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●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 155

青文字:加筆改修部分
 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※レス回収基準は「v.e.r. = 7」

※既出Q&Aの関連記述は,「追記」で処理.

※編集に手間取りそうなもの,または,調査が必要なもの等は,<保留>として後日回し.

目次


** 【質問】
 アメリカの護衛空母は戦後どうなったのでしょうか?
 殆どが戦後10〜15年で除籍になっているようですが,何か使い道はなかったのでしょうか?

 【回答】
 戦後直ぐの除籍は4,5艦しかありません.
 但し,戦後のRecessionのため,大抵の護衛空母は予備役となりました.

 Bogue級は
・Card,
・Core,
・Breton,
・Croatan
が1969〜71年まで航空機運搬艦として稼働していました.
 また,Casablanca級は
・Corregidor,
・Tripoli,
・Sitkoh Bay,
・Cape Esperance,
・Thetis Bay,
・Windham Bay
が1958〜61年まで航空機運搬艦の任にありました.
 このうち,Thetis Bayはヘリコプター空母に類別変更され,1955年6月〜1956年7月の間に改装を受け,強襲揚陸艦に再変更されています.

 Commencement Bay級は
・Block Island,
・Girbert Islands,
・Kula Gulf,
・Salerno Bay,
・Siboney,
・Rendova,
・Bairoko,
・Badoeng Strait,
・Sicily,
・Point Cruz,
・Mindoro,
・Palau
の各艦が1947年当時在籍し,このうち,
・Salerno Bay,
・Bairoko,
・Sicily,
・Mindoro,
・Palauの各艦は1960年に除籍されましたが,後の諸艦は,Gilbert Islandsを除いて航空機運搬艦の任に就いております.
 Gilbert Islandsは,その広い甲板と格納庫を利用して,通信設備の充実を図り,1962〜63年に地上の通信設備が核攻撃で被害を被った時に,核原潜に命令を伝達する,通信中継艦に改造され,Annapolisと改名して,1969年まで任にありました.
 後,Kula Gulf,Point Cruzは,同じ航空機運搬艦でしたが,1965〜69年にMSTSに所属が変更されています.

 これらの護衛空母が最終的に退役したのは,1972年になってからです.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分

 戦後のアメリカ海軍は大縮小しており,正規空母すら除籍しているのに,商船構造の護衛空母に出る幕はなかったということでしょう.
 2万tクラスのエセックス級ですら,ジェット時代への対応には苦労していたのに,1万t以下の護衛空母ではレシプロ機しか運用できず,空母としては使い道がありませんでした.

軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 日本の駆逐艦で主砲塔を一基下ろして,機銃を載せるという改装をした艦があったと思うのですが,艦の名前と,増設された機銃の内容を教えて下さい.

 【回答】
 樅級は1943年頃から3番砲を撤去して代わりに対空火器と電探を装備.
 神風級は1943〜44年に掛けて4番12cm砲を撤去して,その跡と艦橋前部に25mm連装機銃2基づつを装備.
 若竹級も12cm砲を2基降ろして対空機銃を増備.
 睦月級は12cm砲1〜2門を降ろして対空機銃を増備.
 吹雪級は1943年後期頃から12.7cm3番砲塔を降ろして25mm三連装機銃2基と換装し,艦橋前面に25mm連装機銃1基と2,3番魚雷発射管中間に25mm三連装機銃2基を追加.
 初春級は1944年に入って,単装砲塔を撤去し,25mm三連装機銃1基と換装.
 白露級も初春級と同様.
 朝潮級は1944年頃に12.7cm2番砲塔を撤去して,吹雪級と同様の改装を実施.
 夕雲級は1944年以降に12.7cm2番砲塔を撤去して,25mm三連装機銃2基と換装.
 但し,最後期に建造されたものは,砲塔撤去が無かったです.

 ついでに,千鳥級は後部主砲を撤去し,25mm連装機銃2基,単装4基を増強.
 鴻級も同様ですが,25mm単装機銃の門数が5基になっています.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ジェーン年鑑のジェーンの由来は何なのでしょうか?

 【回答】
 ジェーン年鑑の創始者であるJohn Frederick Thomas Jane フレッド・T・ジェーンから取られたものです.
 軍艦のスケッチをするのが趣味だった彼は,趣味が昂じて,自身の絵で構成した軍艦年鑑を1898年に"Jane's All the World's Fighting Ships "として発表しました.
 のちに"Jane's Fighting Ships"と改題されたそれは,フレッド・Tの死去後も継続して発売され,最も権威のある年鑑のひとつとして現在にいたっています.

