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テロリズムFAQ目次


 【link】


 【質問】
原発内でキノコ採り? 敷地侵入男を逮捕
(読売新聞 - 10/30 12:41)


 原発も他の施設と同じで,侵入者が居たら最初に警備員が向かうんですね.
 当たり前といえば当たり前ですが.

2010年10月30日 19:48,遠吠犬

 【回答】
 関連のお話は,twitterで先ほど流しました(以下TL関連参照)
(口火)
http://twitter.com/Advanced_MH/statuses/29154657807
(応答開始)
http://twitter.com/hebotanto/statuses/29163903837
ので,再掲は省略します.
 ご興味のある方は,追っていただければ幸いです.


> 侵入者が居たら最初に警備員が向かうんですね.

 ケースバイケースです.
 「脅威に応じて対応する」以上のことは核物質防護上の最大の機微情報です.

 なお,一般論として対応可能な組織は民間専門警備員・「警察及びそれに準ずる警察的権限を持つ組織,その他」
(他,非公然(非公開)情報のため,今後も一切言及しません.)
です.

 また,確認のため警備員等が,「必ずしも積極的対応をする訳ではない」(他の方法・装備は,非公然(非公開)情報――一部意図せずに流されたが,大問題に発展し,責任者が更迭されかねない事態となった――のため,今後も一切言及しません.)のは,常識として押さえておくべきと愚考します.

 以上,極めてセンシティブな問題のため,予めご承知おき下さり,ご容赦の程を.

2010年10月30日 21:24,へぼ担当

 そりゃ,いきなりサイレント○アが出て来ても困りますしね.

2010年10月30日 21:33,tacticaltomahawk

 「その他」ってところに,むっちゃ興味惹かれるんですが……
 警備員と司法警察職員(一般,特別含む)以外の,何が出てくるのかドキドキです.

 #バイオロン認定して一方的に抹殺……いやいや

2010年10月30日 22:07,Ai

 そういえば,防衛庁(当時)へ仕事でうかがったとき,入口の金属探知機の脇に立ってたのは,民間の警備員の方でしたね.

2010年10月30日 22:14,Shaul

>何が出てくるのか

 黒水だったら嫌だなあと思ってしまいました.

2010年10月30日 22:29,井上@Kojii.net

 まあ,ガスプロムが武装警備隊を自前で持つ時代ですから,「東京電力武装親衛隊」が存在していても不思議ではないかと(うそ)
 武装はレオパルド2,マルダー,フクス,PzH2000自走榴弾砲など(想像

2010年10月30日 23:14,消印所沢

 うかつに踏み込んだら突然,スク水に取り囲まれる.

2010年10月30日 23:54,ゆずこせう

以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 日本国内の原発の警備は,どこが担当しているのか?

 【回答】
 海上保安庁警備救難部警備課および県警が合同で事案に当たる事になっている模様.

 例えば,川内原子力発電所(鹿児島県)の警備については,第十管区海上保安本部及び鹿児島県警察本部が,「連携して事案等に対処し得る態勢を構築することを目的として」合同訓練を行っている.

 合同訓練の詳細(……そんなに詳細でもないか)は
「原子力発電所警備に係る海上保安庁と警察との共同訓練の実施について」(from 海上保安庁公式サイト)
にて触れられている.

 すなわち,実際のテロにおいても,まずは同様の対処がされることになるだろう.

 海上保安庁の担当官の名称は,「原子力発電所警備対策官」.部隊名としては「原発警備対策部隊」.

 本年10月1日より,重要港湾及び原子力発電所のテロ対策・危機管理体制の強化を図るため,下記のとおり各対策官が配置されたのでお知らせします.

 1. テロ等による港湾機能の損失等が特に甚大であると想定される五大港(東京,横浜,名古屋,大阪,神戸)に保安体制の強化及びテロ事案発生時の迅速かつ的確な対応の強化を図るため,港湾危機管理対策官を配置(20人(4人×5ヶ所)).

 2. 原子力発電所における海上警備を適切かつ効率的に実施するため,新潟海上保安部上越海上保安署に原子力発電所警備対策官を配置(18人).

