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「An Arms Watcher」◆(2011/03/17)露,フランスから装甲車を購入か
CRS@VDV in twitter(2011/09/13)◆BMPT開発史(改訂版)
CRS@VDV in twipic (2013/01/09)◆ ロシア空挺軍はその気になれば輸送トラックも空挺降下できますが何か?
CRS@空挺軍 in mixi(2008年11月17日)◆
「ノーボスチ」:New Russian armored vehicles
in action
「ノーボスチ」:На смену БМП приходит
БМПТ ? гроза пехоты, танков
и вертолетов
モスクワ近郊のクビンカ試験場にてT-90・BMP-3・BMPTのテストがマスコミ関係者に公開された.
ロシア語版の方がBMPTの映りがいいのはどう言うことだ(笑)
CRS@空挺軍 in mixi(2009年07月24日)◆
毎年開催されている車両(軍事・民間)の大規模発表会
Альбом ≪Уральская выставка
вооружений 2009≫
Фото: выставка вооружения
2009 в Нижнем Тагиле
Russian Armaments Exhibition
Russian Expo Arms 2009
Russian Expo Arms 2009 Нижний Тагил
・・・でT-95は?
CRS@空挺軍 in mixi◆(2009年12月25日)
Комплекс ≪Стилет≫, ≪Сангвин≫,
≪Сжатие≫ и пр
ソ連軍のレーザー兵器システム実験車.
モノになれば面白かったかもしれない.
CRS@空挺軍 in mixi◆(2010年04月04日)
"Коалиция-СВ" (Coalition-SV)
>IDA_71
>Perspective 152-mm artillery complex
"Коалиция-СВ" (Coalition-SV).
>Going to enter first test trails in 2011.
Going to pass last State Trials in 2012.
Current status in researching (unknown).
最初のテストは2011年ということのようです.
信頼できるかどうかは置いておいて.
CRS@空挺軍 in mixi◆(2010年09月11日)
Первый выход БМД-4М из самолета.
Видео
BMD-4Mの空挺降下の動画
CRS@空挺軍 in mixi◆(2010年09月17日)
MZKT factory. Builds transport vehicles for
"Topol-M" and "Iskander"
こんな感じに作っています.
生産性はどのくらいなのでしょうか・・・
CRS@空挺軍 in mixi(2010年10月20日)◆Генерал Шаманов оценил
обстановку в ВДВ
まだシャマノフ空挺軍司令官は,BMD-4のことをしつこく言っております
スプールトは諦めるにしても,BMD-4は死守したい模様
CRS@VDV in twitter ◆(2013/05/16)
Многоканальное тепловизионное
прицельное приспособление
наводчика ≪Сосна-У≫
新型熱画像照準装置≪Сосна-У≫
外見上は≪Сосна-У≫と呼称される砲手用サーマルサイトが増設されたこと
T-90MSにも搭載された最新型モデル
CRS@VDV in twitter ◆(2013/05/16)
Россия на выставке IDEF-2013
представила "Терминатор"
BMP-Tを売るのを諦めない by 国営武器輸出公社「ロスアバルンエクスポルト(ROE)」
「Gizmodo Japan」◆(2011/01/10)雪を乗り越えマシンガンをぶっ放す! ロシアで発展した武装スノーモービルの華麗なる歴史
「Gur Khan attacks!」◆(2012/01/15)Российская
армия получит модернизированные
TOS-1「ブラチーノ」の近代化改修が決定
「militaryphotos.net」:SPM-3, Russia's new
armored 4x4
MRAPのロシア版と考えればOK
関連記事:Новая техника для внутренних
войск МВД России
「Military Technology」◆(2013/05/29) Russian MoD to acquire new army vehicles
「Net Bunker」(2010/08/15)◆消防車という概念を覆すロシアの最強消防車が凄い!|| ^^ |秒刊SUNDAY
「Novosti」◆(2010/11/23) Msta-S
自走榴弾砲
「Novosti」◆(2013/04/24) ВДВ РФ
получат 7 БМД-4М вместо
10, поскольку цена поднялась
на треть
今年調達するBMD-4Mの調達を10輌から7輌に削減
コスト高が響いたようだ
「Russia & India Report」◆(2013/04/24) Russia's
first wheeled howitzer to be presented soon
9月のニジニ・タギルの展示会で,ロシア初の装輪自走砲が登場
「Strategy Page」◆(2013/04/29)ARMOR: The
New BTR Is Better
BTR-82A
「Unicorn」◆(2012/05/12)BMP Urban Survival Kit (BUSK)
「VOR」◆(2012/08/30)ロシアから多くの要望を受け,ベントレー,装甲車の生産開始
「VOR」◆(2012/09/27)ロシアの怪物「シャマン」 どこでも走行できる
> 露の自動車工場「アフトロス」では最新型の水陸両用車「シャマン」を製造.
> この自動車は夏にはツンドラが巨大な沼地となってアクセスが困難となるシベリアでアクセスを確保する為に作られた物で,「シャマン」は必要な場合には全てが別々に動く車輪を8つ装備している他,水上を移動する為のスクリューも装備.
> また0.5〜1トンの荷物が搭載可能で,車内には一人一人専用の座席がある.
> 現在は国内の需要で手一杯な為,海外への販売の予定は無いとしている.
> スペック:全長6.3m 幅2.5m 高さ2.7m 最高速度(路面)80km/h(水上)7km/h 10人乗り
「VOR」◆(2012/11/17)ロシア国防省,未来型軍事自動車開発へ
「VOR」◆(2012/11/27)ロシア,軍用ロボット操縦センターを開設
「週刊オブイェクト」◆(2010年04月10日)T-95と一緒にお亡くなりになった水子兵器たち
「らばQ」:ドリルで突き進む,冗談みたいなソ連の珍兵器「ZIL-29061」(動画)
「ワレYouTube発見セリ」:Военное дело - ≪Смерч≫(スメルチ自走多連装ロケット・システム)
「ワレYouTube発見セリ」:Strzelanie z 2S1 (2S1グヴォズジーカ,122mm自走榴弾砲)
「ワレYouTube発見セリ」:Военное дело - БМД-3
「ワレYouTube発見セリ」:BMP-3M coming to Greece
「ワレYouTube発見セリ」:BTR-90 ROSTOCK
「ワレYouTube発見セリ」:Russian Army-Sprut-SD anti-tank self-propelled gun
「ワレYouTube発見セリ」:VTTV-Omsk 1999
「ワレYouTube発見セリ」:VTTV-Omsk 1999 (T-90戦車)
『ソビエト・ロシア戦闘車両大系(上)』 古是三春著 グランドパワー2003年10月号別冊
名前の通りの本だが,とにかくマイナー車輌から試作車まで網羅的に紹介している本.
各項目には写真か,最低限絵が付いていてわかりやすい.
日本語でこれ以上網羅的な本は,無いんじゃないかなあ.
ただし稀に,写真と説明の組み合わせが間違ってたりするんで,注意が必要.
上巻は1次大戦から第2次世界大戦まで.
------------軍事板,2012/02/28(火)
▼ 【質問】
2008年のWW2戦勝記念パレードについて,日本の各報道機関では「ソ連崩壊後初の車輌行進付パレード」という表現が多いですが本当でしょうか?▲
【回答】
ロシア報道には定評(笑)のある産経さんから.
【ロシア】17年ぶりの軍事パレード WW2戦勝式典で新型戦車とミサイルを披露 軍事大国を誇示
- 赤の広場[080509]
しかし
>17年ぶりの軍事パレードに対して
ツッコミが入りました.
ロシア周辺・旧ソ連圏スレ 4より
引用開始――――――
511 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2008/05/10(土) 01:15:31 ID:???
つかどこの局でも「ソ連崩壊後初の車輌行進付パレード」って報道してるけど,‘95年の対独戦勝50周年記念パレードでも車輌行進はあったんだが…
日本のロシア報道ってホント適当だよな(笑)
――――――引用終了
本当かと思い調べてみましたら・・・・本当でした.
ソースは『ロシア軍車輌写真集 (PANZER 臨時増刊
)』です
そこには1995年5月9日の対独戦勝50周年記念パレードに参加するために集まり,そして行進したBMD-3・T-80Uetcなどの各種戦闘車両の画像が載っています.
ただ赤の広場ではなく,モスクワ市ポクロンナヤ戦勝記念公園で挙行されたそうです.
これにより「ソ連崩壊後初の車輌行進付パレード」は2008年ではなく1995年に行われていたことがわかりました,
ただし車輌行進付パレードは95年以降は行われずに過ぎていましたので,今回の2008年は「ソ連崩壊後2度目の車輌行進付パレード」と表現するのが正しいでしょう.
CRS@空挺軍 in mixi,2008年05月10日15:08
▼ では,なぜモスクワ市ポクロンナヤ戦勝記念公園で挙行したのか?ですが,ジャーナリスト恵谷治氏がフルンゼ軍事アカデミーで20年間教授を務めた経験を持つ軍事史家のボリス・ネヴゾロフ氏に取材をした所,彼は今回の2008年のパレードにはプーチン前大統領の強い意向があったと語っています.
『SAPIO』 2008/6/11号, P.11より.
引用開始――――――
1990年を最後に,革命記念日の軍事パレードがなくなりましたが,ロシア人の愛国心を鼓舞して国民を結束させるために,対独戦勝記念日を『勝利の日』と定め,パレードお毎年実施するという連邦法が,エリツィン時代の95年5月19日に制定されました.
しかし,その法律では,赤の広場では兵器を登場させるパレードは禁じられ,軍人による行進だけが行われて来ました.
今回,赤の広場で車輌兵器を含む軍事パレードが可能になったのは,プーチン前大統領が退任前に大統領令を発布したからです
――――――引用終了
つまりこの法律によって,赤の広場で軍事パレードを行う際には軍人による行進だけという扱いになり,車輌付き行進を行う場合には他の場所で行う,という形式が出来たのでした.
もっとも極度の財政不足もあり,車輌付き軍事パレードは,モスクワ市ポクロンナヤ戦勝記念公園で挙行された一回だけでしたが.
そして時は流れて今年度のプーチン大統領が赤の広場での開催のこだわり,メドベージェフを大統領に指名し大統領選挙が行われる以前に,法を超越する大統領令を発令し,第63回対独戦勝記念日に赤の広場で盛大に車輌付き軍事パレードを実施することが決まりました.
今回の軍事パレードでは軍旗や制服のデザインも新しく生まれ変わり,特に制服は今現在ロシアで物凄い人気を持つといわれるファッション・デザイナーのヴァレンチン・ユーダシュキン氏がデザインした,彼のインタビュー記事が載せてありましたので引用します.
引用開始――――――
「制服刷新は,プーチン前大統領の発案でした.
コンペがあり,私のデザインが選ばれたのですが,製作まで9ヶ月ほどで,陸海空3軍の儀式用や勤務用,戦闘用ほどの100種類以上もデザインしなければなりませんでした.
