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「リアリズムと防衛を学ぶ」◆(2010/11/28) 商船三井のタンカーを攻撃したのはアル=カーイダ系組織と断定
【質問】
歴史的に見て,なぜ日本はイスラーム国家とはならなかったのか?
【回答】
日本周辺の文明圏がイスラームをブロックしたため,日本へのイスラーム伝播が阻まれた.
以下,ソース.
さて,イスラームは7世紀に開始されたセム系一神教の分派であるが,時代を経るに従って急速に膨張してゆく.
そして,今に見るイスラーム版図が形成されたわけであるが,その過程でどうしても切り崩せなかった文明圏が幾つかある.中華文明,インド文明,西欧キリスト教文明などである.
そしてこれが直接のネックになって,日本への伝播が阻止されたのだ.
まず,北方に位置する中国ルートは巨大な中華文明に遮られ,東漸を阻まれた.
中国のイスラームが最も盛況を極めたのは,大元ウルス(フビライ治下のモンゴル帝国)の時代であり,それこそ無数の移民団と商人団が行き来するが,その後の明・清代に激しい弾圧を受けるに至り(イスラーム神秘主義教団たるジャーフリーア派の反乱や鎮圧など),フロンティアに生息するマイノリティーに転落してゆく.
現在の新彊ウイグル自治区(東トルキスターン)に見られるムスリムの存在は,そうした残滓に他ならない.
一方,インド・ルートは,10世紀に始まる北インドの侵攻以来,イスラーム王朝が続いてゆき,現在でも東西にムスリム国家(バングラデシュとパキスタン)を抱えているが,ヒンドゥーの牙城を切り崩せたとはとうてい言えない.
おそらく後世の史家がインドのイスラームを見た場合,ヒンドゥーとの競合を勝ち切れなかったと総括するはずである.
インドは依然,神々の共存する多神教世界(非イスラーム世界)なのである.
さて,南方ルートのイスラームは,東南アジアの島伝いに教線を伸ばしてゆくが,スールー諸島からフィリピンに達した時期がちょうど大航海時代(マゼラン来航以降)に当たっており,当地でのキリスト教との競合に敗れ去り,ミンダナオに封じ込められる形となった.
現在に見るフィリピン中央政府と(キリスト教徒)とムスリム反政府勢力(モロ解放戦線)の戦いは,その延長線上にあるのである.
逆に言えば,ここでイスラームが勝っておれば,キリスト教に代わり日本上陸を果たしており,かのフランシスコ・ザビエルに代わりムスリムのウラマー(律法学者)が登場し,その後に起こった島原の乱もムスリムの手によって担われていたかもしれない.
が,これらは歴史上のifでしかなく,結局その上陸は明治以降に持ち越されることになった.
日本人がイスラームを,どこか遠くの奇妙な教えと捉えるのは,こうした歴史的交流の希薄さにも依っている.
(小滝透 from 「だれでもわかるイスラーム」,河出書房新社,2001/12/31, P.153-154)
ただ,2ch世界史板によれば,この見解に全く異論がない,ということではない模様.
【質問】
日本にイスラームが上陸したのはいつ頃か?
【回答】
明治時代.
ただし,アジア的ロマンチシズムや右翼と結びついた国策的なものが殆どだった.
以下,ソース.
だが,明治期にようやく日本上陸を果たしたイスラームは,海外で入信した日本人ムスリムや来日した外国人ムスリムの手によって布教活動が開始されるが,この地の布教に苦戦する.
そもそも,日本人はイスラームに宗教的関心を示さなかった.
むろん,日本人ムスリムの草分けともいうべき偉丈夫も幾多現れ,また,近代日本の発展に心惹かれた親日ムスリムも訪れてはいるものの,いかんせん馴染みが全くないために,日本人信者の獲得は限られたものにしかならなかった.
いや,せっかく入信した者も,宗教的理解が少なく,アジア的ロマンチシズムや国策がらみの入信が殆どだった.
それは,当時の日本人キリスト教徒が,強烈な西欧思考を目指すのと極めて好対照をなしている.
具体的には,キリスト教徒が左翼(社会主義やリベラリズム)に傾斜するのと対照的に,右翼と結びつくのである.
かの大川周明がコーランを訳し,頭山満が東京モスク建設に尽力した事実は,そのことを端的に示している.
この現象がいかに奇形であったかは,熱烈な皇道主義者であった林銑十郎(陸軍大臣や内閣総理大臣を歴任)が,大日本回教協会会長を務めていたことからも伺える.
