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◆◆◆反英テロ
<◆◆アル・カーイダ
<◆イスラーム過激原理主義
<テロリズムFAQ・目次
「BBC」◆(2010/09/17)MI5 head warns of serious risk of UK terrorist attack
「WP」◆(2010/12/20)12 men arrested over suspected UK terrorism plot
「WP」◆(2010/12/27)Britain charges 9 of 12 arrested in terror plot
【質問】
英国におけるアル・カーイダの活動状況は?
【回答】
報道によれば,100〜200人のアル・カーイダのテロリストがいるという.
勧誘されたイスラーム教徒の英国人が,アフガーニスタンで教練を受けているとの報道もある.
また,アル・カーイダは化学兵器テロなど多くのを計画していたが,阻止されたという未確認情報もある.
***
報道によれば,100〜200人のアル・カーイダのテロリストがいるという.
以下引用.
2005年1月まで在職したスティーブンズ前ロンドン警視庁警視総監が,2005/3/6付の英日曜紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドに寄稿した文章によれば,
「ビンラディンに訓練されたテロリスト少なくとも100人が英国内にいる。
200人近くいる可能性もある」
という.
スティーブンズは、反テロ法違反容疑で拘束中のイスラム系外国人らについて、
「アルカイダの精神的指導者だ」
と主張。
自宅軟禁制度などを盛り込み、議会審議中の新しい対テロ対策法案を早期に成立させるべきだと訴えている。
実際,海外に植民地を多く持っていた関係から,英国には多くのイスラーム教徒がおり,彼らを過激原理主義勢力が勧誘するのは難しいことではない.
そうして勧誘されたイスラーム教徒の英国人が,アフガーニスタンで教練を受けているとの報道もある.
以下引用.
英国人ら12人にテロ教練=西側での組織網構築が狙い−アルカイダ
【ニューヨーク17日時事】18日発売予定の米誌ニューズウィーク最新号は,アフガニスタンに隣接するパキスタンの部族地域で,国際テロ組織アルカイダが英国人ら20代の西側の若者12人に軍事教練を施していると伝えた.アフガン南東部ガズニ州のイスラム原理主義勢力タリバン幹部の話として報じた.
この幹部は同誌に,今年に入り約5週間にわたって,ノルウェー人2人,英国人9人,オーストラリア人1人の計12人の教練を手助けしたと証言.
12人は宗教的な思想教育を受けたほか,手製爆弾の製造・使用法,「聖戦」遂行を他人に説得する方法などをたたき込まれたという.
同幹部は,「英語を話す同胞」と呼ばれる西側出身の工作員は「極めて貴重」と指摘.12人も,各自の出身国でアルカイダの地下組織網のまとめ役として活動し,自爆テロの実行犯にはならないと指摘した.
若いイスラム系英国人が自爆攻撃を実行するための訓練を受けており,当局は約1600人を監視しているという.
ロンドン同時多発テロでも,そうした訓練を受けた英国人が自爆犯の中にいるとされており,この報道の信憑性は比較的高い.
また,アル・カーイダは化学兵器テロなど多くのを計画していたが,阻止された,とする報道もある.
以下引用.
英で化学兵器テロ阻止か アルカイダ計画と英紙
【ロンドン21日共同】21日付の英紙サンデー・タイムズは,国際テロ組織アルカイダが昨年,英国の閣僚や国会議員らを標的に毒ガスの化学兵器などを使ったテロを企てたが,治安機関が未然に阻止したと報じた.
同紙が入手した警察の内部文書から明らかになった.
テロ計画は,英国とパキスタンで拘束したテロ容疑者のパソコン内の暗号化された電子メールから判明.
サリンなどの毒ガスや放射性物質をまき散らす「汚い爆弾」で,英下院や地下鉄を狙っていたという.
警察や英情報局保安部(MI5)は,テロの準備としてビデオ撮影などをしていたアルカイダメンバーを突き止め,計画阻止に成功した.
だがロンドンでは7月,地下鉄やバスを狙った同時テロが2度にわたって発生.
内部文書は,国会議事堂が自爆テロにさらされる危険は依然高いと強調した.
MI5長官が公表,英国内で大規模テロ計画約30件
【ロンドン=本間圭一】英国家保安部(MI5)のエライザ・マニンガムブラ長官は9日夜,ロンドン市内で講演し,英国内で現在,大規模なテロ計画が約30件に上ることを明らかにした.
MI5がテロ計画の概要を公表するのは極めて異例.
長官によると,英国内に存在するテロ組織やネットワークは約200.約1600人が監視下に置かれ,その大半が国際テロ組織アル・カーイダの指揮下にあるという.
長官は「テロ組織に共感を抱いている人が過激化するケースが増えている」と警告している.
化学兵器テロは,オウム事件のおり,「化学兵器の保守管理が大変で,効率が悪い」という指摘もあった一方,2007年に入ってからイラクで実際に塩素ガス・テロが起きたという報道もあり,現在のところ,真偽は不明というしかない.
なお,ロンドン同時多発テロについては別項にて詳述.
【質問】
「アラビア・イスラム改革運動」とは?
【回答】
サウジアラビアに対する反体制組織.ロンドンを拠点とする.
指導者はサード・ファギハ.
同組織は,より厳格なイスラム国家の樹立を目指しているとされ、ファギハは国際テロ組織アルカイダと繋がりがあるとも指摘されている。
2004/12/16には,ファギハの呼び掛けにより,首都リヤドと西部ジッダでデモが行われ,これに対して司法当局は2005/1/13、逮捕した21人のうち15人に対し、6−1月の禁固刑と、1人当たり最大250回のむち打ち刑を宣告.
AP通信によると、15人のうち1人は女性。
政治的なデモでの逮捕者へのむち打ち刑は異例という。
以上,ソースはニッカンスポーツ,2005/1/14だが,元ソースはAP通信か?
【質問】
化学肥料爆弾テロ未遂事件とは?
【回答】
2004年,化学肥料を使った爆発物でテロを計画していたとして,オマル・カヤムらパキスタン系英国人5人が逮捕された事件.
5人はパキスタンでのアル・カーイダの軍事訓練に参加,
2004年,大量の肥料を使った爆弾の製造を計画,英国内の鉄道や,英南東部ケント州のショッピングセンターなどを攻撃しようとしたという.
2007/4/30,ロンドンの中央刑事裁判所は5人に終身刑を宣告.
判決公判では,逮捕翌年に発生した2005年7月のロンドン同時テロの実行犯と犯人らが接触していたことも分かり,テロを防ぐことができなかったのは捜査の詰めの甘さにあるのではないか?,とする意見が相次いだ.
MI5のジョナサン・エバンズ長官は
「同時テロを封じられなかったのは遺憾だが,事件の周辺に浮かんだ人物をすべて捜査することは不可能だ」
と釈明している.
【参考ページ】
2007年5月2日8時0分,産経新聞(by 蔭山実)
【質問】
駐イエメン英大使館車輌砲撃事件とは?
【回答】
イエメンの首都・サヌアで2010.10.6,英国大使館ナンバー2らが乗った車輌を狙った砲撃が行われ,近くを歩いていた人ら3名が負傷したそうです.
犯行は「アラビア半島のアルカーイダ」によるもののようです.
サヌアでは今年4月にも,英国大使の車列近くで自爆テロが起き,負傷者が出ています.
なお同日,サヌア市内にある豪州のエネルギー会社「OMV」の事務所敷地内で,イエメン人警備員が発砲し,仏人職員が死亡,英人職員が負傷する事件が発生しています.
おきらく軍事研究会,平成22年(2010年)10月11日(月)
◆◆◆◆英国民間航空機連続爆破テロ未遂事件FAQ
【質問】
英国民間航空機連続爆破テロ未遂事件とは?
【回答】
2006/8/10に発表された,テロ未遂事件.
米国のユナイテッド,アメリカン,コンチネンタルの3社のワシントン,ニューヨーク,カリフォルニアなど行きの便が標的になり,テロ・グループは週明けに3機ずつ3回に分けて計9機を爆破する計画だった可能性があるという.
