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●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 140
※青文字:加筆改修部分
ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.
※既に分類され,移動された項目を除く.
※レス回収基準は「v.e.r. = 8」
※既出Q&Aの関連記述は,「追記」で処理.
※編集に手間取りそうなもの,または,調査が必要なもの等は,<保留>として後日回し.
目次
** 【質問】
http://www.kamiura.com/new.html
にあるように,沖縄で墜落したヘリは生物兵器か劣化ウランを搬送中だったのでしょうか?
米軍が着用している黄色の防護服は,どの程度のものを防ぐのでしょうか?
【回答】
その後の報道によれば,ローターにごく少量の劣化ウランがおもりとして使われているだけだった,ということのようです.
ほんとに劣化ウランを搬送中だったのなら,もっと大事になっているとおもいますし,マスコミも取り上げている,と思います.
それこそ,鬼の首を取ったかのように叩きまくっていると思いますよ.
また,生物兵器の可能性はまず無い.あればとっくにそう言って現場を封鎖している.
漏洩したら,どっちにしろ隠せませんからね.
それに,オレンジの袋→極めて危険なものであると想像がつく,っていう根拠がよく分かりません.
救命胴衣だってオレンジだし,航空機の練習用標的だってオレンジ.
オレンジの色は見つけ易いって点からそれらについているのです.
左の米兵は戦闘服に簡易マスクだけですし.
そもそも,劣化ウラン弾がそんなに危険なら,アメリカの戦車兵も防護服着て戦車に乗ってるでしょうか?(笑)
ついでに,そのページは信用しない方がいいですよ.
以前,自分の講釈でさんざん偉そうなこと言っておきながら,後になって間違えと判明し,記事消して知らん振りしていたような人ですし.
軍事板,2004/08/18
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
FB-22はもう完全に諦められたんだっけ?
【回答】
Global Strike/ Global-Persistent Attack Capabilityという名で,空軍がとりかかっている構想があり,要するに次世代爆撃機に向けた開発です.
予定通り形をなしてくれば2006年に本格的にスタートし,2015年には配備されると言われています.
この候補として上がっているのが,ロックマーティン提唱によるFB-22です.
他にノースロップ・グラマンも名乗りを挙げているようです.
まだ予算も付かず,いつ変わるかも知れない話ではありますが,この回答の時点ではまだFB-22が消えてしまったわけではないことは確かなようです.
しかしその後,2006年の四年ごとの国防計画見直しにおいて,米軍は開発コストのかからず発展性の大きな亜音速ステルス長距離爆撃機を望んだこと,2008年1月25日にボーイング,ロッキード・マーティンの次世代爆撃機の共同開発が発表されたこと,さらにはF-22Aの生産自体がバラク・オバマ政権によって中止されたことなどにより,計画は中止となりました.
【参考ページ】
http://www.456fis.org/FB-22.htm
https://fas.org/sgp/crs/weapons/RS21848.pdf
system ◆systemVXQ2 :軍事板,2004/08/19
加筆改修,2017.3.15(青文字部分)
** 【質問】
最近のジェット戦闘機を見て思うのですが,単発エンジンと双発エンジンの違いと,それぞれの長所と短所を教えていただけると嬉しいです.
あと,三発エンジン以上のジェット戦闘機が無い理由も教えてください.
【回答】
まず前提として,大きくて推力重量比の高いジェット・エンジンは作り難いつー事がある.
空気の流量は面積に比例するわけだし,重量は体積に比例するわけだから,理屈の上では小型エンジンの方が効率が良いことになる.
現実には圧縮機の性能なんかもあるので単純ではないが,大型化には限界が有る事は理解してほしい.
単発で作れる機体には上限があるわけだ.
となれば,「それ以上」を望めば基本的には双発になる.
上記を踏まえた上で,単発長所としては,
・安価に作れる
(ただし,必ず安価になるとは限らない)
・一般に小型軽量の機体が多く,機動性が高い
単発短所としては,
・エンジンが一基なのでサバイバビリティが低い
・一般に小型軽量の機体が多く(双発にしたほうが推力重量比は高くし易い),大型の電子機器が積めず冗長性が低い
また,武装積載量も双発に劣る
双発長所短所は単発の裏返し.
