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青文字:加筆改修部分
 ただし,「である」「です」調の統一のため等の補正を除く.

※既に分類され,移動された項目を除く.

※荒れ気味により,レス回収基準は「Ver.6」


●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 68

目次


** 【追記】

16 名前:名無し三等兵 :03/02/28 13:52 ID:O/Gh5as4
よくSFなんかでは「空中空母」「航空機輸送機」という物が登場しますが
あれの「利点」「欠点」とは何なのでしょうか?

一応NASAが無人機をくっつけてたみたいですが….
http://www.dfrC.nasa.gov/gallery/photo/F-15A-RPRV/Small/ECN-3804.jpg

21 名前:大渦よりの来訪者 ◆KVBzr3neko :03/02/28 14:05 ID:???
>16
その昔,米軍が実験したことがあるのです,ぢつは.>空中空母
爆撃機のペイロードを利用した物でちゃんと戦闘機を積んでいました.
その前には,ドイツの飛行船が偵察機を積んでいた事がありましたが,
あれは用途から考えて別の物と見なすべきだと思います.

利点:
護衛対象が護衛機を運んでいくので母機の航続距離内ならどこでも使える.

欠点:
機構がとっても複雑なので発進に成功しても回収できるとは限らない.
よしんば戦闘機を飛ばせたとしても戦闘機が帰ってくるまで母機が生きてるのか?
離着艦が洒落にならないほど難しくて危険.

利点を補って余りある致命的欠点により,ボツ.

23 名前:名無し三等兵 :03/02/28 14:12 ID:???
>>16
もし空中空母を実現する技術さえあれば,作る価値はあるでしょう.

・離着陸という多大な燃料を消費し,最も航空機が脆弱になる駐機という時間を削れる
・上と似ているが高度や速度を予め持っているので,発進した航空機を即作戦状態にできる
・世界各所に必要に応じ迅速に航空機を展開できる

1番と2番は,上の写真にあるように試験機を空中発進させる場合や,冷戦期に戦略爆撃機
をローテーションで常時滞空させたような需要があります.
3番は現在航空母艦や空中給油によって需要を満たしています.

どれも空中空母ができれば一気に解決できるのですがそもそも現在の技術では巨大な
軍用機を多数収容して長時間滞空する航空機が作れないので上で述べたような代替案を
使っているわけです.


24 名前:名無し三等兵 :03/02/28 14:15 ID:???
>>22
母が飛行船のばやいと,母がB36のばやいで事情が違う気もするですが.


25 名前:名無し三等兵 :03/02/28 14:18 ID:???
他の人とかぶっていますが,SFに出てくるような,航空機を20機30機も搭載して
原子力で恒久的に飛行するような空母,それは今の技術ではちょっと無理.
もし可能ならばアメリカあたりが作ってもおかしくないだけの利点はある.

つまり「できるもんなら欲しい(上で述べたような利点)けど作れない(欠点)」

27 名前:大渦よりの来訪者 ◆KVBzr3neko :03/02/28 14:27 ID:???
>24
うむ,確かにそうだ.
飛行船と飛行機を同列に語るのもあれだし,何より搭載機の性能が….

30 名前:名無し三等兵 :03/02/28 15:41 ID:???
>>25
ちょっと違う
技術的には可能かもしれないが

海上の空母に比べて

支援設備が大変
補給が困難
コストパフォーマンス的に割に合わない

なにより戦略,戦術上,運用上必要なものとは導き出されてないようで


31 名前:名無し三等兵 :03/02/28 15:54 ID:???
>>30
「メリットに見合うコストで作れる技術」という意味で書いたのですが,,,そんなの
当たり前でしょ?

メリットは上で散々挙げてあります.空中給油技術とか,現在の航空機の大きな
航続距離はみなある程度不経済であるのを承知で発展させてきた物ですからね.
「それより低い手間で」空中空母なんて作れるもんなら,もっと違った航空機の作り方
がいくらでもある.

勿論そんなに簡単に空中空母なんてできるわけがない.

今の飛行機でできるから必要ない,のではなくて,極端な話空中空母があれば済む
問題を何とか他の方法で解決しようとしたために,今の飛行機でできるようになった,
ということです.原因と結果を間違えると「為にする議論」になりまする.


32 名前:名無し三等兵 :03/02/28 15:54 ID:???
>>16
マジメな話をすると空中空母なんか全くいりません.

アメリカがB36ピースメーカーってふざけた名前の戦略爆撃機を開発した頃に,護衛
機が無くて困ってしまったんで真面目に研究した.
(ジェット戦闘機の航続距離が足りなかった訳です.)

でもね,空中空母を研究してまで他国にチョッカイだしてやろうなんて了見
の国は,戦略ミサイルも真面目に研究して完成させてしまったんです.
戦略ミサイルを持ち出さないレベルの戦争でも,空中空母開発するより外交・防諜と軍の緊急展開訓練に金突っ込んだ方がマシです.

34 名前:名無し三等兵 :03/02/28 15:59 ID:???
>>31
横からすまんが
どう見ても君の方が原因と結果を都合よく解釈してる.


35 名前:名無し三等兵 :03/02/28 16:00 ID:???
>>31
航空機母機(母艦?)という以前に
艦船並の大型航空機を空に上げるメリットがないってことだろ

空中空母なんてものを中心にして
それの代替というふうに考えてる奴なんていないよw
「まず空中空母構想ありき」では本末転倒

39 名前:名無し三等兵 :03/02/28 16:12 ID:???
>>38
誰もそんな要求しとらんだろうに・・・
空中空母の利点=>>23だろ

件のB-36母機は侵攻用の戦略爆撃機の護衛用で
あくまで航続距離の短かった時代のしろもの

しかし技術の発達した現代において
それらの構想が復活しないのは
君が代替案としているものが本命になったからだろ

44 名前:31 :03/02/28 16:14 ID:???
どうも「要求」と「技術・経済的妥協」と「成果物」の関係を間違えていないでしょうか
できないからできない,できるからできる,のではなく,「できない」要求をなんとかして
「できる」技術で実現するのが物の開発というもので,,,

「できない」要求を「できない」技術で満たそうとすると「空中空母」
「できる」技術で満たした結果が今の空中給油技術なんかになるわけです.

勿論私は今の技術で空中空母なぞできるとは全く思っていない.「将来の可能性」に
ついては分かりませんが.前スレのABLサイトをみると,我々の「予見」のいい加減さが
分かりますからね.


45 名前:名無し三等兵 :03/02/28 16:14 ID:???
>>23
空中空母が駐機する時脆弱ですね.(搭載された航空機は地上の航空機みたいに緊急発進できるんでしょうか? なんか地上の航空機より危険度が増してるようだが)


空中空母が飛行する(搭載された航空機は発進するまでオモリでしかない)ための多大な燃料を考えると技術があっても空中空母はいりません.

54 名前:31 :03/02/28 16:22 ID:???
>>47
勿論可能性の一つですよ.

「長大な航続距離を持った戦闘機が欲しい」という「できない」要求に対し

「空中給油」
「ドロップタンク」
「空中空母」
等,技術・コストを無視したその他無数のアイデアがあって,その中から
「できる」技術で作り上げた物が

「空中給油」「ドロップタンク」「大型戦闘機」などの成果物なわけ.


