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<第2次大戦FAQ


 【link】


 【質問】
 大東亜戦争中の,日本船舶建造量を教えられたし.

 【回答】
大東亜戦争中船舶建造量(500総トン以上)

       一般船舶          タンカー
16.12   3隻     4929t    1隻      975t
17.01   4隻  2万3894t    0隻        0t
17.02   7隻  1万6638t    0隻        0t
17.03   8隻  2万1250t    0隻        0t
17.04   3隻     5896t    1隻     1185t
17.05   6隻  1万6242t    0隻        0t
17.06   6隻  2万3081t    0隻        0t
17.07   5隻  1万2895t    0隻        0t
17.08   5隻  3万3958t    2隻     6416t
17.09   8隻  2万2879t    0隻        0t
17.10   5隻  2万1779t    1隻      572t
17.11   3隻     7753t    0隻        0t
17.12  10隻  3万3478t    3隻  1万2142t
18.01   5隻     7309t    1隻     5240t
18.02  12隻  2万9945t    4隻  1万3009t
18.03  25隻  9万1778t    4隻  1万6666t
18.04   8隻  1万6838t    0隻        0t
18.05   5隻  1万4238t    4隻  1万7077t
18.06  14隻  3万1322t    3隻  1万6678t
18.07  12隻  3万2095t    3隻  3万1871t
18.08  19隻  4万7118t    3隻  1万5365t
18.09  19隻  4万5417t    8隻  4万3388t
18.10  23隻  5万4913t    4隻  2万5499t
18.11  22隻  4万7857t    9隻  3万9421t
18.12  37隻  9万5328t   11隻  3万0713t
19.01  45隻  7万2342t   10隻  3万5874t
19.02  39隻  8万4053t   14隻  4万0849t
19.03  67隻 17万8419t   22隻  7万8031t
19.04  31隻  7万3075t    4隻  1万0108t
19.05  40隻  9万5852t   23隻  6万6387t
19.06  38隻  9万3322t   18隻  4万9060t
19.07  33隻  5万1847t   17隻  5万5428t
19.08  36隻  7万3200t   18隻  2万8688t
19.09  44隻 10万3497t   22隻  8万1724t
19.10  42隻  7万5520t   18隻  6万9155t
19.11  43隻  8万7536t   21隻  6万2295t
19.12  41隻  8万6913t   17隻  4万6691t
20.01  33隻  8万2404t   14隻  3万1015t
20.02  35隻  9万9642t   11隻  4万0730t
20.03  34隻 11万2823t    3隻  1万3906t
20.04  14隻  3万3707t    0隻        0t
20.05  21隻  6万6454t    0隻        0t
20.06   5隻  2万2481t    0隻        0t
20.07  13隻  4万4337t    0隻        0t
20.08   5隻  1万2064t    0隻        0t

 拿捕船は3月末までに1000総トン以上の船66隻、17万トンほど入籍。

 出典は何だったけかなあ?
 「戦時輸送船団史」(駒宮真七郎)だったと思うが・・・

ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 日本が戦争を始めた際に,輸送船は需要を充足するだけの数があった,もしくは今後充足するように作る予定があったのでしょうか?
 昭和17年頃からソロモン諸島あたりで輸送船がばんばん沈められて,一気に海上輸送に支障をきたしていますよね.
 戦線が延びきったときは,あれだけ広大な海上輸送路を有していたんだから,輸送船の補充,建造は非常に重要な問題と思いますが.

 【回答】
 まず損害見積もりが甘かったと言われます.
 昭和16年の日本海軍の推定では,開戦後,年々損害は減るということになってました.

 損害見積もり
一年目:80〜100万総トン
二年目:60〜80万総トン
三年目:40〜60万総トン

 また,建造見積もりも夢見がちなものでした.
一年目:45万総トン
二年目:60万総トン
三年目:80万総トン

 なお,戦時標準船を中心とした国家統制の計画造船は,昭和16年に一応検討が始まってますが,実際には昭和17年4月になってようやく最初の計画表ができています.
 最初の計画では,
52万総トン
→75万総トン
→95万総トン
と上乗せされてます.

 需要は攻略作戦期を除けば,民需300万総トン・軍需290万総トンで足りるとされました.
 当初保有船腹が630万総トンなので,運がよければ常に需要を満たし,悪くとも3年目以降は需要を満たして,以後はどんどん増えるという素敵な計算になります.

 実際には仰るとおり,昭和17年秋から被害が増加し,特にガ島輸送で2ヶ月で35万総トン喪失.
 一方で造船は予定を下回る,昭和17年度40万総トンということになってきます.
 造船の遅れは,計画造船スタートの遅れの影響とともに,この戦争はもう終わる(勝つ)から濫造は止そうという造船界の考えもあったといいます.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 日本保有船舶量に関する,企画院による昭和17年3月頃の検討結果は?