私もブレジネフ時代に軍隊経験があり,『制服を汚さない』,つまり軍人の名誉を守るのが制服であることを意識し,スマートに見えるものを作りました」
――――――引用終了
お疲れ様です・・・
もしかして戦闘用と言ってるから,あの新型迷彩は彼の発案なのか?
それはわからないが,100種類以上は凄いな.また彼が軍隊経験者であることもポイント.
今回のパレードの行進順番も載っていました,以下所属組織の順序を書いていきます.
徒歩部隊
モスクワ軍楽学校ドラム中隊
↓
陸軍 空軍 海軍の順で,指揮官&5人の旗手,20人の儀仗兵からなる縦隊が
各軍旗を掲げて行進
↓
独ソ戦当時のままの軍服で当時の軍旗を掲げた縦隊
↓
ロシア連邦軍総合アカデミー
↓
ピョートル大帝記念戦略ミサイル軍(RVSN)アカデミー
↓
ロシア連邦国防省軍事大学
↓
ガガーリン記念空軍アカデミー
↓
ジューコフスキィ記念空軍技術アカデミー
↓
ロシア連邦非常事態省(MchS)民間防衛アカデミー
↓
ロシア特殊建設局(SPETsSTROYA)軍事技術大学
↓
無線通信軍(RKV)モスクワ軍事研究所
↓
ロシア連邦国境警備局モスクワ軍事研究所
↓
リャザン空挺指揮高等士官学校(VVDKU)
↓
空挺軍(VDV)パラシュート降下部隊
↓
内務省国内保安軍師団
↓
バルト艦隊(BF-VMF)海軍歩兵旅団
↓
ナヒーモフ記念海軍幼年学校
↓
スヴォーロフ記念モスクワ幼年学校
↓
モスクワ指揮高等士官学校(VVKU)
車輌部隊は省略
CRS@空挺軍 in mixi,2008年06月01日12:44
▲
本国サイトにパレード兵器の一覧がありました.
http://kp.ru/daily/24095.4/323818/
これによると空挺部隊用新型装甲車は,5番目のBMD-4
降下部隊用戦闘車 《バハチャ》で小型の自走砲は6番目の25ミリ自走砲《スプルト》でした.
両方とも新兵器だそうで,特にヒットエンドランを重視したスプルトは西側諸国にはないコンセプト兵器だそうです.
あの自走高射機関砲は,ツングースカだったのですね(^^;
よしぞう(maro') in mixi,2008年05月10日 20:25
▼ 【関連リンク】
モスクワ市ポクロンナヤ戦勝記念公園で開催された,1995年の戦勝50周年記念パレードがYoutubeにアップされておりました.
当時としては珍しく大規模なパレードだったようですね.
また,国歌も「愛国歌」になっています(現ロシア国歌は2000年から)*1
Victory Parade 1995 (1)
Victory Parade 1995 (2)
Victory Parade 1995 (3)
Victory Parade 1995 (4)
Victory Parade 1995 (5)
曲の説明はこちらの方で.
戦勝50周年記念パレード@モスクワ (1995.5.9)
*1 「愛国歌」は曲としては好きなんですが,これが国歌だと・・・ねぇ.
そう考えると,ソ連国歌の雄大さはよく考えているなと.
CRS@空挺軍 in mixi,2008年11月13日19:08
▲
戦勝記念パレードの様子
faq49m99v.jpg
faq49m99v02.jpg
同パレード
メドベージェフ大統領に敬礼をしている海軍歩兵指揮官は,2004年に実施された米海兵隊との合同演習に参加した人物で,それなりに有名な方らしい
CRS@空挺軍 in mixi,2008年05月10日15:08
【質問】
2009年11月に発表された,ロシア海軍歩兵&空挺軍の車輛更新計画を教えられたし.
【回答】
ロシア海軍歩兵は,2015年までに新兵器を受け取る」とするもので,これまで海軍歩兵の戦車部隊はT-72Bでしたが,ようやくT-90が配備されます
またBMP-3も導入され,注目すべき事に120mm自走砲2S31"ヴェナ"というBMP-3の改造型を採用という話です,
2S31"ヴェナ"はメーカーから発表はされていましたが,軍に採用されることはありませんでした,
しかし,ようやく日の目を見ることになりました.
以下参照.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/40446302.html
Новый облик Вооруженных
сил. Флот оснастят модернизированным
стрелковым оружием
День морской пехоты. Праздник
≪черных беретов≫
空挺軍も新装備を受け取る話があります(軍事研究09年 12月号 ミリタリーニュースより)
“型落”の2S23ノーナSVK 120mm自走直射・迫撃両用砲を10輌を配備する模様です.
もちろん“最新”のBMD-4も受け取るようです.
BMD-4も南オセチア紛争に派遣されたようですが,限定的な活動しかできなかったことや,装軌車輌の復帰率の悪さも(装輪は損傷しても直ぐに復帰できた)目立ったようです.
他にも,内務省軍で愛用されている装甲車ティーグルも偵察部隊に配備され,UAVや最新式の戦術通信システムも導入されるようです.
CRS@空挺軍 in mixi,2009年11月29日23:53
【質問】
「ウラルヴァゴンザヴォード」の経営危機について教えられたし.
【回答】
http://www.nr2.ru/ekb/250163.html
によれば,破産したオムスク運輸車輌工場に続き,ウラル機械工場(ウラルマシザヴォード)も経営危機に直面,政府の支援を要請する事態に.
ウラル機械工場ではベネズエラからの発注に期待を示していたが,実際には工場への注文はなかった.
同社のスポークスマンは,
「ベネズエラへのT-72×92両の輸出について,保管されている車輌を軍の修理施設で近代化するので,ウラル機械工場には殆ど仕事がない.
全体の生産に占める戦車の割合は20%だったが,今は殆どなくなり,多くは民生品の生産を行っており,経営状況は厳しい」
としている.
シンクタンク「戦略技術分析センター」では,ウラル機械工場はオムスクの倒産後,唯一のロシアの戦車工場になっていると指摘.
プーチン首相は,4.4億ルーブルの予算を同社に融資する対処を表明しているという.
ウィキペディアによれば,ウラル機械工場は民間部門でも,新規発注が滞っている状態とのこと.
http://www.kommersant.ru/doc.aspx?fromsearch=1cb85d6c-d327-44cd-add2-f7a4599a35d3&docsid=1114055
によれば,需要の落ち込み,過剰な在庫,原材料の値上がりにより,生産コストが増加したことが,ウラル機械工場の経営を圧迫したとされる.
軍事板,2009/09/27(日)
青文字:加筆改修部分
ここが倒産したらテラヤバスな状況になるので,何が何でも支援するのは明白です.
今のところウラルヴァゴンザヴォードが戦車開発・生産を一手に引き受けており,新型戦車であるT-95もこの会社で開発が進んでおります.
T-95の開発計画が頓挫する可能性は無きにしろあらずという状態ですが,頓挫までとは行かないまでも,開発・生産に遅れが出るのは当然と考えるべきでしょう.
CRS@空挺軍 in mixi, in mixi,2009年09月27日19:14
▼ 経営危機が伝えられているロシアの戦車メーカーUralvagonzavodの,2010年度の受注状況について.
2010年度の外国との輸出契約規模は,120〜130億ルーブルになるとしている.
2009年の軍需物資の販売による収入は,2008年から2010年までのロシア国防省との一括発注による,T-90A×63両(戦車の価格は最低でも6000万ルーブルになる.)
これにはBREM装甲回収車の価格は含まれていない.
これを加えると,一年当たりの収入は4億ルーブルになると見られる.
このほかBMPT火力支援車も2009年に2両が発注されているが,この費用はそれぞれ1億ルーブルと見られている.
新規生産のほか,T-72の近代化作業も行われており,10億ルーブルを掛けてT-72×62両をT-72BAにアップグレードした.
また複数のT-72のシャーシを,BMO火炎放射車に改修するなどの作業も予定されており,これらの総額は
2009年度で60億ルーブルに成ると見られる.
輸出に関しては,2009年に60両分のT-90Sがインドに輸出され,現地でのライセンス生産用の部品供給も行われる.
トルクメニスタンには10両のT-90Sが輸出.
アルジェリアとの間では既存のT-72のアップグレードを行う計画である.
輸出価格の高騰(T-90Sで1億ルーブル)を考慮すると,輸出価格は80〜90億ルーブルになると推定され,新規装備と近代化などを合計すると,その価格は140〜150億ルーブルになる.
Uralvagonzavodは軍の各種装備,道路建設用機械,金属,貨車,鉄道タンク車両など200種類の製品を生産している.
ただし記事を見ると,優先されているのは緊急展開能力の強化や,対テロ戦術としての非対称戦向けの装備や部隊編成であり,重装備に関しては後回しにされているものが多いとのこと.
http://defense-studies.blogspot.com/2009/12/modernization-of-malaysian-armed-forces.html
軍事板,2009/12/15(火)
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
ロシアが最近の装甲車に搭載しているとかしてないとか言われてる,接近してくる対戦車ミサイルに散弾を発射して迎撃するシステムってありますよね?
あれって名前,何でしたっけ?
また,西側諸国がこれと同じ物を開発中と言う話は無いでしょうか?
【回答】
あれは重量やドクトリンほかのしわ寄せを受けて今ひとつな装甲防御をカバーする,というのが目標のシステムでありますね.ATM迎撃のみならず,APFSDS弾にもある程度の効果がある,と唱っているのはそのためでもあります.
ただ敵弾の襲来方向へ散弾を発射する原理のために,近くにソフトスキン(人でも車両でも)がいると巻き添えを食らわせてしまう懸念があります.
いわゆる西側陣営の戦車は,前述の懸念と,装甲防御で十分な防御力を持つ方向に進んでいたためなどにより,戦車用近接防御兵器のたぐいはあまり好まれておりません.
メルカバMk2以降に内蔵されている迫撃砲は,別の意味では近接防御兵器といえるかも知れません.
弾を迎撃するのは無理ですが,市街地戦で近寄ってきたソフトスキンを攻撃するなど使えます.
軍事板
ちなみに二種類あって,「DROZD」と「ARENA」と言う
「DROZD」
http://armor.kiev.ua/fofanov/Tanks/EQP/drozd.html
「ARENA」
http://armor.kiev.ua/fofanov/Tanks/EQP/arena.html
見た感じ効果はありそうだが・・・信用は出来ん.
上述のように周りの歩兵が悲惨なことになるので,搭載した写真は少ない.
T-80&T-90にはもちろん,BMP-3にも搭載可能.
もう一つATM防御システムがあって,こちらは「Shtora-1」と呼ばれる
「Shtora-1」
http://armor.kiev.ua/fofanov/Tanks/EQP/shtora.html
上二つが「散弾発射型」型に対して,こちらはATM誘導妨害装置とでも言うべきか.
