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「Military Technology」◆(2013/07/12) Russian Air Force receives additional Su-34 bombers from Sukhoi
「東京の郊外より・・・」◆(2013-04-16) 露空軍司令官が次期戦略爆撃機の設計にGo!
「ワレYouTube発見セリ」:Su-25KM SCORPION (It is made in Georgia)
「ワレYouTube発見セリ」:Sukhoi Su-25 ” Frogfoot” Ukrainian Air Force
「ワレYouTube発見セリ」:CU 25 (без пафоса) (Su-25フロッグフット攻撃機)
●ツボレフ
「ワレYouTube発見セリ」:Rare Soviet Tu-16 Footage (Tu-16バジャー爆撃機)
「ワレYouTube発見セリ」:Russian TU-16 bomber last flight
「ロシア・ソ連海軍」:廃棄されるマンゴフト飛行場(極東)のTu-22M2「バックファイア」
「ロシア・ソ連海軍」:マンゴフト飛行場のTu-22M3「バックファイア」その1
「ロシア・ソ連海軍」:マンゴフト飛行場のTu-22M2「バックファイア」その2
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/6/10) ロシア空軍の爆撃機Tu-22M3はロシア海軍と共に黒海で対艦ミサイル攻撃訓練を実施した
「ワレYouTube発見セリ」:Tu-22 Blinder and Tu-22M Backfire (rare historical video)
「ワレYouTube発見セリ」:Tribute to Tu-95
「ワレYoutube発見セリ」:Tu-95 training video
【質問】
ソ連はいろいろな国に爆撃機を輸出していましたが,核兵器の運用能力を持つ機体を輸出していたのでしょうか?
【回答】
Tu-22とかTu-16とか昔の機体が輸出されてるかと.
そして,少なくともソ連で使われたTu-16やTu-22には核兵器運用能力があったかと.
とはいえ,核爆弾がなければ運用能力があっても意味がないのであんまり問題ではない.
ただ,リビアやイラクに輸出されたTu-22は,核攻撃関連のFCSは取り外してあったそうだ.
なお,ソビエト機の場合(特に戦略兵器になるようなものは)輸出されたとは言っても,実際の運用は軍事顧問団のソビエト軍人が行ってたりしたから,本国仕様のままでもあまり問題は無かったかも.
フォートレススキー(Tu-4)なんかは元々のB-29に核攻撃専用のFCSがあったりしてるわけでもない(核爆弾の信管起動なんかは全部手動)ので,そういう意味では本国仕様も輸出仕様も差は無いだろう.
Tu-16はまんまコピーした中国のH-6型が核攻撃実験を行ってるところから見て,最初に提供された本国仕様も核攻撃関連の装備を取り外してはいなかったということになるだろう.
【質問】
イリューシンIl-28って何?
【回答】
原型機が1948年7月8日に初飛行,1949年からソ連空軍への納入が始まった,ソ連製爆撃機.
機体設計はアラドAr-234にまで遡ることができるが,前部に長く突き出した胴体や,胴体直径とほぼ同じ断面積を持つ大型エンジン室,直線主翼と後退角を持つ尾翼など,当機独自の特徴も備える.
大量生産に向くよう単純化された設計であるが故に重宝され,東欧やアフリカ諸国にも輸出され,また,中国でも轟作5型(H-5)としてライセンス生産されたが,現在では殆どすべて退役しており,現在は北朝鮮で少数が現役にあるのみ.
【参考ページ】
http://military.sakura.ne.jp/aircraft/2_il-28.htm
http://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/IL28.htm
http://www.toride.com/~roshiashi/album80.9.html
faq111012il28.png
(http://ja.wikipedia.org/wiki/Il-28_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)より引用)
faq061101il28b.jpg
faq061101il28.jpg
(画像掲示板より引用)
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/18 20:50
を加筆改修
【質問】
ロシア海軍航空隊のSu-24について教えられたし.
【回答】
ロシアの戦闘爆撃機スホーイSu-24(Су-24)は,並列複座と可変後退翼が特徴です.
西側では「フェンサー」Fencerのコード名で知られている機体です.
ロシアでは,「前線爆撃機」と呼ばれています.
(Фронтовой Бомбардировщик)
前線爆撃機タイプは,初期型Su-24(Су-24)と,改良型Su-24M(Су-24М)が有ります.
この他,Su-24MR(Су-24МР)と呼ばれる偵察機型も有ります.