パキスタン系英国人など24人拘束.
ロンドン郊外では,爆弾製造に必要な部品が入ったスーツケースが押収されている.
また,アル・カーイダの関与が疑われている.
公表後よりテロ警戒レベルは英米を始め,各国で最高度に引き上げられ,各国の空港は混乱を来たした.
ロンドン郊外では,爆弾製造に必要な部品が入ったスーツケースが押収されている.
2006/8/18には,容疑者の複数が殉教の意思を録画したビデオ映像数本が発見されたという.
21日には,その内11人が起訴された.
以下引用.
<英旅客機テロ未遂>米国行き9機同時爆破? 21人逮捕
【ロンドン小松浩,ワシントン和田浩明】英警察当局は10日,英国発米国主要都市行きの複数の旅客機の同時爆破を狙った大規模テロを未然に阻止し,容疑者21人を逮捕したと発表した.
米国を狙い,旅客機を使った手口から国際テロ組織アルカイダの関与が疑われている.
英政府は5段階のテロ警戒度を最高度の「危機的」に引き上げ,厳重な警戒態勢を敷いている.
英国の各空港は安全確認のため離着陸が一時禁止されるなど大混乱し,欧米を中心に世界各国に影響が広がった.
爆発物に転用できる液体を使って飛行中に旅客機を爆破しようとしたとみられる.
米国のチャートフ国土安全保障長官は
「アルカイダの計画を示唆する要素もある.単体では無害の複数の物質を機内に持ち込み,混ぜ合わせて爆発させようとした恐れがある」
と述べ,容疑者が飲み物や電子機器に偽装した爆発性の液体や起爆装置を持っていた可能性を示唆した.
米CNNテレビは米政府高官の話として
「実行段階に極めて近かった」
と伝えた.
〔略〕
ロンドン警視庁のスチーブンソン副総監は
「想像を絶する規模の大量殺りくが計画されていた」
と大規模なテロ計画であったことを強調した.
容疑者グループの主犯格は英国生まれで,多くはパキスタン系英国人だという.
警察当局は数カ月前から捜査を進め,10日未明にロンドン,バーミンガムなど3カ所を捜索して逮捕に踏み切った.
動機などはまだ明らかでないが,米英の中東政策に対する怒りが背景にあるとの見方が強い.
ロンドンのヒースロー空港をはじめ英国内の空港では離着陸や手荷物の持ち込みの一時禁止措置がとられ,欧州各国などからの英国行き便もしばらく運航を見合わせた.
テロ警戒最高度の「危機的」は「攻撃が差し迫っている」という意味で,これまでは上から2番目の「重大」だった.
〔略〕
JFK国際空港を警備する港湾局警察(2006年 ロイター/Chip
East)
英警察,航空機爆破計画に関連して英国で24人の身柄を拘束
[ロンドン 10日 ロイター]
英国ロンドン警察は10日声明を発表し,航空機爆破計画に関連して英国で24人の身柄を拘束したと発表した.
9日から10日にかけての夜間のテロリスト捜索活動で身柄を拘束した者のすべてに対し,現在拘束手続きをとっていると述べた.
またこの日,新たな拘束者が出ていないことを明らかにした.
ロンドン警察はこれまで,夜間捜索後の拘束人数を21人としていた.
マンチェスター空港を警備する警察官ら(2006年 ロイター/Darren
Staples)
米政府が警戒水準引き上げ,航空機爆破計画は直接的な脅威
[ワシントン 10日 ロイター]
米政府は10日,英国で米国に向かう航空機の爆破計画が発覚したことから,旅客機に対する警戒水準を引き上げるとともに,液体の機内持ち込みを禁じた.
スノー大統領報道官は,爆破計画が米国にとって「直接的な脅威」であり,「米国と英国を深刻に脅かすものだ」という声明を発表した.
〔略〕
米英では厳重な体制をとっており,米国での航空機利用は安全だとする考えも示した.
チャートフ長官は,米国が英国に航空警察官を派遣し,米国に向かう英国発航空機の爆破を防ぐため安全保障を強化する方針も明らかにした.
米連邦捜査局(FBI)のモラー長官は,爆破計画が米国内で進められたことを示す証拠はないとしている.
ある政府高官によると,ブッシュ大統領は,数日前から捜査について把握しており,定期的に報告をうけているほか,逮捕者が出ていることも認識している.同高官は,英国発の民間航空機に対する警戒水準を最も高い「レッド(シビア)」に引き上げたことについて,英米間で緊密な連携をとったと述べた.
国土安全保障省は,英国発の民間航空機に対する警戒水準を最高水準に引き上げたことは,前例のない措置としている.
同省は,米国内便もしくは英国発以外の全ての米国行き民間航空機に対する警戒水準についても「イエロー(エレべーテッド)」から「オレンジ(ハイ)」に引き上げた.
英警察関係筋が,航空機爆破に「液状化学物質」の使用が計画されていた可能性があることを明らかにしたことから,飲料,ヘアジェル,ローションを含むすべての液体を機内に持ち込むことを禁じた.
カナダも米英と連携し,すべての旅客機についてジェルなどの液体の持ち込みを禁止したほか荷物検査を厳格化し,空港の安全保障を強化した.
米情報機関当局者によると,計画に使用され,機内に持ち込まれる予定だった爆発物は液体,またはゼリー状の精巧なもので,時計,ノート型パソコンあるいは計算機に入れられた乾電池で起爆するとみられている.
国土安全保障省のウェブサイトでは,米国全土に対する警戒水準は引き続き「イエロー」.
米政府関係者は匿名を条件に,米英を結ぶユナイテッド航空,コンチネンタル航空,アメリカン航空の航空機が標的になっていたと述べた.
米国内の空港では,旅行者の長蛇の列ができている.
<英旅客機テロ未遂>2日以内に予行演習? 搭乗便を物色
英国で10日摘発された旅客機爆破テロ計画で,容疑者らが2日以内に「予行演習」を行う予定だったことがわかった.
05年のロンドン同時爆破テロで使用された過酸化物系の爆発物を使おうとしたとみられる.
複数の米メディアが報じた.
テストが成功すれば数日内に実行に移し,複数の旅客機を飛行中に破壊する計画だった.
ペットボトルに爆発物,英テロ計画の逮捕者24人に
【ロンドン=森千春,ワシントン=五十嵐文】英国で摘発された航空機爆破テロ計画で,英警察は10日から11日にかけ,ロンドン東部などで容疑者の自宅などの捜索を行い,これまでに逮捕者は24人となった.
AP通信が,米情報当局者の話として伝えたところによると,容疑者グループは爆発物を機内に持ち込む「予行演習」を2日以内に実施する計画で,その数日後には実際にテロを実行する予定だった.
また,米ABCテレビ(電子版)は10日,同グループがスポーツ飲料などのペットボトルに液状爆発物を隠し,使い切りカメラのフラッシュ装置で起爆させようとしていたと伝えた.
米英両国の報道によると,容疑者の大半はパキスタン系イスラム教徒の英国人とみられ,英国内の容疑者がパキスタンの関係者と連携して犯行準備を進めていたという輪郭が明らかになった.
旅客機テロ計画,爆弾の部品入りスーツケース初押収
【ロンドン=本間圭一】英警察当局は17日,旅客機テロ計画に関連したロンドン郊外での捜索活動で,爆弾製造に必要な部品が入ったスーツケースを押収したことを明らかにした.
今回のテロ攻撃の武器と見られる物質の押収が伝わったのは初めて.
スーツケースに入っていたのは,化学物質や,爆弾の部品で,警察当局者は「爆発装置を製造するのに必要なすべてがあった」と語った.
〔略〕
<英テロ計画>容疑者,殉教の意思録画した映像発見 BBC
英BBCテレビは18日,旅客機爆破テロ計画にからむ捜索で,容疑者の複数が殉教の意思を録画したビデオ映像数本が発見されたと伝えた.
押収したラップトップ型パソコンに記録されていたもので,自爆テロ決行の覚悟を示したものとみられる.
ロンドン警視庁はコメントを拒否している.