赤外線誘導ATMに対しては強烈な赤外線をATMに照射して,ミサイルの軌道を変化させてしまう.
レーザー誘導ATMはレーザーを感知すると,音声などによって乗員に警告し,スモークディスチャージャーを起動させ煙幕を張る.
こちらの「Shtora-1」の方が搭載してる戦車が多い
Voennoe delo - Shtora
http://www.youtube.com/watch?v=lC1EB-sqKBY
まぁアメリカもイスラエルも,戦車及び装甲車などがRPGやATMによって損害受けてるし,この迎撃システムは標準装備になるかもね.
イスラエルは「Rafael社 Trophyアクティブ自衛システム」の量産配備を行うように手配したし,アメリカも確か研究中だったな.
この一連のシステム欠点は,歩兵との協調作戦が難しくなることであり,都市戦闘では重大な問題であるので,どう解決するか気になる.
ARENA
DROZD
CRS in mixi,2007年04月11日
「Shtora-1」におけるレーザー感知の原理
(引用元:朝目新聞)
【質問】
2T Stalkerって何?
【回答】
ロシアの支援を受けてウクライナの企業が民間開発した装甲偵察車輛です.
2000年に試作車両が完成しました.
30mm機関砲と7.62mm機銃とで武装し,さらに30mmグレネード・ランチャーやAT-6
"SPiral"対戦車ミサイル,SA-18 "Grouse"
対空ミサイルを搭載可能です.
車体はステルス性を有し,戦闘での生残性向上が図られています.
<要目>
重量 27.4t
全長 7.77m
全幅 3.38m
最高速度 95km/h(路上)
行動半径 1000km
2T Stalker
【質問】
BMO火炎放射車ってどんな車両ですか?
すごい禍々しい名前ですが.
【回答】
http://www.military-today.com/apc/bmo_t.htm
http://btvt.narod.ru/4/bmot/bmot.htm
T-72ベースで,RPO シュメルM携行式火炎放射機を装備した,兵員を輸送する市街戦用のAFV.
シュメルMは,火炎放射機という名前はついているが,実際にはサーモバリック弾頭を搭載した携行式ロケット.
シュメルMの動画
こちらもシュメルの動画
http://www.youtube.com/watch?v=6ane4jB35Hs
こちらは同じくT-72のシャーシに,30連装220mm多連装ロケット発射機を搭載.
サーモバリック弾頭搭載のロケットを集中的に撃ち込むために開発されたTOS-1「ブラチーノ」
.
さらに,BMP-2ベースの「BMO-1」という車輌も開発している.
http://btvt.narod.ru/4/bmo-1.htm
BMO-Tの場合,戦車並みの防御力は市街戦では有効であり,車内により多くの予備弾薬を搭載できる,兵員の搭乗スペースもBMPより広く取れる,などのメリットがあるとされる.
軍事板,2010/07/04(日)
※CRS@空挺軍 in mixi,2010年07月05日22:37により良レス回収
青文字:加筆改修部分
【質問】
BPM-97って何?
【回答】
GAZ-66装甲車を更新すべく,1997年に設計された,国境警備隊向けの軽装甲車(Pは国境警備=pogranichnyiの意).
BTR-80用機関砲,または30mm自動擲弾砲を搭載する,2種類の砲塔の異なるヴァリエーションがある.
開発費を調達するため,少数が現金・貴重品・爆発物輸送のための車輛として民間企業から受注されており,また,2005年に認可を受けて,アゼルバイジャンやカザフスタンの内務省軍にも売却されている.
『辺境警備』(紫堂恭子作)には,第6巻あたりから登場(うそ
【参考ページ】
http://brrs.exblog.jp/9597281/
http://en.wikipedia.org/wiki/BPM-97
http://ru.wikipedia.org/wiki/КАМАЗ БПМ-97
http://www.forum-auto.com/les-clubs/discussions-salon/sujet1058-2100.htm(写真引用元)
【ぐんじさんぎょう】,2010/10/16 21:00
を加筆改修
隊長さんは色男でした>辺境警備
koz in mixi,2010年10月13日 22:29
カザフスタン探偵団を思い出した私は負け組?
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in mixi,2010年10月13日 23:40
対戦車ミサイルも搭載出来そうですな.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年10月14日 05:46
南オセチア共和国 記念パレードより
南オセチアに駐屯しているロシア軍のパレードです.
軽装輪装甲車 BPM-97が登場,先頭車はUAVを載せています.
CRS@空挺軍 in mixi,2010年09月22日00:00
http://www.forum-auto.com/les-clubs/discussions-salon/sujet1058-2100.htmより引用
【質問】
ロシア軍の装甲兵員輸送車について教えてください.
【回答】
ソ連の装甲兵員輸送車はBTR-40から始まった.
コンセプトは,第2次世界大戦中にアメリカがソ連に大量に供与した装輪式装甲偵察車M3ホワイト・スカウトカーを参考にしたので,ほぼ同じ.
同時期にBTR-152も出たが,こちらも大体同じ.
本格的に装甲兵員輸送車の開発に着手するのはBTR-60から.
というのも,BTR-152は通常の貨物トラックのシャシーを用いていたので不整地踏破能力が殆ど無く,戦車部隊への追従が難しい場面があった.
PT-76水陸両用軽戦車をベースとした装軌式装甲兵員輸送車BTR-50シリーズも開発したが,生産コストと日常の整備コストの面で大変な負担となったのでお蔵入り.
<BTR-60>
BTR-60シリーズの最初の生産型はBTR-60Pといい,操縦室と兵員室がオープン・トップ式になっていた点が珍しい.
後部にウォータージェットを一つ装備しており,それで水上を推進する.
動力はガソリンエンジン2基.
特殊ギアを介してそれぞれが第1,第3車軸と第2,第4車軸の駆動を分担.
仮に1基のエンジンが破損または故障しても,残る1基を使用して走ることが可能だが,整備面では不評の嵐(笑)
その後,フルシチョフ時代には核戦争への対応が求められ,軍装備にも核戦争に対応する能力が求められるようになったので,これまでのオープン・トップ式の兵員室を改造し,密閉式兵員室を持つBTR-60PAが量産された.
その後また,兵員を8名に減らし,14.5mm重機関銃KPVTと7.62mm機関銃PKTを同軸装備する円錐形の砲塔を搭載したBTR-60PBが生産された.
これにより,搭乗兵員の下車戦闘時において有効な援護射撃が可能.
搭乗兵員は3名の乗員の他は,8名の完全武装歩兵(1個分隊)が搭乗.
これは当時配備されてた本格的な歩兵戦闘車BMP-1の搭乗兵員数と同じ.
BTR-60の最大の功績は,大量配備されたことにより,全狙撃師団を完全に自動車化狙撃師団に変更出来たことで,これにより迅速な展開能力が持てることになった.
本車は積極的に輸出されたので,東側のベストセラー装甲兵員輸送車となった
でも欠点はあって,それが,兵員室の上面に2個設けられた内開き式のハッチ.
車体の左右側面上部に設けられた前開き式のハッチから出入りするんだが,どれも大きさが十分でない,
車体上部の銃火に晒され易い部分にあることも欠点.
これが問題となったが解決されなかった,
アフガン紛争でも本車は戦ったが,ガソリンエンジンは燃えやすく,被弾時に直ぐ炎上することから,アフガン紛争では兵士から「燃える車輪付き墓標」という蔑称が付きましたとさ.
<BTR-70>
BTR-60の改良型,
具体的には
・車体上部のハッチからしか乗降できなかった欠点を改善.第2・第3車軸の間の車体側面下部に,3角形の前開き式の乗降用ハッチを設けた事,
・搭乗兵員の乗車戦闘を容易にするため,ヴィジョン・ブロックの増設等,視察装置の改善を行った事,
・対空および高所目標への射撃を可能とするため,14.5mm重機関銃KPVTおよび同軸機関銃の仰角を+60度まで増やしたこと
の三点
車体は全くの新規設計にしたので,60より20cmほど全高が低くなった.
ウォータージェットももちろん搭載しているが,60とは違って車体に消波器が設置されている.
でも,不評の種であったガソリン・エンジン2基でそれぞれ第1・第3車軸と第2・第4車軸を駆動させるシステムは継続しており,アフガン紛争とチェチェンでは問題になった.
第2・第3車軸間の乗降用ハッチも,装備を身に付けた兵員の出入りにはあまりに狭すぎて,抜本的な改善とはならなかった.
そのため,早々と生産が打ち切られた.
本車は輸出はされておらず,細々とロシア陸軍で運用している.
<BTR-80>
BTRシリーズの集大成と言えるのが本車.
70からの改造点は,絶不評のエンジン2基システムをディーゼルエンジン1基に置き換えて,生産性・整備性の向上,安全性の向上,燃費の向上などが実現した(やっとだよ).
車体後部にはウォーター・ジェットが装備されており,約10km/hの速度で水上航行が可能だが,スノーケルを左右2本取り付ける必要がある.
車体側面の乗降用ハッチも全面改良され,より大型のものに変わっていて2つのパーツに分かれており,上部を開くと,下部のハッチが自重で外に倒れてステップになるというもので,兵員の迅速な展開が可能に.
砲塔にも若干の改良が加えられ,搭載機関銃の仰角が+80度まで増やされており,対空射撃(アフガニスタンにおいては急斜面を見上げての射撃)が可能.
本車は自動車化狙撃師団の主装備車両として,ロシア軍の装甲兵員輸送車の主力を担うに至っている.
<BTR-90>
BTR-80までの装輪式装甲兵員輸送車より一回り大きな車体で,30mm機関砲2A42と7.62mm機関銃PKTを同軸に装備する,BMP-2歩兵戦闘車とほぼ同様の2名用砲塔を搭載している.
車体下部がV字型にしており,車体下で炸裂した地雷の爆風を横に逃がすことで被害を減少させる工夫を施している.
エンジンは,BTR-80装甲兵員輸送車の約2倍の510hpの出力を持つ,V型10気筒液冷ディーゼル・エンジンが搭載する.
車体後部の兵員室には,10名の完全装備の歩兵を収容することが出来る.
兵員の乗降は,BTR-80装甲兵員輸送車と同様,車体左右側面のハッチか,車体上部のハッチから行われる.
装甲防御力については,車体と砲塔の前面にて,14.5mm重機関銃弾の直撃に耐えることができるレベルと言われている.
他にもBMP3の砲塔を載せたタイプも確認されている.
ロシア人の火力信仰ワケワカラン(笑)
輸出用に作ってみたという車輌で,ロシア陸軍では本格的に装備している様子は無く,輸出も成約は無いようだ.
一応BTRシリーズには兵員室は存在しますが,兵士は車体の上に乗るのは伝統なんで気にしない事
.
兵員室は荷物置き場や負傷兵の搬送などにしか使われていません.
