c
※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
スレ立てる前に此処で質問を 603
目次
【質問】 銃剣突撃って,WW2ではガダルカナルで米軍相手に全く通用しなかったのは何でなんですか?
【質問】 "上意下達は独断専行を旨とすべし" 的なフレーズについて教えて下さい.
【質問】 レイテ沖海戦時,日本艦艇が面白いぐらい撃沈されてるのは何故ですか?
【質問】 「ドイツの国力ではソ連一国にも勝て」たのではないかと,想像します.
【質問】 ノルウェーやデンマークやユーゴスラビアやクレタ島や,その他には,ドイツ軍は駐屯していなかったのですか?
【質問】 ダブルカラムでは弾が互い違いになっているそうですが,それにしてはM1996A2のグリップがM1911に比べて特別太く短くなっているようには見えないのは何故ですか?
【質問】 大砲の弾が炸裂するようになったのはいつからですか?
【質問】 現在の自動小銃では30連マガジンが多いですが,出撃の度に全て自分で弾を込めていたのでしょうか?
【質問】 マガジンに弾を装填する時,わざと2発程度少なくしておけば作動不良が起こり難いのは,どうしてなんですか?
【質問】 大艦巨砲主義が終わった年代はいつですか?
【質問】
でかい容量のマガジンが主流じゃないのって何で?
一杯撃てるほうが便利だと思うんだけど.
【回答】
大容量マガジン全般にある欠点として,以下のようなものがある.
・重い.
・バネが強い,あるいは弱くて装弾不良が起き易い.
・撃ち始めと終わりで重量バランスが変わって狙いが定めにくい.
・軽機,重機で無い限り何十発も一度に撃つ機会はないし,そもそも銃身が持たない.
AK-47辺りは30発マガジン一つ分をフルート射撃したらハンドガードが煙を吹く.
・戦闘中にマガジン交換する暇が全く無い,と言うことはそうそうない.
その辺を考えると,程ほどの容量のマガジンを,程ほどに持っていたほうがいい.
軍事板,2009/11/29(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
銃剣突撃って,WW2ではガダルカナルで米軍相手に全く通用しなかったのは何でなんですか?
【回答】
ガダルカナルでは砲兵の援護がほぼ皆無だったから.
操典などを見ても,日本は極めて砲兵の準備射撃を重視したドクトリンを持っていたが,ガダルカナルでは輸送が難しく,砲火力は装備定数の10分1以下になっていて,それでも攻撃せざるをえない状況だったため,当然のように失敗した.
そしてガダルカナルの戦訓から,敗因を砲火力の不足にあると分析した陸軍は,サイパン守備隊には通常を上回る数の砲を用意して米軍を迎え撃ったが,その頃には米軍の砲爆撃が相当な規模になっていて,砲兵は簡単に制圧され,
突撃破砕射撃の物量も絶大で,攻撃のため兵力を集中していては,氷が溶けるように戦力が磨り減っていく.
火点を抑圧するなんて無理な注文になっていた.
そのサイパンの戦訓を元に,ペリリュー,硫黄島,沖縄などの縦深陣地を利用した持久戦法に移っていくことになるわけで.
それと米軍が自動小銃を装備していた点は,突撃される僅かな時間に,一発でもニ発でも多く弾幕をはれるというのが,いくらかのアドバンテージになったということはありえる.
(一方,日本歩兵が持っていた擲弾筒は,強力な歩兵直脇火力であった.
自動小銃有無の不利をかなり補っている.
あれ,グレネードランチャーの原型・小型迫撃砲だからね)
余談的な話になるけど,日本って機械化歩兵を世界に先駆けて目指してたり※と,
一般的に広く認識されてるイメージよりも,実際は先進的な軍隊だったんだよなあ…
機械化歩兵も,せっかくのトラックを輸送できないで港に置き去りとか,予定の定数揃えられないので半分しか無いとかの諸問題で,うまく実現できなかったりしてるし,折角のコンセプトを輸送とか補給とかで失敗して,活用できてないって事が多いよね.
軍事板,2009/11/29(日)
青文字:加筆改修部分
※要出典
【質問】
"上意下達は独断専行を旨とすべし"
的なフレーズについて教えて下さい.