英検察当局,旅客機爆破計画の容疑者を起訴
[ロンドン 21日 ロイター] 英検察当局は21日,英国発米国行き旅客機の爆破計画事件で爆弾の製造装置や遺書,「殉教」ビデオなどが発見されことを受け,イスラム教徒の英国人8人を起訴した.
そのほかテロ関連の容疑で3人も起訴された.
検察によると,8人は手作り爆弾の部品を旅客機に持ち込み,爆弾を組み立てた上で爆発させようとしたとして,殺人共謀およびテロ行為準備罪で起訴された.
ロンドン警視庁のテロ対策部門責任者はこの日,8月10日にこの旅客機爆破計画が発覚して以降,警察が住居や事業所,車など69カ所に上る捜索で,爆弾製造のための機器や「殉教ビデオ」を含む証拠,化学薬品,電気部品,書類などを大量に押収したことを明らかにした.
旅客機爆破未遂で11人起訴=爆弾材料や「殉教ビデオ」も押収−英検察
【ロンドン21日時事】米国行き旅客機爆破未遂事件で,英検察当局は21日,拘束中の23容疑者のうち11人を反テロ法違反などの罪で起訴したことを明らかにした.
残る12人のうち1人は釈放したものの,11人については起訴するかどうか検討を続けるという.
検察によると,起訴された11人のうち8人については,米国行きの旅客機に爆発物を持ち込んで爆破させ,乗客を殺害しようとした共同謀議があったとしている.
また3人はテロの準備に絡んだ書類を所持していたことなどで起訴された.
一方,警察当局は同日,捜査の過程で化学薬品,電気部品など爆弾製造のための物品が見つかったことを明らかにした.
さらに,容疑者らが自爆テロ決行を控えて録画したとみられる多くの「殉教ビデオ」を押収したという.
【質問】
狙われた航空機は何機だったのか?
【回答】
英国当局は標的となった航空会社や便数,便名について,公表していないため,様々な数字が報じられている.
当初の報道時に見られた「9機」の他,「10機」説や「7機」説も出ている.
以下引用.
AP通信は米当局者の話として米国のユナイテッド,アメリカン,コンチネンタルの3社のワシントン,ニューヨーク,カリフォルニアなど行きの便が標的になったと伝えた.
英BBC放送は,容疑者が週明けに3機ずつ3回に分けて計9機を爆破する計画だった可能性を報じている.
英の各メディアは11日,標的とされた旅客機が最大10機だったと報じた.
英旅客機テロ計画,標的は7機…英紙報道
【ロンドン=渡辺覚】12日付の英大衆紙デイリー・エクスプレスなどは,英捜査当局の情報として,旅客機テロ計画で犯人グループが標的としていた航空機は計7機だった疑いが強いと報じた.
テロ計画が摘発された10日は,「3〜10機が狙われた」とされていた.
同紙などによると,逮捕された容疑者24人のうち,実行役は7人で,1人ずつ英国発米国行きの旅客機に乗り込み,大西洋上で自爆テロを実行する計画だった.他のメンバーは支援役だったという.
英捜査当局は12日現在も,標的となった航空会社や便数,便名について,公表を避けている.
まあ,報道が錯綜するのはいつものこと.実際の機数は裁判が始まってから明らかにされるだろう.
狙われた英国機
(うそ)
【質問】
航空機テロ阻止のニュースに出てきた「液体状の爆薬」って何なんでしょうか? ニトログリセリンじゃありませんよね??
【回答】
報道では,「液体またはゼリー状の爆発物」とあるだけで,具体的な名前は挙げられていない(模倣犯発生を防ぐためか?).
以下引用.
飲料ボトルに液体爆発物=機内で混合,電子機器で起爆?−航空機テロ未遂事件・英
【ワシントン10日時事】英国で摘発された米国行き航空機の爆破テロ未遂事件で,米ABCテレビ(電子版)は10日,テロを計画したグループは,液体またはゼリー状の爆発物をスポーツ飲料のボトル底部に隠して持ち込み,レンズ付きフィルムのフラッシュで起爆させる手口を使おうとしていたと報じた.
同テレビによると,飲料のボトルには封をしたまま,底部を継ぎ足し,液体爆発物を詰める仕組みで,こうすれば,手荷物検査をくぐり抜けられると考えたらしいという.
一方,CNNテレビは,スポーツ飲料とゼリー状の化学物質を混合して爆発物をつくり,携帯電話などの電子機器で発火させようとした疑いがあると伝えた.
同テレビによると,スポーツ飲料と化学物質を混ぜると強力な爆発物になり得るという.
^ペットボトルに詰めて,カメラのフラッシュを利用した発火装置をつけていたというから,ガソリンかなんかのような気も.
ニトロなんて,持ち込む前にドカーンといく可能性もあるから,使えないと思う.
軍事板
http://www.time.com/time/nation/article/0,8599,1225453,00.html
にて,液状爆発物に対しての推察をしております.
以下引用.
The FBI-DHS report next warns law enforcement agencies about the two peroxide-based liquid explosive
that could be used in a future attack against the U.S.--triacetone triperoxide (TATP) or hexamethylene triperoxide diamine (HMTD). The report describes how a terrorist would assemble bombs with these chemicals.
私は科学知識は疎いのでTATP及びHMTDの解説ができる方,又,この記事を解説できる方がおらえると良いのですが,ご参考までに.
英旅客機テロ計画,爆発物は有機過酸化物か
【ロンドン=渡辺覚】10日に摘発された英・旅客機テロ計画で,犯人グループが機内に持ち込もうとしていた爆発物は,昨年7月のロンドン同時爆破テロや中東の自爆テロなどで用いられた有機過酸化物である可能性が高いことが,12日明らかになった.
英捜査当局は,家宅捜索で押収した化学物質の分析を急いでいる.
12日付の米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によると,英捜査当局の幹部が,旅客機テロ計画の爆発物は,有機過酸化物の一種である「トリアセトントリペルオキシド」(TATP)だったと明言した.
また,同日付の英大衆紙サンは,英警察当局が,ロンドン東部の犯人宅で行った家宅捜索で,爆発物と見られる化学物質が入ったコーラのペットボトル数本を発見,押収したと報じている.
【質問】
犯人達の素姓は?
【回答】
それについては報道量がまだ少なく,よくは分かっていない.
今回の計画に関与した容疑者は総勢50人余りとみられる.
英スカイテレビによると,逮捕者24人全員が英国籍で,うち22人がパキスタン系,1人がバングラデシュ系,1人がイラン系.
17歳から35歳までで,逮捕者の中にはイスラム教に改宗した2人と妊娠中の女性,6カ月の子供がいる女性なども含まれているという.
主犯格グループはラシド・ローフ容疑者ら3人で,うち2人がパキスタンに渡りテロ資金を受けていた.
以下引用.
<英旅客機テロ未遂>逮捕者24人に 大半がパキスタン系
【ロンドン小松浩】英警察当局は10日,同日摘発した旅客機爆破テロ計画に絡む逮捕者が3人増えて計24人になったことを明らかにした.容疑者グループは液体状の爆発物を機内に持ち込んで空中爆破させる計画だったとみられており,ロンドン警視庁は背後にある英国内及び国際ネットワークの解明を急いでいる.
英スカイテレビによると24人全員が英国籍で,うち22人がパキスタン系,1人がバングラデシュ系,1人がイラン系.24人のうち何人かはパキスタンで逮捕された.17歳から35歳までで若い母親も含まれているという.
また同テレビは,殉教を呼びかけるテープが押収された模様だと伝えた.
パキスタンから資金 旅客機同時テロ計画 アルカイダ関連濃厚 米メディア報道
【ワシントン10日田端良成】英国の旅客機同時テロ計画で,米CNNテレビは10日,米当局者の話として,容疑者グループはテロの予行演習をこの2日以内に実施することを計画,その数日後にテロを実行する予定だったと報じた.
一方,ロンドン警視庁は逮捕者が24人になったと発表.米メディアによると,うち22人がパキスタン系で,一部が最近パキスタンに渡航し,同国の組織からテロ実行資金の送金を受けていたという.
