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「MURAJIの戯れ言so-net blog版」;J-10Bは傲嬌(ツンデレ)
「Novosti」◆(2010/11/15)Russia delivers third Mi-26 helicopter to China
「OSINTSUM」◆(2011/06/22)恥ずかしい話 人民解放軍空軍(PLAAF)関連
「VOR」◆(2012/02/24)ロシア 中国に小型機製造技術を供与
「VOR」◆(2012/03/06)ロシアと中国 スホイ35の調達で交渉
「VOR」◆(2012/03/09)中国 スホイ35型機についての報道を否定
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「週刊オブイェクト」:中国のJ-10B戦闘機とJ-14第五世代戦闘機
「週刊オブイェクト」◆(2012/11/01)中国軍の二機種目のステルス戦闘機,瀋陽J-31が初飛行
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「人民網」◇(2012/07/25)国内外の記者が中国初の武装ヘリコプター部隊を見学
「人民網」◇(2012/08/16)空軍女性操縦士が殲10型戦闘機で初飛行
「人民網」◇(2012/10/23)中国の陸軍航空部隊を取材
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「つるや連合」◆(2010/05/20)中国最新型戦闘機「殲11B」にトラブル? 異常振動で軍が受け取り拒否
「ニュー速クオリティ」:中国が無人ステルス戦闘機作ったぞー(^o^)ノ その名も「ダークソード」
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「An Arms Watcher」◆(2011/01/25)殲20戦闘機,行動半径1800kmか 実はF-117を参考か
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「kojii.net」■(2011/01/09)殱 20 狂想曲
「Strategy Page」◆(2011/01/14)WARPLANES: J-20 Flies Off Into Uncertainty
●書籍
『中国空軍 21世紀航空戦略とアジアの安全保障』(茅原郁生編,芦書房,2000.4)
『中国的天空』(中山雅洋著,大日本絵画,2007.11)
これの著者って,やや,あっち向きの人なのかのう.
あと,飛行場とか基地とか,ちゃんと日本語の単語があるのに飛機場とか.
陳納徳とか.
国共内戦のエピソードが,日本人教官とモスキートで終わりとか.
まぁ,出ただけ感謝すべきか?
――――――軍事板,2010/07/09(金)
それなりにバイアスかかってると思う.
用語に関しては,中国側視点からの記述というスタンス故の遊びだと思うけど.
上巻に相当する旧版は,かなり古い本だし,下巻のかなりの部分が,比較的以前に雑誌に掲載された内容なので,現在入手可能な日本語,中国語資料と付き合わせると,アラが見えるのも事実.
ちなみに同じ著者の『北欧空戦史』も,今の目で見ると怪しいところが多少ある.
抜群に面白くて,あの地域の空戦史を通史として俯瞰するには,いまだに最高ではあるけど.
――――――軍事板,2010/07/09(金)
『中国の核・ミサイル・宇宙戦力』(茅原郁生編著,蒼蒼社,2002.7)
【質問】
中共空軍はどのように作られていったのですか?
【回答】
中国人民解放軍空軍の歴史は,1945年の旧満州で発足したと言うイメージがあると思いますが,実は,1924年の第一次国共合作にまで遡ります.
孫文が中国空軍要員養成のために,「廣東軍事飛機學校」を開設した時,第一期もしくは第二期生に数名の共産党員が参加して訓練を受けました.
そして,初めて人民解放軍空軍が手に入れた機体が,1930年9月28日に,国府軍第4航空隊に所属していたVought
O2U-4 Corsair偵察機で,この機体は機位を失して紅軍根拠地に不時着し,後にこの機体を修理して,「列寧」号と命名し,1931年夏に至るまで使用していました.
以後,ソ連に少数の紅軍兵士を派遣して飛行訓練を受けさせていますが,1937年冬に八路軍兵士の43名を選抜して,当時ソ連の影響下にあった「新疆航校」に入学させます.
彼らが後に人民解放軍空軍の礎となったのです.
1945年8月15日の日本降伏後,中国共産党は満州各地に宣撫工作員や軍人を派遣し,日本軍が武装解除した後の機材の入手に努めさせます.
そして9月18日には,伍修權,彭眞,陳雲,葉季壮などが瀋陽に到達し,「東北民主聯軍総部」を設立,伍修權が参謀長に任ぜられ,航空学校開設を準備することになりました.
この時,日本陸軍第4錬成飛行隊の林彌一郎少佐以下300名余,所属機46機が,引揚げの最中に立ち往生し,中共第十六総軍の曽克林,唐凱らの部隊に捕獲されました.
林少佐は,曽克林達と談判し,安全を保証する代わりに飛行機の操縦を教えると言う交換条件を出します.
この椿事に,伍修權達は大層喜び,即座に彼を将官に任じ,林少佐の部下達にもピストルの携帯を許しました.
林少佐たちは航空機の整備を行い(その苦労話は,岩波書店同時代ライブラリー「中国残留日本兵の記録」の第三章「翼よ舞い上がれ」に詳しいです.),1946年元旦に第一航空総隊が誕生,3月1日に通化で「東北民主聯軍航空學校」,所謂,「三一部隊」が誕生します.
この部隊は,戦況の関係であちこちに移転し,1949年3月に牡丹江から長春に戻って,「東北航校」となりました.
1945年9月から1949年11月18日に至るまで,人民解放軍空軍には,日本,米国,カナダの機体130機が所属しており,所属人員も,先の日本兵の他,共産党の航空学校出身者,国民党から鞍替えした人員など様々な人々から成っていました.
1949年8月15日には,北京に一個作戦飛行隊が創設されて,初めての実戦部隊が構成され,6月にはソ連との商談が成立して,6つの飛行学校の機材がソ連式に更新,民間機もC-46とC-47以外は,全てソ連製に置換えられることになりました.
1949年10月1日に中華人民共和国が成立した際,北京の天安門上空には17機の航空機がフライパスを行い,内外に新国家空軍の存在を明らかにします.
11月11日には「人民空軍司令部」が正式発足し,1950年9月に初めてのジェット戦闘機を配備,そして,1951年1月29日以降,ソ連の最新鋭戦闘機MiG-15を配備した「中国人民志願軍」が参戦することになります.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in mixi,2006年10月21日21:21
【質問】
終戦直後の国府空軍の兵力は?
【回答】
1945年8月15日に日本軍との戦闘が終わり,中華民国の航空兵力は再編成を実施します.
所謂,米中混成空軍は解体され,9月15日に漢口にて国府空軍第1連隊が編成されて,第一線兵力となり,そのほかも併せると総兵力129,700人の大部隊になりました.
これでも,陸軍に比べれば遙かに規模が小さいのですが….
第1連隊の麾下には第1,第3,第5の三個大隊がありました.
第1大隊は終戦時重慶に在り,B-25を装備した爆撃機部隊でした.
後に,漢口に至り,1946年4月8日に麾下の3個中隊を北平(今の北京)に移駐させています.
第3大隊は陜西省安康に在り,米中混成空軍解体後は第1連隊麾下の部隊として,江蘇省に移駐して徐州防衛に当たりました.
第5大隊は湖南省を経て南京に移駐しています.
他の部隊は,第1連隊の指揮下にはありませんでした.
第2大隊は昆明にいた部隊で,後に上海に移りました.
この部隊は1946年5月に改変され,空運第2大隊として9個中隊編成の輸送部隊となり,第1大隊に編入されます.
第4大隊は10月下旬に北平南苑に移駐し,同時に1個中隊を瀋陽に派遣していました.
第6大隊は,1941年12月1日に第13,19,31中隊を併合して生まれた部隊ですが暫くは名目上になっており,戦後,接収日本軍機を運用する部隊として10月に南京で編成し直し,爆撃機を運用していた第5中隊,戦闘機を運用していた第18,19中隊からなり,人員を台湾や北平に派遣して機体を接収,再整備の上,11月に北平に移転し,訓練を行っていたほか,綏包作戦に参加し,奮戦しています.
更に,錦州,瀋陽,済南などの基地にも分遣隊を送っていました.
この大隊のうち,第18,19中隊は隼が主力で,第18中隊に鍾馗数機,飛燕若干機,両中隊に疾風が少数機配備されています.
第5中隊の主力機は九九双軽でした.
第8大隊は重爆撃機部隊.
この大隊は,1944年8月1日に損耗の激しかった第2大隊第6中隊の要員を軸に,第10,15,16中隊から要員を集め,1945年3月1日に,米国から供給されたB-24M30機で第33,34,35中隊で編成されたもの.
中国初の重爆撃機部隊となる予定で,この所属は民国政府航空委員会直属と言う重要部隊でした.
この部隊は成都で配備された後,重慶に移り,南京,上海と渡っています.
輸送機部隊は成都に駐屯しており,1945年10月1日に空運大隊となって,麾下に第101〜104中隊を持つ編成になり,更に,空運第1大隊,空運第10大隊の二個大隊編成へと目まぐるしく変わりました.
大隊本部と第104中隊は南京に,第101中隊は上海に,第102,103中隊は北平に配置されています.
第11大隊は,P-40Nを配備した戦闘機部隊として西安に駐屯していたもので,1946年4月に米国から引き渡されたP-47Dに編成替えを行い,南京で機種転換訓練を受けています.
また,航空委員会直属にはもう一つ,第12中隊がありました.
この部隊は1943年に一端解体された後,1945年3月1日に四川省で編成された偵察機部隊で,F-5E
Lightningを14機持ち,8月には早くも1個分隊を北平に移駐させ,1946年3月には部隊全てが南京に移駐しました.
こうして,戦後の国府空軍は陣容を整えていった訳です.
政府は1946年4月30日に還都令を発布して,名目上首都を重慶から南京に移し,5月5日に正式に南京で復辟を宣言しました.
1946年6月には,民国政府航空委員会は,空軍総司令部と改組され,第一線兵力には8個大隊と1個中隊を整備.
その内訳は,4個戦闘機大隊,1個重爆大隊,1個中爆撃大隊,2個輸送機大隊と1個偵察中隊と言うもので,556機の第一線兵力を有していました.
こうして整備した兵力を以て,国民党政府は共産党の華中解放区を攻撃を行い,国共内戦が勃発します.
3年後,国府軍は本土から追い落とされ,54年には台湾対岸部の本土で辛うじて維持していた制空権も維持できなくなり,55年以後,台湾と沿岸島嶼での制空権を保持する方向に点検せざるを得ない訳ですが,その話はまた今度.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in mixi,2006年10月20日21:14
国府空軍の日本機接収数ですが,「中国空軍100年史」(上海人民出版社)によりますと総数は1797機.
うち半数以上にあたる938機が,台湾で接収されています.
一方,中共空軍ですが空軍創建時には米英機113機(うち稼働機56機)と日本機46機の勢力で発足しています.
【質問】
ソ連だと,たとえばMIG設計局.
アメリカだと,たとえばボーイング.
では,ここ最近の中国の戦闘機作ってるのはどんな会社なんですか?
ラビのコピー品の殲撃はロシア製ではないと思うんですか…
【回答】
中国の航空機メーカー
成都航空機工業
瀋陽航空機工業
西安航空機工業
南昌航空機工業
貴州航空機工業
洪都航空機工業
戦闘機作ってるのは成都と瀋陽.
J-10は成都.
軍事板
元々,中国に於て戦闘機を設計していたのは瀋陽飛機設計研究所で,製造しているのは瀋陽飛機製造廠です.
ここは旧満州で,日本の技術が残っているところでしたから,ソ連が設備を奪い去っても,基盤が残っていたので,上海などと共に工業地帯として発展しました.
ところが,この工場や設計所はソ連から近い場所にありますから,中ソ対立が始まると,危険な場所から奥地に工場や設計所を疎開させる必要があり,例えば爆撃機の製造は西安飛機製造廠に,練習機など小型機の製造は,貴州飛機製造廠に,当時の主力戦闘機の工場も,南昌飛機製造廠と成都飛機製造廠に,戦闘機用エンジンの製造は貴州飛機製造廠にとそれぞれ,瀋陽から分離して分工場を製作しました.
これは,車輌でも同じだったりします.
文革後の改革開放時に,それぞれの分工場が分離独立していますが,兵器工業総公司か航空工業総公司の配下にあります.
現在は,哈爾浜(大型輸送機),瀋陽(戦闘機),西安(爆撃機),成都(戦闘機),南昌(攻撃機,練習機,小型機),上海(旅客機),貴州(エンジン)になっていたか,と記憶しておりますが,改革開放で海外からの技術導入を積極的に図った成都が,最も景気の良い状態に成っているようです.
独自技術で戦闘機を開発しようとした瀋陽が一歩遅れ,更に南昌が続くという感じでしょうか.
ちなみに,こういった企業体は航空機だけではなく,有りと有らゆる分野に進出しており,貴州や哈爾浜だとスズキの商用車や小型車,スバルの小型車を生産していたりします.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 軍事板
【質問】
許其亮とは?
【回答】
許其亮(Xu Qiliang)は1950年3月生まれ.山東省出身.
元瀋陽軍区空軍司令員.
前空軍副政治委員.
