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 【link】

「Caijing Magazine」◆All systems go for China's blastoff to Mars

D.B.E 三二型」(2011-12-12)◆中国漁船員に切られ死亡=韓国隊員,違法操業取り締まり中−黄海

「kojii.net」■(2010/11/29)中国と北朝鮮に関する徒然

「Lateline」◆(2012/09/25) Implications of the rise of China
 「中国には戦略がない.ないから満州族に三百年間も支配されてきたし,いまも同時に別々の国と領土争いで衝突している」と,手厳しいルトワック

「NY Times」◆(2011/11/27)How China Can Defeat America
by Yan Xuetong

「Telegraph」◆(2011/01/11)A history of Panda Diplomacy

「VOR」◆(2012/02/13)中国 外国人専門家に補助金

「VOR」◆(2012/02/24)中国 2015年までに2度の北極探検実施へ

「VOR」◆(2012/03/27)米国 中国の刺激を画策

「VOR」◆(2012/05/05)北京 中米戦略・経済対話閉幕

「VOR」◆(2012/04/29)上海協力機構サミット 非常事態対応策協

「VOR」◆(2012/05/23)中国 米国のMD計画に関するロシアの立場を支持

「VOR」◆(2012/05/24)中国 日本軍壊滅に関するソ連の貢献を忘れない

「VOR」◆(2012/06/07)胡錦涛主席 上海協力機構の発展は新たなチャンスと課題に直面している
「VOR」◆(2012/06/07)北京での上海協力機構サミット 10の文書に調印
>・地域の長期にわたる平和および共同の繁栄の構築に関する首脳宣言
>・上海協力機構中期発展戦略の主要課題についての首脳評議会承認
>・地域における平和,安全,安定に脅威を与える状況への政治外交的対応に関する決定
>・2013年から2015年までのテロ,分離主義,過激主義との戦いにおける協力プログラムの承認
>・昨年の上海協力機構の活動に関する事務総長報告の承認
>・2011年の地域対テロ機構の活動に関する同機構評議会報告の承認
など.
>この他アフガニスタンのオブザーバー国としての承認やトルコの対話パートナーとしての承認に関する文書にも調印.

「VOR」◆(2012/06/03)ロシア 上海協力機構は必ず拡大する
「VOR」◆(2012/06/03)ロシアと中国 軍事同盟の拡大に反対

「VOR」◆(2012/06/27)中国の対外借款が7500億ドルを超過

「VOR」◆(2012/09/18)ペンタゴンの長官,中国訪問

「VOR」◆(2012/11/14)米国 中国監視のためにオーストラリアに強力なレーダーを設置

「VOR」◆(2013/03/13) 米中軍高官: 地域安全保障問題の対話

「VOR」◆(2013/03/14) 米国誌 中国封じ込めプランを公表

「VOR」◆(2013/03/18) 中国,米国が下した自国太平洋岸のMDを強化する決定を非難

「WP」◆(2010/09/27)Samuelson: Risking a trade war with China

「WP」◆(2011/01/12)Chinese general to visit U.S. base in small sign of thawing military ties

「朝日新聞」●(2008/02/05)中国軍が活動活発化 中印国境で 英字誌報道

「海洋戦略研究」◆(2010/05/26)第2回米中戦略経済対話

「海洋戦略研究」◆(2011/01/11)ゲーツ国防官長官・梁国防相会談

「孤帆の遠影碧空に尽き」◆(2012/09/04)ドイツ・中国の「特別な関係」 欧州の中国への期待と警戒感

「古森義久」:中国軍部はやはりアメリカを敵視――新しい米中関係の読み方

「古森義久」◆(2010/2/3)アメリカと中国の協調にはやはり限度がある

「古森義久」◆(2012/12/10)米中新冷戦の始まりか

「産経新聞」◆(2010/12/01)中国軍事専門家・平松茂雄 中国は優位に立つと嵩にかかる

「人民網」◇(2012/07/19)中国が米国債を買い増し,専門家がリスク分散を提案

「人民網」◇(2012/07/31)中国の戦略的好期はまだ終っていない

「人民網」◇(2012/08/13)モンゴルで多国間平和維持軍事演習が開始

「すくいぬ」◆(2011/11/17)中国漁船11隻がロープで結ばれたまま逃走wwwwwwwwww

「石平(せきへい)のチャイナウォッチ」◆(2011/11/21) 外交的敗退を覆い隠す中国政府の苦境

「石平(せきへい)のチャイナウォッチ」◆(2012/02/23)米国のアジア回帰を容認した習近平外交の「深意」

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2012/10/30)【今週のキーワード 真壁昭夫】どうして世界の常識が通用しないのか? 不思議の国・中国が“普通の国”になる日

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2013/01/08) 中国の政治体制 “チェンジ”を迎えた中国とどう付き合うべきか? 新指導部の動きから見えてくる日中関係の未来図 ――朱 建栄・東洋学園大学人文学部教授に聞く

「地政学を英国で学ぶ」●2010年の(米にとって)リスク#1の国:中国

「地政学を英国で学ぶ」:中国絶賛論:その2

「地政学を英国で学ぶ」:中国絶賛論:その3

「地政学を英国で学ぶ」:胡錦濤の考えていること

「地政学を英国で学ぶ」:ブレジンスキーvsミアシャイマー:その1

「地政学を英国で学ぶ」:ブレvsミア:その2

「地政学を英国で学ぶ」:ブレvsミア:その3

「地政学を英国で学ぶ」:ブレvsミア:まとめ

「地政学を英国で学ぶ」:離婚に向かう「チャイメリカ」

「地政学を英国で学ぶ」◆(2010.3.2)中国が北極海進出

「地政学を英国で学ぶ」◆(2010/04/29)中国の新しい戦略

「地政学を英国で学ぶ」◆(2010/05/02)中国のパワーの地理

「地政学を英国で学ぶ」◆(2010/05/24)ナイ先生の「中国の世紀はまだ来ない」論

「地政学を英国で学んだ」◆(2012/09/17)米中衝突の時代を予測?!ミアシャイマー本のCD発売!

「地政学を英国で学んだ」◆(2012/12/20)中国の“リアリスト”曰く,米中は衝突する!
「日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信」◆(2012/12/20)中国の「リアリスト」

「地政学を英国で学んだ」◆(2012/12/27)習近平の発言を「戦略の階層」で

「中南海ノ黄昏」:胡錦濤の重要講話@還暦国慶節

「中南海ノ黄昏」:メルケルには頭が上がらない中共

「中南海ノ黄昏」◆(2010年07月14日)非同盟政策を放棄し中ロ同盟を結ぶべきなのか

「東京の郊外より」◆(2012-07-01)AEIが対中国軍事戦略を
 前傾戦略(forward-leaning)という言葉を提唱し,海軍トップも影響を受けた可能性もある,AEIによる対中国軍事戦略レポートを紹介.
 中国兵器の射程距離や能力が拡大する中で,従来と異なる態勢への転換や戦力配置等を求めています

「東京の郊外より…」◆(2013-01-01) 小論「エアシーバトルの実行」に思う
> 米国防大学機関誌JFQのミニ論文,「エアシーバトルの実行」の紹介.
> 退役海軍大将が同コンセプト実行の課題を指摘し,早急な対処を望む内容.
> 国防省の準公式見解とも取れる「米国の中国脅威認識」

「東洋経済オンライン」◆(2013/03/08) 激変する中米情勢,そのカギを握る意外な国

「日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信」■(2012年9月27日) 米中は激突するのか?融和するのか?
>ミアシャイマー:
>中国は,アメリカが西半球を支配したのと同じやりかたで,アジアを支配しようとするだろう・・・
>徐々に強力になって行く中国は,アメリカがヨーロッパの大国を西半球から追い出したように,アメリカをアジアから追い出そうとする公算が高い.

「日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信」◆(2013/02/22) 日本と中国の戦略のアプローチの違い
中国は,何を目指すべきなのかというところから安全保障や大戦略を考える「トップダウン方式」
日本は,現場レベルから段々と視点を積み上げて捉えようとする「ボトムアップ方式」

「日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信」◆(2013/02/23) 日本と中国の戦略のアプローチの違い --その2
 中国が「大ホラ吹き」である理由

「日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信」◆(2013/03/01)  中国の「五次元」戦略

「フォーリン・アフェアーズ・ジャパン」◆(2005/08)中国の台頭を分析す
「北京は,中国の利益にならないことを他国が経済的悪影響を恐れてできなくなるような環境をつくりたいと考えており,これこそソフトパワーを意識した,中国の新しい対外影響力の形なのかもしれないする」

「平和のための軍事学基礎講座」■(2012/11/17)第318話 【産経正論】オバマ「日米VS.中国」堅持に期待
by 田久保忠衛

「リアリズムと防衛を学ぶ」◆(2010/05/20)「歴史のライム」 中国はドイツ帝国の轍を踏むか?

「リアリズムと防衛を学ぶ」◆(2010/11/16)オバマvs胡錦濤のラップ対決と,米中対立のかたち

●資源戦略

「4-traders」◯(2012/08/21)Shell plans at least $1 billion a year China shale gas investment
中国のシェールガス開発のためにシェルが10億ドル投入へ

「Armenpress」●(2012/10/08)China to spend billions of dollars on coal-to-gas pilot project

「Bloomberg」●(2012/09/26)Coal and Nuclear Power Can't Substitute for Pricey Oil
中国を主体に,石炭と原子力は,世界の高価な石油依存を脱却で来るか

「China Law Blog (blog) 」◯(2012/11/09) China's energy challenge
中国は石炭と水力に依存して,エネルギーの90%まで自立

「CoalGuru.com」●(2012/10/07)China should prioritize CBM exploitation - Mr Pan

「Equities」◯(2012/09/15)CNOOC commences production at Yacheng 13-4 gas field
中国のCNOOC,ヤッチェンガス田で生産開始

「Fox Business」◯(2012/09/12)ConocoPhillips Eyes China Natural Gas Shale
中国のシェール・ガス開発で米企業が進出

「MarketWatch (blog)」◯(2012/11/03) Water shortages in China potentially a perfect storm
中国の究極のエネルギー問題は,水不足に帰する

「OilPrice.com」◯(2012/11/09) China's Coming Energy Crisis
中国のエネルギー危機は迫っている,石炭年需要35億トンに

「OilVoice (press release)」◯(2012/08/30)China''s energy future sets more challenges for oil
中国の将来のエネルギーは石油をいかに扱うかも焦点

「Proactive Investors Australia」◯(2012/11/06) China uranium find in Mongolia has interesting implications
中国はモンゴルでウランのみならず,莫大な石炭包蔵を確認

「Proactive Investors USA & Canada」◯(2012/11/07) Green Dragon soars as Chinese energy demand grows
中国は石炭優位であるが,政府は,石炭からの脱却に躍起となっている

「Record China」◆(2012/11/05)中国は世界4位の産油国,年間2億300万トン─中国国土資源部
「人民網」◇(2012/11/02)中国は世界4位の産油国 年間2億300万トン

「Rigzone」◯(2012/11/06) China Looks to Boost Natural Gas Supply through Shale Gas Subsidies
中国はシェール・ガス開発によるガス供給増大を視野に入れている

「Seeking Alpha」◯(2012/11/09) China Vs. U.S.: Who Is Leading The Natural Gas Transportation Race?
中国と米国,どちらが天然ガス戦争に勝ち抜くか

「Steel Guru」◯(2012/09/27)China overtakes Japan to be the price setter for thermal coal
中国は日本が果たしてきた石炭価格の決定権を,いまや手中に

「Togetter」◆(2011/03/09)『中国の原油備蓄わずか10日分,中東情勢に緊迫』というニュースに対する周辺の反応

「Reuters」●(2012/10/07)Betting on black: China risks $14 bln on coal-to-gas pilot

「VOR」◆(2012/02/13)シェールガスは中国のエネルギー構造を変える

「VOR」◆(2012/02/17)中国湖南省の炭鉱でトロッコ落下 15人死亡(2/16)

「VOR」◆(2012/03/30)ペトロチャイナ エクソンを抜いて石油採掘量1位

「VOR」◆(2012/05/01)中国 銅の輸出開始を宣言
> ファイナンシャル・タイムズ紙によると,世界最大の銅輸入国である中国が突然,銅の輸出を開始する,と宣言.
> 同紙によると,この決定は中国国内での銅の需要の大幅な減少と在庫が歴史的な水準に達した事による物だ,
>としており,世界市場では銅の不足が起きているが数ヶ月の内に国際価格が下がる可能性があると指摘.

