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◆◆◆陸上兵力
<◆◆合衆国軍
<◆USA
米州FAQ目次


(画像掲示板より引用)


 【link】

100th Infantry Division Association(米第100歩兵師団同窓会,英語)

「Defense News」◆(2012/06/21)U.S. Army Will Focus on Training, Partnering With SOF: Odierno

「Defense News」◆(2012/06/28)U.S. Army Begins Reviewing Armed Aerial Scout Designs

「Defense News」◆(2012/09/18)U.S. Army Leaders Ponder How To Get Troops to Next Fight

「The United States Army」◆(2013/03/29) Army teams up with Intel to make training virtually a reality(キャッシュ)
米陸軍,仮想訓練環境の研究でIntelと組む

US Army Center of Military History(陸軍戦史研究所,英語)

「地政学を英国で学ぶ」:戦略文化と米陸軍の新しいハンドブック

『From Camp Colt to Desert Storm』

 Dan Starryを中心にまとめられた米軍機甲部隊の歴史.
 米海兵隊の装甲車輌にも,きちんと目配りしてある.

 1917年当時,第1次世界大戦に参加するため,ルノー軽戦車の生産をやろうとした話や,当時のパットンやマッカーサー,チャーフィーらの機甲化への対応などにはじまり,湾岸戦争を過ぎての回顧(1999年発行の本)で締めくくられている.

 各論考では多少,重複があり,見解の食い違いなどもある.
 たとえば,1920年にマッカーサーが,戦車は歩兵総監の管轄と裁定した件についてなどは,筆を抑えた書き方をしている者もあれば,バッサリ切り捨てる者もいる.

 Dan Starryの回顧は,父子二代の人生を通じての機甲化,陸軍という視点で書かれており,大変興味深い.

――――――軍事板,2010/04/17(土)
青文字:加筆改修部分

 【質問】
 アメリカ海軍の戦史はモリソンやニミッツ,ハルゼーの伝記とかでよく見るけど,陸軍関連のそういう公刊戦史みたいなものはありますか?

 【回答】
米陸軍公刊戦史はちゃんとたくさん出てるよ〜.

 ノルマンディ上陸の「クロスチャンネル・アタック」とか,内陸侵攻段階の「ブレイクアウト&パースート」とかが有名だけど,兵站とか上級司令部だけの巻もある.
 著者はマクドナルドとかコール,ハリソンなどで,戦況図などの資料も豊富に入ってるから資料的価値高し.

 イラク戦争のアメリカ陸軍公刊戦史,On Point Iraq War とかでググレば出てきますよ.
 今,Uまで出てます.

 こんなのもあります.
http://www.warbirds.jp/reppu/BookReview.K.Hechler.html

 ついでに言うと,けっこう電子化されてます.
http://www.history.army.mil/bookshelves.html

軍事板
青文字:加筆改修部分

御徒町のギャラリーで土日のみ開催の12インチカスタムフィギュアの展覧会,「CUSTOM FIGURE EXHIBITION 2007」より
1943年から2007年までの時代を追った米軍各部隊の揃いも圧巻です

よしぞう maro' in mixi,2007/11/25/06:20
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 太平洋の真ん中からこっち側の米軍の地上戦力は?

 【回答】
 一応,ハワイには第25歩兵師団が3個旅団だったか,2個旅団います.
 アラスカにも2個旅団います.

 沖縄には米本土西海岸からローテーション組んで海兵隊が派遣されています.

 韓国には第2歩兵師団の1個旅団.

 ただし,時期によっては韓国の1個旅団が前線貼り付け扱いであるのを除き,他の部隊はイラク,アフガニスタン,場合によってはコソボなどバルカン半島に派遣されている可能性があります.
 というか現にハワイから少なくとも1個旅団がイラクに行ってます.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 アメリカの師団て,何人ぐらいの編成なんですか?

  【回答】
 1万人(軽歩兵)から2万人(増強編成の重師団)まで.


 【質問】
 騎兵師団と機械化師団と機甲師団はどう違うのですか?

 【回答】
 戦車(機甲部隊)と歩兵はどちらも単独でいると弱点があるので,共同して作戦を行います.
 で,戦車についていくために,歩兵部隊は装甲化した車に乗車しており,機械化歩兵と呼ばれています.
 現在だと,戦車も歩兵もどちらも単独でいるというのはあまりないはずです.
 なので,機甲師団というのは戦車主体で,戦車:機械化歩兵が2:1くらいの師団.
 機械化歩兵師団は歩兵の比率が多く,戦車:機械化歩兵が1:2くらいの師団を指します.

 ちなみに戦車が多いから全部門が優れているというわけではなく,機甲師団は攻撃力,突破力に長所があり,機械化歩兵師団は防御力と柔軟性で勝っているので,局面に応じて投入されていきます.

 騎兵師団は,かつては馬に乗った兵士,騎兵を主力とする師団でしたが,現代の米軍のそれは,ベトナム戦争の時に,ヘリボーン作戦の主役として誕生した,空中機動の専門部隊です.
 ヴェトナム戦争当時は車両装備は通常編成の歩兵師団の1/3くらいしか持っていませんでしたが,代わりに輸送ヘリや攻撃ヘリをわんさか持っていました.
 その後,車両装備も機甲部隊と同じ編成になっています.
 支援も武装ヘリが使え,最近の大型輸送へりは軽車両や軽砲の輸送も可能.ただし,ヘリが高価なため,大量部隊の投入輸送が難しいという欠点があります.
http://www.globalsecurity.org/military/agency/army/1cd.htm

 なお,今時は特別に「軽歩兵」や「空挺」とでも書いてない限り,先進国の「師団」には戦車があります.


 【質問】
 1950年代末にあった米軍ペントミック師団の編制を教えてください.

 【回答】
 1958年 ペントミック歩兵師団

人員:13748名

師団司令部
・歩兵連隊(戦闘群)×5
 ・・小銃中隊×4
 ・・迫撃砲中隊
・師団砲兵司令部
 ・・軽砲大隊(105mm榴弾砲×30)
  ・・・軽砲中隊×5
 ・・中砲大隊(155mm榴弾砲×24)
  ・・・中砲中隊×5
  ・・・地対地ロケット中隊(MGR-1B‘オネスト・ジョン’発射機×2)
・戦車大隊(戦車×63)
・機甲偵察大隊(戦車×21)
・工兵大隊
・通信大隊
・支援群
 ・・衛生大隊
 ・・補給・輸送大隊
 ・・整備大隊
・憲兵中隊

 軽砲中隊が各連隊への直協向けで,中砲中隊が全般支援任務担当,かな.警察予備隊管区隊と同じで.

 でも155mm砲が24門なのに中隊が5つあるってことは,4個中隊は5門で1個中隊が4門ってことでいいんだろうか.

 陸自がこれに習って,甲編成/乙編成師団とかも作りました.・・・人員枠との兼ね合い等等の方が大きいけど.

 まぁ,そんなこんなで編成されたペントミック師団ですが,打撃力不足という理由で60年代初頭にはROAD師団へと改変されることになります.
 つか改変早いな.

邪夢 in mixi,2008年07月12日19:52


 【質問】
 ペントミック師団編制は失敗だったのですか?
 アメリカはROAD師団に移行していますし.
 また,世界中に展開するアメリカが対核対策としての,ペントミック師団体制などの編制を考えるのは分かるのですが,日本がペントミック師団を参考とする意味はあったのでしょうか?

 【回答】
 まぁ「机上の空論」だったってことだろね.
 師団の基幹である5個有る連隊戦闘群が,5個歩兵中隊+本部+支援中隊を基幹として,さらに戦車中隊や砲兵中隊を組み入れると,指揮能力がパンクすると判断されたから.
 自衛隊の場合は,定数を減らして部隊数を増やす事が出来るので採用している.

 ただ,導入した軍隊の実情に合っていないと言うだけで,「小回りの訊く編成」としては有用なものだったと考えられる.
 実際,ペントミック編成のアレンジ版を導入したフランスでは,「殖民地対応の部隊編成には最適」と高く評価しているし.
(フランス人に高く評価されているってのは死亡フラグと言う気もするが)

 日本は兵力が少ない軍隊でも,フル兵科編成の師団が構成できるということで採用した.
 日本の国土だと部隊辺りの数を減らしても,ある程度の師団数が必要だったので.
(あと,師団長ポストがヒトケタしかない,と言う編成には人事の都合上できない,という裏面の事情もあった)

軍事板
青文字:加筆改修部分



 【質問】
 指揮能力がパンクするとのことですが,陸自の戦闘団方式だと,同様に指揮系統に問題でないのでしょうか?

 【回答】
 陸自の師団編成はアメリカのぺントミクよりも更に小規模編成なので問題なし.

 それと,その手の問題は「最初からそれを前提とした指揮幕僚教育」を受けさせることによってフォローできる.
 もっとも「人間が認識できる限界」はしっかり,というか厳然とあるけれども.

 尚,陸自の幹部出世街道が異様に「指揮幕僚過程修了」に拘る(ここ通ってない人は,どんなに有能な人と評価されても出世できない)のはその辺から来ている.
 勿論,日本の近代社会の弊害である学歴偏重ってのもあるけど.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ROAD師団とは?

 【回答】
 ペントミック師団の後を継いだ師団編成.
 ペントミック師団からの改変理由は,打撃力不足だったそうです.
 というか,ユニット単位での打撃力不足,ですね.