 【回答】
船腹の現状並びに之が対策

第一 船腹の現状及び将来推移
一 現状
 1 昭和16年12月の100トン以上の汽船船腹量649万総トンにして,
   油槽船,冷凍船,官庁用船,特殊雑船,徴用船,修理船,喪失海難船等を除き,
   重要物資輸送使用船腹174万総トン(定期船58万総トン,不定期船116万総トン),
   その輸送量241万トンなり
 2 昭和17年1月より3月までの重要物資輸送使用船腹は月平均159万総トンにして,
   重要物資輸送量月平均216万トンなり
   これを16年度第1及び第2四半期の月平均500万トンに比すれば43%なり
 3 16年度における重要物資輸送状況は下記の如し(略)

二 将来推移
 1 昭和17年下記の如く造船,外国傭船,修理を予定し,拿捕,喪失,大破を予想す.
   造船                41.2万トン
   外国傭船毎月現在量       9.4万トン
   長期修理 毎月在ドック量   12.0万トン
   短期修理 毎月在ドック量   25.0万トン
   拿捕                 7.5万トン
   喪失AB船            28.0万トン
   喪失C船             21.0万トン
 2 昭和18年度以降における造船量は概ね下記の如く予定するも,同期間における船舶量の増減については
   昭和17年度上半期実績を見定めたる上,遅くとも17年末までに之を定む.
   18年度造船量 65万トン
   19年度造船量 85万トン
 3 使用船腹による昭和14年以降19年度に至る輸送力の推移は,徴用船につき
   規定計画通り実施するとせば以下の如し
   14年度 6260万トン
   15年度 6716万トン
   16年度 4748万トン
   17年度 5063万トン
   18年度 6000万トン
   19年度 7000万トン
 4 17年度以降3項輸送力に依るとき,之が物資動員との関係について考察するに,
  イ.各年間を通しては,南方物資の取得計画量を処理し得る他,満支及び仏印,タイよりの重要物資輸送量漸増し,
    19年末期に至れば概ね重要なる総動員物資輸送は之を処理し得べし.
    ただし上半期は各年度を通じ隘路をなし,特に17年度においては物資動員計画上甚だしき困難あり.
  ロ.南方地域相互間及び対支間の交流物資輸送を処理するためには,
    19年度末期に至るも前号の総動員物資輸送量中より之を充足するの他なし.

 出典は戦史叢書のどれかから(苦笑

ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 大東亜戦争中の,現実の日本船舶喪失量を教えられたし.

 【回答】
大東亜戦争中船舶喪失量(500総トン以上)
16.12  11隻  5万5159t
17.01  17隻  7万1793t
17.02  11隻  4万7570t
17.03  16隻  8万2215t
17.04   5隻  2万2452t
17.05  23隻  9万6531t
17.06   8隻  3万2623t
17.07  12隻  6万6531t
17.08  21隻  9万2015t
17.09  14隻  5万7542t
17.10  31隻 16万2266t
17.11  28隻 16万2219t
17.12  24隻  7万8710t
18.01  28隻 13万3250t
18.02  18隻  8万4931t
18.03  34隻 13万3133t
18.04  27隻 12万9698t
18.05  33隻 13万5216t
18.06  25隻 10万7693t
18.07  23隻  8万1026t
18.08  27隻 10万5260t
18.09  49隻 20万8312t
18.10  39隻 14万0667t
18.11  61隻 28万8131t
18.12  53隻 20万7236t
19.01  82隻 31万9090t
19.02 115隻 52万2890t
19.03  68隻 25万5228t
19.04  35隻 13万1689t
19.05  63隻 24万8271t
19.06  72隻 27万4970t
19.07  63隻 24万6906t
19.08  68隻 28万3649t
19.09 119隻 40万0215t
19.10 131隻 50万8601t
19.11  98隻 40万6541t
19.12  52隻 19万0718t
20.01 108隻 43万9544t
20.02  37隻 10万0861t
20.03  76隻 19万3262t
20.04  46隻 11万1616t
20.05 120隻 25万8235t
20.06 121隻 23万3072t
20.07 141隻 29万5790t
20.08  63隻 15万4903t

大東亜戦争中船舶喪失量(100〜500総トン)
16.12   0隻     0t
17.01   2隻   585t
17.02   2隻   700t
17.03   2隻   649t
17.04   1隻   397t
17.05   1隻   264t
17.06   1隻   344t
17.07   0隻     0t
17.08   0隻     0t
17.09   0隻     0t
17.10   0隻     0t
17.11   2隻   807t
17.12   4隻  1714t
18.01   3隻   890t
18.02   4隻  1246t
18.03   0隻     0t
18.04   3隻  1070t
18.05   1隻   220t
18.06   1隻   135t
18.07   1隻   333t
18.08   2隻   783t
18.09   6隻  1674t
18.10  11隻  2758t
18.11   8隻  2118t
18.12   6隻  1844t
19.01  11隻   4077t
19.02  14隻   4815t
19.03   4隻   1420t
19.04   6隻   1565t
19.05   3隻   1072t
19.06  10隻   3449t
19.07   5隻   1526t
19.08  13隻   3903t
19.09  17隻   4950t
19.10  12隻   3042t
19.11  10隻   3352t
19.12   7隻   1546t
20.01  12隻   3417t
20.02   5隻   1133t
20.03  14隻   3889t
20.04   8隻   2345t
20.05  13隻   4140t
20.06   8隻   1562t
20.07  12隻   3396t
20.08   7隻   2029t

大東亜戦争中船舶原因別喪失量(100総トン以上)
空爆   902隻 260万2617t
雷撃  1153隻 476万3486t
触雷   250隻  56万8163t
砲撃     9隻   2万0431t
自爆     3隻   1万3510t
不明    66隻   4万3311t
海難   174隻  41万5267t
その他   11隻     6604t

 出典は何だったけかなあ?
 「戦時輸送船団史」(駒宮真七郎)だったと思うが・・・

ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 戦標船とは?

