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(画像掲示板より引用)
「OSINTSUM」◆(2010年1月28日)デルタフォースによるHUMINT活動,協力者命名法の一例
「Strategy Page」◆(2010/05/14)INTELLIGENCE: NATO Outlaws Save Lives
「Strategy Page」◆(2013/04/25) INFORMATION WARFARE: America Gears Up For Cyber War Offensive
「Togetter」◆(2011/05/31)米国における軍と情報機関の連携について
「VOR」◆(2012/02/03)米国 ロシアからのサイバー攻撃に憂慮
「VOR」◆(2012/02/10)FBI ジョブス氏身元調査記録を公表
「VOR」◆(2012/04/03)ネイ国国家偵察局 宇宙へ極秘の積荷を打ち上げ
「VOR」◆(2012/10/05)米国で逮捕されたロシア人「産業スパイ」 無実を主張
「VOR」◆(2012/12/30)米国,特務機関には今後も電話の盗聴が許可
「VOR」◆(2013/06/05) メニング 米国の敵に秘密情報を渡す 米軍検察
「スパイ&テロ」◆(2010/04/19)在日米軍情報機関の日本人スタッフの実態
「まとめたニュース」◆(2013/09/12) 台湾の天才ハッカー,FBのセキュリティ上のバグを発見し連絡するも無視されたためYouTubeで公開
『FBI対CIA』(マーク・リーブリング著,早川書房,1996.12)
『FBI秘録』(ロナルド ケスラー著,原書房,2012/3/9)
著者は,並木から出てる『シークレット・サービス』と同じ人で,前作同様,今作も現長官や,数百人の現役・元捜査官など多くの関係者へ取材し,一部を除き実名を挙げて,その証言を引用していて,文章もジャーナリストらしく読みやすい良書.
ただ,取材にはFBI側の許可・全面協力を得ているとのことだから,ある種のバイアスの心配はあるけど.
------------軍事板,2012/04/17(火)
青文字:加筆改修部分
『アメリカの暗殺者学校』(ジャック・ネルソン‐ポールミヤー著,緑風出版,2010.5)
『キラーエリート 極秘諜報部隊ISA』(マイクル・スミス著,集英社文庫,2009.11)
米軍特殊部隊,諜報もの.
「ISAなんて部隊,実在するの?」と思って,読む前に調べたら,JSOC麾下にちゃんとあった.
特殊部隊のための独自情報収集部隊であるようだ.
ISA(アクティヴィティ)が作られたのは,イラン米大使館人質事件でCIAが信用ならないとわかったから.
主に対テロ作戦で活動.
現地に潜入して,SIGINTとHUMINTで情報収集するのがお仕事.
元デルタ隊員等を集めた実働部隊もあるようなんだが,具体的にどうなのかは書かれていない.
特にSIGINTが優秀で,携帯電話・無線の発信から敵の位置を特定するのが得意技.
通信量の違いから,どの番号が何者かを分析して,敵の組織図を作り上げたりしている.
それを元に組織の幹部を殺して,ボスを孤立させる戦術をよく使っているようだ.
情報組織なので,同業者のCIAとぶつかることが多い.
ついでに,特殊部隊嫌いの軍上層部にもにらまれている.
この本の半分が,そんな『米軍官僚主義の実態』みたいな内容で,ある意味面白い.
最後,救世主ラムズフェルド様のおかげで,ISAの活動範囲が広げられて,本物の「キラーエリート」(テロリストハンター)になりました,というのがこの本のオチ.
ラムズフェルドを持ち上げてる本は初めて読んだが,これ,ひょっとしてネオコン(死語)の対テロ戦争を正当化するために出版された本なのか……?
ISAの本なのに,よく読むと意外なほどISAについての記述が乏しい.
意図的に真実が隠されているのか,取材が適当なのか……
アフガン等,特殊作戦の裏側も垣間見えるが,そういう部分の分量が少なくて食い足らなかった.
どちらかというと,ちょっとずれた視線の『米軍特殊部隊通史』といった内容.
副読本としてなら.
――――――軍事板,2010/12/31(金)
『キラー・エリート』(マイクル・スミス著)書評<「FSM」◆(2010/04/05)
「AP」◆(2013/07/02) Putin says Snowden must stop leaking secrets to stay in Russia
「AP」◆(2013/07/02) Russian news agency says Snowden has asked for asylum there
「BBC」◆(2013/06/10) Pentagon papers,
Watergate, Abu Ghraib - the US security leaks
that shook the world
これもスノーデンによるリーク
「BBC」◆(2013/06/10) Prism surveillance: Should you be worried? Experts give their opinions
「Blogs of War」◆(2013/07/02) Snowden withdraws Russian asylum bid
「Blogs of War」◆(2013/07/23) Edward Snowden and Financial Speculation Taxes - Truth-Out
「Blogs of War」◆(2013/07/23) Edward Snowden is no 'traitor' | Philip Giraldi
「Blogs of War」◆(2013/08/29) Fidel Castro denies Russian claim that Cuba snubbed Edward Snowden
「Blogs of War」◆(2013/09/19) Firm that ran background check on Snowden also vetted Navy Yard shooter
「CBS」◆(2013/06/11) Journalist who wrote of NSA spying: "A lot more significant revelations" to come
「Guardian」◆(2013/07/17) Email exchange between Edward Snowden and former GOP Senator Gordon Humphrey
「Guardian」◆(2013/09/21) Edward Snowden has raised 'real issues', says head of UK spy watchdog
「Indian Defence」◆(2013/07/03) Bolivian president's plane diverted over 'Snowden' suspicions
「NAVER まとめ」◆(2013/06/10) NSA監視プログラム #PRISM の内部告発者が名乗り出た
「NAVER まとめ」◆(2013/06/18) 「NSAの情報収集を暴露したエドワード・スノウデンだけど,質問ある?」(6月17日,ガーディアン)
「THE PAGE」◆(2013/7/18) 「スノーデン事件」って何?/米個人情報収集を暴露
「VOA」◆(2013/06/25) Alleged #NSA snooping target is one of China's Internet hubs
「VOA」◆(2013/06/25) Spying Revelations Affect US-China Cyber Security Talks
「VOA」◆(2013/06/26) #Putin: #Snowden in transit zone and will not be extradited
「VOR」◆(2013/06/10) 特務機関の秘密を漏らした米国人 政治亡命の道を探る
「VOR」◆(2013/06/10) 米国特務機関 まさに防御より攻撃に出んとす
「VOR」◆(2013/06/18) オバマ,NSAの傍聴プログラムを支持
「VOR」◆(2013/06/29) スノーデン事件 露米引渡し協定締結への刺激になるか
「WP」◆(2013/06/25) Putin: Snowden is
in transit zone of Moscow airport and Russia
will not extradite him
「WP」◆(2013/06/25) Russia denies that
it could have handed Snowden to U.S. authorities
「人民網」◆(2013/07/01) シュピーゲル:米国がEUとドイツにサイバー攻撃
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2013/06/17) プリズム問題で露呈した,オバマ政権下で拡大する通信傍受と クラウドサービスの危うさ ――土屋大洋・慶應義塾大学大学院教授
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2013/07/04) 暴露を続けるスノーデン容疑者は 裏切り者か,ヒーローか ――ニューアメリカ財団シニアフェロー スティーブン・クレモンス氏に聞く
「南華早報」◆(2013/07/04) #Snowden’s father praises son in open letter for 'summoning the American people,
「暇人\(^o^)/速報」◆(2013/08/01) NSA「メールアドレスだけで一般人がインターネット上で行うほぼすべてのことを把握できる」
「ワールド&インテリジェンス」◆(2013/06/25) 元CIA局員スノーデン氏はどこまで知っているのか?