「VOR」◆(2012/05/19)中国;シェールガス鉱区第2次入札 外国企業の応札認めず

「VOR」◆(2012/07/04)中国 ビニール袋無料提供禁止で約500万トンの石油節約

「VOR」◆(2012/08/23)中国 レアアースの輸出枠拡大

「VOR」◆(2012/08/30)ロスネフチとCNPC 天津での石油精製工場 投資魅力向上で合意

「VOR」◆(2012/11/06)中国 世界最大級のタービンを持った水力発電所が稼働
「人民網」◇(2012/11/06)中国が製造 世界最大の水力発電ユニットが発電開始

「VOR」◆(2012/11/15)サウジ石油大手「アラムコ」北京に事務所開設へ

「VOR」◆(2012/12/02)中国炭鉱で地下水脈が決壊,16人が軟禁状態
>中国の鉱山採掘業は安全技術の遵守不足から毎年数千人の死者を出しており,世界で最も危険度の高い産業として知られている.

「VOR」◆(2013/03/22) 中国最大の太陽電池製造企業,破産

「WSJ」◆(2010/10/11)中国海洋石油,米でシェール資産権益を取得

「WSJ」◆(2010/10/11)仏GDFスエズが中国海洋石油にLNG260万トンを供給

「海洋戦略研究」◆(2010/10/20)中国,レアアース禁輸?

「孤帆の遠影碧空に尽き」◆(2012/06/11)中国援助によるダム建設の問題と中国国内の水不足

「サーチナ」◯(2012/10/26) 中国石油対外依存度57%に 天然ガス供給強化が必要
http://bit.ly/PzBCDJ
http://bit.ly/uygSP0

「新華網」●(2013/03/03) 中国雲南省で4年連続の干ばつ,60万人の飲み水不足

「人民網」◯(2012/04/19) Dam risks put 20000 on the move this year
 中国の三峡ダム,地すべりの危険性で,年末までに2万人の移住が必要.
 更に5年後まで10万人の移住を計画中.

「人民網」◆(2012/07/09)中国の石油消費量は5億トンに迫る 12年

「人民網」◆(2012/07/16)豪州4位の鉄鋼石企業が北京国際鉱業権取引所に参加

「人民網」◇(2012/08/15)渤海で新たに石油・ガスを発見

「人民網」◇(2012/08/27)極地観測船「雪竜号」,北東航路の航行に成功

「人民網」◇(2012/08/28)各国がレアアース開発強化,中国中心の供給構造に変化

「人民網」◇(2012/08/29)中国 無人機を使った海域モニタリングがまもなく開始

「人民網」◇(2012/08/29)保利協キン能源,山西省に太陽光発電所を建設へ

「人民網」◇(2012/08/30)三峡発電所,全ての発電ユニットが商業運転を開始

「人民網」◇(2012/08/30)世界最大級の水力発電ユニット,10月末に発電開始

「人民網」◇(2012/08/30)竜源電力の風力発電累計発電量,累計で「三峡の約3倍」に

「人民網」◇(2012/08/31)北極観測隊,氷上観測ステーションで初作業

「人民網」◇(2012/11/13)中国初の太陽熱発電所が完成

「人民網」◇(2012/11/20)中国 世界2位の太陽光発電市場に

「人民網」◇(2012/11/21)中国東北部の油ガス生産量 2030年まで増加の見込み

「人民網」◇(2012/12/10)中国の水力発電 設備容量が世界一に

「人民網」◇(2012/12/13)中国のIGCCに画期的な進展 初の発電所が稼働開始

「人民網」◇(2012/12/20)シノペック 英国北海の油田開発に投資

「人民網」◇(2013/01/04) 再生可能エネルギー発電の設備容量,中国は世界一

「人民網」◇(2013/01/08) 中国,新たな南極観測基地の建設を計画

「人民網」◇(2013/02/01) 中国の風力発電機 インドに初輸出

「人民網」◆(2013/03/06) 中国は世界一の石油輸入国 米の国内生産量増加で

「人民網」◆(2013/03/06) 濃霧対策 太陽エネルギー経済の発展に活路

「人民網」◆(2013/03/14) 中国,風力発電の伸びが減速

「人民網」◇(2013/03/19) 遼寧省阜新市 埋蔵量3000万トンの油田が発見

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2010/11/24)今年をピークに原油生産は枯渇へ!? 国策を背景に成長していく中国エネルギー産業

「チャイナネット」●(2012/05/09) China begins deep sea drilling in S. China Sea
中国の石油メジャー,CNOOC,香港南東320km地点で,初の国産超深度ボーリングリグの運転開始

「中国最新情報」●(2012/11/06)中国の地熱資源は860兆トンの石炭に相当  26万年消費可能

「東洋経済オンライン」◎(2011/11/04)「ダム王国」中国の脅威,半数の4万基が傷んでいる

「ナショナルジオグラフィック」◆(2010/10/04)レアアース産出で中国一強時代が到来?

「ロイター」◯(2012/08/15)中国,2012年の石炭生産量目標を36.5億トンに設定=NDRC

「ロイター」●(2012/10/10)中国の石油・天然ガス埋蔵量,3年前から増加国土資源省=現地紙

●●宇宙資源開発

「VOR」◆(2012/05/10)中国の打ち上げロケット 宇宙センターに輸送

「VOR」◆(2012/06/09)中国 6月中旬に有人宇宙船を打上げ

「VOR」◆(2012/06/12)中国 16日に有人宇宙船「神舟9号」打ち上げ

「VOR」◆(2012/06/16)中国初の女性飛行士が乗った「神舟9号」打ち上げ

「VOR」◆(2012/06/18)中国有人宇宙船 軌道モジュールとドッキング

「VOR」◆(2012/06/24)中国の有人宇宙船 手動ドッキングに成功

「VOR」◆(2012/06/28)中国宇宙船「神舟9号」 地球帰還へ

「VOR」◆(2012/06/29)「神舟9」号の宇宙飛行士 地球へ帰還

「VOR」◆(2012/07/05)宇宙船打ち上げ数で中国が初の首位 今年前半

「VOR」◆(2012/07/31)2013年 中国 月探査衛星打ち上げ

「VOR」◆(2012/10/14)中国 学術実験用の人工衛星2基を軌道に投入

「VOR」◆(2012/11/25)中国 地球観測衛星を軌道に投入

「VOR」◆(2012/12/15)中国の月探査機 月上空を飛行

「人民網」◆(2012/07/13)上半期,中国はロケット打ち上げ回数で世界一に

「人民網」◇(2012/07/18)中国初,警察用宇宙情報技術実験室が設立

「人民網」◇(2012/07/20)中国,現在宇宙貨物船を開発中

「人民網」◇(2012/10/11)月探査衛星「嫦娥5号」,2017年に打ち上げ予定

「人民網」◇(2012/10/11)嫦娥3号の月面着陸地点,虹の入り江に確定

「人民網」◇(2012/10/26)「北斗」16基目衛星の打ち上げ成功 地域システムが完成

「人民網」◇(2012/10/26)北京航空航天大学の名が小惑星に命名

「人民網」◇(2012/10/29)中国,「神舟10号」来年打ち上げ 3人搭乗予定

「人民網」◇(2012/11/13)中国が来年の宇宙計画発表 海外メディアは懸念も

「人民網」◇(2013/01/04) 中国 月周回探査データの応用研究で多くの成果

「人民網」◇(2013/01/07) 米国 中国への衛星輸出規制を継続

「人民網」◇(2013/01/08) 嫦娥2号記録更新,地球から1000万キロ突破

「人民網」◇(2013/02/25)中国初の月面車 中華号と命名

「人民網」◆(2013/03/07) 宇宙ステーション実験機・天宮2号,2015年に打ち上げか

「人民網」◇(2013/03/22) 神舟10号が飛行シミュレーションを完了 出荷前の準備が万端に

●●原子力

「China Daily」●(2012/01/12)Huaneng moves ahead on Shandong nuclear plant
中国の華能国際電力集団,福島以降懸案の山東省の石島湾原子力プロジェクト,推進を決定

「China Daily」◯(1012/02/23) China invests big in nuclear research
中国,原子力発電研究費拡大

「China Daily」◯(2012/11/06) Uranium imports to stay on track
中国のウランの必要調達量は,確実に増えてくる

「Las Vegas Sun」◯(2012/10/27) China ends nuke plant ban set after Japan disaster
中国,福島以来止まっていた原発計画を推進へ

「Morning Whistle」●(1206/08/14)Sun shines again on China's nuclear plants as IPO gets OK
中国の原発開発,一時中断後,再び大規模開発に着手

「News 24」◆(2011/08/08)中国で新規の原発が稼働 福島原発事故後初

「Newsday」◯(2012/02/22) 中国は,福島原発事故を受けて,国内原発の総点検を始めた

「Power Engineering Magazine」●(2013/02/20) Northeast China has nuclear power
中国東北部での初めての紅沿河 Zhang Huazhu 原発,運転を開始

「Proactiveinvestors.com」●(2011/07/27)China brings first-fourth generation nuclear reactor online
中国は第4世代原子炉といわれる高速中性子炉を今回商業運転を開始

「Record China」◯(2012/05/14)中国が原発建設を加速,課題は技術者不足─米メディア

「South China Morning Post」◯(2012/11/03) China takes right path for expanding nuclear power
中国は唯一のクリーンエネとして原子力開発,正しい道と

「South China Morning Post」◯(2012/11/06) Nuclear energy key to China's development
中国の経済開発にとって原子力開発が鍵となる

「UPI」○(2011/07/27)HK firm invests in China nuclear plant
中国,建設中の広東省陽江原発,加圧水型6基計6000MW,原発一層の継続

「VOR」◆(2012/06/02)中国 原子力エネルギー開発を再開

「VOR」◆(2012/06/04)ロシアと中国 チャンワン原発第二基工事で合意

「VOR」◆(2012/11/29)中国 2015年までに原発発電量を41ギガワットに拡大

「VOR」◆(2012/12/27)中国 ロシアと共同でのチャンワン原発建設 第二期工事開始

「産経」◆(2013/02/25) 中国原発でシビアアクシデントが起きた時の対策検討開始

「人民網」◇(2012/08/07)国務院 「原発強国」の目標を明確に提起

「人民網」◇(2012/09/28)中国,原発蒸気発生器のU字型伝熱管の国産化に成功

「人民網」◇(2012/10/25)中国が原発建設を再スタート 3年は内陸の計画なし

「人民網」◇(2012/11/30)中国の原発設備容量,2015年には世界の10分の1に

「人民網」◇(2012/12/03)中国最大の海上風力発電所が竣工 環境保護の効果に期待

「人民網」◇(2012/12/06)中国,第3世代原子炉の検査・メンテナンス技術を掌握

「人民網」◇(2013/02/01) 大亜湾原発 昨年の送電量は451億kWh

「人民網」◇(2013/02/26) ウラン濃縮遠心分離機 中国が工業化を実現

「人民網」◇(2013/03/12) 全人代代表,原発開発の早期再開を提案

中国原子力発電フォーラム

「東洋経済オンライン」◎(2012/4/17)原発建設ラッシュの中国,地元から広がる反対の狼煙

「日経」○(2011/12/09) 中国原発大手,ウラン資源企業に買収提案

●書籍

『地経学で読む爆走中国』(森田靖郎著,原書房):「たむたむ」

『中国 岐路に立つ経済大国 四半世紀の中国を見て』(中藤康俊著,大学教育出版,2012/10/30)

『「中国の戦争」に日本は絶対巻き込まれる』(平松茂雄著,徳間書店,2008.6)

『中国の対外援助』(下村恭民・大橋英夫編著,日本経済評論社,2013/01)

『中国は日本を奪い尽くす』(平松茂雄著,PHP研究所,2007.3)

『中国は日本を併合する』(平松茂雄著,講談社インターナショナル,2006.3)

『中国をめぐる安全保障』(村井友秀・阿部純一・浅野亮・安田淳編著,ミネルヴァ書房,2007.7)

 現代中国軍関連なら.
 武警関連が興味深い.
 内容・価格共に,このクラスの本なら公共財だ.
 図書館になければ堂々発注すべし.

