◆◆用語
<総記FAQ・目次

【質問】
軍事用語の英訳に自信がない場合,どうやって調べたらいいでしょうか?
【回答】
1 2ch.英語板で該当するスレッドを探す
2 英会話学校に入り母語を英語とする講師に質問する
3 ネットで英作文を添削してくれる商売があるから,それを利用
4 " "で括ってはググり,そいう並べ方をしている人が英語圏にいるか,延々と探す
……という手がある.
残念ながら,兵器関係の英語を読める人は多いんだけど,書ける人はまだまだいないよん.
レスはあんまし返ってこない可能性が高い.
軍事板
【質問】
「緊急時」の定義はなんでしょう?
「有事(戦時)」は「緊急時」ですね?
それとも「有事(戦時)」の通常の作戦計画ではない「緊急時」に利用する,という事ですか?
あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)
【回答】
運用=平常業務 と捉えるべきでは?
どうして軍事作戦と捉えてしまうのか,あつこばさんの言語感覚が不安です.
そもそも,「緊急着陸との違い」なんですから「緊急じゃない着陸」となるわけですし.
そして,緊急時は緊急時でしょう.それ以外の何者でもない.
滑走路が破壊された時でも短距離で着陸を成功できるように,事故時などの緊急着陸に,避難に,オーバーランに.そういったイレギュラーな事態に備えるための保険として,弾力的に対応が出来るようにするものです.
作戦でも訓練でも事前の計画にしたがって進められます.
でも「緊急」とは突発事態です.
【質問】
歴史上の事件を○○の変などといいますよね。
「これは変」「これは事件」などの基準はあるのでしょうか?
【回答】
「合戦」と「戦(戦い)」は“局地的な”戦闘行為をあらわすのに用いられることが多い(石山戦争=石山合戦は例外か?).
「乱」は政府・現政権に対する“反乱”や“武力による抵抗”という意味合いで用いられます(たとえば壬申の乱は大海人皇子による近江朝廷への反乱ですね)。
「事件」は,戦闘行為を伴わない出来事の呼称としても用いられますが,戦闘行為を伴ったり,武力が使用された出来事をさす場合に使われることもあります(特に江戸幕末期以降に多い)。
単発的な出来事に対して用いられることが多いのですが(四国艦隊下関砲撃事件や満州某重大事件・ノモンハン事件など),長期にわたる戦闘行為(「戦争」)のなかの局地的な出来事であっても,“謀略的”あるいは“偶発的”であれば「事件」という呼称が用いられます(柳条湖事件や盧溝橋事件)。
また,「〜の変」という表記もあります。これは“政治的な陰謀・政変”や“政権担当者側が不意に襲われた場合”に使われます。後者では武力が用いられることもありますが,本能寺の変や桜田門外の変・坂下門外の変・紀尾井坂の変などがそれにあたります。
ただし,両者に該当せず,戦闘行為が伴っていたとしても「〜の変」と表記されるものもあります。薬子の変と元弘の変がその代表です。
“天皇・上皇が乱=反乱を起こす道理がない”という立場(必ずしもそんなことはない)から,「〜の変」(つまり単なる“政治的な陰謀・政変”)と表記されるわけですが,
薬子の変は平城上皇による嵯峨天皇に対する反乱なので,“平城上皇の乱”,元弘の変は後醍醐天皇による鎌倉幕府に対する「謀叛」(当時の史料にはこのように表記されている)=反乱なので“元弘の乱”と表記することもあります。
ちなみに,承久の乱は大正期ころからは“承久の変”と表記されることが多くなっていました。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tsuka/theme/kosyo.html
【質問】
事件、事変、戦争はどうやって区別するんでしょうか?
【回答】
小規模で終息した(まもなくする見込み)なのが「事件」.
国家間の本格的衝突だが宣戦布告無しに継続するのが「事変」.
宣戦布告があるのが「戦争」(最近は違うが)
軍事板
【質問】
アフガン・ゲリラとソ連軍との戦いが「アフガニスタン戦争」ではなく,「アフガニスタン紛争」と呼ばれているのはなぜですか?
投入兵力や戦死者数から言っても,「戦争」と呼んだ方がいいように思うんですけど?
【回答】
戦争:主権国家の正規軍同士の戦い
紛争:戦争を含む広範な争い(武力を使うとは限らない)が紛争.ゲリラや武装組織,反政府組織が敵を銃で撃つ戦いも含まれる.
内戦:同じ民族か同じ国籍を持つ人同士が銃を撃ちあう戦い
軍事板
【質問】
戦争・戦役・紛争の定義の違いってなんですか?
【回答】
戦争(せんそう)の定義には,大きく
・国家(あるいは国家群)の問題解決のために,軍事力・武力を単独あるいは集団的に行使して,自国の意志を成し遂げようとする行為.
・軍事力の行使を含む国家間の対立状態,または対立する国家間で軍事力を行使している状態.
という行為説と状態説のふたつがある.
戦役(せんえき)は,戦争状態にある両軍が行なう相互に関連する一連の軍事行動を言う.戦争の一局面であり,機動や戦闘などの行動の総和である
紛争(ふんそう)とは,対立する者同士がさまざまに争う状態を指す.
特に戦争や内戦のように,武力の衝突を主体とした武力紛争を指す事が多い.
戦争は紛争のひとつだと言える.後,戦争以外の闘争でも使われたりする用語.
戦役は戦争の中の一連の局面や一連の軍事行動をさしたりする.
軍事板
【質問】
日本で合戦,戦から「戦争」という呼び方が一般的になったのはいつごろからでしょうか?