 ・・・オネスト・ジョンあるんで真なるペントミックは意外と強そうには見えますが,相手がワルシャワ条約機構軍だしなぁ.
 でも陸自の編成よりは強い(ぁ

 んで,米軍はROAD師団からの発展で,旅団司令部を主軸にした編成になります.
 ただまぁ,21世紀現在のだと,ペントミックへの回帰と言えるのかもしれません.
 ユニット規模が全然違いますけど(笑)

ROAD歩兵師団  1962年

人員:18,000名

師団司令部
・旅団司令部×3
・歩兵大隊×8
・戦車大隊(戦車×54)
・機械化歩兵大隊(APC×47)
・機甲騎兵大隊(偵察)(軽戦車×27,APC×24)
・師団砲兵司令部
 ・・軽砲大隊×3(各:105mm榴弾砲×18)
 ・・混成砲兵大隊(155mm榴弾砲×18,203mm自走砲×4)
 ・・ロケット砲兵大隊(115mm多連装ロケット弾発射機×9)
・防空砲兵大隊(自走対空ミサイル×24,20mm対空バルカン砲×24)
・工兵大隊
・通信大隊
・支援群
 ・・衛生大隊
 ・・補給・輸送大隊
 ・・整備大隊
・憲兵中隊

※後にNBC防護中隊,電子戦中隊が追加される
※ROAD=師団再編計画

邪夢 in mixi,2008年07月14日18:10


 【質問】
 「アクティヴ・ディフェンス(攻勢防御)」概念に基づく米軍機甲師団編制は?

 【回答】
 米軍機甲師団 1979年ごろ

師団司令部・司令部中隊
・旅団司令部×3
・戦車大隊×6
・機械化歩兵大隊×5
・師団砲兵群
 ・・155mm自走砲大隊×3(M109装備)
 ・・203mm自走砲大隊(M203装備)
 ・・地対地ロケット大隊
・航空大隊
・機甲騎兵大隊
・防空大隊
・工兵大隊
・師団支援群
 (衛生,補給,整備等の支援・管理部隊)
・憲兵中隊

 この79年当時の米陸軍野戦教範は76年版「FM100-5」
 これは「アクティヴ・ディフェンス(攻勢防御)」概念が導入されていた.
 この概念は,自軍の両翼が危険になることを覚悟の上で,敵(当然,仮想敵はワルシャワ条約機構軍)の主攻正面以外の前線部隊から機甲部隊・空中機動対戦車チームなど高い機動力を持つ部隊を引き抜き,敵主攻正面へ迅速に上記部隊を機動させ,敵の6倍以上の兵力を集中し反撃に出るという概念.

 ただ,これは
1:敵主攻正面を迅速に特定できるのか
2:ワルシャワ条約機構軍が全縦深同時打撃を行い,アクティヴ・ディフェンスを行えない状況になるのではないか
といった疑問点があった.

 他にも,当時の米第5軍団長スターリー将軍は,反撃部隊が常に圧倒的兵力を維持しながら攻撃を継続できるのか疑問をもっていた.
 これは,初期のうちは優勢であっても,後続梯団との消耗戦に陥り,ワルシャワ条約機構軍に寄り切られるのではないかとの懸念であった.

 この教範は,82年時に訓練教義コマンド(TRADOC)司令官,スターリー将軍によって再び改定が加えられ,「エアランド・バトル」ドクトリンが完成する.

邪夢 in mixi,2008年07月18日18:51


 【質問】
 現在のアメリカ陸軍の装備,編制について詳しく教えて下さい

  【回答】

◆◆機甲,機械化歩兵師団(機械化されていない歩兵師団は米軍にはないので,米軍では機械化歩兵師団は単に「歩兵師団」と書かれる)◆◆
()内は機械化歩兵師団の場合

師団司令部 司令部中隊
機動旅団司令部×3 騎兵(偵察)中隊
戦車大隊×5(4),機械化歩兵大隊×4(5)を三つの旅団に状況に応じて配属.

航空旅団 司令部中隊
攻撃ヘリ大隊×1
騎兵大隊×1 (偵察ヘリ,攻撃ヘリ,汎用(軽輸送)ヘリ,戦車,偵察車を
含む師団の偵察先導部隊)

師団砲兵 自走砲大隊×3(機動旅団に分遣されている事が多い)MLRS中隊
(大隊に増強されている場合もある)

師団工兵 工兵大隊×3(機動旅団に分遣されてる事が多い)

軍団支援コマンド 前方支援大隊×3(機動旅団に以下略) 全般支援大隊×1 
航空支援大隊×1

その他 憲兵中隊,通信大隊,防空大隊,軍事情報大隊,化学戦中隊.


◆◆軽歩兵師団(歩兵師団(軽)山岳師団)◆◆

師団司令部 司令部中隊
旅団司令部×3 司令部中隊
各歩兵大隊×3 合計で9個大隊.

航空旅団 司令部中隊
攻撃ヘリ大隊×1
騎兵大隊×1 (偵察ヘリ,攻撃ヘリ,汎用(軽輸送)ヘリ,偵察車を
含む師団の偵察先導部隊)

師団砲兵 牽引105mm砲大隊×3(機動旅団に分遣されている事が多い)155mm砲中
隊(牽引MLRSの代替されてる可能性も)

軍団支援コマンド 補給輸送大隊,衛生大隊,整備大隊,ヘリ整備中隊

その他 工兵大隊,憲兵中隊,通信大隊,防空大隊,軍事情報大隊,化学戦中隊.

 通称10k(1万人)師団.空輸可能な軽装備師団で戦車等の重装備はない


◆◆第二歩兵師団(韓国駐留の軽歩兵と機械化の混合編制部隊)◆◆

第一旅団 戦車大隊×2 機械化歩兵×1(だったと思う)
第二旅団 空中強襲歩兵×2 機械化歩兵×1(だったと思う)
第三旅団 本国で新型のミディアム旅団に改編中

Headquarters and Headquarters Company
司令部 司令部中隊
2nd Infantry Division Band
第2師団軍楽隊
122nd Signal Battalion
第122信号大隊
102nd Military Intelligence Battalion
第102情報大隊
5th Battalion / 5th Air Defense Artillery Rgt
第5大隊/第5対空連隊
2nd Military Police Company
第2憲兵中隊
HHC Aviation Brigade
航空旅団司令部&司令部中隊
1st Battalion / 2nd Aviation Rgt (CBT) (ATK)
第1大隊/第2航空連隊(戦闘)(攻撃)
2nd Battalion / 2nd Aviation Rgt (ASLT)
第2大隊/第2飛行連隊(強襲) ※大型輸送ヘリではなく,UH-60を使用しての歩兵部隊輸送を担当.
4th Squadron / 7th Cavalry Rgt
第4騎兵大隊/第7騎兵連隊
HHC 1st Brigade
第1旅団司令部&司令部中隊
1st Battalion / 72nd Armor Rgt
第1大隊/第72機甲連隊
2nd Battalion / 72nd Armor Rgt
第2大隊/第72機甲連隊
2nd Battalion / 9th Infantry Rgt (Mechanized)
第2大隊/9歩兵R連隊(機械化)
HHC 2nd Brigade
HHC第2旅団
1st Battalion / 503rd Infantry Rgt (Light) (Air Assault)
第1大隊/第503歩兵連隊(軽)(空中機動)
1st Battalion / 506th Infantry Rgt (Light) (Air Assault)
第1大隊/第506歩兵連隊(軽)(空中機動)
1st Battalion / 9th Infantry Rgt (Mechanized)
第1大隊/第9歩兵連隊(軽)(空中機動)
HHC Engineer Brigade
HHC工兵旅団
2nd Engineer Battalion (Combat) (Heavy)
第2工兵大隊(戦闘工兵)(重)
44th Engineer Battalion (Combat) (Heavy)
第44工兵大隊(戦闘工兵)(重)
168th Engineer Battalion (Combat) (Heavy)
第168工兵大隊(戦闘工兵)(重)
HHC Division Support Command (DISCOM),
師団支援コマンド司令部&司令部中隊(略称:DISCOM),
2nd Support Battalion (Forward)
第2支援大隊(前方)
296th Support Battalion (Forward)
第296支援大隊(前方)
302nd Support Battalion (Forward)
第302支援大隊(前方)
602nd Support Battalion (Aviation)
第602支援大隊(航空)
702nd Support Battalion (Main)
第702支援大隊(地雷)
HHB Division Artillery (DIVARTY)
師団砲兵司令部&司令部中隊(略称:DIVARTY)
1st Battalion / 15th Field Artillery Rgt (DS) (SP)
第1大隊/第15野砲連隊(直協)(自走)
2nd Battalion / 17th Field Artillery Rgt (DS) (SP)
第2大隊/第17野砲連隊(直協)(自走)
6th Battalion / 27th Field Artillery Rgt (GSR) (75 FA BDE)
第6大隊/第27野砲連隊(総合火力支援)(第75砲兵旅団から配属)
1st Battalion / 37th Field Artillery Rgt (DS) (T)
第1大隊/第15野砲連隊(直協)(牽引)
6th Battalion / 37th Field Artillery Rgt (MLRS)
第6大隊/第37野砲連隊(MLRS)
Alpha Battery / 38th Field Artillery Rgt (MLRS)
アルファ中隊/第38野砲連隊(MLRS)
Foxtrot Battery / 26th Field Artillery Rgt (Target Acquisition)
フォックストロット中隊/26野砲連隊(目標観測)
HHC 3rd Brigade, Interim Brigade Combat Team (IBCT)
第3旅団・臨時旅団連合戦闘部隊司令部&司令部中隊(略称:IBCT)
C Company, 1st Battalion, 52nd Infantry Rgt (Anti-Tank)
C中隊,第1大隊,第52歩兵連隊(対戦車)
1st Squadron / 14th Cavalry Rgt (Armored) (RSTA)
第1騎兵大隊/第14騎兵連隊(装甲)(偵察監視及び目標観測)
5th Battalion / 20th Infantry Rgt (Motorized)
第5大隊/第20歩兵連隊(機械化)
1st Battalion / 23rd Infantry Rgt (Motorized)
第1大隊/第23歩兵連隊(機械化)
1st Battalion / 3rd Infantry Rgt (Motorized)
第1大隊/第3歩兵連隊(機械化)
5th Battalion / 20th Infantry Rgt (Motorized)
第5大隊/20歩兵連隊(機械化)
18th Engineer Company (Combat)
第18工兵中隊(戦闘)
334th Signal Company
第334通信中隊
209th Military Intelligence Company
第209陸軍諜報中隊
C Battery/5th Battalion/5th Air Defense Artillery Rgt
C 砲兵中隊/第5大隊/第5防空連隊

http://www.globalsecurity.org/military/agency/army/2id-orbat.htm

◆◆空中強襲師団(101空挺師団)◆◆

師団司令部 司令部中隊
旅団司令部×3 司令部中隊
各空中強襲歩兵大隊×3 合計で9個大隊.