55 名前:名無し三等兵 :03/02/28 16:23 ID:???
>>48
「要求」の結果がある一方では「空中空母」であったということだけだろ
結果はご覧のとおりだが

あんまりこだわるなよな
周りを見ろよ.もうだれも「空中空母」にこだわっていないだろ

67 名前:名無し三等兵 :03/02/28 16:58 ID:???
>>54
結論だけ.
技術云々を言うなら,以下のことだけは知っておいてね.

どんなに技術が進歩しようと,飛行機が,前から吸った空気を後ろから吹き出して進み,空力で浮いている限り,子機が親機に着艦?するのは至難の技.
成功してもマグレに等しい.

翼もジェットエンジンも使わず,しかもその燃費や重量が地上の普通の飛行機と遜色ない未来の飛行技術が完成すれば,可能になるだろう.
しかし,その未来技術を地上の飛行機に搭載してしまえば,長い滑走も多大な燃料もいらなくなってしまう.

技術語るなら,これは解るよね.

71 名前:31 :03/02/28 17:05 ID:???
>>67
やれやれ,,,「今の技術」で無理な事は百も承知だと,何度も言っているのに.

>>どんなに技術が進歩しようと,飛行機が,前から吸った空気を後ろから吹き出して進み,空力で浮いている限り,子機が親機に着艦?するのは至難の技.
>>成功してもマグレに等しい.

航空母艦が実現する前も,恐らく同じような事が言われていたでしょうな.

とりあえず,あなたに以下のページをお勧めします.
http://www.airbornelaser.Com/speCial/abl/fun/
http://www.page.sannet.ne.jp/mnagai/msj/openmind.htm

技術を語るなら,「できないから無理」論の無益さも当然承知のことと思います.
技術開発は「無理」と思われていたことを工夫の連続で「可能」にしてきた歴史です

52 名前:名無し三等兵 :03/02/28 16:21 ID:???
>>44
少なくとも某研が触手^h^h食指を動かさない時点で将来性なし

軍事板,2003/02/28
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

115 名前:名無し三等兵 :03/02/28 21:37 ID:0d2xMw7V
ステルス機ってレーダーは使えるんですか?
自分から発すると相手に存在がバレる気がするのですが?


117 名前:名無し三等兵 :03/02/28 21:47 ID:???
>>115
使わないとどうしようもないので使いますが,ご推察の通り探知される危険を伴います
攻撃機・爆撃機の場合はなるべくレーダー以外の照準装置を用いることで戦闘空域で
電磁波を放出する事を避けます.

戦闘機の場合は戦闘でレーダーを使わないとそれこそ話にならないのですが,
なるべく探知を防ぐ為にさまざまな工夫が施されています.

航法レーダー等はもちろん使います.

122 名前:名無し三等兵 :03/02/28 22:22 ID:???
>>119
アメリカが代表するステルス戦闘機F/A-22を例にとって見ると

・機械的にレーダー波をスキャンさせる代わりに,電子的にスキャンさせるタイプの
レーダー(アクティブフェイズドアレイレーダー)を使うことで,スキャンにかかる時間を
縮める
・仲間の航空機から情報をもらうことで自機からは存在を暴露しない
・戦闘モードを電磁波放出の度合いによって幾つかに区切って(Emission Control
EMCON 電波放出管制),戦闘中に必要に応じて切りかえる事で自機の電子的
「見え具合」を厳重に管理する.

などです.

軍事板,2003/02/28
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 核ミサイルで質問なんですが,某デジモン映画で
核ミサイル飛来→信管停止→川に墜落
ってのがあったのです.
 もし不発の核が落ちた場合(誤射で),ミサイルは何処が回収するんでせう?

 【回答】
 アメリカサンが研究のため回収してくれればいいのですが,そうでなければ自衛隊がやらされるでしょうね.
 自衛官の許容法定被曝量は一般人の100倍.
 別に放射能に強い肉体ではないが.

剣恒光@自衛隊板 ◆yl213OWCWU :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分

 参考になる例として,昔ソ連の原子炉衛星がカナダに落下して,放射性物質(ウラン)を広範囲にばらまいたときは,カナダ軍が中心になって汚染を除去して,あとで経費をソ連に請求しました.
 衛星落下による被害は,宇宙条約で飛ばした国が賠償することと定められているので,ソ連も素直に支払いました.

 また,B-52がスペインの海水浴場のすぐ沖で,核爆弾を落っことした有名な事件がありますが,これは米政府が直ちにスペイン政府に申し入れて,現場一帯を封鎖.
 米から派遣された技術者が,回収作業をしました.

 しかし核ミサイルの発射となると,戦争状態ですから(訓練ではまず実弾頭は使わない),相手の国に回収なり回収経費の支払いなどを求めることが出来るかどうか.
 ま,交渉次第ですな.

軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
「四式重爆飛龍は少数機を海軍が採用して,『靖国』と名付けた」
という記述をよく見るけど,嘘なの?

 【回答】
 「靖国」という命名が,乗員によるニックネームの可能性はありますね.

 海軍主導で雷撃試験が行われましたが,それを以て少数機配備とした可能性はあります.
 ただ,あくまでも,陸軍優先の配備だったので,海軍部隊が作られることがないという状況だと思います.
(飛行第98戦隊が海軍指揮下に入って訓練をした際,海軍側も練成のために,少数機を支給された可能性も拭い切れません.
 他に海軍配備の陸軍機としては百式司偵もありますから,海軍でも陸軍機を運用することは出来たでしょうし.)

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 アメリカが作ってるというレーザー戦闘機とは,どんな物なんですか?

 【回答】
www.afmC.wpafb.af.mil/HQ-AFMC/PA/news/arChive/2002/aug/0814-02.htm
のように,シミュレーターまで開発してますが,まだレーザー戦闘機を作ってるわけではありませんし,そのような専用の機体を開発しているわけでも(公表している限り)ありません.

 F-35のような,電力とスペースのゆとりが作れそうな機体に内蔵する,あるいは(おそらくこちらが先行しますが)ポッドに電源(キャパシター)とセットで内蔵して運用されるものと思われます.
 つまり,ミサイルや機関砲と同様,汎用のエネルギー兵器を開発して,搭載可能な機種で運用,ということになります.

 当初はエネルギー密度が低いため,対ミサイルが主目的,ついで不動目標相手の対地攻撃,最後に難度の高い,対航空機攻撃に使われるだろうと言われています.
 ただ,それには高効率固体レーザーの使用が必須と言われ,現在段階的に高出力の固体エネルギーレーザーが開発されつつあります.

system :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 海上自衛隊のDDG,DDH,DD,DEの基準はなんですか?

 【回答】
 明文化された基準があったかどうかは定かではありませんが,目的別に

DDG・・・Guided Missile Destroyer → 艦隊防空を目的とした護衛艦(駆逐艦)
 艦隊防空用SAMを運用可能であることが必須.

DDH・・・HeliCopter Destroyer → ヘリコプターの運用を主目的とする護衛艦
 大型ヘリコプターを複数運用できる能力を持つ.

DD・・・Destroyer → 汎用護衛艦(駆逐艦)
 対艦・対潜・個艦防空を行う,汎用的な艦

DE・・・Destroyer EsCort → 沿岸警備を主目的とする護衛艦
  いわゆる「フリゲイト」的な艦.

といった区別がなされているのではないかと.