副総参謀長.
2007年7月,上将昇進.
【質問】
中国空軍の編制はどのようになっているのか?
【回答】
基本的には3単位制.1個飛行師団当たり108〜135機を保有するという.
以下は
軍事研究2005年4月号 石川潤一著 「中国空軍近代化の全貌」 及び
軍事研究2006年10月号別冊 「空自F-Xとスーパーマルチ戦闘機」内の石川潤一著「日本周辺のマルチロール戦闘機脅威」より
中国空軍の編成
一個師団=三個飛行連隊
一個飛行連隊=三個飛行隊
一個飛行隊=三個小隊
一個小隊=4〜5機
一個飛行隊=12〜15機
一個飛行連隊=36〜45機
一個師団=108〜135機
○筆者がこの記事を書いた段階で判明しているSu-27/30及びその他近代機の配備状況.
殲11=Su-27とした場合
数字が不明の場合は*で代用
☆空軍
・瀋陽軍区
第1殲撃機師団(鞍山基地) 第一航空連隊 (Su-27)
・北京軍区
第7殲撃機師団(張家口基地) 第21航空連隊 (Su-27)
飛行試験訓練中心(滄州基地) 第*運用試験航空連隊 (Su-30)
同( 同 ) 第13運用試験航空連隊 (J-10)
・済南軍区
第19殲撃機師団(鄭州基地) 第55航空連隊 (Su-27)
・南京軍区
第3殲撃機師団(蕪湖基地) 第9航空連隊 (Su-27/30)
同 (長興基地) 第*航空連隊 (J-10)
第14殲撃機師団(向唐基地) 第*航空連隊 (Su-27)
第28強撃機師団(筧橋基地) 第*航空連隊 (JH-7A)
第29殲撃機師団(衢州基地) 第87航空連隊 (Su-30MKK)
・広州軍区
第2殲撃機師団(遂渓基地) 第6航空連隊 (Su-27/30MKK)
第18殲撃機師団(長沙基地) 第*航空連隊 (Su-30)
・成都軍区
第33殲撃機師団(重慶基地) 第97航空連隊 (Su-27)
・蘭州軍区
第6殲撃機師団(天水基地) 第*航空連隊 (Su-27)
☆海軍
・東海艦隊
第4殲撃機師団(路橋基地) 第10航空連隊 (Su-30)
第6強撃機師団(上海・大場基地) 第16航空連隊 (JH-7)
第6強撃機師団(義鳥基地) 第17航空連隊 (JH-7)
・南海艦隊
第9強撃機師団(三亜基地) 第27航空連隊 (JH-7A)
著者によれば,2005年4月時点の情報と2006年10月時点の情報を比較すると,蘭州軍区へのSu-27の配備が始まり,J-10の部隊運用が始まった点などが異なるという.
しかし最新鋭機が南京軍区と広州軍区に集中し,台湾戦を重視した編成は変わっていないらしい.
中国空軍操縦士
【質問】
中国空軍の主要航空機は?
【回答】
こちらは2ch.軍事板からの孫引きになってしまいますが.中国の軍事雑誌『武装力量』2005年1月号「中国蘇-27系列飛機全史」等より抜粋要約するところによれば,以下の各種があるとされています.
○Su-27SK/UBK
アビオニクスのグレードダウンと限定的な対地攻撃能力の付与が特徴.
対空兵器としてはP-27,P-73AAMを使用可能だが,現時点でアクティブBVR-AAMの使用は不可能.
SKを36機,UBKを40機導入
○殲/J-11
Su-27SKのライセンス生産型. 瀋陽飛機公司で15年間で200機のライセンス生産を行う契約.
のちにスホーイはSu-27SMKのライセンス生産を提案するが,空軍は複座多用途戦闘機であるSu-30の導入を決定し,Su-27SMKの生産は行われないこととなった.
生産されたJ-11の総数は72,95機等の説がある.
これらの機体に対してはスホーイと瀋飛によるアップグレードが計画されている.
これにより,多目的同時処理能力の向上やアクティブBVR-AAMの導入が可能になる.
生産途中でのアップグレードの情報もあるが,実施の有無を含めて詳細は不明
○殲/J-11B
J-11の能力向上型として提案.
アビオニクスやエンジンなどに中国産コンポーネントを使用してSu-27SMKに準じた能力向上を行うことが目され,開発中の閃電10BVR-AAMの搭載も可能とされた.
コンポーネント開発の難航や,空軍がSu-30を採用しJ-11の生産が終了した現在J-11Bが実際に生産されるのかは現段階では明らかでない
○殲/J-11C
中国海軍が航空母艦を建造した際の艦載機としてJ-11が採用された場合の仮称.今の所実体は無い.
○Su-30
1999年3月 Su-30MKK 38機を購入する契約締結(2001年12月までに納入)
2001年7月 Su-30MKK 38機の第二次購入契約 (2002年中に納入完了)
2003年1月 海軍航空隊用のSu-30MK2 24機の購入決定(2004年8月までに納入)
中国が入手したフランカーの総数については現時点で
Su-27SK 36機
Su-27UBK 40機
Su-30MKK 76機
Su-30MK2 24機 である.
国産の殲/J-11の生産数は不明だが3個スコードロンに配備されていることから(中国軍のスコードロン単位は24機)72機という説,95機分のコンポーネントを入手したという瀋陽飛機公司のコメントから最大95機という説がある.
当初の計画では,一年14機生産で15年間で200機を取得する計画であった(生産開始は1998年9月1日)
尚,2004年現在殲/J-11のライセンス生産は中止されている.
合計すると中国のSu-27/30系列の総数は246〜269機となる.
フランカーが配備されたスコードロンは計11個なので完全充足するとして264機が在籍することになるが,事故で失われた機体は以下のWebページ
http://military.china.com/zh_cn/bbs/11018441/20050525/12342296.html
によると ,
Su-27SK/SKM(資料ママ)7機
Su-27UBK 3機
Su-30MKK 3機
Su-30MK2 1機
となるので,2004年の時点で総数は232〜255機の間となる
なお契約額からSu-30MKK一機あたりの費用は3500万ドルから3700万ドルと推測できるとのこと.
この後Su-30MK2 48機の追加購入が行われた.
Su-30MK3の購入交渉決裂の報道もあるが現時点では確認されていない.
J-11の生産数が不明なので確たることは言えないが,年15〜20機程度のペースで増加していたことになる
最終的には中国空軍は400機のフランカーを保有したいと希望しているとの推測もある.
中国空軍は2000年から04年の間で戦闘機の総数が3000機超から2000機を割り込むまで減少している.
次世代機開発が難航する中,空軍戦力を維持するためにもフランカー導入が推進されたといえるだろう
1994年から2004年にかけて中国はSu-27関連に100億ドル以上の投資を行ってきた.
その過程では整備能力不足や在来機とSu-27の能力格差による事故多発,多くの困難に見舞われたライセンス生産などの問題が噴出した.
これは文革や天安門事件による技術的断絶を補うための高い授業料だったといえる.
現在の所,中国におけるSu-30の生産は確認されていない.
一説には技術移転に関する交渉が妥結しなかったとの話,
またJ-11の生産の紆余曲折から,国産から輸入へと政策を転換したとの説もある.
瀋陽飛機公司もいつまでも殲-8ばかり作っているわけにもいかないし,中長期的な国産コンポーネント開発の努力は継続しているので,いずれ何らかの形で製作されるような気はするが,今の所は相変わらず詳細不明といったところである.
【質問】
もし自分の街の領空内に,中国の轟炸5,6等の爆撃機が大編隊を組んで接近しているのを発見した場合,生存率を高めるためには,どのような避難経路をとればいいのでしょうか?
机の下に身を潜めるべきなのか,或いは外に出て堪えずビルの合間を動き回っていたほうがよいのでしょうか?
【回答】
マジレスすると,警戒警報ではなく自分の街の直上(それも機種が識別できるほど近距離)に来てから,初めてその存在に気づいたとするのならばもう手遅れ,っていうか殆ど意味のある行動はできない.
(精々その場に伏せるぐらい)
爆撃機に搭載された爆弾は当然ながら,(空気抵抗はあるものの)爆撃機と同じ慣性によって支配されているので,もしその爆撃機が貴方の街を狙った地域爆撃であるのならば,貴方の直上に爆撃機が来たとほぼ同時に,貴方のすぐそばに着弾している.
もしそうではなく,他の戦略目標を狙ったもので,貴方の街はその通過地点でしかない
(誰だ?,そんな経路を選ばせた奴は.パイロットが可哀想だろ)
のならば心配要らない.
貴方はものの数秒で,その爆撃機の危害発揮可能範囲から離脱(ってか爆撃機がなんだけどね)できるだろう.
まぁ,大抵は目標なんて爆弾落とされるまで予測はできんし,都市部なら地下鉄やコンクリート製の建物に避難(それもガラスに面していない,階段室のような密閉空間)目指してダッシュぐらいだろうねぇ,できることは.
後は地面に伏せて,神様(主に確率論の)にお祈り.
動き回る?
自分の無防備な上体を態々,爆弾の破片や爆風に曝すのはお勧めできない.
それなら地面に伏せているべきだ
(相手は爆撃機だ.戦術目標を狙ったヘリやWW2の戦闘機では無い.)
戦争・国防板,2009/09/10(木)
青文字:加筆改修部分
【珍説】
自衛隊に外洋におけるTu-22Mの迎撃手段はない.
台湾有事の際,日本の対米後方支援を嫌う中国がTu−22Mで日本出入りの船を威嚇か攻撃すれば,日本のエネルギー輸送路は大きな打撃を受けるのは必至で,日本にとっても安全保障上,大きな脅威となる.
野口裕之 in 産経新聞,2007/5/16
イージス・システムも「対艦弾道ミサイルやAS−4を大量に同時発射されれば,すべてを迎撃できる可能性は大きく低下する」(日台軍事筋)
〔略〕
そもそも,そういった同時多数飽和攻撃を防御する為に生まれてきたのがイージス・システムの筈です. 自衛隊保有の対空ミサイルも,Tu−22Mは射程外となる可能性が極めて高い.
〔略〕
防衛省は新たな迎撃手段の開発・配備を含む戦術の再構築を迫られそうだ.
産経新聞,2007/5/16(無署名記事)
【事実】
>自衛隊保有の対空ミサイルも,Tu−22Mは射程外となる可能性が極めて高い.
射程外で当たり前です.
Tu-22Mに限らず対艦ミサイル攻撃というものは,敵艦隊の艦対空ミサイルの有効射程内に踏み込んで撃つものではありません.
>防衛省は新たな迎撃手段の開発・配備を含む戦術の再構築を迫られそうだ.
現状で何も問題はありません.
対艦弾道ミサイルにはスタンダードSM-3で対処,Tu-22Mバックファイア爆撃機のAS-4対艦ミサイルに対してはスタンダードSM-2で対処します.
>自衛隊に外洋におけるTu−22Mの迎撃手段はない.
Tu-22Mから発射されるAS-4を迎撃すれば,自衛隊の任務は達成される筈です.
Tu-22Mそのものを撃破する必要はありません.
・・・そもそも海上自衛隊がイージス艦を導入する際に示した理由が「ソ連のTu-22Mバックファイア爆撃機の脅威に対処する為」だった筈です.
それなのに「迎撃手段はない」とか煽るのは奇怪極まりないです.
元々イージス艦はこの脅威に対処する為に導入されたのだから,「本来の仕事が出来そうだ」くらいに考えればよい事でしょう.
それにTu-22Mはロシアから中国に売るのですから,仮想敵国全体の保有量はそのまま変わりがありません.
そして野口記者の言うような「外洋でバックファイアを撃墜する」には,正規空母に艦載する戦闘機が必要となります.
つまり,空母を保有しろと言いたかった記事なのでしょうか.
しかし同じ新聞の記事内に「弾道対艦ミサイルで空母ピンチ!」というノリの文章があるので,結局何がしたかったのかよく分からない内容となっています.
【質問】
中国空軍では,Su-27の整備上のどんな問題が起こったか?
【回答】
これも2ch.軍事板からの孫引きですが,中国の軍事雑誌『兵器知識』2005年第2期「蘇-27的戦備保障」 にSu-27の整備に携わる技師達へのインタビューが掲載されていまして,この記事では,次のような,SU-27の整備における問題点が明らかにされています.
・当初,潤滑油はロシアからの輸入に依存し,潤滑油不足を招く.
現在は解決済み
(中国製の潤滑油は硫黄分が多く,使用すると配管をふさぐため使用できず.)
・整備,維持用の機材や車両は1970年代の技術に基づくものであり,
重量容積が大きく空輸できないものが多い(整備できる基地が限定される)
また機材の故障率が高いことも問題になった
・SU-27の整備には大型の発電車,高圧酸素窒素の供給が不可欠.
SU-27用の地上での空調施設は一式十数万ドルであり購入数が限られる
各整備機材間のシステム化がされていないため,整備に時間を要する
・SU-27は高温地域での運用を前提としておらず,レーダー,電子装備は湿気や高温による影響を受けやすい.