名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE :軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 日華事変前の日本軍の常備戦力って25万〜30万だったというのは本当ですか?

 【回答】
 本当です.
 1932年で陸軍234,000名,海軍94,307名の合計328,307名となっています.
 1912年で陸軍227,861名,海軍59,777名の合計287,638名.
 1926年で陸軍212,745名,海軍83,492名の合計296,237名となっています.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分

 常備兵力はたしか17個師団.
 戦時においては予備なども召集し,200万超の軍隊に急成長する.
 戦前は徴兵制であったものの,選抜徴兵制をしいてたからね.
 だから平和な期間は,訓練は多くの人間が受けるものの,常備兵として配備されるのはごく一部の優秀な人間だけ.
 時代によっては40人,徴兵された1〜2名だったらしい.
 実際その時代,田舎では,兵役を終えて上等兵で帰ってくれば村の名士扱いで,結婚相手も選り取りみどりだったそうだ.

軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 何だったか,イギリス物の小説を読んでいたら,
「あんたは自分をgeneralと呼ばせているが,brigadierだそうじゃないか.身分詐称だ」
と年下に言われた老人が,
「俺が現役だった第一次大戦頃は brigadier general だったから,general でいいんだ」
と涼しい顔して切り返してる場面があった.
 イギリス陸軍准将は昔は将官だったが,いつの時代からか将官に数えなくなったの?

 【回答】
 第一次大戦の英陸軍にはBrigadier Generalという階級があった.
www.homeofheroes.com/gravesites/unknowns/foreign_greatbritain.html

www.army.mil/cmh-pg/books/RevWar/ss/dickinson.htm
を見ると,1777年にもこの階級があったことが分かる.

 その後,1922年にBrigadier Generalが消え,しばらくColonel Commandantとなった後,1928年にBrigadierに落ちぶれた.
www.informationblast.com/Brigadier.html

 将官から佐官に落ちた感じだな.General→Colonel

 現在の英軍にはBrigadierはあってもBrigadier Generalはない.
www.informationblast.com/British_military_rank_insignia.html

軍事板,2004/11/28
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 作家志望です.
 ネタが無理がないかどうか,専門家の意見を伺いに来た次第です.
 UZI短機関銃で,1km程度前方で海に浮いている成人女性を射殺することは可能でしょうか?

 【回答】
 SMG,それもオープンボルト(詳しい説明は省くけど,命中精度が特に低い)の銃で1km先の人間を撃つなんてのは無茶.
 UZIに限らず短機関銃は近距離で弾をばらまく為の兵器であり,有効射程は100m程度が限度.

 その条件だったらスコープを着けた狙撃銃が必要になる.
 ただ,通常の対人狙撃銃だと,700〜800mが命中をかなりの確率で期待できる限界.

 それと,海に浮かんでいる目標と言うのは波で不定期に揺れる上に,よほど穏やかな日でなければ,1kmも先になると波が視界を邪魔する.

 さらに,海面というのは風があるので,遠距離の目標を狙うには風向きを計算しないとならない.

 さらにさらに,射撃者が船に乗っていたりすると,自分自身も波によって揺れているので更に条件が厳しくなる.

 さらにさらにさらに,1kmを弾が飛ぶ間には2秒ぐらいは経過するから,相手が波に浮いて上下しているとなると,当たるかどうかはまったく波任せ.
 12.7mmや20mmの対物狙撃銃を使っても事情は好転しない.
 つまり,1km先で波に浮いている人間の上半身大の的にはマグレでしか当たらない.

 よほどの射撃の天才か,特殊部隊式の狙撃訓練を受けてある程度経験を積んだ人間でなければ,絶対に当たらない.

 なので,素人がスコープ付きのライフル使った程度では,その条件はクリアできない.
 ましてサブマシンガンでは,そのチャンスすらないだろう.

 どうしても殺したければ,砲撃するか,ミサイルを使う線だろう.
 水中爆発をそこそこ近くで起こせば死んでくれる.

 貴方の書いてるネタを詳しくは知らんけど,その辺には注意.