 【回答】
 戦標船,すなわち戦時標準船とは,太平洋戦争中の日本で,量産を目的に計画・建造された船舶です.
 船腹需要の激増に伴い,船舶増産を実現するための船型で,国家の規格により同型船を計画建造することで,建造に要する時間の短縮と資材調達の便を図る目的がありました.

 幾つかの船型がありますが,各型の要目・解説については
戦時標準船概説」(from 「YSY ヨコハマ造船所」)
を御覧ください.

▼ また,『戦時船員たちの墓場 消耗品となった補給路の旗手たち』(土井全二郎著,光人社NF文庫,2009.1),p.185〜196によれば,計画自体は昭和16年から存在したが(第一次型戦時標準船と言われている),予想以上の消耗に対応するため,更なる資材,工数の節約や電気溶接の導入などを行ったものを第二次型戦時標準船として生産しています.
 昭和18年2月24日,海軍艦政本部が「戦時標準船の第二次計画」について船主側の意見を聞くべく審議会を開きますが,この議事録には
「余リ意見ガ出ナイ様デアルガ,ソレハ之デヨイト言イフノデハナク,全般的ニ手ノツケ様ガナイカラデアルト思フ」
とあり,造船の簡易化は「そのまま粗悪化」を意味していた為,船主側は全くのお手上げ状態だったとか.
 この第二次型戦標船は特に粗悪品の代名詞ともいえる代物で,居住性は劣悪というより無く――上級船員の居室や公室は鋼板剥き出しで裸電球,ハンモックか簡易ベットに粗削りの長椅子とテーブル.下級船員のは剥き出しの鋼板にアンペラを敷いたのみ――,資材や生産時間の節約として船体の強度上と安全から不可欠な構造である二重底や時間がかかる水密試験の省略,航海機器は最低限度など,恐ろしい物に.

(詳しくは本書や「商船戦記」(光人社NF文庫)第16章「日本の戦時標準船建造始末記」を参照されたし,泣けるから.「戦時商船隊」(光人社NF文庫)の第7章「リバティー船物語」も読んだらもっと泣ける.日米の戦時急造船の余りの違いに)

 この戦標船建造のみを目的として昭和18年4月,国策会社「東京造船所」が作られ,東京造船部隊として全国から受刑者約1800人が臨時の造船工として就労.終戦まで112隻を建造しています.
 脱走者は一人もいなかったとか.

 建造については万事
「戦標船は別名『轟沈型』といわれる消耗品だから,設備については,これ以上のことはできない.文句をいうな」
という調子だったので,当然,こうした船の運用の苦労は並大抵のものではなかったそうです.

グンジ in mixi,2009年01月11日15:36
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 戦標船の低質ぶりを示すエピソードを教えられたし.

 【回答】
 『戦時船員たちの墓場 消耗品となった補給路の旗手たち』(土井全二郎著,光人社NF文庫,2009.1),p.185〜196によれば,……

● 貨物船第三松邦丸(松岡汽船)の場合,船長が受領のため東京造船所まで出かけ,船倉に入って天井を見上げると甲板から「光がちらちらともれて」おり,試しに甲板に水を撒いてみると「雨のように漏る」始末.
 しかし,これを海軍の造船監督官に報告すると
「軍の作戦を妨害するのか,受け取れ」.
 この様な話は他の船にもあり,寝ながら天井越しに月見ができる「風流な」船があったり,雨漏りが酷いので雨傘や下駄の支給願いを出そうか悩んだ話もあったとか.
 船長はそれでも受領を拒み,囚人工員たちが甲板を修理しています.
 それでもクレーン装置や錨揚げ装置などにも問題が残ってますが,
「そもそも「船全体がおかしい」のだから文句をいえばキリがない」.
 処女航海では横浜から大連に向かい,大連でガラス製造用塩を満載しての帰路,外鉄板の接合部分の緩んでいた所から浸水し,積荷の塩を溶かした為に,船体が右舷に傾斜してしまいます.
 緩んでた所をセメントで固めて凌いだとか.
 さらに昭和20年には日本海で米軍機の機銃掃射により,船全体が穴だらけになっています.
(奇跡的に負傷者三名ですんだとか)