 #間違いがあれば指摘キウ゛ォンヌ.

ちゃぎ ◆M6O6.vzjpM :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分



** 【質問】
 ということは,DDGにヘリを搭載しても,運用目的が防空任務だったらDDGのままということですか?
 で,もし,ヘリ運用が目的ならDDHに変わるんでしょうか?

 【回答】
 確かに,おっしゃるとおりの機能を持つ艦であれば,「艦隊防空も可能なDDH」という言い方になろうかと思いますが,とかくこのような「なんでもできる」方向で装備をてんこ盛りにしてしまうと,実際の運用が非常に面倒であったり,システムとしての冗長性に欠けたりするのではないかと.
 たとえば,SM3運用可能なDDHがあったとして,これがあぼ〜んされると,ヘリ運用能力と艦隊防空能力が一度に奪われてしまったり.

 艦に限らず,兵器というのはあれこれと欲張らず,目的を絞り込んで作ったほうが有用ではないかと.

 ちなみに,DDHは3機のヘリを搭載可能です.

ちゃぎ ◆M6O6.vzjpM :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 英海軍が艦載していたポンポン砲って,地上掃射に使われたことってありますか?

 【回答】
 射程が数キロもありませんし,投射弾薬も1〜2ポンド程度ですから,地上掃射には向きません.
 基本的に対空用であり,小艦艇や浮上中の潜水艦相手に,補助的に使われる程度です.
 もちろん,戦場ではいろいろな事が起きるので,地上掃射に使われた事例はあるかも知れませんが,あったとしても例外です.

 ただ,小舟艇にも搭載されていたようですから,河川などで地上に対して使われる事はあったかも知れません.
 また,元は地上で使われた砲ですから,地上から地上への掃射には使用されたでしょう.
 もっとも,その際には有名な4連,8連装ではなく,本来の一砲身として使われたはずです.

system :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


<要加筆>

** 【質問】
 CIAの前身の組織は何て名前ですか?
 さっきBSのNHK見てたら,CIAの前進の組織が戦後日本での諜報活動の,当時最高レベルの秘密文書が見つかったと言ってたんだよ.
 その文書を元に活動していたCIAの前身の組織,確か英語で3文字でした.

 【回答】
 それは多分OSSのことなんだけど,CIAって米の各種諜報機関を統合して造った組織なので,前身はOSSだけじゃない.

 「秘密のファイルーCIAの対日工作」(春名幹夫著 共同通信社)を探して読みなさい.
 複雑で,単純な図式には書き切れない.

軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 誰かがネットからシステムに侵入して,たった一発でも核ミサイルを発射することに成功すれば,その時点で自動的に核戦争は始まってしまうのでしょうか?

 【回答】
 核ミサイルの自動報復システムというのは,米ソで提案はされたけど,実用化されてなかったと思う.
 理由は,偶発的状況に対する対処が難しい事と,システム自体の信頼性が疑わしかったから.
 結局,核兵器の使用の判断は,人間の手に委ねられている.
 例えばアメリカの戦略ミサイル原子力潜水艦の場合,ミサイルの発射には艦長・副艦長が別々に持っているキーを使って,機械的にロックを解除しないと発射手順を発動できないようになっている(らしい).

 しかも,米国の場合防衛コンピューターネットワークの中枢は,クローズドネットワークになっているから,インターネットを使って外部から侵入するのは基本的に無理.
 ソ連の防衛システムも,保安上の理由で同様の構造になっていることだろう.

 ちなみに自衛隊もクローズドネットワークらしい.
 でも,面白いのは自衛隊の公式サイトの話で,もちろんインターネットだが,24時間チェックしていて,不正アクセスや書き換えがあった場合,瞬時にミラーサイトに切り替わると自慢してた.

軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 センチュリオンや3号戦車の一部には,車体後部の下に反り返った板が付いてますが,何の役目をするものなんでしょう?

 【回答】
 3号戦車に付いてるのは,冷却気の整風板かと・・・.
 初期型はダクト状.
 中期型で反り返った整風板.
 後期に作られたM型では,防水扉を開いてフラップ状.

 センチュリオンもやっぱり整流板.
 排気管はフェンダー上だから,こいつも冷却気の整流用ですね.

 空気を奇麗に流すためには,入口だけでなく出口が非常に大事でして・・・.
 特に,エンジンやラジエター,オイルクーラーなんかが空気抵抗になるんで,出口の設計を上手にやらないと,空気が奇麗に流れないからでしょうね.

軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 海上自衛隊の護衛艦に搭載してあるSSMは,なぜ発射筒が横を向いているのですか?
 ロシアの艦艇のように前方に向いているほうが,発射の時に転舵しなくて便利そうなのですが.

 【回答】
 あの方式のトマホーク発射機(アメリカ製のアーマードラウンチボックスという名前)は,トマホークを発射する時のロケットエンジンの爆風を,筒の後ろからそのまま噴出すので,船の進行方向に平行に取りつけようとすると,発射機の後方に爆風をそらす仕組みを設けなければなりません.
 ですので横向きにクロスして搭載し,爆風を反対側の海上に逃がすように配置しています.
 アメリカで同じ形式の発射機を搭載する船も,同じ配置で搭載しています.

 ハープーンは発射されてすぐに,内蔵のコンピュータによって進路を制御するので,どちらに向けて発射しても問題ありません.

 ロシアの対艦ミサイル発射機は発射機自体に,爆風が甲板上に直撃しない工夫が施してあります.

 勿論,爆風をそのまま後ろに吐き出すタイプの発射機でも,発射機の後方の甲板に耐熱装備をして,爆風でダメージを受けそうな装備品を置いておかなければ,問題ないです.

軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 学校で教わったのですが,バルチック艦隊は最初20ノットぐらい出せたのが,航海中にフジツボが付いて,速力が二桁切ったと聞きますた.
 これはホントのことですか?
 本当ならロシアは,なぜ掃除をしなかったんですか?

 【回答】
 フジツボなどを落とす場合は,ドック入りをする必要があります.
 しかし,英国と日本は日英同盟を結んでおり,明らかに日本に荷担していましたし,ロシアと伝統的な同盟国であるフランスは,英国からの圧力が強く,ドック提供を行えませんでした.
 これは他国に於いても同様で,結果としてドックに入渠してのメンテナンスが出来ず,マダガスカル島とインドシナでの簡単なメンテナンスしか行っていません.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2003/03/01
青文字:加筆改修部分


** 【書評】

284 名前:名無し三等兵 :03/03/02 00:52 ID:Nzjp1CT+
>>211
 ハンドガン〜ライフル辺りの銃器類なら
「銃器使用マニュアル」
カヅキ・オオツカ 著
株 データハウス 発行
がオススメ(ちょっとアレな題名だけど)

 さまざまな銃器が人体に撃ち込まれた時,弾丸及び人体がどのような状態になるか,とか
がイラストや写真付で詳しく解説されてる.
 他にも「高速軽量の9mm対低速重量の0.45」やら「撃たれた人間がなぜ動けるか」等
「銃器について実際の所」がイロイロ載ってておすすめ

軍事板,2003/03/02
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 昔の船乗りって,海兵隊以外は戦わないんですか?
 両方とも海上で戦うんですか?