軍事板,2004/11/29
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
A←B
 A,Bを戦闘機とし,BがAにミサイルを放ったとします.
 ミサイルには赤外線誘導とレーダー誘導があるみたいのですが,その区別は目でミサイルを見て判断するのですか?
 それともミサイルが出してるレーダー波から区別するのですか?
 それとも何か特別なことをしなければ区別がつけないとかあるのですか?

 【回答】
 まず現代の航空機にはレーダーが付いています.
 コイツで敵機をロックオン.
 そして発射.
 暫くしてシーカー(探知機)が起動し,各々の誘導方式に従ってロックした敵機に向かって追尾を始める.
 そして敵機の近くまでミサイルが接近したら,近接信管を作動させて炸裂.
 その破片で損傷を負わせる.
 これが大雑把なミサイルの発射&命中の流れ.

 誘導方式は,赤外線の場合は熱源を追って追尾.
 レーダ追尾は自機が電波ビームを発して,その反射波をミサイルが追いかけるセミアクティブ方式と,ミサイル自身が電波ビームを発し,それを追いかけるアクティブ方式がある.

 後,撃つ前に味方にコールしてから撃つ.
 同士討ち防止のため.

 純粋に赤外線誘導ミサイルのセンサのみを使ってロックオンするのであれば,発射の瞬間を知ることはできない.
 だが大抵は
機載レーダーでロックオン
⇒赤外線センサをその方向に向ける
⇒ロックオン
という手順を取るので,Aの戦闘機のレーダー警戒受信機が,発射前に警報を鳴らす.
 セミアクティブ・アクティブレーダー誘導のミサイルに対しても,同様に警告&おおよその方位が示される.

 また,赤外線誘導ミサイルはその性質上近距離戦闘に使われる.
 A-B戦闘機間の距離によって,「相手はこのミサイルを使ってくるだろう」と当たりをつけることはできる.

 さらに,レーダー誘導ミサイルはそれぞれ固有の周波数の電波を使っているので,平時の情報収集がきちんとなされていれば,どのミサイルが撃たれたのかは区別することができるだろう.

 現在,米軍ではミサイルの発射に伴う赤外線/紫外線をセンサーで捕らえる警報機の配備を進めているが,現状で装備されているのは輸送機がメインで,戦闘機にそのようなセンサを搭載した事例はないようだ.

軍事板,2004/11/29
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 零戦は軽戦闘機だからショボイとか色々叩かれていますが,実際は当時の日本軍の戦闘機としては大型であったというのは本当でしょうか?

 【回答】
 まず第一に,零戦は「軽戦闘機」として開発されたわけではありません.
 零戦の前に使用されていた96艦戦や陸軍の97戦は,より小型で武装も貧弱な,まさしく軽戦闘機でした.
 零戦は来るべき将来は大馬力,大火力の重戦闘機の時代だと考えられて設計されたものです.
 零戦は,ほぼ同時期の各国の戦闘機であるスピットファイア,ワイルドキャット,ハリケーン,隼などとかなり近いサイズで,ドイツのメッサーシュミットが零戦よりも若干小さいくらいです.
 その点では同時代の戦闘機としては大きくも小さくもありません.

 その後,ヘルキャット,コルセア,サンダーボルト,マスタング,紫電改,疾風といった2000馬力級の大型重戦闘機が登場すると,零戦は相対的に小さい戦闘機ということになりました.
 このように「重戦闘機」「軽戦闘機」という開発コンセプトとしては零戦は重戦闘機であり,単にその後の各国戦闘機の大型化によって,馬力,火力,大きさの点で比較的小さくなった,というだけです.

軍事板,2004/11/30
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 MV-22オスプレイについて,2004年現在の配備状況などについて教えてください.
 また,現在の時点で,実戦に投入された(もしくは,される予定がある)などといったことはあるのでしょうか?

 【回答】
 現在配備されている,配備されているはず,生産されているはずの兵器の最新情報についてはここが一番.
http://www.airforce-technology.com/projects/osprey/

 ここでも満足できなければ,契約メーカーのサイトにどうぞ.
www.bellhelicopter.textron.com/en/aircraft/military/bellV-22.cfm

 このどちらも見たのでしたらば,あとはJDWをサイト購読するとかですかね?

 低率初期生産の最初のMV-22 4機は2000年8月に運用/評価を完了.
 200年12月に航空事故発生し,改良が施される.
 改良は油圧再設計,機体内の配線の変更,飛行制御ソフトの改良等.
 2002年5月に2年間の飛行試験計画開始.
 2005年1月に 2回目の運用/評価開始予定.

