c
※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
スレ立てる前に此処で質問を 602
目次
【質問】 対空機関銃ですが,敵の予想進路にバンバンと撃っていれば,敵機はそこに飛び込んできてくれるわけですから,当てるのは簡単そうなんですけど・・・どうでしょうか?
【追記】 自前で医官を充足できず困ったりしている自衛隊は,自己完結できていない中途半端な組織ってことですか?
【質問】 日露戦争でロシア軍後方へ回り込み,後方かく乱と破壊工作を行った日本騎兵への補給は,どのように行ったのでしょうか?
【質問】 バックパックから弾帯を引っ張り出すための,専用の物があるんでしょうか?
【質問】 四式戦疾風に水冷エンジンを積んで,実験や研究をしてたのですか?
【質問】 扶桑と山城って,なんであんなに一方的にボコボコにされたの?
【質問】 日本軍の上陸手段は具体的にどうしていたのでしょうか?
【質問】 狙撃兵って単独行動が多いでしょうから,人間関係に気をつかわないで済むでしょうか?
【質問】 太平洋戦争中って,人海戦術で砂鉄をかき集めたりとかしなかったんですか?
【質問】 ドイツがアルデンヌで米軍に化ける作戦を行った時,どうして米軍の戦車や車両がなかなか集まらなかったんでしょうか?
【質問】 あれらってあんなに熱心に偽装する必要あったの?
【質問】 「クルル曹長は技術曹長だから,ケロロ軍曹の指揮には従う義務がある」ってことは,軍隊の指揮系統は,ケロロ軍曹のような戦闘職種が握っていると解釈していいんですか?
【質問】
H&K社のXM8には,その派生型にシャープシューター
(Sharpshooter) 狙撃銃型と言うのがあるそうなのですが,これはいわゆるマークスマンライフルと呼ばれる物に分類される物でしょうか?
それとも,マークスマンライフルの一段上に位置する銃を目指して作った物でしょうか?
(手持ちの電子辞書に
>マークスマン:2級射手.シャープシューター:1級射手で,マークスマンの上.
とあったので)
【回答】
sharpshooterモデルは,カービンサイズのベースラインモデルを元に,フルサイズの20インチバレルと改良型の照準器を装着したものです.
その機能は,近接での戦闘に対応した基本型のベースラインモデルに比較して,使用弾薬であるSS109の最大射程までの精度確保を目指したもので,最大で800mの射程を獲得しています,
これは600m以内と言う基本形に比較して,長距離での交戦を想定したもので,所謂標準的な制式小銃並みの能力を持っています.
なので,より狙撃銃寄りの機能を表す形式名として「sharpshooter」と名付けられたようです.
つまりマークスマンライフルよりも「高機能をイメージさせる」ネーミングと言う事です.
三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2009/11/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
対空機関銃ですが,敵の予想進路にバンバンと撃っていれば,敵機はそこに飛び込んできてくれるわけですから,当てるのは簡単そうなんですけど・・・どうでしょうか?
ちなみにジコンを飛ばしてブローニング機関銃の電動ガンで撃って見たら,簡単に撃墜できました.
【回答】
対空射撃の際は個々人がめいめいに撃つのではなく,敵機の速度や距離を踏まえて指揮官の判断により,未来の予測位置に撃つように指導されているから,当時もその程度のことは基本だった.
ただし敵機も弾丸も高速で飛翔しているわけで,火線はほんの一瞬で通り過ぎてしまうから,予測が正しくても,当てるのはそう簡単な話ではなかった.
米軍は狙って当てるというより,弾幕射撃といって,とにかくデタラメでもいいから大量の弾をばら撒き,一定範囲を弾幕で埋め尽くして,敵機がどこに入ってきても当たるような射撃法をしていた.
それはそれで効果はあるが,一機を撃墜するあたりの弾薬消費量が日本軍の場合より極めて多く,物量に余裕のある米軍とかでもないと気軽にできるような方法ではない.
軍事板,2009/11/23(月)〜11/24(火)
青文字:加筆改修部分
【追記】
114 :名無し三等兵 :2009/11/24(火) 00:19:56
ID:???
軍隊は「自己完結」できる組織とよく聞きます.
「自己完結性とは軍隊が食料・電気・通信・移動などの生存ひいては作戦行動の遂行に必要なインフラを自分たちで用意する能力である」
ってことは,つきつめれば自前で食料を生産できなかったり,自前で戦車を移動できずに日通に頼んだり,自前で被服を生産できず外注したり,
自前で医官を充足できず困ったりしている自衛隊は,自己完結できていない中途半端な組織ってことですか?