電子装備の絶縁体に影響し,不正常な警告やライトの点滅が発生
・SU-27の整備自体は,第1世代,第2世代の戦闘機と比べると人間工学に基づく設計がなされている
(機体を分解せずエンジンを換装できる,整備士が立った姿勢で整備できる位置にアクセスパネルを配置等)
ただし,総体としての整備システム構築という点ではアメリカ機に劣る.弾薬の装填,交換もアメリカ機より非効率
・SU-27の塗装は光沢を抑える効果があり,視認性低下に役立つ.
当初それを知らない整備兵は熱心に機体を石鹸で洗浄,水洗いしてピカピカに洗い上げて,
塗装の効果を無くしてしまった上に,洗浄水が機内の電子装備を故障させることがあった
(注,整備マニュアルの不備か?)
・SU-30の整備はSU-27と大差は無い.
ただしSU-27には無い空中給油装置により燃料系統に違いがある.
また,改良された電子装備により整備も複雑化.
【質問】
中国の戦闘機って,殲撃とか自国名称は立派についてますけど,中身はロシア(ソ連)のとまったく一緒ですよね?
【回答】
いいえ.
例えば……
J(殲撃)-8:J-7(MiG-21ライセンス+独自生産)の空力形態を元にスケールアップした機体.
J-8II:さらにサイドインテークにしてノーズにレドームを.
Q(強撃)-5:J-6(MiG-19ライセンス生産)を元にサイドインテークにした攻撃機
JH-7:スペイ双発の独自開発の戦闘爆撃機.
FC-1:J-7の構造を元に大改造・近代化した機体.
J-7やJ-6もけっこう独自に手を入れています.
【質問】
中国空軍の改革について詳しく載ってるサイトを教えてください.
【回答】
http://www.jamestown.org/publications_details.php?volume_id=408&issue_id=3390&article_id=2369972
REFORMS IN THE PLA AIR FORCE
By Kenneth Allen Volume 5, Issue 15 (July
05, 2005)
ジェームズタウン財団:人民解放軍・空軍の改革 By
Kenneth Allen
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これは中国に関心のある軍オタ必読の論文かもすれない.人民解放軍空軍の構成や計画軍備近代化についてカナーリ詳しい解説があるような.
興味深いことに,資料のネットでに入手先を記している.これは自分で検証したり調査するのに便利と思われ.
1. http://big5.xinhuanet.com/gate/big5/news.xinhuanet.com/zilian/2004-07/26/content_1649800.htm.
2. http://web.wenxuecity.com/BBSView.php?SubID=military_best&MsgID=1661.
3. http://www.sinodefence.com/airforce/orbat/chengdu_af.asp.
4. Information on the JH-7 comes from Rick
Kamer, who is a former Chinese linguist in
the US Air Force and currently independently
researches PLA’s aviation issues.
5. “Air Force Summary,” Jane’s Sentinel
Security Assessment for China and Northeast
Asia, January 7, 2005.
6. http://mil.jschina.com.cn/huitong/y-8x_sh-5_a-50i.htm.
7. www.china-military.org/units/guanzhou/8div.htm.
8. “Chinese Air Force Successfully Performs
Aerial Refueling Over Sea,” Beijing Zhongguo
Wang, April 25, 2005.
9. http://english.chinamil.com.cn/site2/columns/2004-10/27/content_45725.htm.
10. http://english.pladaily.com.cn/english/pladaily/2004/09/06/20040906001032_ChinaMilitaryNews.html
11. http://www.pladaily.com.cn/gb/pladaily/2002/04/20/20020420001010_TodayNews.httml.
12. China Air Force, Issue 2, 2002, p. 9;
Issue 6, 2002, p. 10; and Issue 2, 2004,
p. 25-26.
【珍説】
中国の空軍戦力
Su-30フランカー 38機 Su-27フランカー 90機 他雑魚多数1400機
一人あたりの年間訓練飛行時間 180時間
日本の空軍戦力
F-15(2世代落ち)150機
一人あたりの年間訓練飛行時間 150時間
防空力では中国がもう日本を超えたんじゃないか?
ちなみにアメリカ
F-22Aラプター18機 F-15イーグル740機 F-16ファイティングファルコン1770機 F-14トムキャット150機
F/A-18ホーネット850機 AV8Bハリアー150機
一人あたりの年間訓練飛行時間220時間
【事実】
日本の防空体制と比べるのもおこがましい.
中国空軍の年間飛行時間について,断言できる資料と言うのは無かったと思うが?
フランカーのパイロットだけは180時間を確保しているという資料もあれば、フランカー・パイロットを優遇しても70〜90時間という見立てもある.
「空軍全体で平均をとれば30時間」
と言ったのは,中国空軍とも交流のある航空自衛隊の元空将補.
米軍についても,海軍機は257時間、F-15Eは320時間という資料もある.
新人と管理職パイロットでも飛行時間に差があるし、部隊によっても任務によっても機種によっても差ができる.長く飛ぶだけならギャラクシーやスターリフタ―、グローブマスターのパイロットだってなかなかのものだ.
防空すべき面積、大甘に見積もって外周のみとしても国境線の長さを考えれば、近代的戦闘機の数が全然足らない.レーダーサイトの近代化やAWACSなどの指揮管制まで含めれば、冷戦期の密度を維持している日本の防空体制と比べるのもおこがましい.
それにしても.
>日本の空軍戦力 F-15(2世代落ち)150機
こんな書き方,誰に習ったんだ?
【質問】
中国の戦闘機開発にアメリカのグラマン社が関わってる機があると聞きましたが,これはどういうことなのでしょうか?
東側のような敵性国家の武器開発に協力してはいけないという規制はないのですか?
【回答】
スーパー殲撃7のことなら,グラマンが大陸中国に協力したのは天安門事件前,冷戦華やかりし頃の話.
「敵の敵は味方」の理屈で,ソ連と対抗するためにやったことやね.
米中接近って聞いた事がない?
殲激7型(MiG-21)の改造型で,グラマンの技術援助で開発予定だった.
当時勿論ココム規制等はあったが,ソビエトが健在であり,米中接近期でアメリカ政府の思惑が優先した.
(対ロシア戦車用にTOWとかバンバン売ってたし)
が,天安門事件で米国からの技術導入は無くなり,後にロシアからの技術を導入しFC-1として完成した.
なお,ノースロップと合併したんで,ただの「グラマン」っつー企業はもうなくなってる.
【質問】
中国は本当にSu-33を50機購入して,自国空母の艦上戦闘機とするのか?
【回答】
2008月12月現在,まだ断言できない状況.
朝日新聞ウェブサイトより.
中国,初の空母建造へ 来年着手,15年までに中型2隻
2008年12月30日3時1分
中国が空母建造に着手するというニュースですが,この中で
>艦載用にロシア製戦闘機スホイ33を約50機購入する.
と書かれています.
ここで,もう一度おさらいすると,Su-33を50機購入という話は,まず,2006年10月に出てきました.
「中国はロシア製ジェット戦闘機を購入する」
モスクワ,10月24日(プレンサ・ラティナ)
より正確に言うと,まず2機を引き渡し,それから,48機のSu-33を25億ドルで購入するという話でしたが,価格で折り合いが付かず,交渉は妥結に至っていません.
しかし,破談したわけではありませんでした.
それから約1年後・・・
「解説:中国はロシアの新技術に関心がある」
2007年11月23日(UPI通信)
2007年11月までに,中国とロシアは,Su-33購入に関する交渉を3回行ない,「ある合意に達した」との事です.
そして,この記事の2ページ目.
中国は,当初よりも少ない10〜24機のSu-33を購入し,その後,生産技術の移転を望んでいるとの事です.
さすがに,「生産技術の移転」は(ロシア側には)ネックとなるようで,交渉は妥結に至っていません.
「ある合意」というのは,
「機数,価格などはさておき,中国は,必ずロシアからSu-33を購入する」
という事でしょうか.
いずれにせよ,この時点で,「"50機"購入」は消えました.
そして,2008年12月下旬のアルムス・タス(イタル・タス通信)より.
中国は最初の航空母艦を建造する為の問題を調査する
モスクワ,12月25日
記事本文の最後の方に,
>"14 самолетов Су-33"(「14機」の航空機Su-33)を購入する為の交渉が,ロシアとの間で行なわれる,
と書かれています.
確かに,中国は,Su-33を購入する意向を,まだ有しています.
中国がSu-33を購入するという話は,まだ消えてはいない.
だが,「50機購入」する可能性は,もはや,この「現実の世界」においては,何処にも存在していない.
繰り返すが,中国が購入するSu-33は,「14機」です.
朝日新聞で書かれた「50機」という数字は,もはや,如何なる根拠も有しない.
朝日新聞は,2年前の情報「だけ」で書いているようです.
しかし,普段は「朝日新聞なんか信用しない」と言っている日本の軍事オタクが,どういうわけか,この件に関しては,朝日の記述を「信用」していますね(笑)
中国は,Su-27をコピーしたJ-11B(殲撃11B)の艦上戦闘機タイプ,或いは,国産戦闘機J-10(殲撃10)の艦上戦闘機タイプを開発する意向を持っております.
2008年12月,このような報道がありましたが・・・
軍事技術分野の知的所有権保護で合意,「パクリ」兵器の輸出禁止へ : Record China
ここで「禁止」されるのは,「ロシアの技術を利用して製造した兵器」の「輸出」exportであり,これらの「ロシア系技術兵器」を中国軍自身が使う,言い換えれば,中国国内だけに限定して使用する事までは「禁止」していないという点に,注目する必要が有る.
ところで,この記事ですが・・・
>その典型例ともいえるのが中国「自主開発」の戦闘機・殲撃11.
>ロシアのスホーイ27を元に開発されたものだが,中国は「自主開発」したものと主張,
>自国で配備するばかりか,パキスタンなどにも売却
パキスタンに売却したのは,FC-1(JF-17)でしょ.
あと,「殲撃10」の売却も打診しているようだけど.
"Record China"とやらは,双発機と単発機の区別も付かないのか?(失笑)
それと,中国「自主開発」は,「殲撃11B」だよ.
「殲撃11」は,Su-27を中国でライセンス生産した機体.
「殲撃11」とは違うのだよ!「殲撃11」とは!!
かの『週刊オブイェクト』では,上記"Record
China"の記事を根拠に
http://obiekt.seesaa.net/article/111895860.html
>これで中国の国産空母に搭載される艦載戦闘機はSu-33になるでしょう.
と断言しているが,上で解説しているように,この「軍事技術分野の知的所有権保護」は,殲撃11Bや殲撃10の艦上戦闘機タイプを開発し,中国海軍「だけ」で使う事までは「禁止」していないよ.
言い換えれば,中露「軍事技術分野の知的所有権保護」は,中国の国産空母に搭載される艦載戦闘機が,Su-33(だけ)になると断定する根拠には成り得ないんだよ.
中国の遼寧省葫芦島市緩中県という所に,中国海軍航空隊の飛行場が有りますが,ここには,将来の「航母」保有を念頭に,空母への発着艦を想定した施設が作られています.
〔略〕
1980年代には,「殲撃8B(J-8II)艦載試験機型」なる機体が作られ,ここでテストされました.
『日本周辺国の軍事兵器』J-8II戦闘機(殲撃8B/F-8II/フィンバックB)
このような経緯がある以上,そう簡単に,中国海軍が殲撃11Bや殲撃10の艦上戦闘機タイプの開発を断念するかな?
Su-33
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2009/1/1(木) 午前 8:48
青文字:加筆改修部分
【質問】
以下の記事は本当か?
――――――
『レコードチャイナ』:ロシア製戦闘機をこっそりコピー?空母の艦載機として使用か
2009年5月,一部メディアは中国が正式なライセンスを取得せずにロシアのSu-33戦闘機の改良型生産を進めていると報じた.
7日,環球時報が伝えた.
長年うわさされてきた中国の空母建造だが,すでに上海市に大型ドッグが整備されており正式発表は時間の問題とみられる.
問題となるのは艦載機だが,米国及び欧州の禁輸措置があるため現実的な選択肢は ロシアのSu-33のみとみられている.
しかし中国はSu-27の技術を用いて生産したJ-11戦闘機を「自主開発」と主張,パキスタンなどに売却したため,ロシアはSu-33の売却交渉をストップしていた.
シンクタンク・漢和情報センターの平可夫代表は,中国はウクライナからSu-33のオリジナルを入手したと話し, 現在解析を進めていると明かした.
中国とロシアは昨年12月,軍事技術分野における知的所有権保護について合意したばかりだった.
(2009年5月8日11時52分配信)
――――――
【回答】
艦上戦闘機Su-33の開発元である「株式会社"スホーイ"商会」(ОАО
"Компания "Сухой")公式サイトより.
http://www.sukhoi.org/news/smi/arch/index.php?id=2382
【Su-33の購入に関するロシアと中国の交渉は続けられる】
2009年3月16日
今年3月初頭,中国・ロシア間のSu-33購入についての交渉が行き詰まったと報じられましたが
(http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/37595236.html参照)
スホーイ当局は,この報道を否定しました.