 【回答】
 元々,海軍の戦闘方法として,大威力の砲を遠距離から撃合うというのは,19世紀末から20世紀に かけてからでした.
 で,それまでは射程が短く,威力の低い砲しかなかったので,専らラムによる攻撃か,接舷しての斬込みが主でした.
 また,租界などの海外権益の維持管理には,動きの遅い陸軍よりも,船に乗っている水兵を陸兵 に転用した方が効率的です.
 従来は艦船の水兵がその任務を担っていましたが,船の専門家である水兵を転用した場合,消耗 した場合補充が大変です.
 そのうち,その任務を独立して行う部隊が作られました.
 これが海兵隊のルーツです.

軍事板,2003/03/02
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

356 名前:名無し三等兵 :03/03/02 11:27 ID:???
>>258>>275サンスコ.

関連(?)質問なのですが,トーゴーターンってなんでせう?
そう言う戦術があると聞いたことはあるんですが,
具体的にどんなのか分からなくて・・・解説おながいします.


357 名前:眠い人 ◆gQikaJHtf2 :03/03/02 11:40 ID:???
>>356
え〜っと,それこそ東郷ターンでググって見て下さい.
文字で表すよりも,図で見た方が分かり良いと思います.

簡単に言うと,縦一列に並んで進んでくる敵に対して「丁」の字のように
一番弾丸が当たり易い横腹を晒し,敵の直前を横切って先頭艦に圧迫
を加えつつ,側方に向けられる全火力(当然,前後方向より門数は多いです)
を用いて敵に十字砲火を浴びせるものです.
考案したのは山屋他人という後の第一艦隊兼連合艦隊司令長官で,これを
叩き台に司令部で検討を重ね,黄海海戦などでリハーサルを重ねましたが,
いずれも失敗しています.
ただ,上村中将の装甲巡洋艦戦隊がその戦法を唯一成功させ,それを基に
修正が加えられ,本番に臨んだ訳です.

この辺の資料としてお手軽なのは,講談社現代新書の「日本海海戦の真実」,
中公新書の「バルチック艦隊 日本海海戦までの航跡」ですね.
あと,「ツシマ」というロシア軍兵士が綴った本がお勧めです.


358 名前:名無し三等兵 :03/03/02 11:41 ID:???
>>356
日露戦争当時の艦砲の射撃精度は大したことなく,よく接近して狙わなきゃダメでした.
その結果,しばしば肉迫してすれ違た後,また敵と向かい合うために思いっきりターンする.

でまあ,すれ違う直前にターンしておけば,敵の背後を抑えて撃ちまくれる.

軍事板,2003/03/02
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 映画とかで米軍は,民間企業に武器の開発を依頼してたりするんですけど,これってホントなんですか?
 政府に武器開発の機関とかってないんですかね?

 【回答】
 本当ですよ.
 ただ,「開発」といっても非常に幅広いですので,ひとくちには言えません.
 政府や軍内部にも計画・開発部門はありますよ.
 ただ,実際に「モノ」を「開発」し,「製造」するのは殆どの場合民間企業です.

 たとえば戦闘機等は,軍でその戦闘機に求める性能仕様を決め,それを幾つかの民間企業に出します.
 そこで民間企業はそれを満たす自分の案を軍に出し,軍はそこから2社程度を選択,実際に作らせます.
 で,試作機を作ってテストし,軍はそのどちらかを選択する,というわけです.
 もちろん製造はその企業です.

(アメリカでいえば,企業選択される試作兵器の性能だけではなく,企業の状況も考慮に入れられると言われてます.
 たとえば,最近業績悪いけど,国防上この企業がなくなっちゃまずい,なんてときに優先して発注するとか.
 なんせ多額&長期にわたる計画が多いうえに,最新技術の習得・維持という点からも,企業によっては,軍の注文をとれるか否かは死活問題になることもあります)

 軍とは関係なく,自主的に作る場合もあります.
 で,米国や他国に売り込む,と.

 軍の開発部門は,そうした要求案の元となる基礎的な技術研究レベルであったり,逆にもっと実際的な現場の要求レベルのものであったりと,いろいろやるでしょうが,製造力はないですからね...

 こういう研究機関での研究は軍需企業との共同の事が多く,研究結果も企業に渡されて,兵器開発に役立ててます.
 企業が独自に研究をすることもありますが,この場合大抵,国からの資金援助がついたりします.
 大学での工学系の研究や応用の利きそうな基礎研究にも,国防総省から資金が出ることがあります.

 たとえば,国防総省の付属機関であるDARPA(Defense AdvanCed ResearCh ProjeCts AgenCy)は,基本的には研究計画を立てて,研究予算を配分するのが仕事です.
 研究そのものは企業や大学,シンクタンクなんかに依託します.
 DARPA自身の研究所なんてものはありません.

 日本でも普通,兵器の開発は民間企業が行いますよ.

 旧ソ連などでは企業ではなく「開発局」と呼ばれる,航空工業省傘下の機関が,兵器の開発を行ってましたね.
 ですのでテスト飛行も軍より先に,航空工業省の研究所(ジューコフスキーとか)が行っていました.

 核爆弾とかは話は別でしょうが...

軍事板,2003/03/02
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 第二次世界大戦のアメリカの駆逐戦車と,ドイツの突撃戦車の長短を教えてください.

 【回答】
 突撃戦車だとブルムベアになってしまうが,ここでは駆逐戦車だと想定しておく.

アメリカの特徴
1.天井のない砲塔形式なので,ドイツのに比べると射界が広く,監視能力が高い.(その分見つかり易い)
2.装甲を削って機動力を強化.基本はヒット&ラン.
3.砲塔に天井がないので,市街戦だと手榴弾を投げ込まれてエライことになる.(そのため後期には簡易屋根つき)

ドイツの特徴
1.固定戦闘室なので,車体に比べ大きな砲を搭載可能.
2.車体が低いので,待ち伏せに適している.(その分監視能力は低い)
3.砲塔がないので,比較的量産に適している.

 両者の特徴は大体このようなとこ.
 長短は設計思想の差なので,一概に言えない.

軍事板,2003/03/03
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 数日前の日本経済新聞に
(ごめんなさい.正確な日付,その記事の位置はわかりません.)
アメリカの最新軍事技術研究の紹介で,脳波で人間の腕を大型化したような装置をコントロールするための装置が開発されているという話があったんですが,そんなこと本当にできるのですか?

 【回答】
 その記事は読んでませんが,以下参考になれば幸いです.

 脳波を信号として取り出すことは可能です.
 福祉機器として実用化されてますが,ヘルメット程度の受信装置だとオンオフ,というか01の検出できる程度のようです.
http://www.technosj.co.jp/fukusi/mctos/mctos.htm

 MRIのような装置で,脳の活性部位を信号として利用すれば,使用者の訓練次第で,ある程度の複雑な出力もできると思いますけど,以下大雑把でしかも私見ですが,ゲームのコントローラー程度か以下の即応性と正確さぐらいが,現段階ではいいトコロかと.

 ちょっとずれますが,神経から直に微弱な電流を,信号として取り出すことも可能です.
 接合手術とかで電極刺して,チェックしたりしますね.
 こっちの方が,正確さも早さも上のような.
 山ほど電極刺さないとですが,しっかりトレースはできます.
 素直にロボットアームがありますけど.