三発機が無い理由;
エンジンが三発以上だと,どうしても機体は大型になり,結果として機動性が落ち,格闘戦が不可能になるから.
最大規模のエンジン3基の機体は既に戦闘機と呼べるサイズではないだろうし,小型のエンジン3基で最大のエンジン双発と同規模という機体を作る意味もない.
エンジンが少ない方が整備も簡単だし,安価なのは言うまでも無い.
軍事板,2004/08/19
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
大戦中,日独間を潜水艦で人員交換や物資輸送が行われましたが,成功率は低かった上,潜水艦では輸送できる量が少ないなど問題が多かったように思えます.
当時中立国を経由して移動したり,第三国を介して輸出入することは不可能だったのでしょうか?
【回答】
特定の側の輸出入の仲介をする中立国は中立国じゃない・・・
軍事板,2004/08/21
青文字:加筆改修部分
独ソ戦勃発前なら,戦時中でも日本〜満州〜ソ連〜ドイツという交易ルートはありました.
また,夏なら北極海ルートでの貿易も行われています.
ただ,第三国を介することで運賃が高くなり,また,大量の物資移動は不可能でした.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/08/21
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
空母龍驤に所謂「アイランド」が無いのはなぜですか?
また,そうなると艦橋はどこにあるのですか?
アイランドが無い艦形のメリットとデメリットってなんですか?
他にアイランドがない空母ってありますか?
【回答】
艦橋は飛行甲板前にあります.
飛行甲板の一番前の下.
商船なんかのレイアウトと同じですね.
アイランドが無い事のメリットは,飛行甲板上で気流を乱すものが無い事.
飛行甲板の面積を稼げること.
艦の重心を低くできること.
片側にアイランド艦橋を設置するとバランスが悪くなるが,それがないこと.
デメリットは,対空射撃を右舷左舷で連動して統一指揮を取るのが難しい事.
着艦を指示する人が艦橋には居られないので,結構な重労働になる事.
艦橋が波を被り易いこと.
視界が狭く,発着艦管制がやりにくいことです.
他にアイランドが無い空母としては,日本の瑞鳳型3隻,千歳型2隻,大鷹型3隻,神鷹,海鷹,そして大改装後の鳳翔.
赤城・加賀も完成当初は島式艦橋はありませんでした.
海外でも初代ラングレーなどがそれに当ります.
日本空母は飛行甲板上の気流に神経質でしたので,特にアイランドなし空母が目立ちますね.
軍事板,2004/08/21
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
軌道上の静止している軍事衛星は,自力で移動することが可能なのでしょうか?
【回答】
まず静止衛星について説明する.
地球から36,000km離れ,赤道と同じ平面にある正円軌道を,自転と同方向に描く衛星の周回時間は24時間となり,地表に対して相対的に静止している.
これを静止衛星という.
ただし,地球は完全に歪みのない球体ではなく,衛星に働く地球の引力は場所によって強弱がある.
このため静止衛星は時間が経つにつれて,ちょうど緩やかな斜面を滑り落ちるように移動していき,最終的には赤道上のある地点に落ち着く.
(余談だが,その地点の一つがアッズ島のあるセイシェル諸島の上空で,軌道エレベータ建設に最適な地点と言われている)
静止衛星は常に同一位置に留まり続けるため,軌道遷移用のロケット(スラスター)を時々吹かしている.
スラスターの燃料が切れた時が,いわゆる「衛星の寿命」である.
そういう意味では静止衛星は,移動する能力をもっている.
静止衛星に限らず,軌道を変更する必要のある衛星(その多くが軍事衛星)は,同様にロケットをふかして軌道を変えることは可能.
ただし燃料に限りがあるので,逆方向に進むような極端な軌道変更は不可能であるし,ロケットをふかすたびに上記でいう「寿命」は短くなる.
余談だが,なぜかガノタはスラスターを全てアポジモーターと呼ぶ癖があって困る.
もともとApogeeは「遠地点」の意味で,その名の通り遠地点で点火するロケットのこと.
衛星を打ち上げて,楕円軌道から円軌道に遷移するため「一回だけ噴射」する機能しかないものを指す.
軍事板,2004/08/21
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
鉄砲や大砲について詳しく書かれた書籍,もしくはHPを探しています.
