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「黒マッチョ」◆(2013/03/11) 佐々淳行氏 「革マル派の家宅捜索がストップしたのは民主党政権時代だ.公安部の現場は歯ぎしりをしていた」
政府答弁書にみる革マル派の現在と全学連(2006/08/23)
【質問】
黒田寛一とは?
【回答】
1927年生まれ.
革マル派の教祖=D
立花隆によれば,府中市にある大病院,黒田外科が実家.
父親は医師会長や市の助役を勤めたこともある名士.
黒田は旧制東京高校(のちの東大教養学部)理乙中退.昭和18年末に腎臓病と皮膚結核により,通学できなくなったため.
昭和29年にはほとんど失明.
そのため,秘書に本を読ませて勉強するということを続けている.
中核派との抗争激化で襲撃の恐れが出てくるまでは,実家の裏庭にある離れでマルクス主義研究に没頭し,外に出ることはほとんどなかった.
彼の妹によれば,食事をいっしょにしたことも一度もないという.
革マル派での講演会でも,黒田本人は姿を現さず,黒田の声のテープを流すだけ.まるでどこかの新興宗教のごとし.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.54-57を参照されたし.
【質問】
なぜ中核派と革マル派の分裂が起こったのか?
【回答】
立花隆によれば,その上部組織である革共同全国委員会が分裂したため.
地区党の建設という問題と,労働運動における戦術とを巡る対立が,その原因.
労働者組織である産別委員会をあくまで組織の中心に据えておくべきだと考えたのが黒田寛一.
地区党組織を中心に据える形で,党組織を組織し直し,産別委員会もそれにしたがって再編成されるべきと主張したのが本多延嘉.
また,他党派に指導されている労働運動は,いかに戦闘的だろうと革命には役立たないから,すべからくこれを批判すべしとしたのが黒田寛一.
戦闘的労働運動とは手を組み,その中で他党派より革共同が正しい路線だと宣伝し,労働者を獲得すべしとしたのが本多延嘉.
ぶっちゃけ,分裂するほどの大問題とは思えないのだが.ていうか本末転倒?
このとき,政治局内部では黒田が少数派だったため,黒田が分派して外へ出ることになった.
しかし学生層では黒田派が多数派で,たとえば,東京都内では本多派の学生活動家の数は分裂直後,18人しか残らなかったという.
労働者組織では多くが中核派に残ったが,動労や国鉄委員会,全逓委員会などは主に革マル派に移ったという.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.91-97を参照されたし.
【質問】
「ワセダ全学連」とは?
【回答】
立花隆によれば,ブントの遺産を継承する形で,マル学同経由で革マル派が全学連を継承したものの,民青や新興セクトの伸張によって退潮していた革マル派に対し,他セクトから呼ばれた揶揄の言葉.
「全学連といっても名ばかりで,拠点校の早大だけでやっている全学連ではないか」
という意味.
反代々木系最大セクトとして出発した革マル派が,いつのまにかそのように最小レベルに低落したのは,65〜66年には
・私大の学費値上げ問題
・日韓条約
・反戦青年委員会結成
・3派全学連結成
によって学生運動は高揚期にあり,個々の大衆闘争に組織を賭けることは論外とする立場の革マル派には,人気が集まらなかったためだという.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.107-111を参照されたし.
▼ そのように凋落する一方で,
http://www.bk1.jp/review/0000482139
によれば,革マル派は長い間,早稲田大学を食い物にしていたという.
以下引用.
―――――
彼らは与党総会屋よろしく,日本共産党や新興宗教,その他過激派の乱暴狼藉から大学を守り,キャンパスの見せ掛けの平穏を維持することを売り物にして,大学に食い込んでいく.
「民青がはびこるくらいなら,革マルのほうがマシ」と公言する早稲田大学教授もいたという.
そして,与党として大学を牛耳る見返りは巨大だ.
自治会費,サークル活動補助金,大学生協の利益,年間15万人の来場者を誇る「日本一の学園祭」,早稲田大学学園祭がもたらす様々な収益をあわせると,革マル派が早稲田大学から吸い上げていた資金は年間2億円にのぼったという.
「ひでえなあ」と思ったのは,早稲田大学の学園祭には,1冊数百円の学園祭パンフを買わないと入れなかったことで,このパンフの売り上げが丸ごと,革マル派の収益源となっていたという事実だ.