たしか発端はドイツの浸透戦術で,それが日本に輸入されたとうろ憶えているんですが.
ど忘れしたんで気になって調べてるんですが,上手いこと掘り当てられないorz
【回答】
日本で明文化されたのは,ドイツ系の「野外要務令」(明治24年)だと思います.
「綱領」の中に,「責を各級指揮官に分ち其独断を許すべし」(原文カナ)とあります.
その後,後継の「陣中要務令」(大正13年)でも,冒頭の「綱領」の第三に挙がっています.
ちょっと長いので,アジア歴史資料センターC01001962700の18枚目参照.
さらには「作戦要務令」(昭和13年)にも引き継がれており,一般的に有名なのはこれかも.
冒頭の「綱領」の第五に出てきます.
同じくC01001597300の16枚目参照.
陣中要務令では,独断専行は応変の措置で,みだりにやっちゃ駄目よと戒めが強調されていたのが,
「独断は其の精神においては,決して服従と相反するものにあらず」
と,より積極的に勧める感じに.
あとは孫子の言葉として,同趣旨の以下の一節も有名かと.
「将在軍君命有所不受」(将,軍に在りては君命も受けざる所有り)
眼い人 in 軍事板,2009/11/30(月)
青文字:加筆改修部分
※「眠い人」ではないので注意
【質問】
レイテ沖海戦時って,日本艦艇の練度は低下していたんか?
面白いぐらい撃沈されてるし.
【回答】
そのころには,対艦兵器の攻撃力のインフレが凄まじかった.
たとえば航空魚雷は,マレー沖海戦で陸攻が用いたのが九一式改航空魚雷だったが,これは弾頭炸薬量がTNT250kg相当(当時の英海軍の航空魚雷がTNT170kg相当)で,POWやレパルスを数発の被雷で沈めたように,戦艦を撃沈するのに十分な威力の魚雷だった.
英戦艦はロイヤルオークやバーラムが,UボートのTNT300kg相当の魚雷3〜4発で轟沈しているから,当時の戦艦はTNT250〜300kg相当の魚雷には全く無力だったというべき.
これがレイテ沖で米軍が使用した航空魚雷MK13になると,トルペックス新式炸薬を弾頭に250kg用いたTNT換算400〜500kgという,命中したら装甲を隔壁ごと破壊する凄まじいものになる.
潜水艦や艦船用の魚雷になるとさらに強力で,日本は損傷をもとに,これらの魚雷の破壊エネルギーを計算すると,あまりの威力に「同一箇所に2発同時に命中した」んじゃないかと疑うほどだった.
軍事板,2009/12/01(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
馬鹿な質問で済みませんが,軍用犬があって,軍用猫がないのは何故ですか?
嗅覚がないからですか?
【回答】
番犬はいるけど番猫はいないだろ?
犬には出来て猫には出来ない仕事がいっぱいあって,人間が欲しがる能力は前者なんだ.
確かに,猫にはできて犬にはできないことも沢山ある.
木登りとか狭いところを潜り抜ける能力とか.
でも,そういう能力は優先度が低いし,なにより猫の調教は犬よりはるかに難しい.
命令に従わせること,軍隊の環境に慣れさせることでは,いずれも犬にまったく及ばない.
軍用として使える第一条件は,人の命令を聞くことだ.
犬はそれが容易で,猫は難しいしできないことも多い.
軍隊が猫をアテにしないのは,そういうこと.
ただし,宿営地とか船の中でのネズミ駆除の役には立ててるし,その方面でなら歴史は長い.
昔(近代以前)は穀物倉庫や船倉の番に,猫が使われてた.
鼠対策としてね.
軍事板,2009/12/01(火)
青文字:加筆改修部分
「軍用猫」想像図
(うそ)
(画像掲示板より引用)
【質問】
【回答】
466 名前: 霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk. 投稿日:
2009/12/01(火) 18:14:37 ID:5Ug/B5NG
>440
>438
>ドイツの国力ではソ連一国にも勝てなかったと思われる.
>もともとドイツ軍自体が短期戦で決着をつけることに特化したドクトリンと編成>だったため
>独ソ戦の長期化が避けられなかった時点で勝負が決まっていた.