航空旅団 司令部中隊
攻撃ヘリ大隊×2
輸送強襲ヘリ大隊×2
輸送ヘリ大隊×1
空中騎兵大隊×1 

師団砲兵 牽引105mm砲大隊×3

軍団支援コマンド 補給輸送大隊,衛生大隊,整備大隊,ヘリ整備大隊

その他 工兵隊,憲兵隊,通信大隊,防空大隊,軍事情報大隊,化学戦中隊.

 大型輸送ヘリ48機,汎用(軽輸送)ヘリ53機,偵察ヘリ118機,
攻撃ヘリ128機のヘリコプター機動師団


◆◆空挺師団(82空挺師団)◆◆

師団司令部 司令部中隊
旅団司令部×3 司令部中隊
各空挺歩兵大隊×3と空挺対戦車中隊 合計で9個大隊.

航空旅団 司令部中隊
攻撃ヘリ大隊×1
空中騎兵大隊×1 

師団砲兵 牽引105mm砲大隊×3 目標観測中隊

軍団支援コマンド 補給輸送大隊,衛生大隊,整備大隊,ヘリ整備中隊

その他 工兵大隊,憲兵隊,通信大隊,防空大隊,軍事情報大隊,化学戦中隊.

 大型輸送ヘリ48機,汎用(軽輸送)ヘリ53機,偵察ヘリ118機,
攻撃ヘリ128機のヘリコプター機動師団

 米軍の特色として,旅団司令部に直轄の部隊はなく,状況に応じて,戦車大隊x5,機械化歩兵大隊x4(または戦車大隊x4,機械化歩兵大隊x5)が分割され配属される.
 非常に臨機応変に戦闘団を準備できるようになっており,その戦闘団も小型の諸兵科連合部隊であり,その下の大隊,中隊レベルでも,この自由編成が行われることがあるようだ.
 しかし,基本は大隊であり,戦車大隊x5,機械化歩兵大隊x4,砲兵大隊x3が主力となり機甲騎兵大隊x1が偵察を攻撃ヘリ大隊x2が航空支援を行うことになる.http://www.kyoto.zaq.ne.jp/sasakisama/military_chair/military_chair3.htm

 現役部隊は機甲,機械化は第一機甲,第一騎兵,第一歩兵,第三歩兵,第四歩兵の5個師団.
 軽歩兵は第二十五と第十山岳の二個と特別編制の第二歩兵で3個師団.
 空挺と空中強襲は各1個で二個師団.
 計10個師団(他に各州に州兵が存在)

米国軍隊編成表および装備

ARMOR BATTALION, CONSERVATIVE HEAVY DIVISION

EXECUTIVE SUMMARY

1. PURPOSE.

The ATTACHED TOE IS THE FORCE XXI TOE DESIGN.


a. NEW TOE: Y PROJECTED E-DATE:

b. CYCLIC REVIEW: N CURRENT E-DATE:

c. AUTHORITY:

(1) ARSTRUC: N DATE: STR CAP:

(2) CSA FDU: N DATE: STR CAP:

(3) AR 71-31: Y CTU DATE: 9804

d. THIS PACKAGE PERTAINS TO:

NEW TOE MULTPR TITLE STR CAP
17375F100 1 AR HVY CAB 343
17376F100 1 HHC, AR HVY CAB 154
17377F000 3 TANK CO 189

REPLACED TOE MULTPR TITLE STR CAP
17375L000 1 TANK BN 604
17376L000 1 HHC, TANK BN 352
17377L000 4 TANK CO, TANK BN 252

e. MAJOR CHANGES.

AS PART OF THE CYCLIC REVIEW PROCESS, THESE TOE HAVE BEEN
UPDATED TO REFLECT CURRENT STANDARDS OF GRADE (SG), MANPOWER
REQUIREMENTS CRITERIA (MARC), BASIC OF ISSUE PLANS (BOIP), AND
DOCTRINE.

2. MISSION/CAPABILITIES/SECTION I.

a. TO CLOSE WITH AND DESTROY ENEMY FORCES USING
FIRE, MANEUVER, AND SHOCK EFFECT.

b. TO PROVIDE THE BATTALION UNITS WITH COMMAND, CONTROL,
PLANNING, SUPERVISION, ADMINISTRATIVE AND LOGISTICAL SUPPORT
REQUIRED TO CONDUCT OPERATIONS.

c. SEE TOE SECTION I FOR A COMPLETE LIST OF CAPABILITIES AND
LIMITATIONS OF THIS ORGANIZATION AND ITS SUBORDINATE UNITS.

3. ASSIGNMENT. ORGANIC TO A HEAVY DIVISION, TOE 87000F.

4. PERSONNEL.

a. DIFFERENCES BETWEEN DESIGN AND DOCUMENTED OTOE
REQUIREMENTS WHERE THE DESIGN OTOE EQUALS THE UNIT STRENGTH
CAP.

TOE DESIGN DOCUMENTED DIFFERENCE
17375F100 343 343 0
17376F100 154 154 0
17377F000 63 63 0

b. MARC DEVIATIONS.
Five 31U Added.
Three 74B Added.

c. DETAILED RATIONALE FOR DOCTRINAL PERSONNEL REQUIREMENTS
ARE IN THE ACCOMPANYING TOE ANALYSIS AND NARRATIVE DISCUSSION.

5. EQUIPMENT.

a. EQUIPMENT REFLECTED IN THIS TOE REPRESENTS THE MINIMAL
ESSENTIAL WARTIME REQUIREMENTS.

b. THE FOLLOWING ITEMS OF MODERNIZATION EQUIPMENT WERE
APPROVED BY HQDA FOR INCLUSION IN THE BASE TOE AND HAVE
BEEN APPLIED:

BOIP LIN NOMENCLATURE AUTHORITY
NONE

c. MAJOR ITEMS OF EQUIPMENT ARE AS FOLLOWS:

TOE BTOE OTOE
17376F100

4 CARRIER 4.2 4 CARRIER, 120MM MORTAR
8 CARRIER CP 5 CARRIER CP
4 MORTAR 4.2 4 MORTAR 120MM
2 TANK, M1 2 TANK, M1A2
5 TRK, CARGO 8X8
3 TRK, MTV W/E
10 TRK, 8X8 HVY EXP
20 TRK, CARGO, LMTV W/E
5 TRK, LMTV, W/E W/W
25 HMMWV 24 HMMWV
3 CARRIER, COMD AND CTRL
5 COMMAND LAUNCH (JAVELIN)


17377F000

1 CARRIER, ARMORED 1 CARRIER, ARMORED
14 TANK, 105MM 14 TANK, M1A2
2 HMMWV 1 TRK, LMTV W/E
1 TRK, 21/2 2 HMMWV

6. COST

a. COST ANALYSIS SUMMARIES FOR EACH OBJECTIVE TOE ARE
PROVIDED BELOW.

b. FORCE STRUCTURE INFORMATION FOR EACH TOE IS BASED ON

NEW TOE OLD TOE DELTA
TOE
NUMBER 17376F100 17376L000
17377F000 17377L000

PERSONNEL (OFF/WO/NCO/ENL)

BTOE 35/0/145/172 41/1/237/353 -6/-1/-92/-181
OTOE 35/0/140/168 41/1/241/324 -6/-1/-101/-156

UNITS (COMPO 1/2/3/4) END STATE 5/0/0/0

FORCE IMPACT BY COMPO AND TOTAL
(OTOE STR X NUMBER OF UNITS)

OFF/WO 175/0/0/0//175 210/0/0/0//210 -30/0/0/0//-30

NCO 980/0/0/0//980 1405/0/0/0//1405 -425/0/0/0//-425

COST
PERSONNEL $ 11,222,939 19,089,220 -7,866.281
EQUIPMENT $226,496,828 319,378,685 -92,881,860
TOTAL $237,719,767 338,467,905 -100,748,141

      ARMOR BATTALION
CONSERVATIVE HEAVY DIVISION

DESIGNATION: ----- BATTALION, ----- ARMOR


1. MISSION.

TO CLOSE WITH AND DESTROY ENEMY FORCES USING FIRE, MANEUVER, AND SHOCK EFFECT.

2. ASSIGNMENT.

TO HEAVY DIVISION, TOE 87000F.

3. CAPABILITIES.

A. AT LEVEL 1, THIS UNIT:

(1) CONDUCTS OPERATIONS REQUIRING A HIGH DEGREE OF
FIREPOWER, MOBILITY, ARMOR PROTECTION, AND SHOCK EFFECT.

(2) ATTACKS OR DEFENDS UNDER HOSTILE FIRE AND
DURING LIMITED VISIBILITY CONDITIONS.

(3) DESTROYS ENEMY MOUNTED AND DISMOUNTED FORCES.

(4) COMMANDS, CONTROLS, AND MANEUVERS TANK AND
MECHANIZED INFANTRY TO ENGAGE THE ENEMY IN THE CONDUCT OF
MOBILE WARFARE.