日本では,「交渉行き詰まり」の報道だけがクローズアップされ,スホーイが否定した事は完全に無視されていましたが・・・
スホーイ当局によると,中国側は,海軍航空隊の練習部隊用として,まず最初に12〜14機のSu-33を購入し,最終的には,計36機程度のSu-33の購入を望んでいるとの事です.
おそらくは,訓練用空母「施琅」(旧ソ連空母ワリャーグ)で艦上戦闘機パイロット育成に使うのでしょう.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/38444732.html
Su-33は単座機であり,練習や育成には不向きのように思えますが,中国海軍航空隊は,Su-33と同系列のSu-30や,J-8II,J-7戦闘機,JH-7攻撃機を保有し運用しております.
ですから,これらの機体に乗っているパイロットの中から,ある程度経験を積んだ優秀な者を抜擢し,Su-33に乗せる事になるでしょう.
(というか,既に50名の海軍パイロットが艦上戦闘機パイロット候補生として選抜されているそうです)
むろんいうまでも無く,上記『レコードチャイナ』記事中の記述
>中国はSu-27の技術を用いて生産したJ-11戦闘機を「自主開発」と主張,
>パキスタンなどに売却したため,ロシアはSu-33の売却交渉をストップしていた.
も,全くのデタラメです.
そして,中国がウクライナから入手したとされる「Su-33の試作機」(T-10K)については,こう述べています.
"このモデルは,新しい機体を開発する為のベースとなる事は出来ない.
ウクライナに保管されている初期モデルT-10Kは,量産前の研究プログラムの枠内において使用された.
その故,機体構造には,後に改正された多くの不具合が存在する."
というわけで,この試作機をいくら解析したところで,まともな機体は開発できないとロシア側は見ています.
従って,このT-10Kは,現在,ロシア海軍の空母で運用されている「Su-33」とは違うものという事になります.
むろん,こんな代物で「Su-33戦闘機の改良型生産を進める」事など,夢のまた夢でしかない.
アルムス・タス(イタルタス)の2009年3月10日付の記事
http://arms-tass.su/?page=article&aid=67754&cid=25
【中国は,甲板戦闘機Su-33の分析作業を行なう】
香港,3月10日(イタルタス)
ウクライナが中国へT-10K試作機を提供したのは「4年前」との事です.
つまり,2005年という事になります.
それにしても,『レコードチャイナ』は,相変わらず,J-11とJ-11BとFC-1(JF-17)の区別が付いていないようです(失笑)
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/36359965.html
でも説明したが,パキスタンに売却したのは,FC-1(JF-17)でしょ.
そして,中国「自主開発」は,「J-11B」だよ.
「J-11」は,Su-27を中国でライセンス生産した機体.
『日本周辺国の軍事兵器』殲撃11(J-11)
『日本周辺国の軍事兵器』殲撃11B(J-11B)
そういや,「レコードチャイナ」って,「ロシア海軍」と「ロシア国境警備隊」の区別も付いてなかったよね.
(http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/37266965.html参照)
壊れた「レコード」は,さっさと粗大ゴミに出した方が良いね.
「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」,2009/5/16(土) 午後 7:38
【回答】
少し古いですが,MilitaryTechnology誌の2004年11月号によると,ロシアから中国へのSu-27ファミリー引き渡しは,
1992年:Su-27SK×20,Su-27UBK×6
1996年:Su-27SK×16,Su-27UBK×6
2002-2003年:Su-27SK×28
2000年:Su-30MKK×38
2003年:Su-30MKK×38
2004年:Su-30MK2×24
2005-2006年:Su-30MKK×48
ということで,最後のを除いて現在186機.最後のも一部移行が始まっているはず.
他にライセンス生産として(Su-27SK=J-11)200機分の契約があり,1998年のロールアウトから2004年夏現在までに95機分セットを入手したものの,生産は低調.
中国的Su-27
……と,そのパイロット(出典:PLAAF)
【質問】
中国空軍のフランカーはダウン・グレード版って本当ですか?
【回答】
ダウングレードと言う訳ではないのだが,今のノックダウンのSKは対艦攻撃能力が限定されるモデルのようで,中国側は
「対艦攻撃可能なモデルの部品供与でなければ,部品引取りを拒否する」
と言ってスホーイと揉めてるらしく,ノックダウンの生産は遅れているという情報もある.
そのため,生産遅延分がどれだけか?についてソースで見方が分かれており,現在の中国フランカー推定保有数がソースによってかなりバラバラな一因となっている.(最も少なく見るソースでも270機以上のようだが・・)
Su30のインド向けは8目標処理のレーダーを積んだ物もあり,中国向けは今のところ2目標処理.
ただしロシア空軍に納められた初期型は1目標処理のものもあるようで,中国よりインドに先に先進モデルを供給してるのはあるが,ロシア向けより中国/インド向けが大幅にダウングレードしてる・・と言う話は,私は今のところ信頼できそうなソースで読んだ事はない.
(DARPA ◆xdnEV3XixI)
【質問】
F-15は凄い優秀だけど,3000機オーバーの中国の戦闘機が押しかけてきたら守りきれるの?
250機ぐらいだよね?
確かに性能では圧倒的とは言え,数が違いすぎるのでは?
【回答】
まず中国空軍の戦闘機・攻撃機・爆撃機の総数については
中国空軍
http://www.globalsecurity.org/military/world/china/plaaf-equip.htm
中国海軍航空隊
http://www.globalsecurity.org/military/world/china/plan-af-equip.htm
また,各機種の生産/配備計画の進捗状況の現状などをウォッチするにはお勧めのシノデイフェンス
http://www.sinodefence.com/default.asp
などを参照.
次に,中国から日本までの距離だが,
沖縄-中国780km
九州-上海900km
東京-中国東北1500km
これに到達しうる第一線機と言えば,
Su-27 戦闘行動半径1,500km
Su-30MKK 戦闘行動半径1,500km
JH-7 戦闘行動半径900 km
これらはグローバル・セキュリティの数字を信頼するとして,それぞれ
2005年 180機,200機,25機
5年後の予測を信用するとしても,
2010年 238機,350機,150機
カタログ・データ上は,確かに「自衛隊,ちとまずいかも」という数字.
ただ忘れちゃいけないのは,戦闘行動半径ってのは,「最大限ここまで作戦行動とれますよ」という数字なこと.
どのようなミッションでどのような装備をするかによって大きく変わる.
例えばF/A-18E/Fの場合
・390nm(対地兵装 1000lb爆弾×4・AIM-9×2・480ガロンタンク×2・FLIR×2でHi-lo-lo-Hi飛行時)
・660nm(同兵装に480ガロンタンク×3でHi-Hi-Hi飛行時)
・410nm(護衛任務 AIM-120×2 AIM-9×2)
・665nm(阻止攻撃任務 1000lb爆弾×4・AIM-120×2・AIM-9×2・480ガロンタンク×3)
といった具合で,装備によっては倍近く変わる場合もある.
他にも,実際の戦闘行動半径が短くなる要素なんていくらでもある.
たとえば1500kmというのはH−L−Hの数字かと思われるが,もし中国が空軍の総力を挙げて日本を攻撃しようとする情勢ならば必ずその前兆があるはずで,イージス艦をはじめとする日米(+台湾)は警戒態勢に入っているとするのが妥当.
となれば,探知を避けるためにL−L−Lでの飛行を強いられる.
そうなるとそれだけで行動半径は半減.
また,中国の発進する空港から目標とする地点まで,まっすぐに行くわけでもない.探知をかわすためになるべく内陸の方を飛んでから海に飛び出したり,日本の防空を欺き,混乱させるために多方向から侵入したりする戦術を採るのは当たり前.
さらに,単機で突っ込んでいっても仕方が無いから当然編隊を組むわけだが,味方の機体が合流するのを待っている間も燃料を消費するし,編隊飛行を維持すること自体が燃費を悪化させる.
基地の整備能力も考慮する必要がある.まさか稼働率100%はありますまい.
戦時では高くても7割いけば万々歳.
他の項目にもあるように,現時点での中国の整備能力には相当な難がある.
フランカーと言う機種自体高温多湿の環境とは相性が相当悪いようなので,考え様によっては7割よりももっと低い場合も考えられる.
それと基地のキャパシティの問題.
整備機材や整備員の数,あるいは物理的な容積の問題などから一度の出撃で飛ばせる機体の数には限界がある.
そもそも現状では,整備できる基地からして限定されている.
(まぁ,帰投した機体が再出撃する事も考えると,単純な機体数では割り切れない.むしろ総ソーティ数で数えた方が良いかもしれない)
あと,中国側にしても台湾海峡やロシア国境にある程度の精鋭部隊を残しておく必要がある.
日本だって北海道や百里のF-15の全飛行隊を九州に展開できるわけじゃないし,そこら辺の事情は中国も同じ.台湾にドサクサ紛れの独立宣言でもされたらたまらない.
首都防空用のためにも温存しなきゃいけないから,それにも結構数が食われる.
全て考えれば,Su-27の数は100機よりも少なくなるだろう.
あとSu-30も現時点で100機も動かせるとは思えない.
そもそもSu-30のうちMKじゃない型は対地攻撃能力が貧弱.
(Su-30に対地攻撃能力を与えたものがSu-30M)
よって上記のソースより対地攻撃能力を持つSu-30MKが現時点で稼働しているのは空軍の二個連隊程度.
これの上記の理由で台湾への睨みを利かせるために一個連隊は動かせないだろう.
と言うか,そもそも台湾スルーして日本を攻めるって前提自体無理がある.
Su-30でカタログスペック上の行動半径ギリギリ(1,300km)まで進出し,そこで射程300kmの対地巡航ミサイルを発射すれば,発進基地から1,600km離れた地点も攻撃できる,とでも言いたいようですが・・・・
現実の戦闘は「大戦略」なんかとは違うからねえ・・・・・(苦笑)
現実の地球上には,「へクス」なんか無いし(笑)
あらかじめ日本国内に工作員を潜入させ,新潟とか東京あたりに,Su-27やSu-30のパイロットが分かりやすいように線でも引いておくんですか? 「Su-27はこのラインまで」「Su-30はこのラインまで」と(笑)
ああ,その前に,発進基地から目的地までの正確な距離(1,300〜1,500km)も測定しなければなりませんね(爆笑)
現時点で,フランカーによる日本攻撃能力はある程度保有していると言う事自体は否定しませんけどね.
ところで,中国は,空軍(航空戦力)だけで日本と戦うのでしょうか?(笑)
・・・・何その「エリア88」or「戦闘妖精雪風」(笑)
中国空軍(のSu-27&Su-30)は,極東でも有数の航空戦力(ただし邀撃戦限定)を持つ航空自衛隊に挑む為だけに日本と戦うのでしょうか?(笑)
・・・・・・「極東無双」ですか(笑)
Su-27飛行隊長とF-15J飛行隊長が「一騎打ち」し,引き分けに終わった場合のF-15J飛行隊長のセリフは
「八百万の神の加護がそうさせたのだ.これは天運.貴様の未熟故ではない.貴様は孔子に祈れ.再び,この俺と会える事をな」
でしょうかね(笑)
オッポレ,キルロイ,シア・クァンファ(夏光華),唯野,通りすがる人,揚陸太郎の粘着被害者
in 1st & 2nd FAQ BBS
Su-30MKK
(画像掲示板より引用)
Su-30MKKの戦闘行動範囲
(画像掲示板より引用)
【珍説】
アメリカや日本の主力戦闘機F−15は「シャア専用ザク」と同じで「エース専用機」として開発された.
人海戦術で迫るミグ編隊をたった一機で叩き落す「空のティガ―戦車」として、この世に誕生した戦闘機なのだ.
当然ながらエースでなければ、その性能をフルに引き出せない.ガンダムがジムになってしまうのだ.
いくらスペックが優秀でも性能をフルに引き出せなければ、実戦において期待される働きはできない.
ミグ編隊が繰り出す「ジェットストリームアタック」に勝てないのだ.
また値段がクソ高いので危険な猛訓練もあまりできない.
ついでに言えばパイロットの値段もクソ高いので危険な猛訓練でバタバタ死なれたら困る.
あまりにコストが向上した結果、訓練にもコスト意識が介入し、昔のような猛訓練は過去の話になってしまったのだ.
しかしそれではエースが育たず、エース専用機の意味が無い.
こうした理由でアメリカは次世代の戦闘機はF−15とはまったく開発思想が違うラプターを採用することになったのだ.
中国の空軍が弱いと言う人はこの現実をよく見る必要がある.
F−15戦闘機が何の問題も無ければ、後継機はF−15の思想を受け継いだものになるはずだが、アメリカ軍はその致命的弱点を認め、まったく違う後継機を打ち出したのだ.
「敵のミサイルをエースの超人的能力でサット避ける」という漫画的発想はあくまで漫画の世界であって、現実には失敗したのだ.エースで無い人間が乗るF−15はミサイルを避けれないのだ.
しかし後継機ラプターもF−15以上にクソ高い機種なので、アメリカも日本も数を配備することはできない.