124 :名無し三等兵 :2009/11/24(火) 00:51:31
ID:???
>>114
軍隊が自己完結できる/しなければならない理由は
インフラの整っていない地域での戦闘とその継続を見据えてのものです
よく「兵站〜割」などというのと同じ理由です(兵站:物資を前線に届ける輸送能力)
つまり調達能力とその状況により『自己完結』すべき程度はことなるわけであり
特定の物資の自己生産・調達能力のあるなしをもって
軍隊としての能力やその性質が決定されることはありません
自衛隊について言えば
専守防衛というのを長きにわたる主たる理念として運営されている組織であり
防衛軍である以上インフラのまったく無い場所
あるいは本土から遠い場所での戦闘は想定されていません
医官については防衛医大があり
防衛医大病院は地元にも利用の便を図るなど充足は常に図られています
なにをもって十分と呼ぶかは基準により変わりますが
少なくとも世界的にみると日本の自衛隊はかなり充実した『軍隊』といえると思われます
軍事板,2009/11/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
日露戦争で日本騎兵が機動力をいかしてロシア軍後方へ回り込み,後方かく乱と破壊工作を行ったことは有名ですが,水や糧秣を馬鹿食いする騎兵への補給は,どのように行ったのでしょうか?
長々と輜重段列を引き連れていたのですか?
【回答】
書籍やネット上では活動内容の情報は得られましたが,補給について詳しく記載された資料は見当たりませんね.
所持する日露戦役のDVDの中で,部隊が敵後方の村で宿営するシーンが有りました.
現地人に変装した日本の軍人が,部隊を出迎えて宿と食糧の手配をしています.
そこからの推定になりますが,事前に敵後方に複数の人員を派遣して,挺身隊の支援活動をしていた思われます.
本来の彼らの任務は情報収集でしたが,これらの活動もしたのでしょうね.
DVDの題名は「敵中横断300里」です.
同名の小説も有ります.
詳しく知りたいのなら入手されてはいかがですか.
不動産屋のオッチャン ◆UMCByHJxYk in 軍事板,2009/11/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
銃剣突撃って,何の目的にやってるんですか?
普通に考えれば敵の機関銃にやられて,全員あぼんですよね?
個別に夜にでもごっそりちかづいて,敵に斬りつけて逃げてきた方が有効な気がしますが.
【回答】
人間,不思議なもので,白兵戦レベルで近接すると,銃を射たなくなる.
このときの銃は鈍器・槍の代わりになる.
そういう段階で有効な殺傷力を持たせるために,銃剣はある.
http://ww1.m78.com/honbun-2/infantry%20tactics.html
>独仏とも500メートル前後以内では歩兵の突撃により
>敵を圧倒する戦術が正しいとされていた.
> 更にイギリスの歩兵操典では500メートル以内で突撃すれば
>敵はパニックに陥り,逃亡するか照準が狂いかえって被害を軽減するとしていた.
まあ近年だと,銃剣である以上に万能ナイフだけどね.
日本の場合,吶喊で相手が混乱しているうちに叩くもんだった.
中国兵相手にはそれで十分だったが,精強な米英豪軍,美式中国軍にはまったく歯が立たなかった.
向こうは,日本がわざわざ叫びながら来てくれるので,絶好の標的として射殺することが出来たわけ.
夜間襲撃もマイクロホンで位置がバレバレになってしまい,あっという間に蜂の巣にされた.
WW1ではそれをヨーロッパ列強が繰り返して,戦死者の山を築いた.
その数なんと900万人!
戦後も,硬く守られた塹壕は突破できない,という思い込みが支配する中,試行錯誤が繰り返される.
日本が取ったのは浸透戦術の強化バージョン.
WW2の初期には連合軍の堅く守られた要塞地帯を抜いて見せることで,その優位性をいかんなく発揮した.
大戦後半になって,米軍がそれに対応した頃には,日本軍自らがすでに突撃に必要な支援砲火を欠き,自滅状態になってたわけで,ないないづくしの戦いの中で,慣れ親しんだ戦法を選択するのは,やむをえない面があるかと.
米軍のリアクションに対する対応が取れていない点を責めるのであれば,(責められるべきとは思うが),WW1を戦った世界中の将軍も同じ謗りを受けねばなるまい.
http://ww1.m78.com/topix-2/infiltration%20tactics.html
なお,「斬る」という行動で人を殺すには,実は相当な技量を要する.