ロシア海軍航空隊で使われているSu-24系列機は,ロシア空軍の機体と同一です
ロシア海軍航空隊が保有するSu-24/Su-24M及びSu-24MRは,以下の通りです.
[バルト艦隊航空隊]ВВС-БФ
・チェルニャホフスク飛行場Черняховск
第4独立航空連隊(4-й ОМШАП)
Su-24M前線爆撃機×24,Su-24MR前線偵察機×8
[黒海艦隊航空隊]ВВС-ЧФ
・グヴァルデイスコエ飛行場Гвардейское
第43独立航空連隊(43-й ОМШАП)
Su-24前線爆撃機×18,Su-24MR前線偵察機×4
空気取り入れ口の前に,ロシア海軍旗「聖アンドレイ」(白地に青い×)が描かれています.
ロシア空軍のSu-24/Su-24Mは,近代化改装されてSu-24M2になる予定ですが,海軍所属機がM2仕様に改装される予定は無いようです.
更に,ロシア空軍のSu-24/Su-24Mは,将来的には,新型多用途戦闘爆撃機Su-34によって代替されますが,海軍航空隊がSu-34(海軍向けはSu-32FN)を導入する計画はありません.
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Небесный бытьネベスニィ・ビィチ~ロシア・ソ連海軍~
2008/5/7(水) 午後 9:08
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:グヴァルデイスコエ飛行場のSu-24
「ロシア・ソ連海軍」:チェルニャホフスク飛行場のSu-24
【質問】
Su-25がA-10と違い,輸出されている理由は何ですか?
ああいう機体は制空権取れないと,使えない機体じゃないんですか?
【回答】
それはあくまでNATO対WPのような,お互い強力な空軍持ってる状況のみ通じる話.
輸出先を調べるとわかるように,敵が航空機を持っていないゲリラの国か,有事,つまり全面戦争の際にはソ連と一体になって行動する東欧諸国だ.
NATO対WPのような状況では,Su-25もA-10も絶対航空優勢下で使う前提なのは同じなのさ.
WP以外でSu-25貰って使ってるような国はそもそも,自分も敵も「制空権(絶対的航空優勢)」が取れないような状況で戦争するのがほとんどなので,絶対的な対空安全が確保されない替わりに,常に味方の戦闘機に護衛してもらう必要もない.
だから自軍の制空権下かどうかをあまり気にしなくていい.
・・・ちうか,そもそも戦う相手はせいぜい対空機関砲か携行対空ミサイル程度しか持ってないゲリラや武装勢力だったりするんで,そう言うことを気にする必要があんまりない.
ちなみに確か,Su-25には輸出型ダウングレード版が存在する.
お隣の北の国のSu-25もそれだ.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
艦上練習機Su-25UTGとは?
【回答】
「UTG」は"Uchebno-Trenirovochnyi Gakovyi"の略で,「艦上訓練用練習機」という意味です.
空軍の襲撃機Su-25の派生型で,発着艦の訓練などに使用されております.
元が元だけに,「艦上攻撃機」であると誤解している人も多いようです.
しかし本機は純粋な練習機であり,兵装搭載(運用)能力は無いようです.
本機は,戦闘機Su-33と同様,「第279艦上戦闘機連隊」に所属しております.
クズネツォフにはSu-25UTG練習機4機が搭載されておりますが,これが事実上ロシア海軍全体の保有数でも有ります.
Su-25UTGは,1990年代初頭に9機のみが生産されたのですが,このうち4機はウクライナに引き渡されてしまい,ロシアは5機しか入手できませんでした.
ロシア海軍のSu-25UTGは,機体番号「07」「08」「11」「14」の4機が存在するようです.
クズネツォフの固定翼艦上機は,このSu-25UTGの他には,Su-33艦上戦闘機のみとなっているので,本機はSu-33搭乗員になるための訓練用という事になりますが,Su-25UTGからSu-33では,慣熟に時間が掛かるのではないかと思われます.
(航空自衛隊で言えば,T-4からF-15Jに乗るようなもの)
第一,保有機が4,5機では,艦上機搭乗員の養成には,いささか心許ないのではないでしょうか.
(いくら「空母」が1隻しか無いとは言え)
ちなみに,クズネツォフ就役当初は,空軍から移籍した戦闘機搭乗員で,艦上戦闘機隊を構成していたものでした.