BTR-90
CRS in mixi,2007年04月16日20:18
【質問】
BTRシリーズは,戦闘時に一番安全(な筈)の車体後面から乗降出来ないのは何故ですか?
【回答】
BTRシリーズは車体後部にエンジンがあるので
元々の設計要求が,「安価に数が揃えられる装甲貼ったトラック」なので,これはコンセプトの問題.
だからBTR60シリーズは一番最初はオープントップ.
だが,これでは脆弱だしNBC戦に対応出来ない,というので密閉型に改良されてBTR-60PBが誕生した.
BTR-60PBは天面のハッチから乗降するが,これは戦闘時には非常に不便
(ハッチから出たあと飛び降りなきゃいけないし,目立つからいい的)
なので,改良型のBTR-70になったら第2輪と第3輪の間に側面ハッチが新設された.
でもこのハッチは小さくて,素早い乗降が出来ないので激しく不評
(完全装備状態だとよく装備が引っかかったらしい)
な上,側面にあるので戦闘時外に出るときに,やっぱり銃撃されやすかった.
そこで更なる改良型のBTR-80では側面ハッチを大型化し,2枚式の上下開きのハッチに改良されて,これでようやく迅速な乗降が出来るようになった.
まあ,ロシア兵はたいていは車の上に乗っていて,車内は単なる荷物置き場としてしか使われていないから,ハッチが後部にあろうが側面にあろうが,現場では大して問題ではなさ気.
BTR-60初期生産型(露天タイプ)
BTR-70の側面ハッチ
【質問】
BTR-60には,なぜツイン・エンジンが採用されたのですか?
【回答】
採用の背景には,既存車両のエンジンの流用による開発コストの低減と,量産数の急速な向上に対応出来たのがその理由です.
しかし元々型式が同一であっても,エンジンには製品毎のクセがあり,不調の原因になり易いという問題点もあったので・・・・・
メリットを相殺するのはあの国らしいです.
CRS in mixi
▼ BTR-60,60PB,70が,2つのエンジンでそれぞれ2軸ずつの車輪を駆動するというソビエト兵器にあるまじき(?)複雑な構造をしていたのは,エンジンが(例え2個積むにしても)小型ですむし片方壊れても走れるように,ということと大馬力エンジンを開発する手間を端折ったため.
だが,2基のエンジンを同調させるのが難しく,故障多発の原因になったし整備が面倒(ソビエト兵器なのに!)
という多大なデメリットがあった.
さらにエンジンはガソリン・エンジン(ソビエト兵器なのに!!)のため,アフガン等で実戦に投入された際には被弾するとすぐ炎上,犠牲が多く不評だった.
(当然,地雷にもメチャクチャ弱い.場合によっては対人地雷踏んだだけで炎上した)
このためBTR-80では大馬力ディーゼルエンジン1基に改良されてようやくマトモな動力廻りになった.
▲
BTR-60
BTR-60@ブルガリア警察
【質問】
BTR-80って何?
【回答】
BTR-70の改良型として,1984年に採用された,ロシア軍の装甲兵員輸送車.
BTR-70装甲兵員輸送車まではガソリン・エンジン2基搭載だったのに対し,本車ではディーゼル・エンジン1基式(260hpのKAMAZ-7403、または240hpのYaMZ-238M2)に改められた.
1986年から生産・配備が始まり,現在もロシア連邦陸軍自動車化狙撃師団の主力兵員輸送車になっている他、旧ソ連諸国を中心に22ヶ国以上に輸出されている.
【参考ページ】
http://ru.wikipedia.org/wiki/БТР-80
http://combat1.sakura.ne.jp/BTR-80.htm
http://www.globalsecurity.org/military/world/russia/btr-80.htm
http://www.deagel.com/Wheeled-Armored-Fighting-Vehicles/BTR-80_a000348001.aspx
【ぐんじさんぎょう】, 2011/01/24 21:36
を加筆改修
BTR-80とティグル装甲車の上に付いている,緑の物体は防弾仕様のアンテナです
http://www.kobra.su/Pelena6BF.html
CRS@空挺軍 in mixi,2010年10月16日22:42
【質問】
ロシアの自走砲,"Coalition"(「コアリツィア-SV」Koalitsia-SV)
について教えてください.
【回答】
新型連装自走砲.
1分間に16発,152mmの砲弾を叩き込める.
そして……
うつくしい!!!
この攻撃的センス溢れる2連装.
西側はオーソドックスな単砲身の自走砲で同時弾着をやろうとしているようですが,発射速度が高く信頼性のある自動装填装置の開発がネックに.
一方ロシアは,2つ載せた.
まさにスラヴ合理主義の結晶.
CRS in mixi,2007年01月03日22:23
この"Coalition"(「コアリツィア-SV」Koalitsia-SV)
は2S19ムスタの改良型であり,計画名でもある.
2連装にしたのは自動装填装置の関係もあるが,車体の問題もある,
フィンランド&スウェーデンが合同開発したAMOSシステム(迫撃砲だけど)のように横にしても良いけど,それだと砲のサイズに合わせて車体も改造しなければならない.
これでは新造した方が早いし,金も掛かる(ここ重要!)
資金難なロシア陸軍で金掛かる新造設計なんて,お話にならない.
でも近代化しなきゃならない.
そのジレンマが砲塔システムを開発を開発させた,
いかにもロシアらしいね(笑)
間違ってはいないけど,そのデザインは素晴らしい
また,この砲塔システムはあらゆる角度でも装填可能とも宣伝している.
よく言われるように,「とにかく撃って撃って撃ちまくってトンズラ」という現代自走砲の戦術の究極を目指した計画とも言えるかな?
CRS in mixi,2007年05月15日18:07
▼ 『軍事研究』,2008年1月号.
やっと新型連装自走砲「コアリツィア-SV」が載りました.
このシステムの乗員は2名.
車両前部がコンパートメント,中央が自動砲座,後部がパワーパックによって構成されています.
自動装填装置を採用しリモコン操作で152mm榴弾を給弾しまして,装薬も砲座の直下にあり自動装填されており,効率的な連続射撃が可能になります.
公開されたのは試作モデルであり,サーマルスリーブや煙換気装置・砲口初速計測レーダーは取り付けられていないようですが,製造モデルでは取り付けられるでしょう.
自衛用に12.7mm重機関銃が上部に装備でき,81o電磁式スモークグレネードも装備しています.
コアリツィア-SVでは50発の弾と装薬を積むと考えられており,装甲弾薬車から補給も可能です,多目標同時弾着射撃も可能と見られております.
ただ気になる文が存在しておりまして,引用してみたいと思います.
(引用開始)
トライアルのためにKoalitsia-SVは,改良された片側六輪の主力戦車(MBT)のシャーシを使用しており,新しいシステムでは片側七個転輪の新型シャーシが使われると見られている.
このシャーシは将来ロシアのMBTになると憶測が流れており,その場合さらに大口径の砲を搭載し,シャーシの中にすべての乗員が収まる仕様になると考えられている.
(引用終了)
トライアルしだいではKoalitsia-SVに新型シャーシが与えられることになります.
つまり新型戦車と共通のシャーシを使うことによって,製造コストを下げる狙いがあると考えられます.
文中にある新型戦車はT-95を指していると推測できます.
しかしロシア陸軍はコンパクトで機動性が高い戦力を重視する傾向なので,新型戦車は二の次という考えで動いています.
またMBTに大口径の砲を搭載するのは対テロリスト戦が主流な現在,120mm(ロシアでは125o)で間に合ってる現状を鑑みれば,弾薬数を減らしてまで搭載するメリットは考えられませんが,新型戦車は随分先の話になるのは間違いないと思います.
まだまだT-72神・T-80・T-90が主力として存在するでしょうね.
CRS@空挺軍 in mixi, 2007年12月13日11:55
▲
▼ 「コアリツィア-SV」 続報.
Новости артиллерии в РФ
まだ計画は生きているようです,
というか中止したら,自走砲の戦力低下は避けられません.
2S19ムスタ-Sは配備数は少ないし,2S1グヴォズジーカ・2S3アカーツィヤは古すぎるし.
CRS@空挺軍 in mixi,2009年12月23日23:46
▲
CRS in mixi,2007年01月03日22:23
【関連リンク】
「ニコ動」:Koalitsia-SV(Коалиция-СВ)垂直2連自走砲
【質問】
コアリツィア-SV Koalitsia-SV を艦載砲に流用するアイディアもあるそうだが,その実現性は?
【回答】
ロシア海軍には,建造中の22350型フリゲートに続き,新型の駆逐艦の建造計画がある事が最近,ロシア海軍総司令官ウラジーミル・マソリン上級大将によって明らかになりました.
【ロシアは,近い将来に海軍のための新型駆逐艦と空母を計画する】
サンクトペテルブルク,6月25日(イタルタス)
「海軍モデル」とやらは,おそらく,この新型駆逐艦(эсминц)への搭載を考えているものと思われます.
確かに近年,同クラス(155mm)の砲を,駆逐艦などの大型水上艦に搭載する構想を持つ海軍は,アメリカを筆頭に増えつつあります.
ドイツでは,新型ミサイルフリゲート「ハンブルク」(ザクセン級)に陸軍用の155mm自走砲を搭載して,テストが行われています.
しかし,西側の海軍とロシア海軍では,置かれている環境が全く違います.
ロシア海軍の方針に「フロム・ザ・シー」などというものは無い.
対地(対艦も?)攻撃にしか使えない152mm2連装砲を駆逐艦に搭載しても,今のロシア海軍には使いどころが有りません.
アメリカ海軍に「御付き合い」して一緒に対地攻撃するわけじゃないしね(^^;
それよりも,新型駆逐艦には,ロシア駆逐艦の伝統的な艦砲である130mm砲の最新型A-192-5P-10を搭載する可能性の方が高いのではないかな?
このA-192は単装で,発射速度が毎分30発,射程距離は23kmと,2連装「コアリツィア-SV」にも劣らぬ能力を有する.
しかも「コアリツィア-SV」と違って,対空射撃や対艦ミサイル迎撃にも使える万能砲です.
「コアリツィア-SV」艦載型の試作品は製造され,2009年にサンクトペテルブルクで開催されるであろう,海軍兵器展示会IMDS-2009あたりに出展されるかもしれないが,採用する国が有るかどうかは怪しいでしょう.
ロシア海軍も含めて,ね.
いかにも,企画倒れのトンデモ海洋兵器の匂いがプンプン漂ってくるんだけどねえ・・・(笑)
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/7/15(日) 午後 3:04
コアリツィア-SV
Coalition海軍モデル
CRS in mixi,2007年05月15日18:07
【質問】
2S25スプルート-SD 対戦車自走砲って?
【回答】
「ドラえもーん,空挺軍用の対戦車装備出してよぉ!
BMD3の対戦車ミサイルだけじゃ心配だよぉ!」
「しょうがないなあ,ノビタコフ同志は.
