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「スパイ&テロ」◆(2010/08/07)元ムサシ機関長が実名証言
『自衛隊「影の部隊」情報戦秘録』(松本重夫著,アスペクト,2008.11)
表紙がけばけばしかったから駄目な本かと思ったが,内容は結構良かった.
というか今までの類書に載っていない情報ばかり載せていたな.
日本のインテリジェンス研究するなら必須じゃなかろうか.
――――――軍事板
おはようございます,エンリケです.
<わが国が敗戦に至った理由のひとつは,国家全てが情報理論の重要さを軽視したことにある>
帝国陸軍の兵団参謀として終戦を迎え,陸自調査隊の創設に深く関わった男が人生の最期に書き残した「知られざる戦後情報史」
なぜ,わが情報活動を記録した本が少ないのか?
なぜ,わが国は情報活動への理解がないのか?
なぜ,わが国防衛は世界の政治駆け引きに翻弄されつづけているのか?
そういう疑問をお持ちのあなたにとりこの本は,渇ききった喉に冷たい清水を注ぎ込むような爽快感をもたらすことになるでしょう.
この本は,一情報将校が戦後日本の再生に貢献した記録です.
著者が情報活動の最前線で見聞きした,戦後日本裏面史を伝える本です.
情報理論に基づく情報組織の立ち上げに取り組んだパイオニアのものがたりです.
日本という国は,情報活動への理解が極端に乏しい国です.
そんな風土で著者たちは,いかに情報理論に基づく組織を立ち上げ,根付かせていったのでしょうか?
その経緯とその後どうなったか?についての記述は非常に興味深いものがあります.
信頼性が高く,手に届きそうで手に入らなかった情報理論という知識を提供してくれ,よみものとしてもおもしろい.
ありそうでなかった本です.
資料性・信頼性・具体性・有機性いずれをとってもトップクラスに入る内容です.
------------おきらく軍事研究会(代表・エンリケ航海王子)
http://archive.mag2.com/0000049253/index.html
2018.10.22
『自衛隊の情報戦 陸幕第二部長の回想』(塚本勝一著,草思社,2008.10)
『自衛隊秘密諜報機関 青銅の戦士と呼ばれて』(阿尾博政著,講談社,2009.6)
『日米秘密情報機関 「影の軍隊」ムサシ機関長の告白』(平城弘道著,講談社,2010.9)
ムサシという情報組織の話です.
当事者の方が淡々と書かれてますが,内容を深く読むと結構怖いです.
本題に全然興味がない方にも,チハで大陸で転戦された戦記として読む事ができます.
むしろチハ部分は別に切り出して,ボリュームを増やし,戦車戦記にしても良かったのではないかと思います.
――――――軍事板,2011/08/14(日)
【質問】
『自衛隊の情戦』ってどんな感じですか?
【回答】
自衛隊の情報畑の人の本だけど,韓国駐在官時代起きたよど号ハイジャック事件と,ミリオン資料サービスの金大中拉致事件の事がメインの本だわす.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
現在,防衛庁ではどんな情報戦略計画を立てているか?
【回答】
2004年12月に閣議決定した防衛大綱は、テロなどの「新たな脅威」に迅速に対処するため、最先端の情報技術(IT)を防衛力に反映させる方針を打ち出している。
「今後の情報通信政策」と題する戦略計画は、この方針を具体化するための5カ年計画(05〜09年度)。
防衛庁は初年度にあたる05年度予算案で、2115億円(前年度比607億円増)の情報通信関係費を計上。
この内、戦略計画を前提とした新規の整備予算は1394億円(同751億円増)となっている。
衛星通信については、現在も自衛隊専用の回線はあるが、音声中心の低速・小容量で、使用できる範囲も日本周辺に限定されている。
新たに導入する通信システムは、テレビの衛星放送などで使用されている大容量の商業衛星(Kuバンド衛星)を利用、自衛隊の派遣先の海外から映像がリアルタイムで日本に送られるようになる。
使用範囲は,米国防総省がテロの温床地帯として名付けた「不安定の弧」とほぼ重なる地域で、日本周辺はもちろん,極東の範囲を大きく越え,中東やアフリカの一部も含まれる。
【質問】
自衛隊ではどの程度の言語教育を行っているのか?
【回答】
自衛隊関係者によると,陸自において露華鮮語の教育課程が存在する以外は,考慮の対象外だった様子.