林は皇室を崇拝すること極めて篤く,皇居遥拝を欠かさなかったということだが,それでは一つであるべきキブラ(遥拝方向)が2つ(皇居とメッカ)になり,イスラームの教えと根本的に矛盾する.
しかもそれを平然とやっていたところに,日本人ムスリムの無邪気な誤解があったのだ.
ちなみに,このような事例は日本イスラーム界にはごまんとある.
いやそれは,今でも変わらぬ問題なのだ.
だが,そうした事情にも関わらず,林が大日本回教協会会長を務めていたということは,当時のイスラームが完全に国策上の対象として見られていたことを示している.戦前日本のイスラームは,列強のパワー・ゲームの中における一つの外交カード(政治勢力)として捉えられていたのである.
(小滝透 from 「だれでもわかるイスラーム」,河出書房新社,2001/12/31, P.154-155)
【質問】
アルカーイダは日本でどのようなネットワークを組織していたか?
【回答】
これまでの様々な報道によれば,アルジェリア系フランス人リオネル・デュモンが中心となり,十数人の外国人と接触していたことが分かっている.
デュモンは,アル=カーイダの後方支援部門に所属.1996年の先進国首脳会議(リヨン・サミット)に絡んだ爆弾テロ未遂事件などで国際刑事警察機構(ICPO)から手配.2003年12月にドイツで逮捕された.
日本とドイツの捜査当局によれば,彼は2002年7月に偽造旅券で日本に入国,1年以上にわたり新潟市内に潜伏.出入国を繰り返し,日本に住む十数人の外国人と頻繁に連絡を取っていたという.
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=SBS&PG=STORY&NGID=main&NWID=2004051801005876
デュモン逮捕後,8人が入管難民法違反などで逮捕され,内,4人が同罪で起訴された.
・バングラデシュ国籍の無職アフメド・ファイシャル(26)=埼玉県川口市=,1997年1月に韓国から船で密入国
・バングラデシュ国籍の会社員モハメド・モクタール ・フセイン(29)=埼玉県川口市,バングラデシュから偽造旅券を使い航空機で不法入国
・マリ国籍の職業不詳カネ・ヤヤ(41)=東京都新宿区=
・インド国籍のサイアード・ナシール・サイアード・ガファール(32)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040615-00000148-kyodo-soci
& 読売新聞 2004/6/16
しかし逮捕者の一人,バングラデシュ国籍の会社社長イスラーム・モハメッド・ヒムについては,検察が出した結論は「アル=カーイダとは無関係」.
ヒムは法人登記に虚偽の記載をした容疑で神奈川県警に逮捕され,さらに不法就労を助長した容疑で警視庁に再逮捕.
共同通信を含むメディアは,捜査当局の見方を基に,「アル=カーイダとの関連性」を報道したが,最初の逮捕容疑は起訴猶予,再逮捕容疑は罰金30万円.
43日間拘置されたヒムは,翌05年3月中旬,都内で共同通信のインタビューに応じ,
「警察とメディアに人生をめちゃくちゃにされた.元通りに戻してほしい」
と訴えた.
(でも,違法なことをしていたことには違いないんだが……)
なお,週刊新潮によれば,デュモンが接触した人間の中には,日本人女性も一人含まれているという.この女性は逮捕はされていない.
【質問】
リオネル・デュモンはどんな人物なのか?
【回答】
生粋のフランス人.
フランスでは有名なテロリストの一人.
理想主義者からテロリストへ,というよくあるパターンの人物.
以下引用.
――――――
実はデュモンはフランスでは有名なテロリストの1人だ.
デュモンは仏北部の小さな町・ルーベで9人きょうだいの末っ子として,1971年1月29日に生まれた.
父親は大型冷凍トラックの運転手.母親は主婦.
日本では何故か「アルジェリア系フランス人」との報道もあったが,名前からも知られるように生粋のフランス人である.
〔略〕
デュモン一家は,日曜日には教会に行く,ごく普通のカトリック教徒.
大学入学資格試験にも合格しており,「知識層」に属する.
少年時代に関し,姉は
「不公平を嫌い,理想主義で夢見がちだった」
と述べているが,そんなデュモンの転機は大学1年の時,兵役でソマリアでの人道支援活動に従事した時と言われる.
そこで見た飢餓などの体験と,帰途立ち寄ったトルコやベトナムでの異国経験から,この感じ易い「理想主義者」は帰国後,「苦しんでいる人を助けなくては」とか「フランスでの行動」をしきりに口にするようになる.