 大きな腕自体は今作れますよね.
 脳波との組み合わせは可能,実用的かは興味深いけどまだのレベル.
 そのための研究開発の段階,ってところで.

 技術がそこまでいったときに,大きな腕が軍事的,兵器的にどうよ,ってのはまた別の話ですが.

軍事板,2003/03/03
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 すみません,帝国陸軍の中戦車に興味が湧いてきて,調べていたら疑問に思ったんですけど,四式中戦車と五式中戦車の違いって,つまるところ何だったんでしょう?
 ていうか,四式も配備できてない時点で,並行して五式を開発してる意味って一体…?

 資料見ると,四式と五式って,主砲は一緒だし(換装計画はあったみたいだけど),装甲の厚さも速度も同じくらいだし,ただ五式の方がでかくて重いだけ,みたいな印象で,いまいち五式のメリットが見えてこないんですが….

 【回答】
 四式中戦車は,元々長砲身57mm砲を搭載,三式中戦車より早めに開発に着手しています.
 戦況に合わせた仕様変更と,開発が遅れが重なり,四式になった訳です.

 五式は本土決戦兵器ですね.
 あの馬鹿でかい砲塔は,75mm砲に半自動装填装置をつけるためです.
 90mm砲への換装は企画されましたが,そのために砲塔をでかくした訳ではないようです.
 90mm砲換装の実現性は不明.
 いつ実現させる予定だったかも不明です.
 硫黄島守備隊の混乱ぶりや,それが正しく分析されていない点などを見る限り,M26パーシングのことなどまるで判ってなかったらしく,とてもそれに対抗しようとしていたとは思えません.
(敵の重戦車M1がレーダーで正確無比な射撃をした.という報告がなされた)

 実は,M4と三式の主砲は,同じ砲(フランスの野砲)をベースに開発されてますが,日本製の方がかなり劣ってますよね.
 操作性だけでなく,装甲貫通力も.
 対戦車砲弾の性能差から,この差が生じてるんですけど,そこから考えると,シャーマン・クラスと渡り合うのにも90mm砲は必要なようです.
 残念ながら,90mm砲搭載型の五式が,日本のタイガーとして,シャーマンをアウトレンジで叩き潰し,パーシングと互角に砲撃戦を行うことはできなかったようです.

 ただ,四式に比較して,アンダーパワーの元凶である”無過給の空冷ディーゼル”に見切りをつけ,砲塔もより生産性を考慮したものとしています.
 足回りも完全新設計だし,後発だけに明らかに四式より性能アップしてますね.

 纏めますに,
●四式と五式は全く別の時期に開発スタートした.
●四式の仕様変更(強化)で装甲・武装が五式に似通ってしまった.
●四式の設計が完了した時点で生産に入るのは当然. (本土決戦に備えなきゃ)
●走行装置・エンジン出力・生産性など見ると,五式は明らかに性能向上している.
●でも,五式はまだまだテスト中.
●五式が生産スタートするまで,四式の生産を続けるのは当然.
 (本土決戦に備えなきゃ)
●武装は同じだけど,おそらく四式は装填作業で四苦八苦.
 五式は半自動装填で,最初の数発の発射サイクルは早い.
 つまり,主砲は同じでも,かなり戦闘力に差が生じたことでしょう.
(当時の小柄な日本人には,75mm砲弾は重い.
 ちなみに当時のアメリカさんは,大柄な奴を戦車兵にしてました.)

軍事板,2003/03/05
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** 【追記】

469 名前:眠い人 ◆gQikaJHtf2 :03/03/03 07:56 ID:???
>>447
前スレでも書きましたが,英仏ポーランドとの間には,仏とポーランドの間で軍事
同盟(1921),英国とポーランドの間に相互援助条約(1939)が締結され,1939年
には,英仏によるポーランド保全宣言が為されています.
従って,仏との間は三国同盟レベルのもの,英国との間には初期の英米関係の
ようなものと言えるのではないでしょうか.
更に保全宣言自体は,ソ連頼みで,ソ連軍をポーランドに引き入れて,ポーランド
軍と共同で独軍と戦わせることに主眼が置かれていました.
しかし,ポーランドが自国領内をソ連軍が通過することを拒否したため,頓挫して
います.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 三菱製の零戦21型の,キャノピーの裏側の色について教えてください.
 手元の世傑(No.5)によれば,内装色は中島製が青竹色で,三菱製は黄緑色となっているのですが,内装色の黄緑が使われることもあったのでしょうか?

 【回答】
 二一型のころならまだ余裕があったので,機内塗装は青竹色だと思いますよ.
 青竹色自体,いろいろ論議があったようですが,30年ほど前からは,
「ジュラルミンの地金に,透明青緑の塗料を塗ったもの」
というのが有力説です.
(「青竹色には,クリアのものと普通の顔料を使った塗料の2種あった」という説も,あるようです
 戦争末期は,それこそ手近にある色をとりあえず塗ったので,グレーの機内塗装もあった可能性はありますが,多くは無塗装だった模様です.
http://www.asahi-net.or.jp/~ku3n-kym/heiki5/eisen/eisen.html

 なお,黄緑(インテリアグリーン)が使われたのは米陸軍機.

 色についての説の混乱は,当時のモノクロ写真を見て,それぞれが勝手な解釈をするからです.
 現像でネガの状態がどう変わるのかや,焼き付けの段階で露光により,どんな具合に仕上がるかを知らない,自分でモノクロ写真を焼いた経験のない人間も,もっともらしく自分の判断を書いているので,混乱するばかりです(典型が零戦飴色説)

軍事板,2003/03/03
青文字:加筆改修部分

 いささか余談ではありますが,世傑 No.5は発行自体も古い上,ライターであるN氏が,「零戦飴色説」や「零式錬戦飴色塗装説」など,今日明らかに間違いであると思われる説を展開していたため,既に絶版の上,新版が発行(世界の傑作機 No.55)された代物です.
 できれば別の資料に当たる事をお勧めします.

名無し軍曹 :軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 自走砲と戦車が統合されたことがないのって,何故なんですか?

 【回答】
 戦車と自走砲は,まず積んでいる大砲の種類が全く違います.
 現代を例に挙げますと,戦車砲は口径120mm前後の直射砲,自走砲は150mm前後の曲射砲を積んでいます.
 戦車砲は射程5000m以内の装甲標的を,特殊な徹甲弾で正面から撃ち抜く事が主目的で,砲弾の速度も非常に速いです.

 自走砲の砲は,戦車砲弾に比べ大きく重い榴弾を,10000m以遠の「範囲」に送り届けることが主目的で,砲弾の速度も戦車砲弾に比べ遅いです.

 この二つの砲はこのような違いがあり,砲身の大きさだけでなく,装填装置や砲塔の支持装置にも大きな違いがあります.

 加えて,戦車は前線で敵からの正面攻撃にも晒されるので,重装甲や強力な機動性能が必要ですが,自走砲は正面から敵の攻撃を受ける事は想定していないので,軽装甲と必要なだけの機動能力があれば十分なのです.
 また,必要な照準装置なども,全く異なります.

 以上の理由から,二つの車両は別々に扱ったほうが合理的なのです.
 無理に一本化を図って統合して,戦車砲しても自走砲としても中途半端になるくらいなら,分けて作った方が効率的ですし,そもそも戦車と自走砲では運用する兵科が違うので,統合も求められないのです.

軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 対空ロケット弾って,なぜ使われなかったのでしょうか?
 高射砲で,狭い範囲に集中砲火を撃ちこみ,一斉に榴弾を炸裂させて,敵機を落とす戦術があったそうですが,これを一斉射撃が得意なロケット弾で広範囲にやったら,むちゃくちゃ有効そうな気がするのですが・・・

 【回答】
 対空ロケット弾は地上発射型,機上発射型とも第2次大戦中から実用化されましたよ.
 AAM/SAMの急速な進歩でとって代わられました.

 さて,高射砲を,「上空のある一定の空間に,炸裂弾を送り届ける装置」と考えてください.
 接近する爆撃機の部隊が,丁度この狙った空間に入るようにするには,狙った空間にできるだけ正確に,かつなるべく迅速に送り届けられる事が望ましいです.
 なぜなら,到達するまでの時間が長ければ,それだけ大きく進路の予想を立てねばならず,照準が難しいからです.

 ロケットは,最終的に到達する速度は,設計によって,地上で使用する範囲の速度域において,ほぼ自在に伸ばせますが,砲弾に比べ加速に時間がかかります.
 しかも砲弾が弾頭だけであるのに対し,ロケットは推進剤を持たねばならないので,弾体の大きさが大きくなります.

 すると,ロケットは砲弾に比べ,目的地に到達する時間も長く,しかもそれだけ風の影響や重力による落下の影響を受けて,照準が狂い易いのです.
 標的が地上物のように,殆ど移動しない物ならこれでもいいのですが,相対的に非常な高速で移動する航空機の群れに対して,正確に「狙った時間に,狙った範囲に」炸裂弾を送り届けるのは難しいのです.

軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 第二次世界大戦時のドイツ高射砲には,よく撃墜リングが多数描かれてますが,高射砲ってそんなにボンボコ当たるものなのですか?
 部隊全部で撃墜数を共有してる,とか?

 【回答】
 高射砲は一定の高度に炸裂弾を送り込んで,弾片密度の高い空間を作り,それによっていわば確率的に敵機を撃破するものです.
 弾が目に見えるわけではなく,一機を狙って撃つものでもありません.
 通常,多数の高射砲が,一定の体積に弾片を送り込むために使用されます.
 従って,砲一門について「当たった」という判定はできず,撃墜マークを付けるとしたら,部隊としての撃墜数を数えるしかありません.

 もっとも,小口径至近防御用の機関砲などであれば,直接目視,曳光弾での照準などによって,各一門当たりで撃墜数を数える事が可能な場合もあるでしょう.
 まあ,射程などを考えると,可能なのはせいぜい口径40〜57mmあたりまで.
 いわゆる高射砲のスタイルになっていないサイズまでだと思います.

 また,記録で見る限り,高射砲の命中率はひどく低いのですが,ドイツ上空には米軍爆撃機が多数襲来し,しかも一定のコースを一直線に飛行するわけですから,ある程度の数は落とせるわけで.

軍事板,2003/03/03
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ミサイルを翼の上につける戦闘機はあるのでしょうか?
 また,そのメリットと問題点があれば教えて下さい.
 どこかで,そのような画像を見たことがあるのですが,思い出せないので教えて下さい.

 【回答】
 私の記憶の範囲では,60年代イギリスBAE社製のライトニングという戦闘機と,それよりやや新しい,フランス・イギリス共同開発のジャギュアという攻撃機に,そうした用法があります.

 こうした変則的な搭載をする理由は,たいてい翼の下面に使えるスペースがなかった為の,苦肉の策です.
 例えばライトニング戦闘機は,構造上翼の下面に主脚を格納するため,兵装を吊り下げる事ができませんでした.

 欠点としては,兵装の搭載に大きな手間がかかること.
 クレーンなどで吊り上げて搭載しなければなりません.
 また,ミサイルならともかく,他の装備を搭載すると(例えば追加燃料タンクなど),それを投棄することができません.
 その装備が翼の上面や,後方の尾翼などを破壊する恐れがあるためです.

 ですから,どうしようもない場合を除いて,基本的に兵装は翼の下に吊るされるものと思って構いません.

軍事板,2003/03/03
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

517 名前:剣恒光@自衛隊板 ◆yl213OWCWU :03/03/03 14:01 ID:???
反戦平和議論ガイド<http://hunbook.hp.infoseek.Co.jp/Cgi-bin/diC/guide.Cgi>
の辞書に載せようと思うのですが明確な誤りなどが有りましたら御指摘ください.

劣化ウラン(DU)
核燃料を作るためのウランの精錬過程ででる副産物である.
主成分はウラン238(実は6弗化ウランとチタン,モリブデンの合金)放射性は主にアルファ線でごく微量(山陰のラジュウム温泉より低い)
比重が鉛の1.7倍と重く,硬く,毒性も鉛よりも低いため,徹甲弾や装甲,模型飛行機の重り,ダイビングのウエイト,ダーツ等に使われる.
何よりも原料費がただ同然.これ自体では基本的に問題はないとされている.

劣化ウラン弾(DUP)
劣化ウランを原料とした徹甲弾の総称.
硬く重いため装甲貫通力が高く,衝撃により約1100度で燃焼することから,米軍が使用.
何より一般的なタングステンよりも効果的で安い.
問題は燃焼すると酸化ウラン(八酸化三ウラン,U308)の微粒子になり飛び散ることである.
微粒子を吸引摂取すると体内被爆の原因になる可能性が高い.
「バルカン症候群」,「湾岸症候群」,「イラクの子供たちの奇形児・先天性欠損児,白血病・癌」等の原因でないかと疑われている.

湾岸で問題になっているのは主にA10の30粍機関砲弾.
「湾岸症候群」,「イラクの子供たちの奇形児・先天性欠損児,白血病・癌」刃,米軍の攻撃によって拡散したイラク軍の化学兵器,神経剤,糜爛剤(共に遺伝子に影響を与え突然変異の原因になり品種改良などにも使われている)や,イ・イ戦争時の化学戦の影響も排除できない.

521 名前:名無し三等兵 :03/03/03 14:09 ID:???
体内被曝と言うより重金属が体外に排出されずに蓄積されて中毒症状を
引き起こす事が問題だったような.

524 名前:名無し三等兵 :03/03/03 14:14 ID:???
>>517
>硬く重いため装甲貫通力が高く,衝撃により約1100度で燃焼することから,米軍が使用.
着弾の衝撃による発火ではなく,
貫徹の際に摩擦で削れた高温のDUの破片(微粉)が空気中で燃焼するのだと思うが.

555 名前:社聖 ◆DASH/8Egy6 :03/03/03 18:32 ID:???
はっきりしたデータはなかったけど,
http://www-j.rri.kyoto-u.aC.jp/NSRG/kouen/ippnw04.pdf
これの4ページによると,U238の比放射能は1.24×10^4[Bq/g].

それに対し,
http://www.jnC.go.jp/park/q-a/housya/24.html
によると山梨の増富鉱泉が1.7×10^5[Bq/l]≒1.7×10^2[Bq/g].

単位重量あたりなら,100倍弱という事になるのかな?
詳しい人フォローキボン.

556 名前:名無し三等兵 :03/03/03 18:35 ID:???
>>517
>>552
ラジウム温泉と何を比較したいのかさっぱりわからんけど,単純な放射線量の比較ならラジウム226が370億ベクレル,ウラン238が1万2千ベクレル.