国際貢献によって組織として海外に出る事の増加により,今後は改善されるだろうと見られる.
以下引用抜粋.
自衛隊が訓練だけやっていた頃は(タテマエはともかく,真の意味での)敵が顕在していませんでした.自衛隊の情報活動は米軍のお手伝い,と一部の 人に揶揄されましたが一面の真理でした.
情報収集能力も同分析能力も,米軍と自衛隊とでは段違いの差があったから,どこかお手伝いで分け前を貰う,点数を稼ぐような感じでした.
それを裏付ける例の一つが語学教育です.
英語教育もお座なりでしたが,仮想敵の言語である故に極めて重要な筈の露語, 華語,鮮語,はたまたシーレーンや紛争地域として海上作戦に大いに関係の予想される地域のアラビア語,インドネシア語,タイ語,その他にも使用人口が 多くて汎用性のあるスペイン語やフランス語等,関係のありそうな言語教育は 全くと言って良い程考慮されていませんでした.
陸自は露華鮮の各言語については独自の教育課程も持ち,多少の意を用いて計画的に養成していたようですが,アラビア語等は海自と同様でした.
湾岸戦争で自衛隊の後方支援参加が取りざたされた平成2年当時,陸幕長が
「陸自にはアラビア語の分かる人間が4人しかいない」
と嘆きましたが,海自 では
「えっ! 4人もいるのか!!」
と驚いた記憶があります.
防衛交流でかなりの自衛官が海外にでています.
交流内容も一部のものが知る専門的 なものから軍事全般のものもあります.それぞれ求められる語学能力が異なります.語学能力より専門性が優先するものまであると思います.
しかしながら,国際貢献が本来任務となり,組織として海外にでる機会が増え ると思われます.語学の必要性・能力は,従来より高いものとなり,それに対応するものと思っています.
【質問】
自衛隊の情報活動はどの程度か?
【回答】
「かつては新聞スクラップ・レベル」.
やっと最近,「普通の国」レベルに近づいてきた.
なにより「情報・秘密の保全についての意識が希薄」とのこと.
以下,引用.
私の先輩に,家庭の事情から艦隊勤務を離れ,陸上勤務になった方がいます.
優秀な方で,英語学生にも選ばれ,将来の米留(アメリカ本土の海軍の諸学校 に留学し最新のスキルを勉強する)が約束されていた方でした.
その方は,海幕の情報関係勤務となりました.
家へ遊びに伺って,酒が入り暫くすると,仕事の愚痴が出て(出ること事態情報 関係者にあるまじきことですが),「朝刊各紙の切抜きをスクラップして上司の机に置く」ことが仕事だったそうです.
情報本部も出来る前のことですので,今現在は違っているでしょうが(違ってい て欲しい!!)その程度だったそうです.
イギリスのMIとはあまりにも違う現実に,がっかりした記憶があります.
MIは要員を新聞広告していますが,自衛隊の情報本部もネットでも募集していますね.
因みに私の艦の初代艦長はソビエトから「好ましからざる人物」として追放され た防衛駐在官でした.
話がそれましたが,「だめな点」について.
私の勤務時から情報・秘密の保全についての意識が希薄でした.
情報の重要性 ・秘密の厳守,このことについてあまり突っ込んだ教育もなく,そのまま漠然と 受け入れていた感があります.
自衛隊では採用時にその人間のこれまでの生活環境(共産党関係者が親族にい るとか)を調査し,その後の参考にしていました. 私のときは警察官が近隣に聞き込みに来たそうです.
そういったことの積み重ねから秘密に対する関与区分が出来るのです.
参考図書の上に「秘」や「防秘」と記されていてもあまり意識してはいませんでした.
〔略〕
艦内の保全区画でも秘密区分はあっても,職種が違えば入れないのが建前ですが,建前で終わっていました.
やはり情報畑の人間には,徹底した秘密保全教育と選抜が必要だと思いますね.
自衛隊が安全保障の柱として国家国民から特に期待されることもなく,日陰で黙々と訓練のみやっていた時代には,情報部門はオマケ分野でした.
訓練や演習は幕僚の誰かが企画するわけで,書かれた想定やシナリオも見え見え,仮想敵の情報も,それまでの経験や様々な人間関係を通じて,だいたいのことは読みとれます.