頼みの綱はステルス性能だが、中国がこれに対する対抗策を編み出したら、日米の空軍は無力化されるのだ.
(少佐)
【事実】
「エース専用機として開発された」のソース希望.
もし,こう書いてある,ちゃんとしたソース出してくれたら,目でピーナツ食ってやるからさ.
【珍説】
中国の戦力を単純に武器の性能や訓練時間では計れない.
なぜなら1億2億死んでも平気な国だからだ.(少佐)
【事実】
『2001年の暮れに現役の中国空軍将校たちと会食した時、F-7のパイロットである大佐が、開口一番航空自衛隊のパイロットの訓練飛行時間と稼働率を聞いたが、どこの国でも空軍パイロットの最大関心事項は「訓練飛行時間と稼働率」である』
http://www.wufi.org.tw/jpn/040117satou.htm
まずは錬度が重要らしいね、中国空軍でも.
んで質も忘れちゃいけないよな.
『中国の正式な空軍基地を視察したことは無いが、1998年に北京郊外にある、現在は空軍博物館として使用されている広大な元空軍基地を見学した.博物館は空軍の「広報舘」として活用されていて、現役の空軍軍人達が案内してくれた.
博物館であるから展示品は極めて古く、MIG−17戦闘機などの旧式な軍用機が多数屋外に展示されていたが、驚いたことに彼らは「これらを有事には使用する」と胸を張って説明した.
我々はその言葉を直には信じられなかったのだが、彼らの対応は「真剣そのもの」であったから、少なくとも空軍の保有機数には「カウント」されているように思われた.
米国などでは、「モスボール」という特殊な保存法を用いて保管しているが、このように野晒しにはしていない.
仮に「有事」に使用するのだとすれば、こんな機体に「搭乗することを強要されるパイロット」は気の毒だと思ったものである.
空軍力は「量より質に左右される」ことを忘れてはならない』
【質問】
中国への売却が2005/9/8に決まった,空中給油機の種類・数・売却価格は?
【回答】
報道によれば,
・中国へ売却が決まったのは,空中給油機イリューシン78と軍用輸送機イリューシン76.
・輸送機34機,空中給油機4機
・総額10〜15億ドル
以下引用.
中国に空中給油機売却 ロシア
インタファクス通信によると,ロシアのイワノフ国防相と中国の曹剛川国防相は8日,ロシア南部ソチで会談し,ロシア製空中給油機などを中国へ売却することで合意した.
中ロ両国は今年8月,初の合同大規模軍事演習を実施するなど軍事面での協力関係を強化しているが,今後は中国への武器供給も一層拡大していくものとみられる.
中国へ売却が決まったのは,空中給油機イリューシン78と軍用輸送機イリューシン76.
8月の演習では,ロシア空軍の給油機から中国空軍の戦闘機への空中給油訓練を実施しており,訓練自体が中国への給油機売却を前提としたデモンストレーションだったともいえる.
同日付のロシア紙コメルサントは売買契約総額は8億5000万ドル(約940億円)に上ると報じた.
同紙〔日刊経済紙ベドモスティ〕はまた,国防専門家のコンスタンティン・マキエンコ氏の談話として,取引額は15億ドル超になるだろうとしている.
インタファクス通信は情報筋の話として約10億ドルと報じている.
イワノフ国防相は「武器輸出の内容は公表しないのが慣例」とし,他にも合意案件があるかどうかは明かさなかった.
中国側が求めていたといわれる戦略爆撃機については,ロシア側は今の段階では売却しない決定をしたものと見られています.※
〔略〕
これは,8日までロシアを訪れていた中国の曹剛川国防相とイワノフ国防相による,ロシアと中国の合同軍事委員会で合意したものです.
委員会終了後,イワノフ国防相が明らかにしたところによりますと,ロシアは中国に,空中給油機イル78を4機と,空挺師団を輸送するための輸送機イル76を30機輸出することで合意しました.
これについて,ロシアの軍事専門家は
「中国軍は人員の削減を進めており,空中給油機や輸送機を購入して展開力を強化する必要があるのだろう」
と分析しています.
ロシアの有力日刊紙ベドモスチによると,ソチの会合ではこのほか,Tu22Mや,最新型レーダー「ジュークMSA」を搭載した戦闘爆撃機スホイ(Su)30MK,通常型ディーゼル潜水艦,軍用艦船,防空ミサイルS300などの売却交渉と,より近代化したスホイ戦闘機のライセンス生産交渉も行われた.
※ 売却に合意したとする報道もあるらしい.
【珍説】
本日は,不確かな情報ながら,中国軍が保有する射程1500km以上でCEP10mの対地巡航ミサイルDH-10(LACM)が,海軍艦艇への装備をテストしているとの報道をご紹介します.
相変わらず中国戦闘機や空母を脅威の中心に据え,F-35に膨大な(無駄)投資を決断した防衛省・航空自衛隊(戦闘機パイロット)が,わざと着目したがらない弾道ミサイルと並び,長距離巡航ミサイルは最重要な緒戦における中国脅威の本命です.
兵器技術拡散の恩恵を十分に生かし,安価に大量に攻撃力を増強できるミサイル兵器は,当然中国等の脅威国にとって最優先開発・装備兵器になるのですが,戦闘機命の国ではその脅威を隠して小さく扱うのが常態化しているようです.
(略)
目を閉じて見て見ぬふり.戦闘機による決戦だけを夢見て自己満足の訓練に没頭する・・・こんな組織には遠からずひずみが生じます.
組織構成員の能力を一つの目標に集約できず,結束力は失われ,新なた発想は生まれず・・・.壮大な破滅への実験です.
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-08
【事実】
「巡航ミサイルが脅威」って,亜音速を海面スレスレで飛翔するミサイルなんて,あっさり迎撃が可能なんですがね・・・.
http://obiekt.seesaa.net/article/4645358.html
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1129785261
また,某マイミクさんの話によれば,自衛隊は1980年代末期から1990年代前半の冷戦末期に,ソ連からの渡洋巡航ミサイル迎撃体制を整えておりますので,そのシステムを北方から南西に向ければいいだけの話です.
さらに空自のE-767AWACSは,巡航ミサイル探知のための改修も行われています.
そもそも巡航ミサイルの話なのに,何故戦闘機の話になるのでしょう?
当方にはその理由が理解できません.
バルセロニスタの一人 in 「軍事板常見問題
mixi別館」
2012年12月09日 13:33
青文字:加筆改修部分
【質問】
Y-8早期警戒機って何?
【回答】
2005年にその存在が明らかになった,Y-8輸送機(運輸8/An-12)をベースにした中国の早期警戒機.
Y-8F400機体上部に円盤形ロートドームを搭載し,その関係で,空力上の安定性を確保するため水平尾翼に翼端板が取り付けられている.
プロペラは英ダウティー社製,また,レーダー・アンテナはスウェーデン製のものに酷似しているとの指摘もある.
【参考ページ】
http://wiki.livedoor.jp/namacha2/d/Y-8%C1%E1%B4%FC%B7%D9%B2%FC%B5%A1%A1%CAY-8AEW%A1%CB
http://hilowmix.typepad.jp/blog/2006/09/post_fc03.html
http://www2.cc22.ne.jp/hiro_ko/2-31l-chugokugun.html
http://www.ausairpower.net/TE-AEW-AWACS.html
一番下のハークみたいにすれば,きっと注目浴びること間違いなしモサリ
モッサー=ハルゼー in mixi,2009年03月13日 21:33
【質問】
この写真はY-8 AEW内部のものですか?
【回答】
客席窓が見られることから,少なくともY-8AEWのものではなさそうモサリ
2枚目を見ると窓の位置だけでなく,キャビン断面自体がY-8(An-12)系列にしては小さいように見えるモサリ(An-12の貨物室は床から天井まで2.6mある)
ということは当然Tu-154やKJ-2000でもなく,中国空軍機で該当するのはY-7(An-24)系列機しかないモサリね
機材の内容とやっつけ具合からすると,随伴してデータ取得する機体かもしれないモサリ
モッサー=ハルゼー in mixi,2009年03月13日 21:33
【質問】
中国が計画しているとも言われる,グアムをも攻撃できる爆撃機について教えてください.
【回答】
中国が台湾有事対策として,グアムを攻撃できる爆撃機の製造を計画しているようです.
空母よりこっちの方が効果は絶大だと思いますが,中身を見てみると・・・.
――――――
グアム射程の爆撃機開発中=中国,台湾有事の米軍接近阻止−国防総省:時事通信
報告書は,中国が保有するB-6爆撃機の長距離改良型を開発しているとし,成功すれば,搭載する長距離空対地巡航ミサイルで,小笠原諸島とグアムを結ぶ「第2列島線」を攻撃圏内に入れると警戒している.
――――――
B-6爆撃機とは中国空軍のH-6爆撃機の事です.
これは旧ソ連のTu-16の中国派生型の爆撃機です.
これをB-52みたく改造するわけですか・・・.
H-6 (航空機) - Wikipedia
まぁ,そりゃH-6自体も航続距離がありますし,改良すれば出来ない事はないとは思うのですが,そのためにはTu-22かそれ以上の性能を持つ機体にしないと無理です.
BAEニムロッドみたく,何度も改良した機体もありますが,この機体は固定翼哨戒機で,爆撃議のような使用はされていません.
どうやって中国空軍はH-6を改良するんだろう?
その技術もどこから仕入れてくるんだろう?
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月23日23:48
青文字:加筆改修部分
【質問】
サトゥールンのエンジンまで中国が国産化したとか産経が流してたけど,エンジンは無理だよねえ?
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200802230004a.nwc
【回答】
|`ヽ
ゞ,.'.... |─-ヽ.
..(。゚)冫 |リノ))))> ノーボスチ通信の元記事
+.`´\ |゚ ヮ゚ノl! http://en.rian.ru/russia/20080221/99765686.html
`⊂)v〉 「テストは出来たけど
|_」 フル・スケールの生産には信頼性が足りない鴨(意訳)」
|' ってちゃんと書いてたり.
ロシア側の分析とか半端に端折ってるんだな.
それに中国は以前,J-11(殲撃十一型/中国向けSu-27)向けAL-31エンジンのライセンス生産に失敗して結局,新エンジンも輸入.
今回も輸入なのねん.
渦扇10A(WS-10A)エンジンは実はロシア系でなく,F-15向けのF100エンジン(を据え置き型の発電用に改修した民生型)輸入してカチ割って,エンジン・コア開発時の参考にした奴なんだけどね.
2003年からテスト続けてるけど,やっぱりまだ信頼性と推力不足で,実機への全面的な採用はないようだねぇ.
んぢゃ,また〜.
【質問】
中国はライセンス生産・完成品輸入含め,2008年現在フランカーの調達を行っていないというのは本当?
【回答】
ロシアからライセンス生産権を購入していたJ-11
= Su-27SKについては,生産が打ち切られている.
生産メーカーである瀋陽飛機工業公司では,J-11を多用途戦闘機化した改良型であるJ-11Bを開発中であり,現在数機が試作されて部隊で各種試験に投じられている.
ただし,部隊への正式配備はまだ行われていない.
ロシア側はJ-11Bに対して知的財産権の観点での疑問があるとしており,問題が紛糾する可能性がある.
ロシアからのSu-30MKK/MK2の輸入は,すでに当初の契約機数全てを納入済みで,新規購入は現時点では行われていない.
【質問】
59式57mm高射砲って何?
【回答】
ソ連が1944年から開発に着手,1950年に制式化されたS-60
57mm高射砲を,中国が国産化したもの.
生産は1965年に開始され,陸軍の集団軍や師団の野戦防空を担当する高射砲団(連隊に相当)や,都市や拠点防空に当たる空軍防空部隊と陸軍予備役部隊の防空旅高射砲営(大隊に相当)などに多数が配備された.
また,第3世界の国々に多数が供給され,中東戦争やヴェトナム戦争において実戦を経験することとなった.
【参考ページ】
http://wiki.livedoor.jp/namacha2/d/59%BC%B057mm%B9%E2%BC%CD%CB%A4%A1%CAS-60%A1%CB
59式57mm高射砲
(こちらlより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2012/08/25 20:2
を加筆改修
北朝鮮軍の宣伝写真で,S-60 (59式) 57mm対空砲弾
http://en.valka.cz/viewtopic.php/t/84567も参照されたし
軍事板,2012/07/10(火)
青文字:加筆改修部分
◆◆◆◆ステルス戦闘機(自称)関連
【質問】
中国の自称「ステルス」戦闘機の名前「梟龍」の由来は?
【回答】
中国メディアの報道によれば,開発した成都飛機工業集団では,新しく開発する戦闘機に動物の名前を採用することになっており,「新型戦闘機の名称を『超7』としなかった理由は、同機がまったく新しく開発された機種だから」と説明している.
以下引用.
中国独自開発の「梟龍」FC-1型戦闘機 名称の由来
中国がこのほど独自開発に成功した新型戦闘機「梟龍」FC-1型機は、外部メディアの報道ではこれまで「超7」と呼ばれてきた.