【回答】
明治以降に西洋軍事学の影響で「War」の訳語である「戦争」が作られ一般的になった
それ以前は「合戦,戦さ,乱,役,寇」などが規模や種類ごとに用いられていた
初めて戦争と名づけられたのは,維新後初の対外戦争になった日清戦争か,その次の日露戦争じゃないかな
.
長州戦争や西南戦争なんかは,当時は「何々の役」と呼ばれていたし.
軍事板
【質問】
国際政治における「介入」の定義とは?
【回答】
広い意味で捉えれば,介入を行う国に大して行う,外部の行動,より狭い意味で捉えれば,その国の国内問題への「強制的な介入」を意味する.
この「強制」については,以下の様なものがある.
| ↑強制力小さい (選択の余地が大きい) |
演説 放送 経済援助 軍事顧問派遣 反対勢力派遣 封鎖 限定的軍事行動 軍事侵攻 |
| ↓強制力大きい (選択の余地が小さい) |
強制力が低い方では,単にその国の内政に影響を与えるに過ぎない.
以下,強制力の小さな順に説明を行うと.
1.演説・放送
例えば,1990年に大ブッシュがイラクの人々に「フセインの打倒」を呼びかけたり,1999年にフセインがいくつかのアラブ諸国の国民に向けて,指導者を打倒するように呼びかけた.
このような演説は,大した期待もなしに,他国の内政に介入しようとしたものである.
アメリカは,カストロに対抗するメッセージを発するため,ラジオ・マルティを作ったが,カストロは現在もなお,権力を握っている.
2.経済援助
「経済援助」も他国に影響を与えることが出来る強制力である.
冷戦期にエルサルバドルへのアメリカの経済援助や,ソ連のキューバへの援助は,それぞれの国へ影響力を持とうとする試みであった.
また,「贈賄」は違法な経済援助ではあるが,冷戦期の米ソの諜報機関は,外国の選挙に資金をつぎ込んだ.
さらに,別の介入方法として,反政府勢力への援助というものがある.
1970年代に世界で始めて民主的な方法で選ばれた社会主義者・アジェンデ大統領に(これはアメリカの失策でもあるのだが)対して,反対勢力へ資金援助を行ったし,ソ連はさまざまな方法を用いて,西側の平和主義勢力に資金援助を行った.
3.軍事顧問派遣
ベトナム戦争で,アメリカは初期には経済援助を行い,ついで軍事顧問を派遣し,軍事援助を行った.
ソ連・キューバは,ニカラグアなどの「顧客」に対し,軍事援助と軍事顧問の派遣を行った.
4.限定的軍事行動
例えば,1980年代にアメリカは,リビアに対して,テロ活動を支援したという理由で空爆を行ったし,ソ連は南イエメン内戦で一方の勢力を支援した.
1998年には,東アフリカのアメリカ大使館に対するテロ攻撃に報復で,スーダンとアフガニスタンに対して,巡航ミサイルを発射した.
また,2001年の同時多発テロに対しては,アメリカは実行グループ,アル・カイーダの母体であるアフガニスタンのタリバン政権を現地勢力が打倒するのを支持すべく,空軍力と地上戦力を動員した.
5.軍事侵攻
強制力の最も高いのが,この軍事侵攻である.
1965年ドミニカ共和国・1983年グレナダ・1989年パナマ・2003年イラクに対して,アメリカは軍事侵攻を行ったし,ソ連も1968年チェコ,1979年アフガニスタン等に対して軍事侵攻を行った.
軍事介入を行うのは大国とは限らない.
1979年には,タンザニアがウガンダに軍を送ったし,ベトナムはカンボジアに侵攻した,1997年にルワンダで混乱が起こったとき,ルワンダよりも大きなコンゴに軍事介入を行った.
これらは,多数国による介入もあるが,大体は1つの国が率先して行っている.
1995年にアメリカは国連によるハイチ介入を率先したし,1999年にはNATOがコソヴォに介入した,
また,ナイジェリアは,西アフリカ諸国を率いて,リベリアとシエラレオネに軍事介入を行った.
これらの「介入」について,ナイ教授は以下のように主張している.
この広義の定義は,あまり強制力の伴わないものから高度に強制的なものまで,あらゆる行動を包含しているが,介入に伴う今日制度[に注目すること]は大事である,なぜなら,強制度に応じて現地の人々が持つ選択の幅が影響され,現地の自立性に対する外部からの制約の度合いが影響されるからである.
今回のまとめ.
1.強制力にはいくつかの段階がある
2.強制力が小さいものは,介入力としては小さいが,選択の幅が大きく,強制力の大きいものは,介入力も大きいが,選択の幅は小さくなる.
ゆえに「どの強制力」を選ぶのかは,きちんとした分析が必要だろう.
詳しくは,ジョゼフ・S・ナイ教授「国際紛争」(有斐閣,2005.4),第6章を参照されたし.
【質問】
軍事学で言うところに「侵略」って言葉はあるんですか?
【回答】
いわゆる「パリ不戦条約」を考える時に討議されたものを基準にするなら,先に攻撃計画を発動した方.
当時(第1次大戦直後)の考え方だと,作戦計画に基づいて先に動員計画を発動した方が「侵略側」になる.
尚,この考え方に寄るなら,明確に自国に対しての作戦計画を立てて動員計画を発動した国相手であれば,相手国が1ミリも自国の領土を侵していなくても,先制攻撃を仕掛けて構わない,ということになる.
これを各国は「自衛のための権利」として
「これに基づいた戦争は,例えこちらが先に攻撃しても侵略行為ではない」
としたので,戦争抑止効果を薄いものにした.