これは学生や他校からの来場者のみならず,大学教員にも一律適用されていたので,
「大学関係者が入場料を払わないと学園祭に入れないのはおかしい」
とクレームすると,ある年から「教員は無料」となったという.
からくりは大学側が,ある年から教職員全員分の入場料相当額を,革マル派が牛耳る学園祭実行委員会に支払うようになった,ただそれだけのことだという.
〔略〕
年末の期末試験は,革マルが呼びかける全学ストライキでキャンセルになるのが,半ば慣例化していたという.
大概は,毎年行われる学費値上げへの抗議と言う形をとるのだが,ある年,学費値上げをしなかったにもかかわらず,革マルはストライキを敢行したという.
要するに学生を味方につける手段として,期末試験ストライキを使っていたわけだ.
早稲田の学生も軽く見られたものである.
――――――
「革命家」などという名より,「社会のダニ」という言葉がぴったりくるような気が……▲
【質問】
どのようにして早大から革マル派は駆除されたのか?
【回答】
http://www.bk1.jp/review/0000482139
によれば,糧道を断つ作戦が成功したという.
すなわち,
・学部ごとの革マル系自治会の大学公認をやめ,自治会費の大学による代理徴収を廃止
・革マルの巨大な収益源となっていた早稲田大学学園祭そのものの開催を中止
したことで,一掃したという.
しかしその道のりは困難で,
―――――
学長側と度重なる交渉を革マルは重ねていくが,大学内に網の目のように盗聴網を仕掛けていたと奥島氏はいう.
理由は,「こちら側の作戦があまりに相手側に筒抜けになっているから」.
教授の中にも革マル派への内通者が多数いた.
「不正はよくない」と清廉潔白な主張をする割には,革マルの不正は容認する半導体教授(アメリカの不正を強硬に糾弾する割には,中国や北朝鮮の非道には沈黙を守る半導体知識人と同じ構図!),保守的な主張を繰り返す裏で,革マルと裏で結託している教授など.早稲田は日本社会の縮図そのものだった.
―――――
という状況であり,駆除までに12年を要したという.
ぜひその内通者や半導体教授の実名を公表してほしいところ.
【質問】
革マル派はどのように内ゲバ殺人を自己正当化しているのか?
【回答】
立花隆によれば,彼らに言わせると彼らのテロは「教育的措置」であり,
「己の肉体的痛みを噛み締めながら,己の犯した誤りを,悪業を,ベッドの中で反省する機会を与えてやるということですよ」(前川委員長のNET・TVインタビュー)
との主張.
そのテロでの死者については,手当ての遅れ,医療ミス,余病の併発,正規戦における当然の死といった理由により,革マル派には責任はないのだという.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.31を参照されたし.
説得力皆無.
▼ また,同書p.169-175が革マル派の文書『革命的暴力とは何か?』を引いて述べるところによれば,革マル派は
>革命組織である以上,反革命分子に対しては革命のために鉄槌を下すことについては,
>いささかも逡巡しない.
ただしそれは,
>その革命性・思想性が真のマルクス・レーニン主義でつらぬかれているかぎりにおいて
と,限定しているという.
彼らの理屈では,「真のマルクス・レーニン主義でつらぬかれている」組織は革マル派だけなのだから,要するに
「革マル派だけは暴力を振るってよろしい.他の組織はダメ!」
という内容を,屁理屈で飾っているに過ぎない.
立花も以下のように,この屁理屈を批判している.
[quote]
自分の殺人(あるいは暴力)は倫理的だが,自分が殺されること(あるいは暴力をふるわれること)は倫理的ではないと叫ぶ人間は,いかなる意味においても倫理的ではない.
[/quote]
▲
【質問】
「革マル体操」とは?
【回答】
立花隆によれば,機動隊の来ない学校構内で,革マル派はゲバ棒や竹ざおを振り回して示威行動をすることがよくあったが,これを他派があざけって呼んだ呼び名.
他派の機動隊との正面衝突を,革マル派は「それ自体に意味を見出す行動左翼集団」と批判し,街頭行動では革マル派は,機動隊がやってくると,ろくに投石もせずに逃げ散ったため,そのようにあざけられたという.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.114-115を参照されたし.
まあ,あざけりたくなる気持ちは分かる.
【質問】
「アリバイ闘争」とは?
【回答】
立花隆によれば,革マル派のテロ活動を,他派が揶揄して言った言葉.
