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◆◆◆◆ウダロイ Удалой 級
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<ロシアFAQ目次
ドッグ入りしている「マルシャル・シャポシニコフ」
(「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」,2008/2/26(火)
午後 10:56付より引用)
「六課」ACS◆(2013/11/26) 大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはセヴェロドヴィンスクで修理される
「六課」ACS◆(2013/12/06) 大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは10日間で修理を終えた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/03/20) 大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはキプロスを訪れた
「六課」◆(2012/03/03) 北方艦隊の大型対潜艦はバレンツ海での戦闘訓練を終えた
新「六課」◆(2012/11/20) 排煙を火災と勘違いした話
ロシアの地方TV局,「アドミラル・ウシャコーフ」の煙突からの煙を,「アドミラル・チャバネンコ」の火災と間違える.
「ロシア・ソ連海軍」:ドック入りしたウダロイ級「マルシャル・シャポシニコフ」(2005年5月2日)
「ロシア・ソ連海軍」:大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生
「六課」◆(2012/02/24) 大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は祖国防衛の日を祝った
「六課」ACS◆(2013/03/20) ロシア海軍はウダロイ級を近代化する
「六課」ACS◆(2013/03/26) 大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ部隊はマレーシアを訪れた
「六課」ACS◆(2013/03/31) 大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ部隊はマレーシアを去った
「六課」ACS◆(2013/04/26) 北方艦隊の艦船はマルタ島を訪れる
「セヴェロモルスク」
「六課」ACS◆(2013/07/20) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ,ノヴォロシースク入港(2013年6月末-7月初頭)
「六課」ACS◆(2014/02/18) 大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは2隻の揚陸艦と地中海で演習を行なった
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/03/17) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはインド洋へ行く
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/04/08) 大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはインド洋へ入った
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/05) ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはアデン湾で海賊対処任務に就いた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/12) 北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはセヴァストーポリへ来た
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/13) ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは5隻の民間船を護送した
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/16) 北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはセヴァストーポリでメンテナンスを行なう
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/23) ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはセーシェルを訪れた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/27) 北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはキプロスを訪れた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/5/7) 北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/5/12) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはオホーツク海から戻ってきた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/7/10) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはマルタ島を訪れた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/7/29) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはマルタ訪問を終えて地中海東部へ向かった
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/7/2) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはスペインのセウタ港を訪れた
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/7/5) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは地中海を去った
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/7/8) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは英仏海峡を通過した
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/7/12) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは長期航海を終えて母港へ戻った
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/8/12) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはセヴァストーポリへ行く
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/9/20) 北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはセヴァストーポリを出た
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/9/28) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは再び地中海へ行く
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/9/30) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海東部へ到着した
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/10/29) ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは太平洋へ向かった
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/25) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海を去る
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/30) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは英仏海峡を通過した
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/23) ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過し,アデン湾へ向かう (12/23)
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/9) ロシア海軍の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは2015年からオーバーホールを始める
「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/3) ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはウラジオストクへ帰港した
【質問】
ウダロイ級駆逐艦について教えられたし.
【回答】
ウダロイ級は,ロシア・ソ連海軍の対潜駆逐艦である.
ロシア・ソ連海軍における名称はプロジェクト1155/1155.1「フレガート」(Фрегат)型.
艦種類別は「Большие Противолодочные
Корабли(БПК)」(大型対潜艦)である.
旧ソ連海軍時代の1970年代初頭から建造が進められてきた「大型対潜艦」の最後のタイプとなる.
==概要==
本級は,1970年代に建造されたプロジェクト1134A(クレスタII型),1134B(カーラ型)大型対潜艦の後継に位置付けられるが,艦の設計は,同じく1979年代に大量建造されたプロジェクト1135警備艦(クリヴァク型)の拡大発展型となっている.
(1155型の設計主任N.P.ソボレフは,1135型の設計主任だった)
当初は,1135型を拡大した排水量4,200トン程度の対潜警備艦として計画されたが,このサイズでは,新開発の水中音響複合体(ソナー)「ポリノム」を初めとする各種の新装備を搭載するには不充分であると判断され,艦のサイズは倍増された.
(この「4,200トン程度の対潜警備艦」は,1990年代にネウストラシムイ級として実現する)
本級は,1135M(クリヴァクII型)では艦後部に装備されていたAK-100型100mm単装砲2基を艦前部に移設し,同型では艦首にあった対潜ミサイル発射筒を倍増して艦橋両側に移動,船体の大型化に伴い,艦後部にはヘリコプター格納庫と発着甲板が設置された.
1135/1135M型では艦の前後に配置されていた短距離対空ミサイル発射機は,新型に置き換えられ,RBU-6000ロケット爆雷発射機と533mm4連装魚雷発射管は,そのまま受け継がれた.
船体の大型化により余裕が出てきた為,1135型には装備されなかった30mmガトリング砲が搭載された.
==原型(1155型)==
西側では,単に「ウダロイ級」と呼ばれているプロジェクト1155は,1980年〜1991年に掛けて12隻が就役した.
本級の建造をリードしたのは,1135型警備艦のリードヤードでもあったカリーニングラード市のヤンターリ・ザヴォートであり,同工廠では8隻が建造された.この他,レニングラード市のA.A.ジュダーノフ名称記念工廠でも4隻が建造された.
1970年代より使用されていた対潜ミサイル「メチェーリ」の改良型「ラストルーブ」と,新開発の垂直発射方式の短距離対空ミサイル「キンジャール」(SA-N-9)を主兵装とするが,キンジャールの開発は,本級の初期建造艦の就役には間に合わず,1,2番艦は垂直発射機(VLS)も管制用レーダーも未装備.3番艦は垂直発射機のみを搭載したものの,管制用レーダーは未装備.4番艦になってから,初めて垂直発射機及び管制用レーダーがフル装備された.