はい,『スプルート』ぉ!」
「わあい,125mm滑腔砲2A75だぁ!」
「この砲は,レーザー照準で誘導できるんだよ」
「凄いや!」
「それにBMD-3空挺戦闘車の車体を流用してて,Il-76輸送機から投下できるんだよ」
「それなら緊急展開が可能だね」
「それから,時速10kmで浮航もできるんだよ.
ちなみに乗員は3人だよ」
「ありがとう,ドラえもん!」
……ところが,
「おい,ノビタコフ! お前,いいもん持ってるじゃねえか」
「ジャ,ジャイアノフ……」
「ノビタコフのくせになまいきだぞ.そいつを海軍歩兵にもよこせ!」
……というわけだかどうかしらないが,海軍歩兵部隊にも配備されるかもしれないとさ.
written by 藤子F.不二雄(うそ)
……そんなわけで,空挺軍に新しく配備される新型自走砲です.
空挺軍では2015年までにスプルートSDを58両導入する予定です.
海軍歩兵でも同車輛を上陸支援用に導入するという話もあります.
これは海軍歩兵が使用してる2s1自走砲&2s9自走砲の後継です.
両自走砲は現代では砲撃能力不足なので,それを補うために採用を検討しています,
実際に揚陸艦からの出撃テストを行っています
しかし優先導入順としては
空挺軍>>>>>>>>(超えられない壁)>>>>>海軍歩兵
なので,今度数十年は海軍歩兵は2S9ノーナ-Sを使い続けることでしょう.
CRS in mixi,2007年04月14日21:31 & in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
▼ 第98親衛空挺師団 降下演習の動画より.
Учения бойцов ВДВ в трех
областях России
Тренировки десантников
под Костромой
この動画では,2S25スプルートSD空挺自走対戦車砲も写っております.
第98親衛空挺師団にスプールトが配備されたという話は聞かないので,恐らく第76親衛空挺師団から借りてきたのでしょう.
シャマノフ空挺軍司令官が繰り返し発言しているように,BMD-4&スプルートSDの運用を辞めるつもりはさらさらないということを裏付けておりますし,BMD-4&スプルートSDの追加配備を今後も求めていくことでしょう.
Под Иваново завершилась
подготовка к учениям ВДВ
今回の降下演習でも,BMD-4&スプルートSDを空挺降下させるようです.
新型の降下装置も使用されるのでしょうか?
CRS@空挺軍 in mixi,2010年08月27日02:07
БМД-4М впервые десантировали
с воздуха на учениях ВДВ
今回の演習では,BMD-4M及びスプールトを空挺降下し,渡河までさせた模様.
シャマノフ将軍は,BMD-4Mとスプールトの組み合わせは,これからの空挺作戦を担うものであると発言.
この演習は28日まで行われる.
空挺軍としては,BMD-4M及びスプールトの追加を望んでいるのは,間違いないようです.
CRS@空挺軍 in mixi,2010年08月28日23:56
▲
【参考サイト】
http://www.rusarm.ru/products/army/sprut.htm(リンク切れ)
【質問】
すみません,色々詳細をお伺いしたいのですが.
特に2番目の奴,コラとしか思えないので…
http://www.livejournal.ru/themes/id/12301
2011年04月04日 12:56 キック分隊長
【回答】
2番目のやつ,「Прогрев-Т」でぐぐったらいくつかヒットしましたよ.
ロシア語は読めないのですが,どうやら,T-54に,MiG-15のジェットエンジンを搭載した車輌のようです.
重量37t.
翻訳ソフトで読み解くと,強力なジェット排気で,地雷を除去したり,滑走路の雪や水を吹き飛ばしたり,除染剤をまいたり,戦闘車輌についた汚染物質を吹き飛ばしたりするのに使うようです.
ただし,アスファルトや地面の砂を巻き上げるので,イマイチ使えなかったようですね.
類似車輌の画像も,いくつか見つかりました.
http://banana.by/index.php?newsid=38246
http://img.odkrywca.pl/forum_pics/picsforum25/c4.jpg (戦車のカバーを取ったところ)
http://urbex.ee/index.php?option=com_kunena&func=view&catid=11&id=324&Itemid=108
http://mikro-mir.at.ua/forum/4-214-
http://scalemodels.ru/modules/forum/viewtopic_t_22981.html
2011年04月04日 21:52 極東の名無し三等兵
【質問】
PTS-M 装軌水陸両用輸送車について教えてください.
【回答】
PTS-Mは,T-55戦車の車体をベースに開発された水陸両用輸送車であり,PTSの改良型です.
1970年代から生産が開始されました.
最大で72名の武装兵員を乗せることが出来ます.
ヴァリエーションによって違いはありますが,350〜560馬力のディーゼル・エンジンを搭載し,車体に搭載されたスクリュー2基によって,速度10km/hで航行することができます.
また,地上では5tを搭載した場合は,25〜27km/hで走行することができます.
ワルシャワ条約機構軍各国で使われている他,民間型もあります.
【参考ページ】
http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-469.html
http://www.military-today.com/trucks/pts.htm
http://de.wikipedia.org/wiki/PTS-M
Плавающий транспортёр
средний ? Википедия
図面
faq130520pt3.jpg
faq130520pt4.jpg
(こちらより引用)
写真
faq130604pt.jpg
faq130604pt2.jpg
(こちらより引用)
【関連動画】
http://www.youtube.com/watch?v=i7tukzi-zxg
http://www.youtube.com/watch?v=W55hvUYL8i4
http://www.youtube.com/watch?v=uagxQNMNgew
http://www.youtube.com/watch?v=BcGXbwZMX04
【ぐんじさんぎょう】,2013/05/24 20:00
を加筆改修
【質問】
УНИВЕРСАЛЬНОЕ ГУСЕНИЧНОЕ
ШАССИ Э300って何?
【回答】
УНИВЕРСАЛЬНОЕ ГУСЕНИЧНОЕ
ШАССИ Э300(翻訳すると,『汎用追跡車輛
È300』?)は,共通の車体を用いることで,様々な任務に対応できる車両にすることが可能で,かつコストも低くすることができる,所謂ファミリー化というヤツですね.
部分にT-80やT-72のパーツが使われているようです.
Russian Expo Arms 2009 で初公開.
今回はお披露目という形なので,同計画がどこまで進行するのか不明瞭です.
もしかしたらお蔵入りという可能性も否定できません.
УНИВЕРСАЛЬНОЕ ГУСЕНИЧНОЕ
ШАССИ Э300
на Выставке вооружений
Russian Expo Arms-2009 в Нижнем Тагиле
http://www.otvaga2004.narod.ru/xlopotov_8/rea_2009e.htm
УНИВЕРСАЛЬНОЕ ГУСЕНИЧНОЕ
ШАССИ Э300 ?
ИНТЕРЬЕР ОТДЕЛЕНИЯ УПРАВЛЕНИЯ
(фотодетализация)
http://www.otvaga2004.narod.ru/xlopotov_8/rea_2009ei.htm
http://www.radikal.ru/USERS/shot2009/model-of-chassis-in-tagil?pg=1
CRS@空挺軍 in mixi,2009年07月25日22:49
青文字:加筆改修部分
◆◆◆◆対戦車兵器
【質問】
スメルチの9M55K1とその子弾であるモチーフ3Mは,第3世代戦車に対してどの程度有用なのでしょうか?
【回答】
MOTIV-3Fから発射される自己鍛造弾頭は,30度の命中角で7cmの鋼板を貫通すると言われる.
誘導システムがきちんと作動すれば,上面装甲を強化されていないタイプの第三世代戦車は,砲塔でもやられるだろう.
M1A1とかレオ2の4か5以前とか.
ただMOTIVは赤外誘導であり,おそらく熱源指向のプログラムがされていると考えられるので,そうであればエンジンを狙うことになり,エンジン上部全体に7cm以上の装甲を施している戦車は,まずなかったと思う.
軍事板
青文字:加筆改修部分
◆◆◆◆歩兵戦闘車
【質問】
ロシアのBMD-3は,ロケットとパラシュートを組み合わせることによって,中に兵員を乗せたまま降下可能,とありますが,実際はどのようにして投下するのでしょうか?
車体にロケットとパラシュートをくくりつけて放り出すのか,それともパレットに車体と降下装置を別々に取り付けているのでしょうか?
【回答】
ロシア(ソビエト)の車両空中投下システムは,数個のパラシュートから下がったライン(要するに,吊り紐)にロケットアシストパックが付いていて,そこから車両の載ったパレットが吊り下がっている.
降下速度を殺すアシスト・ロケットはパレットではなく,パラシュートとパレットの間についている(ので,ロケットノズルは真下に噴射しないよう,斜め下を向けてある).
こんな感じ
(>−ロ−<|
横にした図ね.
また,ロシア(ソビエト)の空挺車両(BMDシリーズ)はパレットに乗せなくても,直接車体を吊り下げる方式での空挺投下も出来る.
この場合はサスペンションを最大限に縮めて固定し,着地時の破損を防ぐ構造になってる.
【質問】
BMD-1開発の経緯を教えられたし.
【回答】
Создание БМД-1
によれば,注目する所は空挺軍司令官マルゲロフ将軍が推し進める「空挺軍改革」を高く評価していた,アンドレイ・アントノヴィチ・グレチコ国防相の協力があったということ.
彼は空挺軍の重要性を高く認識しており,マルゲロフ将軍の改革を高く評価した.
その改革を進めるために様々な援助をマルゲロフ将軍に提供した.
空挺降下できる歩兵戦闘車という大プロジェクトは,こうした理解があったからこそ生まれた.
「wikipedia」:アンドレイ・アントノヴィチ・グレチコ
しかし今になって思うとよくこんな計画を承認したなぁ・・・
ある意味で博打なプロジェクトだし,もし失敗したらマルゲロフ将軍の首が吹っ飛ぶこと間違いない.
だが現実は成功し,BMD-1はBMD-4まで生き続け,今日でも使用されている.
CRS@空挺軍 in mixi,2008年10月11日18:37
【質問】
初のBMD-1降下実験について教えてください.
【回答】
zvezdanewsより
Полевые тренировки в Тульской
области. Бойцы осваивают
БМД
何故今更BMD-1特集??と思いましたが,よく調べてみると,実はBMD-1に関連し,空挺戦車の基礎を作った実験の記念日があったのです.
Реактивный Кентавр
BMD-1に乗員を乗せたまま,落下傘による降下を行い,着地から素早く行動を起こせるのか?という実験です.
1976年1月25日 アレクサンドル・マルゲロフ中尉とレオニード・シチェルバコ中尉を乗せたBMD-1は,An-12から降下し,ゆっくりと着地.
両者は無事に,着地後直ぐに行動を起こし,BMD-1を作戦可能状態にさせるこに成功.