(「『港湾危機管理対策官』及び『原子力発電所警備対策官』の配置について」
from 海上保安庁)

柏崎刈羽原発:警備対策官を配置--海上保安庁 /新潟

 海上保安庁は,柏崎刈羽原発のテロ対策を強化するため,24時間態勢で同原発の警備にあたる原子力発電所警備対策官を配置した.同庁が原発専門の警備官を配置するのは,全国で初めて.
 配置されたのは,警備対策官18人と小型高速警備艇1隻.上越海上保安署(上越市)に所属し,不審船の監視・警戒などの警備にあたる.
 同庁は01年の米同時多発テロ以降,全国18カ所の原発に巡視船艇を配備し,警戒を続けてきた.
 今回は,日本海側の警備を強化するため,専属の警備チームを発足.第9管区海上保安本部は「県警本部と連携し,原発の安全確保に努めたい」としている.

(北上田剛 from 毎日新聞,2005/10/4)

 〔海上保安庁は〕05年度からは原発警備を専門にする対テロ部隊「原発警備対策部隊」を設立し,柏崎刈羽原子力発電所に配備する.

「世界の特殊部隊」,宝島社,2005/3/1,p.11)
 ただし,迂闊に信用していいソースではなさそうなので,複数文献と比較検討されたし.

 また,警察側の担当官の名称だが,SAPIO 2004/3/10号,p.91において,多●正芳(ただ・まさよし)なる人物の記述による,

 警察は,占拠された場合のリスクが高い原発について「原子力関連施設警戒隊」を特別に編成.
 また,一昨年4月に完成した新首相官邸については,専門的知識や技能を持った「警視庁総理大臣官邸警備隊」を新設し,「いずれも24時間体制で警戒に当たっている」(警視庁警備局警備課の山岸直人警視正)という.

という文章が見られる.
 執筆者の信頼度は不明.

●=木偏に朶

 さらに,福岡県警には「原子力関連施設警戒隊」という部隊が存在するという.

 福岡県警には,原子力発電所など原発関連施設の警備に専従する部隊である原子力関連施設警戒隊が,2004年から配備されている.
 警察庁が「重要防護対象」と位置付ける原子力関連施設は全国に34ヶ所あり,これまで県警機動隊の銃器対策課から警戒要員を集め,また,近隣県警の機動隊などからの応援を得るなど,必要に応じて警戒部隊を編成し,24時間体制の警備を続けていた.
 しかし,原発テロの警戒感が高まり,内外から,専従部隊を設けるべきとの指摘も多かった背景があった.

 原子力関連施設警戒隊は原発施設内における専門的な戦闘方法を既に習得し,MP5サブマシンガンやスナイパー・ライフル,特型警備車などを装備している.

「世界の特殊部隊」,宝島社,2005/3/1,p.9)
 ただし,迂闊に信用していいソースではなさそうなので,複数文献と比較検討されたし.

 ちなみに,こんな未確認情報もある.

 80%以上実話(笑
 特殊作戦群が交代で警備パトロールをやってるよ.私服だろう.
 三個中隊編成で,
一個中隊がMP5装備で近接戦闘専門,
一個中隊がM4装備で夜戦戦闘専門.
最後の一個中隊は89式かどうかは不明だが89式の可能性は大で,汎用特殊作戦中隊かな.
 目下,情報収集中・・・・

一等自営業 in mixi,2007年07月15日15:13


 【質問】
 原発テロに対する警戒は強化されているのか?

 【回答】
 報道によれば,米軍のアフガーニスタン侵攻後は,警備強化が指示され,24時間体制での警戒がされているという.
 また,警備担当部署の新設や新たな人員配備,小型警備艇の配置なども行われているようである.
 以下引用.

――――――
 米国のタリバンに対する攻撃開始を受け,警察庁と海上保安庁などは10月8日,「報復テロ」に対する警備強化などを全国の関係機関に指示しました.
 警察庁は警備局長名で警備とテロ情報の収集強化を指示する通達を各警察本部に出しました.
 すでに,原子力発電所や米軍関連施設など約450カ所の警備を強めており,さらに人員などを増やすとのことです.
 海上保安庁は,国際テロ警備本部を設け,臨海部の重要施設の警備を強化しました.対象は原発,三沢,横須賀,岩国,佐世保,沖縄の5米軍施設と関西,羽田,那覇の3空港などで巡視船艇と航空機が24時間態勢で警戒に当たるとのことです.

関連記事
 原発24時間警戒 米アフガン攻撃受け警察庁・海保が指示【大阪】(2001.10.09 朝日朝刊)

http://www.jnc.go.jp/kaihatu/hukaku/database/kiji0110/03-j.html
――――――
――――――
 原子力発電所では,従来から妨害破壊活動や核燃料などの盗取を防止するために,
・監視カメラや防護フェンスの設置,警備員の配置
・原子炉建屋などへの入域に際し,持ち込み品の検査やIDカードでの人物確認
・警備当局との連絡体制の整備
などの対策を行うことが義務付けられています.

