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(画像掲示板より引用)
「D.B.E. 三二型」:レールガンって兵器として実用的なの?バカなの?([鬣]たてがみ屋)
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「Gigazine」◆(2011/12/28)「機動戦士ガンダムに出てくるメガ粒子砲というビーム兵器のことについて質問します」の回答がすごい
「Togetter」◆(2011/03/02)スーパーバズーカから始まる火砲話+α(LAM・砲火薬など)
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「ワレYouTube発見セリ」:AN/TPQ-37ファイアー・ファインダー対兵砲レーダー
【質問】
大砲がらみの本なら,何がいいかな?
歴史群像アーカイブス,
火器弾薬技術のすべて,
ドイツの火砲,
大砲入門
ソ連地上軍,
艦砲射撃の歴史
は手元にあって,
銃の基礎知識,
今回戦闘技術の歴史,
世界軍事技術史,
大砲撃戦,
Artillerey
を図書館で見つけてきたけれど,まだ足りない.
【回答】
その希望なら,
梅野和夫「世界の艦載兵器 砲熕兵器篇」
を今すぐ発注するんだ.
あと,入手容易本だと,
アルバート・マヌシー「大砲の歴史」
マクシム・コロミーエツ「ドイツ国防軍の対戦車砲1939ー1945」
佐山二郎「日本陸軍の火砲 高射砲」「迫撃砲 噴進砲他」
も入ってないね.
特に佐山さんの文庫になってる奴は,他兵科のも全部揃えるべき.
ちなみに,マヌシーの『大砲の歴史』の面白いところは,向こうの古本屋で仕入れてきた,昔の公園(昔の要塞)の有料パンフを,有志が日本語訳したものであるにもかかわらず,きっちりしっかり前装砲の説明がしてあるとこだと思う.
入手難でも良ければ,
グランドパワー別冊「第2次大戦 米英軍戦闘兵器カタログ(2)」「第2次大戦ドイツ戦闘兵器カタログ
Vol.4 (火砲,ロケット兵器:1939〜45)」
イアン・ホッグ「手榴弾・迫撃砲」
ジョン・ウィークス「対戦車戦」
とか.
「日本砲兵史」陸上自衛隊富士学校特科会編
なんてのもあるな.
さらに,絶対入手不能で図書館限定だが,
竹内昭/佐山二郎「日本の大砲」
なんて本も存在はする.
初期の大砲なら,半年か一年くらい前の歴史群像で,大砲の誕生からWW1あたりまでの歴史を,連載で扱ってたな.
あの雑誌の記事なら,その内にムック本としてまとまるだろうけど.
軍事板,2011/03/06(日)〜07(月)
青文字:加筆改修部分
砲兵といえば,これも良書と聞きます.
(私自身はまだ買ってませんが,整備兵氏が勧めてた)
「ニューギニア砲兵隊戦記―東部ニューギニア歓喜嶺の死闘」 大島正彦 (光人社)
なお,単行本で文庫じゃないです.
早く文庫にならないかなぁ.
Lans ◆xHvvunznRc in 軍事板,2011/03/07(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
あくまで素人の想像ですが,敵の迫撃砲なり榴弾砲なりで撃たれたとして,地面に開いた穴をよく観察すれば,落ちてきた弾の種類や角度が分かりませんか?
【回答】
正に陸自には「弾痕解析」なるものがあります.
(弾痕=砲弾で生じた穴.破片の飛散痕を含む)
弾痕形状から砲種・弾種・射向の判定を行い,土質によるも"奇麗な弾痕"なら落角の測定も実施.
時限目盛が土中に残っている場合もありで,それ等から概略の射撃位置までをも推定させるもの.
(因みに弾痕は映画の様な,"正しい(笑)円錐状"とはならないことが判定の材料).
以上,富士学校では特科や偵察要員の課目として,教育用模擬弾痕も使って教育を受けました.
対迫レーダー/音源標定もあって,存在意義が"微妙~な"特技(笑)ながら,GPSがあってもコンパスと地図による位置標定が,基本として無くならない様に,発射音も含めた最低限の判定能力は保持したいものです.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
カノン砲と榴弾砲は構造・性能においてどう違うのですか?
