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◆◆◆二足歩行兵器
<◆◆創作と現実
<◆総記 目次
<兵器FAQ目次
(画像掲示板より引用)
「D.B.E. 三二型」(2010/06/23)◆本物の『メタルギア』?冷戦中に建造された耐放射線ロボ
「Defense News」◆(2012/09/28)The Next Wave in U.S. Robotic War: Drones on Their Own
「朝目新聞」(2013/05/26)●研究進む「殺人ロボット兵器」は非道徳的
「アルファルファモザイク」◆(2010/11/13)新型軍用パワースーツ「XOS−2」を公開 装着すれば普段の17倍の力を発揮 ※ただし空は飛べません
「人民網」◇(2013/05/29) 米英日韓も開発 殺人ロボットの開発凍結を国連で討議へ
「ワレYouTube発見セリ」;DoDaam System Ltd. Remote Weapon System (韓国ドダム・システム社,イージス知能型警備ロボット)
●書籍
"ロボット兵士の戦争" P・W・シンガー著 (2010/07/23)◆「FSM」
【質問】
二足歩行兵器はいつできるんだYO! あれさえあれば陸上自衛隊は無敵だYO!
昔,アメリカが研究中という多脚型をどこかの本で見たことあるけど,あんなんじゃダメだYO! 二足歩行型以外は認めないYO!
しかも二足歩行型は日本の十八番だYO!
フランスあたりが出し抜けに発表しやがったら,シラクたん任期中でもぶち頃すYO!
技術研究本部が音頭を取って本田技研と三菱重工はさっさと共同開発に乗り出せYO!
平成46年までに完成させること.これは命令.そのあたりに東海地震来るから.活躍しろ.
【回答】
「2足歩行ロボット」は地上じゃ兵器としては使い物にならない.
・姿勢が高くなって被弾率が高くなる.
・市街戦には不向き
・巨体に人間と同じ運動性を持たせるのが困難
・重装甲が難しいので,いいマト
・積載重量少なすぎ
・速度遅すぎ,
・とんでもなく悪いと思われる燃費.
等々.
ありえるとしたら,後方でのパワーローダー的役割.
***
「2足歩行ロボット」って地上じゃ兵器としては使い物にならないかと思われますが・・・.
どうしても構造上姿勢が高くなるし,それだけ被弾率は高くなるわけですからね.
匍匐前進するような機能や「盾」を装備するにしても,戦車を上回るような優位性があるとは思われず.
仮に二足歩行兵器を作るとして,4.5m以上の物を作った場合,市街地での運用ができなくなる恐れがある.日本には網の目のように張り巡らされた「電線」って物があるので.ロボットアニメでは暗黙の了解で無視しているけどね(笑).
また,電線が地中埋設されてたら踏み抜きますね.数十tの重量を2足で支えると,畳2畳程度の接地部分に過大な重量がかかって,アスファルトもただでは済まないですからね.
ロボット・アニメで無視していることをもう1つ.
人の5倍の大きさのロボットに人間と同じ運動性能を与えるなら手足の運動速度も5倍にしないと.人のパンチは約時速60kmだから5倍は300km.メカニズムが耐えられるかな?
運用するのに,歩行兵器1台に付きサポート隊が何人も必要になる.
なら,その人数で攻撃した方がいいと思う.
それに,歩行兵器を戦車と同じ運用をするなら,単機では餌食になるから,数台単位での行動になるが,サポートも一個大隊規模の人数が必要だね.ならその人数で重火器を動かしたほうが,費用対効果が低くなる.
現実に2速歩行兵器を作るとしたら,これが一番現実的かな.
http://animejapan.cplaza.ne.jp/b-ch/vm_ova/vm_ova.html
これでも装甲は5o程度.12・7oだと貫通する.
それに,重量も10tを越えると大砲の反動は抑えられるけど,渡川は困難になるし,塹壕などを越えるのが難しくなり機動性は落ちると思うな.
実現するとしたら,2足歩行で人間が操縦する機械より,ボディ・アーマーの発展系でしょ.
米軍は実際に,外骨格型のパワー・アシスト・ボディ・アーマーの研究をしているし,試作品も作っている.
日本では,空気圧を利用した介護用のパワーアシスト器械を試作している.
最前線から外れたところなら,まだ使い道があると思いますよ.クレーンやフォークリフトの代換としてですね.弾薬車から野砲弾を砲側まで運搬したり,武器整備では砲身を外したりとかね・・・.
「強化歩兵」ってなカテゴリーで機動戦よりも浸透戦術での歩兵支援みたいな役割かな.
正面切って撃ち合いをするような兵器だと,装甲を厚くするか盾のようなものを装備しないとダメだけど,それだと重量過多で動けないし・・・.
あと足裏はスパイク,ノーマル,ゴムパッドと各種必要かと.
(ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA,板橋三等兵,他 in マスコミ板)
▼ これの装備が当たり前になる時代も来るのなぁ・・
動画:ロッキード・マーチンの軍用強化外骨格
HULC,年末から評価試験へ
携帯バッテリー容量が少なすぎるのが欠点だそうです.
CRS@空挺軍 in mixi,2010年07月22日23:40
▲
現在の歩兵近代化計画を考えると,補助的かどうかはわかりませんが,等身大もしくは2m程度の装甲服に毛が生えた様なものが出現する可能性は,私は,現在の工学分野の技術を鑑みるにまったく否定できません.
第一,現在の装甲近代化計画(米国)では,火器装備以外で約50kg程度.
これに,海兵隊が更に要求しているCal.50に全身が抗堪する機能を付与するとしたら…
どんな重さになるか,想像するに恐いものがあります.