軍事板
また,パリ不戦条約をブルジョアのルールとして無視する社会主義者(わが国の近衛文麿とか)やイスラム教徒が,その後侵略者になった例もある.
ただし,アメリカのイラク侵攻では,けっこう長いこと「この場合の侵略は是か非か」の議論がなされており,開戦への敷居を高くしている.
つまり戦争の抑止という目的は一定限度果たしていると言える.
【質問】
保障占領とはどんなものなのでしょうか?
普通に武力で攻め落として、兵を置いて軍政を敷くのと違うのですか?
【回答】
保障占領というのは,なんらかの要求を通すために一定の領域に軍隊を派遣して占領すること。
目的が達成できたら通常は撤兵する。
保障占領に当たって相手が武力をもって抵抗するかどうかは、その時の状況次第。
1923年、フランスとベルギーは滞っていた賠償金の支払いを要求してドイツのルール工業地帯を占領した。
ドイツは抗議し、ルールの労働者はストライキなどで抵抗したが、軍備を厳しく制限されていたドイツ軍は占領軍と交戦しなかった(というよりできなかった)。
軍事板
【質問】
戦略的奇襲と戦術的奇襲の違いを教えてください.
真珠湾攻撃は戦略的奇襲とのことですが,いまいち違いがよく分かりません.
よろしくおねがいしまぬるぽ.
【回答】
ガッ!
戦略的奇襲とは,敵勢力に対して想定の範囲外から戦端を開く事
戦術的奇襲とは,個々の戦闘において機先を制する攻撃の手順の事
言い換えれば,すでに戦闘中,両陣営で敵部隊を不意打ちするのが戦術的奇襲.
戦闘状態にない陣営間で,いきなり相手に戦争を仕掛けるのが戦略的奇襲.
んで,この場合は相手が戦闘態勢を整えていないことが多いから,各攻撃部隊は戦術的奇襲に成功することが多い.
他にはソ連の対日参戦なども戦略的奇襲ですね.
例えて言えば,ホリエモンがライブドアの買収後にM&A戦略を本格的に開始したのが戦略的奇襲.
ニッポン放送の株を買い集めようとしたのが戦術的奇襲.
その後の戦略の失敗,時価総額のみに目が行って企業活動そのものはおざなりっていうのが,かつての大日本帝国の,国防圏を急激に拡大したため占領政策にも資源確保にも失敗したのに当たる.
軍事板
【質問】
散発的に武力衝突は起きるけれども,内戦とまでは呼べない状況は,普通はどう呼ばれていますか?
【回答】
内乱,紛争.
「紛争」とは色々な状況を包括的に含む,範囲の広い呼称で,国境でたまに1人2人負傷者が出るのも「紛争」なら,アフ【ガ】ーン紛争のように,ソ連軍とムジャヒッディーンが派手にドンパチやらかしても,そう呼ばれる.
軍事板
【質問】
『「正規軍」についてなのですが,我が自衛隊もジュネーブ条約の対象となる正規軍か危なそうなのですけれど,隣の国の「人民解放軍」なるものも共産党の「私兵」とすれば,かなり怪しい位置づけの組織では無いかと思うのですが.
まだ,一党独裁などと言っている間は良いのかも知れませんが,形だけでも複数政党制などに移行すれば尚更と思うのは素人考えなのでしょうかね?
(From A)
【回答】
軍事に関わる概念は,法律や思想ができるずっと以前から存在する「当然の常識」を前提にしていることが多く,知識や理論ですっきりと説明できない面が多々あるものです.
今回の「正規軍」もそれに該当するといえるでしょう,
常識的にいいますと,わが自衛隊は正規軍として扱われています.
「ジュネーブ条約の交戦者の資格云々は満たしているでしょう」(陸自関係者)
問題は,
「武器使用の準拠が「お巡りさん」のそれとほぼ同じ.(武力行使を「武器使用」でしばっている)」(陸自関係者)
ことです.
国家意思の発動たる「武力行使」を,違法行為を取り締まる警察力の手段のひとつ「武器使用」と同レベルで扱っている点がガンのようです.
元海自のヨーソロさまは以下のようなご高見を示されています.
「さて「正規軍」ですが,これが関係するのは主に地上軍関係ですので,私よりは陸自関係のなかによりお詳しい方がおられるのではないかと思われますが,常識的なことを書いてみます.
「正規軍」が関係するのは主にハーグ陸戦条約やジュネーブ条約ですが,締結各国に既に正規の軍隊があることが当然の前提になっており,むしろ正規軍以外で軍人・軍属相当の交戦者と見なす者を定めています.
「正規軍」という言い方は国際法上に厳格に定義されているわけでなく,単に常備軍があるだけですね.
これも定められた制服を着ている云々程度の話で,民兵,義勇兵,ゲリラ兵などに比べて法的に特段の優位があるわけではない,と思います.
強いて言えば,捕虜になったときに適切な扱いを受ける可能性が少しは大きいかもしれない,と言う程度です.
ご質問の「人民解放軍」も我が国の「自衛隊」もそうですが,
(1)部隊の責任者がいて統制がとれており,
(2)遠くから分かる記章を付け,
(3)武器を隠さずに携行し,
(4)戦争関係の諸法規を守って,
戦っている限りは,不幸にも敵の手に落ちた場合にも,(民間人でなく)軍隊,軍人・軍属たる“同業者”として扱われることを敵に要求できます.
軍人・軍属なら義務として戦闘した戦争捕虜で,同じ軍人同士として相手国の軍事法規が適用されますが,民間人なら単なる殺人犯人扱いですから,この差異は大です.