632 名前:名無し三等兵 :03/03/04 01:44 ID:???
>>517
 遅レスかつ一寸重箱モード入ってますが.
・「精錬過程」で出る副産物=>「濃縮過程」で出る副産物
・「実は6弗化ウランとチタン,モリブデンの合金」
確かに劣化ウランの多くは6弗化ウランの形で保管されていますが,イエローケーキだろうと金属ウランだろうとこの項目には関係無いでしょう.
チタン,モリブデンとの合金というのは劣化ウラン弾としての話なのでは?
・「山陰のラジュウム温泉より低い」何を比較しているか判らないこの様な表現はミスリーディングを誘う表現に見えます.
劣化ウランの放射性ですが,一般には天然ウラン以下とされてますが,
米英の劣化ウラン弾は核燃料再処理からのウランが含まれる為,少量ですがプルトニウム等の放射性の高い放射性核種を含むようです.

635 名前:剣恒光@自衛隊板 ◆yl213OWCWU :03/03/04 02:00 ID:???
>>632
ご指摘ありがとうございます.
>「実は6弗化ウランとチタン,モリブデンの合金」
は化学板でも指摘を受け削除しています.

>「山陰の〜」
も化学板でも指摘を受けました.訂正文を入れました.

「精練,濃縮」はどちらでも良いようです.

636 名前:名無し三等兵 :03/03/04 02:12 ID:???
>>635
「濃縮」工程こそ「劣化」の生まれる本質なのですが・・・
おそらく意味は判っての事と思いますので,議論は避けたいと思います.

軍事板,2003/03/03
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 大和は魚雷10本の殆どを片舷にうけて,武蔵は魚雷20本以上をうけて沈没したそうですね.
 それで思ったのですが,大和級ともなると沈めるのがそこまで大変になるのであれば,改大和級以上の戦艦ならば,魚雷で静めるのはさらに困難になったでしょう.
 ――仮にそうならば,逆に言えば,まともな防空艦を護衛につけるなり,まともな数の直援機を飛ばすなりして(←当時帝国海軍はこれができなくなっていたわけですが),艦載機による攻撃をあともう少し凌ぎきれば,
「空母機動部隊丸々ひとつの艦載機の攻撃を潜り抜けて,空母を主砲の射程に収めるところまで近づいてから撃沈する」
というような戦艦の運用方法だって取れそうな気がしてしまうのですが,これはやはり難しいのでしょうか?

 自分はこれを考えて,
「世界がさっさと大艦巨砲から空母機動部隊思想に乗り換えてしまったのは,もしかして早計だったのかも…」
などという事まで思ってしまったのですが,何か致命的な問題点があるのでしたら,お教えください.

 【回答】
 とりあえず,戦艦の主砲は,大和型で最大(多分この距離だとマトモに当らない)でも45kmというところ.
 空母艦載機の航続距離に比べると,遙に短い.
 敵艦隊を主砲の射程に収めるまで,一体何派の航空攻撃を受けることか?
 同じように,戦艦の主砲では,地上攻撃に際してほんの沿岸しか攻撃できないが,空母艦載機なら遥かな内陸の目標を攻撃できる.
 このように,”攻撃力”という意味でまず様々な問題があるのだけれど,
「世界がさっさと大艦巨砲から空母機動部隊思想に乗り換えてしまった」
のは,それ以上に根本的な問題がある.

 そもそも,海戦とは”敵国の海上貿易線を遮断して,敵国の経済を破壊する”というもの.
 戦艦(と戦艦同士による艦隊決戦)は,空母と空母艦載機に比べて,そういう用途に使うと,物凄く無駄に金がかかる.
 ”戦争とは,外交の一手段であり,外交とは,経済活動の一手段である”というのが,近代戦の基本であり,”戦争の手段”として空母と空母艦載機の方が経済的である以上,戦艦が廃れていったのはどうにもならないこと.

 単に運用方法や作戦戦術を超えた次元の問題で,大艦巨砲主義は空母機動部隊に敗北したのです.

軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 タイの航空母艦「チャクリナルエベト」ですが,運用の状況はどうなっているのでしょうか?
 「世界の艦船」を読むと,インドに貸すとか貸さないとか言っていますし,自国の兵隊さんを輸送するのに海上自衛隊を使っているし.

 【回答】
 軽空母ではなく,王室ヨットとして活動しているため,その行動は低調です.
 しかし,災害派遣(台風対策)で出動することもあり,その用途では活躍しているようです.
 財政難の折,インドに貸し付ける可能性がないとは言えませんが,タイ側のメリットが小さく,メンツにも影響するので,現実解としては難しいと考えられます.
(これは,むしろインド側の都合を優先した発想ですから)

 自衛隊の輸送艦に便乗する理由は,それこそコストダウンですが,1隻しかない軽空母を輸送任務に使えるほど,贅沢な陣容ではありませんから(LSTなら,数はありますが),その面だけ見ても,それこそ「渡りに船」でしょう.

774-3 :軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 MiG25は,F-15やF-16と互角に戦えるだけの能力がありますか?
 今でも現役で活躍していますか?

 【回答】
 用途が全く異なるので比較は難しいですが,恐らくF-15,F-16が圧倒的に優位だと思われます.
 MIG-25がF-15に勝る点はその速度であり,必然的に取りうる戦法は,可能な限りの遠距離でミサイルを発射してF-15を撃墜する,というものになります.
 MIG-25は迎撃戦闘機ですので,F-15と接近して戦うのは自殺行為です.

 しかしながら,MIG-25に搭載されるレーダーの探知距離は,僅か80kmで,搭載するミサイルの射程もそれ以下です.
 F-15の探知距離,ミサイルの性能はMIG-25のそれを大きく上回っており,MIG-25の最も得意とする戦法でも,勝ち目はありません.

 一方,MIG-25の改良型であるMIG-31ならば,話は変わります.
 レーダーの探知距離・ミサイルの射程ともに,F-15のそれを上回りますので,上述の戦法を取れば,恐らくF-15に対して先制攻撃を掛けられます.

 いうまでもなくこれは,支援機無し・整備良好・ベテランパイロット同士の「非現実的な」比較であり,実際的な意味は殆ど無いことを付け加えておきます.

 MIG-25は現在でも,各国で使用されています.
 また,MIG-25は開発当時の基準では,目的と性能が良く合致した優秀な迎撃戦闘機だといえるでしょう.

 MiG-25のことなら,文林堂の「世界の傑作機」シリーズあたりがオススメです.
 複座型や防空網制圧型の,貴重な情報がありますよ.

軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 英国は劣化ウラン弾を廃止したのですか?

 【回答】
 ちょっと調べたら,
http://www.kojii.net/
の2000/8/30号に,

-------------
・英 BAE Systems RO DefenCe 社は,チャレンジャー,およびチャレンジャー2 戦車用の新型 120mm APFSDS 徹甲弾,L28 を開発した.
 これは旧型の L23 に代わるもので,1990 年に登場した L27A1 の派生型.
 L27A1 の劣化ウランに代えてタングステンの弾芯を使用し,重量と外寸はL27A1 とほぼ同等.
------------

との記述がありました.
 3年前ですが,現在はちょっと不明です.