CNNなど米メディアによると,今回の計画に関与した容疑者は総勢50人余りとみられる.
逮捕者24人全員が英国籍.主犯格グループはラシド・ローフ容疑者ら3人で,うち2人がパキスタンに渡りテロ資金を受けていた.
〔略〕
容疑者19人の資産凍結=全容解明急ぐ−英爆破テロ未遂事件
【ロンドン11日時事】米国行き旅客機爆破未遂事件で,英警察当局は11日,拘束した容疑者24人の尋問を続けるとともに,自宅などの家宅捜索を行い,事件の全容解明に本格的に乗り出した.
財務省は10日夜,容疑者のうち19人の資産を凍結,その名前を公表した.
拘束された24人は大半がパキスタン系英国人で,パキスタンでも関係者が逮捕されたといわれ,同国とのつながりが浮上してきた.パキスタンから容疑者に送金があったと伝えられるほか,英紙ガーディアンによれば,パキスタンから爆破決行の指示があり,それを傍受した当局が摘発に踏み切った.
<英テロ計画>逮捕の19人の口座・資産凍結,氏名を公表
【ロンドン小松浩】英国で10日摘発された旅客機爆破テロ計画で,リード英内相は11日の記者会見で「主要な容疑者はすべて逮捕,拘束した」と述べた.英国は最高度のテロ警戒レベルを維持,引き続き厳戒態勢を敷く方針だ.
英政府は同日,旅客機爆破テロ未遂容疑で逮捕された24人のうち19人の口座・資産凍結を決め,氏名を公表した.警察当局の要請を受けブラウン財務相がイングランド銀行に指示した.未拘束の容疑者があと5人いるとの情報もある.英メディアによると,逮捕者の中にはイスラム教に改宗した2人と妊娠中の女性,6カ月の子供がいる女性なども含まれているという.
一方,パキスタン治安当局は11日,計画にかかわった容疑などで,同日までに7人を逮捕した.このうち2人はパキスタン系の英国人で,パキスタン東部のラホールと南部カラチでそれぞれ約1週間前に逮捕した.同治安当局者はAFP通信の取材に対し「2人は英国を拠点とする武装組織の中心メンバーで,爆破計画をすべて知っていた」と話した.
残り5人はいずれもパキスタン在住の武装組織のメンバーだった.
英警察当局は15日,旅客機爆破テロ計画で新たに1人を逮捕したと明らかにした.この事件にからむ逮捕者は計25人(うち1人は釈放)となった.
Suspects names released
名前が公開された容疑者
〔略〕
Abdul Waheed, 21, was arrested at a house in Hepplewhite Close, High Wycombe.
アブダル・ワヒード(21〔写真右〕)はHepplewhite Close,ハイウィカムの家で逮捕されました.
He had changed his name from Don Stewart-Whyte about six months previously, according to neighbours.
隣人に従って,彼は6ヵ月前に,ドン・スチュワート-ホワイトから改名しました.
Another suspect, Osman Adam Khatib, 19, has lived in Walthamstow all his life.
別の容疑者オスマン・アダム・ハティーブ(19)は,ウォルサムストーにずっと住んできました.
He is described by a friend as having recently become very serious in his adherence to Islam.
彼の友人によれば,彼は最近,イスラームに非常に真剣に傾倒するようになったそうです.
One of the suspects has recently become a father and worked in security at Heathrow Airport.
容疑者のひとりは,最近,父親になり,ヒースロー空港の保安部門で働いていました.
〔略〕
Another is well-known for political activism at his university in East London.
他の一人は,東ロンドンの大学では政治的に活発だった人物としてよく知られていました.
He is also a football fan and keen follower of Liverpool.
彼はまた,サッカーが大好きで,リバプール・チームの熱心なファンでした.
One of the men arrested in east London, the son of an architect, is a talented football player who works for a music company.
東ロンドンで逮捕された男性のひとり(建築家の息子)は,音楽会社で働いている有能なフットボールの選手です.
A British citizen arrested in Pakistan in connection with the alleged terror plot has been named as Rashid Rauf, described by the Foreign Ministry in Islamabad as a key suspect.
パキスタンでテロ陰謀の関連で逮捕されたのは,イスラマバードの外務省によれば,ラシード・ラウフという名のイギリス国籍の人物です.
He is thought to be related to Tayib Rauf, 22, of Birmingham - another of the suspects arrested in Britain.
彼は,バーミンガムのタイブ・ラウフ(22)――英国で逮捕された別の容疑者――と関係があると考えられています.
BBC,翻訳:消印所沢&機械翻訳(青字は適訳不明部分)
判明している名前は以下の通り.
ALI, Abdula, Ahmed
Date of birth (DOB): 10/10/1980
Address: Walthamstow, London, E17
ALI, Cossor
DOB: 04/12/1982
Address: Walthamstow, London, E17
ALI, Shazad, Khuram
DOB: 11/06/1979
Address: High Wycombe, Buckinghamshire
HUSSAIN, Nabeel
DOB: 10/03/1984
Address: London, E4
HUSSAIN, Tanvir
DOB: 21/02/1981
Address: Leyton, London, E10
HUSSAIN, Umair
DOB: 09/10/1981
Address: London, E14
ISLAM, Umar
DOB: 23/04/1978
Address: High Wycombe, Buckinghamshire
KAYANI, Waseem
DOB: 28/04/1977
Address: High Wycombe, Buckinghamshire
KHAN, Assan, Abdullah
DOB: 24/10/1984
Address: London, E17
KHAN, Waheed, Arafat
DOB: 18/05/1981
Address: London, E17
KHATIB, Osman, Adam
DOB: 07/12/1986
Address: London, E17
PATEL, Abdul, Muneem
DOB: 17/04/1989
Address: London, E5
RAUF, Tayib
DOB: 26/04/1984
Address: Birmingham
SADDIQUE, Muhammed, Usman
DOB: 23/04/1982
Address: Walthamstow, London, E17
SARWAR, Assad
DOB: 24/05/1980
Address: High Wycombe, Buckinghamshire
SAVANT, Ibrahim
DOB: 19/12/1980
Address: London, E17
TARIQ, Amin, Asmin
DOB: 07/06/1983
Address: Walthamstow, London, E17
UDDIN, Shamin, Mohammed
DOB: 22/11/1970
Address: Stoke Newington, London
ZAMAN, Waheed
DOB: 27/05/1984
Address: London, E17
英スカイテレビは12日,英警察当局が逮捕した24人のうち1人が釈放され,もう1人も週明けに釈放される可能性があると伝えた.
英テロ計画 ロンドン北東部に容疑者5人居住 住民ら困惑
【ウォルサムストウ(ロンドン北東部)藤好陽太郎】旅客機爆破テロ未遂で逮捕された容疑者24人のうち,ロンドン北東部のウォルサムストウ地区に5人が住んでいた.周辺は中流階級の子弟が多い,ごく普通の住宅街だ.何が彼らを過激なテロ計画に駆り立てたのか.住民たちは困惑の表情を見せている.
逮捕されたイブラヒム・サバント容疑者(25)の家から3軒隣に住むピータン・ダンケンさんは
「エイブ(イブラヒムの愛称)とはよく話をしたが,背が高くとてもいい奴だった.奥さんと一緒に住んでいた.こんなことになるとは」
と驚きを隠さない.
同容疑者は旧姓オリバー・サバント.8年前にイスラム教徒となって名前をイスラム風に変えた.サッカーの得意な学生だった.
ウォルサムストウのモスク(イスラム礼拝堂)のアルター・フセイン事務局長は
「テロの計画は非難したい.モスクには300人の信者が通っているが,イブラヒムは来ていない.知っていればこんなことはさせなかった」
と話した.
サバント容疑者の家から400メートル離れたところに住んでいたアシム・タリク容疑者(23)はヒースロー空港の警備員.事件との関連がカギとなる可能性がある.
ワヒード・ザマン容疑者(22)は生物化学専攻の学生.ロンドン首都大学のイスラム協会で指導者の1人だったといわれる.