「ワールド&インテリジェンス」◆(2013/06/26) スノーデンの価値は元CIAではなく元NSA
「ワールド&インテリジェンス」◆(2013/06/26) スノーデン暴露の動機の謎
「ワールド&インテリジェンス」◆(2013/06/26) 「匿名化ツールや暗号化メールを使うと傍受対象に」米国(ワイヤード)
「ワールド&インテリジェンス」◆(2013/07/02) ロシアが欲しいNSA暗号・技術情報
【質問】
アメリカの諜報機関の予算規模はどのくらいか?
【回答】
CIA,FBIなど13組織の情報関連活動経費が98年度で2兆8000億円.
この数字は9.11テロの前のものだから,今はさらに増額されてるはず.
ちなみに日本の防衛費は5兆円だ.
▼ 上記は情報がかなり古いです.
小林良樹著『インテリジェンスの基礎理論』p.51-52
によれば,2010予算年度で総額801億ドルとのことです.
該当箇所を正確に引用します.
――――――
米国のインテリジェンス・コミュニティは,おそらくは世界でも最大規模のインテリジェンス・コミュニティの一つと考えられる.
ODNI(国家情報長官室)及び国防省の発表によると(2010年10月28日付),2010予算年度(2009年10月〜2010年9月)の米国インテリジェンス・コミュニティの予算規模は,
「国家インテリジェンス計画(NIP)」が531億ドル,
「軍事インテリジェンス計画(MIP)」が270億ドル
で,総額801億ドルに達する.
――――――
また,同書では,
『コミュニティの総人員は約20万人に達すると見られる.
(2009年9月13日,記者会見におけるデニス・ブレア国家情報長官(DNI)の発言)』
と続きます.
参考までに.
桐島騎也ver1.06 on Twitter,2011/05/06
http://twitter.com/krsmnry/status/66193963769528320
http://twitter.com/krsmnry/status/66196265003778048
http://twitter.com/krsmnry/status/66197600902197248
http://twitter.com/krsmnry/status/66485302906200065
http://twitter.com/krsmnry/status/66488948473606145
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
米国インテリジェンス・コミュニティの構成組織の,内訳について教えられたし.
【回答】
9・11及び「イラクにおける大量破壊兵器問題」等による,インテリジェンス・コミュニティの機構改編の結果,現在の米国インテリジェンス・コミュニティは,全17の情報組織で構成されております(2009年現在).
ODNI(国家情報長官室),
CIA(中央情報局),
DIA(国防情報局),
FBI(連邦捜査局),
NGA(国家地球空間情報局),
NRO(国家偵察局),
NSA(国家安全保障局),
DEA(薬物取締局),
エネルギー省(Department of Energy),
DHS(国土安全保障省),
国務省(Department of State),
財務省(Department of the Treasury),
陸軍(Army Intelligence),
海軍(Navy Intelligence),
空軍(Air Force Intelligence),
海兵隊(Marine Corps Intelligence),
沿岸警備隊(Coast Guard Intelligence)
ソースは
http://www.intelligence.gov/about-the-intelligence-community/
です.
faq110515in.jpg
faq110515in2.jpg
桐島騎也ver1.06 on Twitter,2011/05/06 &
05/12
http://twitter.com/krsmnry/status/66488948473606145
http://twitter.com/krsmnry/status/68341153350692866
http://twitter.com/krsmnry/status/68342455837278208
http://twitter.com/krsmnry/status/68343820995145728
http://twitter.com/krsmnry/status/68344573528768512
http://twitter.com/krsmnry/status/68345500641935360
青文字:加筆改修部分
【質問】
エシュロンって噂の域?
【回答】
噂ではなく実在するよ.
EUあたりが存在を認定していたかと思う.
衛星通信やメタルファイバーを使った通信などは,アンテナやケーブルの周囲にも電波を漏らす.
それを専用の巨大衛星や,ケーブル近くの盗聴装置によって受信する.
受信国と解析国を分けることで,各国の法に触れることを回避している模様.
ただ,巷の胡散臭い雑誌が言ってるような「全ての通信を監視するスーパーシステム」
というようなものではなく,ある特定の通信網のデータを盗聴するシステムと思ってくれたらいい.
あるキーワードや単語の組み合わせを用いて,インターネット上から通信を抽出しているらしい.
受信データを監視単語を収録した「辞書」に送って解析するというもの.
例えば電話で”爆弾”とかの単語を発すると,その会話全体が記録されるとか言われる.
まー,屑データや信憑性に欠けるものも多いだろうし,決して万能のシステムとは言えない.ある程度の効果はあるだろうが.
ちなみに,日本も非公式ながらエシュロンに参加してるとか.
例としては,日本の米軍施設に「ゴルフ・ボール」と呼ばれる怪しげなアンテナがあったりするけど,
エシュロンの端末の一つではないかとも噂される.
軍事板
【質問】
「エシュロン」とは何か?
【回答】
米国政府機間のNSA(国家安全保障局)を中核とする広域通信傍受システムの暗号名.
松宮俊介(軍事ジャーナリスト)によれば,インターネットの回線全部が,アメリカで盗聴できるように構成されているという.
以下引用.
●エシュロン
ECHELONという名称は,米国政府機間のNSA(国家安全保障局)を中核とする広域通信傍受システムの暗号名である.
インターネットの回線全部が,アメリカで盗聴できるように構成されているのは事実である.また,その通信傍受の処理能力は同時1万件と言われている.
推測であるが,橋本総理時代の自動車交渉の傍受ソフトは,「自動車」や「総理」などのキー・ワードか,橋本総理の「声紋」,またはその両方を使って傍受,文章化したのではと考えている.
イギリス議会に報告した「盗聴能力2000」(日本語訳:未来工学研究所)というレポートで細部が明らかになった.
ただし,米国政府や要人が公に認めたものではないが,否定もしていない.また各国とも,憲法に違反することを公に認めるようなことをしないのが,情報・対情報の常識である.
エシュロンはUKUSA協定に基づき,アングロサクソン・クラブと称する米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの5カ国が,米国のNSAを中心に一体となった通信傍受同盟国の活動である.
通信傍受対象はインターネットのみでなく,電子メール,電話,Facs.通信,衛星通信,海底ケーブルなどで,世界的に幅広い通信傍受活動をしている.
この傍受アンテナが,日本には青森県三沢基地内と沖縄県読谷村楚辺通信所にあり,通称は「象の檻」である.
これらの傍受アンテナは,相互に連動するよう設定されている.2つの電波発信源の位置を測定するためにも,2ヶ所以上の傍受アンテナが同時に必要である.原理は2点交差法や3点交差法測量である.
●テンペスト(TEMPEST,電磁波監視)
(1) テンペスト能力
原理はTVの受信と同じである.
八木アンテナと受信機とで,相手のパソコンの電磁波を盗視し,自分のパソコン画面に再生が可能である.盗視により,より遠くから,より鮮明な画像を得るためには,より高性能な八木アンテナまたはパラボラ・アンテナと,より受信周波数をコントロールできる受信機があれば良い.
極端な例を言えば,火星や木星からの微弱な衛星通信から,美しい火星や木星の写真が再現できる技術である.
〔略〕
米TEMPEST社のHPにテンペストの脅威の概念図が示されているので紹介する.
(2) 米国の対テンペスト防衛計画
'50年代後半からスタートし,'70年にテンペスト規格が制定され,'81年に改定された.
またNATO諸国でも,'82年にテンペスト規格を制定している.
残念ながら,日本ではテンペストという言葉自身が,まだよく知られていない現状である.