――――――軍事板

『日中再考』(古森義久著,産経新聞ニュースサービス,2001.6)書評――中国への片思いで人生を棒に振らない為に <塩津計

『米中新戦争 暴走する中国,封じ込めるアメリカ』(中嶋嶺雄&古森義久著,ビジネス社,2006.12)

 台灣問題,北京五輪,共産党大会,上海万博,北鮮をめぐる攻防.緊張感増す米・中の水面下の駆け引き・・・.
 2007年から世界情勢の大転換が始まる.
 激突の可能性は?
 そのとき日本はどうすべきかを論じる.

 中嶋嶺雄氏は国際教養大学理事長・学長で,東京外国語大学名誉教授.
 現代支那政治が専門です.

 古森氏についてはもはや説明する必要もないでしょう.
 産経新聞ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員で,わが国にほとんどいない国際ジャーナリストのひとりです.

――――――おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)12月18日

『名言で読み解く 中国の思想家』(湯浅邦弘編著,ミネルヴァ書房,2012/8/25)

『隷属国家日本の岐路 今度は中国の天領になるのか?』(北野幸伯著,ダイヤモンド社,2008.9)

『「老子」を読む』を読み解く (2012/10/23)◆「国際インテリジェンス機密ファイル」


 【質問】
 中国は新たな覇権国家なのか?

 【回答】
China: Hegemonic Threat or Just Another Sputnik?: William Pesek
By William Pesek May 30 (Bloomberg)
という記事によれば,中国脅威論は,一部の事象に注目し て全体像の把握を誤った,過大評価であるという.
 グローバル経済はゼロサム・ゲームではなく,また,中国経済には問題も数多くあるので,中国経済を先進国のレベルに近づける為には多くの努力が必要なのだという.

 以下抜粋要約.

------------------------------------------------------------------------
 アメリカがその昔,ソ連の脅威を大げさに騒ぎ立てたのと同じような状況が,中国の脅威論に見られる.
 13億人の中国の経済が,何時の日にかアメリカ経済を凌駕するのではないか,と言った中国経済の成長に関する脅威論が盛んである.

 ぺシクによれば,現在のアメリカに見られる中国脅威論は,その昔,1950年代にCIAがソ連のスプートニク打ち上げを過大評価したのと同じである.
 一部の事象に注目し てソ連の全体像の把握を誤ったヒステリアと言うべきものである.

 グローバル経済はゼロサム・ゲームではないので,中国の経済成長がアメリカ経済の脅威になるという考え方は間違っている.
 それに,急速な産業近代化の過程に有る中国は,全ての近代化過程に有る国と同じように問題を含んでおり,不良債権問題や株式市場のバブル,地方農村部の貧困,国内輸送機関の能力不足,環境や公害問題の悪 化等,枚挙にいとまがない.

 ワシントンの議論のなかにはIMFが中国経済の失速に対して効果的に働き得るのかどうかと言ったものもある.中国は$1.2Tの外貨準備を持つから,すぐにディフォールトを起こすような経済ではないのだが,中国経済を先進国のレベルに近づける為には多くの努力が必要である.
 そうしたことを含めて,中国の脅威というのは昔のスプートニクのようなものである.

ニュース極東板


 【質問】
 中国の国家戦略の基本軸は?

 【回答】
 川島真〔中国近代史専門家〕は,「近代外交史を支える基本軸」という言葉を使った上で,「3つある」と述べている.
 以下引用.

 第1は中国の統一・国権回収
 第2は侵略と抵抗,
 第3は文明国化と大国化である.
 これらは中国近代史の3ラインと共に,「中国」の村立基盤にも関係する.

 第1の中国統一・国権回収は,例えば敗戦した結果としての条約であれ,また,借款供与の担保として得られた利権であれ,本来,中国のものなのだから返されるべきだというものである.
 したがって,領土・国権が奪われる過程,それを取り戻す過程が,外交史の基軸の一つをなす.
 現在,回収すべき最後の対象は台湾である.
 これは,中国内部では統一問題として認知されるが,この問題の発端は,そもそも日清戦争の結果,台湾が日本領となったことに求められ,それだけに「台独」と日本統治の関係が意識される.

 第2の侵略と抵抗では,侵略に対していかに「抵抗」したか否かが問われる.
 この「踏絵」は,最後にその抵抗を完遂したのが中国共産党だ,という党の正当性にも繋がる.
 ここで抵抗せずに侵略者側に立った者は「漢奸」「売国奴」となり,政府・政権には「偽」が冠せられ,共産党内部の主流に「逆らった」勢力・人物と共に,否定的に描かれる.

 第3は,中国が国際社会の一員として条約を遵守し,国際標準を受け入れてきた過程を強調する,昨今重視される方向性である.
 このような国際強調の結果として,中国自身が国際的地位を向上していくという歴史を描く.

(from 「中央公論」, 2005/7, P.63)

 これはそのまま,基本戦略と読み替えることができるだろう.


 【質問】
 米中は戦略的に常に対立していると言えるか?

 【回答】
 必ずしもそうとは言えない.
 なぜならば,
China Lends A Hand
手を貸す中国

By Richard Holbrooke Thursday, June 28, 2007; Page A25

という,元アジア太平洋担当国務次官補(1977-81)でベテラン外交官の論客であるリチャード・ホルブルックの論文によれば,皆が気がついていないが,舞台裏で米中の外交協力がうまく動いていると言う.
 彼が挙げる事例は,要約すれば以下の通り.

[quote]

1)米中協力の実例No1:北朝鮮

 北朝鮮が6者合合意に復帰して次回会議に参加するといっており,今のところ2.13プロセスが再開した.
 ヒル国務次官補のみが脚光を浴びているが,北朝鮮をして態度の変更を行なわしめたのは中国である.
 米中外交協力が上手く動いている例で,中国は北朝鮮の核実験以降,朝鮮半島の非核化に前向きで北朝鮮を管理するモードになっている.

2)米中協力の実例No2:スーダン,ダルフール問題

 スーダンのダルフール問題で,中国はダルフール問題特別大使を任命し,スーダンに国連PKFを受け入れるように説得した.
 先週スーダンは国連PKFの受け入れに合意したといっている.
 これもアメリカの中国との協調外交の一例である.

3)米中協力の実例No3:ビルマとの対話

 ビルマ(ミャンマー)の軍事政権代表とアメリカの外交代表が北京で始めて対話する事が決まった.
 中国は表立ってこの問題に顔を見せていないが,中国の仲介抜きでこういう事が起こるはずは無い.
[/quote]

 その上で彼は,中国とアメリカの間には,多くの点で意見や方針の一致しないものがあるのだが,それでも相互のメリットの為に是々非々で協力しあえるものはあると述べている.
 中国とアメリカの関係が急に変わったりとか,そういう事ではないが,協力し合える範囲を広げる事は相互にとって大変有益であるという.北韓で協力できるのであれば,それはイランに対 しても可能ではないか?というように.

 ホルブロックの解説は,なかなか面白くて,彼の説を全面的に支持するとか,しないとかいう事とは別に,考え方のヒントになるところが.

 北朝鮮は核施設封鎖やIAEA検査官受け入れで柔軟な態度を見せていながら,その一方でミサイル発射といった強硬なことをやる.
 普通の合理的思考では説明しにくいのだけれど,中国の圧力による押さえつけと,それに反発する勢力がある,と考えると,説明のシナリオが作りやすいかも.
 また,ヒル国務次官補の態度も,これによってある程度説明可能になるような.

ニュース極東板


 【質問】
 アメリカの対中戦略は,どんなところが問題なのか?

 【回答】
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/05/18/AR2007051801640.html
の,山葵の効いた評論によれば,中国へのエンゲージメントが中国の民主化を促し開放につながるという,国務省の標準解答)は誤っている,と,その著者は主張している.
 自由と人権,自由市場と民主主義を掲げるアメリカは世界中で非難され,人権無視で経済成長を続ける中国が世界で賞賛されている,と皮肉をこめた書き方を彼はしている.

 以下引用.

We need to get beyond the arid framework of seeing every policy dispute involving China as a choice between "engagement" and "isolation." Those loaded words set up a false selection and have little meaning anymore, if they ever did. With the third-biggest trading economy in the world, China is already engaged.
 中国を「エンゲージメント」と「孤立化」と言う二つの政策で見るフレームから離れるべきで,その言葉の使い方は誤った選択を与える.
 世界第3位の通商国である中国は既にエンゲージしている.

We also need to get beyond the notion that our trade, investment and interaction with China are going to transform its political system. Any serious policy must be based on China as it is, not on our mistaken assumption that prosperity and liberty inevitably go hand in hand. Trade and investment should be evaluated for their economic costs and benefits to the United States, not for their political impact on China.
 我々は中国との通商,投資等の関わり方を見直すべきで,それが中国の政治的変化を与えるという考えから離れるべきだ.
 経済的繁栄と自由が並行するという誤った考え方ではなく,中国をありのままに捉え,アメリカの国益によって政策を決めるべきであり,中国への政治的影響によって判断すべきではない.

ニュース極東板


 【質問】
 G.W.ブッシュ政権の対中姿勢は変化しつつあるか? 

 【回答】
 古森義久によれば,対中硬化の兆しが見られるという.
 以下引用.

 米中関係は二〇〇一年九月の同時テロ以降、中国が米国の対テロ戦争に協力を約したことを中心に,摩擦や衝突の少ない状態が続いてきた。
 しかし,中国が現実には米国の利益に反する多様な動きを強めてきたという認識が,2期目のブッシュ政権の対中政策を変える原因になりつつあるという。

 その兆しとしてはまず,ブッシュ政権にきわめて近い下院国際委員長のヘンリー・ハイド議員(共和党)による2004/12/4の香港での演説があげられる。
 同議員は中国の急激な経済拡張が軍事力増強、政治影響力拡大とあいまって,東アジアから全世界にいたるまで米国の利益を損なう形で混乱を生み始めたとして、この中国の動きを
「第二次大戦以後の米国主導の国際システムへの挑戦」
と特徴づけた。
 その上で同議員は、中国の最近の政策には懸念を生む要素が多いとして,中国が
(1)北朝鮮の核兵器開発の阻止に真剣には取り組んでいない
(2)イランの核兵器開発でも米国の阻止を妨げる動きをとっている
(3)パキスタンの核開発をも支援した
(4)自国のこの種の行動の国際的な影響への配慮が不十分である
ことなどを指摘した。
 ハイド議員はこの演説で,中国の独裁や弾圧までを非難したため,中国政府は三日、「中国への不当な悪意の攻撃」(香港駐在の外務省当局者)として激しく反発した。

 一方、同様にブッシュ政権に近いヘリテージ財団のジョン・タシック研究員も、一日の米紙への寄稿論文で、「米国のアジア政策の新たな出発」と題し、第二期ブッシュ政権はアジアを重視し、とくに中国のアジアでの影響力拡大に強固な姿勢で応じるようになるとの予測を明らかにした。

 同論文は中国が最近、経済力を利用して東南アジア諸国などに,米国との関係を薄めて中国に傾斜させることを目的とする多角的な働きかけを進めるようになったと指摘、その一例としてフィリピンへの接近で中国がフィリピンとの情報収集協力協定を結ぶようになったとし、フィリピンの米国からの離反に示されるようなアジアからの米国の撤退を図っていると警告している。
 同論文は,これまで東南アジア諸国が中国に傾斜したのは,ブッシュ政権のパウエル国務長官が中国の拡張志向に何の反対の意も言明しなかったことも大きいとする一方、後任のライス氏は,
「アジアでの米国の伝統的な主導的地位を堅持し、それを脅かす中国の動きには強固に対応する」
という新政策をとると予測した。
 同論文はその根拠の一つとして、ライス氏が四年前に発表した外交政策論文での
「中国は現状維持のパワーではなく、アジア太平洋地域での米国の役割に憤慨している」
という記述を紹介した。

(from 産経新聞,2004/12/5)

 【参照】
Geo-Strategic Implications of a Rising China


 【質問】
 中国の西域経営の基本戦略は?

 【回答】
 古来より,北方の遊牧勢力と南方のオアシス諸国との密接な交渉の間に,東方から中国政府が,その軍事力を動員して無理に市場や交通路の支配を目差して割り込み,中国に活動を集中させようとするものであるという.
 以下引用.

