々は,肥後の国に連れていかれ
売られたが,その年,肥後の住民はひどい飢餓と労苦に悩ま
され,己が身を養うことすらおぼつかない状態にあったから,
彼らをまるで家畜のように高来(たかき,島原半島)に転売.
その高来から上海に人身輸出.時の上海には日本人奴隷の市
がたっていた.」

下記,<奴隷狩り>を参照ください.
ttp://tokyo-sansenkai.net/bekkan/nanyakanya/20031130-51.htm

 【事実】
 だから,「それもあった」と言いたいだけなら,なんでお前は他の戦争を否定したりなんかしてんだよ.

 また,武田が信濃を巡って戦った背景は,そもそも諏訪氏との同盟関係のこじれと,裏切りや反故による.
 結局のところ外交上の対立に起因するものであり,略奪を目的とした戦争ではありません

 ついでに言えば,信濃を巡る戦いに上杉が周辺同盟関係上,および関東進出を狙って出張ってきて対決したので,いわば戦争が戦争を呼び込んでる状況でしたが?

 略奪はあくまで戦争のついでなんです.
 行って攻撃したついでに分捕ってきた,以上の何物にもなりません.

 戦国時代の諸勢力の戦争は,略奪・奴隷貿易・身代金要求・肥沃な耕地・経済拠点・港湾・金山など,経済的に利益を得られるものを収奪する事である
(ただし,最終的には上洛し,天皇に拝謁して天下統一する大義名分を得る)
とすればいいものを,なぜか「食料だけが目的」とか,「奴隷貿易だけが目的」とかいい,しかも 一部地域の略奪や奴隷貿易を,日本全体で行われていた行為であるかのように拡大解釈している.
 常識的に考えて,関東の捕虜や奴隷が,東南アジアまで輸出・輸送できるわけないだろ.
 敵勢力圏通っていかなきゃならないのに.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】 アメリカ空軍のパイロット質って,各国の空軍と相対してどの程度ですか?
 N速で空自のパイロットの質米軍以上ってきいたので.

 【回答】
 年度によって違ったり,具体的な数字は正式に発表されてなかったりするから,資料によって数値はバラバラだが,基本的に米軍のパイロットの年間飛行時間は,他国より数十時間高い.

 自衛隊を初めとする先進国,中国の第4世代機,パキスタンなどのパイロットは一般的に年間150〜200時間.
 韓国や中国の旧型機などのパイロットは,年間130時間飛行すると言われてる.
 米軍のパイロットは他の先進国より数十時間多く,250時間とか飛行してると言われてる.

 何故空自のパイロットは米軍より質が高いと言われるかというと,米軍のパイロットは訓練時間が長くとも,対地攻撃などの訓練もしなくてはならないが,対地攻撃能力が元々低い空自は,主に空対空戦闘の訓練が中心なので,結果的に空対空では,米軍より質が高いのではないかと思われてるから.

 実際どうなのかは,戦ってみないことにはわからん.
 演習などでの一部のパイロット同士による対決じゃ,全体のレベルは判断できないからな.
 演習じゃ何らかの制限下である場合が多いし,米軍機と自衛隊機じゃ性能や武装に差があるし,何より実戦と演習じゃ,精神状態も含めて何もかもが訓練とは違うしな.

軍事板,2010/11/29(月)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】 垂直離着艦固定翼機までしか運用できない軽空母の戦略的,戦術的価値は,今と昔とで変化はありましたか?

 【回答】
 普通に,フォークランド紛争でバトルプルーフされたことで,劇的に価値を高めました.
 VTOL機が運用次第で,固定翼機と対等以上に戦えることを証明したことで,その母艦である軽空母も,CTOL空母に準ずる存在としての価値を確立しました.
 現代までその流れはすたるどころか,F-35Cというかたちでさらに発展し,CTOL空母との格差を縮めているくらいです.

 ただし機体の大型化は,「軽」空母であることを許さなくなっており,最低でも2万〜3万トンと,先代V/STOL空母の倍の巨体が,次世代母艦には要求されるようになりました.
 巨艦の建造と維持には金がかかるので,多目的母艦として補給艦や揚陸・輸送艦としての機能も併せ持つのが,最近のトレンドです.

 先代(つまり現用)軽空母からの価値観変化を列挙するなら
1.次世代V/STOL機によって空母との戦力格差が縮まり,より高価値化した
2.母艦が巨大化し,多目的艦化したことでユニットとしての価値も高まった

 つまり戦略的・戦術的価値は,先代軽空母からはるかに高まっています.

