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ロシアFAQ目次


 【link】

「ロシア・ソ連海軍」:キール運河のナヌチュカ型(2008年6月26日)

「ロシア・ソ連海軍」:ドックで整備中の小型ロケット艦「ミラーシュ」


 【質問】
 オーサ型ミサイル艇って何?

 【回答】
 NATOの言うオーサ型こと,計画205「モスキート Москит」型ミサイル艇は,コマール型(計画183R)ミサイル艇の改良型として,1950〜60年代にソ連で大量生産されたもの.
 その任務は米空母機動部隊の沿岸への接近を防止することで,上級司令部の命により大挙出撃し,誘導されつつ目標海面へ急行,目標を探知して,一斉にミサイル攻撃することにあった.
 ソ連海軍用と同盟国への輸出用として,各種改良型なども含めて約400隻以上が建造された他,中国では1960〜90年代,021型ミサイル艇という名で,100隻以上が建造された.

 ちなみに,オーサ型等のプラモを発見.
 縮尺は1/700と,日本のウォーターライン・シリーズと同規格.

 【参考ページ】
http://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/osa.htm
http://en.wikipedia.org/wiki/Osa_class_missile_boat
http://russian-ships.info/eng/warfareboats/project_205.htm
http://ru.wikipedia.org/wiki/Ракетные_катера_проекта_205
http://rbase.new-factoria.ru/missile/wobb/p15/p15.shtml
http://www.atrinaflot.narod.ru/3_cutters/01_rka_205/0_205_2.htm

オーサ型側面図
(こちらより引用)

オーサ型写真
faq120222os2.jpg
faq120222os3.jpg
(こちらより引用)

【ぐんじさんぎょう】,2012/02/18 20:40
を加筆改修


 【質問】
 ミサイル艇「スコーピオン」について教えられたし.

 【回答】
 ロシアの新型ミサイル艇,プロジェクト12300「スコーピオン」
(Проект 12300 "Скорпион")
は,タランタル型ミサイル艇やナヌチュカ型ミサイルコルベットの後継という位置付けになりますが,設計のベースは,タランタル型です.

 1番艇は,2001年6月5日にサンクトペテルブルク市のアルマーズ造船所で起工されました.

満載排水量:465t
全長:56.7m
幅:10.8m
吃水:5.2m
主機:CODAG,3軸
(GTU-12ガスタービン×1基,M530ディーゼル×2基)
出力:25,000馬力
発電機:DGF2A 20(1,500kW)×2基
   DGF2A 100(1,500kW)×1基
速力:40ノット
航続距離:12ノットで1,500海里
連続行動日数:10日
兵装:オーニクス(ヤーホント)対艦ミサイル×4基
    A-190 100mm単装砲×1基
    コールチク(カシターン)近接防御複合体×1基
乗員:37名

 主兵装である対艦ミサイルは,オーニクス(ヤーホント)の他,クラブやウランを装備する事も出来ます.
 ミサイル発射筒は,艦橋の後ろに内蔵されるようです.

 海外へも売り込まれていますが,現在のところ,何処からも発注は来ていません.

 ロシア海軍も,2000トン級のコルベット「ステレグーシチー」型は多数を調達する予定ですが,この「スコーピオン」(スコルピオン)の調達予定は有りません.

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2009/1/10(土) 午後 4:24

 「スコーピオン」ミサイル艇以外にも,ロシアのアルマーズ設計局は,様々なタイプのコルベットをロシア海軍や海外向けに提案しています.

1枚目の写真:550トン級コルベット(パトロール艇)
兵装:100mm砲×1,ウラン対艦ミサイル4連装発射筒×2,コルチークCIWS×1

2枚目の写真:1,350トン級コルベット
兵装:100mm砲×1,コルチークCIWS×2,搭載機:ヘリコプター×1

3枚目の写真:1,800トン級コルベット
兵装:100mm砲×1,クラブ対艦ミサイル×6,AK-630M30mmガトリング砲×2,533mm魚雷発射管×4,搭載機:ヘリコプター×1

 ・・・・・・たぶん,全てペーパープランで終わると思われます・・・・・

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2009/1/10(土) 午後 10:05


 【質問】
 タランタルIII型「イワノヴェッツ」について教えられたし.

 【回答】
 ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇R-334「イワノヴェッツ」
Ракетный катер Р-334"Ивановец"
は,西側ではタランタルIII型のコード名で知られるプロジェクト12411の1隻です.