尤も,捕虜の待遇を要求しても,相手が応じるかどうかは分かりません.
前(2)項ひとつ取っても,何を以て「遠くから認識できる」とするか明白な尺度はありません.むしろ正規軍の戦闘服等にこそ迷彩が施されているのが,世界の常識です.
陸自は20年以上前に作業服の階級章を白色から黒色に変えました.
これはベトナム戦争で米軍の階級の高い将校が多く狙撃された戦訓から,階級章を遠くからは見え難いように黒色にしたわけです.
朝鮮戦争に参戦した人民解放軍の自称は「義勇軍」でしたが,それが正規の中共軍部隊である実態は直ぐに世界中に知れ渡りました.
彼等は休戦協定の当事者にもなっています.
ジュネーブ条約は正規の兵士にIDカードを持たせるよう求めており,そのサンプルも定めていますが,認識票に比べて大きめのカードで,書かれる情報量も多いものです.
自衛隊でも,数年前に身分証明書の書式が変更になり
今ではジュネーブ条約に則った内容を日本語・英語で記入されています.
海外の軍事基地へも,この新身分証明書で立ち入ることができると聞いていま
す.
ことほど左様に「正規軍」の定義は曖昧です.
むしろ一番の問題点は,我が国の憲法に「軍隊を持たない」と明示してあることを敵が逆手に取ることです.
(海上保安庁法等にも同じ心配があります.)
捕虜が多数に上ることが最前線の部隊にとって大変な負担になるのは,カチンの森のポーランド軍,スターリングラードで投降したドイツ第6軍,バターン半島で投降の米軍,WW2の終戦後に連合軍に投降したドイツ軍等の将兵の悲惨な話で良く知られています.
旧ソ連軍のドクトリンには「日本の自衛隊を軍隊として扱う必要なし」と書かれていた,という話も聞いたことがあります.
自衛官や有志の警防団員が有事に戦意を失うような馬鹿な話は,一日も早く解消してほしいものです.
一般に戦時国際法は牽強付会の世界で,強国の横車のごり押しは常に通る反面,弱小国の些細な違反もどきでもイチャモンや復仇の対象になります.
(現在の国連安保理も似たようなものですが・・・)
各国軍が「平時に」外交的に享受する特権や礼遇に関して言えば,当然に自国が保有する「正規の軍」であることを前提に置いて,求めているわけです.
(中国共産党の軍を自称する「人民解放軍」も全く同様に振る舞っています.)
この場合は,世界中に公表されている記章や軍服を帯び,将校名簿に記載された将校の指揮官の指揮統制に服している部隊であることが当然とされています.
武器の携行は必須ではありませんが,礼装時には将校は帯剣が常識です.
(ちなみに自衛官の指揮官も普段は丸腰ですが,対外的に必要な場合に限り,儀礼刀−旧海軍の長剣と同じ仕様−を帯びます.)
相手国における特権は「地位協定」などで定められるわけですが,特にそのような定めがない場合でも,最低限,公務中の「部隊自衛権」は有しているものとして振る舞います.これ無くして軍隊とは言えません.
また,礼遇は受入国側の規則に則って行われますが,外交官のプロトコルと同様,永年の歴史と伝統で概ね世界共通の常識の線があります.
これは儀礼ですから暗黙の約束事であって,法的なものではありませんが,無視すれば国際紛争の原因にさえなりかねないシビアなものです.
(まともに仁義を切らないと直ぐに喧嘩出入りになるヤクザの世界と同じです)
こうしてみると,平時に政府公認で大っぴらに「正規軍」を主張して,相手国もそれを認めれば,「正規軍」として遇される,という以上の明確な国際法的根拠は無いに等しいと言えるでしょうね.
少なくとも外国と関わらなければ,警察「軍」,内務省「軍」,国境警備隊,等々,いくら軍隊もどきでも「正規軍」云々の議論は無意味です.
以上,HN「ヨーソロ」の管見でした.
さて,「国際社会はヤクザの世界と同じ」(ヨーソロ)です.
戦いに当たっては,敵のもっとも弱い部分を叩くのが通常です.
わが国にとりもっとも弱い部分.それはヨーソロ様ご指摘の「憲法で『軍隊を持たない』と世界に宣言していること」です.有事に接した国民・自衛隊の士気崩壊に直結する要因です.
国を守るための法律である憲法が国を破る原因になっている.この現状(無茶苦茶です)を変えなければいけません.
わが自衛隊は正規軍とされていますが,「軍隊を持たない」と国外に向けて宣言している憲法に明白に違反する存在なのです.
対外的には軍隊
対内的には武装警察
ぬえのような自衛隊の位置付けゲームは,もうやめるべきです.
(エンリケ航海王子)
以上,おきらく軍事研究会
なお,中華人民共和国はヘゲモニー政党制であり,中国国民党革命委員会以下,いくつかの衛星政党をもっています.
つまり,あくまで形の上ですが複数政党制です.
【珍説】
民間人が私服で参戦した場合は,「非正規戦闘員」と見なされる.
林信吾著『反戦軍事学』(朝日新聞社,2006/12/30),p.76
【事実】
入門書を書いたつもりなら,もう少し厳密に定義を書くべきですね.
「私服」か「軍服」かは無関係です.
「正規軍」と見なされるための要件は
(1)部隊の責任者がいて統制がとれており,
(2)遠くから分かる記章を付け,
(3)武器を隠さずに携行し,
(4)戦争関係の諸法規を守って
いることです.
つまり外見で言えば,(2)(3)が遵守されている限りは,正規軍として扱われます.