 これは原子力平和利用を進めるうえでの国際ルールで,各国の実情により警備のあり方はさまざまですが,基本は「不審者の侵入と不審物の搬入阻止」にあります.
 米国同時多発テロ事件を契機に原子力発電所では,構内および敷地周辺のパトロール回数を増やしたほか,正門での車両確認を行うなど自主警備を強化するとともに,警備当局との連絡を緊密にして,監視体制の強化を図っています.

――――――東京電力
――――――
 同時多発テロ発生以降,随時,原子力安全・保安院から原子力事業者に対し警戒強化の指示を発出.これを受けて,原子力事業者は,原子力発電所等への立入制限,周辺監視の強化等,自主的な警備の強化を実施.
 関係省庁との関係では,同時多発テロ発生直後に,経済産業大臣から国家公安委員会委員長,国土交通大臣に対して原子力発電所等の安全確保に対する協力を依頼.
 これを受けて,特別の警察部隊及び海上保安庁の巡視船艇による24時間体制による原子力発電所等の警備が継続.
 平成15 年3 月には,原子力安全・保安院から原子力事業者に対し,「テロ対策マニュアル」を整備するよう要請.現在,原子力発電所等を運営する原子力事業者が同マニュアルを整備済み.
 平成16 年2 月からは,原子力安全・保安院と内閣官房が共催で,関係省庁,地方公共団体等と「有事における原子力施設防護対策懇談会」を開催,武力攻撃事態等の際の対応についての検討に着手.
 平成16 年4 月には,警察庁及び海上保安庁等の協力を得て,核物質防護を担当する専任部署である「核物質防護対策室」を原子力安全・保安院内に新設,核物質防護体制を拡充.

――――――有事における原子力施設防護対策懇談会報告書

 また,北海道電力のサイトによると,イラク戦争によってさらに警備体制は強化されたという.
 以下引用.

――――――
 これまでもアメリカの同時多発テロ以降,警察や海上保安庁の巡視艇が配備され泊発電所の警備に当たっていますが,今回のイラク戦争開始にともないこれらの警備体制が一層強化されました.
 また,当社においても,電力設備の警備対策強化,情報連絡体制の強化等に万全を期するため,副社長を本部長とした「緊急対策本部」を設置し,泊発電所においても,出入チェックの強化,構内巡視の強化等を行っています.
――――――

 ただ,秘匿事項に抵触するようなので,漠然とした情報しか公開されていないようだ.

 また,現在の対テロ訓練の欠陥を指摘する意見もある.
 以下引用.

――――――
 テロリストによる原発攻撃と言っても,北朝鮮の特殊部隊の場合もあれば,イスラム原理主義過激派集団アルカイダの場合もある.
 行われる破壊活動は同じでも,それを封じ込めるための対応は違ってくる.
 無原則的に「テロリストの攻撃」を想定することは,何も有効な対策を持たないことさえ意味するのである.

 北朝鮮の特殊部隊の兵士の能力は,おそらくアルカイダの何倍も高いと思われる.
 しかし,北朝鮮の特殊部隊は国家があっての特殊部隊であり,勝手に行動することはありえない.
 そこにおいては,日米安保や国連軍などの政治システムを機能させて,北朝鮮を国ぐるみ安全な状態にしていくのが正しい対応だ.

 一方のアルカイダなどは,どこかの国を抑えても封じ込められるわけではない.
 こちらのほうは,背後にある貧困などをなくすための公衆衛生学的アプローチ,テロ組織に関する有効な対策を開発するための予防医学的アプローチ,そして現在進行形のテロを封じ込めるための対症療法的アプローチを根気よく続けていくほかない.

 また,一口に「テロリストが原発を攻撃する」といっても,その目的を明らかにしなければ,想定は成り立たない.
 原子炉を制御不能にして,最悪の場合は炉心融解(メルトダウン),そうでなくても周辺住民をパニックに陥れるのが目的であれば,サブ・マシンガン(短機関銃)を備えた警察の銃器対策部隊が敷地内に展開している原発に突入し,コントロール・ルームへの侵入を図ることは,犠牲の大きさ,目的達成どの低さから言って,それほど現実味があるとは言えない.
 警察の銃器対策部隊のレベルを過大評価するつもりはないが,他に有効な手だてがある場合に正面突破を試みることは考えにくいということだ.