● 貨物船伊賀丸(日本郵船)に昭和19年7月に転船してきた主席通信士が,同期の通信士から受けた引継ぎ.
「この船はな,いいか,石炭を満載すると,ちょっとのシケでも,青い波をまともにかぶるのだ.
 そうなると,この無線室(通信室)はたちまち水浸しになるんだ.
 ちょうど潜水艦と思えばいいよ.
 そんなときにはだ,ライフ・ジャケットを決して体から放しては駄目だぞ.
 シケが怖いのだ.
 敵の潜水艦なんか決して撃ってこないよ.
 こんなボロ船より魚雷の方が高くつくからな……」
(P.190にこの船の写真があるんだが,本当に船全体が沈み込んでるんだ)
 無線室にあるのは送信機と受信機が一台ずつだけで,あまりの殺風景さに,船のみならず自分も消耗品あつかいなのだろうか,とちょっと寂しい気になったとか.
 ただ,この無線室にも「いいところ」があって,部屋にはこの船唯一で事務用と食卓を兼ねるテーブルがあったとか.
 日本郵船の資料には,
「小型船だけに船長を中心とした語らいは,一層家族的な雰囲気で,これは今までどの船でも体験しなかった喜びであった」
「貧弱なボロ船だけに,かえって強いキズナで結ばれたものであろうか」
とあるそうです.
 同船は終戦を八幡製鉄所で迎えています.

● 貨物船伊香保丸(日本郵船)は,中国の青島からボーキサイトを満載しての帰航途中の昭和20年2月10日,大シケに見舞われ,「潜水艦のように船橋楼だけを出した」状態で,仁川に近い巡威島に乗り上げ,かろうじて乗組員を全員救うことが出来たとか.
「戦標船に貨物を満載すると,海面から甲板までの高さは約五十センチ足らずである.
 そのために,大型船であればなんでもないちょっとしたシケでも,改E型戦標船にとっては命とりとなる場合が珍しくない.
 波はすぐ甲板を洗い始める.
 船はまるで潜水艦のようになってしまう」(日本郵船資料)
 終戦後,同船は米軍に接収された後,韓国政府に引き渡され,その後は消息不明とか.
 韓国政府も困っただろうなぁ.

● 貨物船伊豆丸(日本郵船)は大連までたどり着いたはいいが,せっかく来てくれたから,という事で大量の荷物を搭載され,
「舷側に腰をかけると,足が海水につかるほどだった」
とか.
 そんな状態で暗礁,
 岩礁の多い,朝鮮半島の島陰伝いを航行するものだから,機関に負担がかかり,普段から出来の悪い主機関焼き玉エンジンの「ゴキ(ご機嫌)が悪く」なるとか.
 さらに乗組員も漁船,(内航の)機帆船,湖の遊覧船からのかき集め.
 昭和20年2月,福岡から大連に向かう途中,群山沖で正体不明の浮上潜水艦を発見.「全員,悲壮な覚悟」で体当たりを敢行したものの,機関全力でもわずか5,6ノットに過ぎず,「コブをこしらえたぐらい」の損害しか与えられなかったとか.
 さらに驚くべき事に,その潜水艦から人が出てきて怒鳴り声.
「こらあ,なんばしよっとかあ」
 正体は陸軍の輸送潜水艦で,怒鳴ったのは艦長である陸軍少尉だったとか.
 その後色々とあったみたいだが,最終的には無罪放免になったみたい.

● タンカー光島丸(三菱汽船)は昭和20年2月22日,重油,原油を満載してシンガポールを出港.
 往航でダメージ(不発だった60キロ爆弾が左舷から右舷へ貫通)を受けた船体,機関の点検,調整も不十分なままでの復航で,海南島付近での空襲では爆弾一発を被弾.
 激しい浸水により,船首部分が海面下に突っ込んだ状態で香港に入港.
 その後は極端な接岸航法,夜間航行により3月27日,山口県徳島に到着しています.
 船舶砲兵の手記によれば到着時,思わず万歳を叫んだとか.
 で,こうやって運ばれた重油1000トンを搭載された戦艦大和は,
「帝国海軍海上部隊の伝統を発揚すると共に,その栄光を後世に伝えん」
とした海上特攻作戦に出撃しています.
「光島丸は,なんの栄光にあずかることもなかった.
 ま,いいやと,その後も戦火をくぐり抜け,いくどか傷つきながらも,無事,終戦を迎えている.
 戦後も,主にペルシャ湾航路に就航して重油を運び続けた.
 三十四年十二月,惜しまれながら解体された.
 船齢三十四歳であった.」(P.196)

グンジ in mixi,2009年01月11日15:36
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 日本の戦時標準船についての質問です.
 「改E」系列は,きわめて評判が悪いようですが,やはり改Eの大量産と言う方針は誤りだったのでしょうか?

 【回答】
 着眼点は良かったのですが…….

 1941年秋の状況で無限と言うほどの船腹量が必要になってきますが,D型以上の建造は施設的にも材料的にも行き詰まってきたことで,その改善が見込めず,全くの応急用としてのE型船量産という着眼点は,それなりに良かった訳でして.

 その特徴として,
(1)小型であるため建造技術が簡単で必ずしも専門家,熟練工を多数必要としない,
(2)建造施設を簡易,かつ,急速に設備しうる.
(3)量産思想に依って,工作し得る程度の大きさである
(4)主要材料である厚板は,造船材を作成していない中小製鉄所の設備,技術でも量産可能.

と,誠に以て,良いことずくめで,特に軍備と競合しないので,海軍としては魅力的に写ったのだと思いますが,量産したは良いものの….