(3) 対テンペスト技術(シールド技術)
テンペストに対抗する技術として,電磁波漏洩防止のための壁や窓ガラスなど建築物シールド技術,機器とコードからの電磁波漏洩を防止するなどのシールド技術がある.
そのほかに,地下室やトンネル内に機器を設置する方法がある.
簡単に言えば,携帯電話が聞こえない程度の環境にすることである.
〔略〕
個々のパソコンなどのシールド技術には,パソコンのコネクターなどに取り付ける簡単な方法がある.
いずれにしても,電磁波の漏れにくい場所の選定,建物・部屋のシールド,パソコンなど個々の機器のシールドの組み合わせとなる.
〔略〕
セキュリティ技術の変化
〔略〕
(5) ソフトの裏口(バックドアー)に対する処置が必要である.
裏口は,ソフト補修や,事故時のソフトの制御などのため,必要性があるといえるものである.
この裏口の作り方により,売却先のコンピュータのデータを取り出したり,改竄したり,資金の振込先を変えたり,移動したりできる.
すなわちソフト購入者は,ソフト作成者・作成企業やその国により,影の支配を受けることとなる.海上自衛隊が発注した作戦用ソフトが,オウム真理教の関連会社で作られていたことは,重大な問題であった.
自前か自前に近いものでないと,ソフトは安心できない.事前の策は,導入前にソフトを全部展開し,裏口や「トロイの木馬」型ウィルスなどの不正ソフトの有無を点検することが必要である.
この裏口が有名になったのは実は,クリントン大統領の下でホワイトハウス次席法律顧問だったビンス・フォスターの,スパイ容疑と不正資金に関する「ビンス・フォスター事件」であった.
この事件は,彼のスイス銀行にある不正資金の秘密口座を,CIAが数ヵ月間モニターし,イスラエル情報機間との関係を確定したようである.そして彼の不正資金は,彼のスイス銀行の秘密口座から,米国政府へ移された.
それを知った彼は,'94年7月に自殺したと発表された事件である.
このCIAの活動を容易にしたのが,米国政府用に開発された「PROMIS」という裏口からの追跡用ソフトである.
( 「IT時代の『サイバーテロ防衛法』教えます」 from 『丸』 '01 Jul.)
ヨーロッパ議会の市民自由委員会はエシュロンを調査し,エシュロンが存在すること,そしてその目的を公式に確認した.
1997年12月,イギリスのロンドン・テレグラフ紙に掲載されたサイモン・デイビスの「わたしたちのようなスパイ」という記事は,欧州共同体がエシュロンを確認したことを公式に報告し,そのシステムについて触れている.
デイビスの記事によれば,エシュロンは,UKUSAによる情報交換システムの一部である.
しかし冷戦中に開発された,ほかの多くの電子スパイシステムとは異なり,エシュロンはほとんどあらゆる国の政府,組織,企業を監視するという目的,つまり非軍事目的として開発された.
デイビスによれば,英国議会はこの問題をずっと無視しづけてきた.英労働党がイギリス国内におけるNSAの活動について質問しても,英政府は国家機密規則を持ち出しこの質問をはねのけた.こんな状態が40年も続いたのである.
エシュロンの存在を決定的に世に知らしめたのは1999年11月初め,イギリスBBCの報道であった.
BBCは11月2日,オーストラリア情報保安局(GIS)監察官ビル・ベリックは,NSAを中心とする世界的な通信傍受ネットワーク,エシュロンは実在し,また彼自身が勤務していたオーストラリア防衛通信理事会(DSD・Defence Signal Directorate)もこの盗聴網の一部であることを確認した,と報道した.
長い間,アメリカ政府はNSAという情報機関の存在自体を肯定しない方針を貫いてきた.NSAの存在だけでなく,この機関が友邦国の情報機関との協調のもと,主導的立場で運営してきた世界的な通信傍受システムのエシュロンについて,ほかならぬ協力国であるオーストラリアの情報機関の関係者が直接確認してくれたのだから,NSAとしてはかなり困惑したことであろう.
これに引き続き,アメリカの市民団体,EPIC(電子プライバシー情報センター・Electronic Privacy Information Center.http://www.epic.org/)は1999年12月3日,NSAによる対アメリカ国民への諜報活動に関連する文書の公開を要求する請求訴訟を連邦法院に提訴した.
EPICが公開を要求した文書には,いままで噂の域にあったNSAの全地球諜報システム「エシュロン」の運営と関連する,詳細な内容が含まれていることが判明した.
エシュロンの脅威が一般に認知されるにつれ,アメリカ議会もNSAに対し文書の公開を要求したが,NSAは依頼人情報の非公開原則(Attorney/client privilege)を理由に,公開を拒否した.EPICもやはり訴訟を起こす前にNSAに文書公開を要求したが,やはり同様の理由で拒否された.
EPICのマーク・ロテンバーグ氏は「NSAはアメリカ国内の情報は収集していなかった、と主張している.しかしわれわれは,NSAがインターネット上におけるアメリカ国内の通信を無差別に収集し,監視してきたということを信じるに値する根拠がある」と語る.
マーク・ロテンバーグ氏は「われわれは議会が来年初め,この問題に対して聴聞会を開催することを希望する」としながら「かりにNSAがアメリカ国内のインターネット通信を監視してきたとすれば,政府はこの行為が不法なのか,それとも合法なのかを決定しなければならない」と強調した.
さらに1999年12月13日付の「ニューズウィーク」誌は新しい疑惑をもちだしてきた.アメリカ連邦捜査局(FBI)が,アメリカ国内のテロリストと犯罪者を追跡するために,NSAから先端技術のサポートを要求したというのだ.「ニューズウィーク」は,FBI支援を明文化するために,FBIとNSAの両者が「了解覚書」を作成中である,と報道した.「ニューズウィーク」は,通信傍受についての先端技術を持たないFBIとしては,NSAのテクニカルサポートを歓迎するものの,対外防諜業務を受け持つNSAが,国内の犯罪を捜査するFBIと協調関係を結んだ場合,NSAは一般市民に対するプライバシーの侵害を憂慮する世論からの批判に直面するはずである,と見通した.
2000年1月21日,アメリカの民間シンクタンクである国家安全保障公文書館 (National Security Archive - http://www.gwu.edu/~nsarchiv/:これも頭文字がNSAだが,こちらはジョージ・ワシントン大学にある民間の独立研究機関および図書館.政府機関のNSAとは無関係とのこと) の研究員,ジェフリー・ライチェルソン氏は,情報公開法に基づいて機密扱いを解かれた,アメリカ国家安全保障局(NSA)の機密文書を分析し,その結果を発表した.
それによると1994年の米空軍情報局(AIA)の文書が,このエシュロンについて言及し,「AIAの参加は在日米軍三沢基地でのレディーラブ作戦に限定されていた」とされる.レディーラブ作戦とはエシュロンの一環で,アメリカ空軍情報局によるソ連の衛星通信の秘密傍受を指すものとみられる.
アメリカ政府は,エシュロンの存在を認めたことは一度もない.しかし「これらの文書で,エシュロンというプロジェクトが存在することを政府が認めたことになる」と,ライチェルソン氏は語る.
だがライチェルソン氏によれば,エシュロンの実態は,一部の極端な推論よりもはるかに限定されたプロジェクトである可能性を示唆しているという.彼は実際のところ,NSAはエシュロン計画を実行するにあたって,何の法律も犯してはいないのではないか,と考えている.