 低率初期生産により,11機(9機はMV-22,2機はCV-22)が2003年5月に発注.
 さらに11機(8機MV-22 3機CV-22)が2004年2月に発注された.
 順調にいけば,2005年に本格生産に入る.

 実戦投入はなし.
 初期作戦能力は2006年を予定.
 空軍のCV-22は飛行試験を2002年9月に再開.
…とあります.

軍事板,2004/11/30
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
・欧州&ロシア=カナード等で運動性重視
・アメリカ=ステルス性重視
の差は,どういった戦術思想の差によるのなのですか?

 【回答】
 まあトレンドと言えばトレンドなんですが,故なきものでもなく,将来の戦争形態と技術動向に基づくORの結果です.
 この分野において米国は技術開発力と変化を恐れぬ姿勢から明確なトレンドリーダーです.

 70年代,米国は,将来の戦術戦闘機の技術として表立ってはスーパークルーズと高機動性を重視し,幅広い技術開発を行ってました.
(実機が飛んだのでもHiMAT,F-15S/MTD,F-16CCV,F-16ATFI,X-29,X-31・・・)
 それらは将来のATFに取り入れられる予定の物でした.

 また,将来の空戦の様相として,従来のE-M能重視の維持旋回中心の戦闘から高AOAを利用しての急減速旋回(+空戦AAMと高い遷移運動能力)を生かしたものになると言う見通しも有りました.
 その際たる物は所謂ヘルプスト・マニューバーです.
 この線に沿ったのがヨーロッパのクローストカプルデルタ機や3サーフェース機とも言えると思います.

 しかし70年代にすでにハブ・ブルーを飛ばしていた米国は,ステルス技術が広範囲に有用で戦闘機にも適応可能との目処を立てていました.
 F-117・YF-22/23が姿を現し,F-117が実戦で戦果を挙げ(最初はチョットヘボったけど)ると,誰の目にも明らかになりました.
 ルールが変わったのです.
 ヨーロッパはチョット出し抜かれた格好になりました.
 そしてソ連はもうそれどころでは無くなってました.

 それにそもそも,アメリカは本国から遠く離れた場所での航空機による侵攻攻撃を主眼にしているので,発見され難く生存率を上げる為のステルス性を重視します.
 一方,ヨーロッパの各国は,欧州で戦争が発生した場合比較的近距離で狭い空域での作戦を行うことになるため,近接空中戦(格闘戦)が発生し易いのです.
 なのでアメリカのような長距離侵攻能力や兵装搭載量よりも,格闘性能を重視します
 激しく大雑把に言うとこんなとこです.

軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 原子爆弾の
・中実コア
・中空コア
・浮遊式コア
・浮遊式複合コア
がそれぞれどのようなものなのか詳しく教えてください.

 【回答】
 それぞれの語でググってみたら,2つのサイトしかhitしないね(苦笑)
 そこの記述を見る限り,爆縮型の構造を指しているのだと思われる.
 原爆の構造については,
http://contest.thinkquest.jp/tqj2001/40234/genbaku/genbaku.htm

 この程度がwebで見れる限界じゃないかな.

(^♯^) ◆MANSEYQnB2 :軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分

 原爆の基本的な構造とその単語から憶測すると,こうなりそう.

・中実コア:
 プルトニウム球.
 爆縮レンズで密度を上げることで臨界に達する.

・中空コア:
 分割したプルトニウム球をまん中に空間を開けて配置し,爆薬でその中央の中空部分で合体させて臨界に達する.
 あるいは中空のプルトニウム球を押し潰して臨界に達する.

・浮遊式コア:
 これが上記の分割したプルトニウム球かも知れないが,ありそうなのは中央のプルトニウム球の回りに空間(真空)を置き,その外に劣化ウランのタンパーの外殻を置いたもの.
 爆縮レンズがタンパーを圧縮し,プルトニウムに衝突することで衝撃波圧縮を起こして臨界に達する.

・浮遊式複合コア:
 それが上記のタンパー式の事かも知れないが,あるいはプルトニウム球の中央に中性子源を置いて臨界を助ける,あるいはトリチウムなどを置いてブースト原爆にするといったものかもしれない.

軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 あいまいな質問で大変申し訳ありません.
 叔父が戦時中海軍中尉で,分かっている情報は
1 千葉県の海軍基地に勤務(飛行場) 
2 飛行編隊で米軍の爆撃機を迎撃していた(単独で出撃してない?)
3 機首が重い飛行機の為,着陸が難しかった.
4 20mm機銃を搭載,発射時に反動がひどく機体が振動した
5 基地に飛燕が配備されていたらしい.
6 戦時中だったが軍の食事は大変良かったらしい.
7 首都圏の防衛が目的の部隊
8 単独でなく同僚たちと爆撃機を2機撃墜
9 特攻隊に応募した頃に終戦

 戦時中千葉に飛行場があったのでしょうか?
 また,叔父が乗っていた飛行機の機種は何でしょうか?
 情報から,ある程度の規模があり,部隊の組織も維持できていた基地だと思うのですが.
 自分で調べてみても,茨城県には海軍飛行場があったようなのですが,千葉県にはそれらしい基地が見当たらないのです.
 今でも,基地の跡地が残っているならば,叔父が戦った場所を訪ねて見たいのです.

 【回答】
 千葉にも昔はこんなに飛行場がありました.
http://www.warbirds.jp/airport/chiba/
http://www.warbirds.jp/senri/data/hikojo/index.html
 柏と松戸にも陸軍の飛行場はありました.
 柏の飛行場には飛燕の戦隊もいた時期があります.

 海軍で「頭が重い機体」だと雷電と思われますが,雷電は松戸にいたことがあったはず.
 柏の場合は秋水の部隊もいて訓練はしていたそうですが.

 これから考えると柏の可能性が高いかもと思います.

 柏の飛行場の跡地は公園や各種公共施設に住宅団地となっています.
 軍都 柏 で検索すると大体の場所は分かるかと思いますが,念のため地図を張っておきます.
http://watchizu.gsi.go.jp/cgi-bin/watchizu.cgi?id=53396755&slidex=400&slidey=2000
 この地図の 柏の葉公園 一帯.
 例えば,千葉大農場 国立がんセンター 税関研修所などはかつての飛行場跡地です.

 この地図が見れない場合は
http://www.mapion.co.jp/c/f?grp=all&uc=1&scl=25000&el=139%2F56%2F16.829&pnf=1&size=500%2C500&nl=35%2F53%2F36.043

 交通は柏駅からバスが良いかと.
 自動車の駐車場はあります.

軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分

 当時の遺構としては,茂原海軍航空隊のものは,県道茂原環状線東郷橋付近に有蓋型掩体壕が点在しています.
 此処も本土防空戦用の基地として稼働しており,三井化学千葉工場の敷地近くには1000m道路と言われる,唯ひたすらに真っ直ぐな道路があります.
 滑走路を道路にしたものです.
 また,三号掩体壕には説明板があります.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分

 また,秋水関係の燃料貯蔵庫跡と隊門が残っています.
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/syusui.htm
http://www.mapion.co.jp/c/f?el=139/58/15.527&scl=25000&size=954,768&uc=1&grp=MapionBB&nl=35/53/50.664

 この他,柏レイソルのホームグラウンド
http://www.reysol.co.jp/stadium/index.html
 日立台は軍需工場の跡地ですし,柏の葉は501の飛行場の跡地です.
 高射砲部隊の営門なども柏市内に残っています.

 ただし,掩体壕は現在は個人所有となっており,勝手に立ち入る事は出来ないので,ご注意下さい.

軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 シンガポールは国土面積が東京都23区程度ながら武器輸出国ですが,シンガポール製兵器の評価や武器の開発能力はどうなのでしょうか?
 また,主な輸出相手も知りたいです.

 【回答】
 Singaporeは正面装備は別にして,支援装備については,ほぼ国産化しています.
 但し,それらは海外で開発されたものの国産化が中心で,独自開発と呼べるものは少ないです.
 例えば,ライフル銃は英国製がベース,歩兵戦闘車は,FMCのものをベースとしているようですし,装甲車はスイス,ミサイル艇はドイツ製の国産化,掃海艇はスウェーデン製の国産化.
 空軍のA-4は独自改造ですが,ベースは米国製ですし.

