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◆◆◆核兵器メカニズム
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兵器FAQ目次


 【質問】
 プルトニウムって何?

 【回答】
 原子番号94の元素のことで,天然にはないものです.
 核分裂しにくいウラン238に,原子炉の中で中性子を吸収させることで,プルトニウムに変えることができます.
 プルトニウムはウラン235と同じ核分裂性物質であり,核エネルギーを容易に発生させることができます.

 【参考ページ】
http://www.jaea.go.jp/09/kiso/basic/basic06.html

【ぐんじさんぎょう】,2008/10/18 23:20


 【質問】
 兵器級プルトニウムって何?

 【回答】
 プルトニウムは自然界にはごく微量しか存在しませんが,Pu−239はU−238の中性子捕獲によって生ずるU−239が,2段のβ崩壊をして生じることによって得られます.
 これがさらに中性子を捕獲すると順次Pu−240,241及び242などの同位体が生じますが,Pu−239とPu−241は核分裂断面積が大きいために核分裂物質(核燃料)として利用できます.
 このうちのPu−239が約93%に濃縮されたものが,兵器級プルトニウム(WGPu; Weapon Grade Plutonium)と呼ばれます.
 このうち,プルトニウムの同位体総量に占めるPu−239の割合が約93%以上のものが,兵器級プルトニウムと呼ばれます.

 【参考ページ】
http://www.atomin.go.jp/atomin/popup/atomica/dictionary.html
http://www.milnet.com/nukeweap/Nfaq6.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0

【ぐんじさんぎょう】,2009/2/27 01:10
を訂正

 惜しい!

> このうちのPu−239が約93%に濃縮されたものが,兵器級プルトニウムと呼ばれます.

 プルトニウムは例外中の例外を除いて「濃縮」は行いませんし,実用上不可能と見られています.
 よって他の箇所でもたびたび指摘するのですが,「プルトニウム何%濃縮」という言葉を用いた時点で,その人はこれらの現象を全く理解していないことになります.

 その代わり,中性子を浴びる量(=照射量)や中性子のエネルギー分布等をコントロールすることで,せっかく出来たPu−239がPu−240,241及び242などの同位体になることを事前に防ぐ(なってしまってからでは遅い)ことになります.
(コントロール要素としては原子炉の設計や出力,原子炉内での滞在長さなどがあります.)
 よって,上記の部分は以下の通りに修正が必要となります.
「このうち,プルトニウムの同位体総量に占めるPu−239の割合が約93%以上のものが,兵器級プルトニウムと呼ばれます.」

(参考)
 ちなみにウランの「濃縮」の代わりに,プルトニウムで良く用いられる概念が「富加(「富化」とすることも)」と言う概念です.

 また似たような概念で「プルトニウム含有率」と言うものがあります.
 大きな違いとして,「富加」は主に「核分裂性」プルトニウムに着目しているのに対し,「プルトニウム含有率」は燃料の重量(原子炉用では他のほとんどはウランの場合が多い)に対する,プルトニウム総量(「核分裂性」プルトニウムと「非核分裂性」プルトニウムの両方の合計)の重量割合との概念であることを付け加えます.

 ただし,これら用語(特に富加の定義)は文献によって異なる場合があり,時には「富加」と言っても「両方」を足しあわせたものを指す場合があるため,十分な注意が必要です.

 ちなみに,それ以外の部分は問題ありませんのでご安心を!

へぼ担当 in mixi,2009年03月01日 00:07


 【質問】
 プルトニウムPu240って何?

 【回答】
 プルトニウムの同位体の一つです.
 多量の自発核分裂によって中性子放出(0.91×10exp3/g・sec )や発熱(6.8 watts/kg)(半減期:6,560年) するという特性があります.
 核兵器にはPu240組成が7%以下のものを使用されますが,これは7%以上のものは発熱と,自発核分裂による中性子放出の増大によりPu239が劣化(不安定化)する上,兵士が被曝するためです.

 【参考ページ】
http://www.cnfc.or.jp/j/proposal/reports07/index.html
http://www.atomin.go.jp/atomica/09/09040410_1.html(プルトニウム同位体図表も)

【ぐんじさんぎょう】,2009/2/28 21:30

 敢えてコメントを避けます.
 詳しく書くことも出来なくはありませんし,上記の回答が完璧であるわけではありません.
 ただし,致命的な誤りはありませんのでご安心ください.

 しかし,「何を問題視しているのか示すこと」が,それら核不拡散上に対する機微情報に当たるため,断腸の思いですがノー・コメントとさせていただきたいと考えます.
(「外れ」を「外れ」と言うだけでも,機微情報漏洩となります故.)

へぼ担当 in mixi,2009年03月01日 00:17


 【質問】
 「球ではなく球殻デザインの方が効率的」な理由を,もし宜しければ詳しく教えてくださらないでしょうか?

 【回答】
 ご存知のように,核融合反応は核融合燃料が衝撃波によって高度に圧縮されることで発生し,圧縮の程度が強いほど効率はよくなります.
 ところで衝撃波が到達した際,もっとも強く圧縮されるのは界面の狭い部分であり,他の部分はそれに比べるとさほど圧縮されません.
 このため,界面が急速に反応し,残りはあまり反応しないうちに拡散してしまいます.

 核融合燃料の内側にあるプルトニウム・プラグについても,似たようなことが言えます.
 そこで球体,円筒体の核融合燃料の代わりに薄い球殻,あるいは円筒の核融合燃料デザインを使用し,その内側に同様に球殻,あるいは円筒状のプルトニウムプラグを貼り付け,中空とします.
 核融合燃料は衝撃波によって全体が強く圧縮され,プルトニウムとの界面から反射した衝撃波でさらに圧縮されて効率よく燃焼する,というわけです.

 ただ,これは理屈の上では,というもので,実用されているかどうかは不明です.


 【質問】
 爆縮レンズと衝撃波レンズって同じ意味ですか?

 【回答】
 衝撃波レンズを爆縮に使えば爆縮レンズ.
 単に衝撃波レンズといえば,通常の爆薬に対する用語としても使える.
 一方,爆縮は必ずしも爆薬による衝撃波レンズを使わなくても実現できる.

 爆縮型の核兵器のイグナイタをどう表現するかというだけなら,どちらを使っても間違いではない.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 原爆に使われる爆縮レンズですが,爆薬の組み合わせはどのように決まるのでしょうか?
 使用する二種類の爆薬の爆速が異なるものであれば,組み合わせは何でもいいのでしょうか.

 【回答】
 まあそうですが,爆轟速度の違いが小さいと,大きな距離を爆轟波走らさないとだめだから,でかくなってちょームダです.
 可能な限り爆轟速度の差を大きくする=爆轟速度のちょー遅いのを使う必要があります.
 そこでバラトールとなったわけです.
 現在では至適設計の高度化と信管の改良などで,そこまで要求されないと言う話ですが.

 ただし,爆縮レンズ作成に使う爆薬には大きな制約があります.
 1mm以内の精度が要求されますから,型による成型が可能なこと,形状保持性がいいこと,そのためにはワックスなど入るはずなので,それが均一に混合できる性質といったものが必要になります.
 また,他の爆弾でもそうですが,特にこの場合温度変化によって形状が変わったり,成分が不均一になったりしてはいけない,膨張収縮も最小限,という制限がつきます.

 昔はそのためもあって,選択範囲はかなりせまかったらしい.
 今は高原子量成分を入れなくても ,遅いが確実な爆轟を起こす爆薬がいろいろあるので便利らしいです.

 あと,爆弾の出力が大きい関係上,不感性爆薬(火災や銃撃で起爆しない)を使うのが常識となっています.  英米仏は少なくとも不感性爆薬を使用.
 他国も一定レベルの国は同様と考えられます.


 【質問】
 原爆の爆縮レンズは何故32個でなくてはならないのでしょうか?
 12個とか64個ではだめなんでしょうか?

 【回答】
 核分裂爆弾(implosion system)の爆縮レンズは,別に32個である必要はありません.

 確かに多角形で球を囲む際には,サッカーボール的に5角形×12と6角形×20を組み合わせる32個がムダが少ないと言われますが,例えば1974年に実験されたインドのプルトニウム原爆は,12個の爆縮レンズ(6角形×12)を使用しています.
http://nuclearweaponarchive.org/India/IndiaSmiling.html

 対称に爆縮が行われるためには,可能な限り多数の平面で球を囲むことが望ましく,そのため,40〜92個の爆縮レンズを使ったデザインも使用されています.
http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq4-1.html

 ただし,数が増えると起爆の同期が困難になったり,体積,重量が増加するという欠点もあります.
 現在のアメリカの爆縮装置は32枚のレンズではないという意見もあります.
(ソース同上)

(system ◆systemVXQ2)


 【質問】
 水爆の具体的な構造ってどうなっているのでしょうか?
 一つの水爆に搭載される起爆用の原爆の標準的な数とか,重水素化リチウムや三重水素化リチウムなどの配置や配合とかの解説希望です.
 核融合燃料の爆縮なのか反射加熱なのかその辺りがよく分かりません.
 あるいは,単に原爆の周囲に燃料を配置しただけで水爆になったりするのでしょうか?

 また,詳しいページなどありましたた教えて下さい.※

 【回答】
 水爆燃料容器のablation(溶発=一種の蒸発)による運動エネルギーを(プラズマの圧力よりも,)主要な要因として,核融合燃料を臨界まで爆縮する.