エシュロン・プロジェクトに言及していると思われる重要な文書の1つは,ウェストバージニアのシュガーグローブで展開されている海軍の安全保障活動の機能について記されている.ライチェルソン氏の主張によれば,これらの文書は,エシュロンと呼ばれるプロジェクトが,このシュガーグローブ基地に関連していることを明らかにするものだという.「この海軍の指令文書は,シュガーグローブ基地の指揮官が負っている責務の中に,USSID18の規定の定めるところに従って米国民のプライバシーを正しく保護することが含まれていることをも示している」とライチェルソン氏は語る.
エシュロンは非常に大量の通信を無差別に傍受し,コンピューターによる語検索で価値のある情報を選別している
エシュロンは各国それぞれについての興味深いキーワードを含んだ「国家辞書」を使用しているという.
10年以上前より,この5カ国の国家保安局は世界全体の電子通信傍受を「地域別」に行うようになった. そして世界中のテレックス,ファックス,電子メールをこれらの「検索語」で検索できるという新しい技術が開発され,電話は自動的に語検索され解析されるという噂がかけめぐった.
初期のエシュロンは電話回線や超短波通信データを「郵便局塔」とよばれる施設を経由して吸い出していた.しかしインテルサットとデジタル通信,さらにはインターネット発達のおかげで,英国メンウィズとその他の基地は電子メール,ファックスや音声メッセージを傍受するする能力を持つに至った…….
この「噂」に徹底的に取り組んだのが,ニュージーランドのニッキー・ヘイガーである.ヘイガーは50人以上にわたる諜報機関関係者にインタビューし,最終的に"Covert Action Quarterly"誌でエシュロンの「辞書」の存在を初めて公開し,世界最大の諜報活動の実態が表にさらされることとなった.
ヘイガーがニュージーランドの諜報部員から得たのは,スパイ活動が行われている場所,エシュロンの作動方法,能力と欠点,またコードネームのようなたくさんの詳細な情報だった.
ヘイガーの得た情報は,以下の通りである.
エシュロンのメンバーは米国家安全保障局(NSA),イギリスの政府通信本部(GCH),カナダの通信保安庁(CSE),オーストラリアの防衛通信理事会(DSD),そしてニュージーランドの政府通信保安局(GCSB)である.
エシュロンは特定の個人の電子メールやファックスを「狙い撃ちで」傍受するようには設計されていない.
傍受は世界中の通信に対して無差別に行われ,興味を引く特定のメッセージを確定し抽出するのである.
国際的通信ネットワークを監視するために秘密の通信傍受基地が世界中に設置され,そのいくつかは地上の通信だけでなく通信衛星にまでおよんでいる.
各基地のコンピューターは,あらかじめプログラムされた検索語を用いて天文学的な数の通信を自動的にサーチする.またエシュロンはこれらすべての通信傍受基地を連結し,この能力とデータを共有している.
「検索語」にはある地域について考えられるすべての名前,地名,話題などを含んでいる.さらに,ある特定の電話番号や電子メールアドレスが含まれていないかも自動的に検索される.
各基地にある「辞書」は,その基地の親政府機関だけでなく,他の政府機関によっても補強される.
各基地の辞書が該当語を含むメッセージを見つけると,そのメッセージは自動的に取得され,管轄の親政府機関に送信される.外国の情報機関のために送られるメッセージを,取得した当該国の情報機関は見ることができない.
ややこしい言い方だがこういうことだ.例えば,アメリカはニュージーランドのある基地の辞書を「補強」することができる.
でもその基地が発見した「アメリカ情報機関向け」メッセージは,ニュージーランドの情報機関は閲覧できない仕組みだ.5カ国間にこの仕組みが行き渡っている.
アメリカ国内に存在する外国公館や企業などが本国と交信する内容は,メリーランドとバージニア州郊外にある盗聴基地が担当している.これと同時に世界各地に設置されたNSAの主要基地を通じて,世界のあらゆる通信を入手している.通常,世界各地に設置されたNSAの主要基地は,NSA名義ではなく米軍情報機関の名義で保護されている.
1981年,ニュージーランド政府はアメリカのヤキマ基地と連携を密にし,日本の外交通信を傍受するよう目標を定めた.
ヤキマ基地で傍受された通信は,翻訳と解読のためニュージーランドのウェリントンに送信された.
のち1989年にニュージーランドのワイホパイ島基地が設立されると,日本関係の通信はここが一手に引き受けることになり,現在に至っている.
最初のエシュロン基地は国際通信衛星(インテルサット)を標的にした.インテルサットは赤道上を輪のように配置されており,夥しい数の電子メールや電話を同時中継している.
このインテルサットを傍受するために,つぎのような5つのエシュロン基地が設置された.
各基地の所在地と目的は,たとえば,
・英国:コーンウォールのモーゼンストウにある海に面した崖の上.大西洋,ヨーロッパ,インド洋上の衛星が標的.
・アメリカ:ワシントンDCから南西250Km離れたウエストヴァージニア山脈のシュガー・グローブ.南北アメリカに信号を送る大西洋上の衛星が標的.またシアトルの南西200Kmにある陸軍ヤキマ発射センター(Yakima Firing Center)内にも基地があり,これは太平洋上の衛星が標的だ.
またこれより東側の太平洋地域はオーストラリアとニュージーランドの管轄となっている.
各基地の「辞書」は「コード名」を持っており,ほかの辞書と区別される.
例えば上記のヤキマ基地は「カウボーイ辞書」,ニュージーランドのワイホパイ島基地は「フリントロック辞書」と呼ばれている.
傍受されたすべてのメッセージは各「辞書」の名称が記録され,どこの基地が取得したメッセージなのかを識別するようになっている.
さらに,インテルサット以外の人工衛星通信を傍受するための基地設立がここに加わる.上記の基地に加え,5つ以上の基地がロシアや他の地域の衛星を標的にしている.
北イギリスのメンウィズ,北オーストラリアのダーウィン近郊(インドネシアの衛星を標的とする),カナダのオタワ南にあるレイトリム(ラテンアメリカ地域の衛星傍受),ドイツのバッドアイブリング,そして日本の三沢基地にその代表的なエシュロン基地がある.
埼玉県大井町亀久保にある,防衛庁情報本部大井通信所にもエシュロンの基地の一つがある,という噂も聞く.
海底ケーブル通信も,いったんデータが「海上に」来るやいなや,エシュロンの餌食となる.
1982年には,海底ケーブルに仕掛けられた盗聴装置が発見されている.しかし現在のところ,エシュロンの通信監視装置が,光ファイバーを通過するデータを傍受することが可能かどうかについては,知られていない.
オーストラリアDSDは,以前にもオーストラリア国内のある放送局との書面インタビューで,エシュロンの存在と運営の実態を暴露した前歴がある.
インターネット上にはNSAとエシュロンの「陰謀」を糾弾する数多くのサイトが,活発な活動を繰り広げている.たとえばアメリカ市民自由連合(ACLU)は,他の市民団体と連合し,アメリカの各地域の住民に対し,議員がエシュロンを調査するよう促すための運動を大々的に行っている.
エシュロンによるプライバシー侵害への憂慮は,NSA叩きと連動している.いままでNSAの秘密活動にどちらかといえば寛大であった西側諸国でも,エシュロンに対する正確な調査と不法運用の可能性に制裁を加えようという政治家たちが,ごく少数ではあるが出現している.
米共和党のボブ・バー (Bob Barr)下院議員は1999年11月9日,下院で情報法を修正し「エシュロンの運用の実態がメディアに報道されていることと同じならば,憲法の尊厳を尊重するあらゆるアメリカ市民は深刻な憂慮を表明しなければならない」としながら,NSAをはじめとする情報機関の職権乱用を暴く聴聞会を開催せねばならない,と主張した.