ただ,クズネツォフが動ける状態に無く,Su-33の稼動機数も落ち込んでいた2002年8月当時でさえ,艦上戦闘機連隊には30名の搭乗員が居たくらいなので,現在でも,必要な搭乗員は確保できていると思われますが.
クズネツォフ搭載の艦上練習機・Su-25UTG
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ロシア・ソ連海軍,2006/12/14(木) 午後 5:42
青文字:加筆改修部分
【質問】
B-29のソ連版コピーであるTu-4は,エンジンばかりか機体の採寸もヤード・ポンド法のままで無理やりメートル法に直しているため,半端な数値となって誤差が出ている,とウィキペディアにありましたが,コピーといえどもソ連式に設計しなおしているとも聞きます.真実はどっちですか?
【回答】
Tu-4は,1944年7月29日に不時着して手に入ったB-29-5-BW(42-6256)のほぼ忠実なコピーで,これをメートル法に換算して治具などを作っています.
他に,1944年8月20日に不時着したB-29A-1-BN(42-93829),1944年11月21日に不時着したB-29-5-BW(42-6358)を参考にしています.
一方で,戦前にTupolevを中心として,戦略爆撃機を製作する動きがありました.
これがProject64で,当初はTu-2の主翼延長型だったのですが,そのうち,我らが輝ける太陽,Iosif
Vissarionovich Stalinが,公式ルートで米国よりB-29のレンドリースを申し入れ,その供与を前提に,Project64を開発することになり,Priorityがが最高に引揚げられました.
これはTuporev設計局で開発され,翼型はNACA-2330,液冷で排気タービン付のAM-44TKエンジン(2200hp)を4発装備し,四枚ペラ.
乗員は正副操縦士と,爆撃手兼航海士,機関士,レーダー操作手と銃手と尾部銃手の7名,3つの砲塔に連装B-20を装備し,5tの爆弾を持ち,航続距離と燃料搭載量はB-29より短く,フラップや三車輪式降着装置は,油圧駆動と言う代物です.
同機は風洞実験まで行きましたが,結局は,ソ連式B-29は機体の供与が成されず,絵に描いた餅になり,1946年初頭で研究は破棄され,Tupolev
OKBは,Tu-4として,B-29をコピーする道に邁進することになります.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2006/04/22(土)
álmos ember ◆gQikaJHtf2 :"2 csatornás" katonai BBS, 2006/04/22(szombat)
青文字:加筆改修部分
Kék karaktert: retusált vagy átalakított rész
【質問】
「バックファイア」爆撃機って何?
簡潔に教えて!
【回答】
ツポレフTu-22M「バックファイヤ」爆撃機は,1969年8月に初飛行した,ソ連の中距離爆撃機.
先に開発されたTu-22が,高価な割にはいくつかの点でTu-16より劣るという不成功作だったため,これの改良型として開発された.
Tu-22では垂直尾翼の両脇にあったエンジンは,機体尾部に移され,エンジン自体もより強力なものに替えられた.
主翼は可変翼となり,機体は曲面を多用して空気力学的に洗練されたものとなった.
冷戦の間,Tu-22Mはソ連空軍の戦略爆撃任務と,ソ連海軍航空隊の長距離対艦攻撃任務に就き,また,アフ【ガ】ーニスタン紛争で,第一次チェチェン紛争で,そして南オセチア紛争でも,実戦使用された.
長距離戦略爆撃機Tu-160「ブラックジャック」が開発されたことにより,1993年,「バックファイア」は生産中止.
総生産機数,試作機を含めて497機.
その後,この機体はどうなったかというと…,今もまだロシア空軍に主力としているのです.
そんなつげ義春オチだったとさ.
【参考ページ】
http://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/tu22.htm
http://military.sakura.ne.jp/aircraft/2_tu26.htm
【ぐんじさんぎょう】,2015/03/25 20:00
を加筆改修
【質問】
バックファイアは「米本土も爆撃可能なため,第2次戦略兵器制限交渉(SALTII)で,保有を認める代わりに空中給油装置撤去を条件としたほど,米側が恐れた兵器だ」(野口裕之
in 産経新聞,2007/5/16)って本当?
【回答】
SALT2でTu-22Mはその中途半端な大きさが災いして,戦略爆撃機扱いして大幅削減を要求するアメリカと,中距離爆撃機扱いして削減を免れたいソ連との交渉の末に,妥協案として中距離爆撃機扱いだが空中給油装置は撤去するという事が決定した経緯の筈です.