(5) PROVIDES THE MOBILITY, ARMOR PROTECTION,
FIREPOWER, AND FLEXIBLE COMMUNICATIONS TO SUCCESSFULLY
EXPLOIT THE INTEGRATED USE OF INDIRECT FIRES.

B. THE COLUMNS UNDER LEVELS 2 AND 3 ADAPT THIS TABLE
FOR REDUCED OPERATIONAL CAPABILITIES IN DECREMENTS OF 10%,
FROM APPROXIMATELY 90% FOR LEVEL 2 TO APPROXIMATELY 80%
FOR LEVEL 3.

C. THIS UNIT IS NOT ADAPTABLE TO TYPE B ORGANIZATION.

D. THE COLUMNS DESIGNATED BY LEVEL 1 THROUGH 3 ARE
DESIGNED TO RELATE TO THE CATEGORIES ESTABLISHED IN AR
220-1, UNIT STATUS REPORTING.

E. INDIVIDUALS OF THIS ORGANIZATION, EXCEPT THE
CHAPLAIN, CAN ENGAGE IN THE COORDINATED DEFENSE OF THE
UNIT'S AREA OR INSTALLATION.

F. THIS UNIT IS DEPENDENT UPON:

(1) APPROPRIATE ELEMENTS OF THE BRIGADE, DIVISION
OR CORPS FOR MAINTAINCE, LEGAL, FINANCE, AND PERSONNEL AND
ADMINISTRATION SUPPORT.

(2) A US AIR FORCE TACTICAL AIR CONTROL PARTY FOR
DIRECTING TACTICAL AIR SUPPORT.

(3) SUPPORTING ARTILLERY BATTALION FOR A FIRE
SUPPORT SECTION AND COMPANY FIRE SUPPORT TEAMS (FIST) FOR
OBSERVATION AND COORDINATION OF FIRE SUPPORT.

4. BASIS OF ALLOCATION.

TO THE FOLLOWING IN CONFORMITY
WITH MISSION REQUIREMENTS AS DETERMINED BY THE THEATER
COMMANDER AND THE DEPARTMENT OF THE ARMY:

A. HEAVY DIVISION, TOE 87000F0.

5. CATEGORY.

THIS UNIT IS DESIGNATED A CATEGORY I UNIT.
(FOR UNIT CATEGORIES, SEE AR 310-25.)

6. MOBILITY.

FOR MOBILITY OF THE ORGANIZATION COMPONENTS
OF THIS UNIT, SEE SECTION I, GENERAL, OF THE RESPECTIVE
TABLES OF ORGANIZATION AND EQUIPMENT LISTED AS PARAGRAPHS
IN SECTION II OF THIS TABLE.

7. DOCTRINE. THE FOLLOWING DOCTRINAL PUBLICATIONS ARE
APPLICABLE TO THE OPERATION OF THIS UNIT:

FM 71-1, TANK AND MECHANIZED INFANTRY COMPANY TEAM.
FM 71-2, TANK AND MECHANIZED BATTALION TASK FORCE.
FM 71-100, ARMORED DIVISION.

http://www.globalsecurity.org/military/library/policy/army/toe/17375F100.htm

 不明な単語については,【仮設!2ch軍事板用語集】 で調べられたし.

 【参考】
 英軍作戦参加部隊一覧 http://www.operations.mod.uk/telic/forces.htm


 【質問】
 米軍第4師団はハイテク化師団だそうですが,他の師団とどんな違いがあるのですか?

 【回答】
 最も重要な特徴は,高性能のコンピューターにより地上部隊,偵察機,および偵察衛星から送られるデータが統合されることで,指揮官や現場の兵士が,敵・味方の位置を素早く把握できる装備を持っていることである.
 このシステムはFBCB2(フォース21:旅団以下レベル指揮統制システム)と呼ばれ,「敵をどうやって破壊するか,そして敵がどこにいるか,我々がどこにいるかを言える」ようになるとされている.
 例えば,戦車やハンビー(軍用ジープ)などには感熱・赤外線カメラが装備され,これ握りの上にある赤いボタンを押せば,レーザーと全地球測位衛星(GPS)装置が,遠くにいる敵の装甲車の正確な位置を即座に把握できる.数秒以内に,赤い菱形が同じ部隊の全てのコンピューター画面に現れる.ハンビーの偵察兵,戦車の乗員,そして最寄りの指揮所の将官が,戦場の詳細地図でその位置を確認する.
 これで標的にでき,指揮官にとっても,戦場の兵士にとっても,敵味方の識別がずっと楽になっている.

 だが,この新しい軍用システムは,
パーソナル・コンピューターと同じくクラッシュし易い,
システムで使われているGPSユニットが敵妨害電波に弱い,
コンピューター画面にほぼリアルタイムで戦闘車両の移動を表示できるが,全てのコンピューターの表示を絶えず更新できるほどの帯域幅は確保できない,
このシステムは野外の戦場向けに構築されているので,バグダッドのような込み入った都市環境ではほとんど役に立たないかも知れない,
戦場全体をリアルタイムで見渡す能力を持つ指揮官が細かい指示を出すやり方に,アフガンでは現場指揮官から不満が出ていた,
などの問題も孕んでいるとされており,この実戦でどこまでこの師団が機能するかが注目されている.

ハイテク戦車(うそ)


 【質問】
 SBCTとIBCTとHBCTの位置づけが分からなくて困っています.
 とりわけIBCTは,ともにInterim Brigade Combat Team と Infantry Brigade Combat Team の略称のようで,自分の混乱に拍車をかけています.
 歴史的には,SBCT構想からIBCTとHBCTが派生したのですか?
 また,それぞれはどういった違いがあり,能力を持つのでしょうか?

 【回答】
 IBCT(Infantry Brigade Combat Team)とHBCT(Heavy Brigade Combat Team)は,どちらもSBCT(Striker Brigade Combat Team)構想から派生した部隊編成.
 SBCT構想以前の米陸軍の師団編成は,師団司令部の下に歩兵,戦車,装甲騎兵などの多数の大隊と,固定した隷下部隊を持たない旅団司令部3個を置き,作戦のたびに任務の遂行に適するように各旅団を自在に編成するというものだった.
 しかし,SBCT構想の導入により各師団の歩兵の一部がSBCTとして固定的に編成されるようになったため,師団残余の部隊の旅団編成に選択の余地が少なくなり,より固定した旅団編成に移行せざるをえなかった.
 しかし,師団全体の運用に,ある程度の柔軟性を確保しておくため,残余の部隊は,機甲戦力重視のHBCT(重旅団戦闘団)と軽歩兵中心のIBCT(歩兵旅団戦闘団)の2種類に分けられた.


 【質問】
 米陸軍の師団の編成って,三個旅団の下に九個大隊って聞いたのですが,米陸軍には連隊ってないのですか?

 【回答】
 米陸軍に連隊があるのかといわれたら,ある.
 連隊は独立した特能部隊として維持されていて,例えば騎兵連隊,航空連隊などがあり,必要に応じて師団や軍団の戦力の増強などに使われる.
 あと連隊名は例えば第1騎兵師団第1旅団に属する騎兵大隊名として,第5騎兵連隊第2大隊というように,伝統的な意味で連隊名をあえて残していることも多い.

 現在にも残る連隊としては,陸軍の軍団が用いる偵察部隊として,機甲騎兵連隊という名称の部隊があります.
 規模は師団隷下の旅団と同程度として大体扱われることが多いです.
 また,同じく航空連隊という名称が使われることもある軍団の航空旅団もあります.例えば,イラク戦争の際には第11航空連隊というのがありました.

 これ以外では連隊はかつての部隊の歴史と伝統を引き継ぐために,大隊に対する冠詞のような意味合いで残されています.
 例えば,TF 1-23 infという場合,第23歩兵連隊第1大隊を基幹とする各職種の部隊が組み合わさった組織ですが,この第23歩兵連隊というのはかつての歴史と伝統,例えば軍旗と盾章を引き継ぐための呼称であって,連隊という組織が陸軍内にあるわけではありません.
 (外部の退役軍人による同窓会とか名誉連隊長のような制度ならありますが,それは別の話)

 ですが,複雑なのは師団隷下の旅団によっては旅団内の大隊の連隊を同一に揃えて旅団=連隊という言い方をするところがあったりする場合があることです.第82空挺がそうです.
http://www.globalsecurity.org/military/agency/army/82abn.htm
 第101空挺(空中強襲)も連隊とはいっていませんが,旅団隷下大隊の連隊が揃っていたりします.

 つまり,旅団と連隊の関係はいろいろ複雑だということです.


 【質問】
 米機甲騎兵連隊の編制は?

 【回答】
 アメリカ合衆国陸軍 第3機甲騎兵連隊(U.S.Army 3rd Cavalry Regiment)<Brave Rifles>

連隊本部
・1/3機甲騎兵大隊(第3機甲騎兵連隊第1大隊の意)
 ・本部・付中隊
 ・機甲騎兵中隊×3(M3×12,M1A1×9)
 ・戦車中隊(M1A1×14)
 ・野戦砲兵中隊(M109自走砲×8,観測部隊)
・2/3機甲騎兵大隊
・3/3機甲騎兵大隊
・4/3機甲騎兵大隊(空中)
 ・本部・付中隊(UH-60×18,EH-1H×3,OH-58A×1)
 ・攻撃ヘリ中隊×2(各:AH-1×7,OH-58×4)
 ・空中騎兵中隊×3(各:AH-1×4,OH-58×6)
・支援大隊
 ・本部・付中隊
 ・医務中隊
 ・整備中隊
 ・補給・輸送中隊
・防空砲兵中隊(アベンジャー×4(小隊))
・工兵中隊(M9ACE×2)
・軍事情報中隊(M113GSRレーダー車)
・化学防護中隊(M93NBC偵察車)

兵力:4272人
主な装備
・M1A1 MBT×129輌
・M3騎兵戦闘車×108輌
・M2歩兵戦闘車×14輌
・M109自走砲×24輌
ヘリコプター×74機(うちAH-1×26)

参照:軍事研究12月号P.143

邪夢 in mixi,2008年12月17日01:37

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 173空挺旅団は「空挺旅団戦闘チーム(ABCT)」となったことで,どう変わったのか?