 現用の水爆(Te;;er-Ulam方式)の構造,原理についてはここがアニメ入りでわかりやすい.
http://science.howstuffworks.com/nuclear-bomb9.htm

 専門的な解説は
http://en.wikipedia.org/wiki/Teller-Ulam_design
http://nuclearweaponarchive.org/Library/Teller.html

 簡単に要約すると,テラー/ウラム方式ではプルトニウム原爆(核分裂装置)を起爆器とし,その横に二重円筒状の水爆(核融合装置)容器を並列してある.

原爆_____
 |____ |←アルミ+鉛製外側容器.空隙はスチロールを充填
◎||-------| | ←タングステン(or劣化ウラン)容器.重水素化リチウム燃料を充填.
 | ̄ ̄ ̄ ̄ |中心部に棒状プルトニウム燃料を配置
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 原爆が起爆されると,エネルギーの大部分はX線として放出される.
 この超高エネルギーX線が外側容器で反射され,タングステン容器を表面から蒸発(ablation)させる.
 ロケットの原理で反作用がタングステン容器を内側へ爆縮する.
 容器内部のリチウム燃料とプルトニウムは,共に超高圧によって圧縮され,まずプルトニウム燃料棒の密度が臨界点を超える.
 プルトニウムが核融合を起こして爆発すると,そのエネルギーが重水素化リチウム燃料を超高温・超高圧にする.
 一定以上圧縮されると,核融合燃料中央部に置かれたプルトニウムが核反応を起こし,内側からも中性子とX線を放出する.
 外と内から圧縮された核融合燃料は,核融合反応を起こす.
 同時に,核融合で放出された高エネルギー中性子が,弾体外殻のU238に核分裂反応を惹き起こし,これが総出力の約半分を発揮する.

 初期の水爆は核分裂起爆装置と核融合装置を一体にした球形デザインだったが,これは原爆の爆発と同時に球構造が変形しはじめるため,核融合燃料が十分に圧縮されないという欠陥があった.
 並列円筒タイプのデザインではエネルギーがX線(光の速度)によって伝えられるため,原爆の爆発による力学的変形が及ぶはるか以前に核融合プロセスが終了する.
 そのため,きわめて均一に核融合燃料が圧縮され,効率がはるかによい.

http://www.geocities.com/ResearchTriangle/Station/7743/atomic/atomic.html

にも分かりやすく,けっこう潮騒※な図解があります.
 上記サイト,一番下にあるのがTeller-Ulam方式のB-28弾頭の構造図です.起爆用の原爆は1つ.爆弾の一端(上記サイトの図では上端)に置かれています.

 単に原爆の周囲に燃料を置いても,四散するだけです.
 ただし,核分裂燃料と相互に重ねて(Layer cake デザイン)核融合を起こさせる事は可能です.
 しかし大変効率が悪く,この方式をしばらく実験したソ連の結果では,総出力の20%以下しか核融合は貢献していませんでした.
 核融合反応が起きた途端,その部分は膨張し,反応は停止してしまいますから,核融合反応は全体を一瞬に圧縮する必要があります.
 核融合燃料の芯にプルトニウムが入っているのはこのためです.
 核分裂燃料にも実は同様の事情があり,このため中心部にトリチウムを注入するなどの「起爆薬(兼出力増加)」的設計がなされています.

system ◆systemVXQ2他

 ※これらはウケたので原文ママ


 【質問】
 水爆は,起爆用の原爆だけで半分の出力があるの?

 【回答】
 水爆は起爆用原爆,核融合燃料,そのタンパーである核分裂物質,の3段階(Fission Fusion Fission = 3F)で作られています.
 最終段階のタンパー(核融合燃料を圧縮発火させるためのカバー)が,核融合燃料から発生する中性子で核分裂して発生するエネルギーが半分前後を占めます.
 一般には濃縮ウランなどが使われています.

 周りを囲うジャケットには劣化ウランを用いたもの――普段は核分裂しないが,高エネルギー中性子(1Mev以上)では核分裂を起こす――もありますが,重量効果比が命の実用核弾頭では,まして濃縮ウランが相対的に安くなった現在では,タンパーは全て濃縮ウラン製と考えられています.

 また,あくまでも核燃料を直接覆うタンパーであり, photon channelの内張りとか爆弾ケースとかは関係ありません.
 かりに使用しても,大変低い効率でしか分裂しません.


 【質問】
 ガンアセンブリの原爆で引き出せる反応効率の限界は大体何%程度なの?
 あとガン式で反応効率を上げるにはどんな工夫をしていたの?

 【回答】
 定番サイト,
http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq4-2.html#Nfaq4.1.6.1
にそのすべての答がありますが,要するに効率限界は精々3%程度,ベリリウムなどの中性子反射材によるカバー,塊対塊ではなく,リングの中に塊を撃ち込む工夫などがされていました.
 さらに効率を上げるためにダブルガンタイプというものも考えられ,またリング状の塊を撃ち出すことで早発を少しでも防ぐという工夫もあったようです.
 とりあえず上記リンクから先をimplosion systemの手前まで熟読されると良いでしょう.

 存じのように,核分裂爆弾は原子炉と違って連鎖反応が幾何級数的に増加することによって,原子炉のような燃焼のかわりに,核爆発を起こします.幾何級数的な連鎖反応増加の結果として,何十段か続く連鎖反応の最後の数段が爆発出力のほとんどを作り出すことになります.
 ガンタイプでは事実上通常密度のまま連鎖反応が始まり,生じたエネルギーで核物質が膨張すると中性子補足効率が落ちるため連鎖反応が停止し,あとは爆散してしまいます.

 爆縮タイプでは圧縮によって密度が上がっているため,中性子補足効率と連鎖反応速度が高く,膨張して連鎖反応が停止する前にさらに何段かの反応を起こすことができます.
 その結果,効率が桁違いとなります.

 三重水素の使用などで改善することはできますが限界がありますから,システムが完成されたあとは特殊なサイズ,強度要件がある例外(核砲弾,個人輸送核地雷など)以外は爆縮タイプとなっているわけです.


 【質問】
 水爆について質問なんですが,核融合させるための条件(ローソン条件?)で一番起こりやすいDT反応で「温度1億度,密度100兆個/m^3,閉じ込め時間1秒」とありました.
 原爆の起爆でこれだけの温度が達成できるのでしょうか?
 ましてや,水爆の初期の核融合反応はそれよりも起こりにくいDD反応らしいので,さらに厳しいと思うんですが,どうなんでしょう?
 起爆原爆やスパークプラグとかからの圧力で,融合燃料の密度がエライことになってるので核融合がそれよりも低い温度で可能になるという認識でいいんでしょうか?

 【回答】
 ローソン条件のうち,温度はクーロン障壁を超える為の物で,DT反応で一億度(イオン温度10keV)は必要であり,核分裂による数百KeVのエネルギーと爆縮過程はそれ以上の温度に核融合燃料を過熱します.
(太陽のような恒星の中では,もっと低温(1500万度)条件下でもう少し複雑な過程(PPチェーンとかCNOサイクルとか)を経て核融合反応が起こります,
 その代わり,反応率は核爆弾に比べるととても低いです)
 もう一つの条件は,十分な反応を起こす為密度*閉じ込め時間が10^14(sec/m^3)スケールで必要です.
 閉じ込め時間はとても短いのですが,その分密度は高くなってる訳です.


 【質問】
 水爆には威力をコントロールできるものが存在しますが,どのようにして威力を調節しているのでしょうか?
 素人考えでは,爆縮レンズの点火数を少なくする,タンパーを不活性なものに交換,融合燃料の量を調節(出来るかどうかわかりませんが・・・)などが思い付いたのですが,実際のところどうなのでしょう?
 それと,どの程度精密にコントロールできるものなのでしょうか?

 【回答】
 多段階の場合(たいていそう),隔壁などを使用して一段目だけ(核分裂のみ)にすると出力を激減できる.
 この方法は一般的に行われていると考えられます.

 一段目と二段目の間を完全にシャットせず,しぼり的に使用して不完全な核融合にすると,出力を絞れるし,一段目の中性子注入のタイミングを少しずらして,一段目の出力を落とし,結果として,二段目,三段目(核分裂)出力を減らすこともできます.
 ケースを不活性な素材に換えると,確かに出力を半減できますが,機械的に大変な作業になるので,設計段階でやるしかないし,費用/出力効率が悪いので現実的ではないでしょう.
 なにしろ,少しの変化が効率低下につながる構造ですから,中身そのものを大巾にいじらなくても電子的,あるいは簡単な機械的操作で出力を落とすことは可能です.


 【質問】
 ウィキペディアでみて考えたんですが,
水爆は重水素+三重水素+原爆→核融合→ヘリウム
リチウム爆弾は水素+リチウム+原爆→核融合→ヘリウム
でいいんでしょうか?
 水爆とリチウム爆弾では,どちらが安価・高性能なんでしょうか?

 【回答】
 リチウム水爆は水爆の一種.重水素+三重水素の水爆もある,というだけのこと.

 で,重水素+三重水素の核融合爆弾は発火させやすいが三重水素が超高価, あーんど半減期が短くて頻繁に入れ替えが必要,あーんど,超冷却が必要で爆弾が超でかくて重くてメンテが大変.
 リチウムは発火システムが大変だが,その技術をクリアすれば軽くて安くてメンテも楽.