これは「殲7」戦闘機を基礎として開発され、「殲7」機を超える性能を持つ、という意味から付けられた呼称だ.
「梟龍」FC-1型機の開発に参加した中国航空工業第一集団の傘下企業・成都飛機工業集団の羅栄懐董事長は「新型戦闘機の名称を『超7』としなかった理由は、同機がまったく新しく開発された機種だから」と説明する.
同社では新しく開発する戦闘機に動物の名前を採用することになっている.
初めて開発した「梟龍」の「龍」に続いて、今後は「豹」「虎」といった名称が出るかもしれない.
羅董事長は「猛獣の名前は戦闘機の性質をよく表現することができる」と述べた.(編集UM)
梟龍↓
【質問】
「梟龍」が,外部メディアから以前そう呼ばれていた名前, 超七 の 七 ってなんの7なんでしょうか?
【回答】
超7は殲7と言う機体の発展型なので,「殲7を超える戦闘機」で超7なのです.
これは想像ですが,殲7の7は他にも殲6,殲8,殲10等があるので,ただの連番でしょう.
【質問】
その連番,なぜ「5」から始まってるのか理由がしりたいんだけどね…
明確な説明は見たことがないなぁ
【回答】
中国の戦闘機については,俺も余り資料がないのですが.国産化した際に,独自の名前が付いています.
まず,殲撃-2がMiG-15です.
殲撃-4が昼間戦闘機型のMiG-17F,
殲撃-5が制限全天候型のMiG-17PF
(但し,殲撃-4は供与されたもので,殲撃-5が国産化されたものという説が
あります),
殲撃-6は昼間戦闘機型のMiG-19F,
殲撃-7がMiG-21F-13で,
これから各種の機体が発展しています.
そして,殲撃-8以降は一応,国産になっています.
つまり,殲撃-1,殲撃-3が飛び番になっています.
此処からは推定ですが,
1は,初めてソ連から供給されたジェット戦闘機であるMiG-9F,
3は同じく同時期に供給されたYak-23
かもしれません.
(眠い人 ◆gQikaJHtf2)
【参考画像】
殲撃7型派生図
【珍説】
ステルス技術というのは実はハイテクじゃなくローテクだよ.
解りやすく言えば、T−34の曲面装甲みたいなもので、弾を滑らせて防ぐとかいうのと同じ原理だ.
だから中国に作れたとしても不思議は無い.
問題は戦闘機に内臓されるコンピューターだろ?
少佐
【事実】
全然ちがう.
簡単に説明する.
ステルス技術は大きく分けると…
1.機体形状設計… 当った電波をどれだけ反射させないか?って設計
2.電波吸収設計… 形状設計だけでは、とても完璧には程遠い.
どれだけ電磁波を熱に変換して吸収するか?って設計
3.機体内部設計… 実はこれが一番むずかしい.
1,2を実施しても電磁波の何%かは必ず機体内部を通過する.
その時、通常の機内形状ではレーザの共振構造の様になる事があり,その場合は効率的に電波を放出してしまう.
つまり、複雑な内部構造を注意深く共振させない様にしながら設計しましょうか?って設計.
ここまで書けば分かると思うけど、手計算での設計はとても無理.スーパーコンピュータの支援が不可欠なんだ.
ローテクどころかハイテクそのものだよ.
中国のステルス技術というのはハイテクじゃなくローテクだな.
ステルスの根拠が「機体と翼の一体化を図り、レーダー波を吸収する塗料を採用」でしかないから.
やっているのはF-2とおなじで、しかも電波吸収剤の質は期待できない.
原型機はMig21だし.
FC-1はまだレーダーすらも積んでいない.中国はレーダー誘導ミサイルの国産化にも成功していない.航空機発射型の対艦ミサイルも持っていない.
「ステルス」の根拠はブレンデッド・ウィングであること、中国製RAMが塗布さえれていると主張していることの2点.
しかし,この程度のことは10年も前から戦闘機開発では普通に行われていて、なおかつ中国製RAMがまともに機能すると言う客観的評価などありはしない.無論、FC-1は狭義のステルスには該当しない.
FC-1はただのドンガラ.開発費もパキスタンに分担してもらわないと計画が進まないし、FCSはイタリアかイスラエルから買ってこないといけない.ミサイルも搭載できていないからユーザーが自分で何とかしないといけないし、そもそもエンジンを提供したロシアが輸出許可を握っている.
搭載ミサイルはカスタマーが用意して自分で使えるようにしないといけない.中国の国産ミサイルを使うと言うことであれば、フィッティングにあと3年かかるとCATICはコメントしている.
パキスタンにとっての(妥協と言う意味で)F-2や経国みたいなものか.
早いとこアビオニクス積んで飛ばさないと(搭載した試作機はまだない),アメリカがまたF-16をパキスタンに売っちまうぞ.
【後日談】
その後,とうとうF-16売却が決まってしまいましたとさ.
「さてと、我が心の友よ.以前ターリバーンを援助していた事には目を瞑ってやるから、ビンラーディン掃討戦に協力してもらうぞ.
断れば・・・わかっているだろうな? もしそうなったらインドが喜びそうだが」
「((((((;゚Д゚)))))) ガクガクブルブル」
「なに、見返りは用意してやろう.とりあえずは15年前の契約通り、F-16戦闘機の残り発注分を送り届ける事にする.
とはいえ,当時の契約そのままだと古い型になるから、新しく契約し直して新型のF-16を売却してもいいぞ」
「うわぁ・・・そりゃいいんだが、中国との戦闘機共同開発計画への投資は無駄金になっちまうな・・・」
「あんな中身がMig-21の発展系だなんて旧式設計の戦闘機を、21世紀になってから新しく作る意味がワカラン.やめとけやめとけ」
「AIM-120AMRAAM(アクティブ誘導空対空ミサイル)は? 売ってくれるのか?」
「もしビンラーディンを捕縛できたら考えてやっても良いな」
米大統領:パキスタンへのF16戦闘機売却を許可 [2005/03/26 毎日新聞]
米政府当局者は25日、ブッシュ大統領がパキスタンに対するF16戦闘機の売却を許可したことを明らかにした.
パキスタンの核開発問題で15年間にわたり続けてきた凍結措置を解除したもので、「テロとの戦争」に関するパキスタンの対米協力に報いるための政策転換と言える.
そんな不幸なJF-17(中国名FC-1)に,さらなる受難が.
Chinese FC-1 faces export hurdle [2005/7/18 Jane's]
Russian engine manufacturer Chernyshev Moscow Machine Building Enterprise has banned China from entering its RD-93-engined FC-1 attack fighter aircraft in any procurement competition where it is up against a Russian aircraft.
『RD-93を中国が勝手に第三国に転売することを禁止』
更に記事は,パキスタンがこの対象に含まれることを伝えています.
以前からロシア政府は第三国への輸出には否定的でしたが,エンジン製造のチェルニシェフ社から直接言われてしまいました.
そうすると別のエンジンを調達してくるしかありません.しかし他国のエンジンは高価過ぎて,安さが利点のFC-1の意味が無くなり,中国製のエンジンとなると大幅な性能低下は避けられません.
例によってRD-93を違法コピーするのは,スホーイ戦闘機やJ-10のエンジンの供給を止められてしまうので無理があるし・・・
結局の所,中国が国内に配備するFC-1に搭載する分のRD-93については問題ないわけですから,一番ワリを喰っているのは開発資金を負担したパキスタンということに.
他のエンジンに付け替える場合,性能的に問題なくても,機体の方を改修しなければならず,完成は大きく遅れるでしょうし,RD-93を違法コピーする場合も,エンジン開発にそれなりに時間を取られます.
もういっそFC-1を諦めて,韓国からT-50を購入した方がパキスタンにとってお得なんじゃないかと思えてきました.
性能的にも似たような機体だし.
「ガーン……!!」
【さらに後日談】
そんな,不幸のどん底にいた「梟龍」に,ある日,朗報が.
http://www.kojii.net/news/news061117.html
(JDW 2006/11/8)
「中国とパキスタンが共同開発している JF-17
(a.k.a. FC-1) のパワーソースとして,ロシア製の
Klimov RD-93 を使用することが決まった」
さて,どうする?,週刊オブイェクト(笑)
「シア・クァンホァ」改め「紅月ひかる」 in FAQ BBS
「わぁーい♪♪♪」
【そのまた後日談】
「どうする?」って・・・T72神に祈る事くらいしか,ありません.インド政府と共に,祈るのです.
胸の前でTの字を切りながら「Объект」と,唱える.
するとその願いはロシアの大地に届いたのです.
以下,kojii.netより.
制裁を回避する者は制裁に泣く(DID2007/1/25)
問題になったのはパワープラントに選定されたロシア製のKlimovRD-93エンジン.
中国はすでにJF-17用として100基を調達,さらに400気のオプション契約を有しているが,これはパキスタンの隣国・インドが使っているMiG-29のエンジンでもある.
そのインドに気を使い,さらにインドのマルチロール戦闘機調達計画に対してMiG-29 OVT(a.k.a. MiG-35)を売り込んでいるロシアが,商売への影響を懸念して,RD-93の対パキスタン輸出許可を引っ込めてしまった.
その結果,2007年から150機の調達を予定していたパキスタンの計画はパー,
中国も最初の海外カスタマーを喪失する事態に.
いまさら別のエンジンに変えるとなれば機体の改設計は免れえず,これは現実的に無理.
しかもパキスタンはアメリカの対テロ戦に協力する見返りとして,F-16のアップグレードと追加調達を始めてしまっている.
消印所沢さん,夏光華(シア・クァンホァ)改め紅月ひかるさん,この勝負・・・貰いました! (←こういうこと書いてるとまた引っくり返ります)
考えられる可能性:
・記事の内容どおり
・DIDが古い記事をひっぱり出してきた(タイトルを直しただけでRSSの配信し直し,なんてことがよくある)
・どこかの誤報をDIDが真に受けた
・私の誤訳,勘違い
〔記事の通りだとしても,〕サウジのタイフーン調達が二転三転したように,この件も最後までどうなるか分からん,という感じがいたします.
ひょっとすると,(実はロシア製なんだけれど)中国製エンジンを搭載したことにする,とかいうウルトラCが出てきたりして…
<以上の展開を,藤子不二雄Aふうに纏めると……>
「私の名前はプーチン.人呼んで『笑わないせぇるすまん』と申します.
ただのセールスマンじゃございません.
私の扱う品物は兵器,ロシアの兵器でございます.
ロシアの兵器が売れる国ならば,私はどこにでも出かけてまいります(1).
買っていただけるなら,日本にも明日にだってまいりますよ.
いいえ,お金は一銭もいただきません,ロシアの企業からは.
強い国ロシアが復活してくれたら,それが何よりの報酬でございます.
さて,今日のお客様は……」
(注1)
「プーチン大統領は就任以来,積極的に外国訪問をしていますが,訪問先はロシアの兵器の主要輸出国か,将来輸出市場になる可能性のある国であることは注目すべきです」
――小林和男著『ロシアのしくみ』(中経出版,2001/7/9),p.94-96
悩んでいる胡錦濤.
「ああ,どうしたらいいんだ.天安門事件の影響が尾を引いて,中国初のステルス戦闘機,FC-1梟龍に必要なパワーを出せるエンジンが調達できない……」
と,そこに黒い人影が.
「あなた,お困りのようですね」
「き,君は??」
と驚く胡錦濤を気にもかけずにプーチンは続ける.
「もし中国がお望みなら,我が国ロシア製のKlimovRD-93エンジンをお売りしましょうか?」
「ほ,本当かね!?」
「ただし,FC-1を勝手に第三国に転売しては困りますよ.特にパキスタンにはね.
なぜならパキスタンがライバル視しているインドも,我が国ロシアのお得意様ですからね.
いいですね,約束ですよ」
「わ,分かった……」
頷く胡錦濤.
ところが,何ヶ月か後……
「えええ!? ロシアからのエンジン輸出許可が届いていない!?」
工場からの報告に驚愕する胡錦濤.
「はい,おかげで共同開発国のパキスタンは,アメリカからF-16を買うことにしてしまいそうですよ」
と開発主任は告げる.
青ざめる胡錦濤.
すると,KGB時代に取った杵柄なのか,いつの間にか彼の背後に立っているプーチン.
「あなた,パキスタンに2007年からFC-1を150機も売る予定だそうじゃありませんか.
前にも言ったように,インドも我が国のお得意様でしてねえ.
そんなお得意様の敵に当たる国に,そんなに沢山の戦闘機を売ってもらっては困りますね.
今も,インドのマルチロール戦闘機調達計画に対して,MiG-29OVT(a.k.a.MiG-35)のせぇるすをかけているところなんですから」
「いや,それは…」
「これでは許可は出せません. ドーンッ!!」
「ギニャーーー!!」
その結果…
Don't Trust China With Your Tech
February 2,2007:
ロシアは,中国の求めたRD-93ジェットエンジン(パキスタンで共同制作する中国の設計したJF17戦闘機に使う予定)のライセンス生産を拒否した.