検索にはかけたのですが,いまいちいいところがありませんでした.
HPか詳しく書かれている書籍を教えてください.
【回答】
鉄砲に関しては詳しくないから,大砲に関してだけということで…
サイトなら「大砲と装甲の研究」
http://sus3041.web.infoseek.co.jp/
書籍なら佐山二郎『大砲入門―陸軍兵器徹底研究』(光人社NF文庫)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4769822456/qid%3D1093094659/249-5699300-1381922
ただ,こういうのは,一冊の書物(あるいはひとつのサイト)を読めば完璧というものではなく,広く色々な文献(専門雑誌やサイトも含む)にあたり,こつこつと知識を蓄えていくしかないわけで…
(´-`)..oO(まぁ,俺なんか読んだシリから知識が抜けていくわけだが…)
(´-`)..oO(あぁ,暗記パンが欲しい…ドラえもーん(つД`) )
軍事板,2004/08/21
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
ブルムベアーはどの程度活躍したのでしょうか?
その他,歩兵からの評判など知っている方,よろしくお願いします.
【回答】
ブルムベアの活躍の一端を知るには,源文センセの「街道上の怪物」を読まれるのがよろしいかと.
周知のとおり,ブルムベアはスターリングラードの教訓から,建築物を容易に破壊できるようにと造られた,歩兵支援用の重突撃砲です.
当初クルスク戦のために急遽生産された60両で第216突撃戦車大隊が編成され,クルスク戦とサボロジュ防衛戦で奮闘しています.
この結果を受けて改良型が再生産され,これをもってさらに3個の突撃戦車大隊が編成されて,東部・西部両戦線とイタリアに配備されています.
歩兵支援という任務の性格から,派手な戦記が残っているわけではないようですが,堅固な装甲と,15cm榴弾砲の-8〜30度という大きな俯仰角と威力を生かして,特に山がちなイタリア戦線ではかなり活躍したようです.
名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE :軍事板,2004/08/22
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
ヤクトパンターは,ノルマンディーにおけるチャーチル11両撃破のほかに,輝かしい功績は立てていますか?
【回答】
たとえば,第4装甲師団第35戦車連隊第一大隊のヘルマン・ビックス曹長の活躍とか.
1945年1月,クールランドから東プロイセンに撤退した同大隊には突撃砲大隊より譲渡されたヤークトパンターが配備されており,ビックス曹長はそれを使って,一日に敵戦車16両の撃破を果たしました.
さらに後日,擲弾兵大隊の救出に向かったビックス曹長は,他の戦車と共同で救出に成功し,スコアにさらに11両を加えました.
これを含めビックス曹長は敵戦車撃破75両を達成し,3月22日には騎士十字章を受賞しています.
名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE :軍事板,2004/08/22
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
レイテ戦に投入された陸海軍の兵数と,戦死者数って分かりますか?
【回答】
『レイテ戦記』によれば,
陸軍 地上部隊 約35万人
航空部隊 7万4千人
海軍 艦船部隊 4万8千人
其の他 8万人
非戦闘員 4万人
米軍抑留者 12万7千人
差し引き戦没者 46万5千人
軍事板,2004/08/22
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
自衛隊よりもフランス軍の方が予算が少ないのに,なんで自衛隊よりも戦力が充実しているんですか?
【回答】
GDP比だと日本の方が少ない.
フランスの半分ぐらいだったと思う.
また,転載だが,
------------
フランス議会の国防委員会に提出された報告によると,フランス海軍が保有する攻撃型原潜の 1/3,対潜フリゲートの半分だけが,必要なメンテナンスを受けて第一線で実働可能な状態にあるという.
現在,リュビ級攻撃型原潜の稼働率は 38.8% で,5 年前の 69.9% よりも落ち込んでいる.
F67-F70 級対潜フリゲートも同様に,74.1% から 51.9%に落ち込んだ.
ただ,海軍側ではフリゲートの稼働率低下について,たまたま今年,船体にクラックが発見されたために乾ドック入りした艦が多かったためだと説明している.
同じ報告書では,陸軍や空軍についてもメンテナンスの問題を指摘している.