革マル派は,中核派などの派手な街頭行動を「ブラウン管左翼」と嘲笑していたが,東大安田講堂立て篭もり事件の際の敵前逃亡以後,新左翼の中で村八分に遭って,革マル派内部でも動揺したらしく,その結果,小人数でのヒット&ランのような,ごくささやかなテロをやるようになったという.
自衛隊の門の中に,火炎瓶を持って入る,アメリカ大使館に忍び込んで窓から垂れ幕を下げる等.
これらはデモンストレーションでしかなかったので,他派からは
「闘争の現場から逃げたわけではないことを示すためのアリバイ作り」
だと受け取られ,「アリバイ闘争」と揶揄されることになったという.
まあ,新左翼ではない人でも,そういう印象しか持たないだろうが.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.123-124を参照されたし.
【質問】
東大教養学部内ゲバ事件とは?
【回答】
1969/11/6〜11/17の12日間に渡る,社青同解放派と革マル派との闘い.
立花隆によれば,革マル派は反中核派という戦術では解放派と共闘することが多かったが,革マル王国の早大で,第1政経学部と文化団体連合会で勢力の強かった解放派を追い出せば,完全な「革マル天下」になるという状況になったことで,革マル派が解放派の一掃に乗り出したために発生した事件だという.
早大を追われた解放派の学生は,東大教養学部に逃げ込んで,その約150人が教職員会館に立て篭もり,これを追って早大からやってきた革マル派,250余人は第1本館に布陣して,激しい攻防戦を繰り返したという.
角材,鉄パイプ,小石,コンクリート塊などが武器として使われ,目が潰れ,鼻が砕け,頭が割れた学生が,毎日のように東大の保健センターに運び込まれた,と『ゲバ棒と青春』(毎日新聞社編,エール出版社)は記している.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.125-126を参照されたし.
ちなみに戦略シミュレーション・ゲームでは,同盟相手を裏切るのは,命運を左右する,決定的な勝利をモノにできる可能性がある瞬間に限られる.
さもないと以後,信頼を失って,同盟を組んでくれる相手がいなくなり,非常に不利な立場に置かれることになる.
たかだか早大1校を牛耳ることが,命運を左右するようなことだとはとうてい思えないのだが(笑)
【質問】
本多延嘉殺害事件とは?
【回答】
1975年3月,中核派書記長の本多延嘉(ほんだ・のぶよし)が,東川口の戸塚荘というアパートで撲殺された事件.
革マル派が記者会見を開いて「戦果」を誇らしげに語ることにより,犯行を認めている.
立花隆によれば,襲撃隊は7〜8人からなり,全員パンストで覆面をしていたという.
武器は鉄パイプ,手斧,ナタ.
頭部には鉄パイプによるものと思われる,メッタ打ちにされた傷が多数.
両方の側頭部には,手斧によるものと思われる,骨膜に達する深い割創があった.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.29を参照されたし.
【質問】
本多延嘉とは?
【回答】
中核派指導者.
立花隆によれば,1951年,川越高校在学中に共産党入党.
精力的な活動家で,早大文学部に入ってからは早大細胞の中心人物.
「早稲田大学新聞」編集長を長く務め,また,中核派機関紙「前進」は,その死までは本多の手で直接執筆,編集されていた.
1957年,黒田寛一の「弁証法研究会」に参加.
革共同結成時から,黒田の右腕として活動.
革共同全国委員会書記長.
当時は同議長の黒田と蜜月状態だったという.
詳しくは立花隆著『中核vs革マル』上巻(講談社文庫,1983/1/15),p.77を参照されたし.
【質問】
松崎明とは?
【回答】
国鉄動力車労働組合元委員長で,革マル派メンバー.
松崎は「後に革マル派からは決別した」旨,述べているが,宗形明(元国鉄管理局労働課長)の著書[3]や,「浦和電車区事件」等から,それは疑わしいとみる向きもある.
1936年2月3日,埼玉県生まれ.父親も国鉄職員.