==ウダロイII型(1155.1型)==
西側ではウダロイII型と呼ばれる11551型は,1155型の改良型である.
それまでの対潜任務艦は,専用の大型発射機を必要とする「メチェーリ/ラストルーブ」を搭載していたが,1980年代半ばに,ソ連海軍水上艦艇標準装備の533mm魚雷発射管から撃ち出せる対潜ミサイル「ヴォドパート」(SS-N-16)が実用化された為,「ラストルーブ」は存在意義を失った.
そこで,不要になった艦橋両側の「ラストルーブ」4連装発射筒を,ソヴレメンヌイ級駆逐艦と同様の超音速対艦ミサイル「モスキート」(SS-N-22)4連装発射筒に換装し,艦前部の100mm単装砲2基を,これまたソヴレメンヌイ級駆逐艦にも装備されている130mm連装砲1基に換装した改正型のプロジェクト11551が計画された.
プロジェクト11551は,1155の後継として大量建造が目論まれたが,ソ連邦解体後のロシア海軍は,ソヴレメンヌイ級駆逐艦の建造を優先した為,11551型は2隻のみの起工に終わり,竣工したのは1隻だけであった.
==ウダロイ級の現在==
1991年12月末のソ連邦解体により,ソ連邦海軍も無くなり,代わりにロシア連邦海軍が成立した.
その新生ロシア海軍は,1993年春に「海軍兵力整備10カ年計画」を発表したが,この計画において,ウダロイ級は就役済みの12隻が全て維持される事とされた.
しかし,1992年に太平洋艦隊所属のアドミラル・ザハロフが火災事故を起こし,財政難の為,修理を断念して除籍.
1990年代末にはネームシップのウダロイと太平洋艦隊所属のアドミラル・スピリドノフが除籍.
2007年には北方艦隊所属のマルシャル・ワシレフスキーが除籍.
同じく北方艦隊所属のヴィツェ・アドミラル・クラコフは,除籍されなかったものの,サンクトペテルブルク近郊のクロンシュタットで放置された.
その一方,改正型のプロジェクト11551の1番艦アドミラル・チャバネンコは,1999年にようやくロシア海軍に就役した.
現在,ロシア海軍に在籍するウダロイ級は原型,改型を合わせて9隻.
このうち,稼働状態にある艦は7,8隻程度と見られる.
同時期に建造されたソヴレメンヌイ級ミサイル駆逐艦よりも稼働状況は良好であるが,これは,運用コストがソヴレメンヌイ級よりも低く,現在のロシア海軍にとっては,使い勝手の良い艦である事が挙げられよう.
==主要諸元(1155型)==
・満載排水量:8,500t
・全長:163.5m
・全幅:19.3m
・喫水:7.5m
・主機:M70巡航用ガスタービン×2基(16,000馬力)/M8KFブースト用ガスタービン×2基(45,000馬力),COGAG,2軸推進
・機関出力: 61,000馬力
・最大速力:29.5ノット
・航続距離: 14ノットで10,500海里/18ノットで7,700海里/20ノットで5,000海里
・武装
・・ラストルーブ(SS-N-14)対潜ミサイル4連装発射筒×2基(ミサイル8発)
・・キンジャール(SA-N-9)短距離艦対空ミサイル8連装垂直発射機(VLS)×8基(ミサイル64発)
・・AK-100 100mm単装砲×2基
・・AK-630 30mmガトリング砲×4基
・・RBU-6000対魚雷防御用ロケット爆雷12連装発射機×2基
・・533mm4連装魚雷発射管×2基
・搭載機:Ka-27ヘリコプター×2機
・乗組員:249名
==主要諸元(1155.1型)==
・満載排水量:8,900t
・全長:163.5m
・全幅:19.3m
・喫水:7.5m
・主機:M63巡航用ガスタービン×2基(18,000馬力)/M8KFブースト用ガスタービン×2基(45,000馬力),COGAG,2軸推進
・機関出力: 63,000馬力
・最大速力:28ノット
・航続距離: 18ノットで4,000海里
・武装
・・モスキート(SS-N-22)対艦ミサイル4連装発射筒×2基(ミサイル8発)
・・キンジャール短距離艦対空ミサイル8連装垂直発射機(VLS)×8基(ミサイル64発)
・・AK-130 130mm連装砲×1基
・・コールチク(CADS-N-1)近接防御システム(CIWS)×2基
・・RBU-6000対魚雷防御用ロケット爆雷12連装発射機×2基
・・ヴォドパート(SS-N-16)対潜ミサイル発射機兼用533mm4連装固定式魚雷発射管×2基
・搭載機:Ka-27ヘリコプター×2機
・乗組員:296名
==同型艦==
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/10749235.htmlを参照.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 9:00
ちなみに「ウダロイ удалой」とは,ロシア語で「勇敢な,豪胆な」などを意味する形容詞.
【関連リンク】
Учебные стрельбы на ≪Адмирале
Левченко≫. Корабль отправляется
к берегам Сомали
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(ウダロイ級)にて火器射撃訓練
「ロシア・ソ連海軍」:ウダロイ級駆逐艦アドミラル・ハルラモフ就役18周年
「ロシア・ソ連海軍」:ウラジオストクのウダロイ級駆逐艦(2008年2月17日)
「ロシア・ソ連海軍」:セヴェロモルスク基地のウダロイ級駆逐艦近影(2008年3月4日)
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍,インド洋遠征(2003年4〜5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級駆逐艦
「六課」:太平洋艦隊のウダロイ級駆逐艦近影(2009年2月10日)
【質問】
ウダロイ級を全艦挙げられたし.