三軍を通じた装備の稼働率平均は 60% で,イギリスやアメリカの 70-75% と比べると低い数字だと指摘している.
ただし,この報告書が書かれたのは,フランス政府が装備のメンテナンス費用として 5 億ユーロ (4億 8,500 万ドル) の追加支出を決める前のこと.
2003-2008 年度の間に,総額 25 億ユーロがメンテナンス経費として計上されることになっている.
なお,良好に整備された機材が国外の作戦に優先投入された結果として,残りの装備の稼働率が低下していると指摘しており,C-130H については30-35%,ガゼルについては
47% の稼働率しかないとも指摘している.
http://www.kojii.net/jdw/jdw021106.html
------------
つまり見掛け倒しということだよ.
軍事板,2004/08/22
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
愛媛県南宇和郡御荘町の紫電改展示館のサイトによれば,同館展示の紫電改の来歴について,
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http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/kusyu-3432.htm
同機は三四三航空隊に所属,昭和20年7月24日に大村基地を飛び立ち,豊後水道上空で米軍機と交戦し未帰還となった六機のうちの一機と見られる.
この日,土佐沖に進攻してきた米機動部隊から戦爆連合約500機が呉・広島方面に来襲,これを迎撃するため鴛淵大尉率いる紫電改21機が大村基地から発進した.宇和島上空で30倍の敵と交戦し,わずか10分足らずで16機を撃墜したが,しかし紫電改も六機が未帰還となった.
------------
とのこと.
どこか嘘臭いのですが,事実の可能性はどのくらいあるでしょうか?
【回答】
その日,豊後水道上空で紫電改と交戦したことが確実な米軍戦闘機隊はVF-49,VF-88,VBF-1,VF-6,VF-50,VF-47.
各飛行隊とも全力出撃ではなく,また呉空襲の帰路だったこともあり,4〜10機程度にばらけつつ飛行していた模様.
つーことで,実際の空戦では30倍とか言えない.
搭乗員の証言だと,しばしば一時的な数の優位を確保していた模様.
>わずか10分足らずで16機を撃墜したが
米軍の報告では,喪失4機.死亡3名.
航空戦の場合,「敵機をXX機撃墜した」って報告は当てにならない(しばしば4〜5倍以上に膨れ上がる)ため,彼我の損失報告を付き合わせないと冗談のような,実質を伴わない大戦果が生まれてしまう.
ちなみに,この戦闘で米軍側は撃墜確実9機と報じている.
まあ,総合的に見てこの時期の日本航空隊としてはかなり奮闘した方だと思うけど,16機撃墜とかいう伝説を信じてると馬鹿を見る.
参考資料:「源田の剣−米軍が見た紫電改戦闘機隊」
軍事板,2004/08/23
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
日本陸軍の飛行第12戦隊の事を調べています.
何か良い著書,サイトをご存知ではないでしょうか?
12戦隊について戦史叢書で調べても,一般の著書「陸軍重爆隊」「翼の血戦」「蒼空の河」「山本重爆隊の栄光」を凌駕する記述が見られません.
12戦隊を含む,関連部隊の戦闘記録などは恵比寿にある,防衛庁戦史研究所(?)に行かなければ調べる事は出来ないのでしょうか?
【回答】
概略的なものであれば,新人物往来社から「陸軍飛行戦隊総覧」(確かこんな書名)が出ています.
古書店で探せばあるかもしれません.
普及版が書泉辺りにあったかな.
非売品で,整備部隊に所属していた人の自叙伝がありましたが,外地編成の爆撃機部隊ですから,戦闘機部隊と違って資料はなかなか無いと思います.
確実なのは防衛庁戦史研究所でしょうが,陸海軍に限らず,戦闘記録は,特に外地の場合は焼却,または散逸している可能性が高いので,余り期待できないかもしれません.
(日中戦争のものは,結構残っていて記録性が高いのですが(それでも損害は隠避されているケースが多い))
後は靖国神社関係で調べて戦友会関係者をあたる…くらいでしょうかね.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/08/23
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
同じ海軍の短剣は種類はひとつだと思っていたんですが,この二つの短剣の違いを教えてください
http://www.sekiryu.co.jp/gun/jpg/01-1.jpg
http://www.sekiryu.co.jp/gun/jpg/k04-1.jpg
【回答】
この辺,俺は詳しくないので識者を待たないといけないでしょうが,海軍の短剣は何度も改訂されていたかと記憶しています.