 【回答】
 173空挺旅団(イタリア・ビセンサ駐屯)は米軍初の「空挺旅団戦闘チーム(ABCT)」です.
 世界規模の米軍再編に伴う再編成が行なわれ,旅団戦闘チーム(BCT)に生まれ変わった後,2006年10月10日に,初の空挺訓練をドイツで行ないました.
 以前よりも規模が2倍(在ドイツの3個大隊が隷下に入った)となっっており,新しく隷下に入った91騎兵連隊は,パナマ侵攻の際に空挺作戦に参加した部隊です.

 以上,ソースはおきらく軍事研究会,平成18年(2006年)10月16日付より.


 【質問】
 米陸軍が緊急即応部隊?というのを編成しようとしているようですが,いくらIT化されているといっても, MBTなどの機構戦力のない部隊をポンと送り込むのは, 戦力の逐次投入に当たるのではないのかなと思うのですが,違いますか?
 それとも地域紛争レベルに送り込むような部隊なら,MBTなんぞいらないんでしょうか?

 【回答】
 そうですね.戦力の逐次投入になります.
 しかし,充分な戦力を用意するまで時間的猶予がない場合は,危険を承知で軽武装の部隊を投入せざるを得ません.
 現状では即応性を高めようとすると,装備を軽装化しなければならない.即応可能で重武装という選択肢はないということです.

 一般に言われる「戦力の逐次投入の愚」とは,相手の戦力を過小評価し,より大規模な部隊を送り込めるにも関わらず ,小規模な派遣を繰り返して被害を拡大することを言います.
 つまり紛争の長期化を招き,味方の損害を大きくするから「愚」なわけですね.

 米軍の緊急即応部隊とは,紛争の初期段階で主導権を握るために最大の速度で戦力を投入することが目的です.
 つまり紛争の短期化と損害の最小化の解として出された回答であると言えましょう.

 とはいえ,事前集積や民間船舶の大々的な使用などを通して,米軍の展開能力は,おそらく世界で比較可能な対象がないほど高くなっています.
 なんでしたら,湾岸戦争やイラク戦争での米軍の事前展開について調べてみてはいかがでしょうか.国防総省のサイトなどに詳細なレポートが上がっています.


 【質問】
 アメリカが重戦闘車輛をあらかじめ世界各地に展開させておく戦略をやめ,紛争や戦争が起きたら逐次本土から軽戦闘車輛を戦闘地域に送り込む戦略にシフトするようですが,これはアメリカの国力の低下によるものですか?

 【回答】
 その戦略は見直しが図られる可能性が高いです.

 欧州から陸軍の重旅団を引き上げるという話があり,米本土に少なくとも1個旅団は戻ったのですが,今ではこの動きは止っています.
 また,韓国からは1個旅団を引き上げましたが今尚1個旅団残っています.

 この他,恐らくはクウェートに1個旅団以上駐留することになるんじゃないかと(ここは推測).
 少なくとも大隊規模が代わる代わる,演習などで頻繁に派遣されることはありそうです.

 さらに事前集積装備や海上事前集積装備などもありますし,紛争地たるアフガニスタンやイラクにはかなりの装備と人員を送り込み続けています.
 イラクからは撤退する動きがありますが,アフガニスタンへは増派が行われるでしょう.
 先週水曜日にオバマ大統領が,国防総省で軍首脳とあって今週にも発表される見通しとされています.

 現在,米陸軍と海兵隊は現役の人員規模を拡大しており,これが部隊増設に繋がるのは確かです.

 つまり,米国の国力低下による戦略指針変更か否かは判断しませんが,その戦略指針自体がどうも違ってきているようだというのが回答です.

軍事板,2009/02/01
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ストライカー旅団ハワイ配備の狙いは?

 【回答】
 2008/4/17,米陸軍は,現在イラクで展開中の25軽歩兵師団・2ストライカー旅団戦闘チームをハワイ スコフィールド駐屯地で恒久配置する決定が行なわれたと発表しました.

 太平洋戦域における陸軍戦略および国益の観点からハワイが選ばれたそうで,訓練できる規模,演習地に限りがあり,環境資源に与える微妙な影響といった制約がある以上に,地理的特性が重視されたものです.

 太平洋陸軍司令官のミクソン中将は
「同チームのハワイへの配置は,わが国が太平洋地域の国益に関与する姿勢を,わが友邦と敵に強力に伝えるものだ.
 ストライカー旅団戦闘チームの能力は,太平洋地域でいかなる紛争が起きようとも,わが方が勝利を得るだけの能力を「相当程度」広げる.
 ハワイには限られた土地しかなく,貴重な自然資源があることは十分に分かっている.
 われらは自然を護ってゆくものだ」

 陸軍参謀次長のサーマン中将はこの配置について
「今回の決心は,環太平洋地域と東南アジアにはわが国にとって死活的に重要な権益があるという事実に基くものだ.
 太平洋地域にさらなる戦力を集中させることは,NMS(国家軍事戦略)とQDRに基く決定であり指示指令といえる」
としています.

 陸軍はあわせてこういうことも伝えています.
「このストライカー旅団戦闘チームは,台湾・日本・韓国の防衛や,東南アジア地域におけるテロ集団の聖域化阻止を図るためにわが国の関与が必要になった際,緊急展開する主力部隊となる」

 これで陸軍は,太平洋戦域に二つの前方展開SBCTを保有することとなりました.
 しかしアラスカの172ストライカー旅団は,冬の出動が事実上不可能で,これまで戦略的に無駄が多いとされてきました.
 二個目のSCBTがハワイに位置することで,必要ならばSCBTを同時展開できるという戦略的柔軟性を得ることができます.
 これに加えて陸軍は,ハワイ配備は,米大陸内配備よりも太平洋地域の国々に対する即応展開性を高めると考えているようです.

 25軽歩兵師団長のベドナレック准将は
「陸軍にとってもそうだが,現在危険の中で展開中の兵士や家族にとって正しい決定だ.
 これからもハワイ社会との関係を強化し,今回の配備に関する対話を続けてゆく」
としています.

 ⇒ちなみに現在の米陸軍ストライカー旅団戦闘チーム(改編中もあるかも)です.

2歩兵師団3旅団
25軽歩兵師団1旅団
172歩兵旅団
25軽歩兵師団2旅団
2軽装甲騎兵連隊
ペンシルバニア州兵28機械化歩兵師団56機械化旅団

http://www.globalsecurity.org/military/agency/army/brigade-ibct.htm

おきらく軍事研究会,平成20年(2008年)4月21日


 【質問】
 米陸軍の空挺部隊について質問ですが,それぞれの特徴を教えてくれませんか?
 例えば75レンジャーや101レンジャーなどありますよね? それぞれの特徴を教えて下さい.

 【回答】
 米陸軍の空挺部隊について

●第173空挺旅団
 近年2個大隊となった.
 イタリアに駐屯し,ボスニア,コソボ危機など東欧を睨む.
 在欧州陸軍では第2騎兵連隊(ストライカー装甲車装備) と並んで唯二の戦闘部隊となりつつある.
 イラク戦争ではクルド人自治区に大隊空挺降下(ただし事前に降下帯は確保済み).
 キルクーク方面でペシュメルガとともに戦闘に参加.
 そのまま支援安定化作戦も経験して帰還.

●第82空挺師団
 AA(オールアメリカン)という肩章が有名.映画プライベートライアンやバンドオブブラザーズにもちょっと出てくる.
 今は4個旅団になったかな.
 イラク戦争中の旅団増設改編により,3個旅団から4個旅団へ増設される師団の一つ.
 イラク戦争では当初,バグダッド国際空港(旧称フセイン国際空港)への降下に備えて待機していたが,思わぬ民兵の頑強な抵抗が補給線上に発生したことで,サマワ市街地包囲に転じられた.
 イラクやアフガンに輪番制でたびたび旅団が投じられるほか,選挙などがある前後には大隊毎に増派されることもある.

 第82空挺師団関係では常に1個旅団が即応待機にある,つまり旅団空挺降下能力の保持をしていることがよく強調されるようだ.
 基本的には精鋭な軽歩兵であり,ニューヨーク州フォートドラムの第10山岳師団と並んでよく海外派遣される.
 82空挺師団本部の所在地はノースカロライナ州フォートブラッグ.

●第101空中強襲師団
 正式に第101空挺師団.本部はケンタッキー州フォートキャンベル.
 ヘリ旅団を2個有する.ベトナム戦争中の第1騎兵師団からの伝統を受け継いで,ヘリによる空中機動を売りとする.
 パウエルの自伝によると,この師団長は代々ヘリパイロットが就くとか.

 イラク戦争では当時の3個旅団全てが開戦直前に滑り込むようにしてクウェートに派遣,全旅団とも実戦に参加.ナジャフ,ヒッラなどの包囲を靡下旅団は行っている.

 なお,イラク戦争で攻撃ヘリによる縦深打撃について,特に都市部において行う場合に疑問が生じた向きがある.
 そしてコマンチ偵察ヘリのキャンセルに旅団増設の中での航空旅団の均一化などの影響をも受けている.
 これが最近大規模な空中強襲作戦operation Swarmerを遂行した背景と見るのは,下種のかんぐりだろうか.