 原子炉の制御不能を狙う場合,テロリスト(特殊部隊)はまず,サイバー面からの侵入を試みるだろう.
 アメリカのテストでは,堅い守りだったはずの原子炉を制御不能状態にするところまで,ハッカー出身の専門家が9分ほどで侵入したケースがある.
 サイバー面からの侵入が不可能だった場合,社会工学的(ソシアル・エンジニアリング)手法と呼ばれるアプローチが行われる可能性がある.
 これは,電力会社や原発の内部に協力者を作り,管理者パスワードを聞き出すなどの手引きをさせるものだ.
 また,振込め詐欺と同じような手口で,原発の管理者を騙って管理者パスワードを聞き出したりする場合もある.
 さらに,原発を保有する電力会社のコンピュータ・ネットワークの専用回線が設置されている施設の警報装置を特殊部隊のような技能を持つテロリストがクリアして,その間にハッカーが専用回線に自分のコンピュータを繋ぐこともある.
 いずれの場合も,侵入にそれほどの危険は伴わないし,侵入に成功すれば目的を達するのは時間の問題である.
 それなのになぜ,テロリストは原発を襲撃しなければならないのか.その点を聞いてみたいものだ.

〔略〕

 テロリストの活動目的として,ある地域を一定の時間,停電状態にするということも考えられるが,その場合は原発を狙う必要はない.
 日本の電力網は,災害や事故などに対する抗堪性が高いことで知られる.
 復旧能力にも優れ,長時間に渡って停電することは考えられないとされる.
 しかし,特殊部隊やテロリストが狙う停電は,可能なら日本全土を,そうでない場合にも一定地域を長時間に渡って麻痺状態に陥れるものである.
 その主場合,一定のレベルで警備が行われている原発を目標として狙うことは,作戦効率の点からも考えにくい.
 特殊部隊やテロリストの立場で考えれば,少なくとも一定地域を病院などの自家発電装置の燃料供給が追い付かないほどの長時間(24~36時間)に渡って停電させられるよう,変電所や送電網について攻撃目標を設定するだろう.
 この攻撃目標は広範囲に渡り,警備も不在と言ってよいほど手薄である.
 さらに,送電網の復旧に当たる電力会社の職員を狙撃するだけでも,復旧は大幅に遅れることになる.

 このように,特殊部隊やテロリストによる「停電作戦」は,高度な能力を必要とするものではない.
 そして,それが実行されるだけで一定の地域で数千人,数万人もの人命が奪われる恐れがある.長時間の停電によって,病院で生命維持装置を使っている患者が生存不能となるからだ.
 この犠牲者の数は,数十人から数百人が犠牲となってきた爆弾テロの比ではない.
 これを特殊部隊やテロリストが計画しないはずがない.
 停電を目的とするテロで,原発が狙われる可能性が高くないことが分かるだろう.

 以上のように考えると,美浜原発を舞台とする住民避難の実動訓練は,訓練自体の意味は認めるとしても,武力攻撃事態やテロという想定には無理がある.
 むしろ,原発事故のときに役立つものだと位置付けを変えるほうが自然だろう.

――――――小川和久著「日本の戦争力」(アスコム,2005.12),p.11-14

 停電に対する脆弱性は,こないだ露呈したばかり.
 小川のこの記述にはリアリティがある.

▼「あははのは.まあ,そう思いこんでいれば,とりあえず平和だ」
というのが専門従事者としての本音.
 本当のことを明かせば重大な問題となるため,コメントは差し控えるが,こと,この分野に関する認識は
「正しい物と,デタラメな物とあまりに複雑に入り交じっている」
というのが私個人の評価.
 まあ,「敵を騙すにはまず味方から」と言いますので,修正を入れるつもりもありませんし,それを禁じられてもいますが,鵜呑みは禁物と,上記の私個人の評価も付け加えておいていただければ幸いです.
 「見かけのリアリティ」と「本質を突いたもの」とは似て非なる物ですので.
 以上,ご参考まで.

へぼ担当 in 「軍事板常見問題 mixi支隊」,2009年11月04日 23:59

 もっとも,イスラーム過激派テロと貧困は必ずしも結びつくものではないという意見もあるので,その点,留意されたし.

▼ しかし以下の記述を見るに,安全全般についての意識は,ある意味むしろ後退しているのではないか?との懸念も覚える.

--------------------------
 出力約1000kwまでのMTR型原子炉の燃料の場合,燃料板表面に水滴が残っておれば,表面温度は水の蒸発による熱除去の効果によって,割合低い温度に抑えられ,融解は起こらないという実験結果も,米国にはある.
 我が国では残念ながら,この種の実験はなかなかやれない.
 このような状態のままで,果たして将来の新型炉の安全確保に十分な技術的な努力をしていることになるのか,気がかりである.