レニングラード(サンクト・ペテルブルク)市のスレドニェ・ネフスキィ造船所で建造.
1988年1月4日起工
1989年7月28日進水
1989年12月30日就役.黒海艦隊に編入.
1998年10月29日,「イワノヴェッツ」と命名されました.

 現在,ロシア黒海艦隊の第41ロケット艦旅団・第295ロケット艇大隊に所属し,セヴァストーポリのカランチンノイ湾に駐留しております.
(Карантинной бухте)

2008年8月27日,黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は,ロケット艇「イワノヴェッツ」とR-109を率いてアブハジア共和国首都スーフミへ入港しました.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33946017.html

 R-109も,プロジェクト12411(タランタルIII型)です.

 写真は,8月27日14時過ぎ,スーフミ港へ接岸した「イワノヴェッツ」です.
faq39m12411r334.jpg
faq39m12411r334b.jpg
faq39m12411r334c.jpg

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/9/3(水) 午後 7:38


 【質問】
 CIWS試験艇R-60について教えられたし.

 【回答】
 ロシア海軍黒海艦隊所属の大型ロケット艇R-60
Большой Ракетный Катер "Р-60"
は,プロジェクト12411(タランタルIII型Tarantul-III)の1隻です.

1985年12月10日,スレドニィエ・ネフスキー造船所(レニングラード)で起工
1986年12月30日,進水
1987年12月12日,就役.黒海艦隊へ配属.
 以後,黒海艦隊所属艇として活動しました.

2005年末,セヴァストーポリの第13修理工廠で近代化改装を実施
 新開発の近接防御兵器である,高射ロケット・砲複合体「パラシ」が搭載されました.
ЗРАК(Зенитно-Ракетно-Артиллерийский Комплекс) "Палаш"
 改装終了後は,黒海で「パラシ」の洋上テストに従事しております.

 ソ連・ロシア海軍は,新しい艦載兵器を開発すると,まず最初に黒海艦隊の艦艇へ搭載し,海上テストを実施してから配備する,という「伝統」が有りました.

新兵器試験用ミサイル艇R-44

「コールチク」CIWS試験艇R-71

 この「伝統」は,21世紀初頭の今も,R-60に受け継がれています.

1枚目:「パラシ」搭載前のR-60

2枚目:改装中のR-60(2006年1月8日撮影)

3枚目:改装終了後のR-60(2006年6月15日撮影)

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/6/22(日) 午後 10:30

 【関連リンク】
「六課」:新型CIWS「パラシ」試験艇R-60近影(2009年2月20日)


 【質問】
 CIWS試験艇R-71について教えられたし.

 【回答】
 ロシア海軍黒海艦隊所属の大型ロケット艇R-71
(Большой Ракетный Катер "Р-71")
は,西側では「スティックス」Styxのコード名で知られる対艦ロケット複合体「テルミート」Термитを主兵装とする高速ミサイル艇です.

 元々は,プロジェクト12411Т(タランタルII型Tarantul-II)として起工されましたが,建造途中で,新開発の高射ロケット・砲複合体「コールチク」
(Зенитно-Ракетный Артиллирийский Комплекс "Кортик"
の洋上試験艇に設計変更され,プロジェクト12417として就役しました.

1981年8月12日,スレドニィエ・ネフスキー造船所(レニングラード)で起工
1983年9月14日進水
1985年6月10日就役
黒海艦隊へ配属

 以後,黒海でコールチクの海上テストに従事しました.

 R-71は,1989年から1992年に掛けてオーバーホールが実施されました.
 この時に,コールチクはプロトタイプから量産型へ換装されました.

 その後,2005年に,(量産型)コールチクは撤去されました.
 以後,R-71は,近接防御兵器が無いまま,現在も黒海艦隊に在籍しています.

 R-71でテストされた「コールチク」は,ソ連・ロシア海軍の大型水上艦の近接防御兵器として採用されています.

R-71

3枚目:海上テスト中のR-71(1988年撮影)

6枚目:コールチク撤去後のR-71(2006年1月20日撮影)

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/6/22(日) 午後 2:23


 【質問】
 ナヌチュカ型「ナカト」について教えられたし.

 【回答】
 プロジェクト1234(ナヌチュカ型)小型ロケット艦(Малые ракетные корабли) 「ナカト」Накат(526)は,
1982年11月4日起工,
1987年9月30日就役.
1987年12月30日,北方艦隊編入.

 就役当初は,他の1234型と同様の兵装(マラヒート対艦ミサイル×6基など)でしたが,1990年代半ば,新型の超音速対艦ミサイル「オーニクス(ヤホント)」の洋上テスト艦に改造されました.
 改造後の本艦は,プロジェクト1234.7と呼ばれています.