 ちなみに,いまどき湿式水爆なんてかかえてる国はいないと思うよ.

 リチウム水爆というのは重水素化リチウムを核融合燃料として使用する水爆のことを普通は指します.リチウム単独の水爆はありません.
Li6+n→T+He
T+D→He+n
と,リチウムから三重水素が生成されます.
 理屈ではリチウムの替わりにベリリウムや硼素の重水素化物を使った水爆も製作可能ですが,重水素化リチウムの方が効率が良く,安価なので使用されません.

 湿式水爆は重水素と三重水素を使用するところがミソです.
 気体水素として使うこともできますが使用量が少なくなるため収量が低く,液化して使用するには前記のように大変な設備が必要で軍事的に使い物になりません.
 金属化合物として使用すると,金属が中性子を吸収,散乱し,効率が落ちて本来の着火しやすさを損ないます.なにより高価で半減期が短い.
 というわけで,三重水素を使って着火しやすくする方式は放棄され,慣性圧縮によってリチウムと重水素で核融合反応を起こさせる方法が一般的になったのです.

Nuclear Weapons and Indian Strategic Culture
Rajesh M. Basrur
Journal of Peace Research, Vol. 38, No. 2. (Mar., 2001), pp. 181-198


 【質問】
 英語wikiでIvy Kingの項見たんですが「キング」ってブースト原爆ではなかったんですか?
 イギリスの「オレンジ・ヘラルド」のほうはブースト原爆(あるいはスロイカ設計?)だったそうですが.あと混合コアってMOXみたいに核物質混ぜたモノなのか,物理的に二種類離しておいて(あるいは接触させて) 爆縮させて合体(浮遊式コアのように)させるモノのことなんでしょうか?

 【回答】
 Ivy Kingは「最大の純核分裂爆弾」として有名であり,すなわち三重水素等によるブーストは使用していません.

 核爆弾の混合コアについて.Composite coreのことだと思います.定番ですが,
http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq4-1.html#Nfaq4.1.7.2
に説明がありました.比較的安価なU-235と,高価なPu-239やU-233とU-235を併用する方法のようです.
 ともにU-235より効率的な連鎖反応を生み,したがって軽量小型化が可能なものの,高価であること, Pu-239では自発中性子放出(による早発の危険性)が,U-233ではγ線放出(による健康被害)が多いため, U-235との混用でその欠点をカバーできることが利点のようです.
 ウランからプルトニウムへの転換期に,米では軍用クラスウランが過剰になったことも大きな要因のようです.

 使用方法としては分裂時の中性子放出が多い(連鎖反応を起こしやすい)Pu-239あるいはU-233を中心部に置き,周りにU-235を置く配置が効率的なようです.
 配合率はその時の在庫や価格によって左右されるとのこと.
 浮遊コアであれば中央をPu-239やU-233で作る,材料が少なければ中央のピットの中心部だけ使う, というような割り振りをしたのではないでしょうか.

 軽量の核融合爆弾が実用化されてから,これらのデザインは兵器庫から姿を消した,とあります.

 最初のComosite core爆弾のテストは「X-Ray」のようです.
 composite core については,アメリカでも十分な情報が公開されていないようです.

 この時期の核爆弾は水爆がまだ実験装置の段階であり,ブースト原爆にようやく実用化の光が見えてきた状態です.
 したがって,いかに原爆の威力を強化するかにも大きな開発努力が注がれていました.

 一つの方向がcomposite coreに見られる高効率化であり,もう一つがIvy Kingのように円筒状コアによって,通常の臨界質量を超えて大型化する方法でした.

 しかしステージ式乾式水爆が実用化され,その産物である高エネルギー中性子によってU238の核分裂が 可能になると,安価軽量に大出力が得られるようになり,ブースト併用と相まって高価な核分裂物質を多用したり ,複数の核分裂物質を製造,管理,加工したりする必要はなくなってしまったわけです.

 逆に,まだそのレベルでない核保有国にとって,compsite coreは二種の核物質さえなんとか入手できれば ,高効率化によってミサイルに搭載可能な核弾頭を作る手段となり得るわけで,そのあたりで情報が制限され続けているのではないかと思っています.これまた憶測で申し訳ありませんが.


 【質問】
 核爆弾にプルトニウムを用いる場合とウラニウムを用いる場合とでは,構造にどういう違いが出るのでしょうか?

 【回答】
 プルトニウムは放出する中性子数が多いために,連鎖反応が急速に進みます.
 ということは,一部が臨界密度近くになっただけで
反応→産物の加速→膨張→臨界停止
が生ずるわけで,ぬるい爆縮をすると一部が反応しただけで周りが飛び散り,効率の悪い低出力の爆発になってしまいます.
 ガンバレル型のような,下手するとミリ秒単位の核装置では,ですからウラニウムを使わねばなりません.

 逆に,上手に爆縮させるとプルトニウムは少量でもしっかり連鎖反応しますから,軽量小型の核分裂装置を作ることができます.

 しろーとにはウラニウム,プロにはプルトニウム,ということです.


 【質問】
 プルトニウム爆弾とウラニウム爆弾の長所と短所を教えて下さい.

 【回答】
 大雑把に言うと.ウランのほうがでかくなりますが,濃縮ウランで作れます.
 ウラン鉱石に0.7%だけ含まれるウラン235を根気よく濃縮するわけです.
 臨界量は100%ウラン235で22キロ.

 プルトニウムは少ない量で作れますが,プルトニウムは濃縮ウランより手間が掛かります.
 ウランが中性子を受けるとプルトニウムができますが,普通にやるとプルトニウム240がたくさんできます.
 これで原爆をつくると所定の威力に達しないので,特殊な原子炉の運転をしてプルトニウム239を作ります.
 プルトニウム239の臨界量は9キロです.
 逆に言えば,原子炉を持っていれば,プルトニウム239の精製は簡単です.
 プルトニウムは原子炉でウランを燃やすと,その燃焼時間に対応して爆弾用プルトニウムが作られ(燃やしすぎると使えない同位体が増える)化学的に分離すればそのまま使えます.

 NPTやら大量破壊兵器拡散防止やらで,常任理事国以外じゃどっちも大変ですが.

 まとめると,

プルトニウム原爆:原料を生成するのが面倒
         原発を持っていれば精製は簡単.
         起爆させるのが大変(精密な装置を作らないと起爆させられない)
         小型化できる
         効率が良い(反応が起きたとき核分裂しないまま吹き飛んでしまう核物質が少ない)

ウラニウム原爆:原料を精製するのが比較的簡単
        起爆させるのが簡単(分量を正しく計測すれば何もしなくても核分裂反応が起きる)
        小型化が難しい(核分裂反応を起こす為の最低量が多いので)
        効率が悪い(反応が起きたとき核分裂しないまま吹き飛んでしまう核物質が多い)

 ちなみに広島に落とされた原爆はウラニウム型.
 長崎に落とされそれ以降”原爆”の主流になったのはプルトニウム型.


 【質問】
 「原子炉級プルトニウム」と「兵器級プルトニウム」とはどのように違うのでしょうか?

 【回答】
 プルトニウムの組成の違い.
 240などの同位体が多ければ(同位体が19%以上含まれる)原子炉級,少なければ(239が93%以上)兵器級になります.
 239が97%以上だとスーパー級と呼ばれます.

 ウラニウム原子炉の副産物としてプルトニウムが精製されますが,燃料棒を長く置くにつれ,核爆弾には好ましくないプルトニウム同位体(特にPu240)の濃度が増えます.
 そこで,兵器用原子炉では燃料棒を短時間燃やして,Pu239比が高い段階で抽出します.
 もったいない使い方ですが,兵器生産としては効率がいい.
http://www.cnfc.or.jp/j/proposal/reports/index.html
に具体的な兵器級,原子炉級の組成の例があります.


 【質問】
 カリホルニウム核弾頭とはどのような兵器?

 【回答】
 カリホルニウムを作るのが大変.すげぇ高価.
 この手の人工放射性元素だとアメリシウム(半減期433年臨界質量23kg)もあるがやはり大変高価.
 そもそもカリホルニウムにしても,一般的にいわれるCf-252で(20近い同位元素がある)半減期2年半だが,臨界質量はまじめに計算すると2.7kgと,けっこうでかい.
 半減期898年のCf-251の方が兵器として安定した設計ができ,実用化可能な上,臨界質量は2kg足らず,反射材などの使用で800g足らずに収められるという.
http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq6.html#nfaq6.2 の下の方)
 ただし,この量になってくると反射材等の方が嵩張るので,重量体積としてはメリットにならない.
 なんにしても,話にならないぐらい高価なものになります.


 【質問】
 核兵器には「核分裂強化爆弾」というものが存在しますが,これは原爆と水爆,どちらなのでしょうか? 核分裂をブーストさせるために核融合燃料を用いますが,一応核融合も起こりますし・・・.
 目的が核分裂を促進させることなので一応原爆の範疇なんでしょうか?
 それとも別にカテゴライズされているのでしょうか?

 【回答】
 原爆に分類されます.
 確かに核融合反応は生じていますが,核分裂だけでもかなりの出力が得られます.
 逆に,水爆は出力の半分程度が核分裂から来るものの,その核分裂反応は核融合反応なしでは生じないわけです.