--------------------------『原子炉お節介学入門』上巻(柴田俊一著,一宮事務所,2000.11.30),p.99

--------------------------
 原子力先進国では,研究炉による訓練や,経験,材料試験などを基にして動力炉,大型炉へ進んできた.
 このような試験研究炉では,未知の体験をすることが目的で,何が起こるか分からないから,変だと思えば即座に炉を止めることが原則である.
 起動は許可がいるが,停止は制御台運転員の権限で許可を必要としないのが原則である.
 そして無事停止,あるいは停止して無事であれば,何も問題ではない.

 これに対し我が国では,原子炉に限ったことではないが,手っ取り早く外国から既製品を買ってくる.
 もしくは高いお金を払って設計を買う.
 せっかくの研究炉は見世物か,原子力とは直接関係のない分野の中性子源としての意義しか認められないことが多い.
 とすると,そういう研究炉がうろちょろして何かトラブルを起こし,原子炉のイメージを落としてもらっては困る,と考えるのが自然の成り行きである.
 その結果,動力炉と同じように,緊急停止は重大問題であって,そういう場合は科学技術庁長官に,設置者から報告しなさい,ということになった.
 その結果は,例えば,今の子供がパソコンゲームに熱中して,外での遊びをしなくなったのと同類の現象が起こってきた.
 本来の,発電炉のための安全の道を切り開くという類の仕事は,下手すると上司や役所から叱られる恐れがあって,やらなくなってきた.
 [略]
 危険を処理する能力は,経験しなければできてこないのである.
--------------------------同,p.141-142

-------------------------------------------------
原子炉の危機は原則としてフェイルセーフ,つまり故障,破損があっても必ず安全な状態のほうへ行くように設計する.
 そのためには半導体回路より真空管回路のほうが簡単である.
 真空管は切れて電流が流れなくなる方向だけを考えればよいのに対して,半導体は構造上焼け付くことも,小さな確率であるが考えるべきである.
 とすると設計は複雑になる.

 今更真空管式に戻せ,と言うほど頑迷固陋ではないが,個人的には,本稿随所に述べている,原理的にどちらが良いか,ということだけは常に念頭においておく必要がある.

-------------------------------------------同,p.139-140

 また,以下の記述を見るに,フェイルセーフという概念が所管官庁には欠けているのではないか?と思わせる.

――――――
 臨界警報のためのセンサーには,中性子計測器でなく.γ線計数管を用いた.
 これはIAEAで行われた原子炉事故時の線量測定に関するパネル討論会に出席したとき,ドイツ代表が事故時にはγ線計測のほうが適当,と発表したのが頭に残っていたからである.
 ちなみにこのパネル討論の招待は,科学技術庁に来たが,
「我が国では原子炉の臨界事故は起こらないという建前でやっていますから,この会議には政府代表は出せません」
とのことで,IAEAから筆者に直接招待という形で出席のチャンスが回ってきたものである.

――――――原子炉お節介学入門』下巻(柴田俊一著,一宮事務所,2000.11.30),p.28

 今では改善されている可能性も,なくはないが,しかしなにぶんお役所のことなので……

志賀原発で愛知県警の特殊急襲部隊と石川県警の合同で行われた訓練=小林武仁撮影
読売新聞,2010.11.26 13時16分配信より引用)


 【質問】
 先日,玄海の原発において自衛隊が訓練をしていましたが,地方新聞の画像に幹部の人(階級は不明)が軽機動車を携帯で撮影している様子が写っていました.
 訓練とはいえ,職務中と思われる時に携帯を使用するのは問題ないのでしょうか?
 それとも訓練は職務のうちに入らないのでしょうか?

 【回答】
 福井県で今年3月に実施された原子力防災訓練において,実験的に携帯で撮影した動画を避難所等に配信するシステムが使用されましたので,それが該当するのではないでしょうか.

丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM


 【質問】
 原発を自衛隊に警備させることはできないのか?

 【回答】
 以前,防衛庁が領域警備法みたいなものを作って警備対象を原発などに拡大しようとした時に、結局、警察庁にその案を潰されてしまったから、作るのなら警察に作らないと無意味だな。

 でも警察は,法律改正でもしないと小型武器しか持てない。
 よって,いくら自衛隊の普通科をモデルにしたところで、武装はせいぜい小銃か、頑張っても軽機関銃程度。

 おまけに、警察に普通科だけの部隊を作った際の特徴は,少人数ならば素早く派遣できる。ただし大人数になってくると受け入れ先の準備に時間がかかるし,兵站が大きな負担になってくる。頭数が必要なゲリラ狩りには頭の痛い問題。

 だから、警察に作れば完璧というわけでもないと思うんだよね。

(軍事板)


 【質問】
 「報道ステーション」の以下↓の行為は,なぜ問題なのか?