24人の逮捕者はウォルサムストウのほかロンドン北西のワイコームやバーミンガムなどに分かれており,過激思想やテロ計画の接点をすぐに見出すことは難しい.
ウォルサムストウのモスクのアルター・フセイン事務局長は
「テロの計画は非難したい.モスクには300人の信者が通っているが,イブラヒムは来ていない.知っていればこんなことはさせなかった」
と話した.
モスクのイマム(説教師)は11日午後,イスラム教徒らに「落ち着いて捜査に協力するよう」求める一方で,集まった報道陣には「(逮捕者は)有罪と証明されるまでは無罪だ」と強調した.
ウォルサムストウはロンドンの中心部から約10キロ離れたウォルサムフォレスト特別区の一角.同特別区は人口22万人のうち3分の2が白人で,パキスタンなどの南アジア系住民が15%,黒人が15%を占めている.
昨年7月のロンドン・テロの容疑者グループが生まれ育った英中部リーズのイスラム教徒居住区は貧困層が多く,住民の中には「自分は二等市民だ」と自嘲気味に語る住民も少なくなかった.
これに対し,ウォルサムストウの容疑者宅周辺は中流階級が多く落ち着いた住宅街だ.
モスクはあるがアラビア語の看板は少ない.
ポーランドや中国やタイなど「20カ国語以上が話される」(近所の住民)地区のためイスラム教徒の行動もリーズほどは目だたない.
〔略〕
旅客機テロ計画の実行役,乳児連れでの自爆を準備
【ロンドン=渡辺覚】13日付の英日曜大衆紙サンデー・エクスプレスなどは,英捜査当局幹部らの話として,10日摘発された旅客機テロ計画で,実行役が生後6か月の我が子とともに旅客機へ乗り込み,子供を道連れに自爆テロを行う計画だった疑いがあると報じた.
同紙などによると,「子連れ自爆テロ」を計画していた疑いを持たれているのは,ロンドン東部で10日逮捕されたパキスタン系の無職男性(25)と同妻(23)のカップル.
3年前に結婚した2人は,爆発物を哺乳(ほにゅう)瓶に仕込んだ上で,赤ちゃんを隠れミノに3人で機内に乗り込み,旅客機を爆破させる準備をしていた疑いが強いという.
〔略〕
爆破計画の中心人物としてパキスタンで逮捕されたラシド・ラウフ容疑者(25)は01年の同時テロ事件後に英国からパキスタンへ入国.その後同国のイスラム過激派「ジェイシ・モハマド」の指導者の親類の女性と結婚した.
ジェイシ・モハマドはアフガンのタリバンやアルカイダとの関係が深い.
パキスタン情報筋によるとラウフ容疑者はその後何度もアフガンへ入国し,同国でアルカイダ関係者と会っていた可能性が強い.
【質問】
インド・パキスタン系英国人というのは,そんなに不満分子だらけなのか?
【回答】
そうではなく,インド・パキスタン系というのは非常に教育熱心,名誉ある地位を占めたいという気持ちが非常に強い人たちであって,テロリストなどごくごく一部に過ぎないという.
以下引用.
英国で公立の病院(NHS)に行くとわかるんだけどね,お医者さん,インド・パキスタン系が多いんだよね.
また,インド・パキスタン系の弁護士さんも結構多いね.
国会議員もそれなりの数,いるよ.
つまり,インド・パキスタン系というのは非常に教育熱心なところがあって,英国社会の中で名誉ある地位を占めたいという気持ちが非常に強い人たちなんだよね.
そりゃテロリストみたいな奴もいるけど,それはごくごく一部なんであって,インド・パキスタン系全体を示すものでは絶対にない.
英国社会とインド・パキスタン系や英国社会と宗教というようなことと,ごくごく一部のテロリストは,分けて考えないといけないんだよね.
【質問】
この事件にアル・カーイダは関与しているのか?
【回答】
主犯であるラシド・ラウフがアル・カーイダの工作員である可能性は,パキスタン外務省やシェルバオ同国内相の発言から考えても,非常に高いようであり,ゆえに関与があった可能製は高いと推測される.
また,米国土安全保障省のチャートフ長官も,「アル・カーイダを示唆する情報がある」としている.
さらに,パキスタン情報機関幹部によれば,逮捕者の内,少なくとも3人は,アル・カーイダに関連しているという.
第4に,逮捕者の中にはアルカーイダの英国指導者が含まれている,とする報道もある.
第5に,911テロ関係者と,今回の犯人が接触していた疑いがあるという.
第6に,ラシド・ラウフは,アル・カーイダとの関係の深いイスラム過激派「ジェイシ・モハマド」の指導者の親類の女性と結婚している.
第7に,ラウフは犯行の数ヶ月前,ザワヒリと会っていた可能性がある.
ただしパキスタン当局が,意図的にパキスタンの過激派ではなく,「アフガーンのアル・カーイダ」を強調している可能性もある.
なお,米国やパキスタンの情報機関は,アル・カーイダのマティウ・レーマン司令官(29)が今回の黒幕ではないかと観ている模様.
以下引用.
<英テロ計画>「容疑者はアルカイダ工作員」パキスタン表明
【ロンドン小松浩】英国で摘発された旅客機爆破テロ計画でパキスタン外務省は11日,同国で逮捕したラシド・ラウフ容疑者が国際テロ組織アルカイダとかかわりを持つ人物だったと明らかにした.
米国で01年9月11日に起きた同時多発テロから5年を前に,アルカイダが米国を標的とする大規模テロを再び計画していた疑いが強まった.
パキスタンは今回のテロ計画にからんで7人を逮捕したが,ラウフ容疑者はそのうちの一人.英国バーミンガムで10日逮捕されたタイブ・ラウフ容疑者(22)の兄弟とみられ,9日にアフガニスタン国境近くで逮捕された.
パキスタン外務省はラウフ容疑者について「アフガンに拠点を持つアルカイダに関係している今回のテロ計画のキーパーソンだ」と説明,事件解明の手掛かりを握るとの見方を示した.
ロイター通信によると,パキスタンのシェルパオ内相も「アフガンとつながりのあるアルカイダの工作員だ」と述べたという.
航空機爆破計画,アルカイダを示唆する情報も=米国土安全保障長官
[ワシントン 10日 ロイター] 米国土安全保障省のチャートフ長官は10日,英警察が阻止した航空機爆破計画について,アルカイダの計画であることを示唆する情報があるとしながらも,捜査中であり決定的な結論ではないと述べた.
チャートフ長官は
「事件は英国で発生したが,非常に巧妙で多くの人間が関わっており,国際的な範囲に及んでいる」と指摘.「アルカイダによる犯行であることを示唆する情報があるが,捜査が続いており,決定的な結論を下すことはできない.すべての事実がそろうまで待つ」
と話した.
長官は質問に答える形で,同計画が最終段階にあったとし,
「計画遂行の寸前だった」
とも述べた.
パキスタン情報機関幹部は「逮捕したうちの少なくとも3人は,(国際テロ組織)アル・カーイダに関連している」と断言した.
フランス通信(AFP)によると,アルカーイダ関係者3人を含む数人がこれまでに逮捕されているという.
<英テロ計画>昨年のロンドン同時爆破テロと関連の可能性も
【ロンドン小松浩】英国で摘発された旅客機爆破テロ計画が,昨年7月7日のロンドン同時爆破テロと関連していた疑いが浮上してきた.
英警察当局は,今回逮捕した容疑者のうち数人が昨年,パキスタンを訪問した際,ロンドン・テロ実行犯や背後にいる国際テロ組織アルカイダの関係者と接触した可能性があるとみて,パキスタン政府と協力しながら解明を進める方針だ.
ロンドン・テロの実行犯4人のうち,モハメド・サディク・カーン,シェヘザド・タンウィールの両容疑者は04年11月から05年2月にかけてパキスタンを訪問.アルカイダのキャンプで訓練を受けたとされる.
12日の英タイムズ紙は,英警察当局が今回の容疑者の数人について,カーン容疑者らと同時期にパキスタンで宗教学校に通っていた可能性があるとみている,と報じた.