 通常の核分裂爆弾では,核物質のの数割しか分裂せず,核分裂反応による威力は100Ktに届きません.
 そのため機構を爆縮式にし,コア内部に重水素−三重水素混合ガス(D-T gas)を封入します.
 これによって,コア中心部で核分裂反応が起こった時点で

D + T = He + n(中性子)

という核融合反応が起こり,大量の中性子が発生.
 残りの核物質がほぼ全て分裂します.
 これによって威力を100Kt台に引き上げることが出来ます.
 あくまでも主体は核分裂です.

 尚,中性子爆弾はタンパーの代わりにD-Tガスを大量に配置することで大量の中性子線を得ています.

 核融合爆弾は,そうして作った核分裂爆弾の周りに,核融合燃料を配置して核物質や重金属で作ったタンパーに収めたものです.

軍事板,2004/12/10
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 核融合のエネルギーより核分裂のエネルギーの方が上だったら,水爆じゃなくて原爆になるんですか?

 【回答】
 いいえ.一般的なFission Fusion Fission水爆では,出力の半分以上が核分裂によることも多いです.
 ただし,最後のFission部分が核分裂出力の大半を受け持ち,Fusion部分がないとこの核分裂は起きません.
 きちんとした核融合段階を持ち,その動作なしには規格に近い出力を出せない爆弾が水爆って感じでしょうか.
 ブースト原爆でも三重水素の核融合反応なしでは規格に近い出力を出せないし,きちんとした核融合段階って何だという議論もありますが・・・

 まあ,あきらめて強化原爆は原爆.そこから先は水爆と割り切ってください.

 追記.
 現代では純原爆はまずありません.以下定番サイトからまとめ.

 重水素/三重水素を使用した強化原爆の場合,このブーストによって核出力は倍になりますが,核融合反応の出力はその1%程度に過ぎません.
 核融合で発生した中性子が,核分裂を促進することで出力が倍加するわけです.
 これはまあ原爆だよなあ.

 テラー・ウラムデザインに基づく一般的な分裂/融合/分裂爆弾の場合,例えば最初の水爆であるアイヴィー・マイク実験では,10.4メガトンのうち77%が核分裂(その大半が3段目のタンパー核分裂)の出力でした.
 逆に有名なツァーボムでは,50メガトンのうち97%が核融合による出力でした.どれも水爆といわれるわけで,きちんとした議論をする場合にはそもそも原爆,水爆という分類はふさわしくないのでしょう.

 強化原爆と水爆の中間といわれるのが,アラームクロック(あるいはスロイカ=レイヤードケーキ)デザインです.
 核分裂物質,核融合燃料,核分裂物質の三層同心球構造であり,この場合の核融合による出力は全体の15〜20%といわれます.


 【質問】
 核爆弾のリニア・インプロージョン方式について質問です.
 あの方式は卵型のプルトニウム・コアの長軸の方の両端に起爆薬を置いておいて,起爆後両端が潰れて球体っぽくなって超臨界へ持っていくという方式で合ってますか?
 もしそうだとしたら,何故立体の真ん中辺りから圧力に耐えかねて,プルトニウムが飛び散って臨界保持できず,未熟爆発になるという事態が起こらないのか疑問なのです.

 【回答】
 まず,リニア・インプロージョン方式についての認識に誤りがあります.
 これはガンバレル方式によく似ており,臨界質量未満の大きさに分けられた2つの核物質を,金属筒の両端に配置し,起爆時に2つの核物質が衝突して核融合反応を起こす点は同じです.

 リニア・インプロージョン方式がガンバレル方式と異なる点は,核物質に連鎖的な核融合反応を起こさせるメカニズムです.
 ガンバレル方式は,臨界質量未満の2つのウラニウム・コアを合体させることによって,「臨界質量を超過」させ,それによって核分裂の連鎖反応を起こさせます.
 このため,ガンバレル方式で得られる核出力には一定の範囲の限界がありますし,プルトニウムの場合は,除去不可能な不純物として微量に含まれる不安定なプルトニウム240が,過早の核爆発を起こして,残りのプルトニウムを四散させてしまい,正常な核爆発を起こせません.
 これに対して,リニア・インプロージョン方式では,2つのプルトニウム・コアを,それぞれの背後で同時に爆発した高性能爆薬の生み出す衝撃波により合体させると同時に,高密度に圧縮することにより,プルトニウム239による過早反応を押さえ込みながら,プルトニウム全体を反応させます.
 これにより,リニア・インプロージョン方式は,ウラニウム,プルトニウムのどちらでも使え,しかも臨界質量未満の核物質にも核爆発をおこさせることを可能にしました.

 ただし,コアの質量が臨界量未満であれば,「リニア・インプロージョン方式」のコアの形状は,この図のような一体型でかまわない.
 それ以上の核出力を求める場合は,ガンバレル方式と同じようにコアを2分割する.

 どちらの場合でも火薬の爆発による衝撃波でコアを「高密度に圧縮」することにより,プルトニウム240の過早反応による未熟爆発を抑え,プルトニウム239による正常な核爆発を起こさせることに変わりは無い.

 円柱状のプルトニウムの両端に成形炸薬を置き,同時に起爆して中央で臨界密度質量に持って行くのが,そもそものリニアではなかったかな.
 さらに
二分割して衝撃圧縮→隙間で拡散波→中央で衝突してさらに圧縮
というのがガンバレル×リニアの核砲弾だったと思うが,定かな資料がない.
 この仕掛けは平面に投影した形のままでも作動するので,厚さが邪魔なスーツケース爆薬に最適という話だったと思う.
 ただし効率は悪い.


 【質問】
 ガン式の原爆が暫くの間配備されていました(最近では南ア)が,安全装置はどのような仕組みが使われていたのでしょうか?
 構造が比較的単純なだけに気になります.

 【回答】
 ガン方式の原爆については,まちがってウラニウムが落ちるだけでも北朝鮮レベルの爆発が起きるので,投下直前まで間にブロックを入れる,
 起爆用爆薬も直前まで装填しない,などの物理的な方法で安全措置を行っていました.

 ただ,米軍の核砲弾もガン方式と言われていますが,このレベルになるとそんな方法は取れません.
 おそらく,通常の信管/伝爆薬/主爆薬の系列と似た方式で,発射の衝撃と砲弾の回転によって物理的な起爆ルートがオープンになる仕掛けだっただろうと言われています.

 デイビークロケットの場合も既存のロケット弾信管と同様の安全解除方式だったであろうと.
 つまりは瞬間的な入力ではなく,一定時間の加速度,角速度持続によって物理的な安全解除がなされる方式であろうと.

 例によって確証を示すソースはありません.
 最近は特に制限が厳しい.

軍事板


 【質問】
 砲身型原爆の核分裂物質を両方「弾丸」にしたタイプ(両端に個々の核物質を設け,起爆してかち合わせる)の原爆って存在しなかったんでしょうか?
 速度が倍化して反応効率が上がり,ウマーだと思ったのですが.

 【回答】
 実はそれほど外れではないアイデアです.
 実際,核砲弾W33にはそれに類似したシステムが使われていたという話もあります.

 ただ,速度が速ければ効率が上がるというわけではありません.
 砲弾/ロケットレベルで達成できる速度では効率に限界があり,倍加しても早発は防止できず,ガンバレル型ではそれ以上は得られません.
 一定速度以上であれば大差ないと考えてください.

 ダブルガンバレルに利点があるとすれば,対抗してぶつけることができるため,その一定速度が半分で済み,砲が小規模ですむ,軽量化できるという点です.
 しかし加速には長さが必要なため,今度は長いものになってしまい,また2つの砲尾閉鎖が必要なため,そこで重量が増してしまうということになります.
 もちろん,2つの砲があれば故障の確率は倍,しかもそのシンクロが必要になりますから,信頼性はさらに落ちます.

 ということで,ダブル・ガン・システムは例外的にしか使用されていません.
 インプロージョンが開発されていなかったら,あるいはもう少し作られたかも.
 いずれにせよ,ガンバレルは意味あるほどの圧縮ができないため,高価な核分裂物資を浪費していまい,発展性のある方法ではありませんでした.


 【質問】
 現在もっとも破壊力のある核兵器は,広島に落とされたものの何倍くらいでしょうか?

 【回答】
 旧ソ連の水素爆弾RDS-220「Tsar Bomba」が人類史上最大の破壊力を持った水爆.全長8m直径2m.
 威力そのもの(TNT)は約3700倍の58メガトン.
 被害半径はおおよそ(正確ではない)3700の三乗根となるので約15.5.
 つまり広島の15.5倍が被害半径となる.
 広島のが大体2.45kmくらいなので2.45×15.5=38kmがアボム.

 ただし多くの戦略核弾頭は数百kt程度で広島型に比べたら10倍程度.

軍事板

 さすがにツァーリ・ボマはICBMの先端に付けられるような大きさじゃないですけど.

http://www.fas.org/nuke/guide/russia/icbm/r-36m.htm
によりますと,SS-18 Mod6が単弾頭で20Mtなので,これが現在は最大級かな.
 因みに狙い所はアメリカのICBM基地ですね.

 しかし,単純に100キロトン級とか言ってるとピンと来ないが,
「原子力空母一隻の重さ(当然大和より重い)に匹敵する重量のTNT火薬が炸裂したのと同じ威力がある」
という話にすると,核の威力の凄まじさが際立つな.

 ヒロシマに落とされたのでも,20キロトン級.条約型重巡2隻分の重さの火薬.途方も無いね.