【回答】
ミサイル駆逐艦ソヴレメンヌイ級と同時期に建造されたウダロイ級(プロジェクト1155)は,ソヴレメンヌイ級と違い,対潜任務を重視した駆逐艦クラスの大型艦であり,ロシアでは,
Большие Противолодочные
Корабли(БПК)
大型対潜艦
に分類されています.
本型は,カリーニングラードのヤンタリ造船所,レニングラードのジュダーノフ造船所の2ヶ所で建造され,原型と改型を合わせて13隻が就航し,1隻は建造が中止されました.
[プロジェクト1155(原型)]
★ウダロイ(Удалой) ヤンタリ造船所
1980年12月31日就役,北方艦隊配属,1997年除籍
★ヴィツェ-アドミラル・クラコフ(Вице-адмирал
Кулаков) ジュダーノフ造船所
1982年1月10日就役
北方艦隊,2002〜2005年までセーヴェルナヤ・ヴェルフィにおいてオーバーホール
★マルシャル・ワシレフスキー(Маршал
Василевский) ジュダーノフ造船所
1983年12月8日就役,北方艦隊配属,2006年除籍
★アドミラル・ザハロフ(Адмирал Захаров)
ヤンタリ造船所
1983年12月30日就役,太平洋艦隊配属,1991年2月7日火災爆発事故,1994年6月除籍,同年9月解体
★アドミラル・スピリドノフ(Адмирал
Спиридонов) ヤンタリ造船所
1985年3月4日就役,太平洋艦隊配属,1998年8月除籍,2002年以降解体
★アドミラル・トリブツ(Адмирал Трибуц)
ジュダーノフ造船所
1985年12月30日就役,太平洋艦隊配属
★マルシャル・シャポシニコフ(Маршал
Шапошников)ヤンタリ造船所
1985年12月30日就役,太平洋艦隊配属
★セヴェロモルスク(Североморск)ヤンタリ造船所
1987年12月30日就役,北方艦隊配属
★アドミラル・レフチェンコ(Адмирал
Левченко) ジュダーノフ造船所
1988年9月30日就役,北方艦隊配属
★アドミラル・ヴィノグラドフ(Адмирал
Виноградов) ヤンタリ造船所
1988年12月30日就役,太平洋艦隊配属
★アドミラル・ハルラモフ(Адмирал Харламов)
ヤンタリ造船所
1989年12月30日就役,北方艦隊,2006年9月予備役
★アドミラル・パンテレーエフ(Адмирал
Пантелеев) ヤンタリ造船所
1991年12月19日就役,太平洋艦隊配属
[プロジェクト1155.1(改型)]
★アドミラル・チャバネンコ(Адмирал
Чабаненко):ヤンタリ造船所
1999年1月28日就役,北方艦隊配属
★アドミラル・クチェロフ(Адмирал Кчеров):セーヴェルナヤ・ヴェルフィ
1990年起工,1994年建造中止
「ロシア・ソ連海軍」,2007/1/7(日) 午後 6:55
来日した対潜大型哨戒艦アドミラル・パンテレーエフ
ぎんなんそう in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年10月16日 23:41
【質問】
ウダロイ級には対水上打撃能力はあるのか?
【回答】
一般に,本級は対潜任務艦であり,対水上打撃能力は無いと信じられているが,本級の「対潜」ミサイル「ラストルーブ」(SS-N-14改)は,1970年代建造艦に搭載されていた「メチェーリ」(SS-N-14)を改良して対艦能力も付与した「対潜/対艦両用ミサイル」であり,実質的には射程50kmの対艦ミサイルを搭載していると言える.
本級以前の大型対潜艦は,艦搭載ソナーの探知距離が搭載対潜ミサイルの射程(50km)よりも短く,航空機のサポートが無ければ,ミサイルの射程を生かす事は出来なかった.
しかし,本級から搭載されたソナー「ポリノム」は,探知距離が50kmとなり,艦搭載ソナーだけで対潜ミサイルの射程と同じ距離を探知できるようになった.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 9:00
対潜大型哨戒艦アドミラル・パンテレーエフ要目
ぎんなんそう in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年10月16日 23:41
【質問】
ウダロイ級は米海軍のスプルーアンス級の模倣?
【回答】
西側では,本級が米駆逐艦スプルーアンス級とほぼ同サイズであり,用途も似通っている事から,「スプルーアンススキー」というニックネームを付けたが,上記のように,本級がスプルーアンス級とほぼ同サイズになったのは,当初から意図したものでは無く,「結果として,そうなってしまった」というだけの事であり,本級がスプルーアンス級を模倣したという見方は正しくい.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 9:00
【質問】
「ウダロイ」について教えられたし.
【回答】
Удалойはプロジェクト1155大型対潜艦の1番艦.
1977年7月16日,カリーニングラード市ヤンタリ・ザヴォートで起工.
1980年2月5日進水,1980年12月31日就役.
就役後は北方艦隊に配属されましたが,1155型に搭載予定の短距離対空ミサイル複合体「キンジャール」(SA-N-9)は,本艦には間に合わず,搭載されませんでした.
1988年10月24日から1990年1月19日までレニングラード近郊のクロンシュタットで修理されたものの,ソ連邦解体後は外洋に出る事も無くなり,1996年には予備役編入.
2001年には除籍され,翌2002年,上部構造物を撤去した後,船体はムルマンスクのコルスキー湾に沈められました.
2006年3月,ギドロテフセルヴィスГидроТехСервисによって再浮揚作業が行われ,3月31日には浮上しました.
1枚目:ノルウェー沖を航行中のウダロイ(1981年10月17日撮影)
2枚目:大西洋上のウダロイ(1983年10月26日撮影)
3枚目:再浮揚作業中のウダロイ(2006年3月29日撮影)
4枚目:浮揚したウダロイ(2006年3月31日撮影)
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/25(水) 午後 8:04
【質問】
ウダロイ級「アドミラル・ヴィノグラドフ」について教えられたし.