少なくとも,面密度的には,30〜40kg/m^2程度の装甲になりそうです.
実際前線に出て戦えるだけの信頼性のある物が出てくるかについては,かなり疑問で,実用化するにはまだかなりの障害があるとは思いますが.
特殊な環境における運用では可能性ありそうですよ.
実際,深海作業用のハード・スーツなんか既に実用化されてますし(これも軍用です).
パワード・スーツが実用化された場合,最も普及するのは運送業者だと思うのだがね.
バイトのモヤシでも定年過ぎた爺ちゃんでも,腰の負担考えずにそこそこの荷役労働者並に働ける.
それどころか,筋肉よぼよぼの要介護おじいちゃんでも,荷役労働者並に働ける.こわいぞ.
軍事板
一応,月面のような低重力下ではクローラや車輪よりも足が速いという説がある.
また,無重量状態なら,物をつかむ形状の足(腕)は有効.
車輪は使えないし,ロケットは推進剤をバカ食いする欠点がある.
個人的には,海底を無スクリューで移動するために足も有効と思うけど,求められている形状や運用とは全然違うだろうね(笑)
体型が涙滴型になって人型からほど遠くなるし.
サヨ @犬隊長
四足で,輸送目的の試作機ならば,一応有りました.
インドシナでの戦争の泥沼化していた60年代.ジェネラルエレクトリックは,パワードスーツ的なものの開発に着手していたので,それの応用で4足歩行車両を作れば,インドシナの複雑な地形を走破できるのでは?と考えた.
ドライバーの腕で前足,足で後足をコントロールするそうだ.
60年代末に原型機が完成.
全長3.6m,長さ2m,重量1360kg,積載重量227kg,速度8kg/h
というデータが有るが,無給油での走行可能距離は書かれていない(笑
実際には,インドシナへの物資輸送はヘリが主流だったのと,すでにインドシナから手を引く事から,開発計画はストップした.
(以上は二見文庫の「陸・海・空ビックリ大計画99」より要約)
付け加えれば,少なすぎる積載重量(ヘリの数分の一)遅すぎる速度,カタログにデータは無いがとんでもなく悪いと思われる燃費.これらが解決のしようが無いと判断されたのだろう.
なお,他でもない,アニメ演出家がこう述べていますが.以下引用.
二足歩行とは即ち,絶えざる重心の移動を伴う運動のことであり,したがって運動主体の安定した重心配置とは裏腹の関係にある.
立つ事も出来ないようでは話にならないが,同時にまた立ったままビクともしないようでも困るのである.
重心の円滑な移動を可能にする為には,重心点はある程度高い位置に存在しなければならず,接地面(足の裏)もまた最小限である事が望ましい.
極論するならば,極めて不安定な一本足状態から全方位への転倒モーメントを利用して更なる一本足状態へと移行する,その連続運動を称して二足歩行と称するのである.
原理的には,前進し続ける限り転倒しない自転車のそれであり,もっと判り易い例を挙げるなら,竹馬のそれを思い浮かべて戴ければよろしい.
この程度の理屈は,高校の物理で赤点を取った演出家にとっても自明の事であり,歩き始めた幼児体験からも十分に体感可能である.
アニメに登場するロボットの殆どが巨大な脚の所有者であるのは,単にその方が見栄えがしてカッコいいからと言う美学的な要請と,製品化したときに容易にコケるようでは商品価値に関るという経済原則によるのであって,それ以外に理由はない.
----------------------(中略)------------------------------
貴方はガンダムの歩行を何カット見た事があるか.
ブースターで宇宙空間を機動しつつ,ミサイルをブッ放している方が遥かにラクチンなのであり,地上でホバー機動するならそもそも脚なんて要らないのである.
----------------------------------------------------------
押井守著「押井守・映像機械論 メカフィリア」(大日本絵画社,2004.10)10P〜11P
ガンダムの監督の発言でも参考になりそうなのあったから貼ってみる,
子ソース:2ch旧シャア専用板,【斧谷稔】大富野教信者の会part38【井荻麟】
元ソース:2006/12/7中日新聞「アニメ大国の肖像53富野由悠季さん」
---------------------------引用開始-------------------------------
(略
●リアルの意味
─リアルロボットの「リアル」とは何か.
それは嘘八百のリアリズムの中で,モビルスーツが成立するフィクションの世界があるとういうこと.
リアルを追求するなら,二足歩行という非効率的な機械は戦闘に使いようがない.
だからこそ,動かして見せることがエンターテイメントとして面白い.
(略
---------------------------引用終了-------------------------------
以下私見
少し考えると,こういうルートを辿りそうな予感がするんだが.
二足歩行の巨大ロボット兵器作る
↓
的デカいから遠距離からでもバカスカ食らう
↓
じゃあ食らわないように伏せよう
↓
機動力がなくなってしまった,さぁどうしよう
↓
ロボットなんだから匍匐されるより腹に無限軌道とかつけて移動すればOKじゃ
↓
腹に無限軌道つける
↓
伏せて移動するなら立たないから足要らないべ
↓
足を取っ払って腹の無限軌道で移動
↓
伏せてると武器が扱い辛いよ
↓
じゃあ背中に背負ってやればいい
↓
背中に砲塔背負う
↓
何も持たないなら腕要らなくね?自分で整備するわけでもなし
↓
腕取っ払う
↓
頭にセンサーあると凄く見辛いんだけど,後ろとか見れないし
↓
頭取っ払って砲塔の上にセンサー設置して360度カバー
↓
これなんて戦車?
ちなみに,こんなものもある.