霞ヶ浦の住人の回答.
「ドイツの国力ではソ連一国にも勝て」たのではないかと,想像します.
「ドイツ軍自体が短期戦で決着をつけることに特化したドクトリンと編成」ではありませんでした.
説明.
ドイツ軍は,第二次世界大戦で,常に劣勢の兵力で,ソ連軍と戦っていました.
そして,最初のうちは勝っていました.
ドイツが海上交通路の封鎖を受けない.
ドイツが,ソ連以外の国と戦争しない.
ソ連が,外国から援助を受けないなどの条件でしたら,ドイツが勝っていた可能性は充分あります.
電撃戦は有名です.しかし,それは偶然の結果であり,ドイツが最初から意図していたものではありません.
参考図書.
電撃戦という幻 著者: カール=ハインツ フリーザー
467 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
18:39:53 ID:???
>>466
戦術的勝利と戦略的勝利とは同じものではない
さっさとモスクワをとれなかった時点で
ドイツの敗北は決まったも同然なんだよ
468 名前: 霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk. 投稿日:
2009/12/01(火) 18:43:21 ID:5Ug/B5NG
>467
>466
>戦術的勝利と戦略的勝利とは同じものではない
>さっさとモスクワをとれなかった時点で
>ドイツの敗北は決まったも同然なんだよ
霞ヶ浦の住人のお礼.
ご教示ありがとうございます.
「モスクワをとれなかった時点」とは,「ドイツが海上交通路の封鎖を受け」て「ドイツが,ソ連以外の国と戦争し」ていた状況ですよね?
469 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
18:48:48 ID:???
>>468
そのへんはもうタラレバだろ?
「史実のようでなかったら・・・」という仮定持ち出しても仕方あるまい.
逆に言えば,ドイツはその「自分にとって絶対的に不利な条件下」でも
あえてソビエトを攻撃したわけだ.
それは要するにドイツにとってその時そうするしかないって理由があったわけでさ.
470 名前: 霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk. 投稿日:
2009/12/01(火) 18:56:03 ID:5Ug/B5NG
>469
>468
>そのへんはもうタラレバだろ?
>「史実のようでなかったら・・・」という仮定持ち出しても仕方あるまい.
>逆に言えば,ドイツはその「自分にとって絶対的に不利な条件下」でも
>あえてソビエトを攻撃したわけだ.
>それは要するにドイツにとってその時そうするしかないって理由があったわけで>さ
霞ヶ浦の住人のお礼.
ご教示ありがとうございます.
霞ヶ浦の住人が書いたのは,下記の書き込みに対する反応です.
「>440 ドイツの国力ではソ連一国にも勝てなかったと思われる.」
471 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:04:55 ID:???
独ソ戦開戦時点では北アフリカに2個師団を送り,フランス北岸に少々の航空機隊を貼り付けてた以外は全力投球してるから
仮にこれらの戦力がソ連に振り向けられたとしても何ほどの影響ももたらさない.
ソ連相手に海軍が貢献することはほとんどないし.
つまり史実の状況はドイツの国力がほぼ全部ソ連に向かっていたのと同じ.
違うというなら,逆に独ソ戦にはドイツ以外の国も参戦していたことを挙げておこうか.
ドイツが他戦線に振り向けた分の国力はイタリアはじめ同盟国の戦力によって十二分に補われていたのだよ.
472 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:07:00 ID:???
ついでに,海上交通路の封鎖も41年時点では影響はほとんどない.
まだ備蓄物資と隣接国からの輸入で十分持ちこたえられたから.
473 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:11:42 ID:???
>>471
てか1941年のソ連侵攻は独ドイツ一国の国力でやったのではない.
ルーマニアやフィンランド,イタリア…枢軸国勢ぞろいやんか.
474 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:13:02 ID:???
>>470
つまり史実の独ソ戦は
あんたのいうドイツとソ連の一騎討ち,と同じ,どころか
同盟軍の存在を考えれば他戦線のことを考えてもドイツはむしろ得をしている.
にもかかわらずモスクワを落とせなかったというのは,
結局ドイツ一国の国力ではソビエト打倒がかなわなかったということなのだよ.