「突く」方がはるかに容易で,しかも確実に相手を殺せる.
軍事板,2009/11/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
http://www.youtube.com/watch?v=kC8S3COqNzw&feature=rec-HM-r2
この動画の3:50あたりにでてくる装備について,詳細を教えて下さい.
バックパックから弾帯を引っ張り出してる様ですが,専用の物があるんでしょうか?
それともマガジンを背負ってるだけでしょうか?
【回答】
これはPKM機関銃の背嚢内蔵型の大容量弾倉のようですね,
良く見ると銃本体にも,箱型の弾倉が装備されているのがわかります.
これはPKM機関銃を,移動しながら長時間持続して射撃するための装備で,背嚢の大部分に連結された弾帯が収納されています.
これは自動火器を携帯性・軽便性を重視する露西亜独特の装備で,1000発から2000発程度の容量を持って居るようです.
米国などにも似たような装備はありますが,車輌用や据え付けて使用するもので,大きな弾薬箱に交互に折り重ねるようにして,数千発に連結された弾帯を収納しています.
機関銃本体はペチェネグ式のようですね.
デグチャレフ社のPKMの改修キットを適用したものです.
三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2009/11/24(火)
青文字:加筆改修部分
【質問】
碇義朗氏著「幻の戦闘機」の第四章・陣風のところで,川西航空機 豊福試。技師のメモ日誌のなかで,福生の陸軍航空審査部に訪れた時の記述で
「キ84水冷のものもある」
とありますが,本当に四式戦疾風に水冷エンジンを積んで実験や研究をしてたのですか?
本の表紙は ジェット戦闘機 橘花 のカラーイラスト(三面図)
発行日は 一九九七年八月十三日 です.
【回答】
私も同じ本を所持しておりまして,今そのページを読んでいますよ.
確かに水冷エンジンの記載が有りますね.ハ40系を試験的にとあります.
とことん調べましょう.疾風は陸軍機の中でも好きな機体ですからね…
予想ですが,碇義朗氏の「決戦機疾風航空技術の戦い」か中島飛行機会社に関する図書を調べて見ます.但し,決戦機の方は所持しておりましたが,現在は行方不明です,少し時間がかかるかもしれません.
結果は次のスレ辺りになると思いますが宜しいでしょうか?
不動産屋のオッチャン ◆UMCByHJxYk in 軍事板,2009/11/23(月)
青文字:加筆改修部分
本日,碇義朗著作の決戦機疾風を入手し調べましたが,それに関する記述は有りませんでした.
数日間に渡り,各資料を付き合わせ,検討した結果の推定になりますが.
疾風の改良型として,俗に言う(キ)の陸軍式の仮称がつく機体を挙げます.
キ84一型から四型,キ106,キ113,キ116,キ117
となりますが,水冷エンジンの試作機は有りませんでした.
やはり『幻の戦闘機』での記述の通り
「陸軍航空審査部での試験的に装備したものであろうか.」
以上が結論になります.
陸軍航空審査部では敗戦の為に,ほとんどの記録が焼却されましたから,資料が見つからなかったようです.
不動産屋のオッチャン ◆UMCByHJxYk in 軍事板,2009/11/27(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
扶桑と山城ってなんであんなに一方的にボコボコにされたの?
【回答】
第1の要因としては,戦力が隔絶してた.
日本側は戦艦2隻,巡洋艦1隻,駆逐艦4隻に対して,米側戦艦6隻,巡洋艦8隻,駆逐艦28隻,魚雷艇39隻.
第2の要因としては,深夜での待ち伏せと米側はT字の隊形で頭を押さえていた.
第3の要因としては,装備していたレーダーの性能の違い.
他にも細々有りますが,誰が指揮しても日本側に勝ち目は無い戦いでした.
軍事板,2009/11/27(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ノルマンディー上陸作戦などでは,大規模な準備が必要とされ,上陸舟艇についても同様に万単位で建造されたと聞いています.
日本海軍の南遣艦隊の各輸送船などについて,船腹の手当てなどは聞くのですが,上陸手段は具体的にどうしていたのでしょうか?
俗にいう大発を積んで行き,使っていたのか,それとも現地のはしけや舟艇を徴発して間に合わせていたのかなどが疑問です.
それにフィリピンから香港,マレーの各島など上陸作戦は各地で行われています.
その都度,同じ舟艇を使いまわしたとは想像しがたいのですが,どうしていたのでしょう?