(1)冬季北方,日本海での使用は困難
 (航行できないと言うが,こんな所を走らせるために作ったんじゃない,と設計者は切って捨てていますが.)
(2)低速である
 (軽荷状態で強風を船首方向から受けると操舵,保針に困難が生じる,というのは認めましょう.)
(3)居住性不良
 (思想と観点の問題と,設計者は切って捨てていますが)
(4)工事粗漏
 (造船所の責任と,設計者は切って捨てていますが)
(5)機関故障
 (焼玉機関は焼玉としては出力過大だけど,これは油と発動機工場の質低下に帰する,と設計者は切って捨てていますが)
(6)焼玉揚貨機の不調
 (工作不良と運航者の問題と,設計者は切って捨てていますが)
……と例によって,基礎技術の伴わない状況が出てきています.

 また,船型改善が難しく,播磨造船所では,貨物船を油槽船に切り替えるために,月間10隻の竣工予定が,7隻に落ち込んだりしています.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/09/13
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 第1次大戦後の大正時代に,三井物産造船部玉造船所が完成させた商船について教えられたし.

 【回答】
 『三井造船35年史』によれば,以下の如し.
(100総トン以上 引渡順)

船名 種類 総トン数  速力      起工     進水     引渡   注文主
岩手山丸 鋼製貨物船 5834 13.98 9.5.25 10.3.15 10.7.31 三井物産
日朝丸 548 10.90 10.7.12 10.9.1 10.9.22 道森吉蔵
 
輪島丸 鋼製曳船 125 9.63 10.12.5 11.1.27 11.3.7 陸軍運輸部
津島丸 9.84 10.12.5 11.1.27 11.3.7
伊吹山丸 鋼製貨物船 5813 14.01 9.8.14 10.7.21 11.4.15 三井物産
みどり丸 鋼製遊覧船 441 13.32 11.2.13 11.4.9 11.4.18 太湖汽船
鈴谷丸 鋼製貨客船 865 11.75 11.5.30 11.9.2 11.9.30 北海郵船
 
第2北海丸  12.01 11.10.18 12.2.9 12.3.31
舞子丸 鋼製遊覧船 168 12.21 12.8.10 12.9.12 12.9.20 太湖汽船
 
赤城山丸 鋼製ディーゼル貨物船  4631 12.18 12.5.12 13.3.20 13.7.18 三井物産
秋葉山丸 鋼製貨物船 4670 14.09 13.3.11 13.9.10 13.11.18
 
華頂山丸 2420 12.31 13.6.2 13.12.29 14.2.10
笠置山丸 13.05 13.7.15 14.1.28 14.3.26
春日山丸 2428 12.38 13.11.27 14.4.14 14.5.26
竹生島丸 鋼製遊覧船 262 12.15 14.4.22 14.6.8 14.6.16 太湖汽船
葛城山丸 鋼製貨物船 2428 12.59 14.1.16 14.6.20 14.7.31 三井物産
野島丸 鋼製曳船 177 10.36 14.6.20 14.9.2 14.9.24
 
大永丸 鋼製貨物船 3221 13.87 14.9.9 15.3.15 15.4.16 酒井商店

 【質問】
 戦前昭和に,三井物産造船部玉造船所(1937.7.31からは株式会社玉造船所)が完成させた商船について教えられたし.

 【回答】
 『三井造船35年史』によれば,以下の如し.
(100総トン以上 引渡順)

船名 種類 総トン数 速力 起工 進水 引渡 注文主
(船主)
鮮海丸 鋼製貨客船 2,127 12.34 大正
15.5.19
大正
15.11.24
昭和
1.12.28
嶋谷汽船
高野山丸 鋼製ディーゼル貨物船  1,996 11.15 15.7.12 昭和
2.2.6
2.3.15 三井物産
那須丸 鋼製救難船 673 12.79 15.12.11 2.3.5 2.4.1 東京サルベージ
鞍馬山丸 鋼製ディーゼル貨物船  1996 11.55 15.12.20 2.5.4 2.6.16 三井物産
五福丸 鋼製貨物船 2,420 12.59 2.3.22 2.7.8 2.8.15 山科禮蔵
 
高見山丸 鋼製ディーゼル貨物船  1992 11.46 2.6.15 3.2.8 3.6.8 三井物産
龍田山丸 11.60 2.7.16 3.3.10 3.7.28
太平丸 6285 14.39 3.1.24 3.7.9 3.9.30 嶋谷汽船
白馬山丸 6651 15.01 3.3.7 3.9.29 3.12.4 三井物産
 
扇丸 鋼製曳船 149 10.20 3.11.22 3.12.30 4.3.9 川崎埠頭
天山丸 鋼製ディーゼル貨物船  2776 12.67 3.10.22 4.3.2 4.5.18 大連汽船
箱根山丸 6674 15.48 3.7.25 4.3.14 4.5.29 三井物産
千山丸 2776 12.66 3.12.26 4.5.25 4.7.1 大連汽船
崑山丸 2733 12.64 4.3.11 4.7.12 4.8.31
崙山丸 2735 12.62 4.3.27 4.8.24 4.9.30
野内丸 鋼製焼玉油槽船 374 9.44 4.1.16 4.6.8 4.12.2 ライジングサン石油
第5震洋丸  鋼製貨物船 2054  13.09 4.6.22 4.10.26 4.11.29 山九運輸
兒島丸
(にしままる)
鋼製曳船 104 11.00 4.8.12 4.11.20 4.12.30 富部
 