NSA,CIA,司法省を対象にしているこの修正情報法は,現在上下院会議委員会に留まっており,何らかの動きを待っている状態だ.(http://wired.com/news/infostructure/0,1377,32586-2,00.html)
すでに昨年1月,アメリカ下院の情報委員会はNSAに対し,エシュロンと関連した書類を提出することを要求したが,NSAはこれを拒否した.
イタリアの司法当局もエシュロンの運営に対して法的に規制する動きを見せている.ローマ地検は,NSAの盗聴活動がイタリアの法律に違反しているかどうかの調査を開始した.
【関連link】
エシュロン全般リンク集
『エシュロン』を陥れるハッカー達
【質問】
誰か『キラー・エリート 極秘諜報部隊ISA』(マイクル・スミス著,集英社文庫,2009.11)に特攻した奴いない?
【回答】
自信を持ってお勧めできる.
近年の軍事ノンフィクションでは出色の出来だし,米軍の情報戦関係の基本資料になり得るレベル.
イーグルクロー作戦の失敗後のISAの誕生から現在のアフガニスタンまでの活動の話で,モガディシオの戦いや,パブロ・エスコバルの捜索(そういえば,パブロを殺せにも情報部隊が活動していた気がする)等の,SFやデルタが関わってた作戦で,どんな風にISAが活躍していたかといった事が書かれている.
特にロバート・ベアとかアンディ・マグナブの本を読んだ人には,頭の中で内容をクロスさせることで,いろいろ発見が生まれるはず.
BHDで有名なアイディード捕獲作戦が,実はそこそこ成果を挙げていたのは意外だった.
メディアが報じるような,作戦の表面的な成否の奥を覗ける,貴重な資料.
そして,特殊部隊界隈の有名人も総登場.
狭い世界だってのも良くわかる.
民間人時のディック・メドウズが請われて,イランでごそごそしてた件
(でも,その後ほったらかしにされたことは書いてない)
やら,エリック・ヘイニの著作とだぶる部分,
(中南米での作戦時に,元同僚がなぜか敵側にいて戦死した件には触れず)
BHDのガリソンとマクナイトも登場.
マクナイトはBHDのコメンタリーで,「前に特殊部隊にもいたから〜」みたいなこと言ってたけど,これだったんだなと.
特殊部隊ものの通史として,「特殊部隊全史」以来のおもろい読み物だった.
本の最後にやたら長い用語集が・・・
原著は2005年に発売されていたんだね.
軍事板,2009/11/30(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
NSAとは?
【回答】
1952年11月4日の午前1時,秘密裡に発足した包括的通信情報局だという.
以下,抜粋要約.
NSAが初めて世間にその存在を露呈したのは1960年の9月.当時NSA本部に暗号解読要員として勤務していた同性愛カップル,バーノン・F・ミッチェルとウィリアム・H・マーティンは旧ソ連へ亡命した.二人は自分たちの同性愛行為が発覚することを恐れ,敵国へ亡命を図ったのである.
当時のアメリカは,同性愛者にとって過酷きわまりない社会だった.ミッチェルとマーティンは自分たちの「性的な趣味」が発覚することを極度に恐れた.特に保守的性格の強い情報機関では,同性愛は強い制裁の対象であった.
ミッチェルとマーティンは亡命後に記者会見を開いた.そして暗号解読における英米の連携を明らかにし,NSAが常時40カ国以上に対し盗聴作業を行っていることを暴露した.
彼らのおかげで,ソ連の情報機関はNSAという組織の実態について,大まかながらに把握することができたのである.
アメリカ政府はこの亡命事件の余波で,NSA組織内部の同性愛者26人を摘発し解雇した.そして敵国に露呈してしまった組織を再構築するために,数年を要したと伝えられている.
だがミッチェルとマーティンにつづき1963年,NSAの中東部門調査分析要員ビクター・N・ハミルトンが赤いカーテンの向こうに渡り,「イズベスチア」記者に対し,NSAが外交通 信のほか国連の通信をも傍受,解読作業を行っていることを克明に述べた.
1968年1月23日,アメリカ海軍保安群 (NSG)の巡視船プエブロ (Pueblo)号が,北朝鮮のミグ戦闘機2機と哨戒艇4隻により日本海海上で拿捕,元山港に抑留されるという事件が発生した.
プエブロ号拿捕の理由は北朝鮮の領海を侵犯したという点であった.
しかしアメリカ政府をより一層困惑させたのは,プエブロ号の正体がNSAの情報収集艦であったことが発覚したことである.
アメリカ政府は北朝鮮当局に対し,プエブロ号が北朝鮮の領海を侵犯した事実を認め,今後は領海を侵犯しないという文書を書かされたのち,この艦艇に乗船していた乗務員全員を引き戻すことができた.
しかし,北朝鮮はプエブロ号そのものは引き渡さなかった.というのも,この船には北朝鮮海軍の艦艇と航空機などの軍事交信の内容と,北朝鮮の通信を盗聴する特殊な装備が搭載されていたからである.
プエブロ号は元山港から平壌市内の大同江へと移送され,現在では一般公開されている.
近年,エシュロンへの反対運動がここにきて急速に活発化し,それと同時にNSAの正体がすこしづつ現れてきている.
これまでNSAに関する一切の情報は秘密であった.
しかし90年代以後,アメリカやヨーロッパのメディアから集中砲火を浴び,その実態を徐々に露呈してきている.
現在7万名ほどの職員が通信の傍受と暗号解読,アメリカの通信セキュリティ業務などの任務を遂行しているこのNSAは,敵性国はもちろんのこと,友邦国の軍事・外交・商業用暗号システムの情報までまんべんなく「横領」するという,「雑食性の情報機関」である.
いまでこそ,NSAは周知の存在として姿をさらけだしている(http://www.nsa.gov:8080/).しかし長い間,NSAにつけられた「あだ名」は,この組織の実態について想像されてきたことを雄弁に物語っている."No Such Agency"(そんな機関は存在しない),"Never Say Anything"(何も喋るな)……などなど.
NSAの本部はメリーランド州フォートミード(Fort Meade)にある.世界を舞台に電子スパイ活動をおこなう国家安全保障機関として,陸軍安全局および海軍と空軍の通信情報機関に対しても広範囲な監督権を持っている.
世界的に有名な人物の中で,NSAに声紋の特徴を知られていない人はほとんどいないという.NSAはデータとして「音声」を保有しており,通信を傍受する過程で,重要人物の音声を捕捉するやいなや,ただちに録音装置を作動させる技術を持っているといわれている.
いったんNSAに傍受された信号情報はただちに解読,翻訳,分析などの過程をたどり,「情報」として整形され,報告書となる.
この報告書は大統領及び長官など,政策決定者たちの机上にのみ配布される.報告書の配布は「センシティブな情報を閲覧する権利」を有する少数の人々に制限されているのだ.
NSAから情報を支援を受ける一般の企業は,その出処に対して明確に答えることはなく,また情報にたいし定期的にアクセスすることもできない.NSA職員が許可した範囲内の情報だけを,産業・経済情報として活用するだけである.
すでにインターネットユーザーたちは,NSAに対し「公開攻撃」を開始している.アメリカおよびヨーロッパ議会加盟国のネットユーザーの動きも尋常ではない兆しをみせている.
NSAに対するネットユーザーの攻撃ぶりを端的に見せているウェブサイト(www.echelon.wiretapped.net)がある.このサイトは1999年10月21日を「エシュロンを麻痺させる日(Jam Echelon Day)」に決め,全世界のネットユーザーに対し,NSAへの攻撃命令をくだした.