軍事板

 【関連リンク】
巨大核爆弾ツァーリボンバの投下実験映像

x by mailform

核兵器威力比較


 【質問】
 ツァーリボムが投下された場所って,いまでも危険な放射能があるんですか?

 【回答】
 さほどない,はず.

 核出力の97%が核融合だったのに加え,燃え残るとされる三重水素も半減期が12.3年と短い.
 中性子線によって放射化された物質も,放射能による効果はフォールアウトに及ばない.
 というわけで汚染は起爆原爆のみと考えていいので心配ないと思われ.
 なにより爆発してから40年以上も経過してる.

「ツァーリ爆弾」


 【質問】
 ツァーリ・ボンバという水素爆弾の動画みました.
 とても恐ろしい威力ですね.
 リトルボーイの3000倍以上という威力.
 ですが開発時期を見ると,1961年と45年以上前の事ですね.
 45年という月日があれば,軍事産業のレベルは飛躍的にアップしていると思います.
 実験していないだけで,アメリカ,ロシアあたりはそれ以上の兵器を所有しているのでしょうか?
 ないとしても,本気になればそれだけの兵器をすぐ作れるという可能性はあるのでしょうか?

 45年も前の技術でしたら中国,北朝鮮も製造可能なような気がしてなりません.
 巨大すぎて航空機が撃墜される危険が高いとはいえ,今の日本では,領空侵犯され追撃にでるも投下されるまでうろちょろしてるだけの様な気がします.

 【回答】
 核兵器の大威力化は,その辺の時代で終ってる.
 時代ごとの核兵器の爆発力を調べてみれば分かると思うが,最近だとせいぜい数メガトン程度に落ち着いている.

 あの手の「とにかくひたすら大威力」核兵器は,
「・・・冷静に考えると,こんなの作ってどうするんだ?
 爆発力を増やしても危害半径なかなか伸びない(爆風が球形に拡散してしまうのを想像してほしい.単純に考えて,危害半径は爆発力の三乗根にしか比例しない),運ぶ手段だって限られるし.
 それに,あんまり巨大で重いのは,弾道ミサイルに載っけらんないしなぁ・・・.
 それよりか,1基のミサイルに小型の核弾頭を沢山積んで,正確に目標に当てられるようにした方が,効率的なんじゃね?
 事実上の核戦力もアップするし」
ということになって廃れた.

 今でも,さいたま市上空で炸裂させたら,関東のほぼ全域を破壊域に入れられるくらいの核弾頭搭載した弾道ミサイルは現役だが,とまれ,大威力化よりは小型精密化の方に進歩した.

 水素核融合爆弾は原子核分裂爆弾よりも高度な技術が必要なので,開発されたのが古いものであるからといって,そう簡単には作れない.
 大陸中国は技術的には可能にした筈だが,実際作って配備出来るかと言うと疑問.
 北朝鮮はそんなレベルには全然達していない.
 特に北朝鮮はせいぜいヒロシマ・ナガサキ級の核爆弾の実用化が,未だ上手くいってない現状.
 歴史的に言えば,次に水爆実験があり,水爆の実用化で大幅な威力向上が可能になる.
 要するに,仮に開発が順調でも,まだまだかかるだろう.

 あと,大陸中国なら大型の宇宙ロケットを弾道ミサイルに転用する事で,それなりに大きな核弾頭は,爆撃機に積まなくても運用可能――ちゃんと飛んでちゃんと目標に当たるかはまた別の話――だが,北朝鮮は大型爆撃機を保有していないし,彼らの開発した弾道ミサイルは大した重さのものが載らない.
 なので例え超大型の水爆を開発出来ても,北朝鮮には使えない.

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青文字:加筆改修部分


 【質問】
 なんで核兵器は弾頭一発当たりの破壊力をどんどん大きくしないの?

 【回答】
 都市とかのソフトな目標はトレンドじゃないんだよな.

 あと,昔と違って命中率が上昇したので,大破壊力を必要としなくなった,という面もあります.
 アメリカでは,投下されたら地下数十メートルの深さまで突入して爆発し,衝撃波で地下施設を破壊する「B61−11」という航空機搭載型の核兵器が実戦配備されています.
 従来配備されていたのは「地面の上で爆発し巨大なクレーターを作」ることによって地表ごと地下施設を破壊するという物でした.
 これにくらべると破壊力も重量もかなり落とされているようです.
(そのぶん,B52にしか登載できなかった前者に対し,B61−11は,F16にも搭載可能)

 80年代だとソビエトは25MT単弾頭のICBMもってた気がする.
 西側だとメリケンのタイタン2が9MTで最大だったかな.
 どっちも今は退役してて萎え.

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 【質問】
 プルトニウムの球は直径何ミリの大きさまで出来るのですか?

 【回答】
定番サイト,
http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq4-2.html#Nfaq4.2.3
の「Minimum Size」のところに詳細があるとおり,完成品弾頭としては直径25cm程度までいける.
 臨界量としての球形プルトニウムコアの最小サイズであれば,4kgがアルファ相に移行した状態として直径5cm程度となる.
 もっとも,このまわりにベリリウムのけっこう厚い層(10cmとか)が必要になる.

 1kgのプルトニウムでも,特殊なデザインの使用で臨界に持って行ける(効率は落ちても)可能性がある.
 ただし,この場合は球形にはならない.

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青文字:加筆改修部分


 【質問】
 1gの核物質を核爆発を伴う兵器として成立させる事は出来るモンなの?
 よしんば出来たとして,破壊力っていかほどでしょうか?

 【回答】
 1gの核物質(核融合燃料にせよ,核分裂物質にせよ)を反応させることは現在の技術ではできません.
 強いて言えばレーザー核融合では微量のD-T燃料を反応させることができます.
 それも入力エネルギーよりはるかに少ないエネルギーしか得られていません.
 10〜20年単位に未来では事情は変わらないでしょう.

 仮に魔法で1gのD-T燃料を完全燃焼できた場合,0.3ktのTNTに相当する爆発力が得られます.
 核物質を拡大解釈して,反物質まで考えた場合,1gの対消滅では30kt近い爆発力となります.

 可能性を言えば,ウラン・プルトニュウム等の物質では不可能.
 だが『カリフォルニウム(Cf)という物質では可能なのでは?』と云う理論はある.
(この物質ならば,1g程度で核兵器を製造可能だという)

 ・・・ただし,この物質は自然界には存在しない.
 原子炉内部で生成するか,サイクロトロンで強引に生成するしか無い.
 それでも極微量しか造り出す事しか出来ず,一説には製造コストだけで『100mg/7兆円』(!!)という試算がされている.
 しかも半減期が45分程度しかないので,この物質で核兵器を造っても,たった45分間しか使い物にならないらしい.

 小銃から発射可能だけど,材料費だけで70兆円,製造後45分以内に爆発させねばならないという事ですね(笑).

 【関連リンク】
<プルトニウム数kgで原爆1個がつくられると言われるが>


 【質問】
 60年代のアメリカカルフォニウムを使用した,小銃で発射可能な超小型原爆を本気で開発していたって噂はホント?

 【回答】
 「開発可能性を検討」はやってた.
 理論的な検討段階で実用になりそうにない,と判断された.
 ただ,ソ連に対する欺瞞工作として,さまざまな誤情報が流されてはいた.

 カリフォルニウムについては定番サイト
http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq6.html#nfaq6.2
の「6.2.4.4 Californium」の章に詳しいが,実際にはどうやっても200g程度の量が必要であり,どのように作るかだけでも大変な問題だが(1兆円を超えると推算されている),
 それに起爆するための補機を加えると,ライフル榴弾としてでも作成できるかどうか,大きな疑問がある.
 セキュリティなどに問題があるのは言うまでもない.

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 【質問】
 「スーツケース型核爆弾」は本当にあるのですか?

 【回答】
 特殊核爆破資材(Special Atomic Demolition Munition,SADM).
 アメリカ合衆国が開発した超小型の核兵器.
 その大きさより,"スーツケース型核爆弾"や"超小型核爆弾"とも称される.
 1965年より1989年まで配備されていた.

 アメリカ海軍およびアメリカ海兵隊の特殊部隊向けの装備であった.
 サイズは,背嚢ほどの大きさに取りまとめられており,重量は68kg.
 兵士が背負って運ぶことが,(机上の計算では)可能.
 空挺降下もしくは潜水により隠密潜入する兵によって運ばれ,重要施設・地点の所定の場所に設置・爆破する運用構想であった.

 今さらだが,リニア爆縮の説明.
http://en.wikipedia.org/wiki/Nuclear_weapon_design#Two-point_linear_implosion

 ここでは楕円球を球に丸めているし,その下のでは中空球を潰しているが,「スーツケース爆弾」を作ろうとすると,弾頭の直径〜厚さが最大のネックになる.
 そこで「平たい楕円球」「平たい中空球」を爆縮して臨界に達する設計が考えられ,これはブリーフケースは無理にしても,スーツケースサイズに作ることが十分可能と言われている.
 ただし,プルトニウムの燃焼効率は上記のリニア爆縮より悪い.重さも最低30kg前後と考えられる.

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 【質問】
 MIRVについて質問します.
 ICBM等に搭載されているMIRVですが,断面図をみるとひょうたん型になっていました.ひょうたんの部分が核爆弾なのでしょうが,何故ひょうたん型になっているのでしょうか?
他のサイト
http://nuclearweaponarchive.org/Usa/Weapons/W87Schematic781.gif
に行っても,やはりひょうたん型をしています.