たとえ軍服を着ていても,単なる右翼結社のような場合はテロリスト扱いされる可能性大です.
小林源文著『BATTLE OVER 北海道』p.80にも,右翼団体がソ連軍にテロリストとして即決裁判で処刑されるシーンがありましたね(笑).
逆に第2次世界大戦初期,ドイツ軍による英国本土上陸作戦の可能性があった頃は,英国国民軍と称する郷土防衛部隊がありましたが,彼らは殆ど私服でした.
彼らは,ヘルメットと腕章をつけることで,(2)をクリアしていました.
ダンケルクの撤退で装備を相当量失っており,軍服を用意するどころではなかったのですね.一部の部隊は,武装として槍を支給されたくらいでしたから.
(……あれ? 林信吾君は確か,英国暮らし10年以上でしたよね? なんでその英国の例も知らないのでしょうか?
……そういえば,第2次大戦を部隊にした仮想戦記小説も林君は書いてましたよね?
この話,第2次大戦戦史では比較的有名だと思うのですが,この人はこれを知らないのでしょうか?)
閑話休題.
もちろんこれは,相手が戦時法規を守る気があれば,の話です.
朝鮮戦争の際の北韓(北朝鮮)等のように,捕虜を虐待して何ら恥じることがない場合には,何の役にも立ちません.
相手によっては,弾丸の最後の一発は自分のためにとっておきましょう.

(引用元:朝目新聞)
【質問】
方位0-1-2 ってどういう意味で,どっちを指すんですか?
【回答】
http://banners.cside.biz/army_word1.htm
の「方位表現」を参照。
北を000として、時計回りで一周。
よって
000=360=北
090=東
180=南
270=西
移動中の物を指すときには
「12時の方向から接近」
と表現します。
方位を時計の表示板に見立てて表現するのは,ごく普通のやり方です。
軍事板
【余談】
稲川淳二の有名な怪談話に「生き人形」というものがある.
この話の冒頭近くで,
「『11時の方向をとれ,11時の方向をとれ』
という謎の声がした」
というくだりがあるが,これは正確には
「中尉! 11時の方向から何かが来ます!」
「ええい! カメラを回せ!」
というもので,上述のような軍事用語そのもの(⇒画像をYou Tubeより引用)
どうやら声の正体は,他の,アニメか何かの番組が,電波混線してきてしまったもののようだ.
(このセリフに心当たりのある方,ぜひ御一報を)
【質問】
陸海協同と陸海共同、どちらもgoogle検索すると出てくるのですが,どちらが用語として正しいのでしょうか? 両者とも正しいですか? その場合、意味は違ったりしますか?
異なる国の軍隊が一緒に作戦する場合が、共同である国の異なる軍が一緒に作戦する場合が、協同だと思ってのですが,どちらも用法があるようなので混乱しています。
【回答】
「協同」は一時、文部省とメディアが話し合って決める常用用語から外されていたのよ
そこで、そのときに「共同」を代わりに当て、そっちが定着しちゃった.解禁になったのは昭和末じゃなかったかな
ちなみに「ひとごと」は本来「他人事」だが、統一常用用語ではいまだに認められておらず、メディアは「人ごと」と書く.
だから「ひとごと」を「たにんごと」と発音する人が増え、こっちが定着しつつある.
日本文化と教養を破壊するのが文部省の役目らしい.
軍事板
「協同」(cooperation)はある特定の共通目的達成のため,指揮関係のない部隊などが相互に協力すること,
一方「共同」(joint)は,2個以上の軍種や部隊などがある特定の目的達成のために相互に協力することを指します.
主体が何か,によるんですな.
丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM in 軍事板
【質問】
「敵対環境」の意味を教えてください.
【回答】
作戦環境の一つで,我が部隊が行おうとする作戦に対して,対抗したり対応する意図と能力を持つ敵部隊が支配している環境のこと。
作戦環境とは、部隊の作戦や指揮官の意思決定に影響を及ぼす状況、条件などのの総体。
軍事板
【珍説】
(小林よしのり) 臆病って言えば,最近しきりに「安全と生存」が最優先の価値だというような言い方が防衛論議でなされてくるけれど,これは大東亜・太平洋戦争を全否定する臆病者の言辞だとわしは思う.
安全と生存が最も大事なら,あんな戦争はしなかったほうがよいということで話はオシマイとなる.
わしは3つのことを知りたいんです.
1つ,生命尊重以上の価値はないのか?
2つ,安全と生存をアメリカのおかげで享受できていた「戦後」は,「親米保守」にとって実にうるわしい半世紀間だったのか?
3つ,戦後の平和(安全)と福祉(生存)に最高の価値を見出してきた左翼を,「親米保守派」はいかなる根拠で批判できるのか?ということです.
(西部邁) まったくね.保守による左翼批判も戦後批判も,アメリカへの依存心という精神の転轍機を動かすや否や,批判から弁護へと様変わりしてしまう顛末ですからね.
自衛隊法の第3条(自衛隊の任務)にだって
「わが国の平和と独立を守り,国の安全を保つ」
というふうに「独立」のことが入っている.
独立は英語で言えばインデペンデンスで,「依存しないこと」という意味です.
あの大戦争にしても,根本において,当時の地政学的状況の中で日本の独立を守るために安全と生存を賭したということでしょう.
そう考える事で,大東亜・太平洋戦争に自尊の気持ちを持つことができるのです.
(from SAPIO 2003/7/9, p.61)
【事実】
小林の,事実と乖離した認識に基づく疑問と,西部のポイントがずれた回答ぶりには,「異次元の歪み」「まぬけ時空(ゆうきまさみ)」さえ感じてしまうが…….