10月21日に,特定の単語リストを自分の電子メールに付記するように呼び掛けたのだ.Wired News日本語版(http://www.hotwired.co.jp/news/news/3170.html)はこの単語リストを発表している.
(「『エシュロン』を陥れるハッカーたち」(http://www.hotwired.co.jp/news/news/3170.html)
もちろんこの当日には,NSAのコンピューター・ネットワークやエシュロンが実質的な被害を蒙った,といういかなる消息も言論に報道されることはなかった.
しかし今年(2000年)に入って,NSAのコンピューターは,いわゆる「過負荷」によるシステムダウンを経験する.ZDNewsは2000年1月31日,この事故をトップ記事として報じている.
米国家安全保障局のコンピュータに障害――原因は大量傍受による過負荷?
【米国発】 2000.1.30 9:53 AM PT
米国家安全保障局(NSA)は1月29日,同組織のコンピュータシステムが「深刻な」障害に見舞われ,24日から3日間にわたって諜報データの処理に支障をきたしたことを明らかにした.
NSAは,米国にとってセキュリティ上の脅威となる可能性のある国外での会話を傍受している組織.同日発行されたリリースによれば,問題は解決済みで,「重要な情報は失われていない」ことを確信しているとしている.
しかし,NSAはメリーランド州フォートミードにある本部のコンピュータ復旧のため,数千人時にも及ぶ技術者の手と,150万ドルの費用を費やしたという.
「NSA本部は2000年1月24日午後7時(グリニッジ標準時午前零時),深刻なコンピュータ障害に見舞われた」.NSAは,めったに発行されることのないプレスリリースの中でこう述べている.
このリリースによると,コンピュータシステムは72時間にわたって影響を受けたが,現在では「平常通りの稼動の範囲内で」稼動しているとのことだ.
諜報データには支障なし
「この障害によって,収集した情報そのものが影響を受けることはなかったが,情報の処理には支障をきたした.情報処理のバックログはほとんど完全であり,NSAでは重要な情報が失われたことはないと確信している」.プレスリリースはこう説明している.
このトラブルは,昨年12月31日,米国の重要な偵察衛星に障害が起きたことに続くものだ.偵察衛星の障害は,広く知られている中では最も深刻な2000年問題.一連の米国の衛星が米国に敵対的な武装グループの動きを監視して送信してくる画像の処理に関して,地上基地局側で誤作動が起きたものだ.
NSAは,その超極秘級の活動のためワシントン周辺では「No Such Agency(そのような組織は存在しない)の略だ」と言われるほどの存在だが,今回のトラブルは,冷戦後の役割を見直し,ハイテクへの対応が遅れた組織としてのイメージを払拭しようとする中で起きた.
NSAのコンピュータ障害を最初に報道したABCニュースは,NSAディレクターであるMichael Hayden米空軍中将のコメントとして,今回の問題はY2K関連のものではなく,大量の情報を傍受したことによるコンピュータシステムの「過負荷」が原因だと報じている.
また,Washington Post紙によれば,ある高官はこの問題を「ソフトウェアの不具合」と説明しているとのことだ.「現時点で,今回の問題はシステムが日常業務の負荷に耐えかねたものだったという以外の証拠はない」.同紙によれば,この高官はこう語ったとされる.(http://www.zdnet.co.jp/news/0001/31/nsa.html)
この他にも,インターネット上にはNSAとエシュロンの「陰謀」を糾弾する数多くのサイトが,活発な活動を繰り広げている.たとえばアメリカ市民自由連合(ACLU)は,他の市民団体と連合し,アメリカの各地域の住民に対し,議員がエシュロンを調査するよう促すための運動を大々的に行っている.
エシュロンによるプライバシー侵害への憂慮は,NSA叩きと連動している.いままでNSAの秘密活動にどちらかといえば寛大であった西側諸国でも,エシュロンに対する正確な調査と不法運用の可能性に制裁を加えようという政治家たちが,ごく少数ではあるが出現している.
米共和党のボブ・バー (Bob Barr)下院議員は1999年11月9日,下院で情報法を修正し「エシュロンの運用の実態がメディアに報道されていることと同じならば,憲法の尊厳を尊重するあらゆるアメリカ市民は深刻な憂慮を表明しなければならない」としながら,NSAをはじめとする情報機関の職権乱用を暴く聴聞会を開催せねばならない,と主張した.
NSA,CIA,司法省を対象にしているこの修正情報法は,現在上下院会議委員会に留まっており,何らかの動きを待っている状態だ.(http://wired.com/news/infostructure/0,1377,32586-2,00.html)
すでに昨年1月,アメリカ下院の情報委員会はNSAに対し,エシュロンと関連した書類を提出することを要求したが,NSAはこれを拒否した.
イタリアの司法当局もエシュロンの運営に対して法的に規制する動きを見せている.ローマ地検は,NSAの盗聴活動がイタリアの法律に違反しているかどうかの調査を開始した.
もちろんNSAは,伝統的ともいえる姿勢でこのような圧迫に沈黙という立場を貫いている.NSAは,メディアがときどき提起する不法盗聴盗聴疑惑に対して「事実とは異なる」と,短く答弁するにとどまり,喧喧諤諤の論争に巻き込まれまいとする態度を見せている.それどころかNSAは,アメリカ議会とメディアに向け,諜報活動を強化することへの必要性を力説している.
昨年12月27日のロイター通信によれば,NSAは11月15日,「変化の100日」を宣言した.スパイ衛星と全世界の盗聴基地,そして海外の信号情報を収集する方法を「現代化」するという計画である.
しかし,アメリカ政府が国家の安全保障という錦の御旗をかかげ死守してきた「沈黙の壁」は,徐々に崩壊しつつあるようだ.
昨年3月にエシュロンを構成する国家のひとつであるオーストラリア政府が,自国の情報機関DSDを通じてエシュロンの存在を認めたことが,その最初の兆候であろう.
――――――エシュロンとNSA
【質問】
フィクションではCIAやFBIより登場機会が少ない割りに,NSAが悪玉のケース多いのは何で?
陰謀論者の新書とか都市伝説でもNSAが黒幕って話多いよね.
【回答】
・「No Such Agency」(そんな役所は無い)または「Never
Say Anything」(決して何も言うな)の略だと言われるほど活動実態が判っていない.
・エシュロン等の情報収集(というか盗聴)システムを運用している.
・他国ばかりでなく米国民まで盗聴の対象にしている.
・米国製通信機器に”クリッパー・チップ”(他国に対しては安全な通信を米政府だけは盗聴できる技術)を埋め込もうとした.
以上,ソースは『軍事研究』2000年10月号.
こんなところが「悪役」認定される理由じゃないかなぁ.
ただし前述の「軍研」によればNSAの通信傍受能力は壁にぶち当たっているらしい.
理由は簡単で,誰もがインターネットやEメールを使い始めたせいで,処理しなければならない情報量が冷戦時代に比べ激増したから.
7年前の記事なので9・11以後どうなったかは判らないが,陰謀論者が言うほどNSAは万能の組織ではないということで.
【質問】
Is US new spy satellite truly need?
【回答】
There are some questions.
The United States is building a new generation
of spy satellites designed to orbit undetected,
in a highly classified program that has provoked
opposition in closed congressional sessions
where lawmakers have questioned its necessity
and rapidly escalating price, according to
U.S. officials.
The previously undisclosed effort has almost
doubled in projected cost-from $5 billion
to nearly $9.5 billion, officials said. The
National Reconnaissance Office, which manages
spy satellite programs, has already spent
hundreds of millions of dollars on the program,
officials said.