この実験によって,BMD-1は乗員を乗せたままでも落下傘降下が使用可能であることを立証させました.
そして彼らは,BMD-1を操り,同実験を視察していた空挺部隊最高司令官 ワシーリー・マルゲロフ将軍に実験成功を報告.
両者は将軍から労いの言葉と暖かい抱擁を受けました.
この日はBMD-1の乗員を乗せたまま,落下傘降下をした記念日となりました.
もちろん一回だけの成功では,安全性は立証されたとは言えませんし,この後何度もテストされ,落下傘降下システムは正式に採用されましたが,乗員を乗せたままというのは,あまりされなかったようで,あくまでも“可能である”ということでしたが,この実験成功によって,ソ連軍における空挺戦車の基礎を築いたのは,言うまでも無いでしょう.
実験の方はこちらの動画に
Русский характер -Личное
дело генерала Маргелова
CRS@空挺軍 in mixi,2010年02月14日22:05
【質問】
BMP1について教えてください.
【回答】
ソ連が世界で初めて採用したIFV(Infantry
Fighting Vehicle=歩兵戦闘車).
世界に「BMPショック」を与え,各国がこぞって自国のIFVを開発を始めるきかっかけを作った
.
開発の背景には二つの要因がある.
1960年代前後,ソ連では装甲兵員輸送車(APC)に申し訳程度の歩兵支援用機関銃だけでなく,14.5mm重機関銃KPVTのような,軽装甲車両の撃破が可能な重火器を搭載するようになってきたことが一つ.
二つ目は,軽くて使いやすい,装甲貫徹力の大きな成形炸薬弾頭(HEAT)を発射するロケット弾や誘導ミサイルが次々に開発成功し配備されたこと.
装甲車などに強力な対戦車&対物火器を搭載可能になったわけである.
この二つの要因から,歩兵戦闘車の元祖,BMP(バェヴァヤ・マシーナ・ピホートゥイ=歩兵戦闘車)の開発が始まった・・・
また,その当時「核戦争」というのが現実的に受け止められた時代でもあり,密閉式兵員室を採用し,機械化歩兵を効率良く迅速に展開できる本車は,冷戦時代を象徴した車輌とも言えるかもしれない.
<BMP1>
73mm低圧滑腔砲と7.62mm機関銃を砲塔防盾に同軸装備.
対戦車誘導ミサイル9M14M「マリュートカ」用の発射レールを砲塔防盾上部に備える基本型.
砲塔が何故か1名用なので,車長は操縦手席の後方にある車長席に座る.
ペリスコープ3基を備える全周視察装置を持っているが,右後方にある砲塔のため,視界が360度に及ばず,中途半端な視察能力となった.
さぞ車長はイラつたことだろう.
「マリュートカ」対戦車ミサイルは有線目視誘導式.
73mm低圧滑腔砲は自動装填装置が採用され素早い砲撃が可能だが,この73mm低圧滑腔砲で発射されるPG-9擲弾は,歩兵用の携帯式対戦車ロケット砲RPG-7のものとほぼ同じPG-9擲弾を,後部の発射薬で撃ち出して,弾頭底部のロケット・モータに点火して,加速し飛翔するもの.
飛翔する際弾底部から,4枚の折り畳み式安定翼が展張されるようになっているため,横風の影響を大変受けやすく,実用有効射程は約800m程度であった.
砲塔より後ろの兵員室は,中央を燃料タンクとバッテリボックスで仕切られており,左右両側に各4名分の搭乗歩兵席が設けられた.
兵員室には,上部に4つの大型ハッチがある他,後面に観音開き式の燃料タンク兼用乗降ドアがあり,搭乗歩兵はここから乗降するようになっている.
また,この兵員室にはガンポートがあり,搭乗兵は車外に出ずともガンポートから発砲可能である.
これは「核戦争」の際,放射能汚染された戦場で車外に出ずに戦闘行動を行い,そして車内で防護服に着替えて,汚染が収まったところで降車し,戦闘を継続するという考えだったようだ.
本車の存在を知った西側軍事筋は,ソ連が,APCクラスの車両に当時のMBTを撃破可能な火力を備えさせたことに大きなショックを受けた,
後に言われる「BMPショック」である.
西側ではAPCクラスに強大な火力はいらないと考えていたので,その時の衝撃は計り知れなかったのかもしれない.
BMPショック以後,西側でもAPCのIFV(Infantry
Fighting Vehicle=歩兵戦闘車)化が大急ぎで進められた.
しかしBMP1は,ソ連独自の考えによる「車体の低さ」をもちろん受け継いでおり,その車高の低さは確かにメリットはあるが,そのデメリットはもろに搭乗兵に辛く当たることになる.
観音開き式の燃料タンク兼用乗降ドアは,被弾すれば簡単に炎上し,また,天地が低いため,前かがみの姿勢で出なければならなかった.
車内は狭く,息苦しい,その中で長時間乗車や戦闘すればもの凄い疲労である.
また調達コストも意外に高く,BMP1の一輌はMBTのT-55とほぼ同じだった.
流石のソ連も,自動車化狙撃師団に所属する3個機械化連隊全てにBMP1を配備することは不可能であり,一個機械化連隊をBMP1にし,残る2個連隊をBTR-60PB装甲兵員輸送車に配備するという,ハイ・ロー・ミックス型の編制をとるしかなかった.
本車は輸出も積極的に行われ,今でも戦場で戦っている.
現在,多くのBMP1は「マリュートカ」用の発射レールを外している.
グランドパワー 2006年11月号の「歩兵戦闘車BMP(2)」特集によれば,1973年第4次中東戦争ではシリア軍とエジプト軍がBMP1を戦闘に参加させたが,その評価は散々たるものだった.
敵戦車と対戦することは問題外,
先頭の戦車集団が撃ち漏らした機銃座を始末するにも命中精度が低いという,泣きたくなるような惨状だったようだ
.
また車体が低すぎて,BMPの前面に歩兵を展開して支援に当たせる場面では,BMPの砲火により歩兵が危険となり過ぎで支援にならないという欠点も多くあげられている.
CRS in mixi,2007年04月17日22:11
【質問】
BMP2について教えてください.
【回答】
BMP1は西側に多大な影響を与えた素晴らしい車輌であったが,運用側であるソ連は,本車の武装である73mm低圧滑腔砲,対戦車誘導ミサイル9M14M「マリュートカ」に不満を感じていた.
BMP1の項で述べたように,73mm低圧滑腔砲の命中率の低さも挙げられるが,他にも対戦車誘導ミサイル「マリュートカ」が第1世代の有線目視誘導式であるため,飛翔速度が遅く,車両を停止させて発射せねばならなかった.
これは命取りになりかねない
また,アフ【ガ】ーニスタン紛争のさいにBMP1も参戦したが,73mm低圧滑腔砲の低命中率や低仰角――ゲリラは高所から攻撃するので,73mm低圧滑腔砲は高角度の仰角が取れず,有効に反撃できなかった
――が問題になった.
BMP1には30mm自動擲弾発射機AGS-17を搭載した型もあった.
これは有効射程が400m程度の小型擲弾発射機である.
手榴弾程度の爆発威力のある擲弾を連続して撃ち込むことが可能であり,対ゲリラ戦には大変有効な装備だとして部隊では珍重がられていた.
以上の反省点を踏まえてソ連軍でがBMP1をベースにした新たな歩兵戦闘車を開発したのがBMP2である.
BMP2はアフ【ガ】ーニスタン紛争さなかの1980年に登場した.
30mm機関砲2A42と7.62mm機関銃PKTを採用し,新型の半自動誘導式の9M111/9M113対戦車ミサイル発射機を装備した.
また,大型の2名用砲塔を採用,本来的意味の車長と砲手が配置された.
BMP1の欠点の一つである車長の索敵能力不足を是正するためである.
これにより,BMP2では索敵能力が大幅に向上した.
しかし大型の2名用砲塔を搭載したので,車内の人員配置が変更された.
BMP-1より搭乗兵員が1名減り,兵員搭乗スペースを砲塔の前後に分けて前部に1席後部に6席を設けた.
ガンポートは廃止されずにそのままにされた.
BMP-2は以後1990年代を通して量産された.
アフ【ガ】ーニスタン紛争の中期〜終盤にかけて,最前線のゲリラ戦に投入された.
対ヘリコプター防御を考えて装備した高角度の仰角が可能な30mm機関砲は,高所からのゲリラの待ち伏せ攻撃への反撃に大変効果的だった.
ゲリラが好んで狙った輸送トラックのコンボイの護衛に活躍した.
しかし,ゲリラ側がRPG-7のような携帯式対戦車兵器を装備していた事による損害の増大や,中国からの供給武器12.7mmDShKや14.5mmKPV等の重機関銃(いずれもソ連製のコピー)が,BMPシリーズの側面装甲などを近距離から簡単に貫徹するという事態が頻発したため,装甲強化型であるBMP-2Dが1982年に登場.
既存のBMP2も装甲強化キットを装着した.
現地改造品であるがRPG対策に砲塔周囲に鳥籠装甲を付けたり,先に述べた30mm自動擲弾発射機AGS-17を装着したBMP2も多く見られた.
しかしBMP1で問題になった「居住性の無さ」は,BMP2になっても相変わらずで,逆に深刻化した.
上部ハッチはさらに狭くなり,直ぐに飛び出せなくなってしまった.
室内はBMP1より削減されて,狭さ,息苦しさがさらに悪化したのであった.
また,待ち伏せ攻撃するゲリラは携帯式対戦車兵器を所持しており,車上戦闘などはもっての他という状況だったため,BMP1&2に搭乗する兵士は兵員室に入るのを嫌がり,車体の上に乗るようになった.
BMP-1&BMP-2は西側との陸上戦闘を想定し,核戦争下でも戦闘行動可能な歩兵戦闘車として開発されたはずだったが,アフ【ガ】ーニスタンなどの地上戦非正規軍の戦いに投入されたため,BMPによる対戦車戦闘など無く,待ち伏せするゲリラへの防御やゲリラ拠点に対する歩兵攻撃の支援といったものが主な任務であった.
そこでもBMP2は,その戦闘能力の高さと支援能力が高く評価された.
現在でもロシア軍戦車師団や自動車化狙撃師団の歩兵大隊の主力IFVとして存在している.
また東欧諸国などに輸出もされている.
現在,東欧や南アにはBMP2の改良型が登場している.
まだ計画段階のようだが,無人砲塔が主流.
CRS in 2007年04月18日19:20
【質問】
BMP3について教えてください.
【回答】
BMP1&BMP2の運用で最大の問題になったのは,兵員室の居住性の無さだったが,それまでのBMPシリーズは全高が2mしか無く,これでは改良にも限度があった.
BMP3歩兵戦闘車は実質的にBMPシリーズの後継車輌であるが,デザインが大きくかけ離れているのは,ベースとなった車輌が違うからである.