「蹴られても転ばない四足歩行ロボット」
いっその事,バンダイ×ハリウッド×高橋良輔とかロボットアニメで凄いいろんな人達の協力で
「2足歩行兵器は実在する」
というダミーの映像を作って架空の脅威を演出するというのはどうでしょう.
防衛庁全面協力で製作! 予算は親方日の丸で!
【参考サイト】
wikipediaの二足歩行ロボットの項が最近,すごい勢いで充実してきてます.Pipimaruさんお疲れ様(ここで言うな)(by 唯野 in mixi支隊)
http://www.youtube.com/watch?v=08eGuVMy3bo&NR
外骨格型のパワー・アシスト・ボディ・アーマー
faq071219pa.jpg
faq071219pa2.jpg
faq071219pa3.jpg
(一部ウソ)
(画像掲示板より引用)
【珍説】
機動力が違う.
戦車がわずかな盛り土や窪地でも大幅に行動力を殺がれるのとは対照的に,二足歩行兵器はそれら地形を平地と変わらぬ勢いで突破することができる.
この利点を追及すると,装甲は機関砲を防げる程度でよい.
新素材の採用により,徹底的に装甲重量を抑える.そしてエンジンパワーを最大限機動力に振り分ける.
有り余る機動力により,防御力不足や被弾率の高さを補うという設計思想だ.
戦車の主砲弾を1発でも受ければ行動不能になるだろう.2発で大破かもしれない.
しかし,その最初の1発をこちらが撃てれば問題ない.
日本製の高性能な火器管制装置と操縦士の才能による神業的な連携により,鈍重な敵戦車群を圧倒することができる.
【事実】
>戦車がわずかな盛り土や窪地でも大幅に行動力を殺がれるのとは対照的に,
>二足歩行兵器はそれら地形を平地と変わらぬ勢いで突破することができる.
とりあえず,デアゴスティーニの「週刊ワールドウェポン」のDVDの,戦車の回でも見てください.あなたの言ってるのが,強度の強い電波だと分かりますから.
ところで,歩兵が何故に匍匐前進の訓練を施されるかご存知で?
>機関砲を防げる程度の装甲
それだと,重量は15〜20トンくらいかな.(→ストライカーと同程度)
この重量で現用MBT以上の機動力を持つなら,エンジンパワーは1500馬力くらい必要だな.(→90式と同程度)
で高性能なFCSを搭載.(→M1A2と同程度)
主武器は書いてないが,一応44口径の120ミリ砲(自動装填つき)とすると.(90式と同程度)
・・・一機50億円くらいしそうだね.
そもそも2脚である必要があるのか?と,前線の兵士から小一時間問い詰められそうだね.
>有り余る機動力により,防御力不足や被弾率の高さを補うという設計思想だ.
現代の主力戦車だと,超壕能力は2〜3m,超提能力は約1m,渡渉能力で2〜3m,登坂角約30度といったところ・・・.
これを上回る能力となると,例えば人間の1歩が約90cmだから,3mの溝を越えるには,人型だと体長6m以上にはなるよね(勿論「跳ぶ」という前提ならもうちょっと低くできるけどね).
いくら高機動でも,この体長では市街地や森林地帯では,電線や木々が引っ掛かって立ち往生でしょう.するとどこからでも狙い撃ちされてしまいます.
またこの体長で火砲を射撃すると,反動でひっくり返ったり,接地圧不足で後退するような弊害が考えられます.
ところで,軽戦車が何故廃れたか分かりますか?
>戦車の主砲弾を1発でも受ければ行動不能になるだろう.2発で大破かもしれない.
>しかし,その最初の1発をこちらが撃てれば問題ない.
……対戦車ミサイルで十分ですな.むしろ,安上がりな分ATGMの方が役に立ちますな.
>神業的な連携
兵士の神業に頼らなければならない時点で,兵器としては失敗作な気がするのですが.
>鈍重な敵戦車群
最近の戦車について勉強することをお勧めします.とりあえずデア(以下同文)
(ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA,板橋三等兵,他 in マスコミ板)
コレも他でもない,アニメ演出家がこう述べていますが.
以下引用.
本来,市街地での掃討戦を目的に設計された軍用レイバーは,野戦には最も向かない特殊な装甲戦闘車両である.
二脚歩行の宿命ともいえる高い車高と過大な正面投影面積は,戦闘時被弾率の高さは勿論のこと,部隊の秘匿性の観点からも無視できぬ問題だったし,加えて信頼性と呼ぶに足りぬ低い稼働率はその運用にあたって戦車や装甲車とは比較にならぬ高密度な支援を必要とする.
『機動警察パトレイバー TOKYOWAR』より
二足歩行を諦めて四脚ないし多脚化すれば,正面投影面積の問題は解決するが,今度は最も複雑かつ脆弱で整備の手間を要する脚の数が増え,その制御に直接関るソフトウェアの負担も増大するし,アニメーターの苦労も増える.いや,そもそも二足歩行ないし多足歩行なるものが,その不整走行能力においてどれほど無限軌道に優越するのか−厳密に考えるなら,それすら疑わしいのである.
----------------------------------------------------------
押井守著「押井守・映像機械論 メカフィリア」(大日本絵画社,2004.10)13P
あと,アニメでカッコ良くロボットが機動してミサイルや光線(!)をかわすシーンについては,以下が参考に成ると思います.
以下引用
「歩けない走れない肩も回らない・・・・・メカ物の三悪だ.そりゃ確かにアニメである以上,動かせと言われりゃ何でも動かしてみせるさ.だけど,その動画の嘘がどれだけのメカニズムの表現をスポイルしてきたか,判っとンのか!」
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押井守著「押井守・映像機械論 メカフィリア」(大日本絵画社,2004.10)11P
新所沢の三等兵◆Uk in mixi支隊
【質問】
「またこの体長で火砲を射撃すると,反動でひっくり返ったり,接地圧不足で後退するような弊害が考えられます」
とありますが,無反動砲を使ってみたらどうでしょうか?