だから,情報専門の部門に頼らなくても作戦部門だけで充分 に対策がとれたのです.所詮は身内の腹の探り合いですからね.(^-^;)ゞ
一方,現実の世界(業界用語で「リアル・ワールド」)の重要な情報は,米国が (日本に必要と判断すれば…ですが)リリーズしてくれる「オンブにダッコ」, それだけであまり困っていなかったのです.
そのようなわけで,単なる訓練ばかりやっていた時代には(露骨な表現ですが),エリートとされる人達は殆ど情報調査部門には進まず,情報部門のトップの人 事も大抵は畑違いの外様が占めるような有様でした.
したがって,人事管理, 要員養成,教育体系などもお座なりで,士気も高いとは言えませんでした.
約30年弱前頃から,既に一部の分野では極めて生臭い情報を扱い始めていま したが,それは本来の情報屋さんではなくて,作戦部門の優秀な人達が,自分の業務範囲を広げる形で扱っていました.
これも情報部門が軽視されていた証です.
今では,防衛力への期待が高まると共に,情報組織にも「ひと・もの・かね」が注がれ始めて,やっと「普通の国」に近付いてきました.
喜ばしい限りです.
【質問】
自衛隊に新設される「情報団」は,具体的にどんな組織になるのか?
【回答】
基本的に「防諜」(敵による謀略や情報活動に対抗すること)がその任務となるようです.
「今の時点で感じていることの一つは『調査隊』です.情報団関連のマス
コミ報道には一言もできてきませんでしたが,この部隊は対情報・スパイ対策を専門にしていますので,この辺に何かあるのかな?等
と考えています.」(某専門家)
「情報組織については,以前より陸上幕僚監部別室や内閣調査室など,諸外国
のCIA,モサド,MI6などのような組織は存在しており※,特別関心にあたることではありませんが,強いて挙げれば,長官直轄というところでしょうか.
最も長官直轄部隊というのは,自衛隊で言えば自衛隊の組織の中でも,自衛隊の通常遂行している主たる任務以外の部分にも使用出来うる組織に他なりませ
ん.有り体に申し上げれば,何でも屋とも言えるかも知れません.
現在は航空支援集団に所属する輸送航空団も,以前は長官直轄部隊に所属しておりました.
自衛隊の組織変更が行われ現在のような編成となりましたが,前のカンボジア,
アフガニスタン,ソマリア,イラク派遣などに対応するのと,自衛隊法などの改正も影響しております」(元空自隊員)
※予算・人員規模に各段の違いがありますので,同列に見る事には問題がありますが……
【質問】
戦後,日本で諜報機関が作られなかった理由は?
【回答】
「特高警察の再来だ」などと批判する勢力がいたためだという.
以下引用.
元内閣安全保障室長の佐々淳行氏によれば,戦後間もなく当時の吉田茂首相らが中心になり,内閣情報局という対外情報機関を立ち上げようとしたが,「特高警察の再来だ」などと批判され頓挫した.
そのあおりを受け,日本では本格的な対外情報機関の創設は見送られ続け,内閣情報調査室(内調)はわずか八十人の正規職員しかおらず,CIAなどから見ると幼稚園並みの組織だという.
どのような政治勢力がそのようなトンチンカンな批判をしたのか,同記事には書かれていないが,まあ,だいたい想像はつくね(笑).
【質問】
在日米軍についてなんですが,有事の場合,下記のようなサイトなどで敵国に動きを知られる,なんてことはないのでしょうか?
例えば,今は空母が港にいる,とか今潜水艦来たよ,など
「追跡!在日米軍」
【回答】
余談的なものも入ってしまうが,そういう団体は自衛隊にしろ米軍にしろ警察にしろ公安にしろ,普段から動向を監視してたりするし,サイトもチェックしてる.
その活動内容から,安全保障上不味いような情報に踏み入って無いかも見たりするそうだ.
(その時は監視や,撮影を行ってる場所を立ち入り禁止にする手続き措置をとるとかね)
ソースは地本の人と警察の人.
たまたま居合わせたときに聞いた程度だけどな.
自衛隊とかで何か動きとか護衛艦の入港出港のスケジュールを警察も知ってると,そういう団体の監視とか警備活動がやりやすくなるんで,相互に連絡のやりとりもしてるんだそうだ.