元の車輌はASU-85空挺自走砲と,PT-76水陸両用軽戦車の後継車両として計画したもので,オブイェークト685水陸両用軽戦車と呼ばれていた.
これはアルミニウム製の箱型装甲車体に,チタニウム装甲板で組み立てられた全周旋回式砲塔を持ち,軽戦車用として新開発された.
長砲身の100mmライフル砲2A48を搭載していたが,新型軽戦車計画は当時のブレジネフ政権末期の慢性的な国家財政と国民経済の悪化の影響が深刻化したため予算が得られず,暗礁に乗り上げて破棄される所だったが,
・ASU-85空挺自走砲の後継には,2S9「ノーナ
S」自走砲を
・PT-76水陸両用軽戦車の後継には,BMP-1歩兵戦闘車の後継として開発されるべき新BMPで兼用する
という政治的判断が下されて開発中止された.
オブイェークト685水陸両用軽戦車はこうして,軍が別に求めていた新BMP開発のベースとされることになったのである.
軍は新型BMPの防御力については,同じジャンルのIFVであるアメリカのM2ブラッドレーが装備する25mm機関砲に対して,正面装甲が抗堪し得るものであることを要求仕様に入れた.
また武装も変更された.
当初,西ドイツのマルダー歩兵戦闘車のものと良く似た平盤なディスク式の全周旋回マウントに,露出した形で
・30mm機関砲2A42と同軸の7.62mm機関銃PKT,
・発組でコンテナごとマウントに搭載された対戦車誘導ミサイル9M113「コンクールス」,
・装甲カバー入りの30mm自動擲弾発射機AGS-17
を装備していたが,軍での演習結果,直ぐに改良要求の申し出がされた.
アフ【ガ】ーニスタン紛争の戦訓にも基づくものであったが,ゲリラによる携行対戦車兵器に対抗するには,より命中精度と高威力の火器を搭載することが必要であり,これが無ければ生存は出来ないという意見だった.
新たに搭載された30mm自動擲弾発射機AGS-17も,完全に要求を満たすものではなく,主武装の30mm機関砲2A42は,弾頭が小さい故に炸裂威力が劣るため,堅固な防御構築物等には有効性を発揮し得なかった事もそうだが,2A42機関砲は高発射速度で連続発射した場合,発砲ガスと騒音が乗員に耐え難いほどの苦痛をもたらすことが,BMP2歩兵戦闘車の運用経験を踏まえて指摘された.
新型BMPは新発想で武装システムを検討することとなり,新型低圧滑腔砲と機関砲とそれに現代的な火器管制システムを組み合わせた車載武装システムである2K23コンプレクスを開発した.
2K23コンプレクスは
・自動装填装置付きの100mm低圧滑腔砲2A70×1
・30mm機関砲2A72×1
・7.62mm機関銃PKT×1
・レーザー測遠/ミサイル誘導装置
・熱線暗視装置付き昼/夜間兼用サイト,対空射撃用サイト
および 弾道コンピュータを組み合わせた武装システムである.
またBMP2譲りの高い仰角も誇り,高地からの攻撃にも有効に対処できる.
今までにIFVにこのような重武装を施した武装システムは無い.
100mm低圧滑腔砲2A70は,強力な威力を持つ噴進式榴弾を発射できる他,T-55戦車の近代化改修型
100mmライフル砲D-10T2S から発射できるようになった砲腔内発射式の対戦車誘導ミサイル9M117「バスティオン(砦)」も
発射することが可能な,歩兵戦闘車用火器としては例の無いものである.
こうしてBMP3は戦車や防御構築物,その気になれば対ヘリにも転用可能な武装システムを兼ね備えた攻撃力は,戦車以上の火力を持つ新型歩兵戦闘車として誕生した.
確かに武装システム面では,最高のモノであるが新機軸を各所に盛り込んだ車体と共に,この全く目新しい武装システム等が旧ソ連軍内で嫌悪され,装備化が遅れる原因ともなったのも指摘しておく.
寸法的には戦車並みの大きさを持つBMP-の防弾アルミニウム製車体は,良好な浮航性能と十分な武装システム,乗員・歩兵を収容するスペースを確保しており,特に砲塔の高さを抑えながらも(全高2.30m),車体高を従来のBMPシリーズに比べて大幅に増やしているため,搭乗歩兵の居住性は向上したのが最大の特徴である.
他にBMP3の車体で特徴的なのは,西側の装甲戦闘車には見られない独特な人員配置である.
車体前部中央には燃料タンクと操縦手席,そして左右には,車体前部両側に配置された7.62mm機関銃PKTの操作をも担当する,搭乗歩兵のための座席が用意されている.
車体中央部は,バスケット(自動装填装置を収容)付きの全周旋回式砲塔が大きなスペースを占め,その斜め後方両側に1席ずつ,そして機関室隔壁前に3席の搭乗歩兵用座席が配置されている.
後部の3席の間には,ステップを兼ねた2席の補助席が設けられており,これによって本車は,ロシア軍で標準的な7名編成の歩兵分隊,または必要に応じて9名までの歩兵を乗せられる.
この部分の車体両側面には,従来のBMPシリーズと同様のガン・ポートが各2カ所ずつ設置されている.
兵員室後部は,機関室とその上部の外部アクセス用デッキがあり,上面および後部に両開き式のハッチ・ドアが配置されている.
いわば二重底式の箱のような構造で,一層目がアクセス・デッキ,二層目部分が機関室とされている.
アクセス・デッキから歩兵が乗降する場合は,上面および後面のハッチ・ドアの双方を開放して,機関室上面部を通るようになっている.
上面の細長いアクセス・ハッチには,左右共に,前部に楕円形の補助ハッチが設けられており,必要に応じて歩兵・乗員がここから車体上面に出たり,対空戦闘の際に歩兵が携帯式対空ミサイル9M36「ストレラ(矢)3」を発射することができる.
駆動システム関連も一新され,UTD-29Mディーゼル・エンジンは,戦車用と遜色の無い出力を持つ戦闘重量が18.7〜19t程度ながら,路上最大速度は70km/hとBMP-1/2歩兵戦闘車を大きく上回り,新鋭のT-80戦車並みとなった.
操向・操縦も,流体トルク・コンヴァータを導入した変速・操向装置のおかげで,BMP-1/2歩兵戦闘車以上にスムーズで容易になっている.
浮航時の推進力はBTRシリーズで好評だったウォーター・ジェット式に換装.
装甲防御面は車体前部において,少なくとも25mm機関砲の直射に交戦距離内で耐えられるものを目標としたが,実際に旧ソ連における実験では,30mm機関砲による射距離300mからの射撃に耐えることが出来たという話である.
車体前面下部のアルミニウム装甲の厚さは45mm程度で,これに浮航時に上部にスライドされ,10mm厚鋼板でできた波除けのトリム・ヴェインが追加される.
前面上部の装甲厚は10〜15mm程度だが,さらに薄鋼板と思われる追加装甲がボルトオンされている.
また本車では,車体前部に燃料タンクが配置されているが,これはHEAT(成形炸薬弾)に対する防御のためだという.
燃料タンク内のディーゼル油によって,灼熱した貫徹弾や成形炸薬の爆発ジェットのエネルギーを吸収するというものである.
(これはイスラエルのメルカバMBTと同じ構造であり,恐らく参考にしたと思われる).
死角となり易い車体後部も,事実上の二重装甲構造となっており,武装と乗員を車体中央部に集約させて,防御範囲を縮小させる発想を行っている.
BMP3はそれまでのBMPシリーズとは違い,まったく新しい発想&構造が施されており,旧ソ連とは違う考え方で開発されたのである.
BMP3はチェチェン共和国との武力紛争に投入され,その高い攻撃力は評価された.
一方,歩兵戦闘車の宿命である装甲の薄さが指摘され――撃破された車輌が多くあったらしい――このためオプションとして,浮力を失わないように大型ボックス化されたERA装甲が開発された.
しかし今のところ,搭載しているBMP3は殆ど見られない.
「ARENA」 対ATMシステムも搭載可能と言われ,実際,「搭載できる」と宣伝されている.
実戦写真では搭載した写真はない.
(BMP3の実戦写真自体,殆ど出回っていないせいもあるが)
BMP3はソ連崩壊後は,積極的に輸出セールスが行われ,アラブ首長国連邦やクウェートの他,大韓民国でも採用されている.
CRS in mixi,2007年04月21日18:16
【質問】
BMP-4とは?
【回答】
BMP-4はBMP-3Mの最新型の別名.
BMD-4の砲塔を搭載し,1999年から配備されてる.
なお,BMP-TはBMP-4とは別物.
BMP-Tは2005年から配備されてる.
軍事板
青文字:加筆改修部分
チェックしてみたら,
――――――
BMP-3
There are actually several different M models,
some fitted with additional armour, "Arena-E"
or "Shtora-1" protection system,
air conditioner etc. The latest version is
also known as BMP-4 and is fitted with the
"Bakhcha-U" turret from the BMD-4.
It entered state trials in 1999.
――――――
とあった・・・
しかし,ややこしい名称にするなぁ〜.
ただ気になるのが,BMP-4と本当に呼んでいるのかが分からないこと.
もしくは開発側がそう呼称しているだけとか??
よう分からん.
CRS@空挺軍 in mixi,2008年10月16日04:25
【質問】
BMPT▼/BMP4▲について教えてください.
【回答】
戦車支援装甲戦闘車BMPT▼/BMP4▲は,戦車や歩兵を近接防御する目的に開発された.
兵士からは「ターミネーター」という愛称で呼ばれている.
2005年以降にロシア軍に引き渡され,配備が進んでる模様.
開発の背景には,第一次チェチェン紛争で数多くの戦車・歩兵戦闘車・装甲兵員輸送車が撃破され,甚大な損害を受けた反省がある.
指揮系統の拙さも挙げられるが,チェチェン側は旧ソ連軍で将校だった者も多く,アフガニスタンで実戦の洗礼を受けている者も多かった.
そのために戦車などに対して有効な攻撃方法をも知っており,これがロシア軍にとって仇となったとも言える.
本車輌は,実績もあるT-72戦車の車体も元に徹底的に改造された.
武装は2A42機関砲を2門配備.
2門AG-17D 30mm擲弾発射機を車体に搭載.
9M133セミアクティブレーザー誘導対戦車ミサイルを4発配備している.
BMPTの重量は47トン,乗員は5名.
1000馬力のB92C2液冷ディーゼルエンジンに換装している.
最高速度は65km/h,作戦距離550km.
火器管制システムはT90Sの技術を大量に採用し,Agate-MR総合式昼夜映像コンバーター,レーザー測距器,操縦用TBH-5光学暗視器などの設備が付属している.
TBH-5は主動式可視距離60m,受動式可視距離は180m,
また,自動煙幕発射装置も搭載されている.