日ノ出丸 鋼製焼玉油槽船 317 9.23 4.11.2 4.12.28 5.2.3 ライジングサン石油
夕張丸 鋼製貨物船 4109 14.16 4.10.18 5.4.1 5.5.10 共立汽船
康寧丸 2353 13.98 4.12.7 5.4.28 5.6.16 山科禮蔵
空知丸 4107 14.26 4.12.14 5.5.31 5.7.15 共立汽船
 
昌平丸 鋼製ディーゼル貨物船 7256 14.73 5.6.3 6.1.24 6.3.25 嶋谷汽船
那岐山丸 4391 14.29 5.8.14 6.3.5 6.4.25 三井物産
山東丸 3234 13.03 5.11.1 6.4.15 6.5.31 大連汽船
山西丸 13.17 5.12.6 6.5.14 6.6.30
那須山丸 4403 14.29 6.3.5 6.8.15 6.9.29 三井物産
那智山丸 4309 15.51 6.5.5 6.10.26 6.12.12
 
朝海丸 鋼製ディーゼル貨客船 2685 13.13 6.10.6 7.1.25 7.3.3 嶋谷汽船
第1雲海丸 鋼製貨物船 2226 14.13 6.9.18 7.2.25 7.3.31 中村組
日本海丸 鋼製ディーゼル貨客船 2685 13.71 6.10.6 7.3.28 7.4.30 嶋谷汽船
 
七星丸 鋼製ディーゼル
水産指導船
140 10.64 8.1.25 8.4.15 8.5.15 台北州
吾妻山丸 鋼製ディーゼル貨物船 7614 18.86 7.11.18 8.5.28 8.7.31 三井物産
天城山丸 7624 18.83 7.12.22 8.11.6  8.12.26
康福丸 鋼製貨物船 3210 14.17 8.11.2 9.3.3 9.5.4 山科良夫
海平丸 鋼製ディーゼル貨物船 4576 15.27 9.3.10 9.9.8 9.11.8 嶋谷汽船
阿蘇山丸 6359 18.57 9.1.29 9.10.22 9.12.20 三井物産
 
大島丸 鋼製ディーゼル運炭船 970 8.86 9.9.15 9.12.5 10.1.15
青葉山丸 鋼製ディーゼル貨物船 6359 18.55 9.3.14 10.1.14 10.3.30
朝日山丸 4551 15.27 9.10.10 10.3.23 10.4.30
明石山丸 15.79 9.11.14 10.4.20 10.6.3
乾坤丸 4575 15.37 10.1.31 10.5.4 10.6.22 乾汽船
鎮南丸 鋼製砕氷兼曳船 305 13.32 10.6.1 10.8.21 10.10.2 朝鮮鎮南浦府
乾隆丸 鋼製ディーゼル貨物船 4576 15.33 10.5.4 10.10.22 10.11.15 乾汽船
 
音羽山丸 鋼製ディーゼル油槽船 9205 18.83 10.5.2 10.12.14 11.3.31 三井物産
康良丸 587 12.42 10.12.23 11.4.15 11.5.19 山科良夫
かんべら丸 鋼製ディーゼル貨物船 6477 19.19 10.9.16 11.3.12 11.5.30 大阪商船
神祥丸 鋼製貨物船 4837 15.62 10.11.9 11.6.9 11.7.27 栗林商船
東京丸 鋼製ディーゼル貨物船 6486 19.19 10.12.20 11.6.22 11.8.31 攝津商船
金城山丸 鋼製貨物船 3262 14.42 11.3.10 11.8.1 11.9.30 三井物産
新夕張丸 鋼製貨物船 5355 15.47 11.6.27 11.11.1 11.12.7 共立汽船
波上丸 鋼製ディーゼル貨物船 4731 17.95 11.6.15 11.10.7 11.12.26 大阪商船
 
御室山丸 鋼製ディーゼル油槽船 9205 19.09 11.3.17 11.10.17 12.1.15 三井物産
金峰山丸 鋼製貨物船 3262 14.52 11.10.19 11.12.21 12.2.6
かもゐ丸 5356 15.68 11.10.21 12.1.20 12.3.1 共立汽船
浮島丸 鋼製ディーゼル貨客船 4730 17.45 11.8.7 11.12.26 12.3.15 大阪商船
昌寶丸 鋼製貨物船 1936 14.45 11.12.3 12.3.11 12.4.15 嶋谷汽船
立山丸 3787 14.84 12.2.3 12.5.11 12.6.12 馬場商事
有馬山丸 鋼製ディーゼル貨物船 6552 19.26 11.12.28 12.4.28 12.7.3 三井物産
第2雲洋丸 鋼製貨物船 2827 15.11 12.3.22 12.7.6 12.8.6 山九運輸
浅香山丸 鋼製ディーゼル貨物船 6576 19.78 12.1.30 12.6.27 12.9.7 三井物産
山里丸 鋼製ディーゼル貨物船 6926 18.26 12.2.12 12.7.25 12.10.2 山下汽船
松安丸 鋼製貨物船 5620 15.22 12.7.10 12.10.21 12.11.30 松岡汽船
熱田山丸 鋼製ディーゼル貨物船 8661 19.32 12.5.7 12.10.18 12.12.20 三井物産
高砂丸 5081 17.87 12.5.19 12.11.10 12.12.24 板谷商船
 