同紙によると,パキスタンで逮捕された7人にはアルカイダ工作員ラシド・ラウフ容疑者(26)のほか,ムシャラフ大統領暗殺容疑で手配中のアルカイダ幹部マティウ・ラーマン容疑者(29)が含まれているという.
ラウフ容疑者は04年4月に英バーミンガムで叔父が殺された事件直後に英国を出国している.12日の英デーリー・テレグラフ紙はパキスタン当局者の話として,同容疑者がパキスタンからインターネットを使って英国内の容疑者にメッセージを送っていたと伝えた.
ロンドン北東部ウォルサムストウで逮捕された容疑者は少なくとも14人に上るとの情報もあり,ウォルサムストウがテロ計画の実行犯の拠点だった公算が大きくなった.
第4に,逮捕者の中にはアルカーイダの英国指導者が含まれている,とする報道もある.
以下引用.
サンデー・タイムズ紙は,航空機テロ未遂で拘束された容疑者の中に,国際テロ組織アルカイダの英国指導者が含まれていると報じた.
この容疑者は英国内で活動するカシミール,北アフリカ,イラク過激グループネットワークの要の役割を果たしており,今回のテロ未遂のほか,過去のテロ事件でテロリスト候補者を訓練キャンプに送り込んでいたとされる.
黒幕のアル・カーイダ幹部,旅客機テロ計画主犯に指示
【ロンドン=本間圭一】英国の旅客機爆破テロ計画事件で,国際テロ組織・アル・カーイダ幹部が計画に関与していた疑いが強いことが12日,明らかになった.
逮捕された容疑者の中で,主犯格のラシド・ラウフ容疑者は11日,アル・カーイダ工作員と確認されたが,ほかの容疑者もアル・カーイダの基地で訓練を受けていた可能性が強いことが判明,アル・カーイダが今回の事件のシナリオを書いた疑いが強まっている.
12日付の英各紙は,米国やパキスタンの情報機関の話として,計画の「黒幕」として,マティウ・レーマン氏(29)の存在を挙げた.
レーマン氏は,アル・カーイダの「軍事司令官」で,パキスタンのムシャラフ大統領への暗殺未遂や米系施設への攻撃の容疑で指名手配を受けた.「軍事司令官」の地位は不明だが,アル・カーイダ幹部と見られ,アフガニスタンまたはパキスタンにある軍事訓練キャンプで,イスラム系英国人を指導し,活動家が居住する国外の銀行に送金する役割も担っていたとされる.
米同時テロから5年にあたる今年9月をめどにテロを計画.
爆発物製造の専門家で,ラウフ容疑者にも指示を与え,今回の事件の計画を立案したという.
同容疑者はムシャラフ・パキスタン大統領暗殺未遂事件に関与したほか,今年3月にカラチの米領事館近くで発生した爆弾事件を引き起こしたとされ,パキスタン当局は17万5000ドル(約2000万円)の懸賞金を懸けて行方を追っている.
首謀者はアルカイダのナンバー3か=ラウフ容疑者が供述−航空機爆破未遂
【ニューデリー16日時事】英国で摘発された航空機爆破未遂事件で,計画を立案した最高位の首謀者は国際テロ組織アルカイダのナンバー3,アブファラジ・アルリビー容疑者だった可能性が高いことが16日,明らかになった.
パキスタン当局が逮捕し,同事件の主犯格としているラシド・ラウフ容疑者の供述から分かったもので,爆破計画は2004年には立案されていたようだ.
第5に,911テロ関係者と,今回の犯人が接触していた疑いがあるという.
〔略〕
インディペンデント紙などによると,未遂事件で拘束されている容疑者のうち1人ないし2人が,2001年9月の米同時テロに絡んでドイツ当局から国際指名手配されているサイド・バハジ容疑者と接触していた疑いがあり,英独当局が捜査を進めている.
第6に,ラシド・ラウフは,アル・カーイダとの関係の深いイスラム過激派「ジェイシ・モハマド」の指導者の親類の女性と結婚している.
第7に,ラウフは犯行の数ヶ月前,ザワヒリと会っていた可能性がある.
ただしパキスタン当局が,意図的にパキスタンの過激派ではなく,「アフガーンのアル・カーイダ」を強調している可能性もある.
<英テロ計画>アルカイダ幹部関与か パキスタン紙など報道
【ニューデリー西尾英之】
〔略〕
爆破計画の中心人物としてパキスタンで逮捕されたラシド・ラウフ容疑者(25)は01年の同時テロ事件後に英国からパキスタンへ入国.その後同国のイスラム過激派「ジェイシ・モハマド」の指導者の親類の女性と結婚した.
ジェイシ・モハマドはアフガンのタリバンやアルカイダとの関係が深い.
パキスタン情報筋によるとラウフ容疑者はその後何度もアフガンへ入国し,同国でアルカイダ関係者と会っていた可能性が強い.
パキスタンの有力英字紙「ドーン」は19日,信頼できる情報源の話として,「旅客機爆破計画の首謀者はザワヒリ容疑者の義理の息子だ」と報道した.同紙は義理の息子が計画の実行グループとパキスタン・アフガンの国境地帯で面会し,資金を提供したとしている.
一方,AFP通信などは18日,爆破計画の中心メンバーとしてパキスタンで逮捕されたラシド・ラウフ容疑者の供述から,計画の首謀者は中東出身のアルカイダ幹部で,アフガニスタン東部のクナール州に潜伏していることが判明,情報はアフガンでアルカイダ掃討作戦を続ける米軍にも伝えられたと報じた.
またAP通信は17日,「ザワヒリ容疑者が今回のテロ計画を承認していた」と報じるなど,爆破未遂事件をめぐり,アルカイダ幹部の関与を示す情報が相次いでいる.
いずれも情報源は匿名のパキスタン当局者などで,同政府が今回の事件で自国が「テロの温床」と非難されることを防ぐために意図的に「アフガンのアルカイダ」を強調している可能性もある.
しかし,アルカイダ最高指導部が同時テロから丸5年のタイミングを狙って事件を企てた可能性も否定できない.
最近は情報がほとんどないビンラディン容疑者に比べ,ザワヒリ容疑者は今年1月,クナール州に隣接するパキスタン国内で会議に出席中との情報があり,米軍が無人攻撃機で爆撃して殺害を企てるなどの動静情報も多く,事実上のアルカイダのトップとして活動している様子がうかがえる.
〔略〕
アルカイダ・ナンバー2とも接触か=旅客機爆破テロ計画の主犯格−パキスタン
【ニューデリー19日時事】英国で摘発された旅客機爆破テロ計画を調べているパキスタン治安当局高官は19日,主犯格とされるパキスタン系英国人のラシド・ラウフ容疑者(パキスタンで逮捕済み)が数カ月前,南西部のバルチスタン州で国際テロ組織アルカイダのナンバー2であるエジプト人,アイマン・ザワヒリ容疑者と会っていた可能性があると明らかにした.
【質問】
アル・カーイダはなんで飛行機ばっかり狙うの?
【回答】
昔,飛行機に噛まれて顔が腫れてジャイアンみたいになったからさ.
【質問】
なぜ事件は事前に発覚したのか?
【回答】
パキスタン外務省によれば,パキスタン当局が逮捕した容疑者からの自供によるという.
ただし,何の容疑で逮捕されたかなどは不明.
また,別の報道によれば,イスラーム系情報源の通報が端緒となり,1年近くの監視を続けた末の逮捕だったという.
ポジティブ・カウンター・インテリジェンスが行われたと見る専門家もいる.
以下引用.
英テロ計画容疑者,最低3人はアル・カーイダと関連
【イスラマバード=佐藤昌宏】英国で発覚した航空機爆破テロ計画で,パキスタン外務省の報道官は10日,パキスタン当局が逮捕した複数の容疑者からテロ計画の内容を聞き出し,事件の未然防止につながったことを明らかにした.
容疑者の逮捕時期や容疑,国籍,人数などは明らかでない.