全部にツッコミを入れるとキリがないし,重複もするので,西部の「独立とは依存しないこと」についてに絞って指摘したい.
今の世界で、他国に一切依存せずに実効力ある防衛力を整えている国はどのくらいあるんだろね。
昔の大日本帝國軍、さらに今のスウェーデン王国軍やスイス軍だって、防衛力を支える少なからぬ
部分は他国に依存しているわけだが。
同盟が悪いというなら、さらに意味不明だ。
西部が好きな大日本帝國とて、英国、次いで独伊と同盟を結んだ。それが悪いとでも言うのだろうか?
同盟を依存心の現れと言うならば、そもそも自国を自力で守る意思の表れたる軍組織が存在していなければ、英米が相手だろうが独伊が(あるいは中朝が)相手だろうが、彼等から同盟を結ぶ対象と見られる資格すらないという事実を、西部は頭から無視していないだろうか。
日本は国防を巡る要件の一部を米国に依存しているが、米国も極東戦略の一部を極東同盟国の
軍事力と、同じく諸同盟国から提供されている基地に依存している。
同盟とは、国家における有限のリソースを互いに融通しあう事によって相互活用するために,古代から様々な国が使ってきた国防・外交に於ける常套手段なわけだが、それを否定すると言う事は,西部にはそれに変わる代替案があるとでも言うのだろうか?
前世紀初頭には超大国だった時代もある英国ですら,名誉ある孤立を捨てて百年経つというのに、超大国になった歴史すらない日本において、どこにも依存しない孤立防衛が財政破綻せずに可能だというならば、西部氏には衒学的な修辞に満ちたタワゴトではなく、具体的な数字で語って欲しいもんだがね。
西部の特徴として、単語の語源に話を持っていくことで、それが現在どのように使われているかいっさい考慮せず、我田引水の持論に引っ張っていく、という手法がある。
他には例えば「左翼」や「テロ」がそうだ.
こんなのに引っかかるのは知的レベルがよほど低い奴ぐらいだろうと思ってたが,小林が引っかかるとはね。
「サヨク」なんて小林は嬉々として使っている有り様.
しかもかつて罵倒していた西部を「大天才」と持ち上げる(SAPIO
2003/7/9, p.61)とは。
ちなみに,そのような西部邁ふうの語源馬鹿ぶりを,かつては小林は馬鹿にしていたわけですが.
わしは最近「プラトニズム」という言葉を使って説明する.
「どこかに善意と正義の王国があると信じるプラトニズムの病」というふうに.
実はこれ,竹田青嗣氏の言う「政治的プラトニズム」を拝借しているのである.
西部邁氏は…
「プラトンはそんなんじゃない.
人間の悪も含んだ微妙なバランスをとる理想への希求というものがあるのだ.
ボクもプラトニズムだ」
…とわしに文句を言っていた.
言葉を厳密に使いたい気持ちは分かるが,そんなことをわしに言っても知るか!
すでに「ゴーマニズム宣言」は20万人を超す言葉の共同体であり,わしの伝えるニュアンス・意味あいはこれでもっとも正確に伝わっているのである.
例えば,「ニヒリズム」という言葉が,あれだけ大きな思想的影響を与えたニーチェの「ニヒリズム」とは無関係に使いまわされているのと同じである.
(小林よしのり from 「正義・戦争・国家論」,径書房,1997/9/10,p.11)
ところでアメリカは,その国防戦略において,英領のディエゴガルシアと沖縄を欠かせない存在として位置づけてる訳ですが、これだと西部的には自主防衛からは外れるんでしょうか?(笑)
名無し四等兵@トロンベ ◆clHeRHeRHo from 軍事板出張スレッド in コヴァ板
【質問】
ふと疑問に思ったのですが、プロの世界では、「仮想敵国」というのは
複数設定されるものでしょうか?
【回答】
もちろんです。
程度の差はありますが、基本的なプランとしては蓋然性のある全ての「仮想敵国」があり、起きうる事態の対策も考えてあります。
そのシナリオと重み付け が毎年徐々に変わっていくと云うことです。
その重みが大きくなると,部隊配備や装備の変化が顕在化しますので、昨年から
の中国のように「仮想敵」であることが公然化することになってしまうわけですが、それまでは市ヶ谷の某所の奥に深く収められているだけですね。
【質問】
軍事の本にCOMPLEX CONTINGENCY OPERATIONSという単語が何回も出てくるんですが,和訳したらどういう訳になるんでしょうか?
【回答】
複合要因偶発作戦行動。
事前の長期計画に基づいたものではない作戦行動を、それも突発的な原因では無く,様々な原因が絡み合った結果として起こさなければならなくなった自体の事。
911テロとその後の「テロ戦争」なんかはまさにこの例.
軍事板
【質問】
今の時代,戒厳令と非常事態令はどこがどう違うのでしょうか?
・戒厳令では軍が治安維持に乗り出す,
・非常事態令はそこまで行かないが,国民に各種制限を課す,といった雑駁な分類しか持ってません.
お忙しい中恐れいりますが,教えていただけないでしょうか?
(神戸市 エンリケ)
【回答】
お尋ねの件ですが,誠に恥ずかしながら実は小生も漠然としか理解していない
のです.以下はあくまでも小生の「観察」による区分です.
(法律による定義は?です)
戒厳令は,軍が国家の統治機能(一部,又は全て/全国,又はある地域))を
停止(掌握)し,その機能は「戒厳司令官」等が掌握します.
英語の語義どおり,戦時(またはそれに準じた状況)で,憲法が停止されて国
家の機能が軍に委ねられるということ,と理解しています
.当然治安維持のみ ならず,立法,行政機能は軍が担い,司法機能も軍が掌握します.