 漢朝はまず河西に出兵してこの通廊を占領し,酒泉を基地化したが,やがて大宛国への遠征を起こして,このとき基地を敦煌に移した.
 敦煌はターリム盆地にとって,その最東端を占める一オアシスである.だから,タクラマカン砂漠の北を通る道を,また南道もこの町に会し,河西通廊を経て中国に向かう.
 この重要なオアシスを基地化したことは,中国が初めて西域に玄関口を開いたことを意味する.
 漢朝の西域貿易が急速に盛大になったことも,また,漢朝が河西に植民を送り込んで,この通廊の経営に努力したことも当然であった.

 はじめ西域の南北道は,ロブ・ノールの東岸で分岐していた.
 だから漢朝は,この湖の南岸や北岸に,また北道が湖北から天山山脈の南麓に達した部分などに屯田兵を配置した.
 遂には,屯田兵を統領する西域都護を烏塁城(今のチャーディル)に駐在させた.紀元前60年の西域都護府の設置である.
 その主要な目的は,オアシス諸国を常に中国に結びつけておき,中国人の隊商を保護することにあり,シルクロードと市場の確保に他ならなかった.
 また,東部天山を越えて南下する匈奴の勢力を,この辺りで断ち切ることも目的とされた.
 中国史を彩る西域経営の始めである.

 ここで特に留意しておかねばならないのは,この現象が従来説かれているような歴史の自然の流れではなく,北方の遊牧勢力と南方のオアシス諸国との密接な交渉の間に,東方から中国政府が,その軍事力を動員して無理に市場や交通路の支配を目差して割り込んだ形をとっていることである.
 シルクロードは既に東トルキスタン諸オアシスの隊商活動によって中国に結びついていたのであるが,それを政治力で支持して中国に活動を集中させようととしたのが西域経営の主旨であった.
 中国歴代政府の西域経営は,全てこのような軍事力の行使と見てよい.

山と渓谷社編「シルクロード1 中国・ソ連・アフガニスタン」(山と渓谷社,1975/6/1),p.94

 現代でも同じ戦略かどうかは未確認だが,私見では基本的には変化ないように思える.


 【質問】
 中国の対東南アジア戦略は?

 【回答】
 資源の安定確保という見方と,覇権を唱えようとしているという見方とがある.

 前者の見方は次のようなものである.

 開放経済で石油需要が高まり,国産石油で賄い切れぬ中国は,中東からのタンカー・ルート確保に強い関心を見せている.

 76-79年にカンボジアを支配した残酷なポル・ポト政権を,中国が積極支援した背景には,カンボジア南端のシアヌークビル港を拠点にして,インド洋での中国船舶の航路を確保する意図もあったと見ることができる.

 ポル・ポト政権崩壊後,すかさず中国はミャンマーに接近,鉄道,港,端などのインフラ整備,さらに南に連なるアマンダン諸島の港湾建設に協力してきた.
 ミャンマーの陸路を使えば,マラッカ海峡経由を最大3000kmほど短縮して,インド洋と中国雲南省を結ぶことができる.
 増強中の中国海軍がミャンマーの港を拠点に,中国船舶保護に当たることも想定される.

(浅井信雄「アジア情勢を読む地図」,新潮文庫,2001/12/1,102-103,抜粋要約)

 中でもミャンマーは,インドと中国が影響力を競い合っているという.
 以下引用.

ミャンマーに急接近天然ガスなど確保狙う中国・インド

 【シンガポール9日勝木晃之郎】インドと中国が天然ガスなど豊富な天然資源を持つミャンマーに接近している.
 九日にはインドのカラム大統領がインドの大統領としては初めてミャンマーを訪れ,軍政最高決定機関・国家平和発展評議会(SPDC)のタン・シュエ議長と会談し,エネルギー分野などでの協力拡大を確認した.
 中国も投資拡大を図っており,人権侵害で国際社会から孤立するミャンマーにとって国境を接する両大国の接近は渡りに船だ.
 カラム大統領はタン議長との会談で,ミャンマー沖で産出する天然ガスをバングラデシュ経由でインドに送るパイプライン計画の推進や,両国を結ぶ船舶航路の再開などを協議した.
 すでにインドの国営石油会社が韓国企業と組んで探査活動を進めており,ミャンマー沖で九百億立方メートル近い埋蔵量を持つ天然ガス田が確認されている.

 インドと並び,ミャンマーの資源獲得に熱心なのが中国だ.
 中国の温家宝首相は二月半ば,訪中したミャンマーのソー・ウィン首相と原油・天然ガスや鉱物資源の開発,中国企業の投資促進などに合意.
 中国はミャンマーから中国雲南省を結ぶ内陸の原油パイプラインの敷設を進める計画で,ミャンマーで産出する原油に加え,中東産の原油をマラッカ海峡を通らずに輸送する構想も進める見通しだ.

 ミャンマーは民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの自宅軟禁で国際社会から孤立し,西側諸国からの投資や援助が滞っているだけに,経済大国として浮上してきたインドや中国との関係強化は欠かせない.
 特にインドは先に訪印したブッシュ米大統領との間でミャンマーの人権侵害を非難する声明を出しながら,急増する国内エネルギー需要への対応から,経済面で軍政との関係を強化する「政経分離」の姿勢を強めている.

北海道新聞,2006/03/10/01:23

 一方,そのような,「資源の安定確保を図ろうとするもの」と見る見方に疑問を投げかける見解もある.

 本当の意図は,もっと地政学的・権力的なものではないだろうか.
 それというのは問題のアジア権益には地元消費用として地域経済に深く織り込まれているものが多く,おいそれと対中供給源に転用しづらいものが少なくないからである.

 例えばタイ.
 〔中国が買収しようとしている〕ユノカルは,タイ湾上に100基のプラットホームを構え盛んに天然ガスを掘り出しているものの,出てきたガスの大半はタイへ送られ,同国の発電を支えている.
 実際,同社がアジアで掘り出す石油と天然ガスには地元の直接消費用が多く,そのせいで売り値は国際市況価格をそのまま反映したものになりにくい.
 それがユノカルの低利益率につながっているとの見立てがあるほどである.

 そんな権益を手に入れて,中国は資源確保に役立てることができたと言えるのだろうか.
 もし言えるのだとすると,現有鉱区以外の採鉱がよほど成果を上げるのでない限り,タイやインドネシアはいざという時,自分に回るはずのガスや石油が中国へ持っていかれる事態を見越しておかねばならないことになる.

▼海上プラットホームが基地になる日?

 すなわちユノカルを手中に収めた中国は,これら諸国に対して無言の圧力をかけられ,常日頃にらみを利かせる力を手に入れられることになる.
 ユノカルを買うとは,中国にとっては覇権の装置を買うことを意味する.

 またユノカルは,西側による制裁下にあるミャンマーで操業を続けた数少ない米国企業の1つだった.
 これが中国の手中に入ると,ミャンマーを衛星国化しようとしてきた中国にとっては十分の相乗効果を見込めることともなろう.

 そして海上プラットホームに必ずあるのがヘリポートである.
 東シナ海からインドネシア,タイ,ミャンマーにかけてユノカルが持つプラットホームが中国の手中に入り,今後さらに増えていくならば,中国人民解放軍ヘリの寄港地がシーレーンに沿って100の単位で散らばることを意味する.
 これは米第七艦隊が提供し続けてきたシーレーンの守りに対し少なからぬ挑戦を意味しよう.
 それら洋上のヘリポートが構造材の補強によって垂直離着陸型ジェット機の基地にも転用し得ることは,平松茂雄・杏林大学教授がつとに指摘するところだ.

(谷口 智彦=編集委員室主任編集委員&ブルッキングズ研究所CNAPSフェロー
「中国海洋石油,ユノカル買収に向かった深層」

 しかし,米石油大手シェブロンが,180億ドルでユノカルを買収.中国による買収は阻止された.(産経新聞,2005/4/4)

 ……と思いきや,中国は買収額を引き上げて再度参戦.

 ●中国の石油大手「中国海洋石油」が,米国の石油会社「ユノカル」買収に手 を上げています.
 ユノカルについては,米石油会社「シェブロン」が買収する ことで基本合意していますが,買収額を引き上げて参入してきたものです.
 →2005/6/22日にユノカルが「買収提案を受けた」と明らかにしたものです.
 この種のビッグ・ビジネスに関する中国の企業活動は,共産党の指導下にありますので,単なる私企業間の買収合戦と見るのは甘すぎると思います.
 資源確保 のためになりふり構わない中国の姿勢を強く感じます.
 エネルギー事情は逼迫の度を高めているようです.

(おきらく軍事研究会)

 けれど最後に2005/8/2,米石油大手ユノカル の買収を断念.
 今年初めに買収意向を決めていましたが,迅速な対応を取ることなく,共産党と買付資金の手当の相談をしているうちに,石油大手シェブロンに割り込まれました.
 より高い値段で買収する意向を示したシェブロ ンとの間で買収合戦がはじまりましたが,7月頃より米議会から
「エネルギー 安保上,CNOOCによる買収には問題がある」
との反発が強くなってきました.
 ここでCNOOCは,ユノカルに対し「米議会の批判を抑えるよう」求めましたが, この中華的態度がユノカルの経営陣を激怒させ,7/19に行なわれた取締役会で ユノカルがシェブロン支持を決定したものです.

 この件については,当初より民間企業によるM&Aと主張していた中共ですが, お里というものは隠しても隠し切れないものです.

(おきらく軍事研究会)

▼ 【追記】
 2010/12/06付, boston.comによれば,米国も,ミャンマーとカンボジアが中国の属国化しつつあることを警戒感しているという.
 以下引用.

――――――
China gains influence with development push into Cambodia

Here in the depths of the Cardamom Mountains, where the Chinese-backed Khmer Rouge communists made their last stand in the late 1970s, China is asserting its rights as a resurgent imperial power in Asia. Instead of exporting revolution and bloodshed to its neighbors, China is now sending its cash and its people. clangorous,Monroe Doctrine, Chinese-style,closer ties with its old foe Vietnam,to open doors to Myanmar,Secretary of State Hillary Rodham Clinton,“forward-deployed diplomacy.’,You don’t want to get too dependent on any one country,’,cementing ties with Thailand,no-go zones for Cambodian police,building eight hydropower dams,exceed $1 billion,additional quarter-million immigrants and businessmen from mainland ChinaCambodia has avoided criticizing the dams under construction along China’s stretch of the Mekong River,Taiwanese investment in Cambodia
――――――


 【質問】
 「厚黒経」って何?

 【回答】
 「孫子」と言えば,中国には数多の兵法書がありますが,兵法進化論の行き着くところというか,毛沢東が愛読して発禁にした2書があるそうです.

 一つは方位術で「奇門遁甲」ですが,肝心なのは「厚黒経」だそうです.
 今の中国を考えると恐ろしい兵法書です.
 必ず御一読を.

dr-tantan in おきらく軍事研究会,平成20年(2008年)4月7日

 ただしぐぐっても殆どネットの噂レベルのしか情報しか出てこないので,本情報の信頼性については保留としておきたい.


 【質問】
 高度経済成長期から始まった日本のODA戦略と,現在中国がアフリカを中心に行っているODA戦略を比較した場合の,それぞれの目的,経緯,性質を教えて下さい.

 【回答】
 正直な話,対象地域が違うだけで目的や経緯,性質は左程代わり無いと思われ.

 日本のODAは,戦後賠償とアジアへの進出を目的とした物.
 中国のODAは,アフリカへの進出を目的とした物.
(此処での進出とは,基本的に経済的な進出を示す.)

 日本の場合,軍事的にアジアに進出しようと戦争を始めたが失敗.
 敗戦後,経済的に進出してそれなりに成功を収めた.
 日本の場合は,侵略者のイメージを引っくり返す為に,賠償的性質を帯びたODAや,インドネシアや韓国への独立祝い金等のオプション付きにする必要があった.
(対インドネシアでは,宗主国オランダからの独立支援も含まれる.)

 中国も同様に経済的な進出(資源目当て?)でアフリカへのODAを行っている.
 日本も東アジア,東南アジアで民主化が始まる前は,独裁政権へODAを行っていた実績がある.

 ODAを通じて影響力を行使するに当って,日中ではその障害に差があった・・・と言うお話です.
 但し,現在の日本は独裁国家へのODAは認められない,と考えます.
 ある程度,民主化が進んだ国相手のODAしか国内・国際世論上許されないと思いますので,今日,中国が行っているような独裁国家相手へのODAは難しいでしょう.