地元のモスクにも出入りし,ついに改宗する.
予備判事は,
「フランスなど欧州でイスラーム過激派が進める改宗運動を警戒している」という.
事実,「この数年,欧州北部や東部で改宗者が多く出た」とも.
しかも,「改宗者は現状不満者が多いだけに,改宗後は極めて過激になり易い」というわけだ.
94年には紛争の真っ最中のボスニアに行く.
そこには当時,ロシア正教のセルビアとカトリックのクロアチアを相手に「聖戦(ジハード)」を叫ぶイスラーム原理主義過激派が集結していた.
デュモンは当初,人道支援団体に属していたと見られるが,その後,志願部隊に入隊する.
〔略〕
デュモンも95年に帰国し,テロ網の資金稼ぎのために故郷の仏北部中心にスーパーをロケット砲などを使って連続襲撃し,「ルーベのギャング団」と恐れられるようになる.
捜査当局が彼らの真の狙いに気付いたのは6年4月の先進7カ国閣僚会議・爆弾テロ未遂事件である.会議にはシラク大統領が冒頭演説で出席したため,一大事になるところだった.
デュモンはボスニアに逃れたが,97年4月に同地で逮捕.
20年の禁固刑で服役したが,99年5月に仲間の協力で脱走した.
以後,03年暮れの逮捕まで約4年間,「逃亡者生活」が続いたわけだ.
――――――山口昌子=産経新聞パリ支局長 in SAPIO 2004/12/8号,p.22-23
ちょっと前なら,こういう手合いは極左テロリストになっていたものだが,今やイスラーム過激原理主義のほうがそちらよりも魅力があるようだ.
▼ なお,2007年4月6日8時0分付,産経新聞(by 山口昌子)によれば,パリの重罪裁判所は5日,デュモンに対し,1996年に仏北部で発生した強盗事件や警官との銃撃戦及び爆弾テロ未遂事件の首謀者として,25年の禁固重労働刑とする判決を下したという.▲
【質問】
リオネル・デュモンは,どのようなテロに関与してきたか?
【回答】
対テロ捜査に通じた東南アジアの治安筋によれば,ロンドン・ヒースロー空港爆破テロ計画に準主犯格として関与していたとされる.
同容疑者の日本潜伏も,空港テロなどの資金調達が主目的だったと考えられている.
空港爆破計画の全容およびデュモン容疑者の関与は,
2003年10月に英国警察に逮捕されたアル・カーイダ構成員のジャマイカ系英国人,アンドリュー・ロウ容疑者の供述で判明.
英国当局は,供述内容を,東南アジアの治安当局に伝えた.
この治安筋が明かした供述内容によれば,デュモン容疑者とロウ容疑者は,アル・カーイダ幹部からの指令を受け,
2003年3月に迫撃装置を使ってヒースロー空港の管制塔や滑走路,旅客機を攻撃する計画を立案.
デュモン容疑者は2002年7月から日本に渡って資金調達を進めつつ,少なくとも2回マレーシアに赴き,ロウ容疑者と協議した.
事前にテロの兆候を察知した英治安当局が,2003年2月から空港周辺で厳戒態勢を敷いたため,犯行は未遂に終わった.
計画が頓挫したのを受け,デュモン容疑者は2003年9月に日本を出国.同年12月にドイツのミュンヘンで逮捕され,今年5月に仏当局に身柄を引き渡された.
【質問】
日本にアル・カーイダの拠点を作ろうとしたのは,デュモンだけか?
【回答】
警視庁によれば,他にも,パキスタン系の組織もそれを画策したことがあるという.
以下引用.
――――――
イスラーム過激派 パキスタン人,日本支部を画策 警視庁が捜査
15年に入国,接触
アルカーイダやロンドン同時テロとの関係が指摘されるパキスタンのイスラーム過激派テロ組織のメンバーが,日本支部設立を目的に極秘入国していたことが二十九日,警視庁公安部の調べで分かった.
産経新聞が入手した警視庁の内部捜査資料にも,「支部設立を目的として来日」と明記されている.
イスラーム過激派の組織網構築の動きが日本国内で確認されたのは初めて.
米中枢同時テロから五年となる節目の年を前に,政府も国際テロ対策の抜本的な見直しを迫られそうだ.
問題のテロ組織は,「シパヘサハバ・パキスタン」(SSP).
捜査資料や調べでは,男は一九七〇年代生まれで三十歳代のパキスタン人.