 写真は,改造後の「ナカト」です.
 艦橋の両側に,オーニクスの円筒コンテナ6基を載せる架台が設置されています.
 従って本艦は,最大で12基のオーニクスを搭載できる事になりますが,写真では,ミサイルコンテナは1基しか装備されていません.

 本艦でテストされたオーニクスですが,このミサイルを装備するロシア海軍の新型艦艇は,現時点では1隻も就役しておらず,今現在,ロシア海軍のオーニクス装備艦は本艦だけという事になります.

faq39m1234n.jpg
faq39m1234n02.jpg

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/6/19(火) 午後 5:51


 【質問】
 ソ連の水中翼哨戒艇のプロイェクト133について,詳しく解説してあるサイトか本があったら教えてくれまいか.

 【回答】
Welcome to the RUSSIAN HYDROFOIL page
>Galleries: Hydrofoils

 希望するものかは分からん Antares と Sokol 軍用艇が出てる

 「проект 133 Антарес」でググってみた結果では,
http://warships.ru/Russia/Fighting_Ships/Patrol_Craft/133.htm
http://www.rusarmy.com/vmf/tpk_pr_133.htm
http://photofile.name/users/adv1971/2253006/39211305/?all=1

Russia's Mirazh corvette returns to Sevastopol naval base
(ロシアのコルベット「Mirazh」はセヴァストポリに帰航する)
http://en.rian.ru/world/20080822/116212623.html
http://en.rian.ru/world/20080822/116218979.html

小型ロケット艦「ミラージュ」
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33862005.html

軍事板,2008/08/23
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 水中翼ミサイル艇R-44(Р-44)について教えられたし.

 【回答】
 1970年代末期から1980年代初頭にかけて20隻が就役したプロジェクト206MP(マトカ型)の1隻です.
 ロシア海軍(旧ソ連海軍)における類別は "Большой Ракетный Катер"(大型ミサイル艇)です.

 レニングラード(サンクト・ペテルブルク)市のスレドニェ・ネフスキィ造船所で建造され,
1978年8月31日に就役後,黒海艦隊ヘ配備.

 1985年,「02066」改造を受け,当時開発中だったAK-630-M1-2「ロイ」近接防御用ガトリング砲及び3M24「ウラン」対艦ミサイルが搭載されました.

 ソ連海軍は新しい艦載兵器を開発すると,まず,黒海艦隊所属艦艇に搭載してテストを行なうというケースが多く,このR-44も同様でした.

 ただし下の写真を見ると分かるように,まず,AK-630-M1-2「ロイ」を艇尾に搭載してテストを実施し,その後,3M24「ウラン」を搭載して発射テストを行いました.

 1996年には,新開発の76mm砲及び30mmガトリング砲射撃指揮システム SP-521「ラクルス」СП-521 "Ракурс"を搭載して海上テスト実施.

 しかし,本艇でテストされたAK-630-M1-2「ロイ」は,ロシア海軍では不採用,
 「ウラン」対艦ミサイルも,ロシア海軍では一部の艦にしか搭載されませんでした.

・1枚目:1986年当時のR-44

・2枚目:AK-630-M1-2を搭載したR-44

・3枚目:近接防御用ガトリング砲AK-630-M1-2「ロイ」

・5枚目:「ウラン」対艦ミサイル搭載したR-44

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/10/8(月) 午後 7:03

 下の写真は, ここ数年間に撮影されたものです.

 見ての通り,AK-630-M1-2「ロイ」近接防御用ガトリング砲,及び,3M24「ウラン」(SS-N-25)対艦ミサイルは撤去されています.

 書類上,本艇は,ロシア海軍黒海艦隊の第41ロケット艦旅団の第295"スリンスク"ロケット艇大隊所属ですが,兵装は76mm単装砲しか無く,もはや「ロケット(ミサイル)艇」と呼べるものではありません.
 ただし,『世界の艦船』2007年6月号を初めとして,本艇がまだ「SS-N-25」4連装発射筒×2基を搭載していると記述している所は多いです.

 写真を見ても,ここ数年は全く動いておらず(同じ場所に係留されている),除籍されるのは,もはや時間の問題でしょう.

 ロシア海軍には,「マトカ」型ミサイル艇が4隻在籍しておりますが,本艇以外の3隻は,カスピ小艦隊に配備されています.

2004年撮影

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/10/9(火) 午後 7:13


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