16DDH
【回答】
該当箇所の流れを読んでもらえれば判ると思いますが,質問者は人型兵器に対戦車兵器としての価値を求めており,そういう流れになっています.
で,無反動砲の場合,無反動砲は反動を相殺するため,後方にカウンターマスなりバックブラストなりを出す必要がある.
故に
1, 装薬のエネルギーを大幅にロスし,結果として砲弾の初速や射程が大きく低下する=APFSDSを始めとする運動エネルギー弾の使用は難しい
2, 弾頭を低速でも威力が発揮できるHEAT弾やHESH弾にしたとして,MBT相手には効果が薄い
3, 砲弾と同質量の物体やガスを放出するという点から,後方に危険界が存在する
4, バックブラストタイプの場合,噴煙によって自己の位置を暴露する可能性が高い
5, 構造的に連射が難しい
といったような問題点がある.
対装甲兵器として見た場合の無反動砲は,どう考えても通常の戦車砲に劣る.
そもそも大型の無反動砲という兵器自体が,対戦車ミサイルなどの発達で,その方面の主力からは退いている.
上記の様な欠点を呑んで無反動砲を装備したとして,「無反動砲や小口径の火器しか運用できない上に,車高のバカ高い」人型兵器に価値があるかは疑問.
通常の砲を運用するプラットフォームが無いから無反動砲を装備するっていうのなら,いっそ歩兵か軽車輌に対戦車兵器を積み込んだ方が建設的だと思いますが.
【質問】
兵器は,人の生活を役立てる目的で開発された物が,発展することで出来上がっている経緯があると思います.
二足歩行兵器のような現在では考えられないような物でも,現在進んでいるロボットの開発のように人の生活に溶け込み洗練される過程で,兵器として目をつけられる可能性があると思います.
そういう意味で,現在考えられるレベルでは使い物にはならなくても,(ここでは仮に)二足歩行兵器のような物も可能性は否定できないと思います.
皆さんはどう思われるでしょう?
【回答】
まぁね,全否定はしないよ.未来は不確定だから.
で,言わせてもらうけど,二足歩行兵器を作れるくらいの技術があれば,もっと別の方面でその技術を生かした,二足歩行兵器より有用な兵器が作れると思わないか?
少なくとも,そう考えた方が現実的だろう?
将来,二足歩行兵器が有用な兵器となることを示唆するような見解は,今のところ存在しない.まともなヤツはね.
いつの日か二足歩行兵器が実現する可能性は否定しないけど,近い将来にそうなるって考えるのは,夢物語だと思うよ.
蛇足ながら……,
>兵器は,人の生活を役立てる目的で開発された物が,
>発展することで出来上がっている経緯があると思います.
これは,兵器開発に対する認識として十分ではありません.
民生品の軍事転用は闇雲に行われるものではなく,「ニーズ」が必要です.航空機しかり,ダイナマイトしかりです.
2足歩行兵器は,少なくとも地球上の地上戦ではニーズが見出せません.
アニメなら,「ロボットのプラモデルを売る」というニーズが発生しているわけですが.
(極東の名無し三等兵◆5cYGBbCsjQ & 消印所沢 in FAQ BBS)
【質問】
手が付いていることによる汎用性があるから,ロボットは戦場でも有利じゃないの?
【回答】
手で武器を持ち替える話なら,手をとっぱらってハードポイントを増やしたほうがオトク.
そもそも軍事における汎用性とは,そういうのとちょっと違う.
手を使って作業をする? 工兵に任せろよ.
軍事板
また,他でもないアニメ演出家が「この理屈が大嘘である事は明白」と述べています.
以下引用.
「さまざまな武器をオプションとして扱いうる形式としての人間型マニュピレータ」みたいな理屈を,アニメ関係の雑誌で読んだ事が有るが,多少なりとも兵器やメカニズムに関する知識の有る人間にとって,この理屈が大嘘である事は明白である.
『パトレイバー』でも,野明がマニュピレータで綾取りするエピソードが有ったが−要するに複雑な操作を前提として設計された繊細なメカニズムに,発射時に強大な反動を発生する兵器の操作を兼用させること自体,無茶以外のなにものでも無いのである.
最大限好意的に考えて,宇宙空間での使用を前提とした無反動砲やビーム兵器ならともかく(それでも故障しやすいシステムに生命線とも言うべき兵器の操作委ねるというリスクは伴う),火薬発射式の銃を操作させるなどとは無謀そのものであり,ましてや殴り合うが如きは論外である.
兵装の多様化とは航空機のそれを見ても明らかなように,ウエポンキャリアである装備主体の側ではなく,搭載する兵装側の多様化オプション化によって実現するものであり,生産効率や損耗性等の観点からも論を待たない.
---------------------------------------------------
押井守著「押井守・映像機械論 メカフィリア」(大日本絵画社,)11P
新所沢の三等兵◆Uk in mixi支隊
【質問】
自分でも半分電波だと分かってますが.
足で歩くより無限軌道の方が早いと言いますが,これは技術が進歩しても永久に歩行は車輪に追いつけないからだとされていますが.このまま技術が発展し続けて歩行兵器が十分な速度を得られるようになれば,意味が出てくるんじゃないんでしょうかね?
(流石に技術的に可能になったとしても戦車が時速300で走るような事はないし).