警視庁は,イスラーム・コミュニティーやモスク(イスラーム教寺院)への捜査の過程で,情報提供者である「協力者」から
「SSPのメンバーが支部設立のため来日した」
とするテロリスト情報を得た.
出入国管理記録を照会したところ,この男が平成十五年,宗教活動のビザで出入国し,礼拝中などに
「SSPの支部設立を目的に来日した」
と発言していた事実を確認した.
男は都内を拠点に首都圏のモスクに顔を出していたほか,技能の在留資格で入国して横浜市内に住んでいた貿易業の男(27)=パキスタン国籍=や都内の元製本会社勤務の男(40)=同=らと,駅構内などでひそかに接触していたという.
警視庁はこのうち,都内の男を入管難民法違反(不法滞在)容疑で逮捕するとともに,関係者の行動監視を続けて,日本でのSSPのネットワーク解明を進めている.
捜査は,国際テロを専門とする公安部外事三課が担当.都内の都銀支店に開設された,男が関係する五つの口座についての捜査の概要は,警察庁警備局にも報告されている.
パキスタンには,ロンドン同時テロの実行犯が昨年から今年にかけて出入国.
SSPはパキスタン国内で数々のテロに関与し,ロンドン同時テロの実行犯との接触も疑われており,ムシャラフ大統領は,ロンドン同時テロ直後の演説でSSPを名指しで批判していた.
パキスタン政府は二〇〇二年一月,SSPを非合法化し,事務所の閉鎖と資産凍結の措置をとっており,米国務省も〇三年四月,SSPを「テロ組織」に指定している.
◇
■現地でテロ要員勧誘
ロンドンやバリ島など世界にイスラーム系のテロが拡散する中,日本でもイスラーム過激派組織が支部設立を画策していた.
警察当局は
「日本のイスラーム・コミュニティーからテロリストをリクルートしようという動きでは」
と警戒を強めている.
これまで警察当局が想定していたのは,米中枢同時テロのようにテロリストが入国し行うテロ.
サッカーの日韓ワールドカップ(W杯)直後の平成十四年七月から十五年九月,アルカーイダ幹部のリオネル・デュモン被告が滞在,別のイスラーム組織のメンバーと群馬県で同居していた事実は,警察にも衝撃を与えた.
だが,米中枢同時テロの主犯格でアルカーイダのナンバー3だったハリド・シェイク・モハメド被告は,米捜査当局に
「日韓W杯を狙いテロを計画したが,日本には『インフラ』(支援網)がなく,断念した」
と供述.
「日本人へのテロはイラクなど国外の可能性が高い」(警察幹部)
との見方が大勢だった.
ところが,警視庁の2年以上におよぶ極秘捜査で,イスラーム過激派によるテロ支援網の構築にもつながる動きが,日本国内で初めて確認された.
〔略〕
◇
【用語解説】シパヘサハバ・パキスタン(SSP)
パキスタンで活動するイスラーム教スンニ派の過激派テロ組織.80年代に設立.
パンジャブ州ではシーア派との宗派間対立でテロを繰り返している.
アフガニスタンにあったアルカーイダの軍事キャンプで訓練した戦闘員を多数抱え,分派組織「ラシュカル・イ・ジャンビ」(LJ)はアルカーイダを支援しているとされる.
LJは99年1月,爆弾で当時のシャリフ首相の暗殺未遂事件を起こし,警察官ら4人を殺害した.
――――――産経新聞 - 2006年12月30日2時32分
【余談】
「へー,初めての観戦なのに,あのプラチナ・チケットをゲットできたんだ.テロられてしまえ!」
と思ったサッカーファンもいたとかいなかったとか.
(画像掲示板より引用)
【珍説】
日本でも自作自演のテロが起きる(小野寺光一)
http://blog.mag2.com/m/log/0000154606/107397978.html?page=13
【事実】
>この世界最強の米軍が「本来」守っている日本において
>本来は日本ではテロは起きない.
>しかし日本でテロが成功してしまう組織がたった二つある.
>それは米○か,モ○ドが実行するときである.
“米国か,モサドが実行するときである”ですか?
しかし,イスラエルの情報機関のモサドが9・11テロの黒幕だというのは,アメリカの反ユダヤ主義者(ネオナチを含む)が広めている大嘘らしいのです.
>そしてブッシュはホワイトハウスにはいなかった.
>近くの小学校にいってメリーさんの羊を読んでいた.
世界貿易センタービルに一機目の飛行機が体当たりしたとき,ブッシュ大統領はフロリダ州サラソタという町のブッカー小学校に到着したところでしたよ.