常盤山丸 鋼製貨物船 1805 13.28 12.6.12 12.12.1 13.1.31 三井物産
松榮丸 5645 15.28 12.8.25 12.12.24 13.2.26 松岡汽船
大寶山丸 1805 13.47 12.6.12 12.12.18 13.3.26 三井物産
石狩丸 3291 14.71 12.10.27 13.2.19 13.4.9 共立汽船
山風丸 鋼製ディーゼル貨物船 6921 18.34 12.8.10 13.2.16 13.4.30 山下汽船
両徳丸 鋼製貨物船 3528 15.51 12.10.30 13.3.17 13.5.7 大家商事
西安丸 鋼製ディーゼル貨物船 3714 15.46 12.11.16 13.4.15 13.6.2 大連汽船
膽振丸 鋼製貨物船 3291 14.86 13.3.2 13.6.1 13.7.23 共立汽船
北安丸 鋼製ディーゼル貨物船 3714 15.76 13.1.10 13.5.16 13.7.31 大連汽船
乾祥丸 4862 17.01 13.2.28 13.6.30 18.8.30 乾汽船
明天丸 4474 14.74 13.4.23 13.9.16 13.12.5 明治海運
 
八海丸 5114 17.38 13.5.21 13.11.12 14.2.21 板谷商船
玄海丸 鋼製貨物船 3851 15.41 13.10.15 14.2.18 14.4.11 嶋谷汽船
淡路山丸 鋼製ディーゼル貨物船 9794 19.91 13.3.29 13.12.22 14.7.15 三井物産
ゑとも丸 鋼製曳船 101 10.46 14.2.14 14.4.11 14.8.14 北海道炭礦汽船
長興丸 鋼製貨物船 3516 13.92 14.2.6 14.6.1 14.11.30 大洋興業
 
報国丸 鋼製ディーゼル貨客船 10439 21.48 13.8.18 14.7.5 15.6.22 大阪商船
明陽丸 鋼製貨物船 5628 16.20 14.3.7 14.10.27 15.6.24 明治海運
秋津丸 鋼製救難船 610 12.76 14.10.10 15.3.7 15.7.16 日本サルベージ
南浦丸 鋼製貨客船 1206 13.67 14.10.7 15.5.8 15.8.15 阿波国共同汽船
長山丸 鋼製貨物船 3939 14.99 14.6.17 15.3.27 15.9.17 大連汽船
第12京丸 鋼製捕鯨船 345 14.33 15.5.17 15.8.3 15.9.28 極洋捕鯨
永興丸 鋼製貨物船 3516 14.42 15.4.10 15.9.20 15.12.20 大洋興業
 
綾戸山丸 鋼製ディーゼル貨物船 9788 19.71 13.6.13 14.9.28 16.2.24 三井物産
壽山丸 鋼製貨物船 3944 15.46 14.11.15 15.8.8 16.3.20 大連汽船
雄山丸 3809 14.30 15.5.4 15.11.15 16.4.21 馬場商事
三池丸 鋼製曳船 146 10.86 15.11.23 16.2.12 16.4.23 三井鉱山
松運丸 鋼製貨物船 4396 15.30 15.5.29 16.3.13 16.6.27 松岡汽船
保津丸 鋼製救難船 613 12.74 16.1.9 16.5.12 16.6.28 日本サルベージ
愛国丸 鋼製ディーゼル貨客船 10438 21.00 13.12.28 15.4.25 16.8.31 大阪商船
天竜川丸 鋼製貨物船 3883 14.44 15.9.7 16.7.12 16.11.25 東洋海運

 【質問】
 太平洋戦争中に三井造船玉造船所が完成させた船舶について教えられたし.

 【回答】
 三井物産造船部玉工場として大正8年5月に操業開始した玉造船所(現・玉野事業所)は,
1937.7.31〜1942.1,株式会社玉造船所として独立し.
1942.1,「三井造船」に商号変更ししているが,
同社が太平洋戦争中に建造した主要商船は,『三井造船35年史』によれば,以下の如し.
(1000総トン以上.引き渡し順)

船名 種類 総トン数 速力 起工 進水 引渡 注文主
(船主)
へいわ丸 鋼製貨物船 5579 15.56   昭和
15.10.3
昭和
16.11.3
昭和
17.130
北海道炭礦汽船
護国丸 鋼製仮装巡洋艦 10,439   20.22 14.7.31 17.4.2 17.10.2 大阪商船
摩耶山丸 鋼製陸軍上陸輸送船  9,433 20.81 16.8.27 17.6.29 17.12.14 三井物産
松祐丸 鋼製貨物船 4,408 14.57 16.2.24 17.10.15  17.12.15  松岡汽船
 