確か,最初が1873年,次いで1883年で,1900年代初頭に両者の折衷型が制作され,1930年代にまた改訂されています.
戦時中には,材料の不足から,品質を大幅に低下させ,簡略化したものが制作されています.
前者の写真は,太平洋戦争前に制作された将校用短剣の様に見受けられます.
鞘と柄の金具にめっきを施してある様に見えますし.
後者の写真は,不鮮明でよく分からないのですが,警官用の短剣では無いでしょうか.
紋章が警察のそれに見えるのですが.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/08/23
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
元軍人の軍歴などの個人情報を第三者が知る事は出来るのでしょうか?
【回答】
直接的な情報は,遺族,関係者でない限り難しいでしょう.
一番確実なのは,遺族を通じて厚生労働省に問い合わせを行う(軍人恩給を貰っているのなら,その根拠資料としての戦歴が保管されていた,かと),あるいは各市町村の教育委員会(近代史関連で小さな町村なら出征兵士の記録が残っている可能性がある)という方法が取れますが,無関係な第三者にはこういう情報は開示してくれる可能性が少ないでしょう.
(広島,長崎などの原爆被災者で当時の軍歴を知るために調査するケースはあったかも)
本人,遺族と無関係に調査をするのであれば,その部隊の戦友会があれば(防衛庁戦史編纂室か靖国神社辺りで問い合わせるとか),其処である程度の戦歴などは明らかになるかもしれません.
また,戦隊の上部部隊になら記録があるかも.
更に該当の軍人が士官であれば,陸軍でも海軍でも士官芳名録だか何だかというタイトルの本が出ていたかと記憶しておりますので,その辺から探ると言うことも可能でしょうね.
曖昧な書き方で誠に申し訳ない.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/08/23
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
「エレファント」駆逐戦車は役立たずだったの?
【回答】
象「太郎」と自称している以上,偶には象の弁護もせねばなるまい.
「象=駄目戦車」という固定評価は結局,グデーリアンの意見が流布した為ではないかと思っています.
グデーリアンという人物は装甲車輌に対して一種倒錯した感情を持ち合わせていて,全ての装甲車輌は機甲の管轄にしたいという欲望と,装甲車輌は須らく機動性を重視すべしという信念を持ち合わせています.
この感情を逆なでし,二律背反を起こす存在が象であります.
象は装甲車輌として機甲の隷下にあるべきだと考えつつも,旋回砲塔もなく機動性は全く無い象は,彼の憎悪の対象でもあるわけです.
象は旋回砲塔を持たないという本質上,前進すれば前進するほど実射界が狭くなります.
例えばゲーム(鈍色等)で象を使うとき,皆さんは象を闇雲に前進させる戦法は取らないのではないでしょうか?
寧ろ包囲されないように後進しつつ,相手をアウトレンジ攻撃するほうが理にかなっていると言えないでしょうか?
しかし,実際の象の使われ方は,大きな作戦において常に衝角として最前面に置かれ,突破に使用されました.
つまり,象は現在の分類では駆逐戦車と呼ばれていますが,用法上では突破用重戦車に他ならなかった訳です.
待ち伏せとは寧ろ正反対なわけです.
この常に間違った用法を用いたのは他ならぬグデーリアンなはずですから,自ら間違った使い方をして,それを一切省みず,マイナス評価をくだしていたような気がします.
又,クルスクにおける象の敵撃破数は500を超えています.
生産数から考えても,この時点で撃破率は5対1以上な訳です.
象は終戦近くまで戦いながらも,初回以降全く追加生産されなかったので,このスコアは伸びることはあっても,減ることは決して無い訳です.
つまり,費用対効果まで考えた上で,採算が取れたかは別とすれば,十分必勝兵器としてのパフォーマンスは発揮したわけです.
象太郎 :軍事板,2003/10/13
(軍事板,2004/08/24に転載)
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
大戦時の雷撃機から投下する魚雷って,航跡バレバレですよね?
海面に向かって機銃掃射すれば,避けずとも当る前に破壊出来ないのですか?