もっとも,こんな団体が把握できる以上の情報を既に敵国は入手しているでしょうし,それでも不都合があれば,そのようなサイトは有事の際は閉鎖されるか,インターネット自体の使用が規制されるでしょう.
(ex.U-2不時着事件)
プロバイダを閉めればそれまで.
175 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2008/06/20(金) 22:53:36 ID:???
一番頭のいい使い方は,そーゆーサイトに偽情報を流させることだな.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
防衛駐在官による情報収集に問題はないか?
【回答】
外務省を経由しなければならないため,これまで大きな支障を来たしていた,という.
以下引用.
外務省は「外交の一元化」の原則を錦の御旗に,在外大使館に勤務する自衛官「防衛駐在官」(各国の駐在武官に相当)が収集する専門的な軍事情報を一時的に「独占」し,肝心な防衛庁への伝達は数日送れとなる事態も珍しくなかった.
国益に関わる鮮度の高い情報を「宝の持ち腐れ」にしかねない,外務省の硬直した官僚システムで,防衛駐在官が苦労して獲得した機密情報の手柄を,いつのまにかエリート外交官に取られた,という信じ難い逸話も伝えられている.
防衛駐在官が収集・起案する防衛情報が,外務省を経由せずに派遣元の防衛庁に直接かつ迅速に伝わるルールがやっと,2003年5月,「防衛駐在官に関する覚書」の一部改定で初めて確立されることになったが,あまりに遅すぎる決定だった.
ロシアに在勤したある防衛駐在官は筆者に,
「もう二度と外務省の奴ら≠ニ一緒に仕事などしたくない」
と吐き捨てて帰国していったほどだ.
(斎藤勉〔産経新聞編集特別委員〕 from "SAPIO" 2003/12/10号,P.86)
軍事面での諜報活動といえば,まずは,各国の防衛駐在官(身分は外交官.外務省への出向!)がその任にあたるはずです.
しかし現状は,外交官と警察官僚というお目付け役に監視され,下らぬ用事に駆り出され,ろくに情報収集活 動すらできない(諜報活動はもちろん)というのが実体のようです.
霞ヶ関官僚の真の姿・意図は,在外公館に如実に現れていると感じます.(もちろん例 外はあります)
あわせて重要なのは,外務省の暗号は世界的に「大変弱い」ことで有名で,解読が容易な点です.少なくとも軍事情報を伝えるには適していません.
しかし,防衛駐在官発の軍事情報は現在,すべて外交ルートを通じて本国に送 られています.これは重大な問題と思います.明らかにこれは国益を損なっています.
現在の防衛駐在官を駐在武官へと改編し,現地で武官が独自に収集した軍事情報を,適切なタイミングで政府中枢に送れる体制の確立が急務と思います.
(それ以前に国軍でなければならないのは当然です)
なお,制度改善の成果については情報未入手.
【質問】
中央情報隊とは?
【回答】
自衛隊の海外派遣の際の情報収集態勢強化を目的とする防衛庁長官直轄組織.中央情報隊の下に数十人規模の専門部隊を編成する予定で,2006年度予算の概算要求に関連経費が盛り込まれる.
報道によれば,
自衛隊の海外派遣に当たり,防衛庁はこれまで現地情報の収集について,文献などの資料や他国の部隊に頼ってきた.
しかし,イラク派遣のように現地の治安情勢などを独自に分析しなければならない場合には不十分と判断.現地の要人らから直接情報を得る要員を普段から育成することにした
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050825-00000076-jij-pol
中央情報隊は地理情報を担当する中央地理隊(東京都立川市)と,海外の軍事関連の文献を収集・翻訳する中央資料隊(同新宿区)を統合.海外派遣のほか,離島侵攻などの有事に際し部隊に必要な情報を提供する.
中央情報隊は専門部隊も含め06年度末に創設する.
政府は昨年12月に策定した防衛大綱に,「自衛隊の国際平和協力活動を積極的に行う」との方針を明記した.これを踏まえ,防衛庁は国際緊急援助隊とは別に,予備要員を含め約1700人の部隊を同時に2カ所へ派遣できる態勢を常時取る方針だ.
情報収集の専門部隊編成もその一環と位置付けられている.
「中央情報隊」の新編構想が出てきた背景には,これまで連隊や中隊レベルで収集していた,偵察部隊からの敵部隊に関する情報や作戦情報などが,必ずしも上級部隊と双方向に迅速,的確に流れていたわけではなかったことなどがある.