 一方で,日本(とアメリカ)が中国の影響力をインドに向けさせるような経済援助を行っている事実もあります.
 インドが経済成長を果たし,大国に相応しい軍事力を持てば,中国はその影響力をインドにも向ける必要があります.
 ここ数年の経済援助には,地政学的な戦略もあるかと考えます.

 これは,中国が北朝鮮を援助している?と言うのと似たような戦略です.
 北朝鮮が核保有しつつ存続すれば,周辺諸国は北朝鮮に注力する必要が出ますので.
(但し,私自身が中国が北朝鮮へ援助している,と言う情報のソースを持っていないと言う点に,ご注意下さい)

111 in 戦争・国防板,2009/11/07(土)
青文字:加筆改修部分



 【反論】
 質問は,中国のODAによってアフリカ諸国が実質的な経済支配をうけており,間接的な中国の植民地化している事を知ってのものだろう.
 ヨーロッパは元宗主国として自国の影響力を守るためにと,将来の温暖化対策ビジネスのために ,防衛的なODAを行なってるが苦戦している.
 中国は日本とは違うよ.
 金を大砲の弾のように使う.
 奴らが行なっているのは,形を変えた侵略戦争.

? in 戦争・国防板,2009/11/08(日)
青文字:加筆改修部分

 【再反論】
 私の表現に誤解を招く箇所が合ったのは事実です.
 確かに中国のような新植民地主義は取っていません.
 植民地経営的な行動は,取れないように世論が形成されましたからね.

 ですが,基本的に日中は一緒ですよ.
 やっている時代と対象が違うだけです.

 戦後の日本のODAを見れば解りますが,東南アジアの植民地戦争に参加していたんです.
 インドネシアに対する独立祝い金や,ODAの歴史を見れば解ると思いますが.
 日本としては,ヨーロッパの影響力を排除する事で,経済的な進出を果たしました.
 中国のODAのように,日本も独裁政権に対する援助を行ってきましたし,それが悪いとは申しません.
 当時の東南アジア情勢を考えれば,独裁主義国家であっても賠償・援助する必要がありました.
 その為に日本も随分と多額の金を出してきたんですよ.
 韓国の何とかの奇跡を起こせる程度には,出しています(笑)

? in 戦争・国防板,2009/11/08(日)
青文字:加筆改修部分



 【質問】
 何で日本のODAは,日本にしか使えない紐付きODAにしないんですか?
 紐無しODAはたんなるばら撒きで,国民の血税の無駄遣い以外の何者でもないと思いますが.

 【回答】
 紐付きODAって単語を知っている以上,批判された過去を知っているんだよね(笑)
 質問の意図がよく解らないな.

 さて,日本のODAは,半分以上が円借款・・・つまり途上国に金を貸し,利子を付けて返して貰うもの.
 この段階で,ある程度紐付きな訳です.
 それに紐付きでなくとも,日本に利益誘導が出来るのであれば,それで充分.
(元々戦後賠償としての性質がある為.)
 発展途上国が成長,親日であれば日本のビジネスパートナーになるからねぇ.

 批判している連中は,発展途上国をダシにして政府批判をしたがる連中だと思われ.
 世の中には権力を批判する事を,無上の正義と思う連中がいるからね.

111 in 戦争・国防板,2009/11/08(日)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 パンダの戦略利用の歴史について教えられたし.

 【回答】
  2008年5月12日付,『AERA』によれば,一説によればパンダの戦略利用の歴史はAD685年ににさかのぼるという.
 中国四川省臥竜のパンダ施設の展示資料には,次のような記述があるという.
「685年,唐の女皇・武則天が生きた雌雄の白熊と毛皮70枚を,日本の天武天皇に贈呈したと,『日本皇家年鑑』に記載されている」
 ただし685年には則天武后はまだ皇帝として即位しておらず,上記は史実かどうか疑わしいという.
 『日本書紀』(岩波文庫版)には,斉明天皇4年(658年),「阿部引田臣比羅夫」が「生羆二つ,羆皮七十枚」を献じたとあり,それが誤って伝わった可能性を,同誌は指摘している.

 一方,同誌によれば1941年,蒋介石夫人,宋美齢がニューヨークのブロンクス動物園に赤ちゃんパンダを贈っており,これが近代におけるパンダの戦略利用の始まりと考えられる.
 第2次大戦後も,ニクソン訪中時に当時の周恩来首相がパンダを贈っている.

 ワシントンのコンサルティング会社「パシフィック21」のディレクターで,中国の「公共外交」に詳しいマイケル・ユーは,
「あどけないパンダのイメージと結びつくことで,中国は対米外交戦略で予想外の成功をおさめた」
と著書で指摘すしており,それは「トロイの木馬」だと揶揄する向きも,米国内にはあるという.
「パンダは中国にとって,もっとも国際競争力のある『商品』なのです」(ユー)

 詳しくは同誌を参照されたし.



パンダきました.
          _         _        _
         /::::::;ゝ-──- 、._/::::::ヽ-──- 、._/::::::ヽ
        ヾ-"´         \::::::|       \::::::|
    フフン  /              ヾノ         ヾノ  フフン
 フフン   ,,.r/     _     _ ヽ_     _ ヽ
       ,'::;'|     ゞi" ̄ フ‐! ̄~~|  | i" ̄ フ‐! ̄~~|  |  フフン
     l:::l l      `ー‐'、 ,ゝ--、' / `ー‐'、 ,ゝ--、' / 
フフン  |::ヽ` 、   、、、  / "ii" ヽ  /、、、 / "ii" ヽ  /  フフン
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 フフン   `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ`' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ
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 【質問】
 質問させていただきたいと思います.

 中国は未曾有の経済発展の中にありますが,この発展事態砂上の楼閣的な危うさの上に成り立っているように思えます.
 確かに,特にIT関連の技術はこれまでの技術の蓄積を必要とせず,ICの組み合わせだけで対応できますが,根本となる機器の製造技術はどこまでの物を持っているか判りません.(有人ロケットを打ち上げるくらいですから,それなりの技術があると思いますが,共産主義の場合国家と民間の差は大きいと思うのです.)
 そうした場合,我国でもバブル崩壊から再生まで10年以上の月日がかかりました.
 北京オリンピック後に中国バブルが崩壊すると,彼らは国内の混乱から国民の目をそらす為,台湾侵攻に走るのではないかと思うのですが.

 とっぴな構想ですが,中共軍はチベットに対し,大殺戮を敢行し,ダライラマは印度に身を寄せています.
 昔の一向一揆ではありませんが,ダライラマを中心に仏教国の連帯で中共包囲網は引けないものでしょうか.
 中共内部で宗教はどうなっているか分かりませんが,中には呼応する組織も出てくるのではないでしょうか.
 排除された太極拳のグループのような組織が.

 ご意見をいただければ幸甚です.

PAGI

 【回答】
 ある方にいわせると,
「北京五輪後の中共大混乱のどさくさにまぎれて,台湾が独立するのが現実的では?」
となりますね.

 わが国はどうも,必要以上にシナを気にしすぎるように思います.
 シナ大陸で何がどうなろうと,どうでもいいのではないでしょうか?
 わが国益にはなんの関係もありませんし,現在のわが国が,他国をコントロールすることは不可能です.
 ましてやシナのようにややこしい国をやですね.

 経済的な代替先はベトナム,インド,マレーシアなどなどいっぱいあるわけですし,シナが絶対に必要な理由は,わが方には全くありません.

 それよりも,われわれが見失ってはいけないのは「台湾」です.
 わが国の死活を握るシーレーン確保にあたって,「親日国・台湾の存在」は絶対条件です.

 ですから,
「台湾は自国の一部である.絶対に独立させない」
と明言している中共政権の姿勢が問題なんです.
 中共海軍が台湾に進出したら,潜水艦や水上艦,航空部隊の展開範囲が今とは比較にならないほど広くなり,わがシーレーンの3つのルート,ロンボク海峡ルート,マラッカ海峡ルート,グアムルートすべてが,中共海軍の明白な脅威下に置かれます.
 そうなれば,わが国は中共にキンタマ(失礼!)を握られることとなります.

 ですので,五星紅旗(中共の国旗)が台湾に翻ることが「絶対に」ないよう,わが国は全力を尽くす必要があります.

 そのためにも,官民上げて陰に陽に台湾を支援しなければならないと考えます.
 (民側では,各レベルでかなり活発に動いていますが,官がさっぱりです.どやしつけましょう)

 はっきり申し上げて,この分野で米におんぶに抱っこというのは,あまりに危険すぎると思います.
 日米同盟を十全に機能させるためにも,台湾についてはわが軍が主体的に対応できるよう整備を進めるべき,と考えています.

エンリケ航海王子

 シナが国内の混乱に際して対外的な冒険にはしる可能性はおおいにあるでしょう.
 但し,大陸国が島嶼国に侵攻するにはそれ相当の準備が要りますので,日米を始めとする世界中の情報網から隠れることは難しいでしょう.
 米国が睨みを効かせている間は,シナの海空軍だけで臺灣を落とすことは出来ないと思われます.

 陸兵を送るとなると渡洋および敵前上陸能力が必要で,これは相当の装備,訓練と経験が必要ですし,航空優勢の確保が絶対条件ですが,米空母やイージス艦が健在ならばまるで夢まぼろしです.
 21世紀のバトル・オブ・ブリテンですね.
 これは1950年代にも失敗の先例があり,シナも身に滲みていることでしょう.

 核兵器を使うことは,占領のメリットが失われるばかりか,国際的な非難を浴びてしまうので,現実的ではありません.

 むしろ危険なのは,最近のアメリカ小説にも登場しますが,尖閣列島をシナが占領することです.
 これは小規模の陸兵で足るので,日本政府がモタモタし,米国政府がアタフタしている間に既成事実化できる可能性があり,直接臺灣に上陸することよりも蓋然性が高いですね.

 でも,その結果は日本人の国防意識の寝た子を呼び覚ますので,国内の不満逸らしには一時的に成功するとしても,長い目で見ればシナの損になるでしょう.

 何れにせよ,2010年前後からの極東は,WW1に至る20世紀初頭のヨーロッパのような不穏なものになる可能性が大きいように思われます.
 特に米中の動向から目が離せませんね.

 以上,ヨーソロの管見でした.

ヨーソロ

以上,おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)9月24日付より

▼ それよりも,「先の大戦の失敗を繰り返さない」,つまり

・中国のなかのまともに話が出来る連中を,確保・支援する.
 連中の面子を潰すようなまねをしない.

・対中交渉の窓口の一本化.
 自称事情通やらなんやらに頼らず,意思統一して相手に臨(のぞ)む体制つくり.

・相手の挑発に乗らず,チキン・レースに巻き込まれない.
 それはアメリカ御大に振る(笑)
 「昔朝日,今ネット」のような,在野の好戦的言論に引き込まれない.

 まぁ,あたりまえの外交体制確立が先です.

閻魔さくや in 「軍事板常見問題 mixi支隊」,2009年08月11日 11:29


 【質問】
 呉邦国とは?

 【回答】
 政治局常務委員兼全人代常務委員長.
 胡錦濤国家主席に次ぐ党内序列ナンバー2

 「現代中国に関する考察」,2008/05/24 20:23付によれば,メドヴェージェフ・ロシア大統領訪中の際,面談者の中に呉邦国がいたことから考えて,ロシア利権を握っているのがこの人物であろうと言う.

 詳しくは同ブログを参照されたし.


◆◆資源戦略


 【質問】
 中国のウラン資源戦略は?

 【回答】
 オーストラリアに手を伸ばしつつあります.
 例えば2007年には,シナの資源会社「中鋼集団」が,豪州の資源会社から南部のウラン鉱山の権益60%を約27億円で取得する覚書を交わしたそうです.
 シナ企業が豪州のウラン権益を獲得したのはこれが初めてとされます.

 「手続きの面だけでいえば,07年前半にもシナへのウラン輸出が可能になる」(豪政府担当者)とのことです.

おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)9月25日
加筆あり:青文字部分


 【質問】
 以下の記事の信頼性は?