外務省報道官は「パキスタンは,国際テロ組織を暴き,破壊するのに重要な役割を果たした」と述べた.
〔略〕
パキスタンでは,ロンドンで昨年7月に発生した同時爆破テロ事件以降,頻繁にイスラム過激派の取り締まりが行われている.
パキスタンで数人逮捕 テロ摘発の端緒に
【バンコク=岩田智雄】パキスタンの情報当局者などは10日,英国での民間航空機爆破テロ未遂事件に関与した容疑者2,3人をパキスタン国内で事前に逮捕し,その逮捕が英国での犯行グループの摘発につながったことを明らかにした.AP通信が伝えた.
パキスタン政府高官によると,当局は東部ラホールと南部カラチで数日前,パキスタン人容疑者2,3人を逮捕した.
しかし,人物の詳細については明かしていない.
また,別の情報当局者は,アフガニスタンとの国境付近で数週間前,イスラム武装組織のメンバー1人を逮捕したことが英国でのテロ未遂事件摘発の端緒となったとしている.
また,別の報道によれば,イスラーム系情報源の通報が端緒となり,1年近くの監視を続けた末の逮捕だったという.
以下引用.
<英テロ計画>メディア,摘発舞台裏伝える…1年間近く監視
〔略〕
【ロンドン小松浩】
◆1年間の監視
ロンドン警視庁とMI5が容疑者グループを監視下に置いたのは昨年7月のロンドンテロ直後の8月ごろ.イスラム系情報源の通報が端緒だった.
インディペンデント・オン・サンデー紙によると,電子メールや携帯電話のチェック,全地球測位システム(GPS)を使った車の監視を続け,50人以上いた容疑者を二十数人に絞ったという.
MI5と米連邦捜査局(FBI)の情報交換などから,容疑者グループが英米間の旅客機爆破テロを計画している可能性が高まった.
今年3月には容疑者グループが英国発米国行きの複数の便の料金を問い合わせ,12人が米国のビザ(査証)を申請したことが判明した.
7月末には容疑者グループが化学物質と実験用眼鏡を注文したこともわかり,事態は切迫していった.
◆急きょ逮捕へ
英政府はテロ決行を8月後半か9月以降とみていたようだ.
サンデー・タイムズ紙は標的はヒースローはじめ英国内4空港を離陸する米国行き旅客機で決行は今月下旬と伝えた.
ブレア首相は8日から予定通り,休暇でカリブ海に出発した.
当局のシナリオが変わったのは,パキスタンに潜伏していた英国籍の国際テロ組織アルカイダ工作員,ラシド・ラウフ容疑者が7月末から8月にかけパキスタン政府に逮捕されたためだ.
英当局は同容疑者を「黒幕」とみて監視を要請していたが,このタイミングでの逮捕は想定外だった.
同容疑者は英国内で逮捕されたタイブ・ラウフ容疑者の兄.英当局は,ラシド容疑者と通信が途絶えたことで英国の容疑者が捜査を察知し,前倒しでテロに走る恐れが高まったと判断.9日夜の緊急閣僚会議で10日未明にかけ容疑者を一斉に逮捕すると決めた.
◆氷山の一角か?
英国で逮捕された容疑者らの自宅からは爆発物になりうる過酸化物入りのボトルなどが多数押収された.
サンデー・タイムズ紙によると,逮捕者にはアルカイダの英国での指導者も含まれ,パキスタンの訓練キャンプに送り込む役割を果たしていた.
〔略〕
英国の防諜機関「MI5」が行なっていた内偵に,昨年12月から警察(スコットランド・ヤード)が加わった.
対象への監視活動は尾行,電話・通信盗聴,銀行口座調査などで,対象は20名を超えた.
その後「MI6」(諜報機関)が加わり,米・パキスタン・ドイツ・アフリカ北部諸国の情報機関と連携し,英当局はテロ計画の全貌を把握することに成功した.
英情報当局による監視は約1年前からスタートしていたとされるが,
決め手となったのはパキスタンの首根っこを抑えていたことだろう.
〔略〕
パキスタン紙は地震救済を装った多額の資金が,パキスタンで逮捕された容疑者数人の口座に英国から振り込まれており,それが容疑者らの監視を強めるきっかけとなったと報道.
〔略〕
ポジティブ・カウンター・インテリジェンスが行われたと見る専門家もいる.
以下引用.
〔略〕
今回のテロ防止事案でヒュミント(人による諜報(ちょうほう)活動)の重要性が再認識された.
〔略〕情報提供をもとに,イギリス,アメリカ,パキスタンの情報機関が緊密に連携し,内偵を進めた.
〔略〕
両国情報機関は協議の結果,さらに広範囲なテロリストの人脈をさぐるために,すぐには摘発しないことで合意した」(同),つまりテロリストを“泳がせた”というわけだ.
そしていざテロ行為に着手しようとしたところで,一味を一網打尽にしたということだが,真相はもう少しどろどろしたものだと思う.
イギリスの情報機関がテロ組織,しかも三つの「細胞」に協力者を送り込み,その協力者がテロ計画でかなり主導的な役割を果たしたと筆者は見ている.業界用語で「ポジティブ・カウンター・インテリジェンス(積極防諜(ぼうちょう))」と呼ばれる工作だ.
通常,敵による破壊活動を阻止するカウンター・インテリジェンス(防諜)工作は,受け身の仕事であるが,積極防諜の場合,敵性組織に潜入させた協力者にあえてテロ活動を準備させ,組織の全容を浮かび上がらせた上で摘発するという高等戦術だ.
一歩誤れば,大規模テロが行われてしまう.
また,情報機関が送り込んだ協力者も,工作の過程で何度も違法行為を繰り返すので,秘密裏の司法取引も必要とされる.
一般にイギリスは法治主義の模範生のように思われているが,いざ国家と国民のために必要となれば,イギリス政府は成文法から離れた大胆な行動を取る.
また,世論もそれを支持する.
この辺にイギリスのすごみがあるのだ.
1980年代半ば,筆者はイギリス・バッキンガムシャー州のベーコンズフィールドという町にある英陸軍語学学校でロシア語を学んだ.
この学校には,ロシア語科の他にアラビア語科,ドイツ語科があった.
また1982年,フォークランドをめぐってイギリスがアルゼンチンと戦ったときにはスペイン語科が設けられた.
要するにイギリスの潜在敵国の語学を勉強する学校なのだ.
この学校には英語科が設けられ,中東,アフリカの将校たちを受け入れ,英語を教えていた.
筆者は湾岸のオマーン王国の空軍将校と親しくなり,ときどきロンドンに一緒に遊びに行った.あるときこの将校がこう言った.
「イギリスは帝国だよ.僕らに本気で英語をたたき込もうとしているわけじゃない.何となくイギリス生活を楽しく送らせ,アラブ世界に時間をかけて人脈を築いていく.
そして,いざイギリスのために必要となればその人脈をフルに稼働する.
リビアの最高指導者カダフィ大佐もベーコンズフィールドの学校で学んでいるんだぜ.
イギリスはリビアとの間でも,この学校を通じて,太い人脈を築いているよ」.
2001年9月11日の米国同時多発テロ以降,アメリカがリビアと関係を改善する過程でも,イギリスが培ったリビア人脈が大きな役割を果たした.
イラクに自衛隊を派遣した日本も当然イスラム過激派の標的とされている.
日本の外交官,ビジネスマンは,これまでアラブ,トルコ,アフガニスタンなどに良好な人脈を構築してきた.
インテリジェンス体制を強化するためには,空理空論ではなく現在日本がもっているカードが何か正確に把握し,それを日本の国益にかなう形に組み替えることだ.
その役割が日本外務省のインテリジェンス専門家に求められているが,その姿が見えてこない.
ちなみに数年前に日本外務省は研修生を英国陸軍語学学校に派遣することをやめてしまった.なぜ良好な人脈を作る道を自ら閉ざしたのか,理解に苦しむ.
【質問】
テロの資金はどこから出たのか?
【回答】
報道によれば,イスラム系慈善団体「ムスリム・チャリティー」が疑われているという.同団体が,2005年10月に発生したパキスタン大地震の救援金名目で,パキスタンにいた3人に送金したと見られている.