二足歩行じゃないといけない理由はあんまり見つかりませんが.強いて言うなら前後左右のスペースが小さくなるぐらいでしょうかね.全高が高くなってる方がよほど邪魔でしょうけど.
まぁ,速度が上がったところで今時,機動力だけで攻撃をかわせるようなものではないですが.ここでミノフスキー粒子(笑)でも出てくれば意味があるのでは(ぁ
Gの問題は慣性制御で何とかして・・・コスト高はフォン・ノイマン・マシンで解決して・・・ぇ〜,自分でも何を言っているのかよく分からなくなってきてるのですが.
要するに,これぐらいオーバーテクノロジーが発展してきたら実用性が出てくるような気がしてならないんですよ(もう軍事学の範囲を超えてますけど).
逆に言うとそこまでしないと歩行兵器は実用性が薄いって事なんですけど.
【回答】
歩行が車輪に比べて長じたる点が出てこない限り,技術的にいくら可能になっても用いられる事はないでしょうね.
「車輪による移動手段を軍用に用いる事を禁ず」
とかいう軍縮条約でも出来ない限り….
鳥人間コンテストも近年かなり進歩してきて,飛距離が伸びすぎたので大幅なルール改正に至るまでになっておりますけれども,いつか民間機や軍用機であれがメインになる日が来るとは到底思えないのです.
ヤッパ,“前へ進む効率”で言えば,足は車輪に敵わないでしょうね.
天然の二足歩行体である人間は,平坦地では自転車に敵わないですから.
あと,“可動ギミック”である関節の整備性の悪さは,生涯付いてまわるでしょうし.
コイツの様に,脆弱な脚関節部分を防御する為には,装甲板として“スカート”を穿かせるのが手っ取り早いのだろうか…
上まぁ,もし人型に拘るのなら,兵士達への心理的影響を考慮し,デザインにも気を配るべきではあるが…
>Gの問題は慣性制御で何とかして・・・
慣性制御までできるんなら,空飛んだ方がいいんじゃないかな…….
>このまま技術が発展し続けて歩行兵器が十分な速度を得られるようになれば,
歩行兵器が時速100kmの速度を出せたとしよう.
足でそれだけのスピードが出せる技術があるのだから,車輪では時速500kmは出せるだろう.
大体,歩行兵器がそんなに高いスピードで動き回れば
「足はもげる,
派手に転ぶ,
稼働時間は激変する,
中の人間はカクテルになる,
燃費は余計に悪くなる,
耐久年数はさらにさらに減る,
足音は大きい,
急停止できない,
揺れに揺れて武器は撃てない」
整地・不整地問わず,走ろうとした瞬間これらのことが一斉に起きる.
こんな兵器の中に人が乗れるのかも疑問.
> 二足歩行じゃないといけない理由はあんまり見つかりませんが.強いて言うなら前後左右のスペースが小さくなるぐらいでしょうかね.全高が高くなってる方がよほど邪魔でしょうけど.
四本足なら前後左右のスペースも大きくなるはず.
> まぁ,速度が上がったところで今時,機動力だけで攻撃をかわせるようなものではないですが.ここでミノフスキー粒子(笑)でも出てくれば意味があるのでは(ぁ
ない,これは断言できる.
よく考えてみろ,時速300kmで走ろうと,秒速1000m以上で突き進む砲弾は回避できない.
装甲の厚さが20,30cm在るなら分かるが,戦車砲や機関砲の弾を回避できるとは思えない.
スピードが早ければ何とかなると思っているかもしれないが,歩行兵器側はゆっくり歩かなければ,攻撃を敵に当てることができないのだから,どちらにしろ,同じことだ.
> Gの問題は慣性制御で何とかして・・・コスト高はフォン・ノイマン・マシンで解決して・・・ぇ〜,自分でも何を言っているのかよく分からなくなってきてるのですが.
慣性制御が使えるなら宇宙船でも作っててください.
フォン・ノイマン・マシンというと,「ノイマン型コンピュータ」ではなく「自己増殖マシン」のことなのだろうが,戦車をそうしたほうがずっとコスト・性能の両面で優れている気がする.
テクノロジーの無駄遣いもいい加減に.
> 要するに,これぐらいオーバーテクノロジーが発展してきたら実用性が出てくるような気がしてならないんですよ(もう軍事学の範囲を超えてますけど).
> 逆に言うとそこまでしないと歩行兵器は実用性が薄いって事なんですけど.
そこまでしても実用性はほとんどない気がするがね.
おまけに,人型でない兵器にその技術を使えば,はるかに高性能.
以上.
>よく考えてみろ,時速300kmで走ろうと,秒速1000m以上で突き進む砲弾は回避できない
>装甲の厚さが20,30cm在るなら分かるが,戦車砲や機関砲の弾を回避できるとは思えない
ミノ粒子が何たらかんたら,ってちゃんと断ってますが.
それでFCSによる先読み射撃が出来なくなったら,時速100キロの目標が狙えるのかって言う話になって,連射の利かない戦車砲はともかく,旧式の機関砲でもヘリには脅威になるわけだから.機関砲なら当たるでしょうね(話を自分で破局させてるぞ).
ああ,もっと分かりやすく否定する方法がありましたね.
「同じ重さ同じ装甲同じ速度の人型兵器と戦車があったら,ごく限れられた状況以外では後者の方が有利」
補足はもっとシンプルに行こう.
つまり,二足歩行ロボットを実用化しようとすると,こうなるんだよ.
faq25u10.jpg
faq25u10b.jpg
faq25u10c.jpg
極東の名無し三等兵◆5cYGBbCsjQ in FAQ BBS
【質問】
よく
「現実ではモビルスーツのような人型兵器は,デカイだけで動く的」
といわれていますが,なら,「コードギアス」の「ナイトメア・フレーム」※くらいの大きさのロボットなら,戦車よりは活躍できそうですか?