【回答】
西側ではウダロイ級駆逐艦と呼ばれている,ロシア海軍のプロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」
Большой противолодочный
корабль
"Адмирал Виноградов"
は2009年現在,ソマリア沖で対海賊作戦に参加しています.
1983年7月21日,海軍籍登録
1986年2月5日,カリーニングラード市のヤンタリ造船所で起工(工廠建造番号116)
1987年6月4日,進水
1988年12月30日,就役
1989年5月1日,赤旗太平洋艦隊(КТОФ)に編入
1989年9月10日〜1990年2月21日,ペルシャ湾で行動.
1990年2月3日〜6日,アブダビでのロシア兵器展示会に参加.
1990年3月2日,カムラン寄港.
1990年7月31日〜8月4日,アメリカのサン・ディエゴを訪問.
1992年3月,フランス海軍巡洋艦「ジャンヌ・ダルク」訪問時のホストシップ.
1992年9月5日〜1993年1月5日,ペルシャ湾で行動(この間,カムラン,マナマ,アブダビを訪問)
この時は,米空母レンジャーと一緒に行動し,アドミラル・ヴィノグラドフのヘリコプターはレンジャーに着艦した.
1993年10月,米韓艦艇のウラジオストク訪問時のホストシップ.
1993年12月25日〜30日,クウェート海軍と合同演習,エル・クウェート訪問.
1994年1月13日〜17日,ドーハ(カタール)訪問.
1994年2月1日〜5日,アブダビ訪問.
1994年2月14日〜18日,ボンベイ(インド)訪問.
1994年5月17日,中国艦艇のウラジオストク訪問時のホストシップ.
1997年6月,日本訪問.
2000年4月,プサン訪問.
2000年4月10日,訓練中に駆逐艦ブルヌイの30mmガトリング砲が命中,負傷者なし.
2001年1月,インド洋へ進出.帰還後,オーバーホール.
2002年8月,米第7艦隊旗艦ブルーリッジのウラジオストク訪問時のホストシップ.
2003年,オーバーホール.
2004年6月,英駆逐艦エクセターのウラジオストク訪問時のホストシップ.
2005年6月,日本海上自衛隊と合同演習
2005年7月,アメリカ海軍と合同演習
2007年4月,ロシア・インド海軍合同演習「INDRA-2007」に参加
2007年11月,フランス艦艇のウラジオストク訪問時のホストシップ.
2008年5月, 米駆逐艦ステザムのウラジオストク訪問時のホストシップ.
2008年10月, 防空演習.
こうして見ると,外国の海軍との接触が多い事が分かるでしょう.
そして2008年12月9日,アドミラル・ヴィノグラドフは,ソマリア沖の対海賊作戦に馳せ参じる為,ウラジオストクを出港しました.
太平洋艦隊には,アドミラル・ヴィノグラドフ以外にも,3隻の1155型が居ますが,その中で本艦が派遣されたのは,外国の海軍との接触が多い経歴を買われての事でしょうか.
2009年1月2日,先にソマリア沖で対海賊作戦行動中のバルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」と合流.
2009年1月7日,アドミラル・ヴィノグラドフは,アフリカの角海域において船舶の護衛を開始しました.
アドミラル・ヴィノグラドフの舷側番号は,以下のように変遷しています.
1988年:493
1989年:554
1992年:606
1993年以降:572
極東へ回航(1989年2月19日撮影)
ウラジオストクにて(1994年6月18日撮影)
インド洋で行動(2001年2月撮影)
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2009/1/11(日) 午後 5:38
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」,イエメン訪問
「六課」:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」,ウラジオストクへ帰還
「六課」:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」は土曜日に帰港する
「ロシア・ソ連海軍」:ウダロイ級駆逐艦アドミラル・ヴィノグラドフ近影(2008年10月23日)
「六課」:アデン湾の大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」(2009年2月9日)
「六課」◆(2012/02/05) 大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」近影(2012年2月4日)
「六課」ACS◆(2013/10/18) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはミャンマーへ行く
「六課」ACS◆(2014/02/24) 大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは津軽海峡を通過した
「六課」ACS◆(2014/02/25) 大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはウラジオストクへ戻った
【質問】
「ヴィツェ・アドミラル・クラコフ」について教えられたし.
【回答】
「ヴィツェ・アドミラル・クラコフ」Вице-Адмирал
Кулаковはプロジェクト1155(ウダロイ級)2番艦
1977年11月5日,レニングラード市ジュダーノフ工廠にて起工.
1980年5月8日進水,1982年1月10日就役.
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大型対潜艦「ヴィッツェ・アドミラル・クラコフ」は,レニングラード市のA・A・ジダーノフ名称記念造船工場で建造された.
1977年11月4日,同艦は起工された.
1980年5月16日,同艦は進水した.
1979年12月に,同艦の乗組員は編成された.
1981年9月1日,艦は航海試験を開始した.
1982年1月10日,同艦に軍艦旗が掲揚された.
1982年1月14日に艦は工場を去った.
1982年4月,艦は赤旗北方艦隊に編入された.
4月25日,同艦をソ連海軍総司令官ゴルシコフソ連邦海軍元帥が訪問した.
1983年12月23日〜1984年2月16日,艦は地中海および北大西洋での戦闘任務を遂行した.
1984年1月,艦は,常時戦闘準備体制に在る軍艦の一員となった.
1985年6月28日〜7月24日,艦は北大西洋で護衛機動演習に参加し,任務遂行において「優秀」と評価された.
1986年3月24日〜4月7日,ノルウェー海で演習.
1988年5月26日〜12月18日,地中海で戦闘勤務.
1988年9月,リビアのベンガジへ業務寄港.