【回答】
大発と小発が基本.
基本は兵隊だけを海岸にピストン輸送だ.
舷側にロープ,縄梯子を横に繋いだもの等を垂らして移乗(一斉移乗なんて簡単な話じゃない)
波高1メートル程度でも,とんでもなく上下左右に揺れる状態だ.
車両(主にトラック)を含め重装備の揚陸は,港湾施設を占拠するのが大前提.
艀にデリックで吊り下ろして桟橋等へ.
無い時は当然大発を使う.
重砲などは馬で牽くのが当たり前だったから,砲兵連隊を輸送してる船の中は馬だらけ.
これらも一頭一頭吊り上げて……てなこともやらないといけない.
ちなみに15榴1個中隊には,輓馬150頭は最低でも必要.
大発は当然ひたすら修理して使いまわし.
大日本帝国には余剰の装備など一切無い.
敵の銃弾等で穴が開いたら,木工作業でコンコンと一つ一つ穴を塞いで使うのが常識.
気の利いた修理素材やキットなんか無いからな.
そもそも軍服から靴から小銃からなにからなにまで手作業で修理して使ってた軍隊だし.
ちなみに特大発と中発ってのもあった.
ニューギニア方面になると慣れてきて,戦没時の用意も兼ねて筏に予め物資を載せておいて,泊地で筏ごと下ろすとかもやってる.
軍事板,2009/11/27(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
狙撃兵って,単独行動することが多いんでしょうから,普通の歩兵と違って,上官のパワハラや他の兵士との人間関係に気をつかわないで済む兵種なんでしょうか?
【回答】
どういう狙撃兵を想定してるのかは知らないけど,普通の歩兵の中の狙撃兵(マークスマン)以外だと考えて答えさせてもらう.
単独行動する狙撃兵なんてありえない.
最低でも観測手と2人で動く.
また,狙撃兵にもちゃんと上司がいる(当たり前)から,上官のパワハラと無縁とは考えられない.
まぁ,10人くらいの分隊の中の1人として働くのと,3人くらいの狙撃班の1人として働くの,どっちがより人間関係に気を使うかは,その人の感じ方次第だろうけど.
軍事板,2009/11/27(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
太平洋戦争中って,人海戦術で砂鉄をかき集めたりとかしなかったんですか?
磁石とか使って.
【回答】
真面目な話,太平洋戦争中に列車がブレーキをかけた際に落ちた,車輪の鉄粉を回収して鉄にすると言う研究が行われたことがありました.
しかし大戦中の研究とは言え,流石に投入する工数に対して,得られるものが少なすぎると言う事で,おじゃんになっています.
ついでに,砂鉄を坩堝で溶かして玉鋼にする昔ながらの踏鞴製鉄は,主に中国地方にて行われており,明治末から大正期までは,特殊鋼の元になる鋼として呉海軍工廠に納品されていたりしました.
(その流れで,日本砂鉄工業が特殊鋼製造の為,高砂とか姫路で,鹿児島産砂鉄を用いて特殊鋼生産をしていました)
当然,日本にもそれなりに埋蔵量のある砂鉄(利用可能な砂鉄鉱の埋蔵量31,400,000トン,
うち,含鉄量17,217,000トン)があり,釜石と倶知安を主要鉱山としています.
釜石が品位60〜65%の富鉱が1,400〜1,500万トン,品位20〜30%の貧鉱が3,000万トンで,年産30万トン,最盛期で61万トンとなっており,
倶知安では品位50%,埋蔵量400〜500万トンで年産15万トン程度です.
その砂鉄資源の利用は技術上,難点――溶鉱炉の湯溜り,炉面の狭窄,炉底の隆起など――があり,中々利用出来ないでいます.
日鐵では八幡製鉄所内に,日産1トンの小型溶鉱炉を設置して,北海道は噴火湾沿岸の八雲砂鉄の焼結鉱(品位鉄分37%,珪酸34%,酸化チタニウム4.6%)のみの試験生産を行いました.
その実験の結果,輪西工場第三溶鉱炉(日産225トン)で,八雲砂鉄の焼鉄鉱(鉄分50%,珪酸12%,酸化チタニウム6.5%)を普通の鉱石に対し50%混入して実験を行って,実用を確認しています.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 軍事板,2009/11/28(土)
青文字:加筆改修部分
真面目な話,砂鉄は溶かしても内部に気泡が出来る可能性が高いので鋳造に向かない.