※ 4〜5mほどの有人ロボット兵器.「はてな用語集」より
【回答】
『二乗三乗の法則』というのがある.
あるサイズでは効率的なメカニズムが,一定サイズを超えると破綻してしまうという法則.
このせいで巨大航空機や巨大ホバークラフトなども実現不能.
たとえば人型を高さ・幅・奥行きを各10倍にすると,重さは1000倍になるが,「足の裏」の面積は100倍にしかならない.
同じ面積あたりにかかる重量は10倍になるので,巨大人型兵器を作っても,生身の人間がハイヒールで戦闘行動するみたいな悲惨なことになる.
100m走や反復横跳びで命がけの勝負挑するときに,ハイヒール履いていきたいか?
しかも,これは「非装甲」の人間を等倍しただけ.
防弾能力を追加したら,ハイヒールなんてレベルじゃ済まない.
主力戦車が例外なく無限軌道なのは,重装甲をささえて戦闘機動するために必要な接地面積を,タイヤでは稼げないから.
6輪や8輪でも全く不足.
まして2足歩行なんて問題外.
ガンタンクっぽいのなら可能かもしれんが,それならギリチョンまで「背」だけを低くして,その分小さくなった前面に装甲を集約して極厚にして,砲撃ユニットのサイズを最低に,運動効率を最高にまで高めたら,もっと強くなれる.
でもそれって,どっかで見たようなMBTだよね.
敵からの銃砲撃が乱れ飛ぶ中で,仁王立ちしてライフルで戦うのが巨大人型兵器.
地面に低く伏せて,前面に極厚の盾を置いて,銃火砲で戦うのがMBT.
しかも前者はハイヒール,後者は伏せたままで動き回れる魔法の絨毯.
人型兵器へのロマンに共感できないでもないが,軍ヲタとしては萎えざるをえない.
軍事板
青文字:加筆改修部分
こうすれば,巨大化に対応可能
……あれ?,本末転倒?
(画像掲示板より引用)
【質問】
「巨大」二足歩行兵器ではなく,人間と同じ,あるいは小さなサイズの自律型の二足歩行兵器には上述の議論は当てはまらないことがあるのではないでしょうか?
【回答】
以下はジェイムズ・P・ホーガンという,代表的なハードSF作家の作品,「ミクロ・パーク」(創元SF文庫)からの引用です.
「質量はサイズの三乗で減少するんだ.サイズが百分の一になると,質量は百万分の一になる.だから,ほんとに小さくなると慣性システムがうまく機能しなくなる――たとえば,平衡感覚の調節器とか」(P84)
「昆虫の脚が六本あるのはたぶんそのせいなんだよ.三本ひと組というのは,自然界でもっとも安定した構成だ.それなら,三本の脚で体を支えながら,残りの三本で移動すればいい」(同上)
てなわけで,小型の二足歩行兵器は大型のそれと同じかそれ以上に使えないかと.
ただ,人間サイズにメリットがないこともありません.
「ロボットは人間と同じサイズ・形状にすべきだ.そうすれば人間用の工具や機械をそのまま使わせられる」
とアシモフ翁が書いておりました.
ロボット用のサーボモーターってちょっと酷使すると,すぐ過熱か過電流で駆動回路が警報出してとまっちゃいますから難儀ですね.コイル焼けたりするし.
油圧にはロマンがあるのです.
かつて院でロボティクスのはじっこの分野をやってました.
今研究されてる歩行理論は当然,人間以下のサイズを想定してるのであって,仮に巨大兵器に応用しようとするなら,単にスケーリングすればいいというわけではなく,物理的に制御可能な速度・角速度を考慮すると,とんでもなく愚鈍な代物になるでしょうね.
そうでなくても,電源が切れたら自立できないようなものはそもそもだめでしょう.
でも三足あれば,関節をロックして自立可能かも.
今現在,ロボ制御の端っこの方から中心を眺めることをしているのですが,最近のロボットの流れは,やはり鉄腕アトムやドラえもん級の成人より小さい少年サイズが将来,普及型ヒト型ロボットの主流になるのではないか?という意見が多いようですね.
二乗三乗の法則の通り,大型になればなるほど,フレームや関節,動力への負担が大きくなりますが,逆に小さくすれば急激に負担は小さくなる.
ということで,ホンダはASIMOのサイズに落としどころを見出したといった様子です.
子供型ロボが群れて襲ってくるというのは,絵的に結構面白そうなのですが,今まで見たことありません.
襲いくる子供型ロボの図
(引用元:朝目新聞)
【質問】
人型兵器ですけど,歩いてたらだめだから,ホバーやATみたく車輪つければいいのでは?
【回答】
二足歩行じゃ揺れるね
↓
と,まずはきて
じゃあ,揺れないように車輪(ホバー)にしよう
↓
それじゃ,間接は不要だね
↓
関節ないのにこんな足長い意味ないし,車高低くしよう
↓
というか,足2本の意味あるのか?とっちゃおう
↓
性能を向上させるために履板つけようか
↓
というか,これじゃ腕回りきついね
↓
じゃあ,腕をなくして,その代わり胴体が回るようにしよう
↓
それじゃ,胴体に火器をくっつけて砲塔にしちゃおう
↓
頭は砲身基部の横にくっつけたほうが良いね
↓
・・・あれ?
となることが最大のネック.
おそらく,そんな方法で実用化は無理.