同年11月3日〜12日,キューバ共和国を公式訪問.
1990年9月,「レーニン勲章佩用クロンシュタット海洋工場」へ入渠する為,セヴェロモルスクとクロンシュタットの間を航海した.
1991年5月,「レーニン勲章佩用クロンシュタット海洋工場」へ入渠,修理開始.
それまでの10年間で,計116,183海里を航行した.
1992年7月26日,ソ連邦軍艦旗は降ろされ,アンドレイ旗が掲揚された.
1991年〜2000年, 「レーニン勲章佩用クロンシュタット海洋工場」で中規模修理.
2000年6月9日,サンクトペテルブルクの株式会社「北方造船所」へ移動.
同艦は,ドック入りと係留試験を経て,修理・近代化改装後の航海試験の準備を行なう.
艦長
レオンチー・ヴァクロヴィッチ・クリーク1等海佐
ニコライ・セメノヴィッチ・ゾロフ1等海佐
ユーリー・ワシーリエヴィッチ・ピスクノヴィチ1等海佐
ボリス・ヴィクトロヴィッチ・グミンスキー1等海佐
ユーリー・ゲンナジーヴィッチ・ルーニカ2等海佐
アレクサンドル・ペトロヴィッチ・ピーフキン1等海佐
ペナト・ラフィコヴィッチ・ムスタフィン1等海佐
アレクサンドル・スタニスラヴォヴィッチ・マシネツキー2等海佐
http://www.severnyflot.ru/news.php?extend.1956
――――――
▲
就役後は北方艦隊に配属されましたが,実のところ,本艦は「未完成」でした.
というのも,1155型の主要装備の一つである「キンジャール」短距離自衛対空ミサイル複合体(SA-N-9)が,実際には搭載されなかったからです.
さらに,これまた装備予定の「フレガートMA」(トッププレートTop
Plate)3次元対空/対水上捜索レーダーも実際には搭載されず,旧式の「トパーズ」(ストラットペアStrut
Pair)が装備されていました.
つまり本艦は,対空能力が無いに等しい状態だったのです.
さすがに,このままでは大した戦力にならないとはソ連海軍当局も考えており,1991年にはバルト海に回航,未装備のレーダー及び短距離対空ミサイルを搭載するなどの改装工事が行なわれる事になりました.
しかし,工事に取り掛かろうとした矢先にソ連邦が解体.
ヴィツェ・アドミラル・クラコフの改装工事どころではなくなり,本艦は1991年以降,サンクト・ペテルブルク沖のクロンシュタット軍港に係留されたまま放置.
ジェーン海軍年鑑も1990年代末には,本艦をロシア海軍の現役艦リストから外しました.
2002年,ようやくセーヴェルナヤ・ヴェルフィ(北方造船所)に回航,延び延びになっていた改装・補修工事に取り掛かる事になりました.
2006年現在,補修工事はだいぶ進んでいるようですが,写真を見る限り,「フレガートMA」3次元レーダーと「キンジャール」対空ミサイルは,まだ搭載されていません.
▼ サンクトペテルブルク市で近代化改装を行ないました.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33195386.html
昨年12月4日,火災事故を起こしました.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/40493525.html▲
1枚目:洋上航行中のヴィツェ・アドミラル・クラコフ(1988年撮影)
2枚目:クロンシュタット軍港にて(1991年8月撮影)
3枚目:クロンシュタット軍港にて(1999年撮影)
5枚目:セーヴェルナヤ・ヴェルフィにて(2002年3月21日撮影)
6枚目:セーヴェルナヤ・ヴェルフィにて(2006年5月撮影)
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/25(水) 午後 8:17
&「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」
2010/1/10(日) 午後 10:48
(2010.1.17追加分)
【関連リンク】
「六課」◆大型対潜艦「クラコフ海軍中将」は修理後の航海試験に出発する
「六課」◆(2010/1/20) 大型対潜艦「クラコフ海軍中将」,航海試験開始
「六課」◆(2011/12/18) 攻撃ヘリKa-52,大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で発着試験(2011年8月31日)
「六課」◆(2012/02/04)北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は,契約軍人だけで構成される
新「六課」◆(2012/03/30)北方艦隊海軍歩兵は大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフと共にアデン湾へ行く
「六課」ACS◆(2013/06/11) 大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはロシア海軍地中海作戦部隊へ加わった
「六課」ACS◆(2013/06/27) 大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海東部で搭載機の飛行訓練を行なった
「六課」ACS◆(2013/07/02) 大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはリマソールへ寄港した
「六課」ACS◆(2013/07/16) 大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはジブラルタル海峡を通過した
「六課」ACS◆(2013/07/18) 大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋で救助訓練を行なう
「六課」ACS◆(2013/09/29) ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは長期航海を終えて基地へ戻った
【質問】
「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」の火災事故について教えられたし.
【回答】
2009年12月4日,サンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で修理・改装中の大型対潜艦「海軍中将クラコフ」(ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」で,火災が発生しました.
――――――
大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で火災
12月4日,サンクトペテルブルク市の「北方造船所」の工場岸壁で,北方艦隊の大型対潜艦「海軍中将クラコフ」に火災が発生したと「100TV」は報じた.
14時15分,同艦の貯蔵室で,突如火災が発生した.
14時22分,面倒な事に,2番目の火災が起こった.
15時24分,火災は消し止められた.
未確認情報によると,乗組員1名が一酸化炭素中毒になった.
現在,医者は彼を診察している.
火災の原因は,まだ分かっていない.
現在,現場では調査活動が行なわれている.
「海軍中将クラコフ」は,北方艦隊に所属している.
同艦は,10年間クロンシュタット海軍工場に置かれていた.
その後,同艦は造船所でオーバーホールされた.
同艦は,12月に航海試験の為,海上へ出なければならない.