------------------------------------
日本原燃がテレ朝に抗議,「報ステ」特集で不許可映像など放送
2008.4.17 08:53


 テレビ朝日系報道番組「報道ステーション」で11日に放送された使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)に関する特集で,
「一方的に撮影された映像が放送された」
などとして日本原燃が同局に抗議していたことが分かった.
 同社広報部によると,特集内で「今後の警備などに重大な支障を与える恐れのある映像」など,核物質の防護管理などの観点から撮影不許可としている区域の映像を一方的に放送したという.
 また
「工場から多量の放射能が放出されているかのような内容で多くの誤解を生じる表現」
があったなど,内容面でも6点にわたり事実誤認として指摘.
 抗議は15日付で,同局広報部は抗議を受けた事実を認め,
「内容を細かく検討した上で,できるだけ早く回答したい」
とコメントした.
------------------------------------

 【回答】
 ・テロを助長する行為であること.
 ・警備体制を変更・再構築せねばならず,莫大な費用がこれにかかること(当然,電気料金にも跳ね返ってくる)
という点で問題であり,まさに「報道ステーション」による言論テロ.

 また,警備体制の部分以外にも,視聴者をミスリードさせかねない報じ方をしているという.

***

 原子力に対し,放送法で求められるような中立性を無視した,一方的にネガティブな報道を垂れ流すのはまだ良いとしても,いくら何でも絶対に越えてはならない一線という物があります.
 今回はそれをやってしまった物で,防護系について無断で放送したのは
「テロを助長する」
と弾劾されても仕方がないところ.
 分かりやすい例えで言えば,銀行への現金輸送における警備体制等を無断撮影の上,そのまま垂れ流すようなものです.

 事は原子力に限らず
「警備に対する公然の敵対行動」
であり,知らなかったとの過失ではすまされない,故意(未必の故意含む)と解釈されうる,絶対に許されない行為です.
 私個人はここで「最大級の批判と抗議」を行うところです.
 これは他国で同様の行為が発見された場合,警備当局から威嚇発砲される可能性すら有る行為です.

 テレビ朝日自体,報道姿勢だけの問題であるなら,抗議を受けても
「正当な報道であった」
とのいつもの白紙回答を繰り返すところです.
 しかし,今回ばかりは国際法(条約・国際慣習など準法令含む)や国内法令違反ともなりかねないものであったため,
「抗議文がきているのは事実.」
などと,珍しく弱気な対応しかしていません.

 これでどのような言い訳をするのか.
 関係機関は激怒状態で,法令に基づく措置を辞さない構え,との情報も聞こえてきますし,今後BPO含め,どのような対応をするのか,見ものと考えます.

 ある意味で手打ちがなされるまで,テレビ朝日のみではなく,少なくとも朝日新聞本体.最悪の場合,全マスコミに対し
「処罰・賠償条項付きの誓約書」
等を取り交わさない限り,原子力施設全てに対し,全面取材拒否・禁止(を強いられる)の可能性もあり,今後に目が離せないところです.

 個人的には,ここまでやられては全面対決に発展する可能性が高く,少なくとも「テレビ朝日及び朝日新聞関係者」に対しては,重度の警戒態勢を引き,原子力関係については一切の取材含む,協力を拒否すべきと考えるところです.

 また,当然のことながら,警備体制にかかる事項を暴露された以上,それの変更・再構築に要する費用は全額テレビ朝日が負担すべき事は明らか,と考えます.
 こちらの方も実際に裁判等で告訴された場合,設備等の変更も含みうるため,非常に高額な損害賠償請求と成りかねないことも追記します.
 常識的に言えば「鍵の番号」を暴露された以上,その鍵の交換費用が請求されるのは,ごく当然のことと考えます.

 報道すべき事,許されることと,報道してはならないこと,許されないことの区別が付かない「愚者」によって,このような事態になることは大変残念なことです.
 しかし,全責任は法令に抵触しかねないような無許可撮影・報道を行ったテレビ朝日が,全面的に負わなければならず,責任者及び関係者は厳しく弾劾,処分されてしかるべきものと考えます.
 また,先に述べたように損害賠償を当然行うべきものと考えます.
 これは倫理的な問題だけではなく,法令遵守以前の問題であり,まさにマスコミによる言論自爆テロ以外の何物でもありませんから.