520 :名無し三等兵 :2009/12/01(火) 23:15:18
ID:???
>>466
まず前提としてドイツは長期戦を戦えるような体制になっていなかった.
電撃戦は偶然というより,すでにポーランド戦の時点で短期決戦で終わらせることは予定されていた.
まずヒトラーはソ連との交渉によって挟撃により短期間で決着がつくという見込みで
英仏の参戦はないという賭けから戦争に踏み切ったもので
開戦後に東プロイセンの第三軍主力が単独でナレフ川をこえ,
ワルシャワ後方まで迅速に進出するという強行案が強く命じられていた.
軍の計画はソ連の侵攻が土壇場まで知らされなかったことと,
英仏の行動に即応できるよう急激に奥地に進出することを控えるべきという判断が強い.
ドイツが短期決戦しか戦えなかった軍事面での根拠だが
ラインハルト・ゲーレン回顧録によれば
ドイツが本格的な戦争を戦えるだけの準備が全くできていなかったことが指摘されている.
1940年6月の段階で重火器弾薬は事実上使い果たし,十分な弾薬があったのは軽野戦砲だけだったとのこと.
ゲーレンによれば戦争勃発当初の英仏の軍事行動次第では短期間でドイツが敗北していたという.
経済的な面では,慢性的な財政赤字だったドイツが
長期戦を担えるような経済力の裏づけをもつことは不可能で,
占領地からの収奪によって戦費を賄う計画が主張されることになるが,
戦争の長期化と総力戦化でそれも焼け石に水でしかなかった.
また独ソ戦については「2週間で大勢が決する」という判断の元に行なわれたもので
長期戦になることは最初から前提にされていない.
もともと工業力の差から開戦が1年〜2年遅れればソ連との戦力差が絶望的になるという判断から
イギリスとの戦争中にも関わらずソ連侵攻が計画されたんで,短期決着が不可欠だった.
ドクトリンについてはWW1のような消耗戦を避けるため
先制奇襲によって敵が体制を整えるまでに勝負を決めるというのが骨子であって
そのための機甲戦理論で,それが長期戦を戦えないというドイツ軍需経済の脆弱さを補うための方法論.
521 :名無し三等兵 :2009/12/01(火) 23:23:10
ID:???
>>466
>電撃戦は有名です.しかし,それは偶然の結果であり,ドイツが最初から意図していたものではありません.
挙げてる参考図書が担保しているのはこの一行だけ.
他は根拠の無い主張に過ぎない,
526 :名無し三等兵 :2009/12/01(火) 23:40:08
ID:???
>>521
そもそもWW2のときのドイツの主要海上交通路ってバルト海の
内海航路なんだから,終戦間際までドイツが保持している.
かすみんは,自分のG変な常識を無理やり回答に当てはめるから
トンチンカンな答えしか出してこない.
軍事板,2009/12/01(火)
青文字:加筆改修部分
C 保留
C 上の項目との兼ね合いが必要な模様.
【質問】
475 名前: 霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk. 投稿日:
2009/12/01(火) 19:15:55 ID:5Ug/B5NG
>471
>独ソ戦開戦時点では北アフリカに2個師団を送り,フランス北岸に少々の航空機>隊を貼り付けてた以外は全力投球してるから
>仮にこれらの戦力がソ連に振り向けられたとしても何ほどの影響ももたらさない.
>ソ連相手に海軍が貢献することはほとんどないし.
>つまり史実の状況はドイツの国力がほぼ全部ソ連に向かっていたのと同じ.
>違うというなら,逆に独ソ戦にはドイツ以外の国も参戦していたことを挙げてお>こうか.
>ドイツが他戦線に振り向けた分の国力はイタリアはじめ同盟国の戦力によって十>二分に補われていたのだよ.
霞ヶ浦の住人のお礼.
ご教示ありがとうございます.
独ソ戦の前線に,フランスに駐屯していたドイツ軍部隊が直接鉄道で移動したことがあります.
ノルウェーやデンマークやユーゴスラビアやクレタ島や,その他には,ドイツ軍は駐屯していなかったのですか?