ちなみにわが国の戦前における「戒厳令」では
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kaigennrei.htm
がありました.
一方,「非常事態令」では国政上の機能は軍に移管されていない状態だと思い
ます.
(大雑把に言えば) たとえば,諸外国の憲法では「非常事態令」や「非常事態宣言」に関する条文
があります.(あくまでも平時における国家統治機能は存続)
ただ,これはあくまで大雑把な区分で,実際に「非常事態」下では,議会の解
散や「その他別に定める」ところによって,軍による統治機能の代替は見られる場合も多いです.「事実上の戒厳令」となってる場合は非常に多いと思います.
ただ,元々双方の区別が少ない場合も(言葉の定義として)ある可能性も有ります.
例えば,東北大学経済学会の会報『経済学』2004年12月号では,青木國彦氏が
「ポーランド危機と冷戦の終わりの始まり−ヘルシンキ宣言との関連において」
という記事を発表されていますが,そこでは,「戒厳令」について「ポーラン
ド当局は戒厳令(戦時状態宣言,martial law)と非常事態宣言を区別したが,ソ連側は互換的に用いた[Kr
amer ,1 999 ,p.1 2 ].」 との注釈を付しています.こうなるとやや不可解です.
http://www.econ.tohoku.ac.jp/~aoki/aceGSK/aoki2004b.pdf
実際の例では,クーデター→軍人の政権掌握→戒厳令などにもなりますし.そもそも軍以外の国家機構で,現役の軍人採用の「割り当て」がある国もあり,
その国家機構の長は現役将官だったりします.
是非とも専門の方々のきちんとした「定義」を知りたいものです.
この両者の差異については,私も根拠になるものを持っておりません.
製パン居士さんのお考えと似たり寄ったりです.
しかしこれでは,折角のお尋ねの返事になりませんので,私の管見を書いてみま
す.
まず,非常事態宣言ですが・・・ これは予想を超える大きな災害や予期しない事件で,事前に想定されている程度の対策では充分でなく,かつ通常の「平時モード」法律によるだけでは有効
な対処ができないような事態が続出した事態に至ったとき,臨機の処置をとる権限を行政府に認める「非常時モード」に切り換える制度ですね.
この制度はあくまで事前に「非常時モード」法体系で「出来ること,出来ない
こと」等の許容範囲が定められているべきで,已むを得ず事前に許容した範囲を超える施策を行う場合には,国会の議決を経る必要があります.
つまり,大前提として国家の三権が(一時的,局所的には欠けるとしても)全体としては機能していることが想定されているのではないでしょうか.
もちろん許容される範囲は様々で,ナチスドイツのように議会が政府に全権を委任すれば,次に述べる戒厳令を含めて「何でもあり」状態にもなり得ます.
一方,戒厳令の発令ですが・・・ これは「本来は」国家の三権が機能できないような事態を,それが回復される
まで暫定的に,軍政によって乗り切る手段ですね.
もっと有り体に言えば,「軍隊による国家権力の一時的占領」です.
例えば,(現在の日本国憲法にはありませんが),世界中の「普通の国」では元首なり議会なりが「戦を宣し」「和を講じる」ことを憲法等に定めています.
しかし,もし首都が核兵器で奇襲されれば,その両者とも一時的に存在しなくなるかもしれません.
国土,国民は存在しても国家機能は壊滅しているような状
態です.
このように「敵と戦え」という命令を出すべき政権中枢さえも消滅しているよ
うな場合,前述の「非常時モード」への切換もできないわけで,もし戒厳制度
がなければ国家としてはなすすべがありません.
この例は極端ですが,ことほど左様に戒厳令とは「国家機能に重大な欠落が生
じた場合に発動される,一時的,合法的なクーデターもどき」と言えるかもしれません.
以前に「自衛隊をめぐる不条理」※の話で書きましたが,軍隊の本質は
「国内法の機能し得ない場面で活動できる」ことにあります.
本来軍隊の行動を規定するものは最高指揮官の意志と確立された国際法だけです.
そのため,軍事刑法等の軍規諸令達も法律ではなく,最高指揮官(国王や大統領)
からの命令の形で出されているのが普通です.
議会で議決された法律では,指揮官の権限で臨機に変更することができないからです.
(ちょっと道草:英国海軍の軍人が
「この無精髭は女王陛下が許可した」
と威 張っていますが,これも上記の海軍刑法などの記された
“Queen's Regulations for the Royal Navy”
※2の中に書かれています.
ビクトリア女王が艦内の真水節約のために許可したそうです)
幸いにも軍隊には指揮官に事故あるときに指揮権を委譲・継承すべき順序が事
前に,上は国家元首たる最高司令官から下は末端の兵士に至るまで,明確に定
められて周知されています.
如何なるときにも,部隊の所在や規模にかかわら
ず,誰が指揮官(意志決定者)であるかは常に明白です.
更に加えて,他に依存せず,独自で任務を遂行できる能力(自己完結性)を具備
しています.
これ等の特質を使って
「やむを得ず,臨機の処置として,軍隊により国家機能
を維持する」,これが戒厳令の発令になるわけです.
なお,この観点から見ると戦前の我が国の戒厳令は2.26事件のみが該当しま
すね.
日比谷事件や関東大震災は,当時の警察力の補完(当時は機動隊がなかった)に
過ぎず,現在の自衛隊の治安出動と同じ性質のものではなかったかと思います.
先の大戦中は,東京大空襲のような関東大震災を凌ぐ戦災下でも国家機能が正常に活動していたので,戒厳令は発令されませんでした.