名無し上級大将◆80fYLf0UTM,2007/01/15(月)
軍板などのそれ系のスレッドのトレンドについて,俺的解釈をしてみる(笑)
・まず巨大人型兵器はありえない(見つかりやすい.それを作る技術でほかの兵器作れ)
これは,ほぼコンセンサスと言って良いのじゃまいか.
時々蒸し返す奴が要るけど.
あとは
・パワードスーツはアリだよ派(アニメそのまんまのPS派,米では長距離行軍に有利だといってるよ派,後方支援からだろ派などに分かれそう)
これは,
「装甲が弱すぎるからありえねー」
と全否定するよ派というアンチがついていたが,条件次第ではアリではないかという方向になっていうると思う.
・人間サイズの人型ロボは屋内で有利だよ派
これは「例えば犬型ロボじゃいかんのか」とかいう反論に完全に答えられていないと思う.
(ロマンだろ,とかいった答えが返ってくることもある)
また人型ロボ以外の兵器は現在のまま,という設定を持ち出すことも多い.
他の形態のUGVの方が,安く,有効で,量産できる可能性もあると思う.
負傷兵搬送用ロボだそうで
faq101203us.jpg
faq101203us2.jpg
faq101203us3.jpg
遠吠犬 in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年12月03日 16:34
【質問】
速度じゃなくて走破性の話で.
現代の主力戦車だと,超壕能力は2〜3m,超提能力は約1m,渡渉能力で2〜3m,登坂角約30度といったところ・・・.
これを上回る能力となると,例えば人間の1歩が約90cmだから,3mの溝を越えるには,人型だと体長6m以上にはなるよね(勿論「跳ぶ」という前提ならもうちょっと低くできるけどね).
いくら高機動でも,この体長では市街地や森林地帯では,電線や木々が引っ掛かって立ち往生でしょう.するとどこからでも狙い撃ちされてしまいます.
電線も木々も無くて,超壕能力は2〜3m,超提能力は約1m,渡渉能力で2〜3m,登坂角約30度以上の能力が必要とされる地形限定って事になりますね.
そんな限定的な戦場がどれだけあるか謎ですが(自分で論破).
戦車とロボが同じ速度で走るとしたら,ロボが一定以上のサイズだと,上項の地形限定で走破性が戦車を上回るカモ???
重量とかまったく計算に入れてないから思いっきり絵空ですがね.
【回答】
数十年後,二足歩行が現代の主力戦車に匹敵する超壕能力などを獲得したとします.
ではなぜ,同じ技術の進歩があって数十年後の戦車は現代の主力戦車の超壕能力を上回ることがない,といえるのでしょうか?
現実性は無視して,二足歩行側が巨大化によってその性能を獲得するとしたのなら,同じく戦車側も巨大化することによって,それ以上の性能を獲得できると思いませんか?
【質問】
これは私的なたわ言なんですが.「歩行兵器」の議論をする時に,「人型(すなわち胴体から明確に分かれた頭部・一対の腕部・一対の脚部を有し,腕部には五本指の手を備えているというメカニカルデザインのフォーマット)」と話がごっちゃになっていると思うんですが.
「人型」だったら上項の明確なイメージが分かりますが.単なる「歩行」としか言わなかった場合には,人型含めてそこれこそ,鳥類やら節足動物やら箱に足が生えてだけまでいろいろデザインが考えられるんで議論が混乱する(?)・・・と言うか無駄に長引く原因になってると思うんですよ.それだけですが.
【回答】
たしかに動物型ロボット兵器(ムカデ型,四足型など)と人型ロボット兵器(二足歩行型)の二つが考えられます.
現実に,このヘビ型ロボットや犬型ロボットも日本の研究機関や企業で開発されていますし,人型ロボットも同様です.
サイズは小さいですが,電気モーターの改良やバッテリーの大容量化などで,今後大型化する可能性は十分あります.
ヘビや犬,人間はこの先数十年たっても身体能力は変わることはありませんが,戦車や装甲車は別です.
新しい動力機関が発明されれば,大型ロボット(動物型と人型)にしか搭載できないまっとうな理由付けが無い限り,戦車や装甲車,大型ロボットも同じエンジンを積んで開発されることになり,歩行型のほうが車輪やキャタピラ型より効率よく運動できる何か根拠が無いと結局,車輪とキャタピラの優位性は変わらないのです.
つまり,人間や馬の代わりとなるような装脚ロボットは今後,開発されることはありえますが,戦車や装甲車の代わりとなる装脚ロボットは難しいと考えます.
開発中の多脚歩行機械(運搬用)
(画像掲示板より引用)
【質問】
「オリジナル・ロボットで戦争するスレッド」から来ました.
良くある原子力発電所みたいなのをつんでる二足歩行兵器,これって可能なの?
(二足歩行兵器を開発することの意味は置いといて,純粋に可能性の問題として)
【回答】
いまのところ,原子力を動力とした乗り物で実用化されているのは艦船のみのはず.
航空機は原子炉積んだだけで試験が中止(動力源としては使用せず)
歩行兵器に最も近いかもしれない車両の実用化については以下
「車両と原子力機関 」
車両よりも不安定で振動があると思われる歩行機械では,もっとハードルが高くなるだろう.
もっと構造が単純で技術的ハードルの低い原子力電池とかはどうだろう?
といっても使用できる場所がかなり限られるが(笑)
原子炉や核融合炉を搭載する場合,最低でどれだけのスペースが必要になるかが問題.
実際にやろうとしたら,少なくとも原潜クラスの大きさになるが,二足歩行兵器は,走って殴って撃ち合わなければならない,これとは勝手が違う.
仮に近未来の技術で,原子炉の設備を1m3のスペースに納めることが出来たとしよう.