少なくとも,飛来する雷撃機を機銃で撃つより楽な気がします.
【回答】
やってますよ,雷撃に対する銃撃.
生き残る為に必死ですから,やれる事は皆やります.
ただ,あまり効果が無いだけ.
たとえば,機銃じゃなく尚且つ航空魚雷でもありませんが,北号作戦の際,伊勢の高角砲が向かってくる魚雷を砲撃して破壊した,という記述が野村艦長の日誌にあります.
------------
http://www.venus.dti.ne.jp/~jam/dd/record/rec/dd_rec_hatsushimo.html
特に最初の雷撃では,深度調整を誤ったのか,米潜の放った魚雷が水面を走ってくるのが確認できたそうです.
これに対し「伊勢」は,恐ろしいことに高角砲による魚雷迎撃を敢行したのです.
その射撃は見事成功し魚雷1本を誘爆させたらしく,伊勢関係者の戦後の回想録などでは手柄話として景気よく書いています.
もっとも立場が変われば見方も変わるわけで,近くを護衛して走っていた「初霜」の方からすればそれは結果オーライというもので,「伊勢」の放った弾が跳弾になるので危なくて仕方がなかったと酒匂「初霜」艦長は回想しています.
------------
軍事板,2004/08/24
青文字:加筆改修部分
現代の火器管制技術と高速高性能の機関砲(例えばウラニウム弾芯のガトリング)を用いても,魚雷のアクティブ防御は困難です.
雷撃機から投下された魚雷は捕捉され,銃撃が始まる前に海面に到達しますし,水面下の魚雷は位置を探知するだけで一苦労.
高所から雷跡を確認しても,発射点との視差補正が必要な上,雷跡と魚雷本体の位置関係は深度,速度によって異なります.
さらに,距離があると水面で銃弾が反射され,近くなっても弾道が屈折します.
水面に入射した途端,方向が不規則に変化するうえ,抵抗ですぐに威力を失います.
もちろん,水の抵抗によって弾速は急激に低下します.
ロシア式にロケット爆雷落として爆発させる方が,まだ効果が期待できるでしょう.
ちなみに米軍はアクティブ魚雷防御として,機関砲による破壊も検討しています.
これには前記のような照準補正手段,水面下走査のためのグリーンレーザー,さらに水面下でも弾速を維持するためのキャビテーション利用砲弾の開発などが含まれます.
直撃破壊が原則のようです.
少々の装薬では,視差や深度推測誤差,弾道誤差などで距離が離れると効果がなくなるので,高速弾で直撃を狙った方が早いという考え方のようです.
いずれにせよ,現代の技術を持ってしても,雷撃機を撃ち落とすよりだいぶ難しい作業になるようです.
system ◆systemVXQ2(黄文字部分)&アドバンスト社聖 ◆REH634FRNQ :軍事板,2004/08/24
青文字:加筆改修部分
** 【質問】
大陸勢力からの侵攻を想定した場合,日本列島の地理的条件は他の東亜諸国に比べ,かなり恵まれたものだと思うのですが,実際どうですか?
よろしければ日本のアキレス腱を教えて下さい.
【回答】
島国の陸軍は,着上陸・侵攻を困難にせしめる点にある.
対島国戦には渡洋侵攻能力が必要とされる.
さらにそのためには島国の海軍を一定期間無力化する海軍力も必須となる.
空軍力も同じ.
島国が一定の陸軍と有力な海空軍を保有するだけで,大陸国が用意せねばならない海軍と渡洋侵攻戦力は,恐ろしく膨れ上がってしまう.
また,大陸国は島国以外にも,陸続きの他国への対抗を考えねばならないから,陸軍戦備に手を抜くわけにはいかない.
大陸国が島国に目を向けようとすれば,大量の金と資源を費やしてしまう.
島国が大陸国に対して圧倒的に優位な点はここにある.
余談だが,日本の陸自が戦車など重装備を持つのもこれと同根.
侵攻側は陸自を排除するために重装備を持ち込まねばならず,必要とされる渡洋侵攻能力が途轍もなく膨れ上がってしまう.
そうすることで侵攻を諦めさせるのが目的.
軍事板,2004/08/24
青文字:加筆改修部分
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