発射する弾が違うのですか?
実際の戦場では,それぞれどのように使われたのですか?
【回答】
・カノン砲;
直接,相手を照準して発射する大砲.
対戦車砲とか.
初速の高い弾を撃つ必要があるから,構造は頑丈.
概して,撃った砲弾の初速が速く,弾が直線的な弾道を描く.
・榴弾砲:
文字通り榴弾を撃つための大砲.
後方に設けた陣地から間接的に照準して発射する.
一般的には,カノン砲に比べると初速が小さく,弾道が曲線的になる.
カノン砲よりコンパクトで軽い.
旧日本軍で比べてみると,年代の近い兵器で,91式10センチ榴弾砲と92式10センチ加農(カノン)砲がある.
両者とも105ミリの榴弾を撃つことのできる兵器で,間接攻撃に用いるものだが,
射程は前者が10km 後者が18km
砲身長 290cm 472cm
重量 1500kg 3700kg
初速 454m/s 765m/s
と大きく異なる.
これがまぁ,榴弾砲とカノン砲の違いではないだろうか,と.
最近では榴弾砲とカノン砲の区別があまりなくなってきている.
トーチカとかが普通だった頃には,分厚い防御を破壊するために,カノン砲による高初速重量弾の直射(=直撃)が必要とされた.
また,海岸砲台で重装甲の軍艦を攻撃する際にも,同様にカノン砲が重用された.
しかし現代では,それらはミサイルの仕事となり,大口径砲は広範囲に弾をばらまいて面制圧するのが主な仕事となった.
一方,榴弾砲も長砲身化して射程が延伸.
なんで,榴弾砲が長砲身化したかと言えば,馬匹牽引と違って自動車化された後には重量を我慢する必要が無くなったってのが大きい.
そうすると榴弾砲で十分ということになった.
そういうわけで,現在広く使われているgun(カノン)は戦車砲のみ.旧ソ連圏で一部装備されている牽引対戦車砲,高射砲を除けば,現代砲兵の装備する砲は榴弾砲.
ただし,米国防省の定義ではcannonが砲の総称で,わが国で言う加農砲(カノン)がgunと呼ばれているので注意.
また,時と場所によっても大きく異なる.
くわしくはここ見て.⇒「大砲の種類」
軍事板,2005/11/16(水)
青文字:加筆改修部分
【質問】
要塞砲などの長距離砲が通用したのは,どの年くらいまてですか?
【回答】
今だって通用するといえばする.
沿岸要塞から艦艇を狙うものなら,艦対地巡航ミサイルが実用化されて艦艇に配備された1980年代後半までは通用しただろう.
既に地対艦ミサイルは普通にあるので,存在意義薄いけど.
軍事板
青文字:加筆改修部分
長距離砲は今でも現役だが,意訳して砲座に固定された砲,特に要塞砲と解釈.
陸上の要塞は第二次大戦時に容易に迂回が可能な事が証明され陳腐化.
頻繁な移動が難しい様な固定的な砲も,航空機の的になるだけなのであまり開発されなくなった.
対砲レーダーが登場すると頼みの対砲兵戦にも負けるようになり完全に陳腐化.
沿岸要塞は対艦ミサイルの登場で陳腐化.
モッティ ◆I3HMmYDdlE in 軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
現在の船,飛行機,陸での兵器は大砲でなくてミサイルが主流と見うけられるのですが,大砲がなくならないのはどうしてですか?
【回答】
ミサイルが主流で無いと思う根拠を述べよ(字数制限無し).
砲弾は安いんです.ミサイルに比べたら.
ミサイルは高価で,嵩張る分大量に予備弾が持ち運べないという欠点がある.
それに電子装置は故障から逃れられないので,いざ使うと故障で動かない,という問題を起こす.
それに複雑な構造の兵器は整備にも手間と金がかかるし,手軽に使えないという欠点も.