埼玉県立川越工業高等学校卒。
1954年、国鉄入社試験に合格したが自宅待機。
同年,日本民主青年同盟(民青)に加入。
1955年、臨時雇用員として松戸電車区に配属。
同年,日本共産党に入党。
1956年、国鉄職員となり、尾久機関区に配属。機関車労働組合(後の国鉄動力車労働組合、動労)加入。
1957年、黒田寛一と出会う。
1958年、革命的共産主義者同盟に加入。
1959年、共産党を離党。
1961年、動労青年部を結成、初代青年部長に就任。
1963年、動労尾久支部長に就任。
同年,革命的共産主義者同盟が分裂すると、黒田寛一率いる革マル派につき,副議長に就任,動労青年部長引退。
同年,尾久・田端統合反対闘争で逮捕され、国鉄を解雇される。
1969年、東京地方本部書記長に就任。
1972年,マル生反対闘争において、国鉄総裁を国会で陳謝させる.
1973年、東京地方本部委員長に就任。
1974年,松崎によって「共産党系活動家」として排除された者達が,全動労を結成.
1975年,スト権ストにおいて,全国で列車を数日にわたって止めるなどし、動労は「鬼の動労」などと異名をとることに.[2]
他方,右翼団体によるスト破りや,一般市民の国鉄施設への投石騒ぎも相次いだ[4:
要クロスチェック」
1979年、松崎によって「中核派活動家」として排除された者達が,動労千葉を結成.
1985年、動労中央本部委員長に就任。
1987年、鉄道労連(後のJR総連)副委員長、東鉄労(後のJR東労組)委員長に就任。
国鉄民営化に際しては,雇用を守るという観点から,それに協力.
1995年、JR東労組会長に就任。
2001年、JR東労組会長を退任、顧問となる。
2003年、すべての組合役職を退職。
2007年、JR総連の内部組織「国際交流推進委員会」の基金口座から3000万円を引き出し,横領したとする業務上横領容疑で家宅捜索を受ける。
2007年11月30日 業務上横領容疑で警視庁が書類送検.
2007年12月28日 不起訴処分となる。
2008年1月29日 不当捜査による精神的苦痛・社会的信用失墜を理由に、東京都や国に損害賠償を求める訴えを起こす。
2010年12月9日、特発性間質性肺炎で死去(享年74)
2011年3月3日,「偲ぶ会」において,佐藤優,神山征二郎(映画監督),戸塚秀夫,宮崎学等が「お別れのことば」を述べ、収監中の鈴木宗男・元衆議院議員からのメッセジも代読された。[1]
【参考ページ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B4%8E%E6%98%8E
http://www.asahi.com/national/update/1130/TKY200711300157.html
[1]http://www.janjanblog.com/archives/32770
[2]http://hibikan.at.webry.info/201012/article_249.html
http://spiritualbolshevik.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_e55a.html
[3]http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784884715076
http://www014.upp.so-net.ne.jp/tor-ks/uni/uni16.htm
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20051216/p2
[4]http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/51070079.html
【質問】
三鷹電車区事件って何?
【回答】
1999年9月,当時JR総連・JR東労組に所属し,三鷹電車区で勤務していた運転士・佐藤久雄が,JR連合のメンバーと芋煮会に出席.
「佐藤運転士が嘘の供述を繰り返した」として,JR東労組が反発し,「JR連合解体闘争宣言」と題した宣言を出した上で,当該運転士を「組織破壊者」と認定.
乗務前の点呼の妨害,対向列車へのパッシング,電車基地での信号隠しなどのイヤガラセを繰り返したという.[1]
これに対して,運転士はJR東労組から脱退.
しかしJR東日本側は,当該運転士を運転業務からシフトを外して日勤勤務とし,三鷹駅助勤を経て警備会社へ出向させるという措置を取った.
この措置に対し,当該運転手は2007年,運転士復帰と損害賠償を求め提訴.
2008年に運転士として復帰し,2009年にはJR東日本と和解が成立,提訴を取り下げた.
こうした事件発覚は,氷山の一角に過ぎないという…[2]
【参考ページ】
[1]http://yyysoku.blog68.fc2.com/blog-entry-358.html
[2]http://himadesu.seesaa.net/article/135548799.html
http://jrtu-east.org/pdf/EYE200.pdf
http://ja.wikipedia.org/wiki/東日本旅客鉄道労働組合
【質問】
浦和電車区事件とは?
【回答】
JR東労組の組合員だった運転士・吉田光晴(当時27歳)が,JR連合組合員と交遊したことなどを理由に,
「組合の方針に従わなかった」
として半年もの間,集団によるいじめを受け,組合を脱退させられただけでなく,退職にまで追い込まれたという事件.