●第75レンジャー連隊
 米国本土内に大隊ごとに分かれて所在.
 空挺降下もするが,基本は特殊作戦部隊に通常部隊の数と火力を与えるために使われる.
 その例が映画「ブラックホークダウン」.
 この部隊や特殊作戦部隊は公式には,どこに投入されるとかはあまり発表されないが,公式報道写真や各種の画像には出てくる.
 ここいらは家族やら関係者が知っている範囲と,世間に部隊の存在を広報する兼ね合いだろうか.
 起源はベトナム戦争時の長距離挺進部隊にあるという.

●第509空挺歩兵連隊第1大隊ジェロニモ
 ルイジアナ州フォートポークにJRTCという,軽歩兵旅団やこれらと協働する重部隊が各個訓練から大隊集合訓練を経て積み上げてきて,最後に旅団全体で一斉に動く訓練を出来るだけ実戦的環境で行うための演習場がある.
 そこの教官部隊.
 対抗演習ということで,審判を立てて,旅団が低烈度紛争において各種任務を遂行するのを妨害するのが仕事の一つ.

 ただし,イラク戦争が始まってからというもの,もう一つの旅団級対抗演習場であるNTC(カリフォルニア州フォートアーウィン)もイラク村複数が作られ,イラク人エキストラが雇われて模様替えをしている.

 また教官部隊ではあるが,イラクへも展開しジェロニモの部隊はバグダッドで地区を担任していた時期がある.
 これは州兵も動員する中,現役陸軍の各部隊で使えるものは使う姿勢の現われだったんだろうか.

Green-beret in Afghan

●あとはデルタとかグリーンベレーとか.
 陸軍特殊作戦軍は数を増やそうとして大童という記事がこないだ出た.
 これは2006年QDR(確か翻訳が防衛ハンドブックとかに掲載されているはず) で特殊作戦部隊の増員が項目として組み込まれているのに対応した動きでもある.
 また,アフガニスタンで北部同盟とともに戦い,短時日のうちにタリバンをカブール,カンダハルから駆逐した特殊作戦部隊の能力が注目されたためでもある.

●太平洋にも空挺旅団がアラスカに出来つつある.
 これは部隊を立ち上げている段階だったかな.
 かつて第172歩兵旅団があったのが,ストライカー装甲車を導入して自動車化歩兵となり,それとは別に1個旅団が立ち上がった.
 今のところ,第25歩兵師団(軽)第4旅団(空挺)という名称.
 アラスカのフォートリチャードソンに所在.


 【質問】
 アメリカ陸軍空挺師団のパスファインダー (降着誘導員)について教えてください.

 【回答】

 第二次世界大戦初頭,第82空挺師団第505空挺歩兵連隊からの志願兵達によって創設された.
 1943年,イタリア戦線におけるシシリー島攻略作戦が初陣.
 連合国軍の主力強襲部隊に先駆けて降下し,DZ(降下ゾーン)を確保した.
 1944年6月,ノルマンディー上陸作戦に参加.
 1947年9月18日,アメリカ陸軍航空隊が独立してアメリカ空軍になると,パスファインダーが行っていた任務は,空軍に新創設されたCCT(戦闘航空管制チーム) 受け継がれ,それと同時に,パスファインダー部隊は完全に解体された.

 その後,陸軍のパスファインダー部隊が空中襲撃師団で復活.
 ベトナム戦争では,ヘリボーン(空中機動)作戦に先駆けて,後続部隊のLZ(着陸ゾーン)選定を行った.

 湾岸戦争では,イラクに空中強襲作戦を行った第101空挺師団を支援.
 また,第101空挺師団航空部隊のために,FARP(前方武装及び燃料補給地点)を選定した.

 現在では,第101空挺師団第101航空連隊のパスファインダー中隊,第82空挺師団パスファインダー中隊の3個部隊が存在する.

軍事板,2003/03/07
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 第82空挺師団,第101空挺師団など,この数字は何か意味があるのでしょうか?

 【回答】
 基本的に師団の番号は編成された順番につけられる.
 ただたとえば第1歩兵師団と第1機甲師団と第1騎兵師団のように兵科が違う師団に同じ番号をつけてる場合もある.

 また,兵科が変わったけど番号をそのまま引き継ぐ場合もある.

 さらに2つの大戦時に編成されたけど,戦後に解体された師団もあるので,たとえば101空挺師団の他に現在も100個師団があるわけではない.
 州兵師団のように平時は定数以下で州知事の指揮下にあり,有事に予備役召集をかけて戦力化されて合衆国軍の直接指揮下に入る師団もある.

 蛇足だが,空挺師団は米陸軍では歩兵師団から分化してきた経緯があり,編成当時のナンバリングをそのまま引き継いでいる.
 第82空挺師団と第101空挺師団は第82歩兵師団を改組して誕生したので,兄弟師団の関係と言えなくもない.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 米陸軍第82空挺師団の偵察部隊LRSDについて教えてください.

 【回答】
 米陸軍第82空挺師団には自由降下で潜入して各種偵察をする偵察部隊があるらしい.
 その部隊の名前は第82空挺師団第313軍事情報大隊E中隊(LRSD:長距離偵察監視分遣隊)

 その部隊の公式HPはここ↓
http://www.bragg.army.mil/AFVC-Z/Echo.htm
 自由降下訓練中の写真もある.

 現在のE中隊長はThomas Sager大尉.
 E中隊先任軍曹はMichael Brazzell.
 第313軍事情報大隊には
第504パラシュート歩兵連隊(第1旅団所属)を偵察支援するA中隊,
第325空挺歩兵連隊(第2旅団所属)を偵察支援するB中隊,
第505パラシュート歩兵連隊(第3旅団所属)を偵察支援するC中隊,
師団全体を偵察支援するD中隊,
それとこのE中隊と司令部支援中隊がある.

 なお,第82空挺師団が大規模空挺降下作戦を行う直前には,JAAP(統合先遣空挺班)という,82師団のLRSDと空軍のCCTが共同で,現地の偵察・DZの選定確認・確保・誘導を任務とする先遣班が,臨時編成されるそうです.

軍事板,2003/03/07
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 第101空挺師団について教えてください.

 【回答】
 1918年7月23日,第101師団本部が国民軍(National Army)の一部として創設されたのが,その始まり.
 国民軍というのは,米国防省が第一次大戦遂行のために作った志願兵組織.
 大戦が11/11に休戦となったことに伴い,12/11に動員解除されるも,1921年には師団本部が,全州の予備役が召集されて編成される部隊として再度設置.
 同年9/10,ウィスコンシン州ミルウォーキーにて結成される.

 1942/8/15,ルイジアナ州キャンプ・クレイボーンにて,旧101師団を解体して,改めて空挺師団として創設.
 このとき,師団長にはウィリアム・C・リー少将が就任している.

 フォート・ブラッグ,キャンプ・シャンクス,そして英国での訓練を得て,ノルマンディ上陸作戦に参加.
 次いで,次の作戦の準備のために英国に戻った後,1944/9/17,マーケット・ガーデン作戦の一環としてオランダに降下.
 1944年11月のバルジの戦いでは,ドイツ軍に包囲されながらも,ベルギーの重要な交通の要衝,バストーニュを守り切った.
 ちなみにドイツ軍から降伏を勧告された時の,師団長代理,アンソニーC.マコーリフ准将の回答;「ナッツ!」
 その後,アルザス,ルールと進撃し,ベルヒテスガーデンではヒトラーの山荘を占拠.

 ドイツ降伏後,日本本土上陸作戦のため,太平洋に転戦する予定だったが,日本の降伏により,動員解除.

 戦後,暫くの間は,訓練師団として再編(1948年,1950年,1954年)されたり,また解体されたりの繰り返し.
 1956/9/21,米陸軍のペントミック師団構想による初の師団として,常設師団として再編.
 しかしその初出動は欧州ではなく,対外戦争ですらなく,米国内のアーカンソー州だった.
 1957年,「リトルロック高校事件」により,アイゼンハワー大統領の命令によって,部隊の一部がアフリカ系生徒を護衛する任務に就いた.

 対外戦争による初の出動はヴェトナム.
 1965/7/29,第一旅団がカムラン湾に上陸し,第101師団の残りの部隊も,1967年12月までにはヴェトナム戦争に投入された.
 これは直接戦闘地域への最大かつ最長の空輸作戦として,空挺史に残る出来事であった.

 ベトナム戦争時の第101空挺師団の歩兵連隊↓
第187歩兵連隊 第3大隊 空中機動(ヘリボーン)
第327歩兵連隊 第1,2大隊 空挺
第501歩兵連隊 第1,2大隊 空中機動(ヘリボーン)
第502歩兵連隊 第1,2大隊 空中機動(ヘリボーン)
第506歩兵連隊 第1,2,3大隊 空中機動(ヘリボーン)

 1969年5月,同師団は北ヴェトナム軍の南ヴェトナムへの浸透ルートとなっていた,エイショウ・ヴァレーへ投入され,第101空挺師団第187連隊第3大隊B中隊が937高地攻略戦,いわゆる「ハンバーガー・ヒルの戦い」にて,10日間の戦闘で死者70人以上を出すという甚大な損害を蒙る.
 この戦いを境に,アメリカ国民には一層,厭戦感情が高まり,有力政治家も,ハンバーガー・ヒルの戦いを非難する声明を発表.
 これを受け,アメリカ軍は大規模な攻撃作戦に,より慎重な態度をとるようになり,1969年終盤には,師団の活動も活動は民事と宣撫プログラムが主となる.
 1972/4/6,公式に帰国.

 1974/10/4,第101空挺師団は空中強襲師団に改編され,ヘリコプター強襲部隊に変化.

 1982年3月, 師団の部隊がは,多国籍軍とオブザーバーの一環として,シナイ半島での平和維持活動の6ヶ月間の派遣任務を開始.