 皆さんはいかがお考えでしょうか.

 以下,日本原燃HPからの引用です.


----
2008年4月15日
テレビ朝日「報道ステーション」の放送内容に関する事実関係等について

 4月11日夜にテレビ朝日の「報道ステーション」において,六ヶ所再処理工場についての放送が行われました.
 その中では,警備フェンスや警備カメラなど今後の警備などに重大な支障を与える恐れのある映像をはじめ,当社敷地内,特に周辺防護区域内で,当社に何の断りもなく,一方的に撮影された映像などが放送されました.
 つきましては,このたびテレビ朝日に対して厳重に抗議をいたしました.

○また,同放送内容には,次のような多くの偏向や事実誤認などがみられます.

(1)
 取材時に弊社・環境管理センター長が,クリプトンなどの除去回収装置について「研究中」であり,「完璧ではない」と発言をしておりますが,実際に放送された内容では,海外の先行プラントなどで実績のある再処理の技術そのものを「完璧ではない」と発言したかのような誤解を生む恐れのある表現となっています.

(2)
 再処理工場,特に排気筒から多量の放射能が放出されているかのような放送内容となっており,多くの誤解を生じる表現となっています.
 重要なことは,放出の量よりも,放出された放射能によってどの程度周辺住民の方々が影響を受けるか,ということであります.
 私たちは日常の生活をしながら,宇宙から,大地から,食べ物から,呼吸によって空気から,自然界にある放射線をごく自然に受けており,その影響は世界平均で年間約2.4ミリシーベルトです.
 しかもその値は地域によって1~10ミリシーベルト程度の差があります
〔わが国の国内でも,大地からの自然放射線量の一番低い神奈川県(約0.81ミリシーベルト/年)と,一番高い岐阜県(約1.19ミリシーベルト/年)とを比べると,約0.38ミリシーベルト/年の差があります〕.
 これと比較して,六ヶ所再処理工場からの影響によって周辺住民の方々が受ける放射線の影響は年間約0.022ミリシーベルトと評価しており〔国の安全審査で確認されています〕,日常生活の自然放射線の約百分の一です.

 なお,同番組の中で,米国のハンフォードという町を例にとり,あたかも,六ヶ所村でも同様のことが起こりうるような発言がなされたことは,科学的な根拠も乏しく,住民の方々の不安を徒に煽りかねない発言ではないかと考えます.

(3)
 同放送では,全国の55基の原子力発電所で使い終わった使用済燃料について,単純に「核のゴミ」と表現されていますが,その中には約97パーセントも再利用可能な有用資源が残っています.
 なお,原油価格の高騰や地球環境問題への関心の高まりなどを背景とした,世界的な原子力ルネッサンスともいうべき,今日の原子力推進の大きな流れの中で,原子燃料となるウランの需給がタイトになり,その国際価格が高騰しています.
 それだけに,このウラン資源を今後,いかに有効に,うまく使っていくかということが内外での大きな課題となっており,使用済燃料から有用資源を回収することによってウラン資源の節約や有効利用に繋がる「再処理」の重要性はますます高まっています.

(4)
 同放送の中に,
「既に敷地内に2トン,日本全体では30トンのプルトニウムが存在する.原爆に換算して3750発.操業が始まるとさらに毎年4トン強が増え続ける」
という表現がありますが,平和利用に限ったものと,兵器用のもの,という成分の異なるものを一緒に扱っており,大きな誤解を招く恐れがあります.
 私どもの施設並びに製品は,あくまで平和利用に限定したものであります.
 従って,IAEAとの協定に基づき,IAEAの査察を全面的に受入れており,特に再処理工場についてはIAEA査察官の24時間常駐による査察が行われています.
 また,六ヶ所再処理工場の特長は,わが国が独自に開発した「混合脱硝」という核不拡散につながる技術を有していることです.
 すなわち,同工場で出来上がる製品は,プルトニウム単体ではなく,核不拡散性に優れ且つ,MOX燃料製造に適したウラン・プルトニウムの混合酸化物粉末であります.
 IAEAとの協定に基づくフルスコープの保障措置とあいまって,「原子力の平和利用」の一つのモデルと考えています.