アメリカはTu-22Mを恐れたというより,自軍に同サイズの機体が無かったので,Tu-22Mが条約を素通りするのはズルイ,と感じただけのような気がします.
【質問】
「ベアー」って何?
【回答】
1) 英語で熊のこと.
2) ハンガリーの歌手
3) アメリカ沿岸警備隊の警備艇,ベア級カッターの一番艇.
4) アメリカの砕氷艦
1884年就役.
税関部の監視船,南極探検船,グリーンランド警備の雑役艦など,役務を転々とした後,1963年,沈没.
5)ツポレフTu-95「ベア」は,1950年代,ツポレフ設計局によって開発された戦略爆撃機であり,Tu-4の発展型.
1952年,試作機が初飛行.
レシプロ・エンジンには将来性が無いと見て,ターボプロップ・エンジンを装備し,大きな後退翼を有する.
本当はターボジェット・エンジンを搭載したかったそうだが,当時,燃料効率の良いターボジェット・エンジンがなかったため,ターボプロップが選択された.
1955年の航空記念日に赤の広場上空を編隊飛行したことで,全世界にその存在が明らかにされた.
1961年10月30日,ソ連のノヴァヤゼムリャ島上空で行われた史上最大の水爆実験において,水素爆弾「AN602(通称ツァーリ・ボンバ)」の投下には,対衝撃波・放射線・熱線改修を受けたTu-95Vが使用されている.
生産は断続的に1990年代まで続けられ,総生産機数は派生型も含めて500機以上.
ヴァリエーションも,旅客機型Tu-114「クリート」や空中管制機Tu-126「モス」など10以上.
中でも,海軍向けの長距離洋上哨戒/対潜哨戒機型Tu-142は,日本近海にもしばしば飛来して,自衛隊のスクランブルを受ける常連だった.
【参考ページ】
http://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/Tu-95-2.htm
http://military.sakura.ne.jp/aircraft/2_tu95.htm
【ぐんじさんぎょう】, 2014/10/05 20:00
を加筆改修
【質問】
二重反転プロペラについて質問.
「ツポレフ95は,比較的ゆっくり回して高速を出す」と言われていますが,力一杯漕がないでなぜ高速が・・・・・?
【回答】
プロペラの回転速度をあまり早くすると,プロペラ先端の速度が音速を越え,衝撃波の発生によって効率が低下する.
そのためプロペラ機は,プロペラ・ブレードのピッチ(捻り角)を変えることで回転速度は一定にして,その時々の対気速度で最適な推力を出すような仕組みになっている.
二重反転プロペラの場合は,ブレードの数の多さで推力を増大させてるから,比較的低速回転でもOK.
2本のオールで必死に漕ぐより,4本とか8本のオールでゆっくり漕いだ方が速度が上がるというようなもの.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
Tu-95はアップグレードされる予定はないの?
【回答】
その必要性がないので,まず,ありえない.
Tu-95他が使ってる「大直径低速回転二重反転ターボプロップ」という形式は,ターボジェットエンジンの燃費の悪さと,巡航速度飛行時の性能低下を解決するために考え出されたので,大推力高バイパス比のターボファンエンジンが実用化された後では,存在意義があまりない.
ソビエト/ロシアがこの方式を長らく使っていたのは,ターボファンエンジンの開発が遅れたから.
Tu-95のエンジンを換装してターボファン機にするくらいだったら,後継機のTu-160を生産した方がよい.
Tu-95を今でも使っているのは
*戦略爆撃機として後継になるはずのTu-160の導入が,冷戦の終結で不用になってしまった
巡航ミサイル発射母機として使うなら,今のままでも充分
*偵察機や哨戒機としての任務に使うなら,わざわざエンジンを換装しなくても今のままで充分
だから.
要は,わざわざお金をかけてアップグレードする必要性が薄いということ.
Tu-95のエンジンはターボプロップエンジンとしては究極のエンジンといってよいので,別のに替える必要性は薄い.
ターボプロップエンジンはプロペラブレードを鎌形にするなどして更なる進歩を遂げたが,高速飛行に向かないなどの問題もあり,ロシアが根本的に戦略爆撃兵力を整備し直す必要性を感じる(そしてそれを可能にする予算を得る)までは,Tu-95は今のままで使われ続けると思われる.