The stealth satellite, which would probably
become the largest singleitem expenditure
in the $40 billion intelligence budget, is
to be launched in the next five years and
is meant to replace an existing stealth satellite,
according to officials. Nonstealth satellites
can be tracked and their orbits can be predicted,
allowing countries to attempt to hide weapons
or troop movements on the ground when they
are overhead.
Opponents of the new program, however, argue
that the satellite is no longer a good match
against today’s adversaries: terrorists
seeking small quantities of illicit weapons,
or countries such as North Korea and Iran,
which are believed to have placed their nuclear
weapons programs underground and inside buildings
specifically to avoid detection from spy
satellites and aircraft.
The National Reconnaissance Office and the
CIA declined to comment. Lockheed Martin
Corp., which sources said is the lead contractor
on the project, issued a statement saying,
“As a matter of policy we do not discuss
what we may or may not be doing in regards
to classified programs.”
The satellite in question would be the third
and final version in a series of spacecraft
funded under a classified program once known
as Misty, officials said.
Concerned about the latest satellite’s relevancy
and escalating costs, the Senate Select Committee
on Intelligence has twice tried to kill it,
according to knowledgeable officials. The
program has been strongly supported, however,
by Senate and House appropriations committees;
by the House intelligence committee, which
was chaired by Rep. Porter J. Goss (R-Fla.)
until he recently became CIA director; and
by his predecessor, George J. Tenet.
“With the amount of money we’re talking
about here, you could build a whole new CIA,”
said one official, who, like others, talked
about the program and the debate on the condition
of anonymity because of the project’s sensitivity.
The debate over the secret program has been
carried out in closed session on Capitol
Hill, and no legislator has publicly acknowledged
the existence of the program. Echoes of the
heated discussion, however, have begun to
emerge in public.
Earlier this week, four Democratic senators
refused to sign the “conference sheets”
used by the House-Senate conference committee
working on the 2005 intelligence authorization
bill. Sources said that was meant to protest
inclusion once again of the satellite program.
A statement by conference managers said only
that four Democratic senators-John D. Rockefeller
IV (W.Va.), vice chairman of the intelligence
committee; Carl M. Levin (Mich.); Richard
J. Durbin (Ill.); and Ron Wyden (Ore.)-objected
to a classified item in the bill “that they
believe is unnecessary and the cost of which
they believe is unjustified.” It continued:
“They believe that the funds for this item
should be expended on other intelligence
programs that will make a surer and greater
contribution to national security.” Some
Republican lawmakers have concerns about
the program as well, as do some senators
on the Armed Services Committee, sources
said.
In an attempt to verbalize frustration while
abiding by classification constraints,
Rockefeller
made an unusual reference to his protest
on the Senate floor.
“My decision to take this somewhat unprecedented
action is based solely on my strenuous objection-shared
by many in our committee-to a particular
major funding acquisition program that I
believe is totally unjustified and very wasteful
and dangerous to national security,” Rockefeller
said. “Because of the highly classified
nature of the programs contained in the national
intelligence budget, I cannot talk about
them on the floor.”
Rockefeller added that the committee has
voted “to terminate the program” for the
past two years, “only to be overruled”
by the appropriations committees.
A small firestorm followed, with at least
one radio talk show host and callers to Rockefeller’s
office charging that he had divulged classified
information. On Thursday, spokeswoman Wendi
Morigi issued what she called a clarification.
“Any assertion about classified intelligence
programs based on Senator Rockefeller’s
statement is wholly speculative,” the statement
said. It said Rockefeller’s floor statement
had been “fully vetted and approved by security
officials.”
That statement illustrates the constraints
faced by members of Congress as they work
to adjust or terminate even multibillion-dollar
programs that are hidden from public scrutiny
and debate. There have been other hints of
problems in satellite programs in the last
year.
Several months ago, Sen. Dianne Feinstein
(D-Calif.), a member of the intelligence
committee, made a cryptic reference to the
value of expensive satellite programs during
testimony on her intelligence reform proposal.
“I can’t go into this, but when we look
at satellites, one or the other of us has
questions,” she told her colleagues. “I’m
concerned these are tens-of-billions-of-dollar
items and we sure as heck better know what
we’re doing.”
Stealth technology has been used to cloak
military aircraft such as the F-117A fighter
and the B-2 bomber.
When radar searches for a stealth craft,
it records a signature that is much smaller
than its size should indicate. Thus a stealth
plane or satellite could appear to radar
analysts as airborne debris.
Advanced nations routinely patrol the skies
with radar and other equipment to detect
spy planes, satellites and other sensors.
About 95 percent of spycraft are detected
by other nations, experts say. But “even
France and Russia would have a hard time
figuring out what they were tracking” if
they were to pick up the image of a stealth
satellite, said John Pike of GlobalSecurity.org,
an expert on space imagery.
The idea behind a stealth satellite is “so
the evildoers wouldn’t know we are looking
at them,” Pike said. “It’s just a fundamental
principle of operational security that you
know when the other guy’s satellites are
going to be overhead and you plan accordingly.”
But, Pike said, “the cover and deception
going on today is more systematic and continual.
It’s not the ‘duck and cover’ of the Soviet
era.”
The existence of the maiden stealth satellite
launched under the Misty program was first
reported by Jeffrey T. Richelson in his 2001
book “The Wizards of Langley: Inside the
CIA’s Directorate of Science and Technology.”
Richelson said that first craft was launched
from the space shuttle Atlantis on March
1, 1990.
Amateur space trackers in England and Canada
were able to detect it at points after that,
Richelson reported.
A second Misty satellite was launched nearly
a decade later and is in operation, sources
said.
Circumstantial evidence of that satellite’s
existence was outlined in the April issue
of a Russian space magazine, Novosti Kosmonavtiki.
According to a translation for The Washington
Post, the article suggested that a satellite
launched from Vandenberg Air Force Base in
California in 1999 may be the secondgeneration
Misty craft and noted that the satellite
was put into orbit along with “a large number
of debris,” a likely deception method.
Sen. John D. Rockefeller IV called it “totally
unjustified.”
(By Dana Priest Washington Post Staff Writer)
【質問】
「戦略支援部門」とは?
【回答】
2005/1/23付の米紙ワシントン・ポストが
「米国防総省が新たな情報組織を創設,アフガニスタンやイラクなど海外の紛争地域で約2年前から極秘に捕虜の尋問,スパイ養成,偵察などの活動をしている」と報じたもの.
ラムズフェルド国防長官が創設を主導,長官の直接の指揮下に置かれ,外国語や尋問の専門家,捜査官らで構成.
こうした分野は従来,米中央情報局(CIA)が担当してきた.
国防総省はさらに直轄の「スパイ養成学校」をつくることも検討しているという.
DIAとの関係がどうなっているのかは不明.
【質問】
映画などでFBI捜査官が「昔,軍にいた頃・・・」とか「同じ部隊にいた・・・」などの会話がよく登場しますが,軍務経験があると入局に有利なんですか?
【回答】
WW2,朝鮮戦争,ベトナム戦争など大きな戦争の後には,米官公庁に復員軍人向け優先枠が設けられた時代があった.
現在,FBIでは特に復員軍人枠は設けられていないが,軍歴の内容は選考上,当然考慮の対象になる.
また,今後イラク戦争の復員軍人向けに,何らかの優先措置が取られる可能性はある.
また,復員軍人奨学制度を利用して復員後大学を卒業し,その学位でFBIその他大卒資格が必要な職に採用されたものも多い.
現在のMontgomery GI Bill制度では除隊後10年間,36ヶ月の高等教育を受ける費用が援助される.
【質問】
偵察衛星「NROL-49」について教えてください.