軍事板,2010/11/30(火)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】 双胴空母というのは,いつかは出るでしょうか?

 【回答】
 夢を壊して悪いが,双胴船型は横方向の揺れに原理的には強いが,横波に対して激しく揺れる,という欠点があるのだよ・・・.
 簡単にひっくり返ったりしない代わりに,揺れそのものは酷くなるのだ.
 なので,空母には最も向かない船型と言ってもいい.

 また,船ってのは実は,コンニャクみたいにたゆんたゆん動くの.
 一見がっちりした硬い鉄の塊のように見えて,あんだけ大きいと,柔構造とみなすべきなんだよね.
 その動き回る二つの船体は,それぞれが機関を持ち,前進するのだが,それは二つの前進ベクトルがあるってこと.
 何万トンもある船体を前に押し出す,何万馬力っていう巨大な出力のね.
 その大パワーが2つ,整合されずにズレてしまった場合,船体をつなぐ上構にはとんでもない負荷がかかる.
 左右のパワーが均等な分だけ,その負荷は大きい.
 三胴の場合,推進軸は中央にしかないか,両脇はあっても中央よりずっと小さな出力.
 だから左右がブレても,中央がパワーで強引に引っ張れるわけだな.

 何より,固定翼機を余裕を持って運用できる広さの飛行甲板持つだけの双胴船型にしたら,物凄く馬鹿でかい (というか,馬鹿広い)船になる.
 となると,建造/整備するためのドックの制約が物凄く大きくなるので,建造困難度と維持コストが莫大なものになるだろう.

軍事板,2010/11/30(火)
青文字:加筆改修部分


** 【質問】 戦闘機は何故強いのか,戦術的に教えて下さい.

 【回答】
 現代の航空戦における戦闘機の優位性,という趣旨と解釈して回答します.

 現代では,積極的に戦闘を狙った航空機は,戦闘機しかありません.
 それ以外の輸送機や爆撃機,哨戒機などが装備する空戦装備は自衛用でしかなく,しかもそれすら装備しないことのほうが一般的です.
(この回答では,戦闘爆撃機や戦闘攻撃機といった戦闘機ベースの機体も,戦闘機に入れて語ります)
 戦闘機が戦闘機たりえる要素は機動性です.
 戦闘機は小さな機体に強力なエンジンを装備し,安定性を限定して操縦性を上げた空力的特性をもっています.
 レーダーやミサイル,あるいは最近流行のステルス性などは,全て自分の機動性を最大源活かし敵のそれを封殺するための装備にすぎません.

 では,なせそこまで機動性が求められるのでしょうか?

 過去,ミサイルの発達に伴いミサイル万能論という概念が流行しました.
 ミサイルの発達した現代では,空戦はミサイルの性能によって決着されるので,航空機は対空ミサイルの第1段目に徹するべきだ,という考え方です.
 また,この延長線上に生まれたのが,空中巡洋艦構想やその亜種の構想で,簡単にいえば哨戒機や輸送機にミサイルを沢山のせて空戦させれば最強じゃね?というものです.

 しかし,これらはベトナム戦争を境に衰退します.
 ベトナムで明らかになったのは,ミサイルがいかにあたらないか,という現実でした.
 これは当時の技術の未熟さもありましたが,それ以上にいかにミサイルといえども,質量を持った大気圏内飛翔体にすぎず,空力的特性には意外に低い限界がある事が露呈されたのです.

 ここでキルコーンという概念が登場します.
 これはレーダの探索範囲,およびミサイルの有効射程,および機動性から求められるもので,実戦に実用化された技術レベルにおいては,戦闘機の前方に円錐上に広がっています.
 いわば,戦闘機にとって己の拳が届く範囲です.

 もうお分かりでしょう.
 現代の空戦では,いかに相手のキルコーンから逃れ,自分のキルコーンに相手を入れるかが焦点になります.
 このため,マニューバーと呼ばれる種々諸々の曲芸飛行的な機動技術が考案されましたが,これらは本来の航空機としては好ましくない/してはいけない危険な動きです.
 これを実現するために強力なエンジン出力と良好な操縦性に特化した設計思想が,現代の戦闘機を形作る礎となっているのです.

軍事板,2010/12/01(水)
青文字:加筆改修部分


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