今回の緊急事態が,この時期に影響を及ぼしてはならない.
(2009年12月4日)
――――――
テレビ局「100TV」の報道
http://www.tv100.ru/news/Vice-admiral-Kulakov-gorel-17426/
ウダロイ級2番艦「海軍中将クラコフ」(ヴィツェ-アドミラル・クラコフ)
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/18260710.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/33195386.html
セーヴェルナヤ・ヴェルフィで改装中の同艦は,今月中にテスト航海を実施する予定だったようです.
「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」
2009/12/5(土) 午後 8:09
【質問】
「セヴェロモルスク」について教えられたし.
【回答】
2008年1月26日付,ロシア連邦国防省公式サイトによれば,大型対潜艦「セヴェロモルスク」-当初は「シムフェローポリ」(1996年まで)-は,1987年建造.
就役初年,本艦は海軍総司令官の統制下でバルト艦隊の演習に参加した後,バルト海からセヴェロモルスクへ向かった.
艦はハンターキラーグループを構成し,海軍総司令官から対原子力潜水艦戦闘優秀賞を授与された.
1990年代初頭,艦は北大西洋海域の米国沿岸および地中海への長期航海任務を達成した.
北方艦隊戦闘艦艇部隊を構成する本艦は,シリアのタルトゥース港及びアメリカのメイポートを公式訪問した.
4年間の定期修理を終えた後,BPK(大型対潜艦)「セヴェロモルスク」は,続けて外国の港を訪問し,ロシア・アメリカの戦術演習「ノーザン・イーグル」に参加した事により,海軍総司令官から対潜水艦戦闘に関して優秀と認められ,表彰を受けた.
去年9月,乗組員は,スコットランド近くで,伝説の巡洋艦「ワリャーグ」発見記念碑の除幕式に参列した.
〔略〕
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/1/27(日) 午後 7:52
※一部改修
【関連リンク】
「六課」ACS◆(2013/01/28) 大型対潜艦セヴェロモルスクは機雷破壊訓練を行なった
「六課」ACS◆(2013/06/18) 北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海で砲撃訓練を行なった
「六課」ACS◆(2013/06/26) 北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った
【質問】
ウダロイ型「アドミラル・トリブツ」について教えられたし.
【回答】
ロシア海軍太平洋艦隊所属の大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
(Большой Противолодочный
Корабль "Адмирал Трибуц")
は,プロジェクト1155(ウダロイ型)の6番艦です.
艦名の由来であるウラジーミル・フィリッポヴィッチ・トリブツ氏(Владимир
Филиппович Трибуц)は,大祖国戦争時のバルト艦隊司令官を務めた提督です.
1900年6月28日生まれ,1977年8月30日死去.
海軍退役後は歴史研究家に転身し,1970年には,歴史学博士号を取得しております.
つまり,年金を貰いながら歴史研究に打ち込んだわけです.
某自由惑星同盟軍のヤン・ウェンリー提督が聞いたら,さぞ羨ましがるでしょう.
(まあ作者の田中芳樹氏は,トリブツ提督の存在など知らないだろうけど)
1979年6月11日,海軍籍登録
1980年4月19日,レニングラードのジダノフ名称記念工場(現セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工(工場番号733号)
1983年3月26日,進水
1985年12月30日,海軍へ引き渡し
1986年2月15日,赤旗太平洋艦隊(КТОФ)へ編入
1987年11月18〜23日,南イエメンのアデン訪問
1990年5月16〜21日,マレーシアのペナン訪問,
同地で開催された国際観艦式に参加
1992年12月5日〜1993年5月23日,多国籍軍の一員としてペルシャ湾で平和維持活動に従事
1994年3月22日,予備役
1995年9月,機械室から出火
1990年代中期以降,「アドミラル・トリブツ」は,退役したと西側から見られていました.
実際には,スローペースながらウラジオストクのダーリザヴォートで修理とオーバーホールが行われていました.
1998年7月には,修理作業はほぼ終了したらしく,同年7月末にウラジオストクで行なわれたロシア海軍記念日観艦式で,久々に姿を見せました.
『世界の艦船』1998年11月号にも,この時の写真が掲載されました.
「ウラジオストクのロシア太平洋艦隊観艦式」
しかし,この時,『世界の艦船』編集部は,復帰した「アドミラル・トリブツ」(564)を,「アドミラル・スピリドノフ」と誤認してキャプションを付けるというミスを犯しました.
そして2001年9月8〜12日,「退役」した「アドミラル・トリブツ」は,日本の佐世保を訪問しました.
この時,西側軍事観測筋は,同艦がまだ現役に有った事を知りました.
以後,ジェーン海軍年鑑は,本艦をロシア海軍の現役艦リストに復帰させました.
2004年2月3〜19日,韓国を訪問
2005年10〜12月,インド洋で行なわれたインド海軍との合同演習「インドラ2005」に参加,
インド,インドネシア,シンガポール訪問
2007年4月,ウラジオストク沖で行なわれたインド海軍との合同演習「インドラ2007」に参加
2008年11月8日,原子力潜水艦「ネルパ」事故の際,負傷者を救助
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/35394936.html
2009年6月29日,「アドミラル・トリブツ」は,海賊対処の為,アデン湾へ向かいました.
1ヵ月後の7月29日,アデン湾に到着しました.
「アドミラル・トリブツ」は,10月末頃までアデン湾に滞在する予定です.
本艦の舷側番号は,以下のように変遷しています.
1985年:415
1987年:472
1988年:592
1992年:552
1993年以降(現在):564
1990年,ウラジオストクで撮影
海軍記念日観艦式の「アドミラル・トリブツ」(2001年7月29日撮影)
2008年7月24日,ウラジオストクで撮影
「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」
2009/8/21(金) 午後 7:16
【質問】
ウダロイ型大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」について教えられたし.