 【回答】
 あの瓢箪(というか繭型)の平面形は,パラボラやアステロイドのように数学的に記述できる図形の一種(名前は忘れた)なのです.
 あの形には面白い特性があって,瓢箪の中に中心線に沿って二つの「焦点」と呼ばれる点が存在し,片方の焦点から図形の内壁に向けて光(直進・反射するものなら何でも)を発射すると,必ず内壁で反射してからもう一方の焦点を通過する,という性質があるのです.

 これが水爆の製作に非常に有効な理由が分かりますね.
 水爆は通常,起爆用原爆と水爆本体をタマネギ構造にしなければ均一に爆縮をさせることができませんが,そうすると直径がでかくなりMIRVに乗りません.

 そこで,起爆用原爆を片方の焦点に,本体をもう一方の焦点に配置して,壁面を放射線反射材のダンパーで成形します.
 すると,原爆の爆発で生じた放射線はダンパーで反射し,もう一方の焦点にある本体を爆縮します.
 これによって,水爆を細長い空間に閉じ込めることができます.

 当然ながら各方向で反射する放射線には飛距離の違いが生じますが,その速度が圧倒的に速いので均一な爆縮に影響を与えません.

 なお,実際にはあの繭型は二つの焦点を貫く中心線に沿って回転した閉じた容器になってます.


 【質問】
 1970年代に出た核戦略本で,核弾頭のスペック表に「放射線硬化」と書かれていたのですが,核弾頭の「放射線硬化」って何なんですか?
 表なので前後の文章はありませんでした.本文中での解説も無し.

 タイタン2は放射線硬化ではなく,ミニットマン2・3は放射線硬化.
 ポラリスA3は放射線硬化ではなく,ポセイドンC3は放射線硬化.
 「貫通力強化」は「放射線硬化」と別記されていました.

 【回答】
 radiation hardened,つまり,耐放射線性を強化しているとかじゃないかなあ.

 こんな記述をネットで見つけた.
The W88 warhead belongs to the newest missile warhead family,sharing a design similar to the W87.
It was designed for use on the Trident II (D5) SLBM. It combines a relatively high yield with increased accuracy to make it an effective hard target kill weapon.
It is hardened against nuclear effects, and has enhanced safety features.

 で,これは,一つは核ABMに対する対策.もう一つは同一あるいは至近目標に撃ち込まれた自国の他の弾頭によって不活化しないため.
 ICBMサイロなどには複数弾頭を同時に撃ち込んで破壊を確実にするという戦術が使われていたので.同時にEMPに対する防御も行われていた.


 【質問】
 核兵器に指向性を持たせる事は可能ですか?
 可能だとしてどのような方法で行うのですか?
 そうした研究がされたことはあったのですか?

 【回答】
 核レーザーは棒状の発振管を使用して指向性を持たせることができるという話があった.

 中性子弾頭も劣化ウランなどを反射材として使用することによって,中性子流にある程度の(相対的な範囲で)指向性を持たせているというウワサがある.

 そもそも核融合爆弾自体,引き金となる核分裂爆弾の放射線の方向を制御して核融合燃料に着火しているわけで,その意味でほとんどの核弾頭は指向性を持たせた核兵器を内蔵していることになる.

 放射線でなく,爆風や熱線となると,これは火球が発生させるものなので指向性を持たせることはできない.
 火球を閉じ込めて制御すれば可能という理屈になるが,現代の技術ではそれは大変困難.

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 【質問】
 現在の核ミサイルは,幾つかの子弾頭に分離するんですよね?
 その各弾頭の落ちる目標は,どこまで広げられるの?

 【回答】
 仮に千代田区中心部をミサイル本体が狙った場合…

・霞ヶ関,新宿,防衛庁みたいにひとつのエリアの狭い範囲
・東京,横浜,埼玉,甲府等の都市毎
・もっと上空から?東京,大阪,名古屋とかなり広範囲
・上記全部をあるていど自由に選択可能

 方向と射程にもよるが,ICBMクラスの場合前後1000kmレベル左右方向は100kmレベルといったところ.

 たとえば茨城の沖合いから撃つような場合は,つまり東京から福岡まで1直線で狙えるような位置の場合は,東京と福岡くらいの距離であればを同時に攻撃できる

 逆に日本の南方向から狙うような場合,東京と福岡を同時に狙うことはできない.


 【質問】
 某アニメ中にメガ粒子砲によって核ミサイルを撃墜,核爆発が起こるシーンがあります.
 アニメだから単に判り易い描写にしたとも考えられるのですが,実際現代の原爆や水爆というのはこのような誘爆を起こすような構造なのでしょうか?

 【回答】
 そんな簡単に爆発させられるようなものならば,核兵器はもっと簡単に作れますよ.
 北朝鮮だって核兵器製造に苦労せずに済んでるはずです.

 基本的に核爆弾は何重もの起爆手順が正しく行われないと起爆しません.
 その中には電子回路も含まれ,単に熱エネルギーを加えても,回路が破損して起爆連鎖が中断されるだけです.
 一般的な爆縮型原爆は,多数の爆縮用爆薬がマイクロ秒レベルで同期して着火しないと,きちんとした超臨界に持ち込めません.
 ガンタイプなら可能な理屈ですが,爆薬部分だけ上手に起爆するよう,砲身部分が壊れないよう,中性子イニシエーターを壊さないよう,当てないといけません.
 それも最近のものはダブルガン・タイプ,つまり二つの塊を同時に対向して射出とかいうものがメインと考えられ,同時に両者の爆薬を上手に起爆させないと・・・
 核融合燃料についても,温度と同時に密度が必要です.単に温度を上げても拡散してしまうだけ.それゆえの爆縮システム.

 とはいえ,不完全な爆発ならまあ起きる可能性はあるでしょう.
 ひどい原爆起爆でも0.5kt程度は得られるとなっています.
 それでも一応の起爆形式が保たれていて,です.

 起爆形式を無視して力づくで核兵器を起爆する方法は,おそらくただ一つしかありません.強烈な中性子流を叩きつけて強制的に核分裂反応を起こさせる.
 核兵器には核戦争下の戦場で早発せずに使えるよう,中性子に対するシールドも十分なされています.
 しかし,圧倒的な高速中性子流を浴びせれば,タンパー等に使用されているU238,U235を核分裂に持ち込むことができますし,うまく行けば核融合燃料を着火させることもできるでしょう.
 ですが実際には,そのような強烈な中性子流は,核兵器の至近爆発でもないと発生しません.

 というわけで,「メガ粒子」がU238,U235,Puj239あたりをばりばり分裂させるような魔法の粒子であればOK.
 ただ,そんな核反応を起こさせるようなビームだと,命中したところがばりばり放射能を帯びることになるでしょう.即死クラスじゃないかな.
 そんな描写がないのであれば,「都合の良いメガ粒子」を採用してもらうしかないか.ミサイル相手の時だけ最大出力,ハタ迷惑おかまいなし,とか.

 ともあれ,核兵器は不発に持ち込むのは簡単,爆発させるのは至難,と思ってください.
 爆縮レンズをきちんと 発火させるだけで一仕事,ガンタイプですら構造が崩れれば起爆できません.


 【質問】
 核爆弾を航空機から投下する場合,機内ではどのようなプロセスが行われるのでしょうか?
 フツーに通常爆弾落っことすのとなんら変わりはないんでしょうか?
 それとも何か特別な操作がなされるのでしょうか?

 【回答】
 核爆弾ってのは威力が大きすぎて,そのままでは爆撃した機自身が被害を受ける可能性が高いので,いろんな爆撃テクニックが開発されていたりする.
 それでも被害は防ぎきれないだろうと予想されていたが.

 また,核爆発に伴い,大変な照度の光や多量の放射線が出るので,爆撃前に操縦室に遮光カーテンをめぐらして真っ暗にしたりする.
 ま,超低空侵攻で核を投下する予定だったF111のパイロットは,生きた心地がしなかっただろう.


 【質問】
 超重列車砲ドーラで戦略核弾頭を撃ち出せば,既存の迎撃システムに探知・追撃されずに隣国を攻撃できそうですが,そういうのは存在しないのでしょうか?
 仮に北朝鮮が日本に攻撃する場合なら,ポンコツなICBMを使うより確実そうなので質問しました.

 【回答】
 砲弾タイプの戦術核弾頭なら存在するが,戦略核のものは存在しない.

 列車砲についてはドイツが頑張ったが,そんな長射程の砲を作るのは無理だった.
 1000kmとかの射程を得たければ,従来型火砲の大型化では不可能で,複数薬室を持った,長大な構造物になる.
 現代技術を取り入れるならロケットアシストとなるが,それじゃ弾道ミサイルの方がいい.
 開発に失敗した話はいくらでもあるので,北朝鮮の開発力,資金力では無理.

 仮に作れても,存在バレまくりで,いい的になるだけ.
 そして現代では固定的な砲は,MDどころか対砲レーダーで位置がばれて潰される.
 まして長射程の砲弾は高度が高いから,レーダーで探知,追尾され,発射地点も判明する.
 最初の一発だけなら有効だろうが,それなら弾道ミサイルの方が(以下同文

 また,着弾点変更するのもひと騒ぎではすまないだろう.

 なお,ミサイルは迎撃されて砲弾は迎撃されないってわけじゃない.
 シューティングゲームじゃないんで.