ミサイルは命中率に勝るし使う兵士が熟練者でなくてもそれなりの戦果を期待でき,自分は安全な所から撃てる,という利点があるが,砲には構造がシンプルで故障しづらく,比較的安価で数が揃えられる,という大きな利点がある.
また,ミサイルは「威嚇射撃」が出来ない.
砲のように,「わざと外して警告する」という使い方が出来ないので,平時の警備任務とかには使えない.
ミサイル,砲ともに一長一短なので,両方使い分けるのがベスト,ということ.
【質問】
激しい砲爆撃に晒されて伏せている時,頭を抑えて口を大きく開けろって教えられるんですよね.
なんで口を大きく開けるんですか?
【回答】
鼓膜を守るためです.口を閉じていると,衝撃が逃げず,鼓膜が破れます.
肺というのはぶっちゃけ風船みたいなものです.
衝撃波に体を叩かれると,それが急激に圧縮されますが,その時,気管が閉じていて密閉状態だと,何処か弱いところが破れる恐れがあります.
【質問】
大砲や大筒と言われるものの弾体内部に火薬を入れて爆発させるようになったのは,年代的にいつ頃からなのでしょうか?
【回答】
記録によると,1376年にVeniceで使用されたものが最初で,石,もしくは青銅の半球を2個繋いで球の形に閉じ,導火線に火をつけて撃ち出すことで爆発させたものです.
1550年以降は臼砲の砲弾としてよく使われるようになっています.
眠い人◆gQikaJHtf2
◆◆◆火砲史
【質問】
200年くらい昔の大砲が青銅製だったのは何で?
鉄じゃいけない理由は?
【回答】
鉄のほうが加工が難しく,脆くて発砲時に破損しやすく,錆にも弱かったためです.
大砲には鍛造砲と鋳造砲があります.
前者は火縄銃のように鉄棒を叩いて加工するのですが,手間がかかり大型砲には向きませんし,継ぎ目が弱いと強度も下がります.
後者の鋳造砲は鉄の溶解が大変で,均質に型に充填することが難しく,強度に問題がありました.
英国で実用化されますが,強度を補うために砲身が肉厚で重く,砲金製よりも劣りました.
それでも値段は安くて輸出用としては歓迎され,鋳造技術の向上とともに使用が拡大しました.
◆yoOjLET6cE in 軍事板
青文字:加筆改修部分
なぜなら鉄を鋳造する為に加熱するには半端じゃない火力が必要.
例えば木炭で大砲を鋳造しようとしたら,それこそ一門で森が消える.
では他に使えそうな石炭はどうかと言うと,生の石炭は製鉄の際に脆化の原因となる硫黄を含んでいるので,使用できなかった.
結果,青銅なら弱い火力で容易に鋳造できるし,そこそこ丈夫なので大砲の素材として使用された.
鉄製の砲が主流になるには,間接的に熱する反射炉や,脱硫した石炭であるコークスの発明を待つ必要があった.
軍事板
青文字:加筆改修部分
▼ 材料は鉄が安いが,青銅は鋳造しやすい.
昔の技術で大砲を作る場合,初期の砲製造技術では,鉄で砲身を作ると割れやすいという問題を抱えていた.
250年前くらいまで,鉄は銑鉄(せんてつ)と言う炭素含有量が多く,不純物の多い鉄でないと鋳造が不可能だった.
これは融点が低くて鋳造が容易だったが反面,展延性に乏しく,脆いと言う欠点を持っていた.
この鉄を使用した大砲は脆く割れやすく,何より強度を保つためには,かなり分厚くする必要があった.
その為,耐久性,重量の点で青銅製の大砲より劣っていた.
しょせん錬金術上がりの研究では,脱硫やその他諸々の,鉄鋼に本来の性能を出させるって技術が未発達だった.
これが青銅では,鉄よりは上手く行った.
(ただ,安価であったために,部分的には鉄製の砲も使用されていた)
後の時代では技術の向上で,鉄でも問題なく製造できるようになった.
1856年にベッセマー転炉が発明されると,鋼鉄の鋳造も容易になった為,大砲の素材もそれに置き換わっていった.