伸洋丸 鋼製砕氷船 671 13.36 17.11.20 17.12.15 18.4.27 陸軍省
あかま丸 鋼製貨物船 6,041 15.41 18.1.6 18.5.5 18.7.15 北海道炭礦汽船
五十鈴川丸 4,214 14.53 18.4.12 18.6.23 18.8.14 東洋海運
玉津丸 鋼製陸軍上陸輸送船 9,590 20.45 17.11.4 18.8.18 19.1.20 大阪商船
宇野丸 鋼製曳船 156 10.14 (船体外注) 18.8.26 三井造船
白根山丸 戦標船B型貨物船 4,740 15.53 18.5.1 18.8.14 18.9.25 産業設備営団
(三井船舶)
花川丸 14.97 18.5.15 18.8.31 18.10.25
(川崎汽船)
白金山丸 14.63 18.6.26 18.9.30 18.11.15
(三井船舶)
大敬丸 14.86 18.8.8 18.10.28 18.12.15
(大阪商船)
夏川丸 14.64 18.8.17 18.11.15 18.12.26
(川崎汽船)
 
明薩丸 15.05 18.8.21 18.11.30 19.1.15
(明治海運)
安土山丸 戦標船2A型貨物船 6,886 13.08 18.9.2 18.12.5 19.2.5
(三井船舶)
天津山丸 12.94 18.10.2 18.12.30 19.2.15 同(同)
加古川丸 12.36 18.10.30 19.1.18 19.2.28
(東洋海運)
勝川丸 13.46 18.11.17 19.1.30 19.3.8
(川崎汽船)
大彰丸 13.35 18.12.2 19.2.10 19.3.17
(大阪商船)
大壽丸
(だいじゅまる)
13.16 19.1.22 19.2.23 19.3.25 同(同)
飛鳥山丸 13.17 19.2.5 19.3.5 19.3.30
(三井船舶)
相模川丸 13.09 19.2.12 19.3.25 19.4.15 産業設備営団
(東洋海運)
大博丸 13.33 19.2.27 19.4.6 19.4.28
(大阪商船)
荒尾山丸 13.34 19.3.8 19.4.14 19.4.30
(三井船舶)
辰城丸 13.42 19.3.28 19.4.28 19.5.18
(辰馬汽船)
那珂川丸 13.25 19.4.8 19.5.9 19.5.28
(東洋海運)
大郁丸 19.4.17 19.5.17 19.6.10
(大阪商船)
阿里山 19.4.30 19.6.5 19.6.22
(三井船舶)
大敏丸 19.5.10 19.6.15 19.7.5
(大阪商船)
 
大修丸 戦標船2A型応急油槽船 19.5.18 19.6.25 19.8.28 同(同)
第15多聞丸 6,925 19.6.6 19.7.10 19.9.5
(八馬汽船)
延暦丸 13.27 19.6.19 19.7.30 19.8.31
(日本郵船)
阿蘇川丸 19.6.26 19.8.18 19.9.14
(川崎汽船)
逢坂山丸 13.07 19.7.11 19.8.27 19.9.22
(三井船舶)
阿波川丸 19.7.31 19.9.8 19.9.30
(川崎汽船)
牡鹿山丸 6,892 19.8.19 19.9.22 19.10.15
(三井船舶)
延慶丸 19.8.28 19.10.5 19.10.30
(日本郵船)
大暁丸 19.9.9 19.10.22 19.11.12
(大阪商船)
大江山丸 19.9.23 19.11.8 19.11.28
(三井船舶)
辰洋丸 19.10.6 19.11.19 19.12.7
(辰馬汽船)
 
第2宏山丸 戦標船2A型貨物船 6,886 19.10.23 19.12.12 19.12.28 産業設備営団
(山本汽船)
明精丸 19.11.9 19.12.29 20.1.18
(明治海運)
阿武隈川丸 6,888 19.11.20 20.1.19 20.2.5
(東洋海運)
彌彦丸 19.12.13 20.2.6 20.2.24
(板谷商船)
 
琴平山丸 戦標船2D型貨物船 2,220 11.81 19.7.7 20.2.5 20.3.16
(三井船舶)
廣長丸 戦標船2A型貨物船 6,888 13.07 19.12.30 20.2.21 20.3.18
(廣海商事)
英彦丸 20.1.20 20.3.10 20.3.30
(日本郵船)
第一大拓丸 20.2.7 20.3.26 20.5.3
(大阪商船)
向日丸 20.2.22 20.4.10 20.5.20
(大同海運)
総計50隻   315,552総トン

 【質問】
 戦後復興時代に,三井造船玉造船所が完成させた戦標船について教えられたし.

 【回答】
 『三井造船35年史』によれば,以下の如し.
(1000総トン以上.引き渡し順)

船名 種類 総トン数 速力 起工 進水 引渡 注文主
(船主)
榮豐丸 戦標船2A型貨物船  6,886 13.07   昭和
20.3.27 
昭和
20.5.18 
昭和
20.10.5 
産業設備営団
(日本郵船)
白神山丸  戦標船3B型貨物船 4,926 16.51 20.3.15 20.8.15 21.2.16 三井船舶
明海丸 16.35 20.4.20 21.4.1 21.5.31 明治海運

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