 1990年8月,湾岸戦争勃発.イラクのクウェイト侵攻により,同師団はサウディアラビアを守る「盾」として派遣(「沙漠の盾」作戦)
 翌年の多国籍軍による反攻,「砂漠の嵐」作戦では,1991/1/17,同師団のアパッチ・ヘリによるイラクのレーダーサイト攻撃が,この作戦の最初の発砲となった.
 同師団は,イラクのユーフラテス川流域の領土を占領し,クウェートでイラク占領軍を攻撃する米機甲部隊の側面を確保するために高速道路8を遮断し,師団史の中で最長かつ最大の航空攻撃を行った.
 1991/5/1,帰国.

 1992年12月,PKO国連ソマリア活動のため,同師団の一部が同地に派遣.
 続いて1993年5月,平和強制と国家建設を任務とする,第2次国連ソマリア活動のため,再度ソマリアに展開したが,アイディード将軍は国連に対して宣戦布告.
 「ブラックホーク・ダウン」事件が起こった結果,1994年2月にフォートキャンベルに帰国した.

 1995年と1996年には,パナマ,シナイ,ハイチ,ボスニア,コソボに展開する兵士と米軍と国連平和維持活動を支援.

 2001年の9.11同時多発テロ発生直後には,さらなるテロ攻撃の可能性を考慮されて,米国内の重要施設警備のために展開.
 2001年11月にには第三旅団戦闘団( RAKKASAN )がアフ【ガ】ーニスタンに派遣され,対アル=カーイダ戦の鍵となる重要施設を確保.
 彼らは,アナコンダ作戦,ショー-E-コット渓谷の2002年3月10日の戦いを含む,複数の戦闘活動に参加し,ターリバーンとアル=カーイダに壊滅的な打撃を与えた.

 2002年夏,イラク侵攻のために展開.
 南部からバクダードへ進撃し,イラク共和国防衛隊の3個師団,「メディナ」「ネブカドネザル」「ハムラビ」を撃破し,アンナジャフ,カルバラ,ヒッラの各都市を占領した.
 戦後,治安維持任務に従事した後,フォートキャンベルに帰還.
 2005年後半に,二度目のイラク配備.

 一方で2008年2月,第四旅団本部と同戦闘団は,アフ【ガ】ーニスタンの,パキスタン国境沿いの地域に配備.
 イラクからの撤退とアフ【ガ】ーニスタンへの増派により,同師団の他の戦闘部隊も同地へ転戦.

 第101空挺師団(空中強襲)がフォート・キャンベルに帰還したのは,2012/3/22のことであった.

 現在の第101空挺師団の編成は,
・第501特別大隊(師団本部含む)
・第1旅団戦闘団「バストーン」
 麾下の第327歩兵連隊は,WWUのときは101空挺のグライダー歩兵連隊
・第2旅団戦闘団「ストライク」
 麾下の第502歩兵連隊は,WWUのときは101空挺のパラシュート歩兵連隊
・第3旅団戦闘団「ラッカサンズ」
 麾下の第187歩兵連隊は,WWUのときは太平洋戦線で活躍した第11空挺師団 実戦でパラシュート降下はなかった)のパラシュート歩兵連隊.
 余談だが,太平洋戦線でパラシュート降下した米軍部隊は,独立第503パラシュート歩兵連隊のみ.
・第4旅団戦闘団「カラヒー」
 麾下の第506歩兵連隊は,WWUのときは101空挺のパラシュート歩兵連隊
・第101戦闘航空旅団「ウィング・オブ・ディスティニー」
・第159戦闘航空旅団「イーグル・サンダー」
・第101戦力維持旅団「ライフ・ライナーズ」


 現在,パラシュート降下チームはパラシュートデモンストレーションチームだけ.
 ちょっと寂しい.

 【参考ページ】
http://screamingeagle.org/division-history/
http://ameblo.jp/eiga-kaisetu-hihyou/entry-10685918161.html

軍事板,2003/03/07
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 第101空挺師団とか言いますけど,あと1〜100までの師団が存在する(存在した)のでしょうか?
 それとも語呂のいい数字を適当に名乗ってるだですか?

 【回答】
 空挺師団は82と101の二個師団しかない.
 どちらも創設当時は歩兵師団だった.
 101は1968年に,ヘリ搭載歩兵部隊である空中強襲師団に改変されたし.

軍事板
青文字:加筆改修部分

 1〜100までの師団は,書類の上では存在した,あるいは存在したことがある,という話.
 州兵だって一連の番号に入るので.

 現在では,

第1機甲師団,第1騎兵師団
第1歩兵師団,第2歩兵師団,第3歩兵師団,第4歩兵師団,第25歩兵師団
第10山岳師団
第82空挺師団,第101空挺師団

が,連邦軍の師団.

「wikipedia」:アメリカ陸軍の編成
を参照ください.

ふみ in 軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 第二次世界大戦から現在までに存在する,主なアメリカ空挺連隊の沿革を教えてください.

 【回答】

(1)第82空挺師団所属

・第504パラシュート歩兵連隊(WWUから現在まで82師団に所属)
・第325空挺歩兵連隊(WWUの時は82師団のグライダー歩兵連隊,1948年から現在まではは82師団のパラシュート部隊)
・第505パラシュート歩兵連隊(WWUから現在まで82師団に所属)

(2)第101空中強襲師団
(現在の空挺歩兵連隊はすべて,ヘリボーンによる空中機動部隊ですが,空挺(エアボーン)の名称は残っています.)

・第327空挺歩兵連隊(WWU時は101師団のグライダー歩兵連隊.
 101空挺が戦後,一時解隊時に同時に解隊.
 ベトナム戦争中,101空挺師団復活時に,101師団唯一のパラシュート連隊として復活.

 空中強襲(エア・アサルト)の名称はその時,101空挺は空中機動(ヘリボーンによるエアモービル)部隊になっていたのですが,パラシュート連隊も保有していたため,101空挺(空中強襲)と呼ばれた.
 現在は全部隊がヘリボーン部隊ですが,その名称は引き継がれている.
 327連隊は現在は,101空中強襲師団のヘリボーン部隊.

・第502空挺歩兵連隊
(WWUの時は101師団のパラシュート部隊.
 ベトナム戦争時から現在まで第101師団のヘリボーン部隊)

・第187空挺歩兵連隊
(WWUの時は太平洋戦線で活動した第11空挺師団に所属.
 ただし空挺作戦は実施せず.戦後は日本の仙台市に占領軍部隊として駐留.
 朝鮮戦争時には第2レンジャー大隊とともにトマホーク作戦でパラシュート降下作戦を実施.
 ベトナム戦争で第101空中強襲師団が復活すると,空中機動部隊(ヘリボーン)として101空挺に配属される.
 同連隊のアシャウ渓谷での激戦は,映画「ハンバーガーヒル」でも描かれている.
 現在も101師団のヘリボーン歩兵連隊)

(3)第173空挺旅団

・第503空挺歩兵連隊
(WWU時は独立連隊.ベトナム戦争と現在は第173空挺旅団に所属)

・第508空挺歩兵連隊
(WWU時はマーケット・ガーデン作戦以降
 第82空挺師団に所属.オランダ・ナイメヘン郊外に降下している.
 戦後,解隊されたが,2000年に第173空挺旅団の歩兵連隊として復活.)
 
 アメリカ陸軍は,なるべく伝統の連隊名を残そうとしています.
 第82師団の504と505連隊は,今でもパラシュート歩兵連隊(PIR)の名称を使用しています.
 空挺歩兵連隊はエアボーン歩兵連隊です.(AIR)
 空中強襲(エア・アサルト)は本来はパラシュートと空中機動(エア・モービル)部隊の合わさった機能を持つ部隊の名称です.
 現在のイギリス陸軍第16空中強襲旅団(エア・アサルト)も,空挺(パラシュート)と空中機動(エア・モービル)の各旅団を統合した部隊です.

 米陸軍空挺師団の現状では,連隊の名称は使用していても,実際は大隊です.
 例を挙げると第504連隊であれば,
第504連隊第一大隊
第504連隊第二大隊
第504連隊第三大隊
という3個大隊が旅団に直結しています.
 連隊長や連隊本部はありません.
 平時は歩兵3個大隊で1個旅団を編成しますが,戦闘時は旅団には師団の各種大隊とから各旅団に中隊等が派遣されて,戦闘団が編成されます.
 連隊名が残っているのは,連隊には連隊旗やニックネーム等の伝統があるからです.

 アメリカ陸軍には現在,第82空挺師団の他にもパラシュート降下を行なう空挺部隊が存在します.
 それは南ヨーロッパ(NATO)駐留の第173空挺旅団で,イタリアに駐屯しています.
 第173空挺旅団は,第二次世界大戦時に創設された独立第503パラシュート歩兵連隊が源です.
 独立第503パラシュート歩兵連隊(第2大隊)は北アフリカ戦線で,イギリス空挺部隊(2個大隊)とともに,アメリカ軍では初めての実戦によるパラシュート降下を実施.
 その後,太平洋戦線に転進し,ニューギニア戦線で戦闘を行ない,その後,フィリピンの日本軍が立て篭もるコレヒドール要塞付近にパラシュート降下して,同要塞を奪回しました.
 第二次世界大戦後は解隊しましたが,ベトナム戦争時,第173空挺旅団が創設され,その同旅団唯一の歩兵部隊として第503パラシュート歩兵連隊は復活しました.

 第173空挺旅団はベトナム各地で戦闘を行なった後,ジャンクションシティ作戦では,ベトナム戦争でが唯一となるパラシュート降下作戦を実施しています.
 ただ,この作戦は失敗してしまいました.
 ベトナム戦争後は同旅団は解隊しましたが,2000年に緊迫するユーゴスラビア情勢を背景に再び,第173空挺旅団が創設されました.
 現在,第173空挺旅団は第503空挺歩兵連隊と第508空挺歩兵連隊の2個歩兵連隊を基幹としています.