 CIWS用の劣化ウラン弾は,タングステンに切り替わるそうです.

軍事板,2003/03/03
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** 【質問】
 色々欠点のある機体だったというのは知ったうえで質問をさせていただきたいのですが,BAe ライトニングの現場の評判てどうだったんですか?
 パイロットとか整備兵とかの.

 【回答】
 初めてのパイロットにとって,Lightningと言う飛行機は,古めかしいくせにカリスマ的で,イギリス空軍のどの機とも違う存在だった.
 匂いからしていかにも古い飛行機臭いし,コクピットを見ても,「賞味期限」が切れてから大分経つ感じだった.
 Modernで,SimpleでCleanなHawk練習機からそのまま上がってきた,ピカピカのパイロットには,Lightningはまるで19世紀の作家Charles Dickensの小説に出てきそうな代物だった.

 …英空軍の元パイロットだった,Ian Black大尉が書いている文章です.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2003/03/04
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** 【質問】
 第2次大戦中のヨーロッパ戦線で,オットースコルチェニーの特殊部隊が,米軍占領下に侵入して米軍が混乱.
 米軍は合言葉を複雑化したが,合言葉に答えられなかった米軍将官が,憲兵に逮捕されてしまったと聞きました.
 質問なのですが,なぜ将軍まで逮捕してしまったのでしょうか?
 将軍の振りをしたドイツ兵かもしれないと思ったのか,本物の将軍である事は憲兵自身も分かっていたが,合言葉に答えられなかったので形式上逮捕したのか.
 将軍が一人でふらついていたとは思えません.
 周りに何人も上級将校がいて,とりなしてくれなかったのでしょうか?
 将軍と知った上で形式主義的に逮捕してしまったら,今度は憲兵が罰せられませんか?
 司令部機能を故意に低下させたとして.

 【回答】
 米軍がスコルツェニー達の潜入工作に,本気で怯えていたから,としか言いようがありませんね.

 米第12軍集団司令官のブラッドレー大将は,将軍であることを示す星のついたスタッフ・カーで移動したにもかかわらず,まるで信用してもらえず,
「50万人ものGIが,まるで猫と鼠のように追いかけっこをしている」
と,苦々しげに嘆いたと伝えられています.
 逮捕された将軍とは,第7機甲師団のブルース・クラーク少将ですが,部下のMPに営倉に放り込まれた上,
「ナチの殺人者め!」
と嘲られたとか.
 とても形式上逮捕したとはいえない状態だったようです.

名無し軍曹 :軍事板,2003/03/04
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** 【質問】
 ニュースで見たのですが,北韓に撃墜された「コブラボール」って,米軍が3機しか所有していない弾道ミサイル監視偵察機なんですよね?
 北朝鮮の戦闘機が偵察機に近づいていることを,事前に察知して,米軍基地からスクランブルで戦闘機が救援に向かう,とかいう体制にはなっていないのでしょうか?

 【回答】
 正直,RC-135系列については分からないことだらけです
 3機しかないというのは,これまで世界中のスポッターが一致しておりますが,米軍機は偽造シリアルなんかを使いますからね,実際にはもっとあっても…(妄想気味)

 アフガン,イラク,それにかつてのベトナムなどでは,偵察機に護衛をつけていますが,これは敵が迎撃してきた場合,直ちに反撃するぞという意思表示であり,実際に実行しています
 今回のような場合,偵察機に護衛をつけたら,米は北朝鮮と本気で開戦するぞという意思表示と取られてもしょうがないし,また爆撃機+護衛で侵攻を開始したと誤認される恐れもあります
 それらを考慮すれば,護衛なし,救援なしという偵察手段をとらざるを得ないでしょう.

 米軍基地からスクランブルで戦闘機が救援に向かうことは,まぁ,場合によってはあると思いますが,あまりしないとは思いますよ.

 まず,その北朝鮮の戦闘機が近づく行為自体は,全く問題ないんです.
 領空侵犯の恐れがある飛行機に対して接近すること自体は,当然やるべきことだし,そもそも米軍にしても想定内,かつ,日常茶飯事なわけです.
 この手の偵察機は,領空すれすれを飛ぶのが普通です.
 ですから非武装の偵察機ならともかく,戦闘機を出せば挑発行為ととられかねません.

軍事板,2003/03/04
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 ドムドム弾て何ですか??

 【回答】
 普通はダムダム弾と発音します(日本語ではね).
 インドのダムダム兵器廠で初めて製造されたため,このように呼ばれます.
 普通,銃弾の弾頭には,硬質の金属が被せてあるのですが,人体に対する殺傷力を増すため,ダムダム弾は鉛が剥き出しにされています.
 体内に入った場合,弾がすぐに潰れ,傷害が大きくなります.
(ストッピングパワーも増す)

 現在ではホロウ・ポイント弾とかソフトポイント弾とか呼ばれる弾が,これに当たります.

 戦争で使用する事は,国際条約で禁止されています.
 警察用には貫通しにくい,痛覚のないジャンキーも停めれる,跳弾しにくいなどから使われております.

 ついでに,鉛を露出させていないのはフルメタルジャケットと言います.

剣恒光@自衛隊板 ◆yl213OWCWU :軍事板,2003/03/05
青文字:加筆改修部分


** 【追記】

640 名前:名無し三等兵 :03/03/04 02:58 ID:I5HsQSKW
教えてください.
私の祖父は現在82才ですが,太平洋戦争の時に徴兵され
なかったと聞きました.親に理由を聞いても教えてくれません.
ちなみに祖父は,中卒,長男,市役所勤務,身長155ぐらい,
健康は良好です.

791 名前:名無し三等兵 :03/03/05 00:29 ID:???
>640
 出遅れたが……

 今82歳……ということは,1940年か41年に20歳か.

1940年の現役徴集員数 陸海合計35万2000人 受験者数70万3000人
1941年 現役徴集員数 陸海合計38万6000人 受験者数71万4000人

 つまり,いろんな理由があったにせよ,半数近くは現役徴兵されなかったのです.

 身長が 155Cm くらいというのが微妙です.昭和15年1月27日に改正されるまで,
現役合格の条件として「身長155Cm以上」というのがうたわれているため,ぎりぎ
り届かなかったのではないかと(改正後は152Cm以上).
 その他にも視力・聴力による振るいもありますから,現役(甲種)合格せずに
徴兵されずにすんだのかもしれません.
 また,長男は避ける傾向がありました.
 充員召集の際でもこの辺は考慮されます.

軍事板,2003/03/05
青文字:加筆改修部分


** 【質問】
 自衛隊員がしている腕時計は,主に何でしょうか?

 【回答】
 各人の好みによる.
 確実に作動し,時刻規正が出来るものであれば良し.
 自分の見た感じではG-SHOSKが多いようだ.
 自分は仕事中は,スピードモデルを愛用していた.
 袖に引っ掛かるなどの邪魔になることが少ないから.
 米軍のPXだと,安く買えるし.
 米軍も自分が見た所,スピードモデルが人気のようだよ.

 後は自衛隊板で,
「貴方の仕事中使っている腕時計は何?」
とでも聞くと良い.
スレを立てる前にまずはここに質問を13@自衛隊板

剣恒光@自衛隊板 ◆yl213OWCWU :軍事板,2003/03/05
青文字:加筆改修部分


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