【回答】
北方艦隊の大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」はプロジェクト1155であり,1989年にヤンタリ造船所で建造された.
長い航海の間に,同艦は,国際演習に参加し,外国の港へ行き,沈没した潜水艦クルスクを引き揚げる為の探査用特殊用途船に随伴した.
この数年間,同艦はセヴェロモルスク基地の停泊所において,計画修理を待っており,エンジンの耐用期間を残している.
が,今のところ,予算が降りていない.
乗組員は,基地での戦闘任務を遂行する為,手を入れていない.
一時的に「ハルラモフ」は,若い士官と新規徴兵者の為の大規模な訓練センターになっている.
戦闘訓練,専門職訓練,生存の為の格闘訓練が毎日のプログラムである.
現在,同型艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」が,長期修理を終え,洋上試験を行なっている.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/40762106.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/40722029.html
「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」が艦隊に復帰した後,「アドミラル・ハルラモフ」のオーバーホールが行なわれるかもしれない.
「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」
2010/3/1(月) 午後 11:02
より再構成
【質問】
マルシャル・ワシレフスキイについて教えられたし.
【回答】
ウダロイ級大型対潜艦の3番艦マルシャル・ワシレフスキーМаршал
Василевскийは,
1978年2月20日建造承認.
1979年4月22日,レニングラード市ジュダーノフ名称記念工廠で起工
1981年12月29日進水,
1983年12月8日就役.
1984年1月18日,北方艦隊に編入.
本艦から3次元レーダー「フレガートMA」(トッププレート)が搭載され,短距離自衛ミサイル「キンジャール」(SA-N-9)の垂直発射機(VLS)も搭載されましたが,前後に2基搭載されるはずのミサイル管制用レーダー(イルミネーター)「ポドカート」(クロスソード)は,両方とも未装備であり,台座(丸い円盤状の板)だけの状態でした.
この他,本艦より後部ヘリコプター発着甲板の丸い着艦標識が2機ぶん描かれるようになりました.
(1,2番艦は1個しか描かれていなかった)
その後もイルミネーターが装備される事の無いまま大西洋や地中海で行動し,1990年代には予備役係留保管状態となりました.
ロシア海軍としては,オーバーホールを行ない,未装備のイルミネーターも付けて現役復帰させたかったのですが,財政難により,その機会は訪れる事は無く,今年(2007年)2月10日,ついに修理を断念して除籍されました.
本艦の舷側番号は,以下のように変遷しております.
1983年:412
1985年:645
1988年:630
1990年:652
1枚目:セヴェロモルスク基地にて(1984年撮影)
奥に居るのは原子力巡洋艦キーロフ
4〜8枚目:NATO軍機に空撮されたマルシャル・ワシレフスキー(1987年撮影)
9枚目セヴェロモルスク基地にて(1988年撮影)
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/25(金) 午後 7:15
【質問】
「アドミラル・パンテレーエフ」について教えられたし.
【回答】
ウダロイ級大型対潜艦の12番艦「アドミラル・パンテレーエフ」Адмирал
Пантелеевは,ウダロイ級原型(1155型)の最終艦で,ロシア太平洋艦隊に所属しています.
1988年4月28日,ヤンタリ・ザヴォート(カリーニングラード市)にて起工.
1990年2月7日進水,1991年12月19日就役.
1992年5月1日,太平洋艦隊に編入.
1992年10月6日〜12月4日に掛けて極東へ回航.
ソヴィエト解体後の財政難で,ロシア海軍艦艇が次々と動けなくなり,特に太平洋艦隊所属艦の稼働率が悪化する中,就役間もない本艦は,活発に行動していました.
1993年8月23〜30日,青島(中国)寄港.
1993年8月31日〜9月4日,釜山(韓国)寄港.
1995年8月末〜9月初頭,真珠湾(ハワイ)寄港.
アドミラル・パンテレーエフは,1994年及び1995年,戦闘訓練に関する太平洋艦隊の最優秀艦と認められました.
1990年代後半,太平洋艦隊所属のウダロイ級で行動可能な艦は,2,3隻程度にまで落ち込みました.
むろん本艦は,その内の1隻でした.
1999年9月18〜19日,横須賀(日本)寄港.
2001年1月,太平洋及びインド洋に展開.
2003年2月〜5月, インド洋に展開.
2003年9月,中国の青島を訪問.
2005年7月,アメリカ海軍と合同演習.
2005年10〜12月,インド洋で行われたインド海軍との合同演習「インドラ-2005」に参加.
この間,インド,インドネシア,シンガポールを訪問.
2005年11月,ジャカルタ寄港時に乗員2名が行方不明となる.
2007年7月,アメリカ海軍との合同演習「チハオケアンスキー・オリョール(パシフィック・イーグル)-2007」に参加.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25185672.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25465692.html
2007年8月末〜9月初頭,沿海州沖で1週間に渡って演習を行う.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/27113661.html
2007年10月12日の状態.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25702539.html
2007年のアドミラル・パンテレーエフ艦長は,イワン・コワレフ1等海佐です.
本艦の舷側番号は,
就役前:461
1992年:467
1993年10月7日以降:548
となっております.
2枚目:青島(中国)へ寄港するアドミラル・パンテレーエフ(1993年8月撮影)
4枚目:インド洋に展開中のアドミラル・パンテレーエフ(2003年5月16日撮影)
7枚目:ウラジオストクのアドミラル・パンテレーエフ(2005年7月20日撮影)
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/12/1(土) 午前 0:11
【関連リンク】
「六課」:ドック入りしている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(2009年3月)
「六課」ACS◆(2013/09/01) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう
「六課」ACS◆(2013/09/23) 太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは紅海へ入った
「六課」ACS◆(2013/10/07) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはエジプトを訪れた
「六課」ACS◆(2013/10/11) ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはエジプトを去り,紅海に留まる
【質問】
ウダロイII型駆逐艦「アドミラル・チャバネンコ」について教えられたし.