以下引用.
旅客機テロ計画,イスラム「慈善団体」が資金供与か
【イスラマバード=佐藤昌宏】英国の旅客機爆破テロ計画事件で,14日付のパキスタン英字紙デイリー・タイムズは,同国情報機関などの話として,英国に本部を置くイスラム系団体「ムスリム・チャリティー」が,パキスタン・カシミール地方ミルプールの3人に多額の送金を行い,これがテロに向けた訓練などに使用された可能性が非常に高いと報じた.
送金時期や額は明らかになっていないが,昨年10月に発生したパキスタン大地震の救援金名目だったという.
ムスリム・チャリティーのホームページによると,団体の本部は英中部ノッティンガムにあり,寄付金を使ってパキスタンなどで医療や教育の支援を行っている.
〔略〕
英各メディアの報道によると,疑いが持たれているのは英国のイスラム系慈善団体の一つと,パキスタン・カシミール地方に拠点を置く過激組織ラシュカレトイバの資金関連団体と見られている団体の二つ.
英国の慈善団体の創設者の1人は,今回の事件関連でパキスタンで捕まった国際テロ組織アルカイダの工作員とされるラシド・ラウフ容疑者の父.同容疑者の弟も英国で逮捕された.
パキスタン紙は地震救済を装った多額の資金が,パキスタンで逮捕された容疑者数人の口座に英国から振り込まれており,それが容疑者らの監視を強めるきっかけとなったと報道.
15日の英インディペンデント紙は英・パキスタン当局が今回のテロ計画に救援資金が使われた可能性を調査していると伝えた.
〔略〕
【質問】
どのような対策が各国でとられているのか?
【回答】
すべての飲料類,練り歯磨き,整髪用のジェルなどの機内持ち込みが禁止されているという.
イタリアでは,ムスリム系移民の一斉逮捕も行われている.
特にインドやパキスタンでは,テロが計画中だとの情報がもたらされたことから,厳戒態勢を敷いているという.
日本でも液体類の検査が行われているとか.
以下引用.
航空機テロ未遂 飲料類持ち込み禁止 米が指針
【ワシントン=有元隆志】米国土安全保障省は10日,英国から米国に向かう民間航空機をねらった大規模テロ計画の発覚を受けて,英国と米国を結ぶ民間航空路線のテロ警戒レベルを最高の「赤」に引き上げたほか,飲料類などの機内持ち込みを禁止する指針を出した.
指針によると,すべての飲料類,練り歯磨き,整髪用のジェルなどを機内に持ち込むことはできない.粉ミルクや医薬品は例外だが,空港の手荷物検査所で提示する必要がある.さらに,検問所を通った後に購入した飲料類も機内に持ち込むことはできない.
英国から米国に向かう航空機の場合,検査は特に厳しくなるとしている.また,飛行場に通常よりも早く到着するよう求めている.
◇
■安倍長官「保安対策徹底を」
安倍晋三官房長官は11日午前の衆院イラク復興支援特別委員会で,ロンドンで摘発された民間航空機爆破テロ未遂事件をうけて「現時点でわが国に対する直接的な脅威が高まっているとの情報は入手していない」と説明した.
ただ,「米国で脅威が高まっている状況にかんがみ,エアライン,空港管理者など関係者に保安対策の確実な実施を指示している」と述べ,航空会社などに,乗客が持ち込む液体の検査を徹底するなど,保安対策に万全を期するよう指示を出したことを明らかにした.
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【航空機利用客向け指針】
1,機内持ち込み禁止品:すべての飲料類,シャンプー,日焼け止めローション,クリーム,練り歯磨き,整髪用ジェル.粉ミルクや医薬品は例外だが,手荷物検査所で提示.
2,検査所を過ぎた後に購入した飲料類は,機内持ち込み不可.
3,英国から米国に向かう乗客は,より多くの検査を受ける.
イタリアでは,ムスリム系移民の一斉逮捕も行われている.
<イタリア>イスラム系移民ら40人逮捕 テロとは無関係
イタリア警察当局は10,11日,ローマ,ミラノなど国内主要都市でイスラム教系組織と関係のある移民ら40人を一斉逮捕した.
伊内務省によると,英国旅客機爆破テロ計画の発覚を受け,行われた.
逮捕容疑はいずれも不法滞在などでテロとは直接関係ないという.
イタリアにテロの具体的予兆はないが,当局は警戒している.
特にインドやパキスタンでは,テロが計画中だとの情報がもたらされたことから,厳戒態勢を敷いているという.
以下引用.
インド,パキスタンで数日中にテロ?…厳戒態勢敷く
【コロンボ=永田和男】在インド米大使館は11日,今月15日のインド独立記念日前後に首都ニューデリーと商業都市ムンバイを狙った爆弾テロが計画されているとの情報を得たと発表するとともに,米国人滞在者や旅行者に対して警戒を呼びかけた.
同大使館によると,計画は国際テロ組織アル・カーイダのメンバーを含む外国テロ組織によるもので,両都市と周辺の空港や政府施設,ホテル,商店街などが標的になる可能性があるという.
同大使館は,11日から16日ごろにかけてこれら施設に近づく際は,特に警戒が必要だとしている.
一方,パキスタンでも11日,同国独立記念日の14日に破壊活動が行われる可能性があるとして,治安当局が首都イスラマバードをはじめとした全土で厳戒態勢を敷いている.
ニューデリーにあるレッドフォート城さいの入り口を警備する治安部隊兵士
(AFP=時事)2006年8月11日20時28分
【質問】
なんで計画が発覚してから,慌てて空港などでのチェックを強化するの?
発覚直後はテロリストも身を潜めているだろうから,むしろ安全なんじゃないかと思うんだけど.
【回答】
だいたい,テロというのは連続して一斉に行うことを意図して計画されてることが多いから.
それに,犯行グループが発覚は折込済みで,Bプランも用意してあるかもしれない.
もともと911以降,チェックが厳しかったのが,「こりゃ,現場はかなわん」ということで緩くしつつあった矢先だったことも,今回,急に警戒レベルが引き上げられたように痛感する一因かも.
さらに,なお20以上の組織がテロを画策しており,今回の摘発をきっかけに,一部のグループが動きを急ぐことも懸念されている,というのもあるだろう.
さらにまた,今回逮捕されなかった犯人グループ残党が存在する可能性もあり,彼ら残党がテロを実行する可能性も懸されるからでもある.
以下引用.
20以上の組織がテロ画策=拘束者の中にアルカイダ指導者?−英紙
【ロンドン13日時事】英警察当局が先に摘発した航空機爆破テロ計画のほかに,テロを画策している二十数グループの捜査を続けていることが明らかになった.13日付のオブザーバー紙などが報じた.
これらグループは鉄道や港湾,地下鉄などを狙ったテロをもくろんでいるが,いずれも計画の初期段階にあり,警察は監視下に置いて捜査を行っている.
特に,今回の摘発をきっかけに,一部のグループが動きを急ぐのではないかと警戒しているという.
リード内相は同日のBBC放送とのインタビューで,2005年7月のロンドン同時テロ以降,少なくとも4件の大規模テロを警察が阻止したことを明らかにした.
内相は〔略〕また,アル・カーイダが英国で最初にテロを計画したのは,「2000年の(イングランド中部)バーミンガムだった」とも述べた.
さらにまた,今回逮捕されなかった犯人グループ残党が存在する可能性もあり,彼ら残党がテロを実行する可能性も懸されるからでもある.
以下引用.
テロ未遂,50人が関与=「9・11」との関連も捜査−英紙
【ロンドン15日時事】15日付の英紙ガーディアンは,米国行き旅客機爆破未遂事件には最大で50人が関与していた可能性があると報じた.
ニューヨーク警察テロ対策部の文書の内容として伝えたもので,同文書は,テロ計画参加者は各国に広がり,最大で10機の航空機が標的となり,一機に3人ずつの実行犯が乗り込むことになっていたなどと述べているという.
〔略〕
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