2000年,警視庁公安部によって摘発され,梁次邦夫・東労組大宮地本副委員長など7人が強要容疑で逮捕.
梁次は朝日新聞などから,「革マル派幹部」と報じられた.
7人はその後,強要罪で起訴され,1審,2審とも全員が有罪判決を受けた.
いじめを見て見ぬふりをしていたJR東日本経営陣も,前述の2審の判決を受け,被告を懲戒解雇処分にするとともに,被害者である吉田運転士に非公式に謝罪.
2011年1月,事件から8年ぶりに,彼を復職させた.
一方,JR東労組・総連は,7人の逮捕直後から「国家権力の弾圧だ」として「冤罪キャンペーン」を展開.
7人は判決を不服として,最高裁に上告中すると共に,同労組は同事件の公判の傍聴券獲得のために毎回,1500人前後の組合員を動員するなどの「運動」を継続.
吉田運転士復職に対しても,JR東労組は猛反発し,民営化以降「労使協調路線」を執り続けていた,経営陣との関係が悪化した.
2012.2.6,最高裁第三小法廷において被告の上告は棄却され,被告7名全員を有罪とする一審判決が確定した.
まあ,いじめの状況をICレコーダで録音までされていたのだから,被告側に勝ち目はなかったと言える.
その上,実際に何が行われていたか示す資料を,JR東労組自身が残しているという.
以下引用.
------------
http://himadesu.seesaa.net/article/135548799.html
「闘争委員会」の2001年2月28日発行「ニュース第5号」は,身の毛もよだつ恐ろしい内容である.
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「2月13日〜16日の『**追及集会』において出席者全員で**本人に心からの怒りをぶつけてきましたが,相も変わらず無表情であり人間としての感情を持ち合わせているのか疑わざるを得ません.
私たちの猛烈な追及に耐えかねたのか,ついに**本人の口から『東労組を脱退します』という言葉が発せられました」
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つまり「**本人」を取り囲んで怒鳴り散らし,組合脱退を要求したということか.
これが「強要」でなければなんなのか?
「脅迫」か?
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「脱退は勿論言動・行動からすれば極めて当然のことではありますが,心から反省させるとして今日まできましたが本日2月28日に脱退届を提出させました.
ただ脱退させればいいというものではありませんし,これからも**に対する追及の手を緩めることは決してありません」
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要するに退職を要求していく,ということであろう.
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そもそも,労働者の味方であるはずの労組が,同じ労働者を敵にしているという構図自体,戦うべき相手を間違っているような…
なお,この事件に関し,佐藤優,週刊金曜日,二木啓孝が,警察・公安当局による長期拘留などを批判していることも付記しておく.
http://blogs.yahoo.co.jp/ff6988m/53767601.html
【参考ページ】
http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2011011200080.html
http://www.jr-rengo.jp/minshuka/urawa.html(JR連合側の主張)
http://jrtu-east.org/pdf/EYE156.pdf(同)
http://www14.plala.or.jp/jrtuakt/tihon138.pdf(JR東日本秋田の主張)
http://www.support344.org/please_know/please_know03.php(JR東労組側の主張)
http://www.doro-chiba.org/nikkan_dc/n2002_09_01/n5588.htm(動労千葉の主張)
http://himadesu.seesaa.net/article/135548799.html
http://www.npa.go.jp/hakusyo/h24/honbun/html/o5320000.html(公安の見方)
http://blogs.yahoo.co.jp/ff6988m/53767601.html
【質問】
革マル派がデジタル警察無線を傍受している,という話は本当?
【回答】
ヒューミント・ハックならその可能性もあるが,革マル派自身の説明はオカルト臭のするものであり,信頼性に欠ける.
現時点では
「可能性はあるだろうが,50%を超えない範囲の可能性だろう」
と判断される.
***
まず革マル派自身は,当然ながら「できた」とし,以下のように説明している.
------ここから------
「革マル派はほんとうにデジタル警察無線を傍受できたのか」という疑心暗鬼に陥っている諸君の疑問に答える
日本革命的共産主義者同盟・革命的マルクス主義派
〔略〕
ところで,わが革マル派の主張にたいしマルクス主義技術論の追求という立場からの疑問や批判がまったく寄せられなかったことは,”残念”の一言に尽きる.
よせられた声の多くは,警察権力と敢然とたたかっているわれわれにたいする激励と,日本警察のデジタル無線を傍受・解読するための純技術的な観点からの疑問であった.