【回答】
西側ではウダロイII型と呼ばれるプロジェクト11551の1番艦が大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」です.
(Большой противолодочный
корабль "Адмирал Чабаненко")
プロジェクト11551は,1155(ウダロイ級)の改良型であるが,元々,1970年代に1155計画がスタートした時,設計者は,対空,対艦,対潜戦闘を遂行できる多用途艦を構想していた.
しかし,当時,そのような艦は高価すぎるとして実現には至らず,1155の対潜ミサイルに,対艦攻撃能力を付与する改良を施すだけに留まった.
プロジェクト956駆逐艦を設計したワレンチン・ミシンを主任とする11551設計チームは,
1982年から設計作業をスタートした.
1970年代に実現できなかった多用途艦を,今度こそ現実のものとする為に.
1155からの主な変更点は,以下の通り.
・巡航ガスタービンを換装
・ラストルーブ対潜ミサイルをモスキート対艦ミサイルに換装
・100mm砲2基を130mm砲1基に換装
・30mm機銃をコールチク近接防御システムに換装
・533mm魚雷発射管を,ヴォドパート対潜ミサイルを発射できる固定式に換装
・艦首のソナーを「ズヴェズダ」に換装
これらの変更により,艦内構造も再設計され,1155は,多用途艦として生まれ変わった.
1987年5月24日,海軍籍登録
1989年2月28日,カリーニングラードのヤンタリ造船所で起工
1992年12月14日,進水
1995年,初代艦長イーゴリィ・ブーコフ1等海佐の下,アドミラル・チャバネンコは最初の洋上テストを開始した.
しかし極度の財政難の為,海軍への引き渡しは遅れた.
1997年,艦長がミハイル・コリヴシュコ1等海佐に代わったアドミラル・チャバネンコは,国家受領委員会の試験に合格しなかった.
資金難で洋上テストを実施する為の燃料や弾薬,その他の物資を充分に用意できなかった為であった.
1998年末,アレクサンドル・ゼレブトドフ2等海佐が指揮するアドミラル・チャバネンコは,ロシア海軍総司令官ヴラジーミル・クロエドフ大将率いる国家受領委員会の試験に合格した.
1999年1月28日,アドミラル・チャバネンコは,正式に海軍へ引き渡され,艦上に聖アンドレイ旗が掲揚された.
引渡し式典には,
バルト艦隊司令官ヴラジーミル・エゴロフ大将,
カリーニングラード州知事アレクサンドル・オルロフ,
ヤンタリ造船所総代表アレクセイ・ゼレンコ,
艦名の元となったアンドレイ・チャバネンコ大将の息子アンドレイとヴラジーミル,孫娘イリーナ
が参列し,国防相イーゴリィ・セルゲーエフからの祝電が届けられた.
セルゲーエフは祝電で,1980年末からスタートした建造計画を,複雑な経済環境の中で管理し,現代における必要条件を満たす艦の建造を完了させたヤンタリ造船所に対し,深く謝意を示した.
翌2月,アドミラル・チャバネンコは,バルト艦隊へ編入.
翌3月,北方艦隊へ転属した.
2002年8月,アドミラル・チャバネンコは,イギリスのプリマスを訪問.
2004年2月,北方艦隊の演習に参加.
2004年,セルゲイ・グリシン1等海佐が艦長を務めるアドミラル・チャバネンコは,北方艦隊の最優秀艦として同艦隊司令官より表彰された.
2005年8月,北方艦隊の演習に参加.
2006年8〜9月,イギリス,ノルウェー,アメリカ海軍と合同演習.
2007年6〜7月,ノーフォーク(アメリカ)を訪問,フランス,イギリス,アメリカの合同演習「FRUKUS-2007」に参加.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/27669150.html
2007年12月5日〜2008年2月3日,空母アドミラル・クズネツォフを旗艦とする北方艦隊の艦艇打撃グループの北東大西洋・地中海遠征に参加.
http://rybachii.blog84.fc2.com/
アドミラル・チャバネンコは,イタリアのタラント港とフランスのトゥーロン港を訪問し,イタリアおよびフランス軍と合同演習を実施した.
2008年1月24日,ロシア・フランス海軍合同演習"PASSEKS"が行われ,アドミラル・チャバネンコとフランス海軍フリゲート「トゥルーヴィル」が参加した.
http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-47.html
2008年6月11日,フランス海軍フリゲート「トゥルーヴィル」は北方艦隊基地セヴェロモルスクを訪問.
アドミラル・チャバネンコがホストシップを務めた.
6月16日,両艦はフットボールの試合を行った.
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1,2枚目:洋上テスト中のアドミラル・チャバネンコ(1997年撮影)
3枚目:就役後のアドミラル・チャバネンコ(1999年5月1日撮影)
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/6/29(日) 午後 1:48
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:アドミラル・チャバネンコ(ウダロイ級)艦内
「ロシア・ソ連海軍」:アドミラル・チャバネンコ
in ノーフォーク(2007年6月)
「ロシア・ソ連海軍」:ウダロイII型「アドミラル・チャバネンコ」就役10周年
「ロシア・ソ連海軍」:ウダロイII型駆逐艦「アドミラル・チャバネンコ」,大西洋上で射撃訓練
「ロシア・ソ連海軍」:駆逐艦「アドミラル・チャバネンコ」はオーバーホールを行なう
「六課」:大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」はセヴェロモルスクへ帰ってきた
新「六課」◆(2012/07/20) 大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは北東大西洋で訓練を行なう
「六課」ACS◆(2014/01/28) 大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは就役15周年を迎えた
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