最大の特徴はCITV(車長用独立熱線映像装置)を4つも付けている事であり,索敵能力は今までの装甲戦闘車輌と比較に出来ない.
防御力もT-72の装甲とERA装甲も付けているので,BMP-2,3より生存性は向上している.
対戦車ミサイルは,建物に隠れている敵を吹っ飛ばす目的だと想像出来る.
(イラク戦でも米軍は建物に対戦車ミサイル撃ち込んでいる)
実戦投入はされており,その索敵能力&攻撃力から現場からは好評を得ている,
輸出は考えていないという話だ.
【参考動画】
http://www.youtube.com/watch?v=-G3_hAyTf6g
http://www.youtube.com/watch?v=zbGDNLV6ahg
CRS in mixi,2007年04月21日18:43
【質問】
BMPTの原型について教えてください.
【回答】
ウラジーミル・ポポフキン国防次官によって屑鉄となったBMPT.
そのBMPTの開発計画名 объект 780 は,開発時はこんな形でした.
http://andrei-bt.livejournal.com/52804.html
これがアフガーン侵攻や第一次チェチェン紛争の経験を踏まえて,再度設計変更されたのがコチラ
.
http://andrei-bt.livejournal.com/53129.html
その後,設計変更を経て,我々が知るBMPTとなったのです.
CRS@空挺軍 in mixi,2010年04月29日23:57
【質問】
ロシアのBMP-Tには乗員が5名いるそうですが,各乗員の役割を教えてください.
それから,BMP-Tのような戦車を支援するための車両は,他国で運用もしくは計画されていますか?
【回答】
▼BMP-Tの任務は戦車を支援することではなく,市街戦で敵兵を掃討するための車両.▲
過去の車両だと,ナチスドイツの「ブルムベァ」突撃砲が一番近い.
チェチェンの戦訓から,戦車や装甲車は市街戦には向かない(建物が密集する環境だと仰角があまり取れない戦車砲は不利だし,装甲車は装甲が脆弱すぎる)というところから,「戦車並の装甲のある装甲車」として開発された.
通常の目標には大仰角の取れる機関砲と機銃を叩き込み,堅固な建物等に篭っている目標には,大砲替わりにATMを叩き込む.
ATMは戦車砲と違い誘導できるので,すぐ真横の建物の窓から攻撃された,とかでも対応出来る.
で,その任務上,視界範囲が広いことと,一度に複数の目標と交戦することが必要なので,乗員数が多く,また死角が出来無い様に乗員の視界も広くとってある.
ちなみに乗員は
*車長兼通信士
*副車長兼補助通信士
*射手兼観測員
*射手兼観測員
*操縦士
の5人.
▼ BMP-Tの類似車両としては,イスラエルのナグマホンがある.▲
こちらは機関砲とかを装備するような重武装ではないけれども,「市街戦用の対人戦闘用重装甲車」としては同じようなジャンルの車両だろう.
あと,BMP-Tの開発のきっかけの一つに,アフガンで対空戦車(ZSU-23−4シルカのことね)による対人攻撃が絶大な威力を発揮した,というのがある.
対空戦車は重装甲目標以外には壮絶な火力を発揮できる上,仰角が大きく取れるので,起伏の多いアフガンの地形で活躍した.
軍事板,2010/02/19(金)
青文字:加筆改修部分
▼>BMP-Tの任務は戦車を支援することではなく,市街戦で敵兵を掃討するための車両.
いいえ.BMPT(БМПТ)とはロシア語のБоевая
машина поддержки танковの略で,直訳すれば「戦車支援戦闘車」ということになる.
これはロシア軍は市街戦に置いて戦車の主砲火力を中心に置いて,BMPTを補佐的役割としている現れ.
>過去の車両だと,ナチスドイツの「ブルムベァ」突撃砲が一番近い.
実はブルムベアは元々,野戦で使う事を目的に作られ,結果的に市街戦で使われるようになった車両であり,BMPTとは生い立ちが異なります.
また重砲を用いて直接火力支援に用いるブルムベアは,機関砲を主力とするBMPTとは性格も異なります.
>堅固な建物等に篭っている目標には,大砲替わりにATMを叩き込む.
微妙に違います.基本的にはT-90の戦車砲を撃ち込みます.
BMPTの対戦車ミサイルは,実は弾頭をサーモバリック弾にしており,ビルのフロア全てを吹き飛ばす場合に用います.
ミサイルは高いので滅多やたらには使わず,戦車砲がメインです.
>BMP-Tの類似車両としては,イスラエルのナグマホンがある.
ナグマホンは歩兵を乗せられるので,BMPTとは微妙に役割が違います.
>ATMは戦車砲と違い誘導できるので,すぐ真横の建物の窓から攻撃された,
>とかでも対応出来る.
意味不明.
ミサイルは最低射程範囲があるので,直ぐ真横の敵相手には無理.
BMPT,ロシア語でБМПТの意味は,
Боевая・・・戦闘
Машина・・・車両
Поддержки ・・・支援(する)
Танков・・・戦車(達を)
直訳すれば「戦車支援戦闘車」,何処からどう見ても戦車の支援用です.
野外では戦車(T-90)二両にBMPTを一両付け,市街地では戦車一両にBMPT二両を付けるのが,対ゲリラコマンド戦での基本戦術です.
「戦車支援戦闘車」を捕まえて,「任務は戦車を支援することではない」というのでは話にならないですし,対ゲリラコマンドは市街戦だけではありません.
JSF.2010年03月05日 23:13 & 2010年03月06日 14:03
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
▲
▼
【質問】
>ATMは戦車砲と違い誘導できるので,すぐ真横の建物の窓から攻撃された,
>とかでも対応出来る.
意味不明だな.
【回答】
ATMは市街戦で使うには砲より便利,というのはイスラエルを始め,チェチェンやイラクでもそのように使われて,現在のトレンド.
昔と違って,今の戦車は砲身が長いばっかりなので,市街戦では使い辛い
(砲塔回すと街路樹や街灯や電柱,狭い場所だと建物に引っ掛かりまくる)
し,すぐ近距離の建物の最上階とかは狙えない.
ATMはそういう制限を受けないし,今だと「真横に撃ったあと真上に誘導する」とかもできるから,狭い場所で使うには適してる.
更に,砲と違ってコンパクトかつ低反道だから,火力の割には大掛かりなプラットフォームを必要としない.
問題は,歩兵程度を吹き飛ばすのに使うには,単価が高すぎることだが.
軍事板,2010/02/19(金)
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
自分も「ATMを市街戦で使うのがトレンド」って文言に違和感を感じて,ここに質問をしにきました.
実際にそういった運用がなされている事例があるんでしょうか?
市街地のような場所では,照準や最低射程などの制約があるATMを使うより,すぐに発砲できる火砲のほうが圧倒的に有利だと思うのですが.
真横に敵が居るならそれこそ.機関砲をぶち込むなりなんなりするべきなのでは?
コヤマ,2010年03月06日 00:17
【回答】
こう考えれば分かりやすいです.
アメリカ軍のストライカー装甲車には,
○ストライカーMGS・・・105m戦車砲を搭載した機動砲.
○ストライカーATGM・・・二連装TOW対戦車ミサイル発射機を搭載.
という派生形があります.
それでは一体どちらが,歩兵支援に使われているでしょう?
考えるまでも無くMGSなんですよ.
ATGMは,MGSでは対抗できない敵主力戦車と交戦する為の車両です.
高価な対戦車ミサイルをボンスカボンスカ撃てないんです.
前線歩兵が,手持ちの重火力にジャベリンしか無かったらそれは惜しげも無く使いますが,支援車両に積んで盛大に使うわけにはいきません.
ロシアのBMPTも同じ事です.
あれは野戦で,もし敵兵が長射程ATMを保有していた場合に,先に遠距離から撃ち込む為と,市街戦ではサーモバリック弾頭に積み替えて,ビルのフロアを丸ごと吹き飛ばす必要が生じた場合に使う用途で,滅多に使用するわけではありません.
BMPTはあくまで戦車支援戦闘車です.
対ゲリラコマンドの主役は戦車であり,それを護衛するのがBMPTです.
【質問】
BMP-T/4なのですが,あれって人員輸送室は付いてませんよね?
あれは,戦車や歩兵戦闘車を支援するための車両だそうですが.あれを導入するならT-90を導入した方が使い勝手がよいと思うのですが.
【回答】
あれは市街戦で歩兵を支援する車両なので.
歩兵を機関砲で支援し,敵兵の立て篭もってる建物とかに,大砲代わりにミサイルぶち込むのが任務.
市街戦で兵は装甲車に乗ったまま戦わない(そんなことすると棺桶)から歩兵戦闘車はいらないし,戦車は市街戦に使うと小回りが効かなすぎる――砲身が引っかかるので砲塔回せないとか,砲の仰角が取れないのですぐ近くの建物の上の階が砲撃できないとか――ということがチェチェンの戦訓から判明したので,それに基づいて作られた市街戦用近接戦闘車両がBMP-T/4.
BMP-T/4は要するにナチスドイツの作ったブルムベアの現代版と思えばよい.
市街戦用の「突撃砲」なわけね(積んでるのは機関砲とミサイルだが).
ブルムベアは市街戦用としてではなく,むしろ野戦や山岳戦で活躍したが,現代ロシア軍が野戦で使う車輛なら,BMP-T/4よりは普通に戦車でいいだろうな.
山岳や森林と異なり,市街地は幸いにして道路が四通八達しているから,無理に軽歩兵だけに任せずとも,火力を遺憾なくバリバリ発揮して,敵の拠点を丸ごと迫撃砲や榴弾砲で潰してから,装甲車両で制圧して,その後歩兵を降ろして掃討すればいい.
何も最初っから危ないところに軽歩兵を送り込む必要は全くないわけで.
【質問】
オブイェークト19試作歩兵戦闘車について教えてください.
【回答】
1965年にアルタイスキー・トラクター工場で造られた試作歩兵戦闘車.
最大の特徴として,前後に間隔の開いた4つの装輪の間に,上下可動式の補助履帯システムを配置した,装輪・装軌兼用式の走行システムを採用.
武装はBMP歩兵戦闘車の砲塔システムを応用.
乗員は操縦手・車長兼砲手 2名.
最大搭乗人数は8名.
このユニークすぎる走行システムは,装輪装甲車と比べて構造が複雑,装軌式と比べても路外踏破性能が中途半端であったことから,運用者の評判か芳しくなかった(笑)
ちなみに開発者は
「装輪走行モードから履帯併用モードへはたった15〜20秒で転換できる!!!」
とその“便利”さを強調してたらしいが(爆)
車体構造の関係上エンジンが車体後部に設置されており,搭乗歩兵の乗降のしにくさや,それ程でもない走行性能なんで,結局ボツになりましたとさ.
ギャフン!
オブイェークト19試作歩兵戦闘車
CRS@空挺軍 in mixi,2007年08月20日18:30
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