こうすればスペースの問題は解消されるように思える,
しかしこれは本体の話.
放射線を防ぐために,最低でも60cmの鉛が必要になることを忘れてはならない.
2,2m3の立方体になるわけだ,
だがこれだけでも足りない
強度の問題がある,
これをカバーするために,あと60cmの鉄などが必要だ.
そして振動などの衝撃を吸収するために,それをもう一回りくるまなければならない.
これに1m,
更にその周りに周辺機器やカバーをつける必要があるので,これに20cm.
そうすると,4m+1m+4m=9m3の立方体が必要になる.
更にまた,これに,水蒸気の元となる水の入ったポンプ等が必要になるので,更に大型化.
18m程度のサイズの機体だとすれば,完全なだるま型となり,バランス制御が大変.
おまけに重量もかなりのものになるはず,おそらくは数百トンからそれ以上.
そんなこともあり,原子炉を搭載していても,満足な性能を発揮できる兵器になりそうもない.
実用化する意味があるのかね?,こんなもの.
【質問】
色々問題点があるようですが,それらすべては未来のオーバーテクノロジーによって解決したと仮定しましょう.
そして出来上がった二足歩行ロボットが,いざ実戦に投入されることとなった際,この兵器が果たしてどのような任務,戦術で用いられるのかをお聞きしたい.
私が思うに一番効力を発揮しそうなのが戦車や装甲車など高度な兵器をもっていない都市ゲリラの掃討作戦などでしょうか?
人間の兵士の代わりとなる人間サイズで人型のロボット兵(当然無人)なら,上述の通りですね.
小銃があればライフル射撃,シャベルがあれば塹壕堀り,モップがあれば床磨きと,五本の指と二本の脚があれば,人間の兵士ができることはほとんどできると言って良いでしょう
これが人型でありロボットであることのメリットをもっとも活かせるものと考えます.
現実性があるかどうかは別です.
某リアル・ロボット・アニメに出てくるロボット兵器なみの大きさになってしまいますと,現実性云々より先に人型であるメリットが無いんじゃないかと考えてしまいます.
M63 in FAQ BBS・改(原文は質問じゃないけどね)
【回答】
>色々問題点があるようですが,それらすべては未来の
>オーバーテクノロジーによって解決したと仮定しましょう
まず,どんな問題が解決されたのか分からないが,これが,「二足歩行兵器が歩けて走れる」だとすれば
>私が思うに一番効力を発揮しそうなのが戦車や装甲車など
>高度な兵器をもっていない都市ゲリラの掃討作戦などでしょうか
そうとも限らない
これはその二足歩行兵器が人間台の大きさだとした話だが,簡単に言えば,歩兵だけでゲリラが支配する市街地を制圧するのがいかに困難かを考えてくれればいい.
ましてや,人間と同じ性能を期待できそうも無い(いまのところ)二足歩行兵器なのだから,転んだところを撃たれたり,影から狙撃されたり,大損害をこうむるのは必至.
二足歩行兵器が相当安価に仕入れられない限り,膨大な量の出費を強いられ,すぐにねた切れになる.
より円滑に作戦を遂行できるような二足歩行兵器を作るなら,完全に人と同じ,欲を言うならそれよりはるかに高い運動性やAI,装甲などが必要だが,それをするとさらにコストは跳ね上がり逆効果.
>五本の指と二本の脚があれば人間の兵士ができることはほとんどできる
……なんてことができるような二足歩行兵器が百ドル紙幣で買えるようになるまで待つというなら,それはありえないだろう.
二足歩行兵器でそれができるなら,その前に戦車が千ドル紙幣で買えるようになる.
どっちにしろ,車両に対するほんのわずかな優位性を確保するために,他の性能や生産性,コストを度外視すれば誰も作らないので,未来永劫,二足歩行兵器を歩兵代わり,なんてことも無いだろう.
在るとすれば,よほど人的資源が少なくなっている,人命を失うことを恐れるアレルギー体質の国かのどちらかだろうが,前者なら,結局,二足歩行兵器も量産できず戦争が終わるor起きない.
後者なら,戦争そのものがおきないor早期終結.
小さかろうが大きかろうが問題だらけ,おまけに二足歩行兵器が座ろうとする椅子には,すでにそこに適した兵器が座っているんだ.
それを無理に壊そうとするのだから,破局してきて当たり前.
【珍説】
「ソニーのロボットが米帝に軍事利用される!!」(by
ぼたんの花)
【事実】
上述のように,2足歩行兵器が近い将来に登場する可能性は殆どありません.
だからな,寝言は寝て言え.
米帝に軍事利用されるソニー・ロボット(想像図)
(画像掲示板より引用)
【質問】
「メタルギア」シリーズに登場するメタルギアを,もし実際に作る技術が確立されていた場合,現実世界でメタルギアを開発・運用するメリットってありますか?
例えば作品中では対人・対兵器戦闘力は考慮せず,いかなる地形も走破して核弾頭を発射することに重点を置くとなっていますが,現実世界においてもこの運用目的は通用するのでしょうか?
通用しない場合は,どのような運用方法が考えられるでしょうか?
【回答】
>いかなる地形も走破して
この条件をクリアするために二足歩行を採用する事が致命的に間違ってる.
二足歩行は原理上必然的に接地圧が高くなり,安定性にも難があり機械的にも複雑な上にエネルギー効率も悪い.
いうなれば下の例ぐらい頭の悪い選択.
要求仕様「地球上のあらゆる空で,どんな天候でも,どんな相手でも,どんな状況下でも,敵を空から追い落とすこと」
↓
設計者「オーニソプターを採用しよう!」
軍事板
青文字:加筆改修部分
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