「1941年6月22日におけるドイツ軍は205個師団
西方戦場 28個師団
ノルウェー 12個師団
デンマーク 1個師団
バルカン 7個師団
リビア 2個師団
東部戦線投入可能兵力 145個師団」
下記,メモを参照ください.
ttp://www.oc.jful.jp/~oc429s/newpage13.htm
【回答】
全軍の7割を突っ込むのは,常識的に考えてほぼ全力と言う.
ドイツは最大時は100万を超える同盟国軍と,広大な占領地からの資源や人的資源を使ってたじゃないか.
それだけあっても,殆ど独力で戦ってた(その上150万の兵力を極東に維持し続けていた)ソ連に勝てなかったんだから,単独の国力じゃどう考えても
独<<ソ連
だ.
緒戦からして枢軸国軍の方が兵力が多い.
バルバロッサ作戦は350万超えてる枢軸国軍(独軍だけでも300万)と250万強のソ連軍の戦い
これが逆転するのはモスクワ戦の辺りで,それまでは一貫して枢軸側の方が多い
477 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:19:02 ID:???
>>475
あんたが挙げた諸地域は戦闘が終わってるから
単なる休養・再編成に用いられた.
つまりドイツにとってはそこに部隊を置くのは益するところにしかならない.
駐留部隊に求められた任務は単なる治安維持程度で,
後はじっくり戦力を回復して前線に再び送られるための場所だったんだよ.
ノルウェーの部隊だって海岸防衛に特化してるから
対ソ戦の役にはたたん.
かの多砲塔戦車が参戦してるくらいだからね.
478 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:20:46 ID:???
>>476
その辺は学研文庫の独ソ戦全史に詳しいね.
1941年中の枢軸軍は単純な量でもソ連軍を上回っていた.
この頃はキエフ包囲戦のようにかたっぱしから大量の捕虜を取っていたから
ソ連軍は補充が追い付いてなかったんだよね.
479 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/01(火)
19:23:39 ID:???
>>475
軍事板,2009/12/01(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ダブルカラムでは弾が互い違いになっていると聞きました.
しかし例えば,M1996A2はダブルカラムであり,装填八発ですが,グリップがM1911に比べて特別太く短くなっているような風には見えないのですが,これはジグザグが緩やかになっている所為だからですか?
それから,ハイキャパ=ダブルカラムで合ってますよね?
【回答】
M1996A2は,シングルコラムのM1911派生モデルですね.
通常のM1911A1の七発に一発の余分がありますが,これは純正のM1911A1マガジンのボトム部分が特別製に成っていて,弾丸押さえ(マガジンフォロワ)を一発分下に下げる事が出来ます
また本来,M1911のハイキャパシティとは,上記の八発弾倉よりも長い,10発弾倉の事を指して居ましたが,M1911のダブルコラム形式のモデルの登場により,これを特に「ハイキャパシティ」と呼称する様に成りました.
ちなみにM1911用の弾倉は,シングルコラムで三十発の容量を持つ,物凄く長いものもかつてはありました.
これは極初期の航空機などに持ち込み,対空戦闘をする物だったそうです.
追記すると,所謂「ハイキャパシティーM1911」は,マコーミック社やパラ・オーデナンス社始め数種類ありますが,日本でよく見られるものは,STI/SV社のM2011と呼ばれるものが主流です.
三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2009/12/01(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
大砲の弾が炸裂するようになったのはいつからですか?
【回答】
中国明朝で14〜15世紀に書かれた「火龍經」という,火器について論じた書物に,火薬を詰めた中空の砲弾が出てきており,これが榴弾に関する最も古い記述と思われる.
http://en.wikipedia.org/wiki/Huolongjing
西欧で榴弾が使われるようになったのは16世紀以降で,小さな穴の開いた金属製の球形弾殻に火薬を詰め,その孔に導火線を差し込んであった.
http://en.wikipedia.org/wiki/Shell_(projectile)#History
主に短砲身の臼砲で,城壁を越えて撃ち込み,人員を殺傷する攻城用に使われたが,上記にあるような簡単な点火手段しかなかったため,空中あるいは砲身内で爆発する危険があったので,多用はされなかった.
http://en.wikipedia.org/wiki/Mortar_(weapon)
だと,17世紀半ばあたりから攻城戦で臼砲が用いられていたことは書かれている.