この人,勘違いと妄想で頭がいっぱいなのでは?
【珍説】
<予行演習か?>
先日,東京で山手線等が突然ストップして,同時に中央線がストップした.朝のラッシュ時に,「同時」に行われた.
このことをよく考えてもらいたい.
変電所の火災と,信号機のトラブルが「同時に」起こって山手線と中央線が「同時に」ストップするわけがない.
しかも変電所の火災部分といわれる箇所は,12月の点検時には異常がなかったという.
おそらく,本当に「異常がなかった」のだ.
その点検以降に何らかの存在が手を加えたのではないか?
<日本における同時多発テロの予行演習か?>
つまり,これは私の推測であるが,「同時多発テロ」を日本にて行おうとするある組織がさまざまな予行演習をしているのではないか?
【事実】
この人,推測というより妄想で物事を考えているよ.
変電所の火災及び信号機故障が,なぜテロの予行演習なのか?
変電所の火災なんて以前にもあった.
たしか1994年の12月だと思いましたが,新宿で変電所の火災があったときはもっと酷かった.
山手線,中央線,埼京線の電車が6割ほどしか運行できず,どの電車も満員で凄かった.
当時,東京の専門学校生だった私も,満員電車地獄を味わいました.
その後,変電所の火災など関係ないオウム真理教の起こした地下鉄サリン事件というテロが起きましたよ.
陰謀論者って...
もう,いかに無関係な二つの事柄をむりやりこじつけるかを商売にしている人たちですよね....
脱力....
【質問】
商船三井タンカー自爆テロ事件について教えてください.
【回答】
商船三井のタンカー爆発事故については,海賊の遠征説・自然現象説も出ていましたが,やはりテロでした.
しかも自爆攻撃でした.
商船三井<9104.T>タンカーの損傷,アル=カーイダ系グループが犯行声明=ウェブサイト:REUTER
とはいえ,自爆攻撃をやるにも,人命やタンカーには致命的な損傷を与えなかった上に,どうやって自爆攻撃をしたのか・・・.
RPG7でないとすれば,クルーザーに爆弾を詰め込んで接近して自爆したのか.
ならば船員が見た光も,あのタンカーの惨状も納得行きます.
いずれにしても,テロ戦争での新たなる局面に入ったのは確か.
しかもアル・カイーダ系組織で,イラクからの米軍の撤退が始まろうとしている今,今度はアフガンに部隊を派遣している国全てがターゲットになる可能性もあります.
もうフランスが,とかドイツはとかいう問題ではありません.
また,ソマリア派遣部隊と並んでペルシャ湾警備部隊の派遣を要請される可能性もあります.
事態は確実に思わぬ方向に展開しています.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月04日14:01
青文字:加筆改修部分
商船三井タンカーテロ事件において自爆テロを行った犯人は,アル・カイーダ系テロ組織・アブドラ・アッザム旅団でした.
アル=カーイダ系がタンカー攻撃声明 アブドラ・アッザム旅団:共同通信
アブドラ・アッザム旅団は,エジプト・シャルムエルシェイクのホテルをテロ攻撃した他,ヨルダンでの米軍艦艇への攻撃も行っています.
紅海リゾート地連続爆破テロ 88人が死亡 -
エジプト:AFP通信
この他,アブドラ・アッザム旅団はパキスタンのペシャワルなどでもテロを行っています.
元々は旧ソ連軍のアフガニスタン侵攻の時の反政府ゲリラ・ムシャヒディーン(イスラーム戦士)の組織で,テロ活動には慣れているという事情もあるので,この手の攻撃はまさに朝飯前でしょう.
これにより,もはやインド洋派遣部隊の再派遣は避けられない情勢になりつつあります.
しかも今度は給油だけでなく警備という,実戦になる可能性もある任務に就く事になるかも知れません.
さらにはイランも否応なく関わる事になります.
アル・カイーダが支援しているターリバーンが,1998年にアフガニスタンの都市・マザーリシャリーフを陥落した際に,イラン総領事館の外交官9名を殺害しました.
これはイランがイスラーム教でもシーア派なのに対して,ターリバーンやアル・カイーダはスンナ派であり,両者は犬猿の仲だからでした.
米軍増派で兵力は足りているので自衛隊は必要無い・・・アフガニスタンのマスード副首相:週刊オブイェクト
場合によってはイランは欧米や日本に歩み寄って,ペルシャ湾警備に参加する条件に,経済制裁を解くよう要請,欧米や日本はそれに応じる可能性もあります.