作戦情報などに関して一元化し,各部隊が共有でき,迅速・的確に対応できる新たな情報組織の必要性が高まっていた.
〔略〕
新編を目指す「中央情報隊」は,陸自の組織ながらも独立色の強い組織とし,緊急時に派遣される中央即応集団の部隊に対しても,現地部隊からの情報を提供することになるという.
防衛庁は内部部局,統合幕僚会議,陸海空各幕僚監部でそれぞれに軍事情報などを独自に収集・分析していたが,非効率だとして九年に統幕に情報本部を設置するなど情報組織の強化を図ってきた.
今回の構想もこうした情報部門の強化路線を踏襲するものといえる.
という.
【質問】
自衛隊における「機密」「極秘」「秘」などは,どう違うの?
【回答】
1.「機密」 最高機密 暗号表等 部隊にはごく少数しかない
2.「極秘」 機密に準じるもの 部隊レベルの秘密のほとんど
3.「秘」 これ以下は秘密ではない とりあえず秘密
4.その他 秘密ではない 漏らしても懲戒免職はあっても刑事事件ではない
「注意」「取扱注意」「部外秘」「部内限り」等
教科書の巻末資料として「秘」の内容が含まれていることはある.
戦車の参考資料に「74式戦車の正面装甲の厚さは10cm」と書いてあると,「秘」の指定を受ける.
「秘」というのはこの程度.
駐屯地祭や写真集で溶接の継目を見れば誰でもわかることだが,これを漏らすと自衛隊法違反で逮捕される.
一方,もし極秘のコピーを持っていたら,文書管理担当者と司令官は刑事責任を問われる.
軍事板
青文字:加筆改修部分
昔,古本屋で買った「海上自衛隊30年史(ケース付豪華版)」は,何故か「部内限り」.
同じく「陸上自衛隊10年史」(全巻そろえられなかった)も「部内かぎり」.
「自衛隊10年史」は指定なし.
ついでに某幹部学校の某参考資料.
中身は,さる研究者(防研出身)の「アメリカ国防政策史」(公刊済)のほぼ丸写しだった.
でも「秘」.
昭和30年代に出た陸自幹部候補生学校用のテキストでは,「特殊防護」は「秘」.
でもこれは文華堂で捨て値で売られているのを見ただけだから,うろ覚え.
防衛省の秘密区分はどうかしている.
民間人 in 軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ここ最近,自衛隊では情報漏洩が問題になる事がありますが,それを防ぐために各国の軍法みたく,自衛官だけに適用できる自衛隊刑法とかは制定可能でしょうか?
ちなみにドイツでは,軍法会議は廃止しましたが,軍法は残してるそうです.
(軍刑事裁判所はあるにありますが,軍艦に乗ったか,海外に派遣された将兵の犯罪にしか開廷されないそうです)
バルセロニスタの一人,2010年01月15日 18:43
【回答】
これを熟読してください.
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO165.html
JSF,2010年01月15日 19:15
どのような運用をするかによって,警務が戦前の憲兵のごとく振る舞うのか,勝負になる罠.
まあ,現在も法務担当の幹部がかなり大きな権限を持っていますし,それなりの運用がなされていると聞いていますが,これ以上は中の,その更に中の人のお話になりますので,ゲフンゲフンということで.
詳しいことは市ヶ谷の人に聞いてみたら……,一撃でスルーされますね(大汗).
詳しいことは自主規制でお話しできませんが,自衛隊も一種のお役所.
そのため各部隊の行動(戦闘行動含む)についても,すべて関連法規に準拠して行われるのが必然.
まあ,これは民主主義国家(法治主義国家)における軍隊では当然のことなのですが,自衛隊はその特性上,特に厳しいと考えていただければ結構です.
だからこそ,中の人は「超法規的行動」というのが,自己のあり方を根底から否定しかねない絶対のタブーであるわけです.
そして「緊急避難」「正当防衛」などの適用でも,極めて厳格にその要件が定められていること等が指摘でき,法務担当の瞬時の判断・解釈が,死命を決する場合すら生じかねないことが言えます.
同じことが情報管理についても言える,といえば分かりやすいでしょうか.
へぼ担当,2010年01月15日
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
【質問】
自衛隊の機密漏洩を外部機関が捜査することは,妥当なことなの?