 輸出となると小火器以外,殆ど実績が無いので,かなり少ないと見て良いでしょう.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/12/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 軍隊の訓練について質問です.
 2ちゃんねるでもよくネタにされている「フルメタルジャケット」のハートマン節ですが,いくら部下(訓練生でしたっけ?)でもあんな態度を取っていたら,実弾射撃訓練の時に後ろから撃たれてオシマイのような気がします.
 でも,「フルメタルジャケット」は実話が元らしいですし,あれはフィクションではないのですよね.
 若者を何人も集めれば(徴兵制があるのなら尚更),絶対に上司だろうとなんだろうと殴りかかってきたり恨みを抱いて仕返ししてくるような人間がそれなりにいると思うのですが,軍隊ではその当たりはどう対策しているのですか?
 それとも,例え徴兵制があっても,そういう傾向のある人間は事前に精神チェック等して,兵士には採用しないのでしょうか?

 【回答】
 そういう反抗心を無くすための訓練です.
 命令には絶対服従するロボットみたいな兵士を育て上げるのです.
 心理学用語では,解凍→成形→再凍結と呼ばれる行為です.

 「解凍」とは,一般人の常識を破壊する行為.
 軍曹が新兵をボロクソに罵って彼の常識を破壊します.

 「成形」とは,人の心を新たな常識の型にはめ込む行為.
 「上官の命令に従え」という軍人の論理を叩き込みます.

 「凍結」とは,新たな論理を今後も保持させる行為.
 「成形」で作られた行為を忠実にこなした新兵を評価・賞賛することです.

 このような訓練が始まったのは,第二次世界大戦後の調査の結果,時に歩兵が戦果に寄与した割合が15%程度でしかなく,3割以上が実際に戦場に出ていながら実際には何もしてなかったと言うデータが出たからです.
 これは,今まで文明的な生活を送っていた人間には,良心や恐怖心が残っていた為と上層部は考え,以後の訓練はまずこの二つをなくし,躊躇無く引き鉄を引ける兵士を育成する事になりました.
 軍隊ってのは上(一番上は政府だな)からの命令があれば,殺人という最大級のタブーを犯さなくてはならん組織なので,兵士は或る意味で良心を摩耗させとかなきゃならんのです.
 でなきゃ,いざって時にトリガーを引けなくなるでしょ?
 一般企業と違って,ひとりひとりが良心に従って行動されちゃ困る…という論理です.
 旧日本軍の新兵訓練が人権無視なら,アメリカの方は人格無視と言う事になります.

 もっとも,程度の差はありますが,人間は日常的にコレに近い行為を繰り返していますね.
 子供を躾る行為は,この手法ソックリだし,CMやセールスの手口にも応用されています.
 企業戦士を育成する自己啓発セミナーもそうですね.
 さらには熱血教師ドラマも,この流れになってます(苦笑)

 ただ,それでもベトナム戦争においては,泥沼化した戦況や無能な士官に対する不満から,フラッギングと呼ばれる上官殺傷事件が多発したようです.
 破片手榴弾(fragmentation grenade)を使うケースが多かったことから,上記のスラングで呼ばれました.

軍事板,2004/12/02
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 小銃弾などは高温に加熱されると爆発するのではないかと思いますが,何度ぐらいで爆発するのでしょう?
 また,バレルの中を流れるガスの温度はどれぐらいでしょう?
 冷却なしの連続射撃で熱くなるのはバレルだけで,薬室は無事なのでしょうか?

 【回答】
 加熱による小銃弾の発火(クックオフ)は,150度前後から発生しうるとされています.
 ニトロセルロースの加熱分解特性は(うろ覚えですが)200度だか,もう少しだかで分解(つまり自然発火)したはず.

 薬室も加熱されますが,銃身とくらべて熱容量が大きく,薬莢による廃熱も助けてくれますので,温度上昇はずっとましです.
 銃身は肉厚が薄く,熱容量が小さい部分で温度上昇が強く,500度程度にまで達します.
 通常は厚さ分布のせいで,銃口近くがより高温になります.
 薬室側は最初に述べたような理由から,150度を超えないように最初から設計されます.

 銃身内温度のデータは手元にありませんが,砲腔内の火焔温度は2200〜2800度になります.
 発射薬自体は銃でも砲でもあまり差はありませんので,火焔温度は銃でも同様だと思います.

軍事板,2004/12/03
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 第二次大戦中から終戦直後にかけて,米軍が独軍捕虜を百万単位で虐殺したって本当ですか?

 【回答】
 本当.