B-52と同じく,原型機初飛行から一世紀経っても現役かも・・・.
軍事板,2006/03/11(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
Tu-95には最後尾に機銃がついてますが,これの操作方法を教えてください.
【回答】
Tu-95は尾部に専任の銃手席があり,有視界に照準レーダーを併用する.
「銃手」といっても,第二次大戦の爆撃機のように機関砲を人力で操作しているわけではなく,機関砲そのものは機力作動の砲座に据え付けてあり,銃手はそれをリモコンパネルで操作する.
ちなみにTu-95の銃手席の写真はこれ.
ガラス張りになっているのが銃手席.
ガラス窓の上の角みたいなものが射撃管制レーダー.
尚この機関砲は23mmのガスト式(機関銃を横に2つ並べて,互いの後座運動で相互に作動する方式)なので,やや変則的だが2連X2連装の,4連装機銃ということになる.
あと,ソビエト/ロシアの大型軍用機はほとんどが尾部,垂直尾翼の後部付根に,上のTu-95のものと同じ銃座を持っている(アエロフロータが運用している機も,元が軍用機であるものは銃座がある.但し,平時は機関砲は未装備).
例外は空中給油機の イリューシンIL-78”マイダス”,Tu-22”ブラインダー”とTu-22M(Tu-26)”バックファイア”くらい.
マイダスは尾部銃座を撤去して,空中給油装置の操作員と操作パネルが設置されている.
(つまり尾部のガラス窓は同じようにある)
後者二機種は尾部銃座はあるが,完全リモコン式で銃座は無人.
操作は操縦室の操作パネルで行う(航法士が操作するようだ).
機関砲はTu-22とTu-22Mの初期型はガスト式連装23mm二連装,Tu-22Mの後期型がガスト式連装23mmの1基.
照準はTVカメラと射撃照準レーダーによる.
Tu-22M初期型の尾部銃座
(こちらより引用)
同後期型.
(こちらより引用)
あと,Tu-22の乗員の内訳は英語の資料によると
*機長兼主任操縦士
*航法士兼副操縦士兼システム担当士官
*機関砲手兼レーダー警戒士
となっているので,銃手は専任の模様(Tu-22Mの機銃を誰が担当してるのかは不明).
軍事板,2006/05/04(木)
"2 csatornás" katonai BBS, 2006/05/04 (csütörtök)
青文字:加筆改修部分
Kék karaktert: retusált vagy átalakított rész
【質問】
今日の昼のニュースによると,ロシアがMDに対抗して今までの4倍の威力のある気化爆弾を開発に成功して,それは小型の核兵器並の威力があるそうですが,そんなにすごいものなのでしょうか?
【回答】
幾ら強力とは言え,使い辛い面制圧通常兵器の一つに過ぎず,戦略・戦術に影響を及ぼすような物ではない.
ちなみに最小クラスの戦術核兵器デイビー・クロケットは,爆発力10tの弾を投射できた
それと比べても,もう1桁小さな威力.
ロシア軍がを開発した新兵器は.愛称は「Папа всех бомб」(パーパ・フシェフ・ボーンブ),“全ての爆弾の父”です.(公式名称はまだ無い)
我輩は爆弾である.公式な名前はまだない.
最大の破壊力「真空爆弾」投下実験に成功…ロシアが発表
[9/12 読売新聞]
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ロシア空軍参謀本部のアレクサンドル・ルクシン次長は11日,露テレビ局「第1チャンネル」の番組で,通常兵器では世界最大の破壊力をもつ「真空爆弾」の投下実験に成功したことを明らかにした.
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以上は読売新聞の記事です.
以下はロシアの経済紙「ヴズグリャート」の記事です.
(リンク先にはロシア国営放送第1チャンネル提供の動画もあります)
Папа всех бомб (ВИДЕО):全ての爆弾の父(動画)
[9/12 ВЗГЛЯД(ヴズグリャート)]
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Самую мощную вакуумную бомбу в мире, соизмеримую по эффективности с ядерным боеприпасом, испытали в России.
Взрывчатое вещество, использованное в новой бомбе, имеет большую разрушительную силу, чем тротил. У этой авиабомбы пока нет официального названия, лишь секретный шифр.
Российская авиабомба существенно превосходит американский аналог по всем параметрам.
ロシアは世界で最も強力な真空爆弾をテストしました.