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中国の原発で放射線漏れ,先月23日発生,事故隠蔽か
2010.6.15 15:34

 香港のニュースサイト,鳳凰網などによると,香港の中華電力は15日,電力供給を受けている中国広東省深●(土へんに川)市の大亜湾原発内部で5月23日,放射性物質が漏れる事故が起きていたと公表した.
 中華電力では香港政府保安局に,
「燃料棒から微量の放射性物質が漏れたが,外部や原発の運転に影響はない」
と報告した.
 人的被害の有無などは不明.
 一方で中国当局は,放射線漏洩について明らかにしておらず,3週間以上も原発事故を隠蔽(いんぺい)していたことになる.
 大亜湾原発は1994年に稼働した.
 香港市内から直線距離でわずか50kmほどの位置にある.(上海 河崎真澄)
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 【回答】
 「放射線と放射能.その致命的な違いも分からない人間に何が分かるのか?」と言うところ.

 産経新聞独自の報道のようで,続報を待つしか有りませんが,
鳳凰網など:放射性物質が漏れる事故
産経新聞:中国の原発で放射線漏れ
とはいったい何だと言いたくなります.
 実際に放射性物質(放射能)が,外部環境に漏れ出していたのでしたら大騒ぎですが,一方では放射性物質,もう一方では放射線.
 天と地ほど異なりますし,その差異に気がつかないのであれば当該事故に対する評価,報道について全く信用出来ないことになります.

 古くは「むつ」の事故から,「放射能(放射性物質)漏れ」と「放射線漏れ」とは天と地の違いがあり,それを間違えることはパニックの発生など,致命的な影響を与えることがよく知られているはずですが,ここに至ってもその違いを厳しく問い詰めなければならないのは残念です.
 当該の河崎真澄記者だけではなく,本記事を扱った産経新聞関係者の猛省を求めます.

 因みに中華電力の説明が正しいとすれば
「燃料棒から微量の放射性物質が漏れたが,外部や原発の運転に影響はない」
との評価には,さほど疑義はないことになります.

 ただし,燃料集合体(燃料棒)からの放射性物質の漏えい量が問題であり,BWRのように運転を継続しながら放射性物質の漏えい量を抑制する技術がない以上,そのまま漏えい状態を続けて原子炉一次冷却系の放射能汚染を許容するかどうかが,まず問題となります.
 因みに日本国内のPWRの場合ではまずほとんどの場合,運転を止めて漏えい燃料を取り除く作業を行います.

 さらに中国のPWRでは,原子炉一次冷却系から二次系への漏えい運転が許容されているかどうか,が問題となります.
 日本国内では潔癖症と言われても許容されないため,いくら原子炉一次冷却系が燃料集合体からの放射性物質漏えいによって,高度に汚染されたとしても,二次系に伝搬することがないため,よほどのことがない限り,外部環境に放射性物質が漏えいすることは有りません.
 一方,蒸気発生器の信頼性等が低かったりして,原子炉一次冷却系から二次系へのある程度の漏えいはやむを得ないとする考え方もあります.
 その場合,原子炉一次冷却系が高度に汚染されると,二次系を通じて外部環境に放射性物質が放出される可能性も否定出来ません.

 以上のことを理解した上での報道ならともかく,「放射線と放射能」の違いすら理解しているのか,そのレベルですら怪しい報道は極めて残念であり,専門従事者としてはその無責任な姿勢に怒りすら覚える次第です.

 皆さんは如何お考えでしょうか.

へぼ担当 in mixi,2010年06月15日21:46

 :その後,NHKからも同趣旨の報道(6/15 21:40頃)がありましたが,こちらの方は外電を淡々と伝えており,
・燃料集合体(燃料棒)からの漏えいがさほど多くないこと
・そのため,原子炉の運転を継続していること
・外部に放射性物質(放射能)が漏れたわけではないこと
を報じた上で,中国の原子力発電所の事故に対する透明性確保の必要性を指摘しています.
 原子力や中国の現体制への是非は別として,本来の報道とはかくあるべきと考えます.

へぼ担当 in mixi,2010年06月15日 22:04

 朝日新聞より.
 本当に「当局への報告義務もない」のかどうかは,数字をたどってみないと判断できませんが,報道の通りなら,燃料被覆管のピンホール(微細な穴)に留まり,大規模損傷や放射性物質の大量漏えいという,最悪の事態にだけは至っていないようです.
 今後の中国における原発報道の行方を見据える上でも,しっかりと見ていきたいと考えます.

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中国原発トラブル,香港政府が発表 「重大事故」報道で
朝日 国際 06/16取得
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 【香港=小林哲】中国広東省深セン(土へんに川)市の大亜湾原発2号機(出力90万KW)で先月,冷却水の放射性ヨウ素濃度などが上昇するトラブルがあったと,香港政府が15日発表した.
 外部の環境への放射能の影響はなかったとしている.
 香港政府によると,トラブルがあったのは5月23日.
 燃料棒にできた小さな穴から,放射性物質が漏れたとみられる.
 修理などの必要はなく,原発の運転にも影響は出ていない.

 同原発は,香港中心部まで約50kmの距離にあり,一部メディアが14日夜,「重大な事故があった」と報じたため,同政府が調査に乗り出した.
 香港天文台の放射線測定器でも,異常は検出されていない.
 同原発に出資する,香港の大手電力会社の広報担当者は,
「事故にはあたらず,当局への報告義務もない」
としている.
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へぼ担当 in mixi,2010年06月16日 21:16


 【質問】
 中国の石炭戦略は?

 【回答】
 中国のエネルギー資源は,原油・ガスが比較的少なく,石炭が豊富なことが特徴.
 そのため石油消費を減らすべく,石炭を用いて,石油化学製品の代替品を製造するプロジェクトを進めている.
 2010年末現在,大手石炭の神華集団が,欧米のトータル,ダウケミカルなどの支援を受けて,内モンゴルにおいて,石炭液化,石炭ジメチル化,石炭オレフィン化の大規模な実験を行っている.
 年30万トンのエチレンとプロピレンの生産を目指しており,2015年末までの実用化を目標としている.
 他に大唐石炭集団も,年45万トンのメタノール・プロピレンの生産を目指している.

 その成否が石油価格に与える影響は大きいとして,世界市場も同プロジェクトに注視しているという.

 【参考ページ】
「Gulfnews」◆(2011/01/03)Chinese economy to be fired by coal-to-chemicals
「日刊 アジアのエネルギー最前線」◆(2011/01/03)世界経済の鍵を握る中国の石炭化学製品化


 【質問】
 中国の石油戦略は?

 【回答】
 中国としては,戦前の日本の失敗を研究していますから,米欧の有力者をできるだけ引き込んでおきたいはずです.
 キッシンジャーなんかもそのいい例でしょうね.
 まず,中国海洋石油総公司(CNOOC)には

Evert Henkes
Director at
CNOOC Limited (ADR)
n/a
ENERGY/OIL & GAS OPERATIONS
Director sinceSeptember 2003
60 years old

Evert Henkes served as the CEO of Shell global chemical business from 1998 to 2003. Since joining Shell in 1973, he held various executive positions worldwide, including Managing Director of Shell Chemicals UK Ltd., Managing Director of Shell UK, President of Billiton Metals, Shell's Metals Coordinator, Shell's Chemical Coordinator, and Director of Strategy & Business Services of Shell International Chemicals Ltd. He also served as directors in regional and global industrial bodies, including CEFIC and ICCA. He is also a director of Tate & Lyle Plc, BPB Plc, SembCorp Industries Ltd. and OutokumpuOy.

 および,
Erwin Schurtenberger
Director at
CNOOC Limited (ADR)
n/a
ENERGY/OIL & GAS OPERATIONS
64 years old

Erwin Schurtenberger was the Ambassador of Switzerland to the People's Republic of China, the Democratic People's Republic of Korea and the Republic of Mongolia from 1988 to 1995. He joined the Swiss Foreign Services in 1969. Over the years, he held various diplomatic positions in Bangkok, Hong Kong, Beijing and Tokyo. He also served as the Ambassador of Switzerland to Iraq. He has been an independent business advisor to various European multinationals, American groups and humanitarian aid organizations. He was the President of the Swiss-Asia Foundation. He serves on the boards of directors of ROBERT BOSCH RBint and its International Advisory Board, BUHLER GROUP Switzerland, FIRMENICH-China, TAIKANG Life Insurance, WINTERTHUR Insurances (Asia). Dr. Schurtenberger is also a senior advisor to the China Training Center for Senior Personnel Management Officials. He received a Ph.D. Degree in Economics and was trained in political science and philosophy. Dr. Schurtenberger is presently Chairman of our International Advisory Board.

Kenneth S Courtis
Director at
CNOOC Limited (ADR)
n/a
ENERGY/OIL & GAS OPERATIONS
58 years old

European Institute of Business Administration Master of Business Administration in Finance
Sussex University Master of Arts in International Economics
Kenneth S. Courtis is the Managing Director of Goldman Sachs and Vice Chairman of Goldman Sachs Asia. He specializes in economics and strategy throughout the Asia-Pacific region as well as in Europe and North America. After graduating with honors from Glendon College in Toronto, Mr. Courtis received an M.A. in international economics from Sussex University, England, an M.B.A. in finance and strategy from the European Institute of Business Administration and a Ph.D. from the Institute of Economic and Political Studies in Paris. Prior to joining Goldman Sachs, he served as Chief Asia Economist and Strategist for Deutsche Bank.

 ちなみにKenneth S Courtis はビルダーバーガーだす.

 一方,中国石油(ペトロチャイナ)には,

Franco Bernabe
Director at
PetroChina Company Limited (AD
n/a
ENERGY/OIL & GAS - INTEGRATED
Director sinceJune 2000
55 years old

Franco Bernabh, aged 55, is an independent non-executive director of PetroChina. Mr. Bernabh is the Chairman of the Franco Bernabe Group and Vice Chairman of H3G, a mobile telephone company which owns a third generation mobile licence in Italy. He is also Chairman of Kelyan, an internet professional services company of the Franco Bernabe Group. Mr. Bernabh is a member of the board of FIAT and the TNT Post Group. He serves in the Executive Committee of Confindustria, the Italian Confederation of Industry, in the Board of the Peres Centre for Peace and in the International Board of the World Economic Forum. He also serves as a special representative of the Italian government for the reconstruction of the Balkan region. Mr. Bernabh joined ENI in 1983 to become the assistant to the chairman; in 1986 he became director for development, planning and control; and between 1992 and 1998 was the Chief Executive Officer of ENI. Mr. Bernabh led the restructuring program of the ENI Group, making it one of the world's most profitable oil companies. Between 1998 and 1999, Mr. Bernabh was the Chief Executive Officer of Telecom Italia. Prior to his joining ENI, Mr. Bernabe was the head of economic studies at FIAT. Earlier, he was a professor of economic politics at the School of Industrial Administration, Turin University. Mr. Bernabh has been an independent non-executive director of PetroChina since June 30, 2000.

 このおっさんも,ビルダーバーガーだす.

 つまり中国は,ビルダーバーグ人脈をペトロチャイナと中国海洋石油総公司(CNOOC)を通じて招き入れていることになる.
 うまい!!.したたか.

 理由はあくまでも個人の能力,情報力,政治力,さらには保険的な意味合いもあるんでしょうなー.

 しかし,打診を受け入れるかどうかには,その個人の判断と共に,欧州インナーサークルなり,ビルダーバーグ会議なりの意向が反映されるかもね.
 受け入れれば中国の情報を入手できるわけですから,就任によって相互依存が成立するわけですな.
 ただし,途中で嫌だと言えば関係は切れますが..

 ビルダーバーグが主体的に送りこむというのは,あまり聞いたことがないかも.

 そして,中国はカナダ・ロシアにも触手を伸ばしています.

China's oil sands role tests U.S.
Balancing open markets, secure supply
By DAVE EBNER
Thursday, December 30, 2004 - Page B1

Russia May Offer China's CNPC 20% of Yuganskneftegaz
Thursday, December 30, 2004

(YS)

 また,中国はアフリカでの影響力を拡大させており,米国と戦略上の衝突を起こす恐れがある.
 以下引用.