モッティ ◆uSDglizB3o(黄色部分)他 in 軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 核弾頭には平時から核物質と起爆用爆薬が搭載されているの?
 それとも,有事になってから一緒にするの?

 【回答】
 核物質と爆弾(というか起爆用爆薬)を併せたものが弾頭です.
 組み立ては精密作業であり,出先では行えません.組み上がった状態で使用されます.
 爆発力の調整はタンパーの一部をずらす,原爆と水爆の仕切りを調整する,起爆用原爆のブースト量を調整するなどの方法で行われると考えられています.

 初期の原爆である,ガンバレル型のリトルボーイは,容易に起爆し,しかも安全装置は未完成だったため,離陸してから機上で起爆用コルダイト爆薬を装填しました.
 また臨界量の3倍もの濃縮ウランを内蔵しているため,事故で水没するだけでも水が減速材として働くために,臨界に達する可能性がありました.
 このため,爆薬なしの輸送時にも「弾丸」の部分は分けて置かれました.

 爆縮型のファットマンはそこまでする必要がなく,組み上げた状態で機載されました.
 初期の核兵器も機上で爆薬と本体を組み,着陸前に外すような運用が行われました.
 しかし,ミサイルや爆弾の機外搭載が行われるようになったため,そのような運用方法は不可能となり,
http://www.thebulletin.org/article_nn.php?art_ofn=oct91norris
にあるように1957年には米では分離方式は放棄され,現代の核弾頭は密封されています.


 【質問】
 核爆弾は年月が経過すると劣化して使い物にならなくなるそうですが,これは起爆装置が駄目になるのか,核物質が駄目になるのかどちらなのでしょうか?

 【回答】
 核兵器のメンテ寿命はトリチウム(三重水素)で決まります.
 このため,トリチウムを入れ替えやすい構造に作ってあるのが普通です.
 ただ,核兵器にトリチウムは必須ではないので,これを使用しない,もっと寿命の長い兵器も作れます.
 しかしトリチウムを使うと,爆縮型に限らず核分裂兵器の効率を大幅にアップでき,核融合兵器においてもトリガーである核分裂装置を軽量小型にできるため,現用核兵器はほとんど例外なくトリチウムを使用しています.

 そこでメンテが必要になります.
 電子装置などについては自己診断システムが発達していますから,チェックはできますが,それでもコンデンサーなどの劣化に伴い,定期的な交換が必要です.
 爆薬も20年程度は問題ないといわれますが,通常の爆弾よりシビアな品質が要求されます.
 トリチウムがなくとも,やはり10年越えたあたりからメンテが必要でしょう.
 核分裂物質,核融合燃料それ自体はもっと長寿命です.


 【質問】
 プルトニウムの塊は水が沸騰するほど熱くなるそうですが,核兵器では平時はどうしているのですか?

 【回答】
 所謂,原子炉級の物ですか? それとも兵器級の物でしょうか?
 ウランやプルトニウムの発熱は何らかの形で核分裂でも起こすか,化学的に反応するかしない限り,残るは自然に起こる崩壊熱だけなのですが.

 それも普通に存在しうるウランのうち,半減期の短いU-235でも半減期は7.038E+8Y.
(引用元:http://wwwndc.tokai-sc.jaea.go.jp/cgi-bin/nuclinfo2004?92,235
と非常に長く,崩壊熱は厳密にはありますが,事実上無視できるレベルなのですが.

<放射能が原因となる崩壊熱は,同じ重量あり,1つの崩壊で放出されるエネルギーが同じなら,半減期に反比例しますので,有意に存在する物の中で最も短い半減期を考慮することで保守的な発熱量多めの評価となります.
 なお,さすがにU-233とは言い出さないとは思いますが(汗).

 第一,私が学生時代に90%濃縮クラスの板状のウランを手袋越しに扱ったことがありますが,全く持って熱を持たず,冷え冷えしたことを覚えています.また,社会人となってからは5%未満の低濃縮ウランを数十トン単位(核物質防護上,正確な量は言えません)で扱っていますが,全く発熱の問題はありません.
 もちろん臨界と成らないよう,厳重な配慮・防止策がなされていますが.数十トン単位といえば,言を借りるなら「よほどの量を一箇所に集めて」いるとも言えるのですが,それでもウランは「自己発熱が問題」とおっしゃいますか(汗)?

 なお,「プルトニュムの塊」の発熱が問題となるのは
Pu-239の半減期:2.41E+4Y
引用元:http://wwwndc.tokai-sc.jaea.go.jp/cgi-bin/nuclinfo2004?94,239
が示すとおり,Pu-239の半減期が問題ではなく,原子炉級なら多めに,兵器級でも多少は含まれるPu-241及びその崩壊で生まれる娘核種Am-241の半減期
Pu-241の半減期:14.35Y
引用元:http://wwwndc.tokai-sc.jaea.go.jp/cgi-bin/nuclinfo2004?94,241
Am-241の半減期:432.2Y
引用元:http://wwwndc.tokai-sc.jaea.go.jp/cgi-bin/nuclinfo2004?95,241
の短さが原因です.
 原子炉級のプルトニウム粉末をグローブボックス越し(ゴム手袋付き)に直接触れたことのある京大名誉教授の言によると,それは懐炉のように生暖かかったそうで.

 よって,Pu-241やAm-241クラスの半減期のものが,原子炉級と呼ばれるほどのある程度の有意な量で混じることでやっと「生暖かい」レベルとなる訳ですので,Pu-239以外の不純物となりうる他のプルトニウム同位体の割合を可能な限り減らした兵器級プルトニウムの場合,「自己発熱」とやらが問題になるレベルにあるとは考えられません.
<自発核分裂関係はまた話が別となるが,ほとんど無視できるレベルのはず.

 以上より,兵器級の話ではウランにしてもプルトニウム(ただし原子炉級は別)にしても,「自己発熱」とやらが問題になるレベルとは全く成らないのですが.
 少なくともウランは完全に問題外のレベルです.それとも,実地経験者がどこか重大な勘違いでもしているのでしょうか(大汗).
 まあ,兵器級のプルトニウムでも,同位体の割合含め「トン単位」あればまだどうか分かりません
(これは同位体比含めて,まだ検討・計算してみる価値はありますが,間違っても含有同位体比を明らかにするものは公表するとは思えないため,結局は机上の空論にしか成らないでしょう.)
 が,そのような巨大な弾頭は過去に存在したのでしょうか?
〔いや,ない.反語形〕

 以上,ご参考まで.

へぼ担当 in mixi支隊


 【質問】
 飛行機にレーザーを設置して大陸間弾道ミサイルやら巡航ミサイルを迎撃する計画があるみたいなんですけど,船舶や地上に迎撃レーザーを設置する計画などはありますか?
 無い場合なぜなんでしょうか?
 PAC3なんてちょっとしか迎撃範囲がないらしいですし.

 【回答】
 レーザーか開発された直後から軍事用途への応用研究が始まっており,70年代にはすでに空対空,地対空ハードキルのデモンストレーションが行われています.
 しかし研究が進めど,実用化時期は先延ばしされるのが常で,現在最も実用化に近いとされてるのがAL-1(空対空)とTHEL(地対空)です.
 艦載CIWS用途も80年代以降かなり研究されており,IPS(統合電気推進)を行うDDXに将来的にはとかいう話はありますが,あまり期待は出来ません.

 基本的にレーザーは低空で使うと,大気の影響(減衰・ブルーミング等)で有効射程が大変短くなり,DEWとしてのメリットが減じます.

 また,弾道ミサイルの場合,現行の出力のレーザーとなると,脆弱なブースト段階の弾道ミサイルしか狙えません.
 再突入時の弾頭は耐熱シールドで守られていて,生半可な出力ではどうにもなりません.
 つまり地上配置となると,かなり遠くの弾道ミサイルの発射直後を狙う状況が多くなると思われますが,かなり大出力が必要になります.

 しかしレーザーは,出力を上げすぎると大気がプラズマ化するという問題があるので,単純に上げるのも簡単ではありません.

 おまけに水平線の向こうは当然狙えません.
 確かSDIの頃に,衛星や航空機からレーザーを反射させて射程を広げる計画があったと思いますが(宇宙戦艦ヤマトのアレ),技術的に極めて難しいです.
 ついでに,地上設置は気象条件が悪いと使えなくなります.

 海上なら移動出来ますので,上記の問題はある程度緩和されます.
 とはいえ,今度は揺れるという問題が出てきてしまいますが・・・・・

 次に巡航ミサイル迎撃の場合,巡航ミサイル自体は無人航空機なので,通常の対空兵器で対応できるわけで,あえて巡航ミサイル迎撃にレーザーが使えると強調する意味はあんまりありません.
(巡航ミサイル防衛で問題になってるのは,巡航ミサイルの発見とインターセプターの誘導であって,最終段階の迎撃手段ではない)

 まあ例えばF-35に,将来的にはレーザー砲を積む話はあります.
 巡航ミサイルに対しても使えるでしょう.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 核兵器は適切な手順を踏んで起爆させなければ,核爆発は起こらないと聞きます.
 では,核弾頭装備の弾道ミサイルなどは,起爆のタイミングをどのように設定しているのでしょうか?
 例えば発射する以前に,「着弾地点には〜分後に到達するはずだからその頃に起爆するようセット」のような時限爆弾式に設定していたり,それとも何らかのトリガーによって起爆したりするのでしょうか?