ましてイランにとっては憎悪しているターリバーンやアル・カイーダ.殲滅対象から欧米や日本のタンカーを守るのに躊躇はありません.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月04日16:06
<タンカー事故>断熱材むき出しに 商船三井が船内写真公開
(毎日新聞 - 7/29 20:23)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1292461&media_id=2
損傷が船内に向かっている以上,明らかに波ではなく爆風によるものであるのは明らかです.
タンカー“攻撃”商船三井が現地調査を開始
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1292373&media_id=88
〔略〕
アル・カイーダはホルムズ海峡を通過する船舶へのテロ攻撃を表明しており,海上で光を見たという事,さらには爆発とありますから,波ではない事は確かです.
RPG7が使われたとする噂もありますが,RPG7だとブースターの排煙が見られますが,排煙を見たという話は聞きません.
〔略〕
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月29日20:49
三井商船タンカー事故でのタンカーの損傷が公開されましたが,これを見る限りはやはり内部に向かって破損している事から,やはり津波ではないのがわかります.
オマーン沖タンカー損傷,商船三井が「波によるへこみ」を否定:AFP通信
ただ,直接ミサイルがタンカーに命中して爆発させたわけでもなさそうです.
〔略〕
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月03日11:14
うろ覚えなんですが,大型タンカーって規制により,最近は二重船殻か二重底を義務付けられている筈では?
2010年07月28日 23:39,新所沢の三等兵
そうです.
海洋汚染防止のための国際条約で,ダブルハル化.
2010年07月28日 23:44,ゆずこせう
考えられる対策
(1) スラット装甲がわりに,船体に金網を張る.
→デメリット:抵抗が増えて燃費&速度低下
(2) セラミックモジュール装甲を張る.
→デメリット:50万トンタンカーに張ったら,いくら掛かるか判らない.
(3) 爆発反応装甲を張る
→デメリット:危ない.
(4) ツィンメリット・コーティングする.
→デメリット:抵抗が増える.でも少し萌えるかも…
2010年07月29日 00:33,新所沢の三等兵
そろそろ自称識者から「原油に燃え移って危ないじゃないか」の声が聞こえないかな?
そこまでパープルプリンはいないかな?
2010年07月29日 01:01,tacticaltomahawk
自称「軍事に詳しい人」で,
「真珠湾の重油タンクは,九九艦爆の250kg爆弾一発で壊滅した筈だ」
なんて本に書いていたりしますから…
○○な人は沢山居ますよ.
2010年07月29日 01:12,新所沢の三等兵
ガタイが大きくて,細かく仕切られているタンカーが,RPG 一発で沈むことはないにしても,原油の成分次第では火事ぐらいは起きるかも.
2010年07月29日 06:58,井上@Kojii.net
ダメージってもんのイメージ操作喰らいそうな…….
本邦ゴミどもがよくやらかすんだが.
船体はボートのテロリンや海賊だと,まずダメージはなし.
むしろ人的被害は,ブリッジ攻撃によって発生する公算が高い.
自分が知るところでは,ブリッジの窓やドア(前後どっちでも)狙ってRPGやらロケラン撃たれると,高確率でそこの船室はオシャカ.
全焼ケースを知ってるよ.
そのとき内部に人がいれば わかるよね?
幸い今のVLCCは少人数で回すようになっているんで,居住区画は割りと閑散としている時間が多い.
忙しいんだよ,特に狭くて積み出し地にちかいPGは.
80年代からブリッジ狙いは,海上テロのセオリーになってる.
2010年07月29日 07:58,ゆずこせう
職務上あまり多くを語れないが,日本の当該海域を通過するタンカー(中東石油)への依存度の異様な高さ.及び,過去いったんは下落したものの,最近また完全な危険水域まで上昇したことは,押さえておくべきでは.
では,シーレーン防衛云々と議論が飛躍しがちだが,今そこにある対処(軍事含む)と長期的な対処を同時に考えなければならず,公にはほとんど真面目に議論されないが,エネルギーや食料含めた安全保障体制について,今更ながら真面目に検討すべき時と愚考する.
もう既に遅すぎるが,そのまま放置するより余程の進歩ではないだろうか?
2010年07月29日 18:50 へぼ担当
犯行声明キタコレ.
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK875374120100804
=============================================================================
[ドバイ 4日 ロイター] 先週28日にホルムズ海峡で商船三井(9104.T: 株価, ニュース, レポート)が保有するタンカーが損傷を受けた事件について,アル=カーイダと関連のある武装グループが,メンバーによる自爆攻撃だったとする犯行声明を出した.