(5)
 同放送の中で,ドイツとフィンランドの原子力発電について「止めた」との言及がみられます.
 しかし,ドイツでは前政権の脱原子力政策の継続性等は不明な状況とはいえ,現在もドイツの発電量の約3割は原子力によるものです.
 さらに,大型の原子力発電所約2基分に相当する大量の電気が陸続きの隣国フランス〔電気の約8割が原子力〕からほぼ常時輸入されています.
 フィンランドでは電気の約27%が原子力によるものであり,さらに同国5基目の原子力発電所〔オルキルオト3号機〕の建設が進んでいます.

 また,近年,多くの諸外国で,地球環境問題やエネルギーの安定供給の観点から原子力の位置づけを前向きに見直す動きが顕著になっています.
 例えば,米国では,新規建設支援措置を含む法整備により,原子力発電所新設に向けた取り組みを官民一体で推進しています.
 1970年代以降,原子力発電所の新規建設はありませんでしたが,近年,多くの新設計画が具体化しています.
 加えて,2006年2月に米エネルギー省が「国際原子力エネルギーパートナーシップ」〔GNEP〕を発表し,再処理を中核とする核燃料サイクルや高速炉開発に積極的に取り組む姿勢に転じました.
 また,英国も,約20年にわたり,新規建設がありませんでしたが,2006年7月に英政府は原子力発電所の新規建設促進に方針転換しました.

 さらには,中国,インドなどアジア,さらには中東諸国で,今後のエネルギー需要の旺盛な伸びを背景に,数多くの新規原子力発電所建設が予定,あるいは検討されています.
 特に,中国では現在約900万キロワット程度の原子力発電容量を,今後十数年のうちに,4000万キロワット程度,あるいは6000万キロワット程度まで引き上げる方針です.

(6)
 同放送の中で,「ここは放射性廃棄物の埋設センター.高さおよそ10メートルのコンクリートの塊が無数に立ち並んでいた.」という表現がありますが,「無数」ではなく,1号埋設設備が30,2号埋設設備が8であり,これらの中に合計約20万本のドラム缶を現在受入れています.
 なお,埋設設備の点検については,壁面の状態も含めて,保安規定に則り,1回/週の頻度で実施しています.

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へぼ担当 in mixi,2008年04月19日00:00


 【質問】
 再処理を英仏に依頼しているために発生する「使用済み核燃料」などの核物質海上輸送の警備を,日本では海上保安庁にやらせているが,本当に安全なのか?

 【回答】
 わが国の場合、現状はよく分かりませんが、一度,「軍事情報」筋からの話として、
「わが国は以前、通常は軍が当たる警備任務に海保を当たらせたことがある。
 あまりに危険であったため、その際は密かに米原潜が追跡していた」
という内容をお伝えしております。

 2004年の秋、国際原子力機関(IAEA)は、わ が国の海上輸送に関し,
「核ジャック防止策をどのように行なっているのか?」
について調査するため、来日するそうです。

 専門家の間では,
「この次の9.11は海上で起こる」
「特にマラッカ海峡が 危険である」
との認識で共通しているようです。

(おきらく軍事研究会)


 【質問】
 プルトニュウム・キャリアーを欧州から日本までエスコートするには,護衛艦はどれだけ必要でしょう?

 【回答】
 海賊レベルのテロリストに対抗するならせいぜい大口径機関砲程度の武装と,警備特殊部隊,そしてその部隊を輸送する為のヘリコプター,それに探知範囲の広い対水上レーダーがあればよい.
 だから,海上自衛隊の1世代前の汎用護衛艦(DD)であるゆき型やきり型で充分,だろうと思う.

 でも,海上自衛隊の護衛艦は地球を半周するほどの航続力がないので,途中何処にも寄港しないで欧州から日本に航海するには補給艦を同行させないといけない.
 となると,補給中に核燃料輸送船が無防備になっては困るので,最低でも二隻は必要になる.
 また,ヘリも予備を含めて常に1機を使用可能にするためには3機は必要だろう.
 となると,最低でも護衛艦3隻かヘリを複数搭載できる艦を2隻用意する必要がある.
 現在のところ1隻でヘリを複数搭載できる護衛艦は,大型のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)であるひえい型かしらね型しかない.

 結果,核燃料輸送船1隻を護衛するために,護衛艦3隻+補給艦1隻,もしくは大型護衛艦2隻+補給艦1隻の艦隊が必要になる.
 そして,これは席数が多い割に装備が過剰で,経費がかかりすぎる.

 しかし,専用の護衛艦を建造したり既存の護衛艦を核燃料輸送任務の為に改造したりするのは,予算の無駄遣いとなる.

 そこから先は政治判断の範疇.


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