 もしかしたら目標のはるか上空で起爆してたいした損害を与えられなかったり,不発に終わったりする事があるんだろうかと思ったのですが.
 …実は普通に着弾の衝撃で起爆するだけだったり?

 【回答】
 電波を使った高度計(要はレーダー)に連動した信管作動装置とか.
(設定された高度になると炸裂するように作動する.作動開始と実際に核分裂/核融合が発生するのにタイムラグがあるならそれを逆算してセットする)

>核兵器は適切な手順を踏んで起爆させなければ核爆発は起こらない

 これは
「プラスチック爆薬は信管を使わなければ,爆薬本体は火の中に放り込んでも燃えるだけで爆発はしない」
と言うような意味で,核兵器の起爆装置がちゃんと設計されていれば,適切にその装置を作動させれば,特に難しい事もなく作動する(一応).
 核物質を核分裂/核融合させる事と,そのための装置を作動させるための装置をどのような機構で作動させるのか,は別の話.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 核兵器はどうやってメンテナンスされるんですか?

 【回答】
 トリチウムは定期的に新品と入れ替え,回収したものは再生し直して使用します.トリチウムは大変高価だからです.
 さらに長くたつ(10年以上,ものによって20年越えるのがあった気がする)と,全体をバラしてオーバーホールします.
 この際に電子部品を新しいものに変えたりもします.
 核分裂物質(ピット)も自然崩壊に伴う不純物の増加,加工後の時間経過による衝撃波特性の変化などを考えて,新品に入れ替え,回収したものを再生します.


 【質問】
 未臨界核実験は何のために行うのか?

 【回答】
 これについては実験反対の立場で書かれた物が多く(賛成の立場では,極秘にしたい事をある程度明らかに,もしくはほのめかさなけれなならないため,正確かつ示唆に富む物は極端に少ない物と考えられます),私が見聞した範囲ではたった1例の例外を除き,まともな物を承知していません.

 唯一,有効かつ示唆に富む物は,特異な事情に通じた有る学者の言でしたが,これは原子炉物理学と計算機シミュレーションの現状,及び工学的常識に通じていなければ理解できないことであり,かつ核不拡散上,ネットなどで公言できる物ではありません.

 第一,核兵器の設計にあたって何がネックになるか,は裏を返せば「未臨界核実験で何を得たいのか?」と言うことになりますので,非常に機微となるノウハウを示差する物となってしまいます.
 そのため,私の方ではある程度の確信を持って想定できますが,それを公言することは絶対に出来ませんし,私以外でもする人は居ないでしょう.

 ただ,考えるためのヒントとして,新たな核兵器開発だけではなく,何故米国が「劣化した核兵器の安全性検証用」と称して,未臨界核実験を行っているのか.
 それだけのために米国が行っていると頭から信じろ,とはまでは言いませんが,ある程度,それだけのことを言うだけの合理的な理由があります.
 そのため,米国の言い分の理由が合理的に説明できるか否かで,その人が理解しているか否かを判別することが出来ます.

 以上,ご参考まで.

へぼ担当 in mixi支隊


 【質問】
 未臨界核実験についての良い資料がネット上にありましたら教えてください.

 【回答】
 私もgoogle検索などかけてみましたが,技術的にまともな物は懐かしい(同じ大学院の研究室で研究していた)「原子炉の未臨界性測定(実験)」などに関するものに限られています.
 肝心要の米国で行われている狭義の「未臨界核実験」については,新聞報道の域を出る物は一つもなく,また,あったにしろ技術的な背景が全く分かっていないことから,「失当」以前の「電波」になっているところが何とも.

 「『爆縮』を行い『プルトニウム(高濃縮ウラン)』の挙動を調べる」程度のレベルなら,一般に広く公表されており,何の秘密もありません.
 では,プルトニウム(高濃縮ウラン)の「どのような挙動」を「何故調べる」のか.
 一番肝心で,裏返せば「核兵器開発・維持にあたって最も大切なところ」ですが,この体たらくでは仮に答えを与えたにしても理解されないでしょうね.
 もちろん,そのような極めて機微な情報を公言する人間はいないと思いますが.

 情報収集に余念がないことには頭が下がる思いですが,私の今までの経験から少なくとも日本語で有効な回答を得るのはほぼ絶望的であり,そこらに転がっている物は「電波」以外の何物でもないため,早々に撤退するのが得策と愚考します.

へぼ担当 in mixi支隊


 【質問】
 中性子爆弾はもう完成しているのですか?

 【回答】
 中性子爆弾は水爆の改造品に過ぎないのでかなり昔からあります.

 たしか中性子弾頭は米のパーシングミサイル用W-70Mod3が最初の実用弾頭で,1ktの核出力.
 1981年から製造され,遅くとも1992年には退役しています.

 あと米だと,同じく1981年から作られたW-79核砲弾も中性子爆弾として作動セット可能.
 その後,冷戦の終了に伴い,核弾頭を機甲師団に対して使用するような状況が考えられなくなったため,中性子爆弾は過去のものとなって行きつつあります.

 もっとも中国とかは割りと最近に実験に成功したとか,配備するとかいってたような気がする.

 で,中性子爆弾は先に述べたとおり水爆のバリエーションで,熱線や爆風が効きにくいソ連機甲師団相手に, 爆発力を中性子メインで放出することで装甲車両内の乗員を無力化するために開発されました.

 起爆には原爆を使用するので,でかい水爆よりはマシなものの,爆心地では原爆と同じような状態になります.
 ただし1kmぐらい離れると熱線,爆風による被害はかなり減り,中性子による殺傷力がメイン.
 1ktぐらいの中性子爆弾だと,中性子が大気によって減衰することも手伝って,1km程度が有効距離となります.


 【質問】
 中性子爆弾について質問です.
 中性子爆弾を生物がいる場所で使うと生物だけが消滅して,インフラなどは残るらしいですが,生物は「消滅する」のですか?
 死ぬんじゃなくて消滅するんだと言ってる人がいるんですが,実際どうなんでしょう?
 消滅するってのはありえないと思うんですが.

 【回答】
 あくまで致死量の中性子をばらまくだけで,消滅させるわけではありません.

 核爆弾による被害は熱線・爆風・放射線の3つ.
 ただし中性子爆弾は前者2つを押さえた代償に,放射線の放出量を増大させた爆弾なので,主な殺傷手段は放射線になる.
 つまり被爆,放射線障害による殺害なので熱線により蒸発,もしくは爆風による粉砕と違い,外観は格段に残りやすい.
 無論,爆心地の至近にいれば熱線等で肉体は蒸発するし,それは消滅とも表現できるだろうが,前述の通り中性子爆弾はその効果を押さえているため,同規模の通常の核爆弾と比較すると,むしろ外観が残りやすいといえる.

 まあ,日本でわかりやすく言うと,東海村のJCOで起きた臨界事故が広範囲になった感じ.

 「消滅する」と言い張っているその人は,有名なロシアン・ジョークと混同しているのではないだろうか?
「アメリカは中性子爆弾というものを作ったそうな.
 これは爆発すると,物質はそのままだが生命は死に絶えるそうな」
「じゃあ,俺達は生きているのに食い物(ウオッカ)がないこの状況は,どんな爆弾が爆発した結果なんだい?」

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 中性子爆弾は建物などは壊さずに,生き物だけを殺すそうですが,どういう仕組みでそうなるのですか?

 【回答】
 それは極端な物言いで,中性子爆弾も立派な核兵器です.
 ただ,物理的な破壊力を抑える代わりに大量の中性子を放出し,生物に膨大な放射線を浴びせることを目的としています.別名,強化放射兵器とも言われます.

 中性子はある種の放射線で,物体をとてもよく通り抜ける(透過性が高い).
 ただし相手が生物の場合はその中を通り抜けるときに,生体組織を傷つけていく.
 んで,たくさんの中性子が生物の中を通り過ぎると,たくさんの生体組織が傷ついて,うまく働けなくなって生きていけなくなる.
……とまあこんな感じです.

 臨界事故で作業員2人が死亡したでしょ?
 ああいう風になります.
 致死量の放射線浴びると遺伝子がズタズタに破壊され,新しく正常細胞を作れなくなる.
 人間の体ってのは2週間もすれば本来ほとんどの細胞が入れ替わるんだが,それができなくなる.
 例えば皮膚とか腸内粘膜とか,そういう部分がなくなっていく.
 そうやって,ゆっくりと,生きたまま身体が死んでいきます.

 んで,中心部はばっちり物理的に吹っ飛びます.

参考:核爆発の放射致死半径

1kt核分裂爆発   360m
1kt強化放射爆発  690m
10kt核分裂爆発   690m

※この数字は,「人間が即座に永久無能状態」になる以上の放射線を受ける範囲.

(『核兵器時事典』より,一部改変)


 【質問】
 中性子爆弾(弾頭)は何故廃れたのでしょうか?

 【回答】
 中性子弾頭は装甲車,戦車などの防備された車内の人間に対してもっとも有効です.
 したがって,そのような車両の集団が,こちらの防備を遙かに凌駕する量で押し寄せてくるような事態,つまり冷戦下の全面戦争のような事態でないと意味がありません.

 破壊装置として考えれば,同重量,サイズの水爆に遙かに劣り,しかも大変高価なトリチウムが多量に必要なため,製造,維持ともにコストは遙かに大です.
 冷戦の脅威が去るとともに,このような金食い虫は引退しました.


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