また,青銅ではやはり,材質的に砲(主に火薬)の威力向上に付いていけなくなったので,今度は青銅で砲身が破裂しやすくなったという要素も大きい.
軍事板,2010/02/03(水)
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
青銅製の砲は,作った当時は緑青色ではなく赤銅色なのでしょうか?
それとも表面加工で緑青色にしてあったのでしょうか?
古戦場の絵を描いているのですが,パロット旋条砲の色をどうしたものか悩んでいます.
資料写真は皆,緑青色になった現代の姿なので.
【回答】
「砲金色」でイメージ検索すれば,色味が大体わかると思うよ.
「青銅」は銅と錫の合金なので,どういう組成にするかで「青銅」の色は決まる.
よく10円玉は銅製だといわれるが,あれも正確には青銅.
錫の添加量が少ないと,「青銅」でもあのように赤銅色になる.
逆に錫の添加量が多いと,赤銅色から黄金色になり,錫を目一杯添加すると白銀色になる.
白銀に輝く「青銅」は,脆くなりすぎるけどね.
砲に要求される強度を考えると,真鍮ではなく本当に青銅製であれば,白味の強い黄金色というところだったかと.
軍事板
青文字:加筆改修部分
これもたぶん青銅製
(画像掲示板より引用)
【質問】
漫画や「ほら男爵」でおなじみの大砲の砲弾に,導火線が付いてる物がありますが,もちろん,ただの弾丸もありますよね.
あの二種類について,それぞれの発祥と利用用途(城壁崩しは存じておりますが,城壁上に備えて外敵に発射するものは,上記二種類のどちらを使うのか,とか)長所短所などを教えて下さい.
【回答】
只の弾丸は,「実体弾」で中身まで同質の鉄や鉛の砲弾,少し毛色の違った同系統の弾丸として「焼夷弾」と言うのがあり,導火線の付いている弾丸は,「炸裂弾」「散弾」になります.
実体弾は最初,石を用いていました.
大体13世紀頃には出現し,石に鉛を被せたものもありました.
鉛玉は小口径の砲弾として使用されています.
1400年頃には鋳物の鉄弾が使用され,石弾は1500年代には廃れます.
実体弾はCannon砲で使用され,小口径の大砲は実体弾だけを砲弾とします.
遠く,正確性が必要な時や目標を貫通する必要がある場合に使用されました.
依って,要塞から敵船舶を砲撃したりするのにはこちらが主に使われます.
また,大砲は固定されると動かすのが面倒なので,こうした実体弾は,城内から敵砲兵陣地を攻撃するのにも使用されています.
城壁崩しもその任務の一つです.
砲弾には単なる実体弾の外に2個の砲弾をチェーンや棒でつないで一度に発射するバーショット弾,チェーンショット弾もあり,対艦用として帆柱のロープを切るのに使われています.
これも,1706年の時点で城塞の在庫品目録にありました.
炸裂弾は1376年のベネチアが最初の使用とされ,石か青銅の半球を2個繋いで球の形に閉じたもので,導火線を使って爆発させました.
1550年代に改良を受け,主に臼砲の弾丸として使用される様になっています.
材質は空洞の球状鋳鉄砲弾で,穴が1つあり,其処から火薬を漏斗で入れ,導火線を押し込むものでした.
城塞からの攻撃の場合は,土塁や構築物の破壊の他,敵歩兵隊列の真ん中で爆発する事で,その殺傷と士気低下を招くものです.
18世紀は炸裂弾の底が厚く作られますが,再び厚みを均一にして破片を増やす為に内部に筋目を付ける様に改良されていました.
火薬式の信管の欠点は不発の可能性が高く,爆発時間の調整が難しいこと.
空中で爆発させて散弾をばら撒く榴散弾の場合は特に,高度が高すぎても,地面にめり込んでから爆発しても効果を発揮しないという問題があった.
なお,19世紀半ばには木製の火薬式時限信管が使用されていた.
円錐形の栓のような形をしており,これを砲弾に開いている穴に差し込んだ.