その一方で,ロシアはインドにRD33ジェットエンジンのライセンス生産を許可した.
RD33はインドが67機を保有するMiG-29のもので,昨年ロシアは,このインドのMiG-29の電子装置などの改良に$900Mのビジネスを受注している.
「まあ,これに懲りて,他人の技術を手っ取り早くコピーして済まそうなんてことはやめて,自分の国の技術を高めるよう心がけるべきですね.
他人のフンドシで相撲をとろうなんて,褒められたことじゃありませんからねえ.
ホーッホッホッホ」
「うちは世界一不幸な戦闘機や……」
【さらにそのまた後日談】
「雷光」ですが,パキスタン空軍は,今年中(2007年)に8機のJF-17を調達し,来年(2008年)からは,パーツの一部の国内生産を開始する計画のようです.
【ジェット戦闘機JF-17「サンダー」は,パキスタンに到着した】
月曜日(2007年3月12日)にパキスタン空軍(PAF)当局が明らかにしたところによると,中国とパキスタンによって共同開発された軍用機JF-17が,パキスタンに到着した.
PAF当局は,JF-17「サンダー」戦闘機の到着式が,パキスタンの「カムラ」航空機センターで執り行われた事を表明した.
PAFの声明によると,JF-17「サンダー」は,3月23日にイスラマバードで初公開される予定である.
PAFの声明は,先進的な多用途任務戦闘機であるJF-17の開発は,2ヶ国の軍事分野における戦略的プロジェクト上での重要な共同作業である事を強調した.
空軍当局は,JF-17の開発及び熟成を促進する目的でパキスタン空軍による詳細な飛行評価試験を行なう為に,2機がパキスタンに到着した,と付け加えた.
「到着式」の模様
http://tuku.military.china.com/military/html/2007-03-13/37587.htm
なおFC-1"Owl Dragon"は,中国空軍も250機ほど導入するつもりのようです.
(パキスタンは同型のJF-17を150機ほど調達予定)
少なくともパキスタンは,ヤル気マンマンのようです(笑)
【パキスタン空軍は,より多くの中国製航空機を調達する-空軍総司令官】
イスラマバード
パキスタン空軍(PAF)総司令官タンヴィル・メハムード元帥は,国際的な軍事専門誌として有名なジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー(JDW)最新号のインタビューに対し,当初計画していた150機ではなく,200-250機のJF-17(FC-1)を購入するつもりであると語った.
PAFの最初の2機のJF17は,今月初めの現地到着に続き,3月23日に公開された.
更にパキスタンの空軍総司令官は,JF-17の動力であるロシア製エンジンに関する情報を巡る論争についても語った.
「我々は,このエンジンに関してロシアと契約したわけではない.取引は,あくまでもロシアと中国が行なったものだ.
この過程において,進行を妨害する動きは有ったが,我々にとっては問題は無い」
とパキスタン空軍総司令官は言った.
ジェーンは,最初,ロシア側からの話として,JF-17の動力である中国に供給されたRD-93エンジンは,パキスタンへ再輸出する事が出来ないと報じた.
この情報は,2006年11月,クリモフおよび中国の成都航空機工業公司の幹部が,中国の珠海航空ショーにおいて共同の記者会見を行い,エンジンの再輸出契約は完了に近付いていると発表した事により覆された.
ジェーンの取材に対してパキスタン空軍総司令官が言及した「進行を妨害する動き」とは,珠海の共同発表後に行なわれたインド政府による強力なロビー活動に関係が有った.
ジェーンは,インド筋からの情報として,ロシア大統領ウラジミール・プーチンが1月にニューデリーを訪問した際,ロシア製エンジンはパキスタン戦闘機には供給されないと確約した,と報じた.
しかしパキスタン筋は,ロシアによるパキスタンへのRD-93エンジンの供給を妨害する動きは行われていない事を中国政府当局が理解している,と主張している.
パキスタンの政府高官の一人は,ジェーンに対し
「中国は,ロシアは再輸出に関する許可を出していないと我々に伝えた.
しかしロシアは,パキスタンへのRD-93の供給を妨害しないだろう」
と伝えた.
空軍総司令官タンヴィル・メハムード・アフメド元帥はジェーンに対し,パキスタンは,2008年より前に,更に6機ないし7機のJF-17戦闘機を受領し,これらは各種テストに使用されると語った.
彼は,
「これらは,全て我々の目録上にある武器である.この他にも,我々には多くの兵器が有る」
と試験兵器の総合目録を参照しながら付け加えた.
パキスタン空軍総司令官は,年鑑20機程度の国内生産を始めると共に,2008年末までに最初のJF-17飛行隊が編制される事を望んでいる.
この計画の意図的な拡大は,カムラのパキスタン航空機センターが,中国から入手した生産設備によって拡張された事からも明らかである.
この他の重要な計画として,パキスタン空軍総司令官は,パキスタンは,中国が開発した最も高度な戦闘機であるJ-10を40機以上購入するための交渉を行なっている事を明らかにした.
パキスタン大統領ペルヴェズ・ムシャラフ将軍は,中国を訪問中,J-10に関する詳細な説明を受けた.
「この件に関して検討する事は重要であり,空軍総司令官として私は,このJ-10に関する計画が成就する事を期待している.
私は,2個飛行隊分の32〜40機の航空機が得られると見ている」
と空軍総司令官は語った.
パキスタン空軍総司令官は,ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーのインタビューに対し,さらに中国がパキスタンに空中警戒管制機の輸出を提示した事を明らかにした.
「我々は,その航空機の評価試験を行い,良い物である事が分かった.
しかし,機体およびレーダーには,改良すべき箇所が存在する」
そして彼は,これらの目標は全て達成可能であると付け加えた.
つまり,JDWも「インド政府による強力なロビー活動」に振り回されていた,という事ですな(笑)
「いいのか?? 今度は信じていいのか??」
【質問】
殲撃20型戦闘機って何?
【回答】
殲撃20型は,殲-20,またはJ-20とも呼ばれる,中国航空工業集団公司にて試作中のステルス戦闘機.
2011年1月11日に初飛行に成功したと公表されている.
データは公表されていないが,豪国防専門家のキャロル・クーパーによれば,戦略的任務のほか,長距離の持続的な要撃,長距離空中戦,護衛任務,戦地における攻撃,長距離の戦地監視,電子攻撃,衛星攻撃武器を発射することが可能だという.
本機は,1999年にコソボ紛争で撃墜されたF-117の残骸から得られたステルスの技術情報を転用した可能性があるとする報道があるほか,中国のハッカーがBAEシステムズのコンピューターに侵入し,1年半に渡って盗んでいた,F-35に関する情報が参考にされた可能性もある.
【参考ページ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/J-20_(%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9F)
http://www.ausairpower.net/APA-J-XX-Prototype.html
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2011-01/11/content_21716062.htm
試作機
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(こちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2012/03/29 20:50
を加筆改修
――――――
中国初のステルス・ジェット戦闘機「成都J-20」と言われる戦闘機の姿が中国軍ウェブサイトに登場,ぼやけた写真ながら,航空ファンたちの間では大騒ぎになっている.
この写真は最近行われたタクシーテストの様子を写したもので,初フライトまではもう数週間を要するだろうと言う.
(以下略)
(画像)中国軍ウェブサイトに姿を現した「成都J-20」と思われる戦闘機
http://timeswampland.files.wordpress.com/2010/12/chinajet2.jpg
「成都J-20」想像図
http://defense-update.com/wp/wp-content/uploads/2010/12/j20.jpg
http://defense-update.com/wp/wp-content/uploads/2010/12/j20_ground.jpg
ステルス機の比較(ロシアのT-50,米国のF-22A,中国の成都J-20(想像図))
http://defense-update.com/wp/wp-content/uploads/2010/12/j20-t50-f22.jpg
「成都J-20」解説図
http://newsplus.jp/~mcqueen/uploader/src/up0642.jpg
米「TIME」:
http://swampland.blogs.time.com/2010/12/27/first-chinese-stealth-fighter-ready-for-takeoff/
――――――
これってどうなの?
中華ステルスってほんと?
【回答】
http://alert5.com/2010/12/29/clear-shots-of-xxj/?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
ステルス性を考慮したデザインだけど,どれだけの能力があるかなんてことは,今の時点では不明.
現状では公式情報がないので何もわからない.
中国軍関係のスレッドで海外のメディア報道も乗ってるが,取り敢えず現時点でわかってるのは,
・写真が本物だと仮定して違和感はない
・エンジンは暫定的なもの(ロシアのS-117か99M2または中国のWS-10改良型と推測される)
・外見から判断して,ステルスを考慮してるのは確実
・本物なら試作機ではなく,ステルス技術用の検証機(つまり心神と同じようなもの)
軍事板,2010/12/29(水)
青文字:加筆改修部分
J-20大きさ
faq110108j20.jpg
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遠吠犬 in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2011年01月09日 12:17
▼■中共のステルス機試験飛行関連
(1) マレン米統合参謀本部議長は110112,ワシントン市内で記者会見した.
本件に関しては,衛星攻撃兵器や対艦弾道ミサイルの開発も挙げ,こうした中共の近代兵器開発は,特に米国を標的にしているように見えるとの懸念を表明.
(2) 中共軍事専門家ら,本件につき,「殲-20」戦闘機の就役への道は,まだずっと遠いと指摘.
(3) 武大偉・朝鮮半島問題特別代表,中共訪問中の加藤紘一・元自民党幹事長と会談し,中共の空母建造や戦闘機「殲-20」の飛行試験について,驚くほどではない旨表明した.
(4) 李貴発・元台湾空軍副司令,中共最新鋭の戦闘機「殲-20」のステルス機能が,台湾の防空システムに大きな脅威を与えると指摘.
(5) 陳文政・淡江大学国際関係・戦略研究所助理教授,両岸軍事力のアンバランス問題が深刻化している中で,中共最新鋭の次世代ステルス戦闘機「殲-20」は,今後中共の台湾に対する攻撃の第一撃になると指摘.
おきらく軍事研究会,平成23年(2011年)1月24日(月)
青文字:加筆改修部分
一方,台湾国軍はこうみています.
【台湾月報】より
インターネット上に出回っている,最新鋭の次世代ステルス戦闘機「殲-20」とされる軍用機の写真について,国軍は疑問点を指摘している.
⇒支那の謀略の特徴のひとつは,ざっくりいうと「裏づけの取れないうわさ話をドーンと出す」「世論が騒ぐ」「実利を得る」という流れで進みます.
ほんの一部ですが例を挙げます.
・毛はえ薬の「101」(毛が生えたという噂をばら撒き,本土でしか買えないとした.支那本土への観光客増加を狙った謀略)
・「雪男」(領土紛争があり,帰属が確定していない地域を常に発見場所にし,中共領・・・と報じた.領土の既成事実化を目指した謀略)
いずれも,目的が達成されたら,噂話は雪のように消えてなくなっています.
この種の謀略は,日常的に行われています.
情報の受け手には,それを見抜く知恵が必要ではないでしょうか.
とくにわが国では,要路の方への対謀略啓蒙が必要な気がします.
おきらく軍事研究会,平成23年(2011年)1月17日(月)
青文字:加筆改修部分
▲
▼ ロバート・ゲーツ米国防長官は,中国が開発している殲20(J-20)ステルス戦闘機について,「配備に時間がかかり,かつ配備されても2025年までに200機配備される程度に収まるのに対して,米空軍は2025年までにステルス戦闘機を1500機配備されるから,問題ないとの発言をしています.
ゲーツ米国防長官:中国ステルス機「配備には時間」:毎日新聞
さらに,J-20にはF-35のような,敵のレーダーを破壊するECM技術は存在せず,この面でも大きな差が出ています.
だからこそ空自のF-35配備に,中国があれほど大騒ぎするわけです.
ですから,J-20の初飛行を見て,大騒ぎする必要もありません.
こちらとしては粛々と,F-35の選定作業を進めればいいわけです.
バルセロニスタの一人 in mixi,2011年02月21日23:19
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
殲撃60型戦闘機って何?
【回答】
瀋陽航空機設計研究所にて開発中と見られる,中華ステルス戦闘機.
殲20の総重量30トンに対し,殲60は重量が20トン前後で,F-35に対抗する,機動力に優れた多目的戦闘機になる模様.
2012年中にも初飛行を開始するだろうと,香港月刊誌『鏡報』は伝えている.
同誌によれば殲60は当初,中国初のステルス戦闘機候補だったが,水平翼が3組あり,技術的に複雑なため,いったんは開発が断念されたモデルだという.
その後,中国空軍が機動力が良く,軽量化が可能な点を挙げ,再検討を要求し,開発が再開された模様.
【参考ページ】
中国が中型ステルス機「殲60」開発中(朝鮮日報)
- livedoor ニュース
Shen Fei is developing the J-60 medium stealth
fighter? ≪ Military of China, force comment
写真
faq120401j60.jpg
faq120401j60b.jpg
(こちらより引用)
イラスト
(こちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2012/04/05 20:40
を加筆改修
アビオニクスやC4Iが日米にならなければ,開発が成功し,量産と運用が始まってもあまり意味がないような.