その代わりとしては何だけど,戦争末期になると朝鮮とか満州では軍が一般家庭から鉄を徴収していた.
飯釜とか箸,レンゲみたいな調理用具(向こうでは鉄で作るらしい),後は柱から釘を抜いていったりとか.
スクラップの鉄は,出所がはっきりしているものならば,鋳鉄の原料に出来るけど,一般家庭から回収した鍋釜の類だったら電気炉に放り込んだほうが間違いはない.
実際どうしていたかは調べないと判らないけどね.
軍事板,2009/11/28(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ドイツがアルデンヌで米軍に化ける作戦を行った時,どうして米軍の戦車や車両がなかなか集まらなかったんでしょうか?
その辺りに放棄された車両を持ってくれば良いだけと思うのですが?
【回答】
まず,そのあたりに車輌は無い.
要は攻めている側と後退しながら防衛している側では,前者は破壊車輌の転がっている地域を奪取している.
当然,破壊車輌を回収して整備することが出来る.
独ソ戦の前半戦などでは,ソ連側は戦車回収車の数が揃っていない.ドイツ側が支配地域を広げていると言った違いがある.
また,奪取した車輌についても,状態がよく,運用可能なものは使用中の部隊が手放さないようで,再三に渡って前線部隊に鹵獲兵器の提出を求めたが,自国産の代替品を送らないのだから鹵獲品を使い続けられている.
ジープなどは,ドイツに同等の運用が可能な兵器も無いと言うことで,前線部隊は大事に使っている.
(これから始める大作戦の重要性なんて,前線には説明していないだろうし.)
さらに,作戦の準備の為に方々に
「鹵獲兵器が欲しい」
と伝えたら,西部戦線では使われてない装備が大量に集まって,
「・・・これをどうしろと?」
と言う羽目になった,というエピソードもある.
実戦には使われなかったけど,III号改造の「シャーマン戦車(もどき」とか,T-34改造の「シャーマン戦車(のつもり」とかも試作されてる.
・・・あー,まーこりゃ実戦投入はされなかったわけだわ,という出来だけど.
軍事板,2009/11/28(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
でも,あれらってあんなに熱心に偽装する必要あったんだろうか?
兵士全員が兵器に詳しいわけでも,識別表や識別写真持ち歩いてるわけでもなし,そのまんまオリーブ色に塗って白い星描いとけば,それで何とでもなったような気はするんだけど.
【回答】
当時はどうか知らないけど今の軍隊は,敵の車両とかの形状,シルエットとか,遠目に見たときどんな風に見えるかとかで識別する訓練というか,教育ぐらいはやったりするぞ.
味方と誤認したり,逆に味方車両を敵と誤認されても困るんで.
(海軍なんかは特に,艦影から艦名まで識別するとか著しい)
そんでも敵味方誤認とか戦場ではしょっちゅうだけどね…
軍事板,2009/11/28(土)
青文字:加筆改修部分
記章なんて近づかないとわからない.
モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板,2009/11/28(土)
青文字:加筆改修部分
米軍に偽装したパンター戦車
(画像掲示板より引用)
【質問】
「クルル曹長は技術曹長だから,ケロロ軍曹の指揮には従う義務がある」
ってことは,軍隊の指揮系統は,ケロロ軍曹のような戦闘職種が握っていると解釈していいんですか?
【回答】
戦闘職種が握っているというより,技術軍曹とか技術将校ってのは,持ってる技術資格だけを必要とされて軍籍または軍属になってる民間人だったり,あるいは軍人なんだけど戦闘に関する訓練は受けてない人たちだったりで,戦闘とか作戦とか指揮とかには関わらない役職や身分の人たちなのよ.
つまり正規軍人ではないか,正規軍人でも指揮系統とか指揮権から外れたところにいる人たち.
正規軍人なら,非戦等職種つまり会計とか音楽隊の人たちとかも,部下に対する職務上の指揮権・命令権はある.
でも,会計担当の軍人が歩兵中隊の軍人に命令って事は出来ない.
これは指揮権がどうのといっても,
「管轄・部署が違うから,命令を出す事が出来る立場や正当な権限がない」
ことによる.
会社で言うなら事務職の人が,営業部の人に指示とか,部門が違うからできないでしょ?
そういうのと同じ.
もっとも,ケロロ軍曹の件は,作者本人の勘違いで階級出したのをうまくまとめるためのこじ付け.
軍事板,2009/11/28(土)
青文字:加筆改修部分
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