中国資源外交,アフリカで拡大 テロ支援・独裁国家へ接近

 米国政府内外では,中国がアフリカで石油や鉱山資源の獲得のための活動を急拡大し,とくに独裁国家とのきずなを深め始めたことへの懸念が強く表明されるようになった.
 中国が資源戦略の対象として接近する諸国はみな,米国が独裁やテロ支援を理由に対決を深める国であるため,アフリカを舞台に米中両国の新たな利害の衝突が起きてきたといえる.
 ブッシュ政権の内外ではこのところ,「中国のグローバルな台頭」が真剣な関心の対象になり,世界規模での中国の経済,政治,軍事各面での影響力の拡大が米国と衝突しつつある現状への警戒が発せられるようになった.
 アフリカは,その中国の戦略的な進出がとくに顕著で,しかも米国の利益とぶつかりあう構図が明確となってきた.経済進出でも中国の場合,政府と一体の国有企業が主体で軍事援助などと絡むため,戦略的要素が強くなる.
 中国は自国への石油輸入全体の25%をアフリカに頼り,産油国に多様な形で関与しているが,自国向けの産出を確保する形ばかりで,他の諸国のようにその産油国の生産全体が増し,世界全体への輸出量が増加する形の投資をしないことが特徴だ.

 七月から八月にかけてワシントンで議会下院国際関係委員会が開いた「アフリカでの中国の影響力」と題する公聴会での政府代表の証言や,政府関連研究機関による調査報告を総合すると,米国が懸念の対象とする中国のアフリカ進出の主要な例は次のようになる.

 【スーダン】中国は国有企業の「中国石油」や「中国海洋石油」を通じ総額40億ドルを投資し,スーダンからは輸入石油全体の7%を得ている.中国は技術供与や油田防衛の警備部隊供与から,ダルフールでの虐殺に関するスーダン政府への国連の制裁を弱めることまでを含む,「包括援助」をしている.
 中国は軍事援助をも急速に増やしてきた.

 【アンゴラ】スーダン同様に自国民の人権弾圧を非難される政権は,中国からの石油関連の特別融資総額二十億ドルを受け入れた.
 中国にとってアンゴラは世界第二の石油輸入国で,アンゴラ政府高官用に住宅多数を建造して寄付した.

 【チャド】台湾との外交関係を保つこの国へも,中国は触手を伸ばし,「中国石油ガス」との間で石油共同生産協定を結んだ.

 【ジンバブエ】人権弾圧と独裁で世界的に悪名の高いムガベ大統領に対し,中国は「パートナーシップ」を誇示し,戦闘機十二機を売却した.国連でのジンバブエ非難をも抑えてきた.
 中国はその代わりに,ジンバブエのプラチナ(白金)を独占的に入手できる協定を結んだ.

 【ナイジェリア】中国はこの七月に国有企業の「中国長城工業」を通じて,ナイジェリア政府のために人工衛星を打ち上げると約束した.
 そのための具体的な技術支援は,ナイジェリアの石油と天然ガスへのアクセス権と引き換えのようになっていた.米英やフランスの企業計21社を抑えてのアクセス権獲得だった.

 以上のような中国のアフリカ進出の過程では,独自の経済援助を民主主義の統合とか政府の透明性という条件をつけることなく供与し,相手側が払えなくなると,アフリカ諸国31に対し,総計13億ドルほどの債務放棄をしてきた.

 中国のアフリカへのこうした進出に対し,米国側では
「米国が対外政策では民主化を最大の支柱として推しているのに,中国は米側が敵視や警戒をする非民主的な傾向の強い国々を,とくに選んで接近している」(米中経済安保調査委員会のキャロリン・バーソロミュー委員)
として,米国への正面からの挑戦として受けとめる向きもある.
 事実,スーダンやジンバブエは米国政府が人権弾圧国家とかテロ支援国家と特定するリストに載っている.

(古森義久 from 産経新聞,2005/8/28)

米中摩擦グローバル化軍事,資源…「新冷戦」指摘も

 〔略〕

 ブッシュ政権の中国に対する新たな警戒の姿勢は,八月中旬のライス国務長官の「中国が国際政治で大きなパワーとなったこと」を踏まえての「過大な軍拡」への懸念表明に象徴される.
 中国の軍事力増強については,ラムズフェルド国防長官も六月上旬の国際会議で
「いま中国に脅威を与える国は存在しないのに,なぜ軍拡を続けるのか」
と詰問した.
 軍事面での米側の態度は,七月に中国人民解放軍の朱成虎少将が台湾有事での「米国主要都市への核攻撃」の発言をしたことで一段と硬化した.

 経済や政治にからむ絡む国際戦略面では,「中国のグローバルな台頭や拡張」が,もっぱら米側の政府や議会での論議の主対象となってきた.
 典型的なのは米国連邦議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」が七月下旬に開いた「拡張する中国のグローバルな影響力」と題する公聴会だった.
 公聴会では,中国の最近の石油などエネルギー資源獲得の動きがアフリカ,アジア,中東から米国の勢力圏内の中南米にまで広がってきたことへの米側の対応が論じられた.
.こうした対中認識は,あくまで台湾など東アジアでの米中衝突を論じる従来の構えとは基本的に異なる.

 こうした対中硬化はついに米中戦争の具体的な予測論文にまで発展した.
 米大手総合雑誌「アトランティック・マンスリー」六月号は「われわれは中国といかに戦うか」と題する長文の論文を掲載した.
 同誌の国際専門記者による論文は,米中間ですでに摩擦や対立が構造的に明確となり,グローバル規模の冷戦が始まったことを宣言し,米中の軍事衝突,さらには戦争がどう起きて,どう進展するかを詳述した.
 米国議会下院でも,中国のグローバルなパワー拡大への対処を集中して協議する「中国議員連盟」が六月中旬,超党派の十五議員により結成された.同連盟は「米国の対外関係はイラクの治安維持や北朝鮮の核問題に追われているが,真に取り組まねばならないのは中国のグローバル規模での軍事,政治,経済各面での急速な進出と拡大であり,米国の利害への意味づけだ」と言明した.
 中国がエネルギー資源を求める対外戦略はスーダン,ジンバブエ,リビア,イラン,ミャンマー,ベネズエラなど開発独裁の諸国家ときずなを結ぶことが主体であり,全世界に民主主義を広めようというブッシュ政権の対外政策とは真正面から衝突する.
 〔略〕

(同,2005/8/30)

▼ 2010年11月には,中国海洋石油とアルゼンチンの富豪のの合弁会社が,BPのアルゼンチン資産買収で合意したという.
 メキシコ湾原油流出事故により,BPが資産売却に積極的になっているところに乗じた模様.
 以下引用.

――――――
中国海洋石油の合弁会社,BPのアルゼンチン資産買収で合意
2010年11月29日(ブルームバーグ)


 中国の石油会社,中国海洋石油(Cnooc)とアルゼンチンの富豪ブルゲローニ家が出資するアルゼンチンの石油会社ブリダスは,英メジャー(国際石油資本)BPが保有するパン・アメリカン・エナジーの株式60%を,70億6000万ドル(約5900億円)で取得することで合意した.
 Cnoocの28日の発表資料によると,買収資金はブリダスに50%ずつ出資するブリダス・エナジー・ホールディングスとCnoocが,それぞれ24億7000万ドルを支払い,残り21億2000万ドルは両社からの追加資金か,第三者による融資で賄うという.
 株式取得は恐らく来年1−6月(上期)に完了する見込み.

 Cnoocは今年3月,需要が急増する中で中南米における石油権益の拡充を図り,ブリダス株50%を31億ドルで取得した.
 アルゼンチン最大の原油輸出企業パン・アメリカンは日量約24万バレルを生産し,保有する確認埋蔵量が15億4000万バレルに上る.
 同社は2001年以来,探鉱・生産に67億ドルを投じ,生産量を約70%増やすことに成功した.

 BPはメキシコ湾のマコンド油井の流出事故で,推計400億ドルに上る関連費用の支払いに直面し,トニー・ヘイワード最高経営責任者(CEO)が辞任を余儀なくされたことを受けて,資金確保とリスク回避を目指している.
 同社は7月,11年末までにパン・アメリカンを含む資産300億ドルを売却する計画を表明.
 これまでに約210億ドル相当の資産を処分している.
――――――

 【参考画像】
世界の国別石油消費量の推移


 【質問】
 「中国海洋石油」CNOOCがユノカルを買収しようとしている意図は何か?

 【回答】
 谷口 智彦(日経新聞編集委員室主任編集委員&ブルッキングズ研究所CNAPSフェロー)は次のように述べている.

 年明け早々英フィナンシャル・タイムズ紙は,中国の国営会社・中国海洋石油(CNOOC= China National Offshore Oil Corp.=スィーヌック)が,米国石油関連企業のUNOCAL(ユノカル)を買収したがっている模様だと報じた.買収提示金額として伝えられたのは130億ドル(約1兆3650億円).実現すれば中国企業の海外企業買収案件として史上最大となることは言うまでもない.
 その後,買収工作を担当する主幹事金融機関が米メリルリンチ証券であることも明るみに出ている.

 〔略〕

 ユノカルは,2003年8月に英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルと組み,CNOOCとともに上海南方500kmの洋上,2万2000平方kmにわたる範囲の資源開発に乗り出して,日本側関係者の心胆を寒からしめた企業だった.相手が中国だけならまだしも米英企業が北京の味方についたとなると,領土未確定な水域に進出された場合利害がいたずらに錯綜すると恐れられたからだ.
 その点に気づいたか,ユノカルとシェルは2004年9月共同事業から撤退した.
 このたびの買収が成功した暁には,ユノカルが再び問題の水域に戻ってくるのはほぼ間違いあるまい.

 〔略〕

 カスピ海から南下する経路にユノカルが手を染めるかどうかはいざ知らず,いま世界中で進行中のパイプライン事業のうち地政学的に最も波乱含みで,それだけに一番有名だと言ってよいプロジェクトに,ユノカルは当初から加わっている.アゼルバイジャンのバクーを出てグルジアのトビリシを経,トルコのジェイハンで地中海に出るパイプラインのことで,3地点の頭文字を取りBTC計画と呼ばれるものだ(日本からはインドネシア鉱区などを巡りユノカルと年来関係の深い国際石油開発,それに伊藤忠商事が参加している).

 グルジア情勢の安定化と親米政権擁立のため,米国がトビリシにカネと力を注ぎ込んだことは,今や公然の事実だが,ユノカルを手に入れることは中国にとって,カスピ海・コーカサス地方で米国や,BTC計画の推進役で石油大手のBPを抱える英国と並び,一夜にして無視できない勢力となることを意味する.
 ユノカルが持つアゼルバイジャンの鉱区権益それ自体も,決して小さくはない.日産20万バレルを掘り出すカスピ海油田共同事業体の10.28%に当たる持ち分を,ユノカルは持っているからだ.

▼中国流「大東亜共栄圏」?

 ユノカルの資産には北米鉱区が含まれるものの,CNOOCは買収後,これを売却してアジアの鉱区に資源を集中するだろうとの観測がもっぱらだ.
 では,ユノカルが持つアジア資産とは何か?を眺めると,それはインドネシアからタイ,ミャンマーにかけての油田ならびにガス田であって,要するに旧日本軍が進出確保しようとした南方権益そのものと言ってよい.
 言い換えれば中国は,日本が軍事力によって果たせなかった夢をカネの力で実現しようとしているわけである.

「中国海洋石油,ユノカル買収に向かった深層」


 【質問】
 中国は紅海湾岸諸国に対し,どのような連帯強化を進めているのか?

 【回答】
Dubai Inc. in China: A New Vista for Gulf-Asia Relations
「ジェームズタウン財団」:チャイナ・ブリーフ:ドバイ株式会社と中国,ガルフ・中国連帯
By Samir Ranjan Pradhan 29 April 2008

によれば,貿易額が約50%増加し,中国企業の進出,武器輸出を進めているという.

 曰く,UAEの首相で副大統領の,Shaykh Mohammedが3月31日に中国を訪問し胡主席,温首相,習 副首相に面会している.これはここ数年でUAEと中国が経済的な新たな勢力として台頭すべく連携を強めている事の象徴的なニュースであり,
・ドバイと中国の貿易は2002-20007年に47%増大し,石油以外の貿易も42%増大している
・中国の石油企業,建設企業,化学企業がUAEに進出を図り連携を強化する戦略がある
・金融分野でドバイ・中国の連携によるインベストメント・ファンドが設立され開発投資の勢いを強めている
・中国のハイテク企業,通信企業,不動産開発企業などがドバイへの進出,ジョイントベンチャー設立に積極的である
・中国の武器輸出にUAEが協力して,そのビジネス拡大を図る動きがある
・UAEからみると中東で敵対するイランとの対抗上,中国とのビジネス連携を強めるという狙いがある.安価な中国製の武器の供給はUAEから見てメリットがある.
・UAEはインド洋に面する一大貿易基地であり,中国はインド洋へのプレゼンスを高めたい戦略があるので,UAEの極東への影響力拡大の狙いとあいまって,互いに利益のありそうな分野で手を結ぶ動きが顕著になってきている

……という.