だがその大半ば,あえて不遜ないい方をさせていただければ,デジタル警察無線を傍受し解読する努力をしているにもかかわらず,その内実があまりにもみすぼらしいといわざるをえない.
その具体例について,いちいち紹介するつもりはない.
ここではさしあたり「警察無線のワッチにかけては第一線にいると自負」している本誌編集部のデジタル警察無線についての無常識ぶりあきらかにしておこう.
デジタル警察無線の交信内容についての無知
デジタル警察無線を傍受・解読することができていない無線マニア向けの月刊誌の編集者の”特権”といえばそれまでであるが,デジタル化した警察無線で交信される内容について,あまりにも無知だということである.
本誌編集部は,なぜか「アナログ時代に警察無線を聞いた人ならご存知の通り,一般の警察無線は駐車の苦情や,騒音,ケンカといった民事のゴタゴタが多い」と述べている.
デジタル警察無線の交信内容について,この程支の醒めた認識しか待ちあわせていない編集部に,警察無線を傍受するための技術を,われわれがあえて開陳する必要があるのか,という気がしないでもない.
たしかに,デジタル化されたとはいえ,署活系などの警察無線は,編集部が指摘するような交信内容が多いことは事実である.
だが警察権力は,傍受することが絶対不可能であると確信していたからこそ,マスコミや市民に絶対に秘匿しなければならない捜査内容や公安捜査内容を,デジタル化した警察無線を使って交信してきたのである.
それは厳然たる事実だ
(『噂の真相』7月号「権力の伏魔殿・警察庁を震憾させた,革マル派の警察無線傍受の衝撃度」参照).
それゆえに,わが革マル派がデジタル警察無線を傍受していたことを知った警察権力は,はじめは
「デジタル技術には絶対的な自信をもっている.解読できるとは,到底,思えない」
と虚勢をはっていたのであった.
ところがその虚偽性がわれわれ革マル派に暴きだされるや否や,一転して,
「(革マル派は)高度な専門的技術を駆使し,警察に対しても相当な調査活動をおこなっている」
という認識を,警察庁長官がみずからしめさざるをえなかった(五月十九日,全国都道府県の警備・公安担当課長合議).
国家権力の謀略攻撃と弾圧にたいして,われわれの生命と運動を守るために,なんとしてもデジタル化された警察無線を傍受しようという意志力.
この意志をつらぬく執着心と和に力.まさにそこに,マルクス主義の思想がつらぬかれているのだ(『革命的マルクス主義とは何か』黒田寛一昔 こぶし書房刊参照).
何のためにデジタル警察無線を傍受するのか
―この核心を抜かして警察無線の内容を披瀝したにすぎないのが編集部の主張ではないのか.
傍受は,警察無線機を「持ってきた」からなのか?
デジタル警察無線を傍受・解読することがいまなおできていないにもかかわらず,
「マニアの間では(傍受・解読が)進んでいた」
などということを,ことさら強調することが,はたしてどれだけの意味があるのか.
このような自慰行為にも等しい雑駁な論述にわれわれぱ対応しようとは思わない.
けれども,自分たちが警察無線を傍受し解読することができていないことをタナにあげて,あたかも,わが革マル派が警察無線を傍受するために,「MPR-100(警察無線槻)を一台どっかから持ってきた」などと編集部がかってに「推論」することを,われわれは看過するわけにはいかない.
それというのも,このような「推論」ならざる邪推をすることは,革命的マルクス主義の思想で武装した,われわれ革マル派の智力と技術力にたいする冒漬以外のなにものでもないからだ.
もちろん,われわれは,このような根拠のない「推論」にめくじらをたてて,本誌上で反省を求める,というお堅いことをいうつもりはない.
ただ,このような安易な邪推をすることが,デジタル警察無線を傍受し解読しようとしている多くの真面目な読者の意欲を疎外しているのだ,ということを自覚してもらいたい.
われわれ革マル派が,なぜこのような邪推に直対応するのかというならば,ほかでもなく,われわれが国家権力によるデッチあげ攻撃をさまざまなかたちで受けているからである.
神戸事件で逮捕された少年Aの「供述調書」を病院で盗みだしたかのようなデマキャンペーン.
警察無線をわれわれに傍受(本誌が主張するように傍受することはまったく違法ではない)されていたことへの報復としてかけられた,早大数役宅の電話盗聴なるデッチあげ容疑での指名手配攻撃.