【回答】
米は2011/01/20,ヴァンデンデンバーグ空軍基地から「デルタ4ヘヴィロケット」を打ち上げ,成功しました.
ちなみに同基地からの「デルタ4ヘヴィ」打ち上げは,今回がはじめてです.
このロケットには,「NROL-49」という名称の偵察衛星が搭載されています.
これは国家偵察局(NRO)所管を示す名で,「発達型KH11」※のことです.
同衛星はKH11偵察衛星の第5世代型.
高度200キロの軌道を回り,地表面にある握り拳ほどの大きさのものまで撮影できる能力をもちます.
そして高解像度の写真を,自動的に地上の基地に伝送します.
NROは国防総省の一部局で,ヴァンデンバーグは,2006年1月に「NROL-22」を,SLC-6射場から最初にデルタ4で打ち上げて以降,NROの偵察衛星を打ち上げています.
※【KH-11“Kennan”,KH-11“ケナン”】
(1)米空軍/CIA,低軌道高分解能写真偵察衛星(KH=Key
Hole 鍵穴),TRW製,'76/12/19〜'87/10/26打上げ,近地点257.6km,遠地点603.2km,傾斜角97.1゚,打上げ回数8,成功回数7,平均寿命>1,000日(約3年),重量13.6t,全長19.5m,直径3.05m,光学系反射鏡直径234cm,800x800素子・二次元CCD搭載(電子光学画像
収集),分解能0.15〜0.30m(6〜12in),観測幅-km,デジタルデータ伝送衛星経由,カプセル数=
N/A,KH-9衛星と併用,フォークランド紛争/チェルノブイリ原発事故を監視,
'96/05に1基が耐用命数(7.5年)に達し,指令再突入・焼尽;.
暫定的後継衛星としてEISを'00/05打上げ,'00現在で2個のKH-11が軌道上にあり,旧型1個を補完的に運用中,
'05・新型偵察衛星 FIARS(Future Imagery
Architecture Reconnaissance Satellite)の製作が,BoeingからLockheed
Martinに移管された.
'05/10/19・Lockheed Martin製のAdvanced
KH-11デジタル画像偵察衛星最終機をVandenburg
AFB, Calif.から最後のTitan 4Bブースタで打上げ.
軌道高度約275km×1,020km,傾斜角98゚<軍事宇宙>
(2) 精密偵察衛星,全長15m,直径3m,重量13.0t,軌道高度:近地点242km・遠地点525km,傾斜角92.27゚,周期
91.98min,偵察手段=電子・光学画像,新型は赤外線画像を追加,分解能30cm,寿命約3年,'75から実用中,'89/08から新型KH-11
を実用中 (imd2000p.1025)
(3) 米国,精密偵察衛星,KHは鍵穴の略,CCDカメラ映像をデジタル信号化して地上に伝送,高度400kmからの地上分解能=約15〜30cm,寿命
4年以上,SDSデータ中継衛星を介して実時間情報伝送可能,運用柔軟性大幅改善,KH11以後はKH12とは呼ばず,現用衛星はKH11+(発達型
KH11)又は発達型KENNAN衛星と呼称,'99中期には少なくとも5基の発達型KH11が軌道上にあり,その内3基が常時稼働中,写真撮影以外に信号傍受用衛星も存在.
'01/10/05・米空軍及びNROは発達型KH-11を打上げ,アフガニスタンでの対テロ作戦に使用.
重量30,000lb(13.6t),極軌道高度290×1,000km,この結果,現在稼働中のKH-11型衛星は3個となる
(他の2個は'95及び'96に打上げ)
地表分解能は数inch,搭載赤外線センサは夜間に個々のキャンプファイアをピンポイント標定可能.
コソボでは高度200mile(320km)から歩行する少数人員を識別・追尾している<軍事宇宙>
【出典:コモ辞書】
【参考】
http://www.chosunonline.com/news/20110122000010
http://www.jiten.com/dicmi/docs/k13/17948s.htm
http://tinyurl.com/4hewj6k
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BF_IV
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=Td2DVpIECgo
http://wpedia.goo.ne.jp/enwiki/KH-12
おきらく軍事研究会,平成23年(2011年)1月24日(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
「象のオリ」とは?
【回答】
NSAが世界中に張り巡らせている通信傍受基地.巨大な円形アンテナの形状から,そう呼ばれる.
青森県三沢基地や,沖縄県楚辺にも存在する.
以下引用.
青森県三沢の米軍基地には「象のオリ」と呼ばれる世界最大級の電波傍受アンテナがあり,空軍を中心に運用されています.
直径440m,高さ36mの巨大な円形アンテナは象どころか「恐竜のオリ」を思わせるスケール.
1965年来,極東ソ連軍の通信に聞き耳を立ててきた傍受施設で,80年代に入ると周辺にアンテナ群が増設され,2001年には14基になりました.
沖縄県楚辺にも海軍を中心に運用する「象のオリ」があります.
こちらは直径200m,高さ30mとやや小ぶりですが,それでも東京ドームの対角長201mとほぼ同じ大きさです.
「象のオリ」はアメリカの国家安全保障局(NSA.人員3万8000人.傍受基地140ヶ所.冷戦期には世界2000ヶ所に傍受基地を展開)の情報収集に直結するシステムで,英語圏5ヶ国を結ぶ通信傍受システム「エシュロン」の活動の一端を担っているとも言われています.
小川和久著「日本の戦争力」(アスコム,2005.12.5),p.100-101
でも,傍受「しただけ」じゃ何の役にも立たないことは,9.11テロを阻止できなかった際にも示された通り.
さて,その後,沖縄の「象のオリ」こと楚辺通信施設は,昨年末に返還になりました.
現在,オリの撤去作業が進んでいます.
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200701031300_07.html
代替施設はキャンプ・ハンセンに作られてるわけですが,今までと違って,森の生い茂る山間部に建設されたので,気軽に覗けません.
今までは施設の手前50メートルまで近寄れたし,写真も取れた.
新しい施設では,そもそも施設に近寄れない.
基地の外から施設を見渡せる場所も無い.(……こともないんだが,まぁいいや)
極東の名無し三等兵◆5cYGBbCsjQ in FAQ BBS
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「象の檻」については,下記URLにわかりやすい解説があります.
http://www.interq.or.jp/blue/rhf333/ANT-K.htm
の「サーキュラ・アレイ・アンテナ」の項目です.
電気的に信号を合成して「聞き耳を立てる」,向きを変えられるアンテナです.
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▼ 綾瀬から,戸塚の伯母宅に行く途中の深谷通信所, 綾瀬から,鶴見の本家or十日市場の伯母宅or中山の伯父宅行く途中の上瀬谷通信所も,象のオリほどじゃござんせんが,アンテナ一杯.
当時,QRで放送の『決定!全日本歌謡選抜』の時間に丁度,上記の通信所そばを,オヤジ運転の車が通過.
オヤジ,わざとQRから少しいじり,米軍電波傍受.
この音がすごいのなんの.拷問でした.
こうして,あつこば的反米少年が作られていくのでした.
水上攝提 by mail▲
「象の檻」こと楚辺通信所全景
撮影日2004/10/13 撮影:たれ
【質問】
ポール・ヒアとは?
【回答】
ジョージワシントン大学外交史博士で,1983年から情報機関で中国など東アジア分析業務を担当してきた人です.
2007/5/16,ホワイトハウスは彼を国家情報長官(DNI)直属の東アジア担当官に任命したと発表しました.
同じくCIA出身のデトラーニ北朝鮮担当官とともに,北朝鮮の核廃棄過程の情報分析を総括することになるようです.
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