バルセロニスタの一人 in mixi,2012年03月24日 21:06
◆◆◆◆航空史
【質問】
中共空軍は,国民党軍から得た米国製航空機をうまく扱うことができたのか?
【回答】
以下のL-5の例から推察するに,データが殆ど分からない状態でそれを飛ばすのは,手探りでトラブルにも対処しなければならなかったようだ.
[quote]
訓練が終わった1950年10月中旬頃,私と宮田さんは,校部指令で瀋陽までアメリカ製L−5を空輸するため出張した.
――――瀋陽は敗戦直後私がウロウロしていたところであり,参軍したところでもあるので,久しぶりに来て懐かしかった.
以前行ったことのある飲み屋やバーを探してみたが,すっかり変わっていて確かめられなかったーーー.
昔飛んでいた北陵の飛行場は懐かしい.ソ連教員がЛ−9の訓練をしていた.
L−5の整備には二日かかった.
飛行距離が短いので予備の燃料タンクを付けた.
国民党からきた整備員だったが,熱心に気持ちよく私らに接してくれた.
兎に角初めての機種で,飛行諸元(速度・回転数等)が分からない.元国民党飛行員を捜して訊いてみたが知らぬと言う.もちろん整備員も知らない.
宮田君と二人で「弱ったなぁ……」と考え込んだ.
機体は高翼単葉の通信連絡機で小型機である.
エンヂンは150馬力というから速度は150Kぐらいだろうと考えた.
試運転をした.
スロットル全開で2000rpmでる.フラップは手動式である.
長いテコのようなバーを引き上げる簡単なもの.
アメリカにもこんな原始的なものがあるのかと思った.
視界もいいし,地上滑走も楽でクッションが非常に良くフワフワと走る.
――――問題は飛行速度である.
飛行場は終日飛行訓練をしているので,滑走試験をするわけにはいかない.
3日目,整備が終わり試験飛行を行う.
初めに宮田さんが飛んだ.
20分ぐらいで降りてきた.
そして私に
「速度は80マイルぐらいだと思う,
回転は1800〜から1900ぐらいだろう.
フラップは気をつけろ,一挙に引くとひっくり返りそうになるよ」
と注意してくれた.
そして私の番となる.
訓練中の合間をみて離陸地帯に出る.
ソ連の教員が誘導してくれた.
前方が空いてるのを確認してスロットル全開……200mぐらいの滑走でフワリと浮いた.
昔乗った「初練」のような感じだ.
500mの高度で操縦性を試す.
視界が広く,操舵の効きも中々良いものだと思った.
降下しながらフラップのテストをする.
軽いと思ってチョイと引いたが動かない‥‥.
力を入れてグイッと引いたら,突然機首が大きく上がった!
ビックリした.
宮田君の言った通りだ,いっぱい引くのに相当弾みを付けないとバーが上がらない.
大体分かったところで降りようと場周に入る.
ЯК−18機の飛行に注意しつつ降下.
フラップを引くと,またもクラッと機首が上がる.
難しいものだ.
牡丹江に帰ってから分かったことだが,急に引くから風圧がかかって難しくなるのだ.
ジワリと引けばなんでもないのだ.
こんな簡単な理屈が何故思いつかなかったのか??
ーーー着陸は易しかった.
試験飛行を終わり,宮田君と明日出発することに決めて午後は休息した.
翌朝,同行した機械員を乗せて離陸した.
鉄道に沿って真っ直ぐハルピンに向かう.
途中,長春を過ぎた頃に燃料タンクを切り替える.
宮田さんは50m先を順調に飛んでいる.
昼近くにハルピン馬家溝飛行場に着陸した.
ここは第6航校で,同じくソ連式である.
ここはT−2軽爆機であった.
〔略〕
給油後,再びL−5に乗り牡丹江に向けて飛び立った.
宮田さんが少し先を飛んでいた.
方正辺りまで来た時エンヂンの調子がおかしくなった.
そして変な振動が出てきた.
‥‥そのまま5分ぐらい飛んだが,やはり不安になり後席の機械員に知らせてハルピンへ引き返す事にした.
着陸後点検して貰う.
翌日一日掛かりで検査したが異常は見つからなかった.
機械員もこれ以上は分からんと首を傾げていた.
異常がなければ帰ろうと二日滞留して飛び立つ.
この後は順調に飛んで牡丹江に無事帰着した.
[/quote]
―――大澄国一 in ≪ WEB 熱線 第865号 ≫2007/05/18_Fri
(同メール・マガジンは転載自由)
一方,アメリカ製の教本は日本軍のそれより,視覚的で分かり易かったという.
[quote]
その頃〔1949年頃〕の解放軍の兵器は,敵(国民党軍)から奪った大量のアメリカ製兵器で装備されていた.
昔,参謀長が「我々の兵器補充は敵の中にある」と言った言葉が現実となった.
学校に届いたアメリカ製の教本を見て一大発見をした.
勿論殆ど英文である.中には中文訳のものもあったが,過去の日本軍の教本は文字ばかりで解りにくかったが,それに比べると写真やイラストが多く挿入されており,見ただけである程度解る視覚教育が重視されている事だった.
教本だけでなく,他の機材も合理的・効果的に作られていた.
ーーーなんだか日本とアメリカの考え方の違いを見つけたような気がした.
[/quote]
―――大澄国一 in ≪ WEB 熱線 第856号 ≫2007/04/27_Fri
(同メール・マガジンは転載自由)
【質問】
機材増加に対し,初期の中共空軍はどのように対応したか?
【回答】
以下によれば,飛行教官不足を補うため,主に
・他の部署で仕事をしていた日本人元飛行員の呼び戻し
・第1期卒業生の教官就任
によって対応した模様.
[quote]
来年度はより多くの機材を使い,多くの学生を訓練するので,飛行教員が不足してきた.
それを補うため,今まで他の部署で仕事をしていた日本人の元飛行員を呼び戻し,九九高練の操縦教育を行う.
西谷・佐藤・田畑・和田さんらがこれに参加した.
彼らは,46年航校創立以来全く操縦をしていない.
今度の教官転任はさぞ嬉しかったと思う.
技術の回復と共に,飛行に関する中国語も習得しなければならないが,大いに張りきって励んでいた.
九九高練が初めてという者もいるし乗った事はあるが後席は初めてという者もいた.
通訳であった趙・陸さんもこれに加わった.
アメリカ機の中国教員は,単,双発合わせて7人.
日本教官15人に,6人の増加で30人近くなった.さらに第1期卒業生の姚思徳が教官として牡丹江に帰って来た.
ソ連式襲撃機の部隊から転属で,最年少の教員として着任,古参教官に負けぬぐらいの意欲を出していた.
彼はソ連式の訓練を受けているので,教育方法にはすんなりと溶け込めたようだ.
[/quote]
―――大澄国一 in ≪ WEB 熱線 第871号 ≫2007/06/01_Fri
(同メール・マガジンは転載自由)
【質問】
中共空軍は朝鮮戦争に参加したのか?
【回答】
以下によれば,当初は朝鮮人訓練生が,国連軍が中朝国境に近づくと,それ以外の訓練生も参戦したという.
[quote]
1950年6月,朝鮮戦争勃発――――38度線で対峙していた南北朝鮮軍が衝突し,忽ち朝鮮半島全土に戦闘が広がり,新たな戦争の危機に陥る.
解放軍の中の朝鮮人部隊は急遽祖国に帰り戦列に加わる措置が執られ,航校の中の朝鮮人学員も訓練中途で帰国していった.
破竹の勢いで南下していった北鮮軍は,10月初め,南鮮軍へのアメリカの参加によりズルズルと後退し,ついには中国国境が侵犯されそうになり,やむなく中国も人民志願軍を編成し,祖国防衛のために抗美援朝[カンメイエンツォ]=アメリカに抗し朝鮮を助ける)の一大支援行動を開始するにいたる.
中国全土で支援決起大会が開かれ,軍民一致の挙国体制を敷く.「不能処置不理[ブノンツゥズブリィ]=放っては置けない」という言葉がよく使われた.
航校内でも決起集会が開かれ,政治委員からの呼びかけに応えて,各科学員達は交互に立ち上がって支援の決意を発表し合った.
私達日本人工作者も林さんが代表して決意を述べた.
嘗ての甲班・乙班の学生が,ソ連のジェット機を操縦してアメリカ空軍と空中戦を戦ったニュースが入ってきた.――――私達の教え子「張積慧」が空軍英雄第1号となり,新聞に報道された.
(中国人民志願空軍の写真あり)
http://chinachips.fc2web.com/repo4/049oosumi.html#40
私は
「ホ〜,あの張積慧がアメリカ軍機を撃墜したのか」
と秘かに感心した.
と同時に,オンボロ飛行機で教えた彼が,アメリカ軍機と対等に戦い,勝つまでになった成長ぶりに拍手を送りたい思いだった.
[/quote]
―――大澄国一 in ≪ WEB 熱線 第865号 ≫2007/05/18_Fri
(同メール・マガジンは転載自由)
【質問】
中共空軍でパイロットに落下傘が支給されたのは,いつ頃からか?
【回答】
以下の記述によれば,本格的に導入されたのは51年頃.
[quote]
この年の中頃から落下傘管理室が設けられた.前に書いたように,48年初期までは落下傘を着けずに飛んでいた.
全国解放後,アメリカ製の落下傘が集められて,50年にはシート代わりに座席に敷いてはいたが,数が少ないし乗降にも面倒であったから身体には着けなかった.
今年に入って大量の落下傘が入り,また使用機も増えたので,乗降に便利な縛帯と傘を分離した日本式に改造することになり,今まで飛行隊を離れて別単位にいた田畑さんが呼び戻されてこの仕事を担当した.
私も一度見に行ったが,清潔な室内で若い中国人と共に熱心に改造に取り組んでおられ,この成功は我々の訓練に役立つので喜んだ.
けれどこの成果は何の評価も受けなかったが,私は特筆すべきだと思う.
[/quote]
大澄国一 in ≪ WEB 熱線 第871号 ≫2007/06/01_Fri
(同メール・マガジンは転載自由)
【質問】
中共空軍に対する「三反五反」運動の影響は?
【回答】
以下によれば,日本人教官の中の対人感情に,深刻な悪影響をもたらした模様.
[quote]
全ての飛行訓練を終了した12月から,全校挙げて,党中央の指示による政治運動「三反五反」が始められた.
三反とは,汚職・浪費・官僚主義に反対し,その罪悪を徹底的に糾明し是正する事.
五反とは,贈収賄・脱税・横領・仕事の手抜き・国家情報の盗曵等で,主として商工業者に対する経済事犯を糾弾するものであった.
これは本来中国人に向けた政治運動であったが,我々日本人にも同じように実施された.
当初はこれに準ずる学習程度の指示であったが,日工科の杉本科長により,中国側と全く同じように進められ,個別の人にはかなりの打撃(投獄等)を与える結果となった.
……これが帰国後も深刻な影響を与え続け,拭い難い過去として憎悪感情をひきずり,個人間の対立は今なお続いている……
運動は,先ず文献学習から始まり,思想意識の検討が行われた.
職場毎の討論の後,先ず自己批判書を提出し,それに基く全体討議の中で批判を行う.
思想的な誤りについては批判だけで済んだが,仕事上での汚職・横領に繋がる事柄に対しては徹底した追求が行われ,――――それらの人は「虎」と呼ばれ,人民財産をクイモノにした極悪人として吊し上げられ,悪質者は,中国人と同じように監房に閉じ込められ,手足に鎖を填められる者まで出た.
これらの「虎」を退治する「打虎隊」と称する特別組織が作られた.
この組織は相当の権限を持ち,「虎」の調査のためには何処の部署にも入って行き捜査する事ができた.
日本人に対しては民主連盟が指導し,その中堅幹部がこの「打虎隊」を組織した.
私は幸いにといおうか思想上の批判だけで終わり,打撃は受けなかった.
連盟内の若い者は先鋭に走り,果ては事実が無くても思想虎として吊し上げられ,用便中にも扉を開けられて大勢に怒鳴られる事もあった.
中国側の事実求是のやり方に比べ,日本側は十把一絡げ的に疑い,有るものは何でも採り上げて攻撃し本人を自白に追い込む,
疑いを事実と決め込んだ追求であった.
ーーーそんな中で私は,非積極分子のレッテルを貼られたーーー.
運動は長期に渡り,訓練開始になっても「打虎隊」は追及の手を緩めなかったが,訓練が繁忙になってくると,形だけの総括をやり,何の決着・処理もないままウヤムヤの中に終わった.(日本側のみ)
……これは遂に帰国するまでハッキリせずであった.
今思うに,「三反」は中国側には「益」となる必要な措置であったが,日本人にとっては「怨念」を残しただけであった.
この運動のため,恒例の演芸会は取り止めとなった.
[/quote]
―――大澄国一 in ≪ WEB 熱線 第871号 ≫2007/06/01_Fri
(同メール・マガジンは転載自由)
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