【回答】
海自関係者の書き込みで,外部機関の手入れに問題意識を示されているのがあったが,(それに対する批判レスもそれなりに出てきたが・・),私は,海自関係者の感想は,ある意味,当然で無理のないところだろうと思う.
基本的には,独自の軍事警察が存在しないところに問題がある.
(以下は民間人である小生の,完全なる私見です,念のため)
軍事情報漏洩事件は,公開裁判を目的とした警察の専任捜査には「なじまない」もので,他国では普通,非公開審判で裁かれたりしている.
自衛隊は軍隊でないので,『軍法会議』『軍事裁判』とは無縁のまま現在に至っているが,やはり膨大な「非公開情報」をかかえているわけで,憲兵隊,および,それなりの“専門家による非公開審判”制度が必要ではないか?
以前からそう考えている.
真のシビリアンコントロールとは,そういうことではないか.
従軍記者 in 軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ウィニー事件後,自衛隊での情報漏洩防止策はどうなりました?
【回答】
PCは隊員に供給されましたし,資産管理ソフト等が常駐しているでしょうからインスコしてもすぐにバレるでしょう.
問題は外部記録装置を使って自宅PCへ持ち出すことでしょうか.
まあ,外部記録装置対策はいくらでもあるんですけど,自衛隊全体ではしていないだろうなあ.
自分が知る,民間で一番極端な情報流出対策で,社員にメールアドレス発行せず,PCのCD,
USBドライバは全削除の上,物理的にCDドライブもUSB端子も取り外して,全社員にGPS発信機を取り付けて四六時中監視しているところがありましたが,徹底しすぎて社内のみならず取引先も不便極まりないという……
dragoner,2009年12月28日 21:28
個人用パソコンでの使用も処分の対象ですから…
クローム・ツァハル,2009年12月28日 21:30
>個人用パソコンでの使用も処分の対象ですから…
それで防ぐのは難しいと思いますよ.
Winnyによる情報流出の重大事案の中に,自宅PCに息子が黙ってインストールした為に流出したというケースがありますから.
dragoner,2009年12月28日 21:42
あまり細かいことは言えませんが,何を当たり前のことを.個人の携帯ですら金庫の中に取り上げられるのに,と言う感覚ですね.
まあ,私個人が扱っている情報も,同様に(下手をすれば同様以上に)機微情報があふれていますし,何より私の頭の中にある情報だけでも流出すれば,会社を首どころか,後ろに手が回るところで,十二分に注意しなければならなかったりするのがアレなところです.
へぼ担当,2009年12月28日 21:53
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
▼ また,ようやく防衛省が情報漏洩阻止に向けて動きだしています.
防衛省「うそ発見器」誓約書
これにより機密を扱う隊員は,機密漏洩を隠す事が出来なくなるでしょう.
(ただし,ウソをつくに対して全く心理的抵抗がない一部の人にとっては,その限りにあらず)
というかこんなのは前々からするべきでしたが.機密を取り扱うなら,これくらいの厳しさが必要.
まして防衛省関連なら,なおさらです.
バルセロニスタの一人 in mixi, 2010年01月20日18:30
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
太田文雄とは?
【回答】
防大卒の退役海将で前情報本部長.
剣道七段
現在は防大安全保障・危機管理センター長兼政策研究大学院大学安全保障・国際問題博士課程連携教授というなんともいかめしい肩書きで近寄りがたい雰囲気ですが,05年に退役されてのちは,一貫して後進への指導,国民に向けた啓蒙活動に当たっておられます.
ひとことでいえば,国民本来の資質に根ざした視点を忘れることなく,養分を取り入れやすい有機的な内容を通じて,情報分野における経験に即した提言を行なっておられる方といえましょう.
【質問】
外薗健一とは?
【回答】
外薗健一朗(ほかぞの・けんいちろう)は1951年,鹿児島県生まれ.
1973年,防大卒(18期),航空自衛隊入隊.
空幕調査課長,幹部学校副校長,北警団司令,空自第5術科学校長,統幕事務局5室長,中部航空方面隊司令官,統合幕僚学校長などを歴任.
2008/3/24,防衛省情報本部長就任.
消印所沢
▼ 田母神事件の後,航空幕僚長就任,フォローしといてあげて.
水上攝堤 by mail,2009/6/10
▲
【参考ページ】
国際インテリジェンス機密ファイル
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