それは核兵器に相応する威力があります.
新型爆弾の爆薬は,通常のTNT火薬よりも大きな破壊力を持っています.
この航空機搭載型爆弾には,まだ公式名称がありません(秘密の通称だけある).
このロシアの航空機搭載型爆弾は,全てのパラメータに置いて大幅にアメリカの類似物を上回ります.
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ロシアではこの爆弾の種類を「вакуумная
бомба(ヴァークウゥムナヤ ボーンバ)」としています.
英訳すると「vacuum bomb」,和訳だと「真空爆弾」になりますが,これは元々,燃料気化爆弾(Fuel-Air
Explosive, FAE)の別名です.
だから,真空爆弾という全くの新兵器が開発されたわけではなく,原理的には従来からある燃料気化爆弾の発展系(大型化)となります.
「真空」とすると,まるで窒息効果があるように思われますが,野外で燃料気化爆弾を使用した場合,燃料の燃焼に伴う窒息効果があるような範囲なら,どっちみち先に爆風効果で殺傷されてしまいます.
そしてこの兵器の特性上,爆風範囲は広いのですが対装甲貫徹力は低いので,戦車や装甲車などで構成される敵装甲部隊には殆ど効果が有りません.
ロシア人設計者がこの新型爆弾を「Папа
всех бомб(パーパ・フシェフ・ボーンブ,全ての爆弾の父)」という名称(正式名ではない)で呼んでいるのは,アメリカ軍のMOAB(Massive
Ordnance Air Blast bomb)こと俗称「Mother
Of All Bomb(全ての爆弾の母)」と対比させているのでしょう.※
「Папа всех бомб」はMOABより若干軽く(9t),MOABの4倍の爆発力(TNT火薬相当で44t),倍の殺傷半径(300m)を喧伝していますが,実はそもそも対比されるMOABは燃料気化爆弾ではない――スラリー爆薬,トリトナル,H6など諸説有るが燃料散布は行われない通常爆発方式――ので,直接比較する事に特に意味は有りません.
また,「Папа всех бомб」はTNT換算で44トン級の爆発力,つまり0.044キロトンですので,核兵器と比較できるような破壊力でもありません.
(広島型原爆は13キロトン級)
※ロシア人は,クレムリンにある大砲の王様に見られるような表現,「偉大なる父」というものを好む性向によるものが大部分で,アメリカへの対抗心のみ記述するのは不適切だと思います.
なお,ニュースは「MDに対抗して」ではなく,「MDで対立するアメリカに対抗して」と言ってるわけだが,
♪爆弾の父がいる
♪爆弾の母がいる
♪そして MOP がここにいる
♪空を見ろ 山を見ろ 宇宙を見ろ
♪イランから 迫り来る キノコ雲
♪何かが欧州に起きるとき
♪ミズーリの B-2 が飛び立って
まで作ったところで力尽きました.
井上@Kojii.net
〔ロシアは対テロに使う気らしいが,〕気化爆弾をどうテロ対策に使うつもりなんだろう・・・・
seld
既にベスラン学校占拠事件で,RPO-A Schmelを使用した実績があります.
■北オセチア学校占拠事件,真実はどこに?
3月に,ロシアのモスコフスキー・コムソモーレッツ紙は,ベスラン事件の証拠品についての連載を載せた.
強行突入に使われた戦車のキャノン砲もあった.
そこにはウラジカフカスの軍関係者のコメントとして,
「シュメル型火炎放射器やRPG-25グレネード弾,T-72型戦車が突入に使われ,人質たちにも重軽傷を負わせた」
とある.
7月21日のモスクワタイムスによると,ロシアのニコライ・シャペル副検事総長は,ベスランの学校で火炎放射器が使われた事実を認めつつ,それらは天井を焼いただけで,決して室内の火災の原因にはなっていないと言い放った.
ジェーン情報グループの指摘では,<シュメル>は秘密保護上,火炎放射器と呼ばれているが,実際にはロケット推進の砲弾を発射するRPO-Aというタイプの燃料気化爆弾であり,シャペルの言う<治安部隊の使った火炎放射器>が命中すると火球が生まれ,周囲を激しく破壊する.
JSF
その証拠画像
faq49g22.jpg
faq49g22b.jpg
CRS@空挺軍
こんなあからさまな証拠画像があるとは・・・
JSF
殺る気がすごい国だな・・・
鳥取の赤い雨
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