榴弾や空中で炸裂して,敵の頭上から小弾を降り注がせる榴散弾が,本格的に使用されるようになったのは,信頼性のある信管が開発された19世紀以降.
有名な戦いでは1801年のコペンハーゲンの海戦で,臼砲艦(bomb
vessel)が英国艦隊についていって,コペンハーゲン市街地を撃っている.
その後,19世紀半ばの南北戦争前になると,艦載の平射砲(カノン)でも炸裂弾を撃てるのが出てくる.
軍事板,2009/12/01(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
よく
「帝国海軍は艦隊決戦思想に凝り固まって通商破壊に対する理解がなかった」
と言われますが,これに対し
「理解がなかったのではなく,日本には太平洋全域で通商破壊戦を行うほどのリソースがなかったため,より少ないリソースで実現できる艦隊決戦ドクトリンを選んだ」
という反論を目にしました.
反論自体は筋が通っていると思うのですが,それならばなぜ「海上護衛戦」に書かれているように,敵の通商破壊に対する対策を怠ったのでしょうか?
通商破壊戦について研究を行ったのなら,敵がそれを行ってくることも想定できたと思うのですが.これもリソースを艦隊決戦に集中させるためなんでしょうか?
あるいは,やはりそのような戦争を軽視したというような思想的な欠陥があったんでしょうか?
【回答】
戦史叢書の『海上護衛戦』では
――――――
「イギリスはドイツの水上戦力を完全に無力化した後に,戦力を海上護衛だけに集中することができたが,帝国海軍は強大なアメリカの正面戦力と対峙しつつ,海上護衛に戦力を抽出する必要があった点に大きな差があり, 海上護衛が万全でも正面戦力同士の主作戦で敗北すれば,シーレーンは封鎖されることになるし,そして史実以上の戦力を海上護衛に割いても,十分な効果が望めたかは疑わしく,平時から海上護衛を達成できるほどの強大な戦力を持てる国力があったのはアメリカのみであり,イギリスはその支援の元に海上護衛を行なったもので,事実上日本はイギリスより大規模で困難な海上護衛を行なっていた状況だった」
――――――
というような結論が述べられている.
大井篤氏の『海上護衛戦』については,どちらかというと全体的な状況分析より,現場の声を重視した書き方をしているから,その差が戦史叢書との違いに現れているんだと思われる.
なお戦史叢書は,本土と南方資源地帯との補給線が絶たれた最大の要因として,船舶喪失量の推移からフィリピンまで米機動部隊が進出するようになったことを挙げており,その状況になれば海上護衛をいくらやっていても無意味になったことから,帝国海軍としてはそれを避けるため,主作戦にできる限り戦力を投入する以外,手がなかったという結論の根拠とされている.
軍事板,2009/12/02(水)
青文字:加筆改修部分
【質問】
現在の自動小銃では30連マガジンが多いですが,出撃の度に全て自分で弾を込めていたのでしょうか?
弾を自動で込めてくれる機械等がないと,携行する全弾倉を毎回自力で準備するのは,結構手間がかかる作業ではないでしょうか?
【回答】
「装填補助用具」と呼ばれる,弾倉庫に詰める弾をある程度まとめて束ねて,一度に弾倉に押し込める器具は,大概の銃のオプションにある.
昔のSMGのようなやたら長いストレートマガジンだと,これを使わないと,最後の方ではフォロワースプリング(弾を弾倉内から押し出すスプリング)が固すぎて,手力では弾が詰められないものも.
特に軍隊では,これらの装填補助用具を使わないで弾倉に弾を込めることは,弾倉内の弾の揃いが不揃いになって装弾不良の原因になるため,禁止していることが多い.
(もちろん戦闘中に,「弾も弾倉もあるけど器具が無い」とかなったら,そんなことは言ってられないけど)
映画「プライベート・ライアン」で有名になった,
「弾倉をポーチから出したら,まずヘルメットにぶつけてコンコンと軽く叩く」
は,本来はこの不揃いを直すためのもの.
機関銃用の弾帯(ベルトリンク)は,弾帯に弾を詰めるための機械がある.