=============================================================================
2010年08月04日 13:35,Bernoulli
支援メンバーがアジトへ帰還するまで,公表を控えていたとのこと.
この組織,2005年にエジプトとヨルダンで大規模なテロを実行しており,単なる泡沫グループではないようです.
2010年08月04日 14:43,Shaul
faq100804tn.jpg
faq100804tn2.jpg
faq100804tn3.jpg
写真引用元
http://mainichi.jp/select/jiken/news/m20100729k0000e040064000c.html?inb=yt
http://mainichi.jp/select/world/news/20100729k0000e030023000c.html?inb=yt
2010年07月29日 19:04,SIROWENLI
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
▼ その後,米政府も「アル・カーイダ系グループの犯行」との見方を示した.
――――――
商船三井のタンカー損傷はアル=カーイダ系の犯行=米政府
ロイター,2010年11月23日(火)13時19分
[ドバイ 21日 ロイター] 中東のホルムズ海峡で今年7月に商船三井の大型原油タンカーが損傷した問題について,米政府はアル=カーイダ関連グループの攻撃によるものだったとの見方を示した.
今後もこの海域で同様の事件が発生する可能性があると警告している.
〔略〕
米運輸省の海事当局は,今月19日付の勧告で,
「政府と業界の関係筋はアブドラ・アッザム旅団の犯行声明には根拠があると認める」
とした上で,
「同組織は現在も活動中で,今後もホルムズ海峡やペルシャ湾南部,オマーン湾西部で船舶への攻撃を実行することが可能だ」
と注意を促した.
〔略〕
――――――
……あれ?
そういえば,日本政府は?▲
【関連リンク】
「FT」◆(2010/07/28)Japanese tanker damaged in Strait of Hormuz
「FT」◆(2010/08/04)Group claims attack on Japanese oil tanker
「kojii.net」■(2010/08/09)"タンカーを狙ったテロ事件" に関する雑感
「国際情報センター」◆(2010/08/08)ホルムズ海峡での商船三井のタンカーへの攻撃
「週刊オブイェクト」◆(2010年08月08日)日本タンカーへのテロ攻撃と逆神の誤神託
「スパイ&テロ」◆(2010/08/04)アブドラ・アザム旅団とは
「リアリズムと防衛を学ぶ」◆(2010/07/29)事故か,事件か? ホルムズ海峡で日本のタンカーに爆発
【質問】
商船三井タンカーテロ事件を見るに,海自の護衛をつけたほうがいいのでは?
【回答】
商船三井タンカーテロ事件では,給油を再開せよという産経新聞の意見も出ていますが,さすがに艦艇を派遣しろという意見はまだ出ていません.
というか,派遣したくとも派遣出来ないというのが実情でしょう.
せいぜい給油が出来るぐらいですか.
【主張】タンカー損傷 インド洋の「補給」再開を:MSN産経ニュース
では,なぜペルシャ湾への追加派遣が出来ないのかというと,人員や艦艇数の関係で,ソマリア派遣部隊の他にさらに艦艇を派遣すると,今度は日本本土防衛に穴が開いてしまうからです.
おそらく自民党政権が続いて,インド洋派遣部隊があったとしても,ペルシャ湾警備用に派遣するのは難しかったでしょう.
既に地方隊の護衛艦隊は,護衛艦隊群に統合され,地方隊はミサイル艇部隊になったとはいえ,海外派遣増強に必要な人員や艦艇は揃っていません.
そもそも海上自衛隊は,日本近海とそのシーレーン防衛を目的としており,ペルシャ湾での警備などは想定していなかったからです.
では日本はどうすればいいか.
海がダメなら空で対応するしかありません.
現在ジフチに海自のP-3C部隊が,ソマリア海賊哨戒用に駐留していますが,ベースはサウジだとテロの危険があるので,UAEかオマーンをベースにして,ペルシャ湾一帯にP-3Cを最低でも5機ぐらい哨戒飛行で飛ばすぐらいはすべきでしょう.
現在海自が保有しているP-3Cは,80機で20機の派生型もあります.
これは西側としては最大です.
しかもこれらの機体の一部は,部品取りに使われていて,とてももったいないです.
予算をつけて部品をライセンス生産して,稼働状態にして,海外に派遣出来るようにすべきでしょう.
P-3 (航空機)-Wikipedia
空からの哨戒だと,「あまりにも安全で卑怯ではないか」などという意見もありますが,これはとんでもないです.