(詳しくは,革マル派の機関誌「解放」を参照されたい。)
国家権力によって,このような不当な攻撃を受けていることから,われわれぱ,このような根拠のない「推論」に神経質にならざるをえないのである.革マル派が独自に開発した無線機の存在を警察庁が認める すでに周知のように,警察庁は,「革マル派は傍受のための無線機を独自につくり,デジタル無線が導入されて間もない昭和61年ごろから傍受をはじめていた」(五月二十七日,NHKのテレビ,ラジオニュース)と発表せざるをえなくなった.
では,われわれ革マル派が独白に開発したデジタル警察無線を傍受するための無線機とは,どのようなものかということについて簡単に紹介しておこう.
(1)4相PSKはFM検波で復調を
本誌7月号では「(PSK変調波は)FM復調をされてしまうと必要な位相成分が455kHzのフィルタによってメチャメチャ」になるとされている.
4相PSK変調は結果的には4値FM変調と等価になる.だから,4相PSK変調波を検波しても,その位相成分を残すことができる.
ただし,市販の受信機のばあいには,その検波特性(周波数帯域幅,Sカーブ特性,位相特性が悪いために,4相PSK変調波の検波ができない.
そこで今回は,受信機(IC-229)を改造するための回路図(図1)と,4値FM変調波を2進データに復調する回路図(図2)を掲載したので,参考にしていただきたい.
本誌7月号に掲載された編集部作成の「クロック信号を抽出するための回路」図は不完全なものである.
というわけは,4相PSK波を復調するまではまだ半分程度しか完成していないからだ.
これを,4相PSK変調の復調回路まで完成させるのには,さらに努力が必要だ.
われわれの設計した4値FM復調回路を製作するためには回路技術を必要としない.
これがわれわれ独自の回路である.
(2)3段構成の暗号方式を解析せよ!
本誌7月号では暗号方式をビットデータの「入れ替え」として,説明されている.
それは図3の「スクランブル回路」での処理に相当するものであると思われる(警察無線の暗号の仕組みについては図3参照).
ここでは,一つのバイトデータのビットの「入れ替え」方が,すべての39バイトのデータに一律同じようにかけられていると説明されている.
だがこれはハッキリいって間違いである.
警察無線では39バイトのそれぞれのバイトへの暗号のかけ方が同じではない.
したがってこの暗号処理の組み合わせ数は,「2の16乗」ではなく,その「2の16乗」の20乗という膨大な数になるのだ.
さらに,この暗号処理だけでなく第二段階(特殊な暗号),第三段階(312ビットの暗号コードを加える)の処理を,警察のデジタル無線データでおこなっているのである.
「解読は不可能だ」と警察権力が豪語していた理由もこの点にある.
(3)解読はマルクス主義技術論の把握から
デジタル警察無線を解読し傍受したわれわれ革マル派の技術と組織的闘いに驚嘆している読者諸君!
日本警察のデジタル警察無線の暗号を純技術的に解読しようとしてもこれは不可能なことは,本誌7月号の拙論でも述べたとおりである.
われわれが,警察のデジタル暗号を傍受し,解読することに成功したのは,この技術的実践に,マルクス主義技術論を適用したからにほかならない.
電気通信技術などの個別的な技術的知識だけでは絶対に,警察無線のデジタル暗号を解虎することなど不可能なのである.
わが革マル派の技術論や科学方法論は,マルクスのマルクス主義を継承した人間労働の独自性についての考察を基礎としている.
すなわち,人間労働の独自性は「合目的的な活動」という点にあり,「客観的法則性の認識→目的意識の形成→客観的世界への目的を実現する生産的実践」,このような「全過程の現象形態」が「合目的的な活動」なのである
(『社会の弁証法』黒田寛一著 こぶし書房刊P162参照).
われわれは,このような人間労働の本質的な構造をとらえることを基礎として,技術論や科学論を究明している.
そして,われわれは,マルクス主義労働論・技術論にのっとり,わが仲間の生命をおびやかし組織の破壊を狙う,国家権力内の反動分子の策動を未然に防ぐために,警察情報を秘匿するための手段であるデジタル警察無線の傍受・解読をおこなったのである.
日本の警察権力が,かれらの都合のよい情報だけを流して,それがあたかも現実そのものであるかのように宣伝し情報を操作していることに反対するという立場に立つこと―.これが警察無線のデジタル暗号を解読するための出発点なのである.