ほとんどはハンドル廻すなどの手動で,機力でやってくれるものは少ないけど.
軍事板,2009/12/02(水)
青文字:加筆改修部分
【質問】
マガジンに弾を装填する時,わざと2発程度少なくしておけば作動不良が起こり難いと,コンバットバイブルに書いてありましたが,どうしてなんですか?
空撃ちしてしまう方が,作動不良が起こりやすくなるような気がするのですが.
【回答】
弾倉内にいっぱいまで弾を詰めて,フォロワースプリングを最大限に縮めると,スプリングが弾を送る力が強くなりすぎて,作動不良の原因になる.
また,フォロワ(弾倉内でスプリングに押されて弾を押し出すトレー状の部品)がちょっとでも引っかかると当然,弾が出ないので,弾を限界まで詰め込んでフォロワを限界一杯まで下げると,やはり装弾不良の原因になる.
なので弾倉には,スペックよりも数発少なく装弾するのが,ベテランのたしなみ.
ただし,それを忘れると(あと*発残ってるから・・・)と撃てるつもりで
「・・・あれ?」
とかいう事になったりもするけど.
尚,マガジンに詰める弾を規定より減らしても,「撃てる総数」が減るだけで,「*発目が出ない」という事にはならないから,空撃ちにはなりません.
軍事板,2009/12/02(水)
青文字:加筆改修部分
【質問】
大艦巨砲主義が終わった年代はいつですか?
現代海軍ではどんなドクトリンが主流ですか?
【回答】
732 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/02(水)
22:51:52 ID:???
>>728
日本海軍の場合,酸素魚雷と特型駆逐艦がある程度揃ってきた1930年代後半頃からは戦艦より水雷戦隊が主力と看做されるようになってきたのではないだろうか
733 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2009/12/02(水)
22:53:49 ID:???
>>728
そもそも大艦巨砲主義時代といっても明確な線引きは無い
戦艦が海戦の主役で無くなった,または無くなりつつあったのを
第二次世界大戦中と見る人も居るし,各国の運用状況から
事実上,第二次世界大戦になる前に既に時代が終わっていたと見る人も居る
その一方で戦後も建造されたり運用され続けたりするのをもって
戦艦が主役だった時代をもう少し後に延ばすと見る人も居る
現代海軍の主流のドクトリンといっても,「これ」という物なんか存在しない
ドクトリンは各国の経済状況や国防上の必要な状況によって千差万別であるからだ
一応の共通項としては,空母を保有できる大国では空母主体で護衛のミサイル巡洋艦やミサイル駆逐艦
からなる艦隊編成,そうでない国でも軽巡洋艦や(大型化した)駆逐艦を主軸とした編成になっている
だが,国によっては大型化したフリゲートを主軸にすえているものもある
735 :名無し三等兵 :2009/12/02(水) 23:09:52
ID:???
>>732
それはどうだろう
日本の場合巡洋艦も重武装で戦艦の補助戦力的な設計と運用思想を持っていたし
艦艇数の少なさを重武装で補って正面戦力を確保していたのは確かだが
水雷を装備した巡洋艦や駆逐艦が「主力」であるというのは少し言いすぎじゃないだろうか?
かといって「水雷戦隊は主力じゃない」というのも変な話なんだが…
(小銃と分隊機関銃とで分隊機関銃の装備率が多くなってるからって
分隊機関銃が歩兵のメインウェポンになってるのかどうか?という話にも似てる様な)
738 :名無し三等兵 :2009/12/02(水) 23:16:58
ID:???
>>735
日本の重巡は雷装を持ち攻撃力と速力重視
それに対しアメリカの重巡は雷装を持たず砲力と防御力重視
日本の重巡は水雷戦隊の支援が主目的でアメリカの重巡は日本の水雷襲撃から戦艦を護衛するのが主任務だったのではないだろうか
まあ実際のところは戦艦戦力で劣るので戦艦以外で敵戦艦を食える装備は手当たり次第に重視していたというのが実情ではないかと思うが
軍事板,2009/12/02(水)
青文字:加筆改修部分
大艦巨砲主義者の夢
(画像掲示板より引用)
【質問】
米海軍において駆逐艦やイージス艦は世代を追うごとに巨大化しているのに,どうして空母は数十年間変わらないんですか?