携行型地対空ミサイルの攻撃の可能性もあります.
その上で戦闘機の警護部隊の派遣も検討されるべきでしょう.
そうなるとF-Xの状況も激変するかも知れません.
また,空からならテロリストが船舶を攻撃しようとしたら,97式短魚雷で応戦する事も可能になります.
97式短魚雷 - Wikipedia
また,空からならテロリストが船舶を攻撃しようとしたら,AGM-65「マーベリック」で応戦する事も可能になります.
AGM-65 マーベリック - Wikipedia
(■訂正
97式短魚雷ではなく,AGM-65「マーベリック」が対艦攻撃には有効でした.
転載する場合には,斜線のところにAGM-65とお書き下さい.
邪夢@蛸神教さん,ご指摘ありがとうございました.)
そしてソマリア海賊派遣部隊の給油艦として,AOE「ときわ」の派遣が,インド洋派遣のための給油を検討されていますが,さらにペルシャ湾警備用の外国艦艇の給油としても検討されるべきでしょう.
ときわ (補給艦) - Wikipedia
とはいえ,やはり一番の問題は法的整備をする事でしょう.
上記のように,P-3Cでも交戦の可能性はあります.
相手が民間人に危害を加えるテロリストとはいえ,そのテロリストに「殺害せよ」「雷撃せよ」と言える命令を下す責任感が,今の政治家にはあるでしょうか.
これは民主党だろうと自民党だろうとみんなの党だろうと関係ありません.
一番の問題は,シビリアン・コントロールの頂点だる政治家の責任なのです.
これからもペルシャ湾やホルムズ海峡では,テロが続発する可能性があります.
それに政治家がどう対応するのか.
それこそが一番の問題なのです.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月06日23:31
▼ 海自に艦艇派遣は難しく,艦艇派遣よりは哨戒機を派遣せよと書いたのは,先日の日記でもお伝えしました.
そんな中でマイミクさんの御一人が,広範囲の哨戒にはP-3Cを,直接抑止には武装ヘリで対応せよと答えられました.
武装ヘリと言えば,米海兵隊のAH-1Z「ハイパー」で対応という事になるのでしょうが,アフガン作戦やイラクで大量に作戦に投入されている今,ペルシャ湾にまで投入できる余裕があるのかどうか,疑問な一面があります.
AH-1W スーパーコブラ - Wikipedia
そこで,攻撃機による小型艦船への抑止を考えてみてはどうでしょうか.
1988年のプレイング・マンティス作戦では,米海軍の空母「エンタープライズ」に所属するA-6E「イントルーダー」攻撃機が,高速武装艇の集団にクラスター爆弾を投下して,6隻を撃沈しています.
AH-1Wも出撃していますが,あくまでも石油海上プラットフォームの攻撃のみに従事して,艦艇攻撃には参加していません.
プレイング・マンティス作戦 - Wikipedia
戦闘攻撃機なら,携行SAMでの反撃やテロ攻撃にも十分に対応できますし,P-3Cとのデータリンクがしっかりしていれば,テロ攻撃を受けた船舶に直ちに急行できるという利点もあります.
日本にはA-6Eのような攻撃機はありませんが,日本の防空に穴を開けない程度に,F-2を派遣するという手もあります.
またテロ艦船を相手にするなら,現在破棄されたクラスター爆弾よりは,JDAMで対応するのがベストでしょう.
またテロ艦船を相手にするなら,現在破棄されたクラスター爆弾よりは,L
JDAMで対応するのがベストでしょう.
※転載する場合にはJDAMではなくLJDAMとお書きして下さい.
邪夢@蛸神教さん,度重なるご指摘ありがとうございます.
とはいえ,直接抑止は実戦を伴う可能性があるのは間違いありません.
いくら相手が,民間人に危害を加えるテロリストとはいえ,一人の人命であるのに変わりありません.
2001年の北朝鮮工作船との戦闘では,ちょっと信じられない話ですが,何日号のニューズウィークか忘れましたが,漫画の翻訳家が
「何故撃沈した工作船の工作員の救助をしなかったのか?」
という批判を受けました.
もっともこの批判自身が,工作員が海上からも射撃される可能性があるという,特殊訓練を受けた工作員の実態を無視した筋違いの批判なのですが,そういう批判を受ける可能性は十分にありえるのです.
その意味からしても,政治の責任がどこまで取れるのか.
菅直人首相の手腕が問われます.
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年08月08日09:36
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