 終戦前までは捕虜の扱いは普通だったが,ドイツ降伏後は一転.
 西部戦線で捕虜になった約900万人の捕虜のうち,1年もしないうちに約100万人が,連合軍(主にアメリカ軍)の過酷な取り扱いにより餓死や伝染病で記録上から消えた.
 連合軍から,「捕虜」では無く「犯罪者」として扱われた武装SS所属の兵士だけではなく,普通の兵士も終戦後,野ざらしで雨を遮るテントもない『捕虜収容所』に送り込まれた.
 食料は殆ど支給されない,
 赤痢1日に数百人が死んでトラックで運び出される.
 時たま連合軍兵士がジープで乗り込んで,機関銃を連射しながら,適当に捕虜達を銃殺していった.

 しかもこの残虐な行為は事実上,連合軍最高司令官のアイゼンハワー直々の肝いり.

 詳しくはこちらを.
『消えた百万人 ドイツ人捕虜収容所,死のキャンプへの道』
(ジェームス・バクー 著 申橋昭 訳  光人社)

 発生した大量の死者は,書類上の操作で,最初から存在していないように扱われ,この本の著者は各地の公刊資料などを綿密に調べ,「意味不明の曖昧な記述」から,実態を調査していくしか無かったほど.

 【反論】
 消えた大半は脱走したらしいが.
 米軍側も戦争は終わってるし,めんどくさいので見て見ぬ振り.

 あと,さっさと釈放したヒトラーユーゲントや国民突撃隊の老兵などを,Other Lossesに繰り込んだのを,著者が死亡としているなんて話もある.

 ただ,終戦後数ヶ月の間独軍捕虜の待遇がよくなかったのは事実.
 意図的な虐待ももちろんあったが,連合軍は占領下のドイツ国民にも食糧を配給しなければならなかったので,捕虜にまで充分手が回らなかったことも一因.

軍事板,2004/12/03
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 今度の新防衛計画大綱ですが,仮に財務省の片山ペーパー案がそのまま通ったりした場合,日本の国防は具体的にどのぐらいヤバくなるのでしょうか?
 それと陸自定数を16万人から12万人にすることについて,片山さつき氏が
「軍事専門家らからヒアリングし,精緻に詰めた数字」
と防衛庁担当者に言ったそうなのですが,この軍事専門家って誰だか分かる方はいらっしゃいますでしょうか?

 【回答】
 少し質問とはずれるところがありますが,世界銀行の分析では,隣国2カ国に挟まれたある国の政府が,軍事費をGDP比で2%拡大するとして,軍拡状態が均衡に達するまでに,隣の2つの国の政府はGDP比0.7%の拡大をしているそうです.
 ちなみに,対象国1国が近隣諸国と戦争状態に陥った場合,約2.5%ポイントの増加.
 内戦状態に陥った場合,1.8%ポイント軍事費は増加します.
 また,内戦リスクが10%上がる毎に,近隣諸国の軍事支出は0.4%ポイント増加します.

 日本の場合,周辺諸国の内戦リスクが徐々に拡大している状態で,軍縮に踏み切ろうとしているので,正気の沙汰では無いでしょうね.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/12/04
青文字:加筆改修部分

 平時においては,スクランブル発進による領空保全が全うできなくなります.
 かなり論外.
 陸海空自衛隊共に基盤的防衛力は失い,限定的な小規模な侵攻に対して,独力で排除することはできなくなる恐れがあります.
 災害派遣しなければいいとか,潜水艦いらないとか言ってるので,財務省案でなく,主計官の主張をそのまま受け入れると,国を守ることは不可能といえます.

>この軍事専門家って誰

 軍事専門家なら,こんな馬鹿なこと言いませんよ.
 1+1=3 とか計算間違えする数学者なんて見たことないでしょう.

軍事板,2004/12/04
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 昭和19年に,船を使って本土から台湾に,民間人が行くことができたか知りたいのですが,お勧めのサイトはありませんでしょうか?
 昭和19年当時だと,米軍の潜水艦により,台湾・沖縄海域はかなり危険だったと思っているのですが.

 【回答】
 1944年の何時時点かに依って答えは異なります.
 レイテ沖海戦,台湾沖航空戦の時点であれば,可成りの確率で沈没の可能性がありますが,それ以外は精々行って50%の確率で生き残る可能性がありました.
 1944年末の輸送船団でも,全船舶安着というケースもありますし.

 従って,ご質問の件に関しては,民間人が行くことが出来たと回答出来るでしょう.

 また,空路なら敵機に見つからなければ問題なく到達出来ます.
 ちなみに,郵便逓送が機能しなくなったのは1945年に入ってからで,それまでは機能していたりします.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/12/04
青文字:加筆改修部分


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