【回答】
CV-1 USSラングレー(1922)
排水量(基準)11,500 トン 全長542ft 全幅65ft
CV-6 USSエンタープライズ(1938)
排水量(満載)27,100トン 全長809ft 全幅83ft
CV-41 USSミッドウェイ(1945)
排水量(満載)74,000トン 全長972ft 全幅136ft
CVN-65 USSエンタープライズ(1961)
排水量(満載)93,284トン 全長1,123ftt 全幅257ft
CVN-68 USSニミッツ(1975)
排水量(満載)103,000トン 全長1,092ftt 全幅252ft
明らかに巨大化しています.
ここ最近の数十年,という事であれば,アメリカの原子力空母くらいのサイズ(10万トン超)が,実用上の限度だから.
造船技術的には倍ぐらいのものでも普通に作れるが,これ以上大きくすると,整備のためのドックがあまりにも馬鹿でかいものになるし,内海や内湾で入れるところに制限が出て来る.
港も底を浚って深くしないといけないし.
そして大きくすればするほど,運用・維持コストもかさむ.
おそらく30万トン空母1隻は,10万トン空母3隻よりも低コストで運用は出来るだろうが,それでも一隻辺りのコストは莫大なものになるだろう.
10万トン空母6隻と30万トン空母3隻の場合,10万トン6隻を3隻に削減することはできるが,30万トン2隻を1.5隻に削減することは出来ないから,そういう面でも運用・維持管理に大きな制限がかかる.
また,何だかんだいっても軍艦である以上,あんまり大きくしすぎると,動きが緩慢になってしまい,いい的になる.
いくら防御火器や護衛艦艇を充実させても,「旋回するだけで一苦労」な艦では,攻撃に対して脆弱すぎる.
ということで,1隻辺りの規模をでかくすることには,メリットよりもデメリットの方が大きい.
軍事板,2009/12/03(木)
青文字:加筆改修部分
【質問】
なぜ重戦車は廃れましたか?
【回答】
各国様々な思惑の上で戦車を開発しているので,一つの理由では語れない.
旧ソ連は第二次大戦中のドイツ戦車へ対抗して開発した,JS3・JS4と言う重戦車を戦後も運用していた.
一説には,戦車にスターリンの名前をつけたために,スターリンの在任中は常に強力な新型を開発し続けなければならない状況にあったと言う.
最終的にはJS4の改良版として,JS3の設計を取り入れたT10を運用する.
が,フルシチョフ政権下でミサイル万能論が台頭したことや,成形炸薬弾の改良(BMP-1の低圧砲ですら,西側の主だった戦車を撃破可能になった)などで,重戦車は不要と判断されるようになった.
その後,ミサイル万能論の衰退もあって,通常タイプの戦車は発展継承された.
西側については,M26・M46などの中戦車やセンチュリオンの総合性能が,必要レベルに達しているとの判断で,一旦は重戦車を不要と考えるようになっていた.
が,英国の駐ソ連大使館からJS3を過大評価した情報が入ったことから,対抗上,重戦車(M103とコンカラー)を開発・配備し続けた.
その後,米国ではさらにソ連戦車の性能を誤解し,もはや通常の戦車では対抗出来ないと判断して,ミサイルも発射可能な主砲を装備した戦車の開発に傾倒する.
(M103は海兵隊に回された後,御役御免)
イギリスはコンカラーとセンチュリオンを統合する新戦車チーフテンを開発して,更新した.
なお,イギリスのセンチュリオンは重巡航戦車,戦後は砲戦車.コンカラーは重砲戦車であり,イギリスは中戦車と言うカテゴリーの戦車は運用していない.
アメリカ・西ドイツは開発に失敗して採用することは無かったが,MBT70(米での名称)と言うMBTを開発して既存の戦車を更新しようとしており,こちらもMBTを作ろうとしている.
ちなみにイギリスの砲戦車は,「GUN TANK」を和訳した結果だったりする.
実はガンタンクは実用化されてるんだぜ!! と言うのは間違いじゃない.
軍事板,2009/12/03(木)
青文字:加筆改修部分
(画像掲示板より引用)
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