われわれは,警察権力の情報操作を許さないという目的を実現するために,警察無線の通信方式・暗号解析した.
決して暗号方式の解明それ自体がわれわれの目的ではない.
われわれは,<技術とは,生産的実践において客観的法則性を意識的に適用すること>と,技術を本質的に規定している.
また,対象的認識過程そのものの段階的深化の構造を「現象論―実俳論―本質論」として本質論的に解明する造を間いた武谷三段階論を,下向的認識過程の段階構造の理論化としてとらえ理論的に整理しているのである.
(黒田寛一考『ヘーゲルとマルクス』現代思潮社刊,『マルクス主義の形成の論理』こぶし書房刊P100の図参照,武谷三男著『弁証法の諸問題』勁草書房刊参照).
このような,技術論や認識論における理論的解明を基礎とし,それらをどしどし適用して,われわれは,技術的実践をおこなっているのである.
研究者やマニアらのそうそうたる「専門家」が,デジタル暗号を解読することができないなかで,われわれ革マル派だけが解読できたのは,革マル派の実践的唯物論というすぐれて実践的な理論的武器を適用したからにほかならない.
マルクス主義の思想を基礎とすること以外に現代科学や技術を分析することができないということが,警察無線の傍受・解読というわれわれの技術的実践のささやかな成果にも示されたのである.
------ここまで------
―――『ラジオライフ』 1998年8月号
すげえ自信に溢れた文章だが,当該誌掲載の技術面の追試は未実施.
ウィナ・ツァハル
北朝鮮の労働新聞みたいな文章ですね.これはあの世界特有のものなのでしょうか.
ゲッピー
>日本警察のデジタル警察無線の暗号を純技術的に解読しようとしても
>これは不可能なことは,本誌7月号の拙論でも述べたとおりである.
>われわれが,警察のデジタル暗号を傍受し,解読することに成功したのは,
>この技術的実践に,マルクス主義技術論を適用したからにほかならない.
オカルトの匂いがするぜ…!
zen
>人間労働の本質的な構造をとらえることを基礎として,
というところに,タネ明かしがあるのではないでしょうか.
東部戦線
要するに,警察から製造委託されてたメーカーやその下請けをねらって,何らかの手段で技術資料を盗み出したってところですかね.
たぶんディジタル信号に復調するまでは自力でできてて,ディジタル信号を復号化するために,暗号化アルゴリズムの資料をどっかから調達したんではと思います.
あるいは,ディジタル信号に復調した時点で「解読した」と豪語したかです.
IDA
まぁ,ソーシャルハックは立派なハックですからね.
そこを突かれるようじゃ全然駄目ですし.
ex
講演会に行ってきた方のレポがありました.
http://www.uranus.dti.ne.jp/~yuugeki/maru.htm
デジタル独特の「間引いた」音が聞こえるそうで.
カデンツァ
知り合いの知り合い(ぉ)から聞いた数年前の警察無線暗号のしくみ(所轄系除く)
・暗号化ソフト(?)を定期的に変更,ハード的に書き込み
・さらに定期的に暗号コードを変更(こちらは端末側から変更)
正直,ハード的に突破出来たとしても,定期的に変わる二つの暗号突破はかなり難しいかと思われ…
(不可能とは言わないけど…)
受信機や無線,パトカー盗難に(当然ながら)神経質になっていて,疑いがあると即,暗号コード変更し,数日後にはハード側も変更という手順だったはずです.
なので,定期的に変更される暗号のアルゴリズムをハックしないことには,一瞬だけ読み取れても…という事なのかと.
#あんまり複雑にしても前線の兵士が使いこなせないとアレだし(ぉ
#そんなのわかった上で,公安は生暖かい目で見てるのかも知れないが(笑)
#でもまぁ,知り合いの知り合いなので,ソースとしては「知り合いのCIA」と同じレベルなのかも知れません(笑)
ちくお
> ちくおさん
RL誌によれば,無線機が鹵獲された場合は,外部から信号を送ってROMを書き換えてしまうのだとか.
そうなると旧来のトランシーバというよりは,携帯電話のシークエンスと通じるものがありますね.
(例えば独立後のウィルコムは,遠隔で端末のROM書き換えができるようになっています)
ウィナ・ツァハル
以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
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