軍事板,2003/03/07
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 第82空挺師団第504パラシュート歩兵連隊について教えてください.

 【回答】

 82空挺師団第504パラシュート歩兵連隊は,陸軍の中でも老舗のパラシュート連隊です.
 シチリア島降下,サレルノ降下の2回の戦闘降下後,さらに82空挺師団から切り離されて,イタリア戦線で戦闘を行ない,D−Dayの前にイギリスに呼び戻されて82空挺師団に戻った時は,補充兵が増強が間に合わず,82空挺師団では唯一,ノルマンディー上陸作戦に連隊として参加できませんでした.
 ただし,経験豊富な隊員が多かったので(当時,アメリカ軍で実戦降下を経験しているパラシュート連隊は,第82空挺師団にしかなかった.),504連隊の一部の隊員にパスファインダー訓練を施して,パスファインダーの先遣隊として,一番先にユタ海岸(作戦地名)の奥に先遣降下させました.
 その後,504連隊はオランダのナイメヘン郊外へ,戦闘降下を実施しています.

軍事板,2003/03/07
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 アン・ダンウッディとは?

 【回答】
 Ann Dunwoodyは,女性初の陸軍大将となった人物.
 軍人一家の家の生まれ.
 1975年,ニューヨーク州立大学卒業後,陸軍入隊.
 1976年,陸軍軍需品学校や基礎空挺学校に入学.
 後に陸軍指揮幕僚大学入学.
 1988年,フロリダ工大でロジスティクス・マネジメントの博士号修得.
 1991年,湾岸戦争に空挺部隊の一員として従軍し,サウディアラビア駐留.
 1995年,陸軍産業大学で国家資源戦略学博士号修得.
 2008/11/14,陸軍大将昇進.

 【参考ページ】
2008/11/15/18:10,AFP
2008/11/15,CNN
wikipedia

消印所沢

54 :名無しさん@九周年:2008/11/15(土) 10:01:25 ID:Z2PsuDL40

「いいかいアタシの息子達! お前達も男なら補給が届くまで踏ん張りなー!!」

 こんな感じかな.
 なんかラピュタに出てたおばちゃんみたいな感じ.

ニュース速報+板
ラッキーマン. in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


 【質問】
 米陸軍では准将や大佐って何をする人?

 【回答】
 准将は師団長見習いで師団長の下で作戦,機動,支援などを担当したりする.
 旅団長は大佐.大隊長は中佐.中隊長は大尉.小隊長は少尉.
 独立旅団だとどうだったでしょうね.師団が上に直接居ない旅団があります.
 イタリアにいる第173空挺旅団とアラスカにいる第172歩兵旅団(ストライカー),それから旅団規模として第11機甲騎兵連隊,第3機甲騎兵連隊,第2騎兵連隊(ストライカー)もいるなぁ.
 このほか憲兵とか対空とか機動支援などにも旅団編制の部隊は多数あるので,調べないと分からないです.


 【質問】
 米軍は,寒い地域での戦闘もできるの?

 【回答】
 できる.

 アメリカ海兵隊は平均して年に1回はアラスカやアリューシャンで上陸演習をやっているぞ.
 積雪地での演習は普通にしている.
 装備にもちゃんと寒冷地装備があるし,車両の迷彩パターンには冬季迷彩がちゃんとある.

 冷戦時代はソビエトのアラスカ・アリューシャン侵攻が想定されてたし,逆にカムチャツカやクーリル,サハリンに上陸することも考えられたので,冬季の寒冷地戦闘も充分考慮されてた.

軍事板
青文字:加筆部分


 【質問】
 米陸軍北方作戦訓練センター(U.S. Army Northern Warfare Training Center)とは?

 【回答】
 アメリカ陸軍が寒冷地で訓練するための施設.
 元米陸軍大尉・加藤喬によれば,アラスカ州立大学のあるフェアバンクス(Fairbanks)から140キロほど南下したアラスカ山脈(Alaska Range)のふもとに位置しており,氷河地帯(glacier area)での行軍(marching),野営(camp),ロープによる絶壁降下(rappelling),サバイバル訓練(survival training)などを行なうという.

 詳しくは[軍隊式英会話術],2008.2.8号
http://archive.mag2.com/0000229939/index.html
を参照されたし.


 【質問】
 MASHって何?

 【回答】
(1)
 ジャガイモの調理法の一種,
 付け合わせなどに用いられる.

コタロ in mixi,2008年12月23日 20:53

(2)
 MASHとは移動米軍外科病院(Mobil Army Surgical Hospital)のことを指す.
 1945年8月,最初のMASH部隊が配備され,朝鮮戦争以降,投入されており,例えば2005年のカシミール大地震では医療援助のため,パキスタン側カシミールの主都ムザファラバード Muzaffarabad にMASHが設営されている.
 しかし2006/10/16,最後のMASHが廃隊となった.

 【参考ページ】
「Wikipedia」:M★A★S★H マッシュ
「Wikipedia」:MASH
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2009829/220055

 ちなみに映画「MASH」は,私見ではイマイチ.
 同じ戦争コメディ映画なら,「戦略大作戦」のほうが出来がいい.
 ドナルド・サザランドも,こちらのほうが生き生きしているしね.

【ぐんじさんぎょう】,2008/12/26 23:01
に加筆

 【余談】
 メックウォリアーRPGでは傭兵部隊の装備として登場している.

まりう in mixi,2008年12月23日 23:36

 ロバート・アルトマン監督(コンバットの1stシリーズで暗いのやりすぎて首になった)がその映像手法を確立した作品として名高いです.
 どのような手法かというと,群像を切り出す映像手法として,遠景からその向こうの近景にピントが切り替わって場面が繋がっていく,というものです.
 晩年の作品でも使われていました(バレエカンパニー).
 「戦略大作戦」も素晴らしいですが(シャーマンにスピーカーってヘリコプターにワルキューレの元ネタだと思う),この作品も本当に素晴らしいと思っています.
 あと1時間くらい語ってもいいですか?
 だめですか,そうですね.

 作られた背景も,映画会社から嫌われて,会社を騙しながら,カリフォルニアの田舎の川原で撮影されたという…….あ,やめろって?そうですね.
 反ベトナム戦争機運真っ只中に,朝鮮戦争舞台の,
 超反戦軍隊翼賛映画(なんだそれ).
 スーサイドイズペインレス,イットブリングスメニチェンジズ♪

 タイトル曲も迷作です.
 自殺翼賛ソング.
 原作は,実際に朝鮮戦争に従軍した現役(当時)医師が芸名で書いていて,退役後にメイン州のとある町に同じ悪たれ医師が集ってのその後の続編も書かれています.
 ……あ,もうやめろって?はいすいません.

赤の9番 in mixi,2008年12月26日 23:52


 【質問】
 海岸水工研究所とは?

 【回答】
 地下水から海岸まで,水利に関する広範な分野に関する基礎研究を行う,陸軍工兵部門の研究機関.[3]

 米国では19世紀以来,ミシシッピ川とその支川が交通の大動脈であり,その維持改良は陸軍工兵団(US Army Corps of Engineers)の任務とされた.
 やがて,港湾建設や海岸保全の事業も,工兵団の任務に加えられた.
 20世紀に入ると,海岸浸食に人々の関心が高まり,州政府その他も独自に調査研究を開始した.
 こうした技術的事項の共通化・統一を図る目的で,工兵団技師長の下に検討委員会が設けられ,1930年に至って工兵団の組織の一つとして設置されたのが,浜浸食局(Beach Erosion Board: BEB)である.

 BEBは,工兵団の将校と民間の専門家から成る委員会であり,その下に事務局があって,調査研究の実務を担当する.
 BEBは,地方から要請のあった海浜保全事業について調査し,事業に対する連邦政府の補助額について意見を述べるのが,主な任務であった.

 第二次大戦中,BEBはカルフォルニア大学やScripps研究所の協力の下,上陸作戦のために波および海岸過程についての基礎的な研究を行い,海岸工学上極めて貴重な資料の数々を得た.[1]

 1945年には,独自に一般的な調査研究を実施し,海岸浸食に関連する資料や情報を編集して出版する権限が与えられた.
 これに伴って造波水路などが整備され,各種の実験などを自らが行うようになった.
 また,『海岸保全の計画と設計』(Shore Protection Planning and Design : SPPD)と題するマニュアルを出版.
 のちにSPPDは『海岸保全マニュアル』(Shore Protection Manual : SPM)と改訂・改題された.
 さらに,2002年には大幅に拡張された『海岸工学マニュアル』(Coastal Engineering Manual : CEM)となった.
 これらマニュアルに対する評価は極めて高く,米国の多くの大学で教科書として利用されたほか,世界各国で海岸工学のバイブルとして参照された.

 1963年,法令によりBEBは「海岸工学研究センター(Coastal Engineering Design)と改組.

 1996年には,ヴィックスバーグに既に存在していた「水路実験ステーション」(Waterways Experiment Station)と統合され,陸軍技術研究開発センターの一組織,「海岸水工研究所」(Coastal and Hydraulics Laboratory: CHL)とり,2015年現在も活動中である.[2]

 【参考ページ】
[0] 合田良實『海岸工学 その誕生と発展』(技報堂出版,2012),p.12 & 25
 ※[1]〜[4]以外のほぼすべての部分の出典・引用元.
[1] https://ir.kochi-u.ac.jp/dspace/bitstream/10126/2721/1/005-17.pdf
[2] http://chl.erdc.usace.army.mil/about
[3] http://www.federallabs.org/labs/profile/?id=1647
[4] http://www.gulfbase.org/organization/view.php?oid=chl


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