以上,ヨーソロの管見です.繰り返しますが,明白な根拠は・・・ありません.
それにしても,世界中至るところで非常事態宣言や戒厳令が見境なく乱発され
ていますね.
(※1)「日本列島波高し」 http://okigunnji.com/yosoro.htm
(※2)“Queen's Regulations for the Royal
Navy”のお求めはこちらでどうぞ → http://tinyurl.com/8oln4 (Amazon.com)
【質問】
「jinking(ジンキング)=防御時の機動」という説明があったのですが,何かもっといい日本語訳知っている人いますか?
ちなみに,Duringthejinkingretirement〜…という英文があるんですけど,「防御時の機動をしながら帰還する間」って訳せばいいんでしょうか?
教えてください.
【回答】
「jinking」には「之の字運動」という確立した訳語があります
しかし,若い人はかえって混乱するかも知れないので,ジンキングのままでいいのではないでしょうか.
軍事板
【質問】
「状況を開始せよ」みたいな言葉がありますが,この場合の「状況」はどういう意味ですか? 軍事用語的な使い方なんでしょうか?
【回答】
「訓練状況を開始せよ」の省略
演習などは現実世界と切り離された設想下で(バーチャルな世界を仮想して)行われる.
その仮想状況に入る(演じる)事を命ずる命令.
訓練統裁官の「状況開始」命令以降,「状況終了」あるいは「状況一時停止」命令が発せられるまでは,定められた想定下での行動を行わなければならない.
訓練映像などを参考にしたのか,映画などで実戦表現しているのに,この号令を発する指揮官がいるが,これは誤り.
軍事板
【質問】
Rogerの意味・語源をよろしければ教えて下さい.
【回答】
元々,無線電信の頃のルールとして,相手の信号を受け取ったら,Rの1文字を打ち返していました.Recived( 受信した)の頭文字です.
無線電話になってから,フォネティック・コードというものが出来ました.
アルファベットを口頭で伝えるとき,間違いを起こさないためのものです.
そのアルファベットを頭文字に持つ単語を使って,誤解が起こらないようにするのです.
現在一般的なコードでは,RはRomeoを使うのですが,以前はRはRogerを使っていました.
受信のRだから,Rogerというわけです.
語源は米国トラック無線からです.
この語源からわかると思いますが,本来Rogerは相手のいうことを聞き取ったというだけの意味で,Yesの意味はありません.
軍事板
【質問】
Larger thatとアイカビー(?)の違いは何でしょうか?
【回答】
アイカビー,はI copyでしょう.その命令を確認しました,の意味です.
Larger that は roger thatのことかな.rogerはreceivedのRから派生した無線用語.それを受信しました,という意味になりますが,通常は「了解」と訳されます.
Roger thatとI copyでは,後者の方が「言われたことをちゃんと確認しました」というニュアンスが強いかな.
軍事板
【質問】
「ステート」と「ネーション」の違いは?
【回答】
前者は,「政府」.
後者は,その政府が掌握している国民,経済,社会の全部のことだという.
以下引用.
日本で国際関係を専門に論じている人の中でも,かなり多くの人が,英語で「国」を意味すると思われる「ステート(the state)」と「ネーション(the nation)」の違いをハッキリと区別できていないようです.
だからといって彼らを責めるわけでもないのですが,ここら辺は基本中の基本なので,やはりしっかりとお勉強しておかないとまずいですよね.
ということで,この違いを正確に区別するとどうなるのでしょうか.
「どちらも“国”のことでしょ?」というのは,完全に“ブッブー”です.
「国家と民族のこと?」というのもいい線いってますが,やっぱり“ブッブー”.
「国家と国民のこと?」というはかなり惜しいですが,それでも“ブッブー”.
じゃあ正しい答えはどうなんだよ!というと,ズバリこういうことです.
●ステート(the state): 簡単にいえば「政府」のこと.
●ネーション(the nation): 「政府」がコントロールしている,国民,経済,社会の総体のこと.
これを日本の例で考えると,ステートは「日本政府」のことであり,ネーションは「日本」ということになりますね.
簡単なようですが,これを正確に理解している日本の知識人というのはなかなかおりません.
まあ,欧米の知識人でもわかっていない人というのは多少いるみたいなんですが・・・.
でもこれをしっかりと区別しておくことは非常に大事なことです.
http://geopoli.exblog.jp/1520886/
ということで,「ユナイテッド・ステーツ」は「(州)政府の集合体」,「ユナイテッド・ネーションズ」は「国家の連合体」,すなわち「連合国」ということになりますな.
また,サッカーの「インテルナシオナル」が「インテルステート」ではないのも,上記により納得できます.
それにしても「ナショナル」は,御大層な名前をつけたものです.
【質問】
戦時禁輸品というのは何によって規定されるのでしょうか?
それぞれが批准している条約により異なるのでしょうか?
【回答】
一般的な戦時禁制品については,1909年のロンドン宣言で規定されています.
この条約自体は未発効ですが,慣習法として認められていたことを成文化した物なので,通常はこの規定が準用されています.
さらに,ロンドン宣言のリストにないものでも,ロンドン宣言で「自由品」と規定されている物を除き,交戦国が自由に「禁制品」のリストに追加してもかまわないことになっています.
ただし交戦国は,このリストを広く公表しなければなりません.
例えば食料もロンドン宣言では,軍隊や政府機関向けの場合は禁制品になります.
なお,中立義務はあくまで政府に適用される物なので,中立国の国民が紛争国の一方に軍需物資を提供するのは,完全に合法です.
軍事板