縦に穴が掘ってあって,そこに導火薬が充填されており,発射時に点火される.
栓の横腹には一定間隔で窪みがつけてあり,専用の錐でそこに穴を開けることで,砲弾内の火薬への導火路が作られ,その位置で点火時間が決められた.
【質問】
近世ヨーロッパの戦闘で,野戦に用いられる大砲の弾は,火薬の詰まった破裂するタイプが多かったのでしょうか?
その目的は,火薬による爆殺というより,破片による殺傷力ですか?
密集隊形をとる近世までだと,狙いやすく,打ち込まれたら被害は甚大なのでは?
歩兵同士が銃で撃ち合うより,よっぽど効率がいいような気がしますが.
【回答】
そもそも火薬を詰めた砲弾が陸戦で実用されるようになったのが16世紀であり,それも攻城兵器としての使用.
運用がシビアな戦場用としての使用はもっと後.
近世の頃の野戦砲の砲弾は,ただの鉄の塊のことが多かった.
少なくとも19世紀初頭までは大砲の弾は炸薬なしが主流.
当時の榴弾は砲身内での爆発事故が多く,あまり好まれなかった.
また着発信管がなく,時限信管も不正確な導火線などのため,榴弾はそれほど効果的ではなかった.
さらに,当時の黒色火薬では充分な威力を出すには非常に大きな弾が必要だった.
その点,実体弾なら隊列に向かってぶち込めばいいだけなので,照準も容易.
葡萄弾(グレープ・ショット)と言って,小型の砲弾をいくつも束ね,まとめて砲撃するものもある.
大砲に小銃弾や鉄くずなどを詰めて散弾銃のように撃つやり方もあったが,射程距離が数十m程度で極端に短かった.
また,野戦のカノンは直射だった.敵の隊列を遠距離を曲謝で狙うには砲の性能や照準技術が不足していたので.
戦列を組んで接近する歩兵に対しては,地面を転がすように砲撃するのが普通.
映画「パトリオット」に,ボウリングの球のように転がってくる砲弾に,歩兵がなぎ倒されるシーンがある.
威力も10人くらいは軽くぶち抜くくらいある.
当時の戦争は,敵の隊列を崩して壊走させれば勝ちなので,これで充分.
当時の大砲は,発射速度が遅いし,射程も短いから,小銃に対して圧倒的に有利にあったわけではないよ.
非常に効果的なシュラプネルの発明
(砲弾に火薬とマスケット銃弾を充填したもの.発明者の名前がそのまま砲弾片の一般名詞
shrapnel として定着している)は18世紀後半.
初歩的な着発信管や時限信管で地上や空中で炸裂して,破片や充填された子弾を撒き散らす榴弾や榴散弾が使われるようになったのは,19世紀に入ってしばらくしてから.
火薬を使用した場合は最初から破片による殺傷が主目的です.
黒色火薬では大した衝撃波は生じませんし,現代でも砲弾の破片による致死半径は,爆風や衝撃波によるそれを大きく上回ります.
使用した際の被害は甚大であり,上述したシュラプネルが発明した砲弾が初めてアフリカの実戦で使用された際,攻撃されたオランダの植民者達はたった2発の砲弾で降伏したと言われています.
近世ヨーロッパの大砲
(画像掲示板より引用)
【質問】
山砲・騎兵砲・歩兵砲・対戦車砲は,先進国ではいつまで使用されていたのでしょうか?
【回答】
その中では,騎兵砲,歩兵砲という区分だけが第二次大戦で消滅しただけで,残りは今でも残存していると思います.
対戦車砲は,例えば,D4485mm対戦車砲は中国では未だに用いられていますし,ロシアでもT12/12A100mm対戦車砲が使用されています.
山砲は,軽量化された野戦砲がそれに当たるかと思います.
例えば,米軍のM102やM119105mm榴弾砲,英国のL118/119(米国のM119A1と同型),ドイツのGebH105mm榴弾砲などがこれに当たります.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2005/12/10(土)
青文字:加筆改修部分
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