ニュース極東板


 【質問】
 中国の原油戦略備蓄計画はどんなものか?

 【回答】
 2006年末より中共政府は原油の戦略備蓄に乗り出す.
 計画によれば2020年までに,輸入量の90日分(約4400万トン)を蓄えるための施設を,沿岸地域の7箇所に建設する.
 建設は〜8年と〜20年の2期に分けて行なわれる.建設予定地は以下のとおり.

・08年までに建設予定の施設の所在地
大連(300万トン.〜08年),
黄島(山東省:300万トン.〜08年),
鎮海(セッコウ省:500万トン.〜06年),
舟山(セッコウ省:〜08年)

・〜20年までに建設予定の施設の所在地
河北省,広東省,海南省

 【参考】中共政府の原油輸入の伸び
00年:約7千万トン
01年:約6千万トン
02年:約7千万トン
03年:約9千万トン
04年:約1億2千万トン
05年:約1億2千700万トン

○参考
「データブック・オブ・ザ・ワールド」二宮書店
「中国,原油を戦略備蓄」【日本経済新聞朝刊】(2006年4月26日)

おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)5月1日


 【質問】
 中国の天然ガス戦略は?

 【回答】
 石油から天然ガスの転換を睨んで,中央アジアの天然ガス資源に手を伸ばそうとしているという.
 以下引用.

 中国は石油産出国である.国内に大慶,遼河,勝利,玉門,四川の5油田を擁している.
 だが,玉門を除いて,近年いずれも生産量が頭打ちとなっている.
 また,玉門油田の生産の伸びも大してない.

 そこで,熱エネルギーの石油から天然ガスへの転換が行われている.
 にも関わらず,国内のガス産出量や見込みも十分ではない.
 そこで中国石油・天然ガス集団公司は,中央アジアの天然ガス資源に着目した.
 具体的には,トルクメニスタン共和国南部のソビエト・バード,マリー,チャウジャウの3油田〔原文ママ〕(この3ガス田のすぐ南に,アフガニスタンのシバルガン付近の2ガス田がある)から,パイプラインでウズベキスタン共和国,タジキスタン共和国,キルギスタン共和国,タリム盆地を経て,中国本土へ運ぶというもの.同パイプラインは,山東省の連雲港に達する.

 このガス・プロジェクトには,日本の三菱商事も関与している.連雲港まで到達したガスを,日本へ運ぼうというのである.
 その場合,LNG(液化天然ガス)にするか,生ガスを海底パイプラインで運ぶかの問題がある.
 海底パイプラインでガスを運ぶのは,従来,安全性の面で問題があった.
 だが近年,材質の進歩によって,技術的に解消される見通しとなった.
 〔略〕

 現在のところ,計画には入っていないが,アフガニスタン北部のガス田も,トルクメニスタン南部のガス田と近く,パイプラインを少し伸ばせば,接続も可能である.

 だが問題は,パイプラインの経由地にある.
 途中のウズベキスタン,タジキスタン,キルギスタン,さらに中国西部に,治安維持の面で,パイプラインの安全確保に大きな問題がある.
 すなわち,以上の地域に根を張っている反政府武装組織の存在である.〔略〕
 元から民族が混交している上,スターリン時代,国家安全保障を理由として,カフカス地方からチェチェン民族,メスヘチフ民族,極東から朝鮮民族などが,この地域に強制移住させられている.
 それに加えて,支配民族たるロシア民族の流入政策が採られてきた.

 〔略〕

 宗教面では,ソ連統治時代は,イスラムに対して抑圧政策が採られてきたが,水面下で,民衆の間でイスラムは生き続けられてきた.

 以上のような民族・宗教政策に,貧困も加わって,独裁者スターリン死後の1953年〜54年,中央アジア各地で反ソ連の暴動が相次いだ.
 その鎮圧は,行政警察であるミリツィオネール(民警)では対応できず,内務省の重装備を持つ国内治安軍が投入された.
 〔略〕

(松井茂〔軍事・外交評論家〕著「21世紀のグレート・ゲーム」
光人社文庫,2002/1/18,p.76-78)

 エネルギー源確保にやっきになっている中共ですが,ミャンマーとカザフスタンからの原油パイプラインで陸上ルートを確保しそうです.
 中共国有の石油大手「シノペック」は,ミャンマーから雲南省を経由して重慶市に至る原油パイプラインを建設します.
 シノペックはミャンマーでの油田開発調査にも乗り出しており,3年後には年産100万トン級の油田で生産をはじめる方針です.
 また,「ペトロチャイナ」はカザフスタンと新疆ウイグル自治区を結ぶ原油パイプライン建設に着手しており,これは年内に完成します.将来は04年度の原油輸入の約6/1にあたる年間2000万トンを輸入します.

 ロシアルートでは,シベリアから原油,樺太沖から天然ガスをそれぞれパイプラインで輸入します.
 原油輸入について現在中共は,スーダン,ベネズエラなどとそれぞれ関係を強化しつつあります.

(おきらく軍事研究会)

 トルクメニスタンとの間では,中共は天然ガスパイプラインを建設することで合意しました.投資額は100億ドルだそうです.
 このパイプラインですが,ウズベキスタン,カザフスタンを経由する模様です.

 トルクメニスタンは中共に対し,09年から30年間ガスを輸出します.
 中共企業はトルクメニスタンのガス田開発に参画します.

おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)4月10日


 【質問】
 四川省の天然ガスについて教えられたし.

 【回答】
 四川省 Sichuan Province の天然ガス埋蔵量は,1,760億立方m,約6.6兆立方フィート相当,と見積もられている.
 その中で羅家賽付近の天然ガスは,地形が複雑で,また硫黄分を多く含んでいることから,中国は海外企業の支援を受ける決意で,2007年に入札を行ってシェブロン Chevron Corporation に決定し,米中協力天然ガスプロジェクト Sino US natural gas project として準備が進められている.
 計画では年間,76億立方m,約2,830億立方フィート相当と発表されており,生産開始は2010年とみられている.

 【参考ページ】
PetroChina Sino US gas project to start production from 2010
http://my.reset.jp/adachihayao/index091005E.htm
http://steelguru.com/news/index/2009/10/04/MTE0NTYy/PetroChina_Sino_US_gas_project_to_start_production_from_2010.html

【日刊 アジアのエネルギー最前線】,05 Oct 2009


 【質問】
 中国の今後の原発開発の計画は?

 【回答】
 メール・マガジン[ 日刊アジアの開発問題 No.161 2007/10/26]によれば,今後の成長に備え,数億KWの能力レベルを予定し,2035年には全電力の10%,2050年には30%になるとの見とおしを立てているという.
 また,ウラン235を使う従来型ではなく,資源包蔵が100倍以上のウラン238を使う高速増殖炉の技術の完成を目指しているという.

 なお,同メール・マガジンは以下をソースにしたとのこと.
三峡ダム:年内目標達成,貯水量66億立方メートル
中国,10月24日14時23分配信 サーチナ・中国情報局


中国,今後の成長備え,原発開発を加速へ
China to ramp up nuclear power

China, RSC


 【質問】
 中信資源控股有限公司とは?

 【回答】
 CITIC Resources Holdings Ltd.こと中信資源控股有限公司は,中国中信集団公司(CITIC)傘下の資源会社.
 1997年設立.
 もともとは合板メーカーで,ベニヤ合板の製造販売や中国国内の木材取引などを行っていたが,親会社の方針で,資源会社に業態転換.
 04年には系列会社からオーストラリアの2社を買収し,金属ビジネスに参入.
 年商7億豪ドル(約490億円)規模のアルミ合弁事業(提携先はアルコア,丸紅)や,商品取引事業者CITIC Australia(CAL),資源会社Macarthur Coalの株式を保有.

 同年,大港油田の権益を取得するなど,石油事業にも参入.

 2006年,マンガン事業の合弁会社を設立し,中国最大のマンガン鉱の管理・運営にも乗り出す.
 2008年2月,西アフリカのマンガン鉱山の権益51%を1億2000万元(約17億8080万円)で取得.
 2008年9月,マンガンの採掘や製錬を手掛ける子会社,CITICダーモン・ホールディングスを分離し,香港証券取引所に上場させる計画を発表.
 計画実施時期は未定.

 現住所,香港金鐘道88号太古広場1座30楼3001−06室.

 2008年6月中間決算では,
売上高:前年同期比 83.4%増 94億9400万 HKドル(約1241億8152万円)
純利益:前年同期比 276.0%増 5億2000万 HKドル(約 68億0160万円)
EPS:0.0989HKドル(約1.2936円)
中間配当:なし
中信資源控股株価速報

 【参考ページ】
メール・マガジン【最新!中国ビジネスサテライト】,2008/10/16号


 【質問】
 シナの月探査計画の目的は?

 【回答】
 中共政府が,二〇一二年頃に月面着陸をめざす計画を始動します.
 その第一歩となる初の月探査衛星が今年の九月頃に打ち上げられるそうです.

 第一号機では月の周囲にある軌道を周回し,月を撮影し,画像による分析を行なうために資料集めを行ないます.
 その後第二号,第三号と発射を続け,二〇一二年頃に打ち上げる予定の「チャンア」という衛星で月面着陸を行い,十七年ごろには月面の土を持って帰ってくるそうです.人を送る計画もあります.

 シナの目的は資源奪取にあります.
「月面資源は将来,人類が争奪戦を展開する領域.いつまでも手を出さずにいると発言権がなくなる」(シナ月探査プロジェクト主席科学者 欧陽自遠氏)

 シナは今後,スペースシャトル,宇宙ステーションなど,ありとあらゆる手段を用いて宇宙覇権を求める道を突き進んでゆきます.

⇒シナの宇宙開発に関するトピックを少し紹介.

 ・月にはウランやチタン,ヘリウム,ヘリウム3などの埋蔵量が豊富で,特に核融合発電の燃料になるヘリウム3は十トンあり,シナの一年分の電力需要を満たすそうです.

 ・宇宙開発のネックは設備製造コストの高さにありますが,シナのロケット製造費は,日本製より一桁安く,シナが宇宙開発で世界トップになるのは夢物語ではないそうです.

 ・打ち上げは四川省にある「西昌衛星発射センター」で行なわれますが,昔は発射音が年に数回しかなかったのに,今では月一回は発射音が聞こえるそうです.

 ・シナの航空宇宙関連企業は,昨年完成した西安の「西安航天科技産業基地」に集積しており,二〇一〇年までに百億元の投資が見込まれています.

 ・シナは月だけではなく,ロシアと共同で二〇〇九年に火星探査も始めます.

 ・シナの宇宙開発活動の主体は人民解放軍で,オペレーションは戦略部隊である第二砲兵が行ないます.

おきらく軍事研究会,2007/4/23


 【質問】
 ブラジルでの中国の資源獲得状況を教えられたし.

 【回答】
 2010年現在,シノチェン公社はノールウェイのスタトイル社のカンポス油田40%を,30.7億ドルにて買収している.
 またECEは,年間に鉄鋼石300万トンを生産し,13億tの埋蔵量の鉱山を所有するイタミナス鉱山に,12億ドルを支払,CMIはブラジルの鉱山プロジェクトに10億ドルを支払ったという.
 北ミナスのサリーナス鉄鉱山はホンブリッジに,3.90億ドルで売却された.

 【参考ページ】
「Brazil Today」 2010/08/07


 【質問】
 中国の北極進出状況は?

 【回答】
 中国は北極と南極の資源を
「21世紀後半から22世紀にかけての経済成長を支える重要資源」(中国筋)
と位置づけており,中国海軍の尹卓・少将は中国メディアに
「中国が北極海開発の一角を占めるのは当然だ」
と明言している.

 新華社通信によると,中国の北極科学調査チームが2010.8.31,北極圏での約40日にわたる調査を終えた.
 調査は4回目で,発表によると,アラスカ沖のボーフォート海やベーリング海など130か所あまりで海氷データを収集し生態系を調べたという.
 ただし読売新聞によれば,北極における中国の最大の関心は資源開発であり,並行して資源探査も行った模様.

 【参考ページ】
2010年9月4日10時01分,読売新聞(北京=大木聖馬)


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